【大変動】この先にもっとマシな何かが
九蓮宝燈
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シナリオID:689
オープニング
「ま〜ったく、うんざりしちゃうわ〜ぁ」
巨大な溜息をつく、破壊的なマゼンタ色のホブゴブリン・マリリン。
「アタシは中立だっつ〜のよぉ〜。政治に巻き込むのはやめてほしいワケよぉ〜」
ブラックデスの構成員が『慈善活動』の名目で、この地域の清掃に来るという。
マリリンのペット舎の敷地がその活動の範囲に入るということで、当日軽くご挨拶したいと言われているのだ。
どこのマフィアともお近づきになりたくない、かと言って敵対もしたくないマリリン。
マフィアと接触するにしても、そこには第三者の目があってほしいと考えて、ギルドから呼んだ冒険者を同行させることを条件にそれを受け入れた。
「クハハッ。アンタのそういうトコは痛快だがな。ゴールディで生きてく上で、一切マフィアの世話にならねェってのは難しいコトだぜ?」
小柄で豚鼻のゴブリンがマリリンの愚痴に答える。
ゴブリンの名はゲッコー。
マリリンの常連で、友人だ。
「そーいうアンタはマフィアに関わりすぎよ。ニシキを死なせたら、今度という今度はアタシ許さないんだから」
ニシキとはゲッコーのパートナーの黒い狼だ。
マリリンからゲッコーに譲った狼で、ゲッコーは時々こうしてトリミングを頼みがてら様子を見せに来るのだ。
「アタシはゴブリン族の未来なんて興味ないの。アタシはアタシと可愛いペットちゃんのことだけで精一杯なんだもの! 自分の手に負えないことまで心配なんかしてらんないわ~ぁ」
マリリンはこの友人が、用心棒やヒットマンのような仕事をしており、ニシキもそれを手伝っていることを知っている。
ゲッコーにはポリシーがあり、仕事を受けるかどうかは『それが正義か否か』で判断している。マリリンは彼のそういうところが昔から気に入っている。
だが、ゲッコー自身が大怪我をしたり、前のパートナーを仕事の過程で死なせたり、という出来事があった。
友人として、彼のポリシーを尊重するべきか、命を優先して止めるべきか――決めかねたまま交際を続けている。
彼の過去や信念は『自分の手に負えないこと』であるが、切り捨てるほど冷たくもいられないのだ。
「ブラックデスの連中が来るならオイラは退散しとくぜ。その間にニシキを男前にしてやっておいてくれ」
ゲッコーが椅子から飛び降りて裏口に向かう。
「ああ、そうだ」
そして何かを思い出して言う。
「小耳に挟んだんだけどな。なんでも、白い蛇が樹海の端までやってきて人々を襲っている――って噂があるらしい。ホントかは知らねェが、アンタも気をつけるに越したことはないんじゃねェかな」
「なあにそれ? 大昔の白蛇様の再来ってこと〜ぉ?」
「オイラも知らねェ。なんか昨日飲んでたらさ。薄気味悪ィヨソ者がそんなこと言ってたんだ」
二人が長話をしていると、表のほうに人の気配。
「ブラックデスのコたちかも。アンタはさっさと行きなさい」
マリリンはゲッコーを送り出し、急いで玄関を出て対応に向かう。
●アッチでやってちょうだいっ!
