【聖祭】詳細は、冒険者ギルド マザキヤ支部まで

大和気 いぐる

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シナリオID:1632

オープニング

『【聖祭】詳細は、冒険者ギルド マザキヤ支部まで
 心ある冒険者諸君は、依頼内容を是非お問い合わせ下さい。』

 依頼リストに登場した奇妙な文言に、冒険者たちは首を捻った。
 心ある、とは何のことだろう?
 聖祭の記載があるから、その関係の依頼ではあるのだろう。
 難易度は高くないようだが、何故内容が書いていないのか?

 マザキヤというからには、またぞろパンまつり絡みなのだろうが――。

 訝しんだ冒険者たちは、冒険者ギルド マザキヤ支部へと向かった。

●
「支部長、今年の冬のパンまつり、どうします?
 冒ギルから出品するなら、依頼だします? それとも職員で?」
「うーん……」

 冒険者ギルド マザキヤ支部長は上の空。
 職員の呼びかけそっちのけで、手紙を睨んでいた。

「し・ぶ・ちょー!!」
「声がデカァい!! ビックリ死するわ!
 ……うぉっほん! 聞いてなかったわけじゃないぞ。
 もう冬のパンまつりかー、月日がたつのは早いなー」

 年中まつりか、まつりの準備に明け暮れているため、時期感覚は麻痺しがちだ。
 決してオッサンになったから、ではない。ないのだ。

「なに悩んでたんです? 冬の扮装の件ですか?」
「ウチの職員っていつもそうですね……!
 支部長のことなんだと思ってるんですか!?」

「マザキヤかめ……ゲフンゲフン。ええと、何か悪い知らせでも?」
「いや、別にそういうワケでもないんだけどな。
 ストロウヒルの件、覚えてるか?」

 ストロウヒル――王国北部の街である。
 不作の上、不吉な予言が出て、ひと悶着あった場所だ。
 マザキヤ支部から情報提供を行ったという縁がある。

「ああ、王国の。不作って聞いてますけど、食料支援の要請でも?」
「んー、逆なんだな。秋にも必要か確認したんだが、事情があるんだと。
 まあ、王国情勢ってのは、ややこしいわな。
 ヴィントへの支援は問題なかったが、ありゃ帝国自体がアレだからな」

 いわく、マザキヤが街をあげて堂々と援助をするのは、まずいらしい。
 王国領主が同盟に助けを求めたも同然と見做されるようだ。

 ただしストロウヒルが困っていないわけではない。
 一応去年までの備蓄はあるし、何とか租税減免の嘆願も通った。
 農民が餓死するような事態は避けられている。
 だが、例年のように慰霊祭を楽しむ余裕のない家が多いらしい。
 収穫祭の時はストロウヒル支部で炊き出しを行ったが、もう余剰予算がないとか。

「あ、冒ギル支部が炊き出しやる程度は、オッケーなんですね」
「まあ、一応国には属してないからな」
「じゃあウチから余剰予算の融通して、炊き出し資金にしてもらいます?」

「悪かないが……もうちと政治的な腹を探られない感じにしたいな。
 ウチの支部は市議会に名誉枠とはいえ、一応席があるし……。
 ……となると、融通先を拡大して意味合いを薄めるか。
 ヴィントの復興もまだまだ半ばだろうしな!」

「拡大って……ウチの予算が枯渇するじゃないですか!?」
「まー、秋にアホな一件があって、わりと目減りしたしなー、そのへん。
 だが、誰が余剰予算から出すと言った?」
「えっ、それじゃあ……」

「そりゃあ……これから稼ぐんだよ!!」

●
「なーんてことがあってな。
 お前さんたちの力を借りたいってわけさ。
 クリーパーやっつけるだけが能じゃないって奴も多いだろ?」

 要するに、密かに慈善活動(チャリティ)をやるらしい。
 冬のパンまつりに乗じて、露店などで稼いで資金を調達。
 儲けは、困っている地方に冒険者ギルド経由で寄付しようという計画だ。
 冒険者たちには、各方面で力を貸して欲しいという依頼のようだ。
 内容を伏せた理由はわかったが、人騒がせな。

「店を出すならタダ働きにならん程度に、売り値や材料費は考えてくれ。
 まあ、赤字前提っていうなら、それはそれでいいけどな。
 芸で稼ぐ場合もあんまり無茶はしないように。
 あと、あんまり慈善活動だって大っぴらにするのも控えてくれな。

 ん? 冬のパンまつりって、何かって?
 ほい。じゃあこれに大体のことは書いてあるからヨロシク。
 観光はもちろんしてってくれて結構だが、ほどほどにね!」

●マザキヤ 冬のパンまつり について
 マザキヤ周辺では、聖霊節近くに『ジド・ルウのパン』を焼く。
 干した果物とナッツ類の入った固めのパンだ。
 表面はハチミツを塗りこめ、でんぷん粉などをかける。

 このパンは、周辺地域に伝わるジド・ルウ伝説に由来する。
 彼は、死の前のひと月ほどは、飲食もせず戦い続けたという。
 その労に報いるため、彼が好物だったというパンを作り、供える。
 だいたい慰霊祭のひと月ほど前から作りはじめるのが慣例だ。
 そして慰霊祭までの間、彼に感謝しながら、少しづつ食される。

 もともとは、そんな小さな風習だったのだが。
 大きいほうがジド・ルウも喜ぶだろう、という発想だったのだろう。
 マザキヤの街では、いつしかパンの大きさを競うようになった。
 しかも何を思ったのか、その巨大なパンをかついで町を練り歩く。
 そして、街の広場に集まって、巨大パンの品評会を開くのだ。
 品評会が終わったら、巨大パンは切り分けられて、売られる。
 ついでに慰霊祭に必要な飾りや食器、食材なども市場で大売り出し。

