『征竜の巫女』の望む先

真柄 葉

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シナリオID:2981

オープニング

 リブラネスタの街中でも『内戦』の話題が広がり、人々は明るいながらもその笑顔に僅かな陰りを見せている。
 市長であるヴィルジニア・テレーザ・セルッティは、市政運営はもちろん、戦時対応や各国との交渉、果ては自分の商会運営まで、ひっきりなしに訪れる山のような仕事の数に忙殺されていた。

「まだ意識は戻らないのかい」
「はい、残念ながら」

 そんな多忙な中、山と積まれた書類を処理しながらヴィルジニアは脇に控えた部下に問いかけた。
 先日、ヴィルジニアの名を騙り、冒険者ギルドへ依頼を出したとある男がようやく確保された。瀕死の重傷を負っていた男は、冒険者の迅速な処置のおかげで身体機能は回復したものの意識はいまだに戻っていなかい。

「引き続き治療を行います」
「ああ、頼むよ。あの男、授恵者だろう? 逃げられることだけは無いようにね」
「はい」

 退室していった部下の背中を見送って、ヴィルジニアは手元の書類に視線を落とす。
 それは、嘆願書だった。

「……ふぅ。どうしたもんかね」

 深く息を吐きつつ背もたれに体を預けたヴィルジニアは、その書類を読み返す。
 差出人は複数の人物の連名。中には冒険者の名前もある。
 その全てが、征竜の巫女ヒルルクと縁故を結んできた者達であり、その願いは彼女の救出であった。

「アタシに貸しを作ってばっかりじゃないか、ヒルルク」

 ヴィルジニアは嘆願書から視線を外し天井を見上げる。
 彼女自身、これまでヒルルクに何度も手を差し伸べてきた。それはもちろん『無償の愛』なんてものではなく、ヒルルクの利用価値を見出してのことだ。
 しかし、その見積もりは甘かったかもしれないとヴィルジニアは感じ始めている。
 ヒルルクが征竜の巫女という唯一無二の存在として価値をもって、極北出身という代えがたい貴種であったのも、もう昔の話。
 征竜の巫女は増える。
 そして、極北へは行ける。
 特別であったヒルルクの存在価値は、果たしてどれほど残っているのか。ヒルルクを囲うメリットよりも、『お役目』と称する独断専行で被るリスクの方が高いのではないか。

「……割り切れたら楽なんだけどねぇ」

 ヴィルジニアは天上から手元の書類に視線を戻した。
 そこに書かれた名前にはいくつか見覚えがある。一体誰がこんなものを集めたようとしたのかは知らないが、そこに書かれた名前の出身地を見れば、リブラネスタやローレラウラ、帝国に王国、果てはディズルやゴールディまである。それは全てヒルルクの縁故たちなのだ。

「みんなして絆されて、まあ……」

 その末席には自分の名前も書かれるべきなのだろうなと、そんな事を思いながらヴィルジニアは机に置かれた呼び鈴に手を伸ばした――――。

●
 次第に濃くなる黒い霧。ともすれば進むべき道を見失いそうになる中、親書を携えた使者のキャラバンが西進する。
 キャラバンに馬はなく、10名ほどのメンバーは皆、徒歩だ。
 身体に纏わりつくような不快な霧を掻き分けながら、使者は進んでいく。
 どれほどの距離を歩いたか。もし冒険者からの事前情報が無ければ不安と不快感から精神がどうにかなっていたかもしれない
 いつか辿り着く。
 キャラバンのメンバーはお互いを鼓舞し合いながら、西進する。そして、それは突然起こった。

『あら、どなたかしら』

 霧の中から聞こえた美しく明朗な声。そして、同時に起こった光の爆発。
 薄暗かった視界が一気に晴れ、辺りを光が包み込んだ。
 キャラバンのメンバーは突然の事態に、身を構える。もし冒険者にこの事を知らされていなければ、パニックになっていただろう。
 メンバーは厳かに整列し、声と光を発する巨大な紫水晶の塊に首を垂れた。

「イダ妃、貴女様宛の親書をお持ちいたしました」

 キャラバンリーダーが心を奮い立たせ、一歩前へ出る。

●
「――――以上が冒険者諸氏からの伝言となります」

『そう、わかったわ。私はダルトートに行けばいいのね』

「よろしくお願いいたします」

 キャラバンリーダーが再び首を垂れると、メンバーもそれに倣う。

『巫女さんもそれでいいかしら?』

 首を垂れる使者に興味はないのか、美しい声は見えない誰かに問いかけた。
 しかし、返事らしい返事は聞こえない。

『そう。それじゃ、向かう事にしましょうか』

 声の主は返事のない事など気にすることなく、巨大なクリーパーの太い脚を東に向けさせた――――。

解説

●目的 紫水晶亀を倒し、ヒルルクを取り戻してください。 ●場所 帝国の都市『ダルトート』 既に廃墟になっており、都市であった痕跡は所々にある瓦礫のみ。住民はおらず無人です。 中央に幽界樹が生えていた大穴が残っています。 ●人物 ヒルルク 征竜の巫女。征竜の為に、単身帝都へ乗り込みイダの命を狙いました。 現在はイダのクリーパーに生殺与奪を握られた状態で囚われとなっています。 ビ=ネク 少女の見た目をしているが、実年齢は200を数える老練なエルフ。 大型のオルトロス『エイヲ』をはじめ、多数の魔獣を使役する魔獣使いにしてベテランヒーラーです。魔法での回復と、魔獣たちによる攻撃で冒険者を支援してくれます。 イダ・バルダス 帝国皇妃。彼女は何を思い何を成すのか……。 ●敵 イダの紫水晶亀。 イダの目となり耳となり帝都の外を闊歩する大型クリーパーです。甲羅を背負った四足歩行のクリーパーで全身が紫水晶で出来た亀です。甲羅部分には無数の紫水晶の結晶が林立しており、剣山のようになっています。また前部と後部に一つずつ、口だけののっぺらぼうな『頭』を持っています。 ・特殊能力 『大発光』:自身から強烈な光を発します。まともに喰らうとしばらくの間、視覚が使用不能になります。 『光学迷彩』:光の屈折を利用して姿を見えなくします。見えなくなるだけで存在そのものが消えるわけではありません。 『集光波』:背中の水晶を使用し、光の屈折を利用して超高温の熱波を浴びせてきます。いわゆるでかい虫メガネです。 ・その他 紫水晶亀の強さわかっていませんが、征竜の加護を受けたヒルルクが手も足も出せずに一方的にボコられる程度には強いです。もしかしたら判明している能力以外のスキルも持っているかもしれません。 また、クリーパーからイダの声が聞こえますが、別にイダが操っている(操縦している)という訳ではありません。 ●補足 決戦の場所はこちら側から指定しましたので、事前に『仕込み』をする事が可能です。 なお、ダルトートに黒い霧はありません。 必要なものがあればヴィルジニアが手配します。ただ、今回はあくまで帝国領内での事なので、戦力とみなされる援助は行えません。 前回確保したリオン・ケムマキの意識は戻っていませんので、話を聞く事はできません。 ヒルルクの容態は残念ながら不明です。彼女自身ヒーラーなので回復はしているかもしれませんが、キャラバンの人達はその姿も声も聞いていません。

マスターより

お世話になっております。真柄 葉と申します。 今回のシナリオは征竜の巫女ヒルルクにまつわる連作の第3弾! ついにイダのクリーパーとぶつかります! 相手は大型クリーパーの中では小柄とはいえ、非常に強大な力を持っています。 準備はしっかりと願いします! 何か質問がありましたら相談掲示板へ「Q:」の形でご質問ください。 ヴィルジニアがお答えします。 それでは、ヒルルクの運命、皆様にお任せしました!

リプレイ

 かつて『ダルトート』と呼ばれた都市は今、高揚感と緊迫感に包まれていた。

「もう少しもう少し――――そこだ!」

 地図を手に声を張り上げるジュスト・ヴェルジーの指示で、ヴィルヘルミナとハーヴィが足を止めた。

「……大丈夫です。しっかりとした地盤です」
「よしっ、それじゃ設置するね」

 軽く穴を掘り地質を調べたヴィルヘルミナの合図に、ハーヴィは掘削機械(グレイウォッシャー)を設置した。

 冒険者達は『イダの紫水晶亀』との決戦を前に、入念な仕込みを行っている。
 相手は強大なクリーパー。直接刃を交えたわけではないが、誰もがその実力をわかっている。まともにぶつかれば損害は計り知れないどころか、最悪目的を達成できない可能性すらある。『天の理』は圧倒的にあちらにある。ならばどうするか――――。

「だからこそ『地の利』『人の和』は譲れないね」
「……何か言ったか」
「……ただの独り言だよ」

 ふとしたジュストの呟きに反応したセリオス・オーガストが僅かに首を傾げる。
 ジュストの言葉、それこそが冒険者達の導きだした答えだった――――。

●
「こっちは終わったよっ! 次はどこに打てばいい?」
「次は北側をお願いします。打つ場所はまず――――」
「ふむふむ……。あれ、これこことここ、絡まない?」
「むむ? ……なるほど、確かに。フェイサル殿!」

