【初夢】ジャイアント★キリング
紀藤トキ
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シナリオID:406
オープニング
なんと、他の教団には許されぬ「しなりおたぐ」なる物まで与えられている。何故か!
……そう、パンダが去年までのジャイアント干支だったからだ。だが、今日からは違う。
新たなジャイアント干支の座をかけて、ありとあらゆるジャイアントが戦うビッグマッチ。
ジャイアント干支トーナメントの開催だ!
参加者はジャイアント種族の代表として戦って戦って戦い抜いて!
最後に立っていた物こそがジャイアントオブジャイアント!
新たな年のジャイアント干支となり、この世の栄華をわがものとするのだ!
集え、勇者よ! いでよ! 新たなるジャイアントよ!
ジャイアントヒューマン! ジャイアントエルフ! ジャイアントドワーフ!
ジャイアントリザードマン! ジャイアントハーフリング!
ジャイアントハーフビースト各種! ジャイアントゴブリン!
後それ以外の有象無象のジャイアントっぽい奴!
今宵、最強のジャイアントがこの四角いリングに生まれる!」
「……という夢を見たんじゃよ」
「つまり、ジャイアント吸血鬼代表としてこのワタシが……」
「出なくていいです」
※このシナリオは「夢オチシナリオ」です。シナリオ内容は架空のものであり、
アニエピカの世界観に一切影響を与えません。
報酬は冒険者ギルドからのお年玉です。
解説
マスターより
リプレイ
「良く集まったね、ジャイアント干支を目指す戦士たち。今宵の勝者はただ一人、与えられる勝利の証はこれだよ」
開会挨拶をするベゴニアの後ろでは、プレゼンターのリサ・ベイカーとバンビがチャンピオンベルトを掲げている。
「おお、凄いね。わくわくするなあ」
「見ごたえのある戦いがあるといいなー」
観客席ではララベル・サン・ディーベルとハガネが試合開始のゴングが鳴るのを待っていた。他にも有象無象の連中が見守っているようだ。
「ジャイアント~ジャイアントなポップコーンは如何ですか?」
そんな観客席の間をミルル・マルル・ピスタチオが縫う。ここを商機と見た彼女の商売道具はジャイアントなポップコーン。
「これを食べれば、あら不思議! あなたも今からジャイアント!」
「こっちに一つくれないかい?」
キュリアス=バルドゥが呼び止めて購入していく。一口食べたとたん、かっと目を見開いた。
「我こそは……ジャイアント吟遊詩人! この素っ頓狂な……いや勇猛な戦士たちの戦いぶりを、面白おかしく……克明に詩として遺す者なり!」
リングに上がりこそしないがジャイアントに目覚めてしまったようだ。一方、ハガネはお値段を見て声をかけるのを止めたらしい。
「こういう観戦のときの飲み物食べ物ってちょっとお高いよね……」
「そこはそれ、需要と供給のバランスですわ」
「うむ。ここに需要があるぞ、酒をもてい!」
試合が始まる前からできあがっているキュベレーがミルルを手招きする。
「ハイ、1000ACになりまーす」
「これはひどい」
ハガネは財布の紐をしっかりと閉めた。一方、キュベレーはノーガード戦法を貫くようだ。
「ぼったくりではないか。まあ良い、良く冷やしてよこすのだぞ」
「毎度ありー」
と、その時だ。
「ちょっと待ってください! 弱体ジャイアントには大会参加をご遠慮願いましょうか」
観客席から斧を片手にノックス・マグナが立ち上がる。彼の人差し指は参加者の中でひときわひ弱そうな外見のヤコブ・ヴィリアンを指していた。
「何ですと! このワタシを指して弱体とは。取り消しなさい!」
「これはどういうことでしょうか? 解説のノノアさん」
実況席に座っていたイオ・ラヴバロックが振ると、ノノアが考え込む。
「場外から直接相手を侮辱すれば対戦相手を固定できる、という狙いかしら」
「なるほど! おそらくはベゴニアさんの入れ知恵……もとい、ブックメイクでしょうね」
「ベゴニアさんですか?」
「彼女のフルネームはベゴニア・ライクマホン。自らリングに上がることもある武闘派プロモーターです」
実はベゴニアはレッサーパンダの関係者なのだが、演出上の都合で知名度が上のアライグマに扮したギミックを使用していた。彼女ならば、どうしても戦いたい相手がいるとノックスに頼まれれば、その程度の演出は軽くやってのけるだろうとイオが言う。
「ふむふむ、すごい方ですわね」
なんとなく、実況と解説が逆なのではないかと言う気もしてきた。そんなやり取りの間もリングの上と下はヒートアップ。
「もう、許しませんよ!」
「かかりましたね! このジャイアントヴァンパイアハンターの私があなたを狩ります!」
「ありゃりゃ……なし崩しだけど仕方がないね。それでは、1221年ジャイアント干支決定戦を行います! ふぁいと!」
ヤコブがノックスへ向かって飛び掛かった時点で、トーラがゴングを鳴らす。ノックスは最初の一戦に賭けていた。なにせ、夢の外でぼっこぼこにやられた相手だが夢の中なら結構勝ち目があるのだ。リベンジである。
「古来よりヴァンパイアハンターの武器と言えば斧! くらえ、プレジデントアックス!」
なぜか斧を振り回すノックス。
「わたしが聞いたことがあるヴァンパイアハンターは、鞭とか燭台で戦う人たちでしたわ」
「改めてそう聞くと何やらいかがわしい武器で戦っているようですね」
解説と実況がコメントを差し挟む間に、ヤコブが斧で真っ二つになった。リンカーンはゾンビも退治しているのだ。ゾンビの親玉に勝ち目などなかった。
「ふ……、どんな強大な吸血鬼かと思えば、とんだ評判倒れの貧弱青びょうたんでしたね。やれやれ、とんだ無駄足でした」
ここぞとばかりに敗者を言葉責めにして悦に入るノックスの肩を、トーラがツンツン突く。
「はい、そこ。凶器攻撃はレッドカードです! 退場!」
「あら。ルールでは凶器ありじゃなかったかしら」
「その通りです。が、リングの上では審判こそ正義です」
まさかのレフェリーからの攻撃。実はトーラ自身もジャイアントレフェリーとして参加しているのだ。故に、隙あらば参加者を追い落とす。隙が無くても追い落とす。油断も隙もなかった。
●
もちろんリングの上でも戦いは始まっている。
「私はジャイアントねこのシャトン・アルジェントよ」
「あら、私もジャイアントねこですが……」
