雪百合騎士団・春のお花見大会

おおくまねこ

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シナリオID:2925

オープニング

●お花見に行こう
「来週に、みんなでお花見に行くことになりました。領主様のご厚意により、参加費は無料です。お酒とお茶も、好きなだけ持って行っていいと仰せです」

 わああああああ!!
 雪百合騎士団・団長代理カブリエラが集まった騎士達の前でそう宣言すると、騎士達は沸いた。
 ハイル・ミルドレッド!
 ジーク・ミルドレッド!
 領主の名を(ふざけて)称え始める騎士達。風紀の乱れを感じたガブリエラが「いい加減にしなさい」と怒鳴ろうとすると、ガブリエラの後ろで椅子に座っていた団長メイアが先に騎士達を制止した。

「はい、騒ぐのはそのぐらいにしなさい。嬉しいのはわかるけど、市民に聞こえます」
 メイアがよく通る声でそう言うと、騎士達はすぐ静かになった。

「ガブリエラ、続けて」
「はい。お花見の会場は領主様直轄の茶畑です。この時期なら、ベールリリーが咲き誇っているわ」

 ベールリリーとは、ベールコートの名産品である『百合茶』の原料となる花のことだ。桜のように木に咲く花で、毎年春になると美しい白い花が咲き乱れるのだ。あらかたの説明を終えた後、メイアは最後にこう付け加えた。

「あと、今回もお世話になっている冒険者の皆さんも招待します。今リブラネスタがアレ(エスト・ポーラと揉めてる)なんで、彼らにとってもいい憩いの機会になるんじゃないかしら。それに、みんな授恵者だから、もしかしたらすごい宴会奥義を披露してくれる人もいるかもしれないわ!」

 こうして、雪百合騎士団百余名と、冒険者の合同のお花見大会が行われることとなった。

解説

目標:雪百合騎士団と一緒にお花見をする。 舞台:エラトゥーン都市同盟・ミルドレッド領の茶畑 状況: 雪百合騎士団が休日にお花見をします。タダ飯とタダ酒、そしてベールコート特産品の百合茶飲み放題です。冒険者も招待されています。お土産を持参したり、何か宴会芸を披露したり、ゲームを持ち込んだり、露店を出したりすると喜ばれるでしょう。 登場NPC: メイア 非授恵者 雪百合騎士団の団長。先月、鳥の魔獣の群れに襲われて複雑骨折しており、現在は療養中。普通に歩くことは可能だが、激しい運動は無理。 ガブリエラ 非授恵者 委員長気質の眼鏡騎士。団長が療養中の為、団長の職務を代行している。宴会芸は持ち合わせていないが、深酒をすると服を脱ぎだす悪癖がある(記憶は飛ぶ)。 ティカ タダ飯を食べに来たギルド所属のエルフ。平時は帝国の復興に協力している。宴会芸としてGP教に伝わるダンスを披露する(本来は自身のエーテル浄化能力の「祈り」の動作)。雪百合騎士団とは初対面だが、濃厚な狩猟トークでエルフ団員達と打ち解ける。 エルディア エルフ 雪百合騎士団所属の授恵者。くのいち部隊「雪影」の隊長。先月誘拐された件は本人はあまり気にしていないが、メイアとドクター・アルヴィースがあまり元気がないことを気にしている。歌唱が特技で、部族に伝わる歌を歌う。 ドクター・アルヴィース ドワーフ 雪百合騎士団の兵器開発顧問の少女。今回は輪に入らず、すみっこで静かに百合茶を飲んでいる。身長130cmのまな板体型。 雪百合騎士団員 約百名 今回の花見は基本全員参加。 ※他のMSの担当NPCはリプレイには登場しません。 ●ベールコートについて エラトゥーン都市同盟の南東に位置する、比較的温かい土地。 特産品である「百合茶」を大陸各地に輸出しており、住民の暮らしはとても穏やかで安定している。 ●『百合茶』 都市同盟に属する都市ベールコートの特産品。 ベールリリーと呼ばれる白い花の花弁を用いた紅茶の一種で、花弁(内花被片・外花被片)を乾燥させて作られる。 甘い香りが特徴とされるが、最も評価されているのはその美容効果。 美肌、美髪、爪のうるおい、痩身その他諸々纏めて効果があると謳われており、飲むと巨乳になれるとも美乳になれるとも言われている。 お花見に使用されるのはこのベールリリーで、木に咲く花である。

