【学乱】コスプレ(できる)喫茶にようこそ!
おおくまねこ
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オープニング
「では、今年の学園祭後半の出し物は『マリリン・コスプレ喫茶に決定!』」
ラティオ部長が投票結果を発表すると、第三演劇部の部員達は盛大な拍手を送った。出し物に自分の名前がついてしまったマリリン・クリニエーラは恥ずかしそうにはにかんでいる。
「じゃ、これ職員室に持って行くわね!」
ラティオはミニスカートを翻し、颯爽と職員室へと去っていった。
「マリリン・コスプレ喫茶ってなに?」
ラティオから書類を渡された顧問のペレサは首を傾げた。すると、ラティオの口から衝撃的な言葉が飛び出した。
「基本的には喫茶店です。でも部員は全員執事服またはメイド服で接客します。だからコスプレ喫茶です」
なにっ!?
ラティオの発言に職員室がざわつく。美少年・美少女揃いの演劇部員たちがみんなメイドまたは執事で接客してくれるというのか……!?
これは第三演劇部の監視を強化せねば……。学園祭には学校外部の人達も来る。学生達が来客に失礼なことをしていないか、あるいはサービスが適切に提供されているか、メイドさんの演技は完璧か、こまめにチェックする必要があるだろう。教師達(特におじさん勢)はペレサとラティオの様子を注意深く見守った。
「それだけではありません。第三演劇部には演劇用の衣装がいっぱいあるので、お客さんにも貸し出します。だからコスプレ喫茶です。学園の外の人もいっぱい来ると思うんで」
「なるほど、面白そうね。で、マリリンって名前についてるのはなんで?」
そこが一番の謎である。なんだ、マリリンって。
職員たちが固唾を呑んでラティオを見つめていると、ドヤ顔でラティオが言った。
「特別料金を払うとマリリン及び、指名された部員がお客さんの指定した衣装に着替えます! これできっとマリリンの支持率爆上げ間違いなしです。部費も儲かるので本人も了承しました」
「急にいかがわしくなったけど、衣装が健全ならギリギリセーフね!」
合点がいったペレサは親指を立てた。マリリンは第三演劇部の中でもかなり顔立ちが整っている子だ。これは浮動票がけっこう集まるんじゃないだろうか……!
流石は変人揃い......じゃなかった、庶民派多数の第三演劇部。お高く止まった貴族からは絶対に出てこない発想であった。
「どうでしょう、ボンゴレ先生。マリリン・コスプレ喫茶。やっていいですか?」
ラティオはそわそわと聞き耳を立てていた学年主任に話を振ってみた。すると、学年主任は両手を顔の前で組み、厳かに告げた。
「止める理由は何もない。存分にやりたまえ。……ちなみに男装や女装の指名もアリなのかね?」
解説
マスターより
リプレイ
「ふ、ふぇぁ? めいどふくでございましか?」
同行していたエミリア・シバに引きずられ、コスプレ喫茶に連れ込まれたララノアは慌てふためいた。
「そう。おねえさん給仕の経験あるし、メイドさんのコスプレで給仕のアルバイトしようと思って。ララノアちゃんとラティアちゃんも一緒にやりましょう?」
天使のようなスマイルを浮かべるエミリア。彼女には賃金以外にももう一つ思惑があった。
(恥ずかしがり屋なララノアちゃんとラティアちゃんの二人に対して視線に慣らす荒療治したいのよねぇ)
「……メイドさん、かぁ……一度くらい、雇う側になってみた……無理なのでこの話は終わります」
今日も俯き加減のラティア・ミゼリアはぼそりと呟いた。お金持ちになる夢はともかく、みんなと一緒にメイド服でアルバイトするのは楽しそうなので、ラティアもいそいそと二人の後ろをついていく。
「三名様、体験入店ですね! ありがとうございます!」
「……って、そういえば私、無駄に背が高いんですけど、サイズが合う服ありますか……?」
「ありますよ! 冒険者の方は背が高めの人も多いので!」
ちょうどいいサイズのメイド服を渡され、ラティアはほっとした。
「す、スカート短すぎませんか? こういうものでし?」
「こういうものよ」
エミリアは笑顔で言い放った。そういう彼女のメイド服もスカート丈が短く、なんだか胸もお尻もぱつんぱつんだ。
「きちんと仕事ができれば、少しは自信もつけられるはず……」
「でしたら私も頑張るしかありましぇん……皆様に美味しいお茶を飲んでいただきましっ! えっおー! へぅッ!」
びたーん! ララノアは盛大にすっころび、床で強かに頭を打ち付けた。衝撃で眼鏡が吹き飛び、その辺で給仕をしていたマリリンの後頭部に直撃した。いつかの悲劇の再来である。
「眼鏡、落としましたわよ」
マリリンは微笑み、そっとエミリアに眼鏡を手渡した。
「へうッ! すみません~!」
ララノアは平謝りだ。
「(あんな風に)粗相をしないように気を付けて……丁寧に、丁寧に……ああ、堂々としているエミリアさんが眩しいです……」
その様子を見ていたラティアはララノアから目を逸らしつつ、エミリアに羨望の眼差しを注いでいた。
「お坊ちゃま、紅茶の用意ができましたわ」
「ありがとうございます……」
「お、俺もお願いします!」
エミリアが微笑みながら紅茶をそっとテーブルに置くと、エミリアの色気に当てられたのか、男子学生が鼻の下を伸ばしていた。
「私もおかわりよろしくて?」
「ええ、もちろん。熱いから気を付けてお召し上がって下さいね……」
「はい……」
かと思えば、今度は女学生と妖しい雰囲気を醸し出したりしていた。男女関係なく人を惑わせる魔性のメイドである。
「ぁ、おかわりでございますか? 次はどのようなお茶にいたしましょう? ハーブのブレンドもできますよ……そのお悩みでしたら……こちらのお茶はいかがでしょう?」
調子が出てきたのか、最初はビクビクしていたララノアも、キリッとした様子でお茶を淹れていた。
「ララノアさんも業務自体は手馴れていて……それに比べて、私ときたら。無駄に大きいせいで悪目立ちしてないかって考えてしまうと緊張して……うう、調理補助を志望すればよかったかも……」
ラティアは溜息を吐きつつ、生まれたての小鹿のようにプルプル震えながら給仕に勤しむ。しかし――。
「メイドさん。私にもケーキを頼むよ」
「ミルクケーキのお代わりお願いします!」
「おどおどした態度の露出強めのミニスカメイド」というギャップがマニアたちのハートをキャッチしたのか、彼女の周りにも人だかりができていた。
「エミリア様も、ラティア様も……大人気なのでし……」
二人の成人メイドに客が群がっている様子を見て、ララノアは指をくわえた。
「おとなのいろけ……というものでしょうか? それに比べて私の胸は……」
ララノアは自身の胸を掴もうとしてみたが、その指は空しく宙を切った。
「いつかお二人みたいになりたいでしねっ」
●
「……や、やっぱり……この姿恥ずかしいよ……みんなに見られちゃうし……」
