【砂塵】辺境伯からの招待状
馬車猪
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オープニング
「亜人の侵攻経路が分かれば他の領主から慰謝料をとれるのだけどね」
いきなり恐喝の計画を立て始めたのはセニアーラ・リーラント。
王都で活動せざるを得ない領主夫妻に代わり伯爵領を実質的に支配する15歳である。
「お嬢様、領境より南東はタルクレーテ辺境伯の勢力圏ですぞ」
「もちろん分かっているわ、爺」
羽ペンが静かに羊皮紙の上を滑り、流麗な筆致で兄への報告書が仕上がっていく。
「亜人が具体的にどの貴族の領地を通ったかは1つを除いて不明だもの。落とし所は通行税の優遇でいくつもりよ」
書き終えたセニャが部下を呼ぶ。
直属の部下が茶と菓子を乗せた銀盆を運んで来る。
セニャの好みの菓子ではなく子供向けだ。
しまった、という顔になったセニャが横に向き直る。
「ごめんなさいジョセフ。ずっと静かにするのは大変だったでしょう」
政敵ではあるがそれ以前に大事な甥である。
特異個体オーガに追い詰められたときより焦りが強かった。
「ううんっ」
ジョセフ・リーラントは子供用の特注執務机で元気に返事をする。
「おねーちゃんの解説おもしろかった!」
5歳児の隣にはリーラント家でバイト中のパンクリアース学園生がいる。
(いつから姉と呼ばれてるのよ姉は私よ!)
(貴族の嫡子相手に駄目って言える訳ないですよぅ)
(それは、そうね)
テレパスではこんなだが、両者とも外面は良く貴族令嬢と選良らしい態度である。
「あっ、チョコレートだ!」
「お茶にしましょう。執務室で飲食するのはお行儀が悪いけどね」
はしゃぐ5歳児と見守る貴族令嬢は非常に絵になる。
貴族らしく頻繁に美形と婚姻した家系だから、という理由もあるが主要な理由ではない。
艶のある桃色髪も、紫と金の瞳も、年齢差はあるが顔立ちまで似ているのだ。
「セニャさん、じゃなくてセニアーラ様。先月亜人の襲撃があったって聞いたのですが」
「ええ」
自身のチョコレートを極自然にジョセフに与えて甘やかし、しかし学園生を見る目は冷たい。
「領外から亜人部族に乱入されて、リーラント領軍単独で亜人退治をする予定がだいなしよ」
領軍に大した被害がなかったのは非常に喜ばしいが、名声を得たのは冒険者ばかりだった。
「だから少しは投資を解消できるように交渉を……」
(こちら砂肝、王都の領主様から急報です)
「ジョセフ、食べ終わったら歯磨きを忘れないでね」
はーいと元気に答える5歳児へ笑顔を向けてから執務室を出る。
甥のことを考えないとき、紫と金の瞳には冷たい光が浮かんでいた。
●
「なんですって」
溢れた感情がエーテルを伴い部屋を照らす。
一般的な意味では十分に鍛えられた伝令が、高位授恵者の気配にあてられて気絶しそうになる。
「ごめんなさい。動揺したわ」
部下に対するものとしては最も強い謝罪をして、セニャは改めて確認する。
「5年前までタルクレーテ辺境伯家がリーラント領に侵入しようとする亜人を防いでいた。それに今まで気付かなかった。伝言はそれだけ?」
「はい。詳報は後続の者が運ぶ予定と伝えられました」
兵士は緊張し、しかしセニャの表情を見て安堵する。
この5年間、亜人を殺しに殺してリーラントを安全な土地にしたリーラントの剣だ。
セニャの不敵な表情に、信仰に限りなく近い視線を向ける。
「ご苦労様。引き継ぎが終わり次第休養しなさい。回復したら働いてもらうわよ?」
「はい!」
伝令は久々の実家に戻るため静かに退出し厚い扉を閉めるのだった。
「……行ったわね」
我慢も限界だった。
「なにしてるのよにーさまぁっ!!」
子供の頃の態度と言葉遣いに戻ってしまっているが本人は気づけない。
「外交はにーさまの役割でしょっ。相手は超名門で5年も気づけず放置? ふざけないでよばかぁ!」
恩を返す場合でも、恩を踏み倒す場合でも、それぞれに作法というものがある。
「まさか私を嵌めて失脚させるつもり……って落ち着きなさい私。お兄様が私を失脚させるつもりなら手段はいくらでもある」
セニャが欠けても現当主が欠けても伯爵家は自壊しかねない。
5年前までの内紛で、血族の数が減りすぎてしまったのだ。
「よーし落ち着いてきたわよ私」
思考を口に出すことで考えをまとめていく。
「和戦どちらになるとしても挨拶は必須。問題は使者と手土産ね。南東部は文化が違うから」
義姉が王国南東出身であることを思い出す。
「実家とは断絶状態で20年こっちにいるから参考にしすぎるのも危険か」
考えがまとまらない。
(セニャさーん、伝令さんと一緒に冒険者ギルドの職員さんが……)
テレパスを受信したセニャは、大きく息を吐いて再び冒険者に頼ることに決めた。
●
乾いた風に強烈な陽光。
イグノ砂漠に近い王国南東部は、リーンエス王国の中では厳しい土地だ。
「左翼がゴブリンの退路を断ちました」
「右翼はオーガの小集団複数と戦闘中」
「やはりオーガは手強いですね。あれほどの部隊でも損害が無視できません」
馬上の貴族に伝令が駆け寄っては送り返されていく。
白いひげを撫でていた初老の男が、静かに手を離してうなずいた。
「本隊を押し出せ」
「護衛は警戒を強めよ! 辺境伯様に傷ひとつでもつけたら末代までの恥だぞ!」
全体的に浅黒い肌をした砂漠の民達が、部隊ごとにばらつきはあるものの真面目に連携して亜人諸部族を追い詰めていく。
王党派と貴族派で暗闘が続く王国中央とは異なり、亜人の脅威が大きい南東部では政争は紳士的で戦場での協力は中央より濃密だ。
「予想より粘るな。武装か?」
「はい。どこから手に入れたのか、革鎧や鉄棍棒を……」
おおむね順調だ。
南東の高位貴族達は、油断はしないが雑談の形で情報交換を始める。
「閣下、リーラント伯に招待状を出したと聞きましたが」
「子爵っ」
若い貴族に非難の視線が集中し、子爵はその視線の強さに驚いた。
現辺境伯が可愛がっていた令嬢が駆け落ち同然に辺境伯家を飛び出してから、リーラントの名は触れてはいけない名前になっている。
「うむ」
辺境伯は機嫌よさそうにひげを撫でる。
「儂ももう歳だ。一度甥に会いたいのだ。それに、砂漠の民でもないのに珍しく陣頭に立つ若者もいるというではないか」
本音ではあるが本音全てではない。
(南東部はうまくいっているはずだが違和感が消えぬ)
身内の子を可愛がるついでに、最近の王都の情報も手に入れ情報分析に活かすつもりであった。
●
「ジョセフです!」
5歳児がきらきらした目を向けてくる。
「ビッグオウムの御者さんなんだよね! 空を自由に飛べるのってどんな感じなのっ」
ぐいぐい来る。
年の割に聡明すぎるのは珍しくはあるがそれだけだ。
冒険者になるようなゴブリンの中にはときどきいる。
問題は、その子供がこの地の重要人物であることだ。
「ゴールディのリナです……リナと申しますです?」
ベッドから身を起こそうとすると、ジョセフがそのままでいいよと言って勝手にベッド脇の椅子に座る。
「ねぇねぇ! オウムさんの名前はっ? すごいよね、僕を乗せてびゅーんって!」
「えっ」
相棒の気性の荒さを知る御者は冷や汗を流す。
「あっ! オウムさーん!」
ジョセフが病室を飛び出した。
勝手気ままに動き回るオウムと合流し、ごはんを求めて地を走る。
まだ飛べない鳥の背で、ジョセフは徐々に小麦色の肌に近付いていた。
解説
マスターより
リプレイ
「大きな話でございますねぇ」
冒険者ギルドで打ち合わせ中のハリーヌ・ヨツユビが冗談めかしてつぶやくと、どちらもゴールディ出身のギャメルとストレガ・L・リベルガストラが真剣な表情でうなずいた。
「オウム関係はゴールディが色々秘密を抱えてんだよな」
ギャメルはすぐにでも出発したい。
「外から見れば、大きなリスクを冒す価値のある情報なのだ」
ストレガは待っている。
しばらくして、ビッグオウム御者用装備を着込んだままのゴブリンがギルドに駆け込んできた。
「ストレガ殿!」
「分かっているのだ」
人を介さず対面で。
途中で襲われることも考え、書面には残さず口頭でだ。
もちろん、ゴールディのコネを使って防諜対策が施された部屋を借りるのも忘れない。
「リナは表向き休暇扱いなのだ」
実際は、体を癒やしつつビッグオウムの治療と護衛という任務に従事することになる。
少なくとも本国はそのつもりらしい。