名乗りをあげた二人の女戦士が慎重に間合いをはかっていた。シャトン・アルジェントとシャロン・ラ・モリエールは目を合わせたまま距離を保ってゆっくりと回る。じっと見つめあい、そっと目をそらし、隣り合わせに立った。猫的に決着がついたらしい。
「私はジャイアントねこ! 戌年を廃止して猫年にする者ッ!」
「私はジャイアントにゃんこ! 寅年に加えてもう一枠を奪う者ですよ!」
残念、キャットファイトなどなかった。しかし、キャラ被りとは狭き道。調整がうまくいくパターンばかりではない。
「戦士たるもの最強を目指すべし。最強の座に立つのは一人」
コーナーポストの上に立ち、びしっと二刀を交差させるカッコいいポーズをとったコハク。彼女は強さに貪欲であった。というより勝つ事に貪欲であった。故に手段など選ばず、卑怯な真似も辞さない。理解者など不要。最強とはすなわち孤高なのだ。
「狡猾かつ獰猛、すなわち最強……、最後に勝つのはこのオレだ」
ロープに身を預け、腕組みをした悠人・ラドルファスが薄く笑う。彼もまた、いい感じに出来上がっていた。故にコハクと目が合った瞬間に悟ったのだ。この二人は共に天を頂けぬ、と。
「コハクは最強の戦士。ジャイアントウルフ」
「オレはジャイアントダークウルフ……、悠人」
名乗りの瞬間、二人の背後に稲妻が落ちた、ような気がした。悠人の口角がニヤリと上がり、コハクががっくりと膝をつく。
「ダーク……。闇の力を得て最強に至る、その考えが無かったコハクの負け」
「アンタも悪くなかったけど、相手が悪かったね」
余人に伺い知れぬ激闘の幕が上がったかと思えば一瞬で下りていた。
「またも脱落者が出ているようですね。決まり手は何だったのでしょうかノノアさん?」
「にらめっこかしら。せめて汗の一筋でも流してからにして欲しいわね」
それは選ばれし魂の戦いだった。
「白と黒な奴がチャンピオンと聞いたが、そいつはどこだ? 白黒のよしみで応援してやろうと思ったのに」
観客席ではキュベレーが目を皿にしているが、まだ入場していないらしい。
「吟遊詩人としては王者の入場も見ておきたいところだ。いや、他の選手の名乗りも見逃せないぞ」
キュリアスも手帳を片手にリングから眼を放さない。いや、その手帳は師匠から貰った大事な物なのだろう? こんな酷い話でページを埋めるのはよすんだ。
●
「月はジャイアントエロフ枠だぞ! エルフではなくエーローフ!」
「私がジャイアントエルフに見える? 否!」
杖にエッチな感じで抱きついて色っぽい姿態ながら、発言は雰囲気皆無の月に対し、ちんちくりんのエルフが啖呵を切った。
「私はタイニー干支からの刺客、タイニーエルフのイネス・エレディア!」
「エルフ枠じゃない?」
「違うわ!」
「ならばよし」
同じ枠を奪い合う悲劇は回避された。が。
「月様!? え、えっちなのはいけないんですよ!」
「これはエッチなのではない、エロだ」
まるで圧倒的魔力で弱い魔法を放った大魔王のごとき言い草だった。が、確かにそれを許すだけの圧倒的パワーがある。と、イネスは思うが別に羨ましくはない。タイニーは希少価値があるのだ。時代に安易に迎合してくっ殺せだの肌色を濃くするなど不要。エルフたるものちっちゃくあるべし。
「駄目です。その衣装で殿方と対戦したら、月様があんなことやこんなことに……!」
「シャロンてばくそ真面目~。相手が殿方なら思うつぼだぞ」
月とて別に見知らぬ殿方とくんずほぐれつしようというのではない。月の衣装は布面積の小さなビキニにしどけなく羽織ったバスローブ。つまり下手に触れればポロリ! パカ倫の前に相手は爆発四散! という作戦である。その場合当人も退場するのではないか、と事前に教えてくれる友達はいなかったが、今から止めようという友達はいた。
「その破廉恥な野望、止めましょう。このねこねこタッグが」
「え、私も!?」
シャトンが巻き込まれた。ということはすなわち。
「わかった。ではエロタイニーコンビが受けて立つぞ」
「ちょっと待って欲しいわ。その略し方は違う意味になるんじゃないの?」
イネスがそう指摘するも、実況がそれを拾ってしまった。
「リングではタッグ同士の対戦が組まれたようですね。ねこねこvsエロタイニーの戦いはどこが見どころでしょうか」
「どっちも女性のペアね。ねこねこは体格が似通ってるから良いけれど、エロタイニーは身長が違うからコンビ技はきっとかけにくくなるわ。というか……」
「というか?」
「実況の人って真顔でエロタイニーって言わないといけないの大変よね」
そこはどっちもどっちである。
「と言っている間に、ねこがエロフを抑え込んでいるようです。しかし、苦しそうなのはねこ側か?」
「これは抑え込んでいる側が有利に見えるけれど、よく見るとそうし向けられているわ」
「ほら、実況されてますよ月様! 隠さないと!」
見えてしまいそうな月を、シャロンが身体を張って必死でガードしている。ああ、でも体積が足りずにガードしきれない。
「ところがぎっちょん、エーテルバリアだぞ!」
そのときふしぎなことがおこった!
「試合の様子が見えなくなっているようですね。ノノアさんこれは?」
「えーと……『説明しよう! エーテルの力を使って何でも防ぐエーテルバリアは、パカ倫の制裁を受ける状況からも気が向けば守ってくれるのだ!』らしいわね」
「そうでしたか。今はバリアで暴れても見えない、と。そういうことですね?」
じゃあ私が必死になって守らなくても良かったのでは? そんな悩める友に向けて、月が半月型の歪な笑みを浮かべた。
「この体勢から、フレイムゲイズを指にまとわせて脇をくすぐれば……。エロフ時空に飲まれたあなたの負けだね、シャロンさん」
もやもやした障壁の中で、真っ赤な閃光が炸裂した。ついで、打撃音が会場に響く。
「良く見えないけれど、音からすると脇に回った腕を逆にキャッチして捻りあげたようね」
「おっと、シャロンがいきましたね。音からするとこれは噂に聞くにゃんこ真拳でしょうか」
モザイク越しにどったんばったんするチームメイトを横目に、イネスとシャトンは睨みあったまま動かない。いや、動けない。
「パートナーを助けに行かなくてもいいの?」
「いや、タッグって言われても巻き込まれただけなのよね」
返答の間にも、じりじりとイネスが間合いを詰める。小さい、すなわち手足が短いイネスに打撃戦ができるのか? できる、できるのだ。シューターが扱う弓の張力が使い手に逆流し、ちびっこ特有の柔軟性をもって増幅する。その理屈をもってすればただのパンチが駄々っ子パンチへ進化するのは自明の理!