 一枚の地図に顔を寄せるトゥーリとハリス・アル・ターミルがフェイサル・セイフを呼んだ。

「フェイサル殿、このままではこのライン同士が絡む可能性があると思うのです」
「……ふむ、確かに。では、こちらの杭をこの様にずらして」

 フェイサルも加わり三人で地図を見つめる。
 地図に記された無数の『点』は、全てフェイサルが提案した対紫水晶亀用の鳴子トラップだった。

「……あれ、そうするとあそこの瓦礫が邪魔だね。撤去してきちゃうね!」
「私もお手伝いを」
「大丈夫! あれくらいならワタシ一人で出来るから!」

 そう言ってぴゅーっとかっ飛んでいくトゥーリ。

「『我々は剣を取り、それを振るう理由がある。奮い立つには十分だ』」
「……おい」

 そんなトゥーリの背中を見送るハリスがふと呟いた言葉に、フェイサルは眉間にしわを寄せた。

「照れなくてもいいでしょう。あの言葉はとても心に響きました」

 普段は表情の変化に乏しい友人(フェイサル)が、不機嫌な顔をしている。それもそのはず、先ほどハリスが呟いた言葉は、この地に集った時、仲間達を前にフェイサルが放った言葉だったのだ。

「ならば素直に心の鞘にしまっておけ。わざわざ抜く必要はないだろう」

 そう言って呆れるフェイサルに、ハリスは嬉しそうに「仰る通り」と頷いた。

●
「ゆっくりゆっくり……ストップ!」

 エルゼリオ・レイノーラの合図に馬車が止まる。エルゼリオはすぐに馬を切り離し、荷台を傾け始めた。

「それじゃ均していくね」

 傾けた荷台からなだれ落ちた大量の砂利をシャベルを握ったハーヴィが均等にならしていく。
 前回、紫水晶亀は突然現れた。
 冒険者達は敵に姿を消せる能力があると考え、視覚に頼らない索敵方法を模索した。この砂利のトラップもその一つ。敵が砂利を踏めば音が鳴り場所を特定できる。
 本当なら戦場(ダルトート)一面に敷きたいが流石に広すぎるので、鳴子トラップと合わせて広いエリアをカバーしていた。

「……今度こそ絶対に取り戻そう」
「うん。僕もヒルルクさんと一緒に帰りたい」

 静かに呟いたエルゼリオとハーヴィは、ゆっくりと西の空を見やる。

●
「どうなのだ。似合うのだ?」

 まるで『亀』のように、背に鍋を担いだ大福がその場でくるりと一回転。

「ああ、いいんじゃねぇか。俺の方も準備出来た。どうだ?」
「おぉっ! ピッカピカでカッコいいのだ!」

 お返しとばかりにハヤト=ガラン=ヴォルファングが掲げる盾に、大福はキラキラと瞳を輝かせた。
 二人の装備には大量の鏡が張り付けられている。これらは全て二人がヴィルジニアに頼み用意した対紫水晶亀用の装備だ。
 他の仲間達と同じく紫水晶亀が光を扱うだろうと推測した二人は、その対策として鏡を用いることを思いつく。

「これで完璧なのだ! もしも光線(ビーム)とか撃ってきても、ピカーンと反射するのだ!」
「ああ、そうだな。……うまくいきゃぁいいな」

 意気込む大福に苦笑を返したハヤトは、次の鏡の盾に手を伸ばした。

●
「準備の方はどうですか?」

 大量の物資が積まれた荷台の確認をしていたルチル・プルメリア・グレイハーツにトーラが声をかけた。

「ああ、確認作業は終わった。ヴィルジニアには感謝しかないね」

 ルチルが確認している荷物の中身は、大量の閃光塗弾。更に香水の入った瓶も沢山ある。

「そちらはどうだ?」
「はい、こちらも設置終わりました」

 ルチルが問うと、トーラはくるりと反転して手を広げた。トーラの手が示す先には至る所に積まれた薪の山がある。
 トーラは紫水晶亀が使う光の対策として、煙を使う事を思いついた。
 用意した薪の山は生木であり、火をつければ大量の煙が発生する。それを利用して相手の特殊能力を防ごうというのだ。
 そしてルチルが用意させた物資の数々もまた、紫水晶亀の特殊能力を破るためにある。
 一度だけ見せた能力『発光(大発光)』と『隠伏(光学迷彩)』はどちらも視覚に訴えるものだろうと予測したルチルは、その対策として数々のアイテムを準備した。

「ルチル女史、トーラ嬢、そちらの準備はどうかな。作戦の打ち合わせをしたいんだけど」

 準備を進める二人の元へジュストがやってくる。ルチルとトーラは頷くと、ジュストと共に打ち合わせ場所へと移動した。

●
「三人くらいは隠れられると思うよ。それに、何かあるかもしれないぞって警戒させる役目も期待してるんだ」

 ハーヴィが戦場の至る所に出来た土塁を指さしながら説明する。
 土塁は穴掘りの際に出た土を使った遮蔽物であり、簡易の避難場所としても機能する程度の大きさに盛られていた。

「ハーヴィ君ありがとう。以上で各自の対策説明は終わりかな。それじゃ、改めて作戦内容の確認をするよ」

 ハーヴィに代わりジュストが皆の前に立つと、作戦を確認していく。
 『地の利』を得るために冒険者達は廃墟のダルトートに様々な『仕掛け』を施した。敵の能力の全てを把握できている訳ではないが、それでもかなり有利な条件で戦いに挑めるだろう。
 ジュストは続いて戦闘に入った後の流れを話し始めた。

「情報を精査した所、相手は感覚器官のいくつかが退化した、もしくは持っていない可能性が高い。よってエーテル感応や聴覚、空気の振動などで知覚しているのだろうと予測する。もしこれを狂わせることが出来れば、攻撃とまではいかないが、攪乱の一助になると思う。具体的には『よく動き』『大きな声を出す』などで効果が出るかもしれないので、頭の隅に置いておいてほしい。
 これに関してはビ=ネク殿にも攪乱や惹き付けをお願いしたい。魔獣たちには負担を強いるかもしれないけど、頼めるかい」
「……ええ、問題ないわ」

 答えたビ=ネクに微笑みを返すと、ジュストは改めて仲間達を見る。

「相手は十中八九、光による攻撃を仕掛けてくるだろう。その為に用意した『仕掛け』を有効に使うのはもちろんだが、攻勢に出る機会を得た場合、積極的に相手の身体――水晶体を攻撃して欲しい。鏡面がくすめば姿が歪むように、水晶体が傷付けば光が減衰するかもしれないからね」

 そう締めくくったジュストは、他に何かある人はいないかと仲間達を見渡す。

「はいっ!」
「ん、大福君、どうぞ」
「えっと皆、紫の亀さんはたぶんとっても強いのだ。それとイダは嫌な奴だけど、約束はちゃんと守るような気がするのだ。だから、ヒルルクが無事なのはきっと間違いないのだ。絶対ヒルルクを取り戻そうなのだ!」

 ジュストに指名され前に出た大福の言葉に皆が一斉に頷いた。

「それと、ちょっと気になってる事があるのだ」
「気になっている事?」
「亀さんは本当に光しか使わないのだ?」
「攻撃方法は他にもあるという事だね」
「そうなのだ。光で攻撃してくるかもしれないと思って、ハヤトと鏡を沢山用意したのだ。でも、光じゃない攻撃をしてきた時が心配なのだ」
「確かにその可能性はある。背中に背負っている水晶を飛ばしてくる――――なんて物理攻撃を仕掛けてくるかもしれない」
「独楽みたいにグルグルしながら攻撃したり出来ちゃうかもしれないのだ!」
「そうだね。皆、光だけでなく別の攻撃手段もあると想定して、作戦に望んでほしい」

 そう言ってジュストが見渡すと、皆は力強く頷いた。

「……よし、それじゃ行こうか。囚われの姫君を救い出すために」

●
「……来た」

 ルチルが瞳を開くと同時に発した呟きに、周りの空気が変わった。
 相棒(ラト)の分身を目とし、西を見張っていたルチルの目にその巨体が飛び込んできたのだ。

「姿を隠していないのは余裕からか。それとも条件があるのか」

 巨体を揺らしながらゆっくりと近づいてくる『イダの紫水晶亀』は、蒼天にその姿を晒し、キラキラと陽光を反射している。

「あの子たちが怖がってる……悪いけど、距離を取るよ」

 敵発見の報にビ=ネクはルチルに話しかける。ラトの分身は今ビ=ネクの使役する魔狼の背に乗っている。ラトは分身であり万が一何かあっても問題ないが、魔狼はそうはいかない。