「リナ様は大変なお役目についているのですね。今回の一件、何より重要なのは疾風様の体調でしょう。まだ血が足りないとか……何かおすすめの餌はございませんか? 造血できそうな餌……生き餌でございましょうか」
ハリーヌは、ゴールディの外では最もビッグオウムに詳しいゴブリン達に尋ねることに成功した。
「肝臓とかが効くって話は聞いたことあるけど」
ギャメルは料理の経験は豊富だが学識豊かではない。
「あれほどの傷を受けて生きているのは奇跡ですよ」
御者は日常の世話や航法や操縦はできてもそれ以外は詳しくない。
「たべることはいきること。ビッグオウムの図体と治療期間を考えると現地の食材を使うべきなのだ」
ストレガは、パンクリアース学園で見た鶏肉の銘柄を脳裏に思い浮かべる。
リーラント。
それは貴族派に属する貴族の家名であり、今回出向く土地の名前でもあった。
●
「やだー!」
桃髪な5歳児が全力でだだをこねている。
「ぼくオウムさんといる!」
翼の調子は戻らないイライラを走りにぶつけるビッグオウムと、ビッグオウムに格好良さを感じた次期伯爵の相性はかなりのものだ。
どちらも速度大好き、そして走っているときは超わがままである。
「こいつぁ……御者の嬢ちゃん胃がやられる前に何とかしねぇとな」
情報屋でもあるヴァンゲルス・ロッドは貴族の面倒臭さもマフィアの苛烈さもよく知っている。
駄々っ子の相手の大変さについては言うまでもない。
「臭ぇな」
ギャメルが鼻をむずむずさせる。仕事に集中すれば気にならなくなる程度の薄らとしたにおいが漂っている。
リーラントの領都から十数キロのここは非常に広々とした平原、ではない。
コケコケという鳴き声が多重奏で聞こえる、非常に大きな養鶏場だ。
「ようこそリーラントへ! あまり大きな声じゃ言えませんが、使用人連中や軍の人間以外はゴブリンへの風当たりが強いんです」
冒険者の案内を任された兵士は、冒険者に命を救われたことがあるのでゴブリンの冒険者に対しても愛想がよい。
「あの程度なら慣れたもんだぜ。けど体が弱ったときはキツイよなぁ」
ギャメルは、ビッグオウムの御者というエリートが住む一軒家を見上げていた。
「なんと!」
ハリーヌは演技ではなく驚いた。
「本当にこの値段で良いのでしょうか。セニアーラ様の知己という理由で値引きされているのでは?」
ハリーヌの背後ではエーテルリンク済みのゴリラが運搬作業に従事中だ。
新鮮玉子と生食できそうな鮮度の鶏レバーを、繊細な手つきで緩衝材つきの箱に入れては一軒家の厨房へ運んでいく。
「王都には一級品しか送れないんで二級品以下が余ってるんすよ。っとすみません。次の便に間に合わさなきゃなんで」
養鶏場幹部が解体場所に引っ込んで十数分後、領軍に所属しているマジカルポケット使いが走って来て肉を回収して王都に向かって出発する。
滞在時間は5分未満であった。
「すみません……」
ゴブリナ種であるリナは、おそらくロード種であり、冒険者としても活躍し学者としても知られているストレガに恐縮している。
「同胞がより良く生き残る為の助力を行うのがストレガであるが故。胃が弱っているなら汁だけでもいい。ゆっくり、食べられるだけ食べるのだ」
滋養に効く薬草と根菜、鶏肉鶏卵を使った卵粥だ。
オウム向けに大量に作ったレバー料理と比べるとかなり胃に優しい。
「疾風は友が見ているから今は安心するのだ。よく食べよく寝る。回復するのが今のリナの任務なのだ」
胃が痛くなる任務を伝える前に、しっかり労ってあげるストレガであった。
「あ、はい」
窓越しに相棒を見てしまってリナの胃が痛くなる。
ビッグオウムにとって砂漠とは別の意味で危険地帯かもしれないのに、相棒は調子に乗っている。
「リナ様、療養は長丁場になるかもしれないでございます。何か暇つぶしの品など、ほしい物はございませんか?」
雑誌や絵を描くセットなどの娯楽品を、ハリーヌが広々としたテーブルの上に綺麗に並べていく。
「気を張り詰めているばかりでは仕事もうまくいかないでございますよ」
御者に選ばれるほどのエリートとはいえまだ9歳だ。
ゴブリナはぱっと顔を明るくし、冒険者ゴブリン達の優しい視線に気付いて赤面した。
「オレ達がいるときくらい楽にしろよ」
ギャメルは意識して陽気に振る舞っている。
(メイドが授恵者って絶対単なる護衛じゃねーだろ! 態度は滅茶苦茶良い人だけど仲良くなったら情報抜かれるやつじゃねーか!)
ストレガに目配せしたら気付いてくれたのでそれを伝えるのは任せる。
「話は変わるんだけどハンカチとか貸してくれねー? 相棒の匂いがあったら疾風も安心すると思うぜ」
「におっ……それは確かに、そうなんですけど!」
リナは逃走中の頃とは違って結構な頻度で風呂に入り、衣服も常に清潔なものを渡されている。
「飛行用の装備から、ストレガ様に、お願いします!」
9歳児でも女性である。
最低限の手入れできていない、汗もそれ以外もたっぷりしみついた装備を男に渡すのは精神的に辛い。
「地図、なのだ?」
胸ポケットから出て来た走り書きの地図をいつ描いたか、砂漠上空で必死だったリナは全く覚えていなかった。
そして数分後。
「この野郎舌が肥えやがって」
ギャメルは御者ではないが、このオウムがゴールディにいたときより美味いものもしかも大量に食っているのは分かる。
「オレを出し抜くには、飛ぶしかねぇぜ!」
スリングの要領で餌というより料理を真上に放り投げる。
ギャメルは非常に軽装であり、ギャメルを出し抜き料理を我が物とするには飛ぶしかないという状況だ。
「テメェ!」
が、ギャメルも知っている通りオウムは頭が良いのである。
体格と地上での移動速度を活かしてギャメル相手に互角に戦う。
戦闘ならギャメルが百度戦っても百度勝つが、遊びでは話は別だった。
「手強いねぇ」
ヴァンゲルスはナイフを使って木材を加工している。
以前ここで活動した冒険者がよほど活躍したらしく、木も紙もその他もかなり良いものを無償で提供してもらえた。
疾風が次期伯爵のお気に入りだという理由も大きい。
「どうして飛ぶかは分からなくても、風があるなら飛ぶのは作れるってね」
何しろ材料が豊富にあるのだ。
使い捨てでも構わないつもりで何個も作れば、良く飛ぶものもいくつかはできあがる。
凧に食い物を作り付けて、風が着たタイミングで走り出す。
2度ほど失敗した後に、丁度よい風が吹い凧が勢いよく空へ上がった。
「よし疾風! お前の好物を食わせてやるぜ。但し、それがあるのは空の上だ。さて、俺のスピードに着いて来れるかねぇ?」
ビッグオウムははっとしたように空を見て、リーラントでの生活が楽しすぎて忘れかけていた空への想いを取り戻す。
「おっと! 走りで追い付いても空のは取れやしないぞ!」
徐々に走るだけでなく、翼を動かすようになっていた。
●
「むー」
ぼく不機嫌です、という表情はしてもそれ以上は反抗しない。
立場と年齢の割には我慢強いのだ。
「ジョセフ様を教導して、超名門貴族相手に恥ずかしくない態度を取れる様に教育させて頂きます。その後は、謁見の際には護衛に参加して、ジョセフ様がピンチに陥った際にはティトを介してテレパスで助言致します」
護衛についたセロンガード・シュタインドルフはジョセフ・リーラントに気に入られている。
「ぼくの護衛なの!」
セロンガードと話している叔母に抗議をするほどである。
リーラント家とその護衛一行に借り上げられた高級宿は、5歳児を中心に動いていた。
「質に妥協しなかったのは素晴らしいね」
王国にしては気候が苛酷な南東部の穀倉地帯という好立地に領地を持つヴェルジー伯爵家。
その次男であるジュスト・ヴェルジーは今回冒険者として参加している。
「でも相手にあわせた品揃えになっていないのは良くない。化粧品は美の基準が異なるのを考慮すれば白粉より肌艶を良くする物や紅の方が受けるかと」
セニャが用意した高級化粧品の4割近くが不良在庫になった。
「鉄の方は……辺境伯様が少し羨ましい」
「リーラント・王都間の鶏肉輸送からマジカルポケット使いを半分引き剥がして連れて来たのですもの。これで効果がなかったらしばらく立ち直れませんわ」
貴族令息に対するセニャの態度は普段より礼儀正しかった。
「さて、ジョセフ様。これからお会いする方がどんな方かはご存知ですか」
真面目な話と察した5歳児が、本人としてはせいいっぱい真剣な表情になる。
「貴方様が甥として、リーラント家の継嗣として恥ずかしくないお姿をお見せすればきっと興味深い話をしてくれるでしょうし、今後叶えたいことがあればご助力頂けるかもしれませんよ」