玄関を出て三十メートルほど。
蔓薔薇が絡むアーチの前に来訪者があった。
「こんちゃーす! ブラックデスのほうから参りやした~ァ!」
ビシリ、と揃ったお辞儀をする二人のゴブリン。
「あらぁ~いらっしゃ~い。お疲れ様ね~ぇ」
商売用のスマイルで対応するマリリン。
入らないでね! と、私有地の範囲をがっつりしっかり念押し。現在、運動場ではペット用の猪が放牧中なのだ。
「太腿とか急所に牙が刺さったらフツーに死ぬわよ? 絶対ゼッタイ、気を付けてね?」
「わかりやしたァ!」
いいお返事をするブラックデスの構成員。
ペットがケガしても、ブラックデスの人間がケガしても、マリリンは大変困るのだ。
そして同行の冒険者達にバチコーンとウインク。
(揉め事になるとメンドクサイのよ~ぅ。うまいことやってちょうだいね)
そんなマリリンの意図が冒険者に通じたかどうかはわからない。
その時。
いかにもスジもんですっという感じの派手な馬車がドリフトを効かせながら横づけ。
オールバックのゴブリンが下りてきて地面にベッと唾を吐く。
「ウォラァ! ブラックデスのヤローが来てるってタレコミはマジじゃねーか! ココらはウチのシマじゃぁ!」
巻き舌のがなり声。マリリンは(何言ってるの! ウチの私有地よ!)と心の中で反論した。
「ヤローどもォ! いっちょヤキぃ入れたれやッ!!」
馬車からどやどやとガラの悪いゴブリンが下りてくる。
ぞろぞろと、その数は十人。
その手には思い思いの武器が握られている。中には火のついた油まで。
「ちょっと……あれはマズいわ。ねぇ冒険者ちゃん達、ちゃんと後でギルドに話を通すから、臨時の依頼ってことでお願いできないかしら」
マリリンは授恵者だが、建物を狙う十人を一度に相手取れば損害ゼロとはいかない。
「ペットちゃんが傷つくのと逃げちゃうのは阻止してちょうだい。建物を壊されなければペットちゃんも無事なのは確かだけど……難しければ建物はあとで直すわ」
幸い運動場は広く、建物までに距離がある。ここで食い止めることができれば被害は軽微に抑えられるだろう。
解説
マスターより
リプレイ
十人の闖入者を見た冒険者達の動きは早かった。
ひとまずはマリリンにこっそり相談。放牧中の猪をペット舎に戻すように指示。
そしてブラックデスから来た二人の避難について。
(そうね。空いてる方の運動場なら構わないわ)
屋内への避難は肩入れしているように疑われかねないのと、火がつけられた場合かえって危険であるため、運動場がいいだろうとマリリンも判断した。
(中立だってのに絡まれるとかもらい事故もいいところね……。うちの傭兵団もこの煽りを受けてそー……妹頑張って)
レシュノルティア・ピオジェレラは、父が起こした傭兵団の現団長である妹に思いを馳せる。
(いい、私は今、ただの冒険者、レシュノルティア。ガロファノ傭兵団とは何の関係もないからね)
ぷるぷると悪寒がする。何かあったらそう申し開きをしよう、と考える。
(何やら難しいことになっていますね。ここは穏便に切り抜けたいところです)
フリーダ=ブロムヴィストは困った事態に首をかしげる。
啓示では『デモ隊はきちんと警察に許可を出して、どうぞ』ということらしい。
(……というかデモ隊ってなんでしょうね?)
失われし古き時代の、現代の言葉には変換できない語彙らしい。細かい意味はともかく、闇雲に止めにかかるのは不味そうだ。
「さて、マフィアゴブリンども。私たちはこのペット舎のソウジを請け負った冒険者よ。ここでマフィアと構成員で仲良く遊ぼうってんなら、まずその武器を下ろすことね」
レシュノルティアは勇ましく啖呵を切りながら、下駄をカンと鳴らす。むっちり長い美脚をチラリ。履いてないのではないかと勘違いしてしまいそうな深々したスリットから、スカートが揺れた瞬間、魅惑の鼠径部が熱帯の太陽に晒される。
「こちらは現在清掃作業中なのです。穏便にお帰りいただけないでしょうか」
フリーダは礼儀正しく、丁寧に説得……とみせかけて。
「それはそうと、サウゼルは暑いですね」
と言いながら羽織っているマントを外す。脱いだ瞬間、首筋につけていた香水が十分に体温で温められ、花の芳香が少女の香りとともに立ち昇る。
タイをゆるめ、ブラウスのボタンを外し、頭を下げるように見せかけて前かがみに。胸当ての隙間からみっちり圧迫された谷間がチラリ。
春が訪れたサウゼルの気温のせいで、フリーダの頬はミルクに薔薇を浮かべたような色あいに染まり、象牙のように白い胸元はしっとりと汗ばんでいる。
例の啓示が『事前に香水付けて前屈みにお願いしましょう。カメラさん仕事してね!』と、彼女に入れ知恵した結果である。
(『色気+誘惑+香水のトリプルパンチ! 勝ったな! ガハハ!』と出ていますが……そんな簡単な事でできるんでしょうか?)
