【献上品】甘露アリのシロップでスイーツを

そうすけ

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シナリオID:1002

オープニング

●
『急募 サウゼル大樹海でスイーツ開発を手伝ってくれる人』

 情報屋ラズリーは、掲示板から一歩さがると首を軽く傾げた。
 自分で作ったものだが、張り出した依頼書の内容を読めば読むほど人が集まるだろうか、と不安になる。
 ラズリーが、ゴールディで一番デカいマフィア組織、ブラックデスの幹部タ・ロウから『甘露アリ』の蜜を使った試作品でスイーツを作って欲しいと頼まれたのは昨日のことだった。

「甘露アリから採れる蜜は、甘さが砂糖の三倍、カロリーが半分以下だってことが分かってな。『甘露アリのシロップ』という名前で商品化を考えている。
 それと、このところドン・ゴーフルもお疲れのようだから、たまには『試食会』の名目で思いっきり甘いものを食べてもらいてぇと思ったんだ。そこで、人を集めてスイーツを作って欲しい。前線キャンプで」
 タ・ロウはさらりと言ったつもりのようだが、ラズリーは最後におまけみたいに添えられた言葉を聞きのがさなかった。
 人集めを請け負うにあたり、情報屋として疑問ははっきりさせておかなくてはならない。
「なんで前線キャンプでなん? ゴールディで作ってもらったらええやん」
「じつは、甘露アリの蜜を集めるヤツがいなくてな。店で売りだすほど量がない。『瘴気纏う』腐緑獣はサウゼルの奥に引っ込んで当面出てこないし、大型のクリーパーや危険な野生生物はうちの連中や別で雇った冒険者たちに追っ払ってもらってるんでしばらくは安全なんだが、普通に蜜の採取を頼んでも二の足を踏まれるんだよ」
「つまり……」
「つまり、冒険者には蜜の採取も同時にやってもらいてえ」
 いくつか発見されている甘露アリの塚には、近くには甘露アリが大好きな『武装アリクイ』がいた。だが、数日前に前線キャンプに在中するスタッフや依頼を受けた冒険者が排除した、とタ・ロウはいう。
「まあ出ることはないだろうよ」
「ほんまかいな」
 ここはタ・ロウを信じるしかないだろう。
「わかった。ほんなら冒険者ギルドに貼り紙だして、人集めてみるわ。ところで、肝心のドン・ゴーフルは来てくれるんやろうな?」
「帝国がらみのことでなんやかんやとお忙しいが、なんとか一日だけスケジュールをあけてもらった」
「一日だけ? ほな、ドンが前線キャンプにいるのは……」
「前線キャンプの視察も兼ねて、滞在は二、三時間ってところだな」
 前線キャンプの運営はブラックデスの大切なシノギの一つだ。いまは【大変動】の余波で観光客の受け入れわ中断しているが、近々再開することになっている。そこでドン自らが、最終チェックにくるというわけだ。
 ただ、帝国がらみでサチコ以下多くの腕利きがゴールディを留守にしているため、ドン・ゴーフルの護衛はタ・ロウを含め少数になる。
「なるほどな。冒険者がようさん参加してくれたら、万が一のことが起こってもドンを守りきれる、ちゅーことか……。考えたな、おっちゃん」
「誰が『おっちゃん』だ。オレはドンに比べりゃ、まだ若い……と、そんなことより、これも頼んだぜ」
 じつはこれとは別にもう一件、ラズリーはタ・ロウからサウゼル大樹海に関する依頼を受けている。だが、それはまた別のお話。
 

解説

 大樹海で採取された新素材で作ったアイテム『甘露アリのシロップ』を使って、スイーツを作ってください。蜜集めもお願いします。  ラズリーは蜜の採取に同行します。  タ・ロウは何やらスケッチブックのようなものを持って、キッチンをウロウロしています。  ドン・ゴーフルは数名の護衛と一緒に前線キャンプの中を視察予定。 ※書式統一にご協力をお願いいたします。 一行目:【グループ名】or【同行者名】or【ソロ】 二行目:以下の中からやりたいことを選んでご記入ください。 三行目:自由記入 ・【スイーツ作り】 『甘露アリのシロップ』を使ってスイーツを作る。 甘さは砂糖の三倍、カロリーは半分以下。甘いものが大好きな人の味方です。 透明でさらさらしています。水溶性。冷たい水にも簡単に溶けます。 料理に入れても色がつきません。 正式に商品化され、店で売り出されることになっています。 ※前線キャンプに現実でいうところの冷蔵庫や電子レンジ(のようなもの)はありません。 食べ物や飲み物は、井戸で冷やしています。 ※前線キャンプ本部のキッチンでスイーツを作っていいただきます。 調理に必要なものは、具材も道具もほぼそろっています。 ・【蜜の採取】 甘露アリの塚で甘露アリを捕まえ、蜜を集めてください。 『武装アリクイ』はでませんが、近くを探せば爪などが落ちているかも。 真っ白な綿毛に覆われた小さなサルが、甘露アリの蜜を目当てに出るという噂が……。 その他、愛らしい野生動物との出会いが期待できます。 【その他】 三行目に何をしたいのかを具体的にご記入ください。 シナリオ趣旨から大きく外れないようにお願いします。

マスターより

よろしければご参加ください。お待ちしております。

リプレイ

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 ロイ・アウレアはルプスの背を撫でた。
 顔をあげてテス・クラルスに話しかける。
「繁殖って話も出ていたが、依頼が出るって事は苦戦してるのかもな」
「わからない。そろそろ行こうか」
 箒を手にしたハッタ・ムラムラに見送られ、一匹と二人は前線キャンプを出発した。
 テスは歩きながら耳をすませた。
 かすかな川のせせらぎ、鳥や虫たちの声。姿は見えないが、木々の上でサルたちが交わす鳴き声もする。
「生き物が多い森だね」
「クリーパーもいるから注意しないとな」
「そうだね」
 今日の大樹海は気温も湿度もほどほどで過ごしやすい。まるで故郷の森を散歩しているかのようだ。二人でデートをしているような気分になる。
 ロイも気持ちは同じなのだろう。あちらこちらへ鋭い視線を投げて辺りを警戒しているが、つないだ手が楽しそうに揺れている。
 先を行くルプスの足が早まった。甘露アリの塚にたどり着いたようだ。
 ロイは早速羽ペンを取りだし、お尻に蜜玉をつけた甘露アリをすくっては水袋へ落とした。テスも隣でせっせと甘露アリを採取する。
「結構取れたね」
 甘露アリは他の蜜蟻と違い、腹で蜜を溜めない。おしりからだした半透明の膜に蜜を貯めて、蜜玉する。
 テスは蜜玉を口に入れた。歯で軽く噛むと、プチッと音をたてて膜が破れる。
「んー、美味しい!」
「美味しいだろう」
 なぜかロイが自慢げにいう。
 テスはもう一つ蜜玉をつまみ取った。
「はい、あーん」
「あーん……旨い、頑張るぞー」
 テスは、君も食べたいの、と木から降りてきた白いサルの子にもお裾分けした。もちろんルブスにも。
「可愛い子だな……この蟻、美味しいよね」
 子ザルとじゃれあうルブスに、ロイは目を優しく細める。
 テスは愛情に満ちたまなざしを彼らに注いだ。

●
「よっし、始めるかー!」
 フラム・アニムスは張りきっていた。蜜をたくさん集めた分だけ、美味しいスイーツを作ってもらえるのだ。
 塚の入口付近に稲妻のような光を発生させると、巣に入ろうとしている甘露アリの行列を止めた。
 その間、パヴェル・A・サムルガチェフは持参した極細の針金で蜜玉を切り離す輪を拵える。
「集めた蜜玉は、このケトルに入れて持ちかえるんだぁ」
「おう。でも、これ……いっぱいなるまで時間がかかりそうだな」
「試食会が始まる前に帰らないと、スイーツを食べ損なうぞ。蜜玉を潰さないように、でも手早く集めるんだぁ」
 フラムは甘露アリのおしりから蜜玉をつまんではケトルに入れを繰り返した。
「地味な作業だけど、破裂させちまって蜜の採取できなかったら元も子もねーし」
 派手な魔法一発で、蜜を集めることができたならどんなにいいか。
(けど、それでケガさせたらかわいそうだしな)
 甘露アリはとても臆病な性格で、人や動物に襲われても噛みつかない。塚を壊された時も、逃げるだけだ。
「これも美味しいスイーツのためだ……耐えろ、俺」
 耐えろ、耐えろ、スイーツのために。呪文のように唱えながら、もくもくと蜜玉をつまんではケトルに落とす。
「このくらいかな? ……って、パヴェルなにやってんだ?」
 ふと横を見ると、パヴェルは猫のフーアと一緒に白いサルたちと戯れていた。ふあふあの綿毛からして、まだ子供なのだろう。パヴェルから蜜玉を手渡しされるうちに警戒心が薄れたようだ。
「時間までに集めて帰らなきゃ、なんていっといてずるいぞ!」
「フラムも一緒にモフモフするか?」
「もちろん。やるに決まってんだろ」
 フラムも一緒になって、パヴェルたちと遊んだ。

