【帝国】Point of No Return

弓月 蒼

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シナリオID:3367

オープニング

●序

 とある英雄(ヒーロー)の話をしよう。
 一人の男が、擦り切れた騎士制服に鮮血を滲ませ『帝都』外壁を駆けて来た。

 今まさに、『帝都』突入部隊が帝都内へ向け進軍しようとしていた。
 その直前のこと。視界には巨大な征竜と幽界樹。此処は最早戦場、死地の極北と言えよう。

 “王国軍外周部隊から、帝都突入部隊へ伝達。
 本部隊は『轟くもの(フリスト)』により破壊した『帝都』南壁、大型凝黒装置を中心に半円陣を構築。

 内側に支援部隊、及び『アーチボルト辺境伯』率いる北方辺境騎士団を中核とした護衛部隊。 
 外部中央に帝国南部砦駐留軍、右翼左翼には北方辺境貴族を中心に各騎士団を展開。

 周囲には『幽界樹』由来と思われる黒い霧が漂っており、同対象による散発的爆撃有り。
 凝黒装置効果圏外より迫る敵影の早期発見は黒い霧により困難。敵総数は計測不能。これより交戦に入る”

 男の名など知る由も無い。記録も残されていない。報告を終え踵を返し、自らの戦場へと戻って行った。
 報告を受けた伝令兵曰く。恐らく帝国軍人だったろう彼は、如何にも誇らしそうにこう締め括ったと言う。

 “復唱する。敵総数は計測不能。本部隊はこれより交戦に入る――――愛すべき同胞たちの健闘を祈る”

●破

 旧『帝都』南壁。即ち、帝都奪還遠征部隊の主力進入路、兼補給路。彼らは此処から行きて還る。
 “補給物資と負傷兵"が集められた――――王国軍外周部隊の防衛陣地。

 『アーチボルト辺境伯』メルヴィン・トマス・アーチボルトはヴァイセントラフ砦の精鋭部隊。
 つまり帝国南部砦駐留軍の一部と合流を果たしていた。帝国軍からのささやかな戦力支援である。

「ま、アンタら北方辺境騎士団とは大概色々有ったがよ。仲間としちゃ心強い。宜しくな」

「こちらこそ、精強なる国境砦(ヴァイセントラフ)の駐留部隊とまた同じ戦地を踏めるとは光栄だ」

 狼頭の半獣人が差し出した手を、メルヴィンが握り返す。兵士達から誰ともなく拍手が上がる。
 元々北方辺境騎士団と帝国南部砦駐留軍とは不倶戴天の敵同士だ。

 曽祖父の代より前から延々小競り合いを続け。お互い何の呵責も無く殺し合って来た。
 『帝国』には『帝国』の。『王国』には『王国』の正義があり、主命があった。

 その蟠りが融けて消えた……訳では無い。何せ親族を殺された者すらいるのだ。そう容易ではない。
 だが、かつての死軍討伐。帝国南部鎮守都市解放。そして此度の帝都奪還遠征。
 
 帝国軍人と王国騎士達はこれらの積み重ねを通し“割り切り方”を身に着けていた。
 勿論、遠征に参戦している王国の貴族達はと言えばその限りではないが。
 
 幸か不幸か、冒険者主導で行われた先の演習の結果、必要最低限度の緊張感。
 即ち、“今は内輪揉めしている場合ではない”――――程度の共通認識は得られていた。

「我が君、どうぞ」

「……分かった。皆は集まっているな」
 
 斥候部隊が戻る。事前確認の通り、周囲に中型、小型の這者(クリーパー)が無数に出現している。
 超大型這者(クリーパー)『天霧りに消ゆる幽界樹(ミスティアニ・アストラキル)』の討伐は帝都奪還の要だ。

 しかし戦闘が激化すればする程、餌場に釣られるが如く這者の数は増加の一途を辿るとされる。
 戦闘継続時間は帝都奪還成功まで。待ち構えているのは、事実上終わりのない持久戦と言って良い。

 元々、授恵者の戦闘能力は短期決戦に向き、長時間の拠点防衛には向いていない。
 補給も疲労も関係無く波濤の如く押し寄せる這者の群れは、前向きに捉えても最悪の敵と言えよう。

 だが、座して待てば突入部隊は前方を世界的脅威、後方を幽界樹の仔らに囲まれる事になる。 
 『征竜』『超越者』と言った不確定要素の坩堝と言える戦いで、包囲されたなら待つのは“死”だ。

 耐えねばならない――――どんなに果てしなくとも彼らだけは勝利を信じ、耐えきらねばならない。
 例え、どれだけ敵味方の屍を踏みつける事になろうとも。どれほど絶望的戦いを強いられようとも。

「――――聞け! 同盟の。王国の。数多の国々の。そして、帝国の勇士達よ!
 この戦いに、状況終了は想定されていない。無事帝都奪還が果たされるまで、撤退は無い!!」

 集められた貴族、騎士、義勇兵、軍人、冒険者達を前に朗々と、『アーチボルト辺境伯』の声が響く。
 武門従える伯爵家領主は腰の剣を抜き放ち、恩返しに来た治療師は杖を両手で握り締めた。

「多くの犠牲が出る。恐れが、痛みが、哀しみが積み重なるだろう。無傷で終わることは無い。
 だが、だからこそ。こんな戦いはこれで最後にしよう。我々は今、ヒト族の最前線に居る」

 それはただの言葉だ。ただの、言葉でしかない。無敵の剣にも絶対の盾にもなり得ない。
 黒槍の傭兵は背に負った槍を下して目を閉じ、隠者たる道化は声を殺して嗤う。

 費やされる命の価値を保証などしない。戦い果てる者達に幸福な最期を約束するものでもない。
 狼頭の帝国猟兵は愛弓の弦の張りを確かめ、遠目に見ていた赤い魔女は白く染まる呼気を溢した。

「これは未来を勝ち取る為の戦いだ。平和を取り戻す為の戦いだ。大切な者たちを護り抜く為の戦いだ。
 恐れを呑み下し武器を取れ。痛みを堪え一体でも敵を葬るのだ。幾千万の涙と哀しみを力に換えよ」

 時に。人はそんなただの言葉に命を費やす価値を見出すことがある。ここで生きて死ぬのだと。
 最後に背を押すその声が、ヒトを戦士へと変えることがある。鼓舞――――と呼ぶ。

 良き将とは、能く兵を活かし、能く兵を殺す者。英雄とは人心を弄ぶ虐殺者の異名である。
 しかしその名を借りる事で、戦いに勝利する事が出来るならば……是非も無い。

「その先に勝利はある! 帝都奪還の旗印の下、我らは必ず勝利する! 未来を掴むと――――確信する!!」

 ここが。この戦場がヒトの最終防衛線。守り抜けねば全ての戦場に陰を落とす。
 戦友達の築く屍山血河を無価値な墓標としたくないならば、今この瞬間。

 戦場の篝火たちよ、己が命を燃やし尽くせ。

「「「「「「「「総員――――――――抜剣!!!」」」」」」」」

 その日、故郷すら異なる戦士たちは各々の武器を天へと掲げた。
 其は名誉の為になく。其は我欲の為になく。其は正義の為になく。そのいずれでもあったろう。

 彼らの名が後世に語られる事は殆どない。無名の、無記名の、名も知れぬ無数の誰か。
 そんな何者でも無い者たち。特別でない者たちが、自ら逃げないと。戦うとそう決めたのだ。

 終わりすら見えない死線の果て。しかし此処で忘れてはならない。
 冒険者は、あくまで自由であることを。


●急

 鬨の声と共に武器を天に掲げた者。彼らは勇敢だが無謀でもある。
 俯瞰して物を見てみると良い。現実の無理解は問うに愚かの極みと言えよう。

 果たして幾つが生きて祖国の地を踏むだろう。幾つが屍を晒し地に還るだろう。
 安全地帯は無い。休息も無い。援軍も無い。退路も、無い。

 戦闘続行が不可能になったとしても逃げ場は一切無いのだ。その一点、雑兵と英雄に差は無い。
 ここはヒトの最終防衛線。ただ無慈悲なほど平等に息絶えるのみだ。

 そして幸いなことに、眼前には今一つの帰還限界点(リターニングポイント)がある。
 生と死の境界線に於いて、例え退いたとして誰がそれを謗るだろう。

 縦しんば謗る者が居たとして。人には断じて、生きて幸福を育む権利が――――ある。
 今一度確認しよう。







 ――――貴方は戦っても良い。そして、戦わなくとも良い(絶望に立ち向かう、覚悟は出来たか)。







 
 

