灯花の夜の誓い
革酎
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シナリオID:2954
オープニング
リーンエス王国の王都グランスパーダに程近い東部地域の一角。
そこに、始まりの百家のひとつであるヴェルジー伯爵領が広がっている。
今は領都とその近辺にてミモザが見ごろの時期を迎えており、灯花祭と呼ばれる祭りが開催中だ。
この灯花祭は町全体に灯りを吊るし、夜になればひとびとは花と灯りを愛で、同時に香りを楽しむことが出来るという祭りであるとして、領内では広く知られている。
祭り客にはミモザのミニブーケが配られ、通り沿いの屋台や街角のレストランでは灯花祭限定メニューが供されたり、或いは夜店ではミモザモチーフの小物を買い求めることが出来る。
そして今年の灯花祭では、領主次男ジュスト・ヴェルジーの婚約祝いということで、記念のワインや菓子も振る舞われることになっていた。
そのジュスト自身も、灯花祭でひとつのパーティーを企画している。
彼と将来の妻による婚約お披露目の宴であった。
既に貴族向けの婚約発表パーティーは開催済みだが、ジュストと彼の婚約者は、冒険者の友人知人向けにも堅苦しくない場を設けたかった。
そこで考えたのが、灯花祭という場を借りたお披露目パーティーである。
彼と婚約者が友人知人に宛てて送った招待状には、ミモザのコサージュが同封されていた。これがあれば、祭りでは一切の料金がかからず、自由に飲み食いを楽しみ、様々な催し物に参加することが出来るという工夫が凝らされている。
日頃お世話になっている仲間達への恩返しも兼ねた招待といって良い。
ジュストと彼の婚約者は、招待客達にはこの灯花祭で心から楽しんで行って欲しいと願った。
ところがふたりの知らぬところで、思わぬ誤算が舞い込んできていた。
●スーパー毒見医 A
シャルガネ居住区の、とある地方には毒見医という特殊な稼業が存在しているらしい。
読んで字のごとく、毒見を専門とする業種だ。
西方辺境伯ルーヴェン・アクファリテは若かりし頃、一介の冒険者として様々な地方に足を運んでいたが、実はこの毒見医の修行に打ち込んでいた時期があった。
見事シャルガネで毒見医の免許皆伝を得た彼は、毒見と称して色んな町の色んな飲食店で散々食い散らかし、毒見というよりも味見に精を出してはそれぞれの店で変な太鼓判を押しまくっていた。
その結果、ルーヴェンはスーパー毒見医 Aなどと呼ばれる様になったとか。
多分このことを知っている者は、そう多くはないであろう。
そのルーヴェンが、ある所用で王都グランスパーダを訪れていたのだが、ジュストが婚約お披露目パーティーを開催するとの話を聞き、物のついでとばかりに灯花祭へ足を運んでみようと思い立ったらしい。
この時、彼の奥底に眠っていたスーパー毒見医 Aの血が十数年ぶりに騒ぎ始めた。
そんなルーヴェンがジュストの祖父であり近衛騎士でもあるジュール・J・ヴェルジーとばったり出会ったのは、灯花祭会場近くの馬車道であった。
「お前さん、ちょっと付き合え。俺はこれから数日間、一介の冒険者ルーヴェルとして灯花祭に顔を出す」
「それは別に構いませんが……」
この御仁は一体何を企んでいるのか――ジュールは訝しんだ。
尚、ルーヴェルというのはルーヴェンがまだ西方辺境伯の家督を継ぐ前、冒険者として諸国を渡り歩いていた頃に使っていた偽名なのだという。
「スーパー毒見医 Aとその執事が、前途ある有望な伯爵次男の婚約お披露目パーティーを陰ながら見守り、供される料理を片っ端から楽しんでいくって寸法さ」