アルト=ミルドレッド=バ・ロッサはしきりに赤面していた。というのも、彼女が今着ているのは、布面積少な目の際どいバニーガールコスチュームだったのだ。谷間からは彼女の豊かなバストが覗いており、人々の注目の的となっていた。
「んー? アルト君が選んだんでしょ?」
アルトと一緒に歩いているサニー・フォン・オルライトはにこにこと言い返した。彼女の方は執事服をレンタルし、サラシで胸を潰して男性になりきっている。バニーガールと執事……道行く人々からすれば、二人はコスプレデートしている男女のカップルに見えるだろう。
「服装の種類は薦めても、仔細な内容までは薦めた覚えはないし。アルト君が着たいから選んだんでしょ? おかしな事を言うなぁアルト君は」
アルトは恥ずかしがるアルトを笑顔で攻めながらも、廊下の内側を歩いて人々の好奇の視線からアルトを守っている。やがて二人は、レンタルした衣装のまま、ごく普通の喫茶店に入店した。アルトはサニーに勧められるまま、恥ずかしそうに隣にちょこんと座る。
「レモネード下さい……」
「紅茶とサンドイッチを」
二人は注文したサンドイッチを仲良く分け合って食べた。
「……や、やっぱり、私には、似合わないよね……こういうの……」
アルトは相変わらず羞恥に頬を染めながら、亀のように小さくなっている。アルトの実家はかなりの名家であり、そういう意味では大胆に肌を露出した衣装は名家の令嬢としては、些かはしたなく、似合わないかもしれない。けれど――。
「ふふ、とっても似合ってるよ? 恥ずかしがらなくていいのに」
サニーはアルトを強く抱き寄せると、首筋に熱い口づけをした。
「ふう」
サニーがアルトの首筋から口を離すと、そこにはまるで「この子は私のものだ」という証を示すかのように、しっかりとキスマークが刻み込まれていた……。
●
「あれ、ナハシュ?」
「よぉうイラッシャイマセ」
ヨル・スレイマンはふらりと入った教室で見知った顔を発見し、目を丸くした。聴講生として学園内を徘徊していたら、コスプレ喫茶という看板が目に留まり、面白そうだと思い足を運んでみたのだが。まさかこんな所で顔見知りがバイトしているとは思わなかった。
「ちゃんと服着てるの珍しいね」
ヨルはそう言ってくすりと笑った。ナハシュはいつも半裸でのイメージがある。そんな彼がフォーマルな執事服を着こなしているのが、ちょっとツボに入ったのだ。
「無理矢理着せられたんだ。半裸は寒そうだからってよ」
「何? それ君のじゃなくて借り衣装なの??」
そういえば、辺りを見回すと学生達もみなメイド服や執事服に身を包んで接客している。まあコスプレ喫茶なのだから当然だが。ヨルは感心しながら、しげしげと店員たちとナハシュを見比べる。
「ほい、食い物のメニューな。店員の衣装チェンジと女装はそれぞれ追加料金だ。ガンガン金落としていけよ」
今回の依頼料(ギルド経由ではなく依頼人から直接払いだが)はインセンティヴがある。具体的には、衣装チェンジの指名が入るとその分の料金の8割がナハシュの懐に入るのだ。
「へー、面白いね。衣装チェンジとかもあるんだ。注文は紅茶とチョコパウンドケーキで」
「つまりゴールドを出したらあの可愛いメイド服も着てくれるの?」
ヨルの目がキラリと光る。
「おう」
「じゃあメイドさんで!」
ヨルは食い気味にそう叫んでいた。そして……。
「お待たせいたしました、ご主人様」
ナハシュはエプロンドレスの裾を掴み、恭しく一礼した。
「はーー似合う……本当に見目だけはいい」
「……反応大袈裟過ぎじゃね?」
クラシックなメイド服に着替え、演劇部員達に完璧なナチュラルメイクを施されたナハシュを見て、ヨルは何度も溜息を吐いていた。女装時のナハシュは好みど真ん中なのだ。安易なミニスカメイドにせず、あえてストッキングやガーターベルトを着用した露出度控え目の衣装をチョイスしてくれた演劇部員の慧眼には感謝状を贈りたいぐらいだ。
「黙ってたら天使に見える。メイクもちゃんとしたんだね」
「おう、仕事だからな!」
「俺が言うのもなんなんだけど君はもう少し仕事選ぶべきだとは思う」
胸を張るナハシュに、ヨルはツッコミを入れた。
●
「やあ、みんな元気そうだね。お店を手伝いに来たよ」
「体験入店希望です! マリリンさんの知名度アップのついでに私の知名度アップも狙います!」
「あ、シルヴィアさんにエフィルミアさん! いらっしゃいませ!」
シルヴィア・A・カペルとエフィルミア。学園派コンビの登場に、第三演劇部員達は顔を綻ばせた。
「お久しぶりです、お二人共。誘拐事件の時はお世話になりました」
駆け寄ってきたマリリンが二人にぺこりと頭を下げる。
「あの後、特に問題はないかい? 何かあれば教えて欲しい。出来る限り力になるよ」
「ありがとうございます。大丈夫です。お見舞い金もいっぱい貰いましたし。部費使いが荒くなったら困るのでラティオちゃん以外には内緒ですけど」
「そうか。それなら良かった」
マリリンの言葉に、シルヴィアは微笑んだ。この様子ならマリリンは大丈夫そうだ。
「じゃあ、私達にも衣装を貸してもらえるかな?」
「はい、もちろんです!」
●
「じゃーん! シルヴィアさんと並ぶと完璧な美男美女では!」
ミニスカメイドさんへと華麗な転身を遂げたエフィルミアは、くるりと一回転してポーズを取った。
うおおおお! と男子部員達の歓声が上がる。
「どうかな?」
続いて、男装執事となったシルヴィアが恭しく一礼した。今度はきゃー! と女子部員達が悲鳴を上げた。
「おや、あれは……? ちょっとエスコートしてきますね!」
店の入り口に金髪の少年の姿を発見したエフィルミアは、風のようにすっとんでいった。
●
「ようこそナキルくん! 学園に遊びに来るなんて珍しいね?」
「あぁ、学園にも興味湧いたし、ミア探すなら見付け易そうだったし……ってミア、なんてカッコしてんだ……」
エフィルミアは可憐なミニスカメイドになっていた。短い。とにかくスカートの丈が短い。いつもの調子でちょっと走れば、下着が見えてしまいそうだ。
(平常心、平常心……)
ナキルは冷静さを保とうとするが、眩しい太ももが視界にちらつくせいでうまくいかなかった。
「今なら特別に私がナキルくんがしてほしい恰好をしてあげるけど……どうする?」
エフィルミアはナキルに流し目を送ってきた。
「……じゃぁ、コレとか」
ばたばたと手を動かしていたナキルは思わず、壁にかかっていた衣装を指差した。それは、この国の王女のものにそっくりなドレスだった。
「ふぅん……こういうのが好きなんだね! じゃあ、着替えてくるねー」
一瞬目を丸くした後、エフィルミアはパタパタと更衣室に引っ込んでいった。
「~!」
ナキルは呻きながら、エフィルミアが戻ってくるのを待っていた。しゅるしゅるという、衣擦れの音が気になり、ナキルは雑念を振り払うかのように他の服を探す。しばらくすると、ドレスに着替えたエフィルミアがドヤ顔で更衣室から出てきた。
「似合うでしょ?」
(……くそ、悔しいけど可愛い!)