疾風に乗り続けて少し日に焼けた彼は、肌が白い叔母より砂漠の民風であった。
「ジョセフくん、護衛のひと達と顔合わせ、だよ」
「むー!」
威嚇してくる5歳児をティトが手玉にとる。
セロンガードを中心に2人でくるくるまわる様は、ヒューマンとハーフビーストという種族の違いがあっても姉弟にも見える。
どちらもセロンガードがだいすきなのだ。
(セロンが不自然なくらいジョセフくんに固執してる……誰かにこだわるなんてとっても珍しい、よ。ちょっと妬いちゃう、かも)
彼がちょっと困った顔をしたことに気付いてくすりと笑う。
(なんて、ね。セロンにとって大切な人は、僕にとっても大切な人、だよ。しっかり護ってみせる、ね)
遊びという形でジョセフの言動についての情報を集め、非常事態でどう動くか予想できるようにしておく。
リーラント家の小姓用の服装も、小柄なティトに似合っていた。
そして、ほんわかした中心とは違い、端っこではもつれにもつれた問題が解決しようとしていた。
「――彼に、興味が無いと言えば嘘なのだけれど。私にとってはOne of themの分類なの」
敵意と警戒を向けられ続けるのも鬱陶しい。
なのでヴィノニスは、危険は承知の上で、もちろん安全は確保して本音の一部を開陳することにした。
「その他大勢?」
絞り込まれた殺気が眼球と喉と足首に向けられる。
無意識にこれができてしまうのが、ジョセフの姉の長所であり欠点だろう。
「政治的な意図は無いと信じてもらうにはこう言うしかないでしょう? 健やかに大人になってくれたら、以降の興味は、あまり……ストライクゾーンはこう、12歳ぐらい上限なので……」
「余計に性質が悪い気がするわ。えぇ、けど」
ジョセフに気付かれないように、必死に敵意を薄めて笑顔を保つ。
「やっぱりリーラント家に出入り禁止にしたいわ」
「ジョセフくんは聡いから気付かれちゃうわよ?」
ぐぬぬ顔になったセニャを見てほっと息を吐く。
もう殺意は感じないので、これなら鬱陶しいだけで実害はない、はずだ。
「ジョセフくん、お姉さまがご挨拶の見本をしてくれるから、きちんと聞いておきなさい? 辺境伯とのパイプは重要。治療が終わるまで時間がかかるオウムとの数日ではなく、長期的な目線も持って振る舞ってね?」
「うん!」
ヴィノニスに大事に扱われているジョセフは、ヴィノニスを大事にしていた。
●
(儂の若い頃を思い出すのう。亜人の恨みが濃すぎてここまで臭ってくるわい)
(おかしいわね。経験の厚みはすごいのにエーテルが薄い)
タルクレーテ辺境伯家とリーラント伯爵代理セニアーラとの会見は、表面上には非常に和やかに、分かる者には非常に物騒な形で行われた。
「ジョセフをしっかり守ってくれよ」
「もちろんですわ」
世代が違うため個人戦闘力は若い方がかなり上。しかし経験と社会的地位では老いた方が圧倒的に上で、後者が手加減しているから成り立っている光景だ。
(どういうことだ)
(あまりにも似すぎて)
辺境伯の参加にある貴族達が、地位に相応しい能力と自制心を持っているのに動揺を隠せていない。
セニャとジョセフが似すぎているのだ。
セニャが歳の割に発育が良くジョセフが年齢相応なので、親子と説明されたら納得してしまう人間もいるだろう。
ジュストがお世話係として化粧や服装を担当していなければ危険な状況になっていたかもしれない。
(リーラント家の特徴が裏目に出ましたか。領内では伯爵の実子であるという何よりの証明ですが)
セロンガードはリーラント一行の護衛には加わらず、少し離れた位置から警戒と情報収集を行っている。
(ティト、5時方向30歩にいるご婦人です)
テレパスを使う。
小姓姿のティトが、非常に愛想良く微笑みかけて行動を起こしかけた貴族婦人を穏便な形で止める。
(セロン、これ何度目、かな)
(4回目です。滞在中はこれが続くと思いますよ。おそらく予定より長く)
(うん)
ティトがばれないように辺境伯を窺う。
(孫を甘やかすのを楽しんでいるおじいちゃんの顔してる、もんね)
心で涙を流しながら躾をすることもあるセニャとはそこが違った。
(ええ)
セロンガードは、本来の所属を考えると危険なほどジョセフに肩入れしている。
まだ5歳なのに辺境伯との公での会見を強制され、家族としては可愛がられてはいても権力を奪うあう相手でもあるセニャが間近にいることもあり、見た目の華やかさとは逆に苛酷な環境にある。
(また負担を強いてしまいますね)
自身の内心は思考にも反映させず、ジョセフへの負担と害を減らすため、帝国で磨いた技と知識を淡々と使っていくのだった。
「おぬし達が冒険者か」
辺境伯の顔は微笑んだままだが感情が消えていた。
個人の武力としては冒険者達と比べると格下中の格下。
しかし政治家としての能力や武装集団の長としての能力は全く別だ。
「帝国騎士のアルベルト=V=シュタールシュヴェーアトと申します。今は冒険者として依頼をうけ護衛としてこの場に立っております」
アルベルト=V=シュタールシュヴェーアトが静かに礼をすると金の髪がさらりと揺れた。
肩書きも立派だがそれ以上に説得力があるのは佇まいで、分厚い実践的筋肉に覆われた長身と、強靱な体幹を感じさせる安定した姿勢が武闘派貴族達に大好評だ。
疲れてうとうとし始めたジョセフをそっと支えるのを見て、辺境伯の目に羨望とそれ以外の感情が浮かんでいた。
今は一介の騎士だが、アルベルトは侯爵家出身だ。
(血は一滴も繋がっていないはずだがジョセフへの態度はそっくりだな!)
だから本物の高位貴族の存在感には慣れていて、慣れていても受け流すのに苦労する。
(意外に慣れているのね)
苛酷な冒険者生活を経ても乱れのない礼儀作法を見て、セニャのアルベルトに対する評価が一段階上がった。
「なるほどな」
辺境伯はアルベルトの目をしっかりと見てうなずき、視線をキーゼへ移動させる。
キーゼはリーンエス王国国王からの感状持ちだ。
他国や民からの勲章や感謝状とは重みの次元が違う。
「キーゼと申します」
「陛下から王国南東の守りを任されているタルクレーテである」
皇帝の権力が強い帝国とは違い貴族の存在感が強いな、というのが側で見ていたアルベルトの感想である。
「リーラント嬢とは学園最強を奪い合った仲でして。お陰様で色々と”きなくさい”話題にも事欠きません。中央に近しい王党派の動きを注意したほうがよろしいかと」
(ちょっとあなた誰の依頼をうけて来たと……そういえば今回私と契約してないわね失敗したわ)
人族優先主義で貴族優先思想のセニャ個人とキーゼは、根っこの部分ではあわないのだ。
セニャの表情がほんの少し引き攣っていることに、ジョセフと冒険者だけが気付いている。
「例の武装亜人……どちらの武器が使われているのか。負け戦に大量の武器を卸す何者か……負債すら凌駕する旨みが隠されているかと」
明確な物証がない今、口にするのは危険な言葉だ。
しかし辺境伯は責めはせず、考慮に入れると返事をする。
そのことに南東部貴族が驚き戸惑う隙をつくように、冒険者達はリーラント家の2人を連れて退出することに成功した。
「疲れたわ」
「労いの意も込め、兵に振る舞う酒などもあるといいかもしれません」
セニャはキーゼをじろりと睨み、マジカルポケット使いや兵士への待遇を上げるよう指示を出す。
「筋肉のおにーさんおつかれさま!」
短時間眠ったジョセフはすっかり元気だ。
アルベルトのセニャ攻略は、まだまだ道は遠いが外堀から埋める意味では順調であった。
●
「たったの7人だとぉ!」
怒髪天を衝いたのは、セニャよりさらに悪者っぽく見える貴族派貴族だ。
「お前達、王家が後ろにいるはいえギルドに唯々諾々と従い死ぬつもりか!」
怒りの矛先は冒険者ギルドであって冒険者ではない。
「構わん私が許す。今回は私が拒否して仕事ができなかったことにしろぉ!」
良い意味で矜恃を保った貴族の言動に、ロドリック・アルカインは「これは珍しい」と口にはしないが態度に出していた。
「勝つだけならこの7人で十分だ」
事実だ。
「問題はどの程度取り逃がして良いかだ。全滅させようとすると難易度が上がりすぎる」
この7人なら包囲殲滅もできそうな気もするが、不利になれば逃げるだろう相手に追い付き追い詰めるのは本当に大変なのだ。
「辺境の村なら少々のゴブリンが抜けても防ぐことができるはずだ。何体程度なら許容出来るか教えてほ」
「きさまぁっ! リーラントの輸送隊と一緒にいたのを見たぞこの痴れ者めぇっ!」
豹変した貴族派貴族が目を血走らせて比喩的な意味でロドリックに噛みつく。
