【DA】リーンエスの耳
●そこに至る
スィーリーンはクリーパーを発見した。
見渡す限り雪と氷が広がる大地に、異なる白。
細工等などの物を見る目がなければ気づけない存在。
そのクリーパーは積極的に動かない。
スィーリーンという獲物に気付いているのか、それとも気づいていないのか。
気づいているならば、隙を狙っていることになろう。
スィーリーンは用心し、それを観察する。
魔法ならば、離れていても攻撃はできるし、先手も取れるかもしれない。
そのあとがどうなるかはわからない。
まず、クリーパーの後ろに向かう。風上に立たないよう気を付け。
それはさりげなく向きを変えた。
スィーリーンの存在を捉えているのだ。
それならば、先手取り討伐する方向に切り替える。
スィーリーンはエーテルを活性化させ、魔法を放った。
巨大な炎弾が指定空間で炸裂し、爆風が起きる。範囲内を爆炎で薙ぎ払う。
それはスィーリーンに素早く近づく。丸のみにするかごとく、ぱっくりと口を開ける。
スィーリーンはその場にとどまり再び魔法を放つ。
空間に生まれた多量の光弾はクリーパーに降り注ぐ。
クリーパーは断末魔を残し、倒れた。
スィーリーンは周囲にクリーパーがいないか確認し、臨戦態勢を解いた。
乱れた呼吸を整える。
(これだけで、息苦しいです)
極北――見渡す限り雪と氷が広がる大地――で、活動することの難しさ、厳しさ。
いくら防寒をしても、じっとしても体温を奪われ、動いていても体力を奪われる環境。
クリーパーを見つけ、討伐する――だけ、ではなく、極北の環境との戦いも常にある。
正直言って辛いのだが、泣き言をいうつもりはなかった。
自分で求めて、自分で決めたことだ。
何よりも、
(エフレム様は、何にも頼らず過ごしていらっしゃるのですから)
という思いがあった。
エフレムにはレイウェスト・バルダスの命令があり、それをたがえる人ではなかった。
――二度と人と言葉を交わしてはならぬ――。
それはエフレム自身の性質が、持っていた力が引き寄せた現実への罰。
誰とも言葉を交わさないで、極北でクリーパーを狩る。
日々生きるための糧も自力で得ないとならないことも意味する。
それがどれほど過酷かは、スィーリーンは理解する。
環境の厳しさは極北に入ってすぐ体感する。
一人で極北の地に入り、道なき道を歩いた。
通った直後、吹いた風により、足跡が消えた。
五感を最大限使い、慎重に進まなければ戻ることはできまい。
エフレムのためにクリーパーを狩ろうという強い決意がなければ、前に進めない。
方向を定め、風が比較的弱いところを見つけ、そこにゲルを建てる。
そこを拠点にクリーパーを探し、狩る――極北の過酷さを知るのは一日もあれば十分だった。
なお、スィーリーンは食料や燃料などの入手に他人を頼ることができる。道さえ記憶していれば、人に頼り、食を得て、暖を取ることも可能だ。
拠点の近くに集落が見つけられたら、食料調達などを頼れるかもしれない。
しかし、あるとも知れないそれを探すこと自体難しく、必要に応じて、極北から戻ることになりそうだ。
スィーリーンはゲルに向かって歩き出す。
(これでエフレム様の助力に少しでもなっているでしょうか)
白い風が、スィーリーンの防寒用の布から出ているところを叩く。
その痛みは、鋭い刃で切り裂かれるようなものだった。
山があろうと平地だろうと、ただ白く、冷たい。
ここに存在するだけでも厳しい。たとえ、授恵者だったとしても。
むろん厳しいの一言で片づけるには過酷だが、それ以上に言い表す言葉が存在しない。
冷たい空気や風は容赦なく生き物の熱を奪い、死の世界にいざなう。
スィーリーンはゲルに向かう足を止めた。
風に乗った氷の粒は天からのわずかな光を受け、キラキラと世界を彩った。