「ま、まあまあかな! 次はこれ、着てみろよ」
ナキルは誇らしげなミアに対して何か釈然とせず、次の衣装、次の衣装とエフィルミアに衣装チェンジ連打を浴びせた。ふと我に返ると、いつの間にか財布が随分軽くなっていた。
「……金が……無い……! 仕方ねぇ、じゃぁ今度はミアがオレに何か着せて良いぜ!」
「ナキルくんも衣装を着てくれるの? 私本気出しちゃうよ?」
約十分後、ナキルはエフィルミアとお揃いのミニスカメイドになっていた。
「じゃーん! ナキル君も可愛くなったでしょ?」
エフィルミアは自信満々にナキルを見せびらかしたが、ナキルは別のことを考えていた。
(ミアの光に揺れる髪と笑う顔が一番可愛く見える)
「けど、この服は許せねぇ、ミアにしか見せない、責任取れ」
●
「シルヴィとエフィがバイトしてるらしいぞ、喫茶店でコスプレして」
「こすぷれ……とは……よく分からんが、シルヴィアが喫茶店で働いているのか」
海神・江流にそう告げられ、エル=バ=ノイアンは彼にしては珍しく、ぽかんとした。
「あっちの教室の方だ、ひやかしに行こう」
「分かった」
(まあ、ノイアンの目当てはシルヴィだけど、俺が言い訳になってやるのも甲斐性ですかね!)
江流の内に決意の火が灯る。コスプレ喫茶で出会うノイ×シルを間近で鑑賞……じゃなかった暖かく見守るのが今日の自分の使命らしい。
●
「シルヴィアもエフィルミアも世間慣れしているし……いやエフィルミアは若干心配だが」
「分かる。エフィは……うん、本人も自覚ある程度に見てくれはとても可愛らしいのは認めるが、なーんか危なっかしく見えるのは俺だけじゃなかったんだな。二人はどこだ?」
件のコスプレ喫茶に入店した二人がきょろきょろしていると、男装の麗人となったシルヴィアが近寄ってきた。
「シルヴィアは……執事服か、ずいぶん様になっていて、驚いた」
「おかえりなさいませ、旦那様」
シルヴィアはノイアンの姿を確認すると、つかつかと寄って来て執事式の礼をした。
「旦那様は……よしてくれ、そんな身分じゃないし、あんたに傅かれるのはなんだかいろいろ緊張する」
一方、江流とエフィルミアは。
「おかえりなさいませ、御主人様!」
「あ、取り合えずそこの二人が気にならない程度に甘いミルクティーでも貰える?」
「かしこまりましたー!」
エフィルミアに引率され、江流はノイアンの座っている席がよく見える席を確保した。仏頂面でくそ甘そうなやり取りを見守りつつ、甘ったるいミルクティーをすする。江流の視界をミニスカメイドたちが行ったり来たりしているが、個人的な感情が入らなければ、見目麗しいご婦人達も麗しい背景でしかないのだ――。
「江流、緑茶もあるよ」
と思っていたらいつの間にかシルヴィアが目の前にいた。
「え、ある? じゃあ、渋めのやつで貰えるかな?」
シャルガネ式のお茶があるのは意外だった。せっかくなので頂くことにする。
「ノイアン、君は希望の衣装はあるかい?」
「希望? ……そうだな……強いていうなら、その。薔薇祭りでの服を……いや、なんでもない。忘れてくれ」
(あんたが侯爵令嬢じゃなかったらなんて、考えてしまうから)
ノイアンはいつもの無表情だったが、耳だけはほんのりと赤くなっていた。
「ブーナッド? 故郷の薔薇祭りで着たね」
シルヴィアはリクエストに応え、町娘風の衣装に着替えた。
「なんだか懐かしいね。どうかな?」
「――ああ、よく似合ってる」
その答えに微笑みながら、シルヴィアは考える。
(私が町娘だったら君と静かに暮らす未来もあったのだろうか……けど、貴族に生まれた以上、私は貴族としての責務を全うする。考えても詮無い事だけど、ね)
「平和だなあ……」
江流は苦いお茶をすすりつつ、二人の甘いやり取りを眺めるのであった……。
●
「わぁ……学園祭って賑やかですね。カフさんも学校に通ったのですか?」
セオ・ウルジオは初めての学園祭にドキドキしていた。冒険者として学園に足を運んだことはあったのだが、じっくり学園を見て回るのは今回が初めてだったのだ。もちろん、生徒として学校に通ったこともない。
「ガキの頃、読み書き計算を教えてくれた所があってな。食うのに困らん程度には教わったが本格的な勉強とは縁が無かったな」
カルフ・オルヴォは故郷を懐かしんでいるのか、どこか感慨深げに言った。
「そんな所があったんですね。もう少し詳しく聞きたいです」
「ん? ここと比べりゃ、犬小屋みてえなもんだったが、興味があるのか?」
セオはカルフの体験談に目を輝かせる。彼の語るそれは彼の言うように、学校と言うには大袈裟な、ささやかな私塾のようなものだったけれど、セオはカルフの過去が垣間見える度に胸が暖かくなるのだ。
「本格的は分からないけど、とても博識で凄いと思ってます」
「どうだ、今からでも通ってみては? 無駄な時間には成らない筈だぞ」
カルフはセオに通学を勧めてみた。この平和な学園は自分の知る生き方とは離れた環境だ。むず痒く生温くも感じるが、本来子供はこうして育つのが良いのかも知れない。
「学校かぁ……」
ちょっと考えて、結局セオは首を横に振った。知識を得ることに興味はある。でもカフさんとの今が幸せすぎて――。
「僕はカフさんに教えて欲しいと思ってます」
「――そうか」
カルフは目を閉じて短く頷いた。
「お祭りは楽しいですね、カフさん」
カルフと共にコスプレ喫茶に入店したセオは猫耳カチューシャを借り、頭に載せた。
「似合います?」
首を傾げるセオ。カルフは「おう」と笑った。セオに勧められ、カルフも猫耳を頭に付ける。
「わぁ……豹みたいでかっこいいです」
「お互い獣人に生まれるのも悪くなかったかもなぁ」
●
「おい待て。これが文学だと?」
文学部の屋台にて。カルフは思わず突っ込みを入れた。
なぜか半裸の金髪碧眼の青年と長い黒髪で赤眼の青年が表紙で見つめ合っていたり、リザードマン二人がベッドに倒れ込んでいる挿絵が書かれていたりと、カルフの理解を超える摩訶不思議な本が所狭しと並べられていた。
「カフさん。R15って何でしょう?」
「そりゃ春画だ。セオはもう少し後にしとけ」
「しゅんが!?」
カルフは赤面するセオの首ねっこを掴み、足早にその場を後にした。
●
レティシア・レインフィールとイヴェール・イリュジオンはコスプレ喫茶にやってきていた。命がけの危険な依頼から無事帰還したイヴェールを労う為、レティシアが誘ったのだ。
「おかえりなさいませ、お嬢様」
「二名です」
「はい、二名様ご案内します! 貸衣装は奥にございます!」
部員メイドに案内され、レティシアとイヴェールは席についた。
「此処でのお代は全て私が支払いますのでお好きな物を――」
レティシアがイヴェールが見やすいようにメニュー表を開いたその時、レティシアはイヴェールの視線が店の奥の方を向いていることに気付いた。彼女の視線の先には、『衣装レンタルもございます(有料)』と書かれた張り紙があった。
「ここは衣装を借りる事も出来るのですね、ふむ……」
イヴェールは、友人に熱い眼差しを送った。
「……借りてみません? 今回は私の慰労の為でしたよね? 色々着てくれたら凄く癒されるのですが」
ちらっちらっとレティシアにしきりに熱視線を送るイヴェール。
「……分かりました、今日は何でも着ましょう……」
イヴェールの眼力に観念したレティシアは覚悟を決め、スキップしているイヴェールと共に貸衣装室へと向かった。そして、更衣室で魅惑の着せ替えタイムである。
「実は以前からもっと色んな服を着られてはと思っていたのです。折角の機会、珍しい衣装も着て頂きます。例えば……これ! これ着ましょう!」
