【極域】試練の門
真柄 葉
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シナリオID:1293
オープニング
「これは……立派というか何というか」
副長であるエメが見上げすぎてずり落ちた眼鏡を元の位置に戻す。
「冒険者の一人が『神殿』と呼んでいたが、なるほどわからなくもないな」
エメの隣では、隊長であるリカルダ=アーレンスが感嘆していた。
極行遣北使の隊員達が今いるのは、果てしなく奥まで続く巨大な『洞窟』。いや、これは洞窟と呼べるような代物ではない。天井まで10m程もある、どう見ても人工的に掘られた巨大な『隧道』だった。
「将軍、あの辺りに触れると照明がついたって報告ですが、俺がやっても駄目っぽいですね」
もう一人の副長ロルフがリカルダの元に歩み寄り、壁面を指さした。
「私がやろう。エーテル量が関係しているかもしれないからな」
答えたリカルダは副長の二人を伴って、壁面へ近づくと壁に手を当てる。
――パッ。
「つ、ついた……」
「どうやら正解だったようだな」
再び眼鏡をずり落ちさせるエメの呟きに応え、リカルダは壁から手を離した。
「すげぇな……なんだこれ」
ロルフや他の隊員達も、照明用の紋具に照らし出された隧道の全容を呆然と見つめる。生きている紋具の方が少ないのか隧道は明滅する光にぼんやりと映し出されるが、ずっと一直線に奥まで続いており、その先は遥か彼方、ここからでは確認できない程に遠い。
「随分と歩かせるな。もしや、北壁山脈を通過できるのか?」
皆が驚きに呆然とする中、リカルダは一人隧道の奥を見据え考える。
北壁山脈がどれほど巨大であるのかはわからないが、ここを越えた先がそのまま極北へと繋がっている可能性もなくはない。
そう想像させるほどに巨大で神秘的でもあった。
「よし、準備を始めるぞ! この『通路』がどれほどの長さなのか判別できん以上、出来るだけ多くの食料と水を持ち込む必要がある。一旦中継地点へと戻り、水と食料の補充を行う!」
リカルダの号令を受け、立ち直ったタインたちはすぐさま準備に取り掛かる。持ち込んだ物資を置き、身軽になると来た道を戻っていった。
●
何度かの往復を経て、大量の物資を運搬した隊員達。大休憩を挟み体力を回復させる。丁度冒険者達も合流し、いよいよ隧道の先へとアタックをかける。
「これだけ見通しのいい場所だ。危険はないかと思うが、何らかの仕掛けがあるかもしれない。十分に注意して進むように!」
道は平たんで歩くに苦労はない。空気の薄かった鍾乳洞や、酷暑、厳寒のエリアの様に、エーテルの変異もなく突破するのに困難な場所でもない。ただただ変わらぬ景色と長い隧道をひたすら警戒しながら奥へと歩いていた。
「将軍、そろそろ休憩を挟まねぇと、隊員達がばてちまいますよ」
2時間も歩いた頃だろうか、ロルフがリカルダに進言する。
「そうだな。一旦休憩を挟むぞ!」
リカルダの号令を受け、隊員達から安堵のため息が漏れる。
極行遣北使の隊員達は、皆優れた軍人だ。長時間の行軍も訓練により可能ではあるが、先に何が待っているかわからない緊張感と、全く変わり映えのしない景色に、疲労感はいつもの何倍にもなっていた。
それは冒険者達も同じだったようで、一息つけると歓声が沸いた。
「まだ先が見えんか」
床に腰を下ろす者達を背に、リカルダは隧道の奥を見つめる。
「本当にどこまで続いているんでしょう」
そんなリカルダに、エメが水筒を手渡した。
「造られた道だ。必ず終わりはある。そう信じて突き進むのみだ」
渡された水で喉を潤したリカルダに、エメはこくりと頷いた。
●
その後、極行遣北使と冒険者達はひたすら隧道を進み、一泊の野宿を経て、ついに隧道の終点に辿り着く。
そこは隧道よりもさらに巨大な空間になっていた。
「なんだ……ここは」
その威容を前にリカルダの声にも緊張が伺える。
「円蓋……にしてはデカすぎる」
ロルフが呟いた通り、そこは天井がドーム状になっている人口建造物。装飾などはほとんどないのっぺりとした造りではあるが、高い建築技術が伺えた。
「将軍、見てください!」
と、今度はエメが声を上げる。
エメが指差すのは調査隊が出てきた大穴の右側壁面だった。
「別の出口か……いや、他にもいくつか見えるな」
「もしかしたら、他にもここへ通じる道があるのかもしれません」
エメの言う様に、この場所に通じている大穴は、調査隊が通って来たものの他にも幾つもあった。
「しかし、ここは一体何なのだ。極北なのか……?」
まるで想像していなかった景色にリカルダが呟いた、そんな時だった。
――ゴゴゴゴゴゴゴ……。
巨大な地響きと共に正面の壁が割れた。
リカルダ達はすぐさま武器に手をかけ身構える。
――ゴゴゴゴゴ……ドンッ。
割れた壁が停止し、奥に闇が広がっていた。
「一体何が……」
エメが声を絞り出し呟く。
『久しいな、人間』
そんな呟きに答えたのか、闇の奥から声がした。
リカルダが隊員達を背に隠すように前へと出て、自慢の愛剣を抜き放った。
それに続く様に冒険者達も武器を取り身構える。
「……誰かいるのか」
リカルダの問いかけに反応はない。代わりに――。
「な、なんだあれは……」
巨大な手が闇から延びた。
『武器をしまえ。まだ試練は始まっていないぞ』
巨大な手が見えたのを皮切りに、闇から次々と現れる人型。
見上げる程に巨大な――『巨人族』がそこに居た。
「ジャイアントだと……!」
闇から現れた巨人は合計10体。どれもこれも人をはるかに凌駕する巨体を持っている。