 その名も『マザキヤ 冬のパンまつり』。
 別名『ジド・ルウのパンまつり』。
 慰霊祭の準備祭として周辺地域に知られている。

 なお、それはそれとして。
 慰霊祭と年末年始は、別途まつりを催すマザキヤの住人なのであった。

解説

 マザキヤの街で慈善活動に協力してください。  稼いだ資金の送り先は、王国北部および帝国の冒険者ギルド支部です。  各支部地元への炊き出しなどが主な用途になるでしょう。  慈善活動といいつつ、システム面以外での報酬増減はありません。  リプレイ中で描写された儲けや寄付金はフレーバーになります。 ・行動例1 露店で稼ぐ  街の広場は市場になっており、露店が出せます。  売れるもののパターンは無数に考えられるでしょう。  なお巨大パンの品評会にパンを出品し、その後売っても構いません。  上位入賞をしていれば、かなりの客を見込めるでしょう。  ただし「街の人より大きなパンを作る」と、住人からの心象は良くないでしょう。 ・行動例2 芸事で稼ぐ  歌や演奏、踊り、演劇などを披露して、おひねりを狙ってもいいでしょう。 ・行動例3 サポートをする  宣伝、力仕事、事前調整など、表舞台に出ない活躍もあるでしょう。 ・行動例4 観光する  巨大なパンが市中引き回しの上、分割されて売られます。  パンを沢山買ってポイントを集め、皿を貰える行事も例のごとく開催しています。  買い物したり、見物したりどうぞ。ただしメインで描写はいたしません。  その他、自由な発想で楽しんでみてください。 ▼利用できる施設 ・広場  冒険者ギルド前、街の中心にある広場です。  露店などが出せます。 ・冒険者ギルド内の部屋・厨房  申し出れば利用させてもらえます。 ・妖精の氷室  冬場には出番はないかも知れませんが、利用できます。  冷やしたり、凍らせたいものがあればどうぞ。  ただし少し街からは離れたところにあります。 ▼NPC ・冒険者ギルド マザキヤ支部長  依頼人。施設の利用などについて協力してくれます。  調理技能持ちなので、必要があればそちらの面での支援も。  人手が足りないなら、職員も動員してくれるでしょう。 ・マザキヤ仮面  掲示板で質問等にお答えします。指名の上ご質問ください。  貴重な字数を使ってまで呼べば、本編に登場します。  まあ、なんか手伝ってくれるんじゃないですかね?

マスターより

 お世話になっております。  大和気(おおわけ) いぐるです。    そういえば、去年の「冬のパンまつり」はイベシナではなかったな。  ……ということで、イベシナとして戻ってまいりました。 「【聖祭】マザキヤ 冬のパンまつり」をはじめ、マザキヤがタイトルに入る各種シナリオで、街の様子は確認できますが、特に読んでいなくても問題ありません。  豊かで少々奇妙な風習がある街程度の理解で結構です。お気軽にどうぞ!  内容もチャリティバザー&ライブをやろう! ってだけのシナリオです。  全員に何らかの記念称号は出そうと考えてますが、多分そんなに立派なやつではないので、その点はご了承ください。  これでMS大和気としての活動も約一周年となります。  末永くご縁があれば幸いです。これからもよろしくお願いします。 ・OPで支部長がダラダラ話してた詳細が知りたい方向け  ストロウヒルの件→【帝国】灰色麦の呪い  ヴィントへの支援→マザキヤ 夏の海パンまつり  秋のアホな一件→【FF】マザキヤ 秋のパンまつり 警備ヨウセイ  依頼本筋にほぼ関係ありませんが、気になる方は読んでみてください。

リプレイ

 今年もマザキヤのパンまつりは大盛況であった。
 街の広場を中心に、旅人、行商人、地元の人々が入り乱れる。
 この人出であれば、稼ぐのには問題がなさそうだった。
 冒険者たちは、ある者は店を出し、ある者は演物(だしもの)を準備している。
 ――さて、果たしてどのくらいの援助資金を集められるだろうか?

●街角案内人
「さあさあ、パンまつりだよ!」
「初めてで、勝手が分からない人はいませんか?」

 広場の入り口の一つで、エルシー・サリバンとハル・チフは声を張り上げた。
 二人してジド・ルウ風の赤白衣装で着飾っている。
 人でいっぱいの広場でも、目立つこと請け合いだ。

「はい、パン職人組合ですね? ご案内しましょう」

 エルシーは、何度かマザキヤを訪れている。
 ハルは初めてだが、入念に下調べ済みだ。
 よどみなく旅人の質問に答え、ギルドで借りた蝋板に地図を描いてみせる。

「ありがとう!」
「良いパンと出会えますように」

「珍しいものが食べたい?
 魔獣肉のシチューや東方(シャルガネ)風おこわはどうです?」

「広場の出し物のスケジュールはこんな感じです」

 その後も次々と案内をこなしていく二人。
 これだけやれば、他の冒険者たちの露店や出し物に人を誘導できるだろう。
 マザキヤの隠れた良店も紹介しておいた。地元経済にも貢献できたかも知れない。