●
 シャロン・ラ・モリエールはシダをかき分けた。
 むうっという土と草の匂いが鼻をつく。適度に整えられた森の匂いとは全然違う。太古の匂いだ。
 魔法で水分補給しながら悠人・ラドルファスとともに甘露アリの塚を求め、大樹海の西部を行くこと数時間。やっと見つけた。
「とりあえず、蟻から蜜を多くとってくればいいんでしょ? ……シャロン、こういうの(シロップ)結構好きなんじゃないの?」
「ええ。一番好きなのはお魚ですけど、シロップも甘いお菓子も大好きです!」
 まずは周辺調査からだ。前線キャンプで繁殖の話がでている。何か飼育の参考になることがわかればいいが。
 悠人が蜜玉をつけていない甘露アリをみつけた。塚から離れていく。
 あとを追いかけていくと、太い蔦を巻きつけた樹にたどり着いた。枝まで伸びた蔦のところどころに、淡いレモン色の花が咲いている。
「動物に食べられなくて光が届くところで花を咲かせているのですね。甘露アリたちはあの花から蜜をとっているのでしょう」
 種があれば前線キャンプに持ち帰って栽培できるのだろうが、まだ花をつけている段階だ。探しても見つからないだろう。
 二人はアリ塚に戻ると、蜜を採取した。
 数十匹ほど生きたまま水袋へ入れて持ち帰ることにした。あとはおしりにつけた蜜玉をそっとつまんで採っていく。
 おこぼれをもらおうと、小鳥や白い子サルたちが集まってきた。おねだりの愛らしいしぐさに頬が緩む。
「シャロン、休憩しようか」
「はい」
 悠人は塚の近くに倒木を見つけて、シャロンと一緒に腰掛けた。持ってきた『てゅ〜る』の封を切り、シャロンに渡す。
 おいしそうに『てゅ〜る』をペロペロするシャロンを、悠人は小鳥や子ザルたちと一緒に愛おしげに見つめた。

●
 ヒロ・テスタロッサたちは大木に登り、高いところから甘露アリの塚を探していた。
「ハチミツならぬアリミツかぁ、便利なものがあるんだね♪」
 額に手をかざし、緑濃く茂る大樹海を眺める。
「蟻蜜……そういうのもあるのね~」
 アルラ・ニグラスの声には、ちょっぴり疲れが滲んでいた。
 大樹海を見下すような大木ともなると、手が届くところに枝は生えていない。アルラが肩車をしてバランス感覚のよいヒロを最初の枝まで押し上げた。ゴルバルティアが持っていたロープをうえから垂らしてもらったが、木登りはけっこう体力を使う。
「早く塚を見つけないと、採る前に疲れてしまいそう」
 そうね、とテュリン・ヴィングが苦笑いで受ける。
「しかし、カロリーが砂糖の半分以下ってのは凄まじいわね。どういう理屈で出来ているのか気になるところだけど……」
 下で楓月・千弦の相棒ハヤテが、うぉぉん、と吼えた。
「先にハヤテが鼻でアリ塚をみつけたようですよ」
 ララベル・サン・ディーベルがにっこりとして、幹に前脚をかけて見上げる狼を褒める。
「すごいね、ハヤテ。見つけてくれて、ありがとうと。さあ、みんな、降りるよ。途中、レモン色の小さな花を踏まないように気をつけてね」
 ゴルバルティアがロープを垂らしていう。
「でもさ、こんな高いところに花を咲かせる植物があるなんて、大樹海は不思議なところだな」
 まだまだ未知の動植物があるだろう。今回の採取で出会えれば嬉しい。未知のクリーパーと出会うのは御免だが。
 みんなでワイワイいいながら木を下りた。

「はーい。アリさん、蜜ちょっと分けてねー♪」
 さっそくロイが甘露アリのおしりから蜜玉をつまみとっていく。
「ほい、ほい、ほいっと♪」
 それを見て、アルラが感心した。
「あら、結構簡単に採れるのね」
 蜜蟻の多くが集めた蜜を腹に蓄えるのに対し、甘露アリはおしりから半透明の膜をだし、そこへ集めた蜜を蓄えて運ぶのだ。
「巣でおしりの蜜玉を切り離し、エサが少なくなる冬に備えて貯蔵する。だから簡単に切り離せるってところかしら?」
「ふふ。ニグラス君、なんだか昆虫学者みたいですね。さて、私はそろそろ……」
 千弦はハヤテとともに周囲の警戒にあたった。話では武装アリクイなどの危険なクリーパーは事前に退治され、個体数を減らしているということだったが、油断は禁物だ。
 白い影がヒュンと枝と枝の間と飛んだ。
 千弦が目線をあげると、また。
(子ザル?)
 ハヤテを見るとリラックスしている。
(……放置しても害はなさそうですね)
 探波で蟻の巣の構造調べながら蜜を採取していたララベルが、わぁ~、とはしゃいだ声をあげた。枝にちょこんと座る白いサルをみつけたらしい。
 ララベルは塚からふさふさの毛の付いた細長い棒を引きだすと、ひっついてきた甘露アリから蜜玉を採った。
「おサルさん、ひとつどうぞ」
 警戒しながら近寄ってきたサルが手をのばし、蜜玉をとった。その場で口に入れて、喜びの声をあげる。もっと欲しいと伸ばされた手に、もう一つ。
 それは大変微笑ましい光景だった。
 他のサルたちがたくさん集まってくるまでは。
「わわっ、どうしましょう。こんなにたくさん……あげられません」
 サルたちに敵意はなくとも、回りを囲まれるとさすがに怖い。
「私に任せろ。いいアイデアがある」
 ゴルバルティアが張りきる。
「ようはもっとアリから蜜を集めればいいんだろ?」
 両手でがばっとアリ塚を掴むと、壊さない程度に力を入れて揺らし始めた。
「ほら、驚いて中からたくさんでてきた」
 サルたちが飛びかかってこないようみはりながら、テュリンがゴルバルティアをたしなめる。
「やめなさい。何が起こるか分からないわよ」
「だいじょうぶだって……あわわ、体に登ってきた」
 パニックを起こした甘露アリたちは、近くにいたアルラの足も登り始めた。
「やーん。くすぐったい」
「いま僕が払ってあげるよ!」
 きらりん、とヒロの目が光る。
 そうは問屋が卸さない。ラッキースケベ、阻むべし。駆けだしたララベルの足の前に、足を出して転ばそうとした。
 みごとララベルの足を引っかけはしたが、皮肉なことにそれがラッキースケベを発動させるきっかけとなった。
 わー、と叫びながらつきだしたララベルの手が、大きく開いたアルラの胸元に滑り込む。
「はわわわ、わざとじゃないからっ(真っ赤)」
 離れようとして転んだ拍子に、ララベルが集めた蜜玉が零れた。
 サルも甘露アリも一斉に、割れた蜜玉に群がる。それをみんなで止めようとして――大混乱だ。
 千弦はあきれ顔で見守る。
(あ~あ、みんな蜜まみれになっちゃって。帰路でほかの昆虫に襲われなければいいのですが)
 心配事は現実になるのだが、ここはあえて触れないでおこう。

●
 木々の向こうから、ワー、ワーと賑やかな声が聞こえてきた。別の塚で何かあったのか。
 ハルノ・ヒビキが地面から顔をあげると、ブラブラしているダチュラの姿が目に入った。
「そこで暇してるダチュラさん。ちゃんと手伝ってくださいね!!」
 素材採取も立派な仕事だ。請け負った限りはしっかり勤めなくては。それなのにダチュラさんときたら。
「くくっ、まさかこんなとこでも縁があるとはな……とにかくよろしくな。ヒビキちゃん」
「手を動かしてください。蟻を捕まえるのだって立派な訓練ですよ」
「アリかぁ。どんなけ経験値がたまんのよ、これ? かったるくない?」
「かったるくありません。ほら、一緒に捕まえましょう」
「えー、どうしようかな」
 腰をかがめて地べたを這うアリを集めていたら腰を痛めてしまいそうだ。
「おっ?! ヒビキちゃん、あれ見て」
「なんですか――って、かわいい」
 白いサルが一匹、二匹、するすると幹を下りて近づいてきた。
「おいで、おいで。あま~い蜜をあげるよ」
 手なずけてペットにしたい。ハルノは下心を微笑みの下に隠して手招きする。
 ふっと、影が差した。
 サルたちがキーと鳴いて怯え、跳び跳ねながら木へ戻っていく。
「って、お猿さん逃げたんですけど! 近くに背高くてオーラのすごい人がいるから!!」
 影を落としたのはダチュラだった。ギザギザ歯を見せて笑っている。
「なにが可笑しいんですか!」
「いやあ、ごめんごめん。かわいいなぁ、俺ももふもふしたいなぁって思って」
「もう。連れて帰ろうと思っていたのに」
 ダチュラは笑顔をすっと落とすと、真面目な顔でハルノのおでこにデコピンを見舞った。
「ダメに決まってんだろ」
 目に涙を浮かべたハルノを見て、ダチュラはまた笑った。

●
「甘露アリの塚は何処だろー?」
 エルゼリオ・レイノーラは出発前にタ・ロウから塚の場所を聞いて、地図まで作っていたのだが……。
 後ろでがさがさと草がかき分けられる音がした。
 すわ、クリーパーかッ!
 とっさに身構える。
 現れたのは武装アリクイではなく、レイヤ・ダライ=カホールだった。
「私、みんなとはぐれてしまって……ご一緒させてください!」
 エルゼリオは詰めていた息を吐きだした。
 レイヤに地図を見せる。
「いまボクたちがいるのはここ。この近くに甘露アリの塚があるはずなんだ。一緒に探してもらえると助かる」
 ふたりは協力して甘露アリの塚を探すことにした。
「アリの蜜って珍しいよね。……本当に美味しいのかな?」
「そうですね。蜜を貯めているのなら、甘いものとか好きなんでしょうか?」
 みつけた甘露アリの塚を、スコップで崩していく。女王甘露アリがいたら、飼育するためすくって持ち帰ることにした。
「うーん、これ以上巣を崩したくないなぁ」
「私、ミードを持ってきたんです。これを地面に垂らして誘ってみます!」
 狙いどおり女王を誘いだすことはできなかったが、塚からたくさん甘露アリが出てきた。
 白い綿毛のサルたちもニオイに釣られて木を下りてきた。
「――わわ! 真っ白モコモコなおサルさんだ~」
 サルたちは蜜を食べることに夢中で、もふりたい放題だ。
「大樹海には見た事もない動物さん達が沢山居るなぁ」
「……キーウィ、いませんかね!? 本で読んだことしかないんですが、見てみたいです!」
「キーウィって幻の? 大樹海動物図鑑とか作ってみたくなるよね」
 二人は白いサルたちに囲まれながら、蜜を集めた。
「帰ったら【試食会】で色々食べてみたいです! きっとおいしくて幸せなのができますよ!」

