【CP】Digdug Digdug 井戸を掘れ!
棟方ろか
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シナリオID:302
オープニング
「リュシ姉、もう自分の天幕戻って休みなよ」
ひと気のない食糧天幕の下、木箱に抱き着いたまま動かないリュシエンヌ・テタールを、子どもたちが案じる。普段は得意然として歩くリュシエンヌだが、今日はぐったり顔を伏せていた。
「いえ、ここで少し休んだら皆さんのところへ戻ります。本格的な冬が来る前に、やらなければ」
先日のレイウェスト皇子の視察、そして大々的に行った炊き出しも功を奏し、来たる冬に恐れていた難民キャンプにも、活気や意欲が戻りつつある。また、冒険者たちが何気なく発した一言、披露した技でさえ難民は隈なく糧にしようとしている。そのひとつに、授恵者ならば水を生み出せるというものがあった。
話を聞いたリュシエンヌも思わず膝を打った。常々懸念していた公衆衛生の面も、水があれば賄える。だから彼女は即動いたのだが、しかし個人で出せる水にも限りがあり、充分な量は提供できない。
やはり急いで多くの井戸を作らなければ。彼女はそう焦りを覚えていて。
「お、リュシーここにい……って、どうした腹でも痛いのか?」
異様にはためいていた天幕の布を押さえて、一人の男性が顔を出す。
「ちょっとテタール茸の気持ちになってただけです、それで何かありましたか?」
「希望してた木材と石材が届いたぞ。遠隔地からも運ばれてきたみたいだ」
報せを聞き、リュシエンヌは木箱を突き飛ばさんばかりの勢いで起きた。飛び起きるのも無理はない。以前から要望として出していた物資が――ここへ来て形になったのだから。
木や石を近場で確保しようにも『帝国の難民』に与えられた権利は少ない。そのため大規模に井戸や住居を作るための資材を、自由に調達することは不可能だった。だが要請が通り、資材が届けられた今なら。
「搬入所が痞えてる。急いでいってくれ」
言われるや少女は天幕を飛び出す。置いてけぼりを喰らった子どもたちは、きょとんとするばかりで。
「木や石をどうするの? おうち建てる?」
「それにも使うが、俺らの目下の務めは井戸作りだな」
「「井戸!」」
井戸があれば、清潔な水がいつでも手に入る。瞬時にそう考えた子どもたちの眼は、見るからに輝いた。
●井戸を作ろう
「掘りませんか! 井戸を!!」
リュシエンヌが溌剌とした声で、訪れていた冒険者たちを誘う。
「なんでそんなデカい声で」
「声を出してる方が! 暖まります! ので!」
帝国人とはいえ、寒くないなんてことはないのだ。
「木や石がたくさん届いたのですっ、これで井戸も……もう少しまともな住居だって作れます」
弾む心を隠さぬまま、リュシエンヌは冒険者の前へとある地形図を広げた。
「宝の地図ですよっ」
冗句にしてはあまりに朗らかで、何より嬉しそうだ。
「ありがたいことに先日、水路を守って下さった冒険者の方々が作って下さったものです」
冒険者たちが、限られた時間で作ったものらしい。勿論そのときに井戸も作られているため、それを見本に井戸作りを進めるも良し、新たな形の井戸を掘るも良しだ。
「こちらの図を参考にすれば、掘る位置も定められるでしょう」
知識もない難民たちが、あてずっぽうで掘り当てようとしていた頃に比べると、遥かに作業も進めやすい。
「人口が急増しましたから、急ぎ井戸が要ります。一基や二基ではなく、たくさんの井戸が」
冒険者のおかげで初期よりだいぶ楽になった水汲みも、冬の行き来は辛さが増す。各所で拵えた簡易的な水路も、凍結の可能性がある。飢餓は解消されても未だ問題は多い。特に給水などの生活に必須な下部基盤は脆弱なままだ。
そこへ冬を前に多くの避難民が流入したのもあり、環境の改善はなかなか進まかった――これまでは。しかし今なら動ける、むしろ今動かなければとリュシエンヌも難民も意欲に満ちていて。
「井戸がたくさん作れて、水汲みできる場が身近になれば……」
リュシエンヌの眼差しが、ふと真剣さを帯びる。
「子どもは、学びに励む時間が増えます。女性は、手に職をつけるため時間を有意義に使えます」
難民キャンプでの生活も、より良い方向へ歩き出せる。少女はそう信じていて。
「お願いします、冒険者の皆さん! 一緒に井戸を掘ってください!」
解説
マスターより
リプレイ
帝国民の恐れる冬が、異国の地であるこのキャンプにもやって来る。しかし訪れるのは、凍てつく風や降り積もる白ばかりではなかった。今日のキャンプを包むのは、大勢の人が生み出す温かさだ。
来訪者も難民も、その温かさを知るからこそ楽しみにしていた日でもある。
「おひさーっす! シュタイナーたいちょーはお留守っすかね??」
顔見知りの難民へ軽快な足取りで近寄ったのはカルミーだ。出迎えた側の笑顔も咲き、再会の喜びを分かち合う。元気そうで何よりだと交わした白い息が、先日会ったときよりも濃い。それがまた日数を、季節の経過を感じさせる。
「今はおられないが、じきに様子を見に来られるだろう」
青年からの返事に、カルミーはぴこんと閃く。
「じゃあ今のうちに色々作って、びっくりさせるっす!」
まるでいたずらっ子のような言い方で破顔するカルミーに、青年も近しい色を浮かべた。
彼女たちのような再会がそこかしこで為される場に、欣快に堪えない声音が鳴り響く。
「今日も頼むぞ冒険者ぁー!」
「お力添え頂きありがとうございますー!」
出迎えに集った難民はいずれも、直接的でなくとも冒険者の世話になった身。訪れた若者たちへと降りかかる歓声は、正しく彼らからの信頼と感謝の証だ。
冒険者が来てくれたのだと飛び跳ねる子がいる。いつぞや言葉交わした相手を探す姿がある。
冒険者は誰もが肌身で感じていた――この場にいる難民たちが、諸手を挙げ歓迎してくれていることを。
その中でバクル・バスリーがのけ反らんばかりに胸を張る。
「任せてよ! 力仕事には自信があるからね!」
「さすがだぜ!」
「助かるよー!」
難民たちの声は前よりずっと朗らかで、ずっと元気だ。
だからニーラ・メッコは身震いした。彼らが生きていくのに必要なものを、これから皆で探して整える。大勢が行き交う難民キャンプで、協力し合って改革していくという此度の仕事はニーラの胸を高鳴らせるばかりで。
「よーし!」
ぺちぺちと自らの頬を叩いてニーラは意を決する。
「いっちょ張りきって参加しますか!」
本日は武器でも旗でもなくスコップを掲げて、ニーラはキャンプ内へ勇ましく走っていった。
ニーラ同様にそれぞれの目的のため散開した冒険者もいるが、残る冒険者もまだ多い。
「えっと、あたし、非力で、あんまり力仕事には自信がないけど……」
くるくると彷徨う瞳で、リノ・キャロルが難民たちの期待に応えるべく喉を開く。
「あたし、頑張って手伝うね!」
「おおー! 頼んだぞー!」
山びこのように返ってきた一言が嬉しくて、リノはこれでもかと笑顔を振り撒いた。
「難民さんたちのために、沢山掘ってあげるね~!」
「「おおー!!」」
踊り子としての性か持ち前の人柄か、リノの明々とした言葉に民衆のやる気も満ち満ちていく。
今を生きる彼らの姿勢を目の当たりにしたハーゼル・ライアードは、眼の奥にむず痒さを覚える。鈍いこの感覚は、乾いた風を受けて濡れる。瞳が濡れたと錯覚してしまう。
(難民たち、か……)
面識も、そして彼らが今冬を無事乗り越えられるかという懸念も、ハーゼルにはあった。飢えと寒さが重なる日々は恐ろしいと、ハーゼル自身、誰よりも理解している。しかし心持ちはあくまで心持ち。口にせず、顔には笑みを湛えてハーゼルは彼らに同行し、井戸掘りへ向かった。一刻も早くなんとかしたいと、願いか祈りかも区別できない欲を連れて。
一方、腕部を解していたケン・Z・ブラッドリーは揚々と道具を掴む。
「さぁて、やるとするか」
待ち望んだ人々の眼差しを全身に浴びて、ケンも皆に続く。
ふと、テタールさん、と呼ぶ声が人だかりの向こうから届いた。リュシエンヌが気付いた時にはもう、声の主ナンチ・ヤジナイも近くへ来ていて。