マスターより

お花見です! 今回は冒険者は仕事ではなくオフの日となりますが、宴会芸の披露やお土産は歓迎されるでしょう。

リプレイ

●レイラと希のお見舞い
 花見が始まる前、レイラ=ルナフィニスと水瀬(ミナセ)・希 (ノゾミ)はメイア団長のところに挨拶に行っていた。

「メイアちゃん怪我したゆーこと聞いたけん、心配したばい。久しぶりやね。……怪我、大丈夫と?」
「……お久しぶりです、お怪我の具合は如何かしら?」
 
 二人はメイアが重傷を負ったと聞き、お見舞いがてら、ベールコートに来てくれたのだ。

「レイラさん! 希さん! 来てくれたんですね。ご心配なく。もう歩けるぐらいには回復しましたから」

 メイアはニッコリ笑い、二人と握手を交わした。服の下は包帯ぐるぐる巻きだが、あまり心配をかけたくなかったのだ。実際、日常生活に支障はない程度にはもう回復していた。

「思ったより重症じゃないよーやけんよかったばい……♪」
 希は微笑みながら、メイアの近くに腰を下ろす。

「お大事にな? 無理はいけんよ?」
「はい、肝に銘じます」

「こん『百合茶』ゆーん初めて飲んだけど……うまかねぇ~」
「ええ、とても上品なお味ですわね」

 レイラと希は噂のベールコート名産、百合茶(春摘もの)を堪能し、まったりしていた。美容・健康に効果があるとされることから女性の愛飲者が多いと聞いていたが、お味の方もなかなかなのものだ。

「わたしは小食なので……お食事は軽くにしておきますわ」
「ウチもそげん沢山食べられけん、軽く食べるだけにしとこ」

 二人は腹八分目に抑えつつ、ベールコートのお茶と料理を堪能した。

●レイラと希の芸
「なあなあ、レイラさんだっけ。あんたもなんか芸あんのか?」
「え? 宴会芸…ですの? そうですわね……」
 レイラは雪百合騎士団のシューターだという同胞(エルフ)、エルディアに話しかけられ、困惑していた。聞くところによると、メイアが大怪我をしたのは彼女を助ける為だったという。

「アタシはペットのゴリラとウホウホ漫才をするぜ。アンタもエルフなら何か宴会芸の一つぐらいあるだろ?」
「そ、そうですわね……」
 エルディアのエルフ観が少し気になったが、レイラは自分にできそうな芸について思考を巡らせてみた。

「あ、そうですわ」
 ぽんと手をうち、レイラは魔弓を取り出したのだった。

●レイラの宴会芸
「え? ウチもレイラちゃんの宴会芸の協力……?」
「ええ、希さんにお願いできたらと」
 レイラのお願いとは、頭の上に乗せたリンゴを射抜く芸の助手を務めてほしいということだった。つまり、希の頭の上にリンゴを置き、離れたところからリンゴだけを射抜く、ということらしい。
(頭のリンゴを射抜く……て大丈夫やか? ……まあレイラちゃんやし)

「ええよ。レイラちゃんの腕前、ウチ信じとるけんね♪」

 少し矢が下にずれれば、日常シナリオ史上初の重体判定が出かねないスリリングなポジションだったが、希はレイラの腕を信じ、首を縦に振った。

 そして、芸本番。ギャラリーが緊迫した表情で見守る中、レイラは淀みない仕草で弓を引き、矢を放った。
 シュッ! トス。
 百メートルほどの距離から放たれた矢は見事希の額……ではなく、頭の上にあったリンゴを貫いていた。
 ぱちぱちぱちぱち!
 ギャラリーは惜しみない拍手を送った。

「お粗末様でした」
「どうもありがとーばい♪」

 レイラと希は万来の喝采を浴びながら、騎士達にぺこりと一礼したのだった。

●黒狐の見舞い
「やぁメイア殿、お加減はいかがかな? とりあえず見舞いと手土産を兼ねてチョコレートファウンテンを持ってきた」
 包帯グルグル巻きの体をマントで隠してやってきたベルク・オスマットは雪百合騎士団の団長に挨拶をした。
「ありがとうございます。まだ鎧を身に着けたり武器を振り回したりは無理ですが、普通に体を動かす分には問題ないです」
「そうか、無事に回復されているようで何よりだ」
 ベルクはメイアに釣られて笑った。実のところ、ベルクの健康状態はメイアと大差ない状態だったりする。メイアが重傷を負った依頼とは別件の依頼により、ベルクも痛烈なダメージを負ったのだ。