「間合い。勝ったわ!」
ぴょこたん、としゃがみ込んでからのカエルパンチは直前のとんでもモノローグが無かったかのように強烈だった。当たれば。
「そこは私の、関節技の間合いなのよね!」
マジカルな格闘世界においては王者の技、付け焼刃の打撃などものともせぬ! とシャトンが腕を掴み、極め、投げ……掛けてから一応聞いた。
「このまま投げるととっても痛いけど、やっていい?」
「ちょっと、このねこたちおかしいわよ! 夢世界なのになんでこんなガチなの!?」
涙目でイネスがタップすると同時にエーテルバリアのもやが晴れた。
「こ、これは……、月が完全にノックアウトされています。シャロン・シャトンのねこねこタッグの勝利です!」
「シャロンさんったら、凄かったんだ、ぞ……」
「月様も……、耳の弱点に気づかなかったら私の負けでした」
何があったのか分からないが、決着はついたようだ。接近戦でエロフの弱点が耳なのは、ハーフビーストの弱点が尻尾なのと同じくらい世界の理なので何の不思議もなかった。
●
「クーはジャイアントゴリラ、学名はジャイアントゴリラゴリラ。略してGGGよ」
クー=ウィッシュが、機械系相手だとかなり強そうな名乗りをあげる。今回はゴリラ王として戦いに挑むらしい。しかして、相手は誰か。
「フフフ……ここだ!」
「上なの? 飛ぶとはズルい」
見上げたゴリラ王の視界に気球が映る。そこから飛び降りるロイ・アウレア。シルクハットにタキシードと咥えた薔薇は危うい既視感を覚えさせる。仮面をつけてなかったからセーフだ。
「貴方は何者なの?」
「我が名は……ジャイアントぶぺっ!」
着地に失敗した。いろんな意味で目立つ登場に実況席も注目する。
「ジャイアントブペッ……。ノノアさん、ご存知ですか?」
「聞いたことはないわね」
だらだらと血を流しながら、ロイはなんとか立ち上がった。
「テイクツー。我が名は……ジャイアントリ・ア・充」
リア充の辺りにはなぜかエコーが掛かった。リア充というからには、相手がいる。言葉通りにリアルが充実しているだけではリア充とは呼ばれぬご時世なのだ。
「頑張れリアジュー!」「かっこいいよリアジュー!」
一人は銀髪で白のチャイナドレス。もう一方は黒髪に黒のチャイナドレス。装いこそ違うが二人で一人。双子ユニットのテス・クラルスが観客席で黄色い声をあげていた。なんとなく負けた雰囲気に追い込まれたクーの頬を冷や汗が伝う。
「くっ……、最終融合の許可を。え、確率が30%しかないの?」
「待ちな。どうやらあいつの相手は俺らしい」
脳内の誰かと相談を始めたクーの肩を押しのけて、新たに舞台にあがったのはアウル・アンサラー。ジャイアント干支に興味は無かった彼がこの場にいる理由は至極簡単で、依頼を受けたからである。
「今の俺はジャイアントモブ代表。つまり代理選手って奴だ」
「ほほう? 規約上は問題ないのでしょうか?」
ちらっと実況席から視線を向けると、主催のベゴニアが両腕で丸を作っていた。オーケーらしい。
「して、なぜ君はこのリ・ア・充の前に立つんだ?」
いちいちエコーがうるさい。
「俺の依頼人の名は、モブ・デスーノって言うんだがな。頭の中でそいつが言うんだ。リア充は敵だ……、ってな」
どうやら非モテの依頼人だったらしい。戦う理由としてはこれ以上ない位にシンプルだ。リア充死すべし慈悲はない。
「え? 最近、カップル増えてるよな? 俺達だけじゃなくない?」
残念、今回の参加者では君達だけなんだ。
「恨みはないが倒れてもらおうか。モブらしからぬ派手な戦いがオーダーなんでね。目立たせてもらうぜ?」
「仕方があるまい。受けて立とう!」
ぶちかましたアウルをロイがひらりとかわす。
「しかし、リア充もチャンスに追撃には出られなかったようですね。しゃくしゃく」
「避けたついでに指弾を撃っていたけど、試合巧者のモブはわざと転んで躱したようね。もぐもぐ」
もしゃもしゃとミルルから買ったジャイアントポップコーンを食べつつ答えるノノア。イオが食べているのは海よりも深い理由があってポップではないコーンである。ホワイトショコラは案外紅茶にも合うアレ。こんなめちゃくちゃな試合、実況も解説も食わずにやってられるものか。
「構わないわ。足りない確率はゴリラで補う! 最終融合承認! はあああああ!」
自分との対話で結論が出たらしいクーが余っている座布団とかビール瓶とか折り畳み椅子を回収している。レフェリーはポップコーンを食べてるので見ていないようだ。
「ジャイアントォォ~ゴリラァッ!! ゴリラニー! ゴリラマグナム!」
肩に座布団を装着し、椅子を振り回す。反対側の手には栓抜き。そう、これぞゴリラ王の究極形態だ!
「おっと、ゴリラ選手、どうしたことでしょうか。見た目はベビーフェイスでしたがこれは伝統的なヒールスタイルですね」
「栓抜きを服の中から取り出していれば完璧でしたわ」
解説コメントを他所に、勝てばよかろうなのだとクーが乱入する。ダーティプレイならお手のものな筈のアウルも不意打ちに反応が遅れた。追い込まれていたロイがロープ脇まで後退する。
「リアジューっや、リアジュー」「そこでアタッークだっ、いどめ~」
そこで双子テスが何やら応援歌を歌いだした。
「うおおおお、テスの愛が俺だけを救う! 俺達の戦いはこれからだ!」
打ち切りされそうな宣言と共にロイが復活。起き上がりざまに咥えていた薔薇を投げつけ、クーの手にしていた栓抜きを叩き落とす。
「レフェリー! 武器!」「武器だよ!」
マットに落ちた隠しようもないそれを観客席のダブルテスが指さすが。
「凶器攻撃の反則は、一段落するまで取らないのがお約束ですー」
トーラは見て見ぬふりをした。まあ、剣だの弓だの振り回すのがいるのに折り畳み椅子と栓抜きがアウトなのも微妙ではある。ノックスはどうしたって? そこはすべて審判の胸先三寸。そう、この空間の神はトーラなのだ!
「いや、武器ごときで反則とかいちいち取らなくてもいいだろう。常識的に考えて」
呆れたようにベゴニアが口を挟むと、風向きがあっさり変わった。
「わかりました! 合法です」
レフェリーもオーナーには勝てなかった。合法と言う単語に機嫌を良くしたらしいベゴニアは手にしたパイプをぷかぷか吹かす。混戦模様の一角を見て、隣に控えていたリヒャルトに顎をしゃくった。
「少しまだるっこしいな。キミなら気合を入れてやれるかい?」
「へいへい、ブックには従うよ。で、報酬はどれくらい?」
オーナーの指示を受けてリヒャルトが立ち上がる。彼の名はジャイアントスコーピオン。スパイダーとどっちにしようかなと悩んだ程度に愛着の無いリングネームだがこれも仕事だ。
「さあ、様子見してる招待選手やチャンピオンを引っ張り出してくるんだ」
●
「おっと、ここで新たな選手の参入ですね。主催者枠の招待選手ジャイアントスコーピオン!」
「スコーピオンというだけに毒霧を使うそうですわ。手に汗を握る展開になりそうね」
みつどもえの戦いは、一度はロイを倒したアウルがクーのゴリラパワーに追い込まれ、そのクーへ復活したロイが仕掛けるという泥仕合となっていた。観客の飽きを呼ばぬためにも、ここで新風をいれるのは間違ってはいない。
「さて、行くか。喰らえ、スコーピオンの毒霧を!」
ぶしゅう、と痒くなったり沁みたりする汁を乱戦トリオへ吹きかける。東洋の島国でテングマスターに習った殺人技だ! ……というギミックはベゴニア監修。大丈夫、観客の安全にも配慮した自然素材の植物性毒霧です。
「なんで俺よりダーティな奴が大勢出てくるかね……。とはいえ、仕事は仕事だ!」
片目を潰されながらも、せめてリアジューへ一矢を報いんとするアウルだが。
「かーゆーい! ゴリラ同調率低下、融合解除……っ!」
もろに毒霧を食らってしまったので鎧をパージしようとしていたクーがもつれてリングから転げ落ちる。
「チッ、どけって……」
押しのけようとしたアウルの脳内で、唐突に依頼人の声が響いた。
『もういい……。拙者は満足でござる。実は脱いだらすごいクーたんのボディプレス……最高で御座ったよ……ぐふっ』
「お、おお? ……依頼人がそれでいいならいいけどよぉ……」
釈然としないながらも、アウルがタップした。
「これがゴリラの勝利よ」
起き上がってドヤ顔をかますクーに、びしりとロイの指が突き付けられる。異議あり、ではなく。
「カウントしたまえ、レフェリー! 場外だろう」
ちらっとオーナーを見ると、頷いていた。トーラは出来る部下なので上司の意を汲む。
「1……2、略、10! リングアウトによりクー失格!」
「おおっと、いまレフェリーが数をごまかしたようにも聞こえましたが」
「審判は神ですから仕方がないわ。もぐもぐ」
「何だか知らないけど、楽になったね。次はアンタだよ」
「そうはいかん。俺にテスの愛がある限り、負けはしない!」
リヒャルトが非常梯子でロイを抑え込もうとする。反撃の期を伺いつつロイが観客席をちらり。一瞬の隙だった。隠し持っていたリヒャルトのフォークが刺さる。よく見るとなんか手持ちの何かを刺しているようにも見えるが。
「待て、待ってくれ。あまり血が出るとテスが心配する!」
「待てと言われて待つヒールはいないっての!」
見た目よりだくだく流れる血に、ロイが貧血になってきた気がしたところで、リヒャルトが手を放す。解放したわけではもちろんない。
「スコーピオン、ロープから反動を受けて……肘です! これは神代の伝説の悪役ジャイアントの必殺技!」
「イオさんはときどき解説より詳しいわね」
それでもリア充なら、リア充ならなんとかしてくれる!