イヴェールがにこやかに差し出したのは、カジノにでもいそうなバニーガールの衣装だった。
「……」
差し出された衣装に絶句しつつもレティシアは着替えを始めた。網タイツにハイレグの黒いレオタード。そしてうさぎの尻尾とカチューシャ。お父さんが見たらひっくり返りそうな見事なバニーさんだ。
「大人しく着、いえ、あの、一部少々サイズが合わないような……!?」
イヴェールがじろじろ見てくるので、レティシアは恥じらいつつ腕で胸の部分を隠すが、腕の隙間からは隠しきれないものが色々零れていた。
「……でっか……水着の時もそうでしたが零れ落ちそうな……世に出してはならない凶器過ぎましたので、次はこれを」
イヴェールはそっと、メイド服をレティシアに差し出した。
「次のメイド服は普通……いえ、スカートが短すぎるのでは?」
メイド服に着替えたレティシアはスカートの端を押さえてもじもじしていた。
「……可愛いのでは? 綺麗な脚が際立って魅力的ですし」
イヴェールはふむふむと感心した後、突然地に伏せ獲物を狙う虎のような姿勢になった。
「ありがとうございま……あの、イヴェール様!?」
レティシアは反射的にスカートを押さえる。
「……ミニは駄目ですね、見えます」
「最後はこちらで。落ち着いたメイド服です」
レティシアの可愛さを堪能したイヴェールは満ち足りた笑顔でメイド服を差し出した。今度は普通のデザインのメイド服だった。レティシアは本来なら貴族令嬢として抵抗がある筈のメイド服に安堵しつつ、そっと一着の衣装をイヴェールへと差し出す。
「よろしければイヴェール様も一着着てみては」
レティシアが差し出したのは、最初にレティシアが着たバニースーツだった。
「提案はOKですが……え、バニーをです?」
「きっとお似合いになりますよ」
レティシアは有無を言わさぬ笑顔で微笑んだ。
●
「たまにはこんな儲けにならない依頼も良いかな。だって可愛い衣装が着られるもんね!」
アシュリー・レドルナンは上機嫌だった。学園祭の出し物でメイド服が着られる店があると聞き、早速足を運んだのだ。
「メイド服貸してくーださい♪」
「はい、メイド服ですね! お客さん可愛いからきっと似合いますよ♪」
アシュリーは実は男性なのだが、ためらわずにメイド服を所望した。店員のメイドさんも特に違和感を抱かず、そのままアシュリーのスリーサイズを測ってくれた。貧乳少女だと思われたのだろう。
「これちょっとスカート長くないかな。短くしてもいい? いいよね」
「短い方がいいですか? じゃあ、大道具係さん渾身の超ミニバージョンをどうぞ♪」
差し出されたスカートは本当に短かった。
●
「若い子達がメイド服きてるのはいいわね」
温かい紅茶に口を付けながら、アヴェラ・ウッチェロはうっとりと呟いた。アヴェラは無類の指フェチだが、実は機能美と造形美を併せ持つ衣服であるメイド服も大好きだ。メイドを辞めて冒険者となった今でも、普段着として着ているほどである。
「お嬢様、紅茶のお代わりをお持ちしました」
「あら、貴女……」
アヴェラは紅茶のおかわりを持ってきたショタ執事の手を凝視する。残念ながら、手袋が邪魔で見えない。
「さて、執事さん。……手袋外してもらっていいかしら?」
チップを渡した。
「あ、はいっ」
「うーん、背伸びしてる感じの指ね。若くて瑞々しいがいいわ」
「ありがとう……ございます」
アヴェラが困惑する少年の指を舐めるような視線で査定していると、注文した料理が運ばれてきた。
「まぁ、材料費を抑えたら、こんな感じかしらね」
店の雰囲気の割には庶民っぽい料理だった。学生の出し物なので高級料理を期待するのも酷なのだが、ついメイドとして料理もたしなんでいるため、出されたメニューについてもその観点で見てしまうのだ。
「ねえ、僕カワイイ? ほら、ほら」
「か、カワイイと思います! でもそんなに短いスカートで飛び跳ねたら、ああっ、ああっ!」
「ふはははー♪」
その時、アヴェラの視界に超ミニスカメイド服を着たアシュリーが男性客をからかっている姿が見えた。あの指の形は恐らく男の娘……! という見事な審美眼はさておき、アヴェラの脳裏にある閃きが浮かぶ。
「……あれ、もしかして体験入店したら指堪能し放題? 私もやるわ」
アヴェラはシーフとしての機動力を生かし、高速で接客をこなしていく。
「こちらおつりですわ」
と客におつりを渡す時に指に触ったり。
(ドリンク持ち上げるために力が入ってる……いいわ)
と店員の指を観察したり、やりたい放題だ。はっきり言ってセクハラなのだが、見た目が可愛かったので許された。
●
「誘拐騒ぎがあった時はどうなる事かと思いましたね。あの時は色々と大変でしたが無事で良かったです」
ヴィルヘルミナは元気そうなマリリンの姿を見て、ほっとしていた。
「お店の名前にマリリンと付いているのは……認識してもらうための方策の一つでしょうか。選挙はとりあえず知ってもらわない事には始まらないですからね」
実際、マリリンは本人の可憐な容姿もあり、なかなか人気なようだった。
「お店は好評のようですが……将来仕えられる側の方達が仕える側の服というのは頭の固い人だと文句言いそうです。逆に、見目が良い方が多いので、目の保養とか言いそうな方も出てきそうですね」
変な客がいたら成敗せねば……ヴィルヘルミナは密かに決意を固めていた。
「マリリンちゅわ~ん、チップ出すからわしの膝の上に……!?」
案の定、迷惑な客が登場したので、ヴィルヘルミナは高速で間に入り、おっさんを睨み付けた。
「ここは夜のお店ではなく学園祭ですよ」
「すみませんでした……」
凄まじい殺気を浴びせられたオッサンはすごすごと教室から退場していった。
「助かりました、ヴィルへルミナさん。あの方、貴族なのでどうしようかと……」
マリリンはぺこりと頭を下げた。
「あれで貴族なのですか。呆れますね。もしまた来たら言って下さい」
「ありがとうございます」
マリリンはにっこり笑った。
「ところで、他の所でも喫茶店をやっていましたが、もしかして定番だったり?」
「そうですね。喫茶店はけっこう色々出てるんじゃないでしょうか」
「なるほど。発想は各々で特色が出ていて面白いですね」
●
「やあ、大盛況だなぁ」
膝を曲げ、扉をくぐるようにコスプレ喫茶に入店してきたのはパヴェル・A・サムルガチェフだった。
「あ、パヴェルさん。お久しぶりです」
ぺこりと礼をするラティオ。演劇部員たちはみなパヴェルの顔を覚えていた。
「あ、剛将軍だ!」
貴族の子弟らしき小さな子供がパヴェルを指差した。演劇部の関係者だろうか? どうやらパヴェルの出演した劇を見ていたらしい。
「本当だ! ごうしょうぐんだ!」
「でかい! 今日は鎧来てないの?」
キラキラした瞳でパヴェルに質問してくる子供たち。その様子に、パヴェルは苦笑する。今回は仕事ではなかったので、ラフな普段着だったのだ。
「せっかくですし、着てあげてくれません? ありますよ、剛将軍の衣装」
微笑みながらラティオが指差した先には、以前着用した剛将軍の衣装――金ピカの豪奢な板金鎧(素材は厚紙だが)が飾ってあった。
●
「ふむ、気まぐれに足を運んでみたが。少し昔の感傷にでも浸ってみるか」
学園内をうろうろしていたベルク・オスマットはふとコスプレ喫茶の看板が目に留まり、そちらの方に足を向けてみた。案内文によると、学園生たちが使用人に扮し、来客を接客するという、庶民でもお金持ち気分を一時味わえる店なのだという。また、衣装を借り受けることも可能らしい。なかなか面白そうな店だ。
「我にも貸してくれ、メイド服」
