覗き☆スレイヤーズ!
おおくまねこ
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シナリオID:3380
オープニング
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「……というわけなのです、パーシアお嬢様」
「……なるほど、それは由々しき事態ですわね」
休日に実家の近くにある温泉のある村にやってきた伯爵令嬢パーシア・アイオーラはため息をついた。ハラドの村はアイオーラ領にある知る人ぞ知る観光地だ。ハラドには、『ヴァルハラ』というとても評判のいい温泉宿があり、時には貴族がお忍びで宿泊するほどである。しかし、そんなヴァルハラも今年はとある事情により閑古鳥が鳴いており、女将は途方に暮れていた。そこで、パーシアは女将から陳情の手紙を受け取った父に代わり、様子を見に来たのである。
「ええ、覗き魔の噂のせいで、この宿にはさっぱりお客様が寄り付かず……これも全て覗き魔のせいです!」
そう、ヴァルハラは今、正体不明の『覗き魔』の脅威に晒されていた。覗き魔……それは一糸まとわぬ姿で温泉に浸かっている者達の裸体を覗き見ようとする、極めて破廉恥な所業である。狭い村なので、こういった悪評の蔓延は致命的なダメージとなったのだ。
「許しがたい卑劣漢ですわね。その罪は命で贖っていただきましょう」
パーシアはきっぱりと言った。貴族である彼女の感覚では、覗きは死罪である。貴族の入浴を覗くことは殺されても文句は言えない大罪なのだ。あくまでも仮にではあるが。もし、パーシアの入浴を覗いた者がいれば、彼女の婚約者にぶった斬られても文句は言えない。
「それに、もう一つ不思議なことが……なぜか、最近温泉利用者の中で奇行をなさる方が急増しているのです」
「奇行?」
「はい。突然入浴中に大声で歌い出し、(全裸で)激しいダンスを踊る方が増えております。他のお客様の迷惑なので、つまみだしていたのですが、みな『記憶にない』と言うのです」
「??? 酔っ払いではありませんの?」
パーシアは訝しんだ。
「いえ、それが顔が赤くなっている様子もなく……『魔が差した』とかしか言いようがないような状態だったのです」
「もう少しましな魔の差し方があるでしょうに……。ふうむ……。では、それもついでに調べるとして……。ところで、覗きの犯人の目星はついていますの?」
「いえ、それが……気配や視線を感じた方、逃げていく姿を見た方はたくさんおられるのですが、ハッキリ顔を見た者はいません。ただ、いつも黒い服を着ていて、とてつもなく身軽な奴です」
女将は申し訳なさそうに言った。
「ふむ……まさか授恵者かしら……ともかく、とりあえず女湯に見張りを立てましょうか」
「パーシア様、実は、男湯も覗かれているのです」
女将が静かに告げると、パーシアは固まった。
「……なるほど。犯人はきっと、性別問わず、とにかく裸体に並々ならぬ関心を持つ過激なドゥジン教徒に違いありませんわ」
「そうなのですか!?」
「世の中には常人には理解できない性癖を持つ方もいらっしゃるのです。ましてや、犯罪者ともなれば、なおさらです」
驚く女将に、パーシアはしたり顔で言った。
「……ともかく、犯人を捕まるために罠を張りましょう。冒険者ギルドに依頼を出しなさい。私にいい作戦がありますわ」
パーシアは自身の名推理(?)を元に、覗き魔捕縛のために動き始めたのだった。
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「というわけで、冒険者の皆様に覗き魔を捕まえていただきたいのです。全裸だと捕り物の際に不都合があると思いますので、代わりにセクシーな衣装をご用意いたしましたわ」
数日後、パーシアは大量の衣装を用意し、冒険者ギルドの店にやってきていた。衣装はセクシーなものを中心に、男性用、女性用それぞれが豊富に揃っている。パーシアはこの衣装をまとい、温泉に張り込むことで犯人をおびき寄せ、捕える作戦を立てたらしい。ちなみにパーシア自身は囮にはならない。なぜなら、彼女には愛しい婚約者がいるから……ではなく、依頼人だからである。
