【大変動】サウゼル大樹海大変動(カタクリズム) 決戦特設

レティシア・レインフィール
大変動の裏にはやはり、悪事を働く者がおりました。メドゥの指先……アダムという者でございます。
サイラス
はー……でも、古ゴブリンや白蛇が現れるようになったこととかまでそいつ一人で仕込んだにしちゃ大掛かりじゃない?
あのデカいクリーパー……瘴気纏う腐緑獣? だってそうだけど。
レティシア・レインフィール
そうでございますね。アダム自身の能力で全てができたわけではないのでしょう。
……サウゼル大樹海の異変は腐緑獣の出現によるもの。だとするならば、アダムの目的は違うところにあるのかもしれません。
サイラス
きな臭いなー。前線キャンプは各国の支援が届いているみたいで慌ただしいけど、ドン・ゴーフルを狙うマフィアまで盛り上がってきてるんだろ?
そんで、ドン・ゴーフルが前線キャンプにあらわれて古ゴブリンや白蛇たちの確保を求め……腐緑獣もこっちに向かってる。どう見ても鉄火場だよね。
レティシア・レインフィール
……まるで仕組まれたようなタイミングではございます。何事もなく――とはいかないのでしょうね。
サウゼル大樹海で、大きな動きがあるようです――
(5月2日【大変動】決戦シナリオ 参加受付開始!)
assignmentサウゼル大樹海大変動(カタクリズム)概要
【大変動】連動とは、サウゼル大樹海で突如発生した野生生物並びにクリーパーの凶暴化と北への大移動、そして時を同じくして蠢動し始めた反ブラックデスを掲げるマフィア組織の暴力からゴールディを防衛する一連の出来事を指す。ゴブリン種族の未来のために行われている、帝国との協力体制強化の動きもこれに含まれる。
assignmentここまでの流れ
サウゼル大樹海の北部にある前線キャンプが野生生物および「古ゴブリン」に襲われた。報告を受けたドン・ゴーフルは事態の解決に向け、帝国と協力体制を樹立するために派遣していたブラックデス構成員を至急ゴールディに呼び戻す。だが、ブラックデスと敵対するゴールディマフィアたちの反発と、大変動に際して出現した「古ゴブリン」へのドン・ゴーフルの『不殺命令』が、現場の混乱に拍車をかける。
(2021/4/9追記)
冒険者の活躍により、前線キャンプを襲った「古ゴブリン」は撃退された。ゴールディの治安維持や帝国難民キャンプにおける親善強化にも冒険者は大いに貢献している。だが、何者かから逃げるように大樹海を北上する野生生物は、再び前線キャンプを襲うだろう。また、一連の事件の裏で暗躍し「古ゴブリン」を操るフードの男の存在も明らかになり、現地では緊張が続いていた。
(2021/5/2追記)
冒険者たちは北上する原生動物やクリーパーと戦い、前線キャンプの防衛と修復に力を注いでいた。その中で南下を続けた冒険者たちは、古ゴブリンと白蛇を従えたメドゥの指先幹部アダムと遭遇する。彼らとの戦いを経て、ついに冒険者たちは大樹海で起こっている異変の原因を知るための手掛かりを得た。アダムはドン・ゴーフルと知恵あるゴブリンを憎み、大樹海奥地から聞こえる恐ろしげな咆哮の主がドン・ゴーフルとゴールディを滅ぼすと告げた。
assignment結果
シナリオの結果をうけてBDPが上昇し、各国から以下の援軍が参戦しました!
リーンエス王国:王国騎士団の授恵者部隊
シグモル火山帯:神官隊
フィルエス大森林:弓兵隊
(シャルガネ居住区:シノビ部隊。忍んでいるので内緒です)
その他、たくさんの資源や資金が届けられているようです!