「ああ、出来るだけゆっくり下がってくれ」

 そう答えたルチルに頷いて、ビ=ネクは音のならない口笛を吹いた。

 緊張の時は数刻続き、紫水晶亀はついに旧ダルトートへの境界を跨いだ。

●

『お待たせしたかしら』

 鳴子のトラップを引きちぎり、砂利と踏みしめ現れた『イダの紫水晶亀』の第一声は、あの朗らかで高貴な声色だった。

「イダ、まずは約束を守ってくれた事に感謝しよう」

 至る所で生木を燃やした黒煙が上がる戦場で、ルチルは紫水晶亀の前に歩み出る。ルチルは冒険者達を代表しイダに礼を言うと、更に言葉を重ねた。

「それで、ヒルルクはどこだい」

『あら、見えないかしら。ほら、見上げてみて』

 ルチルの問いに不思議そうに答えたイダに、前回同様ヒルルクは紫水晶亀の口の中にいるだろうと注視していた冒険者達が、一斉に亀の背を見上げた。

「ヒルルクさんっ!?」

 思わずエルゼリオが叫ぶ。
 棘のように生える背中の水晶がジャラリと揺れると、その隙間から人影が僅かに見えた。太い水晶の柱の一本にきつく縛り付けられたそれは、間違いなくヒルルク本人だった。

『口の中に入れておいたらこの子が食べちゃうでしょ? 食べられちゃったら貴方達との約束を破る事になってしまうわ。そんなの美しくない。だから、エフレムにお願いして縛り付けてもらったのよ』

「……エフレムだって? まさか連れてきてないだろうね」

『もちろん連れてきていないわ。あら、もしかして会いたかったかしら?』

「いや、結構だ。意思の疎通もまともにできない奴と話していても楽しくないんでね――――」

●
 ルチルがイダの相手を続ける後ろで、冒険者達は秘かにヒルルクの状態を探っていた。

「……大丈夫です。生きています」

 声を押し殺し、トーラが皆にそう告げる。
 彼女が放った【捜波】は、確かにヒルルクを【マーク】した。

「ヒルルクさんの状態はどう……? 意識はある?」
「ごめんなさい、そこまでは……」

 ハーヴィの問いにトーラは悔しそうに首を振る。

「身体的には問題ないだろう」

 そんな二人にフェイサルが声をかけた。

「あの日から既にかなりの日数が経っている。あの時ヒルルクは瀕死の傷を負っていた。何も処置しなければ死んでいるほどの傷だ。しかし、今生きているという事は身体的には回復していると見ていい。意識は……わからんがな」

 前回の邂逅の折、医家の目でヒルルクの状況を確認していたフェイサルが安心しろと仲間達に伝える。

「その意識が問題ですね。意思の疎通が取れない事はもちろん問題なんですが、もし無意識下で激しい戦闘に晒されれば、身体に大きな負担がかかります。特に首とか」

 ぐきりと音がしそうな勢いで首をひねるヴィルヘルミナに、皆は「あー……」と首を押さえた。

「呼びかけてみればわかるのだ! ヒルルクが返事をすれば、ちゃんと意識はあるって事なのだ!」

 ぐっと肉球を握りしめ、てくてくとルチルの横へと歩み出た大福は、空に向かって叫ぶ。

「ヒルルク! 聞こえてるなら返事するのだ! 大福、ヒルルクにあげようと思ってずっとお菓子を持ち歩いてるのだ。今度こそ一緒に食べようなのだ!」

『あらあら、そんなに大きな声を出しても聞こえないわ。巫女さんは眠っているのだから』

 しかし、大福の呼びかけに応えたのはイダだった。

「眠っている……? それはどういう事なのだ!」

『そのままの意味よ。一人で暴れたり、あまつさえ自死なんてされたら約束を果たせないでしょ? だから眠ってもらったの。別に悪い効果なんてつけていないから心配しないで――――』

●
「意識はない、ですか。やはり戦闘は慎重にならざるを得ませんね」
「まぁそうなんだが。ヒルルクの身体を気にして戦闘できる程、余裕のある相手じゃねぇと思う……それにヒルルクが目に見える位置に縛られてるって事は、いざとなりゃ盾にもできるって事だ。これは明らかにビハインドだ」

 ヴィルヘルミナの疑問に卓越した戦術眼をもって答えたハヤトに、仲間達はごくりと喉を鳴らした。

「ま、その分、口の中に捕まってるより助けやすくもあるんだけどな」

 高まった緊張感を一気にほぐす様に、ハヤトは悪戯な笑みを浮かべる。

「そういう事です。目標が見えているのと見えていないのではとれる戦術に天と地ほどの差がある。これは、救出困難度が格段に改善したと見るべき僥倖でありましょう」

 そんなハヤトの戦術を後押しする様に、ハリスは力強く言った。

●
『――――それで、まだ始めないのかしら? この子もお腹が空いている頃合いだと思うの』

「待ってください、あなたに質問があります」

 ルチルたちと舌戦を繰り広げていたイダに、今度はトーラが話しかける。

『なにかしら?』

「……あなたは、どうして帝国を崩壊させたんですか。わたしはあなたが無理やり妃にされた事を恨んでの凶行かと思っていました……でも、この前あなたはレイウェストさまに皇族の自覚が出たと喜んでいました。自分の息子の栄達を喜ぶ母の心があるのに、何故帝国にその愛を向けられなかったんですか……!」

『喜んだ? 誰がかしら』

「あなたしかいないでしょう!」

『別に喜んではいないわ。あの子が皇族としてまっとうな判断をした事を美しいと思ったのよ。ただそれだけ』

「なっ……」

『あとそうね、帝国を滅ぼしたのはただ単に、この美しい世界を、帝国が壊そうとしたからよ ……もういいかしら? そろそろこの子暴れ出しそうなのだけれど』

「ああ、始めようか」

 絶句するトーラを下がらせて、ルチルがそう答えた。

●
「思えば遠くへ来たもの。旅路の果ては笑顔で飾りたいですね」
「何を言うハリス、まだ旅路は途中だぞ。特にお前たち二人のは、だ」
「なになに? 内緒のお話?」
「……なんでもありませんよ、トゥーリ殿。必ず助けましょう、ヒルルク殿を」
「うんっ!」
「よし、それでは行ってこい」

 最前線へ立つハリスの背中を力一杯叩いたフェイサルの蒼の祝福(【ハウリング・オブ・ブルーフレア】)を合図に、戦いの火ぶたが切って落とされる。
 親友の叱咤と恋人の笑顔を胸に紫水晶へ向け一直線に突っ込んだハリスは盾ごとクリーパーへぶつかるが、相手はその程度の衝撃でどうにかなる相手ではない。当然、ハリスにもそれはわかっていた。それでも【不壊】をもって紫水晶亀の身体を押し続け注意を自身に向ける。
 そんなハリスの背後にはトゥーリがぴったりとついていた。トゥーリはハリスが紫水晶亀の注意をひきつけている間に、その行動を分析、即座に反応できるよう『観測者』として戦場を視ている。

「ハリスさん、首!!」
「なんのッ! このハリス、愛と友情の元に決して折れはしません!!」

 五月蠅く絡みつくハリスを嫌ったのか、紫水晶亀が首をもたげた。
 背後から聞こえたトゥーリの声を受け大盾を構えたハリスは、紫水晶亀の首振りの一撃を盾で受けると同時に飛び退ると、すぐに【チャージング】で再び距離を詰めた。

「……む、姿を消すつもりか」

 後方で味方を援護しつつ、紫水晶亀の変化に目を凝らしていたセリオスがその兆候を捉える。見れば紫水晶亀の身体と景色との境界が曖昧になっていた。
 セリオスは即座に矢を放つ。放物線を描く矢は光弾となり甲羅の上部で炸裂すると、辺りを濃い煙で覆い隠した。
 するとどうだ、先ほどまで景色との境界で揺れていた紫水晶亀の輪郭が再びはっきりと視認できるようになる。

「やはり光を利用して姿を消してやがるのか……皆っ!」

 紫水晶亀の変化をハヤトの本能的な戦闘センス(【軍神の祝福】)は見逃さない。即座に次の作戦を伝えると、仲間達は待ってましたとばかりに携帯していた『閃光塗弾』や『塗料』『香水』を準備し、一斉に紫水晶亀に向かって投げつけた。

「ヒルルク、かぶっても文句言うなよ!」

 大量に投擲された閃光塗弾や塗料は紫水晶亀の背で破裂。内容物を紫水晶亀の身体にぶちまけた。
 色とりどりの塗料のせいで不格好に輝く紫水晶亀。大量に塗布された塗料は紫水晶亀が得る光を遮り、輝く体(【大発光】)や景色に溶ける能力(【光学迷彩】)の効果を著しく低下させた。もちろん、完全になくなったわけではないが、冒険者達が事前に用意した装備で十分に対応が可能な程度にその効果は弱まっている。
 冒険者達は今こそ好機だと、攻勢を強めていく。

「師匠! 同時に行くのだ!」
「……師匠じゃないけど、わかったわ」

 粽に跨る大福とエイヲに跨るビ=ネクが挟撃をかける。左右に大きく膨らんだ二対は紫水晶亀の前脚に向けて突撃。すれ違いざまに粽の牙が太い水晶の脚を削り取ると、大福は大きく背を逸らし背面射撃で脚の付け根に矢を打ち込んだ(【インベイシブアロー】)。
 大福と同じくして突撃したエイヲはその巨体を思いきり紫水晶亀にぶつける。骨が軋むほどの衝撃に苦悶の表情を浮かべるエイヲだが、ビ=ネクのヒールが即座に回復。この無謀とも思える攻撃こそ、この主従の主戦法であり最大の攻撃力だった。
 二対の突撃を受け、紫水晶亀の巨体が僅かに傾いだ。

