【学乱】パンクリアース学園動乱

assignmentパンクリアース学園動乱 概要 特設ページ
【学乱】連動とは、リーンエス王国首都『グランスパーダ』内に存在する巨大教育施設『パンクリアース学園』における権力闘争から端を発し、王国内各地で表面化する王党派貴族と貴族派貴族の対立、 及びこれを利用して王家による支配体制を揺るがす『メドゥの指先』による暗躍を含む一連の事件を指す。
学園内の権力闘争と王国各地の騒動、いずれの結果も王国の未来を左右する物となる。
assignmentここまでの流れ(2021/10/8更新)
帝国崩壊により、リーンエス王国は「大陸において最も覇権に近い国」となった。
王国第二王子ウィリアム・リーンエスが帝室の遺児レイウェスト・バルダスを保護したことは正に千載一遇の好機であり、これを受けて王家は帝国再興に助力し国家間での絶対優位を確保することを国家の方針として打ち出す。
しかし、王国が抱える内患は根深く、王家と貴族の足並みの揃わなさは如何ともし難く。けれど時は値千金に勝る。
王家に任じられた新学園長フォルトゥナ主動で始まった”学園を拓き広く冒険者を受け入れる”という学園の大改革は。
当初からはまるで予期せぬ流れを経て、王家を奉じる『王党派』貴族至上主義の『貴族派』。
そして実力主義を謳う『学園派』という三派閥による選挙活動へ雪崩込んでいく。
しかし、総選挙も間近に迫った頃、魔法使いの塔から解放された”禁忌”が暗躍を開始。
この影響を受け学園生の多くが自らの価値観を捻じ曲げられ学園内は大混乱に陥る。
冒険者達の尽力により魔法使いの塔に潜む”禁忌”は討伐され、一時は危ういと思われた平穏を取り戻すも。
大改革が生徒達に受け入れられなければ学園の未来は定まらない。保守か、それとも革新か。
ここに改めて、学園生徒会選挙投票が始まった。
assignment結果(2021/11/1追加)
新学園長フォルトゥナ主動で始まった”学園を拓き広く冒険者を受け入れる”という学園の大改革は、その騒乱の収束と共に一つの結実を迎えた。
学内の権力闘争を経て生徒の中から発生した"学園を拓く”派閥。『学園派』の台頭と、『貴族派』代表『黒の後継』の一騎打ちは『学園派』に軍配が上がり。
かつて閉ざされた学び舎とされたパンクリアース学園は、ここに革新の時を迎える。
新学園長フォルトゥナは、来年春より冒険者について聴講生のみならず正規の学園生としての入学も許可すると宣言。その後には、冒険者以外の庶民にも門戸を開く方針だ。
それは即ち。長く停滞を重ねた王国に、変化の時が訪れる事をも意味していた。
person_pin関連NPC
王家から任命を受けたパンクリアース学園の新学園長であり、『白銀』の異名を持つクラティアス侯爵家の実質的最高権力者である女傑。『白銀』は王国王党派貴族の筆頭である『白薔薇』の分家筋に相当し、男性社会である王国貴族社交界において存在感を示す数少ない女性貴族でもある。
《本連動での動き》
学園内における王党派貴族の指導者として、自らの理念である「人は生まれに依って生きるに非ず」を実践するために教師陣を纏め上げ、庶民、貴族を問わず生徒の思想と学問の自由を守ろうと尽力する。
旧学園長セオドアの捕縛により過激派の貴族派貴族を取り纏める人間が失脚したことで、学園は王党派教師を中心とした新体制へ移行中。
穏健派貴族は未だ十分な勢力を保ったままでいるが、こちらは校長であるジルワードが手綱を握ることで此度の学園改革には静観を貫く見込み。
かつては王党派に属し、王家から任命を受けたパンクリアース学園の元学園長。学園内での勤務を続ける内に貴族派貴族による懐柔を受けて転向した。という前歴から、王家に切り捨てられた初老の男。学問に深く精通し能力も高いが、過剰な自負と自尊心がそれを毀損して余り有る。敵としても味方としても面倒な人物。