「石積みに詳しい石工や経験者が見つからず……キャンプにいる方で宛てはありますか?」
知識だけなら鍛冶職人たるナンチも有しているが、強固な壁を築くとなると話は別だ。
「大丈夫ですっ、宛てはあります」
「……よかった、是非その方にフォローをお願いしたいのですが」
感情を声音には乗せず淡々と紡ぐナンチへ、すぐにお連れしますね、と笑ってリュシエンヌは風の如く走り去った。
俄に慌ただしくなったキャンプ地で、ひとりの魔女は優雅に白んだ土を踏む。
「泥だらけになるのは性にあわないから、得意な人に任せるよ」
――なんてことを飄々と言いつつも、ロベリアは井戸から井戸へ、人の傍から人の傍へ忙しく動き回ることになる。彼女だけではなく、冒険者は皆一様に。
●相談
「どこにあるのが一番助かるかの?」
ジョン・ベアーの問いは、眼差しに乗って難民たちを射抜く。
地形図とにらめっこしてジョンが先ず欲したのは、施工主たる難民たちの意見。各区画を取り纏めているに等しい存在や、看護のため働く者、物資や商人に明るい者から設備に詳しい者など、様々な難民がここに揃っている。
「広大なキャンプですから、各居住区に最低一つは井戸がほしいところ」
「うむ、やはりそれが先決かのぅ」
この難民キャンプにおいて最も水が必要なのは他でもない住民で、最も時間を要する仕事は水汲みだ。水汲みに割く時間や人手が減り、他へ回す余力を持つのがいかに大事かは、ジョンたち冒険者も想像できる。これまでも数々の冒険者が想像し、対策をと考えてきた点だ。
「住居は今後、幾分かマシなのをこさえるのじゃろう?」
「予定ではな。そうすりゃ厳寒の時期も怖がらず越えられる」
難民の答えに、ジョンは口端をもたげる。
「ここでちと提案なんじゃが……」
彼らが話す脇、腕いっぱいのロープを差し出して、蒋・璃龍が輪へそろりと入った。
「ロープ、持ってきた、ですから」
「いいですね、ロープ。何かに使えるのではと、私も持参しました」
スィーリーンもまた縄の束を抱えて立つ。
「こっちもだ。とにもかくにも使える上、使い道が豊富だからなぁ、紐ってのは」
言いながらパヴェル・A・サムルガチェフがバックパックを下ろした。彼らを含めロープ類を持参した人が多数いたおかげで、組み立て時の固定や命綱に充分使えるだけの量が集まっている。
資材の充実を前にして、璃龍はもうひとつ井戸掘りに関する要素を口にした。
「水源と人、分散、大事、です」
井戸の距離も適切に、人事も効率よく。一カ所に人手が集中するのを避ければ、より数を増やせると璃龍は話す。賛成だ、とベゴニアが片手を泳がす。地形図ありきで建造していくとはいえ、無闇に作れば利便性に支障が出る。そう連ねた。
「居住区に建てるにしても、他への影響を鑑みなければ」
私生活の場でもあるテントは、総数を数えるだけで日が暮れそうなほどキャンプに密集している。炊事場や洗濯の場といった水の通り道や貯水槽を抱えた施設も、滅多に動かせるものではない。
だからこそ皆で、井戸の位置と配分を熟慮していく。
「そして今、私はこう思ったわけだ」
見澄ましたベゴニアが口を開けば、一同の視線が会する。
「何でも試してみるのが一番だと」
動かなければ始まらない。始まってみなければわからないことも、確かに溢れていた。
出た意見にエルゼリオ・レイノーラが首肯する。
「スッゴク良いと思う! うまく分けていこう! ボクも知識フル回転させなきゃ!」
エルゼリオはそう言い終えると、璃龍が提案した掘削装置の設計について考えを紡ぐ。
「こっちもとにかく測らないと始まらないから、穴が掘れた辺りで設計しようと思うよ」
「設計図、お願い、です」
璃龍からの念押しに、任せて、とエルゼリオは胸を叩いた。
「井戸とは違うのだが、用水の構造システムについて提案をしたい」
「用水? どんな?」
難民たちはネモの案にも興味を寄せた。ネモいわく、提案というのは水舟らしい。瞬く難民も多く、いまいち理解が及んでいないらしいが、出身地の関係か思い当たる人もいた。
「うちの街にはあったぜ。段々になった水槽みたいなアレだろ?」
青年はアレとしか表現できずにいたが、ネモはこくんと肯い、彼の言う「アレ」を引き継いで水舟の説明を始める。湧水を引き込んだ一つ目の水槽を飲用に、最初の槽より低い水槽は野菜などの洗浄に。更に下段では食器の洗浄を行う。
段差を活かして水が役目を変えていく用水路は、趣ある水風景を生み出す。
「水の流れ……即ち川が地下に眠っているなら……背の低い者、力弱き者でも、気軽に水に触れられる」
静かに話すネモの言葉運びは、他者にもわかりやすかった。
だからこそ想像した人々がそれぞれ、なるほど、そうか、と興奮気味に食いつく。すぐには叶わずとも、案は難民の間を駆け巡り、実現へ向け検討されていくだろう。彼らの反応からそれを察して、ネモは艶やかな瞳をそっと揺らめかせた。
集会所の様相を呈する彼らの場の近くにも、民の集いはある。
「作業上の注意点は以上だ。不明な点はあるか?」
野を見通す色濃い瞳でバーネット・フォーサイスが作業者一同へ問う。冒険者も含め銘々の手法はあるはずだ。しかし画一化を図り、認識を共有することで業務はより適切に進むと信じての行動だ。
現在はありません、と正直に答える難民の手が疎らに映った。
「わからないことがあったら、バーネットさんに聞いて良いですか?」
一人から尋ねられて、バーネットが顎を引く。
「ただ俺も常に巡回してるからな、近くの冒険者を頼るのが早いかもしれないぞ」
「了解ですボス!」
「誰がボスだ」
同じ頃、垂れ下がる天幕を退けて、シャロン・ラ・モリエールが療養所へ顔を出していた。天幕には未だ自由に動けぬ者が揃っていて、最近になって悪化した人も珍しくない。
「お邪魔します。少々、看させてくださいね」
冷えた手足に触れるだけで、シャロンにはわかる。迫る冬の寒さがもたらす、忌まわしき魔を。
「すまないねえ、こんな老いぼれに……面倒かけて」
「私がしたいだけですから、お気になさらず。それよりも……」
しわがれた声の老人へ、すかさずシャロンが差し出したのはブランケットだ。
「冷えは大敵です。後ほど温かいスープもお持ちしますので、今はこちらを」
瞬きひとつ、それだけでシャロンは天幕内にいる傷病人たちを一望した。
「動ける方は集まってください。回復の術を施します。それとお水も」
「水? 井戸を掘り終わったらかい?」
足に添え木をして横たわる男性が片眉をあげると、シャロンはかぶりを振る。
「井戸掘りが終わるまでは、私が水をお出しします」
水を出す、という発言に幕の内はどよめいた。難民たちは知っている。冒険者の中でも授恵者と呼ばれる者は、エーテルによって水を生み出すこともできるのだと。涸れを知る必要など無くなるのだと、表面的にだけだが知っている。いつからか、有り難いと授恵者に拝む者や、懇願するように祈る人も出始めていた。
シャロンが孤児院で幾度と無く目にしてきた光景と――そっくりだ。
●掘るのです
「エリック、あまり無茶しないでくださいね」
穏やかな気配を孕んで、ルーカ・ルンガルディエールが手向けた言の葉。短くも温かなそれは、エリック・ハルトマンに更なる気力を漲らせた。大丈夫だよ、と返すエリックの顔色は常と変わらない。いつも通りだからこそ、ルーカも眼にして落ち着いたのだろう。ルーカの頬に帯びてあった僅かな緊張が解れていく。
「あなたの頑張り、期待していますからね♪」
二人が担当する掘削地は居住区の片隅だ。天幕に篭っていた病人や子どもが、冒険者という存在と井戸作りに対する好奇心から顔を出す。
「水温にはどれだけ違いがあるのでしょう」
「うーん地上より冷たいかもしれへんな。温いとええんやけどな」
寒い時期に掘り当てるなら、冷水でない方が有り難い。そう零しつつ、笑みを口端へ湛えたままエリックはロープを結んで地面を抉っていく。ルーカの視力もあるとはいえ地中は暗く、ランタンの灯りがあるだけで安堵感が胸中に湧いた。
エリックが自慢の膂力で穴を開け、できた土砂をルーカが迅速に退かす。
