【FF】温泉宿で楽しいひとときを(ペット歓迎)
岩岡志摩
コメント 6
シナリオID:1513
オープニング
●収穫祭
大地を見渡せば輝かしい黄金色、空を見上げれば透き通るような青。
ロスガリアに今年も収穫祭の季節がやってきた――。
そして妖精もなぜか各地に現れるようになった。
●妖精からの依頼
この日、ある温泉宿にも妖精が現れた。
「テリーズ・トラ・トリュース!」
まさか妖精が来るとは思っていなかった宿の主人は、驚きながらも温泉の蒸気や熱を利用して作ったお菓子を妖精に出す。
その妖精だが、今はテーブルの上ではむはむとお菓子を食していた。
本来の妖精は自然豊かな場所を好むとされている。
一応この温泉宿も街中というより自然が豊かな場所に程近く、妖精たちにとっては近場かもしれないが……。
「おばけ~でた~」
一通り出されたお菓子を平らげた妖精が、宿を訪れた理由を話し始める。
話があちこちに飛んでしまいがちな妖精の話を、宿の主はなんとか頭の中で整理したところ、どうも妖精達の暮らしている場所にお化け……というかクリーパーと思われる存在が出現したらしい。
「おばけ~たいじ、して~くれる?」
妖精は宿の主にそんなお願いをしてきたが、宿の主は一般人なのでお化け退治ができるわけではない。
頼まれた宿の主は、以前お世話になった冒険者達にお願いしようと考える。
実はこの温泉宿は、もともとは仔犬や仔猫達と触れ合うことのできる宿というコンセプトで作られていたが、敷地内に温泉が出たことから冒険者達の助力を得て、温泉宿へとリニューアルすることができた経緯がある。
「妖精様のほうで、何か出せるものはありますか?」
「これ~?」
そう言って妖精が出してきたのは、白い粉末。
おそるおそる宿の主が指に乗せて検分したところ、高品質の砂糖と判明する。
「もっとお菓子を差し上げますので、もう少しこれを出せそうですか?」
「うん、だいじょう、ぶ~」
宿の主が追加でお菓子を出すごとに、妖精が出してくる白い粉末はテーブルの上で山になっていく。
「ありがとうございます。ちなみにお化けですが、どのくらいいるのですか?」
「ええと~たくさん?」
妖精の話を整理して要約したところ、お化けは1体ではなく複数いるらしい。
冒険者を多めに呼ぶしかないと判断した宿の主は、報酬の不足分を別の形で補うことにして、冒険者ギルドに依頼を出した。
「妖精からお菓子の材料がもらえるということですか?」
応対したアルヒ・ラスカスは依頼内容を確認すると、依頼の斡旋を積極的に行い始める。
アルヒはあまり周囲に知らせていないが、隠れ甘党でもあり、お菓子という単語には敏感だった。
●今回やること
皆様はある温泉宿より、「妖精が暮らしている場所でお化けが複数出たので退治してほしい」と依頼を受けた冒険者達です。
皆様の尽力によりお化け退治は速やかに実行され、既に妖精たちの暮らす場所にお化けはいません。
温泉宿の主は皆様が妖精からのお願いを迅速に対処してくれたことに感謝し、無料で温泉や施設を楽しめるよう皆様を招待しました。
皆様は報酬を受け取ることも兼ねて、温泉宿に到着したところからスタートとなります。
この温泉宿ではペット同伴の客が楽しめるよう、色々な工夫がされています。
建物内では床でゴロゴロ寝転がることができるよう絨毯がしかれており、その上に飲食ができそうなテーブルや椅子も用意されています。
庭に出ると半分はドッグランができそうな広々とした芝生の空間になっており、こちらも走ったり寝転んだりできます。
また裏庭にあたる箇所にはロープやら遊具が並べられ、立体的な運動ができる場所になっており、犬猫だけでなく他の動物達も楽しむことができる場所になっています。
ペット同伴でないお客が建物内にいる仔犬や仔猫達と遊ぶための遊具(フリスビーや、毛糸球など)に加え、ブラシといった犬猫達のケアをするための道具も一通り揃えています。
犬猫だけでなく、他の種類のペットに与えるエサも宿に頼めば用意してくれます。
またこの温泉宿では、皆様はペットと一緒に温泉へ入る事ができます。
この温泉宿では皆様が入浴できる温泉をペット達の療養にも使えるよう、そのいくつかを水の深さを変えた温泉プールや運動施設へと改修しました。
お湯につかる以外で温泉を楽しまれたい方には、温熱を利用した蒸し風呂も用意されています。
またペットの入浴を介助できるための器具や道具も、温泉区画の中に一通りそろっています。
これは以前この宿が温泉宿になる際に協力を求めた冒険者より、温泉をペット達の療養にも使えるよう様々な企画や提案が出され、それに従い宿が温泉のある区画の整理や工事を行ったためです。
そしてこの温泉宿では、以前冒険者達が試作してくれた蒸し料理やお菓子類も用意できるようになり、皆様はそれらの料理を食べることができます。
もちろんペット達にも調理を工夫した蒸し料理や、ペット用のお菓子も通常の餌とは別途提供できます。
また温泉の水を使ったコーヒーやお茶といった、ひとつ工夫を加えた飲み物も用意されています。
今回皆様への報酬に含まれる砂糖を使い、菓子を作ってみたいということでしたら、宿の従業員に頼めば厨房を借りることも可能です。
それではお化け退治を終えた冒険者の皆様。どうぞ楽しいひとときをお過ごしください。
●選択肢
以下の3つの中から、皆様は行動可能。
1つか2つに絞って行動されることを推奨する。
選択肢1。
ペットや犬猫達と一緒に温泉宿の建物内外で遊ぶ。
選択肢2。
温泉を楽しむ。ペットも入浴可能。
選択肢3。
温泉宿で出される料理を楽しむorお菓子や料理を作ってみる。
大地を見渡せば輝かしい黄金色、空を見上げれば透き通るような青。
ロスガリアに今年も収穫祭の季節がやってきた――。
そして妖精もなぜか各地に現れるようになった。
●妖精からの依頼
この日、ある温泉宿にも妖精が現れた。
「テリーズ・トラ・トリュース!」
まさか妖精が来るとは思っていなかった宿の主人は、驚きながらも温泉の蒸気や熱を利用して作ったお菓子を妖精に出す。
その妖精だが、今はテーブルの上ではむはむとお菓子を食していた。
本来の妖精は自然豊かな場所を好むとされている。
一応この温泉宿も街中というより自然が豊かな場所に程近く、妖精たちにとっては近場かもしれないが……。
「おばけ~でた~」
一通り出されたお菓子を平らげた妖精が、宿を訪れた理由を話し始める。
話があちこちに飛んでしまいがちな妖精の話を、宿の主はなんとか頭の中で整理したところ、どうも妖精達の暮らしている場所にお化け……というかクリーパーと思われる存在が出現したらしい。
「おばけ~たいじ、して~くれる?」
妖精は宿の主にそんなお願いをしてきたが、宿の主は一般人なのでお化け退治ができるわけではない。
頼まれた宿の主は、以前お世話になった冒険者達にお願いしようと考える。
実はこの温泉宿は、もともとは仔犬や仔猫達と触れ合うことのできる宿というコンセプトで作られていたが、敷地内に温泉が出たことから冒険者達の助力を得て、温泉宿へとリニューアルすることができた経緯がある。
「妖精様のほうで、何か出せるものはありますか?」
「これ~?」
そう言って妖精が出してきたのは、白い粉末。
おそるおそる宿の主が指に乗せて検分したところ、高品質の砂糖と判明する。
「もっとお菓子を差し上げますので、もう少しこれを出せそうですか?」
「うん、だいじょう、ぶ~」
宿の主が追加でお菓子を出すごとに、妖精が出してくる白い粉末はテーブルの上で山になっていく。
「ありがとうございます。ちなみにお化けですが、どのくらいいるのですか?」
「ええと~たくさん?」
妖精の話を整理して要約したところ、お化けは1体ではなく複数いるらしい。
冒険者を多めに呼ぶしかないと判断した宿の主は、報酬の不足分を別の形で補うことにして、冒険者ギルドに依頼を出した。
「妖精からお菓子の材料がもらえるということですか?」
応対したアルヒ・ラスカスは依頼内容を確認すると、依頼の斡旋を積極的に行い始める。
アルヒはあまり周囲に知らせていないが、隠れ甘党でもあり、お菓子という単語には敏感だった。
●今回やること
皆様はある温泉宿より、「妖精が暮らしている場所でお化けが複数出たので退治してほしい」と依頼を受けた冒険者達です。
皆様の尽力によりお化け退治は速やかに実行され、既に妖精たちの暮らす場所にお化けはいません。
温泉宿の主は皆様が妖精からのお願いを迅速に対処してくれたことに感謝し、無料で温泉や施設を楽しめるよう皆様を招待しました。
皆様は報酬を受け取ることも兼ねて、温泉宿に到着したところからスタートとなります。
この温泉宿ではペット同伴の客が楽しめるよう、色々な工夫がされています。
建物内では床でゴロゴロ寝転がることができるよう絨毯がしかれており、その上に飲食ができそうなテーブルや椅子も用意されています。
庭に出ると半分はドッグランができそうな広々とした芝生の空間になっており、こちらも走ったり寝転んだりできます。
また裏庭にあたる箇所にはロープやら遊具が並べられ、立体的な運動ができる場所になっており、犬猫だけでなく他の動物達も楽しむことができる場所になっています。
ペット同伴でないお客が建物内にいる仔犬や仔猫達と遊ぶための遊具(フリスビーや、毛糸球など)に加え、ブラシといった犬猫達のケアをするための道具も一通り揃えています。
犬猫だけでなく、他の種類のペットに与えるエサも宿に頼めば用意してくれます。
またこの温泉宿では、皆様はペットと一緒に温泉へ入る事ができます。