半信半疑であるが、誠心誠意伝えればあるいは、と考えて神に従う。
美脚と谷間にデレレと鼻の下を伸ばす敵対マフィア達。
しかしリーダー格らしい顔面に恵まれない者が、直径1メートルはありそうなパンチパーマの頭を巡らせて一喝。
「ゴリラにしか相手にされねぇオカマ野郎を嘲笑ってやろうと思って来たってのによォーッ! いい女侍らせやがってコンチクショウ!!」
マリリンは猪の相手で聞いていなかったが、リーダーは何かこじらせた思いがあったらしい。
「オラァ野郎ども! 燃やしついでに女もさらえやァ!」
応と野太い声があがる。
「ここはマフィアに無関係の私有地よ! 立ち去りなさい!」
運動場ゲートをくぐろうとする敵対マフィアに、ロゼットが毅然と警告する。
「ここは関係ありません。乱暴は止めて下さい!」
その隣でトーラが小さな体で通せんぼ。
しかしマフィア達は女はオラオラ強気で押せば落とせると思っている残念な人種である。美人と美少女の追加で勢いが止まるはずもない。強い雄アピールのためになおさら盛り上がる。
「警告を無視して、手を出せば、こちらの正当防衛だが」
サマエラ=フォリウムが淡々と最終通告。しかし同様の理由でマフィアは止まらず。
「手を出したら容赦はしない」
冒険者達の中での唯一の男性であるセリオス・オーガストが低く一声。
その声は決して怒鳴り声ではなく、むしろ淡々としているが、マフィアの中でも胆力の低いものをビビらせるには十分であった。
一人、男でもイケるマフィアがいて、セリオスの登場でさらにヒートアップしていた。が、周囲との温度差を感じてスンッと拳を引っ込める。
「ブルってんじゃねェーッ! 組の面子がかかっとるんじゃァ!」
リーダーは一歩も引く様子を見せない。
十分な警告はすでに与えたと判断したセリオスが短弓を構える。
エーテルが周囲の空気をかき混ぜながら矢じりに収束。薔薇の花弁が宙に舞う。
十分に力を溜めた渾身の一矢。
それはリーダーの頭上を掠め、真円を描いていたパンチパーマは、憐れ上弦の三日月に。
リーダーは目を見開いて唇をこわばらせ、ソロリと頭を手で触れて確認する。頭頂部でツルリと指が滑った。
この空気の凍った瞬間を、聡明な神官戦士は見逃さなかった。
十人のマフィアのうち、密集していた四人を結界に閉じ込める。
「しばらく壁を叩いてなさい!」
実力は冒険者側が圧倒的に上だったが数の差があった。その差を一手で埋める妙手であった。
それを皮切りにマフィア側も攻撃を開始。
二人のマフィアが同時にフリーダに襲い掛かるが、フリーダは盾で攻撃を受けて無傷。
フリーダはそのまま何かに操られるように、巨大な光塊を目の前の敵に振り下ろす。
マフィアは一撃でノックアウトし、地べたに仰向けになってヒクヒクと痙攣し始めた。
火炎瓶が油をまき散らしながらゴロリと転がる。
「そっちが先に手を出して来たんですからね?」
トーラはマジカルポケットに入れていた装備を取り出し、交戦開始。
相手が動く前に素早く踏み込み、マフィアが握っていた棒きれを切断。
さらに別のマフィアのナタを爪でひっかけて飛ばし、火炎瓶を短剣で割り壊す。
アッと言う間の三連撃で三つの武器を封じた。
「消さないと火傷しちゃいますよー?」
フリーダが倒したマフィアの周囲と、今トーラが壊した火炎瓶が落ちた地点に炎が広がる。
青々とした生の草ばかりでろくな可燃物がないため、深刻に燃え広がりはしていないが、マフィアの服を焦がすには十分な炎だった。
「鉄砲玉でも、ヨソのシマを荒らすのはよくないわね!」
組長の命令に逆らえない悲しさが相手にあろうと、振りかかる火の粉は払わねばならない。レシュノルティアは移動を阻害する無数の稲妻を召喚。