彼らの見事な連携プレーが繰り広げられる頃、違う区画でゲルダ・クラインは大地へ「えいっ!」と槍を突き立てていた。精一杯の力で使い慣れた槍を振るい、地を穿つ。穿った箇所を広げていく。こうしてキャンプ地にまたひとつ、深めの穴ができあがった。
「美妙な槍捌きですね」
目を瞠るフリーダ=ブロムヴィストに、ゲルダはえへへと照れ笑いを落とす。
「はい、ウォーリアなので」
至ってシンプルな理由に、フリーダは喉奥へ笑みの欠片を飲み込み、斧を構える。立派な斧をロープなどと組み合わせれば、粗末なスコップやシャベルよりも遥かに頼もしく地面を抉る。スコップの代用品として頑丈さも増した。
「他の冒険者さんもだが、道具の扱いに長けてる人がいっぱいだなあ」
発想や応用力に感心が止まらない難民が、フリーダへそう告げる。
するとフリーダは淡々と証明を形に変えていく。
「啓示でも『スコップは斧として使えるなら、逆もまた真なり』とのことです」
「へえ、哲学的な考えかねえ」
あまり分かっていない難民が何の気なしに答えても、フリーダは止まず論理を結ぶ。
「つまり斧はスコップとのこと。そして筋肉は裏切らないのです」
頼もしい身と道具に恵まれているのを証明してみせたフリーダは、その後黙々と掘り進めていった。筋肉は裏切らないとの言葉通り、鈍ることなく。どこまでも。
そして、彼女らのいる穴からそこそこ近い別の掘削地では。
「音、調子、合わせるが一番、効率よい、です」
「なるほど! リズムに合わせて掘る方が井戸も多く作れそうだね!」
片言な璃龍から意図をしっかり掬ったバクルが、感心に身を弾ませる。
いち、に、いち、に、と掛け声に乗ったザックザックと削れる音がこの穴から響く理由だ。
そうしている間にも、ハーゼルが奥まで進んでいて。
「おーい、粘土層に当たったみたいだ、どうする?」
「粘土層だって?」
ハーゼルからの質問に、遥かなる高みから声が降る。ひょっこり井戸底を覗いたロベリアの眼光が、きらんと輝いた。まるで掘り出し物でも発見したかのような反応だ。
「掘り出した粘土は建材の足しにするといいんじゃないかな」
「建材……そうか、粘土も掘り出せばある程度の量になるはず……」
ロベリアからの返答を耳にし、ハーゼルは首肯した。
「じゃあ掘り出した粘土を持ち上げるから、様子を見守っていてほしいんだ」
彼の要望を聞き入れて、ロベリアは穴を見下ろしたままでいる。長引くと腰を痛めかねない。
その間、土の匂いとザラつきを確かめていたバクルが瞳をキラキラさせて快哉を叫ぶ。
「やったー! この感じなら、水脈まであと少しだね!」
「あと少しなら、よし、気合い入れ直すかな! とりあえずこの粘土と岩を……」
バクルからの報せに、ハーゼルもすっかり薄汚れてしまった自らの頬を叩く。
璃龍もその横で真似をすることで、気合いを入れてみた。そして。
「岩、任せる、です」
言うが早いか、深く息を吸い込んだ璃龍は、一拍ののちに鋭利な一撃と共に――呼気を鋭利に吐き出す。呼吸に合わせて頑丈な岩を破砕したおかげで、岩と粘土の塊が足元に散らばった。あとはこれらを回収して除け、水を当てるのみだ。
一方、自前のツルハシを振りかぶったララベル・サン・ディーベルは、別の井戸で声を張っていた。
「ティア、頑張って沢山井戸を作ろうね!」
「ああ、ガンガン掘っていっぱい井戸作ろうぜ!」
ゴルバルティアからの応答に、ララベルは頬をふくりと上げる。井戸作りは一つ二つで終わらない。そう考えればララベルとしては気合いも満ちるもの。しかしゴルバルティアはと言えば、そんなララベルの様子など露ほども知らず、短剣とスコップを器用に駆使して穴を伸ばすのみ。浅い層に水が見つかるのは稀だと、予め地形図を元に聞いていたのもあり、覚悟はできていた。だが、それにしても深い。
地上から離れれば離れる分、ゴルバルティアの脳裏を過ぎる心配の種は――。
「ベル! ついてきてるかー?」
呼びかけたゴルバルティアへ、もちろんー、と間近から返事がする。倒れてはいないらしい。
薄まりゆく酸素にまだ耐えられるゴルバルティアだが、さすがに限界は理解している。掘った土が崩れぬよう木の支えを手早く差し込み、水脈の在り処を目指す。
「こんだけしっかりしてりゃ文句ないだろ! ベル、水はありそうか?」
問われたララベルは、壁や地面へ耳を当てながら宝を突き止めようとしていた。水の気は近い。土砂に纏わり付かれているのに、薄い水の膜で包まれた感覚がする。指先が冷えるのを感じつつ、ララベルの目が細まる。
(これで人々の生活が楽になるなら……楽になってほしいな……)
しかしここで前触れなく視界が閉ざされていくのを、どうにかララベルは頭で理解して。
「おい大丈夫か!? ほら、地上に出るぞ、がんばって耐えろ!」
眩んだララベルを引っ張って、ゴルバルティアは陽光注ぐ外の世界を目指した。二人のいた所から滲み出た水が、じわりじわりと穴の中を浸食していくのに気付くのは、再度潜ってからだ。
●道具を作ろう!
民のため、帝国のため。胸中に決意の炎を秘めてノノアもまたキャンプ地の土を踏む。今回は井戸作りという名の肉体労働。石工道具を片手に難民たちへ教えていたノノアが注目したのは、石材だ。丸型、四角型、いずれにしてもうまく加工して見目を整えるだけで、気分は格段に良くなる。
限られた環境、少ない資材だからこそ楽しみを得るのは重要で。
「形が綺麗になってピカピカになるだけで、なんか爽快だねえ」
井戸上部へ嵌める石を磨いていた女性が、そう零す。
「此処へ来てからはあんま余裕なかったからさ、なんか変な感じ」
恥ずかしげに言う彼女へ、ノノアは微笑んだ。
「気分を高めるものは大切よ。何の変哲もない日常においては一段と、ね」
本当にねえ、としみじみ感じ入った女性へ、ふと思い出したようにノノアが聞く。
「ここから風呂場までの道程も、あとで確認させてもらえない?」
「もちろんさ、石窯の調子も見てほしいね」
他愛ない雑談も織り交ぜつつ、ノノアたちは石を綺麗に仕上げていく。
手元で輝く石材が、どんなに安価なものでも一等美しく見えた。
その頃、風除けに張られた幕の向こう側で、ティトとセリーヌの【双翠】は井戸の壁をきっちり固めるため、粘土作りに勤しんでいた。勿論、粘土と一口に言っても只の粘土ではない。
「これぐらい作ったら、足りるかしら!」
量を目測してそう告げたセリーヌは知る由もないが、ティトが運んできた土砂は蟻塚を探って得たもの。蟻の顎により砕けた粒の細かさと、サラサラした肌触りが特徴だ。ティトは蟻塚の性質を活かして素材を混ぜ合わせ、粘土としたのだが。
「触り心地がとっても良いけど、どこから持ってきた土なの?」
セリーヌが穢れ無きまなこで問うものだから、ティトは「内緒、だよ」と人差し指を自分の唇へ押し当てて、うっそりと微笑んだ。
二人の手で粘土が形成されていく後ろ、ミーミル・ロッポラは肩を落としていた。
(わかってたけど、こういうのしかないんだなぁ)
ミーミルが見つめるのは、キャンプで用意されていたスコップ。
一目で判断できた。どうにも心許ない、と。キャンプ内で散々使いまわされたのも原因だろうか、持ち手は緩み、先端も歪んでいる。緩んだ部分は締め直せば良いが、それでも『お粗末』と体言できる代物は、道具作りを日常とするミーミルにとって喜べる状態に無かった。ならばどうしよう。
「アルマはどう? うまくいきそう?」
ミーミルに聞かれて、隣で作業していたアルマ・ヴァレンタインはこくりと首肯する。
「ちょちょいのチョイとはいかなくてもコレぐらいならねー、頑張れるよ」
ハーフリングのちんまりした指でも、スコップを弄る手つきは慣れたもの。かき集めた鉄屑も古びていて使えたものではないが、アルマは鼻歌混じりに素材を削り、磨り、スコップと合体させていく。
そこへヨル・スレイマンが顔を出した。彼もまた同じ天幕で道具の修理を続けている身だ。
「器用だね、周りのも補修するつもりかい?」
アルマを取り囲む箱には、わんさかスコップや槌などの道具類が盛ってある。するつもりだよー、とアルマはゆるやかに笑う。