「閣下……ぶっちゃけた話、前半の話はどうでも良いのではございませんか。ご本心は後半の、料理を片っ端から楽しみたいところかと」
鋭い観察眼で容赦無いツッコミを入れるジュール。
というか、何故近衛騎士が執事なのかという疑問も無くは無かったが、スーパー毒見医 Aの話が余りにインパクトあり過ぎて、正直余り気にならなかった。
これに対し、ルーヴェンは硬い話は無しだ、などと誤魔化し笑いを浮かべていた。
やれやれと溜息を漏らしたジュールだが、相手が西方辺境伯だけに、断れる筈もなかった。
かくして、灯花祭を舞台としたジュスト・ヴェルジー主催の婚約お披露目パーティーに、スーパー毒見医 Aとその老執事が緊急参戦する運びとなったのだが、ジュスト本人はまだこの事実を知らない。
解説
マスターより
リプレイ
ミモザの香りが漂う幻想的な光の海。
ヴェルジー伯爵領の灯花祭は夜を迎えて、更に盛況へ向かおうとしている。
宿屋二階の窓から大勢の祭り客を眺めながら、ジュスト・ヴェルジーは今この瞬間、傍らに世界で最も大切な女性――ローザリカ・L・ディオールの姿があることに何故か、ほっと胸を撫で下ろす気分。
一時期、ふたりの間には奇妙な感情の溝が刻まれていた。それは事実だ。
だが今はこうして手を繋ぎ、お互いの息吹を感じ合う。
あの頃、ふたりの仲が拗れていた時もジュストはローザリカに灯花祭の招待状を送り続けていた。だがローザリカは姿を見せなかった。
「……君が、夜に女性と並び歩いている姿を見てしまったらと思うと駄目だった」
ローザリカの言葉に、ジュストは心の奥底でちくりと傷むものを感じた。事実ジュストはあの当時、表面上は何でもない風を装って他家のご令嬢や男友達を誘っていた。
それでもローザリカは自分に歩み寄ってくれた。
例え距離を置いていても、ローザリカは自分のことを想っていてくれたのだ。それなのに――ジュストは、あの時の自分を力一杯殴り飛ばしてやりたい気分だった。
「済まなかった……俺が今、隣にいて欲しい女性は君だけだ」
「あ、勘違いしないように! ただの感傷、もう割り切ったからこそ思い出話をしているだけなんだ。それに、またこうして灯花祭に来れたことも嬉しいんだ、実は」
若干慌ててはにかんだ笑みを浮かべたローザリカ。
次の瞬間、彼女の全身を柔らかな抱擁が覆い尽くしていた。
「愛しているよ、ロゼ」
自信が無さそうな、どこか懇願の響きすら覚えるその声に、ローザリカはもう大丈夫なんだ、安心して良いんだと心の底から思える今の幸せを、静かに噛み締めた。
「うん……僕も、愛しているよ」
ローザリカも白く柔らかな腕を伸ばして、ジュストの背に手を廻した。
いつの間に、こんなに大きな背中になっていたんだろう。知らないうちに、少し距離を置いていたうちに、ジュストはジュストで成長を続けていたということだろうか。
だけど、もう離さない。
どんなことがあろうとも、これからはいつでも、ふたり一緒だ。
(……ああ、幸せとは、こういうことをいうのだろうな)
傍らに愛するひとが居てくれる。それが、どんなに素晴らしい奇跡であることか。
その想いを抱いているのはきっと、ローザリカだけではないだろう。
●結ばれたふたりと、これからのふたり
祭り会場でジュストとローザリカの姿を目ざとく発見したゲルダ・クラインは、ナハティガル=ラーの手を引きながら人混みを掻き分けてゆく。
ゲルダが声をかけると、婚約者両名は穏やかな笑みを浮かべて足を止めた。
「ご婚約、おめでとうございます」
「ジュスト、ローザリカ。この度は婚約おめでとう。そして灯花祭へのお招きに感謝する」
ふたりからの祝辞を受けて、ジュストとローザリカは招きに応じてくれたことへの感謝を口にした。