「今だ、畳みかけるぞ!」

 後方から戦局をじっと観測していたジュストが叫んだのを合図に、冒険者達は一層の攻勢にでる。
 変わらず紫水晶亀に取り付くハリスと、自らの反応速度を強化(【輝足4】)したトゥーリがその注意を惹いている間に、影より忍び寄ったトーラとハヤトが後ろ脚に三連撃(【トリプルファング】)を叩きこむ。
 後方からはルチルの強弓(【強射4】)やセリオスの鋭弓(【鋭射2】)、ジュストの光球(【魔弾2】)が無数に浴びせられ、防御状態を取っていたエルゼリオが一転攻勢、痛恨の一撃(【超聖説法(物理)】)が頭部へと突き刺さった。

「まだ終わりませんよ」

 冒険者たちの総攻撃に幾度となく体を揺らす紫水晶亀の足元へと潜り込んだヴィルヘルミナが抜刀。その刀に光を纏わせ(【毒撃4】)を関節部へとその切っ先を突き入れた。

「これでどうだ!」

 攻撃を終えた仲間が後退したタイミングを見計らい、仕上げとばかりに放たれたハーヴィの閃光波(【スタンブラスト】)。
 しかし、その巨体を縛るには至らず、逆に――――。

――――ジャラリ……。

 紫水晶亀の甲羅の水晶体が不気味に揺れた。

「っ! 地面なのだ、なにか来るのだ!」

 皆が背中に注目する中、影の動きを追おうと地面を注視していた大福が叫ぶ。
 まるで一本一本が独立した生物のように蠢いた水晶柱は、その向きを調整。塗料のかかっていない部分を使い太陽の光を地面に照射した。
 地面に蠢く無数の光は、まるで冒険者達の居場所を探す様に彷徨い――――結集する。

 終結した光の矛先はフェイサルだった。ハリスの身体を硬化(【堅甲3】)させる為に足を止めていた所を狙われた。

「ちぃ、やらせるかよっ!」

 光点が高速で結集するのを見て、ハヤトが動く。
 ハヤトはフェイサルの前に滑り込むと鏡盾を掲げた。
 光点がハヤトの盾に収束する――――瞬間、眩いばかりの光の乱反射が鏡盾から放出された。

「……あっちぃぃぃっ!!」

 しかし、乱反射がおさまると同時に、ハヤトは鏡盾を放り投げる。
 地面に投げ捨てられた鏡盾は赤熱し、鏡の部分は融解していた。

「光の熱線(『集光波』)か……!」

 放り出されたハヤトの鏡盾を見て、セリオスが瞬時にその正体を看破する。鏡盾では反射しきれない程の熱量が、あの光線には込められていると見抜いたのだ。

「止まるな、動き続けろ! 急いで身を隠すんだ!」

 即座にジュストが指示を出すも、紫水晶亀の背中は再び揺れ、反応の遅れたビ=ネクの魔狼達を数体纏めて黒焦げにしている。
 なおも揺れる光点から逃れるために、冒険者達は土塁や穴、黒煙の後ろに身を隠す――――。

●
「くっ……まさか、こんな攻撃手段を持っているなんて」
「光るだけではないと思っていましたけど……あれはちょっと厄介ですね」

 黒煙の背後に身を隠すエルゼリオとヴィルヘルミナが煙の隙間から覗くと、紫水晶亀は相変わらず手当たり次第に熱線(『集光波』)を放ちまくっていた。

「鏡も有効……とは言えねぇな。せいぜい一撃持つか持たないかだ」
「……数に限りがある以上、虎の子として置いておきたい所だが」
「トラなのだ? 大福はトラじゃないのだ! 鏡の亀になってるのだ!」
「だ、大福、そうじゃないんだよ……」

 土塁の裏にはハヤトとセリオス、そしてハーヴィや大福も身を潜ませる。

「ルチル殿、あの作戦はいかがでしたか」
「残念ながらイダの話は間違いない。あの子は生きてはいるが意識はなかった。おかげで折角のラブレターが台無しだ」

 隣の土塁には、ハリスとルチルが身を隠していた。ルチルはその手には相棒のラトを乗せている。
 二人は紫水晶亀の隙をつく形で、ラトをヒルルクの元へと派遣し、接触を持ったのだ。

「そうですか、手紙は渡せませんでしたか」
「いや、渡してきた。無理やり胸元に突っ込んでね」
「起きぬけのラブレターですか。これはまた刺激的な」
「だろ?」

 そう言って悪戯に微笑むルチルにハリスは肩を竦めた。

●
 紫水晶亀からの熱線(『集光波』)は絶えず続いている。
 冒険者達は身を隠しながら、次なる作戦を練っていた。

「ともかくこちらの攻撃は効いているんだ。あの熱線(『集光波』)を掻い潜って、再び――――」

 そう言ってジュストが新たな作戦を立案しようとした、その時。

「皆さん、防御姿勢をとって下さ――――」

 トーラが叫び終えるよりも早く、その衝撃は冒険者達を襲った――――。

●
「ぐぅ……」
「ハリスさんハリスさん!!」
「落ち着けトゥーリ。ハリスはこの程度でくたばりはしない」

 咄嗟に仲間を庇ったハリスに駆け寄ったトゥーリを下がらせ、フェイサルがヒールをかける。
 冒険者達を襲った地面を割らんばかりの衝撃波。その正体は、引きこもった冒険者達をあぶり出そうと紫水晶亀が行った広範囲攻撃だった。
 紫水晶亀はただ前足を天高く持ち上げ、そのまま踏み下ろした。たったそれだけで、冒険者達に甚大なダメージを与えるほどの衝撃波を生み出したのだ。

「すぐに癒すから……っ! 皆、出来るだけ固まって!」

 自身の負った傷ごとを範囲回復(【ハイパーヒーリングオーラ】)を放ったエルゼリオとフェイサル。しかし、一度では回復しきれず、何度も癒しの術をかけなおす。

「――――これでもう大丈夫。でも、何度も喰らうとヤバいかも。スキルを駆使すればあと一、二回は耐えられるかもしれないけど、きっとそれでお終い。相手は踏み込むだけであれを出せるみたいだし、何度も喰らったら、流石にもう……」

 回復を終えたエルゼリオが悔しさに拳を震わせながら呟いた。
 飛び出れば熱線(『集光波』)の餌食、隠れても広範囲攻撃(『衝撃波』)を喰らう。かと言って逃げ出せば、ここに来た意味を失ってしまう。

「……皆、聞いて」

 エルゼリオの悔しさは皆も同じ。だからこそ言わなければいけないと、ハリスの身体を支えていたトゥーリが声を上げた。

「今までずっとあの亀を観察してきたけど、たぶん全然まだまだ本気を出していないと思う。他にも隠し玉沢山持ってそう。でも、それを全て受けていたらワタシたちは確実に負ける。だから、これ以上攻撃の引き出しを開けさせたらダメだと思うんだ」
「トゥーリ殿……」
「皆、ワタシは勝負を仕掛ける時だと思います」

 見つめてくるハリスに笑みを返したトゥーリは、仲間達を見つめる。ヒルルクを取り戻す。先日喪った目標(上司)と同じ道を辿らせたくはない。だから共に覚悟を決めてくれ、と。

「私はトゥーリ殿の案を支持します。それが共に歩む者としての義務ですから」
「私もだ。二人の背中を押すのが私の役目だからな」

 トゥーリの提案に最初に手を上げたのはハリスとフェイサルだった。

「私はいつでも構いません。やれることをやる、ただそれだけです」
「俺もそれで構わない。ヒルルクを助け、亀を倒す。目的は何も変わらない」

 続いてヴィルヘルミナとセリオスが小さく手を上げる。

「ヒルルクを助けられるならなんだってやるのだ! 大福は何をやればいいのだ! 指示して欲しいのだ!」
「わたしも力の限りを尽くしますよ! あの子には帰ってからちゃあんとお説教しないといけませんから、こんな所で引き返すなんて選択肢はないです!」

 大福とトーラが穴からひょっこり顔を出しながら断言した。

「……この命でヒルルクさんが助かるなら、僕は命を懸ける覚悟がある。囮でも何でもやるから、皆、ヒルルクさんを助けよう……! お願い、します!」
「……ハーヴィさん、それだとキミがヒルルクさんと一緒に歩けなくなっちゃうよ。そんなのフェアじゃない。やるなら皆で、ね。だって、ここに集まった人たちは、皆ヒルルクさんの事を好きなんだからさ」

 決意に瞳を揺らすハーヴィの肩に手を置いたエルゼリオが、ふっと微笑みかける。

「皆の気持ちはわかるが無策で突っ込めばただの犬死だ。あるんだろうね、策が」

 必死さの浮かぶ仲間達を見渡し、感情に流されるなと、ルチルが骨面の隙間から鋭い視線で睨み付けた。

「……俺に一つ案がある。ただ、一人でも失敗すれば作戦は瓦解するし、たぶんヒルルク嬢は死ぬ。それでもいいなら――――」
「もったいぶらねぇで話せよ。勝てるならなんだってやってやる」