●
 セオ・ウルジオは緊張していた。
「うわぁ……歩きづらい」
 なにせこれが初めての依頼なのだ。しかもここはスーパークリーパー【瘴気纏う】腐緑獣が出た大樹海。いまも危険なクリーパーがウロウロする場所である。
「セオ、あまり緊張しすぎているといざというときに動けないぞ。危険生物は俺が排除する。ふたりは蜜の採取に集中してくれ」
 前をゆくナハティガル=ラーがいう。
「この辺りのクリーパーは追い払ってるって、タ・ロウのおっさんがいうてたで。ナハティも蜜集め手伝ってェや。なあ、セオからもいうたって」
 セオはハハハ、と笑って受け流した。
「ついたぞ。あれが甘露アリの塚だ」
 ナハティガルはクリーパーの気配がないか、あたりを見てくるといって去っていった。
「つれないなぁ」
「ひとりで考えたいことでもあるんじゃないでしょうか」
「そう言えばドンは必ず来るか、ってタ・ロウのおっさんに確かめとったな。まあええ、ふたりでやろか」
 ラズリーは蜜玉の取り方をセオに見せた。
「この部分を、こうすると蜜が取れる……ありがとうございます!」
 セオは地面にミードを撒いた。おびき出したアリから慎重に蜜玉を採取していく。
(でも意外と、サクサク取れるね。……採取、楽しいかも)
 気かつくと水袋が蜜玉でいっぱいになっていた。
 ラズリーに誇らしげに笑いかける。
「どんなあじかな?」
「ちょっと食べてみる?」
 ラズリーにうながされて、一粒口に入れる。
「あまーい! なんだか幸せになる味だね」
「ほんまやなぁ。美味しいわ。あ、白いサルや」
 セオはサルたちにも少し分けてやることにした。
「僕の初仕事成功を一緒にお祝いしてね? はい、どうぞ」

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 ネーヴェ・グラヌローザは甘露アリの塚を前にして、軽く気合を入れた。
「そういえば、ネーヴェ氏は甘露アリ、初めてでしたね」
「キーゼさんは以前にも甘露アリと関わりがあったのでしたよね。色々教えて頂けると嬉しいです」
 キーゼは前にも甘露アリ調査に出ている。その時の記憶を生かし、アリ塚のある場所までネーヴェをエスコートしてきたのだ。
「僕が手本をお見せします」
 空のワイン瓶に土ごと甘露アリを入れて、すぐに水の入った水袋に移す。
 甘露アリはおしりにつけた蜜玉を切り離して身を軽くすると、袋の外へ逃げ出した。
 集めたアリを水につけたのは、輸送中の衝撃で破れてしまうのを避けるためだ。
「そうやって採るんですね。私もやってみます」
「そうそう。お上手ですよ」
 キーゼは採った蜜玉を一つ潰すと、蜜を乗せた指をネーヴェへ差し出した。
「甘いですよ、採れたて、味わってみます?」
「えっ?」
 差し出された指から目をあげると、キーゼが微笑んでいた。トクン、と心臓が強く跳ねる。
「どうかしましたか?」
「……あ、いえ、すみません、頂きますね」
 キーゼの指に自分の指を辿らせて、蜜を掬い取り、そのまま口に運んだ。
「まぁ、甘くて美味しい! これを特産品にと考えるのも頷けますわ」
「しかし、常に一定量の蜜が確保できなければ商品として売るのは難しいでしょうね」
「そうですね。毎回ここまで来るのは大変でしょうから、もっと手近なところで養殖出来れば良いのでしょうけれど……」
 そこで、とキーゼはネーヴェに女王アリ探しを提案した。
「女王アリがいれば繁殖させられます」
 二人で協力して、塚を崩しながら女王を探す。
「女王アリ、いそうですか?」
 ネーヴェは一生懸命に女王を探すキーゼのために、幸運の星に期待した。

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 ティトが夢中になって蜜を集めている。
 セロンガード・シュタインドルフは、ティトの年相応な一面を見られた気がして、微笑ましい気持ちになった。
 『甘露アリのシロップ』は、甘さが砂糖の三倍、カロリーが半分以下。これを使って作ったスイーツは、たくさん食べても太らない。正確には太りにくいだ。いかにも女性が喜びそうな食品で、ティトが熱心に集める気持ちがわかるような気がする。
「セロン、見てみて。こんなに集まったよ」
「すごいですね、ティト。よくがんばりました」
 キキっと小さな鳴き声が背中の後ろでして、ふたりは同時に振り返った。
「おや?」
「真っ白な綿毛に覆われた小さなサル……?」
 白いサルは後ろ脚で立ちあがり、目をまるくしている。
 いきなり振り返られて驚いたようだ。
「よくわからないけど、甘露アリの蜜が欲しいのならちょっとだけ分けてあげよう、かな」
「ふむ、変に餌付けするのはあまり良くないとは思いますが……まあ、たまには良しと致しましょう」
 ティトが水袋の紐を解くと、白いサルが走り寄ってきた。思いのほか長い手を伸ばしてくる。
「ちょっとまってね。いまあげるから」
「おや、ほかの白いサルが集まってきましたよ」
 セロンガードはティトを守るため武器に手をかけたが、すぐに離した。サルたちの目に敵意がないことを見てとったからだ。それに、我も我もと群がってくるでもない。列をつくることまではさすがにしなかったが、大人しくティトが蜜玉をくれるのを待っている。
 そのうち塚に細い枝を挿して、甘露アリを釣るサルもでだした。
「かしこいですね」
「ぼくたちもマネしようよ」
 二人は手ごろな枝を探して拾ってくると、白いサルたちと戯れながら甘露アリを釣り、蜜玉を集めた。

●
 蜜玉を指で挟んで陽にかざせば、きらきらと光る。あたりの若葉を映しこんで、緑の万華鏡のようだ。
 ルルト・アーキスはため息をついた。
「透き通ってて綺麗だね」
 エヴァン・ピオネロが蜜玉を指さして、「見てください。中に小さな虹がかかっています」といった。
「あ、ほんとだー。帰ったらアルマにも見せてあげよう」
 ルルトは甘露アリのおしりから蜜玉をつまみ採ると、鍋に落とした。
 鍋から甘い香りが漂う。そっと落としているが、中には破れてしまうものもあった。
 甘い誘惑に抗い切れず、少しだけ、と自分にいいわけをして味見する。
「んーっ♪」
 至福の味に落ちそうなほっぺを手で押さえ、ふにゃりと笑った。
 これで作るお菓子は、絶対美味しい。アルマが作るならなおさらだ。
 がぜん、やる気になった。
「たっくさん集めるんだよー!」
「集めましょうー!」
 エヴァンは羽根を使ってそっと甘露アリを水袋に落し入れる。ほどほどに数を集めたら、マジカルポケットへ。
「動物も居ますね……可愛いです(キュン)」
「動物! どこどこー??」
 蜜の匂いに誘われて、小鳥や白い綿毛のサルたちが集まってきていた。
 エヴァンが脅かさないように、そっと、少しずつ近づき、羽根に蜜玉を乗せて差し出す。
 ちまちまとした作業に疲れたルルトも、手に蜜玉を乗せてさしだした。小鳥たちがルルトの手に乗ると、サルたちも安心したのかエヴァンから蜜玉を受け取り始めた。
「これが最後。もうあげられないよ。ぼくたちが持って帰る分がなくなってしまうからね」
 サルたちが、それじゃあ別の場所にいくよ、といった感じで去っていく。
「もしかしたら、近くに別の塚かあるのかも」
「追いかけてみましょう」
 二人はあわてて荷物をまとめると、サルたちを追いかけた。

●
 白いサルと走り回るパルドを目で追いながら、ウォーゼルは瓶のフタを開けた。中から甘露アリから採った蜜玉をひとつ、つまみ出す。
「おおーい、パルドー! 蟻が減ってきたから遊びがてら、おサルと一緒に蟻塚を探してくれない?」
 蜜玉を口にいれた瞬間にパルドが立ち止まり、こちらへ顔を向けた。
「しかたないなー、って、あれ、ウォーゼル、いま蜜を食べた?」
 ばれた。なるべく口を動かさずにいたのだが、さらりと舌を滑り落ちていった甘味が美味しくて、こらえきれずに顔が綻んでしまった。
「……すごく甘い!!」
「ずるい。オレも食べる!」
 パルドが戻ってくると、ウォーゼルは瓶を差しだした。
「ホントだ、甘い! お前も食べるか?」
 パルドの足に手を置いて、蜜玉が入った瓶を見つめている白いサルにも分けてやる。
「もっと? だったらオレを手伝ってくれ。別の塚を見つけたらご褒美をあげるよ」
 白いサルは首をひねり、腕を瓶に伸ばしてきたが、根気よく言い続けると分ってくれたようだ。
 尻尾で二人を招きながら、別の塚まで案内してくれた。
「あった! たくさんいるよ!」
「見つけるの早いね、さすが!」
「あ、アリクイの爪も落ちてる」
 白いサルが案内してくれた塚は、以前は武装アリクイが蜜を採っていたらしい。ここにいた個体は冒険者に倒されたのか、それともあの大変動の時に大型のクリーパーに襲われたかして逃げて行ったのだろう。
 ウォーゼルは武装アリクイの爪を拾い集めようとするパルドに慌てて声をかけた。好きにさせてやりたいが、蜜集めが優先だ。前線キャンプへ戻る時間が迫っている。
「ね、どっちが沢山集められるか競争しない?」
「競争?! いいぜ、負けないからな!」
 二人と一匹で楽しく競争する。
 白いサルは蜜玉をそのまま口に入れているけど。

