【CP】その眸に映りしは
棟方ろか
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シナリオID:191
オープニング
レイウェスト皇子の視察。
その事実は瞬く間に難民キャンプをざわつかせた。跳ね起きた若者が寝所から顔を出し、霞んだ目を擦ってまなこを定め、これは夢ではないと思い知る。別のところからは、皇子という存在を物語の人物のように捉えていた幼子たちが、ひしめく大人たちの脚の間から覗き見る。
人だかりの中央に、確かにその姿はあった。この辺りの区画を取り纏める人物や貴族と話すのは、キャンプにそぐわぬ端麗な容姿。誰に尋ねなくとも人々には直感でわかる。
本当に、皇族の生き残りがいたのだ。
報せは受けていたが、民には実感が沸きにくい状況だった。これまで拝顔も叶わなかった民だが、彼を目にしただけで『そう』なのだと肌身が震えた。身体に流れる血は声よりも色濃く、民の感情を物語る。
生存を実感して次に湧いてきたのは、安心感と期待だ。皇子が、皇族が、自分たち難民の存在を認識してくれた。目を向けてくれた。滲んでいく希望は、難民にとって標にも糧にもなる。
難民が皇子の存在を確かめたのと同じく、レイウェストもまた感じ入っていた。惨劇に見舞われたというのに、これほど多くの民が今を生きていて、これからを生きようとしている。崩れ去った日々はあっても、未来はまだ崩れていないのだと実感して、彼は思わず瞳を揺らす。
民が身を寄せあうキャンプは、レイウェストにとってホッとする場所でもあった。後援者を探し、力を蓄えるべく奔走し続ける彼の目に映った難民たちの、なんと頼もしいことか――今の彼に見えている光景は、民が見ているものと少しばかり異なった。
群集を眺め渡すレイウェストの挙動から、感づいた冒険者も少なくない。立場や成育環境によって培われる『避けようのない事実』だと考える冒険者も、中にはいただろう。
「殿下。僭越ながら申し上げます」
挨拶に区切りがついたところで、貴族の一人として接していたリュシエンヌが恭しくこうべを垂れる。
「せっかくですもの、関心を実際に動かしてみるのはいかがでしょう?」
どういう意味だ、とはレイウェストも問わなかった。難民キャンプという集まりや人々に対しての関心は当然ある。だが関心の示し方をうまく定められていないレイウェストはやはり、難民たちの抱く想いから少々離れたところに立っていた。
「私からひとつ、ご提案させて頂きたく存じます」
「……なんだろうか」
物怖じせず続けるリュシエンヌに、一度伏せた長い睫毛をそっと押し上げて、レイウェストが短く先を促す。
「食事の『お手伝い』をして頂けるでしょうか? 食事を作り、皆に手渡していくのですわ」
ざわついたのは当の難民だけで、語らずの智者は語らない。エフレムを含む護衛は皆、黙して流れを見つめるのみだ。
「手伝い、か」
顎に細い指を添え、慣れぬ響きにレイウェストがぽつりと零す。
「ええ、その方が民の状況もよりお分かり頂けるかと」
屈託なく微笑んだリュシエンヌの言を受けて、そういえば、とレイウェストは思い起こす。帝都から逃亡する道中、野営はすべてエフレムが行っていた。野営の経験がないレイウェストには、あれも一種の魔法のように感じられたものだ。手際の良さはエフレムの培った経験によるものだと知りながらも。
だからこそ彼は想う。この身ひとつで成すには、やはり『動く』しかないのだろうと。
そして何色にも染まらぬであろう鮮やかな瞳で難民を見つめ、彼はこう告げる。
「では、炊事場への案内を頼む」
●ということで
「お食事作り、皆さんもご一緒にいかがでしょう?」
他の難民たちがレイウェストを案内する間、リュシエンヌは居合わせた冒険者たちへ声をかける。
「お料理だけでなく、誘導などもどなたかに担って頂けると助かります」
調理ひとつするにも人手がいる。ましてやここは難民キャンプ。大勢の人を難無く並ばせるのは至難の業だ。
しかも今回はいつもと違い、レイウェスト皇子の存在がある。冒険者たちは、この場に居留まったエフレムたちを一瞥した。彼らはレイウェストのことを難民たちへ委ねている。危うい事態には陥らないと踏んでいるのだろう。
「皇子の護衛はどうする?」
冒険者の一人がリュシエンヌへ尋ねた。すると少女は、くるりと視線を動かして。
「張り付いて厳重にお守りするというより、何かあれば対処するのがよろしいかと」
「そうだね、一応皇子と触れ合える場ってのが大事だから、過剰にならないようにしなきゃ」
「カッとなって手が出る人がいないとも限らないし、注意だけしとくよ」
別の冒険者たちも頷く。
冒険者の集う場で荒事を繰り広げる猛者は多くないはずだが、やり場のない感情を皇子へぶつける人は出てくるだろう。感情をぶつける行為そのものが悪とも言いきれない。
「難民も増えたんだろ? 食糧は十分なのか? ここの人数に見合う量があると思えないんだが」
一人が懸念を口にする。なにせ最近は、物資が強奪される事件も続いている。
正直なところ、と前置きしてリュシエンヌは息を吐く。
「行き渡るとは思います。ただ、十分とはとても」
口を潤す分はあるが、腹を満たすには少ない。冒険者が持ち寄った分もあるとはいえ、難しい問題だ。
「限られた食材で腹持ちの良いものを作るってのが適しているかね」
「子どもにも作れる料理を伝授するのも、これからのことを考えたら良いかも!」
そうして賑わい出した冒険者たちの輪を、レイウェストの護衛たちは静かに、ただ静かに眺めていた。
解説
マスターより
リプレイ
冬の発端となるこの時期、吐く息の白さに構ってもいられなくて、頬をぺちりと叩いたナハト・シュライバーは気合いを入れ直す。逸る気持ちを抑え訪れた難民キャンプには、レイウェスト皇子が視察に来ている。
しかもここにいるのは帝国の難民ばかり。知り合いが、身内が逃れて来ているかもしれない。まだ誰かと再会したわけでもないのに、ナハトの目頭に熱が込み上げる。
(っ、頑張らねーと!)
そうして面影を追う人あれば、端緒を開いて感じたままに意識を動かす者もある。
(……話には聞いていたけど、結構いるんだな)
相当な数を誇る集まりを目視して、ファイサル・アル=ファルドは一驚を吐息へ乗せた。
ふと意識をずらしてみれば、炊事場に連なった卓で、蒋・璃龍が持ち込まれた食材を分類毎に並べている。届いた物資に上乗せされた材料の数々は、冒険者がもたらす恵みだ。いつになく難民たちも卓上へ一瞥をくれては、種々の溜め息を漏らしていく。
「どれぐらいまでなら食料を使っていいんだい?」
冒険者たちが次々と炊事場で作業開始する中、月は難民と現実的な対話に勤しんでいた。返事は月の想定内、『常識的な範囲で』というもの。物資があるとはいえ過度な提供は、後々に影響する。
それもそうだねと月は肩を竦め、見回りに出た。その一方で。
「包丁はね、猫の手にすると良いよ!」
にゃあ、と一鳴きしたリサ・ベイカーが拳を握る。
「ねこちゃん……こう、かな?」
「そうそう、上手!」
見よう見まねで具を切り調えるゲルダ・クラインは、机の陰から覗き見る年端もゆかぬ童子に気付く。冒険者で賑わう炊事場は、子どもたちにとって興味の的でしかない。
「姉ちゃん。おれ切るよ? 火の番もできる」
自ら動くことに慣れた彼らの一言は、ゲルダは瞠目させた――慣れざるを得なかったのだろう。直面した事実が、ゲルダの胸を締め付ける。しかし彼女は顔に出さず微笑もうと努めて。
「わたし、お料理は初めてで。一緒に切って、一緒に火を見ましょう?」
「え、うん。わかった」
そんなやりとりを微笑ましく見守りながら、リサは大鍋へ水を注ぐ。指先から水が出る光景は難民にとって衝撃的で、手を止めて見入る者も多い。たまげた、と逸早く声を発したのは鍋を次々と運んでいた恰幅の良い女性だ。
「冒険者ってのは水を生み出せるのかい?」
「授恵者なら、他にも出せる人はいると思いますよ!」
種々の声が四方から届き、リサは中でも後背にかかった、いいなあ、という呟きをより濃く聞きとめた。
羨望がちらついた向こう、光漏れる砂埃の合間を、浮き立つ心を足取りに乗せてネーナが歩く。色付く木葉の舞さえ楽しげに思えて、粉袋を抱える腕にも力が入る。
(エフレム様とレイウェスト様に、焼き立てのパンを食べていただけたらなあ)
此度の炊き出しは難民の為に行われるが、それでも温く湧く期待は隠せない。おいしい、という言葉が聞きたい。おいしい、と思ってほしい。起こした望みを共に抱き、ネーナは鼻歌混じりに炊事場を抜けていく。
難しい。眉間に僅かな谷を刻んだレオナルド・ピーフォウルは、焚火を前に沈思していた。一括りに生存の為の食と言えても、依頼や冒険における極限状態と、難民キャンプとでは事情が異なる。まいったな、と燃えるような髪をくしゃりと掻いて、レオナルドは視線を逸らす。
そこでは、荒ら屋に吹く風の色にも怯まず、瞼を伏せたアヴェラ・ウッチェロが物思いに耽っていた。眼前には食材がどっさり置かれた卓。限りある範囲、数えられるだけの焚火や作業台。流れを一度思い浮かべるのは、アヴェラにとって重要だ。
「今ある材料から料理するのは、メイドの得意とする戦場」
ぽつりと零したアヴェラの一声は、芋や玉ねぎを選んでいたナハトの耳朶を打つ。
「そうですね、腕の見せ所です」