「開いている空間に試供品用鶏肉を入れさせただけなんだがっ?」
不用意に地雷を踏み抜くのは、ロドリックにとってはたまにあること、なのかもしれない。
黒狼の速度は圧倒的だった。
丘から偵察に出た亜人ゴブリンも丘を目指す亜人ゴブリンの群れも、数体なら仕留めて10体以上いればつかず離れず距離を維持して亜人にとっての災厄を呼び込む。
素晴らしい速度と遠距離感覚共有と、何よりロイ・アウレアとの連携がその成果を生み出している。
(体力を温存してくれ。追い詰めれば亜人か人類かは分からないが動くはずだ)
炸光矢を打ち終えたロイは、丘から少し離れた場所で戦闘開始を待っていた。
そして丘の真正面である。
最も守りの厚い場所に出向いたのは、銀のメイドと銀髪のダークエルフだ。
「私たちは亜人ゴブリンの掃討の担当だ。壮絶な戦いになるだろう。マーシュ、準備は大丈夫か?」
「はい!」
ライナ・フレイヴァルツの言葉に、フロマーシュ・ダイヤドロップは力強くうなずいた。
「亜人ゴブリンたちの侵攻を、全力で防ぎます! ライナ様も、村の人たちも絶対に傷つけさせませんっ!」
細身の体を包むのは堅牢なダマスカス鋼製甲冑だ。
得物は鉄製の祭刀という基本的な装備だが非常によく整備されていて、もう一方の手にある白き盾は守る決意を形にしたように美しく華やかでもある。
対するは少々減ったが180体は超えているゴブリンだ。
特異個体のような強い気配はないが、体格にあった革鎧と鉄棍棒を装備したゴブリン達は決して侮れない戦力だ。
「来ます、ライナ様!」
危険な先頭に立っていても、フロマーシュは自分自身ではなく大事な人のことを最優先に行動していた。
「私も混ぜて下さい」
軽い口調でネーヴェ・グラヌローザが合流する。
最も激しい戦いが予想される場所の、フロマーシュより前に出た最も危険な場所だ。
(ゴブリン達はいつの間に革鎧と鉄棍棒を揃えたのでしょう……砂漠を出入りする隊商が怪しいと踏んでおりますが、それはさておき)
敵最前列にして最精鋭と接触する。
鉄製棍棒の打ち下ろしは高速で、しかし蒼白い光を全身より立ち登らせるネーヴェは6近い同時攻撃のほとんどを躱す。
当たった棍棒もダマスカス鋼の盾で衝撃のほとんどを防いで大きなダメージになるのを防ぐ。
(まずは目の前の敵を何とか致しませんと……)
集団戦闘で大事なのは役割分担だ。
ネーヴェは魔法近接攻撃での白兵戦も得意だが、今はヒールと支援に専念する。
強化されたフロマーシュの斬撃が、指揮をできるほど頭の良い亜人ゴブリンを狙い撃ちして亜人ゴブリンの部隊としての戦闘力を下げる。
「ライナ様!」
「問題ない」
地面から鉄壁が生える。
非常に手軽に見えるのはライナの魔力と技術が優れているからで、フロマーシュの横に建った壁は小さいのに異様な強度で亜人ゴブリンの津波を押し止める。
亜人ゴブリンが増えたのにあわせて2枚目の壁を建てると、冒険者の前で亜人の群れが渋滞する状況になった。
ネーヴェは徐々に後退し鉄壁2枚とフロマーシュとともにライナを守る。
「集団戦法を使いますか」
亜人数体がかりの勢いをついた突撃を、地面を強く踏みしめ待ち構えて防ぐ。
衝撃の予想外の軽さに混乱した亜人ゴブリンを無色の波紋が撫でる。
それは直接傷つけることはなく、しかし衝撃波を狭い空間に複数生じさせる。
避けるのは特異個体でないと可能性すらない。
ライナの魔力が術により強化された一撃を防ぐ手段もあるわけがない。
小柄な亜人達の体が歪んで目や鼻や耳から血が噴き出す。
血と土が混じり合う異臭と悲鳴が戦場を覆い、戦場を見守っていた貴族とその護衛が体を震わせた。
「後ろに居る者ですか。いるのでしょうか」
要所で重点硬化を使うことで亜人ゴブリン部隊の攻めを封じながら、ネーヴェは冷静に観察しつつロイの発言を思い出していた。
海神・江流は、飛びつくように攻撃したゴブリンの脇に鎧通しをカウンターで埋め込んだ。
革のパーツの隙間から鎧通しを引き抜く勢いで大脇差を振るい、3人に押し寄せていた亜人の群れを側面から削りとる。
一度の攻撃で3体仕留めても敵の数はまだまだ多い。
個々が弱くても数は脅威なのだ。
リディリディ・トゥラ・イェレミースはついていくだけで呼吸が乱れていて周囲への警戒も海神任せだ。
もっとも、疲れた状態でも寝ぼけていてすら全力を発揮できるのがリディリディというエルフである。
亜人ゴブリンの頬を冷たい風が冷やす。
それが微かに漏れた魔力の極一部であることに気付いたときには、既に運命は定まってしまっている。
超速度で集めたエーテルを繊細かつ大胆に加工する。
リディリディから30メートルは離れた、後退を始めた亜人と危機に気づかない亜人が渋滞する場所にエーテルを配置し刃を精製する。
「災厄を……以下略!」
風の代わりに氷が荒れ狂う。
それに触れた瞬間に感じるのは冷たさだ。
けれど爆発的に進み続ける氷刃は肉も神経も引き裂いて後ろへ飛びだし別の亜人に当たっても止まらない。
効果範囲は実に直径25メートル。
肉でも骨でも止まらぬ氷が、大量の流血を生み出し地面を朱に染める。
「っ」
傷一つない白い部分鎧姿のリディリディが体力的な限界に達し、杖で体を支えてふるりと震えた。
「革鎧も鉄棍棒も加工には技術が必要だし、200近い数を一度に調達とか……こりゃちょいとキナ臭いんじゃない?」
江流には喋りながら戦う余裕がある。
戦力の中核が消えて混乱する亜人に背後から襲いかかり、ろくな抵抗も受けずに切り倒していく。
正面から殺しても背後から殺しても戦果は戦果だ。
前者も後者も、生きて人里に到達すれば村人を殺したはずの亜人を殺すと意味では同じだ。
「しかし」
生き残った敵は部隊行動はできずばらばらだ。
どれが有用な情報を持っているか分からず、亜人語適性があっても意思疎通は大変だし時間もかかる。
人間と亜人は思考がかけ離れすぎているからだ。
「まずは逃がさないことが優先、か」
結局、亜人を殺すのを優先するしかなかった。
フロマーシュは亜人を追って丘を駆け上がる。
途中、亜人の略奪品と思われる農具や血のついた服を目にしてしまい厳しい表情になる。
既に援護用のスキルは尽きているが、仲間と共に行動することで隙を減らし敵も減らす。
「マーシュ、追撃はここまでだ」
ライナが丘の頂上から光弾を飛ばす。
一度に複数攻撃可能な術は追撃には向いていて、しかしライナは重めの装備を身につけているのでこれ以上追撃するのは辛い。
「ここからなら遠くまで合図が届く」
耳と目の良さを活かして情報を集め、丘から離れた場所にいる冒険者や貴族私兵に身振りで情報を送る。
厳しくも凜々しい表情でライナを護衛するメイドの姿からは遠くからも見え、この地の民にまで伝わる評判になった。
「酷い目にあったな」
ロドリックはロイの要請に応え、目的地もなく逃げようとする亜人を光弾で仕留めている。
「鶏肉を戦勝祝いに贈るのは止めた方がいいな」
単独でいるロドリックを見て逆襲を企てた亜人数体を、豪風で以て屠っていた。
●
「俺は何も知らないっ」
うつ伏せの状態で背中を押さえ込まれた男が、ロイに対して必死の命乞いをしている。
冒険者に対しては十分警戒していたが、戦闘途中からは完全に身を隠していた雄狼に不意を突かれてこの状態だ。
「冗談にしてはできが悪いね」
男は多少汚れてはいるが、亜人の捕虜になっていたらこの程度ではすまない。
ロイは手早く手足を縛り、口内や歯に毒が仕込まれていないのを確かめてから猿ぐつわをして自決を封じる。
「今度は生き残るといいね」
前回冒険者が捕まえた捕虜は、リーラント家も冒険者ギルドも警備の手は抜いていないのに暗殺されていた。
「リディリディ、何度か一緒に依頼受けてるし、終わったら肉でも食いに行かないか?」
誘う言葉を江流が言い終える前に、リディリディは怯えた子猫のような態度で逃げることもできず震えだす。
江流がヒューマンであり、リディリディ本人が極度に人慣れしていないので、江流が紳士的に誘ってもこの有様であった。
「きさまぁ!」
「俺は無実だ!」
紳士でもある貴族派貴族の誤解を解くのは大変だった。
「古い装備があったりは……いえなんでもなんです!」
気遣われたリディリディは涙目で逃げ出す。
「あのエルフ、削った跡がある棍棒や鎧を探していたのか? 削り……紋章? まさかそういうことかっ!」
貴族派貴族は真っ青な顔になり、亜人の装備の回収と調査を配下に命じていた。
●
