【DA】リーンエスの耳、募集中

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シナリオID:3387

オープニング

●  リーンエス王国、王家の直属集団といえば『王国騎士団』と『王家の密偵』である。表の戦力である『王国騎士団』と、裏の戦力である『王家の密偵』の双方を使いわける事で、リーンエス王家は内外への影響力を保っていた。しかし、昨年末のメドゥの指先「グリゼルダ」の強襲により『王家の密偵』が精鋭を多数失った事で事態は変わる。残る精鋭は後進の育成までこれ以上失う訳にはいかず、王宮や王家の面々の影の守りに割く人数も考えれば、諜報に回すことのできる余力はない。そのような状況で、ウィリアム第二王子に代わって、『王家の密偵』の旗頭とされたメアリー王女には、何かを期待されていたわけではなかった。 「王家の密偵の、根本的な運用計画の改善を具申いたしますわ!」  それ故に、彼女からの提案にジョージ四世王が意表を突かれたのは否めない。彼女は父や兄が思っていたよりも、大人であった。先の戦いで、騎士達を率いてレギンレイヴ城に攻め入ったところから見ても分かる通り、おとなしくお飾りで座っていられる娘ではなかったのだ。表舞台に名前が出てから数か月。任された組織の現状を理解し、その上で取りうる方策としてメアリーが持ち出してきたのは昔の時代の、古い密偵のありようだった。 「孤児院のキャサリン様に伺いました。昔の密偵は、戦う術もないただの行商人や旅人に扮してその地の情報を持ち帰るだけであったそうですわ。その土地の作物の値段や、天候の動き、些細な噂話などの情報を繋ぎ合わせる、『王家の耳』と呼ばれた時代があったと。私は、密偵の諜報部門を『王家の耳』として再編しようと思うのです」 「キャサリンが……? いや、なぜお前があの者を知っているのだ」 「それは内緒ですわ」  故あって廃されているとはいえ、現王の実妹であるキャサリンは状況如何では今のメアリーと同じ立場で国政に携わっていた女性だ。あるいは王家の密偵の差配を任される為の教育も受けていたのだろう。それはさておき、娘のメアリーが妹と何故繋がりがあるのか、父には分からない。あるいは色々と耳聡いウィリアムならばそれが(ドゥジン)神の導きだと知っているかもしれないが。 「しかし、王家の耳は失われて久しい。各国の噂を集めると言っても、その為の組織を作り上げる所から始めていたのでは、王家の密偵の再建と変わらぬ時を要するのではないか?」 「ええ。王家の耳をそのまま再建するならばそうでしょう。ですから、そこはアウトソーシングいたしましょう」 「あうと、そーしんぐ」  英邁なジョージ王も耳慣れぬ単語に思わず聞き返す。メアリーはドヤ顔で胸を張り、自身の構想を説明した。曰く、行商人などへ新たに人を配置するまでもない。既に世界中を飛び回っている立場の中立者として冒険者がいるではないか、と。旅の合間に彼らの聞き知った事、見た景色をただの四方山話として集めるだけで良い。目と耳の集めた情報をどう判断するか、分析は頭脳たるメアリーが行うのだ。 「……行うのだ、と言ってもな。お前は……」 「私がこっそり耳を澄ませて集めた情報から、今期の王宮人事異動の予測を秋に立てたものがこちらですわ。私の『情報』を扱う能力が十分な物か、そこから判断してくださいませ」  異論は予想していたとばかりに、封書を差し出すメアリー。堅物で知られる王宮女官長の日付入りサインが封に被さるように記されている。確かに、昨秋の間にこの春の予測を立てていたと言う証明であった。 「的中率は8割5分、悪い数字ではないと思いますの」 「……お前が、このような事を何のためにしていたのかは聞くまい。どうやら、息子だけではなく娘にも神は余人に無い才を与えていた、と言う事か……」  我が子を見誤ったか、と嘆息しつつジョージ四世は満足げでもあった。メアリーが王宮の主に男性職員の人事予測を趣味でやっていた理由については、その脇に書かれていた×マークの意味と共に知らぬが花であろう。 「良かろう。我が娘、王女メアリーに命ず。王家の密偵の諜報部を再編し、新たなる王家の耳として機能せしめよ」 「謹んでお受けいたします。つきましては、分析に携わる者を幾人か雇いたいのですが……」  現在の世界情勢からすれば、メアリーは高確率で帝国へ嫁ぐ事となろう。いずれ他国へ向かう娘に、王家の密偵の実戦力を委ねないという意味でも彼女の提案は渡りに船ではあった。良き交渉とは関わる者全てが笑顔で終わる交渉であるとは、同盟のことわざであったろうか。 「任せる。分からぬ事はウィリアムとも相談し、良いように進めよ。……キャサリンにも、力を借りて構わぬ」 「はい。わかりました。良い知らせをお待ちください、お父様」  メアリーの脳内リストから、同好の士の中で鼻が効き頭も回りかつ口も堅い信用に足る者がリストアップされていく。王国未婚令嬢の頂点たるに相応しい優雅な所作で腰を曲げ、メアリーは父王にも負けぬ満足そうな笑みを浮かべていた。