(これを閉じ込めた細工が作れると綺麗でしょう)
ただ、そのきらめきで何か作りたいという情熱は薄く、エフレムのことを頭のどこかで考えていた。
●凍てつくもの
風が吹き荒れる。
ゲルの側面に雪や氷の欠片がたたきつけられる。
ゲル自体は帝国遊牧民族が利用し、極寒の冬でも耐えられる代物。
極北では意味をなさない。いや、風を避け、呼吸はできるため役には立つ。
火を熾しても、ぬくもりは薄い。ランタンの光と一緒に生じるわずか熱は、存在しないと同じ。
持ってきた食料は凍り付く。
ゲルの中にいるとしても、休息は途切れる。
極北にクリーパーがいるし生きる何かがいないかわからない。
寒さだけがこの地の敵ではない。
それゆえに、警戒もしないわけにもいかない。
ゲルの中であっても、油断すれば二度と目を覚ますことはない。
だが、それでも休息しなければ、クリーパーを狩ることもできない。
エフレムの助けになりたい、その思いは脳内を駆ける。
体を休めつつも、意識はどこか覚醒する。
そのためか、エフレムの言葉が浮かぶ。
――殿下のおそばで助力を。
帝国奪還の戦いの最中、エフレムが頼んだこと。
それを酌んでスィーリーンは戦いに挑んだ。
帝国奪還が叶った後、自身はどうあるといいのか考えた。
(あの戦いが終わって……帝国で活動する方が、レイウェスト様のおそばで、それをお助けする方が――エフレム様の御心にかなう行動なのでしょうか)
尊敬し、敬愛するエフレムのことを思うと分からなくなる。
エフレムが気にかけてやまないレイウェストのために尽くす方が、世界の安寧にもつながるかもしれない。
それはそれで大切なことなのだろう。
しかし、それは自分がしたいことなのだろうか?
エフレムの助けになりたい、が、したいことではないか?
エフレムのためになること、スィーリーン自身の幸せとは何だろうか?
様々な考えがあり、ここにいる。
(だから、私も自分でこの試練を課したのです。安全なところで無事をお祈りするよりも……)
あの時、頼まれたことはしたはずだ。
今気がかりなのは(エフレム様はいらっしゃる……ご無事なのでしょうか?)ということ。
過酷な環境で、誰にも頼らずクリーパーを狩り続けるなどできるのか。
どこにいるのか?
この地にいるのは間違いないだろう。
スィーリーンが極北に入る前、集落でエフレムのような人物を目撃したという人がいた。
極北に行くのを止めようとしたときにはすでにいなかったという。
だから、どこにいるのか、無事なのかは分からなくとも、極北にはいるだろう。
いつかは会えるかもしれない――。
夢うつつを繰り返す。
風の音が収まったため、クリーパー捜索に向かう。
見つかるかどうかはわからない。
いなければいないとして、それは、エフレムが狩っているためかもしれない。
●視線の先に
スィーリーンは昨日とは異なる方向に歩みを進める。
大地は積もった雪か氷の欠片により凸凹している。
わずかな光でも反射し、キラキラ輝く世界がそこにあった。
その光の中、欠片が積もった後にできたらしいくぼみがいくつもある。
人の足跡だ。
このような地を歩いているような人は少ない。
竜の里の者が何等かで出入りしていればありうるだろうか?
極北にわざわざ来る人はいないのだから、そこに住むものだろうと考える。
スィーリーンはその足跡を踏まないように、見失わないように進んだ。
どっちから来てどちらに向かっているのか――技能は持っていないが、注意してみれば理解できた。
はやる気持ちを抑え、欠片が移動しないうちにと急ぎ、向かう。
戦うような音が聞こえた。
誰かがいて、何かがあったのだ。
死角となる大きな岩がある。そこを回り込む。
(エフレム様!)