●
 サフィラ・アズラク・ナハルハルアリーブは、甘露アリの蜜玉で膨らんだ水袋を掲げた。
「わぁっ! いっぱい蜜がとれたねっ♪」
「そうだな。それだけありゃ十分だろう。俺たちが分けてもらっても、蓄えに回せる」
 ハヤト=ガラン=ヴォルファングは荷物をまとめた。昼前に前線キャンプに戻りたい。
「これならシャルガネのお菓子、作れそうだねっ!」
「シャルガネ風な。何もかも本場ものと同じってわけにはいかねーだろけど、できるだけ味は近づけてみるぜ」
 途中で同じ依頼を請け負った冒険者たちと合流し、前線キャンプに戻った。
 真っ先に井戸へ。手と足を洗う。
「さあ、休んでいる暇なんてねぇぞ。まずもち米を炊く」
「あたし、水羊羹を作るよ!」
 ハヤトがもち米を炊いている横で、サフィラは粉寒天をお湯で溶かす。
「ここにこし餡と甘露アリの蜜を混ぜて、あと冷やせば完成!」
 こし餡は市販品を持ち込んだ。難しいところといえば、粉寒天をしっかり溶かすぐらいか。
「ハヤト、手伝うよ」
「おう、気をつけろ。火傷するなよ」
 炊きあがったもち米をパッドに移して広げ、ならしていく。
 このあと、もち米を乾燥させて油で揚げ、熱々のシロップに絡めるのだが、ハヤトはその間にもう一品作ることにした。
「なにを作るの?」
「葛餅だ。シロップに片栗粉と水、塩があれば作れる」
 甘露アリの蜜を煮詰めたものを仕上げにかけよう。
 サフィラにあれこれ教えながら、三品を同時に作っていく。
「ハヤトの懐かしの味かなっ? シェアできてうれしいなっ!」
「ああ、懐かしの味だ。水羊羹もおこしも、久しぶりに食べるぜ。葛餅なんて、普段作ることねぇからなぁ」
 あとは冷やすだけだ。
 待っている間、木蔭にハンモックを並べて吊るし、昼寝をすることにした。

●
 エミリア・シバは真っ白な綿毛に覆われたサルに蜜玉を一つ分け与え、自分も一つ食べた。
「甘さは砂糖の三倍、カロリーは半分以下。ドンはなんていう甘い物好きの味方を見つけてくれたのかしらね!」
 ドン・ゴーフルが見つけたわけではないのだが、ドンが号令をかけて人に蜜を集めさせ、シロップにして売りだすという流れには違いない。
「こうしちゃいられない。たくさん集めて早くあの子たちに届けてあげないと。おねーさん、お菓子作りは試食以外手伝えそうもないから。お店のためにがんばるわ」
 白いサルが甘露アリから蜜玉をとって、エミリアの手のひらに乗せた。
「まあ、手伝ってくれるの? ありがとう。でもおねーさん、そろそろ帰らなきゃ」
 陽は天の頂に近づきつつある。朝早くから支度をしていた『エルヴェンアルヴ』店長のアリア・ティーダも、パテシェのララノアも、エミリアの帰りを待っている。
 白いサルと別れた三時間後、エミリアが前線キャンプにもどってきた。
 アリアが、修復されたばかりの西門で出迎える。
「おかえり。お疲れさま~」
 井戸に寄ったあと、二人でララノアが待つ本部のキッチンへ向う。
「ドン・ゴーフルはまだなのね?」
「昼過ぎにくるらしいよ。というわけで、新商品の売り込みはこれから。まあ、売り込みは店長のボクに任せて」
 キッチンは戦場のようなありさまだった。熱気がすごい。
 キャンプに宿泊する観光客やスタッフの食事をつくるために、それなりにスペースはあるのだが、なにせ二十人以上が一度にスイーツを作っているのだ。
「はい、採れたての蜜よ。どう、ララノアちゃん、進んでる?」
「エミリア様……蜜、ありがとうでし! ここからは……私、がんばりまし! えっおーっ」
 ララノアは、紅茶葉を入れたガラス容器に蜜を入れて火にかけ、煮立たせた。
「……色が綺麗にでましね。シンプルですが、ミルクに混ぜればロイヤルミルクティーになるでし」
 もっと煮詰めてとろりとさせれば、クリームに混ぜたり、直接パンにつけてたべることもできる。
 甘露アリの紅茶を試飲したエミリアが指で輪を作った。
「身内びいきなしでいうけど、おいしいわ」
「アリア様……試食会で……出してみましょうか?」
「うん。ドン・ゴーフルに飲んでもらおう。で、煮詰めたやつを小瓶につめてきれいにラッピングして売り込む」
 狙うはブラックデスからの資金援助。
 アリアは本気だ。口は笑っているが、目は笑っていない。

●
 ルーシカは西の門にふしぎ亭の仲間たちを迎えにいった。
 千弦とハヤテの姿をみつけて手を振る。少し遅れてほかの仲間たちが戻ってきた。ヒロもアルラもララベルも、ゴルバルティアもテュリンも、蜜でべとべとの体にいろんな葉や羽根をつけている。
「蜜、採ってきたよ」
「ありがとう。遠慮なく使わせてもらうよ……って、大樹海で何があったの?」
 苦笑いが返ってきた。深く追求しないほうがよさそうだ。
 ルーシカはキッチンに戻ると、さっそく蜜玉の薄膜を破いて蜜を味わった。
「なるほど、随分と甘みが強い代物のようだね。よし、レモネードを作ろう」
 みんなの帰りを待っている間に、ほかの人たちが作るスイーツを見て回っていた。レモネードを作っている人はいなかったし、みんなの疲れを癒すのにレモネードは最適だ。
「スイーツとは少し違うかもしれないけれど、この時期にピッタリ、飲めば良い活力になってくれるしね」
 誰かが沸かしたお湯を井戸で冷やしてくれていた。それをありがたく使わせてもらう。
 ガラス瓶に四つ切にしたレモンと搾り汁を入れて、よく冷えた水と混ぜ合わせて置く。爽やかな色合いのレモネードをグラスに注ぎ、蜜がたっぷり染み込んだレモンスライスをのせれば完成だ。
 すぐとなりのテーブルでは、アルマ・ヴァレンタインが『ガトーショコラ』を作っていた。
 ルーシカは、ボクが作るレモネードと相性がよさそうだね、と話しかけた。
「ボクが作っているのは、ガトーショコラというよりも、フォンダンショコラに近いかも?」
 アルマはすでにガトーショコラのホールを三つ作っていた。
「でも、まだ作るよ。甘さが砂糖の三倍、カロリー半分以下なんてステキなシロップもあることだしね」
 アルマが目指しているのは、ひとつで色んな食べ方を楽しめちゃうスイーツだ。
 冷やせばしっとり生地とチョコの口溶けを、温めればふんわり生地と溢れ出るとろとろチョコの食感を、常温でその中間の味わいを楽しめて、いつでも美味しくいただけるようなものにしたい。
 二人でスイーツ談義に花を咲かせていると、エヴァンとルルトがやってきた。
 観光客用の小屋で汗を拭いて着替えてきたのか、さっぱりとした顔をしている。
「食べてもいいですか?」
「試食はもう少し待って。これもそうだけど、ほかの人のスイーツのデコレーションも手伝いたいから」
 おあずけされた二人の顔が可笑しくて、アルマはルーシカと一緒に笑ってしまった。

●
 エル=バ=ノイアンはシルヴィア・A・カペルとさくらんぼ飴を作ることにした。
「少しコツがいるが、ちゃんと教える。気楽にやろう」
「ノイアン、よろしく頼むよ」
 シルヴィアが作れるのは以前ノヴァーク伯の料理人に教えてもらった豆のスープだけだ。レパートリーを増やすチャンスと、ノイアンを誘って依頼を受けた。
(今までは旅で作りやすい料理を覚えられれば、ってくらいだったんだけど……)
 いつかノイアンに手料理を食べて貰いたい。
 どうしてそう思ったか。自分の心に問いかければ、何となく、ね。というぼんやりとした、でもほんのりあったかい答えが返ってくる。
「シルヴィア?」
「あ、ごめんノイアン。もう一度お願い」
「水と……砂糖は少量、シロップを小鍋で加熱する。目を離さずほんのり液が色づいたところで火から下ろす」
 熱を入れ過ぎると焦げてしまう。余熱で狐色にするのが肝心だ。ほどよく色づいてきたら、さくらんぼにシロップを絡めて固まるまで置く。
「何だか手慣れてるね?」
「ガキの機嫌をとるのに便利だったから、それだけだ」
 シルヴィアの口元がふっとほころぶ。
「何がおかしい?」
「別に」
 やってみて、とノイアンはシルヴィアに場所を譲った。
 シルヴィアは教わった手順通り、慎重にさくらんぼに飴を纏わせた。
「……初めてなのによくできてる、ほら」
 なにげなく。ほんとうになにげなく、シルヴィアの口元に飴を運んだ。
 シルビアが驚いて手を止める。
(……しまった、つい)
 いまさら引っ込めるわけにはいかない。飴を持ったまま固まっていると、頬を赤くしたシルビアがぱくりと食べた。
「うん、……美味しいよ。君も、ほら」
 今度はシルヴィアがノイアンの口元に飴を近づける。
 照れながら応じるノイアンの顔も、さくらんぼのように赤かった。

