【聖祭】聖夜に捧ぐ永遠の想い
明乃そら
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シナリオID:387
オープニング
その由来はハーフリングの英雄、ジド・ルウがその身をエーテルと成して世界に穿たれた大穴を塞ぎ、彼に小さな神々が続いたことが、今年までの平穏の礎を作った――という逸話に拠る。詳細な時期が定まっていないのは、この頃に暦が存在していなかったため、神代における『冬の時代』、という比喩的表現を、文字通りに解釈したためであるとされる。
由来はともあれ、ジド・ルウの英雄的行為を称え、名を失った神々に祈りを捧げることから始まった聖霊節は、様々な土地の風習や営為と重なった結果、亡き祖先や、近しい人々への思いを捧げることや、想い人と過ごす特別な時期――という習慣が定着して久しく、特別信仰心の無いものであっても神殿や家庭でモミの木や柊を飾り立てて祈りを捧げる。街をあげて催しを行い、厳しい冬の中でもとっておきのごちそうを食すこの時期は、収穫祭に続く特別な時節といえた。
赤白の服装も今代まで続く伝統の一つとなっており、そこかしこに仮装をした人物も目立つ。
――さて。今年も、各地で慰霊祭が執り行われようとしてた。
●星に願いを、心に誓いを
広大な湖に浮かぶ建造物群。
水上都市と呼ばれるこの場所は、湖に沈む遺跡の上に街が作られ、人々が日々の生活を営んでいる。
水中の遺跡は都市の観光資源となっており、中でも一年に一度、冬のこの時期だけ水位が大きく下がり、湖の中に眠る遺跡が人々の前に姿を現す。そして一部だけでも露わになった遺跡を一目見ようと、この『水神祭』の日は最も多くの観光客が集まるのであった。
「聖なる祭日にだけその姿を見せる遺跡群。何だか神秘的だと思わない?」
黒いカソックを纏った眼帯の男、ドミニク・ログナーが、冒険者ギルドに集った授恵者達に声を掛ける。
大陸北東の辺境に位置する都市の一つ、水上都市アキュアリスタで行われる一大イベント。
普段は水中にある都市の遺跡が、水位の下降によって現れるだけでなく、遺跡の中にも入れる事で、『水神祭』は大陸でも人気の高い祭りの一つとなっている。
遥か古代の建造物だが、長い年月を経ても尚、原型を保ち続ける造形に、当時の面影を垣間見る事が出来る。
そして夜の帳が下りれば、星の光に呼応するかのように、壁に刻まれた紋様が発光する。
光彩を纏った遺跡が湖上に佇む光景は、幻想的なまでに美しく、時を忘れて思わず魅入ってしまう程である。
「そうした遺跡の中でも、キミ達向けのモノがちょっとあるんだけど。『星導の塔』という遺跡なんだけどね」
荘厳ながらも静謐な雰囲気が漂うその塔は、魂が星に至れるようにと昔の人が願って建てたのだろうか。
「塔の中には螺旋階段があるから、そこから登っていくと良い。そして最上階の鐘楼で、聖なる夜に、大切な人と一緒に、想いを空に届けるように鐘の音色を響かせると、星の祝福を得られるといった言い伝えがあるみたいだね」
もし鐘を鳴らしたいなら、既に決まった相手がいるのは勿論の事、まだそういう関係には至ってなくとも、心に想う人がいるのなら、互いの仲を深める為に誘ってみるのも良いだろう。
塔までの道程は、水位が下がっているといっても徒歩では行けない。当日は現地の人がゴンドラを用意してくれるので、それに乗って水上を移動する事になる。
夜間は月や星の明かりがとても綺麗で、湖の水面に夜空が合わせ鏡のように映るので、ゴンドラからその景観を眺めるだけでもロマンチックな気分に浸れるだろう。
この特別な聖なる祭日を過ごす全ての人に、遍く星の祝福が、優しい光がどうか舞い降りますように――。
解説
マスターより
リプレイ
「『水神祭』、ずっと気になってたんです。でも毎年この時期は家の都合で来れなくて……」
商家に生まれたリサ・ベイカーは、聖霊節になると特に家業が忙しく、今まで家族で祭りを楽しんだ記憶が殆どない。
しかし父親に反抗して家を飛び出してきた現在、晴れて自由の身となり、今年こそはお祭りを満喫したいと意気込んでいた。
「この度はお誘いして頂きましてありがとうございます。今までこういうお祭りを一緒に楽しむお友達はいなかったので、すごく新鮮で、とっても嬉しいです」
ゲルダ・クラインはリサに誘われ、彼女と一緒にこの水神祭にやってきた。ゲルダもまた商家の娘なのだが、彼女自身は騎士を目指している為、家を継ぐ意思は皆無である。
二人とも実家の事は話さないので、互いの事情は知らないが、何となく察するところがあるのだろう。そうした点も含めて、二人は何気に気が合うのかもしれない。
リサはもこもこしたマフラーを首に巻き、暖かくしながらゴンドラに乗って、夜空を見上げる。
空だけでなく、湖にも映る満天の星。煌めく無数の光に包まれながら、眺める景色は幻想的でロマンチックで。まるで夢でも見ているような気分に浸る。
「わあ、凄い! 星空の中に居るみたいだね」
緑色の瞳を輝かせ、すっかり星の世界に見惚れるリサに、ゲルダも嬉しくなって口元緩め、もっと仲良くなれたらいいな、と――進路の先に聳える『星導の塔』を指差した。
「リサ様……あの、よろしければ、『星導の塔』の鐘、鳴らしませんか?」
恋愛だとか、恋人だとか、そういうものとは全く別のものではあるが、それぞれが大切な存在である事には変わりない。
二人は塔の最上階まで昇って、鐘に取り付けられた紐を一緒に手に取り――それぞれの想いを届けるように、祝福の音を響かせる。
「わたし、リサ様と出会えて……お友達になれて、とっても幸せです。来年も……その、今年と変わらず、仲良くしていただけると、嬉しいです」
「うん。ゲルダさん、これからもよろしくね?」
「ゴンドラ、一緒してもいいかしら」
鮮やかな銀色の髪の、小柄なハーフリングの女性が一人の少女に声を掛ける。
呼ばれたリーリエ=V=ノイエエールデは、その女性の顔に見覚えがあった。
「わたしはアヴェラ・ウッチェロ。元メイドで、今は自分探しの途中の冒険者って感じね」
二人は以前、仕事で一緒になった仲だが、ゆっくり話す事はこれまでなかった。
今回も特に誰かと行く当てなどなかったが、折角の機会だからと共にお祭りの夜を過ごす事にした。
ゴンドラに乗り、塔に到着するまでの間、二人は星空を眺めて、暫しの会話を楽しんだ。
「わあ♪ 正に降る様な星空ですね!」
「ええ、とっても素敵。それに古い遺跡も。昔の人達が作った物が未だに残ってるなんてすごいわよね」
思わず声を弾ませ、喜ぶリーリエ。片やアヴェラも、年相応の落ち着いた雰囲気を出しながら、時折見せる笑顔はまるで少女みたいに可愛らしくて。
人の手による遺構と自然が織り成す、幻想的な世界に二人は心ときめき、つい興奮気味に燥いでしまう。
「あ……子供みたいですね、私」
少し浮かれていたと気付いたリーリエは、はっと我に返って恥ずかしそうに頬を染める。
それから程無くしてゴンドラが塔の前まで到着すると、リーリエが先にゴンドラを降り、アヴェラに手を差し出して彼女をエスコートする。
ありがとう、とアヴェラがお礼を言いつつ手を取ると、リーリエの手は綺麗ながらも力強い感触がした。
指はその人の人生を表わす場所である――そう考えるアヴェラにとっては、密かな興味をリーリエに抱く。