この時、ゲルダはナハティガルへの想いが周囲には――少なくともジュストとローザリカにはすっかり見抜かれていたことを改めて悟った。だからこうしてナハティガルとペアで招待してくれたのだろう。
事実、ゲルダとナハティガルが身に着けているミモザのコサージュは見事なまでにお揃いだった。
ここでゲルダは、ジュストとナハティガルが言葉を交わし合っているタイミングを見計らい、精一杯背伸びしてローザリカの耳元にそっと顔を寄せた。
「あ、あの……応援して頂けるのは、その、凄く嬉しいんですけど……で、出来れば……内緒で、お願いしますね」
「ふふ……分かってるよ。お互い、目一杯の幸せを掴もうじゃないか」
ローザリカの輝ける程の笑顔に、ゲルダも心から嬉しくなった。これからもふたりで仲睦まじく、いつまでも幸せに過ごして欲しいと願うと同時に、自分もきっと、という想い。
「さぁゲルダ。俺達だけでふたりを足止めし続けるのは他の招待客達にも悪い。俺達は俺達で祭りを楽しむことにしよう」
ナハティガルに促され、ゲルダは元気良く頷き返した。
そのナハティガルも実は、内心で軽い戸惑いの様なものを覚えている。
祝いの席に招かれたのは初めての経験であり、場違いではないかと多少の不安を抱いていたのも事実だ。しかしゲルダが傍らに居てくれたことで、ここに居ても良いのだとも思える様になっていた。
そんな己の変化に対しての戸惑いが一番、大きい。だが、この穏やかで平和な感情は決して、不快ではない。そしてその心地良さを教えてくれたのは間違いなく、ゲルダだ。
だから、
「ナハティガル様は、気になるお店はありますか?」
と、果実ジュースを手にして問いかけてきたゲルダに対し、
「気になる店、か。食事関連はゲルダに任せる……俺は掘り出し物を物色したい」
そうやって素直に託すことが出来たのは、何もナハティガル自身が以前から患っていた味覚障害を自覚していたから、というだけでもないだろう。
自身の行動を他者に委ねるなど、かつてのナハティガルなら考えもつかなかった筈だ。
それがこうして、お互いに認め合い、そして委ね合う。
自分では気づいていないかも知れないが、ナハティガルにとってゲルダは、今や傍らに居てくれなくてはならない存在になっていた。
●想いこそが全て
何かにつけてローザリカには世話になりっぱなしになっていた。
だから今回はひとりで頑張らなければ。
エリカ・プレトリウスは頂いた招待状を、穴が開く程に何度も読み返した。
堅苦しくない場というのはどの様な雰囲気か、婚約祝いのマナーとはどんなものか、兎に角色々と調べまくった。
だがひとりで調べるのは中々に骨が折れた。それだけ、ローザリカや他の面々に今まで世話になり続けてきたということだろう。
そうして色々悩んだ挙句、自分で縫い上げたものの中で一番綺麗だと思うワンピースドレスを着ていこうということになった。
小さなスカーフと、招待状に同封されていたミモザのコサージュで纏め上げて、いざ出陣。
祭りの人混みの中で左右を見廻していると、シルヴィア・A・カペルが両婚約者に挨拶している場面を見つけることが出来た。
「ご招待に感謝を。君達の大切な節目に立ち合えることを嬉しく思う」
流石はカペル侯爵家のご令嬢、その立ち居振る舞いは見事なものだ。
翻って、自分はどうだろう。亡き子爵令嬢に恥をかかせない程度には、場に相応しく振る舞うことが出来ているだろうか。
愛を以て結ばれるという感覚は、エリカにはよく分からない。
だが、ジュストとローザリカの幸せそうな笑顔を見れば、小難しいことはどうでも良い様に思えてきた。
「改めてご婚約おめでとう。何だか私まで感慨深いよ。ふたりなら、何があっても乗り越えられるだろう。応援しているね」
