【恋眼】ウィリアムの眼球(ひとみ)に恋してる 決戦特設

アリオン・リュー
ウィリアム王子……よくぞご無事で。メアリー王女も心配していましたよ。
ウィリアム・リーンエス
やあ、助かったよ。みんな、ただいま。心配をかけたね。そして感謝を。僕の代わりにグリゼルダと戦ってくれた人達もいると聞いているよ。
アリオン・リュー
ええ、グリゼルダは強敵でした。でも、あなたが身を隠していたのは彼女から身を隠す為だけではなかったんでしょう? みんなそう噂しています。
ウィリアム・リーンエス
ああ! もちろんだとも。僕が聖霊節をスルーしてまで身を隠していたのは、グリゼルダの裏で糸を引いていた『あの男』を追い詰める為さ。君達冒険者が頑張ってくれたおかげで、ヴァルザード・レギンレイヴ侯爵が言い逃れできないほどの証拠が揃った。もう僕は逃げも隠れもしない。次はこちらから攻める番だ。君達も、もう少しだけ僕達に付き合ってもらえるかい?
悪の貴族ヴァルザード・レギンレイヴ侯爵の討伐戦が始まるようです――
(1月8日 【恋眼】決戦シナリオリリース予定!)
assignment 【恋眼】ウィリアムの|眼球《ひとみ》に恋してる
【ウィリアムの眼球に恋してる】連動とは、青の親指グリゼルダによる、ウィリアム王子の眼球狩り騒動、そしてそれに付随して各地で起こる死霊術師やアンデッド達による一連の騒乱を指す。また、事件の背後にはウィリアムの眼球のみならず命をも狙う何者かの思惑もあるようだ。
assignmentこれまでの流れ
リーンエス王国の第二王子ウィリアム・リーンエスは冒険者とのしての活動を隠れ蓑に、王国南西部で頻発している美青年・美少女連続失踪及び死体損壊事件の内偵を進めていた。しかし、依頼帰りにその一帯を治めるヴァルザード侯爵の領地内にある山中で彼の両の眼球を狙う女「グリゼルダ」の襲撃に遭い、子飼いの密偵部隊を壊滅させられてしまう。ウィリアム本人は辛くも命を拾うが、自らの意志で王城へは戻らず、姿を隠した。グリゼルダは雲隠れしたウィリアムを探し出す為、手下達を総動員してウィリアムの捜索を開始する。一方、リーンエス王家もウィリアム捜索と現地調査のため、冒険者ギルドに協力を求めた。
(2021/12/8追記)
王国騎士団と冒険者の合同メンバーで編成された捜索隊が襲撃現場で発見したのは、『僕はしばらく王都には帰れない。けれど、領内の捜索は続けてくれ』というウィリアム王子の残したメッセージであった。また、王子や直属の部下達が内偵を進めていたヴァルザード領近辺の美青年・美少女連続失踪及び死体損壊事件については、冒険者達の捜査により、メドゥの指先や悪逆貴族達、そして『来世の栄光』という名の宗教団体が関与していたことが明らかとなった。さらに、グリゼルダと利害関係にある死霊術師が起こした事件や、所属不明の吸血鬼による誘拐事件も報告されている。
(2022/1/7追記)
ウィリアム王子はついに王城へと帰還を果たした。冒険者たちがグリゼルダの背後で暗躍していたヴァルザード・レギンレイヴ侯爵の悪事の証拠を掴んだことで、「機は熟した」と判断したのだ。リーンエス国王ジョージ四世は直ちにヴァルザードに出頭するよう命じるが、侯爵はこれを断固を拒否。搭乗型神具『ティターン』で武装して居城に立てこもり、「来れるものなら来るがいい」と居直ったのである。
ウィリアム王子とメアリー王女は冒険者ギルドに協力を要請し、ヴァルザード侯爵とグリゼルダを引き離し、侯爵を討つ作戦を計画する。
assignment決戦の概要
戦域1:叛逆者ヴァルザード・レギンレイヴ侯爵及び神具ティターンの撃破関連NPC:メアリー・リーンエス
友軍:メアリー・リーンエス、王国騎士団/敵軍:ヴァルザード・レギンレイヴ(ティターン搭乗中)
戦域2:ウィリアムの偽結婚式。グリゼルダ及びキメラゾンビ軍団の誘引・足止め
関連NPC:ウィリアム・リーンエス、レイウェスト・バルダス
友軍:ウィリアム・リーンエス、レイウェスト・バルダス/敵軍:グリゼルダ、キメラゾンビ軍団