「ここまで見てきた物は、わたしには程遠い世界だったけど……こうしてゆっくり見ると、心に来る物があるわね」
闇夜に光輝く塔の紋様を目にしながら、アヴェラがぽつりと呟いた。
これまでアヴェラが生きてきた道は、決して綺麗なものではない裏の世界。
でも今は、少し立ち止まって道を模索する良い機会かもしれない。
一緒に誘った少女は、自分と違った世界にいる存在。だからこそ、彼女と仲良くなれたらいいと願うのだった。
耳を澄ませば、誰かが鳴らした鐘の音色が響いて聴こえる。
夜の湖上に浮かんだ遺跡の塔を、ぼんやり眺める二人の少女。
シャロン・ラ・モリエールは月と一緒に、屋台で買った食べ物を分け合いながら、聖なる夜のひと時を過ごす。
「一口だけちょーだい」
月は小食なのか、自分が食べる分は僅かでいいと、残りはシャロンにあげていた。
「ルナ様はいいんですか? 私はお得なので嬉しいですけど……」
二人で食事をする時は、いつもシャロンの方が多く食べている。
毎回の事なので少し申し訳なく思ったか、それとも具合が悪いのか、シャロンが気になり、訊ねると。
「ルナは実は体弱いんだよね。うちの一族の特徴でねー。あんまり食べられないの。でもシャロンと分けっこならいろんな味が楽しめてお得なんだぞ」
食が細いのは生まれつきだから、気にしないでと月が笑顔を向ける。
「エルフの方達は私達ハーフビーストよりも長命だから、てっきり健康なのだと思ってました」
「エルフっていっても色々あるよ。ルナんとこの一族は、特に男の子は、ね」
永く寿命を全うする者もいれば、若くして命潰える者もいる。それはどんな種族であっても変わらない。更に月が生まれた種族には、複雑な事情がありそうだ。
「私は孤児ですから、血のつながった人たちの関係に憧れる事もたまにありますが……」
物心ついた頃から身寄りがなく、孤児院で育ったシャロンは家族といった存在を羨ましく思い、顔も知らない両親の事をふと考えたりもする。
「一族のしがらみがないっていうところは、孤児のシャロンはうらやましいと思うよ。そっちもいろんな苦労があるんだろうけどねー」
例え血の繋がりがあっても閉塞的な社会で生活する事は、月にとっては苦痛であった。
彼女にしたら、シャロンの方こそ自由に生きていられると、むしろ眩しく思える程だ。
「でも、ルナ様はそんな故郷を出る事ができたのでしょう? なら、こちらで楽しくやりましょう」
それぞれ生まれも境遇も異なる彼女達だが、今はそんな事など関係ない。
何物にも縛られず、思うがままに生きられるなら、それで十分なのだから――。
塔の最上階まで辿り着き、二人の乙女が腰を下ろして星空を眺める。
エルシー・サリバンとネーヴェ・グラヌローザはそれぞれ持参してきた手作り料理を取り出して、寛ぎながら暫しの憩いの時を楽しんだ。
エルシーはナッツケーキと手作りキッシュ。ネーヴェはサンドイッチに、魔法でお湯を作って紅茶を淹れて、お互いに持ち寄った物を分け合った。
「ネーヴェさんのサンドイッチ、すっごく美味しいーっ」
「エルシーさんの作った物も、とても美味しゅうございますね」
二人はそれぞれの味を食べ比べ、満足そうな笑顔を見せると、エルシーは頑張ったんだよと得意げに語り、ネーヴェは実は料理は苦手だけれど、エルシーの為に頑張ったと、照れながらほっと胸を撫で下ろす。
夜更けの風は肌寒く、一緒に毛布を膝に掛け、互いに身を寄せ合って温まる。
「星と月を捕まえられそうだね」
手を伸ばせば届きそうに思えるくらい、空を仰ぎ見ながら呟くエルシー。
その時、ふと故郷の事を思い出し、懐かしむかのように感傷に浸る。
「私……もっと自由に生きなさいって家から出されたんだよ。だから、もっと世界を回るんだ~」
クスクスと笑って過去の話をするエルシー。そこには悲壮感など微塵もなく、前向きに生きる強さがあった。
「ご家族はエルシーさんの将来を案じて下さったのですね。世界を回る……とても素敵な事だと思いますわ」
話に耳を傾けていたネーヴェは小さく頷き、折角話してくれたのだから、と今度は自身の事をエルシーに伝える。
「実は、私には過去の記憶が無いのです。ですから私は、未来を歩む為に世界を旅しているのですよ」
思い出そうにも、自分の事すら分からない。どこから来たのか、どこへ行くのか、当てなき道を、ただ進むのみ。
それでも、旅の最中に出会いがあって、一緒にいられる友達も出来た。だから全く寂しくないと、ネーヴェは言う。
そんな風に臆する事なく、未来を語るネーヴェの姿に、エルシーは尊敬の念を深めて彼女を見つめる。
互いの未来がもっと素敵に、ずっと笑顔でいられるように。二人は願いを込めて祝福の鐘を鳴らすのだった――。
ここで一緒になるのも何かの縁。
ジョン・ベアーとフリューリングスルフト=ティエラの二人は初対面だが、お互いにハーフビーストという事もあって、自然と打ち解け、仲良く祭りを満喫していた。
ゴンドラに揺られて、頭上に広がる満天の星を眺めつつ、フリューリングスルフトが容器に入れた紅茶とチョコを取り出し、ジョンに差し出す。
「む、わしにくれるのか? では遠慮なくいただくとしよう」
ジョンが大きな熊の手で、小さなチョコを一抓み。ひょいっと口に放り込み、蕩けるような甘さに笑顔が零れる。
「星って何だかキラキラで、食べたらチョコみたいに甘いかも」
フリューリングスルフトもチョコを頬張りながら、瞳に映る星空に、チョコを重ね合わせて思いを馳せる。
「こういうのをマロンチックというんじゃろうか。チョコ程では無いが、わしもいくつか。ミードに干し肉に……甘いのと交互にとるとより一層美味いんじゃげなぞ」
この手の場所ではツマミも食べたくなるものだ。ジョンらしい、野性味溢れる差し入れに、フリューリングスルフトもニッコリ微笑み、ふと彼の姿をじっと見つめる。
「あの……くま太郎さん! ついでにもふもふしていいですか!」
どうやらジョンの毛並みが気になったのか、彼女の突然の申し出にも、ジョンは豪快に笑って、どうぞと言わんばかりに受け入れる。
「われその格好寒かろ。わしで暖でもとるか? がはは!」
ジョンの了承を聞くより早く、フリューリングスルフトは既に彼の身体にしがみつき、毛並みで暖を取っていた。
気が付けばすっかり意気投合していた二人は、そのまま塔に昇って、最上階の鐘の場所までやってきた。
大切な人と一緒に鳴らすと、祝福を得られるといった言い伝え。
「ここで一緒したのも縁じゃ、星にそれを祝福してもらえるというのなら、幸福なのじゃろうな。よし、一番煩う鳴らすぞフリュー!」
「おー! 星に届くくらい大きく鳴らしましょう!」
同居している友人達とも、ずっと一緒にいられるように。皆が幸せで笑い合える日が、多く訪れますように。
二人は様々な想いを鐘に込め、夜空に向かって鳴らすのだった。
こうして巡り合う事で生まれた縁。それがこれからも長く続いて、更に仲良くなれますように――。
「今夜は冷えますわね……。悠人くん、寒くはありませんか?」
星を見ようと一緒に誘った少年に、フィリスティア・リュナ・ブルーメルティスが心配そうに声を掛ける。
その少年、悠人・ラドルファスは、大丈夫、と素気無い様子で答えるだけだ。
フィリスティアは悠人の事を弟のように気に掛けていて、感情の起伏が少ない彼だからこそ、余計に世話を焼きたがる性分なのだが。悠人の方はそれを不思議に思いながらも、特に嫌というわけではなさそうだ。