そんな巨人たちに睥睨された極行遣北使と冒険者達は、武器を構えつつ進退を迷っていた。
理由はもちろん――。
「人の言葉をしゃべるのか」
リカルダの言う様に、会話が可能だったからだ。
『極北へと向かいし人間よ。よく来た』
巨人達が左右に別れ、闇からもう一体が姿を現す。
顎に立派なひげを蓄えた威厳ある姿で現れたそれは、他の10体を脇に侍らす様に前へと歩み出てきた。
『歓迎するぞ』
最後の一体が、リカルダ達を前に口元に笑みを浮かべている。
「……歓迎とはどういう事だ、巨人族のご老人」
いかようにも取れる言葉に、リカルダは隙無く問い返した。
『そのままの意味だが? そんな事も忘れたのか、人間達よ。まぁ、それはよい。長旅疲れたであろう、人間の食い物はないがゆっくり寛いでくれ』
しかし、返ってきた答えは随分と拍子抜けするものだった。
「……気遣い感謝する。それで老人、ここは極北か?」
『ふむ、本当に忘れてしまったようだな。ここは極北ではない。極北への【門】だ』
言葉ではそう返すも警戒を解かないリカルダに、巨人族の老人は髭を撫でつつ答える。
「極北への門……? 先ほど、そちらの巨人族が『試練』と言っていたが、それが関係するものか」
『そうだ、極北へ向かう人間達よ。お前達に試練を課そう――』
そう言った【長老】は、リカルダ達に『試練』を出した――。
解説
マスターより
リプレイ
「これで全員だ」
『うむ、確かに頂戴したぞ』
試練へ挑む全員が提供した血を、長老がリカルダから受け取った。
提供時にできた傷はリサ・ベイカーの魔法によって快癒してある。
『では、試験を始めよう。我こそはという者から名乗りを上げてくれ』
若い巨人族が用意した椅子に腰かけた長老が、試練の参加者達を睥睨した。
「一番! エルゼリオ・レイノーラ、いっきまーす!」
その穏やかな表情とは裏腹な威圧感を醸し出す長老の前に、エルゼリオはまるで物怖じせず歩み出る。
『ほう、威勢がいいな』
「こういう威圧には慣れてるんですよ」
勇気ある青年を見下ろす長老に、エルゼリオは照れ臭そうに答えた。
「あっ、ボクが用意したのは、これです!」
そして、エルゼリオが長老に差し出したのは、即興で組み立てた細工箱だった。
「これはミストサウナっていうものの模型で、寒い極北に住む人達に心身ともに暖かくなってもらえるものが喜ばれるかなって思って考案してみました!」
エルゼリオは自作の模型を掲げながら、その用途や応用的な話を詳しくしていく。
『ふむ……面白い道具だが。しかし、極北が寒いとなぜ知っている?』
「え……? そ、それはヒルルクさんに聞いて」
『材料はどうするつもりだ? 燃料は? 極北にあると思っているのか?』
「えっ……無いの?」
長老に問いかけられ言葉に詰まったエルゼリオが、どういえばいいかと迷っていると――。
『うむ、合格!』
いきなり合格を申し渡された。
これには緊張して見守っていた他の参加者も驚きを隠せない。
「え、えっと……いいんですか?」
もちろん、当のエルゼリオが一番困惑しており、恐る恐る問いかける。
『いらないか?』
「い、いります!」
『よし、ならば合格だ! 次の者前へ!』
いまいち納得のいっていないエルゼリオに代わり、トーラが出た。
「はい! 2番トーラ、行きます!」
トーラは元気よく右手を上げると、長老に向け口を開く。
「えっと、わたし達は『天霧りに消ゆる幽界樹』を倒すために、極北へと向かっています。
幽界樹は巨大で強大で、わたし達の力では打倒することができません。でも、もし征竜さまとお会いできれば、その糸口を見つける事が出来るようになると思うんです! だから、どうかここを通してもらえませんか。征竜さまの代わりに世界を守れるように強く――とまでは言いませんけど、そうなれるように努力は惜しまないつもりです!」
トーラは長老に向け自分達が何故立ち上がり極北を目指しているのかを滔々と説く。
『お主は征竜様を一体何と勘違いしておるのだ?』
しかし、返ってきた答えはトーラが予想しているものではなかった。
「え……? 征竜さまは世界を守る竜だって、ヒルルクが……」
トーラは友人に聞いた話を思い出し、何とか答えるが――。
『ふむ。また征竜の巫女か、なるほどな……よし、合格!』
「えぇー……」
結局、あっさりと合格を言い渡される。
『次は誰かな?』
「それでは私が行こうか」
首をかしげながら下がるトーラに代わり、ナタリア・フィッツジェラルドが前に出る。
「私が示すのは智の一滴。長い年月をかけ培ってきた人の医療技術を示そう」
ナタリアは従軍治癒士兼学者の立場から、戦地や極地で活用できる医療技術を提示する。極北の状況を聞き、何に困窮しているのかを知れば、自身の知識が役に立つと説くが――。
『面白い事を考えるな。では問うが極北の民は何故、今まで生き永らえて来た?』
「む……。それは、すでに極北には相応の医療技術があると言っているのか」
『どう思う?』
「質問に質問で返すのは感心しないな」
『うむ、そうだな悪かった。極北の現状に興味があるなら自身の目で確認するといい。お主も合格だ』
「……納得がいかないぞ」
『なんだ、不合格の方がいいか?』
「……合格でいい」
ナタリアは不承不承頷くと、場を辞した。
『次は誰だ?』
長老の試練は続く――。
「なるほど……そういう事ですか」
合格を連発する長老を前に、アクティオンは考えていた。
「これが『歓迎』。こうもあっさりと合格を出すのは、そもそも血を提示した段階で試練は終わっているのですか」