メイドではないが同じ手法に秀でたナハトにも、俄然力が篭る。徐に材料を抱えて戻ったナハトは早速、興味はあれど術が解らず手持ち無沙汰だった難民へ、指示を告げる。
「慣れていない方は、具を切るのを手伝って戴けますか?」
「自分、皮がうまく剥けないのですが……」
「皮は多少ついてても大丈夫です。その分、出汁とか味が出るので」
「皮を剥いたら、芋が一回り小さくなったのですが……」
「それは……お子さん用にいいですね」
意欲を削がぬようナハトが連ねている様も、レオナルドは眺めていて。なるほど、と手を叩いたレオナルドは、持参したミードをじっくり煮詰め出す。蜂蜜酒特有の香気が一帯へ流れ出れば、自然とひと気も集う。
香りに翻弄されず、目の前の肉に集中する少年たちもいたが。
「ああっ、お待ちください」
捨てられるか否かの瀬戸際で冴えない肉を救ったのは、アンジェリッタ クラリンドだ。止めに入った彼女は、明らかに質の悪い肉塊を横目に説く。
「煮込むか揚げるかすれば、食べられます。そのお肉も質が良くないだけで」
「そうなのか? 腐ってるもんだとばかり」
アンジェリッタが助言を添えたことで風向きが変わる。命拾いした肉は、帝国風煮込みとして活躍することとなった。多少臭くても煮込めば良い。アンジェリッタの教えは飢餓の恐怖に射す光明となるや否や。
それはそれとして来たる冬に備え、保存食についても彼女は言及する。
「塩に漬けたり、塩を振った保存食であれば、そのままよりかお湯に入れるといいですよ」
キャンプ生活も長引きつつある今、普段は力仕事に励む彼らにもこうして知識が巡るのは善い兆しとなるだろう。
一方、視察に訪れた張本人は。
「これでも付けておきな」
ぶっきらぼうにレイウェストへバンダナを差し出したのは、ロスシーだ。きょとりとした当人へ、ロスシーは周りを眺めるよう目線で促す。四辺には髪を束ねた者、布で纏めた者が多く、レイウェストも合点がいったのか小さく首肯した。
「……恩に着る」
「恩までいくと重いぞ」
「あ、す、すまない」
真面目一辺倒な反応に喉奥で笑ったロスシーは、手本となるようバンダナを頭に巻いてみせる。皇子が横で真似をするのを見届けて、上出来だ、と口の端を上げた。
溶け込めずにいる皇子の姿を認め、シスル・ノーティラスは顎を撫でる。
(はーん、あれが帝国の皇子サン)
噂通りだ。見目の麗しさも、世間慣れしていないであろう素振りも。いずれもシスルには関係のないこと、だったのだが。
「……しっかしあれ、大丈夫なのか?」
覚えた懸念から、近くで煮物の準備を進めていたアンジェリッタへ問い掛ける。何が、と言わなくてもアンジェリッタには伝わった。皇子のぎこちない挙動を二人して眺め、やがて言いにくそうにアンジェリッタは囁く。大丈夫ではなさそうです、と。
「レイウェスト様もリュシエンヌ様も、調理に慣れてらっしゃらないのですね……」
意識せず零れた短い息も、アンジェリッタの心配を消し去ってはくれない。
しょうがないと言う代わりに湯へ野菜を送り込んだシスルは、懐旧の念も鍋に突っ込んで、ぐつぐつと歌う具に音調を寄せる。そこではたと気付く。この量で足りるだろうかと。
「野菜増やしたいよな。……人参追加で貰ってくるか」
「だな、彩りも更に豊かになるし」
腸詰めを捩るギャメルが、手元から目を逸らさず応じた。
その近くでは、セロンガード・シュタインドルフは味の基礎を築いていた。香味野菜や肉の味わいが深いブイヨンを用いれば、旨味を人々にもたらせる。
(寒さも増してきたから、これなら……)
セロンガードの双眸は、葉末から滴る朝露のように煌めく。手応えを確かめ、後は万人受けするよう味を調整できればと、食材の並ぶ卓へ歩を運んだ。
すると、先客のシスルへ、ファイサルが一籠を差し出す場に居合わせる。調理に忙しい炊事場で散らばる食材たちを見兼ね、整頓していたファイサルは、ついでに材料を手渡す役目も担っていた。いつのまにか。
「はい、人参ですね。籠盛りなら足りますか?」
「ああ、充分だ」
流水を連想させる柔さでファイサルは告げ、手隙の時間に芋を調達する。
そこへセロンガードも静かに歩み寄った。
「調味料などは……」
尋ねかけた声は次の瞬間に萎む。食糧はあるが、調味料はセロンガードの想像以上に乏しかった。察したファイサルも、顔色を沈ませたセロンガードへ緩く肩を竦める。
「多くはありませんね。持ち込んだものがあれば、そちらを使うのが良いかもしれません」
「……わかりました」
こくりと肯い、セロンガードは持ち場へ戻った。
道中、レイウェストたちのいる作業台から響く声をなんとなく耳へ入れながら。
「添える手の指はこう。ちゃんと曲げる! 怪我するだろ」
愛想とは縁遠いはずのシスルも、流石に無言で見物しているわけにいかなかったらしい。見ていられない、と言わんばかりに近づいたシスルは、レイウェストへ具体的な指示と手本を披露する。
不慣れな子に付いて教えていたアヴェラも、合間に皇子の様子を窺った。けれど意識は、慕う子どもたちへ注いだままだ。
「その切り方だと危ないわよ。見ててちょうだい」
戸惑う子どもの傍らで、手の置き方や動きの見本を示す。覚えが良いのは子どもゆえか、アヴェラの教えを彼らはすぐ身につけた。教え甲斐があるわ、とアヴェラが感じ入るほどに。
「お次は火加減を見ましょうか」
「はーい!」
元気な子どもたちとは裏腹に、やはりレイウェストの包丁捌きは心許ない。
「まずは動きを覚えるんだ。手早くすんのは慣れてからだ」
ギャメルは皇子へ教えを施すシスルを遠くから捉え、帰りが遅くなりそうだと、くつくつ笑った。
●てんやわんや
「いっ……た……」
喧騒に紛れそうなリディリディ・トゥラ・イェレミースのあえかな悲鳴も、人々は聞き逃さなかった。
「どうかしたのかい? あっ」
月が覗き込むと、細い指から垂れる鮮血が、起きた事態を知らせていた。
状況を察してやってきたアヴェラも穏やかに話しかける。
「大丈夫よ、とりあえず包丁を置いて」
「うう、は、はい……すみません」
謝る彼女の手をアヴェラが掬い上げ、瞬く間に赤を拭って包帯を巻く。
「一人で無理しちゃダメだぞ。周りを頼っていいんだから」
月が包み隠さず言うと、リディリディは情けなさから肩を落とす。内気な彼女からしてみれば、心配した冒険者や難民に囲われた現状は、穴へ入りたくなるもので。
そこでアヴェラが前向きな誘いを口にする。
「せっかくの綺麗な指が大変だもの、あの子たちと一緒に練習するのが良いわ」
「おねーちゃーん! ぜんぶ切れたー!」
「今いくわ!」
奥の台で作業していた子どもたちから呼ばれ、アヴェラが声を張った。有り難い誘いに応じて立ち上がったリディリディは、足元に撒かれていた玉ねぎの皮で足を滑らせ、盛大に顔から着地してしまう。
どたーん、と何処かで衝撃が跳ねるのも気に止めずチーズを挽いていたレオナルドへ、お呼びがかかる。
「ちょっとその蜂蜜酒、分けてもらえるかな?」
近くで湯を沸かすロスシーからだ。少し首を伸ばして彼女の後背を覗くと、湯の中で茶葉が踊っている。馥郁とした香りが湯気と共に昇天し、飴色の輝きで周りの興味も引いていた。
「どうぞ。甘いものも摂取してもらわないとね」
用途を解って瓶を渡したレオナルドに、ロスシーも唇へ笑みを刷く。
「ありがとう。お蔭様でとげとげした心も、少しはまあるくなるだろうさ」
咲き誇る薄桃が、彼女の双眸で優しく揺れた。
大勢の難民がいる以上、やはり虫の居所が悪い人や、やり場のない情念が燻る者もいるはずだ。そうした人々にも、冒険者たちは寄り添う。
「シチューですか。パンと一緒に、というのも良いかと思います」
ネーナの一言に、甘く薫るシチューを味見したセロンガードが、はっとした顔で固まる。
「すっかり忘れていました……パン、そう、パンです」
靄のかかっていた光景が澄み渡る。セロンガードが足りないと思っていたのはパンだ。
「シチューやスープに、パン。寒い夜も……きっと暖かく過ごせる、はず」
「はい。あたしのパンも、おいしいですからね」
自信たっぷりの笑顔を浮かべ、ネーナも肯った。
――同じ頃。
「手を洗わない悪い子はいないギャ?」
「洗ったよ!」
「シファーこそ洗った?」
「とっくに済ませたギャ!」
胸を反らして誇ったシファー・アルムグニーに、年上振りたいんろうなあ、とレオネベルが喉で笑う。
「ほら、次はこうして塩と水をだな」
自分の手をしっかり披露して塩と水加減を教えながら、レオネベルは炊き上がった米を手で包む。
「こんな感じ。どうだ、やれそうか?」
「やれる!」
意気揚々と米を握り始めた幼子たちに、レオネベルの眦もいつしか和らぐ。呼び起こされた孤児院の子たちと、姿かたちが重なる。沸き上がる懐かしさは、レオネベルの顔つきをほんの僅かに緩めてくれた。
どうかなどうかな、と間もなく成果を突き出してくる子たちへ、レオネベルは晴れやかに笑う。
「そうそう、上手にできてるじゃねぇか!」
直後、喜色溢れる子どもたちの朗笑が、炊事場にこだました。
彼らの声も尽きる頃、ソースを探し回っていたファイサルが、レオナルドの元へひょこっと顔を出す。
「すみません、チーズを少し分けて頂くことはできますか? ニョッキにかけたくて」
「ニョッキかい? いいね、このチーズにぴったりだ」
味わいを想像したレオナルドの声が立つ。
やがてファイサルの背を見送ったレオナルドは、この短時間で起きた出来事を蘇らせて首を傾ぐ。
(なんだか今日は分けることが多いな?)