戦域3:キメラゾンビ生産工場の破壊
関連NPC:ポピー・アルルン、リーミル
友軍:ポピー・アルルン、リーミル/敵軍:ベラドンナ、眷属吸血鬼、死霊術師、キメラゾンビ軍団
assignment決戦のスケジュール
2022年1月8日 決戦シナリオ「【恋眼】決戦:ヴァルザード紛争」公開2022年1月15日 決戦シナリオ 出発
2022年1月26日 決戦シナリオ リプレイ公開
person_pin関連NPC
メドゥの指先の幹部『青の親指』にして、卓越した技量を持つ死霊術師。特に死魂を利用した戦闘力強化術と、魔獣やクリーパーの死体を利用した改造ゾンビである『キメラゾンビ』の作成を得意としている。ヒステリックで気まぐれなパワハラ体質だが、自身と近しいものを感じるベラドンナには家族としての愛情を注いでいる。
《本連動での動き》
グリゼルダは死別した恋人アランを死霊術で蘇らせる為、大陸各地に網を張り、長年「器」にふさわしい死体のパーツを集めていた。本連動においてリーンエス王国の第二王子であるウィリアム・リーンエスの蒼い瞳に恋人の面影を見出した彼女は、彼の両の眼球を手に入れる為、ウィリアム王子を襲撃。王子は取り逃がしたが、随伴していた王子の密偵部隊に壊滅的な被害を与えた。もちろんウィリアムのことはまだ諦めておらず、全力で行方を追っている。
ウィリアム王子の偽結婚式の招待状に騙され、激昂したグリゼルダは、参加者を|鏖殺《おうさつ》し、自らがウィリアムとの婚儀を行うべく、キメラゾンビの軍勢を率いて式場を強襲する
吸血鬼ヤコブ・ヴィリアンが「家族愛」をテーマに生み出した眷属の一人。「ヴィント奪還作戦」で主君ヤコブと片割れであった義姉ミモザを失ったが、ベラドンナ自身は生き延び、死体を求めてたまたま戦場付近に来ていたグリゼルダの養女として迎え入れられた。以前はほぼ独学で学んだ死霊術を操っていたが、現在はグリゼルダに師事している為、以前よりも高度な術を扱えるようになっている。
《本連動での動き》
自力では達成困難な自身の目的を果たす為、グリゼルダに協力している。グリゼルダからは自身の代理人として大きな権限を与えられており、グリゼルダの部下や自身の眷属を従え、各地で事件を起こさせている。
頭に血が上ったグリゼルダに置いてけぼりを食らったベラドンナは眷属達と共に、重要施設であるキメラゾンビ生産工場の防衛にあたる。
リーンエス王国第二王子。放蕩者の授恵者としての顔で各国を飛び回りながら、諜報面での活動も行っており、王族の中では特に冒険者とのパイプが強い。また、帝国奪還を志すレイウェスト皇子にも好意的であり、各国との交渉などの助力を行っている。諜報活動を得意としているが、授恵者としてのクラスはウォーリアであり、白兵戦において彼を上回る者はごく少数である。
《本連動での動き》
「たまたま両目が亡くした恋人にそっくりだった」という理由で、メドゥの指先幹部であるグリゼルダから襲撃を受け、子飼いの密偵部隊であった『リスの木』を壊滅させられた。ウィリアム本人は献身的な部下達のおかげでなんとか逃走に成功したが、グリゼルダの狂気に王都を巻き込むまいと考えたのか、今は自らの判断で姿を隠している。
ついに王城へと帰還したウィリアムは王家の敵、ヴァルザード侯爵を確実に討ち取る為、自らを囮にし、グリゼルダを誘い出す偽装結婚式を執り行う。
大陸全土を飛び回っているハーフリングの行商人。ツインテールと背負った葛籠がトレードマーク。しかし実は行商人は真の姿を隠す仮の身分で、その正体はウィリアム王子の子飼いの密偵部隊『リスの木』の構成員の一人である。
《本連動での動き》
密偵部隊『リスの木』の数少ない生き残り。グリゼルダ襲撃の際には王子に同行していなかった為、難を逃れた。特にウィリアムに重用されていたわけではなく、むしろ帝国崩壊後にスカウトされた新人スパイなのだが、上司や先輩が軒並みグリゼルダに殺された為、戦時特例で密偵部隊の隊長として扱われ、王家と冒険者ギルドの仲介役となっている。冒険者よ、早く王子を見つけてくれ(切実)