苦し紛れに火炎瓶を投擲しようとするマフィア。
サマエラがそのマフィアを結界内に一時隔離。
投げられた火炎瓶は結界の内側にはじかれてマフィアの頭に跳ね返り、足元に炎が広がる。マフィアは混乱しながら「許さねぇ! ブッ殺してやる」等、戦意が明らかな暴言を吐いているため、可哀想でもまだ解放はしてやれない。
まだ動けるマフィアは三人。トーラが武器を奪った者は副武装に持ち替えてまだ戦う意志を見せている。
火炎瓶を持っている者がブラックデス構成員を狙って投擲を試みる。
セリオスはその敵対マフィア構成員を狙って更なる矢を射出。
矢はマフィアのふくらはぎを狙いたがわず撃ち抜き、火炎瓶は草の上に転がる。
武器を持ち替えたマフィアがめげずにトーラに向かっていく。
トーラは新しい武器もまた叩き落とす。
「次は痛くしますよ?」
実力差を思い知り、逃げ出すマフィア。その背をフリーダが追い、一撃食らわせて転倒させる。
戦意を失ったと言えど、言い含めておかなければいけないことがある。まだ逃がすわけにはいかないからだ。
建造物への射線を防ぐように立ちふさがっていたサマエラはリーダーと交戦中。
「戦闘行動を、控えろ」
ナタを堅甲ではじき、あくまでも口頭での警告を貫く。
「ここで引いたらオトコが廃るんじゃぁ!」
停戦を拒否する一言を聞いてから、祭刀をリーダーの肩に打ち下ろす。
腕がしびれる激痛のために、リーダーは武器を取り落とした。
最初にロゼットの光縛封に囚われていた四名が、仲間が全滅したのを見て騒ぎ出す。
「しかたないわねー。結界、解除してもらえる?」
すでに周囲に無数の光球を召喚していたレシュノルティアがロゼットに頼む。
マフィアたちが顔を青くするが時すでに遅し。
結界の消滅にあわせた光の雨に撃たれる。
●後始末
サマエラの光縛封の中で自滅していた者含め、敵対マフィア構成員全員が怪我を負う形となったが、無力化に成功した。
この負傷は彼ら自身が徹底抗戦の意志を崩さなかったのが原因と言える。
今のうちにサマエラが適宜ロープで拘束を行い、物理的に抵抗できないようにしていく。
「怪我は治してあげる。その代わりに……」
ロゼットは気絶状態になっていた者をヒールで回復させ、意識を取り戻したところで交渉をする。
「マリリンは中立だって上司に報告しなさい。もちろん貴方達もよ」
と、運動場に逃げていて事なきを得たブラックデス構成員にも釘をさす。
「ちゃんと報告しないと……貴方たちが掃除のついでにお掃除されたマフィアって話を、ゴールディの酒場で言いふらしちゃうわよ」
マフィアには面子が何より大事。三日月頭のリーダーはぐぬぬと奥歯を噛む。
「以降の処置については、マリリンの希望に合わせるのが、よいかと思うが、どうだろうか?」
サマエラが全体に提案する。
「そうね~ぇ……自警団に引き渡しておきましょ。ブラックデスのコ達は上に報告しといてくれると嬉しいわ~ぁ」
フリーダとトーラもここは中立であることを強調してくれている。マリリンもそうありたいと願っているので、そうなってほしいが。
「……あのコの言う通り、ここでマフィアにかかわらず生きていくのは難しいのかしらね」
マリリンはため息をつく。
その後はそれぞれ分担。
ブラックデス構成員とともに清掃活動をする、自警団を呼びに行く、火炎瓶によって焼けた部分の鎮火の確認など。
「お疲れ様ね~ぇ! 冒険者のコ達はちょっと残ってくれるかしら~ぁ? ギルドに出すものとかまとめるから。お茶菓子ぐらい出すわよ」
解散際にマリリンが冒険者を呼び止める。
「ペットにおやつあげてもいい?」
レシュノルティアが尋ねる。
「あらいっけない! バタバタしてておやつの時間忘れてたわ~ぁ! トリミングもまだできてない! おやつあげてくれるなら願ったりかなったりだわ」