 ジュストの言葉を遮ったハヤトに、他の仲間達も力強く頷く。

「……わかった、それじゃ作戦を伝える――――」

●
 フェイサルの蒼の祝福(【ハウリング・オブ・ブルーフレア】)を引き継いだトゥーリが祝福を重ねると、先鋒達が穴から一斉に飛び出した。
 トゥーリやトーラ、ハヤトら脚に自信がある者達が熱線(『集光波』)の的を絞らせないように動き回り、各所に掘った穴を往復する。
 ちょこまかと煩わしい3人に業を煮やしたのか、紫水晶亀は再び巨体を大きく持ち上げ――――。

「今だ、撃ち込めっ!!!」

 ジュストが叫んだと同時に、長杖の先から火の鳥を解き放つ(【焔舞鳥】)。
 隣では、まったく同じタイミングで引き絞った弦を手放したルチルとセリオスのとっておき(【ハイパーバスターアロー】)が光の軌跡をひいた。
 火の鳥に導かれし光の矢は、前足を持ち上げた紫水晶亀の腹に命中。盛大な花火(爆発)を上げる。
 熟練冒険者3人の最大火力に、さしもの大型クリーパー(紫水晶亀)も大きなダメージを受けたのか、前足を振り下ろせないまま直立した。

「ピカっとくるのだ!!」

 大福が叫ぶと同時、直立した紫水晶亀の腹部に光が収束する。塗料のかかっていない腹部からは眩いばかりの光が放たれるが、事前に察知した冒険者達は盾や鏡を掲げ無効化するとそのまま一気に距離を詰めた。
 紫水晶亀はバランスを取ろうとしているのか、直立したまま後退ろうと動くが、距離を詰めたハリスとフェイサルが、その太い脚に取り付く。

「申し訳ありません。慣れない事を手伝わせてしまって」
「なに、気にするな。これもお前達二人の明日の為だ」

 左右の脚に取り付いた二人ががっちりつかんで離さない。逃げ場を失った紫水晶亀は、頭部から耳障りな雄叫びを上げ、怒りを露わにするが――――。

「怒っているのはこちらの方です」

 エイヲの背を借りて跳躍したヴィルヘルミナが、まるで「黙れ」と言わんばかりの一撃を紫水晶亀の頭部へ叩き込む。同時にハーヴィの魔弾が追い打ちをかけ、紫水晶亀の巨体がゆっくりと後方へと傾いでいった。

「後は任せました!」

 再びハリスが叫んだ。
 紫水晶亀が後ろに倒れるという事は、背に括り付けられているヒルルクを潰すという事。
 しかし、冒険者達の攻撃はまだ終わっていなかった。

「任せてくださいっ!」

 飛び出したのはハヤトとトーラ。自慢の脚力をもって紫水晶亀の背後へと回った二人は、同時に跳躍。ヒルルクの縛られた水晶に迫ると、倒れ切る僅かな間にその拘束を断ち切った。

「二人共、しっかり受け止めろよっ!」

 ハヤトは甲羅に圧し潰される前にヒルルクの首根っこを掴むとそのまま振りかぶり、地面で待つハーヴィとエルゼリオの元へと投げつける。

「「ヒルルクさんっ!」」

 ヒルルクの身体を受け止めた二人はすぐに後退。意識は相変わらずないが、傷付いている様子も見られない事にほっと胸をなでおろした。

 冒険者達の総攻撃にもんどりうって倒れた紫水晶亀は、甲羅の水晶が地面に突き刺さり無様にのたうち回る。
 そんな紫水晶亀に、ゆっくりと近づいていくヴィルヘルミナが愛刀『青月』を振り下ろした。ヴィルヘルミナの攻撃を皮切りに、冒険者達は残った力の全てをぶつけていく。紫水晶亀はひっくり返りながらも抵抗を続けるが――――。

「これで仕上げです」

 ゆらりと掲げた『青月』が蒼き焔を纏う。
 そして、無様に暴れる紫水晶亀の頭部に向け――――振り下ろした。

『おめでとう、冒険者の皆さん。賭けは貴方達の勝――――』

 イダが言い終わるよりも早く、紫水晶亀の音無き断末魔がダルトートの空に木霊した――――。

マスターコメント

お疲れさまでした! 皆さんの事前の『仕込み』と連携の妙により、紫水晶亀は倒れ、ヒルルクを救出する事に成功しました! いやぁ、いきなり『大発光』と『光学迷彩』が封じられてしまった時はどうしようかと思いました。塗料はいいですね。アレされちゃ光れません(ズルイ あと、ヒルルクの位置ですが、皆さんお口の中を予想しておられましたね。イダも言ってますが、クリーパーの体内にいると消化されちゃうので、背中に括り付けられていました。……余談ですが、イダに言われてクリーパーの背中に縛り付けに行くエフレムの姿を想像するとちょっと笑ってしまいました。 今回はヒルルクとお話する機会はありませんでしたが、次回はちゃんとお話する機会を作れればと思っています。果たして皆さんが行った行為に、ヒルルクは何を感じ、何を思うのか。ご興味があれば是非本人に直接聞いてみてください。 このリプレイをもって、3回を予定していた連作は終了となります。 何だか胡散臭い()連動も始まっていますし、あの男の動向も気になります。 まだまだ穏やかな日常を取り戻すには遠い道のりな感じですが、これからも共に歩んでいただければ幸いです。 ご参加ありがとうございました!
ロングシナリオ

ロングシナリオ非常に難しい 報酬:多い12 / 6〜12人

2023年05月26日 11時56分31秒 公開

成功

相談掲示板

  1. トーラ

    定員ですね。 シーフのトーラです。よろしくお願いします! イダの紫水晶亀を討伐してヒルルクを取り返しましょう! 以前おそらく同格の『イダの黒薔薇竜』というクリーパーと戦ったことがありますけど、しっかり対策を取れば撃退が出来ましたし、今回も対策を取って攻略したいところです。 とりあえず対策すべきことは、 『大発光』『光学迷彩』『集光波』の特殊能力と他に持っているかもしれない『奥の手』、大型クリーパーであることから単純な攻撃の『破壊力』も驚異でしょう。 これらに対応しつつ、大型クリーパーの『高い生命力』を削り切る必要があるので、ある程度攻撃にも注力する必要があると思います。 とりあえず盾を持っていれば大発光の光を遮れるかなというところと、光学迷彩については看破や超嗅覚、超聴覚等の一般スキルで見破ったり、捜波でマークして位置を捉えておくことでしょうか。 ただ、位置は分かっても向きや攻撃の動作が分からないので完璧では無いかもですね…。

  2. ハリス・アル・ターミル

    ハリスと申します。ははは、もはや慣れ親しんだ顔触れですね( 探索、また探索と難しい状況が続いておりましたが、漸く状況は明確となりました。 ここまでヒルルク殿を追い続けてきた皆様ならば、何も考えることはありますまい。 ――必ずや、ヒルルク殿を取り戻しましょう。征竜の巫女ではなく、我々の友として。 >職業一覧(敬称略) ウォーリア:2(ヴィルヘルミナ・ハリス) シーフ:2(トーラ・ハヤト) ヒーラー:3(エルゼリオ・トゥーリ・フェイサル) シューター:3(セリオス・大福・ルチル) キャスター:2(ジュスト・ハーヴィ) 回復及び探知能力が厚くほかも十分バランスよく整っておりますね。理想的な編成かと。 >敵情報 光を活用した隠蔽・視覚攻撃・熱光線と強力な攻撃を仕掛けてくる強敵です。 背中の水晶は熱光線の収束を担っているようですから、重要器官とみなして良いでしょう。 ここを集中攻撃で破壊できれば、ある程度は敵の攻守を漸減出来る可能性がありますね。 光学迷彩に関しては「目立つものを強力な粘着物質などで甲羅に貼り付ける」という解法も あるかと思われます。何しろ亀ですから甲羅に張り付いたものを取るのに手足は使えません。 甲羅は棘のような水晶だらけのようですし、奥まった場所なら首で取るのも難渋するでしょう。 発光を盾で遮るというのは単純ですが効果的かと思われます。 光ってから眼を覆うことはできませんから、予備動作をしっかりと理解する必要はあるかと。 あとは私などはこの通り体だけは大きいので大福殿など小柄な方々であれば遮蔽として機能 できるかもしれませんので、非常時にはご一考下さい(

  3. フェイサル・セイフ

    ヒーラーのフェイサル・セイフだ、今回も宜しくお願いする。 ……見知った、そして正しい目的に共に挑む輩というのは良いものだな。 ……そして、あれは未だに目を覚ましていないか。 >敵能力 私は直接対峙した事はないが、トーラの言うようにやはり噂に違わぬ強敵なのだな。 スキルや装備品での対策も勿論有効だと思うが、ここは解説にもあるように事前の備えも必要そうだ。 例えば……そうだな。 奴の姿が見えずとも触れれば音の出る、それこそ「鳴子」のような仕掛けはありだろうか。 後はハリスの挙げる「何かをくっつける」というのも、単にこちらから姿を捉えやすくするのみでなく、 あの結晶を上手く扱う(=『集光波』を撃つ)のを妨害する効果も狙えるかもしれないな。 具体的には……あぁ、手桶に汲んで肥沃な泥でも投げつけてみるのは良さそうに思える。 逆にサーマルアイや嗅覚での探知は阻害してしまうかもしれないが。