assignment決戦の概要
戦域1:大樹海を北上する超大型級クリーパー「瘴気纏う腐緑獣」の撃退。戦域2:大樹海北部の前線キャンプ防衛。反ブラックデスマフィアの撃退および原生動物や小型クリーパーの撃破。
戦域3:戦域1の後方に位置する本陣周辺でのドン・ゴーフル護衛。原生動物や小型~中型クリーパーの撃破とメドゥの指先幹部アダムへの対応を行う。
戦域4:白蛇と古ゴブリンの保護。大樹海内に残る彼らを捜索し、保護する。
assignment決戦のスケジュール
2021年5月2日 特設ページ・決戦シナリオ「【大変動】決戦:ゴールディズ・デッドライン」公開2021年5月9日 決戦シナリオ 出発
2021年5月20日 決戦シナリオ リプレイ公開
person_pin関連NPC
ゴールディのマフィア最大の「ブラックデス」首領であり、実質的なゴールディの首長。「ドン・ゴーフルの大脱出」を指揮した本人であり、ゴブリンロードとしてもかなりの長命。メドゥの指先に狙われているという噂も。
《本連動での動き》
都市をあげて帝国奪還に協力、本願成就の暁にはゴールディからの帝国領へのゴブリン移住を王子と独断で取り交わす。これに敵対勢力が反発、ゴールディでの権力基盤に揺らぎが生じつつある。【大変動】において、古ゴブリンを決して殺さぬように配下に厳命。
ゴールディにあるマフィアの中でレッドブーツとともに2番手、3番手を争う組織「ホワイトライフ」のボス。性別不明とされているが、実は男性。高級クラブのママ風。体型カバーの為か、ドレープたっぷりのドレスを着ている。手にはキセル。
《本連動での動き》
ドン・ゴーフルの独断専行にご立腹のマダム・バタフライ。ブラックデスの構成員が出払ったゴールディにて次々と事件を起こし、市民のブラックデスに対する求心力を弱めると同時に、部下にドン・ゴーフル暗殺を命じる。
ゴールディにあるマフィアで二番手、三番手を争っている「レッドブーツ」のドン。粗暴ですぐキレる。トサカ頭にバンダナを巻き、常に赤いブーツを履いている。ちょっと無理して若作りしているようだ。赤いブーツはレッドブーツの象徴でもある。
《本連動での動き》
何が何だかわからないがブラックデスたちがゴールディからいなくなった。この機に目の上のタンコブ、ドン・ゴーフルを亡き者にしてレッドブーツを一番にしようと行動を起こす。部下とともに日夜騒ぎを起こして回っている。
メドゥの指先幹部。ゴブリンとリザードマンのハーフで、己の容姿にねじくれたコンプレックスを持つ。ドン・ゴーフル、そしてヒトとの混血を意味するであろう『知恵あるゴブリン』に憎悪を向けている。ドンゴーフルを殺して、自分も死にたいと願っている。メドゥの指先では『緑の親指』の称号を持つとの情報もある。
《本連動での動き》
大樹海に起きた大変動、および瘴気纏う腐緑獣の出現に何らかの形で関与したと考えられる。現在は大樹海で目撃情報があり、ドン・ゴ―フルの暗殺を目論んでいると推測される。
詳細不明。アダムの話により存在が明らかになったメドゥの指先幹部。
《本連動での動き》
現在、大樹海やゴールディ周辺で姿を見たという情報はない。
menu_book関連用語・情報
サウゼル大樹海
ゴールディのゴブリンの故郷。大古より多種多様な生命が息づく母なる森にして始まりの土地。ゴールディの南から、遥か遠くの海まで続く。
前線キャンプ
ドン・ゴーフルの命で大樹海の北部に作られた。かつて袂を分かった古ゴブリンと彼らの村を再び見つけるためのベース基地。樹海探査の資金捻出のため、観光客や学者を受け入れている。
ブラックデス
前身はドン・ゴーフルが平地に都市(ゴールディ)を築くために、ともに大脱出をやり遂げた仲間とともに作った組織。ゴールディの発展に伴い、裏で政局を操るマフィア化した。
ブラックデスの敵対組織