解説

●解説 このシナリオはダンジョンアタック(DA)β用シナリオの特別版です。 出発時間までにプレイングの提出をいただくことで自動判定が行われ、「王国メダル」を取得することができます。 入手した王国メダルは特殊なアイテムと交換可能です。 また、本DAでは200ポイントが確定で入手できます。 普通に売却も可能ですので、金策にもご利用ください。 「プレイング未提出」の場合でもメダルの反映が行われます。 ■本DAの目的 本DAでは、王国の諜報能力に新たな軸をもたらすべく、「広範な情報収拾をもとに洞察する」取り組みが行われることとなりました。 各地の情報収拾の度合いとして、以下の内容が定められています。 ▼情報ポイント ・リーンエス王国方面:リーンエス王国に関連する情報。 ・シルトラース帝国方面:シルトラース帝国に関連する情報。 ・南東部国家群:エラトゥーン都市同盟やゴールディに関する情報。 ・西部国家群:シグモル火山帯やディズル大湿地帯に関する情報。 ・北東部国家群:ドワーフ王国や辺境都市群に関する情報。 皆さんの活動の度合いに応じてそれぞれに「情報収拾値」が蓄積され、その程度に応じて、特設ページに新規情報が追加されていきます。 ■EXイベント 本DAでは、通常の結果に加えて、特別なイベントテキストが入手できる場合があります。 内容はロスガリア大陸における事件の事前譚や事後譚。NPCのエピソードや、世界観上の豆知識など、様々です。 中には連作的に連続で発生するエピソードもあります。 EXイベントではイベントに応じた(粗品程度の)「特殊なアイテム」がプレゼントされる可能性がございます。 そういったアイテムはごく一部のイベントの発生に必要になる場合がありますので、EXイベントのテキストと併せてご確認ください。 せっかくの情報収拾の機会です。お気軽にお楽しみいただけたら幸いです。 ■本DAシナリオの遊び方 ・プレイング提出時にキャラクターが装備している「汎用スキル」を用いて自動判定が行われます。 ・汎用スキルの内容に応じて、『情報ポイント』のパラメーターが変化していきます。 ・効果としては、  レベルアップ済の汎用スキル>レベルアップがない汎用スキル>未レベルアップの汎用スキル  という順番となりますが、効果に関係なく、報酬は固定です。 ・また、全キャラクターが「どのスキルでどれだけ貢献したか」についても別途記録され、集計されます。 ■その他 ・本DAの進行に伴い、ワールドガイドの『王国メダル交換報酬』がアップデートされます。  適宜内容について、ご一読ください。

マスターより

マスターより このシナリオはダンジョンアタックシナリオです! プレイングの提出はお忘れなく!

リプレイ

●  メアリー・リーンエスの朝は早い。日の出とともに目を覚ますことも珍しくはなかった。今でこそ習慣となっているが、王女としての責務や多忙ゆえに、そうせざるを得なかったという事情もある。  その点については、彼女の侍従たちも弁えている。この時間は、彼女に許された貴重な自由時間である、と。 「ふう……」  眠気覚ましに水で口元を湿らせると、自室の机に向き合う。  決して長いとはない彼女の生においても、唯一無二の相棒――そんなデスクには、沢山の羊皮紙が積まれている。  冒険者たちの手を借りて行われている『聞き耳』は目下順調だった。  彼女のもとには、部下たちの手で整理された情報が収集されている。  そんな、情報の波を浴びに浴びたメアリーは、というと。 「……妄想が、止まりませんわ……!」  収まりがつくはずもなく。  滾る妄想を昇華すべく、一心不乱に机に向かうことになった。  当分の間、リーンエス国王の憂いを帯びた溜息は、止むことはなさそうである。
■お知らせ


■現在の調査ポイント
リーンエス王国方面:22723
シルトラース帝国方面:16244
南東部国家群:8584
西部国家群:2259
北東部国家群:10684

マスターコメント

マスターより このシナリオはダンジョンアタックシナリオです! プレイングの提出はお忘れなく!
DAシナリオβ

DAシナリオβ普通 報酬:多い34 / 0〜9999人

2023年12月14日 19時35分51秒 公開

普通

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