スィーリーンは足を止め、声を掛けようと大きく息を吸った。
その瞬間、冷たい空気が喉に入り、張り付いた。
せき込みつつも、視線はエフレムに向ける。
エフレムは倒した獣型の魔物を観察していたが、視線を上げた。
スィーリーンは近づこうとしたが、言葉を紡ぐことを優先した。
すぐに、エフレムがいなくなるような気がしたから。
「あ……わ、私は、レイウェスト殿下を助けて、戦いました。そのあと貴方を探しにいくという過激派とも戦いました。もちろん、北壁を越えさせていません。私はその後、エフレム様への助力となれば、と、この地に来ました」
エフレムはスィーリーンを見ているようだが、本当に見ているかはわからない。
むろん、言葉を発することはない。
スィーリーンは「こうしてお会いできて、嬉しいです」と言葉を紡ぐ。
エフレムはクリーパーを抱えて立ち上がる。
スィーリーンに会釈して立ち去る。
スィーリーンは追いかけようとして、つまずいた。
足元を見ていなかったためだ。
「あ、あの……」
と、声を掛けられ、エフレムは立ち止まる。
スィーリーンは何を話したいのか、どうしたらいいのかわからない。
言葉は交わせずとも、伝えたいし、話したい。
呼び止めた後の言葉は続かない。
エフレムは再び会釈して立ち去る。
ここでの用は終わったのだ。
スィーリーンは追いかけたい衝動と、それはエフレムの心に沿わないという思いが湧きあがる。
二つが乗った天秤をもって、エフレムの背を見送った。
エフレムのこれからの無事も祈って。
姿を見ることは叶った。
しかし、エフレムに助力できているのかはわからない。
何が正しくて違うのか――手細工と同じで答えはなかった。
はっきりとわかるのは、今、幸せである、ということだ。
エフレムに会い、言葉を届け、無事を祈れたのだから。
スィーリーンはエフレムが立ち去った白いだけの景色を、出来る限り見続ける。
スィーリーンはクリーパーを発見した。
見渡す限り雪と氷が広がる大地に、異なる白。
細工等などの物を見る目がなければ気づけない存在。
そのクリーパーは積極的に動かない。
スィーリーンという獲物に気付いているのか、それとも気づいていないのか。
気づいているならば、隙を狙っていることになろう。
スィーリーンは用心し、それを観察する。
魔法ならば、離れていても攻撃はできるし、先手も取れるかもしれない。
そのあとがどうなるかはわからない。
まず、クリーパーの後ろに向かう。風上に立たないよう気を付け。
それはさりげなく向きを変えた。
スィーリーンの存在を捉えているのだ。
それならば、先手取り討伐する方向に切り替える。
スィーリーンはエーテルを活性化させ、魔法を放った。
巨大な炎弾が指定空間で炸裂し、爆風が起きる。範囲内を爆炎で薙ぎ払う。
それはスィーリーンに素早く近づく。丸のみにするかごとく、ぱっくりと口を開ける。
スィーリーンはその場にとどまり再び魔法を放つ。
空間に生まれた多量の光弾はクリーパーに降り注ぐ。
クリーパーは断末魔を残し、倒れた。
スィーリーンは周囲にクリーパーがいないか確認し、臨戦態勢を解いた。
乱れた呼吸を整える。
(これだけで、息苦しいです)
極北――見渡す限り雪と氷が広がる大地――で、活動することの難しさ、厳しさ。
いくら防寒をしても、じっとしても体温を奪われ、動いていても体力を奪われる環境。
クリーパーを見つけ、討伐する――だけ、ではなく、極北の環境との戦いも常にある。
正直言って辛いのだが、泣き言をいうつもりはなかった。
自分で求めて、自分で決めたことだ。
何よりも、
(エフレム様は、何にも頼らず過ごしていらっしゃるのですから)
という思いがあった。
エフレムにはレイウェスト・バルダスの命令があり、それをたがえる人ではなかった。
――二度と人と言葉を交わしてはならぬ――。
それはエフレム自身の性質が、持っていた力が引き寄せた現実への罰。