●
「君が料理してるの初めて見るな……いや何でもない。エプロン結んであげよう」
 ヨル・スレイマンはナハシュの後ろにまわると、エプロンの紐を結んであげた。
 自分もエプロンをつける。
「しかし……似合わねぇな」
 ぷっと吹きだしたナハシュに、ヨルは拳骨を見舞う素振りをみせた。
「君のほうこそ」
 白いエプロンにはフリルがついていた。メイドが身につけているような感じのものだ。男が身につけるにしては、少々愛らしさが過剰である。
「……はじめるか」
 ふたりは甘露アリのシロップを煮詰めて飴をつくることにした。果物を飴でコーティングし、冷やしてフルーツ飴を作るのだ。
 ただ果物であればなんでもいいというものではなく、ベリー系、マンゴー、柑橘類等、紅茶に入っていても違和感のない果物のみ、にこだわった。
 ナハシュがシロップを煮詰める横で、ヨルがフルーツをカットした。
「できたぞ」
「こっちも」
 飴をカットしたフルーツにかけてコーティングしていく。
 ヨルは、フルーツに飴をかけていくナハシュの手際のよさに感心した。あれよ、あれよ、という間に、カットされたフルーツが宝石のように輝く飴になっていく。
「フルーツ飴の完成だ」
「わ、おいしそう……」
 ヨルはうっとりとした。果物好き、甘いものも好き。両方あわされば最高だ。
「店を出したら売れるのでは? 質屋ではやらない? そう」
 残念。
「紅茶も淹れたぞ。粗熱をとったら瓶に入れて、井戸で冷やす。そうだ、このフルーツ飴を好みの量入れて飲んでもらうっていうのはどうだ?」
 ナハシュが、フルーツティーとして試食会にだそう、と言った。
「甘いお茶にするなら、これを百合茶に淹れてもいいかも」
「飴はワインに入れてもいいな」
 いろいろやってみるか。時間はまだある。

●
 ゲルダ・クラインは窓の外を眺めた。
 青々と茂る葉の上に、透き通った青空が広がっている。
「リサちゃん。これからの季節なら、ゼリーがいいかもですね」
「あ、それ、良いですね!」
 リサちゃんことリサ・ベイカーが笑顔で頷く。
「別々のハーブでゼリーを作って、一緒に盛り合わせるのはどうでしょう?」
「そうしましょう」
 ゲルダはバタフライピーティーのゼリー、リサはレモングラスのゼリーを作ることにした。どちらもハーブ特有の繊細な香りがする爽やかな一品になるだろう。
「では、さっそく作りにいきましょう」
 ハーブに熱湯をそそぎ、ふたをして蒸らす。漉したお茶に、粉のゼラチンをふり入れる。
 ダマを作らないように。ふたりで呪文のように唱えながら、よくかき混ぜていく。
 このあとは蜂蜜のかわりに甘露アリのシロップを加えてさらにかき混ぜ、粗熱が取れたら容器に入れて冷やすのだが……。
 リサがきょろきょろしだした。
「リサちゃん、なにを探しているのですか?」
「蓋です。冷蔵紋具無いから、井戸に沈めて冷やさないと」
 それなら心配ない、とゲルダが調理台の下から大きなタライを取りだした。
「わたしが魔法で冷たい水をだします」
 最後に冷えたゼリーをさいの目にカットして、シロップをかければ完成だ。
 リサはゼリーが冷えるまでの間に、カモミールティーソーダを作ることにした。
 夏空のようなゼリーと、明るい黄色の花を溶かしたようなゼリーに合うように、カモミールで入れたお茶をオレンジジュースと甘露アリの蜜を混ぜた特製シロップで色をつける。よく冷やした炭酸水を注いだ。
「あっ、カモミールのソーダはゼリーのシロップにしても美味しいかも」
「それ、良いですね!」
 シロップをかけたゼリーの色がグラデーションするところを思い浮かべ、リサはにっこりした。

●
 キッチンで一番大きい中央の島。ここには個人参加のパテシェ冒険者たちが集まっていた。
 前々から甘露アリの蜜を砂糖の代わりに使えないか考えていたというスヴァン=ウォルフ=ユーウェンは、隣のヴィルヘルミナに「ユーウェンさんは何を作るのですか」と問われて、こう答えた。
「俺は、『甘露アリのシロップをふんだんに使ったチョコレートムース』を作ろうと思う」
「いいですね。私は焼き菓子を作ります」
「焼き菓子? どんな?」
 ヴィルヘルミナはイタズラ心を秘めた微笑みを、眼帯の君に向けた。
「バウムクーヘンみたいなものです」
「みたいな……」
 それはどんなものだろう。想像するスヴァンの尾が小さくゆれる。
「お楽しみにです。試食会の前に味見をしてください」
「喜んで味見させてもらう。俺のチョコレートムースも食べてくれ」
 二人はスイーツ作りに取り掛かった。
 スヴァンは自前のチョコレートを適当に刻んで湯せんで溶かす。
(他に用意するのは卵白と、生クリーム……いや、生クリームの代わりにチーズを使ってみようか……)
 ほんのりとした酸味が加わって、美味しくなるだろう。
 ヴィルヘルミナは生地にシロップを少量入れ、しっかりと練りこんだ。それを四角いフライパンに流し入れて焼く。
 泡が立ち始めたら潰して、くる、くるとまき、表面にシロップを塗って固めた。棒に巻き付けて回しながら焼けばバウムクーヘンだが、これは玉子焼きのように巻いて作るので『みたいなもの』なのだ。
「いい匂いがする」
「ユーウェンさんのチョコレートムースも美味しそう。あ、そうだ。ちょっと分けていただいてもいいですか?」
 ヴィルヘルミナは薄く切った焼き菓子に、スヴァンのチョコレートムースを取りあわせた。そこへ柑橘類の果汁と冷たい水で割ったものに甘露アリのシロップを入れ、一緒に並べる。
「どうぞ」
 スヴァンの尻尾が千切れんばかりに揺れる。
「それはよいな。私にもチョコレートムースを分けてくれ」
 対面からサマエラ=フォリウムが声をかけてきた。
 サマエラは、甘い割に口当たりの軽い甘露アリのシロップに相応しく、食感が軽いシフォンケーキを作っている。
 ちょうど牛乳を少々入れてしっとりさせた生地を、ドーナツ型の容器に入れたところだった。生地は一工夫して、香りの良い紅茶の茶葉を混ぜてある。
「ヴィルヘルミナのバウムクーヘンと同じく、このシフォンケーキにもよく合いそうだ。生クリームと一緒に飾れば、白と黒が見た目にも楽しい」
 新たな甘味との出会いは、心の安寧に善きもの。
 ほかの作品とのコラボを楽しめるとは、思わぬ幸運だ。
「いいぜ。使ってくれ。そのかわり……」
「味見をさせてくれ、か。いま食べると、試食会でほかのスイーツを食べられなくなるぞ」
 味見は味見、試食会で食べるスイーツは別腹。
 真顔で言い切ったスヴァンの横で、ヴィルヘルミナがクスクスと笑う。
「いくら甘露アリのシロップを使っているといっても……太ってもしらんぞ」
 サマエラは生地を焼くため、石窯へ向かった。あとは焼きあがるまで、じぃっと見守るだけだ。

 隣が空くと、ストレガ・L・リベルガストラはすかさず領地を広げた。
 甘露アリのシロップに水とレモン汁を加えて煮詰めて作った飴を並べたパッドをダン、ダン、ダンと置いていく。
(サマエラ殿は焼き上がるまでは戻ってこないはずなのだ。遠慮なく使わせてもらうのだ)
 ドン・ゴーフルが前線キャンプに滞在している時間はあまりに短い。それに、ほかにも何人か飴を作っていることも知っている。
(故に、私は戦略を変えたのだ。『ストレガ』は相手の時間も考えるのだ)
 忙しいドンが持ち帰れるよう、飴をお土産に持たせる。それがストレガの導き出した『おもてなし』の最適解だ。
 さらにストレガは、ほかの飴との味の差別化を図ることで、この視察の思い出に強く印象を残そうとしていた。
 具体的には、シャルガネ特産の調味料である醤油やほかのものが使っていない果物の汁を加えて、飴の味に幅を持たせている。
 ストレガは端から飴を一つ一つおしゃれな紙で包んでいく。最後に袋(ドンが好きな黒色)へ入れて、金色のリボンをかけた。
「ドンが好きな色の袋に入れてプレゼントか。やるな、ストレガ」
 ギャメルは自分がそれを思いつけなかったことが悔しかったが、一方で素直に感心もした。
(俺が作るのもドンに持って帰ってもらおうかな。保存がきくし)
 それとなく、ストレガに袋が余らないか聞いてみるか……。
「牛乳で小麦粉をこねて、何を作っているのだ?」
 タイミングよく、ストレガの方から話しかけてきた。
「俺は甘さの頂点を目指して、ドーナツのシロップ漬けを作る」
「それはまた歯が溶けるぐらい甘そうな菓子なのだ。想像しただけで歯が疼くのだ」
「甘いもんって腐りにくいからゴールディの気候に合うだろうなって、オレ一応まじめに考えたんだぜ」
 ドンに食べてもらう分は、試食会に出すギリギリまで薔薇水を加えたシロップにつけておくつもりだ。
 逆に、試食会でみんなに食べてもらう分は、出す直前にシロップにつけて甘さを押さえる。飾りにつける輪切りのレモンと砕いた香辛料が、あとに残らない甘味にしてくれるだろう。
(へへ、きっとドンが喜ぶぞ! みんなのお菓子を食べるのも楽しみ!)
 袋が欲しいと頼むと、ストレガは気持ちよく分けてくれた。
 鍋にたっぷり油を入れて火にかける。
 ふと人の気配を感じて横を向くと、タ・ロウがチョコレートムースを添えたシフォンケーキを見ながら、真剣な顔でスケッチブックにペンを走らせていた。
「タ・ロウ、何してんだ?」
 見てはいけないものを見てしまった。
 ギャメルはそっと目を鍋にもどす。
 タ・ロウにはあの美味しそうなスイーツが美少女に見えているらしい。
 絡みあうクーヘンちゃんとチョコムースちゃん……。怖い。