「ポップコーン美味しいわ」「美味しいわ」
「テ、テス……!? ポップコーンに浮気するなんて……っ」
たまらずマットに沈んだロイだった。
●
さて、戦い終わって観客席に収まっているはずのノックスだが、なぜか全く落ち着けていなかった。
「試合で死んでしまうなんてとんでもない! このきゅーご員に任せなさい!」
アルマ・ヴァレンタインがぐいぐい迫ってくる。目当ては真っ二つになったヤコブらしい。そいつ、試合前から生物学的には死んでそうですが。
「そんなことはどうでもいい。さあ、患者を渡すのです」
「ええ。まあ、いいですけれど……」
いくら吸血鬼でも真っ二つになっているし、通りすがりの東洋人にしっかり死亡確認もしてもらったので問題ないだろう。というかずっと持ち歩いて噂されても嫌だし、などと思っていたノックスは折り畳み椅子を並べた即席寝台にヤコブの死体をリリースした。
「キミ、患者を適当に扱わない。ちゃんとくっつくように並べて」
「あ、はい」
なぜか助手扱いされている。まあ、アルマの気が済むようにしてやろう。宿敵を退治して気分もいい。なあに、治療なんてうまくいくわけがないさ。
「さあ! よみがえるのだ! このでんげきでーっ」
「電撃どこから出しました!?」
「ささやき、いのり、えいしょう、そしてねんじろなのです!」
駄目だ、この怪しげな儀式を続けさせてはダメだ。ノックスはそう思ったが、冒涜的な儀式の様子から目が離せなかったのだ。ああ、窓に窓に……! そして。
「ンー、ずいぶん良く寝た気がしますねぇ」
「ジャイアントなポップコーンは~如何ですか~」
「ン、スゥィィィトッ! 頂きましょう。ああ、アナタもどうですか?」
「……貰いましょう」
死んだ目のノックスが血色の良いヤコブと並んで座っている。蘇ったヤコブが吸血鬼じゃなくなったのでジャイアントヴァンパイアハンターライセンスではハントできなくなってしまったようだ。
「また血だらけの人が出たって。きゅーごしなきゃ。行くよ、助手さん達!」
あまつさえアルマの助手にされていた。
「俺はテスの膝枕があれば大丈夫だから。テス! テスー! 助けて、テス!?」
次の患者は付き添い付きで運び込まれてきた。血塗れだけど外傷はあまりない不思議な患者さんで、ドクターアルマの様子に怯えているようだ。では、付き添いのテスの意見を聞いてみよう。
「でも、ベッド脇で林檎を剥きながら看病するシチュエーションも良くない、ロイ?」
「良い」
そういう事になった。
場外にあるのはポップコーン祭りだけではない。ミルルだけにうまい汁を吸わせまいと立ち上がった戦士がいる。
「リーグにプロレスに観客席!! とくれば当然必要不可欠なモンがあるよなぁ!?」
「おせんにキャラメル。コハクはビールは飲めない」
敗退したコハクは素直に観客席で試合を眺めていた。負けてしまったからには仕方がない。あとは食欲を満たすのみである。
「いや、食い物じゃねーって。そう、賭け試合!! トトカルチョだぁ!!!」
ナハシュが声をあげれば、なんぞなんぞと物見高い観客の視線が集まった。
「いいか、現在の一番人気は……、ジャイアントパンダ! オッズは現在1.6倍だ」
「まだ出てこないのにか。まあ良い、初志貫徹だ。我はパンダに賭けるぞ!」
キュベレーがジョッキを掲げながらそう宣言する。
「コハクはじゃあダークウルフに賭ける」
孤高の戦士の倍率は4.2倍。闇の数的に悪くない。さっきの自分との戦いを見る人が見ればそういう評価になるのだ、とコハクはむふーっと喜んだ。ギャンブルなんて買った人が満足ならそれで良いのだ。
「おー、じゃあ僕は一番倍率が高い奴。えーと、誰? ジャイアントクビカリって人にしよう」
チャレンジャーなハガネはビール片手にそんな事を言う。名簿には載っているのだが、登場していない選手だ。
「クーもクビカリでいいよ。クで始まる仲間よね」
「首狩りたぁ、物騒な名前だな。まあどうでもいいけどよォ」
医務室を回避して観客席に座ったクーとアウルもそんな事を言う。……と。
『人よ、首狩りを呼んだか……?』
「誰? クーは呼んだ、かもしれない」
「おっと、登場演出かな。凝ってるね。これは腰を入れて応援しちゃおうかな」
キョロキョロと周囲を見回すクーと、心得た様子でコーナーの入場口へ目を向けるハガネ。いつの間にかそこに現れていたシルエット。
「……世界の平和のためにはやらねばならぬ。狩ってほしい首があるならば。狩るべき首が在るならば……」
ばさり、とマントを脱ぎ捨てて、現れたのはケン・Z・ブラッドリーだった。トランペットが高らかに響き、弦楽器が地を振るわせた。
「人よ願え。願えば狩ってみせよう、その首を! この『ジャイアント・クビカリ(首狩)』が!!」
これから一仕事行く感じの入場曲にあわせてケンはリングへ向かい、気配を消した。狙うは大物、パンダあるのみ。それまで隠れる作戦だ。
●
「ふふふ……、役者がそろってきたようだね」
ベゴニアが薄笑いを浮かべる中、スポットライトが上を向いた。
「また気球?」
否、そこにあったのは空中ブランコ! いつの間にか会場には天井が出来上がっていた。こまけーことはいいんだよ。
「パンダも可愛いけどね、やっぱり歌って言うのは偉大だと思うんだ」