「いい感じだね!」
「うん……じゃあ、次は色んな露店の前で、さりげなくお客さんを呼ぼう」
「そうだね! 行こうっ!」

●『花鳥園出張販売所』
 コルネリウス・アーラの露店には様々な品が並ぶ。
 ポプリや香油、花びらのお茶、花の蜜……。

「どれも素敵な品ですね」
 いそいそと品物を飾りつけながら、スィーリーンが言った。
 彼女は、梱包や飾り付けの手伝いを買って出ていた。

「助かります。……わぁ、綺麗!」
「そんなに手間やお金はかからないんですよ。
 ちょっとしたことで見栄えって変わるんです」

 たしかに包みの角を張ったり、リボンの位置を変えるだけで、随分違う。

「うちの花鳥園でもやってみましょうか」
「いくつか覚えていかれます? ……あら、これは?」

 目についたのは、コロネ(巻き貝の形をしたパン)だった。
 中には以前のブームの名残のチョコクリームが詰まっている。

「うふふ……実はマザキヤのパンをいただいた時に思いつきまして。
 自分でも作ってみたんです」

「ここは海がないですし、珍しがってもらえると思いますよ。
 ヒトデ……はないので、代わりに星の柄のリボンで飾りましょうか」

 そうこうしていると、飾り付けに惹かれてか、人が集まり始めた。

「おっ、異国情緒あるパンだねぇ……おお、うまい!」
「見慣れないわりに、わりと実家感のある味がするなあ」

 パンの街らしく、味覚の鋭い住民が多いらしい。
 コルネリウスは、正直に制作経緯を明らかにすることにした。

「支部長が話してた『おりじなる化』ってやつだな」
「職人としては興味あるな。秘密でなければ、工程を聞いても?」
「構いませんよ。実は……ドワーフの職人さんに型を頼んだんです!」

 どうやら客の中には本職(パン屋)も混じっていたらしい。
 ちょっと面映いが、良い機会だ。

「そうだ、後でパン屋さん巡りをしようと思ってて。お店を教えてもらっても?」
「あっ、いいですね。私も知りたいです」

 二人は和気藹々と、客と情報交換を行った。
 お土産のパン選びに困ることはないだろう。

 なお――その後しばらく、巻き貝型のパンがマザキヤでは流行したという。

●『占いの館ミーティア 出張鑑定露店』
 ユズは占い師だ。だから当然、稼ぐのであれば占いで。
 だが、彼女はあまり口達者なほうではない。

 水晶玉を覗き込み、どうしようかと悩む。

 ふと、そこに映りこんだ姿に驚いて、ユズは顔をあげた。

「――マザキヤ仮面!」
「応援が必要だと聞いてね!」

 示す先には、彼が連れてきたであろう人だかり。
 ギルドで見た人がいる。あと妙に中年(おじさん)が多い。

「あり、ありがと……」
 ユズは緊張しつつ、右手を差し出した。
 意図は伝わったらしく、意外に優しく握手が交わされる。

「来年の運気、占わせて、欲しい」
「構わんよ……うおっ!?」

 景気づけに一杯麦酒を飲み干したユズに、彼は驚いたらしい。

『――見えます。冒険者、面倒事、灰色。
 苦労の多い一年です。身体を労りましょう』

「少しは良い事ないのかよ!?」
「ごめんなさい」
「いや、いいんだけどね!?」

 去り際、ユズは勇気を出して聞いてみた。
「好き(ファン)でいてもいい?」

 答えは――。
「もちろん!」

●『ハートパンマルメターノ』
 それは、シルク・メイプルリーフのお手製パンである。

 ハートの断面になるように細長いパンを作る。
 それをくるくる巻いて串に挿す。
 ものによってはハート型に巻いたり、蜂蜜をかけたり。

 以前は大きいものを作ってみたが、今年は控えめな分、凝ってみた。

 去年を覚えていた人が幾人も露店を訪れてくれた。評判もいい。
 だが――。

「もっと沢山の人々に幸せを配らなければ!」

 豊穣神に仕える身としては、さらなる機会が欲しい。
 はたして、神はそんな彼女に応援をよこした。

「わぁ! 可愛い切り口!」
「しかもこのモチモチした歯ごたえ!
 この生地だから丸めても、ちぎれないんですね!
 蜂蜜の甘さもたまらないのですよ!」

 エルシーとハルが、大きな声でパンを褒めそやす。
 あたりには次第に人垣が出来つつあった。

「――ありがとう。助かりました!」
 一通り客をさばいた後、シルクは笑顔で礼を言った。
 両手を広げ――圧倒的な質量のそれが二人に迫る。

「5秒以上のハグは、あなたを健康にします!」
「もがががが……」
 間一髪、ハルをかばったエルシーが、胸の谷間で呻いている。

「……うん、それも宣伝しておく」
「はっ、お客様にもハグ(健康の祈り)が必要でしたね……!」

 その後、シルクの露店には長蛇の列が出来た。
 主に客は――若い男性だったという。

●『ジド・ルウのおはなし』
 広場の一角に、子供たちが集まっている。

『……もうこの方法しかないんだ』
『嫌だよ、ジド・ルウ!』

 よく知られた話なのに、白熱する演技のためか、どの子も夢中だ。
 一人、こっちを睨んでいる中年(オッサン)がいるのは気になるが。

(フフフ、私の演技も錆びついちゃいませんね)
 内心、ラモンは鼻高々だった。
 故郷(シグモル)では、中々の人気だったのだ。

「――こうして世界は救われたのでした」

 結びの一節に、子供たちからは、ほうっとため息が漏れた。
 中年は、まだ睨んでいる。

「おもしろかった!」
「ありがとう!」
 子どもたちがおひねりを渡してくる。

「ありゃ……そりゃそうですね」

 小銭はまだいい。押し花にお菓子、鳥の羽、小石。
 これはターゲットを見誤ったかもしれない。

「まあ、慈善事業(チャリティ)ということで……ん?」

 流れる涙を拭いもせず、無言で中年が財布を渡してきた。
 ずっしりと重い。

「ま、まいどあり……」
 さすがのラモンも、ちょっと引いた。

●『ストレガ風・猪型魔獣肉のシチュー』
 即席看板が、改造荷馬車に括り付けてある。

「いらっしゃいませなのだ!」

 ストレガ・L・リベルガストラは、客に椀を手渡しつつ笑った。
 とりたてて繕わずとも、この盛況。自然と笑顔も溢れるもの。

 比較的温暖なマザキヤとはいえ、冬の汁物はかなりの需要があったようだ。
 他の露店で買ったパンをつけあわせに、舌鼓を打つ客も多い。
 今しがた、ラモンも寒さをしのぐために購入していった。