「でも全部は間に合わないかも。ヨルさんは手、空いた?」
「一区切りしたところだよ、分けてもらおうかな」
元よりそのつもりで声をかけたヨルは、アルマの横にあった箱を二つほど預かって持ち場へ戻る。
「ミーミルさんも鉄屑、使う? 持ち手とか、工夫できると思うよー」
手持ちの紐と合わせれば、折れにくいスコップへと進化できるはず。そう話したアルマへ嬉しそうに頷いて、ミーミルは刃を連想させる屑を受けとる。
くるりと目線をあげて考えたミーミルの脳内に、完成した形が浮かぶ。幸い此処には、太いものから細いものまで紐は揃っている。持ち手の部分をしかと縛って固定し、冒険者の力に耐えうる道具は――できるはずだ。
(折れるときは折れるかもしれないけど、役立てる場面はたくさんあるからね)
地下に眠るのは水や土岩ばかりではない。つぶてや掘り起こすのに苦労する根など、障害物も多種多様。それらが少しでも楽に取り除けるよう、お気に入りのリボンを揺らして、ミーミルはせっせとスコップを整えていく。
そこへ、道具の補充にバーネットが訪れた。どこの掘削地で何が足りないのかを頭へ叩き込んできたバーネットが、ミーミルたちスコップ班へひらりと片手を振る。
「どうぞ! この箱のは直ってるよ」
「これも使うといい」
ミーミルとヨルが連ねて渡してきたものだから、バーネットも「助かる」と素直に返事をして。
「……結構な量だな。壊れてそうな物も入れて」
スコップの山に包囲されたミーミルやアルマたちを、バーネットは一瞥する。作っても直しても減りそうにない光景の中で唸る彼に、ヨルはふふと吐息で笑う。
「こういうのは消耗品だからね。多めにあっていいと思うし」
「ヨルさーん! スコップ壊れちったー!」
「どれどれ見せてみなよ」
まるで次から次へ駆け込む急病人のごとく、ヨルたち道具係のいる天幕は難民で賑わう。
一方、片隅に腰を下ろしていたナハシュは、用意されていた桶の底をこんこんと小突いていて。
「どうした?」
一緒に作業していた難民に問われ、ナハシュはふうんと鼻を鳴らす。
「いやな、こっちも底を厚めにしてみるか! と閃いたとこ」
「おお! 使いやすくなるなら有り難い。なんせ使うのは女子供が中心だからな」
水汲みとなると、やはり女性や子どもらの手が必須だ。女子供――単語特有の響きはナハシュの思考を巡りに巡らせた。空気がどれだけ冷えようとも、思考に必要な熱は決して消えない。
「おーい、そこのチビっこー!」
通り掛かった子を手招きしたナハシュに、難民がきょとりとする。
なになに、と駆け寄る好奇心の塊へナハシュはニィッと笑ってみせて。
「この木材の上に立ってみ」
「これ? いいよ!」
大きな角材を足場にして乗ってもらい、ナハシュは木の高さや子どもならではのバランスを目視する。
「何か作るのかい?」
難民からの純粋な質問に、ナハシュは口角をあげた。
「ん? あれだ、足場がある方がチビも安心だろ」
「足場、か」
「そ。井戸の数だけ桶も要るし、こういうのもあると便利だろ。たぶん」
生真面目な口振りでなくとも、難民たちにはナハシュならではの視点に有り難さを痛感する。
天幕の隅で腰を据えるのは、月も同じだ。掘って間もない井戸水は、とても洗浄に使えたものではない。それを知る月は、浄水器となる仕掛けを準備していた。樽や桶などを使って、集めて綺麗に洗った砂利や石を敷き詰めていく。
(これで多少は変わるといいけど)
せっかく手にできる水だ。なるべく綺麗に、そして手軽に人々の元へ渡るよう月は密かに祈った。
違う一角にて、エルゼリオ製の設計図を基に井戸の部品を作るのはスィーリーンだ。案外こうした手細工は楽しくなってしまうもので、小さく笑ったスィーリーンの眼差しは揺らめく灯りの火のように温かい。
彼女の近くでは、無数と読んでも過言ではない量の麻袋を整えたカルミーが、先日の出来事を思い出していた。
「こないだ振りのキャンプっすけど、もう懐かしく感じるっす」
キャンプ地一帯について調べ回っていたあの日が、近いようで遠い。あれからまた大量の避難者が流れ込んだらしい。だからだろうか、何処を歩いても賑わいは絶えない。この天幕へ来る道中もずっと。
「目まぐるしく変わるんっすね、難民キャンプって」
すると天幕内の難民も、耳を傾けていたスィーリーンも、改めて現実を思い起こす。想起した辺りでスィーリーンは、息せき切って道具の調達に訪れたリュシエンヌへ声をかける。
「リュシエンヌ様も、ちゃんと休んで下さいね?」
「! は、はいっ、お心遣い感謝します……」
物腰穏やかなスィーリーンの前で、リュシエンヌは微かな戸惑いを滲ませた。
ちょうどそのとき、興味本位――と括るにはあまりに熱心な眼差しで皆の作業を見つめていた少年が、ヨルに呼ばれる。
「やってみなよ。君にもできるから」
「ほ、ほんと?」
期待と不安の入り混じった瞳で凝視してくるものだから、ヨルは迷わず頷いてみせた。
●井戸作り
数基の井戸穴が形を成し、地層の保護や壁作りのため冒険者たちは次々と潜っていく。
水が要ると理解していても、水場を作るために環境を整える術はシニング・W・テュパラにとって始めての体験だった。ぽっかりあいた穴の壁へ、木枠を組んでいく。粘土で塗り固め、空隙の多い地盤で井戸を頼れる存在へと変貌させる。
「一からとなるとかなり大変だぜ」
路地裏生活において、水場は近しいものだった。満ち足りる程でなくても、生きる上で最低限あれば問題なかった。
「やっぱ規模が違ぇんだな」
テュパラは改めて、難民キャンプという茫漠たる空間を感じとる。
(いつか、こういう技術や経験も必要になるかも知んねぇ)
彼女が掬った粘土を壁へ押し付ける度、水分を含んだような音が響く。ぺたり、ぺたりと。冷たい地中に。
そして彼女がいる場所より更に深部では、ベゴニアが一気呵成に穴の形を整えようとしていた。勢い余って爆ぜた土砂が飛び散る。常であれば浴びたくないものだが、今日ばかりは作業に向いた服装をしているため気にならない。いや、気にならないことは無いがベゴニアの中では優先度が下がった。
(今は他に構っていられないかな。でもそろそろ息が……)
振り向いたベゴニアはそこで、疲弊した難民へバクルが革袋を差し出すのを目撃する。
「ほら、水のみなよ」
「あ、ありがてえ……」
黙々と作業していた男性は、殆ど減っていない革袋を呷った。たぷん、と心地好い音が袋から伝い、冷たい水が喉を潤していく。
「土の中にいると時間感覚も狂うから、適度な水分補給、大事だよ!」
「まったくだな、助かった」
バクルの発言に彼が漸く一息つく。
そこへ、擁壁を担うナンチが地上で呼吸を整え、戻ってきた。地中深くは想定していた通り息苦しい。気付かぬうちに酸欠になる可能性が高いと彼が告げなければ、危うく深い井戸の底で急病人が出ていたかもしれない。
「ナンチさん、おかえり。次いってくるよ」
「いってらっしゃい、お気をつけて」
交代で上がっていくベゴニアが安全に登れるよう、ナンチは梯子を支えて見送った。この梯子もまた、彼が用意したものだ。難民から数名、石工や元石工の男性たちが地上で手ほどきしたのもあり、石を積む冒険者たちは彼らの監督の下、壁を確かなものとしていく。
どれどれと言いながら梯子を下りて、年老いた石工がナンチの作業箇所を確認する。
「実に堅実な積み方ですな。この調子で進めれば井戸も容易くは崩れますまい」
「では、このまま続けるとします」
会釈と共に老体を見送ったナンチは、なぜだか師の評価を待つときの心地で、喉奥に詰まっていた息を吐き出した。
そこへ、見回っていたバーネットが覗き込む。
「進捗はどうだ?」
「イイ具合に進んでるぜ、任せな!」
サムズアップを掲げてニッと笑ったテュパラの横から、難民たちも一緒になってバーネットへハンドサインを突き出す。
「安全第一でしょうボス。わかってますって!」
「任せてくださいよボス!」
「だからボスって何だよボスって」
難民たちからの茶々に、バーネットは露骨なため息を穴へ落とした。
●湧っく湧く!