煌めく衣装に、手には竪琴。キオルティスが自らの伴奏で観衆へそう語りかける。
「皆の心を潤わせたり、奮わせたり、偲んだり、喜んだり……、パンダよりも沢山のことが出来るからね」
「確かにそうだ。分かっているようだな」
うんうん、と頷くキュリアス。やはりジャイアント吟遊詩人を名乗る者としては音楽を大事にしたい。
「ここはやっぱり、この美貌の吟遊詩人である俺が代表として……、ジャイアント吟遊詩人を名乗ろうじゃないか」
「ん?」
頷いていたキュリアスがぴたりと止まった。
「いま、何と?」
「いや、俺は美貌のジャイアント吟遊詩人だなあ、って」
「ちょっと待った! それは僕だぞ!」
それは聞き捨てならぬ、とキュリアスが吠える。8000字ほど先に目覚めた立場としては、横入りは許せない。
「おや、でも美貌なのは……」
ここでキオルティスはクスリと笑って見せて
「俺の方じゃないかなあ」
などと続ける。この男、この煽り方は天然である。
「被ってるのはそっちじゃないよ! ……ッ、そこまで言うなら仕方がないようだね」
キュリアスは自らの楽器に手を伸ばし、それを見たキオルティスも空中ブランコに座ったまま竪琴に手を滑らせる。
「おや、これは場外戦が始まろうとしているようですね。ジャイアント吟遊詩人の座を掛けた戦いのようですが……」
「うーん、あまり汗は飛び散らないようね」
解説のノノアが少し残念そうなのは気のせいだろうか。さておき、先手を取ったのはキオルティスだった。
「Hey! yo! 輝く俺は吟遊詩人! まさかの邪魔は傍若無人! 井の中蛙は引っ込めよ! 身の程知らずはゴ―ホーム! 」
「貴方は知らない僕の腕前! それじゃ冴えない犬の遠吠え! 光って眩しい見掛けだけ! ええと、至って貧しい赤毛ハゲ!」
「いや、この赤毛地毛だからね!?」
なんか最後は思いつかずに適当に言っただけなのに、ちょっと悪い事をしたかもしれない。キュリアスは優しい目を向けた。
「ち、違うんだ。待ってほしい、どこから出たのか分からないけど、それは言いがかりだから」
ナルシストな彼にとっては決して聞き捨てならぬ内容だったが、こと口げんかにおいては必死になった方が負けである。酷い話だった。でも、この酷い話がこれ以上広まって最愛の妹の耳にでも入れば、死ぬしかない。
「わかった。よし、わかった。今日の所はキミに華を持たせよう……」
「……僕の勝ち、でいいのか?」
うむ、いいんだ。これ以上韻を踏んで何か書くなんて辛いだけで誰も幸せにならないからね。
「というか、勝敗どこでついてんだ、これ。聞いててもわからんだろ?」
そんな胴元ナハシュの言うのも道理で、勝者もジャイアント干支の戦場を後にした。もともとキュリアスはリングに上がるつもりは無かったようだが。
●
ここで更なる招待選手が現れる。
「今年は当然牛ですぅ! クマにぃ、渡す干支はないんですぅ!」
「そういうことだ。今年の干支は諦めてもらおうか」
赤コーナーからミルク・タインとホルス・タインの兄妹が現れた。どちらも身長二メートルを超える今大会屈指の大型戦士だ。解説席から思わずイオが身を乗り出す。
「おおっと! これは大きい。ジャイアントの名にふさわしいジャイアントの入場曲にはこれしかないでしょう!」
そう言いながら、イオは何やら年代物のレコードを取り出した。
「イオさんは大きい方が贔屓なのかしら?」
「いや、大きいだけでは駄目ですとも。私はテクニックを兼ね備えた偉大な古代戦士、ジャイアントB氏のファンなのですよ」
などといいながら、彼がセットした曲は上を向いて涙をこらえる一人ぼっちの夜のうた。海外でジャイアントB氏の入場に使われたことで知られる往年の名曲だ。観客もこれには大喜びでUSI! USI! とコールを繰り返している。
「あの白黒の二人がパンダだろ? え? 違う? まあ白黒だから我は応援するぞ! USI! USI!」
立ち上がったキュベレーがジョッキをガチャガチャ打ち鳴らしてリズムを取っていた。
「これがおれ達の人気……なんじゃろうか?」
「私たちはハーフビーストだからすき焼きにはならないですぅ!」
何のことか分からない様子の兄と、何やら察した様子でふんすと鼻を鳴らす妹と。
「なるほど、ウシね! 干支の座を明けてもらうにはイヌにこだわる必要はないわよね!」
「月様、おとなしく待っててくれるでしょうか……」
対するねこねこタッグは連戦である。シャトンはともかく、シャロンはちょっぴり気もそぞろだ。その隙をミルクは見逃さない。豊満な肢体をなまめかしく動かすと、美味しそうな雰囲気が猫の本能を直撃した。
「お肉……! ここにお肉がありますね!」
「シャロンさん!?」
待てを知っている狩人のシャトンと欠食児童のシャロンの即席タッグはコンビネーションに難があった。
「掛かりましたぁ! 肉食獣は消えてもらいますぅ! ホルス兄ちゃん!」
「そっちは任せたのじゃ、ミルク!」
「くっ、いつの間に……!」
「ここで兄、ホルスの強烈な突進がシャトンを襲います! これはまさに亜熱帯のモンスーン……、まるで全ての食材を刻んで混ぜるブレンダーのような力強さです!」
そう、ハリケーンじゃないしミキサーでもない。そんな大技を受けて立つシャトンの眼はまだ死んでいない。彼女の本領は関節技や投げ技だ。角を捕まえて捻り落とせば勝てる!