「これを着て色っぽい小芝居などしていただければ、きっと犯人をおびき出せるのではないかと。私は演劇には明るいので、演技指導も必要ならいたしますわ」
パーシアはニッコリと微笑んだ。
「犯人は正体不明ですが、冒険者の皆様なら見事ひっとらえて下さると信じています。どうか、ヴァルハラを経営破綻の危機から救ってくださいませ!」
解説
マスターより
リプレイ
「冒険者の皆さん、ようこそお越しくださいました。なんとか、覗き犯を捕縛をお願いします!」
宿屋の女将さんは集まった冒険者達にパン、と手を合わせた。
「……覗く、なんてしないで一緒に風呂に入ればいいのでは……?」
レピド・クロサイトはイマイチ犯行動機が分からず、首をかしげていた。ホムンクルスであり、記憶がおぼろげなレピドは「性」についてはお子ちゃ……もとい、ピュアであった。
(だが、犯人は捕まえなければ。人の嫌がる事はしてはいけません、はギルドで習った)
「うーん、人様の裸を見て何が楽しいのかよくわかりません。師匠と山籠もりした際に師匠の裸を見ましたが何も思いませんでしたし……」
箱入り娘系冒険者のファーシル・クリスティア(22)も首を捻っていた。それはそうだろう。ファーシルの師匠は女性だ。入浴の際に同姓の体をじろじろ見る奴はあまりいないし、男湯を覗きたがる女性は少数派だ。余談だが、ファーシルの師匠は仮面の麗人であり、入浴の際も仮面はとらなかったらしい(それはそれでちょっと変態チックだが)。
「あら、話しが逸れました。とにかく、人様の嫌がることをする人は、『めっ』なので御用なのです。頑張ります。えいえいおうー!」
「旅館には良い迷惑だよねこれ。早く解決できると良いんだけど……」
ヨル・スレイマンは旅館への悪影響を憂慮し、渋い顔をしていた。
(でも、セクシーってどうやればいいのだろう? パーシア君に聞いてみるか……彼女なら男性のセクシーにも詳しいだろうし)
しかし、ヨルは男性のセクシーについてはさほど詳しくなかった。あと、割と失礼なことを考えていた。
「今の私は、踊り子のツバキだから」
シンディー・ホシカは金髪をツインテールにまとめ、酒場の踊り子のような衣装でハラドに現れた。今日は冒険者としてではなく、踊り子として依頼に望むつもりのようだ。ちょっと恥ずかしい依頼なので、彼女なりの自己暗示なのだろう。
「温泉に覗き魔!? しかも踊らされちゃうのですか!? そんな所をみられちゃったら……! これはしっかり阻止しないと!」
フロマーシュ・ダイヤドロップは事件現場の光景をイメージし、慌てふためいた。一緒に来たライナ・フレイヴァルツの方を見ると、彼女の方は落ち着き払っている。
「ああ。いかなる興味があれど覗きは良くないことだ。私たちで覗き犯を捕まえて反省させよう」
ライナはフロマーシュの言葉に頷いた後、首を捻った。
「……入浴中にダンスを踊るというのが少々気になるが。覗き犯と関係があるのか?」
「まったくだ、覗きとはけしからん。商売に携わる者として瑕疵のない悪評の辛さもわかるし、旅館を助けてやりたい」
ローザリカ・L・ディオールの目は怒りに燃えていた。
「あら、会計さん。貴方も来てくださったのですか。こんな田舎までありがとうございます」
パーシアは意外そうな顔をした。
「温泉は好きだよ。シャルガネには商談で贔屓にしている旅館もあるし、休養のための湯治もいいものだ。ハラドにもいつか行きたいと思っていたんだ。こんな事態になるとは思っていなかったけどね。それから言い逃がしていたからこの機に言うが。パーシア君はおめでとう。君の願いが叶ったようで何よりだ」
「ありがとうございます。私の愛がウィリアム王子に通じたことを祝福してくれて」
ローザリアの言葉に、パーシアは満面の笑みを浮かべた。
(よし、今だ!)