《本連動での動き》
学園内における貴族派貴族の指導者として積極的に行動。
学内の平穏を乱す新学園長と、それを庇護する王党派を学園内から一掃し、パンクリアース学園そのものを王都における貴族支配の拠点することを目的としていた。
「禁忌の塔」攻略戦にて冒険者によって捕縛され、数々の暗躍が明るみに出た結果失脚。
功績を考慮しても余りに多くの犯罪に関与していたとして学園を除籍処分となり、今後、王国による調査の後に裁可が下される予定。死罪は免れないと推定される。
学園における実務のトップ。教師の旗印に相当する校長職に就いている中年の男。貴族派貴族ではあるものの、どちらかと言えば穏健派で一定の良識を持った合理主義者。政治的嗅覚の鋭い切れ者で、もしも此度の強硬的人事がなければいずれは学園長になっただろうとされる。旧学園長の抑え役兼、貴族派貴族の参謀役。
《本連動での動き》
学園内における旧学園長セオドアの補佐役として比較的穏健派である貴族派貴族を中心に、一定の勢力を保ちながら状況の趨勢を見守っている。派閥としては旧学園長側ではあるが新学園長との交流も断っておらず、その日和見な姿勢を過激な貴族派貴族には揶揄されつつも、動きは消極的である。
事態の悪化と魔法使いの塔の“禁忌”マリステラをセオドアが解放した一件により、過激派とは完全に決別。
フォルトゥナに乞われ一時的な休戦と学園が健全な状態に戻るまでの共闘を示唆され、これに応じている。
貴族派貴族の筆頭『黒鋼竜』ライゼンナクト公爵家の家督継承候補第一位。同家当主である祖父の意向でパンクリアース学園の1年生として入学を果たした。文武ともに優秀で何事も卒なくこなす秀才肌の人間だが、人間嫌いの厭世家。ジルワードを学園内での後見人としており、貴族派貴族の子息から一目置かれている。
《本連動での動き》
貴族派貴族の代表格『黒鋼竜』ライゼンナクト公爵家の御曹司。
学園内でにおける諸々の柵を経て、第一学年にも関わらず生徒会長へ立候補。
選挙活動に際しても学園内貴族派生徒の約半数を傘下に加え、覇道を突き進む若き『竜』。
『侵蝕感染者』マリステラの支配を受け100名を超える学園生をこれに捧げた、という風評からの影響を受け、当初盤石だと思われた貴族派の結束は大きく乱れている。
魔法使いの塔に閉じ込められた“禁忌”の中でも極めて脅威度が高く、封印まで施された魔法使いの1人。 学園内の老教師シメオン・ロッドウェルと前学園長セオドア・グスタフ、両者のかつての教え子。 他人のエーテルに自分のエーテルを植え付け価値観を“書き換え”る精神感応系魔法『侵蝕』を開発し、才能に反して社会性に極めて問題有りとされたことで、魔法使いの塔に封じられた。
《本連動での動き》
追い詰められたセオドア・グスタフにより、魔法使いの塔から解放された。
解放直後にセオドアを支配下に置き、以後学園内で暗躍していたが、冒険者達の活躍によって「禁忌の塔」攻略戦にて討伐されている。
その魔法と人格の危険性を受け、同人物の研究資料や関連書は遠からず焚書処分とされる予定。
menu_book関連用語・情報
パンクリアース学園
王国の貴族や騎士の子息子女が主として学ぶ名門校であり、彼らとの縁故を求めて国内外からの入学者も後を絶たない。平民や他国の者が入学するためには卒業生や寄付を行っている貴族・豪商らの「推薦状」を要することからも、選ばれし者のための学園とも呼ばれる。
今回、王家の意向によりこの入学条件に大きな緩和がなされたことにより、学園内外で混乱が生まれている。現状は聴講生として冒険者の出入りが許されているが、新学園長のフォルトゥナは冒険者を含む庶民にも正規の学園生としての門戸を開くべく改革を進めている。
パンクリアース学園について
パンクリアース学園施設案内
冒険者が学園生になるには?