 カイン・ステラが顔を前にもどすと、ギャメルが無表情でひと口ドーナツをあげていた。どうやら後ろのテーブルを見ていた短い間に、何かあったらしい。
(おっと、人のことを気にしている場合じゃないな。はやく作らないと)
 カインはようやく琥珀糖作りをスタートさせた。鍋に水と寒天を入れ、弱火にかける。
 後ろの二人はもう行程の半分を終えている。フルーツを使っていろんな色の琥珀糖を作り、組み合わせるようだ。
 こちらは紅茶と珈琲で、その名の通りの琥珀糖を作るのだが……
(何か工夫が必要か?)
 考えながら、溶けた寒天に甘露アリのシロップを入れて粘り気を出す。鍋を火から降ろして粗熱を取り、紅茶と珈琲を入れたカップに流し入れた。
「固まるといいんだが」
 しっかり寒天を溶かしたし、たっぷりシロップも入れた。表面をカリカリにするには時間が足りないが、固まってはくれるだろう。
「おっ、そうだ!」
 固まったら葉の形に切り出そう。季節を先取りして紅葉の森を作るのだ。ミントティーで若葉の琥珀糖を作ればさらによくなる。
 『サウゼル、幻想の秋』とタイトルをつけて試食会に出そう。

●
(なんでしょう。先程、背中にカインさんの視線を感じたのですが……)
 まさか後ろで自分たちと同じ琥珀糖が作られているとは露とも思わず、コルネリウス・アーラはイズレンディル・パラリムと一緒に、フルーツを使った色とりどりの琥珀糖を作っていた。
 じつは他にも琥珀糖……ゼリーを作っているテーブルがあるのだが、それは試食会が始まってからわかることだ。
「コルネさん、まとめて出来る作業は此方でやってしまいますね」
「お願いします、イズさん」
 イズレンディルは、溶かした寒天に搾りたての果汁と甘露アリのシロップを入れた。
「酸味も入れるのはどうでしょう? さっぱりしそうですよ」
 二人で色とりどりのゼリーを作っていく。イチゴ味にオレンジ味。プルーンとメロン味も作った。
「こちらの組み合わせは、色も綺麗ですね。さあ、冷やしましょう」
 琥珀糖が固まるまで、二人で試食会の準備を手伝うことにした。
 朝から掃除をしたり、倉庫から食材を本部へ運んだりしていたハッタとキャンプの運営スタッフとともに、グラウンドにテーブルを並べていく。立食スタイルなので椅子はない。
「北の門あたりが騒がしいですね」
「さっきタ・ロウさんが向かっていましたけど……あ、コルネさん、ドン・ゴーフルですよ」
 黒服の護衛に守られて、ドン・ゴーフルがやってきた。まずは診療所を視察に行くようだ。
「キッチンに戻りましょう」
 琥珀糖は固まっていた。宝石みたいにキラキラしている。
 コルネリウスはスプーンで形を揃えずに砕いた。イズレンディルに欠片をひとつ差し出して、味見してもらう。
「イズさん、お味はどうですか?」
「とても綺麗で甘くて美味しい……素敵なお菓子ですね!」
「良かった……! 上手に出来ましたね」
 琥珀糖をガラスの器に盛りつけられた琥珀糖がキラリ、光る。

●
 コンロの前でお菓子を作っているのは、アーシェル・G・クラインとアルフィーだ。
「マフィンはフライパンでも作れるんだぞ。知ってたか?」
 どや顔のアルフィーが、アーシェルに見せながら型に流しこんだ生地にドライフルーツやナッツを入れていく。
「フライパンで菓子が焼けるなんて知らなかった。すごいな、お前」
 アーシェルに髪をわしゃわしゃされた。
 照れ隠しに、やめろ、と怒る。ふしゃー。
「バナナとか、生のフルーツも入れたら味の変化も楽しめて美味しいぞ」
 生地は砂糖ではなく甘露アリのシロップを入れて作った。
「甘過ぎなくていいな。それに色んな味があるからたくさん食えそうだ」
 俺はクッキーを焼く、とアーシェルはアルフィーに宣言した。
 料理ほぼ未経験、加えて大雑把な性格をしているのでちょっと出来上がりが不安だが、まあ何とかなるだろう。
「えっと、砂糖の代わりにシロップを……このぐらいか?」
 横でマフィンを焼くアルフィーが、心配そうな顔をするが。
(アーシェルくん、料理が苦手なんだ)
 思わずにやけてしまい、顔を伏せた。
「あと、バターを入れるんだっけ? いや、塗るんだったか? まあ、どっちでもいいや」
 更に隠し味にと余計な物をちょい足しする。
 焼いたものを石窯からとりだすと、黒焦げで物凄く硬いクッキー同士が融合した石版クッキーが爆誕していた。
 アーシェルが焼いたマフィンとの対比がすごい。味の対比も、見た目以上にすごそうだ。
 クッキーに入れた『隠し味』にも偏りがでているはず……。
(闇鍋ならぬ、闇クッキーかな?)
 それでも、アーシェルくんが焼いたクッキーは自分が残らずたべる、とアルフィーは決めた。
 なぁ、とアーシェルがアルフィーに声をかける。
「クッキーは……やっぱり割って出したほうがいいと思うか?」
 そのままで。いや、やっぱり割って。
 結論はなかなか出ない。

●
 ナハティガルは、本部二階の私室で一休みするドン・ゴーフルを訪ねた。
 上着と帽子を脱いだドンがソファーでくつろいでいる。
「――壮健そうで何より。少し時間を貰えるか?」
「手短にな」
「アダムは今、どうしている?……少しは俺達に対する敵意は薄れたのだろうか?」
「ハ。アイツも随分かわいくなったぜ」
「機会があれば、会って話がしたいのだが」
 ドンはゆっくりとソファーから背を起こし、含みのある笑みを顔に浮かべた。
「そのうち会えるかもな。話せるかは、約束できねェが。聞きたいことはそれだけか?」
 窓の外が賑やかになってきた。もうすぐ試食会が始まる。
 ナハティガルはもう一つだけ、と指を立てた。
「古ゴブリンとゴールディのゴブリンとでは、同じゴブリン族でありながら進歩のスピードがあまりに違い過ぎる。それは何故だ? ――ドンの存在の有無が明暗を分けているのだとしたら……もしアンタが居なくなった時、俺達はどうなる? そして、俺達は一体何者なんだ?」
「おいおい、質問は一つだけじゃなかったのか」
 ドンが立ちあがった。
 護衛の一人がハンガーから上着を取って広げ、ドンの後ろに回る。
「俺たちはゴブリンさ。俺が居なくなったところで、そこは変わらねェ。……ハ。安心しろよ、兄弟。幕の引き方ぐらい、俺だって心得てらァ」
「幕の引き? いったい何のことだ」
「質問タイムは終わりだ、坊や。下でスイーツが待っている。食べに行こうゼ」