「よいせっと!」
ブランケットで包んだ土砂を穴の横へ下ろして、ギャメルが一息吐く。マジカルポケットを駆使しても、上り下りの連続は重労働だ。ついた一息で、喉の渇きをも自覚してしまう。
そんなギャメルの近くへふごふごと鼻を鳴らしてやってきたブヒブヒが、ツルハシを担いで笑う。
「まぁ、次はオレ様に任せろってな!」
どんと叩いた胸は見るからに頼もしい。力仕事が得意そうな雰囲気もあって、共同作業中の難民たちからもすぐに最前線を任された。ちょうどその時だ。ブヒブヒの眼前、とうとう固い地への突入が許されたのは。
ツルハシによるボコボコフィーバータイム真っ只中のブヒブヒの後ろ、丁度いい、と穴の形を整えていたのはケンで。
「穴掘りは全身を使う高負荷鍛錬だからな」
「高負荷鍛練?」
耳馴染みのない響きを疑問形で返したギャメルへ、ケンは大きく頷く。
近くでスコップを懸命に動かしていたニーラも、慣れぬ言葉にはたと静止した。
「穴を掘る動作、掘って出た砂を穴の外に押し上げる動作、出した砂を運ぶ動作……全部無駄なく鍛錬だ」
「なるほど?」
一応そのように答えたギャメルだが、感心するよりも土砂を運ぶのに夢中だ。
「動作のひとつひとつが鍛練となり、強靭な肉体へ繋がる。これほど適した環境はない」
楽しげに光るケンの双眸は、嘘も飾りもなく本音を述べている。そして有言実行、指示に従いながら力を揮うケンの背中は、難民たちから見ると不思議な頼もしさがあって。
「冒険者ってのは、いろんな人がいるんだな……」
「だなあ」
驚きとも感心とも取れぬ様子で、難民たちが囁きあう。
「だね! 外の世界って楽しいなっ」
大森林の外部で様々な人物との邂逅してきたニーラも、冒険者であり授恵者でもある自らの能力を信じて励む。
(授恵者だし、難民の人たちよりか力もある、ハズ!)
おかげで穴掘りは滞りなく進む――順調過ぎるぐらいに。
かれらとは掘り当てた穴こそ違えど、ゲルダの居場所は遠くない所にあった。始めにいた穴はフリーダたちに一任し、新しく決まった掘削箇所をゲルダは掘り進めてきたのだが、こちらはこちらで全体的に土が頑固だ。
「おおい嬢ちゃん、こっちの固い土、いけるか?」
「できますよ、ウォーリアなので!」
頑丈さはお墨付き。自信を熱に換えて、ゲルダは期待に応えようと槍を動かし続ける。ざくざくと小気味よい音が井戸内に反響し、それに周りも重ね出す。
「そうだー! ウォーリアに任せろー!」
マシロ・ロスコも雄叫びをあげた。ダブルウォーリアによる猛進は、傍にいる難民に元気を分け与える。
「姉ちゃんも上手いし早えなあ!」
「まーな! 畑弄りもやってて、なんか最近こういう作業に慣れてる感じ!」
似た仕事って、なんでかちょっと、続くんだなあ――マシロ。
――と浅からぬ縁を感じつつ、彼女は未開の地中を突き進む。
井戸の深さだの幅だのはチンプンカンプンでも、この世に風穴をあけるのは得意だ。ひたすら掘るだけなら尚更、一点集中が叶う。難民の子からすれば、そんなマシロの姿こそが憧憬の的なのだが、当人は知らずに土への突撃を繰り返す。
「えっさ、ほいさ……まだまだいけるぜ! って、どわあ!?」
直後、ボゴォォンと豪快な破裂音が井戸穴に轟く。何事かと奥へ急いだ難民たちは、黒い土埃に塗れ、全身真っ黒になったゲルダとマシロを発見する。事情を知らぬまま出会うものなら、すわ地底人との遭遇か、などと噂好きな酒飲みや研究者が騒ぎ立てそうな勢いだ。
「えへへ、掘り過ぎてしまいました」
「あはは、掘りすぎたなー」
土塗れの頭を揃えて反省する二人だが、しかし難民たちの反応は、見かけによらず凄い、といった好評。彼らが双眸を輝かせるものだから、二人はくすぐったくて頬を緩める。
「……マシロ様、まだまだいけます?」
先刻マシロが口にしていた言を引っ張り出してゲルダが聞くと、当事者はうおーと大音声を轟かせて。
「任せろー! おらおらおら……うっ!?」
「う?」
突如聞こえた不穏な呻きに、作業を再開した難民たちが視線を送る。
「よおおし、ド根性だ!!」
腰痛の予感も何のその、シカのハーフビーストはモグラのごとく開拓していった。
――地中開拓史が刻まれるのと同時刻。
「そろそろ水が湧くかな?」
別の穴ではギャメルが鼻先を鳴らしたのに倣い、ブヒブヒも嗅覚に神経を集中させる。
「ふごふご。言われてみりゃ匂うな」
「えっ、じゃあ皆に知らせ……」
ニーラが言い終えるよりかなり早く、ブヒブヒがツルハシの先端で層の割れ目をかっ開いた。ブヒブヒは直感で悟った。今までと明らかに違う感触。これは正しく――。
「何か音が迫ってきていないかな?」
地上へ戻るや振動を捉えたベゴニアの一言は、その場にいた冒険者や難民たちへの予言と化す。間合いを置いて掘っていた穴の数箇所から、掘り進めていたはずの仲間たちが飛び出してきたのだ。しかも、噴出した泥水に押し出される形で。
「何事だ……!?」
見回っていたバーネットも慌てて駆け寄る。ギャメルとブヒブヒ、ケンやニーラたちの組が同じ穴から放り出され、どうにか着地する。無事、とは決して言えなかった。全身泥水でぐっしょりしていたのだから。
かれらに程近い井戸からはゲルダとマシロたちが、不運にもびしょ濡れの状態で出てくる。ついでにかれらのいた井戸周りで作業していた人々も、噴き上がった泥水の雨を浴びる大惨事だ。
騒動に気付いて駆けつけたのは、リノもだ。
「みなさーん! 怪我してない!? あたし治すよ!」
凄惨なる事故現場に海色の瞳を揺らしながらも、リノはエーテルの波動を落ち着かせ、回復の準備を始める。
「難民の方々はお任せを」
「うん、シャロンさんお願いね!」
一足先に飛び出したシャロンの背を心強く見送り、リノは冒険者たちの元へ急ぐ。
ぺっぺと口に入った泥水を吐き出して、ニーラが叫んだ。
「誰かリュシーたち呼んできて! 水! 水だよ!」
天をも衝く声が響き渡る頃には、溢れた水からは泥が抜けてきていた。
「な、なんだ?」
騒ぎはエリックとルーカが休憩していた一角にまで届いた。弁当を手に休んでいた二人の元へ聞こえる声の数々は、異様に弾んで聞こえる。
「ふふっ、いっぱい作ってきましたからたくさん食べてくださいね♪」
声が弾むのは、この場にいるルーカも同じようだ。
そして彼らと異なる方角でも、惨事を窺えた存在がいた。
「あの光景もまた、吟遊詩人であればひとつの歌になりそうですね」
休憩中の人々へ楽器を演奏していたノックス・マグナが、少しばかりの同情を寄せる。
「しかし何故、突然水が噴き出したのでしょう」
首傾ぐノックスの傍で、いつのまにか避難していたロベリアが唸る。
「何処かの水脈にエーテルが溜まっていたのかもしれないよ? 地の中なんて普段誰も触れないんだから」
納得する一声が疎らに挙がる頃になって、ロベリアは不敵に笑う。
「……真相は闇の中、井戸の中だけどね」
悪い魔女は、冗談とも本気ともつかぬ声色で言いきった。
●それぞれの想い
グレイブ・ヤードは下水路へ意識を向けていた。入るものがあれば、出るものがある。自然の摂理ゆえ見過ごせず、真白の姿でキャンプを練り歩く。下水設備はもちろんだが、彼は怪我人も気にかけていた。日々の作業による怪我や、寒さで弱った身体を放ってはおけない。
難民たちの中には、いつぞや世話になった彼の姿を見かけ、手伝おうかと申し出る者もあったのだが。
「有り難いのですが、井戸作りを優先して手伝ってあげてください。こちらは一人でも事足りますので」
「了解。今後何かあったら遠慮なく言ってくれ」