本連動において、公認設定を得られているPCの場合、冒険者でも学園生、あるいは元学園生として扱われます。
詳しくは「ワールドガイド:リーンエス王国」の「※パンクリアース学園(2020/09/21更新)」をご確認ください。
今回の【学乱】連動の趨勢次第では、貴族やそれに準じる実力者の推薦無しでの入学が可能になる可能性があります。
聴講生
冒険者ギルドに所属する冒険者は、それが認められているものに限り各種授業や催し物などに参加することが可能です。
学園内に立ち入る冒険者の立場はシナリオに応じて「依頼をうけた冒険者」または「聴講生」となるため、その表明は原則不要です。
王党派
『白薔薇』を筆頭に、王国外縁に位置する家を中心とした、王家を支える貴族たち。あくまで王に臣下としての貴族の役割に徹する者達であり、多くは保守主義者。領地が外敵と接する者が多い所為もあり、人同士の争いは禁忌であると考えている。
貴族派(2021/7/4更新)
『黒鋼竜』を筆頭に、貴族原理主義的思想に染まった、王権を拒む貴族たち。
あくまで王家の臣下を演じつつ、自らの権利を守ろうとする穏健派と、王家を廃しいずれは自らが王権を奪おうと画策する過激派が入り混じっていたが、教師間の勢力図において過激派が衰退の色を見せたことで穏健派による過激派の切り捨てが進みつつある。
学園派(2021/7/4追加)
学園を「“能力が有る者が身分を問わず入れる場所へ”しようとする」派閥。
主軸となっているのは冒険者ながら「王党派、貴族派問わず思想に共感する人間であれば受け入れる」という形で王党派、中立派、及び商人などの庶民に対する窓口となる担当者を持っている。
全体的に若年層(低学年層)が多く、上級生に対する訴求力が弱い。
また、一般的な貴族派からすると既得権益を削ごうとする勢力であることに変わりはない為、実質第三勢力かつ敵対派閥という立ち位置。
パンクリアース学園長
パンクリアース学園における「対外的な指導者」であり外交の窓口。学園の風潮、主義、思想の象徴であるとも言え、その任命権は王家に在る。ただし対外的指導者と言うことは軽々しく入れ替え出来ないと言う意味でもあり、前学園長セオドアの解任と新学園長フォルトゥナの就任という此度の強硬的人事は過去を遡っても殆ど例のない、極めて異例な物。
パンクリアース学園校長
パンクリアース学園における「実務のトップ」であり総合経営管理職。学園の屋台骨と言い換えることも出来る、内部的な経営指導者。十分な家格を持ち、かつ能力が確かな教員から選抜される「エリート教員の終着点」。 血統だけでなく実力と成果が求められる分、学園人事にも強い影響力を持つ。
パンクリアース学園生徒会
パンクリアース学園における生徒達の象徴として存在する筈の組織。その実情は、家格と成績によって並べられた生徒の中で上位5名が属する、卒業後の特権的立ち位置を保証する特別評価装置。選挙らしき物も表沙汰にならなくなって久しく、当選者は教師陣による談合により決定される為、殆どの在校生にとって無関係なものと化している。
形骸化する以前の残滓として生徒の自主自律を助ける為の権限なども書類上は残されているが、利用されたことは未だかつてない。
『白薔薇』アルヴァローエン公爵家
リーンエス王国における貴族の筆頭格『二大公家』の一角。白き公爵家。始まりの百家は序列第三位。王家、大オアシスの領主に次ぐ家格を持つ王家の親戚。過去幾度も王家からの降嫁が行われている為、もし王家の次代が絶えた場合、次の王は『白薔薇』から選出される。と言う程に王国の中枢に在る名家中の名家。
『白銀』クラティアス侯爵家
アルヴァローエンの血統で主家に最も近い分家。白銀の侯爵家。白薔薇の系譜としては代表的な”強い”貴族であり、王党派内での発言力も相当な物。現当主の実母であるフォルトゥナは、事実上同家の最高権力保有者であると言える。
『黒鋼竜』ライゼンナクト公爵家
リーンエス王国における貴族の筆頭格『二大公家』の一角。黒き公爵家。始まりの百家に含まれない元オアシスの一領主が、商才を駆使して成り上がった物。『白薔薇』の様に古式ゆかしい確かな血統ではないが、情報戦と経済戦に極めて強く、対立する家を不祥事の暴露と多額の貸付金で傘下に治め続ける王国経済界の覇王。