 ドン・ゴーフルが試食会場に姿を現すと、速攻でエミリアとララノア、アリアの三人が囲んだ。
「ひと口、ひと口!!」
 アリアはティーシロップを匙にのせ、必死にドンに売り込む。
「うまいな。こんな風にシロップに味をつけて売りだすのも悪くないアイデアだ」
「夏場に甘味を美味しく味わえる様な場所をつくって、このシロップを売れば儲かる……そのために、冷たい風を生みだす紋具を購入する資金を出して欲しいなぁ、なんて……」
「考えておく」
 アリアが具体的な話をしようとする前に、ドンは次のテーブルに進んだ。
 美味い、美味いと言いながら、用意されたスイーツを次々と食べていく。
「ほう、シロップでこんなキレイなお菓子が作れるのか。まるで宝石みたいにキラキラしてンじゃねぇか。売れるぜ、これは」
 コルネリウスとイズレンディルが揃ってドンにお辞儀する。
 ドンは次に、サマエラが焼いたシフォンケーキを食べにいった。
 ほわほわの生地とチョコレートムースと生クリームのコラボに感心したようだ。
「で、こっちのテーブルはまるで花が咲いたようだな。お、隣は紅葉か? なになに、『サウゼル 幻想の秋』だって? 洒落てンじゃねぇか」
「どうぞ、召し上がってください」
 ゲルダはどきどきしながらドンに試食してもらった。
(味見はしたものの、他の方の口に合うかは不安)
 ドンから、美味いとお墨付きをもらって安堵する。
 カインも満足げだ。
「ドン、俺が作ったドーナッツも食べてくれ!」
 ドンはギャメルが作ったドーナッツを噛んだ瞬間、体をびくりとさせた。口の中にジュワっと極甘のシロップがしみ出したようだ。
「背筋が凍るような甘さってもんを始めて体験したゼ」
 お口直しに、とリサがカモミールのソーダを差し出す。
「お口直しがすんだところで、甘露アリのシロップで作ったチョコレートムースとバウムクーヘンがあるぜ」
 スヴァンは皿にフォークをつけてドンに渡した。
「バウムクーヘンはヴィルヘルミナが、チョコレートムースは俺が作った」
「このチョコレートムースはさっき食べたぞ」
 同じものだと説明する。
 エルゼリオがボクも食べたい、といってフォークを手に取った。
「どうぞ、どうぞ。たくさん食べてくださいね」、とヴィルヘルミナ。
 テスとロイもやってきた。
「サマエラのシフォンも美味しかったけど、これも美味しい」
「チョコレートムースは同じもの? シェアしたんだね」
 フラムは、「うっま!」を連呼しつつ、笑顔で頬張る。
 隣でエールに少量蜜を垂らしたものをちびちび飲むパヴェルに、食べてみなよ、と勧めた。
 ルルトとエヴァンはアルマがつくったガトーショコラに舌鼓を打っていた。
 そこへドンもやってきて四人で食べる。
「綺麗な膨らみバランスが可愛いいです。表面サクッ、中トロ――っ」
「温かいのはチョコがじゅわわ~って、いくらでも食べられちゃう。冷たいのはしっとりしててチョコが濃厚!」
「どれも美味しいゼ、アルマ」
 ストレガがやってきて、ドンにきれいにラッピングされた袋を手渡した。
「中に飴が入っているのだ。ゴールディに帰ってから食べるといいのだ」
「お土産か。嬉しいね。これはサチコに見つからねぇよう隠しておかなきゃな。黙ってろよタ・ロウ」
 タ・ロウは曖昧な笑みを浮かべて頷いた。
 無理。ソッコー見つかって問い詰められる。
 口をつぐんでいられる自信がない。
 次にドンが向かったのは、ハヤトたちのテーブルだ。
「にゃ! ゴーフルのおじちゃんだ! おじちゃんも水羊羹食べるっ?」
「もちろん。食べるとも」
 サフィラは切り分けた水羊羹を皿にのせてだした。葛餅とおこしもたべてもらう。
 真剣にスイーツの説明をするハヤトの横顔を、サフィラはじっと見つめた。
(あたし、ハヤトの事まだまだ知らないなぁ……もっともっとハヤトの事知りたいな……)
 ドンはとなりのふしぎ亭のテーブルへに移った。
 ふしぎ亭のみんなでドンを囲んでレモネードを飲む。
「これはいい。疲れが取れるゼ。もう一杯もらおうか」
 少し離れたところで、ヨルとナハシュが朝からずっと試食会の準備をしてくれたハッタをねぎらっていた。アイスティーを渡して、一緒に飲む。
 そのころ本部では、シャロンと悠人が甘露アリの蜜を分けてもらっていた。
「いいんですか? 明日の朝食はこれでパンケーキにしましょう」
 さて、ドンはまだまだ試食を続けている。
 アルマからガトーショコラの三枚目の皿を受け取ったところだ。
 一枚目、二枚目、三枚目と、どれもおなじガトーショコラなのに微妙に味わいが違う。
「どういう仕掛けだ、コレは?」
「温度が違うんだよ」
 ほう、と不思議がるドン。
「ささ、エヴァさん、ルルトさん。お待たせいたしました、お二人もどうぞ。お味はどうですか?」
 二人の横でレイヤも微笑みながら皿を差し出した。
「私もいただいていいですか?」
 キーゼもネーヴェ、それにセロンガードとティトも試食に預かる。
 ガトーショコラが無くなりそうだ。
 アーシェルとアルフィーが、クッキーとフルーツマフィンを持って来てくれて助かった。
 でかくて黒焦げのクッキーに、ドンが戸惑いの顔を見せる。
「このクッキーは割って食べるのか? あー、先にマフィンを頂こう」
 最後にドンは、エルとシルヴィアのさくらんぼ飴を試食する。
 さくらんぼの張りのある皮とほのかな酸味が、飴の糖分と絶妙にマッチ。優しい甘さが口の中に広がった。
「懐かしい味がするな」
 どれどれと、ハルノとダチュラがシルヴィアの皿からさくらんぼ飴をつまむ。
 そんなに食べられませんよ、と苦しそうな顔のセオも、ラズリーに引っ張られてやってきた。
「あ、でも、これなら入るかも……ん~、とっても美味しいです。ラズリーさんも食べてみて」
 試食会場を端から順に食べ歩いていたパルドとウォーゼルも、さくらんぼ飴を一つ口に入れる。
「これ、美味しいよ」
「ほんとだ、美味しい!」
 二人の尾が喜びにぱたぱた揺れる。
「全部、お土産にできないかなぁ」、とパルドが呟く。
 ストレガの飴のように、最初からお持ち帰りが前提のスイーツもあるが、全部は難しいだろう。
「ごちそうさん。大満足だ。全部、気に入ったぜ。俺もまた食べたい。ここに出ているやつは全部、ブラックデスの店で作らせる。もちろん、レシピ開発者の許可が得られれば、の話だが」
 ドンの言葉を聞いて、ウォーゼルがぱっと顔を輝かせる。
「皆が食べたら喜ぶだろうなぁ。商品化されたら家族に送ろう」

 試食会は大成功で終了した。

マスターコメント

 たくさんの冒険者に依頼をうけてもらったおかげで十分な蜜があつまり、『甘露アリのシロップ』を使ったスイーツの試食会も成功しました。  久々に、それも思う存分にスイーツが食べられたドン・ゴーフルも大満足したようです。  甘露アリが蜜を採っている花も特定できたようですし、そのうち養殖もされるようになるでしょう。  ご参加ありがとうございました。
イベントシナリオ(50人)

イベントシナリオ(50人)普通 報酬:標準50 / 4〜50人

2021年06月29日 21時26分10秒 公開

大成功

相談掲示板

  1. イズレンディル・パラリム

    エルフのイズレンディル・パラリムと申します。 宜しくお願い致します。 以前、お仕事で甘露アリの塚を確保しに行ったので少し懐かしい気分になりました。 武装アリクイを撃退出来たのが今回の依頼に繋がったのだとすると嬉しいですね。 まだ何をする気は決めておりませんが、ご縁ありましたら宜しくお願い致します。

  2. リサ・ベイカー

    リサです。よろしくお願いします! 今のところノープランです。 一人で何か考えるか、お知り合いが居たらご一緒したりとかもノープラン。 ともあれ、よろしくお願いしますね。

  3. ギャメル

    ギャメルだ。よろしくなー! 【スイーツ作り】でエキゾチック感のある甘いもん作る予定。 作る候補としてはグラブジャムンかロクムあたりを考えてる。 今のところ一人だが、いっしょに作ってくれるって人は誰でも歓迎するぜ。

  4. イズレンディル・パラリム

    改めまして、【スイーツ作り】でお菓子作りをと思っているのですが。 もしよろしければ作ったお菓子を試食し合う会をしてみませんか? 皆さんのお菓子も食べてみたいと思いまして、合わせて交流も出来ればと思っております。 何人か集まって頂けそうでしたらグループ名も準備いたしますね。 リサさん、ギャメルさん、よろしくお願い致します。 お二人ももし良ければお菓子作りで試食し合う会、いかがでしょうか? ご都合良ければご一緒出来ると嬉しいです。

  5. ヴィルヘルミナ

    ヴィルヘルミナです。よろしくお願いしますね。 私は【スイーツ作り】に行こうかなと。料理Lv4がどれだけ機能するか見てみたいな…とは。 結構Orbが減ったので何やってるんだという話ですが。

  6. ハッタ・ムラムラ

    ハッタだ。 菓子作りに協力しよう。 よろしく頼む。

  7. スヴァン=ウォルフ=ユーウェン

    スヴァンだ、よろしく頼む。甘露アリの塚、懐かしいな…… 【スイーツ作り】でチョコレートムースを作ろうかと考えている。 試食会か、良いな。まだ知らぬ新たな菓子に出逢えるかもしれない…

  8. コルネリウス・アーラ

    コルネリウスです、宜しくお願いします! 【スイーツ作り】で、琥珀糖を作りたいと思っています。 私も試食会で皆さんと楽しみたいです。

  9. アルマ・ヴァレンタイン

    アルマだよ、どーぞよろしくねー 【スイーツ作り】でガトーショコラを作ろうかなと 試食会も楽しそうなので参加させてもらえればー あと調理Lv5あるのでお手伝いなんかにも入れればと

  10. リサ・ベイカー

    イズレンディルさん、お声がけありがとうございます。 せっかくですから、参加させて頂きますね。 【スイーツ作り】行きます

  11. ギャメル

    >試食会 試食会か! オレも参加したいぜ。 イズレンディルは、楽しそうなことに声かけてくれてありがとーなっ! 参加者のみんなもよろしくー。

  12. シルヴィア・A・カペル

    シルヴィアだ。今回はよろしくね。 【スイーツ作り】でワインのゼリーを作ってみるつもりだ。調理には慣れてないんだけど、この機会に学びたいと思ってるよ。 イズレンディルの試食会にも是非参加させて貰いたい。参加者の皆もよろしくね。