「追加の野菜は、ここに置けばいいか?」
 いつの間にか背後に立っていた人影がそう言った。
 おつかいを請け負ってくれたサマエラ=フォリウムだ。

「うむ、お疲れ様なのだ! 食べていくのだ?」
「いただこう……別に冷えてないし、氷室で妖精と戯れたりもしてないが」

 無言でストレガは椀を手渡した。
 言葉(ツッコミ)よりも、温かい食事のほうが必要そうだ。

「美味いな……ワインと……少し東方(シャルガネ)風の味わいも感じる」
「その通り。醤油が隠し味なのだ」
「いいな。おかげで温まった。
 おっと……そう言えば、帰りに顔を出せと支部長が言っていたぞ」

●『トーラのクッキー』
 トーラの露店に並ぶのは、色とりどりのクッキーだ。
 少し丈夫めに固く焼き、可食染料入りの蜂蜜で装飾を施してある。

「かわいい! えっ、これ食べられるの?」
「すごーい!」

「聖霊節の終わりくらいまでなら、飾れますよ」
「ほんと? じゃあ星のとジド・ルウ様のやつを……」
「私はツリーとビヒモーのにしようっと!」

 評判は高く、売れ行きも上々だ。
「もう少し補充しないと……」

 在庫を確認し、トーラはそれの存在を思い出した。

「そういえば、マザキヤ仮面さんに確認とるの忘れてました」

「何だね!?」
「わあっ!?」

 神出鬼没と聞いてはいたが、心臓に悪い。

「あ、どうも……あなたをモデルにクッキーを作ってみたんですけど。売っても?」

「はっはっは、個人によるNPCのファンアートは報告不要だ!
 慈善活動(チャリティ)だから営利目的じゃないしね!」

 言い回しは良くわからない(かなりメタだ)が、どうやら快諾されたようだ。

「うむ、よく出来ている……ここは、アレを言うべきかな」
「何ですか?」
「――『僕の顔をお食べ』!!」

 なお、幾人かの冒険者がそのクッキーを買っていったという。

●『ティースタンド・シャロン』
 どんな美味しいパンにも、問題点はつきものだ。
 ……それは、飲み物が欲しくなること!

「パンのおともに、温かくて美味しいお茶はいかがですか~?」

 そんなわけで、シャロン・ラ・モリエールは声を張り上げていた。

 幸い、目論見ははずれていなかったらしく、客足はまずまずだ。
 値段は安めにしているから、もう少し人を集めたいところだが……。

「僕も一杯もらっていい?」
 妙にかすれた声のハルがやって来て、そう言った。

 それを聞き、シャロンはピンと閃いた。
 心得たもので、さっそく実演販売に入る。

「はぁい! お疲れの声のようですね~!
 でも、安心! 今なら蜂蜜が無料サービス!
 たっぷり入れて喉を癒やしてくださいね!」

「ごくごくごく……うまいっ! もう一杯!」
「あらあら、すっかり良くなったみたいですね!」
「ほんとだ! ありがとう!」

 少々わざとらしいかな? とも思ったが、効果はあったようだ。
 祭りや商売の呼び込みで、喉を痛めた人々が続々とやってくる。

「ありがとう。お茶、もうちょっと飲んできます?」
「いや……ああ、そうだ。エルにあげる分を」

●『シュトーレンや』
 広場の片隅に、どうにも怪しい露店があった。

「シュトーレンはいらんかね? フルーツたっぷりおいしいパンだよ!
 保存がきくから少しずつ食べて長く楽しめるよ!」

 ベルク・オスマットの店である。
 顔には大きな傷があるし、口調は変なぶっきらぼうさが残る。
 故郷(帝国)の復興に力を貸したい想いはあるが、派手に稼ぐ気もない。
 その結果がこれである。

 実際自警団あたりに咎められそうだ、という自覚はある。
 そうなったら、逆にパンを売ってやろうとは思っていた。

「……正直、不審がられているぞ」
 実際にツッコミを入れてきたのは、サマエラだった。
 彼女は警備のようなことも請け負っていたらしい。

「いひひ、こんな寒い中お疲れ様です、おひとついかがですかな?
 なに、試食として御代は頂きませんよ?」

「そこまで言うなら頂くが。
 ん……もう少し、まともに商売したらどうだ?
 味は別に悪くないじゃないか」

「ひひひ……故郷の味でして。
 というか、そこまで言うなら宣伝してくれるんだよな?」
 素に戻り、ベルクはニヤリと笑った。

「わかった、待っていろ。お客を呼んできてやろう」
 淡々とマジレスするサマエラ。
 決して彼女も愛想が良いタイプには見えないのだが……。

 結局、サマエラは他の冒険者(エルシーとハル)にも協力を仰いだらしい。
 そこそこのお客が訪れて、ベルクはなかなかの売上を手にした。

「まあ、こういうのも、悪くないか」

 故郷で誰かが、助かるだろうか?