  4. ジュスト・V・ケレス

    キャスターのジュストだ、よろしく。 >敵能力 相手は主に光に関連した特性スキルのような持っているようだね。 あと、顔はあるけど口だけで目や鼻らしきものは見当たらないとなると視覚や嗅覚は退化していて、自分以外の存在や己を取り巻く環境は聴覚や振動、熱、もしくはエーテルで感知・知覚しているのだろうか? 前回の報告書や情報が読み込めてなくて申し訳ないけれど、今回のOPや情報を見る限りそういう推測も出来るかな、と。 >仕込み あった方が良いと俺も思うね。 敵能力はあくまで推測だけれど、戦場に既にある大穴を利用したり、穴掘り紋具で穴を掘っておいて避難場所にする、とかも出来るんじゃないかと思ったよ。 >大発光、集光波対策 コスト的に全員盾が持つのは厳しいかもしれないし、キャスターのアイアンウォールを設置しておくのも手かな? 既に挙げられているマーキングも良いかもしれないし、自身の体に付着したものごと透過させてしまうようならフェイサル殿が挙げている鳴子、それに超聴覚、超嗅覚などの感覚系スキル、それに捜波でエーテルを捕捉できるならそれでマーキングしても良い気がする。

  5. ルチル・プルメリア・グレイハーツ

    情報屋のルチルだ。 今度こそ連れ帰らなきゃな、あの子を。 とりあえず重傷かつ監視体制にいるリオンの事は一旦脇に置いておこう。 >敵能力 マークや汎用スキルで位置の特定こそはできても、2つある顔がどう動くか完全にはわからないってとこが厄介だな。 『大発光』は強力な分、直前に光が収束する様子なんかで察知できるといいんだが…。 前回の『大発光』を使ったと思わしき描写を見るに、予兆なしで即座に発動する感じに見えるな。 さて、何かを付着させる案が出たが前回言ったはいいものの実行できなかった「閃光塗弾の効果Bでペイントをつける」のはどうだろう。 それらしい描写は確認できていないから付着した物体まで能力で色を変えられるかどうかわからないが、2日間持続する分ちょっとやそっとじゃ落ちないし他の感覚を邪魔しないはずさ。 >仕込み 「大型クリーパーの中では小柄」とあるからグレイウォッシャーで掘った落とし穴になんとか入ってくれそうな気はするね。 鳴子は大型の膂力じゃ一回触れたら破られてしまうだろうが、それと組み合わせて鳴子に気を取られてたら落とし穴に誘導される…という仕掛けにはできないだろうか。 やるなら幽界樹の生えた大穴が物を引っかけるタイプの仕掛けを作りやすくはあるかね。 とりあえず、イダは声こそ出しているものの操縦しているわけではないからそこまで知性は高くなさそうだ。

  6. ヴィルヘルミナ

    ヴィルヘルミナです。今回はよろしくお願いします。 相手の水晶の部分は甲羅だけかと思ったら全身なのですね。弱点らしき部分があれば良かったのですけど。 特殊能力の大半は背中にある水晶なのでここに異常が出れば使用にも支障が出るのでしょうが。 発光は「まともに喰らえば」とあるので、真正面から光を直視する事がなければ多少は被害を抑えられそうですが、既に挙げられている通り遮る方が現実的そうです。 どういう時に使ってくるか、見定めるのも大事でしょうか。見境なく光りっぱなしという事もないでしょうし。 こちら優位の戦場なので、仕込みはなるべく用意したい所ですね。何ができそうかは考え中です。

  7. トーラ

    >仕込み 穴を掘っておくのは大発光の時に遮蔽としても使えるかもしれませんね。 それと、視界を塞がない程度に煙を炊いておくのはどうでしょうか? 大発光の影響や集光波の威力を下げれないかなと。

  8. セリオス・オーガスト

    ・・・ん、シューターのセリオスだ、よろしく頼む とりあえずすでに出てる通り発光などに対する対処か 一応都市の残骸が少しはあるようだから物陰に隠れられるようならそれを使うとかか? <視界を塞がない程度の煙 薄煙炸弾があるからそれでもやっておくか? 濃煙ほどではいだろうから視界が完全には塞がれないだろうし

  9. ハーヴィ

    キャスターのハーヴィだよ、よろしくね! 今度こそ、ヒルルクさんと一緒に帰りたいね……! > 大発光、集光波対策 アイアンウォール、遮蔽物の一つとして機能させるには良さそう。 後は事前に仕込みも出来るし、グレイウォッシャーで穴を掘った後に出来る土をそのまま土壁として利用すると楽かも? グレイウォッシャーは僕も一つ持ってるから穴掘りは助力出来るよ。 >マーキング ルチルさんの、閃光塗弾の効果Bでマーキングは良いと思うな。 付着物まで透明化出来てしまったら困るから、フェイサルさんの言う、何か投げつけるのも併用すると良い気がする。 泥だと周辺の匂いと混ざるかもだから、確実に異質だろうと思われる強い匂いとして、香水を頭部目掛けて投げるのはどうかな。 超嗅覚が無くても判別し易いし、頭の位置を把握する目印にもなるんじゃないかなって。 > 視界を塞がない程度の煙 それだと多分光も通しちゃうかな。灯台の光とか、霧の中でもはっきり見えるでしょ? 薄煙じゃなくて濃煙なら効果はあるかもしんないけど、そうなると敵の姿が視認出来なくなるから微妙かもしれない。 逆に言うなら視認出来なくても何とかなるようにすれば、濃煙なら光を遮断するのに有効だと思うよ。 >仕込み 鳴子も、それを利用して落とし穴に誘導するのも良さそう。 僕が考えたのは、足元に砂利を敷き詰める、っていうやつ。足音までは流石に消せないだろうし、壊されることを考えなくて良いから、大まかな位置把握にいいかなと。 とりまこんな感じで。他に何か浮かんだらまた話すね。

  10. ジュスト・V・ケレス

    マーキングに関してはペイント塗弾を使うので俺も異存ないよ。 あと煙を使うなら俺も濃煙の方が良いかと思った。 しかしノーモーションで発光するならやはり亀からの位置というか距離によっては遮蔽が間に合わずに視覚がやられてしまう可能性が高そうだ。ただ、少なくとも全員の目が潰れたりしなければフォローは可能だし、そういった事態を想定して声をかけあうとかカバーアクションは用意しておくと安心かな。 そうそう、グレイウォッシャーなら俺も持っていけるから仕込みの時にお手伝い可能だよ。

  11. トーラ

    対策は対策として、個人の行動は接近戦をやるつもりです。 申請している神材装備次第ですけど、甲羅の紫水晶の破壊も視野にダメージを入れていこうと考えています。 >視界を塞がない程度の煙 あ。これは完全に防ぐのでなく光の効果を下げる目的ですね。 (ロボットアニメで光学兵器の威力をスモーク等で低下させる的な) どの程度効果があるかはやってみないと分かりませんけれど、支障が無いなら試してみても良いでしょうか? 濃煙幕弾はより効果があると思います。

  12. ハヤト=ガラン=ヴォルファング

    おーっす! ブレイブファング傭兵団のハヤト=ヴォルファングだ、よろしくな!! やっとヒルルクのヤツを取り戻せそーだな! みんなで気張って行こうぜ!! んで、もう既に色々案は出てっから俺も思いついたとこだけ言わせて貰うな! まず光学迷彩で姿を消されると厄介だし、閃光塗弾のペイントを塗るってのと同時にインクとかもぶちまけて色つけてみて亀が隠れられんのかも試す価値はあるんじゃねーか? あとは水晶出出来た体っつーと、ヒルルクでもまともに傷つけられなかった事を踏まえりゃ防御も無茶苦茶硬ぇ可能性も想定して攻撃手段を準備した方が良さそうだな…

  13. ハリス・アル・ターミル

    そういえば、迷宮神様から装備を手に入れた方もいるようですね。 私は入手することができませんでしたが、あれば相当な力になるでしょう。 >砂利 なるほど!確かに素晴らしい考えです。 どこにでもあるものですし、私が馬車を出して何人かがマジカルポケットを使えば相当な量を 持ち込むことができるでしょう。特に反対がなければぜひ試みたいものですね。 >ヒルルク殿について さて、イダ妃に約束したのはあくまでも「決戦までの間の無事の保証」でした。 決戦が始まってしまえば恐らくヒルルク殿の身の安全の保証はなくなるでしょう。 所在も容態も不明ですから、速やかに亀を倒し救出するのが最善ではあるのですが…。 仮に亀の体内などに囚われているようなことがあれば、迂闊な攻撃は一大事です。 そこまで悪辣な真似はしないと思いたい所ですが、一応は考慮すべきかと。 >ビ=ネク殿について 彼女も最後まで付き合って下さるようですね。有り難い限りです。 獣による攻撃と回復支援以外にも、砂利や鳴子など仕込み道具の運搬にも協力が望めるかと。 上記の懸念もありますので異常を感知した場合は知らせてくれるよう頼んでおくべきでしょう。