意外に重宝される物だとわかり、レオナルドはまだまだ形を残すチーズの塊を労うようにぽんと叩いた。
わあ、とそこへ突如として沸いた幼き声に、リサとゲルダの目が真ん丸になった。怪我をしなかったかゲルダが尋ねると、鍋蓋や木べらを勇敢に握る子たちが照れ臭そうに笑う。
「びっくりしただけ!」
「そ、そう? よかった。お鍋は熱いので、触らないようにしましょうね」
「「はぁい先生!」」
リサに学びを請う同士だったはずが、作法や言い方からいつしかゲルダも先生と呼ばれていた。朗々とした彼らの返事に、ゲルダは頬をふくりと持ち上げる。そしてもうひとつ、彼女の胸を熱くさせるのは。
「ゲルダさんたちに子ども用をお任せしてよかったー!」
陽光の如く微笑むリサからの、さりげない信頼。
「ぼく子どもじゃないからこっち!」
「私も大人だもんっ、大人用にする」
背伸びで争う反応にぱちりと瞬いたリサは、仕上げとしてチーズを削り落としながら笑う。
「あははっ、じゃあ人参たっぷり食べてもらわないとね!」
「食べるよ人参ぐらい!」
「ほんとぉ? 信じるよ?」
「ぼく、約束はたがえないおとこだもん!」
弾むリサたちの会話を額縁の絵のように一歩引いて眺め、ゲルダはそっと胸を押さえる。
(わたしでも、お役に立てる……)
覚えた自信は深緑を湛えたゲルダの瞳を揺らし、笑みを綻ばせた。
一方レオネベルは、丁度一つの作業を終えたレイウェストへ手を振る。
「殿下、せっかくだから一緒にどうだ? おにぎり作ってんだ」
「うむ。おにぎり作りか……」
レイウェストは呟きながらも一通り周囲を眺め、各々の手で程よい大きさに握られていく様子に瞠目した。
それを認めたレオネベルが、子どもたちへ耳打ちする。
「殿下は作り方わかんねぇみたいだから、教えてやってくれ」
「「りょーかい!」」
びしっと敬礼したやんちゃな童一行は、レイウェストを取り囲みながら今し方覚えたばかりの手順を伝授する。
するとそこへ。
「レオネベルー! レオー!」
助けを求める声が届く。レオネベルが振り返ると、爪と皮膚の間に米粒を蓄えたシファーが、高速で迫ってきて。
「って、シファー!? お前が一番できてねぇじゃねぇか!!」
いびつなおにぎりと指に散る米粒を目撃し、レオネベルがぎょっとする。
「挟まって握り終わらないギャー!」
「指についたのは食べとけ!」
反射で促された通りに、シファーが手に付いた米を吸い取ると。
「ギャアアァしょっぱあああ!!」
思わぬ伏兵だった塩の塊に、悶絶した。
転げ回るシファーに、レオネベルや子どもたちが大笑いし――レイウェストも少し、笑いを零す。
●完成
羊耳を揺らして、アンネエルカは子の奏でる音へ意識を傾けていた。野菜を切る音。鍋を掻き回す音。ひとつひとつが生み出す音色の温かさは、彼女も知っている。だから音色をもう一種加えようと、野菜の硬い芯や端を切り刻んで鍋へ加えた。湯で踊る多彩な具に、子どもたちの視線も釘付けになる。
「スープってね、余すところなく食材を使えるのよ」
「捨てるとこがないの?」
そうよ、と薄く笑むアンネエルカの前へ訪れた少女が、不思議そうに顔を見やる。
「あたしも、お野菜の端っこなのかなあ」
言葉を欲して投げたというより、純粋に気になって問い掛けたようで。
自分より一回りも蓋周りも小さな彼女と目線が対等になるよう、アンネエルカは屈む。その拍子に揺れた淡い金色の髪が、少女の目を惹いた。
「みんな端っこで、みんな真ん中なのよ」
「お姉ちゃんも?」
「ええ、あなたと一緒」
首肯しながら告げると、少女の顔色がぱっと華やぐ。えへへ、と照れ臭そうに笑った少女はアンネエルカの髪をじっと見て。
「あたしも、お姉ちゃんみたいにきれいになれるかな」
「じゃあ、一緒に素敵なレディになりましょう」
差し伸べた手を少女は取ってくれた。アンネエルカはそこに希望を垣間見て、姿勢を正す。
遠く眺める星も確かに綺麗だけれど。希望に手が届きそうだとわかったら、きっと皆――頑張れる。そう信じて。
一方、バンダナで口元を覆っていたギャメルは、得意げに目許を和らげて、鍋を火から遠ざけた。湯気がもくもくと昇るスープでは、小麦団子や野菜、腸詰め肉が極楽そうに浸かっていて、見るからに食べ応えのある一品だ。
「安上がりで満腹になれる飯だ。へへ、ちょっと食ってみな」
「この時期だ、汁物は温まるし何より腹にたまる」
ギャメルに続いてシスルも胸を張る。
二人で作ったスープの味見を願えば、待ってましたとばかりにリディリディやナハト、そして子どもたちが匙を掲げた。
腸詰め肉を噛めば肉汁が溢れ出し、あまりの熱さにナハトがはふはふと急いで外気を取り込もうとする。すぐ傍ではリディリディが、モチモチ団子の食感に頬を押さえていて。
「ほひひーへふっ」
「美味いって? そりゃよかったぜ」
言葉にならない――熱さで喋れない――リディリディの感想もしかと受け取り、ギャメルは笑った。
しかしリディリディに降りかかったのは。幸せなひとときばかりでなく。
「舌を火傷してしまいました……」
適温で出される料理ばかり知る彼女は、出来立ての熱さを知らなかった。
「水をどうぞ。冷やし続けると楽になるはずです」
「ありがとうございます……」
ナハトの厚意を受け取り、リディリディは痛む舌を水で潤す。
そうしている間にも、子どもたちはお代わりを器へよそっていて。
「って、味見だけだからな。全部食うなよ?」
「「はーい!」」
「ったく、返事だけは素直だな……」
子がわんさか集まれば、後ろから忍び寄るのは悪しき影。
「無断のつまみぐいは、いけないんだぞー?」
「うわ!?」
「ひっ!」
背筋を伝う月からの指摘に、抜き足差し足と近付いていた子どもたちが一斉に飛びのく。
「食べたいならちゃんと断って、適量に。一人でも治安を乱すと終わりなんだぞ~」
真っ当な月の発言に、行き場なく彼らは顔を逸らす。逸らしたのだが。
「すみません、こちらできちんと言い聞かせておきます……!」
数名の難民が深々と辞儀をしてきたものだから、大変だねー、と月は長閑な響きを口に含む。
そうした光景の最中、ギャメルの胸を占めるのは喜びだ。配給の前に鍋が枯れては一大事だが、それでも。
(母さんほど上手じゃないけど……この味、気に入ってくれたみたいだぜ)
仰ぎ見たギャメルの視界に飛び込んできたのは、澄み渡った空だ。応える雲も陽もないけれど、ギャメルには心なしか――青褪めていた色が深まったように映る。
「こっちは、パンにチーズとミードで味を足した……お菓子の類だよ」
食事があるならおやつもある。スープやシチューの列に、レオナルドが並べたのは小振りに切り分けたパンだ。たっぷりのチーズと煮詰めたミードが、甘く香しい風を漂わせる。
「素敵ね、甘いにおいもだけど、チーズが……こんなに」
アンネエルカがぽつりと紡ぐ。
今となっては容易に堪能できない日常の味に、飢えている者も多いだろう。だからレオナルドはチーズの味が際立つよう、粉にした。頬張れば内側から溶けて染み込んでいく、そんな味わいを与えるために。国民が、帝国を忘れないように。
「故郷を想うための味も、少しくらい必要だろうさ」
レオナルドの双眸は誇りとも自信とも取れる輝きを宿し、難民たちを映し続けた。
「皆さん、こちらもどうぞ! あたしが焼いたパンです」
言いながらネーナが配るのは、焚火でも作れるお手軽パンだ。棒に生地を薄く巻き付けたそれは、片手で食べられる手軽さもあり、子どもを中心に人気が出る。
「焦げないようにくるくる回しながら焼くんですよ」
「くるくる? 楽しそう!」
「回すだけで焼けるの?」
「そうです。回すだけです」
好奇心に疼く子らの眼差しを浴びて、ネーナは嬉々として鼻を鳴らす。
食欲をそそる香りで溢れた炊事場には、チーズソースに絡めたニョッキもあった。淡く艶めくクリーム色を、ファイサルがレイウェストへ差し出してみる。
「皇子様もどうです? 味見、してみますか?」
「……良いのか?」
味見にはしゃぐ子らをぼんやり眺めていたレイウェストは、突然の申し出に喫驚した。そもそも『味見』という機会など有り得なかった彼にとって、知っているのに体験したことのない響きは、実に魅力的だ。しかも眼前で、子や冒険者たちが楽しげに行っていれば尚更。
そこへナハトも並び、同じ提案する。
「せっかくの機会です。レイウェスト様も召し上がられてはいかがでしょう」
皇族の食事とは、程遠い食だろうと二人にも分かっていた。
だからこそ。だからこそ、難民一同が見守る中での一口は、大きな意味を成す。
逡巡の素振りこそ見せたが、エフレムも護衛も傍にいない今、レイウェストは意を決して。
「では、いただくよ」
やや強張った緊張を孕んだまま、冒険者たちが、難民たちが作った料理をひとつひとつ味見していく。
「……言い表しがたい佳味だ」
聞き慣れぬ響きに一瞬、難民たちがきょとんとするも。
「これ程までに、あらゆる地のものと思われる味が一堂に会するとは……」
新鮮だ、と言い切るより先にレイウェストの一声が掠れた。温まるものを通した喉が、驚いたのだろう。
彼の反応を間近で知ったファイサルは、密かに息を吐く。
(良い感じの方みたいで、よかった)
楽観視はまだできない。期待を過度に寄せはしないが、それでもファイサルは願わずにいられなかった。山積みの問題が解決へ向かうように、と。
●温もり
アウル・アンサラーは値踏みする。
亡国の皇子という響きは、貴族にとっても民にとっても魅惑の果実だ。思惑蠢く社会にも、復興のための志にも興味はないが、帝国という地をかの皇子が諦めていないなら――依頼が舞い込む可能性も増えるはず。皇子が直々に依頼を寄越すにせよ、仲介者があるにせよ、実入りも良い仕事が増えて喜ばぬ冒険者はいない。
(……どんなヤツなのか、ここで見とくのは損じゃねぇ)
たとえ大金を積まれても、嘘にまみれた仕事なら請け負う気にすらならない。
(端から見た印象じゃぁクソ真面目な皇子サマって感じだがな)
頬杖をついて退屈そうに眺める。そうした姿勢こそ力が抜けたように思えるアウルだが、研ぎ澄ませた感覚を活かした警戒は緩めない。
最後尾。大きく書かれた札を掲げるのはエンデ・エトル・シャリオンだ。頭ひとつ飛び抜けたような身長の人よりも、遥かに目立つ。
「後ろに並んだものに、順に回していってくれ」
慣れた様子でエンデが各列の最後尾へ持っていく。すると思いがけない衝撃がエンデを襲った。
「あの、何て書かれているんでしょう?」
「む」
思わずエンデは停止する。帝国難民と一口に言っても、貧民から貴人まで様々だ。なるほどと一つ唸って、彼はすぐに札を塗り変えていく。字が読めぬなら絵だ。ここが最後尾だとわかる絵であれば、子どもにも恐らく理解できよう。
いざ活用してみると余程幼い子でもない限り、列の一番後ろだということを子どもも理解した。当然、視力の衰えた老人にも絵は見易い。
(これで、よし)
各列の後ろに高々と掲げられた、最後尾を示す札。迷子や横入りの防止にもなるだろう。双眸を細めて、エンデはまもなく影へ溶け込むように姿を眩ませた。
札だけでなく看板もある。
「はーい、スープが欲しいヒトはこっち! スープ以外のものが欲しいヒトはこっちだよー」
料理の絵を描いた看板を掲げて、クレア・エクレールは民衆を案内する。中には「それはどんな料理か」と尋ねてくる人もいたが、クレアは飽きることなく解説も兼ねる。なんでも屋としては、弁が立つのも大事で。