そう手を振って寄越した難民たちを見送り、グレイブは再び衛生面へ気を注ぐ。キャンプの広さもあり、一度見回っただけで片が付くとは考えていない。今は、誰でもすぐ取り掛かれるよう情報を収集しておきたかった。様々な人が出入りするキャンプだからこそ。
彼は寝所となる天幕の行列を訪問しつつ、雨量や雨水の流れも尋ねていく。平坦に見えて傾斜になっていたり、隆起した箇所や窪みがあるのが難民キャンプだ。溢水が起きぬよう把握すると同時、溢水した際にどうなるのかまで推察する。
(近隣の上水路に影響を出さないようにしたいところですが……)
考えは胸に秘めたまま、グレイブは次に肥溜めとなる地へ向かった。
一方のイヴェール・イリュジオンは難民たちと一緒に食事作りに勤しんでいた。冒険者との調理は人々にとっても励みになるためか、イヴェールの周りには一緒に作りたいと願う老若男女が集まっている。
「冬は水汲みも辛いですよね……洗濯なんて特に」
「ホント堪ったもんじゃないよ。仕方ないけどねえ」
恰幅の良い女性と話していたイヴェールは、彼女たちの手を見やった。長引くキャンプ生活ゆえか、それとも元からの肌質か、女性たちの荒れた手はどこか痛々しい。
するとそこで、よいしょ、と明るい声が後背にかかる。
「イヴェールさん! 仰っていた食材、こちらに置いておきますねっ」
荷運びを手伝っていたリュシエンヌが、野菜の積まれた籠や粉袋を台へ乗せていく。そのあと、一礼したイヴェールを囲うように子どもたちが近寄ってきて。
「おねーちゃん、ぼくもつくる!」
「あたしも!」
頬を上気させて宣言した子らに、イヴェールはほんのり目許を和らげ、頷いた。
井戸の周りを煉瓦で囲い、プリム=ホワイトリバーは着実に環境を整備していく。
(……ドワーフには負けていられないよ。最近なにかと煩いし)
井戸を掘った後もやるべきことは山積みだ。難民の子どもたちも助力を申し出たため、プリムはかれらと共に井戸を綺麗にしていく。
「なんか積木してるみたい。お姉さんも積木好き?」
「積木?」
突然問われてぱちりと瞬いたプリムは、森での生活を想起する。あまりに遠い過去は、蘇らせるのも難しい。
「どうだったかな、日記帳を見返せばもしかしたら……」
「日記つけてるの?」
今度は別の子どもから質問が飛ぶ。
「うん、つけてるよ。日々の出来事を書き留めるのがボクの趣味だからね」
プリムがそう返した途端、すごい、と子どもの輪から称賛の声が上がった。褒めるだけでなく、羨ましげな音を含んでいるのに気づいてプリムは頬を緩める。この場にいるのは、齢で言うなら十を過ぎて間もない子どもたちだ。文字を理解して書き続けることへの憧れが強いのかもしれない。
「キミたちも学べばたくさん読み書きできるよ。このブロック積みみたいに、地道にコツコツと」
煉瓦をまたひとつ積んで固定しながらプリムが応じると、子らは神妙な面持ちで煉瓦を見据える。プリムは深く首を突っ込まず、さてと、と明るく言いながら一度立ち上がった。
「次は雨水が中に溜まらないように、排水溝を作るよ。そっちも丁寧に手伝ってね」
「何作ってるの?」
「スゴイやつだ」
無垢なる子どもたちからの疑問にハッタ・ムラムラが迷わず答えた。スゴイやつ、というワードパワーは底知れず、尋ねた童子らの目が爛々と輝く。何処から持ち込まれたのか難民には物珍しい竹を組んで、掘り抜き櫓を築く姿は、笹と戯れるパンダ。竹の隙間から覗く穢れなき白と黒。もふもふの手でのんびりじっくり竹を組んでいく様は子どもたちの興味をこの上なく引き付ける。
「せっかくだ、共に地盤を築こうではないか」
「地盤??」
「そう、見学だけでは手がもどかしい。組み立て方は私が伝授しよう」
実際に使うのは難民たち。だからこそ彼らには運用方法も知ってもらう必要があった。
「必要なのはパワー&インテリジェンス」
「ぱわー?」
「インテリジェンス……」
「そう、世を平定するのはバランス。バランスはいつだって重要になる」
イベント体験の一環として、難民たちへ講釈する。
自分たちで汗水流して働いた成果が形になる喜びを分かち合うため、伝え歩くのもまたハッタの務め。
「大きな櫓だなあ」
ふと、見上げながら呟いたのはアルマだ。道具を届けては回収し、補修しては届けてと多忙なアルマは、井戸に繋がれた櫓に呆然と佇む。
「あ、そこ、補強した方がいいかも」
そして気になった箇所を強化するべく、難民の輪に加わった。
●一仕事の後に
滑車や杭を用いた璃龍たちの組は、掘削装置を移動させるのに苦心していた。掘削装置と言っても、また何かの機会に使うであろう資材の山。保管庫へ運ぶのが筋だろうと考え、動いているのだが。
「設計図のおかげで無事に、しかも早く終えることが叶いましたね」
達成感を得て微笑むスィーリーンに、璃龍がこくりと首を縦に振る。
まじろいだ璃龍が次に一瞥した先は、これからしっかりした住居が建つかもしれない居住区の――ジョンの提案で隠し井戸を掘った場所だ。無いとも言い切れぬ襲撃を見越して、家の下に井戸が来るよう設計されたもので。
「よそ者が見て分かる井戸でもなく、他と水源を異としているからのう。汚染があっても安心じゃ」
ジョンはそう笑った。もちろん保険として拵えたものだ。保険で済むならそれで良い。
掘削具の片付け中に、璃龍やエルゼリオたちが各所で目にしたのは『可能性』だ。
多くの土嚢の前、森側のキャンプ地にケンがいた。ケンだけではない。共に土嚢と作ったギャメルも、土嚢を積んで簡易バリケードを構築したカルミーも、誇らしげに立っている。不意に、ケンが口を開いた。
「余った分も、簡易だが各方位の防壁に使えるんじゃないか?」
防壁。守りを固めるという意味を持つ強かな響きは、難民たちの耳朶を打った。安定してきたとはいえ獣の脅威を完全に拭えてはいない。彼らにとって守りの手段が増えるのは素晴らしいことだ。ありがたい、と一礼した難民たちの姿が遠目にもはっきりわかる。
保管場所の近くまで来たところで、道具作りの天幕から転がり出たのは。
「ミーミルさん、こっちのスコップたちも強くできるかな?」
道具をひとつ所へ集めた後、難民たちがミーミルを呼ぶ。道具の山を軽く眺めたミーミルは、唇を尖らせて。
「お疲れ様だよ。うーん、難しいのもあるけど……幾らかは」
「コツとか教えてもらえる? 私たちでも出来るようになりたいの」
前向きな言を発した難民たちへ、ミーミルが笑みを咲かせていると。
「おっ、いい高さだ。これなら楽だろ?」
「うん! 高いとこも届きそう!」
ナハシュが子どもたちに階段式脚立を渡していた。彼の自信作でもある足場は、まだ腕力の心許ない子どもでも容易に組み立てられる。水汲みにせよ、他の作業にせよ酷使されるであろう便利道具だ。
彼らの後ろでも、子どもたちの弾む朗笑が響く。
「ふふ、上手い上手い」
ヨルが少年少女を褒める声までもが、天幕から溢れて出す。
「いろいろと教えてあげたのですね」
羊皮紙を持って訪れたノックスに話し掛けられて、ヨルは眦を和らげる。
粗末な鉄や木材であっても、作れるものが多いに越したことはない。だからヨルは掘削具だけに留まらず、土嚢を運ぶ台車の作り方も教えた。子どもたちにはまだ、設計図を読み取る力は無い。けれど技術として覚えていれば役に立つ。だからこそ。
「……俺たちがいなくても回るようになった方が良いんだもんな」
ヨルのささやかな願いに、そうですね、とノックスも同意を示す。
そう、冒険者が一から十まで手を差し伸べれば、何もかも賄えるだろう。
しかしそれだけでは意味がないことを、かれらも知っている。
「私からはこちらを。井戸の掘り方、手順を纏めましたので、どうぞ」