解説

 では、一世一代の英雄譚を始めよう。 ●成功条件  360ラウンドの戦線維持 ●失敗条件  『友軍』の全滅  Or  『アーチボルト辺境伯』の死亡 ●敵 ・小型級  草花を模す50㎝程の虫型這者。命中・付与がやや高い。毎ラウンド出現。  スキル>根:射程2【移動阻害:2】      蔓:射程9【命中時、自身に向けて5Hex移動】       ・幽界樹の仔(新)  樹木を模す1~2m程の人型這者。物理攻撃・物理防御が高い。数が多い。  スキル>手槍:射程5【物防減:30%】 ・幽界樹の仔(旧)  幽界樹が寄生した2~3m程の獣型這者。Ini、回避が非常に高い。全攻撃が【2回攻撃】の難敵。  スキル>飛び掛かり:【突撃】【H&A】      噛み付き:【マーク】【執着】 ・幽界樹の仔(樹)  3~5m程の幽界樹の分身体。鈍重だが生命、魔法攻撃、魔法防御、命中、抵抗が高い。  180ラウンドに1体。以後36ラウンド毎に1体ずつ、計5体出現。  スキル>葉嵐:射程3【牽制:10】【2回攻撃】      呪根槍:射程12【呪縛:1】【束縛:3】      爆裂果:射程24【1Hex円範魔攻】【遮蔽無視A】【爆】【魔防減:50%】 ・幽界樹の爆撃  12ラウンド毎に対象3体、及び対象の所在Hex内の全存在の生命15%減。重複有。   ●友軍 ・北方辺境騎士団  『騎士』50で構成。士気減少無し。 ・王国軍  『騎士』240『貴族』20で構成。  『貴族』1が死亡する毎に『騎士』12の士気減少。 ・帝国南部駐留軍遊撃隊  『軍人』40『指揮官』2で構成。  『指揮官』1が死亡する毎に『軍人』20の士気減少。 ・支援部隊  義勇兵。健在な限り毎ラウンド冒険者と友軍の生命を10%回復。 ●固有NPC 『アーチボルト辺境伯』  総指揮官。物魔両用、長射程、命中が非常に高い。  シューター装備でLv45取得条件までのスキルを使用可能。 『黒槍の傭兵』  傭兵。物理攻撃、命中が高く、物理防御が非常に高い。  ウォーリア装備でLv40取得条件までのスキルを使用可能。  寿命の約25%を削り隣接Hex全域に高火力識別攻撃を行う神具。  『黒槍』ケルノウスを3回まで行使可能。 『隠者』  指揮官補佐。魔法攻撃が非常に高い。紙装甲。  キャスター装備でLv45取得条件までのスキルを使用可能。  大型凝黒装置の管理運用担当。 ●注意事項 ・【警告】冒険者が死亡する可能性の高い戦場です。 ・「一目置かれている」冒険者は、該当対象に1つ指示が出せます。 ・『友軍』3種が1種でも瓦解した場合、支援部隊はいずれ壊滅します。

マスターより

 97度目まして。皆さまの英雄譚の語り部を担わせて頂きます。弓月蒼と申します。  見知った方は改めまして。見知らぬ皆様ははじめまして。  誠心誠意の全てを賭して、全力で皆様の生と死と覚悟に向き合わせて頂きます。  いまさらに余計なト書きも興醒めとは存じますが、くれぐれも解説は御熟読下さい。  難易度は嘘を吐きません。記されている内容がこの依頼の全てです。  ここは一つの神話の果ての果て。最後まで存分に、お愉しみ頂ければ幸いです。

リプレイ

●Dead Line

「前に出過ぎるな! 隊伍を維持しろ! 今だ、一斉射――――!!」

「右翼左翼は小型這者を中心に! まずは数を減らす事を優先とする!!」

「はい其処の貴族さん出過ぎだよ下がった下がった。爆炎が当たっても責任とれないしねぇ」

「功を焦るな! 我らの役割は防衛だ! 盾を構え怪我人を囲んで引き戻せ!」

 方々から上がる声、声、声。複数交差する指示に、一部の兵達の動きに混乱が見られる。
 
「前衛と予備兵を交代させて下さい! 持続負荷を甘く見ると崩れる時は一瞬ですから!!!」

「攻撃の手を緩めないで下さい! 特に、小型這者は確実に仕留めないと直ぐ浸透して来ます!!」

 そこに、混ざるのは『鋼鉄森人(スチールエルフ)』コルネリウス・アーラと『天剣』ゲルダ・クライン。
 両名に一目置く騎士達は、その言葉を一際重く置く。誰しも死にたくはないのである。

 開戦3分。僅か、3分にして周囲には数えるのが馬鹿らしくなる数の這者が跳梁跋扈している。
 中でも連携に難のある右翼左翼は乱戦化が進んでいる。小型這者の数が多過ぎるのだ。

「射て射て射て射てェ――――!! 近付く前に極力削り取れ!!」

「文字通りの死地ですか……まあ、実際何処も大差なく」

「……死に場所としてはあまりいい景色とは言えませんし、少々騒がし過ぎますね」

 一方中央。特に帝国南部駐留軍の戦果は目覚ましい物があった。
 近付いてくる人型這者は『英雄候補』ヴィルヘルミナとイヴェール・イリュジオンが斬って捨て。
 
 "遊撃部隊"だけあり配備された兵の大半が遠距離攻撃を有する同隊は雑兵処理も早い。
 加えて、倒しきれなかった小型や、厄介な獣型這者はと言えば――――

「おっしゃ上等だぁ! ブレイブファング傭兵団の力を見せつける時だぞ野郎共! 突貫!!」

「承知しました。参りましょう」

「此処で死ぬつもりも、死なせるつもりも……毛頭――――ない」

 『ブレイブファング傭兵団団長』ハヤト=ガラン=ヴォルファングの掛け声に。
 『黒槍の守り人』ガレス・コーニッシュと『竜の半身』ナハティガル=ラーが応じる。

 『幽界樹』に規制された獣の動きは早い。だが、ハヤトの反応速度はこれを上回る。
 振り下ろされた爪先を紙一重かわすと、掬い上げる様な蹴りが獣の顎を射抜いた。

 悲鳴と共に宙に浮いた所を弧を描いた黒い槍が射抜くと、駆け抜けるは銀の影。
 ナハティガルの双短剣が舞うように振るわれ、獣の四肢を解体する。

「おし! 1匹終わり!」「次だ」「……順調ですね」

 目配せし合う3人の処理によって、南部駐留軍は小型這者の処理にのみ集中出来る。
 時折小型が浸透して来る事が有ったとしても、数の優位で然程問題にはならない。

「散開を! 出来るだけ同じ場所に留まらないで下さい!」

「……カバーに入ります」

「爆撃が来るぞ備えろ! 山人(ドワーフ)の嬢ちゃんがあんだけ頑張ってんだ。
 俺らが踏ん張らねえでどうする! 逝った奴らにあの世でどう言い訳こく気だテメェら!!」

 イヴェールが声を上げ、ヴィルへルミナが乱れた隊伍を埋める。
 膨大な敵勢を前に剣一本で立ちふさがる背に、猟犬(ドーベルマン)の指揮官から檄が飛ぶ。
 
 3度目の爆撃。何人かの兵士が吹き飛ぶが致命傷ではない。生きていれば、立ち上がれる。

 ■

(――――アストリッドさん。メルヴィン様をお守りできるよう、私に力を貸して……)

 『蒼騎士』ザザ=ステルヴィナが祈るように自作の腕輪に手を添える。
 こういった場合であれば真っ先に先陣を切ったろう彼女。死地に勝利を乞うには相応か。

 ザザには約束がある。誓いがある。託された――――想いがある。
 だから死ねない。故に駆けた。左右の王国陣営、特に突出しがちな貴族達の説得に。
 
「突出は避け、これはメルヴィン様の命。引いてはこの軍を預けられた王の命です」

「言わなくともわかると思うけれど。僕らは君達が失態を犯しても救わない。
 そんな余裕はない。誇りや矜持だけで奇跡はおきない。はい、分かったら盾構えて?」

 右翼と左翼。ザザとノイマン。説得する者によってやや色味は変わった物の。
 "権威"と"脅迫"を傘に着た説得は一部貴族に確り通用した。勿論、全員には未だ遠い。

(……戦っている。国も身分も階級もなく。平らかに降る雪のような死を前にして)