「おお、わかりやすい説明をありがとのう」
「どういたしまして!」
あの、と今にも消え入りそうな声が届いたのはそのときだ。
「ごはん、よくわからなくて……おねえちゃんにも、持っていきたくて。どうしたらいいですか?」
十にも満たない少年が、まっすぐクレアに尋ねてきた。襤褸をぎゅっと摘む手は、緊張に震えている。
「じゃあ、ボクとレイウェスト様のお勧めのひとつ! あつあつお粥と紅茶をどーぞ!」
「おかゆ?」
生まれて初めて耳にしたのか首を傾いだ少年へ、クレアは咲き誇ったままの笑顔で首肯する。
月がじっくり作り上げた米粥は、やさしさの味がする。だからだろう。赤子連れから噛む力が弱まった人にまでご用達となっていたのを、クレアは把握している。それを伝えると、少年は嬉しそうに列へ加わった。
一方、効率的な行動をセヴラン・クアルトは採っていた。調理班から聞いたメニューと完成予定の量を目安にお品書きを作れば、仲間たちも把握しやすい。整列できる人は、多少無理をしてでも自力で動ける者だ。彼らの心配はないが、寝所で待機せざるを得ない難民の数を把握するのも、大事な務め。
「今日のメニューはシチューに小麦粉団子のスープに……あっ、第一希望を教えて欲しいな」
「希望、ですか?」
配られるだけの日々を過ごしてきた難民にとって、思わぬ選択肢だ。困惑する様子を前にセヴランは続ける。
「食べられそうなものはあるかな? パンと……オニギリとか言うのもあるよ」
「おにぎり?」
「米を握ったものだよ。丸かったり、三角だったりして……」
広大な帝国の地から集まった人々だ。人によっては口にするどころか、見たことのない料理もあるだろう。人々の内で眠っていた好奇心も疼き出し、あれにしよう、これにしようと家族や知人との話し合いに発展する一行もあった。おかげで列の賑やかさが増す。
「キミは皇子殿下へ声をかけるのかい?」
どこからともなく現れたロベリアからの質問に、ぼーっと並んでいた難民たちが身を震わす。
「めめめ滅相もない……殿下へお、お、お声がけなど……」
「いやいや彼も民の声を聞きたいそうなのだから、むしろ話してあげないと」
皇族は雲の上の人と捉える帝国民は、やはり多い。ふうむ、と唸りをひとつふたつ捻ってロベリアは前を見据える。
彼女に限らず、皇子の道行きはフィーレン・ステオラーズにも関心があった。可能ならば一助となるよう働きたい心持ちも抱いている。そのために先ず何が必要で、何を優先するべきか――皇子の言動を基に見定めたかった。
「さあ、此方もある意味戦場ですよ」
背を叩く代わりに言葉で押す。降りかかった声音を好意的なものとして受け取り、レイウェストはフィーレンへ振り返る。広い眼でフィーレンが一帯を見渡すなら、皇子にこの場で求められるものは、もっと狭まったもの。ただ数だけがとにかく多い。
「気合入れて行きましょう」
そう続けたフィーレンに、レイウェストは深く肯う。
彼の傍でスープをよそっていたアルベルト=V=シュタールシュヴェーアトが、沈黙から遠い行列を前に皇子へ提案する。難民の希望となるべく、演説を打ってはどうかと。
「右に同じ思いです」
穏やかな物腰で器を配るアクセル・ランパードも連ねた。
演説。短いながらに強い意味を持つ単語は、レイウェストの胸裡へ潮騒に似たざわめきを生む。
「帝国の奪還を諦めていないという意思表示は、それだけで希望になる」
アルベルトの一言に耳は傾けつつ、当人は考えるのに集中していた。
「……人を集めるのはお任せくださいませ」
リーズ・クラヴィエがアルベルトを通して告げる頃になれば、思考を定めたレイウェストもかぶりを振る。
「今は心遣いだけ有り難く頂くよ」
恐縮です、とこうべを垂れたリーズは、目線を合わせぬまま後退する。
「遠慮があるなら、俺が代わりに……」
「演説に異存はない。ただ皆の腹が満たされるのが先だ」
言いかけたアルベルトの言を、皇子が遮る。前向きな返事に「そうだな」とアルベルトも応じ、そこへアクセルが音もなく歩み出た。
「殿下。我ら一同、帝国奪還のため刃となり盾となりましょう。そのことに代わりはございません」
付き従う者の重厚さを醸し出したアクセルに、レイウェストは落ち着かぬ心地に浸る。それでも。
「……ありがとう」
皇子が返した言葉は柔らかく、そしてどこか――潤んで聞こえた。
そして彼は呼気を細長く吐き出し、言の葉を続ける。
「民に冒険者という心強い味方があること、そなたはどう考える?」
突然尋ねられたリーズは憚られ、躊躇を食む。けれど当人から遠慮は不要と付け足されては、押し黙るのも失礼だと面を上げた。
「難民たちの今を楽にすることは、私どもにもできます」
けれど、とリーズの唇が震える。
「難民が抱える未来への不安……それを解消することは、殿下にしかできないと考えます」
そうか、と皇子は短く答え、果てのない前方をただただ見つめた。
同じ頃、別の所でニョッキを皿へ乗せていくリュシエンヌへ声をかけたのは、ハヤト=ガラン=ヴォルファングだ。
「よぉ! あれからちゃんと訓練は続けてるか?」
見知った顔にリュシエンヌの表情がより明るさを燈す。
「ええ、もちろんですっ。合間合間に励んでますよ!」
「そりゃ上々。知りたきゃ、また教えてやるぜ」
ありがとうございます、と一礼したリュシエンヌへ、ハヤトはそこで声を控えた。皇子に訊きたいことがある――託したハヤトの願いに、リュシエンヌはふいっと後方を確かめて。
「今はお忙しいですけど、後々キャンプに食事を配って回るとのことですので」
「そうか、じゃあそのときに声をかけるぜ」
慌ただしい中で話す内容ではない。だからハヤトはそのときを待った。
長蛇を整理しつつスィーリーンは遠方へ目を配る。食事を渡すレイウェストの姿があっても、エフレムはやはり見かけない。難民や冒険者が犇めく場で、これほど長いこと皇子から離れるのは、護衛としても異例だろう。
だからこそスィーリーンは沁み入る。
(エフレム様も殿下のお心を尊重したのでしょう……ああ、さすがエフレム様、気高く美しいお心の持ち主……)
冒険者がエフレムに『信用して貰えた』とも受け取れる。一度そこへ行き着いてしまえば、スィーリーンは自然と舞い上がり、うっとりと吐息だって落とす。はた、と彼女はそこで動きを停める。どれだけ内心で高ぶろうとも、警戒は緩めていない。
彼女が次に動き出したときにはもう、失礼、と断りながら男の前へ立っていた。あからさまな挙動を取った辺り、暗殺者の類ではないとスィーリーンにはわかる。
「食事の際に騒ぎを起こすのは、ご法度ですよ?」
皇子へ詰め寄る余裕も無く、苛立ちに駆られた男は目を細める。
「……っく、わかってるさ。けどよ、やっぱ……」
行き場のない想いが沸くのは止められないと、スィーリーンとて察している。だからこそ。
「お腹を満たしてから、考えてみてください。さあ、冷めないうちに受け取りましょう」
スィーリーンが微笑んだところへ、満を持して登場したハッタ・ムラムラは、ふわもふの毛並みと明瞭なる白と黒の境界を以って人々に接する。難民がどのような救いを求めているかも知るハッタだ。かける言の葉は疾うに定まっていた。大事なのはバランスだ。白が黒を深く侵すのも、黒が白を過剰に呑み込むのも良くない。
「ジャイアントパンダ神は告げた」
説法は厳かに紡がれる。
「多難の日々は即ち『幸運力』を今まさに溜めている状態」
「幸運……力?」
首傾ぐ人が現れるのも想定内。だからハッタは、しかり、と告げて。
「今はただ辛い毎日かも知れないが、必ず白と黒の量は等しくなる」
「白と黒……?」
目を白黒させる人々をよそに、ハッタが続けた。
「焦るな、しかし不満を溜め込み過ぎるな。己が不満を吐き出すことのみになっては駄目だ」
「だがなあ」
難民に募る不満は容易く拭えるものではない。ハッタもそれを理解しているからこそ、飾り気なく語る。
「不平を語るのであれば、同じ分だけ感謝の言葉を告げる。それがバランスだ」
バランス。まじないに似た言葉を、聴衆が繰り返し始めた。
「努々忘れるな、魂の天秤を偏らせることなく生きよ」
ハッタの説法は、血が昇りつつあった人を鎮めさせた。
そうして鎮めるパンダあれば、淀む空気自体を変えようとする奏者もいる。
「ここで一曲」
一礼したセヴランが、愛用の楽器を手に各列の四方を練り歩く。
「帝国で人気の曲がいいね。お嬢さん、教えてくれるかい?」
町で慣れ親しんだ曲を奏でれば、明るくも郷愁に駆られた人々から、啜り泣きも楽しげな歌声も一緒に響いてくる。
それぞれの想いを乗せた音色は天を翔け、キャンプ内を満たしていった。
一部始終を眺め、もしや、とフィーレンは口許へ手を添える。ここで発生する諍いそのものが、皇子の糧となるかもしれない、と。何ひとつ衝突も引っ掛かりもなく突き進むのも、ひとつの道だろう。だが今回、レイウェストは「難民の現状を知る」ことを望んでいた。
しかし警衛に就く冒険者が多い以上、諍いも衝突もほぼ起こり得ない。
なら、代わりに糧となるのは何か――思案したフィーレンは踵を返し、砂埃が舞うキャンプ内へ駆けていく。
●現状
整備されていると言いきれない難民キャンプの現実を目の当たりにしながらも、ミルル・マルル・ピスタチオの興味は薄まらない。ごった返す寝所、道端に座る女性や子ども。汚れた布に包まる病人。興じる遊びもなく、会話にも飽きて行き交う姿を眺めるだけの人。どれもミルルには新鮮な光景だ。
「お食事の時間ですよ、皆さんの分はきちんと用意されておりますので、焦らず炊事場前へお願いします」
配給を知らせて回るのが、此度の役目だ。
(流入する人々が増加している、との話もありましたけど……)
不審者や妙な動きをしている者は、今のところいない。軍人や賊らしき風体の集いもあったが、ここでは平たく難民だ。おはようございます、こんにちは、と挨拶も兼ねたミルルの行動は、魔が差しかけた者の気力を削いでいた。
別の通りでも、話しかける冒険者は絶えない。
大丈夫ですかとアムが呼びかければ、大丈夫ですと返ってくる。遠慮めいた匂いはせず、アムも一定の距離から踏み込まない。彼らには彼らの領域が存在する。助けになれても日常を侵す真似はしたくなかった。
そして遠慮からくる「大丈夫」はアム自身も嗅ぎ分けられる。冒険者が大勢で寄ってきて怖がられないかな、との懸念も杞憂に終わった。これまで難民キャンプのため依頼をこなしてきた冒険者たちの影響が強く、人々は冒険者というものを温かく出迎えてくれた。
「おねーちゃーん、あそぼー!」
通りで球蹴りしていた子どもたちから誘われる。容姿も相まって、一緒に遊んでくれそうな気配が濃かったのだろう。飛び跳ねる子らの気持ちに応え、アムは抜かりなく準備運動を始めた。
「いいですよ、お姉さん本気でいきますから、かかってきなさい!」
「「やったー!」」
まだまだ善悪の分別もできぬ子の相手ができる人材は、ここでは貴重だ。食事の配達や声かけに駆け回る仲間へ子どもがじゃれつくのも防ぎ、スムーズな提供を縁の下で支える。
アレン・ボールドウィンの足音がキャンプ内を駆け巡った。
「よ、飯の注文受け付けるぜ!」
寝所の幕越しに呼びかけて回れば、体調を理由に篭っていた人が次々と顔を出す。予想より多いとアレンは目を丸くした。
「アンタが料理を作ったのかい?」
「はは、まさか! 俺は食う方が得意なんだ、あっ、皆の分は食ったりしてねぇからな!」
賑やかさを連れていくアレンに、老人も小さく笑う。