●『エルフの舞』
「さあ、いらっしゃいませ。
 よろしければ、お時間つぶしに舞踏の1曲でも見られては?」

 キーゼは相変わらずの無表情。
 なのに、どういうわけか、うまいこと観客をつかまえてくる。

 いつものことながら、ネーヴェ・グラヌローザは首を捻った。
 まあ、彼らしいといえば、彼らしい。
 しかも、どこから調達したのか、サクラらしき人まで用意していた。
 しれっと人が集まりそうな時間帯も確保している。

「……そこまでしなくても」
「やりすぎぐらいで丁度いいんです。準備は?」
「万全ですよ」
 ネーヴェは、くるりと赤いスカートを翻してみせた。

「ジド・ルウ風にしてみましたの。さ、キーゼさんもどうぞ」
 そう言って赤い帽子を恋人に被せる。
 相変わらずの鉄面皮ではあるが、嫌がる様子もない。

「そろそろはじめましょうか。ちょっと失礼」

 ぴぷー♪
 キーゼの構えた管楽器から、調子っ外れの音が出る。
 観客からは軽い笑いが湧いた。つかみは上々のようだ。

「失敬、失敬。では!
 たなびく銀糸の髪が幻想的な美しいエルフの舞。どうぞご堪能下さいませ」

 エルフの舞と言いつつも、選んだのは皆で踊れそうなものだ。
 キーゼの演奏もなるべく愉快な曲調のもの。

 サクラによるものか、それとも自然に沸き起こったものか、手拍子が始まる。

「さあ、皆様ご一緒に!」
 前列にいた子供の一人の手を取って、踊りに誘う。
 つられて、二人、三人、踊りの輪が広がった。

「皆様、ありがとうございました」

 フィナーレには観客の子供達に飴玉をプレゼント。
 スカートの端を摘んで、優雅に一礼。
 確かにその様は、幻想的だった。

●『コッペパン屋 スイロウ』
 どんな店を出すべきか?
 テス・クラルス、ロイ・アウレア、アルマ・ヴァレンタインの三名は、悩んだ。
 知らぬ街ではない。むしろ、それ故に悩ましい。

 パンまつりと言うからには、パンの店は出してみたい。
 しかし、ここの住人は目も舌も肥えている。
 生半可なものを出しても、売上は望めまい。

「やるからには準備を万全にしよう」
「まあ、いいものは出したいね。何か案はある?」
「んー……あ、そういえば、前に……」

 アルマは、以前寄った店の衝撃的営業方針(セルフクッキング方式)について語った。

「まあ、食堂じゃなくて問屋さんだったんだけど」
「それ食べたんだ……」
「いや、食材はともかく方針は悪くないな」
「……でも、流石にパン窯は設置できないよね?」

 露店である以上、本格的な調理は難しい。
 また、自分で調理が出来ない層も取り込みたい。
 協議の結果採用されたのは――。

『コッペパンにお好きな具が挟めます! 挟みます!』

 そのようなスタイルだった。

 素体となるパンと、具材、ソースは主にアルマが腕を奮った。
 註:もちろん、ゲテモノ(上級者向け)は避けた。
 ギルドの厨房を借り、仕上げたものを露店に持ち込んである。

「アルマさんのパン、ふわふわで美味しい……こっちはもちもち……」
「テス、味見はそれくらいで……」
「むぐむぐ……分かってるってば。
 ええと、苺ジャムとバター、クリームで……こんなのどう?」

 テスが店頭で器用に仕上げたパンは、まるでケーキのようだ。

「いいね! じゃあオレは……。
 鶏のローストと葉物、ハニーマスタードとナッツで!」

 ロイも負けじとパンを完成させた。
 ボリューム満点の具が、溢れるか溢れないかの絶妙なバランスを保っている。

 実演販売が功を奏してか、露店には人だかりが出来はじめていた。
 大成功といっていいだろう。

「そうそう。上手だねー!
 ここをこうするとキレイに盛付られるよー」
 アルマは、客の子供に懇切丁寧に指導している。

「オマエ、親の手伝いしててエラいな!」

「まさか……ボク、子供だと思われてた?」
「まあ、ハーフリングにはよくあることだし……」
「……というか、テスとオレも勘違いされてた?」
 確かに、二人は婚約者ではあるが、子持ちはちょっと。アルマと種族も違うし。