「はい、体験入店ですね! 寸法をお調べしますのでどうぞこちらへ!」
しかし、ベルクが求めていたのは客としてサービスを受けることではなかった。実はベルクは冒険者となる以前、10年余りの日月を奴隷として過ごしたことがある。それは筆舌しがたい苦難の日々ではあったが、最後の主だけは――。
「はい、こちらのサイズになります!」
「おっと。すまん。ぼうっとしていた」
ベルクが物思いに耽っている間に、寸法を測り終わっていたらしい。ベルクは女学生からメイド服を受け取り、着替えて表に出た。
「あの、研修がまだなんですが……」
「飲食店の経験はないが、屋敷の給仕の時みたく動けばいいのだろう?」
ベルクは自信ありげに女学生の方を振り返った。
「お坊ちゃま、お食事の用意ができました」
「旦那様、御一緒にポテトはいかがですか?」
実際、ベルクのメイドさんはなかなかの業前だった。高速できびきび動く彼女は、高機動型メイドと呼ばれたとか。
●
「コスプレ喫茶……ですか? 自由な気風になりつつある学園ですが、こういうのもアリなんですね」
フリーダ=ブロムヴィストはメイドや執事に扮装した学生たちを遠くから眺め、感心していた。今回は仕事ではないのだが、「必ず行くべし」というの啓示があり、急遽馳せ参じたのだ。
「夢の中で神(?)は『最近はコスプレ喫茶も少なくなった』と嘆いていたようですが、このお店は何か重要な意味がある施設なのでしょうか?」
フリーダはとりあえず、自分も客としてお店に潜入することにした。
「おかえりなさいませ、お嬢様!」
「お飲み物は何になさいますか?」
「おお、執事やメイドに扮した方々にサービスして頂くと身分が高くなった気がして良いですね。お嬢様と言われるのもこそばゆい感じはしますが……」
フリーダは学園生たちに丁重に扱われ、とてもいい気分になった。まるで王様気分だ。演劇部員だけあり、美少女メイドと美少年執事がいっぱいいるのも高ポイントである。
「おや……好きな物に着替えてくれるサービスもあるのですか。折角ですし何か着て貰いましょう。そうですね……逆に王子様や王女様に扮してもらって、下々への施しという形も面白いかもしれません」
あの店員さんなんてどうでしょう。フリーダはたまたま視界に入った高機動型店員を呼び止めた。
「なんと、我に王女になれと申すか!?」
「一人称が貴人っぽかったので。指名料払うのでよろしくお願いします」
●
「コスプレ……へー、面白そうだね!」
学園祭の出し物にコスプレできる店があると聞き、シェオルは早速そちらに向かっていた。幸い、ド派手な鎧を着た大きな獣人が案内板を持って立っていたので、店の場所はすぐに分かった。
「服が変わればきっと人の雰囲気もがらっと変わっ……あっもしかして僕も雰囲気柔らかくなったりするかな? するかな??」
俄かにそわそわしだすシェオル。そう、彼は人相や雰囲気のせいで何かと悪人に見られがちなことがコンプレックスなのだ。フォーマルな雰囲気の衣装を着れば、その呪いも打ち消せるかもしれない。
「おかえりなさいませ、ご主人様!」
「こんにちは。体験入店したいんだけど」
「体験入店ですね! 少々お待ちください」
(どうしよう、先輩! ヤクザが来たわ!)
(体験入店したいって! みかじめ料取られたりしない!?)
笑顔でシェオルに応対した後、ひそひそ声で騒ぎだす女学生たち。シェオルはヤクザ扱いされたことと、愛想のよかったメイドさんたちの裏側を垣間見てしまったことで、二重の意味で悲しくなった。
「お待たせしましたー」
結局、シェオルの体験入店はOKとなった。たぶん、既に体験入店していた顔見知りの冒険者が口添えしてくれたのだろう。晴れて執事コスプレデビューすることになったシェオルは、男子学生に案内され、着替えを済ませた。
「どうかな?」
シェオルは学生たちに向け、精一杯微笑みをしてみたのだが。
「これは完璧な腹黒執事だわ! いける!」
「そんな酷い!?」
●
「こすぷれ……? ハッ!つまり、特定の職業などになりきって接客するということでございますか? なんとも不思議な喫茶店でございますね」
第三演劇部の部室の近くを通りがかったハリーヌ・ヨツユビは驚いていた。ハリーヌはつい先日学園生になったばかりの新入生なのだが、学園内での人脈を広げるべく、積極的に学園内の様々な出し物を渡り歩いていたのだ。
「生徒会役員になられるマリリン様がいらっしゃるのですから、ここで人脈をつくるでございますよ!」
今回のハリーヌの目標はマリリン・クリニエーラだ。支持率はまだ不明ながらも、すでに当選が確定している会計職の少女である。ここは頭角を現す前に顔を覚えてもらおう。そう決意したハリーヌはマリリン・コスプレ喫茶へと入っていった。
「きゃーかわいいー! じゃなかった! お帰りなさいませ、御主人様!」
ハリーヌが入店した途端、女学生たちから歓声が上がった。なぜならハリーヌは外見獣成分9割の獣人。その姿は服を着た白いハリネズミにしか見えないのだ。
「ワタクシ、一年生に編入いたしましたハリーヌ・ヨツユビでございます。こんなナリでございますが、マリリン様を応援しているでございます」
「まあ、これはこれは御丁寧に。ありがとうございます」
メイド姿で来客に愛想を振りまいていたマリリンはハリーヌの方に向き直り、にっこりと微笑んだ。
「どのような組織も、金の流れが全ての流れをつくるといっても過言ではございません。マリリン様であれば、きっと学園をより良い方向に導いてくださると信じているでございます!」
「そうですわね。クリーンにお金が流れれば、不正も起きないと信じています。頑張りますね」
ハリーヌが急に生々しい話題を振ってきたので、マリリンは苦笑した。
「あと、できる女アピールにはあれをお勧めいたしますですよ」
ハリーヌは声のトーンを落とすと、壁にかかっていたビジネススーツを指差した。
●
「いつぞやの誘拐されたご令嬢、この演劇部の関係者だったのか……。しかも彼女が主役のコスプレ喫茶。折角だから楽しむとしよう」
招待状を眺めながら、ナタリア・フィッツジェラルドは感慨深げに呟いた。ナタリアは怪しい団体に誘拐されたマリリンの救出作戦に参加した冒険者の一人だ。マリリンが元気にやっているか、様子を見に行くのも悪くはない。あとは同じ従者として彼女らの従者精神を後学の為に拝見したいと言う理由もある。
「おや……あれは、コペンハーゲンか」
ナタリアは廊下でゴミ掃除をしている元誘拐犯を視界に捉えた。事件からそう日も経っていないのに学園内をうろついているのは少し意外だったが、彼もある意味被害者であることは聞いているので、ナタリアは彼を無視して通り過ぎた。
「お帰りなさいませ、お嬢様!」
ナタリアが入店すると、執事とメイドたちが大きな声で挨拶してくれた。なるほど、まずは合格だ。今は使用人に扮しているが、彼らの大半はお金持ちの家柄である。演技をするにあたって本物をしっかり研究したのだろう。
「何か飲み物を」
「こちらがメニューになります!」
「随分安いな……原価ギリギリじゃないか?」
「票集めがメインですので。あとその節はお世話になりました」
ナタリアがメニューを眺めていると、こっそりマリリンがナタリアに耳打ちした。流石に顔は覚えられていたようだ。
「成る程な。しかし元気そうでよかった。では、ココアを貰えるか?」
「はい、すぐにお持ちしますね!」
マリリンは満面の笑顔で厨房へと引っ込んでいった。
●
「マリリン様、選挙頑張って下さいね。金銭感覚のしっかりしたマリリン様なら会計に相応しいと思います」