  14. ヴィルヘルミナ

    >亀 水晶の体が実際の物質に近いなら、打撃とかで衝撃を加える方が攻撃の通りは良さそうではありますね。 斬撃や刺突でも威力が高ければ、無理矢理にでも攻撃は通せるでしょうけど。 魔法とどちらが通りがいいかは流石にわかりませんが。 行動もまだ隠し玉がある可能性もあるので、やってきそうな事が想定できればいいのですが。 >落とし穴 グレイウォッシャーで掘れる穴は直径1m、深さ10mと穴の大きさ自体はそれほどでもないようですね。 大型の分類は全長か全幅が大体5m以上みたいですが、足とかを引っかけるだけなら十分そうではあります。 塹壕に使うなら深さはそれほど深くなくて良さそうですね。 グレイウォッシャーは一つ持っているので必要であれば持っていきます。シナリオ中一つにつき一回しか使えませんし。

  15. ルチル・プルメリア・グレイハーツ

    >仕込み なるほど。どう足掻いても音が出る仕掛けを作っておけばおおよその位置は絞れやすい。 付着物ごと色を変えられてしまった時に備え、香水をぶつけるのもいいい案だ。 グレイウォッシャーでも出られないほどの穴を掘るのは難しそうだが、つっかかるぐらいでも足止めとしても十分だろう。 隠れ場所を作っておくのも問題ない。やるだけやってみるか。 >煙幕での遮光 光を遮るという発想としては悪くないかと。 特性スキルだから強力な攻撃手段や索敵手段と競合するというのが一つ課題だな。 粉塵とかも思いついたが、それはそれでこっちの目がやられそうか。 >亀 隠された能力を予想するなら、やはり全身を構成する水晶と光から連想するべきか。 単に迷彩能力だけでもロクに準備もせず挑んだヒルルクなら手も足も出ずにボコボコにするには十分と思っていたが…、全身が水晶というくらいだからかなり頑丈とイメージしても差支えがないだろう。 固い宝石でも同じ所へ集中的に力を加えれば砕けやすいが、迷彩能力のせいでそれもやりづらい。攻撃と同時に、塗料を目印としても打ち込んでやればわかりやすくなっていくかね。 口は人一人分入れるほど大きいし、内部から打撃を与えるという方法も思いつかないわけではないが頭部のマーキング、口が開いた瞬間に内部に攻撃するためにタイミングを合わせる難しさ。 と……下準備が必要かね。 また、現在開示されている技の中で範囲攻撃らしい書き方をされている物がない。 これが気になるな。外れてても警戒するに越した事はないだろう。

  16. ルチル・プルメリア・グレイハーツ

    >ヒルルク イダ妃の口振りからまだ亀の体の中に閉じ込められているものと思って考えていたな。 かなりボロボロにやられたとはいえ元が頑丈だし日も跨いで回復もしているだろうから、多少揺らしても問題はないと思うが…。 意識を取り戻していたとしても、自分で出ていける気分でもないだろう。 上で話した内部からの攻撃の案に通じるのだが、 隙を見て栗鼠を口の中に放り込みヒルルクと接触。可能なら戦線復帰を考えていた。 実行するとして本当にヒルルクが亀の中にいるのかの確認、体の中を通って無事到達できるかと賭けは絡むが…近くまで来てるなら外から呼びかけるよりも確実に届けられる。 何よりまあ、そうしたい気分なんだよ。他の参加者の意見も勿論考慮するがね。 今回はスポンサーのヴィルジニア嬢が現地まで輸送手段含めて必要な物資の手配をしてもらえるものと思っていたが、念の為聞いてみるか。 Q1: >必要なものがあればヴィルジニアが手配します。 これは戦場であるダルトートまでの輸送手段含めヴィルジニアが用意してくれる(PCが馬車など各自の装備で輸送手段を用意しなくていい)という事か? Q2: 閃光塗弾など戦闘に使えるアイテムを調達してもらうのは「戦力とみなされる援助」の内には入らないか?

  17. 大福

    遅くなってごめんなさいなのだ! シューターの大福と粽なのだ!今回もよろしくなのだ! 安心安全の落ち着くメンバーで大福、とっても心強いのだ! ヒルルクを助けて皆でぎゅーってするのだ! …。皆すごすぎて大福ポカーンなのだ。んと… 【大発光・集光波対策】 ・落とし穴作戦 ・煙幕作戦 【光学迷彩対策】 ・砂利でじゃりじゃり作戦 ・鳴子カランカラン作戦 ・香水作戦 ・ペイント塗弾作戦 【ヒルルクを探せ】 ・ルチルの栗鼠、大潜入作戦 【亀】 硬そうだし姿は消せるし光るし攻撃法に悩むの巻 …で合ってるのだ?(ぐるぐる目) * * * * * * * * * >はーびー 香水は美味しそうな匂いのがいいのだ! 大福達、お花系のきついニオイ苦手なのだ 粽は納豆のニオイとか好きみたいなのだ… >ハリス 亀さんが光ったらハリスの後ろに隠れてもいいのだ? ハリス優しいのだ~!大福、ハリスの後ろで戦うのだ~!

  18. ヴィルジニア・テレーザ・セルッティ

    こんな危険な依頼によくもまぁ……ほんと物好きな子たちだねアンタたちは……(穏やかな笑み) おっと、質問だったね。なになに……。 Q1:>必要なものがあればヴィルジニアが手配します。 これは戦場であるダルトートまでの輸送手段含めヴィルジニアが用意してくれる(PCが馬車など各自の装備で輸送手段を用意しなくていい)という事か? A1:ああ、そういう認識でかまわない。ギルドで揃うもの、褒章で手に入れられるもの、その他大型の馬車なんかの輸送手段も必要ならアタシが用意するよ。 なに、代金は心配しなくていい。”あの子”にツケとくからね。 Q2:閃光塗弾など戦闘に使えるアイテムを調達してもらうのは「戦力とみなされる援助」の内には入らないか? A2:戦力っていうのはいわゆる「兵隊」や「兵器」といわれるものだね。うちから人(戦闘員)は出せないし。攻城兵器みたいな大型の武器はダメだ。他のものならまあ、なんとでもしてみせるさ。必要なものがあったら遠慮なくいっておくれ。

  19. フェイサル・セイフ

    纏めは助かる、大福に感謝を。 私は個人行動は基本的に前衛に随伴して回復と攻防の付与をと考えている。 後は今回の相手の場合、観察と情報の共有は肝要だな。 >光学迷彩対策 やはり音と臭い、だな。砂利は面白いアイデアだと思う。 そして確かに泥よりかはペイント塗弾やインク、染料や香水等の方が有効そうだ。 では対策の内、鳴子に関しては私の方のプレイングに記載しておこう。 グレイハーツの言う通り簡単に壊されてしまうだろうから、罠への誘導に使うにしても数を作るよ。 ……これは、セルッティ殿の力あってこそだな(原材料費的な意味で)。 >亀 現時点で判明している能力の中で、背中の紫水晶を使う物が特に危険なようだしこれを破壊できれば戦い易くはなるか。 後は……手も足も出なかったという巫女殿……いや、ヒルルクと我々の最大の違いは「頭数」だと思う。 紫水晶亀とヒルルクとでは2対1だが、我々であれば最低でも2対13+野生の力だ。 敵は全身が水晶というだけあって防御力自体はかなり高いのだろうが、 例えば誰かに注意を向めている間に四肢や首の関節を狙ったり、大技を集中させるような戦い方はできるのではないかな。 煙幕の案もそうだが、相手の調子を少しでも狂わせられそうな手は使った方が良いと思う。 他にありそうな能力と言えば……なんだろうな、今はまだ想像しかできんが……。 もしも囚われている彼女の力の一部でもその身に宿していたら、などと考えると恐ろしい。 ハリスの懸念とも重なるが、そういう安全確認等の意味でも戦闘中に彼女と接触を図る価値は大きいか……?