「セニャさんへの前回の情報伝達はギルド職員さんにお願いするね。ボクより世慣れてそうだから伝える範囲や対象の拡大も一任で」
アルマ・ヴァレンタインが朗らかに伝えると、貴族令嬢とは別の意味で傲岸不遜な職員が心配そうな表情になる。
「頼りになる彼氏さんと口の堅い傭兵さんもいるからへーきへーき、それじゃ行ってくるねー」
ハーフリングらしい気軽さでビッグオウム乗り場に向かう。
褒められたエヴァン・ピオネロは照れくさそうな表情でぴたりとアルマについて行き、ブレイドは程よく緊張の抜けた、しかし常に全力を発揮できる体と変化を見逃さない緊張感を維持したまま2人を追う。
「気を付けてくださいね!」
ギルド職員はありきたりな言葉に精一杯の思いを込めるしかない。
イグノ砂漠に接している土地は、人類領域の外縁部ともいえる非常に危険な土地なのであった。
●
「うーん……前に捕まえた人はこっちから来たんだよね……調べれば何か出てくるかな? って思ったんだけどね!」
サフィラ・アズラク・ナハルハルアリーブはいつも通りの軽装の上に日除け兼用のマントを羽織っている。
礫砂漠という足下が安定していない土地を走っているのに、最高速は並の馬以上で身のこなしは授恵者基準でも飛び抜けている。
そんなサフィラを追っているのが尻尾を持ち上げると全高2メートルを超える巨大サソリだ。
雌雄2体いるからおそらくは魔獣。
そしてハサミから尻尾まで目測で3メートルに達する、中型クリーパーに匹敵する大きさの化け物である。
「にゃっ、溶けたぁっ」
サソリがヌメヌメしているハサミを振るとヌメヌメの一部が剥がれて飛沫が飛び散る。
宙に広がり薄くなっているはずなのに、外套の一部を強酸のように焼いて小さな穴を開けていた。
(奇襲できたと思った? とんでもねぇ、待ってたんだ! でも予想してたのと違ぁう!)
借り物の砂色外套からアルマが目だけを出す。
ちょっと怪しげな隊商が逃げたときはどうなるかと思ったが、こういう展開なら許容範囲だ。
(隊商路なんて飯の種をまともに教える訳はないと思ってたが……)
エヴァンと一緒に全員分の砂色外套を調達した、自身も同色の外套をまとったブレイドが小刻みに腕を動かし情報を伝える。
(進行方向には4体、砂を被って伏兵中か)
優れた聴覚で風と砂の動きを捉え、捜波・改による索敵と磨いた看破技術で敵の位置を探り出す。
(追加調査とは胆が太いとは言ったが……お前さん方なんに関わってんだ?)
単体でも強く集団で罠まで使ってくる魔獣との戦闘は偶然とは思えない。
何者かが、おそらくあの隊商が属する何かが、強い意思でアルマ一行を仕留めようとしたのだ。
(まあ仕事柄で口は堅いつもりだ、詮索もしねぇし吹聴もしねぇさ)
雌の方のサソリの進路が変わる。
アルマを真っ直ぐ目指していた。
「僕に任せて!」
まだ見つかっていなかったエヴァンが外套を脱ぎ捨てアルマの前に出る。
華奢なエルフでしかもキャスターな彼は非常に脆そうに見え、雌サソリはわずかなダメージを受けることも嫌って強酸毒を飛ばし遠距離で仕留めようとした。
しかしエヴァンがまとう風が酸を地面へ吹き飛ばす。
膨大な砂を融かしきることなどできはせず、雌サソリは速度と時間を失うだけに終わる。
「アルマを狙ったな」
普段の丁寧な口調は消え、冷たい理性に殺意が滲んだ声と視線を魔獣へ向ける。
蒼白い光の槍を出現させて振りかぶり、鋭い呼気と共にサソリ目がけて投擲する。
冷たい光が、星明かりしかなかった砂漠を照らし出した。
風に血の臭いが混じり、固い穴から水がこぼれる音が聞こえるようになる。
これまで数多の生き物を殺めてきたサソリ魔獣が、大量の血を失い瀕死の状態になっていた。
「毒で食べられそうにもない魔獣なんて相手にしてられるかー!」
アルマは閃光塗弾の栓をまとめて引き抜いて戦場へばらまく。
貴重な私財をドブに捨てるがごとき行為だが、今この時に限っては最適なやり方だ。
砂を被って隠れていたサソリ達にも死にかけのサソリにも雌を失うのが確定した雄サソリにもヒカリゴケ由来の塗料がついて闇の中で目立つようになる。
「てったーい!」
今回の遠征のリーダーはアルマだ。
全員即座に方針を変更して撤退へと移る。
「これも仕事のうちでな!」
エーテルを足から噴出させたブレイドが空から追っ手に襲いかかる。
物理に特化した皮膚がダマスカス鋼の刃による3連撃をほとんど弾くがアルマを追う余裕はなくなる。
雄サソリはブレイドに反撃しようとするが、高速を維持して一撃離脱を成功させたブレイドを追う術がない。
敢えてエーテルは使わずサフィラが奇襲をかける。
砂丘の影で星の光すらないのに、すらりと伸びた足の先端が装甲の薄い箇所に数センチめり込む。
(効いてなーい)
自身のエーテルと気配をサソリ以外の環境に近付ける。
サソリは至近距離にいるサフィラを見失い、勢いをつけた尾を見当外れの場所へ何度も突き立てる。
(でも当たりを引いたかな)
これほどの罠を用意できるということは、この砂漠に非常に詳しい存在が関わっている確率が大だ。
発光塗料で目立つ魔獣達を大きく迂回して仲間と合流。足の速さと暗視能力を兼ね備えたサフィラだからできる芸当だ。
次の襲撃が行われる前に、冒険者達は砂漠から撤退した。
●
オーガは亜人らしい亜人だ。
個としては強くても集団を作る文化も習慣も習性も弱く、人間が連携すれば打倒は困難でも対抗はできる。しかし今回の敵はその弱点が存在しない。
「ご実家から援軍を呼べません?」
「一般兵に自殺強要同然の命令は出したくないよ」
普通の農村出身のフリーダ=ブロムヴィストも侯爵令嬢のシルヴィア・A・カペルも、高位の授恵者であり冒険者でもある。
「だから友軍の援護はなし、だ」
2人の視線の先には、陣形こそ雑だが咳払いもしない10体のオーガがいる。
体格は他と変わらない、しかし眼力が凄まじい丸太装備オーガに率いられて1つの部隊として存在しているのだ。
「どうも王国南東部と王国中央部で連携が取れていない気がしますね」
「砂漠の民……王国南東部は対亜人に注力しているからね。私達冒険者のようにビッグオウムを使える訳でもない。よくやってくれていると思うよ」
上から目線にも聞こえるがシルヴィアは実際に偉い。
「なるほど。しかしこの亜人達は一体どこからやってきたのでしょう?」
「さて……ね。調べ上げることができたら勲章でももらえるかもしれないね」
口調は冗談だが目は本気だ。
組織化されたオーガの成体10体というのはそれほどの脅威なのだ。
「啓示でも『色々な事が進む依頼ですが、今回はタイム短縮できる選択肢にしました』とありますし、まずは私達でできる事をやりましょう」
そんなことを言うフリーダを、ウォーリアをしているシスターかな、という目でシルヴィアが見ていた。
「オーガの集団の連携……。この間の仕留め残し、かな」
単体でも強いオーガは、2体や3体同じいるだけで重大な脅威になる。
10体集まってある程度連携すれば貴族領の1つや2つ消えても全くおかしくない。
「大将首は任せて裏方で頑張ろうかな……っと」
アスティン・ヴェルラインの願いは残念ながら叶わない。彼もまた主力の1人だ。
弓の射程ぎりぎりから矢を放つ。
威力は飛び抜けている訳ではないが、魔弓を使った遠距離魔法攻撃は大柄なオーガ達に無視できない傷を与える。
「慎重だな」
頭に血が上った手下が動こうとするたびに、極めて強い殺気がオーガリーダーから浴びせられ暴走を抑えられる。
「夜になるまで撃ち続けてもいいけど」
よほど有利にならない限り増援は来てくれない。
だから大量の矢を必要経費としてぶんどって、戦場のあちこちに配置し延々射撃可能な体制を整えている。
(その場合は夜になるまでに2体討てるかどうか。リュリュ、頼むよ)
冒険者とオーガが向かい合う戦場の外縁は、素晴らしい移動速度の狼が支配している。
だからどちらの援軍が来ても先に知らされるのは冒険者。
そして、成体のオーガでも来ない限り狼は負けない。
「来るぞ!」
長く続いた停滞は、シルヴィアの号令と重なった大きな足音で終わった。
非常に高度なエーテル操作技術とエーテルの量が必要なバフをこともなげに使うシルヴィア。
もとより強い冒険者全体の戦闘力が一段上の領域に達し、しかし迫るオーガ部隊へ積極的に動いたのは1人だけだ。
「今回は特に狭い橋を全速で渡りきるような作戦ですね」
声がどこから届いているかは正直よく分からないが、従うと決めたのもどう従うか決めているのもフリーダ自身だ。