ノックスもヨル同様、知恵を認めた羊皮紙に想いを篭め、難民へ贈った。
天幕を過ぎたところで、パヴェルの作り上げたイカダが視界に飛び込んで来る。突起物は極力削り、樹皮や剥げた表面を擦って滑らかにした丸太のイカダ。運搬用具として、木箱や大袋といったものを乗せていくのに便利な代物となった。
なにせ土地を改良するのにも、保管用の区画や壁を築くのにも土砂は要る。運ぶ手間が省けるのは、難民にとって非常に有り難いことだ。
「ちょっと手を貸してくれ。最後にこれを運びたいもんでな」
「喜んで!」
パヴェルからの要請に、難民の中では屈強の類に入る男たちが応じた。
今日だけで、種々の荷物と夢をキャンプ内の各所へ届けてきたイカダも、いよいよラストランとなる。乗せているのは、掘り出した土砂から選び抜いた砂利や土だ。花壇などに使いたいのもあり、雑草や根といった余分なものを含まない部分を連れていくつもりで。
「あ、手伝う! 手伝うぞ」
ぱたぱたと月も駆け足で寄って来る。人数が増えた辺りで、いよいよイカダは地を滑り出す。
「で、どちらまで持ってくんですかい、兄さん」
難民に尋ねられたパヴェルは、口の端を持ち上げてこう話す。
「レスティ家のテント地だ。ちょっと離れてるが、頼む」
●明日へ
細く息を吐いてバーネットは一帯を見渡した。噴出した水でびしょ濡れになったり、砂だけでなく粘土や泥にまみれたりと、冒険者も難民も全身汚れてきたが、しかし。
(本職の井戸掘りが居なくて、どうなるかと一時は考えたが……)
大きな事故や難もなく来れたのは、偏に皆の知識と経験、努力があったからだろう。
互いに情報を共有し、作業を分かち合った成果とも呼べる。
(地質調査が済んでいたのは大きいな、調査ほど時間の掛かる作業はない)
沈思するバーネットの心も知らず、漂ってきた香りは胃を刺激し、自然と咥内に唾液が溢れていく。
「皆さん、お食事ができましたよ。お食事の時間にしましょう」
パンやスープを難民たちと作ってきたイヴェールが、皆へ呼びかけた。
「配膳あたしも手伝うよ~!」
挙手しながらリノが駆け寄り、イヴェールが運んできた器へシチューを取り分けていく。
「ありがとね、アンタ」
一緒に料理を作っていた人々がイヴェールへ声をかける。
「アタシらだけじゃこんなに早く完成しなかったろうさ」
「……お役に立てて嬉しいです」
好意を真正面から受けとるのが少々気恥ずかしくて、イヴェールは目線を外す。けれど皆にっこりと笑いかけてきて。
どこまでも流れて届く香りに、ニーラも先ほどから口が開きっぱなしだ。
「やったー! 働いた後のごはんはおいしいから、うれしい!」
一区切りがついた。そんな空気で満たされた場に、ブヒブヒも歩みを弾ませる。
「飯だ飯ぃっ!!」
「……そういやテタール茸というのも、舌触りが良くて美味そうだな」
食事と聞いて歩を運んだパヴェルも、唸りながら顎を撫でていて。
「テタールのお芋もおいしいよ!」
領内の子なのだろう。パヴェルの呟きを耳にした幼い少年が、誇らしげに鼻を鳴らす。そうかそうかと屈んだパヴェルは、爛々と輝く瞳を知って大きく笑った。
「そんな情報を聞いたら、早く喰いたくて仕方ねぇなぁ」
「でしょ!? いつか来てね! 僕おいしいお店いっぱい知ってるんだっ」
帝国のいち都市が被った惨状を知ってか――はたまた知らないのか。自慢げに話す少年の頭を、パヴェルは何気なくぽんと撫でた。
食事の配膳が終わり、各々の腹が満たされていく頃に、ノックスが楽器を手に恭しく頭を下げる。
「一曲と言わず三曲ほど、いかがでしょう?」
帝国の音楽は彼もよく知っていた。だから祖国の曲を、難民へ捧げていく。
「あれだけの井戸があれば、綺麗な水が以前より簡単に手に入りますね」
雅やかな音楽を背に、リュシエンヌへ言葉傾けたのはスィーリーンだ。
「リュシエンヌ様が喜ぶのも良く分かります」
「はい……とても、とても有り難いことです」
こくこくと何度も首を振るリュシエンヌに、そっと微笑みかけていると。
「井戸の普及は避難民の生活にも大きくプラスになると、啓示でも言われています」
近くの席で食事を摂るフリーダが、難民へ語りかけた。
「この地域における水は、まさに値千金と言っていいでしょう」
「はは、違いないな」
難民の輪から溢れた笑い声は、疲れきってこそいるが清々しい。
紡がれた希望に、スープで腹を満たしたばかりのギャメルも頷く。
「生活が楽になると良いな。……技術や知識を身につける時間も、大きな糧になるはずだから」
手に職を持つ若者や女性が増えれば。読み書きできる子が増えれば。未来の生活へと繋がる花の蕾を垣間見た気がして、ギャメルは呟く。それを聞き届けたロベリアが口走ったのは。
「勉学に就職準備。そうなると、難民キャンプもいよいよ集落のようだねぇ」
ふと、所感へ耳を寄せていた難民たちが顔を見合わせる。ただ、一言も紡がぬまま。
やにわに場を制したのは、幼子たちの歓声だ。驚いて振り向いた冒険者や難民の目に映ったのは、広場として設けられた場に築かれた、小さな小さな土の城。
「見て見て兄ちゃん! あれネモが作ったんだ!」
「ちいさいのに綺麗なの! ネモすごいよ、お姉ちゃんも来て!」
子どもたちが冒険者の腕を次々と掴んでは、城の前へ引っ張っていく。
精巧な土の城が人だかりに囲われ、食事の席からは見えなくなってしまった。
マスターコメント
イベントシナリオ(50人)易しい 報酬:少ない40 / 4〜40人
2020年12月15日 14時16分19秒 公開
参加者
ハッタ・ムラムラ
蒋・璃龍
バクル・バスリー
イヴェール・アーチボルト
ヨル・スレイマン
ゲルダ・クライン
ベゴニア
ケン・Z・ブラッドリー
エルゼリオ・レイノーラ
ナハシュ
スィーリーン
フリーダ=ブロムヴィスト
パヴェル・A・サムルガチェフ
ジョン・ベアー
- ネモ
シニング・W・テュパラ
グレイブ・ヤード
ノックス・マグナ
ギャメル
ノノア
シャロン・ラ・モリエール
ハーゼル・ライアード
アルマ・ヴァレンタイン
ララベル・サン・ディーベル
ゴルバルティア
ロベリア
ニーラ・メッコ
リノ・キャロル
エリック・ルンガルディエール
ルーカ・ルンガルディエール
バーネット・フォーサイス
プリム=ホワイトリバー
ナンチ・ヤジナイ
セリーヌ
カルミー
ミーミル・ロッポラ
月
マシロ・ロスコ
ティト
ブヒブヒ
相談掲示板
ジョン・ベアーじゃ。よろしく頼むで! 井戸造りか。わしはひとまず計算、設計、組立の辺りで参加させてもらおうと思うとるよ。 また同じ所で参加する奴がおるならちいと相談したいのぅ。
ナンチ・ヤジナイです。 出来そうなのは力仕事と道具の準備でしょうか。 よろしくお願いします。
マシロだ、どーぞよろしく。 力仕事なら任せろーって事で微力ながら手を貸しに来たぜー。 道具も何か使えそうな物があったら持参するかもしれん。
ノノアよ。よろしくね。 お仕事で前回は少し長めに滞在してましたが、今回は井戸作りのようね。 道具作りと力仕事をやってみようかしら。
グレイブ・ヤードです んー・・・「水回り」ですか。 3に近いことを少しばかり動いてみましょうか
ハーゼル・ライアードだ。 率直に言って学の無い男なので、素直に力仕事に回らせてもらうよ。
ウォーリアの、蒋・璃龍、です。 力仕事ならお任せ、です。よろしくお願いする、ます。
スィーリーンと申します。 よろしくお願いします。 手細工は得意ですので、道具などを作るお手伝いをしようと思っています。
キャスターのニーラ・メッコです。 よろしくね!