結論として導き出されたのは、試練というものはそもそもが余興でしかないのではないか、というもの。何十年、何百年と人が通るのを待ち続ける理由まではわからないが、相当に『暇』だろう。であれば、『未知』は何でもいいはずだ。帝国崩壊を機に激動している世界情勢。それに伴う授恵者の急増――それこそ、街の瓦版に書かれているような世界情勢を適当に伝えるゴシップですら合格は可能だろう。
「それなら、自分としてもやりようがありますね」
アクティオンは一人納得すると、長老の前へ立つ。
「それは無粋というものだよ」
しかし、名乗り上げようとしたアクティオンを、シルヴィア・A・カペルが制した。
「折角用意してくれた試練なんだ。こちらも真剣に挑まなくてはね」
すれ違いざまにそう言うと、シルヴィアは長老の前に立った。
「ご老人、次は私がお相手しよう――とその前に」
そう言ってシルヴィアは鞄からワインを取り出す。
「一杯どうだろうか。サイズ的には一口にも満たないだろうが、我が領地の名産だよ」
シルヴィアはぬっと伸びてきた指先にワインを乗せた。
「それを傾けながら聞いてほしい。わたしが示すのは『歌』だ」
懐かしそうにワインを眺める長老に向けて、シルヴィアは未知を示す。
寄り添うバラの香りは高く。
窓辺の小鳥がさえずる様に。
愛しき人と在りし日よ。
また花の街に春が来る――。
家に伝わる春の歌を歌いあげたシルヴィアは、深々と貴族式の礼をすると、最後に薔薇の一輪を床に置いた。
「素敵なお声でございますね」
シルヴィアの歌に感嘆の声を上げたレティシア・レインフィールが、「続かせていただきます」と礼を述べ前へと出る。
「歌は言葉の壁を超える共通言語でございます。そして、歌には数々の顔がある」
先ほどの歌の余韻も冷めぬ間に、レティシアが長老を見上げた。
「先のシルヴィア様とは少し趣の違った歌を披露させていただきます」
そう言って優雅に礼をしたレティシアは両手を腹部に添え喉を鳴らす。
歌うのは帝国で有名な子守唄。
幼き日に実母より聞かされた懐かしい歌を、レティシアは朧げな記憶を頼りに歌い紡ぐ。
初めて邂逅した巨人族の皆が心安らかにとの祈りを込めて――。
「ご清聴、ありがとう存じます」
再び優雅な礼で締めくくったレティシア。見上げれば長老が満足げに頷いている。
「これは親が子に聞かせる子守唄でございます。巨人族様の風習がどのようなものか存じ上げはしませんが、お気に召していただければ幸いでございます」
そう言ってにこりと微笑んだレティシアに、長老が笑顔を返し――。
『うむ、よき歌だった。だが、未知を示すのは極北の民だという事を忘れぬようにな』
一言だけそう言い、歌姫二人に合格を言い渡した。
●
二人の歌が響くドームの片隅では――。
「うぅー、緊張するぅ!」
「クレアならきっと大丈夫よっ!」
「そうだぞ。お前の笑顔があれば大丈夫だ」
順番を待つクレア・エクレールを、アンネエルカとアーシェル・G・クラインが応援する。
「むー、二人は随分余裕だね」
「ふふ、この二人は緊張より期待が先に立つタイプだからね」
と、セヴラン・クアルトがクレアの肩に手を置き微笑む。
セヴランのいう様に、二人は今か今かと出番を待っている。
「ふん……せいぜい怪我しないようにするんだな」
セヴランの後ろからアルフィー・リッパーも、アンネエルカとアーシェルを見た。
「もぉアルフィーくんは心配性だなぁ。っと、今回は別々の試練で挑むことになったけど、皆お互いに頑張ろうね!」
「ああ、極北で会おうぜ!」
「その前に、頑張ったご褒美のお布団ダイブも忘れては困るわ?」
「お、お布団ダイブってなんだよ……!?」
「はは、皆揃って極北の地で会えることを願っているよ。もちろん頑張ったご褒美も忘れずにね」
こうして5人はそれぞれの試練へと向かっていく――。
●
「大丈夫? 無理しなくてもいいのよ」
剣盾を構える巨人を見上げて震えるララノアに、エミリア・シバが優しく声をかけた。
「だだだ、大丈夫でしゅ……! わ、私は自分の意志で……戦う事を決めましゅたっ……です!」
「……そう、強くなったわね、ララノアちゃん」
ぶるぶると震えながらも目に力を宿らせる友人に、エミリアは笑顔を返す。
武の試練を前に、巨人族を見上げる精鋭11名。緊張に手に汗握る者、期待に胸膨らませる者、隙無く相手を窺う者。それぞれに未だかつて相対した事のない難敵に挑む。
「ワタシは目の良さと全体的な支援が得意だよ! よろしくね、巨人さん!」
戦闘を前にトゥーリがわざわざ巨人の青年に向け、自らの役割と長所を伝えた。
彼女はこれはあくまで試練であると考え、有言実行の見定めに使ってくれと宣言している。
『手加減はしない』
「もっちろん! そんな事しなくても、ワタシ達は強いんだから!」
青年の言葉にトゥーリはうんうんと頷いた。
「皆、準備はよいな」
トゥーリの宣誓から数分。先頭に立つリカルダの声に頷いた10名は各々武器を構える。
「よい顔だ。頼もしく思うぞ、冒険者達」
リカルダは冒険者達に声をかけると、真紅の大剣を抜き放った。
「巨人族の青年よ。いざ、勝負!」
リカルダの合図と共に、武の試練が始まる。
●
最前線へ立つアンネエルカとアーシェルは、盾と武器を構え巨大な剣の一撃を待ち構える。二人は仲間の盾となるべく、重点硬化を駆使し巨人の攻撃を一手に引き受ける構えを見せる。
巨人は二人に向け、横薙ぎの大振りをけしかけた。
「大振りくるぞ!」
「大丈夫、わかっているわ!」
暴風を思わせる風切り音を上げ二人に襲い掛かる鉄塊。
二人は示し合わせた様に配置を変えると、二人同時に巨剣の一撃に獲物を当てた。
――ガンッ!!