近づかなくても敵が来ると判断して独特の構えというより動きをする。
そこにいないはずのフリーダが一瞬先頭のオーガの至近に現れ美しい刃で太い筋を刺し貫き、直後に何事もなかったかのように元の位置へ戻る。
「我慢比べです」
むん、と気合いを入れて、岩すら砕く拳9組相手に勝負を挑むのだった。
「皆さんオーガリーダー優先でお願いします! 取り巻き優先にするとまた逃亡を許す事になりますよ」
ドローミ達が選んだのは首狩り戦術だ。
身長約3メートルの特異個体オーガに対し、フリーダを除いたほぼ全戦力をぶつけるのだ。
シルヴィアの術と同時にドローミがレゾナンス・オブ・ヴァローを使う。
これで単身でも格上相手に戦えるほど戦闘力が強化された。
しかし人間より大きく力が強いオーガの、しかも特異個体を相手にするのは容易ではない。
「さて、どこまで通用しますか」
緊張で喉が乾く。
けれど現実を見据えた目は逃避などせず、前方から猛烈な殺気を浴びても暴走も逃亡もせず味方への支援に専念した。
「また会ったな!」
種族故の小柄な体で、しかし凄まじい鍛錬と積み上げた業で以てナキルがオーガへ突撃する。
丸太による振り回しで迎撃するか、拳や蹴りで迎撃するか迷う非常に嫌らしい戦法だ。
「今度こそオレの武勇伝にしてやるぜっ!!」
吐き出す息に声をのせ、一足一息で5メートルの距離まで近づく。
大太刀を振って当てるには少々遠く、武器に纏わせたエーテル光で切り裂くには十分な距離だ。
光である切っ先が分厚い胸板をえぐる。
皮膚が裂けて血が流れ、しかし強靱な皮膚と筋は傷付きはしたものの致命傷になりはしない。
「っ」
オーガの反撃はエーテルを付与した丸太の振り下ろしだ。
速度と重さが魔法攻撃に変わり、魔法防御という点では決して強くないナキルを襲う。
「今度こそ決着つけてやんぜオーガ野郎!」
声は荒っぽく、けれど込められた感情は真摯でもある。
猛烈な加減速を伴う高速移動でハヤト=ガラン=ヴォルファングが迫り、赤いエーテルと残像を追い越しながら小刻みに角度を変えてオーガの巨体を狙う。
エーテルで覆われた肌が忍刀で切り裂かれる。ハヤトは血が流れるより速く爪牙でえぐり蹴撃を叩き込む。
古傷だらけのオーガの表情が歪む。
それは痛みに対する自然な反応だけでなく、怨敵を超えた怨敵がいないことに対する怒りであった。
「今度こそ決着つけてやんぜ!」
ハヤトはスキルではなく自身の攻撃で注意を引きつけナキルを援護する。
むろん攻撃に手抜きはない。
一撃で倒せないなら何度も連撃を撃ち込んで、割合としては少しずつでも確実に特異個体の命を削る。
(ぎりぎり届きやがる。あの女とは違ってバランスがとれた戦士か)
非常に高いハヤトの回避能力に、特異個体の技量が本当にぎりぎりで届いている。
だから当たる。
決して頻度は高くはないが、オーガでしかも特異個体という性質に相応しい威力の拳や丸太が当たってしまうのだ。
「ここで決めんぞ!」
鍛え上げられた体が紅い稲妻を纏ったかの様に輝く。
反動を覚悟の上で体内でエーテルを爆発的に燃焼させて、連撃の中に潜り込ませた一撃をオーガの喉元へ突き刺した。
気道や血管を食い破るには至らない。
が、微かに咳き込みオーガの回避動作が確かに遅れた。
「ここで断ち斬るッ!」
ナキルは本体と同じ強靱さと威力を持った光刃に力を伝える。
重さと速度を増した斬撃が、皮膚と肉だけでなく骨まで届いて右肩から出血させた。
オーガが人類には理解し辛い音を発する。
嘆きや諦めでは絶対になく、敵を冷たく斬り捨てる戦士の言葉だ。
「てめっ」
ナキルが後ろに飛び退き振り返り様に攻撃を防ぐ。
フリーダと戦っているはずのオーガが、傷だらけの体で拳を突き出している。
「ザコに手間取ってる暇はねェ!」
一太刀だ。
既に負傷していたとはいえ十分頑丈で生命力にあふれていたオーガの首を破壊し即死させる。
だが部下を殺した程度では、滅んだ一族の恨みに突き動かされる特異個体は止まらない。
「すみませんっ」
フリーダは返り血と自身の血で白い装甲を赤黒く染めている。
ここまでオーガ9体を引きつけていたのは偉業だ。
が、ここまで消耗が激しいともう逃げられない。
「お見事」
狙ってこうしたなら度胸も腕も特級だと内心称賛しつつ、シルヴィアは光縛封をオーガではなくフリーダに使い光の檻で戦場から切り離す。
混戦だったので、1体のオーガも光柱の中に巻きこまれている。
それが驚きを口にするより早く鋭い刃に喉を裂かれ、悲鳴すらあげられず倒れる。
9体相手に拮抗できるフリーダに、単身で対抗できる訳がないのである。
「斬首作戦は失敗」
シルヴィアは魔法の余韻が残る扇を閉じた。
抵抗はしぶとかったが特異個体に魔霞の浸透を成功させた。
これならまだ互角かほんの少し優位に戦える。
純白の鞘から引き抜いた優美な太刀で、大人と子供のような体格差があるオーガ相手複数相手に時間を稼ぐ。
既に次の策は完成する寸前なのだ。
「こちらです! 包囲するときは必ず退路を開けてください!」
ドローミが増援に呼びかける。
貴族私兵達には冒険者を見捨てるつもりは最初からなく、そして冒険者と同程度に消耗したオーガ相手ならなんとかなるかもと考えこちらに向かってきている。
オーガ側も無傷の2体を呼び寄せてはいるが、圧倒的速度とそこそこの戦闘力を備えた狼に足止めされていた。
ドローミが閃光塗弾の栓を抜いて投擲する。
投げたのは1つだけで狙いは正確。その上でじっくり狙ってから投げたのに発光のタイミングで目を細められて閃光の効果は回避される。特異個体が強すぎるのだ。
だが、発光塗料は特異個体の肌に付着した。
これなら一定の距離を保って追いつくことも可能と思われた。
「参りましたね。ここで仕留めるつもりだったのですが」
特異個体は死した同族は放置して、まだ息のある個体を軽々抱え上げる。
チャンスと勘違いした私兵軍のお調子者が馬に乗り攻撃をしかけ、冒険者が助ける入る前に強靱かつ大きな足で馬の首ごと上半身を折り砕かれる。
「砂漠に撤退とは」
ドローミは無理はしない。
既に夕方だが冒険者なら光を目印に追いかけることも、おそらく仕留めることも可能。
だが実際に追いかけた場合は何人も死んでしまうかもしれず、勝っても砂漠で遭難する可能性大だ。案内人などいないのだ。
「追ってはいけません!」
冒険者にとって危険なら兵士にとっては死地でしかない。
ドローミは強い口調で兵士を呼び止め、背中という急所を晒したオーガ達には容赦なく矢を当てて出血を強いる。
(オーガのリーダーの足取りに迷いがありません。これはひょっとすると……)
闇に沈んでいく砂漠の中に、蛍光塗料まみれの背中が消えていった。
●
「というわけなのだよセニャっち!」
陽気な言動とは対照的に、サフィラが書き上げた報告書は事実と印象を厳しく区別した冷静な内容だ。
「詳しい情報はアルマからも届くと思いますが」
アルマを休ませ、疲れ果てた体に鞭打ちエヴァンも報告に来ている。
「途中まで同行した隊商に、怪しいところは最後まで見つけられませんでした」
もともと荷物も何もかも捨てて砂漠で消えるつもりだったのか、夜間でもセフィラが厳重に警戒していたから逃げたのかは分からない。
1分以上無言でいたセニャが、絞り出すようにして声を出す。
「ちょっと、ねえちょっと」
通常の依頼料で貴重な情報を手に入れたのに表情を強張らせている。
「私を巻きこむつもりっ」
舐められたら殺す。
殺せなくても敵に被害を与えるのが貴族という生き物だ。
だからと言って勝っても利益がなく戦うために移動するだけでもお金と人材がたくさん必要な行動を好んでなどいない。
「できれば、聞きたくなかったわ」
「調査隊を組織するのにも大金が必要ですし、マジカルポケット使いはお金だけではなかなか用意できませんから」
冒険者の助けになることしか考えていない冒険者ギルド職員が、リーラント家にとって非常に断りづらい次の依頼票を作成中であった。
マスターコメント
イベントシナリオ(50人)普通 報酬:標準27 / 4〜50人
2021年11月13日 18時47分28秒 公開
参加者
相談掲示板
さて、ひとまず表明で大丈夫ですかね 1に行く予定です。政治的な情報なら、そこそこありますしね
ストレガなのだ。よろしくなのだ。 同胞故4へ。リナに出す病人食は考えておくのだ。
おーっす! ブレイブファング傭兵団のハヤト=ヴォルファングだ、よろしくな!! 2.対オーガ戦 前回、オーガリーダーを仕留め損ねたからな。 今回は討ち取ってやんぜ!!