この温泉宿では皆様が入浴できる温泉をペット達の療養にも使えるよう、そのいくつかを水の深さを変えた温泉プールや運動施設へと改修しました。
お湯につかる以外で温泉を楽しまれたい方には、温熱を利用した蒸し風呂も用意されています。
またペットの入浴を介助できるための器具や道具も、温泉区画の中に一通りそろっています。
これは以前この宿が温泉宿になる際に協力を求めた冒険者より、温泉をペット達の療養にも使えるよう様々な企画や提案が出され、それに従い宿が温泉のある区画の整理や工事を行ったためです。
そしてこの温泉宿では、以前冒険者達が試作してくれた蒸し料理やお菓子類も用意できるようになり、皆様はそれらの料理を食べることができます。
もちろんペット達にも調理を工夫した蒸し料理や、ペット用のお菓子も通常の餌とは別途提供できます。
また温泉の水を使ったコーヒーやお茶といった、ひとつ工夫を加えた飲み物も用意されています。
今回皆様への報酬に含まれる砂糖を使い、菓子を作ってみたいということでしたら、宿の従業員に頼めば厨房を借りることも可能です。
それではお化け退治を終えた冒険者の皆様。どうぞ楽しいひとときをお過ごしください。
●選択肢
以下の3つの中から、皆様は行動可能。
1つか2つに絞って行動されることを推奨する。
選択肢1。
ペットや犬猫達と一緒に温泉宿の建物内外で遊ぶ。
選択肢2。
温泉を楽しむ。ペットも入浴可能。
選択肢3。
温泉宿で出される料理を楽しむorお菓子や料理を作ってみる。
解説
●目標
温泉宿の内外でそれぞれのひとときを楽しむ。
登場
犬猫たち
田舎の村で買い集められた犬猫たち。全て生後3か月以上1年未満。大きさは体長0.3mと小柄。
全般的に犬猫共に人懐っこく好奇心旺盛。なお全て店の『従業員』のためお持ち帰り厳禁。
商人
今回の依頼人で温泉宿のオーナー。頼めばある程度のことには応じてくれる。
アルヒ・ラスカス
今回の同伴者。隠れ甘党でお菓子は好きだが調理は苦手。
従業員達
宿に勤める人々。皆様の要望には出来る範囲で応じる用意あり。
状況
とある地方の村に建てられた宿屋の内外。現地時刻は正午で天候は快晴。秋の陽気に包まれ快適な気温。
皆様はお化け退治を終え、報酬を受け取る為この温泉宿に来たところからスタート。
現在この宿は冒険者達の貸し切り状態になっているので、他の客への配慮は必要ない。
なおお化け退治を頼んできた妖精は、お礼である大量の砂糖を残した後、本来暮らしている場所へ戻り既にいない。
温泉宿ではゴロゴロできる屋内空間の他に、ドッグランのような空間や、ロープや様々な遊具が置かれたアスレチックスめいた空間、犬猫と遊んだり同伴するペットをケアするための道具も一通りそろっている。
また過去にこの温泉宿をプロデュースした冒険者達の提案により、温泉のある個所はペット同伴での入浴が可能となり、蒸し料理や蒸し菓子といった温泉の蒸気や熱を利用した料理を出すようになった。
以下簡易見取り図
ABCDEFGHIJK
壁壁壁壁壁壁壁柵柵柵柵
1壁座座座座 壁 柵
2壁〇 〇〇 窓 柵
3壁(1) 窓(3)柵
4壁座 〇〇 窓 柵
5壁窓窓窓窓窓壁囲囲囲囲
6柵芝芝芝芝芝囲 囲
7柵 囲 囲
8柵 (2) 囲 泉 囲
9柵芝芝芝芝芝囲 囲
柵柵柵柵柵柵囲囲囲囲囲
1:犬猫とのんびりと遊べる区画。全面絨毯で寝そべることもOK。
2:犬猫と運動しながら遊べる場所。全面が芝。
3:猫や動物が立体的な運動ができる遊具が並べられた区域。
〇:テーブルや椅子
座:ソファ
壁:宿外壁
泉:入浴場所。ペット同伴可。男女別とそうでない温泉(水着着用必須)の両方あり。
柵:木材の柵。高さ1.5m程度。
囲:木材の囲い。高さ3m程度。
マスターより
皆様は冒険者ギルドから出された依頼であるお化け退治を達成し、報酬を受け取るため依頼主にあたる温泉宿を訪れた、という特殊なケースからスタートとなります。
この温泉宿ですが、以前にも冒険者達に依頼を出しており、その際に冒険者達から出された企画や提案をもとに、ペット達も利用できるための様々な工夫や工事を行いました。
温泉宿側はそのときのお礼も兼ねて、皆様にこの温泉宿の各施設を楽しんでもらいたいようです。
この宿を楽しむ選択肢は主に3つ(ペットや動物達と遊ぶ。温泉をペット同伴で楽しむ。温泉宿で出される料理を楽しむ)ございますが、幅広く楽しむよりも1つか2つに絞って行動されることをお勧めします。
ペット同伴でなくても温泉宿には『従業員』の仔犬仔猫達がいるので、犬猫達との触れ合いができます。
またご自分で料理やお菓子を作りたいという方にも宿の厨房を貸し出しますので、作成は可能です。
ご不明な点がございましたら、出発36時間前まででしたらアルヒが答えられる範囲は答えます。
リプレイ
●遊びます
パヴェル・A・サムルガチェフは事情があり来られなかったが、温泉宿にはお化け退治を終えた冒険者達が、報酬を受け取るため立ち寄っていた。
「その節はお世話になりました。完成したのですねー!」
エヴァン・ピオネロは温泉宿の従業員達と挨拶をかわしながら、その完成を祝っている。
「この前いったお宿、いろいろ改修されたみたいだねー。お手伝いさせてもらった所とかいろいろ廻ってみよっか?」
そのエヴァンの隣で、アルマ・ヴァレンタインがエヴァンとつないでいる手を引いて促す。
「良いですね! その後を見学しましょう」
エヴァンはアルマの提案を快諾すると、アルマと手をつないだまま宿の中を廻り始める。
エヴァンもアルマも、この宿が温泉宿へとリニューアルされる際、その企画や商品開発などに携わっていたため、感慨深いものがある。
まだ顔色が良くないテス・クラルスを連れて、ロイ・アウレアは宿の従業員達と再会した。
ロイはテスと共に、この宿の温泉区画をペットの療養にも使えるよう、各配管の設計や建設に深く関わっている。
「テリーズ・トラ・トリュース! こんなに早く来れるとは思わなかったよ。――ゆっくりさせて頂きます」
出迎えに来た従業員達に頭を下げると、ロイは自分の背に身を隠しているテスへと視線を向ける。
そのテスだが、何かに怯えていた。
「……お化け……お化け、もう居ないよね?」
どうやらテスは、依頼を受けて退治したお化けのことが頭から離れないようだ。
「今回もお世話になるね」
ぎごちなく従業員に笑顔を作り、挨拶したテスは抱えている猫のレグルスが、じっと壁の一点を見つめていることに気づく。
「レグ!? 何も無い壁を凝視しないで!?」
悲鳴に近い叫びをあげて、テスは再びロイの背に顔をうずめる。
「凝視してもレグルスは毛を逆立ててないだろう? 大丈夫さ」
(そんなに怖かったか……依頼を受けなきゃ良かったかな)
内心ロイはそう呟きながらもテスに向き直り、テスを守るようにその肩を抱くと、猫のレグルスや狼のルプスと共に自分が設計を手掛けた温泉区画へと進んでいく。
その宿の中では『従業員』の仔犬仔猫達がころんころんと転がり、すぴーと寝ていた。
「はぁぁ、動物さんたちが……可愛い……かわいいのでし!」
もふもふ毛玉……もとい仔犬仔猫達を見て、ララノアは思わず歓声をあげる。
「かわいらしいワンちゃんにねこちゃん達ですね」
ララノアに同行していたラティア・ミゼリアも、眼前でとてとてと駆け回る仔犬仔猫達を前にして、頬を緩める。
「ちっちゃな子たちと遊びたいのだけれど、クレア(黒汗馬)を芝のエリアで遊ぶというかゆったりさせてあげたいのよねぇ」
ララノア達と同行するエミリア・シバが温泉宿の従業員に話を聞いたところ、クレアと名付けた黒汗馬を遊ばせる場所もあるようだ。
「エミリア様、ラティア様! みてくだしゃいっ。あぁぁこの子も、あの子も、かわうぃぃ」
どしたの? 遊んでくれるの? と見上げてくる仔猫仔犬達に、ララノアのテンションも高い。
ララノアは動物のおやつや動物のお世話セットをフル活用して、仔猫や仔犬達のお世話を始める。
仔犬仔猫達はララノアより差し出されたおやつにわーい、と群がり、ララノアの動かす道具類にぐいぐい頭を押しつけて、お腹を見せつつごろーん。
「いつも重たい荷馬車とか引いてもらったり、移動の時に頑張ってもらったりしているからねぇ。気性も荒くない子だし」
エミリアは名残惜しそうに仔犬仔猫達を見ながら、今はクレアの面倒を見るのが先と決めたようで、待機させていたクレアを芝生のスペースに連れていく。
そしてエミリアは、クレアを芝生の広場で遊ばせていく。
日頃の『業務』から解放されたせいか、クレアは伸び伸びと芝生の上を駆け回る。
「クーデリア、みんなと喧嘩したりしないでね……?」
ここでラティアはそれまで抱えていた兎を絨毯に降ろすと、仔犬仔猫達のもとへかわせる。
「では私もクーデリアと一緒にのんびりさせてもらいます。みんなのもふもふ、もこもこをたっぷり堪能したいです」
幸いなことに、本日はぽかぽか陽気で室内も屋外も暖かい。
ラティアやクーデリアと名付けた兎の周囲にも、仔犬仔猫達が群がってくる。
「犬さん猫さんたち元気にしてたー?」
そこへこの区画に到着したエヴァンとアルマも、仔犬仔猫達に挨拶する。
「あ、わんこ達がコロンコロンしています……見学に実践も付けましょう!」
エヴァンは仔犬達のはしゃぐ姿を見て混ざりたくなったのか、アルマにそう呼び掛ける。
アルマも快諾すると、一緒になってもふもふ毛玉……もとい仔犬仔猫達の中へとダイブする。
「こういう場所は初めてですか? 体を休めるにはとても良い場所ですよ」
イヴェール・イリュジオンは友人のレティシア・レインフィールを誘い、仔犬仔猫達がいる場所に来ている。
(犬猫どちらも好きですが……私は猫派!)