「ぐっ!」
「なんて衝撃……!」
「弾けアンネ! まともに受けると、こちらが壊される!」
「わかったわ!」
同時に受けてなお、とてつもない衝撃が二人に襲い掛かる。
アーシェルが叫び、二人は咄嗟に『受け』から『流し』へと防御の形を変じさせた。
「代われ! 私が出る!」
巨人の一撃に大きく後退させられた二人に代わりリカルダが前に出る。
攻防は冒険者達の防戦から始まった――。
●
「あのリカルダが押されるのか」
巨人の攻勢にじりじりと押されるリカルダをコハクが静かに見つめていた。
「あれでいいのです。あんなものをまともに受けるのは、愚かですからね」
一方、リカルダの戦い方に理を見たキーゼ。
「二人共、随分と冷静ですのね」
戦局をじっと見つめる二人を、ネーヴェ・グラヌローザは呆れながらも頼もしく見つめた。
戦闘開始と同時にネーヴェが皆へと施した祝福の声は既に効果が切れている。キーゼはリカルダに適宜ヒールとバフを施しながら、タイミングを見計らう。
「キーゼ、まだ?」
「行ってもかまいませんが、今飛び込んでも戦力が一つ減るだけです」
「……ちっ」
冷静なキーゼの指摘に、苛立たしく爪を噛むコハク。
「戦いはまだ始まったばかりですわ。焦っては事を仕損じる、ですわよね、キーゼさん」
ネーヴェの問いかけにキーゼがこくりと頷いた。
「貴方は貴重な攻撃手ですからね。欠けられると面倒です」
戦局はまだ序盤。相手の出方、癖、膂力――計らなければいけないものは沢山ある。3人は攪乱と回復で前衛の援護を行いつつ、機を待った。
●
ビリビリとしびれる両手をトゥーリに癒してもらいながら、前衛二人は再び戦線へ戻る準備をしていた。
「ありがとうトゥーリさん! これでまた戦えるわ!」
「ああ、助かった。これでリカルダを助けに行ける」
快癒した二人は再び獲物を取り、前線に向かおうとするが――。
「待った待った! そのまま行っても同じことになるでしょ! ワタシも行くよ!」
癒し手であるトゥーリが手を上げ同行を申し出た。
「えぇ!?」
「遊びじゃないんだぞ!?」
「わかってるよ! でも、当たらなかればどうという事はない。だよっ!」
やけに自信満々に答えるトゥーリに、二人は顔を見合わせる。
「何か考えがあるのね。わかったわ、一緒に行きましょう! 皆の力を合わせて巨人さんに私達の【武】を見せつけるの!」
「お、おいアンネ!?」
止めようと手を伸ばした時には遅かった。二人はアーシェルが止めるのも聞かず、前線へと躍り出た。
●
「速いわね」
前衛達の攻防を観察していたエミリアが得意の戦術眼で戦局を見つめていた。
「あの図体でよくやるぜ! だが、だからこそやりがいがあるってもんだ!」
「あまり無茶はしないようにね? 勝敗は選考の対象じゃないみたいだから」
息巻くハヤト=ガラン=ヴォルファングに、ザザ=ステルヴィナが声をかける。
「け、怪我をしても……私が、い、い、いましゅ! で、でも……出来るだけ、気をつけてくだひゃいっ……!」
「ふふ、頼りにしているわ、ララノアちゃん」
なけなしの勇気を振り絞るララノアに、エミリアが微笑みかけた。
戦局は常に動いている――。
●
「あの戦いぶりが見えますか?」
アリオン・リューが武を示している者達の戦いを指さし問いかけた。
「近年、ロスガリア大陸に大異変が起きました。そして、大量の授恵者が生まれた。結果として近年『武術』というものがより重視されるようになりつつあるとも言えましょう」
アリオンは【武術知識】を使い、戦っている者達が繰り出す魔術や武技を細かく説明していく。
地面に人の形を模した絵を描き、四肢、そして武具がどう動き、どのように作用するのかを事細かく解説していった。
「どうステップを踏むか。剣先の動きは? 角度は? 間合いはどのように詰めるのか。
武術は一見、鍛錬によってのみ身につけられる物と捉えられるかもしれませんが、立派な学問・芸術であると、僕は思っています。体の構造を知り、技の特徴を掴み、心を磨く。武術は学びの多い学問です」
『武術は学問か。面白い考えだな』
「まぁ、偉そうな事を言っていますが、全部師匠の受け売りなんですよね」
アリオンは最後に照れ臭そうに笑い、話を終える。
『はは、素直でよろしい。合格だ』
そんなアリオンに長老は髭を撫でながら微笑むと、合格を申し渡した。
「じゃ、次はボクね!」
アリオンに代わりクレアが前に出る。
クレアはきょろきょろと長老以外の巨人族を見渡すと――。
「えっと、女性の巨人族はいないのかな?」
『うん? 奥におるが、それがどうした』
「あ、うん、ボクの紹介したいのは女性向けだったから」
と、クレアが取り出したのは何とも可愛らしいポーチだった。
『何をするのだ?』
「えっと……これだよ!」
長老の問いにクレアが見せたのは、色とりどりに彩られた自慢の爪だった。