「故郷の村では、こんな風習してるほど余裕はなかった。今日もフィリスが誘わなかったら、ここには来ていないと思う」
淡々と語る悠人には、自分の故郷に対する愛着心など無さそうだ。
それでもフィリスティアは、少しでも彼の喜ぶ顔が見れたらと、会話をしながら悠人の心を和ませようとする。
「とても綺麗な夜景ですわね」
そう言われても悠人は実感が湧かず、ふーん、と一言返すのみ。
「それより、あそこは人が多いけどなんかやってるの?」
ふと賑わいが出来ているのが気になったのか、今度は悠人がフィリスティアに訊く。
「あの塔の上で、想いを空に届ける様に鐘を鳴らすと、星の祝福を得られるそうですわ」
珍しく訊かれた事が嬉しかったのか、フィリスティアが笑顔を浮かべて答えると。
「祝福……ねぇ」
誰かが願いを叶えてくれたり、祝福でどうにかなるなら、今頃こんな風にはなっていない。
所詮は作り話と達観し、興味無さげな態度を見せる悠人だが。
一緒に鳴らしませんか、と彼女に言われ、断る理由もないので申し出を受ける事にした。
フィリスティアが願うのは、彼の心の雪解けと幸せな未来。
叶うなら――悠人が必要としてくれるのであれば、自分も彼の力になりたい。
「……悠人くんの願いも、叶うといいですね」
一緒に鐘を鳴らし終え、フィリスティアがにこりと微笑み向けると。悠人は表情こそ変わらぬものの、彼女と話す声色は、微かに優しい空気を帯びていた。
「オレは、フィリスが楽しそうならそれでいいよ。今日は、どこでも付き合うよ」
●華やぐ宴
ワイワイと、賑やかに燥ぐ声が塔の内部に木霊する。
お祭りの日に皆で一緒に遊ぼうと、集った仲良し五人組。
種族もそれぞれ様々で、和気藹々と楽しむ様子は本当に親しい友達だから。
「コハクさん、一緒に手を繋いでこの螺旋階段を昇りましょう!」
エルナ・クルプファルツが弾けるような笑顔で、ハーフビーストの少女を誘う。
彼女にとってコハクは娘のように溺愛していて、コハクの返事を待つまでもなく、既にその手は握られていた。
因みにこれは、コハクが勝手に暴走しないように止めている意味も含まれていたりする。
このやり取りも、コハクはいつもの事だと慣れた様子で拒もうとせず、エルナの顔をチラリと覗いて、コクリと頷く。
「エルナさんとハクちゃんは、本当に母娘みたいですね! 少し羨ましいです!」
そんな二人の関係を、ユークリア・フィナンシェは微笑ましく思いながら見守っていた。
ユークリアもコハクの事を妹のように可愛がっていて、余計に愛しく感じるのだろう。
「さぁ、共にエンドレスに駆け上がりましょう!」
元気いっぱい、ユークリアが全力疾走で螺旋階段を駆け上がる。次いでエルナもコハクの手を引き、コハクは金色の大きな尻尾をふりふりしながら、軽やかに跳ねるように昇っていった。
「コハク様の尻尾、いつ見ても、もふもふしたくなるのだわ」
三人が上がっていくのを眺めるゴブリンの少女、バンビはマイペースでゆっくり仲間の後を付いていく。
まずユークリアが最初に最上階へ到着し、運動の後の栄養補給に、蜂蜜とりんご酢で作ったドリンクをぐいっと一飲み。
それからエルナとコハク、バンビも一緒に合流し、最後に五人の中で唯一の男性、キーゼがやれやれといった表情を浮かべ、全員の荷物を持って上がってきた。
「さすがお父さん! やっぱり頼りになりますね!」
「せめてお父さんじゃなくて、引率のお兄さんぐらいにはなりませんかね? あ、無理ですか……」
キーゼに労いの声をかけるユークリア。少し冗談めかした彼女の言葉に、キーゼは言い返そうとするも力無く、肩を竦めながら荷物を纏めて床に下ろす。
親しい面子で、仲良く夜の散歩と洒落込むつもりの筈が……気が付けば、まるで引率のお父さん状態になっていた。
世の中そう甘くはないと、深く溜め息吐きつつも、皆が楽しそうならそれでいい、と半ば諦めの境地に至るのだった。
「コハクさん! 夜は寒いですから毛布くらいは羽織りません?」
「いや、別に寒くないけど。これくらい平気」
冬だというのに季節を度外視した装いに、エルナが心配したのか毛布を掛ける。
片やコハクは嫌がって、それを返そうとするが、最後はエルナの笑顔に押し切られ、結局そのまま毛布に包まる。
「これが祝福の鐘なのね。ほらほら、皆で一緒に鳴らすのだわ」
鐘に取り付けられた紐を手に、遊具みたいにぶら下がって揺られるバンビ。
楽しそうに遊ぶバンビの姿に、他の皆も面白そうと集まって、全員が鐘の前に揃って並ぶ。
そして五人で鳴らそうとした瞬間、やけに気合いを入れるコハクを見て、彼女が全力で叩こうとするのを察したキーゼ。
流石に鐘は壊れないかもしれないが、でも万が一の事を考えて……キーゼはコハクの肩をポンと叩いて、力まなくていいですよ、と苦笑しながら彼女を宥める。
斯くして、五人の想いを込めた鐘の音色が、星に届けとばかりに夜空に響く。
「……こういう楽しみ方も、ありでしょうかね」
女性四人が和気藹々と燥ぐ中、キーゼはポツリと呟きながら空を見上げて、一人でワインを口に含んで感慨に耽る。
星に捧げた皆の願い――これからも、ずっと仲良くできますように。
特別な関係だけが祝福を得られるというのであれば、友達同士であっても大切な存在だと言えよう。
「ルーファス殿やハルハン殿とは出会ってまだ間もないが、友誼の続くことを願って皆で鐘を鳴らそうではないか」
三人の中では一番の年長者でもある、エルフのアルフレッド・ラ・ギが鐘を鳴らしに行こうと二人の友人に呼び掛ける。
「ええ。特別な関係、と称されるそれではないかもしれませんが、この友誼の永く続くことを願い……と、言う人が居ても偶には良いのではないかと」
友人関係だろうと、こうして連れ添い合うのも何かの縁。ルーファス・W・ワーズワースもアルフレッドの意見に同意して、仲間と顔を見合わせる。
「ボクにとっては、友と呼べる人は大切ですから。祝福がなくても、長く続く関係でいられると、嬉しいです」
ハルハン・ツァガーンナルの気持ちも二人と同じだ。
折角出会って仲良くなれた関係だから、それがこれからも続く事を願っても……。
そうして三人が一緒になって鐘を鳴らし、祝福の音が聖なる夜に響き渡る。
(来年は、ボクや、ルーファス達も、特別な人が隣にいたりするでしょうか)
ハルハンが横目で一つ年上の少年をチラリと見遣り、1年後の事を想像しながら、笑みを零す。
「さて、後は酒を酌み交わして祭りを楽しむとするか」
これだけの規模の祭りなら、きっと見知った顔もいるだろう。アルフレッドはそうした仲間と一緒に飲んで、大勢で楽しめれば良いと提案し、三人で塔を降りて下に戻った後、会場中をぐるりと見渡す。
「聖霊節ですしね、少しくらい羽目を外しても構わないでしょう」
1年に一度だけの機会なのだから、皆で賑やかにした方がお祭りらしいと、ルーファスも飛び入りの宴を歓迎する。
きっと神様も、今日は特別な日だから喜んでくれるだろう、と。
――程なくして、彼らの周りに少しずつ人が集い始めて、一般客も含めて宴の席が出来上がる。
「ふふ。今日ばかりは、無礼講ですね」
ハルハンは持参してきたチーズを切り分け、酒の肴にどうぞと差し出す。
酒を飲み、興も乗ってきたところで、アルフレッドが聖霊節に相応しく、ジド・ルウの物語をお聞かせしようと、一つ咳払いをして大衆の前で語り出す。