そんなイヴェールの期待に応えるように、好奇心旺盛な仔猫がよちよちと足下へと忍び寄ってきた。
「にゃーにゃにゃー? にゃにゃーん」
ていやー、と小さいあんよでぺしぺししてくる仔猫に猫語(?)で応じ、しゃがみこんで遊び始めるイヴェールを、レティシアは微笑まし気に見つめる。
「……ふふっ。可愛いと思いません?」
「ええ、とても可愛らしいと思いま……」
そう言いかけるレティシアへ、イヴェールは先の仔猫を抱え上げ「撫でてみませんか」と差し出す。
「いえ、私は……そうです、温泉にそろそろ入りましょう」
不意に近づかれたレティシアは反射的に後ずさり、それを誤魔化すように平静を装いながら、イヴェールの意識を温泉へと誘導し始める。
このときドロテアは友人のハーリド=ハーリスが温泉に用があるため、同じく友人のスー・ルーと共にこの宿の中を移動していたが、視界に入ったもふもふ毛玉……もとい仔犬仔猫達を目にするなり、そちらへと吸い寄せられていく。
「長い付き合いであるから快く了承はしたが……」
付き合う形となったハーリドは、やや遠くからドロテアと仔犬仔猫達の触れ合いを見守るにとどめる。
どうもハーリドは、普段扱い慣れていない小さな犬猫達を前にして、緊張しているようだ。
「しばらく遊んだら温泉に行く。それでいいな?」
スーは仔犬仔猫達に飛びつかれているドロテアから、辛うじてその約束をとりつけると、自分もこの場で横になる。
「もう! わかってませんね~スーちゃんは」
文句を言いながらも、ドロテアは噛みつこうともがもがする仔猫をやさしく離し、毛糸球を転がすと仔猫達も追いかけようと走り回り、ごろんと転がる。
ドロテアは無邪気な様子で遊び続けていたが、終わるのを待っていたスーが先に痺れを切らし、ハーリドも同調する。
「我々にも小さな生き物たちにもそろそろ休息が必要であろう?」
「尻尾なら俺にも旦那にもあんだろ、それで我慢しろよ」
ハーリドとスーにそれぞれ言われ、肘をがっちりと固められたドロテアは抵抗を止める。
「そうでした。ハーリドの脱皮する時期が近いのですよね。わかりました、我慢します」
ハーリドとスーはドロテアを引っ張り、温泉へと向かっていく。
「せっかくだから従業員の子と過ごしてみるよー。僕と一緒に過ごしてくれる子はいるかなー?」
なにやら不穏(?)な雰囲気を漂わせながら、シェオルが周囲を見渡す。
すると心なしか目つきの鋭そうな子猫達がシェオルの近くへ寄ってきて、将来貫禄が出そうな仔犬たちも足下でぶんぶかしっぽを振っている。
「おっ、来てくれた! 嬉しいなぁ、普段あんまり動物も来てくれないから……ここの子は本当に人懐っこいんだねぇ」
シェオルは自分が発したオーラ(?)に怯むことなく、懐いてくれる仔犬仔猫達が集まってきて嬉しそうだ。
「よーし、一緒に遊ぶ……よりは、静かに佇むようなのが似合う子たちだね……?」
シェオルは仔犬仔猫達と一緒にその場で寛ぎ始めた。
●温泉を楽しみます
とある縁で知り合ったネーヴェ・グラヌローザとハルハン・ツァガーンナルも、お化け退治を終えてこの宿に来ている。
ふとネーヴェはツァガーンナルにこう問いかける。
「ツァガーンナル様は、どんな動物がお好きですか?」
「ボクは、ビヒモーたちと育ったので、ビヒモーや馬など、大きな動物が好きです」
ビヒモーとはシルトラース帝国内で、最も多く飼育されている大型獣のことだ。
「ビヒモーは極北へ向かった際に見たことがございますわ。ふわもふでとても愛らしいですよね。私も馬は好きです、特に瞳が」
ツァガーンナルからの答えに、ネーヴェも自身の記憶と好みを口にする。
「ペットは飼ったことがないですが、アーテルのように可愛い猫も好きですよ」
ツァガーンナルはアーテルを褒めることも忘れない。
「アーテルの黒い毛並みは、とても綺麗ですね。ネーヴェ達の様子を見ていると、ボクも傍にペットが居てくれたら、って思ってしまいますね」
ツァガーンナルからの賛辞を理解したのか、アーテルはネーヴェの腕の中ですまし顔をする。
「まぁ、アーテルったら。褒められてご機嫌ですわね」
ネーヴェはアーテルの機嫌の良さに笑みを浮かべ、ツァガーンナルと一緒に温泉を楽しみ始める。
宿にある温泉は源泉が複数あり、様々な入り方を楽しめるような設計になっていた。
「なかなかの広さですわね! (今はない)我が家のお風呂程ではありませんが……」
区画に到着したリリリリスは、眼前に広がる温泉群に及第点をつけながら、入浴を始める。
今リリリリスが入っているの温泉は刺激が少なく、様々な効果を含んでいるらしい。
「そう言えば、こちらの温泉の蒸気や熱を利用した調理法もあると聞きましたわね」
ひとしきり温泉の効果を堪能できたリリリリスは、この宿の出す料理にも興味を持ったのか、さっぱりしたところで「少し厨房へ参りますわね」と厨房に向かっていく。
「温泉……! ペットも入れるそうですよ。いきましょう、ルベアさん!」
ミア=リゼルの言う通り、ペットの入浴が可能な温泉もここでは用意されている。
ミアは頭にペットのヤマネを乗せると、ルベア・ベルニを伴って温泉の1つへと急ぐ。
「ええ、どんな温泉か楽しみね」
ミアから一緒に入ろうと誘われたことが、ルベアは嬉しかったりする。
(そんな風に友達と楽しむなんて、ちょっと前には考えられなかったし)
内心そう思いながら、ルベアはミア、そしてヤマネと共に温泉の1つへ漬かる。
今ルベアはミアが入っている温泉には、角質を柔らかくし肌が滑らかになる効能があるようだ。
「ヤマネさんもなんだか楽しそうです。こんな風に誰かと一緒に過ごすことのできる時間が、私は嬉しいです」
ミアは嬉しさを隠すことなく、嘘偽りない本心を口にして、ルベアやヤマネと共に過ごす時間を満喫していた。
「え。混浴あるんですか? うそでしょ……あ、水着なんですね。それは良かっ……良くはないんですけど!」
温泉の入口では、ノルン・クーゲルが従業員より説明を受けていたが、混浴できる温泉もあると聞き、思わず叫ぶ。
――僕はこれでも男なのですから。
そう思いながらノルンが同行するシルク・メイプルリーフへとこっそり視線を向けると、シルクはこう言った。
「もしかして迷子になりました? 大丈夫です。私がノルン君を案内しますから」
シルクは迷いなくノルンの腕をとると、混浴用の温泉へと一緒に向かい、その前にある体を洗う場所へ辿り着く。
なお2人とも借りた水着をしっかり着用している。
「慣れてなさそうなので、私がノルン君の髪や体を洗ってあげますね」
「髪を洗うのですか? 僕がシルクさんを見なくて済むなら……」
シルクの申し出にノルンは一瞬驚く顔を見せるも、だんだんと声が小さくなりながらも頷きを返す。
「? 見なくて済むってどういうことですか?」
「……う、あれになっちゃうかもしれな……いや、説明させないで下さいっ」
シルクは首をかしげ、ノルンが慌てて先に発した自身の言葉を打ち消しにかかる中、シルクはノルンの髪の毛を洗い始める。
「や、まぁ言わんとする所はわからないでもないけどさ」
ノルンとシルクのやりとりを見ていたのか、サニー・フォン・オルライトはそんなことを言う。
「お互いの体なんて見慣れているから、今更水着での混浴程度でどうのこうのと言うつもりはないな」
サニーに同行するゼラルム・エルホワイトも、サニーの言わんとしたことを口にした。
「というか、普段から仕事で泥やら砂やらに塗れる冒険者の人達に、それをどれくらい気にする人が居るのかすらもわからないし。今更じゃん?」
――今更水着程度でどうこうなる仲でもないしね。
サニーの内心を読んだのか、ゼラルムはこの話題を打ち切ろうと周囲に目を向ける。
「なるべくなら他人がいない時間帯を狙いたいものではあるが……」
サニーと2人だけで貸し切りというわけにもいかず、ゼラルムはサニーと共に借りた水着を着用すると、空いている温泉の一つの前に陣取り、サニーと互いに体を洗い始める。
「飼い主同士やペット同士でお友達になれるといいなー。勿論ペットいない人とも仲良くなりたいけど!」
ライオネル・ギシュムは、『コムギ』と名付けたコボルトの亜種を同伴している。
このコムギだが、見た目は二足歩行をするコーギーっぽい。
冒険者達の同伴するペットや、飼い主との交流に期待をしながら、ライオネルはコムギと共に賑わっている温泉へと足を踏み入れる。
「二足歩行なのに、温泉は犬かきなんだ……可愛い!」
ライオネルが温泉の効能に心地よさを覚える中、コムギはというと温泉の中で泳ぎ出している。
「うちのコムギを撫でてもいいよー! 撫でられるの大好きな甘えん坊なんだ! 可愛いでしょ?」
ライオネルは周囲の冒険者達に、コムギの魅力をアピールして交流を深めていった。
●調理します
そして厨房では、牛・奶が従業員達の許可を得て、調理スキルを駆使し始める。
「蒸し料理を作ってみたいアル」
奶が従業員に聞いた話では、ここでは温泉の蒸気や熱を利用した料理も出しているようだ。
「蒸し料理と言ったらやっぱり饅頭(マントウ)アルね」
奶は周囲にいる従業員達や、厨房に来た冒険者達に作り方を説明する。
「小麦粉とお水とドライイーストだけでできるアル。ワタシがいたところでは主食や軽食にしていた食べ物アル」
そう言いながらも奶は大きな器の中へ材料を入れ、手際よく混ぜていく。