第三演劇部名誉大道具係スィーリーンはマリリンに微笑みかけた。お店の性質上、衣装の微調整も必要だと思い、アルバイトに馳せ参じたのだ。
「はい。ありがとうございます。スィーリーンさんには最初からお世話になりっぱなしですわね」
スィーリーンの言葉にマリリンは微笑む。マリリンの言葉通り、スィーリーンは第三演劇部に最も近しい冒険者の一人である。こないだの誘拐事件を含め、彼女達が依頼を出した時いつも力を貸していた。
「どうぞ、紅茶です。茶葉はエドゥノーグの春摘ものです」
「ありがとうございます」
レヴェリアが淹れたお茶を飲みながら、スィーリーンはマリリンと昔話に花を咲かせた。二人がしばし喧噪を忘れてくつろいでいると、ひょっこり顔を出したレヴェリアが爆弾発言を投下した。
「スィーリーンさんは着ないんですか? メイド服」
「わ、私自身は接客はいたしませんよ。ヒューマンから見て長身のリザードマンに接客されても喜ばれないでしょうし」
「え、リザードマンファンはけっこういますよ? 子供とか特に……今日は王都の市民もたくさん来てますし」
「え、そういうものなんですか?」
「スィーリーンさんもメイドになりましょうよ! 一緒に!」
「私も見たいですわ!」
「し、しかしですね……」
レヴェリアとマリリンに肩を掴まれ、スィーリーンはたじたじとなった。そして……。
「い、いらっしゃいませー」(棒読み)
こうして、世にも珍しい(?)リザードマンのメイドさんが誕生したのであった。
●
「折角ですし私も仮装して接客してみましょうか」
コスプレ喫茶へとやってきたネーヴェ・グラヌローザはうきうきした様子で言った。その瞬間、ネーヴェから少し離れた所で彼女の様子を見守っていたコハクの狼耳がピン、と立ち上がる。
――コハクには超常連と言っていい程愛用している喫茶店がある。なんなら週に三回位はそこで寝泊まりしている程だ。だから今回の目的はその喫茶店に新しい風を入れる為の情報収集が目的なのだ。
……そう、情報収集である。決して友人のネーヴェがコスプレ喫茶で働く姿を見に来たわけではない。
「体験入店ですね! ありがとうございます! 好きな衣装を選んで下さいね♪」
お店の名札をもらったネーヴェはウキウキした様子で店内の貸衣装を物色し始めた。コハクはまだ店の外からその様子を見守る。
「まぁ、綺麗な水色のドレス……雪の女王、ですか。確かに、布地がまるで雪原のように煌めいておりますね。では、私はこちらを」
どうやらネーヴェは気になる衣装が見つかったようだ。コハクがふんふん、と鼻息を荒くしながら、さらにしばらく待つと、着替えコーナーからドレスアップしたネーヴェが戻ってきた。その瞬間、コハクは滑り込むようにネーヴェに一番近い空席へと走った!
「給仕し易いようにドレスにスリットが入っているんですのね。では早速、注文を取りに参りましょうか」
そんなストーカーには全く気付いていないネーヴェが店内をうろうろしていると、見知った狼耳の少女が近くにちょこんと座っている姿が見えた。
「あらコハクさん、いらっしゃいませ、何に……あの、大丈夫ですか? お顔が痛そうですわ……」
ネーヴェはコハクに心配そうに問いかけた。なぜかコハクが歯を食いしばっていたから。
後にコハクは語る。
「綺麗な青いドレスと雪のような白い髪が相まってネーヴェが女神に見えた。危うく輝きで失神しそうになったけどお店の迷惑だから尻尾を踏んで耐えた」
と。
「大丈夫。……あ、注文? 取り敢えずメニュー全部で」
「え、全部、ですか? 相変わらず沢山召し上がりますね。ふふ、かしこまりました。どうぞ、たくさん美味しく召し上がって下さいましね」
ネーヴェは柔らかく微笑み、厨房にコハクの注文を伝えた。
「オーダー入ります、メニュー全部ですわ」
「マジで!? 大食いチャレンジはやってないんですけどー!?」
厨房からは、学生の悲鳴が上がった。
●
「似合うかな?」
騎士の典礼用衣装に着替えたテス・クラルスは微笑みながらロイ・アウレアへと問いかけた。赤と白が基調の帽子には羽飾りがついていていいアクセントになっている。エルフの例に漏れず美形であるテスが華麗に騎士衣装を着こなす姿に、女学生たちが黄色い歓声を上げた。
「ロイもお揃いにする?」
「そうだな。同じ服もう一着あるかな?」
ロイもテスと衣装を合わせ、騎士衣装にチェンジ。華麗な騎士二人の登場に、女学生たちもテンションアップだ。そんな中、ふとロイは見知った顔の少年が執事の中に混ざっていることに気付いた。
「あれはリオン……おや?」
ロイはすぐ声をかけようかと思ったが、あることに気付き、しばらく様子を見ることにした。
「あの子、ロイの知り合いかい?」
「ああ、ちょっとね。おーい!」
ロイが呼びかけると、リオンはくるっと振り向き、駆け寄ってきた。
「あ、御無沙汰してます。ワイバーンの時はお世話になりました」
「やあ。久しぶり。君もここに入ったんだね。こないだ俺が劇をした時はいなかったけど……」
「はい、最近入りました。その……演劇に興味が出てきまして」
その言葉を聞き、ロイは思わず吹き出した。リオンが嘘をついているのがバレバレだったからだ。ロイは声のトーンを落とし、リオンに囁いた。
「本当かい? さっきから熱心にあの子の横顔を見ていたけど?」
ロイが指差した先には、ラティオの後ろ姿があった。
●
「あ、あそこ喫茶店だって! エヴァくん行こ!」
アルマ・ヴァレンタインはしっかり繋いでいたエヴァン・ピオネロの手をぐいぐいと引っ張った。
コスプレ喫茶では、隅っこでロイが赤くなった少年と何やらヒソヒソ話をしていた。どうやら恋バナらしい。雰囲気で察したアルマはリオンへとにじり寄っていく。
「ここは俺が指名しようじゃないか。ラティオさんは確か冒険活劇が好きだったはずだから、騎士風の衣装なんてどうだろう」
「そんな、悪いですよ!」
「いいからいいから」
「あ、ロイさんだ」
アルマが見た時、ロイは少年に銀貨を握らせ、衣装チェンジを要求していた。
「ロイさん……テスさん以外の男性にも興味があるのですか?」
エヴァンは訝しんだ。
「いやいや、そうじゃないよ。この少年には片思いの相手が」
「わー! わー!」
リオンが絶叫し、人々の視線が集まる。さらに間の悪いことに、近くにいたラティオまでこっちに来てしまった。
「どうかしたの? リオン」
「い、いえ、ラティオ先輩! 何でも! ありません!」
「そう? お客さんに失礼のないようにね」
リオンは顔を真っ赤にし、大慌てで部長を追い払ったが、そのやり取りでエヴァンとアルマも事情を察した。
「「なるほど」」
●
「さて、ここかな?」
ロイとリオンに気を遣い、席を外したテスは、とある屋台を訪れていた。『闇の文芸部』の屋台である。
「いらっしゃいませー」
「最近のおすすめは何かな?」
「新刊だと『鬼畜ドラゴンに征服される皇子~隷属の刻印』ですね! レヴェリアちゃんとの合作本です。コアなファンがいるのは、『神匠と亡国の皇子~燃える槌と火照るカラダ』。一番のおすすめは『王子のキケンな諜報活動~皇子様密着48時間』だったんですが、教師のガサ入れが入ってしまい、発禁処分に……」
「それはぜひとも見たかったなあ」
テスは嘆きながら、手近にあった薄い本を一冊手に取った。そこには黒髪の美青年と美しい竜のイラストが描かれており、帯にはこう書かれていた。
――性竜の協力を得る為、性竜に会いに行った皇子。しかし、彼の望みを叶える為には、相応の対価を支払わねばならぬという。自分にできることなら何でもすると誓う皇子だったが、その時なぜか性竜が体を寄せてきて……!?