「……もう。ボクだって立派なレディなのに」
 アルマは指輪(ペアリング)を眺めて、ため息をついた。

 そこには、かつて皿割り会場を震撼させた獣の片鱗は感じられない。
 誰が見ても申し分のない、年頃の乙女の姿があるばかり。
 ――だったのだが。

「何にするか決まった?」
「蜂蜜とバナナ。それからこれだな――マヨネーズ!」

 ぎらり。
 客の言葉に、アルマはすっかりメシ(餓狼)の顔。

「ああ、火がついちゃった……」
「実際、おいしいのかな……?」
「元は卵と油と酢だし……なんとか?」

 そんな疑問も吹っ飛ぶくらい、お客が次々やってくる。
 どうやら、組み合わせの検証をしている暇はなさそうだ。

●『燐光舞奏』
「なあ、パヴェルのさ、アレ。
 ウケると思うんだよ。やろうぜ、オレが楽器弾くから」
 事の発端はギャメルの提案であった。

「おっ、そりゃあ踊りのことか?」
 パヴェル・A・サムルガチェフが応じる。

 まんざらでもない。もとより、何をしようか迷っていたのだ。
 ラオ=レイとも、そんな話をしていた所だった。

「おお、それはいい! わしはどうも芸事に疎い。といって商売上手でもない。
 便乗させてもらう代わりに協力は惜しまんぞ。宣伝は任せとけ!」

 レイが笑った。家の天井にも届くような体格だ。
 確かに人混みの中でも目立つことだろう。

「それじゃあ、いっちょやってみるか!」

 そんなこんなで、練習に明け暮れた後の祭り当日。
 レイの大音声が広場に響き渡る。

「さあさあ、お立ちあい!
 御用とお急ぎでなかったらゆっくり聴いておいで見ておいで!
 当代随一の踊り手パヴェルとそのご一行の公演じゃ!」

 何だ何だと振り返る人々の中から、特に興味深そうな人物を見繕う。
 すでにエルシーとハルが渡した案内を持っている者は除いて……。

「その舞たるや値千金なんて小さい小さい!
 値万両万々両じゃ! とくとその目に焼き付けておくれ!
 お代は見てのお帰りじゃよ!」

 なかなか感触は悪くない。あとは二人に任せるだけだ。

「うおっ……結構集まってるぞ」
 戸口から外を覗き、ギャメルが言った。
 舞台はギルド前広場を使わせてもらう。
 そのためギルドを楽屋代わりにしているのだ。

「うまくやってくれたみたいだなぁ。準備はいいか?」
 緊張した風もなく、おっとりとパヴェルが言った。
「お、おう! いつでもいいぜ!」

「さぁ、お立ち会い!音楽に気付いたら此方をみねぇ。
 珍しい半獣男の光る舞いだぜぇ?」

 広場に飛び出したパヴェルの前口上に合わせて、ギャメルが弦楽器をつまびく。
 それは、南方とも東方ともつかぬ、不思議な和音だ。

 ばさぁっ! と音を立てて、大旗がひらめいた。
 そこにはギルドの紋章と、マザキヤ市章が描かれている。借り物だ。
 重そうなそれを、パヴェルは軽々と振り回す。

 ぶぅん、と風切り音。じゃらあん、という弦の音。
 歓声が、わっと広場に満ちる。
 渾然一体となった音の波の間で、パヴェルは舞った。

 角の輝きが強くなり、鍛え上げられた身体を照らす。
 汗が光り、まるでパヴェル全体を燐光が取り巻いているようだった。

 夢幻のごとく時は過ぎ、パヴェルが深々と礼をして、舞は終わった。

 一瞬の静寂のあと、満場の拍手が広場に満ちる。
 観客の前に置かれた箱には、貨幣の雨あられ。
 後列では、レイが徳利を手に笑っている。

「ゴブリンの奏者ギャメルの素晴らしい演奏にも、盛大な拍手を!」

 弦楽器で糊口をしのいでいた時代とは大違いの喝采。
 それでも、戸惑いよりは喜びを露わに、ギャメルはアピールした。

「いえーい!!」
 喝采が強まったのは言うまでもない。

「ん。また一つ良い思い出が出来たぜぇ。ありがとなぁ」
 ひと舞台終えたパヴェルの笑みは、どこか大型犬を思わせた。

●『おこわ処・海神』
 小麦とパンの街マザキヤで、あることに挑戦する男がいた。
 海神・江流である。

 いや実のところ、挑戦というほどの事もない。
 単に、米を使った料理を提供しようというだけだ。

 一件くらい目先が変わった露店があった方がいいだろう。
 米なら物珍しさで入ってくれるお客もいるんじゃないだろうか。
 そんな目論見である。

「米! いいですね! 炊き込みご飯? おにぎり?」
 ミア=リゼルが若干食い気味に協力を申し出た。

「あ、うん。おにぎりにしてもいいね。温かいおこわにしようかと」
「にぎるのはお任せください!」

 妙な士気の高さの理由を尋ねると、ミアは答えた。
「東方(シャルガネ)で食べた、もちもちのお米の食感が忘れられないんです……」

「気に入ってもらって嬉しいよ。……でも、餅米の入手ルートを考えないと」

 通商連合に掛け合うと、町外れにある珍味問屋を紹介された。
 いや、この土地では珍しいのは確かだが。
 江流はツッコミを押し殺しつつ、宝石と交換で、ありったけの餅米を入手した。
 ついでに茸と出汁昆布、煎茶も。醤油は幸いミアが持っていた。

「なんか珍味って言われると不安になるな……」
「いえ、心を込めて握れば、きっとわかってもらえます!」
 ミアの信念は固かった。

 米の良い所のひとつは、調理が手軽なことだ。
 本格的な竈があるに越したことはないが、野営セットの飯盒でも事足りる。
 なんとか出店にこぎつけた露店で、江流はひたすらおこわを炊いていた。

「さんかくおにぎりにー♪ たわらおにぎりにー♪」
 店先ではミアが歌いながら、おこわを握っている。
 楽しそうな姿に惹かれ、購入していく客もいるようだ。

「なんだかいい匂いだね?」
「東方(シャルガネ)料理ですよ。おひとついかが?」
「……おお、珍しい」
「もちもちしていて美味しいねえ!」
 その場で煮炊きしていたのも功を奏したようだ。