手でこねてひとかたまりにしたところで、生地を休ませる。
「ちなみに中身は何もないアル。そこで、餡子の入ったものも作るアルよ」
発酵を進める間、奶は次の具材を作成すべく、調理の腕を振るっていった。
●モフります&食事します
ララノアは動物共感スキルで仔犬仔猫達が喜んでいることがわかると、全力で撫でくり回し始めた。
「おやつ美味しいでしゅか? ブラッシング? おまかせくださいっ」
ララノアの手が凄まじい速度で、仔犬仔猫達の頭と腹部と背中と前肢の肉球を撫でに撫でまくる。
……何だか彼女の腕が2本どころか6本に見えてきた。
そして今ララノアは、あそんでー、あそんでーと群がってくる仔犬仔猫達の中でもみくちゃにされていた。
「埋もれて沈んでも本望でしゅ! はぁあったかい! この癒し……たまりません……」
もふもふに包まれララノアは至福の表情を浮かべる。
「私はきっとこの日のためにお仕事を頑張ってきたのでしゅ!」
ララノアはそう言い切った。
「ごめんなさい、浮気するおねえさんを許して……!」
あまりに幸せそうなララノアの様子に触発されたのか、エミリアも『参戦』する。
「小さなもふもふちゃん達、私は仲間よ」
声帯模写スキルを駆使し、仔犬や仔猫達の鳴き声を真似ながら、エミリアはゆっくり近寄っていく。
(がっつり抱っこしたり、もふもふちゃん達に撫でまわされたりしたいわ!)
自身の願望を内心で叫ぶだけに留め、慎重な手つきでエミリアはまず仔猫から抱きかかえる。
「安心して。嫌がることは絶対にしないわ」
エミリアは動物交感スキルも併用して、仔猫仔犬達の感情を読み取りながら座り込むと、やがて他の仔猫達もエミリアの背中や膝へとよじよじ登り始め、混ぜて~と仔犬達が飛びついてきた。
そんなララノアやエミリア達の様子を、ラティアは芝生区画に生えた木の下から見つめていた。
「暖かくてふわふわで……気持ちよくて寝てしまわないように、注意しないと」
そう言いながらも、既にラティアは木を背もたれにして、もたれかかってくる仔猫や仔犬達に囲まれている。
「木にもたれかかって動物たちと一緒にお昼寝……っていうのには、ちょっと憧れているんですけど……」
ほんの少し意識を投げ出せば、その憧れは叶いそうだが、ラティアは意識を保つ努力をしている。
「流石にここで実践するのもどうかと思うので……」
腕の中で寝息をたてずに眠るクーデリアを守りながら、ラティアは眠気との戦いを続ける。
「んー、それじゃ一緒にごろごろしよっか!
その一方、屋内にいるシェオルは悩んだ末に、仔犬仔猫達と一緒に床にゴローンとした。
「あ、そうだ。お菓子ももらってきたんだけど、みんな食べるかな?」
そう言いながらシェオルは従業員に頼んで用意してもらった犬猫用のおやつを、仔犬仔猫達に差し出す。
すると仔犬や仔猫達は「かたじけない」とでも言いそうな雰囲気で、おやつに口をつけていく。
「Oh、礼儀正しい……。でもなんか、こういうのも可愛いな……」
喜んで群がってくると思いきや、礼儀正しい(?)仔犬仔猫達にシェオルは面食らいながらも、その食事風景を楽しそうに見つめる。
この頃には温泉を楽しんでいたライオネルも、コムギと共に到着していた。
「ふわぁぁ、皆お手入れされててふわふわもこもこ!」
ライオネルは周囲からよちよちと集まってくる仔犬仔猫達に触れ、その触り心地に歓声をあげる。
「大事に育てられてる子を見ると嬉しいよねー! 皆飼い主大好きーって顔してる!」
ソフトタッチで仔猫を撫でていると、コムギがやきもちを焼いたのか、ライオネルへとグリグリ頭を押し付けてきた。
「勿論コムギが一番可愛いよ!」
そう言ってライオネルは仔猫を優しく床に置き、笑顔と共にコムギを構い倒していく。
ライオネルにお世話をされて、コムギはようやく機嫌を直したようだ。
「モフモフで幸せです……」
その近くではエヴァンが至福の表情で、もふもふに埋もれていた。
周囲では仔猫達がてしてし、にゃーにゃー、仔犬達がわふわふと鳴いて、ころんころん。
「至れり尽くせりだねー」
動物共感を駆使したアルマも、もふもふを堪能している。
「……可愛くてここがキュンします」
アルマや仔猫仔犬達が戯れる様子を見ながら、エヴァンは静かに自分の胸に手を当て、密かに身悶えする。
「どうしたのー?」
周囲にいる仔犬仔猫達と一緒に、コテンと首をかしげるアルマを見て、エヴァンは動悸が激しくなる。
(ポクを萌え殺すつもりですか)
エヴァンの懊悩に気づくことなく、もふもふを堪能したアルマはエヴァンに告げる。
「たくさん遊んだし次はごはんだね!」
「……あ、お腹すきました」
言われてエヴァンも空腹に気づき、アルマに手を引かれ厨房に向かう。
その厨房では、奶の調理が仕上げの段階になっていた。
「この餡子は報酬としてもらった砂糖を使うアル。餡子が入った方は多分皆さんにも馴染みのあるものだと思うアルね」
再び生地をこねて発酵を進ませると、成型して餡子を入れた奶は調理スキルを駆使して饅頭を仕上げていく。
「ご教示ありがとうございますわ。発酵した時に出た水分やガスを抜くことが重要なのですわね」
厨房にいたリリリリスも、奶から作り方を教わり、平凡な皿スキルを駆使して同じように作り、蒸し器の中へと入れていく。
「それでは、どうぞ召し上がれアル」
蒸しあがった饅頭を奶は周囲の人達に提供し、リリリリスも自分が作成した饅頭のうち、自分が食する分を確保した後は他の人達へと分けていく。
「それではこちらの冒険者の方へツケておいてくださいませ」
リリリリスは料理を一通り味わったところで、従業員に宿代のツケ払いを申し出たところ、依頼で来てもらった冒険者達は無料なので支払いはいらないと返され、密かに安堵する。
「あの時より美味しくなっていますね! 工夫されていて嬉しくなります」
「一緒に考えたお料理とか飲み物がこうやって出てくると感慨深いものがあるよねー」
そして厨房に到着したエヴァンとアルマもまた、自分達が監修を務めた料理を食べさせてもらい、舌鼓を打っていた。
●引き続き温泉で
――男性用温泉。
「パパっとお湯を浴びたらもう一回遊んでもいいですか?」
温泉へと連行されてきたドロテアは、なおも仔犬や仔猫達に未練があるようだ。
ドロテアの提案に、ハーリドとスーはそれぞれこう応じる。
「今度はワタシの用事につきあってもらうのである」
「あんたはさっき猫達と遊んだはずだが、まだ足りないのか?」
もともとはハーリドの脱皮が近いということもあって、この温泉宿にも立ち寄ったはず、とハーリドやスーはドロテアに言い含める。
2対1の状況に、ドロテアは内心不満を見せるも表面的には温厚な表情を作り、温泉の1つへと早足で向かう。
「それじゃ全員でパパッと済ませましょう。かわいい犬猫が私達を待っています」
本当にサッと漬かってサッと出る素振りを見せるドロテアに、ハーリドとスーはそれぞれため息をつく。
「まずはしっかりと体を温めるのである。小さな生き物たちなら、別に逃げはしないであろう?」
「俺はハーリスの旦那につきあうぞ。さっき俺達はあんたにつきあったから、今度はあんたが俺達の都合に付き合う番だな」
などと言い合いながらも、ハーリドとスー、そしてドロテアの雰囲気は悪くない。
これが従来の付き合い方なのだろう。
――女性用温泉。
レティシアはイヴェールと互いに体を洗いあい、改めて周囲を見渡す。
「温泉……このように広い浴場もあるのですね」
そして一通り洗い終えると2人は女性専用の温泉に漬かる。
その頃には差し出した猫を撫でてもらえず、少し落ち込んでいたイヴェールも気持ちを建て直したのか、湯船に浮かぶレティシアの姿をまじまじと見つめる。
「髪や肌も綺麗ですし……少し羨ましいですね」
「お褒めの言葉にはありがとう存じます」
「……ところで、二の腕は胸の柔らかさと同じという噂を聞いたのですが……触れさせて頂いても宜しいですか?」
「イヴェール様も充分お綺麗で……え?」
そう言いかけたレティシアは、イヴェールからの問いかけに困惑し、少し思案の末に頷く。
「構いませんけれど……」
承諾を得たところで、イヴェールはレティシアの腕に触れていく、こう言った。
「出るとこ出て欲しい訳ではないですが、やはり髪や肌は少し気になります」
なお後にイヴェールは「噂は噂でしかなかった」と言ったとか言わなかったとか。
ネーヴェとツァガーンナルも、同じ温泉の中で会話を弾ませている。
「ツァガーンナル様の髪はとても綺麗ですよね。どんなお手入れをなさっていますの?」
「髪の手入れですか。ブラッシングもそうですけど、香油もオススメです!」
「まぁ、香油ですのね」
「ネーヴェ。お風呂から出たら、髪のお手入れ、させてもらえませんか? やり方、比べてみましょう!」
「宜しいのですか? ええ、是非」
髪の手入れを快諾したネーヴェに、ツァガーンナルはこんな頼みごとをする。
「それから、ボクのことはナル、と呼んでもらえたら嬉しいです」
「……なるほど、それでは……ナルさん、でいかがでしょう?」
「はい! ナルでお願いします!」
「ナルさん、ナルさん……ふふっ、早くこの呼び方に慣れたくって」
ネーヴェとナルことツァガーンナルは、温泉を通じ交流を深めていく。