「ネイルアートっていうんだ。お洒落……ってわかってもらえるかな?」
クレアはこうやって、こうしてこう! と、ポーチから出した様々な道具と装飾品を使いつつ、身振り手振りで説明する。
「実際見てもらえればよかったんだけど、見ていて楽しいから娯楽にもなるし、綺麗に整えれば儀礼用の装いにもパワーアップするんだよ!」
『ふむ、用途も色々とあるのだな。うむ、合格だ』
「やった!」
長老の許可に、クレアはグッと拳を握った。
「クレアさんの次はわたしですね!」
上機嫌に下がっていったクレアに代わり、リサが長老の前に立つ。
「わたしの紹介したい物は『食』にまつわるものです」
と、リサは一つの袋を取り出した。
「これは『香辛料』といわれる、調味料の一種です。様々な効能があり、時には薬としても扱われます」
リサは袋を開ける。中からは更に小さく分けられた小袋が現れる。
「これは生姜を乾燥させたものです。栄養が豊富な事はもちろん、色々な効能があります。
次にこれ、唐辛子です。辛み成分の塊で、発汗作用とか体を温める効果が期待できます」
リサは取り出した小袋を一つずつ紐解き説明していく。
「香辛料は保存も輸送も容易です。極地である極北へ持参するにはもってこいの商品だと思います」
『うむ、よいな。もちろん合格だ』
商人目線も交えながら理を説くリサに、長老は満足げに合格を言い渡した。
「食と言えば、忘れてはならないものがある」
リサに次いで静かに長老の前に立ったスヴァン=ウォルフ=ユーウェン。
「これこそが欲望の原点にして頂点――」
スヴァンは壮大な語り口で勿体つけると、虚空に腕を差し込んだ。
「その巨大な目でしかと見るがいい。これが――チョコレートだ!!」
虚空より勢いよく腕を引き抜いたスヴァンの手に握られていたのは、可愛らしいリボンが結ばれた小さな箱だった。
「我は遠く南の果てより彼の極地へ至高の一品を届ける伝道師にして宣教者! 未だに究極の味を知らぬ者達へ、至福の一時を届ける者なり! その名も――」
「怪盗カカオという」
スヴァンが長老に向け改めて名乗ろうとした瞬間、人混みの中から声がした。
すたすたと長老の前へと歩き出たのは、ルチル・プルメリア・グレイハーツだった。
「お、お前は……探偵ルーチェン!」
「……誰だいそれは。知らない子だね」
ルチルは驚愕するスヴァンの横に立つと、ちょっと楽しそうな長老に向け口を開く。
「アタイは情報屋をやってるルチルっていうもんだ。長老殿に面白い話を持ってきたよ」
期待に胸を膨らせる長老に向け、ルチルは心惹かれる声で話を始めた。
話すのは、とある怪盗と探偵の物語。
数奇な運命に導かれ出会った二人の、あんなことやこんなこと、ある事ない事面白おかしく創作物語として語っていくルチルに、長老のみならず周りを囲う巨人族まで身を乗り出して耳をそばだてる。
「――そして、その時ルーチェンは言ったのさ。『チョコレートはその味もさることながら、高い栄養価を持っていて一粒で300mは走れる代物だ』ってね」
「おい、待て。それは怪盗カカオの台詞だろう」
「なにを言うんだ。怪盗カカオの台詞はルーチェンの台詞を補足するように呟かれた『チョコレートは蕩けるように甘く、舌も喉も楽しませてくれる至高の一品だ』だよ」
「む、なるほど納得」
ルチルの説明を受け、大変納得したスヴァンが引き下がる。
こうして話は続き、ルチルの創作は喝采を持って終えられた。
「続きは、またの機会に」
そう締めくくったルチル。そして、スヴァンが共に慇懃な礼をして試練を終える。
もちろん、長老が二人に合格を言い渡したのは言うまでもない。
●
戦局は中盤へと移行し、冒険者、巨人の青年ともに技の冴えが増してくる。
戦術眼を持つ冒険者が指揮の中心を担い、それに合わせて即席の連携を取っていく。
攻防は一進一退を繰り返していた。
「くっはっ! 硬ってぇ! 一体どんな皮膚してやがんだ!」
撃ち込んだ刃が巨人の肌にはじき返され、ハヤトが大きく距離を取る。
「こっちだよ! こっちこっち! ワタシを無視してたらいくらでも回復しちゃうよ!」
ハヤトの隙を埋めるように、トゥーリが前に出てぴょんぴょんと飛び跳ね注意を引いた。
「こちらを無視していられるなんて、随分と余裕ね。直接攻撃だけが、全てだと思わないでね」
召喚した鉄壁に身を隠すザザが、巨人の気が逸れる度に魔法攻撃を挟み、味方を援護する。
「――癒しの力よ、現に来たれ。……はい、もう問題ございません。ですが、あまりご無理されませんように」
ザザの召喚した鉄壁の後ろを仮の救護場所としたネーヴェが、キーゼにヒールをかけた。
「無理ではありませんよ。これは単なる測量です。怪我も大したことはありません。ヒールが勿体ない」
巨人の攻撃を誘発しようと自ら囮となって前に出たキーゼは、砕かれた礫片により軽傷を負っている。