『昔々あるところに、ハーフリングの少年がおりました――』
「星が美しい良い冬の夜ですね……そんな夜だからこそ、少なからず羽目を外し過ぎた人も出るのですが」
年に一度の祭りで賑わう遺跡の都市に、イヴェール・イリュジオンが目を光らせる。
ここに訪れる者の多くは、恋人同士やそれに近しい関係だ。
想い人とかロマンチックな甘い時間とか、イヴェールも年頃の少女である以上、そういうものに夢を抱かない訳ではない。
けれども今は……それよりも、他人の恋路を邪魔する不埒な輩を懲らしめようと、会場の見回りを買って出たのだ。
「冬の湖に放り込まれたくなければ、大人しくする事ですね」
どこかで、誰かの叫び声が聞こえたとか聞こえなかったとか。ともあれ今のところは、彼女の活躍(?)もあって大きな騒ぎは起きていない。
その後、仕事をひと段落させたイヴェールは、ゆるりと遺跡を眺めて想い浸った。
「夜になれば輝く塔なんて、どんな願いを込めて作ったのでしょうか……。『冬の幻想』……ですね、この光景こそが」
澄んだ冬の空気に煌めく星空。この風景を音に表せたらどれ程の曲が作れるだろう。
楽師を名乗るセヴラン・クアルトは、この塔で自分の音を響かせたい気持ちを抱くが、恋人達の一時の静寂を破ってしまっては野暮である。
でもゴンドラの上なら誰も邪魔する事はないだろう。そう思い、乗り場に足を向けると、一人のエルフの女性がゴンドラの前で立ち止まっていた。
「……えっと、ここは観光スポットというか、その……。つまり、いわゆる『でえとスポット』という事でしょうか。ど、どうしましょう……」
リディリディ・トゥラ・イェレミースはお祭りで観光客が賑わう場所だと聞いて、興味を持ってこの水上都市に訪れたのだが……周りを見れば男女の組み合わせが多いと気付き、どうしていいのか分からなくなって困惑している状況だ。
「もし良かったら、僕と一緒にゴンドラにでもどうかな?」
そこへ困った様子の彼女を見兼ね、セヴランが相乗りでもどうかと声を掛ける。
気さくで軽い調子の男性だけれど、どうやら悪い人ではなさそうだ。
リディリディは直感的にそう判断し、折角だからと二つ返事で誘いを受けて、一緒にゴンドラに乗る事にした。
「ここには初めてきたのですが、恥ずかしながら、迷子になってしまいまして……」
互いにエルフの授恵者という事もあり、二人はすぐに親しくなって、それぞれの事を話しながらゴンドラの上で会話が弾む。
こうして知り合えたのも何かの縁。挨拶代わりに一曲聴かせてあげようと言うセヴラン。
遠くで響く鐘の音色に添わせるように細やかに、緩やかに流れるようにバイオリンを弾く。
――夜空と湖、全てを星の光が包む世界。
幻想的な景色の中で奏でる音は、とても優しく、時には切ないメロディーで。甘く蕩けるような雰囲気に、リディリディだけでなく、周囲のゴンドラに乗った客達までもが聴き惚れていた。
やがて刹那の演奏会が幕を閉じ、静かに揺らめく波音が、心に余韻を残すのだった――。
「星導の塔、か。こういうの、一度行ってみたかったんだよねー」
夜の湖に浮かぶ遺跡の塔に、興味津々のエルゼリオ・レイノーラだが。周りを見れば仲睦まじい恋人達が多くいて、ひょっとしなくても場違いだろうかと不安に駆られて、一瞬焦る。
流石に一人で行くのは心細いので、エルゼリオは同じく一人で見物していたドミニク・ログナーを誘って一緒に塔の散策に出掛けるのであった。
二人は道中、お互いの事を話しながら親睦を深める。
「そういえば……エルゼリオ君は確か騎士の家柄だったね」
ドミニクもエルゼリオと同じくリーンエス王国で生まれ育ち、嘗ては騎士団に所属していた事もある。そうした共通点もあってか会話は途切れる事なく、二人は塔に着くまでの時間を楽しんだ。
「――うわぁ、綺麗だねぇ。この壁の紋様はどうやって発光してるんだろう? 古代の失われた技術なのかな……」
塔の壁に刻まれた紋様が、まるで星の光に呼応するかのように、淡い光を放っている。
この不思議な現象に、エルゼリオは見惚れながらもどういう原理なのかと考え込むが。結局答えは見出せず、古代の叡智の偉大さに、ただただ感心するばかり。
二人はそれから最上階まで赴いて、鐘の前まで足を運ぶ。
鳴らすのはエルゼリオ一人で、ドミニクはその様子を静かに見守る。
「……うーんと。ボクも素敵な運命の人と出逢えますように……!」
どんな願い事をしようかと迷ったが、いつかそういう日が訪れる事を思い描き、鐘を鳴らせば優しい音色が木霊する。
これから先の事など分からない。でもきっと、星が願いを叶えてくれる。
その道行きが明るいものであるように――夜空に輝く星達は、その光で以て、進む未来を照らすだろう。
●追憶の狭間
多くの人で賑わう周囲を余所に、Svart・Nattは一人静かに遺跡の探索を楽しんでいた。
湖に沈んだ筈の遺跡は、水中にあって尚、長年もの間どのようにしてその形で在り続けたのだろう。
ただ漠然と、生存というものにしがみ続ける自分自身。彼にとっては、それらが完全に損なわれる事なく在るのが、実に不思議で仕方がないのだ。
(無論、一部には損なわれるものもあるだろうが……)
Svart自身、塔自体には興味なく、誰かの熱を求めるといった訳でもない。
一つだけ、『魂が星に至れるようにと願って』という説に、思うところが少なからずある。
自分を拾った授恵者の男――彼は何処へ至ったのか。或いは何処にも至れなかったままなのか。
人は死んだ後、魂が何処に至るのか、それを考えるが億劫だったが――。
きっと無垢な男の事だから、おそらくは――数多の星の一つに至っただろうと、夜空を仰ぎ見ながらそう結論付けて、再び遺跡を歩くのだった。
「想いを伝える祝福の鐘……ですか。わたしには当分縁がなさそうね」
ノノアはこれまで帝国軍人として、任務の為に生きてきた。
色恋沙汰とは縁がなく、自分の幸せよりもまずは帝国民を護っていくのが優先である、と。
それでも偶には息抜きするのも大切と、聖なる夜の祭日を、一人で静かに過ごすのだった。
外からしか見れない景色を見てみたいから。そうした理由で、少し離れた場所から、湖に浮かぶ古代の塔と、水神祭に興じる人々の様子を眺めるノノア。
離れ離れになった両親も、どこかで今日という日を過ごしているのだろうか。
きっと今頃は同じ星を見ている事だと、夜空に響く鐘の音に、二人の無事を心の中で願うのみ。
いつかは再会出来ると信じて止まず、その日の為に、お土産を用意しようと考えて。ノノアが数ある中から選んだものは――星の意匠が刻まれた、記念のペアのリングであった。
遺跡に興味はあるけれど――ヴィオレッタ・コールリッヂはこの時期だけ姿を見せる遺跡の存在が気になりつつも、学があるわけではないから、おそらく調べたところで分からないだろう。
だからせめて眺めるだけでも――と思って、とにかくまずは行ってみようと、ゴンドラに揺られて塔に向かう。
「…………さむい。きれいだけれど、やっぱりちょっと寒いのだわ!」
マントに包まりながら、身体を震わせ、夜風を凌ぐヴィオレッタ。
そしてやっとの思いで塔に到着すると、急いで中に入ってひと息吐いた。
一旦落ち着き、塔の内部を改めて見れば、ぼんやり光る壁の紋様に目を惹かれる。
暫く光を眺めつつ、ヴィオレッタはふと考え事をする。
自分に血の繋がった家族がいるのか分からないから、いつもは考えたりしないのだけれど――。