  13. サマエラ=フォリウム

    ゴブリン、サマエラだ。 よろしく頼む。 面白そうなシロップなので、私も【スイーツ作り】へ。 試食会も良いな、様々あれば飽きも来ず、楽しめそうだ。 そちらにも、参加してみたく思う。

  14. カイン・ステラ

    カイン・ステラ、よろしく。 面白そうだし、俺も【スイーツ作り】へ。 試食会も可能なら。 何を作るかはまだちょっと決めてないけど。

  15. パヴェル・A・サムルガチェフ

    よぅす。パヴェルだ。 お前さんらよろしくなぁ。前評判も良いらしい甘味の材料ってぇなら 楽しみでしょうがねぇ。 試食会……ぐっ、すいーつって奴の食べ比べ。行きてぇけども、 菓子作りは、手伝えることがあるかどうか……だな。 【蜜の採取】が終わった後に合流することにするぜ。

  16. サフィラ・アズラク・ヴォルファング

    にゃ!サフィラだよっ! ハヤトといっしょにシャルガネの菓子作ろうとおもってたから【スイーツ作り】におじゃまするねっ! みんなで試食会もたのしみだなぁっ♪

  17. イズレンディル・パラリム

    試食会のご参加ありがとうございます。 途中合流や試食だけでも大丈夫だとは思いますのでパヴェルさんも是非にです。 私自身はコルネさんと一緒に琥珀糖作りの予定です。 個別にお返事が出来ずにすみません、皆さんのお菓子を楽しみにしておりますね! それではグループ名は【試食会】に致しますね! グループタグの共通項には、お菓子を試食し合う会、という内容を記載致します。 プレイングは冒頭に下記の通り記載頂ければ大丈夫です。 *** 【試食会】 【スイーツ作り】 行動内容 ***

  18. レイヤ・ダライ=カホール

    レイヤ・ダライ=カホールです。よろしくお願いしますね。 【スイーツ作り】か、【蜜の採取】か悩むところですが…。 見た感じだいぶヒトが集まってるみたいなので【蜜の採取】の方で考えてます。 密林の探索…ふふ、楽しい探検になりそうな予感がしますね! 材料の確保は任せてください! でもケーキとかできたらちょっと味見させてもらってもいいでしょうか… 【試食会】にちょっと参加とか…あ、いえ。何でもないです。

  19. ルルト・アーキス

    ルルト・アーキスだよ、よろしくね! んっと、ボクは【蜜の採取】にしようと思っているよ。 たくさん集められるように頑張るね! 動物にも会えたら嬉しいなぁ♪ みんながどんなスイーツを作るかも楽しみにしてるんだよ。

  20. セオ・ウルジオ

    初めまして、セオ・ウルジオです。 蜜採取頑張りたいと思います。 よろしくお願いしますね。

  21. アルフィー・リッパー

    アルフィー・リッパーだ。 相方としてあいつ(アーシェル)と一緒に行動予定だ。一応今の所はスイーツを作る予定でいたぜ。うまく作れるといいんだけど

  22. フラム・アニムス

    フラムっす! 【蜜の採取】頑張りますー!! 動物とも出会えるかもってことなんでそっちも楽しみ。 採取が終わったらスイーツの方チラッと見に行けたらいいなあ。 そーだ、俺もパヴェルさんについていこー!

  23. アリア・ティーダ

    ヒーラーのアリア、お邪魔しますっ。 うちの店で何か使えるものが無いかなぁって、【スイーツ作り】にお邪魔しますっ。

  24. ゲルダ・クライン

    ゲルダです。よろしくお願いします。 リサちゃんといっしょに、【スイーツ作り】に挑戦してみようかな、と。 どんなお菓子を作るかは考え中ですが……ううん、何を作ろうかなぁ……難しくないもの…… あ、えっと。イズレンディル様。 あの、もしよろしければ……ですが、 わたしも、【試食会】にお邪魔して大丈夫でしょうか?

  25. イズレンディル・パラリム

    気持ち的には皆さんにご挨拶したいのですが、相談卓でもプレイングでも明らかに字数圧迫してしまいますのでぐっと我慢致します…! >レイヤさん 【試食会】、是非いらして下さい。蜜採取の後でも歓迎です。 ふふ、お菓子をつまみに来て頂くだけでも大丈夫ですよ。感想を頂けたら嬉しいです。 >フラムさん フラムさんも良ければ採取後にいらして下さいね! パヴェルさんと一緒にお会い出来るのを楽しみにしております。 >ゲルダさん はい、もちろんです!是非、ご参加下さい。 どのようなお菓子を作られるのでしょうか。 ゲルダさんのお菓子も、ご一緒するリサさんのお菓子も楽しみです。

  26. ティト

    ティトです。よろしく、ね。 最初はスイーツ作りに行くつもりだった、けど 被検体…じゃなかった、味見してくれる人が逃げ…【蜜の採取】をしたいっていう、から そっちに行ってくる、よ。

  27. ストレガ・L・リベルガストラ

    ストレガなのだ。スイーツ作りするのだ。 今のところ飴を作ろうと思ってるのだ。忙しくても道中で食えるようにするのだ。

  28. エヴァン・ピオネロ

    エヴァン・ピオネロです。よろしくお願いします(ぺこり) 【蜜の採取】を頑張りますね! その後、試食会にお邪魔出来たら嬉しいです。

  29. シャロン・ラ・モリエール

    被検体……? シャロンです。シスターをしております。 同行者とともに【蜜の採取】に行こうと思います。

  30. ハヤト=ガラン=ヴォルファング

    おーっす! ブレイブファング傭兵団のハヤト=ヴォルファングだ、遅くなっちまったがよろしくな!! サフィラとシャルガネ風菓子作りに【スイーツ作り】に参加予定だぜ!!

  31. ウォーゼル

    ウォーゼルです。パルドと2人で【蜜の採取】を頑張ります。 よろしくお願いしますね。 【試食会】…この蜜でどんなものが出来るのか気になるので、よければ俺達もお邪魔させてもらえたら嬉しいです。

  32. ロイ・アウレア

    ロイ・アウレアです。よろしく! テスと【蜜の採取】に向かいます。 甘露アリ関りは2度目なのでノウハウを生かして頑張るね。

  33. パヴェル・A・サムルガチェフ

    >パラリムの兄ちゃん、フラムの坊主 おうさ。一仕事したら直ぐそっちにむかうんでなぁ。 よろしくなぁ。

  34. パルド

    パルドだ。ウォーゼルが言ってくれてるとおり、【蜜の採取】に向かう。 試食会にも邪魔させてもらえると嬉しい。 よろしくな。

  35. イズレンディル・パラリム

    >エヴァンさん エヴァンさんも試食会に来て頂けるのですね! 勿論です、皆さんのお菓子を食べに来て頂けると嬉しいです。 当日お会い出来るのを楽しみにしておりますね。 >ウォーゼルさん、パルドさん 勿論です、お二人も是非【試食会】にいらして下さい! 皆さんに採ってきて頂いた蜜で美味しいお菓子を作りますね。 >パヴェル はい!パヴェルさんも、こちらこそ宜しくお願いしますね。

  36. フラム・アニムス

    >イズレンディルさん、パヴェルさん 蜜の採取が終わったらパヴェルさんと一緒に向かいますー! 試食めちゃくちゃ楽しみです(涎を拭う)

  37. ネーヴェ・グラヌローザ

    ネーヴェ・グラヌローザと申します。 今回は【蜜の採取】に向かいますわね。 スイーツ作り班の方々に良質な材料が提供出来ればと思っております。

  38. エル=バ=ノイアン

    ノイアンだ。今回はシルヴィアとともにさくらんぼ飴を作る予定だ。 そのあと【試食会】にいくようなので、俺もお邪魔させてもらおうかと。 イズレンディルはタグをありがとう。

  39. シルヴィア・A・カペル

    ノイアンが言ってくれているけど、ワインのゼリーからさくらんぼ飴に変更したよ。彼と一緒に作る予定だ。ノイアン、当日はよろしくね。試食会も楽しみだ。 明日出発か。現地ではよろしく頼むよ。

  40. ゲルダ・クライン

    お返事いただいていたのにお礼が遅れちゃってごめんなさい……! イズレンディル様、ご快諾いただきありがとうございますっ ぜひ、お邪魔させていただきますね。 おいしいものができるように、たくさんたくさんがんばります!

  41. イズレンディル・パラリム

    もう明日出発になりますね。 皆さんとお話しできるのを楽しみにしております! >フラムさん ふふ、はい、皆さんと美味しいお菓子を作ってお待ちしておりますね。 >ノイアンさん、シルヴィアさん ノイアンさんもシルヴィアさんもいらして頂けるのですね! 甘露アリの蜜で作るさくらんぼ飴は甘くて美味しそうですね。 当日にさくらんぼ飴を頂けるのを楽しみにしておりますね。 >ゲルダさん お返事はお気になさらずにです! ふふ、とても気合が入ってらっしゃいますね。 当日は宜しくお願い致しますね!

  42. アーシェル・G・クライン

    出発前日の挨拶になって悪ぃな。 アーシェルだ。よろしく頼む。 俺はアルフィーと【スイーツ作り】で菓子作りに挑戦してみる。 【試食会】には行けそうにないが、皆がどんな菓子を作るのか楽しみだ。

  43. ララノア・グラヌローザ

    あわわわ…ッ ちょ、ちょくぜんになったしまいた…ッ ララノアともうしましゅ…!(がばちょ スイーツ作り、がんばりまし!えっおーでし! よろしゅくおねがいいたしでしっ(ぺこーー

アーカイブ生成日時 2026年08月05日 14時56分25秒 ・ world0