 それは驚くべき事だった。そして実現不可能な事だとも思っていた光景だった。
 『血染めの戦旗』アウレーリア・フォン・ネーベルベルクの視界には死が溢れている。

 けれど。彼女は只々その光景に感動していた。それは自制を超えた、衝動的な感情だ。

(――――今、私達は漸く一つだ)

 不謹慎と言うものも居るだろう。しかしそんな御託は最早真実与太でしか無い。
 祖国を取り戻す。自ら望んだ戦場に悔いなど何一つ無かった。ならば望外と言うべきだ。
 
「神威、凶兆、厄災。天駆ける破軍の星宿――――禍ッ星よ諸共に降り注げ」

 右翼左翼の王国軍は、数こそ多いが守勢が甘い。小型這者の浸透は避けられない。
 幸い、中央の北方辺境騎士団は錬度が高く小型程度であれば任せられるが。

 しかしこれが人型の接近を許すとなると、流石にそうも言ってはいられない。
 手を槍の如く硬質化し、放つ文字通りの"手槍"は並の騎士を戦闘不能にし得る火力が有る。

 降り注ぐ白き凶星が王国軍左翼の前衛境界上に居た人型を一掃する。
 魔法(スキル)は出来るだけ温存したいが、温存し過ぎれば戦線が瓦解する。

 そして同様のことは、陣営内を駆け回る『虹星の誓い』リサ・ベイカー。
 帝国軍最後方に配された『夜に咲く白月』レティシア・レインフィールにも言えた。

「怪我人を内側にまとめて下さい。そう、出来るだけ人型の射線に入らないようにです!」

「馬鹿な! 儂は貴族だぞ! 儂の傷から先に……ぐうぅぅぅ……っ」

「そちらは中央に回して下さい! レティシア先輩、お願いしますっ!」

「分かりました、前衛が爆撃されています。リサ様次は中央を頼めますか!?」

「だったら左翼の回復はわたしが受け持ちます! リサちゃんは右翼へ!」

「了解です!」

 治療師達の必死の支援による戦線を立て直しが進む中。ゲルダが回復に舵を切る。
 左翼に殺到した人型をアウレーリアが一掃し、僅かに間が空いた。九死に一生の空白時間だった。

 ■

「これで――――止め……!」
 
 他方、コルネリウスが右翼で相対していた獣型を遂に射殺す。
 実の所。高速で接近し、足止めを斬り裂いて次の獲物を探す獣型は、騎士達の手に余る。
 
 これを優先的に吹き飛ばすことで距離を取らせ、自分に引きつけていたコルネリウスに対し。
 実質、左翼唯一の専属冒険者であるゲルダが貴族の護衛に回った事は。
 
 左翼に大きな負荷をかけていた。王国兵の怪我人が続出するのは主にそういった理由もある。
 そのことに、最初に気付いたのは一際広い視野で戦線を観測していたレティシアである。

「リサ様、少し宜しいでしょうか」

「は、はい!? 何でしょうか!」

「はい。左翼の負傷者が出る速度が少しずつ上っています。
 恐らく、度々前線に出て来ては後方に退がるあの獣型の這者が原因ではないか……と」

「それは……報告が必要そうですね。すみません、ザザさんを呼んで下さい!」

 各陣営の戦況判断と、敵味方の情報伝達を支援していたリサの存在は戦果としては地味だろう。
 だが、"中央、右翼、左翼はそれぞれの前線の状態が見えない"と言う此度の戦場。

 半円陣という構造的欠陥を、彼女の動きは大きく埋めていた。
 それは辺境伯に侍るザザにも同じ事が言える。防衛戦に優れた伝令は不可欠なのだ。

「メルヴィン様、左翼が」

「なるほど、その様だ。ノイマン。暫し指揮を頼む」

「ちょ、頼むじゃないですよ我が君!?
 あーもう、辺境騎士団諸卿は左右に均等に分かれ浸透対応! 急いで!」

 ザザからの提言を受け宝弓を手に取った辺境伯が続け様に二射。正確に獣型を撃ち抜くも。
 獣型は手近な騎士達に飛び掛かり、爪と蔦状の触手で二人の騎士を屍に変える。

「逃す――――ものか……!」

 其処に側面から斬りかかったのは、中央に居た筈のナハティガルである。
 竜眼により敵陣の動きを看破した彼は、左翼の這者の減少が遅れている事に気付いたのだ。

「ナハティガル様、御無事でしたか……!」

「辺境伯は流石の腕前だな……ああ、俺達には未だ為すべき事がある」

 死ねない理由は、それぞれ異なる。けれどもしも敢えて一つに集約するとしたなら。
 それは"見たい未来が有るから"――――と、言い換える事が出来るだろう。

 傾いていた左翼の戦線は、獣型が消えた事で徐々にだが立て直しが叶いつつある。
 人型はまだまだ多く、遠くから放たれる手槍は脅威という他はないが。
 
 黒い盾と槍を構えた騎士達が前線に立つことで、負傷者が出る速度が落ちたことにも。
 ゲルダはきちんと目を配っていた、指揮する貴族にも、『学園』で見覚えがある。

「――――共に生きて帰るぞ、ゲルダ」

「はい。必ず、一緒に生きて帰りましょう」

 短剣と天槍が打ち合い、澄んだ音を奏でた。

 ■

 死地に配された冒険者達は、各人がその最善を尽くし被害を抑え続けた。
 3分が過ぎ、6分が過ぎ、12分が過ぎても――――尚。

 ――――そうして。開戦15分、"それ"は脈絡無く姿を顕す。
 その敵影は余りにも『幽界樹』に酷似していた。獣型に巣食った苗とは訳が違う。

「――――いいかガレス。『黒槍』の力は絶対ぇ解放すんじゃねーぞ」

「……ですが、ヴォルファング殿。あれから感じられる圧は、これまでの比では」

「待て。何だ……何か――――……来る――――!!」

「ばっ、伏せるな――――! 散れッ!!」

 帝国南部駐留軍、猟犬の指揮官の怒声は直後。誰もが呆気に取られる様な爆音に掻き消された。

●Emergency

 小型幽界樹。とでも呼ぶべきそれが放った果実は着弾点に澱の衝撃を炸裂させた。
 一際早く反応したハヤトこそ無傷だが、それ以外の面々は多かれ少なかれ痛撃を被っている。

 元々の基礎生命力がある『黒槍の傭兵』や、掠り傷で済んだ銀髪鬼はともかくとして。
 その後方に陣取っていた帝国南部駐留軍の一角は被害甚大である。

「チ――――何だありゃ。聞いてねえぞ」

「……ハヤト。あれが奴の射程限界だと思うか」

「……いんや。このタイミングの援軍だ。近付いてくると思った方が良いんじゃねえか」

「でしょうね。となれば狙いは――――」「――――凝黒装置、か」

 陣の中央に位置する大型凝黒装置は、戦いの肝だ。破壊されれば継戦能力に甚大な悪影響を及ぼす。
 それを守る為に半円陣を組んでいるのだから、敵からすればこれを狙わない理由があるまい。

 何より、凝黒装置近辺には辺境騎士団と支援部隊が集結している。這者からすれば良い餌場だろう。

「――――ガレス様!」
 
 今まで行われていた幽界樹の散発的爆撃とは異なる。明らかな指向性を持ったそれに。
 焦って駆けて来たレティシアの声に。じっと『槍』を見つめていた黒衣の傭兵が気付く。

 恐らく、接敵した状態で"それ"を開放すれば、あの個体を葬り去る事は十分可能だ。
 だが懸念はある。あの小型幽界樹が、あれで最後である保証はなく。その代償は余りに重い。

「レティシア……俺は」

「……私は、これから酷い我儘を言います」

 彼女とて、朧気に聳えるその幽界樹の分け樹を視認している。倒れ、動かない帝国兵達を見ればその危険性も。
 本来、こんな戦場で温存しておいて良い切り札など無い。無い、筈だ。そんな事は百も承知している。