「両手で角を捕まえて100+100の200%! いつもの2倍のジャンプ力で400%、そしていつもの3倍の回転で1200%の威力になるわよッ!」
「これは東洋に伝わる武術の技、合掌捻りね。でも、技の相性が悪いわ」
「出場選手中最大のホルスの突進を食い止めるには、1200%でもウェイトが足りなかったのでしょうか」
勢いよく吹き飛ばされたシャトン。相方のシャロンは、と目を転じてみれば肉のカーテンに封殺されていた。
「む、むね肉……、むにゃむにゃ、もう食べられません……」
崩れ落ちたシャロンは実に幸せそうな顔だった。
●
「うーん……僕は誰にしようかな」
勝ち残っている面々の名前を眺めつつ、ララベルは悩んでいた。パンダ、首狩り、蠍、色々いるのだけれど、どこかワクワクが足りない。
「悩んでいるようだね。ポップコーン、食べるかい?」
「うん、ありがと……」
さっき名誉の撤退を選んだキオルティスが差し出すのを、よく見ずに一口。
「って、それは僕がジャイアント吟遊詩人に目覚めた時の!?」
キュリアスが慌てたようにそう言った、途端。
「ポップコーンと飲み物片手に応援する観客とは仮の姿! 僕が! 僕こそが観客座のジャイアント、ジャイアントザ観客だ!!」
立ち上がったララベルはそう叫びながら走り去った。売り子のミルルがニコニコしながら見送っている。
「……これ、何かまずいものは入っていないよね、レディ?」
「えー? 大丈夫、100%自家製ですよー。食べると、いちにょっき♪ 二粒食べると、にーにょっき♪」
ミルルはにっこり笑ってそう答えた。自家製なのは本当だけど何か入ってるかは答えないスタイル。素質が無ければ目覚める事もないどっかの街で猛威を振るった弓矢みたいなものだろう、たぶん。
ララベルがリングへ向かっていたところで、会場の照明が消えた。
「え? 何だろ? 暗いとドキドキしてくるなあ」
花道に手を掛けたところで、その手に添えられる別の腕。
「おや、舞台に上がりたいんですか? ではお手伝いしましょう!」
「ありがとう」
気を付けよう、甘い言葉と暗い花道。ライトが消えたのは新たな選手の入場の為なのだ。つまりここにいるのは……。
「舞台に上がれば僕の敵ですね。うふふふふ! では道を開けてもらいましょうか!」
「え、ええ??」
混乱するララベルに槌が振り下ろされる。
「どうして避けるんですか? 怪我しても這いつくばって懇願したらちゃあんと私が治してあげますから、ちょこまか避けないでくださいよぉ!」
「君は誰なの!?」
あたふたしつつもララベルは何とか距離を取った。
「ああ、ごめんなさい。つい気が逸ってしまいました。私はジャイアントパンダ12神将の1人、ギーゼラです」
なお残り11人はいない。あるいは本編完結後の設定集にだけ書かれる奴。
「ハイ名乗りましたから安心して血飛沫をあげてくださいねぇ!」
「滅茶苦茶だよ!?」
槌の風切り音と高笑いと悲鳴を背景に、青コーナーの奥から何やら走ってくる。小さな足音はひとつ、ふたつ、いや、無数。
「おや、ライトがつきましたね」
「照明の手違いかしら。青コーナーが、白色灯で照らされているわ」
まばらに明かりが注ぎ、闇と光がバランスよく整ったその瞬間。入場口から荷車が飛び込んできた。引いているのは人ではない。馬でもない。あれは――。
「レッサーパンダ……、同朋を良くも虐げてくれたものだね、ハッタ・ムラムラ!」
憎々し気にベゴニアが吐き捨てる。多数のレッサーパンダが血走った目で泡を吹きながら疾走した。それに引かれる荷車には巨大な十字架が。
「え、ちょっと。待って。もしかして……僕、出オチ!?」
「組み合わせが悪かったと嘆くといいですよ! あはははは!」
すれ違いざまにハッタ荷車にはねられたララベルが場外へと落下した。
来たなッ。観客席のキュベレーがジョッキを手に歓迎する。乾杯しちゃったからお代わり!
来ましたね。実況席のイオが咳ばらいを一つしてからそう言う。あ、ジャイアントなコーンと紅茶をお代わりで。
来たぞ。キュリアスが手帳を持ち直して固唾をのんだ。あ、ポップコーンください。
リングの上では勝ち残った戦士たちが停止した荷車へ油断なく注意を向けている。
ホルスとミルクのタイン兄妹は鼻息も荒く、武器を手に力強い構えを向ける。
ふうん……、と悠人は興味薄げにつぶやきつつ、視線は外さない。
リヒャルトはヒールらしくペッと唾を吐き捨て、闇に潜んだままのケンは口元だけをニィっと歪めた。
迎え撃つ一同に相対したギーゼラが、次の幕明けを告げる狂言回し役じみた雰囲気で大仰に一礼して見せる。
既に舞台を降りた戦士たちも、王者の帰還を固唾を飲んで見つめていた。
●
「……おや。出てこないですね?」
「あ、動きがあったようよ」
ハッタは演出過剰だった。もしかしたら、チャンピオンたるもの多少のダメージを受けておくのがバランス上正しいと思ったのかもしれないが。荷車に積みこまれた十字架に自らをしばりつけ、それでは飽き足らずに磔にされていた。手首足首に楔を撃ち込むオーソドックスな殉教者スタイルでガタゴト揺られた彼は、一戦交える前に出血多量で意識が朦朧としている。
「死んでるんじゃねぇか、これ……?」
嫌そうに近づいたリヒャルトがそう言う程度に、既に満身創痍だった。
「おれは死んではいない……。パンダたるおれはチャンピオン。干支は常にチャンピオンの物なのだ」
「しゃ、喋った!?」
後ずさったリヒャルトに代わり、ギーゼラが心得た顔でささっと近づく。
「さあ。ヒールしましょう。ヒールを求めてください、この僕に。さあ! さあ! さあ!!」
「不要……。チャンピオンに手助けなど要らぬ」
「ええ!?」
皆の嫌われ者ジャイアントパンダにつけば、滅多打ちになった仲間から回復を請われると期待していたのに。まさかの裏切りである。ゆらり、と大物っぽく起き上がろうとしたが果たせずじたばたするジャイアントパンダは、手のひらをくるっとした。
「いや、やはり手助けは必要だった」
「えー、助けて欲しいんですかあ? 僕に? どれくらいですかあ?」
「結構切実に」
「しょうがないですねえ! もう、そんなに求められたら私興奮してしまいます!」
そんな仲良しぶりを発揮しつつ、甲斐甲斐しく釘を引っこ抜いてはヒール。抜いてはヒール。
「うご! はあ……ぐげ! ふほ……はう! ……うひ」
「あははははははは! 楽しいですねえ!」
天国と地獄を往復するハッタと、天国に行きっぱなしのギーゼラのコンビを、観客はドン引きしながら見つめていた。
「ははは、面白いぞー。もっとやれー!」
いや、キュベレーだけは大ウケだった。なお、キュベレーのこの応援が無かったらハッタは自爆ダメージだけで立ち上がれずに終わっていた事を、吟遊詩人キュリアスここに記す。
が、リングの上の選手たちは観客とは別だ。ここまで生き残ってきた面々には不意打ち上等なダーティな顔ぶれも多い。
「弱ってるところを狙うのは常識だよ」
「チャンピオンが出てきたってなら、ヒールが仕掛けないわけがないね」
まず悠人が仕掛けた。リヒャルトが半分に折れた梯子を振り回す。ケンは様子見を決め込んだようだ。
「ホルス兄ちゃん、こういう場合どうするのぉ?」
「ヒーローが準備してる間に攻撃するのは良くないんじゃなかろうか」