ギャメルだぜ。よろしくなー。 わーい、鳥! 4でオウムを見てくるぜ。飛ぶリハビリができねぇか考えとく! 疾風がジョセフ含めえらい人たちに粗相するんじゃないかってのが、リナのストレスの原因っぽいな。 その辺もこっちでいい感じに対処しないとなー。
ネーヴェ・グラヌローザと申します。どうぞ宜しくお願い致します。 今のところ表明の無い「3.対亜人ゴブリン戦」でしょうか。範囲魔法で一気に倒したいと思います。 もし今後、人が偏るようであれば移動致しますね。
No.6
キャスターのリディリディです。 あの・・・、よろしくお願いします。 私も3に向かおうと思っています。 無手だったゴブリンが武装しているというのはおかしいですね・・・。 その調査も出来れば行いたいと考えています。
ライナ・フレイヴァルツだ。皆よろしく頼む。 3.対亜人ゴブリン戦に行こうと思う。 私も範囲魔法で一気に薙ぎ払っていこう。 なんとか侵攻を食い止められるよう尽力しよう。
シーフのヴァンゲルス・ロッドだ。よろしく頼む。 何も起きないように見えるってな書き方が逆に気になるんで、俺は5に行こうと思う。 ここまでの表明分をまとめといた。参考にしてくれ。 1.辺境伯との謁見 キーゼ 2.対オーガ戦 ハヤト 3.対亜人ゴブリン戦 ネーヴェ、リディリディ、ライナ 4.リーラント領で御者とビッグオウムの看病 ストレガ、ギャメル 5.イグノ砂漠周辺調査 ヴァンゲルス 6.自由行動
ウォーリアのフロマーシュ・ダイヤドロップと申します。皆様よろしくお願いいたしますっ! 私も3に向かいたいと思いますっ! そちらに向かう皆様を、頑張ってお守りしていけましたらっ!
シーフのセニアーラ・リーラントよ。 私以外の依頼をうけた人もよろしくね。 質問があれば応えるけど、私が回答できるのは『冒険者が調査や行動する前に分かること』が基本だから気を付けてね。 質問は【質問】と書いてくれたら見落としにくくなると思うわ。
「だから少しは投資を解消できるように交渉を」 は 「だから少しは投資を回収できるように交渉を」 と読み替えてもらえるとうれしいわ。
「ナキルだ、よろしく頼むぜ!! さて、オレも前回倒し切れなったオーガ連中を叩こうと思うぜ。 連携するようになったって話だけど…付け焼刃には負けられねェな…! 基本的に特異個体狙いで動くつもりだぜ。」 1.辺境伯との謁見 キーゼ 2.対オーガ戦 ハヤト、ナキル 3.対亜人ゴブリン戦 ネーヴェ、リディリディ、ライナ 4.リーラント領で御者とビッグオウムの看病 ストレガ、ギャメル 5.イグノ砂漠周辺調査 ヴァンゲルス 6.自由行動
今回、俺は1に行こうと思う。 セニアーラ及びジョセフ君の護衛をしようと思うぜ 1.辺境伯との謁見 キーゼ、アルベルト 2.対オーガ戦 ハヤト、ナキル 3.対亜人ゴブリン戦 ネーヴェ、リディリディ、ライナ 4.リーラント領で御者とビッグオウムの看病 ストレガ、ギャメル 5.イグノ砂漠周辺調査 ヴァンゲルス 6.自由行動
キャスターのジュストだよ、よろしくね。 俺はジョセフ君が良い子にしていられるようにお手伝いする予定。 手土産については内容の詳細によっては少し言及するかもしれない。 1.辺境伯との謁見 キーゼ、アルベルト、ジュスト 2.対オーガ戦 ハヤト、ナキル 3.対亜人ゴブリン戦 ネーヴェ、リディリディ、ライナ 4.リーラント領で御者とビッグオウムの看病 ストレガ、ギャメル 5.イグノ砂漠周辺調査 ヴァンゲルス 6.自由行動
シーフの海神江流だよ。 今回は宜しくね。 個人的に貴族派貴族の前で功を上げておきたい事情があるんで、ゴブリンの対応に回ろうかな。 敵が200と多いからキャスターのスキルに頼る事になりそうだ。 ライナさんにはフロマーシュさんが付くだろうから、迷惑でなければリディリディさんのフォローをさせて貰えたらと思う。 俺もゴブリンの装備については気になってたんで目的は合致してそうだし、どうかな? 1.辺境伯との謁見 キーゼ、アルベルト、ジュスト 2.対オーガ戦 ハヤト、ナキル 3.対亜人ゴブリン戦 ネーヴェ、リディリディ、ライナ、フロマーシュ、海神 4.リーラント領で御者とビッグオウムの看病 ストレガ、ギャメル 5.イグノ砂漠周辺調査 ヴァンゲルス 6.自由行動 3にフロマーシュさんが抜けてたので追加しておいたよ。
ウォーリアのフリーダです。よろしくお願いします。 それでは私は対オーガ戦に行こうかと思います。 特異個体にするか通常個体を優先するかはメンバーを見て考える予定です。 1.辺境伯との謁見 キーゼ、アルベルト、ジュスト 2.対オーガ戦 ハヤト、ナキル、フリーダ 3.対亜人ゴブリン戦 ネーヴェ、リディリディ、ライナ、フロマーシュ、海神 4.リーラント領で御者とビッグオウムの看病 ストレガ、ギャメル 5.イグノ砂漠周辺調査 ヴァンゲルス 6.自由行動
シルヴィアだ。今回はよろしくね。 オーガ戦に行く予定。魔法防御が低いらしいし範囲魔法を持って行くね。 人数が偏るようであれば移動も考えるよ。 1.辺境伯との謁見 キーゼ、アルベルト、ジュスト 2.対オーガ戦 ハヤト、ナキル、フリーダ、シルヴィア 3.対亜人ゴブリン戦 ネーヴェ、リディリディ、ライナ、フロマーシュ、海神 4.リーラント領で御者とビッグオウムの看病 ストレガ、ギャメル 5.イグノ砂漠周辺調査 ヴァンゲルス 6.自由行動
ヴィノニスよ、よろしく頼むわね。 辺境伯には興味はないけれど、セニャさんからの誤解は解いておかないと…… 1.辺境伯との謁見 キーゼ、アルベルト、ジュスト、ヴィノニス 2.対オーガ戦 ハヤト、ナキル、フリーダ、シルヴィア 3.対亜人ゴブリン戦 ネーヴェ、リディリディ、ライナ、フロマーシュ、海神 4.リーラント領で御者とビッグオウムの看病 ストレガ、ギャメル 5.イグノ砂漠周辺調査 ヴァンゲルス
遅れました、ドローミです。 【2】参加です。 出来る事は普段と変わりません。 1.辺境伯との謁見 キーゼ、アルベルト、ジュスト、ヴィノニス 2.対オーガ戦 ハヤト、ナキル、フリーダ、シルヴィア、ドローミ 3.対亜人ゴブリン戦 ネーヴェ、リディリディ、ライナ、フロマーシュ、海神 4.リーラント領で御者とビッグオウムの看病 ストレガ、ギャメル 5.イグノ砂漠周辺調査 ヴァンゲルス
No.22
>海神さん え、わ、私ですか・・・? あの、はい。フォロー頂けるなら有り難く・・・。 よろしくお願いします。
>リディリディさん 快諾ありがとね。 そっちの攻撃の邪魔させないように頑張って見るんで、思いっきりやっちゃって。 調査の方だけど、逃げていく個体が居たら追っかけてみたいんだけど、どうだろ? まぁ、そこは一緒でなくてもいいか? 他に手伝えそうな事あったら、言ってやってね。
シューターのアスティン。よろしく。 ちょっと行く先を迷ってるけど…。 一旦、【2】に向かうよ。 【5】の方で人手が少なくて、探索係がもう少しいりそうならそっちに回るかも 1.辺境伯との謁見 キーゼ、アルベルト、ジュスト、ヴィノニス 2.対オーガ戦 ハヤト、ナキル、フリーダ、シルヴィア、ドローミ、アスティン 3.対亜人ゴブリン戦 ネーヴェ、リディリディ、ライナ、フロマーシュ、海神 4.リーラント領で御者とビッグオウムの看病 ストレガ、ギャメル 5.イグノ砂漠周辺調査 ヴァンゲルス