 でも言わない訳には行かなかった。言わなければ、きっと伝わらない。その残酷さを、理解した上で。

「使わないで下さい。私は、貴方が私の幸福を願ってくれたように。貴方にも幸せになって欲しいのです」

「あれを放置すれば、戦線は瓦解します。こんな俺の命で、皆を護れるなら――――」

「嫌です。貴方がどうしても自身を大切にも出来ないと言うなら……私が、貴方を大切にしますから」

 黒衣の傭兵が押し黙ったのを眺め、ナハティガルが嘆息して肩を叩く。
 貴重な戦力に、こんな所で足を止められては困る。何より――――こういった場合、経験則から理解している。

「アンタの負けだ。あのデカブツはこっちに任せろ、獣型を頼む」

「ナハティガル殿……そう、ですね。分かりました」

 頷き合った2人が、それぞれに駆け出す。銀髪鬼の目線の先には、猟犬の指揮官の姿。
 体中に怪我を負いながら、男は未だ声を張り上げ部下達に指示を出していた。

「見ての通り、あれを伐採しなければ先行きは暗い。打って出る準備を頼めるか」

「は……無茶苦茶言ってくれる」
 
 確かに、帝国軍には未だ多少余裕がある。打って出るなら今しかない。
 しかしそれは危険(リスク)と隣り合わせだ。躓けば包囲され、磨り潰される可能性もある。

 だが――――

「――――が、良いぜ。そいつぁ遊撃隊(おれら)の役割だ!!」

 其処に、一縷の勝機があるならば。

 ■

 一方。ガレスが躊躇っている間単独で獣型を抑え込んでいたイヴェールはと言えば。
 黒衣の傭兵が近付いてきたのを見てちくりと刺す。流石に、こと此処まで来て痴話喧嘩は頂けない。

「生きたくて、それが出来ない人も居るんです。良い加減覚悟を決めて下さい」

「――――覚悟は、決めた心算だったのですが」

「生きる覚悟ですよ。逃げるのに、覚悟なんて要りません」

 神具の黒槍と幻想の魔剣。双方が翻り、前後から二閃。傷だらけの獣型這者に止めを刺す。
 丁度同じ頃。息吐く暇も無く人型這者を斬って斬って斬り捨てていたヴィルヘルミナは。

 じわじわと蓄積したダメージが回復魔法量を上回りつつある事に気付いていた。
 "獣型"を誰かが狩り続けなければいけない都合上、どうしても小型の処理に手が回り切らない。

 文字通りの"最前線"で戦い続けた彼女は、こまめに自己回復も行っていたが。
 先の樹型による爆撃で帝国軍に被害が出た分、掛かる負荷が上がることは有っても下がることはない。
 
 そして何より――――

(散発的ではありますが、重なると厄介ですね……)

 空。巨大な幽界樹の枝葉から降って来る炸裂する果実。
 広大な戦域各所に時折降ってくるだけだが、その分頻度はそれなりに多い上に、範囲が重なる事もある。
 
 幸い複数個が陣の中央に落ちる。という事態は発生していないが。小型幽界樹(ああいったもの)が居るとなると。
 そんな偶然は起きない。と考えるのは楽観視が過ぎると言う物だろう。

 ――――当然、王国軍側でも同様の懸念は生じていた。

「誰かが、何とかしないと……でも……身動きが……っ!」

 コルネリウスの元には人型が集まっていた。彼女の異様な硬さ故だ。
 小型這者では根で刺そうが蔓で打とうがまるで応えないとなれば。必然、捕食対象からは除外される。

 加えて彼女自身が弓を使う為、貴族達はこれ幸いと彼女を囮として弓を使うようになっていった。
 自身が痛い目を見ず済む為だ。流石に騎士達までそれに準じてはいない物の、是非はともかく。

 彼女が要求した"前衛交代(スイッチ)"の効果も合わせて、火力が乱れる分右翼の被害は抑えられていた。
 それは同時に敵の減りが遅く彼女が全く右翼を動けなくなる……と言う影響も、合わせて及ぼしていたが。

「「聳え立つもの、妨げるもの、立ち塞がるもの、此処に築かれよ不破の城壁」」

 半円陣中央。『隠者』と『蒼騎士』両名が凝黒装置を守るように、銃眼光壁を召喚する。
 高度の問題から幽界樹本体の爆撃は避け得ないが、樹型這者の対策には十分だろう。

「とは言え急凌ぎでしか無い。結局、あれをどうにかしないとジリ貧だね」

「あの長射程だと、専属班を作るしかない……のよね」 
 
 ザザは最悪の場合に備え凝黒装置から離れる訳には行かず。辺境伯もノイマンも指揮と迎撃で手一杯だ。
 左右の王国軍は多い分鈍い――――と。其処へ駆け込んで来たのは、リサだった。

「帝国南部駐留軍から辺境伯に報告です! 同部隊はこれより小型幽界樹撃破の為遊撃に移るとのこと!」

「! ――――北方辺境騎士団、盾を持て! 友軍の勇姿に遅れを取るな、我らの矜持を見せる時が来た!!」

 "前進!"――――の掛け声と共に。辺境騎士団が中央に最前線へと動く。
 だが陣形再編には少なからず混乱が生じる。無数の中・小型這者もむざむざそれを見逃しはしない。

 ■

「う、ああああああ――――! やめ、やめろ儂をだれだと――――――」

「治療師ッ! 治療師は居ないのか! 足が! 私の足が!!」

「ジーナス卿! ラガルト伯! っ、黒槍騎士団、援護に入れ! 構え、盾!!」

 左翼に着弾した爆裂果。その動揺の隙を突いて浸透して来た小型這者に、陣は崩れかかっていた。
 殆どの這者には本能しか無い。弱っている獲物を引き摺り込み、捕食する。
 
 爆撃の被害を主に被ったのは戦闘員である騎士よりむしろ、戦い慣れしていない貴族達だ。
 ゲルダの王家の守護(ロイヤルガード)はあくまで"最初に決めた一人"に対してしか作用しない。
 
 開戦後、間もなく17分を数える。その間宙空から幽界樹の爆撃は幾度も降り注いだ。
 咄嗟に貴族達を庇い得る長距離庇護(ロングレンジカバリング)は、その間に既に使い切っている。

 それは貴族麾下の騎士達も同様だ。故に、貴族達(彼ら)はこの戦線の激変に瞬く間に数を減らして行った。

「……っ、息が、有る方は急いで後方に運んで下さい! 一刻の猶予も有りません、早くっ!!」

「大、丈夫ですか……手を振っているのが見えますか。落ち着いて、そう。呼吸を整えて下さい」

 リサとレティシアが共に左翼のフォローに回る。士気の低下に伴い負傷者が激増していた。
 片脚を無くした者や肺を射られた者など、生かして下げるのも一苦労だ。

 そうして苦労して後方に辿り着いても、回復魔法が間に合うかは各人の余力に依る。
 取捨選択しなければならない。その判断時間すら、惜しい。
 
「禍ッ星よ諸共に降り注げ――――……っ、嘘、外した……!?」

 この期に及んで王国も、帝国も無い。左翼の瓦解を必死に抑えていたアウレーリアが放った凶星の瞬き。
 土煙が晴れた跡に人型這者が数体残っていた。木の洞の如き眼光が鼓舞の声を上げる、黒槍紋を刻んだ男へ向く。

 硬質化した手を槍の如く伸ばすその動き。一瞬後、男に突き刺さるだろうことがゲルダには分かった。
 非授恵者は脆い。即死した場合、回復魔法は通じない。其処で技巧(スキル)に頼れないなら。

「――――づっ――――!」

 盾を構えて射線に飛び出した小柄な影の体躯に。複数の人型這者の鋭い腕が無数の貫通痕を刻んだ。
 ――――ほぼ同時刻。最前線、小型幽界樹前方、約30m。

「3秒数えて突入して下さい」

「……おいおい、撤収の備えはしてあんだろうな」

「自力で何とかします。良いですか、3――――2――――1――――今!」

 虹の花弁を散らし、イヴェールの澱で編まれた破城槌が小型這者を押し潰す。
 その中をハヤトが、ナハティガルが、猟犬の指揮官が、帝国南部駐留軍の精兵が駆け抜ける。
 
 既に小型幽界樹は十分な威圧感をしてその巨躯を誇示している。帝国軍の射手が一斉に矢を射掛けた。

「――――うるぁ! ハヤト様のお通りだゴルァ!!」 
 
 応じるように疾走った赤狼の亜人を包む様に。一枚一枚すらが致死の鋭さを持った無数の葉が舞い踊る。
 だが、その尽くを間一髪の反射で避け、必死の嵐の只中を掻い潜り双刀が抉れた幹に突き刺さった。