「やっぱり、ちょっと、思い出してしまうのね」
今もどこかで、元気に暮らしているのだろうか。
会いたいと、願う望みがもう叶わないのなら――どうか安らかに、と空を見上げて、静かに祈る。
ニール・ロブラリアはゴンドラに一人乗りながら、湖の水面や遺跡の壁をきょろきょろ見回す。
水中に没したままの遺跡の紋様も光っているのだろうか。ニールの保護者は神話を研究していたからか、ニールも古文書や遺跡の類を見ると、自然と興味をそそられる。
「紋様はどんな図形だろう……象形かな。古代の文字とか含んでたりしないかな」
塔に入った後も、ニールは紋様に夢中になって暫くその場に留まった。
「特に惹かれる紋様があれば書き写したいけど、ボクの不器用さでは難しいか」
だからせめて記憶にだけは残しておこうと、確認出来得る限り全ての紋様を目に焼き付ける。
――これだけの規模の遺跡が、途方もない年月を越えてここに在る。
きっと太古の昔と変わらぬ鐘の音に、特定の誰かを想う心は、今のニールにはないけれど。
遍く星の祝福が、この場所と同じように末長くあればいい……と、心の底から、ただ願う。
冷たい冬の夜風が吹き抜ける中、シャンテ・フーケは数多の星が瞬く漆黒の空をただ見上げる。
ここが魂を導く塔ならば、両親の魂もきっとあそこに――。
そして未だ行方を知らない弟達と、いつかどこかで出逢えるように――冥福と再会の祈りを込めて、想いを届けるように、鐘の音色を響かせる。
「今日は随分冷えますね。良ければミードでもどうですか」
塔の上から静かに景色を満喫しようと、一人でやってきたヴィルヘルミナが、鐘を鳴らし終えたばかりのシャンテを見かけて、声を掛ける。
元々一人で飲むつもりのヴィルヘルミナだったが、こうして誰かと酌み交わすのも悪くはない、と――視界に広がる幻想的な星の世界を眺めつつ、お酒で心と身体を温めるのだった。
縁取りにファーをあしらったコートに身を包み、ハオルチア・プラシオライトがゴンドラに乗り込み、塔を目指す。
夜の天蓋から漏れる星の光を道標とし、湖に浮かぶ旧き遺跡を望む光景は、思った以上に綺麗で素敵で。天と水面に耀く星に、囲まれながら過ごすひと時に、ハオルチアは思わず見惚れて感歎の吐息が口から零れる。
そっと水面に手を伸べて、湖に映る星の欠片を拾いたい。
そう思って指先が触れれば、波紋は湖面の空をただ乱すだけ。
何とも残念に感じるエルフの乙女は、歳を重ねていても尚、少女めいた心を持ち続ける自分に苦笑した。
「アレが星導の塔かー、想像以上に綺麗だね!」
同じゴンドラの中では、相乗りになったクレア・エクレールが視界の先の塔に興奮し、持ち込んだスケッチブックや画材を取り出し、ゴンドラに揺られながら絵を描き始める。
「こういう手元に残せない『お宝』はスケッチしておかないと。塔の中もきっと綺麗だからちゃんと絵に残しておこー!」
喜々としてスケッチに集中するクレアを、ハオルチアは微笑ましく思って絵を描く様子をじっと見つめる。
絵を残してどうするの? とハオルチアに訊かれ、クレアは無邪気に笑って問いに答える。
「友達に見せたりね、後で見返して素敵な気分をまた味わうんだよー」
得意げな顔で語るクレアに、ハオルチアも釣られて笑顔になって、きっと良い思い出になるわ、と優しい声で囁いた。
――その時、塔の上から、誰かが鳴らした鐘の音色が鳴り響く。
先の戦いで失われた魂もまた、塔を昇って空へと還ってゆくのだろうか。
あの鐘の音が、彼らの願いも一緒に乗せて響くと思えば、尊いと――。
心のままに、祈りの形に手を組んで、数多の魂眠る星々が、瞬く夜空を仰ぎ見る。
――今、このひとときだけでも、全ての魂が安らかならんことを。
●聖夜に誓う永遠の愛
――二人は子供の頃から顔見知り。
互いによく知る間柄だが、ただの幼馴染で、男女であっても友人だけの関係だ。
だからだろうか、それぞれを異性としては意識していない。
ゴンドラに乗って二人は景色を眺めていたが、吹き抜ける冬の夜風が肌を刺し、その冷たさにサニー・フォン・オルライトは身を強張らせ、隣にいるゼラルム・エルホワイトにしがみつく。
「外は寒いよ! ゼー君温めて!」
「だああっ! くっつくなうざってえ!」
本気で嫌がっているのか照れ隠しなのか不明だが、ゼラルムはサニーに口では怒るが無理に引き離そうとせず。サニーはそのまま身体を寄せて、彼の温もりを感じながら湖上に揺られ、塔に着くまでの時間を楽しんだ。
そうして塔に到着するや、サニーが真っ先にゴンドラを降りて駆け出して。ゼラルムも彼女の後を走って追い、二人は競争するかのように螺旋階段を駆け上がり、やがて最上階にある鐘の前までやってきた。
ところが鐘を鳴らそうとする素振りを全く見せず、二人は黙って鐘を見つめるだけだ。
「鐘? そんな物は最初から必要ない」
「鐘? そんなのは最初から必要ないよ」
ゼラルムとサニーが声を揃えて、互いの顔を見合わせる。
物心ついた頃からの長い付き合いなのだから、今更言い伝えに頼るようなものではないのだと。
それにこれまでも、これからも離れられない事は決まっているから――二人の関係性はたった一つの例外で、きっと“そういうもの”だという事なのだ。
「――それではお嬢様、お手を拝借」
その代わりにと、ゼラルムが恭しく傅きながら、サニーの前に手を差し出す。
彼の仕草に、少女は少しはにかみ、照れつつも、にこりと笑って差し伸べた手をそっと掴む。
「ん。それじゃあお願いしようかな?」
相手の癖も趣向も、互いに全てを解っているから。
――幸せ見守る月が明るく照らす、空の下。
この先もずっと一緒にいるからと、二人は未来の約束交わし、誓いのダンスを踊るのだった――。
夜空を映す湖は、空を逆さにしたようで。湖上を滑るように進むゴンドラは、まるで空を飛行しているような印象だ。
「『星導の塔』か、素敵な名前だね」
ゴンドラに揺られながら、シモン=プレーディが見ているモノは、星の海を抜けた先にある古代の塔。
星を潜り抜けるように辿り着き、シモンがゴンドラから降りるや否や、傅きながら、連れ添う少女に手を差し出す。
「それじゃ行こうか、お姫様」
「ふぁ?! ひ……姫……ッ?」
御邑 奈月は彼の予期せぬ行為に驚いて、一瞬声を上げるが、お姫様と言われた事は満更でもなくて。
(お姫様……私が? シモンの? ……姫様……えへへ……姫♪ シモンの……♪)
思わず顔を綻ばせ、彼の手を取り、一緒に塔の中へと入っていった。
ぐるぐると廻る螺旋階段に、奈月は彼と離れぬようにと、繋いだその手を強く握る。
隣をちらりと見ながら、シモンは彼女が遅れぬようにと、歩調を合わせてゆっくり進む。
シモンの優しい心遣いに、奈月は繋いだ手から彼の温もりを感じて、その幸せを噛み締める。
「さあ、着いたよ。……綺麗だね、ナツ」
やがて最上階に到着し、視界に広がる夜景は息を飲むほど美しく。
シモンは奈月の肩を抱き寄せながら、微笑み浮かべて彼女を見つめる。
幻想的な星の光に照らし出される奈月の顔に、シモンはうっとりしながら見惚れてしまい、だから改めて、先の言葉を言い直す。
「いや、綺麗なのは君だよ。ナツ」
そう囁いた彼の言葉に、奈月は言葉を失い、顔が見る見るうちに紅潮していく。
(シ、シモンは今……一体何を? 私が? 綺麗……? 綺麗……私が?)