「これからは常に側に居られるのだろうし、生徒会室のポスターやらはお役御免では? ぜひとも! 綺麗なまま思い出として胸にしまっておくべく速やかに保管するべきだと強く勧めるよ」
「いえ、私が任期を全うするまでの間は……いえ、あのまま歴史資料として生徒会室に保存しておくべきではないかと」
「もうでかいのが中庭にあるじゃないか! 自分の部屋に置けー!」
二人の話は長引きそうだったので、他の冒険者達は二人を置いて先に作戦会議を始めた。
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「こ、これが、セクシーな衣装ですか……!」
フロマーシュは用意された煽情的な衣装の数々に、はわわ、と慌てている。
「どれも際どそうだが……せっかく来た温泉も浸かりたいし一見着てなさそうのが良いだろうな」
「ラ、ライナ様!?」
「水着なら、豊富に用意してありますわ」
事件現場が水場だけあり、水着は豊富に用意されていた。ライナは黒いビキニを着用し、上からタオルを巻く。すると、まるで裸の上からタオルだけ巻いているように仕上がった。
「折角ですし、わ、私もライナ様とお揃いで……! あと、私もバスタオルを……」
フロマーシュはライナとお揃いの黒ビキニを着用し、バスタオルを羽織った。
「私はこれにしておくわ」
シンディーは白いビキニを手に取った。ローレグタイプで、腰のあたりがとてもきわどい逸品だ。
「温泉宿には着物や浴衣だろう。露出が少ないからこその色気というものを僕は最近学んだんだ。パーシア君にも教えてやろうか?」
シャルガネ文化愛好家・ローザリカは得意顔で自分の衣装として和服を所望した。すると。
「シャルガネの衣装ですか。あいにく、このシノビ風ファッションしかありませんわね」
「なんだ、この煽情的な衣装! 劇で使うのか!?」
パーシアが取り出してきたのは、まるで男子学生の浪漫が結晶化したような、やけに布面積が少ないくノ一風ファッションだった。
「男子部員が勝手に作っていたものです。会計さんならお似合いになるかと」
パーシアは微笑んだ。
「ぐぬっ……仕事だから断れないのをいいことに……!」
しかし結局、パーシアの衣装は他の者達と合わせ、学園の女子生徒が水練で着ているような水着+バスタオルになった。
「男性冒険者が俺一人じゃなくてよかったよ、レピド君」
「うん。こういう時はなんとも心細いな……」
ヨルとレピドは女性更衣室に入るわけにもいかないので、旅館のベンチで親睦を深めていた。共通の話題は仕事の話以外だと、ドゥジンシの話などだった。
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「誘惑っていまいちどうすれば良いかわかんない! うっふんって感じ……?」
ヨルは体をくねくねしてみた。
「俺も、正直こういうのはよく分からない。教えてもらえるとありがたい」
レピドも無表情のまま頷く。もしかすると、記憶を失う前は師からセクシー暗殺術を伝授されていた可能性もゼロではないが、少なくとも今のレピドに心当たりはない。
「私も、こういうことは心得が無くて……」
ファーシルもすっと挙手する。すると、パーシアは三人の顔を見比べた。
「……なるほど、では……お二人は恋人同士という設定で行きましょうか」
「「えっ」」
パーシアが指を指したのは、何故かレピドとヨルの組み合わせだった。
「クリスティアさんには私が演劇部式の誘惑術を指導しましょう」