「野郎ども。此処が正念場だぜ……!」

 其処に、猟犬の指揮官が渾身の極光矢(ハイパーバスターアロー)を叩き込んだ。
 樹皮が剥がれ内部が露出している。これ以上の絶好機、そうそう望んでもやっては来ない。

「これで――――終わりにする!」

 左右の短剣を翻し、銀髪鬼が放つ刹那の四連撃。小型幽界樹が軋むように身を捩っていたのも束の間。
 小さな罅は蜘蛛の巣状に広がり行き、亀裂が入り、音も無く澱の塊と化して解けていく。

 確かな戦果に誰もが大きく白に染まる息を吐いた。――――吐いて、視線を上げた。

「……冗談だろ、オイ」

 遠く。けれど確実に迫りくる爆裂果。彼方に揺らぐのは、2体目の小型幽界樹の――――影。

●Last Dance

「――――そろそろ来るわよ。各自衝撃に備えて……!」

 開戦より25分経過。小型幽界樹は此処に4体目を数え、討伐出来たのは内2体。
 一手毎に放たれる爆裂果によって、遂に凝黒装置を護っていた2枚目の城壁が崩れ去る。

 ザザを含め、それに逐一巻き込まれていた北方辺境騎士団も最早疲労の色が濃い。
 幸い獣型はどうにか潰し切れている。ゲルダは"黒槍騎士団"が間近に居た為、即時回収され事なきを得たが。

 その空白を現在は最前線から退いた黒衣の傭兵が埋めている。必然、帝国軍の余裕は既に失われて久しい。

「これで……最後……っ!」

 アウレ―リアの放った凶星が小型と人型を薙ぎ払う。その最中に在って、ガレスは牙剥く獣型を槍で必死に抑え込む。
 傷を負っていない者など既に誰も居ない。利き腕を喰われた騎士が血止めを施し逆手で盾を構えている。
 
 隣で弓を番えていた仲間が次の瞬間蔦に絡め取られ、無数の小型這者に群がられても。聞こえるのは断末魔だけだ。 

「地獄だ……」

 騎士の一人が呟く。それを聞き届けた煉獄の娘は喉の奥で笑った。そう、地獄だ。皆、等しく死ぬ。
 なんて美しいんだろう。誰もそれを他人の所為にはしない。生きて、戦い、死ぬ。人は元々そういう物の筈だ。

 これまでの全てはきっと、この日の為にあった。全ての余剰を削ぎ落とされ純化した人の意志は綺麗だった。
 残弾はあと2発。消えぬ焔を残すのみ。そして、そう。最新の小型幽界樹は左翼側に出現した。

 余力はない。黒衣の傭兵は獣型の相手で手一杯。誰も伐採には向かえない。自分しか居ない。

(……祝福がなければ、どうせあの時死んでいた身)

 未練はない。いや――――本心ではない。願わくば、祖国が立ち直る姿を一目見たかった。
 けれど。所詮自分は何かの間違いで籠を抜け出た小鳥。無力感は十分味わったが、歩んだ道に悔いはない。

「――――何を……何をしようとして!」

 中央の抑えを誰かに託して来たのだろう。今にも崩れそうな左翼へ向かってくるヴィルヘルミナが見えた。
 だが彼女は遠からず手札が無くなる。決断するなら――――今、この時しかない。

 小型這者はより手近な獲物である騎士達と対峙している。人型の処理は彼女に任せよう。
 唯一纏まった戦力を維持していた黒槍騎士団も3割が戦闘不能。ここが折れたら左翼は壊滅だ。

(燃えろ――――)

 駆けた。彼女の反応速度は小型幽界樹の攻撃を避け切れる程ではない。直撃をかわすだけで精一杯だ。
 傷を癒やし、駆け、癒やし、駆け。射程圏に入った頃には血塗れで、周囲に味方も居ない。

(燃えろ、燃えろ、燃えろ――――私の魂。誰より鮮烈に、高らかに、此処に全てを刻み込め)

 後悔は捨てたから、全力で生きられ(たたかえ)る。全力で生き(たたかっ)たから死と戦え(あらがえ)る。

「燃え上がれ―――――あの日の様に」

 焔が噴き上がる。赤く、赤く、ただ真っ直ぐに赤く。それは文字通り全てを賭した会心の――――劫火。

 ■

「……遊撃隊、総員後退しろ」

「なん、馬鹿言っちゃ――――」

「指揮官命令だ早くしろ――――ッ!!」

 幽界樹による爆撃。それがバラ撒かれるか、密集するかは完全に運に依存する。
 であれば試行数が増えていくに従い、何時までも幸運は微笑まない。いずれは何処かで破裂するものだ。

 不運と呼べる物があったとするなら。彼らは小型幽界樹伐採の為、本陣を離れ独自行動を取っていた。
 治療師は近くには居ない。そして、間もなく眼前から爆裂果が放たれるのは目に見えている。

 ナハティガルは辛うじて致命は免れたが、体躯の一部は炭化し身体は動かず。軽傷とはお世辞にも言えない。

「……ハヤト、まだやれるか」

「は、誰に聞いてんだ。まだまだ余裕よ」

「上等だ……俺が弱らせる。てめえが殺せ」

 放り投げられた認識票(ドックタグ)をハヤトが受け取ると同時。猟犬(ドーベルマン)が牙を剥く。
 如何に力量に差があろうと、澱の呪いは平等に敵を蝕む。毒矢の最高峰『致死の矢(フェイタルアロー)』

 突き刺さった鏃から小型幽界樹が侵蝕されていく。其処で漸く、幽界樹の矛先が猟兵へと向いた。
 地中から放たれた"根"の槍がその四肢に突き刺さり。結果――――ハヤトは、自由(フリー)となる。

「おらおらおらおら―――― おらァ――――ッ!!」

 斬って、斬って、斬り刻んだ。駄目押しに突き刺した双剣を、跳び上がり蹴りで押し込んだ。
 ギチ――――と。まるで断末魔の様な音を立てて小型幽界樹が縦に裂ける。

「ブレイブファング傭兵団を――――舐めるんじゃねえええええええええ!!!」

 返しで放たれた根の槍で頬を裂かれながら更に後方跳躍(バックステップ)。
 突き立った双剣を引き抜き、更に一歩。同じ場所にもう一度、渾身の力で叩き込む。

 爆砕。粉々の澱と化した小型幽界樹を前に、ハヤトは後方を振り返る。猟犬は静かに膝を付いていた。 
 "ルーベン・クルスト"と、刻まれた認識票(ドックタグ)を握り、ナハティガルを肩に担ぐ。

 まだ、戦いは終わっていない。

「……左翼、これ以上の継戦は困難です」

 ザザからの報告に辺境伯が目を閉じる。だがまだ、何とか壊滅には至っていない。
 ガレスの奮戦と、アウレーリアの突撃の成果である。それでも最早ギリギリの境界線だ。

「――――小型幽界樹が出ました」

 声は後方から。顔色を真っ白にさせたリサから齎されたそれは、絶望の別称と言い換えて良い。
 戦力が足りない。冒険者は行方不明のアウレーリア含め3人が戦闘不能。帝国軍も王国軍も既に限界が近い。

「「行けます」」

 声は2重。前線から戻った2人が力強く発した。イヴェールとヴィルヘルミナ。共に戦場を転々とした2人だが。
 右翼をコルネリウスが実質1人で支える以上、他に動ける人間が居ない事は彼女らが一
番良く分かっている。

「無理です! 分かってるんですかイヴェール様、貴女はもう一度倒れてるんですよ!?」

 後方より離れて、レティシアの声が響く。彼女とて治療から手が離せないのだ。
 それでも口を挟まない訳には行かなかった。次、本陣まで戻れる保証など無いのだから。 

「……イリュジオン殿」

「私の知っている辺境伯は、情で采配を左右する様な人ではありません」

 今はそれしかない。そんなこと誰もが分かっていた。だから、彼はこう言わなければならない。
 それが如何に心を裂く決断であろうとも。でなければ――――死んでいった者達に示しがつかない。