少し離れた場所では、ルベアがミアの背中を流していた。
「せっかくなのでお背中お流しします。こういうの『流しあいっこ』って言うんですよね。私、憧れてたんです」
ミアは憧れていた時間の中を、自分ひとりではない誰かと過ごすことができて嬉しいようだ。
「私も、こんな風に友達と楽しむなんて、少し前まで考えられなかったわ」
そう答えるルベアの背を流し始めたミアは、『それ』を見てしまい、手を止める。
「……あんまり、見ないで……」
背に走る傷痕を見られたと感じ、震える声でルベアはミアに懇願する。
「……私、浮かれてましたね」
ミアの言葉にルベアは思わず「違う」と言いそうになる。
――いいえ、浮かれていたのは私の方。心配させるつもりはなかったのに。
ミアも内心思う。
(ごめんなさいといえば、あなたは気を遣ってしまう)
――だからこう言うしかない。
「お部屋に戻ったら、お手入れをしましょうね」
「……違うの。ミアさんの気遣いが、暖かさが私には嬉しくて――」
ミアもルベアも、こういうとき上手く言えない自分が、ひどくもどかしかった。
――男女とも入れる温泉。
ノルンは、シルクに髪や頭を洗われていた。
(あ、頭ごしごし気持ちいい……ってなんか騙されてる気が……)
「では、お湯をかけていきますね」
シルクからの声と共に、ノルンの頭に湯がかけられ、泡が流されていく。
そのままシルクの手で布が被せられ、水分をふき取られる。
そして自分の体も洗い終えたシルクは、ノルンを湯船へと誘導する。
「ではノルン君。一緒に入りましょうか」
「湯船にも一緒に漬かるんですね……わかりました」
シルクに言われ、抵抗を諦めたノルンは一緒になって温泉に漬かる。
(あーでも温泉気持ちいい……)
なるべくシルクに視線を向けないようにしながら、ノルンは温泉の暖かさに身を委ねていく。
その頃サニーとゼラルムはお互い体を洗い終え、同じ温泉に入っていた。
「しかし温泉もペット同伴が可能というのはいささかどうなのか」
ゼラルムはペットを同伴することで温泉の衛生面に問題がないか、疑念を抱いている。
従業員の話では、掃除はこまめに行い湯も常に新しいものにしているようだが……。
「というかそこの柵、工夫次第じゃ普通に覗けそうだよね」
ゼラルムと同じ湯船につかりながら、サニーは周囲を囲う柵の高さが気になるようだ。
「特にシーフのスキルって悪用効くし」
サニーの言う通り、シーフが使用できるスキルの中には壁を走ることが可能なものもあるが、サニーはこう言って自身の発言を打ち消す。
「やる必要ないしその気もないからやんないけどね」
サニーの言葉にゼラルムも頷く。
「まぁ混浴というか赤の他人と共に入るという時点で今更ではあるが」
――抜け毛やらなんやらも、ハーフビーストという種がいるから今更だしな。
ゼラルムはそう言って自身に折り合いをつけると、湯船の中へ体をさらに沈めていく。
「何時もご苦労様」
ロイは温泉で癒されたルプスの水気をふき取ると、水気のない場所でブラッシングを丁寧に行う。
温泉の暖かさとブラッシングの心地よい刺激に、いつしかルプスは眠りについていた。
ルプスを寝かしつけたロイはテスのもとに戻ると、同じ温泉に漬かる。
「今回のお化けは自然現象みたいなものだから、根本的な発生理由を解決しないとな」
「ゾンビは、まだ原理がありそうだし物理的でいいんだけど……」
依頼を振り返り、ロイとテスはそれぞれの所感を語る。
やはりテスはお化けが苦手のようだが、温泉近くに置かれた鍋に体を潜り込ませたレグルスを見ているうちに、落ち着きを取り戻す。
「更にいい宿になったね」
自分達の手掛けた宿が前よりも良くなったことを、テスは喜んでいた。
「うん良い宿だね。この先も不安な時はオレと居れば良い。離れないからな」
「うんありがとう。頼りにしてる」
湯気の向こうに浮かぶロイとテスの影がふと重なった……。
そんな雰囲気だった。
●依頼完了です
冒険者達は動物達と触れ合ったり、厨房で料理を作って振る舞ったり、同伴したペットを芝生の上や屋内、温泉で寛がせたりと、思い思いの形で同じ時間を過ごした。
やがて報酬が決まったところで、冒険者達は温泉宿から『報酬』を受け取り、それぞれ帰還していく。
妖精の出現とお化け退治がきっかけで、ここを訪れた冒険者達が宿で体験したことが、振り返って楽しいと思えるような思い出になってくれることを願いたい。
この温泉宿では、またのご利用をお待ちしています。
パヴェル・A・サムルガチェフは事情があり来られなかったが、温泉宿にはお化け退治を終えた冒険者達が、報酬を受け取るため立ち寄っていた。
「その節はお世話になりました。完成したのですねー!」
エヴァン・ピオネロは温泉宿の従業員達と挨拶をかわしながら、その完成を祝っている。
「この前いったお宿、いろいろ改修されたみたいだねー。お手伝いさせてもらった所とかいろいろ廻ってみよっか?」
そのエヴァンの隣で、アルマ・ヴァレンタインがエヴァンとつないでいる手を引いて促す。
「良いですね! その後を見学しましょう」
エヴァンはアルマの提案を快諾すると、アルマと手をつないだまま宿の中を廻り始める。
エヴァンもアルマも、この宿が温泉宿へとリニューアルされる際、その企画や商品開発などに携わっていたため、感慨深いものがある。
まだ顔色が良くないテス・クラルスを連れて、ロイ・アウレアは宿の従業員達と再会した。
ロイはテスと共に、この宿の温泉区画をペットの療養にも使えるよう、各配管の設計や建設に深く関わっている。
「テリーズ・トラ・トリュース! こんなに早く来れるとは思わなかったよ。――ゆっくりさせて頂きます」
出迎えに来た従業員達に頭を下げると、ロイは自分の背に身を隠しているテスへと視線を向ける。
そのテスだが、何かに怯えていた。
「……お化け……お化け、もう居ないよね?」
どうやらテスは、依頼を受けて退治したお化けのことが頭から離れないようだ。
「今回もお世話になるね」
ぎごちなく従業員に笑顔を作り、挨拶したテスは抱えている猫のレグルスが、じっと壁の一点を見つめていることに気づく。
「レグ!? 何も無い壁を凝視しないで!?」
悲鳴に近い叫びをあげて、テスは再びロイの背に顔をうずめる。
「凝視してもレグルスは毛を逆立ててないだろう? 大丈夫さ」
(そんなに怖かったか……依頼を受けなきゃ良かったかな)
内心ロイはそう呟きながらもテスに向き直り、テスを守るようにその肩を抱くと、猫のレグルスや狼のルプスと共に自分が設計を手掛けた温泉区画へと進んでいく。
その宿の中では『従業員』の仔犬仔猫達がころんころんと転がり、すぴーと寝ていた。
「はぁぁ、動物さんたちが……可愛い……かわいいのでし!」
もふもふ毛玉……もとい仔犬仔猫達を見て、ララノアは思わず歓声をあげる。
「かわいらしいワンちゃんにねこちゃん達ですね」
ララノアに同行していたラティア・ミゼリアも、眼前でとてとてと駆け回る仔犬仔猫達を前にして、頬を緩める。
「ちっちゃな子たちと遊びたいのだけれど、クレア(黒汗馬)を芝のエリアで遊ぶというかゆったりさせてあげたいのよねぇ」
ララノア達と同行するエミリア・シバが温泉宿の従業員に話を聞いたところ、クレアと名付けた黒汗馬を遊ばせる場所もあるようだ。
「エミリア様、ラティア様! みてくだしゃいっ。あぁぁこの子も、あの子も、かわうぃぃ」
どしたの? 遊んでくれるの? と見上げてくる仔猫仔犬達に、ララノアのテンションも高い。
ララノアは動物のおやつや動物のお世話セットをフル活用して、仔猫や仔犬達のお世話を始める。
仔犬仔猫達はララノアより差し出されたおやつにわーい、と群がり、ララノアの動かす道具類にぐいぐい頭を押しつけて、お腹を見せつつごろーん。
「いつも重たい荷馬車とか引いてもらったり、移動の時に頑張ってもらったりしているからねぇ。気性も荒くない子だし」
エミリアは名残惜しそうに仔犬仔猫達を見ながら、今はクレアの面倒を見るのが先と決めたようで、待機させていたクレアを芝生のスペースに連れていく。
そしてエミリアは、クレアを芝生の広場で遊ばせていく。
日頃の『業務』から解放されたせいか、クレアは伸び伸びと芝生の上を駆け回る。
「クーデリア、みんなと喧嘩したりしないでね……?」
ここでラティアはそれまで抱えていた兎を絨毯に降ろすと、仔犬仔猫達のもとへかわせる。
「では私もクーデリアと一緒にのんびりさせてもらいます。みんなのもふもふ、もこもこをたっぷり堪能したいです」
幸いなことに、本日はぽかぽか陽気で室内も屋外も暖かい。
ラティアやクーデリアと名付けた兎の周囲にも、仔犬仔猫達が群がってくる。
「犬さん猫さんたち元気にしてたー?」
そこへこの区画に到着したエヴァンとアルマも、仔犬仔猫達に挨拶する。
「あ、わんこ達がコロンコロンしています……見学に実践も付けましょう!」
エヴァンは仔犬達のはしゃぐ姿を見て混ざりたくなったのか、アルマにそう呼び掛ける。
アルマも快諾すると、一緒になってもふもふ毛玉……もとい仔犬仔猫達の中へとダイブする。
「こういう場所は初めてですか? 体を休めるにはとても良い場所ですよ」
イヴェール・イリュジオンは友人のレティシア・レインフィールを誘い、仔犬仔猫達がいる場所に来ている。
(犬猫どちらも好きですが……私は猫派!)