「我の土産はこれである。……うむ、ここなら問題ないか」
 ベルクは騎士達が占領しているゾーンを物色すると、愛馬に積んでいた白い小型の泉型の置物を敷物の上に下ろした。本来持ち歩けるようなものではないのだが、今回は馬に無理やり積んできたのだ。ベルクが泉のすみっこにあったスイッチを押すと、みるみるうちに液体化したチョコレートがあふれ出てきた。

「わあ、すごい!」
「チョコレートファウンテンである。料理のトッピングとして使ってくれ」
「おお、パンに合いますね!」
「果物に付けるのもおいしー!」

 騎士達とティカは泉に群がり、パンやら果物やらにチョコレートをトッピングすることを楽しんだ。

「本来は余興で宴会芸とでも行きたいのだが、ちょっと体が動かん身なのでな、手土産で勘弁してくれ」
 ベルクは苦笑し、包帯ぐるぐる巻きの自らの体を示した。
「もしや、あなたもこないだの戦いで……?」
 メイアが問いかけると、ベルクは首を横に振った。
「いや、これはあの虫共(帝国過激派)との戦いとは別件だ。ちと手ごわい奴と戦ってな」

「さて、わらわもタダ酒を楽しむとしよう。そなた(ベルク=ターク)にも少し分けてやりたいところだが、馬は酒は飲めんからな……ここはトウモロコシをやろう」
 ベルクは愛馬を餌をやり、自身も騎士達の輪に混ざって酒を飲む。
 
「花に酒、うむ、極楽極楽♪」

●ナハシュの宴会奥義
「ただ飯とタダ酒飲み放題ときいて!!」

 ナハシュは到着してすぐ、飲み会に溶け込んでいた。
(桜……桜? 桜みたいな木に飯と酒と来て飛びつかねえ奴はいない)

 ナハシュは肉を食らい、シャルガネ酒をかっくらい、ワインをがぶ飲みし、存分にただ飯とタダ酒にありついていた。

「いやー、それにしてもきれいな桜だなあ!」
「あ、これ桜じゃなくてベールリリーなんですけど」
「そっか! ともかく綺麗だな!」

 騎士団に突っ込みを入れられ、がははと笑うナハシュ。「花より団子」を地で行く男である。だが、彼とて、手土産一つ持たずに宴会にやってくるほどには、無粋な男ではなかった。

「よし、俺が宴会芸を見せてやる! 宴会ではこういうのが王道らしいからな!」

 ぱちぱちぱちぱち!
 騎士達が拍手で見送る中、ナハシュは颯爽と集団の中央へと躍り出た。騎士達や冒険者が見守る中、ナハシュはおもむろに自身を顔を手で覆った。

『じゃーん! メイアです!』
 パッと顔から手を離すと、ナハシュの姿は雪百合騎士団の団長メイアのものへと変わっていた。いつの間にやら、服装もメイアと同じものに変わっている。
「「団長だー!」」
 騎士達は盛り上がった。
『辞世の句を詠みなさい!』
「温泉覗き魔に激怒した時の団長だー!」
 再び盛り上がる騎士達。

(ふふふ、メイアの細かいエピソードは宴会のついでに調査済だぜ!)
 ナハシュは事前に調べておいたメイアの特徴的なエピソードを再現し、メイアになりきっていた。

『エルディア、罰として掃除当番一週間よ』
「えっ! ひどいぜ団長! 今日はアタシ何もやってないだろ!?」
「今の私が言ったんじゃありませんよ!」
 フェイクカバーによる変装(というか変身)の為、声真似もばっちりだ。

「へえー。面白―い。こんなスキルもあるんですね」
『お、ティカか。お前も来てたんだな。恐竜飯の時以来か』
「ええ、タダでごはんが食べられると聞いて」
『考えることは一緒だな!』
 思わぬところで顔見知りに合い、ナハシュは素の口調で朗らかに笑った。

「なるほど、これが百合茶か……」
 ひとしきり酒と飯を堪能した後、ナハシュは酔い覚ましがてら、ベールコートの特産品である百合茶を一杯のんでみた。

「花の香りが強いのはあんま好きじゃないが、うちの奴らは好きかもしれないな。たくさんあるなら土産に貰ってくか」

●ルイドの手土産
「タダ飲み食いはもちろん惹かれるんだが……あの場に居合わせた身としちゃメイアの怪我も気になるんで、軽く見舞いがてら参加させてもらうか」

 ルイドは以前のドクター・アルヴィースの誘拐騒ぎの際、依頼人であったメイアに大怪我をさせてしまったことを少し気にしていた。

「お久しぶりです、ルイドさん」
「メイア、久しぶりだな。土産ってほどでもねぇが、菓子を持ってきた。茶があるなら甘味は多くても困らねぇかなと」
「あら、ご丁寧にありがとうございます」