「――――勝利を、貴女方に託します」 

 ■

「――――うん、せめてもの手向けだ。僕が支援してあげよう」

 『隠者』の放った『稜鏡嵐(プリズミック・サイクロン)』は馬鹿げた威力で以て小型幽界樹への道を拓いた。
 恐らくその魔法使いの実力の一端なのだろうが。何故彼の人物が、指揮ばかり預かりたがるか分かろう物。

 更地と化した敵地を真っ直ぐ駆ける。勿論、それほど甘い戦場ではない。
 小型幽界樹後方の陰からはすぐわらわらと小型這者が這い出る。往路はともかく、復路はあるまい。
 
「これを伐採すれば、少し静かになるでしょうか」

「私もいなくなれば、おそらく……泣く人がいるので」

「……では、必ず生きて帰らなければいけません」

「ですね……私にも、果てる訳にはいかない理由が有ったようです」 

 武器を弓に持ち替えたイヴェールが文字通り矢継ぎ早に澱を宿した矢を射掛ける傍ら。
 ヴィルヘルミナが近接距離に踏み込む。振り上げた鉄塊――――否。それは"巨剣"である。

 月喰い(ハティ)と名付けられたその一振りは常人が斬れぬ物を斬る為に打たれた。ならば眼前のそれは如何に。
 吹き荒ぶ刃の葉嵐が迫り来る。彼女は決して守りに長けている訳ではない。

 腕を、肩を、足を、腿を、首を、頬を。斬り刻まれ血飛沫を上げてもその手は揺るがず頭上に在った。
 小さく咽る。呼気に血が混じった。葉の幾つかが体躯に潜り込み激痛を訴えている。だが――――

「私の命に届かせるには些か足りませんね」

 嘯いた訳ではない。事実だ。稼いだのは一手。だがそれは致命の一手と呼んで良い。
 携えたのは果て。彼女の刻んだ道程の果て。武技の果て。命の果て。澱が天を衝くが如く腕を、武器を伝う。

「――――"彩雲"」

 頭上に一刀。振り下ろしは陽光、遍く雲を分かつが如く。両断とは――――正にかくの事を言う。
 轟雷一閃。天より地へと真っ直ぐに落ちた切っ先は小型幽界樹の樹皮に突き刺さり、そのまま直線に斬り裂いた。

 巨大な、人を倍するより尚巨躯を誇る這者が慄え、綻び、壊れて行く。そうしてそれを見送った頃には既に。
 彼女らは共に、小型、人型から成る這者達に囲まれていた。退路はない。元より、片道のみの安全である。

 "……全く、本当に命を惜しまない方々ですこと"

 ――――彼ら。彼女らは人事を尽くした。其処には一片の手抜きすら無かった。
 それでも尚、生きて死ぬのが戦場である。無慈悲に、理不尽に、不条理に、命など容易く喪われる。

 だが或いは。世に奇跡と言う物があるとして。それは一瞬の努力で為される物ではない。
 個々の歴史の上に。積み重ねの上に。己が為した決断の上に――――あくまで偶発的に引き起こされる物だろう。

 世界はあかく。あかく。あかく――――あかく、染まっていた。
 意識を失った煉獄の娘を引き摺って、赤い魔女が大きく。事更に大きく息を吐いた。

「ここから先は、貴女方が守ろうとした世界でしょう。何を勝手に退場しようとしていますの?」

 ――――――――――――
 ――――――――
 ――――

 北方辺境伯より伝令――――王国軍外周部隊は旧『帝都』南壁、退路の防衛・確保に成功。
 戦死者二百二名。内王国貴族、拾一名。騎士、百七四名。帝国軍人、拾六名。帝国指揮官、一名。

 ――――冒険者、戦死者無し。

マスターコメント

 皆様お疲れさまでした。弓月 蒼と申します。   この度はご参加ありがとうございました。この様な結末に至りましたが如何でしたでしょうか。  結果は、『大成功』。王国軍外周部隊は旧『帝都』南壁における退路の確保に成功しました。  また、犠牲は相応に出たものの冒険者の死者は0となります。  もし個々の行動に現在より僅かでも抜けが有れば、この結果には至らなかったでしょう。  皆様が文字通り命を賭してこの戦場と真摯に向き合った結果として、この結末があります。  心からお見事と。そして、おめでとうございますと言わせて下さい。  皆様は紛れもなく、英雄と呼ばれるに相応しい戦果を刻んだのですから。  MVPは伐採数最多記録ホルダーと、恐らくこの戦果の実現に対し最大限寄与した方へ。
ロングシナリオ

ロングシナリオ非常に難しい 報酬:多い10 / 10〜10人

2023年12月22日 11時00分21秒 公開

大成功

相談掲示板

  1. ゲルダ・クライン

    ウォーリアのゲルダです。よろしくお願いしますね。 >全体方針 360ラウンド耐久――ですので、基本はスキルではなく通常(物理・魔法)攻撃を主体に、前線を維持することが目的になるかなと思います。 スキルの使用については、(樹)が現れたときの集中砲火による撃破が主になるかなと。 わたしたち冒険者の役割としては2点。 ・士気の低下に関わる『貴族』および『指揮官』の防衛(※『アーチボルト辺境伯』を含む) ・『友軍』の手に負えない敵(旧および樹)の討伐 の想定です。 >『騎士』への指示内容 前回の依頼にて「『騎士』に一目置かれている」称号をいただきましたので、彼らへの指示が可能です。 ので、現状は以下の指示のいずれかで考えています。 ・攻撃手は2人ないし3人で1組となり、1組で同じ敵を攻撃 ・物理攻撃主体の方に小型級の対応を、魔法攻撃主体の方に(新)の対応を依頼 ・ダメージ分散のため、前衛は複数班に別れてローテーションで対応 他に案があれば遠慮なく仰っていただければと思います。 >個人行動 12/7出発のDAの結果が返ってくればレベル50に到達できますので、 現状はロイヤルガード+ロングレンジカバリングにて王国軍『貴族』の方の護衛をと考えています。 カバリングの使用も、最初に決めた1名以外は回数に限りがありますので 主に(樹)の「爆裂果」もしくは「幽界樹の爆撃」の対象になった場合の使用になるかと思います。

  2. コルネリウス・アーラ

    ウォーリアのコルネリウスです、よろしくお願いします。 >全体方針 現時点の大まかな役割の認識はゲルダさんと相違ありません。 スキルの使い所などは大切になっていますので、なるべく温存しながら動きたいですね。 >『騎士』への指示 こちらは私も指示出しが可能です。 指示についての意見は色々と出るかなと思いますが、私は今回の場合は前衛を分けて、消耗度合いによってスイッチが出来たら良いのではと考えています。 >個人行動 自分の行動についてはまだ検討中です。 皆さんの動き方や流れを見つつ早めに決められたらと思います。

  3. ヴィルヘルミナ

    ヴィルヘルミナです。今回はよろしくお願いします。 私は一目置かれている訳ではないので、その辺りは持っている方にお任せする形になりますね。 該当者1人につき1つだけなので、何を指示するかが大事ですか。 基本的には各友軍はその指揮官の命令で動くでしょうから、動き方にも差がありますし。 長時間の戦線維持なので支援部隊は可能な限り維持したいですね。というか、終盤まで維持できないと途中で瓦解しそうな気もします。 前に出る事はないので、前線が突破されなければ爆撃以外で被害が出る事は少なそうですが。 相手も陣形を崩すような特殊攻撃を結構持っているので油断していると危ないかもしれません。 ……神具を使用できる方もいますが、説明がなんとも不穏ですね。四の五の言っていられない状況ではありますけど。

  4. イヴェール・アーチボルト

    イヴェール・イリュジオンです。 どうぞよろしくお願い致します。 >全体方針 こちらについてはゲルダさんの想定と相違無いです。 強いて言えばスキルの使用相手の想定に(旧)を含める可能性があるくらいでしょうか…その辺りは臨機応変にやれば良さそうですが… 先手をほぼ確実にとってきて、高い回避力とH&Aで距離を取れるので始末するのも難しい…引っ掻き回されると戦線を乱される恐れがあるかと。 特に貴族や指揮官が狙われた時が怖いでしょうか…逆にこちらで噛み付きを引き受けられたら被害を抑えられるかも知れません。 友軍の配置はどうなってるでしょうかね…?流石に所属の違う部隊を混ぜ混ぜしてるとは思えないので分かれてると思うのですが… いずれかの部隊に付いて戦う必要があるのではないかなと… >個人行動 帝国遊撃隊の方に付こうかと。 守り主体でいくかどうかは考え中です。