「ありがとうございます! お師匠様は『のーさつ』を学ぶいい機会だと仰っていました。我が護気幻耀剣にも通じるものだとか。頑張って会得したいです。パーシアさん、ご指導ご鞭撻のほど、よろしくお願いいたします」
「なんですの、その……ゴキゲンヨー犬とかいうのは?」
ファーシルの言葉に、パーシアは怪訝そうな顔をした。
「か弱き人々を守る術です。わたしが学んでいる武術の流派です」
「はあ、そうでしたの。変わった流派ですのね……」
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「ではクロサイトさん、潤んだ瞳でスレイマンさんを見つめて下さい」
「……こうか?」
パンツ+腰タオル一枚のセクシースタイルにされた二人は、パーシアから厳しい演技指導を受けていた。
「そんな大根役者ぶりでは一年生も騙せませんことよ! こうです!」
パーシアはさっと、恋する乙女の表情を作って見せた。
「ウィリアム王子の顔を頭に思い浮かべてみなさい。自然と恋する表情になるはずですわ」
「……え、あのウィリアムか……?」
レピドはウィリアムの顔を頭の中でイメージしてみたが、表情は特に変わらなかった。
「……へくしょん。寒いな……」
ヨルはなんだか目頭が熱くなってきたので、思わず空を仰いだ。
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衣装選びと演技指導の後、冒険者達は依頼人と最後の打ち合わせに入った。
「女性の方が多いので、とりあえず女性達に罠を張っていただきましょうか。レピドさんとヨルさんが混ざっていると、とても不自然なので、お二人は覗きが出ないか外から見張る役をお願いします」
「心得た」
パーシアの言葉にレピドは力強く頷いた。それならいつもの仕事とあまり変わらない。
「了解した。俺達まで覗きと間違えないでくれよ」
(俺達が小芝居を練習した意味は?)
ヨルは作戦に多少疑問を感じないでもなかったが、素直に頷いた。そして、温泉旅館の屋根の上に潜み、スタンバイするレピドとヨル。覗きを発見するのが目的なので、温泉の方はなるべく見ないようにした。というか、あまりじろじろ見ない方がいいだろう。
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「次の場所での練習でもしておこうかな」
白ビキニ姿のシンディーはいかがわしい酒場で客に見せつけるような、誘惑的な仕草をしていた。
「んっ……」
甘い声を上げ、両手を上げて伸びをするシンディー。さらに、ステップを踏んで体を左右に振ったり、両手を広げてゆっくりと回転したり。
「こんな風にしておけば、受けるわよね!」
トドメとばかりに片目をつむり、唇を突き出したりもしてみた。
「む……また大きくなってしまったか?」
胸の谷間を見せつけるように持ち上げるライナ。バスタオルの隙間からは健康的かつ豊満なバストが零れんばかりに揺れていた。
「ライナ様がさらなる成長を!? わ、私も少しは同じように成長できているでしょうかっ!?」
フロマーシュはライナの仕草に顔を赤くしながら、ライナへと近づいていく。フロマーシュのバスタオルの隙間からは、ライナとは対照的な透き通るような白い魅惑の谷間が覗いていた。
「よし、ストレッチをしてくれないか、マーシュ」
「は、はいっ!」
突然、温泉にうつぶせに寝転ぶライナ。フロマーシュはどぎまぎしながら、ライナの背中を揉み始めた。
(どきどきします! でも、これもお仕事ですから!)