ウィリアム王子の妹にあたる王女。長い金髪と大きな青い目のお人形のような少女だが、宮廷のドロドロ人間関係の中で生きているだけあって気が強い。第一王女かつ唯一の王女、しかも遅くに生まれた末っ子ということで国王や王太子、ウィリアム王子の寵愛を一身に受ける影の女王。
《本連動での動き》
兄のウィリアム王子が行方不明との報を受け、王子捜索とヴァルザード侯爵領周辺地域での調査の責任者として手を挙げた。ウィリアム王子の配下の密偵や王国騎士の取りまとめ役。王国では立場の弱い女性かつ若年ではあるが、パンクリアース学園のフォルトゥナ学園長のような「新しい女性像」の象徴に育てばと願う国王や王太子、重臣らのサポートを受けつつ事態の収拾に乗り出した。
ヴァルザード侯爵討伐作戦においては、自ら前線に立ち王国騎士団の指揮を執る。
亡国となったシルトラース帝国の皇族唯一の生き残り……だと言われている。大陸一の美姫と謳われた母イダ・バルダス譲りの美貌を持つ十五才の美少年。
《本連動での動き》
帝都脱出の直後、ウィリアム王子の助力を受けたレイウェストはその借りを返す為にウィリアムの偽結婚式への参加を快諾した。だが、そんな彼を待っていたのはウィリアムが用意した花嫁衣裳であった。
冒険者御用達のとあるショップの敏腕店員。聖霊節の失恋で傷心中。
《本連動での動き》
ウィリアム王子の出した偽結婚式の依頼を本物と間違え、優良物件の確保を狙って参戦。しかし、ポピーは運命の悪戯により何故かキメラゾンビ生産工場へと送られてしまう。
リブラネスタの冒険者ギルド本部に配属されたばかりの新人受付嬢。いわゆるドジっ娘であり、普通ではありえないようなミスで周囲を驚かせることも。
《本連動での動き》
ウィリアム王子の出した偽結婚式の依頼を本物と間違え、傷心のポピーを誘って参戦。しかし、リーミルは運命の悪戯により何故かキメラゾンビ生産工場へと送られてしまう。
menu_book関連用語・情報
死霊術
|死霊術師《ネクロマンサー》と呼ばれる者が用いる、魂がマトリクス界へ向かう途上を邪魔して保管し、それをパワーソースに使うことを軸とする術。ロスガリア大陸の死生観に反する術なので、外法として扱われる。しかし、手っ取り早く力が欲しい者が飛びつく術でもある。
扱う死霊は人、動物など問わないが、昆虫の死霊などの術者に想像しにくいものは扱いにくい傾向にある。
術者が支配できる死霊の質と量は術者の力量に依存する。支配した死霊を燃料代わりにできるので自力よりも大きな規模の術を行使できるようになる反面、死んだ者のエーテルは基本的に生者の物より質が悪いので精密な術は行使しにくくなる。
キメラゾンビ
死霊術師によって改造されたゾンビの総称。素材に魔獣やクリーパーを使用することでより強力なキメラゾンビを作り出すこともできる。痛覚や恐怖はなく、特に頑丈な個体はバラバラにされるまで活動を停止しないものもいる。かつてヤコブ・ヴィリアンが作り出したバルディオンJrもこのカテゴリに属するアンデッドである。
ヴァルザード侯爵領と小領地群
リーンエス王国南西部の一地域。貴族派に属するヴァルザード・レギンレイヴ侯爵が治める大領地の周辺に、寄り子貴族達の小領地が複数集まっている。この地域では以前から美青年・美少女の連続失踪事件や死体損壊事件が相次いでおり、内偵に訪れたウィリアム王子もグリゼルダらの襲撃を受けて行方不明となった。
【ウィリアム王子の王城帰還フラグについて】
2021年12月9日~12月11日までにオープニングが公開された【恋眼】連動シナリオの総合結果により、ウィリアム王子が王城へ帰還できるかどうかが決定します。
対象となる全てのシナリオの成功・大成功の割合が「7割以上」の場合、ウィリアム王子は『機は熟した』と判断し、王城へと帰還します。
※不成立となったシナリオは、帰還フラグ計算の対象外です。
(2022/1/7追記)
対象となる全てのシナリオの成功・大成功の割合が「7割以上」を達成した為、ウィリアム王子は王城に帰還できました!