  5. アウレーリア・フォン・ネーベルベルク

    キャスター、アウレーリアです。宜しく。 >全体方針 想定に異存ありません。 防衛や足止め系のスキルは展開時間がどう考えても足りないので、今のところは殲滅力優先の構成で行こうかと考えています。 士気低下の効果が不明ですが実質戦闘不能と仮定すると、一人当たりの担当人数が多い帝国軍指揮官の方が、護衛の優先度が高いでしょうか。 人数が少ない割に、崩壊すれば支援部隊壊滅まで連鎖していくので、冒険者を多く割り当てるか、辺境騎士団と共同・支援を当てるかした方が良いと思います。 (旧)のマーク・執着が指揮官級に当たると拙い、というのは私も賛成です。 接近状況によってはスキル使用で迅速に処理すべきかと思います。 >個人行動 帝国軍か、或いは辺境伯への指示出しを考えて辺境騎士団、どちらかと行動予定です。 いずれにせよ、友軍指揮官級の直掩に当たる心算です。

  6. ゲルダ・クライン

    >陣形について OP上にある以下の描写となるかと思います。 『大型凝黒装置を中心に半円陣を構築。 内側に支援部隊、及び『アーチボルト辺境伯』率いる北方辺境騎士団を中核とした護衛部隊。  外部中央に帝国南部砦駐留軍、右翼左翼には北方辺境貴族を中心に各騎士団を展開。』 (イメージ図)       帝国南部駐留軍遊撃隊  王国軍 北方辺境騎士団/支援部隊 王国軍          大型凝黒装置 >スキルについて 確かに、距離に応じて(旧)もスキルの対象に含めたほうがよさそうですね……! 【マーク】【執着】は怖いです……っ 後は……騎士および軍人の方のスキルは(旧)対象に使用していただく想定で、 ガレス様には(新)を含む帝国軍への攻撃の防衛補助を、メルヴィン様とノイマン様には、射程が足りれば――の前提で、(樹)への攻撃に加勢していただく、が、よさそうでしょうか。

  7. レティシア・R・クラティアス

    ……ごきげんよう。 ヒーラーのレティシア・レインフィールと申します。 皆様、よろしくお願い致します。 >全体方針 私も、ゲルダ様が仰られたような想定での認識でしたので 方針として異論はございません。 回復に関しましては支援部隊の皆様が健在である限り 彼らの回復がありますので、それでカバー出来る範囲内の負傷に あるいは要回復対象の人数を抑える事で 冒険者と友軍の回復スキルを温存出来るかもしれません。 >幽界樹の爆撃 対象の所在Hex内の全存在がダメージを受けるとの事ですが つまり【対象識別】付きではないと推測出来ますので 状況次第では範囲攻撃で一気に敵の数を減らす事も可能でしょうか。 >神具 こちらについては……個人的な感情を申し上げますと 出来る限り使用は控えて頂きたい、という思いはございます。 勿論、状況次第では使用せざるを得ないだろうとは理解しておりますが……。 >個人 此度は冒険者のヒーラーは私とリサ様の二人ですので 少なくとも担当部隊を分担出来れば、と。

  8. ナハティガル=ラー

    シーフのナハティガル=ラーだ。――今回は宜しく頼む。 >全体方針 既に挙げられている想定に異論はない。 >陣形 こちらに関しても、ゲルダが述べているのと同様の認識だ。 >神具 流石に『寿命の約25%』は『生命の約25%』の誤字だとは思うが―― ガレスも出来る限り使用は控え、ここぞという時にのみ使用する方向で考えているのではないだろうか? >個人行動 外部中央に布陣している帝国軍の傍で回避盾として行動する事を考えている。 同時に【看破】による索敵も行ない、(樹)出現時や爆撃の兆候を察知次第、注意喚起できればと。 スキル構成はリアクションと移動スキル以外はパッシブになる予定。

  9. ハヤト=ガラン=ヴォルファング

    おーっす! ブレイブファング傭兵団のハヤト=ヴォルファングだ、よろしくな!! なかなかハードな条件の忍耐戦だな!? >全体方針 こいつに関しちゃ特に異論はねぇぜ! >個人行動 俺は基本遊撃スタンスで旧と樹を潰して回る立ち回りの予定だぜ! スキルも基本はパッシブ系だが、特性の人枠は何か会った時の助っ人カバーに入れる様にダイナミックエントリーあたりを持ってくか思案中だな。 >ガレス 俺は神具っつーくれーだから代償に寿命を持っててもおかしかねぇと思ってっからな。 団長として基本的には使わせねぇ方針で指示はさせて貰うぜ?

  10. コルネリウス・アーラ

    >ガレスさん そうですね、神具というからには寿命自体を削るものでもおかしく無いかなと。 レティシアさんのお気持ちもよく解りますし、流石に切り札のようなものだとは思いますが、極力使用を控える…必要になった場合にも、せめて連発はしなくて済むようにサポートをしたいですね。 >個人行動 左右に王国軍がいますので、右翼か左翼どちらかへ回ろうかと思います。 防御が主体になりますので、士気減少を防げるように動けたらと。

  11. リサ・ベイカー

    リサです、よろしくお願いしますね。 諸々はこれから読み込みますが、基本的には回復支援に徹する感じかなと。 回復担当というか、レティシア先輩とは少し離れて、できるだけ広い範囲をカバーしたいですね。

  12. ザザ=ステルヴィナ

    ごきげんよう、キャスターのザザ=ステルヴィナよ。 かなり厳しい戦いになる事は必至だけれど、今回もどうぞよろしくね。 >個人行動 私は円陣内側でメルヴィン様と大型凝黒装置の護衛に就ければと思っているわ。 主に(樹)からの魔法攻撃用に銃眼光壁を展開する予定よ。 攻撃に関しては通常魔法攻撃の他、(樹)や(旧)に対して能力値低下系のBS攻撃を試みるわね。

  13. ゲルダ・クライン

    >『騎士』への指示 コルネリウス様に前衛部分についての指示をしていただけるのでしたら、わたしは攻撃面の指示を担当しますね。 各敵ごとの攻撃という体であれば、「1つ」に纏められるかなと思いますので 『旧(物理・魔法の高命中攻撃※スキル含む)>小型級(物理職による物理通常攻撃)=新(魔法職による魔法通常攻撃)の優先順位での攻撃を依頼』 という形で考えています。 >ガレス様、メルヴィン様、ノイマン様への依頼 こちらについては、わたし自身は縁が深いという訳ではありませんので、ザザ様やハヤト様、レティシア様にお願いしたいな――と思っているのですが、可能でしょうか? 依頼内容については先に述べた通りですが、他に意見がある場合も仰っていただけると大変ありがたいです……!

  14. イヴェール・アーチボルト

    表現の問題でしょうが辺境伯への指示出し、というのは不敬と受け取られる恐れがあるので進言くらいに留めた方が宜しいかと… 辺境伯が許しても他が許すのか、という意味でも。 >陣形 あ、目が滑ってました…完全に見落としていました…( 王国軍は何も無ければ騎士120貴族10で左右に分かれてる感じですか…貴族に一目置かれてる方はいないのでしょうか? 積極的に前に出て戦う『貴族』いるかも知れないので、突出は避けて欲しい旨を依頼する必要があるかと思ったのですが… >スキルについて スキルの種類にもよりますが友軍は私はそれで大丈夫と思います。 >神具 使用を控えて貰うのは賛成で。 そう伝えた上でも状況次第では止めても使うでしょうから、使わざる負えない状況にならないようにしたいでしょうか。

  15. イヴェール・アーチボルト

    プレ書いてる最中に気になったので (樹)についてなのですがこれ敵陣の後方からのそのそと現れる感じなのでしょうか? その場合、優先して狙おうにもこちらの射程外から爆裂果を撃ってくる可能性もあるので、斬り込んで討伐しに行く必要が出てくると思うのですが… ちなみに私は敵の接近を待つと無視できない被害が出そうなので斬り込むかもです。

  16. ハヤト=ガラン=ヴォルファング

    >ガレスへの依頼 こいつは俺が受け持つから任せてくれ! ガレスに持たせるスキルは ・英雄再起 ・アイアンヴェール あたりを想定してたが、他に持たせた方が良いと思うスキルはあるか?