ギャメルだ。よろしくな。 掘った土の運搬で工夫をしてみるつもりだぜ。 工夫の仕組みが上手くいかなかった時は……汗水たらして地道に頑張るしかねぇな!
キャスターのバーネット・フォーサイスだ。 まぁ、よろしく頼むわ。 俺の方は……作業手順とか現場の安全管理だとか、そういう所をやっていこうと思う。 作業の効率もそうだが、こういう土木作業だと作業中の事故が怖い。
私はベゴニアだよ。 さすがに力仕事はあまり得意では無いからね、 道具作りと設計の方になるのかな。 とりあえず、皆、よろしくお願いするよ。
ゲルダです。よろしくお願いします。 ウォーリアなので、きっと力仕事もできるはずです。ウォーリアなので! お役に立てるように、たくさんたくさん頑張りますね!
ハッタだ、世話になる。 掘り進める方で力になれれば、と思っているが、何か思いついたら提案しよう。 よろしく頼む。
おう、知ってる顔も多いねぇ。 俺はパヴェル。キャスターなんで水なり氷なりを出せるんだが穴掘りに役に立てそうかもな。よろしくなぁ
リュシエンヌです。お願いを聞いてくださって、ありがとうございます! よろしくお願いいたしますね。
アルマだよ、どーぞよろしく。 力仕事の自信はないけど、掘る道具のほうで(1)のお手伝いしようかなって思ってるよ
あ、そうだ。井戸掘りで出た土砂って、何かに有効活用できねぇかな? オレはどっか邪魔にならないところに捨てるつもりだったんだが、知識のある人なら良い活用方法を見つけてくれるかもと思ってさ。
ミーミルだよ! みんな、よろしくねー。 井戸掘りかあ、ボクは掘って掘って、とにかく掘ることに集中するよっ!
ぼくはバクルだよ。よろしくね。 よーし、がんばって掘るぞ!
はじめまして、オレ様、ブヒブヒ。 よろしくな。 軽く掘るって、どんだけだよ。
ナハシュだ!よろしく。 今んとこなんか道具類でも作っとこうと思ってるぜ。
あたしはリノだよ! どうかよろしくね! あたしは多分、力仕事の予定だよ~!
>ギャメル:採掘物の有効活用 あーと、お隣さんの依頼で畑や花壇を作ることになっちまった。 MS次第ってところなんだが、そっちへ採掘物を運搬っつうのはできねぇかな……。 ああ、それと俺も土いじりに詳しくはねぇから。知恵は借りてぇ。 (※【CP】実り豊かな地をここに(藤原ゆうMS)に参加中。)
戻ってきたカルミーっす! よろしくっす! 前回は近くの川のあたりを地図に起こしたっすけど今回はどうすっすかねー。 >ギャメルくん この町単体でできる案も出しとくとパッと思いついたのは土塁作ってクリーパーとか凶暴な動物が来た時の防衛用っすかね? 土嚢にしとくと運搬も多少は楽と思うっす。
>井戸掘り 井戸を掘るイメージがなんとなく、ふわっとしている気がする、ます あんまり難しくないやり方を調べてみたら、重くて大きな杭を、持ち上げては落として地面に穴を掘っていくのがよさそう、です。 多分、深さも10mくらいは掘らないといけないはずだから、大きな木をそのまま杭に利用すると、ちょうどよいと思う、ます 具体的な杭を落とす仕組みとかは、滑車とロープを使うのがよさそうだと思う、ます、けれど、設計とかは、詳しくないのでできる人にお願いしたい、です あとは、堀った穴が崩れたりしないように、粘土とか、石とかで壁を固める作業も必要だと思う、ます
イヴェール・イリュジオンです。 どうぞよろしくお願いいたします(ぺこり) 力仕事を担当しようかと思いましたが…時間のかかる作業になりますし、私は難民の方達にも協力をお願いして食事の方を準備しようかなと。 力仕事をされる方達は何も食わず飲まずに掘り続けるのは辛いと思いますし。 つきましてはテタールさんにお聞きしたいのですが、必要な食材などを用意して貰う事は可能なのでしょうか?
ヨルだ。宜しくね。 道具類の作成と難民への声かけをちょっとずつ、と思っているよ。
プリムです!宜しくね! うう~んと行動はちょっと迷ってます。 道具を借りてきて、力仕事をしようかなと思ってるよ
皆さん、ありがとうございます! 食材を含め、材料の類はキャンプにあるものでしたらご用意できるかと思いますので、作業時に(プレイングにて)お申しつけくださいね!
パヴェルとカルミーはアイディアありがとう! 土嚢にして積んどくの良さそうだな。これなら別の場所に運搬しやすいし、難民キャンプの状況が変わった時に撤去もしやすくて、すごくいいと思うぜ! 持ち物で持っていける麻袋の数には限りがあるから、キャンプにある袋を使わせてもらうことになるかな。
ヒーラーのエルゼリオ・レイノーラだよ。 今回はヨロシクね! あの時(【CP】水路を守れ!)で作った地形図が役に立ってるみたいで嬉しいな♪ ボクも引き続き井戸作りのお手伝いをさせて貰うよ。 >井戸掘り 璃龍さんの『重くて大きな杭を滑車とロープを使って落とす』案、スッゴク良いと思う! 一応、建築/土木の知識があるから、ボクで良ければ掘削装置の設計にチャレンジしてみるね。
シャロンともうします。ヒーラーをしております。 素直に掘ろうと思ったのですが、難民に傷病者が多いみたいなので、本筋から逸れるのを覚悟でそちらのケアにいきたいなと思います。 自衛もできないのではどうしても不安で……。
回答ありがとうございます。 食材の方を用意して貰えるのであればなんとかなりそうですね。 凝ったものは作れませんが… 本筋から同じく逸れている私が言うのもなんですが、間違ったことをしているとは思いませんよ。
(3)の内容ですが、「排水路」について動いてみようと思ってます。 いえ、井戸関係に含まれていそうな気もするのですが、 利用後の水の流れ次第だと衛生面の問題が拡大しそうな気がしまして(腐食や異臭ほか) それのみの目的で動いておきたいと思います。 地形図もあるようですし、利用できればなと
リュシエンヌの嬢ちゃん> 嬢ちゃんに念のため確認な? よそからキャンプ周辺に資材の運搬を目論んでるんだが、もし井戸掘りで出た資材が合ったら、あちらさんの依頼に持ちだして良いかい? つっても普通の石ころとか砂利とか、土を花壇や畑作りに使う程度なんだがよ。 勿論行動申請(プレイング)で運搬方法については、記入しておくつもりだ。 一応回答くれねぇか。面倒だと思うが頼む。
>ギャメル ん。俺も漠然としてたんで、きっかけができて助かったぜ。 土嚢が作りてぇならボロ紐と布から袋を作ってみるっていう手もある。 一応木を組んで箱っつうかコンテナっつうのか…?アレを組んでから 濡らした地面を氷らせて、床伝いに輸送する事を考えてる。
井戸の擁壁に動く人が見当たらないようですから、そちらで動こうと思います。でも誰か擁壁の知識がある人が付いてくれれば万全ですね。 あと井戸を出入りするハシゴや石材を準備したり、作業場所まで降ろしてくれる人もいれば。 一人でも出来るんでしょうけど。 粘土っぽいものを準備できるかどうかも気になる所ですが、底のほうは息苦しかったりするらしいので何か対策も考えてます。 今の所、何も出てきません。
ありがとうございます、皆さんとっても心強いです! 井戸を掘って出た資材を、同じキャンプや人々のために有効活用して頂けるのは、たいへんありがたいことですっ。 どうぞお使いください!
っと、アタシはテュパラだ 今回はよろしくな 息苦しい、空気の対策だが要は空気を送りこめりゃいいんだろ? じゃあ、あれだ。風車みたいなのを回しゃいいんじゃね 人力でくるくるしてもいいけど、そこにちょうどよく落下エネルギーを使った機構を作ろうとしてっからそのエネルギーの一部でももらうとか ま、思い付きだから上手く行く補償ねぇけどな アタシ自身は、そうだな、アタシも井戸の壁とかの補助の作業に手貸そうかな
テュパラさん、ありがとうございます。 中の壁は穴が出来上がってから作業を始めて、掘ってるエネルギーをもらうにもその時には離れた場所に行ってるでしょうから、やっぱり人力になるんですかね。