 ルイドはメイアに菓子が詰まった木箱を渡した。中身はキャンディーやクッキー、コンポートなどだが、百余名いる騎士達全員に行き渡るように用意したので、箱はけっこうな大きさだった。ちなみに菓子はルイド自身が製作した低カロリーのアリ蜜製である。ルイドは騎士達に騒がれそうだったので、あえて「手づくり」という点は伏せたが。

「あ、ほどよい甘みがおいしー!」
「どこのお店で買ったんだろ? 後でルイドさんに聞いてみようかな」
「きっと外国よ! 王国なんじゃないかしら!」

 騎士達がきゃあきゃあ言いながら菓子を貪る姿を、ルイドは黙って見守っていた。

「んで、具合はどうだ?」
「はい、鎧や武器はまだダメですが、普通に動くぐらいなら」

 ルイドがメイアに尋ねると、メイアはぶんぶんと手足を振り、ランスの突きのモーションをした。
「その容態で歩けるってのは流石だが、完治するまで無理はしねぇようにな」
「はい、ありがとうございます。あまり無茶をすると領主様や騎士達にも怒られちゃいますから」

●サニーとゼラルムのお見舞い
「いやあー、綺麗に咲いたね」

 サニー・フォン・オルライトはゼラルム・エルホワイトと共に満開のベールリリーを見て回っていた。しばらく回った後、ゼラルムは団長メイアの方に目をやっていた。今はメイアは一人で休憩しているようだ。

「よし、団長君のお見舞いに行こうか、ゼー君」
(まぁ、ゼー君が本当の意味で他人に興味を持つ事なんてまず無いと思うけど)

●
「こんにちは、お身体の方は大丈夫ですか?」
「あら、ゼラルムさん。はい、まだ戦闘訓練はできませんが、普通に歩くくらいなら」
「それは良かった。快方に向かっていると聞いて安心しました」
(前回の依頼からしてその怪我には彼女に付いていた自分にある程度の責任はあろう。依頼の条件に忠実に従っただけとも言えるが)

 ゼラルムはメイアが怪鳥の群れに襲われた時のことを思い出していた。あえて自分の考えは口には出さなかったが。

「よかった、後遺症とかなさそうで。……よっと」
 サニーは微笑むと、ゼラルムの隣に腰を下ろした。三人はしばらく、他愛のない雑談に興じた。

(さて。なぜドクター・アルヴィースが誘拐されかけたのか。why done itはとても重要だ。理由がない事象などそうそう存在しない。彼女でなければならない理由が存在したのか、それとも件の過激派から目についただけか。そもそも過激派についてはよく存じないからここで論じるだけ時間の無駄の様な気もしないではないが……)
「メイアさん。ドクターはなぜ誘拐されそうになったのかはご存じですか?」
 ゼラルムは頃合いを見て、彼女に聞きたかったことを切り出した。

「えっと……それは……」
 メイアは困ったような顔をした。
(あ、これは知ってる反応だ。心当たりがあるのかな?)
 サニーは目ざとく、メイアの反応の意味に気付いていた。

「それは、私からはちょっと……ドクター本人に聞いてみてください」
「分かりました。踏み込んだことをお聞きしてしまってすみません。ドクターに直接聞いてみます」

「あっ、団長。それにサニーさん達も。こんなところにいたんですか。あっちで冒険者さんが何か芸をしてくれるみたいですよ!」

(おっと、人が集まって来ちゃうな)
「僕達も行ってみる? ゼー君」
「そうですね。行ってみましょう。メイアさん、お大事に」

 ゼラルムとサニーはメイアとアルヴィースに会釈した。

●ドクター・アルヴィースの過去
 ゼラルムとサニーは宴会が落ち着いた頃、すみっこでお菓子をつついていたドクターの元を訪れていた。

「いいわ。教えてあげる。私は見ての通りドワーフなんだけど……私の一族は対邪竜用の兵器を開発していた一族だったのよ」
「……」
 ゼラルムとサニーは静かに、アルヴィースの言葉の続きを待った。