そうしていくうち、ある寝所に座る赤子を抱いた女性から、アレンは目が離せなくなった。
「生活する上で困ったことは……あるよなあ」
「うん、困ることだらけだね」
苦みを噛んで笑った女性に、アレンの顔色も微かに曇る。ふと落とした視線の先、記録した料理名の少なさがアレンには気掛かりだった。この人の要望は具少なめのスープだけ。
「よっしゃ! 待ってな! パンなら枕元に置いとけるし、持ってきてやるよ!」
すっくと立ち上がったアレンは、女性が口を開くよりも早く、風のように走り去る。
「冒険者の話はいろいろ耳にしてたけど。……あの人も親切なんだね」
砂埃が踊る足跡を見つめ、女性はそっと微笑んだ。
ファルマ・アラーティもまた、料理を配達するため各区画を歩いていた。腰を下ろして一人一人とおしゃべりをし、気が紛れるよう交流にも励んで。要望を直接訊くのではなく、会話の中から不安を探り、脳内で纏めていった。
配給に向かえない人は、弱っている人と呼んでも過言ではない。シチューの具を小さく砕き、飲み込む力が弱ければ水を生んで手助けし、むせたら背を撫でる。粥は火傷しないよう温度を確かめ、口へ運んであげた。ファルマの献身は、凝り固まった難民たちの痛みも、苦しみも、解していく。
「なんだか懐かしいわ」
老婆がうっそり眼を細めて呟いた。
「娘がよくシチューを作ってくれたの。ふふ、なんだか味が似てて」
「そう。お料理上手なお嬢さんなのね」
ファルマの眦もいつしか和らぐ。上品そうな雰囲気を纏う老婆は、もう一度吐息で笑って。
「家庭教師になりに帝都へ行ったのよ。きっと今も熱心に教鞭を揮っているわ」
彼女が心の底からそう告げたのかどうか、ファルマにはわからない。ただ幸せそうに頬をふくりともたげた老婆に、良い先生なのね、と囁くことしかできなかった。
その頃、寝所を回るリーズの手は痛みを休ませ、苦悶の顔つきを人々からそっと拭っていく。
「これで大丈夫です。いきなり歩くと身体が驚くので、ゆっくり動きましょう」
「悪ぃな嬢ちゃん、助かる」
まともに歩けなかった男性は、膝の曲げ伸ばしをしながら謝意を傾ける。薬がなくとも治癒の術や知識は活用できた。怪我は勿論、栄養失調や拗らせた風邪など、寒さが募る今の時期は治りにくい病も多い。
少しでも和らぎ、少しでも快方へ向かうよう、リーズは手を尽くす。
野の美を捉えるロゼットのまなこも、今ばかりは助けを求める人々の輪郭だけを映している。先刻見かけた皇子へ、人々の意識が集まるのも目撃した。けれど彼女は恭しく頭を下げたのみで、彼へと向かうつま先は持たない。
(助けが必要な人は、ここに大勢いるんだもの)
成せることを。成すべきを。常より教会を拠点に動くロゼットは、人里から離れた難民キャンプにおいても、何ひとつ変わりはしなかった。そんな彼女が提供されたシチューとパンをトレイに乗せて運び入れたのは、医療用に設けられた天幕。重篤な理由で出歩くのも困難な人のうち――ほんの一握りが身を寄せ合う拠り所だ。
「皇子様かあ。一目、焼き付けたいもんだなあ」
皇子の話で盛り上がっていた彼らが、ふと呟く。彼らの意思を汲み、ロゼットはリハビリの助言を贈る。
「足を揉んで血を巡らしてみましょう。支えがあれば、遠くから拝むことも叶うかもしれません」
「……お。そうかね?」
声へと滲んだ期待に、ロゼットははっきり伝わるよう深く頷いた。
別の天幕にも、冒険者はいる。負傷の末に流れ着いた軍人の集まりは、鎧を纏わずともコルネリウス・アーラにはすぐ見分けられた。薄汚れながらも武具を磨くことに余念のない彼らに、少しほっとする。コルネリウスの心境を、兵士たちもどこかで悟っていたのだろう。難民でなくとも、帝国の崩壊により失ったものがある人は――やはり似た顔をする。
コルネリウスがスープを手渡せば、不意に触れた相手の指は酷く冷えきっていた。
「……話してみてくれませんか?」
野菜の素朴さが染みるときのように、彼女は穏やかに、そして柔らかく囁く。
「きっと、気持ちの整理に繋がると思うのです」
器から伝う熱さに、兵たちも手が痺れる感覚でいた。加減が操れずにすり抜けかけた器を、コルネリウスは手を重ねて支える。一緒に、その温もりを持ってあげた。
「お互い初めてのことだらけですから。共に歩みましょう」
そう告げて、スープが彼らの胃や腹を温めるのを待つ。
やがて、彼女の後ろで様子を見ていたレイウェストが、静かに歩み寄り膝をつく。
「殿下、なりません……一兵卒の前で、膝を……」
兵士が慌てて身を起こそうとするも、レイウェストは片手で制し、こう話した。
「そなたらは誇り高き帝国軍人だ。だからこそ身体を労ってくれ」
コルネリウスは両者のやりとりに、仄かな笑みを食む。
きちんと耳を傾けて、寄り添う――きっと「兄さん」も、そうしただろう。
天幕から離れたところで、レイウェストはハヤトから挨拶を向けられた。
――帝国崩壊の折、その瞳で何を見てきたのか。
ハヤトが尋ねたかったものだ。人伝に知ったことは多い。ハヤトも情報収集に傾心していた。ただ、情報としての上辺ではなく、崩壊の瞬間に遭遇した当人の言葉を直接聞きたかった。そんなハヤトの心内を察したのか、レイウェストも「知っている情報ばかりだと思うが」などという前置きはしない。わかった、と端的に答えて話すのみだ。
空気の重さ。におい。音。震動。色。五感に沿う『話』をハヤトは彼から知る。
もちろん総ては知り得た情報と変わりなくとも、それでも。
「……感謝する」
帝国内の現状こそ不明でも、あの日のことを直接聞ける機会はハヤトにとって意味を持つ。
望みをとりあえず果たしたところで、ハヤトは前方に佇む天幕を目で示す。
「動けぬ傷病者は未だ多く……是非とも」
「ああ、そうさせてもらうよ」
見送るハヤトへ静かに首肯し、レイウェストは彼から離れた。
介助のため寝所をひとつひとつ辿っていたフィリスティア・リュナ・ブルーメルティスは、俄にざわついた通りへ振り返り、その姿を知った。
(あの方がレイウェスト殿下……)
未成熟さを醸し出す空気の所々から、結い合わせた風格の一端が覗いているように思えて、フィリスティアは目許を緩める。周りの視線を一瞬で吸い寄せた彼の風格は、皇族たる所以なのか、それとも。
衆目の合間から覗くのはミルルも同じだ。
(あ、あ、あちらがとっても美人と噂の……皇子様……!)
拝顔が叶いあわわとうろたえたミルルは、遠目でもわかる美貌に思わず手を合わせていた。
多くの眼に射抜かれながら、レイウェストは大きな幕をくぐる。
「がはは! 仕事がえっとあってええのう」
食を尊ぶジョン・ベアーにとって、此度の仕事は張り切らずにいられない。空になった食器を片端から積み上げるジョンの姿は、ショーのように人目を惹いていた。
かっこいい、すごい、と子どもの輪から歓声があがる。
「食い終わったらわしに寄越してくれ!」
「これもいける?」
「いけるぞ! ぽーんと放ってくれ、ぽーんと」
「ぽーん!」
大道芸の如く皿の塔を築き、子に投げられた器も華麗に乗せていく。そんなジョンの姿に見入る幼子もいて、おかげで子に時間を取られていた親も、冷めかけのシチューを食べる余裕ができた。
朗らかな天幕の下、咳込んだ男の背を落ち着くまでネモが摩る。無理に水や食事を遠そうとすれば、ぶり返す可能性がある。だから彼がゆっくり食べられるまで、付き添っていた。片足に巻いた包帯は既に汚れ、替える余裕が無いのだとネモにも知れる。本人曰く、傷は塞がっているから慌てなくて大丈夫とのことだが。
(腹は満たせても、衛生面がまだまだ劣悪だ)
環境面の現実を、ネモやジョンと共に天幕を回っていたレイウェストも当然知ることとなった。
「食え」
端的な一声と避け切れぬ匙をぐいと出され、戸惑ったのは他でもないレイウェストだ。堅苦しい挨拶も恭しく垂れる頭も、今はちょっと違う。そう考えたネモの真っ直ぐさは、皇子に距離の近さを痛感させる。
「配って歩いて、そればかりで食っていないだろう。食え」
迷いのない視線と匙に、皇子は固まったままだ。
「余輩は此方の事を知らん。此方も余輩の事を知らん」
面差しひとつ変わらず話すネモに、彼も黙って耳を傾けた。
「……であれば、温かい一杯を、共に感じる事から始めてもいいとは思わぬか」
「がはは! 一つ釜の飯を食うなぁ、話合うより余程気軽な相手への理解じゃ」
「そ、そう、か」
たじろぐレイウェストに、ジョンはうんうんと頷くばかりで。
だから彼も、ネモから出された匙をはくりと咥える。縺れて絡まる水分と旨味。具が揉み合ってできたほろほろとした食感は、美味いと表現する他ない味だった。
●その後
食器を回収しながら、エンデはひよこのようにくっついてくる子どもたちと話していた。話すといっても、子どもたちからやや一方的に興味の矢でちくちくされるだけだ。
「料理のときいなかったよね、どこかいってたの?」
「作る方は、自信ないからな」
エンデが淡々と返すも、そうなの、と子どもたちは不思議そうだ。
「こんど一緒に練習する?」
「今日いっぱい教わったから、あたしも教えられるよっ」
無垢ゆえになかなか解放してくれず、エンデは皿洗いの時間まで彼らと行動をすることとなった。
後ろではセロンガードが、羊皮紙を子どもたちへ贈っていた。
「レシピ、わかりやすく記したから」
きっと役に立てる。
祈りにも似た声音で話した彼へ、幼子たちは会釈する。その両手でしかと羊皮紙を受け取りながら。
一方レイウェスト皇子はというと。
「良いお話だけではないでしょうけど、どの様に感じられましたか、殿下」
皇子へ一礼したフィリスティアから、純一なる問いをかけられていた。単なる好奇心で尋ねたのではない。フィリスティアの所思は、帝国の未来よりもレイウェスト自身の『世界』を念うもの。強くも慈愛を含んだフィリスティアの眼差しに射抜かれ、皇子はしかと耳を傾ける。
「どう思った?」
率直な問いをロベリアも繋げた。
「彼等の話を聞いて、感じたものはあるだろう」
レイウェストは押し黙って顎を引く。言の葉を連ねに連ねて思考をいじくり回そうかと計画を練っていたロベリアは、彼の揺るぎない眼差しを認めた。彼は何かを見ている。
「彼等に伝えてはくれないだろうか。良い機会だと思うんだ」
「そう、だな……感じたものは多い。一言では言い切れぬほどに」
レイウェストは見下ろした拳を、きゅっと握り締める。
そこでフィリスティアが息を呑む。静かな紅が、燃えている。彼の眸に見出した炎は鮮烈な印象をフィリスティアに与え、そしてどこまでも、深い。フィリスティアは感じた。透ける程の美しさながら、彼の紅には底がない。
――このお方なら、きっと。
そこへ息を切らして走ってきたフィーレンが提出したのは、難民の反応を記した意見書だ。嘆願書と呼ぶには弱い主張もあり、あくまで意見や要望を軽く纏めただけのもの。さすがに全員の声を記すには至らなかったが、少なからず民の声は届く。
「文字を書けない者の声も認めてあります」
皇子は意見書を受け取り、安堵の息を吐く。
「ありがとう、走り回ってくれたのだな」
和らいだ空気にふと差し込んだ、がやがやとした喧騒にレイウェストたちは気付く。
「わっ、私、アルカンジュ。ふわふわの可愛いものとか好き……だよ!」
アルカンジュ・クリアハートの自己紹介は実に愛らしい音を響かせ、一帯の空気を和ませた。
いったい彼女は何をしているのか。問われれば四辺に集った人々はこう答えるだろう。自己紹介だ、と。