シルヴィアの飾り気の無い言葉。だが、心が籠っている。変な美辞麗句は要らない。ただ、ふたりの幸せを願っていることを素直に言葉に出せば、それで良いのだ。
そのシルヴィアがエリカの存在に気付いた。シルヴィアは目線だけでエリカを招き寄せた。
エリカは小さくお辞儀してから、両婚約者の前に立った。
「お招き頂き、ありがとうございました。そして、ご婚約おめでとうございます。どうか、末永くお幸せに」
「ありがとう、エリカ」
ただ純粋にお祝いを述べたい。そんなエリカの心に、ローザリカも裏表の無い本心からの笑顔で応じた。
そう、これで良い。
心を伝えることが出来れば、他は要らない。ローザリカも、そしてジュストも、友の心からの言葉が得られれば、それ以上の望みは何も無かった。
一方、シルヴィアは祖母からの祝辞も伝えつつ、ジュストの誕生日が近いことにも触れた。
「それからジュストは、誕生日もおめでとう。去年よりずっと良い表情をしている」
数年後には皆で美味い酒を酌み交わせることだろう。シルヴィアは今から、その日が来るのを心待ちにしている様子だった。
●現れたカオス
鳥の羽飾りで自作したモビールを見た時、ジュストは大したものだと感心し、ローザリカはその意味するところを即座に察して幾らか頬を上気させていた。
送り主のスー・ルーは、婚約の意義が今ひとつ理解出来ていない様子だったが、しかしめでたいこと、という点だけはしっかり理解していた。
「おめでとさん。まぁ……何っつーか、今更って気もするけどな。んで、こいつぁガキが生まれたら吊るしとけよ。そしたらこう……揺れて、泣き止むんだとさ」
ローザリカは流石にまだ早いと嬉しそうに照れ笑いを返すが、スー・ルーは大真面目だ。
「んなこたぁねぇだろ。子供はすぐできるし、すぐ生まれるし、すぐでかくなるぜ」
余りにざっくりした表現だった為、ジュストもローザリカも照れて良いのか戸惑って良いのか、よく分からない様子だった。
しかしスー・ルーはそんなふたりの反応はどうでも良く、祝ってやれさえすれば、それで良かった。
「んじゃ、客も多いし、ふたりと話したい奴も多いだろうから、後は適当にやらせて貰うぜ」
それだけいい置いて両婚約者の前から辞そうとしたスー・ルーだが、少し離れた位置の肉料理の屋台で、妙な連中が丁々発止のやり取りをしていることに気付いた。
ジュストとローザリカも何事かと疑問に感じ、スー・ルーの視線を追った。
そしてその瞬間、ふたりはぎょっとした表情を浮かべた。
その屋台の前では、つい先程ジュストとローザリカに挨拶と婚約の祝辞だけを述べて去っていったラモンの姿があったのだが、そのラモンと何やら肉料理に関して熱い議論を展開させていたのは、どう見ても西方辺境伯ルーヴェン・アクファリテだった。
しかもルーヴェンの傍らには、何故かジュストの祖父にしてリーンエス王国近衛騎士でもあるジュール・J・ヴェルジーの姿まであった。
一体、あんなところで何をやっているのか。
「あそこに居るのはモンチョ殿に、お爺様……それにルーヴェン伯?」
「お忍び……かな?」
ジュストとローザリカは顔を見合わせた。仮にお忍びだとすると、声をかけるのも無粋だ。が、流石にジュールまで無視する訳にはいかないだろう。しかもラモンまで一緒に居るのだ。
結局、挨拶ぐらいはしておこうという話になったが――。
「くっ、一体どうすれば……ここはジュスト、出番だ!」
「そうだな……危なくなったら引きずり出してくれよ、ロゼ」
そんなふたりのやり取りを、スー・ルーは物凄く不思議そうな顔つきで眺めている。そんなにヤバい案件なのだろうか。
「流石だジュスト、こういう時こそ男気の見せ所だぞ! 骨は拾ってやる!」