男手であるセリオスが力仕事をしてくれるというので、マリリンはおやつ用の果物の箱を運んでくれるように頼む。
セリオスは尻尾を掴もうとするゴリラをかわしつつおやつを配った。
外が騒がしかった上に、おやつも遅れていたため、動物たちは落ち着かない様子だった。レシュノルティアが動物交感で一頭ずつ「もう大丈夫だ」と伝えていく。
トーラは洗ったばかりの狼のトリミングを手伝っていた。
「この狼は誰かのペットなんですか?」
狼が首輪をつけていたので、トーラがマリリンに質問した。
「そーよぉ。アタシのお友達のペットなの」
抜け毛をホウキで片付けながらマリリンが答えた。
「そう言えば君のご主人様は何してるのかな?」
「もうすぐ引き取りに来る時間ね~ぇ」
ドアを見つめて大人しくしている狼はどこか寂しそうだ。
●動乱の気配
ペットのおやつに遅れて人間のお茶菓子がようやく配られる。
「みんな、色々頼んじゃって悪かったわね~ぇ」
マリリンはギルドへの提出書類と共に、多少イロを付けた報酬を添えた。
しばらくして呼び鈴が鳴る。
マリリンが対応に向かう。
玄関の方で、マフィアはいない、という会話が聞こえ、小柄な豚鼻のゴブリンが入ってくる。
マリリンはそのゴブリンを、お友達のゲッコーだと冒険者達に紹介した。
狼が尻尾を振って寄っていったことから、すぐに狼の主人であろうという見当がついた。
「表のコゲアトは何だァ? アンタらも例の白蛇とやりあったってわけじゃねェんだろうな」
「違うわよ~ぉ。奉仕作業に来てたブラックデスのコ目当てで、どっかのマフィアがカチコミに来たのよ~ぉ」
「ソイツはケッサクだな。中立気取ってたアンタも、とうとう巻き添えで目を付けられたか? オイラを雇うハメになったら、友情価格で請け負ってやるさ」
「心配ご無用! このコ達のおかげで、ちゃんと中立だって念押しできてるんだから~ぁ」
冒険者達は会話の中に出てきた『白蛇』というワードが気になった。
サウゼル内で白蛇と古ゴブリンの襲撃があり、撃退依頼が出されていたのはつい最近のこと。
「白蛇の件について何か知ってるんですか?」
トーラがゲッコーに質問した。
「オイラもよく知らねェ。酒場でヘンなヨソモノがいて、そんな噂をしてたんだ」
かすかな違和感を感じてレシュノルティアが尋ねた。
「その噂の出所はどこかわかる?」
ゲッコーは笑いながら答える。
「ヨソモノって言ったろ。初めて会ったヤツだよ」
サマエラが質問を重ねる。
「何か、特徴は?」
「薄気味悪ィ奴だったな。それで、やけにドクドクしい色のリンゴを大事そうに持ってたな。あれはきっと、ホンモノのリンゴじゃなくてツクリモノだろうなァ。そんなに大事なら家に置いとけ、って思ったのを覚えてる」
ゲッコーは唇に笑みを浮かべたまま狼を撫でている。
どうやら、それ以上の情報は持っていないようだ。
白蛇、古ゴブリン。
二百年前のサウゼルでおきたことを連想させる何かの予兆。
それはゴブリン種の未来をどのように動かすのか。
マスターコメント
ショートシナリオ普通 報酬:多い6 / 4〜6人
2021年03月28日 14時01分00秒 公開
相談掲示板
・・・ん、シューターのセリオスだ、よろしく頼む とりあえず早めにどっちも片づけたほうが成功報酬もいいようだからさっさとと片づけたいところだ。 防衛はペット小屋に被害がいかないようにしたいから火炎瓶もちのは早めに無力化したいところだな。 あとは向こうはブラックデス構成員を狙ってくるようだから構成員たちは小屋に避難して置いてもらったほうがいいか