(マーシュ、のぼせたのだろうか? ともかく、もうしばらくこの方向で続けるとしようか)
二人は色っぽい芝居を演じながらも神経を周囲に張り巡らせ、温泉の外の気配を探っていた。
「うーん、いいお湯ですね……」
ファーシルは水着の上からタオルを巻き、ぐーんと腕をのばしていた。有識者のパーシアとローザリカの言によれば、バスタオルの隙間から胸の谷間や太もも、背中を見せつけることが要らしい。
「見えそうで、見えないようにするのがポイント……動きを加えると、案外難しいかもしれません……」
「覗き魔め……見つけたらただじゃおかないぞ……」
ローザリカは温泉に足を浸しながら、色っぽいポーズで岩に腰掛け、外を見張っていた。「匂い立つ色気」という言葉があるが、ローザリカの全身から発する薔薇のような香りは、男性どころか、同性までもが彼女を見つめると頭がふわふわするほどの魔性の色気となっていた。バスタオルを巻いているので露出こそ控えめだが、しっとりと濡れたバスタオルから覗く白磁の肌は、同性でもどぎまぎするほどだった。
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……。囮作戦が始まってから、約15分後。
「……いたな、レピド君」
「ああ、ヨル。どうやらあれのようだ」
覗き魔はすぐに発見された。それも複数。なんと、覗き魔の正体はヒトではなく黒い毛皮の猿型の魔獣だった。魔獣達はぞろぞろと八体も集まり、食い入るように女湯を見つめている。まるで隙だらけだったので、レピドは八体にしっかりとマーキングを施した。さらに二人は魔獣の背後に回り、後ろから襲い掛かる。
「みんな、いたぞ! こいつらが覗き魔の正体だ!」
ヨルが号砲代わりにメテオライトを魔獣の群れへと撃ち込む。すると、メテオライトの直撃を受けた魔獣達はキィキィと悲鳴を上げながら、つるんと滑って温泉に落下していった。
(よし、石鹸トラップ成功だ!)
ヨルは心の中でガッツポーズをした。
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「みんな、武器を用意しろ! 敵は人間じゃない!」
レピドは魔獣を追って温泉に飛び込むと、神速の斬撃を魔獣の一体へと叩きこむ。魔獣は絶命し、湯煙殺人事件の如く、死体がぷかぷかと水面に浮かんだ。
「魔獣だと! ならば遠慮はいらないな! やるぞ! マーシュ!」
「えっ魔獣!? はいっ! ライナ様!」
ライナとフロマーシュはすぐに臨戦態勢に入った。バスタオルから手を離し、フロマーシュはダッシュで魔獣との間合いを詰める。ライナの放った氷柱は二人の谷間に見惚れていた魔獣の足を深々と貫いた。
「キキィー!」
魔獣達は激しく泣きわめきながら、温泉に散開する。
「護気・幻耀剣『のーさつカカト落とし』!」
ファーシルは魔獣の一体に向かってダッシュすると、大胆に足を上げ、魔獣の頭へと勢いよく踵を叩きつけた。魔獣は時が止まったようにファーシルを見つめていたので、踵落としの直撃を受け、じゃっぽーん、と温泉に沈んだ。
「お師匠様、技の極意、掴みました!」
ファーシルは夜空をバックに微笑みを浮かべている脳内のイマジナリー師匠に向かって親指を立てた。
「キィー!」
「あら? なんだか踊りたい気分に……」
その時、背後から別の魔獣がファーシルへとエーテルを放った。命中してしまったファーシルは社交ダンスの練習を始めてしまった。
「え、魔獣だったの!」
シンディーは驚きの表情を浮かべた。すると、魔獣の一体が上半身の筋肉を誇示しながら、シンディーの眼前で腰を前後にカクカクさせてきた。求愛のダンスだ。その卑猥な仕草に、シンディーは思わず顔を赤くする。
(私、お持ち帰りされちゃったら……)
「だ、ダメっ!」
我に返ったシンディーは魔獣にフリーズボルトを叩きこみ、動きを止めた。
「貴族令嬢として、痴態は晒せない!」
ローザリカは魔獣の放った謎のエーテルを浴びても強く心を保ち、踊りたい衝動を跳ねのけた。
「ファーシル君、正気に戻れ!」
「あら? 私、一体何を……」
ローザリカは隠していた扇を取り出し、ファーシルに向けて『解呪』を飛ばす。すると、ファーシルは正気に戻った。