キャスターのロドリック・アルカインだ。 手土産についてひとこと触れた後、現地では3でゴブリンの相手をさせてもらおう。 鉄や化粧品も良いだろうが、商人の視点であれば特産物の鶏を売り込みたいところではなかろうか。 用意できる数と戦果次第では、戦勝祝いに提供して味と名を覚えて帰ってもらいたいのだが。 1.辺境伯との謁見 キーゼ、アルベルト、ジュスト、ヴィノニス 2.対オーガ戦 ハヤト、ナキル、フリーダ、シルヴィア、ドローミ、アスティン 3.対亜人ゴブリン戦 ネーヴェ、リディリディ、ライナ、フロマーシュ、海神、ロドリック 4.リーラント領で御者とビッグオウムの看病 ストレガ、ギャメル 5.イグノ砂漠周辺調査 ヴァンゲルス
ヒーラーのアルマだよ、どーぞよろしくねー。 前回の情報伝達は職員さんにお願いする形にして、 同行さん達と【5】の調査にいってくるね。 1.辺境伯との謁見 キーゼ、アルベルト、ジュスト、ヴィノニス 2.対オーガ戦 ハヤト、ナキル、フリーダ、シルヴィア、ドローミ、アスティン 3.対亜人ゴブリン戦 ネーヴェ、リディリディ、ライナ、フロマーシュ、海神、ロドリック 4.リーラント領で御者とビッグオウムの看病 ストレガ、ギャメル 5.イグノ砂漠周辺調査 ヴァンゲルス、アルマ、エヴァン、ブレイド
にゃ!シーフのサフィラだよっ! んー、【5】のイグノ砂漠周辺調査に行こっかなぁ?あ!もし【4】の人手が足りなさそうならそっちにするね! 1.辺境伯との謁見 キーゼ、アルベルト、ジュスト、ヴィノニス 2.対オーガ戦 ハヤト、ナキル、フリーダ、シルヴィア、ドローミ、アスティン 3.対亜人ゴブリン戦 ネーヴェ、リディリディ、ライナ、フロマーシュ、海神、ロドリック 4.リーラント領で御者とビッグオウムの看病 ストレガ、ギャメル 5.イグノ砂漠周辺調査 ヴァンゲルス、アルマ、エヴァン、ブレイド、サフィラ
「>対オーガ さて、特にコレってのが無ぇ!!んだけど。 あん時(前回)やりあった時の因縁(称号:復讐鬼の怨敵)でもつけて行けば タゲ取れる程度の役には立つかな?って…まぁ効果のほどは…さておき程度に考えて。 前回はオーガの野郎に結構深手受けちまったからな、今回はぶっちぎりで倒す。」
おっと、いつの間にやら調査の人員が随分と増えたな。まだ具体的な行動を詰めちゃいねえし、腕の立つシーフも複数いるようだから俺は4へ移動させて貰おう。調査へ行く奴らは頼んだぜ。 1.辺境伯との謁見 キーゼ、アルベルト、ジュスト、ヴィノニス 2.対オーガ戦 ハヤト、ナキル、フリーダ、シルヴィア、ドローミ、アスティン 3.対亜人ゴブリン戦 ネーヴェ、リディリディ、ライナ、フロマーシュ、海神、ロドリック 4.リーラント領で御者とビッグオウムの看病 ストレガ、ギャメル、ヴァンゲルス 5.イグノ砂漠周辺調査 アルマ、エヴァン、ブレイド、サフィラ
【4】 私はリナ殿の看病するのだ。粥を作らせてもらうのだ。 あとリナ殿が撃墜された件について認識の確認と任務や伝言についてギルドと本国に確認できたらよいなと思ってるのだ。
おっ、ヴァンゲルスも4に来てくれんだな。よろしく! 今んとこ予定してるオレの行動はこんな感じだぜ。 リナに会って疾風の世話に関わる情報を聞く。 ハンカチとかリナの匂いがするものを借りられないか頼んでみるか。 完全に見ず知らずの相手にいきなり世話されても、疾風も警戒するだろうしな。 飛行訓練は、上空に投げたオヤツをキャッチするってのを考えてる。 地上に落ちてきたのはオレがすかさず拾うから、疾風は飛ばなきゃ餌をゲットできねぇって寸法よ。
ストレガにギャメルの坊主は宜しく頼む。 俺は疾風の飛行訓練に全力を注ぐつもりだ。ちぃとやってみてえ訓練方法が浮かんでな。上空キャッチもいいと思うぜ。 他はノータッチだから二人に任せた。
失礼致します。遅くなりました。 シューターのセロンガードです。 よろしくお願い致します。 1番に行かせて頂きます。 相方から連絡があった場合は変更するかもしれません。 1.辺境伯との謁見 キーゼ、アルベルト、ジュスト、ヴィノニス、セロンガード 2.対オーガ戦 ハヤト、ナキル、フリーダ、シルヴィア、ドローミ、アスティン 3.対亜人ゴブリン戦 ネーヴェ、リディリディ、ライナ、フロマーシュ、海神、ロドリック 4.リーラント領で御者とビッグオウムの看病 ストレガ、ギャメル、ヴァンゲルス 5.イグノ砂漠周辺調査 アルマ、エヴァン、ブレイド、サフィラ
ワタクシはハリーヌ。しがないヨツユビハリネズミのシューターでございます。 顔出しが遅れて申し訳ございません。 さて… 人が少ないのは4でございましょうか。 そちらへ行かせていただくでございます。 皆様、よろしくお願いするでございますよ! リナ様の直接のご看病はストレガ様にお任せして、ワタクシは買い物に出るでございます。 療養は退屈でございますから、暇つぶしになるものや甘いものなど… ビッグオウムも血が足りないとのことでございますから、何か適した餌を探してみようと思うでございます。
【2】参加予定の皆さん 可能な限り、オーガリーダー優先でお願いします。 取り巻きを倒してからにすると、また逃げられますので。 自身のレゾナンス・オブ・ヴァローは、シルヴィア殿のブルーフレア集老後を予定しています。 >ハヤト殿 初手に輝刃3付与しますので、気持ちお待ちください。 1R待って欲しいではないです。(T中、高INIの人はグループ内で他の動きを見てから動ける筈) >フリーダ殿 現在グロリアスアーマー3の発動条件を満たせていません(潤沢な装備力によって) 想いアイテムなどで調整お勧めします。
>ドローミ りょーかいしたぜ! んじゃ、輝刃を貰ったら敵の大将の首を獲りに行ってくらぁ!!
「>ドローミ オーガリーダーは今回こそ仕留めたいもんな! こ支援とかはこっちも乗っからせて貰うぜ! >ハヤト そっちの切り札にこっちも合わせっからよ! 逃げる発想を想起させる前に仕留めちまおうぜ!」
>対オーガ戦 了解だ。出来る限り特異個体を優先しよう。 スキルはブルーフレアと光縛封、メテオライト3、ヒール3×2、魔霞の予定。初手でブルーフレアを同班の皆に付与したいと思っている。現地ではよろしく頼むよ。
シューターのロイ・アウレアです。 3の数が多いのが気になって、飛び入りさせて貰います。 範囲技に巻込み易いよう、ペットと追い込みを掛けるつもりです。 丘に来るまでは徒手空拳だったと言うのも、確かに気になるから用心しとくね。 1.辺境伯との謁見 キーゼ、アルベルト、ジュスト、ヴィノニス、セロンガード 2.対オーガ戦 ハヤト、ナキル、フリーダ、シルヴィア、ドローミ、アスティン 3.対亜人ゴブリン戦 ネーヴェ、リディリディ、ライナ、フロマーシュ、海神、ロドリック、ロイ 4.リーラント領で御者とビッグオウムの看病 ストレガ、ギャメル、ヴァンゲルス 5.イグノ砂漠周辺調査 アルマ、エヴァン、ブレイド、サフィラ