「ふむ……イイ!」
●
「そう言うのは……どちらか積極的に成らないと進展しないと思うのですよ」
「そうだね!」
というわけで(?)、アルマとエヴァンは恋人である自分達の仲の良さをリオンに見てもらうことにした。恋人が居ると楽しいことをアピールし、リオンを焚きつけるつもりである。
「このクッキー美味しいですよ」
「ん、ほんとだ、おいしい」
エヴァンに口元までクッキーを運んでもらい、幸せそうに頬張るアルマ。さらに畳みかけるように、エヴァンはアルマにメイド服になってほしいとお願いする。
「え、ボクのメイドさん姿……? いいけど期待しないでねー……?」
そう言いながらも、アルマはしっかりメイド服に着替えて帰ってきた。しかも、猫耳のオプション付きである。
「「かわいー!」」
その可憐な姿を見て、学生達(主に女子)も叫び声を上げた。
「おいしくなーれ♪」
さらに、アルマはエヴァンのクッキーにジャムでハートを描いた。
「ラティオさんもやってみよー?」
「え、私?」
アルマは側で見ていたラティオを手招きし、ジャムペンを握らせ、騎士になったリオンをロイの向かいに座らせた。
「?? えーと、こう?」
ラティオは困惑しながらも、ロイが注文していたチーズケーキにペンでハートを描いた。
「上手だよ!」
「あ、ありがとうございます!」
「え、リオン、あんたが食べるのこれ? ロイさんじゃなくて」
「えっと……」
二人の間に気まずい沈黙が流れる。そして数秒後、アルマは「あっ」と声を上げた。
「ロイさんうしろうしろー!」
「ロイ! 見て! 沢山……」
そこには、ショックのあまり戦利品をバサリと落としたテスの姿があった。
「私がいない間に君は一体何を!? そのハートのケーキは何!?」
そう、途中離席していたテスには、ロイが衣装チェンジしたリオンと仲良くケーキを分けていたように見えたのだ!
「さぁ着替えようか? 君は私のなんだからね?」
凄みのある笑顔でニコッと笑ったテスは、ロイを椅子から引き起こした。
「……勿論!」
テスを抱き締め返したロイは、そのまま更衣室へ去って行った。
「えーと、リオン。なんだったの?」
「僕にも分かりません……」
●
「前は展示会の警護をしたんだよ。その前は演劇部の劇でアルマと魔女と使い魔の役を……」
「素敵な思い出が一杯の場所なんですね」
エルシー・サリバンと同じテーブルに座ったハル・チフは、お揃いのティーセットを頂きながら、彼女の話をニコニコ聞いていた。
(エルはどんな衣装でも似合うだろうなぁ)
魔女の姿のエルシーを想像し、ほわほわしていたハルだったが……。
「綺麗だよねー。ネネのメイドさん。見惚れちゃうなー」
「そうですね!」
「アルマさんの小柄なメイド姿の可愛さも格別だよね」
「そうですね!」
「ライオネルさんのメイド服姿もカワイイよねー」
「衣装が違うと皆さん雰囲気変わるですね!」
その時、エルシーの瞳が妖しく光った。
「……ねぇ……ハルも着て欲しいなぁ………メ・イ・ド・ふ・く♪」
「ふぇ!?」
エルシーはキラキラした瞳で、ハルとメイドさんを交互に見つめた。このキラキラした眼差しを裏切ることなど、ハルにはできなかった。
「……待ってて下さい! すいません、ネーヴェさーん!」
腹を括ったハルは、体験入店中のネーヴェを呼び止め、自らもメイドさんになるべく更衣室へと消えていった。
「さぁ、いかがでしょう?」
「おまたせしましたのです、ご主人様。……おかしくないですか?」
ロングウィッグを装着し、クラシカルな黒い色調のミニスカメイドとなったハルは、スッとエルシーの隣に座った。
「とても似合うよ……ハルは昔から私よりずっと可愛いっ」
エルシーは思わずハルに抱きついた。少し前までハルは女子と思い込んでいたので懐かしさもある。
ハルはスカートの裾が短すぎるのが気になるのか、しきりに視線を下に落としていた。
「エルの方が可愛いのですよ」
「はぅ……」
ハルの素敵な笑顔にエルシーは撃沈し、机に突っ伏した。
「私、お姉様萌だったみたい……」
●
(生きとし生けるもの総て可愛くなればいい。皆が可愛くなるチャンスは逃さん)
それが彼女の信念であり、生き様。梅・雨陽は使命感に燃えていた。
「コスプレね。可愛ければなんでもいいヨ。皆カワユクなればいいワ」
「まあ好きなお洋服を着ればいいと思うのヨ。次に着心地とか、似合うかどうかとかよ」
「鏡ないと自分が似合っているか分かんないけどネ、好きな服は常に目に入るからネ。そうでしょ、それで貴方はどれが似合うかしら?」
「ワタシに任せて。遠慮しないで。ワタシが選んであげるから! カワユクしてあげるからッッ」
徐々にヒートアップしていった梅は、だんだんと見境がなくなり、付近のあらゆる人間に声をかけ始めた。しまいにはメイドを見に来た老教師や、廊下を通過した掃除のおばちゃんにまで声をかけ始めたほどだ。
「梅さん、こっちの方にもアドバイスお願いします!」
「はいはい」
「すみません、これとこれ、どっちが彼氏にウケると思いますか?」
「そうネー」
ファッションコーディネーターヅラで居座っていた梅は、いつのまにやら「そういう係の店員」だと思われるようになっていた……。
●
「す、スカート短くない……? これ本当に大丈夫……?」
ライオネル・ギシュムは困惑した。体験入店して執事服でかっこよく接客……する予定だったのだが、何故か、フリフリのミニスカメイド服になっていたのだ。全てはカワユイクリエイターとアルマの陰謀である。
「アルマさんの技術があれば、俺でも見れるようにはなるだろうけどさぁ!?」
ミニスカメイド衣装を着たまましばらく悶絶していると、エルシーほか、睡狼邸に出入りしている冒険者が何故かこの店にたくさん集まってきた。
「……ライオネルもカワイイと思うんだよ」
「ち、違うんだよ! 俺は本当はかっこよくなる予定で……!」
あわあわ慌てるライオネル。知り合いの冒険者たちは彼をガン見していた。
「次はコレを着ルノヨ」
そんな中、容赦なく次の衣装である、チアガール衣装を手渡してくる梅。
「もう何でも着るから好きにしてー!」
やけくそになったライオネルは天に向かって叫んだ。
(こうやってわいわい楽しむのは好きだから。学園派がもっと広まって、俺みたいなハーフビーストも気兼ねなく学園で学んだり遊んだり出来るといいよね)