シーフのトーラです。 お掃除の手伝いに来たら変なことに巻き込まれちゃいましたねえ。 マリリンさんとペット達のために頑張りましょう! 相手は一般人ですし、威嚇してこちらの実力が上だと分かれば引いて貰えないかと思うんですけど、面子とかで引いて貰えないときが困るんですよねえ。 何かもうひと押し出来ることがないでしょうか。 >ブラックデスの構成員 露骨に庇うと繋がりがあると思われてマリリンさんが今後マフィアに狙われるかもしれませんし、敷地内に入れずに引いて貰って、マフィアの追跡をわたし達が止めるのはどうでしょうか? 「ここで争い事は禁止です」とか言って。
キャスターのレシュノルティアよ。 まー、鉄砲玉どもにはよくあることだけど、ヨソのシマを荒らすのは許されないわねぇ >マリリン 多分、もうすでにマフィアの標的には入ってると思うわね、この雰囲気だと 上の狙いではないでしょうけど、下の鉄砲玉の拡大解釈はよくあることだからね これ以上油を注ぐ必要はないけれど、ある意味友好的に鎮火させられる段階は過ぎているように思えるわ そっから考えると、構成員は守るべきだけど、建物内に匿うのも確かにまずいわよね。間を取ると通路の奥、建物内に入らない程度に行ってもらうー……って感じになりそう…… 鉄砲玉とかチンピラの性質状、無闇に威嚇すると逆上する可能性もあるから面倒なところねー…… 私たちには、マフィア同士のしがらみもないんでしょうし、冒険者でここを守る依頼を受けてるって伝えて、あっちから一撃貰ったら、全力で叩き潰すとかもいいかもと思うところよ? その一撃目で火炎瓶投擲される可能性もあるけど、【アイアンウォール】とか出して防ごうかと思ってるわ?
ヒーラーの神官戦士ロゼットよ。よろしくね。 開始時点で、誤解であっても敵対マフィアからマリリンが ブラックデス側だと思われているなら、構成員を逃がしても 逃がすのを援護した、としか解釈されないと思うわ。 いったん割り切って、構成員を運動場まで入れてしまって、 マリリンさんには放牧中の猪をペット舎に入れてもらう。 で、私たちは運動場ゲート付近で、「掃除を邪魔するな」って 敵対マフィアを殺さない程度に制圧して、その後で構成員と 敵対マフィア側、両方にマリリンさんが「中立」であることを 互いの上役に報告させる。というのはどうかな? ブラックデス構成員は、見た感じ礼儀は守るようだし、 一時的に保護したことで義理は立ててくれるんじゃないかな。 敵対マフィアは怪しいけど、無事に帰してもらった上に、 ブラックデス側がマリリンさんを「中立」と認めてくれれば、 後でケチはつけにくいんじゃないかしら。 なんなら付け加えて、もし逆恨みするようなら貴方たちが 「掃除のついでにお掃除されたマフィア」って話を酒場で 言いふらしちゃうぞ、って言うとか。 あまり詳しくないけど、マフィアや裏稼業というのは、 組織の評価を下げるような噂話は避けたがるんじゃない? …聖職者としてはどうかと思うけど、この土地の流儀なら…(汗
ゴブリン、ヒーラー。サマエラだ。 よろしく頼む。 私も組織的なことにはあまり詳しくないのだが、敵対マフィア側は雰囲気を見るに、 過度に追い詰めてしまうと、レシュノルティアに同じく逆上やら、自暴自棄やらにならないか、 少々心配には、思うな……。 中立でありたいとのマリリンの希望に、なるだけ沿う動きを行いたいのも、同意なので、 私有地で争う姿勢ならば、こちらとしても対処せざるを得ない……とのスタンスを、 まず表明しておくのは、確かに良いと思う。 そして、火炎瓶への対応が特に必要そうなのも、確かに。 私も光縛封あたりで、いざとなれば一時的に隔離処置できるよう、用意してみようか。 ブラックデス側は…… そうだな、怪我は避けた方が良さそうとはいえ、過度に庇うのもややこしくなりそうだ。 建物でなく、運動場内への避難を許すくらいなら、程好い範囲か。 こちらにも同様に、争い事の厳禁を念押しして、その様を敵対マフィアに見せてやれば、 中立との見方を、多少は強めて……もらえない、だろうか。