ローザリカの本気の本気、大真面目なこのひと言に、スー・ルーは何となく察するものがあった。
●スーパー毒見医 Aの洗礼
美味い肉料理を口に含んだ瞬間、ラモンの周囲に色鮮やかな光景が現出した。
薄味が好みだが、偶にはガツンと胃袋を強襲するB級グルメも悪くない。目に付いたものを片っ端から食していた目の前の男――スーパー毒見医 Aを名乗る人物に釣られて、ラモンも大概飲み食いしまくった。
「口に含んだだけで芳醇な香りが身体を支配して……まるで花畑の中にいる様ですね。昔、物語で読んだ理想郷とはこのことだった……?」
話術には大いに自信のあるラモン。食リポは未知の領域だったが、その空気感は理解した――つもりだった。ところがスーパー毒見医 Aはこれを真っ向から否定。
「否である! 真に称えられるべき料理は筋肉が知る! 大事なことは筋肉が教えてくれる!」
ラモンの脳裏に疑問符が連続で百個ぐらい並んだ。何をいっているんでしょうこの御仁は、というのが正直な感想だった。
「毒見とはただ貴人の料理の味を確かめるだけに非ず! 自然界の素材に於ける毒の有無を見極め、ひとが食うに足る食材かどうかを見極めることこそが本望! その為には強靭な肉体、圧倒的な筋肉が不可欠なのだ!」
一体どういう理屈なのか、よく分からない。話が噛み合っていないとしか思えなかった。
と、そこへジュストがやってきた。
「ええと……お楽しみ頂けているでしょうか?」
「ジュスト、お前は楽しんでいる場合ではないぞ。ディオール家では女子が巣立つ為の儀式として、名物の大女人八連制覇が待ち受けている。婚約者殿に課せられる試練、お前は支え切れるのか?」
え、何の話ですか――老執事役で控えていた筈のジュールが、突然意味不明の台詞を叩きつけてきた。今度はジュストが面食らう番だった。
その隣でスーパー毒見医 Aはラモンの手から肉料理をひったくり、豪快に齧りついた。
「美味い! 合格! 以上!」
それだけ、である。食リポも何もあったものじゃない。こんな適当なので毒見医というのは務まるのか。
だがラモン、そのシンプルさに却って感動していた。
「こ、これが毒見医というものですか……何と奥深い……」
料理は万里を越え、筋肉は全てに通ず。これが毒見医の極意。
ラモン、そこに神の意志を見た。
その時スーパー毒見医 Aはラモンの肩をがっしと掴み、サムズアップしながらにやりと笑った。
「お前の精神には毒見医の系譜が流れている様だ。今日からお前は毒見医 M……M先生と名乗れ!」
何故Mなのか。多分ジュストがモンチョ殿と呼んでいたから、適当に頭文字辺りでも取ったのだろう。
ところで、とスーパー毒見医 Aはジュストに振り返った。
「ジュストぼっちゃん、未来の奥方による大女人八連制覇への挑戦、そしてご主人たる貴殿の天秤大四凶殺 への挑戦権獲得を心よりお喜び申し上げる!」
聞いてない。そんな話、全然聞いてない。
だがこの時、何故かジュストの顔はギュッとなった。
隣に居たローザリカも、ギュッとなった。
ラモンも釣られて、ギュッとなった。
●ミモザの光幻、そして未来へ
ゲルダ、ナハティガル、シルヴィア、エリカの四人は、ジュストとローザリカへの贈り物を互いに見せ合い、被ることが無いかを確かめ合っていた。
ゲルダとナハティガルはペアの茶器とハーブティーの茶葉、シルヴィアはミモザモチーフのバレッタとミモザ刺繍が美しい亜麻布の手巾、そしてエリカは紅薔薇と翠緑の鳥を刺繍した木綿のタペストリーだ。
どれも贈り物に最適で、きっとふたりは喜んでくれるだろう。
その時、光を発する大型紋具が夜空にミモザをかたどった美しい光の像を投影していた。ジュストが祭り客の為に特別に用意させたものらしい。