一方、タイン兄妹はどっちかというと常識人よりだった。パンダとかいう熊族から干支を取り戻すのは必要だけど、なんか今のあいつらに殴りかかるのはちょっと、と一歩引く。
「さあ、これが頂上決戦になるのでしょうか。チャンピオンのパンダ軍団に、悪役トリオが仕掛けました!」
「軍団とかトリオとか出てくるセンスが時代を感じさせるわね」
昭和生まれが書いてるからね。さておき、悠人がコーナートップに駆け上がる。
「これは、神代のジャイアントが多用した、ムーンサルトプレスです!」
「相手が自分で十字架にかかって寝転がっていたら、うってつけよね」
ギーゼラが楔を全部ひっこぬくのが速いか、悠人が身体を叩きつけるのが早いか。パンダの楔はやけに念入りに打ち付けられている。まるで虐げられたレッサーパンダがここぞとばかりに恨みを晴らしたかのように。
「ダークウルフは強い。コハクは知ってた」
コハクが観客席で見守る中、悠人が飛んだ。
「同志ギーゼラよ、急いでくれ。ハリーハリー!」
「あははははは!」
コンビの意思疎通はなっていないが、それでもギーゼラの手が素早く動く。
「がはっ! 痛い……」
ずどん、と華麗に弧を描いた悠人がハッタに落着した。と、同時に戒めを解かれたハッタが下から悠人をホールドする。
「へぇ、さすがチャンピオン。効いて、なかったのか……?」
「あぐ、あぐ……」
効いていない筈がない。ハッタは虚ろな目になりつつ、腕は悠人の首へ両足は腰へ回る。身体が勝手に動いているのだ。まだ幼かった折に身体に叩きこまれた基本中の基本。
「これぞパンダ式ベアハッグ……、とうまい事を言ったつもりでしょうか」
「いや、技としては裸締めじゃないかしら? でも、ちょっと違うわね」
あの頃、幼いハッタはただ無心にしがみ付いていた。父に? 否。母に? 否。彼に技の基本を教えた最初の師の名は――
「タイヤ……。タイヤ、遊ぶ……、タイヤ……」
(く、極まっている……。だが、ウルフは落ちぬ。ここは、耐えて……)
悠人の意識が落ちた。気づくこともなくゆっさゆさと揺さぶっていたハッタを、トーラが制止する。
「すとーっぷ! すとっぷ、すとっぷだっていってるでしょー! チャンピオンでも退場させるよ!」
ところで、悠人がハッタとグラウンドで戦っている間、リヒャルトは遊んでいたわけではない。
「こ、こいつ……、強いね」
「うふふふふ、大丈夫、すぐ痛くなくなりますよぉ!」
無骨な槌を無造作に振るだけの、技も何もないギーゼラをリヒャルトは攻めあぐねていた。
「リヒャルト、一方的に追い詰められています。歳の頃も同じならば中性的な雰囲気も同じ、身長も体格も大差はないのにどこに差があるのでしょうか?」
「アクの強さじゃないかしら」
絶体絶命のその時だった。
「い、いけない。心臓が止まってるよ。きゅーご員さーん!」
なんとかハッタから悠人を引き離したトーラが慌てて声をあげた。しかし、アルマはロイで遊ぶのに忙しい。このままではこんな依頼で死人が出てしまうかもしれない! ヤコブ? どうでもいいや。
「だ、誰かヒーラーさんはいませんか!」
「あは? 回復魔法が御入用ですか? もしかして、私に言っています?」
「え、試合中の選手の人にはちょっと迷惑だよね」
「迷惑と言えば迷惑ですけれど、心の底からお願いされたらやぶさかではありませんよ?」
「……試合中に死んじゃったら困るし……。うーん、ここはお願いするよ!」
取引成立。ギーゼラはリヒャルトを放置して悠人の元へ向かった。顔色、青い。呼吸、してない。
「あはははは、死んじゃいそうです。僕が癒さないと死んじゃいますね! いいですよ! ヒールしてあげます」
高笑いが響く中、九死に一生を得たリヒャルトはよろよろとギーゼラの脇をすり抜ける。入れ替わりに、ギーゼラの背後へにぬうっと立つ一人の影。
「パンダ最強の使徒、ついに隙を見せたな……。このクビカリに!」
「うるさいな、治療中ですよ。邪魔しないでくださいよ!」
「覚悟は極まってるか。見事!」
掛けられた声にも見向きもせずヒールをかけ続けるギーゼラへ、ケンが木刀を振り下ろす。倒れたギーゼラの下で、ぴくりと悠人が動いた。
「試合を捨てて勝負に勝った。そういう事か」
硬い表情で言うケンの背後で、リヒャルトの戦いも終わりを迎えようとしていた。
「……何故かアイツには勝てる気しないけど、標的はパンダだよな……」
「ふひ……タ、タイヤを白く塗るのだ……」
共に満身創痍。どちらが先に倒れてもおかしくない。先に動いたリヒャルトが、最後に頼るは、ヒールプレイの花形たる――
「ここで出ました、伝家の宝刀毒霧です!」
朦朧としたハッタに毒霧が刺さる瞬間、白目をむいていた彼の意識が僅かに戻る。
「……うおおおお! おれが、おれこそが、ジャイアントパンダだぁあ!」
一声あげて、当然毒霧をええ感じに吸い込んで、仰向けに倒れた。チャンピオン、ハッタ陥落の瞬間だった。しかし、金星を挙げたリヒャルトも限界だ。そのまま前のめりに倒れていく。
「これは、立ち上がれないでしょう。ダブルノックアウトで幕切れのようです」
「レフェリーも首を振っているわね」
一拍おいて、観客が歓声を挙げた。そしてハッタが敗れると言うまさかの結果に、ジャイアントディーラーことナハシュが崩れ落ちる。胴元なのに少しだけ色気を出したのが敗因だった。
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「……これで残っているのは、ジャイアントクビカリただ一人、ですか?」
「何か凄く大事な事を忘れている気もするけど、今の混戦を制したのはそうよね」
「ふふふふふ……予想とは違うけれど、パンダは倒れたようだね。よくやってくれたジャイアント戦士たち……」
VIP席から現れたベゴニアが、プレゼンターのバンビとリサを従えてリングに上がり、ケンへと鋭い視線を向けた。
「そして今こそ! ジャイアントを名乗る全ての者達よ滅びるが良い!! レッサーパンダの新たな時代の為に!!!」
ぶわっと彼女を中心に暗黒オーラが吹き上がる。彼女は、彼女こそはジャイアントに虐げられしレッサー種の戦士。レッサーパンダの為に立ち上がった腹黒幼女なのだ! その証拠に、ハッタの荷車を引いていたレッサーパンダ軍団が集まってその姿を拝跪している。
「……チッ、何が何だかさっぱりわからんが、この間合いなら!」
仕掛けたケンが、オーラに飲まれて吹き飛んだ。
「馬鹿な、このクビカリがこんなに簡単に……!?」
突然現れたラスボスに、自分を信じて挑んでしまった場合のお約束だった。恨むならば対戦の組み合わせと勝敗をゆだねられたダイスを恨むしかない。
「ええと、つまり、彼女がラスボスということですか? どうしてレッサーパンダの為に……と、尋ねるのは野暮でしょうか」
「血沸き肉躍る冒険活劇『ベゴニアと秘密のレッサーパンダ』全12巻を読めば分かるそうよ」
ここでスポンサーからの宣伝です。つまり、どういうことかといえば。
「もしかして全部仕組まれていたってことじゃろうか?」
「小さいのに手のひらコロコロされているのはむかつくですぅ!」
どしん、とマットを踏み鳴らす重量級ウシ兄妹に、観客席から沸き起こるUSIコール。暗黒幼女ベゴニアから世界を救う戦士はここにいた!