「うん、祭りの主役はパンに譲るとして……名脇役ぐらいにはなれたかな?」
「そりゃもう! だって、見てくださいよ!」

 店頭に並ぶおにぎりは、もう随分と数が減っていた。

●『風花三人娘』
 本職踊り娘としては、演目は決まりきっているのである。
「というわけで、歌と演奏、おねがいね♪」

 エミリア・シバの中では、もう決定事項らしい。
 話を振られたララノアとラティア・ミゼリアは目を白黒させた。
 いや、もちろん断る気はないけれど。

「私の歌などでもお金を頂けるのでしょうか……」
「……わ、私なんかの演奏で稼げますかね?」
 万事遠慮がちな二人である。

「へーきへーき! おねえさんが保証するわ!
 そうね、もしダメだったら……助っ人に何とかしてもらいましょ!」

「そ、そうですね!」
「……がんばりましゅ!」

 かくして広場の舞台に、赤白衣装に身を包んだ三人娘が立つことになった。

 まずは聖霊節向け、かつ明るい曲を何曲か。
 事前に練習は怠りなく。おかげでつつがなく演目は進み、人の集まりも順調だ。

 エミリアは色っぽく流し目を決め、華麗に衣装を翻す。
 彼女ほどではないが、ララノアも器用にステップを踏む。
 緊張気味だが可憐な歌声もあいまって、応援の声援が幾度も飛んだ。
 ラティアは普段とは違い、実に堂々たる演奏ぶりだった。
 音に酔うだけでなく、彼女の姿に陶然となる者もいた。

「皆さん、大きな拍手をありがとう!
 そうねぇ、おねえさん、何でもリクエストきいちゃおうかしら!」
「「何でも!?」」

 突然のエミリアのアドリブに、またも二人は目を丸くする。
 とはいえ、謙遜がすぎる二人も技術は逸品である。
 決して出来ない相談でないことは、エミリアにはお見通しだった。

 次々飛ぶ客のリクエストに、踊り、歌い、演奏する。
 ラティアは次々と楽器を切り替えて、喝采を浴びた。
 重い大型楽器まで持ち込んだかいがあったというものだ。
(なお、運搬は困難を極めたので、サマエラにも手伝ってもらった)

 ところが、ある一人のリクエストが問題になった。

「『4人の聖者の聖霊節』を!」
 それは四声編成の曲である。
 ジド・ルウとその仲間をモチーフとした歌劇が発祥だ。

「パート、足りないでしゅ……」
「ソロでもいいけど、何とかならないかしら。低音女声は私が歌うとして」
「低音男声は管楽器でカバーしましょう。問題は――高音男声(テノール)」

 事前の話題が三人の頭をよぎる。
 マザキヤの助っ人といえば、彼しかいない。

「「「マザキヤ仮面――!」」」

「お呼びとあらば、即参上! お困り……ええっ、何その顔。
 えっ、歌!? エッ、ちょっと、そういうスキルとってないんですけど!?
 お嬢さん、お嬢さん方! 困ります! あーっ!!
 歌は困ります! 困ります! あーっ!!」

 なんだかんだあったものの、マザキヤ仮面は助っ人の役割を全うした。
 その歌唱力は――まあ、よくも悪くも普通であった。

「あの、こういうの、今度は事前連絡してからにしてね?」
「あら、練習してくれるの?」
「素敵なお声でしたよ」
「ご、ご一緒できて、とってもとっても……楽しかったでしゅ!」

●巨大『ジド・ルウのパン』
 今年も、マザキヤの名物が街の大通りを進んでいく。
 四頭だての馬車が引く、巨大なパン。この時ばかりは露店も休憩。
 品評会が行われ、慣例通りパン職人組合が優勝を手にする。

 切り分けられたパンの販売が始まった。
 冒険者たちも、我も我もと、大勢が買い出しに出る。

 コルネリウスとスィーリーンは仲良くパン屋巡り。
 ギャメルは差し入れにお土産にと、短い時間でのポイント稼ぎに必死だ。

 キーゼとネーヴェは――。
「聖霊節は大切な人と共に過ごす、と聞きました。
 ……あの、慰霊祭の頃、このパンの最後の一欠片を、一緒に頂きませんか」
「ええ、構いませんよ……初めての聖霊節、ですからね」
「……嬉しいです」

●冒険者ギルド マザキヤ支部
「えー、うぉっほん!
 冒険者の皆様、本日はお疲れ様でした!」

 支部長が咳払いをしつつ、挨拶する。
 売上の集計が終わったので、収支報告をしているのだ。

「皆様の尽力で沢山の資金が集まりました!
 これらは帝国および王国北方の支部へ、責任を持って当支部がお届けします!」

 発表された金額に、おおっ、と声があがる。
 予想以上に多い金額だ。
 もちろん、赤字覚悟で出店していた冒険者がいるのもあるが。
 それにしても、中々の働きぶりと誇っていいだろう。

「事前に援助を打診しておいたところ、各支部からはお礼の連絡が来ております。
 まずはヴィントの支部から……」

 なんとまあ、気の早い。
 苦笑しながらも、まんざらではない冒険者たちであった。

●特別感謝状
 ストレガは、伝言どおりに挨拶後の支部長を訪ねた。
「何の用なのだ?」

「まあちょっと待て。……おっ、来たな」
「サマエラさんから伝言があったけど……なあに?」
 エルシーが続いてやってきた。彼女も詳しい事は知らないようだ。

 支部長は、懐から立派な羊皮紙を取り出した。

「ストロウヒルの支部から、特別感謝状だ。
 お前さんたち、灰色麦の依頼も受けてたからな。
 冒険者全員宛とは別口でお礼を言いたいとさ」

 書状には簡潔ながら近況と、感謝の言葉が記されていた。

「そっか。あの件のその後、気になってたの……」
「苦労も多かろうが、何とかやってるようで何よりなのだ」

 二人は書状を手に、にっこり微笑んだ。

マスターコメント

 まずはお詫び申し上げます。納品が遅くなり、大変申し訳ございませんでした。  以後スケジュール管理に気をつけ、再発防止に務めます。  遅くなりましたが、マザキヤ冬のパンまつり、いかがでしたでしょうか。  称号は以前と違い、露店や演目の名称がメインです。  名称のプレイングが特に無かった方は、恐縮ですが創作させていただきました。  お気に召せば幸いです。
イベントシナリオ

イベントシナリオ普通 報酬:標準25 / 4〜25人

2021年12月31日 14時07分22秒 公開

大成功

相談掲示板

  1. トーラ

    トーラです。 お祭り、盛り上げましょうね!