皆が一様に、綺麗だと心を和ませる。
まさかこの時、当の本人達は顔がギュッとなっていることなど誰ひとりとして想像し得なかっただろうが。
マスターコメント
ショートシナリオR易しい 報酬:無し8 / 4〜8人
2023年05月01日 17時25分48秒 公開
相談掲示板
主宰のジュストだ。 集まってくれた皆と革酎報告官に心より感謝を。 ロゼもコサージュの用意や招待状の送付などありがとう。 今回は婚約お披露目パーティーという名目で皆を招待させて貰ったけれど、それにとらわれず各々自由に祭りを楽しんで頂ければ幸いだ。 (雰囲気がおかしい一角を見遣って、黙って視線を逸らす) うん、覚悟のいる場所もあるけど、基本平和に楽しめるはずだから。 皆が少しでも幸せな時間を過ごせることを願っているよ。
当然だ。僕だって主催側の人間なんだから。 ……それに。まかせきりにすると休息というものを取らなくなるだろう君は。 ローザリカ、招待に応じてくれた皆へ改めて心よりの感謝を。 まあなんだ。ジュストが言うように自由に祭りを楽しんで貰えたら嬉しく思う。 夜店も沢山出ているし、ヴェルジー領は豊かな地だから食べ物も美味しい。 もちろん、祭りの主役であるミモザもたくさん見られる。 ええと、何やら屋台の方が盛り上がっているような気もするが…… うん。祭りの日だしね!何か面白いことでもあるのかもしれない。
シルヴィアだ。 ローザリカとジュスト、素敵なお誘いをありがとう。 二人の大切な節目に立ち合える事を嬉しく思う。 同行する皆もよろしくね。 (花灯のコサージュを身に着けつつ) 灯花祭には何時か参加してみたいと思っていたんだ。 当日は二人にお祝いをお伝えして、その後お祭りを満喫したいな。 灯りに浮かび上がる美しいミモザや、記念のワインとお菓子も楽しみだよ。
ナハティガル=ラーだ。 ジュスト、ローザリカ。この度は婚約おめでとう。 そして灯花祭へのお招きに感謝する。 二人の末永い幸せを願うと共に、当日を楽しみにしている。
No.5
よお俺だ。よく分かんねぇがめでたいらしいな 何か贈り物の一つでも……二つか?用意しておくのが良いんだろうが こういう時は何がいいのか、わからねぇから。欲しいものがあるなら言えよ。
ゲルダです。 ジュスト様、ローザリカ様、婚約おめでとうございます。 そして素敵な招待状をありがとうございました。大切に読ませていただきましたっ このような形でお二人のことをお祝いできて、とっても嬉しいです! お祭りも楽しそうで……! えへへ、お言葉に甘えてたくさん楽しませていただきますね。
なんでだろうな。照れくささよりも、喜びが勝っていて不思議な気分だ。 ……皆、ありがとう。 僕らからの感謝の形でもあるから祭りを楽しんで貰えるのが一番うれしいよ。 だから贈り物などはどうか気を遣わずに。 ……ああでもそうだな、強いて言うのなら。 ちょうどジュストの誕生日も近くてね。祝いの言葉でも掛けてやってくれたら嬉しく思う。
失礼、顔出しが遅れましたね。貴方のモンチョことラモンと申します。 ジュスト様とローザリカ様においては大変お目出度く。いやあ、友人として誇らしいです。 これからも仲睦まじい様子をたくさん見せてくださいね。 そしてジュスト様はお誕生日も近いと。なるほど、贈り物はこちら(いつぞやのうさ耳カチューシャ)でよろしいでしょうか。ともあれ、おめでとうございます。 灯花祭への招待状もありがとうございます。 そして……なるほど、覚悟ですか。ええ、ええ。私にとっては造作もないこと。 ですので、(トンチキ亜空間で)けちょんけちょんにされてまいりますね。