とんだ羞恥プレイにあったライオネルだが、心の中ではしっかりこの祭りを楽しんでいる自分がいるのを感じていた。
●
「コスプレ喫茶があるそうだ。アルバイトもできるらしい。行ってみないか?」
「コスプレ喫茶? 何それ楽しそう♪ ボクもお手伝いするんだよ!」
コスプレ喫茶があるらしいという噂を聞きつけたアルバス・ロウルとルルト・アーキスは
ダッシュした。
「きゃーかわいー! 体験入店ありがとうございます!」
「こっちのお兄さんもマジイケメンだわ! よろしくお願いします!」
学生達の歓迎を受け、いそいそと二人は(別々の)更衣室に入っていく。更衣室から出てきたルルトが着替えた衣装は、割烹着だった。アルバスのおすすめである。
「おかえりなさいませ、御主人様! どう?」
ルルトは嬉しそうにくるくるとスカートの裾をひらひらさせ、上機嫌な様子だ。普段と異なる雰囲気が楽しい模様。
「おかえりなさいませ、お嬢様。――こんな感じでいいかな?」
アルバスは女学生たちに向かって、執事式の礼をした。髪型もばっちり整え、白手袋も嵌めて気合は十分である。
「作法を教えてもらえるかな?」
アルバスは部員達に執事の作法を教わり、さっそく実践に挑戦する。
「お帰りなさいませ、お嬢様」
「すみません、私は見回りにきた教師で客では……」
くらくらとした様子で、女教師が頬を染めた。
「おっと。急な演じ分けが出来ないんだ。すまない」
「頑張ってるね。アルバスも本当の執事みたいで格好いいんだよ♪」
「お褒めに預かり光栄です」
褒められたアルバスは胸に手を当て一礼した。
「ルルトもとても可愛らしいよ。まるで教室の片隅に一輪の花が咲いたようだ」
アルバスは微笑む。
「ふふふー、ありがと」
アルバスに褒めてもらい、ルルトは嬉しそうに笑顔を返す。
「いらっしゃいませ、ご主人様♪」
ルルトは部員に教わった作法に則り、お客さんに笑顔を振りまいた。
「白ワンピースで! 白ワンピースに麦わら帽子でお願いします!」
「喜んで!」
硬貨を握り締め、衣装チェンジを指名してきた男子学生に ルルトはにこりと微笑んだ。
「アルバスもカワユイ服を着るのです」
梅はアルバスにそっとお金を渡す。衣装チェンジオプション発動である。
「え、カワユイ服? ……主の望みとあらば!」
数分後、アルバスはイケメン執事から金髪ミニスカメイドにクラスチェンジしていた。
「カワユイヨ、アルバス」
「お褒めに預かり光栄でございます」
アルバスは赤面しつつ、小声で礼を言う。
「そうだ! ウヨウやエルシーも皆で一緒に着ようよ♪」
側で見ていたルルトが大きな声を上げた。今この教室には睡狼邸に出入りしている顔見知りの冒険者達が十二人揃っている。みんなで一斉にコスプレすれば壮観だろう。
「皆でお揃いだ~♪」
「おお……!」
メイドや執事に扮し、整列した冒険者達の姿を見て、演劇部員達は感嘆の声を上げた。
「向かいの教室に美術部があります。顧問の先生なら肖像画を描いてくれるかも?」
「「いいね!」」
マリリンに促され、冒険者たちはコスプレしたままぞろぞろと美術部へと移動していく。
こうして、千客万来となったマリリンコスプレ喫茶は大盛況で幕を閉じたのである。
マスターコメント
イベントシナリオ(50人)易しい 報酬:無し38 / 4〜50人
2021年10月25日 10時01分46秒 公開
参加者
イヴェール・アーチボルト
ヨル・スレイマン
サニー・フォン・オルライト
ナハシュ
スィーリーン
テス・アウレア
フリーダ=ブロムヴィスト
パヴェル・A・サムルガチェフ
ベルク・オスマット
ヴィルヘルミナ
ルルト・アーキス
レティシア・R・クラティアス
エフィルミア
ロイ・アウレア
アルマ・ヴァレンタイン
海神 江流
アヴェラ・ウッチェロ
梅・雨陽
コハク
アルト=ミルドレッド=バ・ロッサ
ナキル
ララノア・グラヌローザ
エルシー・サリバン
ハル・チフ
エヴァン・ピオネロ
エミリア・シバ
ネーヴェ・グラヌローザ
ラティア・ミゼリア
ハリーヌ・ヨツユビ
ナタリア・フィッツジェラルド
カルフ・オルヴォ
エル=バ=ノイアン
シルヴィア・A・カペル
アシュリー・レドルナン
アルバス・ロウル
ライオネル・ギシュム
セオ・ウルジオ
シェオル
相談掲示板
ロイ・アウレアです。宜しく! リオン君に釣られました。 せっかくなので指名して、彼女にアピールできるイケメン系のコスプレをして貰おうかな。 (時差扱いに成ると思いますので、リオン君を指定したい方は遠慮せずどうぞ。)
スィーリーンと申します。 よろしくお願いします。 私はアルバイトと言いますか、お手伝いに行こうと思います。 お客様にも着替えて頂くなら衣装の簡単な直しも必要でしょうから。
「…こすぷれ……? と、ナキルだ!よろしく頼むぜ!」
アヴェラ・ウッチェロよ。よろしくおねがいするわ ちょっと(指を)堪能してくるわ
エフィルミアです!よろしくお願いしますっ。 可愛いメイドさんになっちゃいますよ! 私の可愛さで皆をメロメロにしちゃいましょうっ。
エヴァン・ピオネロです。よろしくお願いします。 色々と見て回って、学園祭を楽しみたいと思います。
ヴィルヘルミナです。よろしくお願いします。 今回は客として参加しようかと。誘拐の時はどうなる事かと思いましたが、落ち着いて何よりですね。
ごきげんよう。レティシア・レインフィールと申します。 皆様、よろしくお願い致します。 私も今回は客側として参加させて頂こうかと存じます。
アルバス・ロウルだ。よろしくな。 俺は執事として接客に回る予定だ。 お嬢様や旦那様方はどうぞよろしくお願いいたします。
こんにちは、テス・クラルスです。 コスプレ&とある本の入手をしたいと思っています。 よろしくお願いしますね。
ハル・チフです、こんにちは。 お客さんで参加しますね。 よろしくお願いします、なのです!
ネーヴェ・グラヌローザと申します。宜しくお願いいたします。 今回は接客に回る予定です。
いよいよ明日出発ですね。皆様、よろしくお願いいたします。
挨拶、忘れてたっ! ルルト・アーキスだよ。 喫茶店のお手伝いをするつもりなんだよ。 よろしくねっ!
ライオネルだよ。よろしくね! 体験入店して執事服でかっこよく接客…の予定だったけど 何故かフリフリの女装をしてるよ!なんでだ…!? 皆で楽しもうねー!
シルヴィアだ。執事として接客するよ。 当日会ったらよろしくね。