「寒くない? こうすれば、暖かくなるよ」
動揺を必死に堪える奈月に、シモンが自分の上着を彼女に羽織らせ、そっと身体を抱き締める。
顔が身体が、焼け付くように火照ってしまい、奈月はまともにシモンの顔を見られない。
嬉しさと恥ずかしさが込み上げてくる、溢れる感情をぶつけるように、今度は奈月がシモンを抱き締め返した。
こうして一緒にいられる幸せを、心の底から感じつつ――。
祝福を授けてくれるということは、即ち其処に神がいる。
ヨル・スレイマンは言い伝えの塔を興味深げに繁々と眺め、頂上の鐘を目指して昇ってみるものまた一興と思案する。
「あの鐘を鳴らしてみたいんだ。一晩でいいから友達ということで、ナハシュ君雇われてくんない? 代わりに、財布で賄えるだけなら奢ってあげる」
連れ添う友にそう言われ、鐘を鳴らしに行くのに友人が必要などとは、神様ってのは面倒くさいと、精悍なゴブリンの男がケタケタ笑う。
「まー依頼料の他、まる一日全部奢ってくれるってんだから文句もねえや」
歯を剥き出しながら、悪戯っぽく口元吊り上げ、ナハシュは獣の頭蓋を被った隣人をチラリと見遣る。斯くして二人は塔へ向かうべく、ゴンドラに乗り込もうとしたその直前――。
「いや、上着ないと流石に寒いでしょ⋯⋯」
今は冬だというのに上半身は何も着ず、褐色の肌を露わにしているナハシュの姿は、見ているだけでも寒そうだ。
ヨルはせめてコートくらいは貸してあげようと、彼に羽織らせようとするのだが。ナハシュはゴワゴワするから必要ないと、流れるようにコートを脱いで、丸めてヨルに押し返す。
そんなナハシュに、ヨルはやれやれと肩を竦めて呆れるが。それならお酒で温まろうと差し出して、星の光が降り注ぐ、聖夜の景色を堪能しながら、二人は塔へと辿り着く。
遺跡を見るのは冒険みたいでワクワクすると、ナハシュが少年みたいに目を輝かせ、心弾ませている様子を、ヨルは微笑ましく見守りながら、中に入って一緒に廻る。
やがて二人は螺旋階段を昇って頂に至り、聖なる鐘の前に立つ。
『神が見たい』気持ちはあるが――こういうものは一通り触れておくのが大事だと。
そして目的であった祝福の音を響かせながら、ヨルは暫しの間、感慨に耽る。
「何か得られたら良いとは思うぜ。今日はお前の友達だ。ダチとこういう時間を過ごすのは悪くねえさ。皆そう言ってる」
無邪気に語るナハシュに対し、彼と一緒にいると気が楽なのだと、ヨルは仮面の奥で密やかに笑む。
――自由で、子供みたいで、何にも縛られない人。
(まあでも。罷り間違って縁が結ばれても……ナハシュ君なら、悪くない)
漆黒の闇を照らすが如く、夜の帳が下りると輝く遺跡の紋様。
一体どういう仕組みで発光しているのだろうと、カッシアが不思議そうに塔を見つめていると、急に誰かに手を引かれ、はっとそちらの方を振り返る。
「早く乗ろう、カッシア」
そこにいたのは金髪の青年、友たるヴィナスが手を掴み、ゴンドラに誘っていたようだ。
「悪い、考え事してたよ」
待ち切れなかった様子のヴィナスに一言詫びて、カッシアは彼に引かれるがままゴンドラ乗り場に足を向ける。
そしてゴンドラに腰を下ろした後も、ヴィナスはその手を離そうとせず、ずっと繋いだ状態だ。
――空も水面も、満天の星に包まれた世界。
夜の湖上に浮かび上がった遺跡群、更には月の光に照らされて、実に贅沢と言える光景だ。
「季節それぞれの星空の良さはあるけど、空気が澄んでる冬だからこそ、映える饗宴かな」
悦に入り、幻想的な夜景に暫し見惚れるヴィナスだが、カッシアの方はそれよりも手を繋いだままでいるのが気になってしまい、優雅に景色を眺めるような気分ではないようだ。
そんな思いもヴィナスは全く気に留めず、自称吟遊詩人のカッシアに、この景色は音楽的にどうかと訊ね聞く。
「音楽の題材としては、どうかな。星導の塔の言い伝えは興味深いけど、俺が歌うにはロマンチックすぎるかも」
カッシアも聞かれた事には一応答え、それとなく、いつまで握っているのか問い掛ける。
「ん、手は離さないのかって? 寒いからやだ」
そう言って、悪戯っぽく笑うヴィナスに対し、カッシアは諦め気味に溜め息を吐く。
結局、手は最後まで離してもらえず握られたまま、二人は塔に昇って鐘楼に到着。
ここでカッシアは、星明かりに輝く鐘の美しさに、思わず感嘆の息が口から漏れる。
何かを綺麗と思えるだけの、心の余裕が出来ていた。その事に気付かされたのだ。
「俺は鐘の音より、カッシアの話を聞いていたいしね。良い曲でも浮かんだかい?」
それも全ては隣の彼のおかげだろうか。物好きな奴、と言葉を返し、顔を隠すかのようにフードを目深に被るのだった。
今の穏やかな気持ちを、いつか歌える日が来れば――ただそれだけを願い、カッシアは繋いだその手を握り締めた。
「綺麗だね……」
湖と夜空を一望できる、塔の上からの眺めは壮観で、テス・クラルスの口から感嘆の息が思わず漏れる。
空と湖に映った星々と、遺跡が発する光の共演。闇夜を照らすその光景は幻想的で、いつまでも見惚れていたいと思ってしまう。
片やロイ・アウレアは、姿を見せた遺跡でも、未だ届かぬ水に沈んだ部分を見ているうちに、同居してても掴み切れない隣の彼のようだとふと思う。
「ロイ?」
思い詰めたような表情を浮かべる金髪の青年に、テスがどうしたのかと青い眼差しを彼に向ける。
問われたロイは、どんな思いで自分に付き合ってくれているのだろうか。銀色の髪を靡かせる彼の心を確認したい衝動に駆られ、表情を引き締め、意を決してテスに訊く。
――いつもテスに愛され、守られていて、自分はとても幸せだ。
でもその気持ちは、どの形だろう。
親が子を愛しみ育て、いつか巣立てと……何れ離れる事が前提であるかのように思えてしまい、一抹の不安と寂しさに、胸を締め付けられる時もある。
「オレはテスを独占したい、離したくない、ずっとこの手にと思ってる。この気持ちは……独りよがりか?」
声を絞り出すように告げるロイの切なげな顔に、テスは愁いを帯びた瞳で見つめ、そっと彼の手を取り、呟いた。
「不安にさせて、ごめんね」
心を労わるような優しい声に、ロイは身体が震えるような感覚を抱く。
「私には君が野生の狼の様に思えるよ。ひとたび離れれば野を駆け、1日で目を見張る成長を遂げるのだよね」
今までの気持ちを打ち明けるように、テスが言葉を紡いで語る。
「会合すれば、惜しみなく熱を分けてくれて、愛しさに、つい撫でてしまうけど……飼い慣らそうとは思わない」