「とか言って、ネーヴェの治療は素直にうけるキーゼなのでした」
キーゼと同じく下がってきたコハクが二人のやり取りを見つつ、満足げに頷いた。
「私達は一人じゃない! 攻める者があり、守る者がある! これが私達の【武】よ!」
自慢の愛槍を掲げ、常に先陣に立つアンネエルカが、暴風の様な鉄塊をギリギリのところで受け流す。
「アンネ、交代だ! 俺達の【武】なんだろ? 独り占めするなよ!」
受け流す勢いで下がったアンネエルカに代わり、アーシェルが盾を巨人に当て標的を奪った。
「蝕ませてもらうわ。卑怯だなんて言わないでね。これが今の時代の戦い方よ!」
アーシェルに注意が向いた瞬間を逃さず、エミリアが距離を詰めると、肉体を絡め取るデバフを素早く見舞う。
「あああ、あの! 輝甲を、かけなおしましゅ……! こ、これで頑張って、くだ……ください!!」
態勢を整えるリカルダに、ララノアが勇気を振り絞りバフと鼓舞を施した。
「ああ、ありがとう! ――行くぞ、皆の者! 戦いはこれからだ!!」
再び真紅の大剣を構えたリカルダの号令に、冒険者達が『おうっ!』と応え、戦いは終盤戦へと移行していく――。
●
「むむ、啓示です」
フリーダ=ブロムヴィストは何もない虚空を見上げる。
「『これだけでかいと足の小指を何かにぶつけそう(こなみかん)』……一体何の事でしょう」
相変わらずよくわからない内容に首を傾げつつも、フリーダは今か今かと話を待つ長老に礼をした。
「お待たせしました。急な連絡が入ったもので。で、なんのお話でしたっけ……。ああ、面白おかしい話でしたね」
一瞬表情を曇らせる長老に向け、フリーダはポンと手を打つ。
「そうですね。色々とありますが……『食いにくい肉、胃に来る!』とか『猛吹雪になる日は毛布、武器になる!』なんてのはベタすぎますかね」
そう言ってちらりと見上げたフリーダ。長老はなぜかプルプルと震えながら無表情で彼女を見下ろしていた。
「ふむふむ、やはりこの程度ではご満足いただけませんか。では、趣向を変えて――『新郎新婦の幸せ』とかけまして『滅多に手に入らない銘酒』と解きます。はい、その心は?」
フリーダは、長老に向けどうぞと手を差し伸べる。しかし、当の長老は何を我慢しているのかまったく口を開こうとしない。
「……『どちらも一生モノ』です。――お後がよろしいようで」
礼儀正しく礼をしたフリーダ。そんな彼女に対して長老は。
『……ぶあっはっはっはっ!!!』
ドームを響かす大爆笑で答えた。
「ほう、そういう事か。これこそが『和を以て貴しとなす』という訳か」
長老が大爆笑してフリーダに合格を出したのを見て、ナハティガル=ラーは全てを理解した。
「武を行使せず『言葉の力』のみで相対する者の精神を支配し、極北へと至る力を示して見よ。――そう言いたいのだろう?」
勝手に解釈した理論を胸に、ナハティガルは長老の前に立つ。
「――次は俺の番だ。覚悟してもらおう」
射貫く様な視線で長老を見上げるナハティガル。
「いいか、よく聞け。――お笑いの基本。それは『緊張』からの『緩和』だ」
その言葉、そして瞳には殺気すら籠っていた。
ナハティガルは張り詰めた空気の中、ゆっくりと口を開き――。
「寝不足で目の下にクマができた熊が言った――――『くまったもんだ』。
土管が『ドッカンドッカン!』とふってきた。『どかんかい!』と言ったら『ドカン!』と返された!」
暗黒街で生き抜く為に会得した、渾身の『ダジャレ』を叩きつけた。
「……ふっ、言葉も出ないだろう」
ナハティガルは全力の限りを尽くし踵を返す。背後から長老の爆笑が聞こえたのは言うまでもない――。
「皆、なかなかの手練れだね」
次々と試練を突破していく挑戦者達を見ながら、セヴランは不敵に微笑んでいる。
「え、そうなのか……?」
セヴランの自信がどこから来るのか全く理解できず、アルフィーは戸惑いを見せた。
「さぁ、僕達の番だ。アルフィーさんいこうか」
「お、おう!」
二人は前に出ると、長老に頭を下げる。
「初めまして長老さん。僕達は先の方々と少し違った形でお話をさせてもらいましょう」
そう言ってセヴランは小さな弦楽器を取り出すと、ポロンとかき鳴らした。
(お、おい、本当に大丈夫なのか!?)
(大丈夫大丈夫。アルフィーさんは合わせてくれるだけでいいから)
(合わせる……わ、わかった)
「昔々、とてもシャイな巨人族の女性がいました。女性はとても大きく美しく、誰からも好かれるいい子でした。そんな素敵な女性です、男が放っておくわけはありません」
セヴランは時折挟む音楽に合わせ、滔々と語る。
「ある日、一人の男性が女性に突然の愛の告白をしました。本当に突然で熱烈だった。あまりの勢いと熱意に干していた布団が吹っ飛んだ位にね」
(いや、ギャグが寒すぎないか!?)