そんなイヴェールの期待に応えるように、好奇心旺盛な仔猫がよちよちと足下へと忍び寄ってきた。
「にゃーにゃにゃー? にゃにゃーん」
ていやー、と小さいあんよでぺしぺししてくる仔猫に猫語(?)で応じ、しゃがみこんで遊び始めるイヴェールを、レティシアは微笑まし気に見つめる。
「……ふふっ。可愛いと思いません?」
「ええ、とても可愛らしいと思いま……」
そう言いかけるレティシアへ、イヴェールは先の仔猫を抱え上げ「撫でてみませんか」と差し出す。
「いえ、私は……そうです、温泉にそろそろ入りましょう」
不意に近づかれたレティシアは反射的に後ずさり、それを誤魔化すように平静を装いながら、イヴェールの意識を温泉へと誘導し始める。
このときドロテアは友人のハーリド=ハーリスが温泉に用があるため、同じく友人のスー・ルーと共にこの宿の中を移動していたが、視界に入ったもふもふ毛玉……もとい仔犬仔猫達を目にするなり、そちらへと吸い寄せられていく。
「長い付き合いであるから快く了承はしたが……」
付き合う形となったハーリドは、やや遠くからドロテアと仔犬仔猫達の触れ合いを見守るにとどめる。
どうもハーリドは、普段扱い慣れていない小さな犬猫達を前にして、緊張しているようだ。
「しばらく遊んだら温泉に行く。それでいいな?」
スーは仔犬仔猫達に飛びつかれているドロテアから、辛うじてその約束をとりつけると、自分もこの場で横になる。
「もう! わかってませんね~スーちゃんは」
文句を言いながらも、ドロテアは噛みつこうともがもがする仔猫をやさしく離し、毛糸球を転がすと仔猫達も追いかけようと走り回り、ごろんと転がる。
ドロテアは無邪気な様子で遊び続けていたが、終わるのを待っていたスーが先に痺れを切らし、ハーリドも同調する。
「我々にも小さな生き物たちにもそろそろ休息が必要であろう?」
「尻尾なら俺にも旦那にもあんだろ、それで我慢しろよ」
ハーリドとスーにそれぞれ言われ、肘をがっちりと固められたドロテアは抵抗を止める。
「そうでした。ハーリドの脱皮する時期が近いのですよね。わかりました、我慢します」
ハーリドとスーはドロテアを引っ張り、温泉へと向かっていく。
「せっかくだから従業員の子と過ごしてみるよー。僕と一緒に過ごしてくれる子はいるかなー?」
なにやら不穏(?)な雰囲気を漂わせながら、シェオルが周囲を見渡す。
すると心なしか目つきの鋭そうな子猫達がシェオルの近くへ寄ってきて、将来貫禄が出そうな仔犬たちも足下でぶんぶかしっぽを振っている。
「おっ、来てくれた! 嬉しいなぁ、普段あんまり動物も来てくれないから……ここの子は本当に人懐っこいんだねぇ」
シェオルは自分が発したオーラ(?)に怯むことなく、懐いてくれる仔犬仔猫達が集まってきて嬉しそうだ。
「よーし、一緒に遊ぶ……よりは、静かに佇むようなのが似合う子たちだね……?」
シェオルは仔犬仔猫達と一緒にその場で寛ぎ始めた。
●温泉を楽しみます
とある縁で知り合ったネーヴェ・グラヌローザとハルハン・ツァガーンナルも、お化け退治を終えてこの宿に来ている。
ふとネーヴェはツァガーンナルにこう問いかける。
「ツァガーンナル様は、どんな動物がお好きですか?」
「ボクは、ビヒモーたちと育ったので、ビヒモーや馬など、大きな動物が好きです」
ビヒモーとはシルトラース帝国内で、最も多く飼育されている大型獣のことだ。
「ビヒモーは極北へ向かった際に見たことがございますわ。ふわもふでとても愛らしいですよね。私も馬は好きです、特に瞳が」
ツァガーンナルからの答えに、ネーヴェも自身の記憶と好みを口にする。
「ペットは飼ったことがないですが、アーテルのように可愛い猫も好きですよ」
ツァガーンナルはアーテルを褒めることも忘れない。
「アーテルの黒い毛並みは、とても綺麗ですね。ネーヴェ達の様子を見ていると、ボクも傍にペットが居てくれたら、って思ってしまいますね」
ツァガーンナルからの賛辞を理解したのか、アーテルはネーヴェの腕の中ですまし顔をする。
「まぁ、アーテルったら。褒められてご機嫌ですわね」
ネーヴェはアーテルの機嫌の良さに笑みを浮かべ、ツァガーンナルと一緒に温泉を楽しみ始める。
宿にある温泉は源泉が複数あり、様々な入り方を楽しめるような設計になっていた。
「なかなかの広さですわね! (今はない)我が家のお風呂程ではありませんが……」
区画に到着したリリリリスは、眼前に広がる温泉群に及第点をつけながら、入浴を始める。
今リリリリスが入っているの温泉は刺激が少なく、様々な効果を含んでいるらしい。
「そう言えば、こちらの温泉の蒸気や熱を利用した調理法もあると聞きましたわね」
ひとしきり温泉の効果を堪能できたリリリリスは、この宿の出す料理にも興味を持ったのか、さっぱりしたところで「少し厨房へ参りますわね」と厨房に向かっていく。
「温泉……! ペットも入れるそうですよ。いきましょう、ルベアさん!」
ミア=リゼルの言う通り、ペットの入浴が可能な温泉もここでは用意されている。
ミアは頭にペットのヤマネを乗せると、ルベア・ベルニを伴って温泉の1つへと急ぐ。
「ええ、どんな温泉か楽しみね」
ミアから一緒に入ろうと誘われたことが、ルベアは嬉しかったりする。
(そんな風に友達と楽しむなんて、ちょっと前には考えられなかったし)
内心そう思いながら、ルベアはミア、そしてヤマネと共に温泉の1つへ漬かる。
今ルベアはミアが入っている温泉には、角質を柔らかくし肌が滑らかになる効能があるようだ。
「ヤマネさんもなんだか楽しそうです。こんな風に誰かと一緒に過ごすことのできる時間が、私は嬉しいです」
ミアは嬉しさを隠すことなく、嘘偽りない本心を口にして、ルベアやヤマネと共に過ごす時間を満喫していた。
「え。混浴あるんですか? うそでしょ……あ、水着なんですね。それは良かっ……良くはないんですけど!」
温泉の入口では、ノルン・クーゲルが従業員より説明を受けていたが、混浴できる温泉もあると聞き、思わず叫ぶ。
――僕はこれでも男なのですから。
そう思いながらノルンが同行するシルク・メイプルリーフへとこっそり視線を向けると、シルクはこう言った。
「もしかして迷子になりました? 大丈夫です。私がノルン君を案内しますから」
シルクは迷いなくノルンの腕をとると、混浴用の温泉へと一緒に向かい、その前にある体を洗う場所へ辿り着く。
なお2人とも借りた水着をしっかり着用している。
「慣れてなさそうなので、私がノルン君の髪や体を洗ってあげますね」
「髪を洗うのですか? 僕がシルクさんを見なくて済むなら……」
シルクの申し出にノルンは一瞬驚く顔を見せるも、だんだんと声が小さくなりながらも頷きを返す。
「? 見なくて済むってどういうことですか?」
「……う、あれになっちゃうかもしれな……いや、説明させないで下さいっ」
シルクは首をかしげ、ノルンが慌てて先に発した自身の言葉を打ち消しにかかる中、シルクはノルンの髪の毛を洗い始める。
「や、まぁ言わんとする所はわからないでもないけどさ」
ノルンとシルクのやりとりを見ていたのか、サニー・フォン・オルライトはそんなことを言う。
「お互いの体なんて見慣れているから、今更水着での混浴程度でどうのこうのと言うつもりはないな」
サニーに同行するゼラルム・エルホワイトも、サニーの言わんとしたことを口にした。
「というか、普段から仕事で泥やら砂やらに塗れる冒険者の人達に、それをどれくらい気にする人が居るのかすらもわからないし。今更じゃん?」
――今更水着程度でどうこうなる仲でもないしね。
サニーの内心を読んだのか、ゼラルムはこの話題を打ち切ろうと周囲に目を向ける。
「なるべくなら他人がいない時間帯を狙いたいものではあるが……」
サニーと2人だけで貸し切りというわけにもいかず、ゼラルムはサニーと共に借りた水着を着用すると、空いている温泉の一つの前に陣取り、サニーと互いに体を洗い始める。
「飼い主同士やペット同士でお友達になれるといいなー。勿論ペットいない人とも仲良くなりたいけど!」
ライオネル・ギシュムは、『コムギ』と名付けたコボルトの亜種を同伴している。
このコムギだが、見た目は二足歩行をするコーギーっぽい。