誰とも言葉を交わさないで、極北でクリーパーを狩る。
日々生きるための糧も自力で得ないとならないことも意味する。
それがどれほど過酷かは、スィーリーンは理解する。
環境の厳しさは極北に入ってすぐ体感する。
一人で極北の地に入り、道なき道を歩いた。
通った直後、吹いた風により、足跡が消えた。
五感を最大限使い、慎重に進まなければ戻ることはできまい。
エフレムのためにクリーパーを狩ろうという強い決意がなければ、前に進めない。
方向を定め、風が比較的弱いところを見つけ、そこにゲルを建てる。
そこを拠点にクリーパーを探し、狩る――極北の過酷さを知るのは一日もあれば十分だった。
なお、スィーリーンは食料や燃料などの入手に他人を頼ることができる。道さえ記憶していれば、人に頼り、食を得て、暖を取ることも可能だ。
拠点の近くに集落が見つけられたら、食料調達などを頼れるかもしれない。
しかし、あるとも知れないそれを探すこと自体難しく、必要に応じて、極北から戻ることになりそうだ。
スィーリーンはゲルに向かって歩き出す。
(これでエフレム様の助力に少しでもなっているでしょうか)
白い風が、スィーリーンの防寒用の布から出ているところを叩く。
その痛みは、鋭い刃で切り裂かれるようなものだった。
山があろうと平地だろうと、ただ白く、冷たい。
ここに存在するだけでも厳しい。たとえ、授恵者だったとしても。
むろん厳しいの一言で片づけるには過酷だが、それ以上に言い表す言葉が存在しない。
冷たい空気や風は容赦なく生き物の熱を奪い、死の世界にいざなう。
スィーリーンはゲルに向かう足を止めた。
風に乗った氷の粒は天からのわずかな光を受け、キラキラと世界を彩った。
(これを閉じ込めた細工が作れると綺麗でしょう)
ただ、そのきらめきで何か作りたいという情熱は薄く、エフレムのことを頭のどこかで考えていた。
●凍てつくもの
風が吹き荒れる。
ゲルの側面に雪や氷の欠片がたたきつけられる。
ゲル自体は帝国遊牧民族が利用し、極寒の冬でも耐えられる代物。
極北では意味をなさない。いや、風を避け、呼吸はできるため役には立つ。
火を熾しても、ぬくもりは薄い。ランタンの光と一緒に生じるわずか熱は、存在しないと同じ。
持ってきた食料は凍り付く。
ゲルの中にいるとしても、休息は途切れる。
極北にクリーパーがいるし生きる何かがいないかわからない。
寒さだけがこの地の敵ではない。
それゆえに、警戒もしないわけにもいかない。
ゲルの中であっても、油断すれば二度と目を覚ますことはない。
だが、それでも休息しなければ、クリーパーを狩ることもできない。
エフレムの助けになりたい、その思いは脳内を駆ける。
体を休めつつも、意識はどこか覚醒する。
そのためか、エフレムの言葉が浮かぶ。
――殿下のおそばで助力を。
帝国奪還の戦いの最中、エフレムが頼んだこと。
それを酌んでスィーリーンは戦いに挑んだ。
帝国奪還が叶った後、自身はどうあるといいのか考えた。
(あの戦いが終わって……帝国で活動する方が、レイウェスト様のおそばで、それをお助けする方が――エフレム様の御心にかなう行動なのでしょうか)
尊敬し、敬愛するエフレムのことを思うと分からなくなる。
エフレムが気にかけてやまないレイウェストのために尽くす方が、世界の安寧にもつながるかもしれない。
それはそれで大切なことなのだろう。
しかし、それは自分がしたいことなのだろうか?
エフレムの助けになりたい、が、したいことではないか?
エフレムのためになること、スィーリーン自身の幸せとは何だろうか?
様々な考えがあり、ここにいる。
(だから、私も自分でこの試練を課したのです。安全なところで無事をお祈りするよりも……)
あの時、頼まれたことはしたはずだ。
今気がかりなのは(エフレム様はいらっしゃる……ご無事なのでしょうか?)ということ。
過酷な環境で、誰にも頼らずクリーパーを狩り続けるなどできるのか。
どこにいるのか?