  2. マザキヤ仮面

    とうッ! マザキヤ仮面、見・参ッ! おお、すでに冒険者諸君がこんなにも集まってくれたようだな! 重畳、重畳。 良く分からない事があれば、気軽に声をかけてくれたまえ! あっ、さすがに出発直前だと間に合わないこともあるから、なるべく早めにね!

  3. パヴェル・A・サムルガチェフ

    パヴェルだ。よろしくな。 今回は前にもやった旗を用いた舞いを披露しようと思うぜ。 【舞奏】ってタグで合わせるんでなぁ。 良かったらつかってくれよな。

  4. 海神 江流

    マザキヤ仮面、質問いいかな? パンは普通に沢山供給があるだろうから、お米系の露店やりたいんだけど。 露店に使う資材は兎も角として、お米の調達ってプレイングで現地調達と指定すれば可能かな? アイテムにお米ってないからね。確認って事でよろしくお願いします。 現地調達に関して判定がありそうならそれはそれで!

  5. ロイ・アウレア

    ロイ・アウレアです。 何をするかを詰められてないので…挨拶のみですが、させて頂きました。 ヨロシク!

  6. マザキヤ仮面

    >江流君 ほう、米とな。うーん、マザキヤにも入ってこないわけではないが……。ちょっと待っててくれたまえ! 通商組合に入荷予定がどんなもんか聞いてくる! (しゅばっ) (MSより:返答まで少々お待ち下さい)

  7. マザキヤ仮面

    >江流君 ん。入手自体は可能だ。何か代わりに物々交換できるものがあれば応じてくれるそうだ。なるたけ高いモン持ってくといいんじゃないかな。あと、めちゃくちゃ量が欲しいとか希少な品種が欲しいとかになると難しいから、そこは交渉や知識が必要になってくるだろうな。他にも珍しいものを手に入れたい人がいたら、参考にしてみてくれ。 (MSより:詳細条件については攻略情報になってしまうので記載しませんが、上記で察していただければ!)

  8. 海神 江流

    ありがとう、マザキヤ仮面。 自分なりに考えて準備してみるよ。 んじゃ、1で露店出してみようかな。 おこわとか作ってみようかと。お米の国の人だからね、仕方ないね。 お手伝いとかお客さんとかそれとなく募集。 ま、どの行動でも楽しんでいこうや。ぼっちだから、とかキニシナイ!(

  9. ミア=リゼル

    おこわですか いつ作ります? 私も同行しましょう (おこわにぎりを作りたいヒーラー) …こほん。ミア=リゼルです。江流さん、よろしければお手伝いさせていただきたいのですが、よろしいでしょうか?

  10. エルシー・サリバン

    エルシー・サリバンだよ。宜しく。 《行動例3 サポートをする》の予定だよ。 詳しい事は今からなの。当日は楽しもうね。

  11. 海神 江流

    そうそうパンもいいんだけど、寒いだろうから温かい物で出せるといいなって。 ミアさんはお声掛けありがとう。是非とも宜しくお願いできれば。 おにぎりなら野郎が握るより大分イメージがよくなりそうだね。 野営セットの調理器具、お醤油、物々交換用のアイテムはこっちで持っていくつもりなんで、上手く分担できれば助かるよ。

  12. スィーリーン

    スィーリーンと申します。 よろしくお願いします。 私はサポートになるでしょうか。 飾り付けやラッピングをお手伝いしようと思っています。

  13. ミア=リゼル

    >江流さん 了解です!こちらも持ち物とスキルを調整しまして… 握る人のイメージ…そういうものなのでしょうか…?ともあれ、よろしくお願いします!

  14. ギャメル

    ギャメルだぜ! よろしくな! パヴェルの【舞奏】に参加するぜ。 オレは楽器演奏担当! 素朴なギターとかひいてる。

  15. アルマ・ヴァレンタイン

    アルマだよ、どーぞよろしくねー 諸事情(枠…)でおひとりさま参加になったので 行動例1のパン作りとかお土産になるものでも探そうかなと思ってるよー…

  16. マザキヤ仮面

    さて、私はちょいとヤボ用が出来たので席を外させてもらうよ。 なんかめちゃめちゃ職員に呼ばれてるし。 あいにく質問にはこれ以降はお答え出来かねる。ゴメンね! 冒険者諸君は忘れ物などないようにな! では、パンまつりで会おう! たあッ!

  17. ハル・チフ

    マザキヤ仮面ありがとうーー! ご挨拶遅くなりました ハルと言います エルシーと一緒にサポートにする予定なのですよ! よろしくお願いしますです!

  18. テス・アウレア

    こんにちは! ロイと、アルマさんをお誘いして露店を開店します! どうぞよろしくね 良いお祭りになりますように♪︎

  19. ララノア・グラヌローザ

    えと、ギリギリでしが… ララノアでしっ お友達と一緒に、盛り上げられたらと… ぉぉぉおもいましで!! よろしゅくお願いいたしまし!(がばちょ礼

  20. ラオ=レイ

    ラオ=レイじゃ。よろしくのう。 何の相談もなしに便乗してすまんが、【舞奏】の宣伝をさせてもらうぞい。

アーカイブ生成日時 2026年08月05日 14時56分25秒 ・ world0