木箱で台を築き、彼女が提案した時間と舞台。キャンプの安定により新しく辿りついた難民が多く、おかげで来たばかりの隣人の顔もよくわからぬ状況が最近は続いている。それを聞いたアルカンジュの思いつきは、普段あまり声を張らない人々にとって気分転換の場にもなった。
己の名を改めて模り、自分が何者かを確かめる絶好の機会と化している。
「リュシエンヌさんも、よければ……!」
「私、ですか?」
ぱちりと瞬く少女へ、アルカンジュはこくこくと頷く。眩しい程キラキラしたアルカンジュの瞳は、いろいろな人のことを知りたい気持ちでいっぱいだ。
やってみます、とアルカンジュへ答えた少女が台へ登る。
「リュシエンヌと申します。ええと、物語や刺繍が好きで、あとは斧でのお稽古がもっとしたいです!」
「よっ、リュシー!」
「さすがおてんば娘!」
「ちょっと、おてんばは余計ですよっ」
難民からの茶々にプリプリしたものの、達成感からリュシエンヌはアルカンジュへ手を振り、アルカンジュも気恥ずかしげに振り返す。
難民も冒険者も隔てなく自己紹介する流れを、レイウェストもじっと眺めていた。
「あの、皇子殿下はどう、です? 何をしたいかとか、お話するのは」
アルカンジュは彼にも誘いを寄せて。
「……何をしたいか、か」
レイウェストの目指は熱く、やがて台へと吸い寄せられていく。
●演説
「親愛なる帝国の輩よ! 私はレイウェスト・バルダス」
名乗りは思いのほか響いた。
「先ずは視察の受け入れ、感謝する。皆と触れ合うことで得たものは……あまりに、多い」
雲集した難民は皆一様に彼を映す。
「見たもの、聞いたもの……感じた味わい、温度。すべてが礎となろう」
「良い生活をしてる奴が、偉そうに……!」
不意に、やるせなさで打ち震えた男が石を掴んで腕を翳すも、真っ先にアウルが止める。
「衝動的にバカやる奴を何て呼ぶか知ってるか?」
「いででで!」
捻り上げればあっという間に降参した。放してやってくれ、とレイウェストがアウルへ伝えれば、男は黙って解放される。
「私に石を投げても構わない。だが、道を逸れることだけはしないでほしい。……そなたらは帝国の宝なのだ」
レイウェストの発言に、今しがた投石を試みようとした男が面食らう。
「そなたらの投じた一石が、上げた声が、皆を……私を前に進ませる。故に、約束を交わしたい」
約束。誰もが知る言葉の強さは、意識を引き付ける。
「我らがかの草原に帰るその時まで、歩みを止めないでほしい!」
生きてくれ。そんな念いを込めて彼は喉を開く。
「私は、そなたらにこの身を捧げる! 共に、腕を振り上げ、声を嗄し続けよう!」
渇きを覚えながらも、声が溢れ出て止まらない。
「その意志、その想いは、私が必ず連れて行く! そしていつの日か……」
飲み込むのは難民たちが吸っているものを同じ、空気だけ。
レイウェストは、彼は果たして――。
「共にシルトラースの旗を掲げることを、ここに誓おう!」
なにを、その眸に映し続けるのだろう。
マスターコメント
イベントシナリオ(50人)易しい 報酬:少ない40 / 4〜40人
2020年11月21日 10時28分42秒 公開
参加者
ハッタ・ムラムラ
蒋・璃龍
ゲルダ・クライン
コルネリウス・アーラ
アンネエルカ
リーズ・クラヴィエ
アルベルト・V・シュタールシュヴェーアト
シファー・アルムグニー
スィーリーン
アクセル・ランパード
リサ・ベイカー
ロスシー
ジョン・ベアー
- ネモ
- レオネベル
レオナルド・ピーフォウル
- イェレミース トゥラ リディリディ
ギャメル
セヴラン・クアルト
ハヤト=ガラン=ヴォルファング
シスル・ノーティラス
エンデ・エトル・シャリオン
ロベリア
フィーレン・ステオラーズ
アヴェラ・ウッチェロ
アンジェリッタ クラリンド
アウル・アンサラー
アレン・ボールドウィン
ロゼット
クレア・エクレール
セロンガード・シュタインドルフ
ミルル・マルル・ピスタチオ
フィリスティア・リュナ・ブルーメルティス
アルカンジュ・クリアハート
ネーナ
ファルマ・アラーティ
ファイサル・アル=ファルド
ナハト・シュライバー
アム
月
相談掲示板
ロゼットよ。よろしくね! 調理と提供、どちらでも行けるけど人手が多くいりそうな (2)提供を予定しておくわ。調理が居なかったら考え直すけど。 限られた食材で腹持ちの良いものって、何があるかしら。 季節的に、暖かいスープとか?料理達者な人、いるかな。
みんなよろしくな。オレはギャメル。 第一希望は裏方の(1)調理だが、人数調整が必要だったら他にうつっても問題ねぇ。 自炊はしてるが特に調理技術が高いってわけでもねぇからな。(料理スキル未所持) 安上りで腹が満たせる食事ってーと小麦粉を練った団子のスープとかどうだ? これに肉だの野菜だのも入れられりゃ、そこそこ滋養のある食事になるんじゃねぇかな。
ハッタだ。世話になる。 おれは調理でも提供でもどちらでも構わない。 とは言え、様子見ばかりが増えても状況が見えてこないだろうしな。 一旦は2の提供の方、としておこう。
はじめまして、私はセロンガードです。 今回はよろしくお願いいたします。 スープはとても良いと思います。その際、野菜をふんだんに使うことで野菜自体から染み出した水分でかさが増すので節約にもなり、水の無駄遣いにもなりづらいかと。水は今回豊富とのことでしたが一応… 小麦粉は少し難しいところですね…グルテンが悪さをするかもしれませんがふむ…シチューなんて如何でしょうか?あるいは、材料や多量のミルクの確保が難しいのでしたらポトフでしょうか? ギャメルさんの小麦粉を練った団子のスープも良いかと思われます。ちなみに、アレルギー等を懸念する必要は多分なさそうなので割愛致します。 どうしましょうか…? 私も希望は(1)の調理で立候補致します。 裏方が…好きなのです…
アムです、どうぞよろしくお願いします。 えっと、私は(2)提供でいこうかなと思ってます。 料理もお手伝い出来なくはないんですが、怪我なんかで動けない人達の様子をみてあげたくて…。 お話なんかも聞けたらなって思ってます。
スィーリーンと申します。 よろしくお願いします。 (2)提供の予定です。
シスルだ。よろしくな。 あたしは(1)の予定だぜ。料理はまあ、苦手じゃねーし。 ていうか限られた材料でどうにかするってのは多分得意な方だと思う。 小麦団子、悪くねーと思うわ。簡単に準備出来て腹にたまるし。 皇子サンがうまいことやれんのかも、まあちょっと気になってんだけどな。 世間知らずっぽいしな。
コルネリウスです。宜しくお願いします。 今のところは(2)の提供に回れたら、と思っています。 お料理については、一度にたくさん作りやすくてお腹を満たせるスープは良いかと思いますね。
アウルだ。よろしくなァ。 俺ァ周囲の警戒を主にしようと考えてるぜェ。 護衛自体はいるみてぇだし、付いて歩くような真似をする気はねぇがなァ。 妙な考えを起こすヤツが居る可能性はゼロじゃねぇし、そン時に皇子サマがどうするのかは興味があるモンでねェ? まァ、人手が必要で【1】か【2】のどっちかになれってンなら、【2】の提供に回るぜ。
ルナだよ。よろしくね。 ルナは1の予定。冒険者が持ち寄った食材〜ってあるからプレイングで指定するかアイテム装備すれば持ち込んだ扱いなんだろうか? ルナはお米を使う予定。 食糧不足は今日だけの問題じゃないから保存が効くかと思ってね。 人数配分気にしてる人いるみたいだからまとめるね。字数が気になるところだけど。 違ってたら修正お願い。 【1】 ギャメル セロンガード・シュタインドルフ シスル・ノーティラス 月 【2】 ロゼット ハッタ・ムラムラ アム スィーリーン コルネリウス・アーラ アウル・アンサラー
ナハト・シュライバーです。 【1】で動く予定ですのでよろしくお願いします。 メニューはスープ類、可能ならポトフのような具が大きくてさらっとしたものと、とろみのあるシチューのようなものの二種類用意出来たらと思いました。 スープに限った話ではなく、何と言ったら良いかちょっと悩むんですが……選べる自由があると良いかな、と。 【1】 ギャメル セロンガード・シュタインドルフ シスル・ノーティラス 月 ナハト・シュライバー 【2】 ロゼット ハッタ・ムラムラ アム スィーリーン コルネリウス・アーラ アウル・アンサラー
No.12
ウォーリアのレオだ。よろしく頼む。 シファーと【1】で調理の手伝いをする予定で考えてるぜ。 スープ案も出てるが、簡単なものってことでおにぎり辺りがいいか?と考えてたんでオレは月の案に乗っかる形になるかな。稲作自体は行われているみたいだからそこは大丈夫そうだが持ち込みが可能か、が心配ではあるけど。リュシエンヌに確認できるかな? おにぎり問題なさそうだったら刃物も使わないし、小さい子とか調理も始めてだろう殿下と一緒にやっても大丈夫そうかな?と思ってるところだ。 スープの方も準備問題なければ味が違う2種類ぐらいあってもよさそうだと思うぜ。 【1】 ギャメル セロンガード・シュタインドルフ シスル・ノーティラス 月 ナハト・シュライバー レオネベル 【2】 ロゼット ハッタ・ムラムラ アム スィーリーン コルネリウス・アーラ アウル・アンサラー
ファルマよ、よろしくね。 人数に偏りがあれば移動も考えるけれど、とりあえずは(2)で提供に回ろうと思ってるわ。 【1】 ギャメル セロンガード・シュタインドルフ シスル・ノーティラス 月 ナハト・シュライバー レオネベル 【2】 ロゼット ハッタ・ムラムラ アム スィーリーン コルネリウス・アーラ アウル・アンサラー ファルマ・アラーティ
ジョン・ベアーじゃ。よろしく頼むでぇ! わしは提供の方に回らせてもらおうかのぅ。料理は食う専門じゃけん! まぁ、人手があって困ることはなかろ!考えるきに!がはは! 【1】 ギャメル セロンガード・シュタインドルフ シスル・ノーティラス 月 ナハト・シュライバー レオネベル 【2】 ロゼット ハッタ・ムラムラ アム スィーリーン コルネリウス・アーラ アウル・アンサラー ファルマ・アラーティ ジョン・ベアー
レオナルドだ、よろしく頼むよ。 僕は調理の方で手伝わさせてもらおうと思っている。 当たり前だが、此処のキャンプにいる者は帝国人だらけの筈だ。 彼らが慣れ親しんだ味という意味で、チーズを持ち込んでなにかしようかと考えているよ。 【1】 ギャメル セロンガード・シュタインドルフ シスル・ノーティラス 月 ナハト・シュライバー レオネベル レオナルド・ピーフォウル 【2】 ロゼット ハッタ・ムラムラ アム スィーリーン コルネリウス・アーラ アウル・アンサラー ファルマ・アラーティ ジョン・ベアー
No.16
む、む、む…料理の種類は既に豊富なようだしな…毛が混入したと言われても嫌だしな… 余輩は提供の方を手伝い、ご飯を食べさせる側にまわるぞ 【1】 ギャメル セロンガード・シュタインドルフ シスル・ノーティラス 月 ナハト・シュライバー レオネベル レオナルド・ピーフォウル 【2】 ロゼット ハッタ・ムラムラ アム スィーリーン コルネリウス・アーラ アウル・アンサラー ファルマ・アラーティ ジョン・ベアー ネモ
リュシエンヌと申します。皆さんよろしくお願いいたします!