冒険者達の同伴するペットや、飼い主との交流に期待をしながら、ライオネルはコムギと共に賑わっている温泉へと足を踏み入れる。
「二足歩行なのに、温泉は犬かきなんだ……可愛い!」
ライオネルが温泉の効能に心地よさを覚える中、コムギはというと温泉の中で泳ぎ出している。
「うちのコムギを撫でてもいいよー! 撫でられるの大好きな甘えん坊なんだ! 可愛いでしょ?」
ライオネルは周囲の冒険者達に、コムギの魅力をアピールして交流を深めていった。
●調理します
そして厨房では、牛・奶が従業員達の許可を得て、調理スキルを駆使し始める。
「蒸し料理を作ってみたいアル」
奶が従業員に聞いた話では、ここでは温泉の蒸気や熱を利用した料理も出しているようだ。
「蒸し料理と言ったらやっぱり饅頭(マントウ)アルね」
奶は周囲にいる従業員達や、厨房に来た冒険者達に作り方を説明する。
「小麦粉とお水とドライイーストだけでできるアル。ワタシがいたところでは主食や軽食にしていた食べ物アル」
そう言いながらも奶は大きな器の中へ材料を入れ、手際よく混ぜていく。
手でこねてひとかたまりにしたところで、生地を休ませる。
「ちなみに中身は何もないアル。そこで、餡子の入ったものも作るアルよ」
発酵を進める間、奶は次の具材を作成すべく、調理の腕を振るっていった。
●モフります&食事します
ララノアは動物共感スキルで仔犬仔猫達が喜んでいることがわかると、全力で撫でくり回し始めた。
「おやつ美味しいでしゅか? ブラッシング? おまかせくださいっ」
ララノアの手が凄まじい速度で、仔犬仔猫達の頭と腹部と背中と前肢の肉球を撫でに撫でまくる。
……何だか彼女の腕が2本どころか6本に見えてきた。
そして今ララノアは、あそんでー、あそんでーと群がってくる仔犬仔猫達の中でもみくちゃにされていた。
「埋もれて沈んでも本望でしゅ! はぁあったかい! この癒し……たまりません……」
もふもふに包まれララノアは至福の表情を浮かべる。
「私はきっとこの日のためにお仕事を頑張ってきたのでしゅ!」
ララノアはそう言い切った。
「ごめんなさい、浮気するおねえさんを許して……!」
あまりに幸せそうなララノアの様子に触発されたのか、エミリアも『参戦』する。
「小さなもふもふちゃん達、私は仲間よ」
声帯模写スキルを駆使し、仔犬や仔猫達の鳴き声を真似ながら、エミリアはゆっくり近寄っていく。
(がっつり抱っこしたり、もふもふちゃん達に撫でまわされたりしたいわ!)
自身の願望を内心で叫ぶだけに留め、慎重な手つきでエミリアはまず仔猫から抱きかかえる。
「安心して。嫌がることは絶対にしないわ」
エミリアは動物交感スキルも併用して、仔猫仔犬達の感情を読み取りながら座り込むと、やがて他の仔猫達もエミリアの背中や膝へとよじよじ登り始め、混ぜて~と仔犬達が飛びついてきた。
そんなララノアやエミリア達の様子を、ラティアは芝生区画に生えた木の下から見つめていた。
「暖かくてふわふわで……気持ちよくて寝てしまわないように、注意しないと」
そう言いながらも、既にラティアは木を背もたれにして、もたれかかってくる仔猫や仔犬達に囲まれている。
「木にもたれかかって動物たちと一緒にお昼寝……っていうのには、ちょっと憧れているんですけど……」
ほんの少し意識を投げ出せば、その憧れは叶いそうだが、ラティアは意識を保つ努力をしている。
「流石にここで実践するのもどうかと思うので……」
腕の中で寝息をたてずに眠るクーデリアを守りながら、ラティアは眠気との戦いを続ける。
「んー、それじゃ一緒にごろごろしよっか!
その一方、屋内にいるシェオルは悩んだ末に、仔犬仔猫達と一緒に床にゴローンとした。
「あ、そうだ。お菓子ももらってきたんだけど、みんな食べるかな?」
そう言いながらシェオルは従業員に頼んで用意してもらった犬猫用のおやつを、仔犬仔猫達に差し出す。
すると仔犬や仔猫達は「かたじけない」とでも言いそうな雰囲気で、おやつに口をつけていく。
「Oh、礼儀正しい……。でもなんか、こういうのも可愛いな……」
喜んで群がってくると思いきや、礼儀正しい(?)仔犬仔猫達にシェオルは面食らいながらも、その食事風景を楽しそうに見つめる。
この頃には温泉を楽しんでいたライオネルも、コムギと共に到着していた。
「ふわぁぁ、皆お手入れされててふわふわもこもこ!」
ライオネルは周囲からよちよちと集まってくる仔犬仔猫達に触れ、その触り心地に歓声をあげる。
「大事に育てられてる子を見ると嬉しいよねー! 皆飼い主大好きーって顔してる!」
ソフトタッチで仔猫を撫でていると、コムギがやきもちを焼いたのか、ライオネルへとグリグリ頭を押し付けてきた。
「勿論コムギが一番可愛いよ!」
そう言ってライオネルは仔猫を優しく床に置き、笑顔と共にコムギを構い倒していく。
ライオネルにお世話をされて、コムギはようやく機嫌を直したようだ。
「モフモフで幸せです……」
その近くではエヴァンが至福の表情で、もふもふに埋もれていた。
周囲では仔猫達がてしてし、にゃーにゃー、仔犬達がわふわふと鳴いて、ころんころん。
「至れり尽くせりだねー」
動物共感を駆使したアルマも、もふもふを堪能している。
「……可愛くてここがキュンします」
アルマや仔猫仔犬達が戯れる様子を見ながら、エヴァンは静かに自分の胸に手を当て、密かに身悶えする。
「どうしたのー?」
周囲にいる仔犬仔猫達と一緒に、コテンと首をかしげるアルマを見て、エヴァンは動悸が激しくなる。
(ポクを萌え殺すつもりですか)
エヴァンの懊悩に気づくことなく、もふもふを堪能したアルマはエヴァンに告げる。
「たくさん遊んだし次はごはんだね!」
「……あ、お腹すきました」
言われてエヴァンも空腹に気づき、アルマに手を引かれ厨房に向かう。
その厨房では、奶の調理が仕上げの段階になっていた。
「この餡子は報酬としてもらった砂糖を使うアル。餡子が入った方は多分皆さんにも馴染みのあるものだと思うアルね」
再び生地をこねて発酵を進ませると、成型して餡子を入れた奶は調理スキルを駆使して饅頭を仕上げていく。
「ご教示ありがとうございますわ。発酵した時に出た水分やガスを抜くことが重要なのですわね」
厨房にいたリリリリスも、奶から作り方を教わり、平凡な皿スキルを駆使して同じように作り、蒸し器の中へと入れていく。
「それでは、どうぞ召し上がれアル」
蒸しあがった饅頭を奶は周囲の人達に提供し、リリリリスも自分が作成した饅頭のうち、自分が食する分を確保した後は他の人達へと分けていく。
「それではこちらの冒険者の方へツケておいてくださいませ」
リリリリスは料理を一通り味わったところで、従業員に宿代のツケ払いを申し出たところ、依頼で来てもらった冒険者達は無料なので支払いはいらないと返され、密かに安堵する。
「あの時より美味しくなっていますね! 工夫されていて嬉しくなります」
「一緒に考えたお料理とか飲み物がこうやって出てくると感慨深いものがあるよねー」
そして厨房に到着したエヴァンとアルマもまた、自分達が監修を務めた料理を食べさせてもらい、舌鼓を打っていた。
●引き続き温泉で
――男性用温泉。
「パパっとお湯を浴びたらもう一回遊んでもいいですか?」
温泉へと連行されてきたドロテアは、なおも仔犬や仔猫達に未練があるようだ。
ドロテアの提案に、ハーリドとスーはそれぞれこう応じる。
「今度はワタシの用事につきあってもらうのである」
「あんたはさっき猫達と遊んだはずだが、まだ足りないのか?」
もともとはハーリドの脱皮が近いということもあって、この温泉宿にも立ち寄ったはず、とハーリドやスーはドロテアに言い含める。
2対1の状況に、ドロテアは内心不満を見せるも表面的には温厚な表情を作り、温泉の1つへと早足で向かう。
「それじゃ全員でパパッと済ませましょう。かわいい犬猫が私達を待っています」
本当にサッと漬かってサッと出る素振りを見せるドロテアに、ハーリドとスーはそれぞれため息をつく。
「まずはしっかりと体を温めるのである。小さな生き物たちなら、別に逃げはしないであろう?」
「俺はハーリスの旦那につきあうぞ。さっき俺達はあんたにつきあったから、今度はあんたが俺達の都合に付き合う番だな」
などと言い合いながらも、ハーリドとスー、そしてドロテアの雰囲気は悪くない。