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「これで終わりです!」
フロマーシュの体から、鋭いエーテルが迸る。セクシーな冒険者達に見惚れ、動きが鈍っていた魔獣達はまとめて切り刻まれ、真っ二つとなった。
「よくやったな、マーシュ」
にっこりと笑い、フロマーシュの髪を撫でるライナ。これにて、事件は一件落着だ。
「皆様、ありがとうございます。まさか犯人が魔獣とは思いませんでしたが……これでこの地には平和が戻るでしょう」
パーシアはニッコリと微笑んだ。
「魔獣の死体は片付けますので、明日一日はここでゆっくりなさってください。もちろん、宿泊費は不要です」
「「やったー!」」
女将さんの言葉に冒険者達は喜んだのだった。
マスターコメント
ショートシナリオ普通 報酬:多い7 / 4〜8人
2023年12月22日 21時09分49秒 公開
相談掲示板
キャスター、ライナ・フレイヴァルツだ。皆よろしくな。 覗き犯を倒してついでに温泉も堪能していきたい所だ。 覗きは脱衣所ではなく、温泉の中で覗きが発生するものだと思っていたので 衣装を用意しても濡れてしまうのであれば結局はあまり意味がなくなってしまうような気も…。 水着のようなものなら問題ないかもしれないから、 そういうのがあればバスタオルの下に着用しておくのでもいいかも。 パーシアが用意するもののラインナップ次第だが…… 一先ず夜間に出没するようだから、【暗視】と【遮蔽無視A】【超視覚】を活用して 周囲を警戒しようと思う。
依頼は成立ね。 良かった。 私は露出の多い服をもらって、覗き魔達を誘惑するというストレートなやり方で行くわ。 元々、舞踏も得意で誘惑の心得もあるから! 私に注意を集中させれば、他の人もやりやすいと思うし。 よろしくね!
ウォーリアのフロマーシュ・ダイヤドロップと申します。皆様よろしくお願いいたしますっ! 覗き魔がいたら色々大変ですので、しっかり退治して、ライナ様がおっしゃったように、一緒に温泉を満喫できましたらっ! 誘惑が有効みたいですけど、場合によっては調子づいて襲われちゃう可能性があるみたいですし、殺界で足止めしたり、場合によってはカバリングでお守りいたしますのでっ! …ど、どんな服を選び、どう誘惑するかも悩みどころ、でしょうか… と、ともあれ、暗視は私も用意して、夜間の警戒や戦闘に対応できるようにして参りますのでっ!
ヒーラーのファーシルと申します。何卒宜しくお願い致します。 覗きはよくありませんし、師匠からも「のーさつ」の経験を積んでこい、とも言われてきましたので、張り切って「のーさつ」」させていただこうと思っております。 とりあえず、去年着ていた水着(ビキニ)を着てバスタオルを巻いて、普通に温泉を満喫してみようかなーって考えてます。覗きの方が来たら「えいやー」ってやってみるつもりです。 パーシアさんに指導を仰ぐかどうかは考え中です。
パーシア君の本気出す箇所よ⋯⋯。 ヒーラーのヨル・スレイマン。宜しく。 セクシーな衣装を着る。誘き寄せる。倒す。シンプルな感じだね。 数が多いし、最悪の事態だけは避けるようバフとかBS解除を中心に持っていこうと思うよ。 現場は明かりもあるだろうけど、暗視も一応持っていっておくことにする。 男のセクシーはあんまりよくわかんないから、パーシア君に聞いてみようかな⋯⋯。 とりあえず善処だけはするよ、仕事だからね。温泉にも罪はないし、早く解決して活気を戻してあげたいね。
皆様、アイオーラ領にようこそ。お集まりいただきましてありがとうございます。出発は明日のお昼12時です。お忘れ物にはご注意下さいませ。
レピド・クロサイト、シーフだ。よろしく頼む。 せくしーはよくわからんのでパーシア嬢に聞くとして…… 「暗視」と何故だかある「色気」でもつけていこうかと思っている。 男湯は二人だが頑張ろう。
前日夜分に失礼、ヒーラーのローザリカだ。 パーシア君には縁があるし、ハラドにも行ってみたかったから邪魔をした。 まったく、いつかプライベートで訪ねたかったのに覗き魔とはね。 視界確保の暗視と、誘き寄せる手段としてフェロモンを。 自身はBSにかからないよう抵抗を上げるのとオートリカバリーを持っていくので 皆がかかってしまっても治せるように行動予定だ。