漸く訊けたテスの想い。彼は自分が少年だった頃の慈しみのまま、独立した個として認めてくれていたのだ。
自ら架した重石が取れた――本当は判っていた筈なのに、やはり自分は子供のままだ。
月の光に煌めく金色の髪に、テスは指を搦めて、目を合わせ――微笑みながら、和解と誓いの接吻を――。
「存分に野を駆けるといい。私は傲慢にも君が帰ってくると信じているんだ。……愛してるよ、私のロイ」
恋人のレイラ=ルナフィニスと一緒に塔を見ようと、アルテ・ルナフィニスが颯爽と彼女に声を掛ける。
「レイラ、いこうっ」
童顔で小柄な少年は、男らしく格好良く、彼女の手を引き、上の階まで上がって行こうと意気込んでいたが。
恥ずかしさからか自分から手を出す事が出来なくて、暫く一緒に歩いてその機会を伺って。
時折窓から外の景色が垣間見えるが、塔の一番上から眺める夜景はどうなのだろう、と想像すると、レイラは逸る気持ちを抑え切れず、堪らず先に一人で駆け上がる。
「ほああああああっ」
結局彼女と手を繋ぐ事もなく、置いて行かれる形になってしまったアルテは、気が抜けるような情けない声を漏らしつつ、慌ててレイラの後を追いかける。
「アル君、早く早く! ほら、夜空がとても素敵ですわ」
一足早く最上階に着いたレイラが、満面の笑顔でアルテを出迎え、手招きをする。
ぜえぜえと、息を切らせてアルテが遅れて到着。息を整えながら、外の景色を見渡すと、吸い込まれるような星空に、疲れも忘れて見入ってしまう。
「……アル君? 寒くありません?」
塔の最上階を吹き抜ける、冬の夜風は冷たくて。レイラは心配そうに気に掛けながら、アルテの腕に手を回し、彼を温めるように身体を寄せる。
「ん、ボクは大丈夫。熊だからあったかいのだ。レイラもあったまるといいよ?」
彼女に突然くっつかれ、アルテは思わず照れてしまう。でもそれが彼女の優しさなのだと、ほんのり顔を赤らめつつも、黙ってそのまま寄り添い合う。
二人は最後に、願いを込めて鐘を鳴らし、祝福の音の余韻が残る中――。
互いに向き合い、夜空を照らす満天の星を背景に、そっと交わした口付けは――ほんのり甘い、幸せの味がした――。
愛しい彼に誘われて、水上都市に足を運んだゴルバルティア。
立派な体躯とは裏腹に、恋愛事には受け身の彼女は既に緊張していて、どうしていいのか分からず困惑気味に立ち竦む。
そんなゴルバルティアをリードするかのように、セリオス・オーガストが優しく手を差し伸べる。
「ほら、手をしっかり握ってろ。大事な身体だからな、風邪を引いたら問題だ」
きっと寒さで震えていたのだろうかと、セリオスはゴルバルティアの身を心配し、彼女を暖めるように、手を繋ぐ。
「んっ……しっかり……握ってるからな……。わ、私はセリオスが心配だけど……」
手から伝わる温もりに、ゴルバルティアの胸の鼓動が一層高まり、身体も妙に熱くなる。
階段を一歩昇る度、息を切らせるゴルバルティアに、セリオスが大丈夫かと訊ねるが。その事が却って恥ずかしくなり、ゴルバルティアの顔が見る見る赤く染まるのだった。
それから、どうにか最上階に着いた二人は、鐘に取り付けられた紐を持ち、互いに手を取り合って、祝福の鐘を空に向かって響かせる。
(私の願い……いつまでも、ずっと一緒にいたい……。セリオスは気が早いけど、私は、セリオスの伴侶になれますように……相応しい女になれますように)
心の中で願い事を言った後、ゴルバルティアはセリオスと視線を交わして、見つめ合い、彼に凭れるように寄り添うと――セリオスは彼女の腰に手を回し、火照った身体を抱き締める。
「ん……こうやっていろんなことをティアと共にやって、思い出を作っていきたいな」
愛の言葉を告げると同時に、顔を近付け――淡い月の光に照らされながら、二人の唇が重なり合った――。
祝福の鐘を鳴らそうと、ゴンドラに乗って塔に向かう一組の男女。
煌めく冬の星空が、果てしなく広がる世界はロマンチックで素敵と見惚れるアルラ・ニグラス。
その隣では、ララベル・サン・ディーベルが無邪気に燥いで星空デートを堪能していた。
時にはゴンドラから身を乗り出してまで、湖に映る星を覗き込もうとする彼の行為を、アルラは微笑ましく思いながらも、そろそろ塔に着くからと、彼の手を掴んで引こうとした時――。
不意にゴンドラが傾いて揺れ、その拍子にララベルは体勢を崩してアルラの身体にしがみつき、気が付けば彼女の胸に自身の顔を埋めていた。
「こ、これはその……所謂、不可抗力というもので……」
赤面し、たじろぐララベルの言い訳も、アルラは心の底で楽しみながら、彼の頭を軽く叩いて優しく撫でて。二人は仲良く手を繋ぎ、塔に昇って最上階まで辿り着く。
寄り添いながら塔の上から眺める景色は、下から見ていたものとはまた別格で。見上げる星もより近く、厳かな鐘の響きと、幻想的な雰囲気と、たった二人だけの世界に胸の鼓動が高まっていく。
空から射し込む月の光に照らされる、アルラの姿がとても綺麗で、ララベルは言葉を失い、ただただ彼女を見つめて――まるで魔法にかかったように、愛の言葉が口から零れる。
「アルラ、僕、ずっとアルラの事……僕の恋人になってください」
たどたどしくも精一杯の告白に、アルラはクスッと口元緩め、赤く染まった彼の恥ずかしそうな顔を真っ直ぐ見つめる。
「あらあら、空気に呑まれて大胆になっちゃった?」
少し悪戯っぽい口調で言葉を返すが、その直後――。
「断る理由はないわね。私でよければ」
それは即ち、同意の返事。今日という日を一緒に過ごすと決まった時から、彼女はこうなる事を、心のどこかで期待していたのだろう。
聖なる夜に想いが結ばれ、二人は互いに抱き締め合い、優しい月が見守る中――初めての口付けを交わすのだった。
見上げる夜の天蓋は、まる宝石みたいに星の光が眩しくて。
星へと至る塔に向かう途中、まだ湖の上だというのにイズレンディル・パラリムはゴンドラから足を下ろす。すると彼の身体は湖に沈む事なく、そこを足場にして立っていた。
イズレンディルは一緒にゴンドラに乗っていたコルネリウス・アーラに手を差し出し、魔法の力を使って彼女を水上散歩に誘うのだった。
空だけでなく、足元の水面にもキラキラ映る星明かり。更には遺跡の紋様の放つ光が、聖なる夜の舞台を彩り、人工物と自然が織り成す幻想的な景色に、イズレンディルは子供みたいに目を輝かせながら、すっかり夢中になっていた。
「ここでしか見れない景色ですね!」