  20. ジュスト・V・ケレス

    >ヒルルク殿 亀内部にいるとしてルチル女史が栗鼠を通じて確認と呼びかけをして貰うのは異存ないよ。 それで戦線復帰、可能なら内部から攻撃して貰えれば重畳といったところだね。 中に入り込んでしまえば外から攻撃しても問題ないと思うが、突入時は顔への攻撃を避けておくよ。 >戦闘 外側はどこも硬そうだけど、中にヒルルク殿がいるなら彼女が外に出るまでは口の中に魔法を突っ込むわけにはいかないか。 それなら物防を下げるBSをもっていって支援するか、火力を上げて同じ個所を狙うなどしてダメージを蓄積させていくか……。 同じキャスターのハーヴィ君の希望する動きや役割があれば、分担するつもりでいるよ。 ああ、あとは移動自体は仕込みである程度鈍らせたり阻害が見込めると想定してだけど……狙えるなら片足を上げた時とかをねらって【爆】系の魔法を足元に打ち込んで体勢を崩せないか試してみたいと考えている。

  21. ハーヴィ

    >煙幕 なるほど、拡散させるだけでいいならアリかな。 光が広がって眩しさの範囲が広がっちゃわないかなと言うのは少し気になるけど……出来ることは全部試しときたいものね。 >ヒルルクさん ルチルさんが栗鼠を通して呼び掛ける案、良いんじゃないかな。 もしも亀内部にヒルルクさんがいなかった場合、口から入り込んだ際に栗鼠とリンクしているルチルさんのリスクがかなり上がるのが懸念点だけど……ヒーラーの数も多いし、何とかなると良いな。 >大福さん まとめありがと! そして美味しそうな匂い、了解だよ! 柑橘系なら大丈夫かな? ちょっと爽やかかも。 >砂利と香水 賛同して貰えて良かった。砂利に関してはヴィルジニアさんにご助力願えたらって思ってるよ。沢山量が要るからね。 この辺は僕のプレで記載しておくね。もし字数やアイテム欄に余力があれば、持ち込んだり撒いたりするのを手伝って貰えたら助かるかな。 >ジュストさん 役割分担、こちらこそよろしくね! んん、キャスターとしてはジュストさんの方が強いから……そだな、今考えてるのは、スタンブラストで行動不能を狙う、かな。姿が見えなくても動けなくなれば問題無いかなと思って。足止めの術は色々あって良いかなと。 もしくはマジックディソナンスで魔防を下げて魔法ダメージが通りやすくする、なんかも考えてるよ。こっちは主にジュストさんのサポート的な動きだね。 僕自身は火力寄り構成ではあるんだけど、BS付与もそれなりに出来るから、後はお互いの持つスキルの内、より有用そうな方に合わせるのが良いかな? 本当はカースとかあれば良いんだけど、Orbが足りないんだよね。残念。

  22. エルゼリオ・レイノーラ

    顔出しが遅くなってゴメンなさい! ヒーラーのエルゼリオ・レイノーラです、今回もヨロシク……!! 紫水晶亀――イダ妃から、何としてもヒルルクさんを取り戻せるように皆で頑張ろう! 各種対策は既に上がってるものに異論はないよ。 ペイント塗弾塗布、砂利蒔き、穴掘りならボクも手伝えると思う。 >個人 基本的には前~中衛に布陣して回復&攻撃を行うよ。 特性スキルの1枠はハイパーヒーリングオーラを持って行く予定。

  23. ジュスト・V・ケレス

    >仕込み では俺はグレイウォッシャーを持ち込んで穴を開けようかな。 汎用で戦術眼を持っていくので、それも併せて効果的な場所に設置するつもりではある。 >亀 攻撃を集中するとしたらどこを狙おうか? ダメージが通り易そうなのは顔や関節部、甲羅から出ている部位な気はするが、フェイサル殿も触れていたが甲羅の水晶を破壊していけば戦い易くなる可能性はあるけど。 >ハーヴィ君 こちらこそよろしくね。 ハーヴィ君がスタンブラストを持っていくつもりなら、俺は特性の一つをノヴァクラスターにしてみようかなと思っているよ。 生半可な攻撃じゃ通らない気がするから、魔防を下げてくれるならそれもありがたい。 特性のもう一枠は光対策のアイアンウォールを持っていこうかと考えているので、その分ハーヴィ君はスタンとマジックディゾナンス両方持っていくでも良いと思うし、また別のスキルを持って行ってくれても大丈夫。 アクションの方には魔弾3と【爆】付きの魔法何れか、回避しきれなかった時の超エーテルバリアはセットしていく予定。

  24. ハリス・アル・ターミル

    出発が差し迫って参りました。 ここで白紙などないよう、十分に注意せねばなりませんね! >大福殿 纏めをありがとうございます。ええ、どうぞ壁として使ってください( >役割 準備段階では私も戦術眼での罠設置ですね。 戦闘時は前線での壁役となります。熱線の他にも、本体の物理攻撃などがあるかもしれません。 ただ、水晶には位置の関係で攻撃が届かないと思われます。狙撃等は皆様にお任せしましょう。 できるだけ注意を引きつつ長く張り付くような形で対応したいと思っております。

  25. ルチル・プルメリア・グレイハーツ

    >ヴィルジニア嬢 ありがとう。概ね、最初に認識した通りでいけそうだな。 多めに注文しても最悪ヒルルクがヴィルジニア嬢から借金を背負うぐらいか…この際大した問題ではないな( >ヒルルク 亀の中にいる可能性は非常に高いと思っているが…予想が外れてたら、まあその時はその時だ。 その前に『捜波』や『サーマルアイ』で中に何かがいるような妙な反応を得られるかもしれないと踏んでいるがね。 >個人 特に反対がなかったので栗鼠をメッセンジャーに使う案はそのまま、 火力担当としては優れている部類ではないが閃光塗弾や香水によるマーキングと狙撃による火力集中に努めよう。 ただ、やはり距離があると狙った通りにペイントをつけられない可能性も有るので近接戦闘を行う者も助力を頼みたい。

  26. ヴィルヘルミナ

    待ってみましたが神材製のアイテムは間に合いそうにありませんか。 大量に注文が入っていそうなので、仕方のない事ですが。 特殊能力が水晶を活かした行動ばかりなのでそちらに目が行きがちですが、肉弾戦も注意しませんとね。 大型クリーパーの体躯と膂力から繰り出される暴力はそれだけでも脅威ですし。 クリーパーですから一般の亀の常識から外れた攻撃があっても不思議ではありませんので。 グレイウォッシャーは一つ持っていきますので、使用方法は合わせます。 >ペイント では、こちらでも閃光塗弾を一つ持っていきます。 相手は視覚部分に相当する箇所が無さそうなので閃光目的では無用の長物ですし、遠距離で済めばそれに越した事はありませんが。

  27. セリオス・オーガスト

    <濃煙 ふむ、なら敵の甲羅の上は水晶が乱立してるからそれを覆い隠すように放ってみるか。それなら光も遮れるし、巨大だというから全部は隠せないだろうから敵を見失うこともないだろう。 まあ欠点は動かれると濃煙から抜け出されるだろうから足止め等は頼みたいところだが

  28. ルチル・プルメリア・グレイハーツ

    >シーフ、シューター 出発まで後半日を切りそうな所で申し訳ないが、一度特性スキルの持ち込み状況を確認しておきたい。 アタイはメッセンジャーの都合でエーテルリンク2は確定だが、もう一つに捜波を持っていくよりもダメージ面で力を入れるべきかで悩んでいる。 火力不足では敵を倒す事もままならないが、いざ蓋を開けて誰も捜波系を持っていないとなったらそれはそれで困るからなぁ…と。 余裕のある者は返事をしてくれ。

  29. セリオス・オーガスト

    <特性スキル 一応戦闘用にハイパーバスターアローと濃煙炸弾2の予定だ。 索敵はホークアイと超聴覚と看破でまかなえればとは思ってる

  30. トーラ

    あ。わたしが捜波・改を持っていくのでルチルさんの特性は攻撃よりにして貰えたらと思います。 この前全体の攻撃力不足で失敗した事があったので……

  31. ルチル・プルメリア・グレイハーツ

    了解。 では攻撃系の特性スキルを用意しておくよ。

  32. ハーヴィ

    >ジュストさん 了解、そしたらお言葉に甘えてアイアンウォールはお任せしちゃおうかな。 僕はBS付与メインで動こうと思う。少しでもみんなの攻撃が通り易いように物防を下げるBSも持って行くよ。 後は魔弾とエーテルバリア、残りひと枠も魔弾にするか物攻下げるBSにするかは悩み中。 いつもより火力面が心許ないから、今回はBS撒きに特化するかも。 グレイウォッシャーは僕も持ってくね。穴を掘る場所は皆の指示に従うよ。

  33. ルチル・プルメリア・グレイハーツ

    書き終わった……が、どうしてもヒルルクへのフォローに字数を割いた分細部に手薄な所が目につくプレになってしまったな。 ヒルルクが戦線復帰してくれた時のリターンは確実に大きいのだが、こればかりは丸っきり外れになってない事を祈るしかないねぇ…。 ともあれ抜けている所は皆への信頼あっての事だ。 我々の努力がどうか望む勝利へ繋がらん事を。

  34. ハヤト=ガラン=ヴォルファング

    事前準備として可能ならって範囲でヴィルジニアに小盾仕様にした鏡を用意して貰って集光波対策で跳ね返せるか試そうと思ってんぜ! 効果があって複数用意して貰えんなら前衛優先で配備して貰う様にってプレに書いとくぜ。

  35. 大福

    あっ!ハヤト!大福も同じようなこと考えてたのだ! 反射までは出来なくても屈折を少しでも邪魔できればなって思ってたのだ 割れたら危ないかなと思って迷ってたけど、大福も書いてみるのだ~! 危なかったらそっと横に倒しておくのだ… 大福は攻撃の高い技をあんまり持ってないから BS技でみんなのサポートするのだ あとヒーラーさんや師匠が忙しそうな時はちょっと回復のお手伝いもするのだ

アーカイブ生成日時 2026年08月05日 14時56分25秒 ・ world0