「でも、もう私以外には誰もいない。【邪竜バイアーディス】とメドゥの指先の連中が仕掛けた戦争(【竜盤】連動)の時に一族は滅んだわ。私は最後の一人なの」

(なるほどな)
 ドワーフ王国は優れた職人を多く有する国家だ。だが、刀鍛冶や建築家は多くいても、対邪竜用の兵器を専門とする職人となると、希少性は一気に跳ね上がる。邪竜が出没するのはドワーフ王国だけだが、邪竜を打ち倒せるほどの兵器なら他の分野にも応用が利くことは自明の理だ。どこの国でもその技術は欲しがるだろう。ましてや、滅びた一族の最後の一人ともなればなおさらだ。

「なるほど……よくわかりました。お話、ありがとうございます」
(連中はドクターの一族の兵器技術を欲しがっていたということか……目的は幽界樹の討伐用か、それとも対征竜を想定してのことか……? ともかく、狙われるだけの理由はあったということか)

 ドクターがなぜベールコートにいるのかなど、新たな疑問はあったが、聞きたかった「ドクターが帝国過激派に誘拐された理由」については聞き出すことができた。ゼラルムはドクターに礼を言い、その場を離れた。

●ダンスはTPOに合わせて
「お久しぶり!」シンディー・ホシカは朗らかに騎士達に挨拶した。雪百合騎士団と会うのは、以前くの一部隊『雪影』の創設の際に稽古をつけて以来だ。

「お久しぶりです、シンディーさん」
「メイア、久しぶり。あら、どうしたの? その怪我」
 包帯ぐるぐる巻きになっているメイアの手を見て、シンディーは訝しんだ。

「これはちょっと、大きな鳥の魔獣の群れに襲われまして……」
 メイアは苦笑し、頬をぽりぽりと搔いた。シンディーはその後、顔見知りに挨拶周りをした後、頃合いを見て集団の中央へと躍り出た。

「私の宴会芸は、やっぱりコレよ♪」
 シンディーの宴会芸はやはりお得意のダンスであった。しかし、今回はくノ一の色仕掛けの特訓とか、酒場で酔っ払い相手に情報収集とか、そういう微妙にいかがわしい場ではない。宴会の参加者も9割が女性であるし。そんなわけで、シンディーはいつもより露出は抑え、華やかで明るい印象の町娘の装いに身を包んでいた。シンディーは左右に激しくステップを刻み、華麗なダンスを披露した。激しくはあるが下品さはない、快活な楽しいダンスだ。
 ぱちぱちぱちぱち!

「ありがとう!」
 ギャラリーから拍手喝采を受け取り、シンディーは朗らかに笑った。

「百合茶おいしい……これを毎日飲めばお肌つるつるのたまご肌になれるのね……」
「お風呂上りに飲むと、よく効くらしいですよ」
「ストレッチの後に飲むのもいいって聞きました!」
 
 シンディーは騎士達と美容トークをしたり、他の参加者の宴会芸を見たりと、騎士達との宴会を楽しんだ。

「純粋に踊ること自体を楽しめたし、百合茶や食事も味わえたし。来て良かったわ」
 シンディーは帰る前、朗らかな笑顔を見せた。

●
「皆さん、ありがとうございました! また遊びに来てくださいね!」
「マタクル! バイバイ!」
 
 お花見はなかなかに盛り上がった。冒険者達(とビッグオウム)は雪百合の騎士達に見送られ、ベールコートを後にしたのだった。

マスターコメント

宴会が盛り上がりましたので、結果は大成功とさせていただきます。メイアさんのお見舞いもありがとうございました!
イベントシナリオ

イベントシナリオ易しい 報酬:無し8 / 4〜25人

2023年05月01日 17時22分46秒 公開

大成功

相談掲示板

  1. シンディー・ホシカ

    私はダンスを披露することにするわね。 今回は華やかで健康的にね。

  2. ナハシュ

    ただ飯が食えるって聞いたぜ!! 持ち込みは何かすっかな、なんか見世物か土産くらいは持ち込もうと思ってる。よろしく。

  3. ティカ

    ティカです。皆さん、よろしくお願いします。出発は明日の朝8時です。忘れ物には注意してくださいね。

  4. メイア

    雪百合騎士団団長メイアよ 今回はみんなめいいっぱい楽しんでくれると嬉しいわ。 もし良かったら団員たちもよろしくね 出発は明日朝だからプレイング提出忘れないようにね

アーカイブ生成日時 2026年08月05日 14時56分25秒 ・ world0