主な敵対組織の名として、ホワイトライフとレッドブーツがあげられる。前者は経済マフィア、後者は単純な暴力マフィアである。ともにゴールディでは2番手、3番手という位置づけに不満を持ち、常に自分たちの組織をナンバーワンにしようと目論んでいる。
ブラックデスに友好的な組織
大きなところではヴァイオレットレオンがある。そのほかにも友好的組織はいくつかあるが、どこも規模は小さい。
アダムの『絶望の毒林檎』
後述する腐緑獣の瘴気に林檎を燻して作ったもの。これを食べたものは他者に対して攻撃的かつ凶暴になる。食べた直後に強い幻覚が起こり、暗示にかかりやすくなる。
『絶望の毒林檎』特効薬
白蛇と古ゴブリンたちとの戦闘後、採取された林檎から抽出されたエキスを薬にしたもの。「絶望の毒林檎」により凶暴化し、暗示をかけられた対象に経口摂取させることで、正常な状態に戻すことができる。大量生産はできないため、運搬や保管には細心の注意が必要となる。
瘴気纏う腐緑獣

大樹海奥地より突如出現した超大型級クリーパー。
以前から大樹海に響き渡っていた恐ろしげな咆哮の主と考えられるが、出現に至った経緯も含めて詳細は不明。
一つの体に頭が三つあり、それぞれが独立した意思を持っている。
瘴気を纏い、触れたものすべてを腐らせる。
現在はマテリアル界で活動するためのエーテルが極端に不足した状態とみられ、超大型級クリーパー本来の性能は発揮できないと推測される。
何が起きているのか、『緑の親指』アダムには一瞬分らなかった。
振動はまるで巨大な斧を大地に振り降ろしたかのごとく、大樹海の一点を襲った。
天を、地を、揺さぶる破裂音。メキメキと全てをこじ開ける絶対的な力が、木々の下の岩盤を無理やり引き裂いていく。
大樹海が恐怖に大きく波打ち、空に葉の飛沫を撒き散らした。景色全体がブレたかのように定まらず、空に浮きあがる。
ドォン……。
激しい力が何かに突きあたっては、また突き返される。落雷にも似た振動が、空気の色まで歪めた。
そして、再び。
ドォン……。
瘴気漂う裂け目を揺るがせて、地鳴りのような音が響いた。黒い気泡が線を描いて大樹海に飛び散り、アストラル界との障壁の裂け目をおおう瘴気の膜がゆるりと歪む。
封印のピラミッドが真っ二つに裂け、崩壊した。
ついに自由を得た超大型級クリーパーの飢えた絶叫が、空気の歪みとなって爛れる飛沫を天高く吹きあげる。
「うわァ!」
割れたピラミッドの向こうから、真っ黒い瘴気の壁面が牙をむき、アダムへと押し迫ってきていた。
飲み込まれてしまう。
そう思った途端に、体がふわりと浮き上がった。
無機質な視線を感じて見上げる。
荒れる空に『メドゥの左腕』がいた。
「さあ、お行き。絶望を連れて本懐を遂げるのよ。ドン・ゴーフルを殺すのでしょ?」
振動に捩れる瘴気の柱の向こうに、にたりと赤く、巨大な複眼がぽっかりと浮かんだ。
●
その影響は劇的だった。超大型クリーパーの出現は、既に崩れかけていた大樹海の秩序に止めを刺す。原生動物や既存のクリーパーは中心部から離れる方角へと雪崩を打って逃げ始めた。その多くは、人里離れた大樹海の別の場所に落ち着いたが、ゴールディのある北へと向かった集団はまだ足を止めていない。それはすなわち、元凶たる超大型クリーパーの目指す方角が北であることを意味した。
幸運であったのは、現世へ現れたばかりのクリーパーが飢えて力を出せない事と、ブラックデスや冒険者の行動によりゴールディが他国への好印象を得始めていた事だ。超大型クリーパーの足取りの遅さは破滅への時間に余裕をもたらし、その間に各国が動く事を可能とした。リーンエス王国やドワーフ王国、フィルエス大森林、シグモル火山帯は兵力を、同盟は物資を。月吸蟲との戦いを終えたばかりのディズルや帝国の残党すらも、それぞれが可能な援助を送り出す。
数日後。本部地下の会議室はドン・ゴーフルの護衛とBDの幹部、多国籍な援軍たちの代表、そして冒険者たちのひといきれでむんむんしていた。
しかし皆が席につき、甘い香りのアップルパイと紅茶が配られると、室内には緊迫した中にも和気藹々した空気が流れ始める。