みなさま、はじめまして。ミルルと申します。 どうぞ、よろしくお願いいたします! あ、あの…っ。私、こちらのキャンプは初めて伺いました。 どんな方たちがいらして、どんなお暮らしをされているのが実のところ興味津々ですっ ですので【2】の提供がてら、キャンプの中を見学させていただこうかと……! アンサラー様が警戒を主にされるとのことですので、 何か気付きが御座いましたら、共有をさせていただきに参りますね! 他にも、キャンプの中を探検される方がいらっしゃいましたら ぜひぜひっ情報共有をさせてくださいませっ♪ 【1】 ギャメル セロンガード・シュタインドルフ シスル・ノーティラス 月 ナハト・シュライバー レオネベル レオナルド・ピーフォウル 【2】 ロゼット ハッタ・ムラムラ アム スィーリーン コルネリウス・アーラ アウル・アンサラー ファルマ・アラーティ ジョン・ベアー ネモ ミルル
蒋・璃龍、です。よろしくお願いする、ます。提供で、手伝わせてもらうつもり、です うっかり、発言更新が入ったから、再投稿する、ます あと、皇子殿下は、難民の生活を、知りたがってるなら、料理の手伝いをして、提供で、けが人の様子も見てもらって、料理も一緒に食べてもらって、いろいろ、全部体験してもらうのがよさそうだと思う、ます。 だから、提供の皇子殿下は、ワタシのほうで書こうと思う、ます、けれど、料理のほうで、お手伝いとかお願いするのなら、誰かにお願いしたい、です 【1】 ギャメル セロンガード・シュタインドルフ シスル・ノーティラス 月 ナハト・シュライバー レオネベル レオナルド・ピーフォウル 【2】 ロゼット ハッタ・ムラムラ アム スィーリーン コルネリウス・アーラ アウル・アンサラー ファルマ・アラーティ ジョン・ベアー ネモ ミルル 蒋・璃龍
おーっす! ハヤト=ヴォルファングだ、よろしくな! ちっとまだ調理か提供かで迷ってるんで決まったら宣言するな! 皇子には個人的に帝国の現状について聞いてみてーこともあるんで話しかけてみるつもりだけどな。
ゲルダです。ええと、よろしくお願いします 。 少しだけ悩みましたが、お料理のお手伝いをさせていただきたいなって思っています。 あ、でも……わたし、お料理は、あんまりしたことがなくて。 ですので、わたし自身がお料理を作る、というよりは、一緒にお料理を作る子どもたちのサポートに回れたらな、と。 【1】 ギャメル セロンガード・シュタインドルフ シスル・ノーティラス 月 ナハト・シュライバー レオネベル レオナルド・ピーフォウル ゲルダ・クライン 【2】 ロゼット ハッタ・ムラムラ アム スィーリーン コルネリウス・アーラ アウル・アンサラー ファルマ・アラーティ ジョン・ベアー ネモ ミルル 蒋・璃龍
No.23
リディリディといいます。 あの・・・、よろしくお願いします。 あ、その・・・、配膳の方には回れそうにないので、お料理の側へ回して頂ければありがたいです。 ただ料理を作ったことがほとんどないので・・・、単なるお手伝いという形になると思います。ごめんなさい。 【1】 ギャメル セロンガード・シュタインドルフ シスル・ノーティラス 月 ナハト・シュライバー レオネベル レオナルド・ピーフォウル ゲルダ・クライン リディリディ 【2】 ロゼット ハッタ・ムラムラ アム スィーリーン コルネリウス・アーラ アウル・アンサラー ファルマ・アラーティ ジョン・ベアー ネモ ミルル 蒋・璃龍
リサです!わたしは、(1)行こうかな。 料理は…簡単な調理くらいかな… 頑張りますので、よろしくお願いします。
フィーレンだ。宜しく。 俺は(2)で手伝う予定だよ。
やあ、ボクはエルフのロベリア、見ての通り悪い魔女さ。 皇子殿下が直々に配給するようだし、ボクもお手伝いしようじゃないか。 うーん、番号で言うと、ボクは(2)で向かう事になるかな? ボクも調理を手伝ってもいいんだが…あまり得意ではないのでね(難民が倒れる事を危惧) 折角、難民達の今を皇子に…皇子には難民達の事を知ってもらう機会だ ボクに出来る事をしようじゃないか。
アンジェリッタ・クラリンドと申します、お見知りおきを。 一応、料理は働いている店で教えてもらっているので心得はございます。 今回は(1)で調理の指導を行わせていただければ、と。 レシピは各々持ち寄りのものや、今出ている案で味のバリエーションがあるのはとても良い事だとおもいます。 あとは難民同士でも顔見知りじゃない人はいるようですので、 一緒に調理する方々(子供達等)を募るのであれば仲良くなれるように取り計らいたいものでございますね。
遅くなってしまったわね。アヴェラよ。よろしくお願いするわ。 私も(1)で調理に回るわ。一応元メイドなので、そこらへんの技術はあるから、子供達にお手本を見せたり、力になれると思うわ。 ◆現時点の参加者分布 【1】 12人 ギャメル セロンガード・シュタインドルフ シスル・ノーティラス 月 ナハト・シュライバー レオネベル レオナルド・ピーフォウル ゲルダ・クライン リディリディ リサ・ベイカー アンジェリッタ クラリンド アヴェラ・ウッチェロ 【2】 13人 ロゼット ハッタ・ムラムラ アム スィーリーン コルネリウス・アーラ アウル・アンサラー ファルマ・アラーティ ジョン・ベアー ネモ ミルル 蒋・璃龍 フィーレン・ステオラーズ ロベリア
は、ハァーイ…皇子ィ…(びっくりしてねっとりした感じの言い方になっている!) あ、アルカンジュ・クリアハートだよ…! 行動はまだ考え中、かな…。 上手く難民さん達が交流できる企画とかないかなーって…! 思いついたら発言させてもらうね…!
エンデ。よろしく。 (2)の方になる、かな。
おはようございます。 ネーナです。よろくお願いします。 何か手伝うことができるのではないかと思って、来ました。 食材は何があるんでしょうか。 水がありますし、パンを作りますね。
どんな食事を作るか、相談で挙げられたものをまとめてみたぞ。 もしも抜け落ちがあったらごめんな。 ・パン ・おにぎり ・チーズを使った料理 ・小麦団子のスープ ・ポトフ ・シチュー 炊き出しって量を多く作るイメージがあるから、複数人で同じ料理を作っても良さそうだ。 オレは小麦団子のスープ(洋風すいとん)を作る予定だが、一緒に作ってくれる人がいれば嬉しい。 野菜の種類を増やすとか、料理を美味しくする方向の工夫を入れるのも歓迎だぜ。 ・小麦団子のスープ 小麦粉に水を加えて匙で練る。 人参とキャベツとポロネギを切り、ソーセージと煮込む。 食材を切る時に大きさをそろえる。具の大小でもめたりしねぇようにな。 スープが煮立ったら小麦粉団子を匙で投入。 団子が浮いてきたら完成。
やる事を決めたので(2)で行動しようかな、って思うよ…! 料理を待ってる間、ただ列に並んでるだけだったら暇だろうし… 自己紹介大会みたいなのを出来たらいいなって…!(木箱の上にでも登ってもらって簡単な自己紹介的な) やる人の代わりに私が札でも持って、やってる間は列に並びますので順番が乱れる事もないかと…! どんな事をやってた人か、とか何が好き…とか分かるだけで人柄は把握しやすくなるかなって思うので問題なさそうであれば提案したいと思います…!