心の底から沸き立つようなこの感動を、楽しい気持ちを分かち合いたく、コルネリウスに笑いかけるイズレンディル。
「はい。それに、まるで空を歩いているような……不思議な世界に迷い込んだみたいです」
水上をただ歩くだけでなく、湖に映った星空の上を歩いているという事が、御伽話の世界のようだと、コルネリウスは瞳を輝かせながら嬉しそうに笑む。
それから二人は、魔法が切れるまで束の間の水上散歩を満喫し、塔の中へと入っていった。
塔内では空へと導くような螺旋階段を、ぐるりと廻って上に昇り、最上階に着いた二人は一緒に並んで鐘の前に立つ。
そうして共に手を取り合い、星に想いを届けるように鐘を鳴らせば、清らかな音色が夜空の果てまで響き渡る。
いつもは故郷の森の安寧を祈るイズレンディルだが、今日だけは、傍にいる大事な同朋の未来を想っていた。
――彼女が笑顔で居られるように。例え苦難があっても乗り越えられるように。
そして自分が少しでも、その支えになれるようにと――。
片や、コルネリウスが望むのは、これからも彼と一緒に過ごす事。
彼と居る時間は安心出来て、今日は本当にとても幸せだったから。
いつも森の安寧を願っている彼だけど……今日は、何を想ったのかな、と。
イズレンディルの心の内を覗くかのように、横顔を見つめるコルネリウス。
――願わくば、貴方の願いが叶いますように。
エルフの少女は、冴え冴えと澄んだ夜空を見上げ、一面に広がる満天の星に向かって、心の中で静かに祈った――。
マスターコメント
イベントシナリオ(50人)易しい 報酬:少ない50 / 20〜50人
2021年01月04日 15時52分16秒 公開
参加者
イヴェール・アーチボルト
ヨル・スレイマン
ゲルダ・クライン
コルネリウス・アーラ
ゼラルム・エルホワイト
サニー・フォン・オルライト
エルゼリオ・レイノーラ
エルナ・クルプファルツ
ユークリア・フィナンシェ
ナハシュ
Svart・Natt
リサ・ベイカー
テス・アウレア
ジョン・ベアー
ヴィルヘルミナ
- イェレミース トゥラ リディリディ
イズレンディル・パラリム
ロイ・アウレア
ノノア
セヴラン・クアルト
ヴィナス
セリオス・オーガスト
シャロン・ラ・モリエール
アルラ・ニグラス
ララベル・サン・ディーベル
ゴルバルティア
フリューリングスルフト=ティエラ
バンビ
アヴェラ・ウッチェロ
ニール・ロブラリア
カッシア
- キーゼ
- プラシオライト ハオルチア
クレア・エクレール
悠人・ラドルファス
アルフレッド・ラ・ギ
コハク
アルテ・ルナフィニス
シャンテ・フーケ
フィリスティア・リュナ・ブルーメルティス
御邑 奈月
レイラ=ルナフィニス
ルーファス・W・ワーズワース
ヴィオレッタ・コールリッヂ
- シモン=プレーディ
エルシー・サリバン
ネーヴェ・グラヌローザ
月
リーリエ=V=ノイエエールデ
ハルハン・ツァガーンナル
相談掲示板
マロンチックと聞いて! ジョン・ベアーじゃ。よろしゅう頼むでぇ! 一人で巡るのもよさそうだが、どちらかといえば賑やかな方が好きでのぅ。 誰か一緒に行ってくれる奇特なやつはおるかいの!
フリューリングスルフト=ティエラです!長いから、ぜひフリューって呼んでね♪ わぁ!ジョンさん!……ベアーさん? 良かったら一緒に行きませんか! (はいはーい!と手を挙げて)
お、元気な嬢ちゃんじゃのぉ。わしのことはジョンでもくま太郎でもどっちでもええぞ! 言葉に甘えてフリューと呼ばせてもらうかな。 お、行ってくれるか。勿論!気のきいた会話やらはできそうにないがなぁ。がはは! しかし星の祝福というなぁ何じゃろうな、飯がえっと食えるようにやらそがいな願いが叶うのじゃろうか…。(ふむ、と首を傾げて)
リーリエ=V=ノイエエールデです。 宜しくお願いしますね。 今のところ一人です。 どなたかご一緒くださるなら嬉しいです。
アヴェラ・ウッチェロよ。よろしくお願いするわ >リーリエさん もし良かったら、一緒してもよろしいかしら?
イズレンディル・パラリムと申します。宜しくお願い致します。 コルネさんと同行予定です。ウォーターウォークで水上の散歩をしてみたいと思っております。 湖面に映る星空越しに見える遺跡はとても神秘的なものになりそうですね。楽しみです。
>アヴェラさん わ、嬉しいです。 ぜひお願いしますね。
コルネリウスです、よろしくお願いします。 イズさんとお散歩に同行させて頂きます。 景色も綺麗なようですし、皆さん良い時間を過ごせますように。
…み、御邑 奈月…です…。よ…よろ…ひゅく…お願いひ…まふ…。 …え、えと…あの…です…ね…。(赤い顔で、もじもじ) ……し、シモン……と…一緒…に…あの、その…お…お散歩…を…。 (赤い顔と頭から、ぷすぷす煙り出す)
>リーリエさん ええ、よろしくお願いしますわ。 星空を見ながら、お話しましょうね。
メリーユールフェス。ボクは、ニール・ロブラリア。よろしくね。 鐘を鳴らす予定はないけれど、遺跡に興味があって、参加するよ。
>アヴェラさん 星空を見ながらお話…わぁ、素敵ですね♪ 喜んで♪
ヴィルヘルミナです。宜しくお願いします。 とりあえず景色でも見ながらのんびりとしようかと。
ドミニク・ログナーだよ。挨拶が遅くなってしまったけれど、今回は集まってくれて本当にありがとう。 この聖なる夜の祝祭を、それぞれの形で楽しんでくれたら嬉しく思うよ。
イヴェール・イリュジオンです。 どうぞよろしくお願い致しますぺこり) ロマンチック?はよく分からないので夜の見回りをするつもりです。 皆さんは折角の祭日、良い夜をお過ごし下さいませ。
ロイ・アウレアです。よろしくお願いします。 デートは決まってた……が、内容が決まらずで、挨拶のタイミングを逃してました。 明日はテスと存分に過ごします。皆様もどうぞ楽しくお過ごしください。
エルシーだよ。 お友達と鐘を鳴らしに来たんだ。 みなさま、よろしくねっ。
テス・クラルスだよ。 とても綺麗な光景なのだろうね。 私はロイと一緒に貴重な時間を過ごさせていただくね。 皆様にとっても、良い一夜でありますように。
ギリギリの挨拶でごめんね セヴラン・クアルトだよ ゴンドラにのんびり揺られて一曲なんていいかなと思ってるかな。 皆 心に残る良い時間になるといいね。
フィリスティアと申しますわ。 お友達と一緒に星導の塔で鐘を鳴らしたいと思っております。 皆様にとって素敵な一夜になりますように……。 よろしくお願い致しますわ。