セヴランの話に、内心ビックリのアルフィーは思わず彼を見るが、ウィンクで「さぁツッコんで!」と急かされる。
「ね、熱気で飛ぶ布団って、どんだけ小さいんだよ!?」
アルフィーは必死にリズムを合わせツッコミを入れる。
『ぷっ』
「熱い視線を向けられ、女性は戸惑った。そして、返答を求める男にこう言ったんだ」
長老の反応を上々と見て取ってセヴランは畳みかけに行く。
「ここじゃ、いやん。ってね」
「いや、OKなのかよ! てか乙女かよ!?」
渾身の親父ギャグを口にしたセヴランに、こちらも渾身のツッコミを入れたアルフィー。
二人がどうだとばかりに見上げると――。
『ぶあっはっはっは!』
腹を抱え大爆笑する長老がいた。
●
武を示す冒険者達の戦いは終盤を迎えていた。
「アーレンス氏、一瞬だけでもあれを止められますか」
下がったリカルダにキーゼが話しかける。
「随分と無茶を言ってくれるな。――だが考えがあるんだな」
「ええ、色々と見えましたので」
答えたキーゼはリカルダに作戦の概要を説明した。
「……いいだろう。ただ、わかっていると思うが二度目はないぞ」
「一度で十分です」
と、キーゼは後ろでふんふんと息巻くコハク達攻撃陣を見た。
「どうかご武運を」
リカルダはネーヴェのヒールを受けると、前線で踏ん張る前衛達の元へと駆けた。
盾役の二人はトゥーリのヒールを受けつつ、前線を維持していた。
そこへリカルダが舞い戻り、層を厚くする。
「ありったけのバフが来る。あれを止めるぞ」
並んだ3人に向け、リカルダが声をかけた。
「何か考えがあるんだな。面白ぇ、やってやるよ!」
「ええ、私達が力を合わせれば不可能じゃないわ!」
「もちろん、ワタシもお手伝いするよ!」
前衛がリカルダの提案に3人が頷いたと同時――。
「えっおー!」
気合と共に吐き出されたララノアのエーテルの祝福が前衛の4人に降り注ぐ。同じくしてキーゼの環甲、ネーヴェの【輝足】が前衛を包み込んだ。
そんな4人の前衛に向け、巨人の剣が横薙ぎに振り回される。4人はすぐさま体勢を入れ替え、巨大な剣を同時に受け止めるべく武具を構えた。
――ガンッ!!
円蓋に響く巨大な衝突音と共に、剣と4人が交錯する。
今まで触れる事さえ躊躇われた巨大な剣は、4人の前で――停止していた。
一撃を止められたことに巨人は驚いたように目を見開く。しかし、戸惑いも一瞬の事。すぐさま盾を持つ反対の手を振り下ろしてきた。
「ふふ、そうそう。そう来なくっちゃ。勿体ぶった甲斐がないじゃない」
だが、それも作戦の内だった。
振り下ろされる大盾を見て、ザザが即座に反応。前衛の間に割って入ると、温存してあった鉄壁を、足下から上へと顕現させた。
――ゴンっ!!
再び響く鈍い衝撃音。
剣を止められ、更に盾まで止められた巨人は驚き、その体勢は不安定に歪んでいた――。
「ララノアちゃん!」
「はひっ!!」
ララノアとエミリアはすでに移動を終え、巨人の背後に回り込んでいる。
「決めるわ。さぁ、跪きなさい!」
エミリアが跳躍するのに倣って、ララノアも飛んだ。
二人は不安定な体勢の巨人の膝裏へ向け、攻撃態勢に入る。巨人もそれに気づいたのか、身を捩ってかわそうとするが――。
「無駄よ。その体勢からじゃ動けないでしょ」
巨人の動きは鈍い。この時の為にエミリアは効果の薄いデバフ技を何度も何度も叩き込んであったのだ。
二人は動きの鈍い巨人の膝裏へ、同時に攻撃を叩き込んだ。
「待ちくたびれた。退屈で死にそうだ」
「ぶつけてやれよ、その気持ちをな!」
ララノアとエミリアの攻撃に膝を屈した巨人は、体勢を大きく崩し四肢を着く。
ようやく巨人の急所が手の届く位置まで下がったのを見て、純然たる攻撃役がついに躍り出た。
二人は移動スキルを最大限駆使しつつ、地面についた巨人の腕を駆け上り、急所へと到達すると刃を閃かす。
「このままやってもいいけど、これは試練だ。デコピンで勘弁してやる」
巨人の鼻先を蹴って飛び上がったコハクは、思い切り体をしならせると、武器の柄を巨人の額に思い切りぶつける。
――ゴンッ!!
天蓋に痛々しい打音が響く中、のけぞる巨人の肩へと立ったハヤトが、その左目に刃を突きつけた。
「ここは他程硬くねぇだろ? これで一本だな!」
『そこまで!』
そこで、長老の戦闘終了を告げる声がかかる。冒険者達は大きく息を吐き、戦闘態勢を解除すると、武器を下ろした。
ヒーラー達が傷ついた冒険者、そして、死闘を演じた巨人の青年へヒールをかけて回る。
互いの健闘を称え、巨人の大きな拳に自らの拳を合わせていく冒険者。
こうして、武の試練の終わりを以て、極北へと至る試験の全てが終了した。
そして、極北へ至る門が開かれる。極北で待ち受ける未知なる極限は、冒険者達をどう歓迎するのか。
巨人族に見送られ、極行遣北使は、ついに極北の地へと足を踏み入れる――。
マスターコメント
イベントシナリオ普通 報酬:標準25 / 4〜25人
2021年08月23日 08時14分05秒 公開
参加者
相談掲示板
トーラです。よろしくお願いします! 天井の絵や広い洞窟の通路は、ジャイアントが作ったんですね。←征竜がやったんじゃないかと思ってた わたしは未知を示せないかと思ってます。どんな内容かはまだ思い付かないですけど。
シューターのアクティオンです、よろしく。 巨人族、試練……さて、どうしてこのような形となったのか。 試練はもう少し考えますが、未知を考えてみたいところですね。
トゥーリだよ、よろしくね! とりあえず2番の武を示す方向で考えてるけど、他の選択肢で良さそうなのが思いついたらそっちに移るかも……
皆、よく来てくれたな。極行遣北使《ノルデン・ボーテ》隊長のリカルダだ。 さて、試練だが。皆はどれを受けるか決めただろうか。 私は武を示す。同じ選択を選んだ者とは共闘になるだろう。よろしく頼むぞ。
スヴァンだ、よろしく頼む。 俺は1で『未知』を示すのを試してみようと思う。 血潮はカカオで心は硝子…………
シルヴィアだ。今回はよろしく。 極北に至る者は必ず『血一滴』を対価に取られるのか……何やら意味がありそうな気がするね。ともあれ、「1:未知を示す」に挑戦してみたいと思っている。出来る限りを尽くそう。
僕はアリオン。よろしくね。 極北への道、巨人族。驚きの連続で理解が追いつかないよ。ヒルルクはこんなところから来たんだね……? 武を示すにしても将軍には遠く及ばないし、かといって僕には剣くらいしか無いし。よく考えないとね。
ヒーラーのリサ・ベイカーです。 よろしくお願いします。 まだ悩み中ですが、未知か、武かな?