あァ、確かに目や耳が多いに越した事ァねぇな。 いいぜ。見て回ってる時に何かあったら、情報交換出来るようにしておくぜェ。
No.35
現段階での人数配分も纏めておくな。 ◆現時点の参加者分布 【1】 13人 ギャメル セロンガード・シュタインドルフ シスル・ノーティラス 月 ナハト・シュライバー レオネベル レオナルド・ピーフォウル ゲルダ・クライン リディリディ リサ・ベイカー アンジェリッタ クラリンド アヴェラ・ウッチェロ ネーロ 【2】 15人 ロゼット ハッタ・ムラムラ アム スィーリーン コルネリウス・アーラ アウル・アンサラー ファルマ・アラーティ ジョン・ベアー ネモ ミルル 蒋・璃龍 フィーレン・ステオラーズ ロベリア エンデ・エトル・シャリオン アルカンジュ・クリアハート
No.36
●調理メニュー ギャメルはメニューのまとめありがとうな。 結構バリエーションは増えてきていい感じじゃねぇかな。まだ案が浮かべば追加してみてもいいし、今上がってるメニューを手分けしてって感じでもいいと思う。 おにぎり組、他の調理組で作った具材を中に詰め込んだりも面白そうかなとは思ってる。入れ込めそうなら盛り込んでみようかなと。 あとレオナルドのチーズ料理、米と組み合わせてリゾットとかにするのもいいかなとか思う。チーズ、今上げてるメニューと組み合わせても美味しそうだよな。
■調理 わたしは、今上がってるなかのシチューを作ろうかな? それも、子供やお年寄り向けに、具材は小さく、よく煮て柔らかく、な感じで。 大人向けは他の方にお願い出来たらお願いして、無理なら具の大きさだけわけようかなー 〉ゲルダさん ゲルダさんが子供と一緒にという感じみたいですし、一緒に如何ですか? 子供、自分で自分達のを作るというのも良いかなって。 基本的に切って煮込むだけなので簡単ですし!
>提供 私は怪我とかで並べない人のところに直接、届ける方をするわ。 医療技能もあるから、怪我の相談ぐらいには乗れるでしょうし。 調理側で上がったメニュー、使わせてもらうわね。
料理メニュー、増えてきたな。ギャメルはまとめありがと。 確かに選択の余地があるってのは重要だと思う。なんつーか、難民の気分的に。 あたしはスープ系で考えてたし、なんか腹にたまるもんって思ってたから、ギャメルの小麦団子スープに乗っからしてもらうぜ。 野菜はいろいろ種類があった方がいいと思うから、ちょっと考えてみる。 ベーコン……とかは入手が難しいかね、やっぱ。
ご挨拶が遅くなってしまってごめんなさいませ。 フィリスティアと申しますわ。 よろしくお願い致します。 皆さんの考えて下さってるメニューはどれも簡単に美味しく作れそうですわね。 子供達に作り方を教えてあげるのもとても素敵なアイディアだと感じましたわ。 私は【2】に行かせて頂きますね。 お食事をお届けしながら難民の方達のお話をお聞きできたらと思いますわ。 ◆現時点の参加者分布 【1】 13人 ギャメル セロンガード・シュタインドルフ シスル・ノーティラス 月 ナハト・シュライバー レオネベル レオナルド・ピーフォウル ゲルダ・クライン リディリディ リサ・ベイカー アンジェリッタ クラリンド アヴェラ・ウッチェロ ネーロ 【2】 16人 ロゼット ハッタ・ムラムラ アム スィーリーン コルネリウス・アーラ アウル・アンサラー ファルマ・アラーティ ジョン・ベアー ネモ ミルル 蒋・璃龍 フィーレン・ステオラーズ ロベリア エンデ・エトル・シャリオン アルカンジュ・クリアハート フィリスティア
めちゃくちゃ出遅れたギャ!!! シファーはシファー・アルムグニーだギャ! レオネベルが先に挨拶してくれてるけど、 一緒におにぎり握るつもりだギャ~。 王子様も一緒に握ってくれると嬉しいギャ。 …料理メニュー見てるとお腹すいてくるんだギャぁ…。 ◆現時点の参加者分布 【1】 14人 ギャメル セロンガード・シュタインドルフ シスル・ノーティラス 月 ナハト・シュライバー レオネベル レオナルド・ピーフォウル ゲルダ・クライン リディリディ リサ・ベイカー アンジェリッタ クラリンド アヴェラ・ウッチェロ ネーロ シファー 【2】 16人 ロゼット ハッタ・ムラムラ アム スィーリーン コルネリウス・アーラ アウル・アンサラー ファルマ・アラーティ ジョン・ベアー ネモ ミルル 蒋・璃龍 フィーレン・ステオラーズ ロベリア エンデ・エトル・シャリオン アルカンジュ・クリアハート フィリスティア
私はアンネエルカ、アンネって呼んでくれても大丈夫。 私も料理の方に。何を作ろうか迷っていたらすっかり遅くなっちゃった……ごめんなさいね。 結局詰めきれてはいないのだけれど、スープ系の何かを考えてるわ。 お野菜の芯とかも煮込めば余すことなく食べられるし暖かいものって心が安らぐもの。 ◆現時点の参加者分布 【1】 15人 ギャメル セロンガード・シュタインドルフ シスル・ノーティラス 月 ナハト・シュライバー レオネベル レオナルド・ピーフォウル ゲルダ・クライン リディリディ リサ・ベイカー アンジェリッタ クラリンド アヴェラ・ウッチェロ ネーロ シファー アンネエルカ 【2】 16人 ロゼット ハッタ・ムラムラ アム スィーリーン コルネリウス・アーラ アウル・アンサラー ファルマ・アラーティ ジョン・ベアー ネモ ミルル 蒋・璃龍 フィーレン・ステオラーズ ロベリア エンデ・エトル・シャリオン アルカンジュ・クリアハート フィリスティア
>リサ様 わわっ、えっと、……はい、よろこんで。 子供たちに、おじいさま、おばあさまたちのためのシチューづくり、ぜひ、ご一緒させてください。 なるほど……切って煮るだけなら、わたしにもできそうな気がしてきました。 包丁で怪我をしないようにというのと、煮ているときにやけどに気を付けて、ですね。 ふふ、美味しくできるといいなぁ。……よろしくお願いします。
挨拶が遅れて申し訳ないね セヴラン・クアルトだよ そうだなぁ 僕は【2】かな 皆色々作ってくれるみたいだし 希望を聞いて届けたりしようかなと。 列の整理もいいかもね。 ◆現時点の参加者分布 【1】 15人 ギャメル セロンガード・シュタインドルフ シスル・ノーティラス 月 ナハト・シュライバー レオネベル レオナルド・ピーフォウル ゲルダ・クライン リディリディ リサ・ベイカー アンジェリッタ クラリンド アヴェラ・ウッチェロ ネーロ シファー アンネエルカ 【2】 17人 ロゼット ハッタ・ムラムラ アム スィーリーン コルネリウス・アーラ アウル・アンサラー ファルマ・アラーティ ジョン・ベアー ネモ ミルル 蒋・璃龍 フィーレン・ステオラーズ ロベリア エンデ・エトル・シャリオン アルカンジュ・クリアハート フィリスティア セヴラン・クアルト
おぉ、申し訳ない。俺もすっかり遅くなってしまった。 ファイサル・アル=ファルドだ。どうぞよろしくお願いします。 俺は【1】かな。何を作るかは今も考え中なんだが、思いつかなかったら今あるメニューの調理助手でもしようかと思っているよ ◆現時点の参加者分布 【1】 16人 ギャメル セロンガード・シュタインドルフ シスル・ノーティラス 月 ナハト・シュライバー レオネベル レオナルド・ピーフォウル ゲルダ・クライン リディリディ リサ・ベイカー アンジェリッタ クラリンド アヴェラ・ウッチェロ ネーロ シファー アンネエルカ ファイサル・アル=ファルド 【2】 17人 ロゼット ハッタ・ムラムラ アム スィーリーン コルネリウス・アーラ アウル・アンサラー ファルマ・アラーティ ジョン・ベアー ネモ ミルル 蒋・璃龍 フィーレン・ステオラーズ ロベリア エンデ・エトル・シャリオン アルカンジュ・クリアハート フィリスティア セヴラン・クアルト
いやはや出遅れてしまった! 私はエルフのロスシー。この度一緒の者達、皆よろしく頼む。 私は【1】調理に回らせてもらおうと思っている。旅先で自炊をしたりしていたから、それなりに料理はできる方だ。メニューだがそうさなあ……。 甘いものであったまるものが出せたら、と「蜂蜜のお湯割り」でも出そうかなと思っている。飲み物だな。 ちと、蜂蜜の確保があやしいが……そうなると沸かした湯か、茶になってしまうか。他は調理現場の手伝いをする予定だ。 万一蜂蜜が駄目でも、他の料理を手伝えれば、私も人手ぐらいはなるだろう。少しでも多くに、料理を食べてもらえるよう尽力する所存ゆえな。 【1】 17人 ギャメル セロンガード・シュタインドルフ シスル・ノーティラス 月 ナハト・シュライバー レオネベル レオナルド・ピーフォウル ゲルダ・クライン リディリディ リサ・ベイカー アンジェリッタ クラリンド アヴェラ・ウッチェロ ネーロ シファー アンネエルカ ファイサル・アル=ファルド ロスシー 【2】 17人 ロゼット ハッタ・ムラムラ アム スィーリーン コルネリウス・アーラ アウル・アンサラー ファルマ・アラーティ ジョン・ベアー ネモ ミルル 蒋・璃龍 フィーレン・ステオラーズ ロベリア エンデ・エトル・シャリオン アルカンジュ・クリアハート フィリスティア セヴラン・クアルト
はっ、すっかり顔出したつもりが出してなかった! ボクはクレア、今回は【2】で参加するよ。 御一緒するみんなはよろしくねー! 【1】 17人 ギャメル セロンガード・シュタインドルフ シスル・ノーティラス 月 ナハト・シュライバー レオネベル レオナルド・ピーフォウル ゲルダ・クライン リディリディ リサ・ベイカー アンジェリッタ クラリンド アヴェラ・ウッチェロ ネーロ シファー アンネエルカ ファイサル・アル=ファルド ロスシー 【2】18人 ロゼット ハッタ・ムラムラ アム スィーリーン コルネリウス・アーラ アウル・アンサラー ファルマ・アラーティ ジョン・ベアー ネモ ミルル 蒋・璃龍 フィーレン・ステオラーズ ロベリア エンデ・エトル・シャリオン アルカンジュ・クリアハート フィリスティア セヴラン・クアルト クレア・エクレール
んじゃ、俺は提供の方に回るとするぜ! 【1】 17人 ギャメル セロンガード・シュタインドルフ シスル・ノーティラス 月 ナハト・シュライバー レオネベル レオナルド・ピーフォウル ゲルダ・クライン リディリディ リサ・ベイカー アンジェリッタ クラリンド アヴェラ・ウッチェロ ネーロ シファー アンネエルカ ファイサル・アル=ファルド ロスシー 【2】18人 ロゼット ハッタ・ムラムラ アム スィーリーン コルネリウス・アーラ アウル・アンサラー ファルマ・アラーティ ジョン・ベアー ネモ ミルル 蒋・璃龍 フィーレン・ステオラーズ ロベリア エンデ・エトル・シャリオン アルカンジュ・クリアハート フィリスティア セヴラン・クアルト クレア・エクレール ハヤト
ま、人数は多いしな。それぞれ好きにやってても何とかなるだろ。 …しかし、メシ見てると腹減って来そうだなァ。 あァ、締め切りは今日の19時だ。 もうあんま時間ねぇが、忘れねぇようになァ。