  17. ザザ=ステルヴィナ

    >メルヴィン様とノイマンさんへの依頼 実際に依頼が聞き届けられるかは分からないけれど。 『貴族』に一目置かれている方がいらっしゃらない以上、イヴェールさんのご懸念は最もよね。 念の為メルヴィン様から『突出は避ける』方向で指示を出していただけないかお願いしてみるつもりよ。 その他、メルヴィン様とノイマンさんにご提案などがあれば言っていただけると助かるわ。(実現するかはともかく)

  18. コルネリウス・アーラ

    >(樹)について そうですね、どの方向から現れるかは解らない認識です。 爆裂果は射程24ですし、基本的にはこちらの射程外から撃ってくると考えたほうがいいかなと思いました。 着弾前に弾いたり相殺が出来れば良いのですが、不可能な場合は斬込みにいく必要がありそうでしょうか。 >『騎士』への指示 承知しました。では前衛部分についての指示を入れておきますね。

  19. ゲルダ・クライン

    紛らわしい書き方になってしまいすみません……! ご指摘の通り、ガレス様、メルヴィン様、ノイマン様への指示は難しい認識ですので、あくまで『依頼』――提言という形になる想定でした。 ハヤト様とザザ様はありがとうございます。すみませんがよろしくお願いしますね……! >ガレス様 「アダマントボディ」「英雄再起」で問題ないかと思います。 >メルヴィン様、ノイマン様 スキルは基本温存、(樹)出現後は(樹)への攻撃を最優先――でしょうか。 メルヴィン様には(旧)への攻撃もしていただけると大変助かるかなと。 あとは……、これは難しいかもしれませんが、『貴族』の方々に同hexに固まらないように指示していただく、でしょうか。 「幽界樹の爆撃」の対象が貴族の方となった場合、一度に庇えるのは1人のみですので。 >個人行動 無事に50になりましたので、当初の予定通り、ロイヤルガード+ロングレンジカバリングで、右翼左翼どちらかの王国軍の貴族の方々の護衛に専念させていただこうかなと。 ロイヤルガードの対象は非授恵者の貴族の方へ。 射程の都合上、(旧)や(樹)への攻撃については皆様にお任せする形になるかなとは思います。

  20. レティシア・R・クラティアス

    >ガレス様への依頼 帝国軍への攻撃の防衛補助とスキル指定、あとは神具使用方針となりますでしょうか。 一応、全てが一つの指示扱いとならなかった場合に備え 私の方でも神具の使用方針をお伝えするように致します。 『アイアンヴェール』は此度ですと「爆裂果」や「幽界樹の爆撃」が対象となりそうなのですが 非授恵者の負傷も含めて受けるとなると相当のダメージになると推測されます。 ……本職であるウォーリアの方に見解をお伺いしたいのですけれど 『英雄再起』使用後は『アイアンヴェール』の使用は控えた方が良い等 注意点等はありますでしょうか……? >(樹) 確かに、後方から出現した場合に備える必要がございますね。 切り込みに行く際は周囲は傷害となる敵を抑えたり範囲攻撃で道を切り拓く等 ある程度は連携を行われた方がよろしいかもしれません。 >個人 『ヒーリングワールド』と『ワイドヒールプラス』での範囲回復に 『治療強化4』+『ヒール』二枠、あとは『解呪』を予定しております。 位置的に特に回復が必要となりそうなのと懸念もございますので 私は主に帝国軍の方で行動をさせて頂きます。 >配置 現状、複数検討されているものを除き 明言されているものを簡単に纏めさせて頂きました。 見落としや間違い等がございましたらご訂正をお願い致します。 ・北方辺境騎士団 ザザ アーチボルト辺境伯、ノイマン ・王国軍 ゲルダ、コルネリウス ・帝国南部駐留軍遊撃隊 イヴェール、レティシア、ナハティガル ガレス ・遊軍 ハヤト (敬称略)

  21. ゲルダ・クライン

    >アイアンヴェール はっ、見間違えていました……!! アイアンヴェールについては、「範囲攻撃を受けたときに」「威力を-100」にするスキルです。ので、今回の場合は範囲1hexと狭く、ガレス様が対象外となる可能性の方が高いかと思います。 ……ので、枠を考えると「アダマントボディ」でダメージを減らす方向の方がよさそうかなと。

  22. コルネリウス・アーラ

    >ガレスさんへの依頼 こちら私も見逃してしまっていたのですが、ゲルダさんが既に仰っているように「英雄再起」ともう一つはスキル使用回数や移動力の制限がないことも踏まえて「アダマントボディ」のほうが良さそうですね。 >個人行動 左右どちらでも問題ありませんが、私は右翼に回ることにしますね。 盾での防御主体、貴族の方を優先的に護り士気低下を防げるように動く予定です。

  23. ザザ=ステルヴィナ

    >メルヴィン様、ノイマンさんへの依頼 ゲルダさん、ご提案をありがとう。 下記のようにプレイングに記載してみたけれど、どうかしら? 何か問題あれば指摘していただければと。 ①突出は避ける ②同hexに固まらない ③スキルは基本温存、(樹)への攻撃を優先 『貴族』の方々に対して上記の指示を出して頂ける様、メルヴィン様とノイマンさんにお願いしてみるわ メルヴィン様には(旧)への攻撃も担って頂きたい旨もお伝えする

  24. ナハティガル=ラー

    >(樹) 能力・出現タイミング的にも、大型凝黒装置の範囲外から現れての遠距離攻撃が主体となるだろうな。 恐らく、呪根槍(射程12)より前には積極的に出ては来ないかと。 帝国南部駐留軍は遊撃隊である以上、高機動力or超射程のメンバーで構成されていると思われるので、 指揮官との交渉次第では遊撃隊と共に斬り込むのも手だと考える。 (駄目元で交渉予定。無理なら俺も孤立しないよう注意しながら、個人単位で討って出よう)

  25. ゲルダ・クライン

    >メルヴィン様、ノイマンさんへの依頼 ありがとうございます……! 内容に認識齟齬ありません。 >個人行動 では、わたしが左翼ですね。 貴族の方の護衛の他、ヒールでの回復フォローもできればと考えています。

  26. ヴィルヘルミナ

    >個人 正面から行こうと思います。機動力は乏しいので帝国の方々より後方になりそうですが。 スキルはヒールが×2、チャージング、闘気槌。 特性が英雄再起と大嵐無双剣の予定です。 幽界樹の仔は(旧)とは相性が悪いので(新)や(樹)の対処が主になると思います。 >(樹) どこから出てくるかはわからないので、要警戒ですね。大きさ的に目立ちそうではありますが。 典型的な遠距離型なので、爆裂果をばら撒きつつ呪根槍で迎撃、近づかれたら葉嵐で抵抗という感じでしょうか。 あまり近づいてこないなら厄介ではありますが、凝黒装置に爆裂果が着弾する危険性も減るので良いのか悪いのか。

  27. イヴェール・アーチボルト

    出先なので簡単に >(樹) 帝国軍の編成は確証が無いのでそれを宛にするのは危険なような… もし彼らを連れて斬り込むなら彼らの抜けた穴を辺境騎士団に埋めてもらう打ち合わせは必要になるかなと… また言われてます通り、何処から来るかわからないとの事なので、どこに居ても対応出来るように可能ならば自由に動ける遊撃隊を別に作るのも手でしょうか。 シーフのみか、或いは中心に少数を引き抜いて固めた部隊で(旧)と(樹)を優先して狩るみたいな… 寄せ集めなので連携はお察しになりそうですが… 個人的にはラーさんと遊撃する予定のあるヴォルファングさん中心になら行って斬って帰って来るも出来そうな気はしますが。 私は斬り込むにしてもそれこそ行きと帰りの道を切り拓く役割の方になるかも知れませんね… 行きはともかく、帰って来るのが難しいかも知れません。

  28. ナハティガル=ラー

    >(樹) 指揮官への依頼が通るかどうかは五分以下だと思うが―― 俺を含む冒険者の一部と、帝国軍の機動力に優れた一部が共に(樹)に斬り込む案を帝国指揮官に提案しようかと。 無理なら援護射撃だけでも依頼し、他の冒険者と相互連携し(樹)へと斬り込む予定だ。

  29. リサ・ベイカー

    発言出来てませんでした。 わたしは、支援部隊近くで、遊撃的に支援で動こうかと思います。

アーカイブ生成日時 2026年08月05日 14時56分25秒 ・ world0