おーっす! ゴブリンのシーフ、ブレイブファング傭兵団のハヤト=ヴォルファングだ、よろしくな!! まさか巨人族にお目にかかるとは思わなかったぜ!? 試練っつーと何か意味深だが、俺は武に挑んでみるつもりだぜ!!
キャスターのザザ=ステルヴィナよ。今回は宜しくね。 私は「1:未知を示す」か、「2:武を示す」かで迷い中。 どっちにしようかしらん…。
ヒーラーのナタリア・フィッツジェラルドだ。宜しく。 私は今の所、未知を示す試練に挑むつもりだ。 3に挑もうにもボキャブラリが無い為に相性が悪く、武は締め切り目前までに善き知恵が思い浮かばなかった時の最後の手段だ。
ウォーリアのアーシェルだ。 皆と共闘して巨人達に【武】を示したいと思ってる。 よろしくな。
ヒーラーのエルゼリオ・レイノーラです。 今回はヨロシクね! んーっと。まだ迷い中だけど―― 1か2へのチャレンジを考えてるよ~。
情報屋のルチルだ。よろしく。 1か…場合によっては3での挑戦を考えているよ。
さて、よろしくお願いします。 順当に1,2どちらかでしょうね。今回。 武について共闘する手はずなら、手を貸すのも問題ありませんが。 ただ、どこまでが卑怯、というのが少々曖昧な気がしますね。 1対多の時点で卑怯と取られるのか、目潰しやO召喚を駆使して一方的な状況を作るのが卑怯と取られるのか。どれも基本的な戦略なのですが。 あちらの捉え方次第なので、そこが少し難しそうですね。
エミリアよ。 一応2で行こうと思っているのだけれど。 言われてるようにどこまでが正々堂々の枠組みになるのかしらね。 デバフふとかも卑怯扱いになるとのかとか…。
アルフィー・リッパーだ。 今のところ【和】で行く予定だ。 (顔の筋肉をむにむにしてほぐしつつ)
ちと、将軍に質問してぇんだが… みんなからも疑問の声が上がってっからな Q:武を示すにおいて1対多数の戦闘で卑怯と捉えられるのか? 魔法やスキルを使っての戦法で目眩し、移動阻害や能力強化&能力低下といった点は卑怯と捉えられるのかを確認しときてぇ。
ぇと…ヒーラーの、ララノアでし… よろしゅくお願いいたしましでッ 2で、検討しておりまし(ぺこー
質問だな。 Q:武を示すにおいて1対多数の戦闘で卑怯と捉えられるのか? 魔法やスキルを使っての戦法で目眩し、移動阻害や能力強化&能力低下といった点は卑怯と捉えられるのかを確認しときてぇ。 A: 私が思うに、この「武を示せ」という試練は、過酷な極北の環境を踏破する為に、仲間を守り、敵を打ち滅ぼすだけの力があるかを試すものだと考えている。 であるのなら、各々が極北を踏破できる力があると示せばいい。 行動阻害や、目くらまし、遠隔攻撃、魔法その他もろもろ、自身が卑怯だと思うのであれば使わなければいいだろう。それが自身の正当だと思うのならばぶつければいい。 とはいえ、これはあくまで私の考えだ。間違っているかもしれないし、あっているかもしれない。それを考える事もまた試練なのではないか? ちなみに私は全力で当たるつもりだ。手加減してはこちらがやられそうだしな。ただ、共闘してくれるのなら歓迎するぞ。多対一に関して、特に言及がない以上、それもまた力――「戦術」であるはずだ。 と、偉そうな事を言っているが、私は戦場で集団戦ばかりやって来たのでな、実は個人戦はそれほど得意ではないんだ。だから、冒険者の諸君、共に戦ってもらえると助かる。
シーフのナハティガル=ラーだ。今回は宜しく頼む。 ――俺は2か3を予定している。
シーフコハク、よろしく。 今回は2で行く予定。 リカルダと共闘出来るなんてあまりない機会だし、ノリノリでガチンコ勝負挑ませてもらうつもり。
なるほど、質問と回答に感謝を では、2としましょうか。 人間らしく闘争の正しいあり方らしく、数と知恵で囲んで膝をつかせておきたいところです
ハヤトは質問を、リカルダは回答をありがとな。 リカルダとの共闘は断る理由がねぇな。 俺は前衛で盾役として体を張る予定だ。 巨人族サイズの武器を受け止めきれるかやってみねぇとわからねぇが、可能な限り防御を高めてく。 共闘する皆はよろしくな。
やぁやぁ挨拶が遅くなっちゃったkど、クレア・エクレール、1で参加するよ! 極北の益になるかはちょっと分からないけど、自分が得意な分野の知識や技術で挑む予定。 同じく1で挑む皆よろしくねー。
ご挨拶遅くなりました。ヒーラーのネーヴェ・グラヌローザと申します。 今回は2に挑みます。ご一緒の皆様方におかれましては、何卒宜しくお願い致します。
遅くなってしまってごめんなさい! ウォーリアのアンネエルカよ、アンネって呼んでくれても大丈夫。 私も2にお邪魔して共闘させて貰うわね。 アーシェルさんと同じく、攻撃を受け止める盾役を頑張りたいわ!