「あ、そういえばパンダ軍団vs悪役トリオに加わってなかった選手もいたわね」
「団体同士の抗争ブックが長引くと、そもそもの起こりを忘れてしまうのはありがちではあります」
こうして、最後の戦いの火蓋が切って落とされた! 現実世界の干支を背負って立つホルスとミルクに、対するはベゴニアただ一人。だが、手を触れることなくケンを吹き飛ばしたその力は侮れない。
「というか、ここまで魔法を使ってくる選手いませんでしたからね。皆さん素直ですよねぇ」
「私も飛び散る汗とぶつかり合う肉体を熱く実況したかったからちょうどよかったわ」
隙あらば、もっと汗臭くなれよ、とか言いたかったらしい。残念ながら、今回の参加メンバーは汗臭い感じの人がいなかった。ここでホルスが斧を振るう。漢らしい筋肉質な躍動に、汗の飛沫がリングに虹を描いた。
「無駄だよ。さっきの男と同じように、お前も虚空へとばされるといい」
「く……、ミルク!」
飛ばされながらも投げた斧を、キャッチした妹がその勢いのまま横に薙いだ。まさに、完璧な流し切り。
「おおっと、流し切りが完全に入りましたが……、これはいけません」
「こういう時には入ってはいけない技ベスト3に入る技じゃないかしら」
期せずして敗北フラグを踏み抜いたミルクの斧が折れる。ベゴニアは全くの無傷。が、タイミングを逸らしたおかげでホルスも何とか踏みとどまった。額にぱっくりあいた傷から流血している。
「……ここはあの技を使うしかないじゃろう」
「え、でもあの技はまだ未完成じゃない!」
タイン兄妹には、滝に向かって人形を放り投げたり色々特訓したがまだ未完成な必殺技があった。確かにあの技ならば暗黒幼女にも通用するかもしれない。根拠はないがとにかくすごくそう思う。
「足りない確率はゴリラで補うと良いよ」
観客席からアドバイスが飛んだが、兄妹は聞き流した。未完成の技。ぶっつけ本番。近年だとフィギュアスケートのリンクでしか味わえない興奮が客席を満たしていく。
「プロレスだけに、お約束には従っておく方が面白いんじゃないかしら」
「と、いう視点で行けばベゴニアさんの変貌も昭和のお約束路線を感じますね」
悠然と構えるベゴニアに徒手のホルスが突進する。頭の角を前に倒したその技は、ねこねこタッグのシャトンを破った必殺技だ。
「問答無用の破壊力の前には、暗黒の力も為す術もないのでしょうか?」
「いえ、ベゴニアさんが身にまとっているのは暗黒に染まってはいるけれど、聖なる衣……。それを身に着けている者には一度見た技が通用しないのはもはや常識よ」
そういえば観客座を名乗るララベルもそんな感じの鎧をまとっていた気がするが、荷車ひき逃げアタックは見たことが無かった。そして、解説の言うがごとく。吹き飛ばされた側のベゴニアにダメージは無く、ホルスが逆に膝をつく。
「ふふふ、愚かな……。暗黒幼女に一度見せた技は……」
「行け、ミルク!」
どや顔のベゴニアを遮って、兄が妹を呼んだ。宙に浮いたベゴニアよりも更に高く飛んでいたミルクがベゴニアの両足を掴み、両の腕を蹄で抑え込んだ。
「な、なんだこの技は……、暗黒パワーでも逃れられないだって?」
「いっけぇええ! キャトルドライバー!」
どすん、とマットに幼女が突き刺さった。二人分、というかほとんどミルクの体重が落下の勢いを合わせてベゴニアを破壊する。技を掛けた時の身長差には目をつぶって欲しい。
「1……2……3……」
職務に忠実モードなトーラがカウントを取り始める。ベゴニアは眼を見開いて、四肢に力を籠めるが。
「なぜだ。なぜ立てない? 燃料は補給してきたばかりだ」
むしろ、そのせいで身体機能が低下している可能性には目をつぶった。あと、加齢にはもっと目を背けた。じゃあ、立てない理由に後は何が残っているというのか。何か見つけないと現実を直視せざるを得ない。
「……ふっ。そうか。私にはもう戦う理由がない。パンダの横暴を廃したその時から……」
ハッタはほとんど勝手に自爆していた気はする。だが、思い出してほしい。ベゴニアがこの大会を企画しなければ、ハッタがレッサーパンダを入場に使おうなどと思うことは無く、ぼっこぼこに釘を刺される事もなかったことを。風が吹かなければ桶屋はもうからないのだ。
「きゅー、きゅー」
「そうか、私を認めてくれるのか……、お前達」
相変わらず眼の血走ったレッサーパンダがペロリと頬を舐め、ベゴニアは安心したようにその目を閉じた。カーン、カーン、カーンと悼むかのようにゴングが鳴る。
「試合、終了です。今年のジャイアント干支は……なんと、ウシ! ウシとなりました!!」
「一周回ってこの結果は意外だったわね。祝福の紙吹雪が客席からも舞っているわ」
安牌過ぎて誰も賭けていなかったウシ兄妹の勝利に、負けトトカルチョ券が座布団と一緒に宙を舞う。さっきまで死んでいたナハシュは誰も勝たなかったので生き返った。おめでとう、おめでとう。丑年の新年おめでとう。
……今年もよろしくお願いいたします。
マスターコメント
イベントシナリオ(50人)普通 報酬:標準31 / 25〜50人
2021年01月21日 01時45分34秒 公開
参加者
相談掲示板
かかってくるがいい……
えいっえいっ(脛蹴り)
やめろ……
なるほど…この方が倒すべき相手…!うん、どう見てもパンダだね。 じゃあ、遠慮なく…倒させて貰おう。ていっ! あ、申し遅れたね。キオルティスと言うよ。 キオでもルティスでもお好きなように。
ロイ・アウレラです。ヨロシクお願いします。 こう言う依頼(ネタ)はどこかで呼ばれたかのように吸い寄せられるね。 おぉ…生き神様だ…(パンダ神を拝む)
ハイスピードキャスターのバンビですわ。 パンダ、パンダをたおせばいいんですの?
シャトン・アルジェントよ。 干支に猫がいないから、ジャイアント猫として猫として年を制定するわ。
イオ・ラヴバロックと申します、お見知りおきを。 聞くところによると、ジャイアントの中でも伝説的なジャイアントがいるそうですね。十六文キック……
No.9
我だ。 酒が飲めると聞いてやってきた観客である 白黒ゆえに我もパンダかも知れぬので応援してやろう……
テス・クラルスです 私はロイの応援要員になるよ よろしくね
シャロンです。よろしくお願いいたします。 私の拳がうなるときですね!(にゃんこ真拳のかまえ) 選手として出場します。
アルマだよ、どーぞよろしく。 せっかくだから、ボクはきゅーご員さんをやるよ。
25人目として参加したので、これで夢の開始が出来ますね。 わたしは実況か解説などをするので、被った方がいましたら変えれるわ。
ジャイアント・・・・なんにしようか? とりあえず、あれか?みんなでパンダを狩ればいいのか?(ハッタを見ながら)
ジャイ●ンとス●夫?
あたしとホルス兄さんは、こっちも丑年にスべく行動するわ。
ジャイアントな初夢ですね! よくわかりませんが、何やら縁起がよく、お金の香りがいたします♪ みなさま、よろしくお願いいたしますね♪
ギーゼラです。よろしくお願いします。 干支はどうでもいいですが、敵が多そうなジャイアントパンダ教につこうと思います。 皆で殺しあえる初夢なんて、私興奮してしまいます!
ちょっと思い付いたことがあるのでわたしはレフェリーをやろうと思います。 それでは皆さん頑張りましょう!