なるほど。 運動場にブラックデスの人を避難させてマフィアの無力化ですね。 ロゼットさんの「お掃除されたマフィア」というのも面白いですね。大丈夫です。『汝のやりたいようにするがよい』ってどこかの神様も言ってたって聞いたことがあります!( それならわたしは警告をして、マフィアが襲いかかって来るなら前に出て阻止しますね。 火炎瓶や武器を狙って無力化してみようと思います。
ウォーリアのフリーダです。よろしくお願いします。 基本方針としてはロゼット様の言う形で良いかと思います。 掃除目的で派遣されてきた体の冒険者達として振る舞えば、 大義名分として成り立つかと。 それでは私も前に出て阻止する役目を買おうと思いますが、 相手が一般人ですからヒュプノシスが通るかもしれませんので準備してみます。
私はとりあえず、武器を刃物から棍にしておくのと、 3ターン閉じ込める「光縛封」で、最初に10人のうち何人かを 囲っておくわ。同時に対処する人数を減らしておかないとね。 >汝のやりたいように それどっちかというと暗黒神だった気が…いや神様なんだけどね(汗
んー?なんか、結局どっちの方針になるのかわからないわね……? いきなり拘束されたら、あっちは先に手を出されたって判断するでしょうし、警告の意味ない気がするのよ。 掃除目的で来たーて伝えるのはいいと思うわ けど、警告をするなら、相手の出方待ちになるからそれまでなにか打ち込んだりはしない方がいい気がするわねー
相手方が仕掛けて来たら開戦、と思っていた。 こちらから先に手を出すのは、私も控える方が良いかと思う。 戦闘面は、先の光縛封の他、 纏めて攻撃しつつも、倒れた相手などに追い討ちはかけないよう、 闘気槌あたりを中心にしようかと、考え中だ。 もしバランス面等で問題あれば、回復や支援に寄せて、変更する。 あとは……確認として、 挙がった中では中立の宣言など、マリリンの立場にも影響し得る行動については、 先にマリリンに打診して、賛同が得られれば行う……と理解していても、良いだろうか?
>こちらから先に手を出すのは控える ゴメンなさい。言葉を足りなかったわ。 相手の出方待ちで、警告で向こうが退く気なかったら最初に、ね。 こっちから先に殴るようなことはしないわ。 >マリリンに打診 マリリンの中立希望はPL情報だものね。良いんじゃないかな。
わたしも何かするのは相手が手を出してきてからのつもりだったんですけど、正当防衛の言い訳が出来るよう一度マフィアに殴られてみましょうか? 一般人相手なので回避は出来ると思いますし、当たった演技で倒れれば相手も言い訳出来ないでしょう。
>トーラ 私は盾で受けてから、としてるけど回避で避けても良いんじゃない? 火炎瓶やナタだと、あまり身体で受けたくないかなって。 それでも正当防衛の成立には足りると思っていたけど…不十分かな。
あ。もちろん『当たったふり』ですよ。 受けた方が被害を受けたことに説得力あるかなと思って。 ただ、火炎瓶は建物に使う認識だったのでこっちに飛んでくることは考えてませんでした。さすがにそっちは避けようと思います。
行動について、承知した。ありがとう。 それでは、そのような流れを前提に、動いてみよう。 相手からの手出しがあれば、命中の如何を問わず開戦のつもりでいるが、 そうだな……これが正当防衛であるとの主張は、私も確り宣言の上で戦うと、 あらためて、記載しておこうか。