「わざわざ集めちまってすまねェな。始めてくれ」
「まずは超大型クリーパーについて、その呼称を『瘴気纏う腐緑獣』とします」
ドンの背後に立つBD幹部サチコがそう告げた。偵察に出た者が遠目に見た特徴から名付けたという。残念ながら、見てわかる以上の情報は今のところない。
「大樹海から同朋が現れたのと同じ時期に、そんな化け物が出るたァな。偶然か?」
「その点は、冒険者の方からの報告にヒントがあるかもしれません」
サチコに促され、咳払いを一つしてロイ・アウレアが話し始める。
「川で白い蛇と交戦、これを撃退したあと奇妙な林檎の芯を拾いました」
続いて、アルベルト=V=シュタールシュヴェーアトの報告だ。
「俺たちも林檎の芯を見つけたぜ。古ゴブリンも5人連れて帰った」
「彼らが使う魔法は、これまで見たことがないものでした」
ロゼットがそう言い添える。次に口を開いたのはレティシア・レインフィールだ。
「私たちは、古ゴブリンたちを操っているメドゥの指先と直接言葉を交わしました」
室内がどよめく。
「名前は『アダム』。ゴブリンと恐らくはリザードマンの子でございましよう。ご自分の容姿に強いコンプレックスをお持ちのようでした」
メドゥの指先の情報と、『絶望の毒林檎』と名付けられた、白蛇や古ゴブリンを狂わせた元凶そのものの回収を報告し、着座する。サチコが毒林檎の影響を弱体化できる薬物が用意できそうだ、と補足した。
「こうなっても、まだな。俺ァ同胞を救いたい。この通りだ。……出来る限りでいい。手心を加えてやってくれ」
ざわざわとした空気は、ドンが深く下げた頭を上げるまで続いた。
「ま、問題はそれだけじゃねぇ。面倒ごとってなァ、まとめてくる。タ・ロウ」
「は……不届きものどもが、このキャンプの背後を襲わんとしています」
狭い視野しかない『ホワイトライフ』『レッドブーツ』といったマフィア達は、この未曽有の危機を成りあがりのチャンスとしか見ていない。ブラックデス構成員が集まる前線キャンプを狙おうとしているのだ。ただ、それ以前の小競り合いで勢力を落としているのは幸いだった。
そこでアーテミシアとギャメルが、ホワイトライフが運営していた裏闘技場のひとつを潰したと報告。
「あくどい儲けをしていたヤツラを懲らしめてやったよ」
「オレも頑張ったぜ!」
「救援物資を運ぶ商人を襲ったヤツがいたな。タ・ロウ、どうなった?」
BD幹部に顔を向ける。
「冒険者たちのおかげで事なきを得ました。物資も無事に届いています」
マフィアの動きはその程度だ。この期に及んで内輪揉めをするゴールディの内情に苦笑していた王国騎士が、話題を変える。
「随分あちこちで事が起こっていますね。前線キャンプの抱える問題はそれで全てですか?」
「それが、そうじゃねェんだ。大樹海が溢れてる。雑多な怪物が湧いて出ている。例えば、だ……。いや、最近直接やりあった連中の方が、話が早ェか」
ドンの視線に促された、サイラスとヴィルヘルミナが立ちあがる。
「母蜘蛛の糸? 巣に使われたものまで、回収したよ」
「倒した母蜘蛛もその場で解体、出糸管と甲羅も持ち帰ってきました。巨大ゴリラの背中の皮もです」
火傷の跡が生々しい毛皮は、これまでの大樹海で見られたことのない傷だった。大樹海の深部に生息する強者たるゴリラへ傷をつけ逃走させたのは、あるいは『瘴気纏う腐緑獣』やもしれない。
他には冒険者たちによって、甘露アリの蜜や武装アリクイの爪、鱗が採取されている。
そこで、コルネリウス・アーラが手を上げた。
「『花乙女』という魔物を倒しました。魔物に生気を吸われて死んだ人たちの遺体を見つけたのですが……」
このような時でなければ、遺体を回収することも考えられただろうが、今はその時ではない。コルネリウスが悲し気に椅子に座ると、再び話題が変わった。各国の人、物。そして冒険者たちという切り札をどこに配するか。
議論は熱を帯び、夜半になるまで終わらなかった。
執筆:そうすけ/アルパカコネクト運営