この地にいるのは間違いないだろう。
スィーリーンが極北に入る前、集落でエフレムのような人物を目撃したという人がいた。
極北に行くのを止めようとしたときにはすでにいなかったという。
だから、どこにいるのか、無事なのかは分からなくとも、極北にはいるだろう。
いつかは会えるかもしれない――。
夢うつつを繰り返す。
風の音が収まったため、クリーパー捜索に向かう。
見つかるかどうかはわからない。
いなければいないとして、それは、エフレムが狩っているためかもしれない。
●視線の先に
スィーリーンは昨日とは異なる方向に歩みを進める。
大地は積もった雪か氷の欠片により凸凹している。
わずかな光でも反射し、キラキラ輝く世界がそこにあった。
その光の中、欠片が積もった後にできたらしいくぼみがいくつもある。
人の足跡だ。
このような地を歩いているような人は少ない。
竜の里の者が何等かで出入りしていればありうるだろうか?
極北にわざわざ来る人はいないのだから、そこに住むものだろうと考える。
スィーリーンはその足跡を踏まないように、見失わないように進んだ。
どっちから来てどちらに向かっているのか――技能は持っていないが、注意してみれば理解できた。
はやる気持ちを抑え、欠片が移動しないうちにと急ぎ、向かう。
戦うような音が聞こえた。
誰かがいて、何かがあったのだ。
死角となる大きな岩がある。そこを回り込む。
(エフレム様!)
スィーリーンは足を止め、声を掛けようと大きく息を吸った。
その瞬間、冷たい空気が喉に入り、張り付いた。
せき込みつつも、視線はエフレムに向ける。
エフレムは倒した獣型の魔物を観察していたが、視線を上げた。
スィーリーンは近づこうとしたが、言葉を紡ぐことを優先した。
すぐに、エフレムがいなくなるような気がしたから。
「あ……わ、私は、レイウェスト殿下を助けて、戦いました。そのあと貴方を探しにいくという過激派とも戦いました。もちろん、北壁を越えさせていません。私はその後、エフレム様への助力となれば、と、この地に来ました」
エフレムはスィーリーンを見ているようだが、本当に見ているかはわからない。
むろん、言葉を発することはない。
スィーリーンは「こうしてお会いできて、嬉しいです」と言葉を紡ぐ。
エフレムはクリーパーを抱えて立ち上がる。
スィーリーンに会釈して立ち去る。
スィーリーンは追いかけようとして、つまずいた。
足元を見ていなかったためだ。
「あ、あの……」
と、声を掛けられ、エフレムは立ち止まる。
スィーリーンは何を話したいのか、どうしたらいいのかわからない。
言葉は交わせずとも、伝えたいし、話したい。
呼び止めた後の言葉は続かない。
エフレムは再び会釈して立ち去る。
ここでの用は終わったのだ。
スィーリーンは追いかけたい衝動と、それはエフレムの心に沿わないという思いが湧きあがる。
二つが乗った天秤をもって、エフレムの背を見送った。
エフレムのこれからの無事も祈って。
姿を見ることは叶った。
しかし、エフレムに助力できているのかはわからない。
何が正しくて違うのか――手細工と同じで答えはなかった。
はっきりとわかるのは、今、幸せである、ということだ。
エフレムに会い、言葉を届け、無事を祈れたのだから。
スィーリーンはエフレムが立ち去った白いだけの景色を、出来る限り見続ける。
assignment【DA】史実ノベル 関連特設ページ
メアリー王女が冒険者達の協力を得て稼働させた「王家の耳」。メアリーは無作為に集まってくる情報を、余人に及びもつかぬ閃きを持って分析しながら、今日も世界の動きへ耳を傾けている。
集まった情報の中には、世界の情勢に影響はないかもしれないが興味深い個人の記録があるかもしれない。