これが従来の付き合い方なのだろう。
――女性用温泉。
レティシアはイヴェールと互いに体を洗いあい、改めて周囲を見渡す。
「温泉……このように広い浴場もあるのですね」
そして一通り洗い終えると2人は女性専用の温泉に漬かる。
その頃には差し出した猫を撫でてもらえず、少し落ち込んでいたイヴェールも気持ちを建て直したのか、湯船に浮かぶレティシアの姿をまじまじと見つめる。
「髪や肌も綺麗ですし……少し羨ましいですね」
「お褒めの言葉にはありがとう存じます」
「……ところで、二の腕は胸の柔らかさと同じという噂を聞いたのですが……触れさせて頂いても宜しいですか?」
「イヴェール様も充分お綺麗で……え?」
そう言いかけたレティシアは、イヴェールからの問いかけに困惑し、少し思案の末に頷く。
「構いませんけれど……」
承諾を得たところで、イヴェールはレティシアの腕に触れていく、こう言った。
「出るとこ出て欲しい訳ではないですが、やはり髪や肌は少し気になります」
なお後にイヴェールは「噂は噂でしかなかった」と言ったとか言わなかったとか。
ネーヴェとツァガーンナルも、同じ温泉の中で会話を弾ませている。
「ツァガーンナル様の髪はとても綺麗ですよね。どんなお手入れをなさっていますの?」
「髪の手入れですか。ブラッシングもそうですけど、香油もオススメです!」
「まぁ、香油ですのね」
「ネーヴェ。お風呂から出たら、髪のお手入れ、させてもらえませんか? やり方、比べてみましょう!」
「宜しいのですか? ええ、是非」
髪の手入れを快諾したネーヴェに、ツァガーンナルはこんな頼みごとをする。
「それから、ボクのことはナル、と呼んでもらえたら嬉しいです」
「……なるほど、それでは……ナルさん、でいかがでしょう?」
「はい! ナルでお願いします!」
「ナルさん、ナルさん……ふふっ、早くこの呼び方に慣れたくって」
ネーヴェとナルことツァガーンナルは、温泉を通じ交流を深めていく。
少し離れた場所では、ルベアがミアの背中を流していた。
「せっかくなのでお背中お流しします。こういうの『流しあいっこ』って言うんですよね。私、憧れてたんです」
ミアは憧れていた時間の中を、自分ひとりではない誰かと過ごすことができて嬉しいようだ。
「私も、こんな風に友達と楽しむなんて、少し前まで考えられなかったわ」
そう答えるルベアの背を流し始めたミアは、『それ』を見てしまい、手を止める。
「……あんまり、見ないで……」
背に走る傷痕を見られたと感じ、震える声でルベアはミアに懇願する。
「……私、浮かれてましたね」
ミアの言葉にルベアは思わず「違う」と言いそうになる。
――いいえ、浮かれていたのは私の方。心配させるつもりはなかったのに。
ミアも内心思う。
(ごめんなさいといえば、あなたは気を遣ってしまう)
――だからこう言うしかない。
「お部屋に戻ったら、お手入れをしましょうね」
「……違うの。ミアさんの気遣いが、暖かさが私には嬉しくて――」
ミアもルベアも、こういうとき上手く言えない自分が、ひどくもどかしかった。
――男女とも入れる温泉。
ノルンは、シルクに髪や頭を洗われていた。
(あ、頭ごしごし気持ちいい……ってなんか騙されてる気が……)
「では、お湯をかけていきますね」
シルクからの声と共に、ノルンの頭に湯がかけられ、泡が流されていく。
そのままシルクの手で布が被せられ、水分をふき取られる。
そして自分の体も洗い終えたシルクは、ノルンを湯船へと誘導する。
「ではノルン君。一緒に入りましょうか」
「湯船にも一緒に漬かるんですね……わかりました」
シルクに言われ、抵抗を諦めたノルンは一緒になって温泉に漬かる。
(あーでも温泉気持ちいい……)
なるべくシルクに視線を向けないようにしながら、ノルンは温泉の暖かさに身を委ねていく。
その頃サニーとゼラルムはお互い体を洗い終え、同じ温泉に入っていた。
「しかし温泉もペット同伴が可能というのはいささかどうなのか」
ゼラルムはペットを同伴することで温泉の衛生面に問題がないか、疑念を抱いている。
従業員の話では、掃除はこまめに行い湯も常に新しいものにしているようだが……。
「というかそこの柵、工夫次第じゃ普通に覗けそうだよね」
ゼラルムと同じ湯船につかりながら、サニーは周囲を囲う柵の高さが気になるようだ。
「特にシーフのスキルって悪用効くし」
サニーの言う通り、シーフが使用できるスキルの中には壁を走ることが可能なものもあるが、サニーはこう言って自身の発言を打ち消す。
「やる必要ないしその気もないからやんないけどね」
サニーの言葉にゼラルムも頷く。
「まぁ混浴というか赤の他人と共に入るという時点で今更ではあるが」
――抜け毛やらなんやらも、ハーフビーストという種がいるから今更だしな。
ゼラルムはそう言って自身に折り合いをつけると、湯船の中へ体をさらに沈めていく。
「何時もご苦労様」
ロイは温泉で癒されたルプスの水気をふき取ると、水気のない場所でブラッシングを丁寧に行う。
温泉の暖かさとブラッシングの心地よい刺激に、いつしかルプスは眠りについていた。
ルプスを寝かしつけたロイはテスのもとに戻ると、同じ温泉に漬かる。
「今回のお化けは自然現象みたいなものだから、根本的な発生理由を解決しないとな」
「ゾンビは、まだ原理がありそうだし物理的でいいんだけど……」
依頼を振り返り、ロイとテスはそれぞれの所感を語る。
やはりテスはお化けが苦手のようだが、温泉近くに置かれた鍋に体を潜り込ませたレグルスを見ているうちに、落ち着きを取り戻す。
「更にいい宿になったね」
自分達の手掛けた宿が前よりも良くなったことを、テスは喜んでいた。
「うん良い宿だね。この先も不安な時はオレと居れば良い。離れないからな」
「うんありがとう。頼りにしてる」
湯気の向こうに浮かぶロイとテスの影がふと重なった……。
そんな雰囲気だった。
●依頼完了です
冒険者達は動物達と触れ合ったり、厨房で料理を作って振る舞ったり、同伴したペットを芝生の上や屋内、温泉で寛がせたりと、思い思いの形で同じ時間を過ごした。
やがて報酬が決まったところで、冒険者達は温泉宿から『報酬』を受け取り、それぞれ帰還していく。
妖精の出現とお化け退治がきっかけで、ここを訪れた冒険者達が宿で体験したことが、振り返って楽しいと思えるような思い出になってくれることを願いたい。
この温泉宿では、またのご利用をお待ちしています。
マスターコメント
今回は宿を介し、妖精からの依頼を皆様が達成した後で思い思いの時間を楽しんでもらう、という内容でしたが、それぞれの選択肢におきまして、予想以上に楽しい時間を過ごされた方が多かったことから大成功と判定させて頂きました。
冒険者の手で改善が施され、様々な要素を帯びたこの温泉宿は、冒険者の皆様のおかげで繁盛することになるでしょう。
少しでも動物やペット達との触れ合い、温泉、料理といった宿の要素をお楽しみ下さったのなら幸いです。
改めてこのたびはご参加下さりありがとうございました。
また機会がございましたらよろしくお願いいたします。
イベントシナリオ易しい 報酬:標準25 / 4〜25人
2021年10月30日 01時48分27秒 公開
大成功
参加者
相談掲示板
ツァガーンナルです。 温泉に入れると聞いて! 選択肢2で、温泉でゆっくりしようかな。と。 温泉でご一緒してもいい人が居たら、一緒にお話したりしてみたいです
…私(ワタクシ)、リリリリスですわ。 今回は…温泉……普通に温泉を楽しむのも良いのですが……特有の料理…気になりますわね…!!
ネーヴェ・グラヌローザと申します。 飼い猫のアーテルと一緒に温泉へ浸かりに参りました。 >ツァガーンナル様 もし宜しければ今回もご一緒致しませんか?
こんばんは! …なぜ、なぜお化けが大発生しているんだろう…(蒼白) いい宿屋になったみたいだね 同伴温泉にロイと、ペットのレグと一緒に行こうと思うよ、よろしくね
>ネーヴェ お誘いありがとうございます! それは、ぜひ! 一緒してもらえるなら、とても楽しそうです! 猫さんも一緒に温泉、ですね! 楽しみましょう!
ライオネルだよ!よろしくね。 ミニコボのコムギと一緒に楽しむよー!