『禁忌』(2021/7/4追加)
学園職員の最上位層にしか伝わっていない学園が封じ、外に出すべからざる存在。
魔法使いの塔の一角に収容されており、封印を解くには王家か学園長が厳重に管理している特殊な鍵が必要。
『禁忌』は一代にして世界の常識を覆す可能性のあるヒト族の突然変異と言って良く、その危険度と重要度の高さから、接触出来る人間を極力絞る必要があった。
『侵蝕』(2021/8/31追加)
マリステラによる精神の支配を受けた状態。彼女と彼女の関係者(セオドアなど)を尊重するよう思考の優先順位を書き換えられている。何らかのアクセサリーを介した侵蝕と、マリステラに直接触れられる事による侵蝕の2種類があるが性質的には同じもの。『解除』『全解除』の効果を持つスキルを用いる事で解放できる。
――――生徒会総選挙の結果を受け、王家からの使者が去った学園長室で。
『パンクリアース学園長』フォルトゥナ・アルヴァ・クラティアスは一人椅子へと沈む。
予期せぬ事態は数多あれ、されど革命は成った。客観的に、外から彼女の功績を評するなら。
学内の不穏分子は一層され、過去類を見ない程に『王党派』が支配力を強めた教師陣営。
学園生の半数以上が学園の変化を受け入れ、『白銀』の姫を広告塔とする『学園派』が生徒会役員の殆どの席を埋めている。
他方、『貴族派』は1つの席すら得ること無く。その発言力もこれまでと比して大幅に削がれたと言って良いだろう。
あらゆる面において、パンクリアース学園という地でここまで『貴族派』が力を削がれた事は殆どない。変化を齎す絶好機と言える。
そしてその場に、王家から派遣されてきた学園長である彼女が居ること。それそのものが……此処からは、絶大な意味を持つ。
――――完全勝利と言って相違無い。あくまで、対外的に見ればではあるが。
「――――森人、ですか」
机の上には、とある学園生の資料が2枚置かれている。
生徒会役員に立候補し、当選を果たした――――2人の森人の新入生の詳細情報。
生まれ、経歴、友人関係、家族構成、入試成績、冒険者としての評価。
王家の姫直属の人間が集めてきた情報を眺めて、フォルトゥナは一つ息を吐く。
本当に、細心の注意が必要なのは――――ここからだ。
『学園派』は確かに勝利した。けれどそれは今、この一瞬だけに言えることだ。
追い詰められたとは言え、校長率いる『貴族派』がこのまま傍観に徹するとは思えない。
少なくとも、一部の唯人至上主義者達は彼女らの存在を断じて許容するまい。
学園生にした所で、聴講生を中心とした『黒の後継』の得票数は次期生徒会長とほぼ拮抗していた。その差は僅か1票。
もしも禁忌の一件を冒険者主導で解決出来ていなければ、結果は分からなかったろう。
彼女に死で以て報いた。その確かな断罪こそが、多くの被害者を動かした。
何かを得ることで失われるものがある様に、何かを捨てて得られるものもまた、ある。
(逆を言えば。一見力を削がれて見える『貴族派』にも、それほどの余力が有るということ)
フォルトゥナは、既に勝ち過ぎていることを理解している。
追い詰められた鼠が猫にすら噛み付く様に。政事の勝敗は、過剰であれば何処かが歪む。
今、革新へと傾いている多くの学園関係者達の勢いを上手く利用出来なければ。
一時の勝利など容易に覆され得ると彼女が誰より知っている。動くならば、今この時からだ。
次期生徒会にかかる、期待と、役割は、重い。それを何処まで掬い上げられるか。
放課後を告げる鐘が鳴る。窓辺から、教室棟から飛び出してくる生徒達の姿を眼下に見つめながら。
「もはや静観の時は終わりました」
老貴婦人然とした女の眼差しはけれど、学園の枠を越え王都へと向けられている。
例え、どれほど痛みを伴おうと。其処に、切り捨てられる者が生まれようと。
“為政者の傲慢だ”――――と。後世においてどれほど罵られるとしても。
それを圧して尚。王国は今、ここから変わっていかなければならない。
「革新を」
両手で、左右の窓を押し開く。実りの秋が暮れ、間もなく王国にも静寂の冬が来る。
冷えた風が室内を吹き抜ける中。フォルトゥナの瞳は微動だにせずその先を見つめていた。
執筆:弓月蒼