今日も飢饉対策の為、虹宝剣で荒れ地を耕していたレイウェスト。日が沈み、彼が疲れた体を休めていると、彼の元に部下がやって来た。
「殿下。リーンエス王国から、使者が来ております。ウィリアム王子からの手紙を預かっているとのことです」
「なに、ウィリアム王子から? 彼はメドゥの指先幹部に襲撃されて行方不明になったと聞いていたが……無事だったのか。すぐに通してくれ」
レイウェストの口元が綻ぶ。レイウェストにとってウィリアムは恩人であり、現状大陸最強の国家であるリーンエス王国との貴重なパイプだ。心情的にも世界情勢的にも、レイウェストにとっては失いたくはない縁の一つであった。
皇子の許可を得て入室した使者(レイウェストにとっても顔見知りの少女だった)は皇子に恭しく礼をし、レイウェストに手紙を差し出した。
――レイウェストへ。かつて僕を襲撃したメドゥの指先幹部をおびき寄せる為、僕は偽の結婚式を行う。ぜひ君にも参列してほしい。詳しいことは、手紙を持たせた僕の部下に聞いてくれ。
「偽の結婚式だと? 詳しく説明してくれ」
「――かくかくしかじかッス」
ウィリアムからの使者、ウィーズル・トレイドは最近王子の周りで起こったことを事細かに説明した。
「――なるほど、私が授恵者だからか。確かに、第二王子の結婚式に他国の要人が招待されていないのは不自然だが、非授恵者や戦後処理で多忙なシグルラン王に頼むわけにもいかないからな……危険な役目だが、彼に借りを返す良い機会だ。私にできることなら何でも喜んで協力しよう」
「ありがたいお話っス。王子もきっと喜ばれると思うっス」
●
「な、なんだこれは……!? 聞いていないぞ、ウィリアム王子!」
数日後、式場にて。純白の花嫁衣裳を着せられたレイウェストは恥じらう乙女のように顔を真っ赤に染めていた。
「とても似合っているよ、レイウェスト。大陸一の美姫と謳われたイダ・バルダス妃に生き写しだ」
レイウェストと対になる衣装――純白の花婿衣装に身を包んだウィリアムは爽やかに笑った。人形のように整ったウィリアムの笑顔は数多の乙女を蕩かす魔性の笑みだが、今のレイウェストには悪質な詐欺師のそれにしか見えない。
「か、からかわないでくれ! ……まさか、こんな形で貴方に借りを返すことになるとは思わなかった……全く、エフレムや父上がこの姿を見ればなんと言うだろうか」
――ひょっとすると私は、ろくでもない人物と縁を結んでしまったのでは……?
かつて王子と出会った頃に浮かんだ疑問が再びレイウェストの胸中に戻ってきた。
「こんなことに巻き込んでしまってすまない、レイウェスト。でも王子の結婚式だからね。怪しまれないように同格の美しい花嫁がいないとダメだろう? それに、何でもしてくれると言ったそうじゃないか」
ウィリアムは神妙な表情で謝辞を述べた後、悪戯っぽく片目を閉じた。レイウェストは憮然としつつ、言葉を返す。
「ほ、本当に必要な作戦なんだな……? 他ならぬ貴方の頼みとあれば、断るわけには行くまい。それに私にとって、貴方は失うわけにはいかない人だ。この衣装は誠に遺憾ではあるが、今日は貴方の剣となり、この虹宝剣を振るおう」
「ありがとう、レイウェスト」
「……授恵者として目覚めた日から、いつか貴方と肩を並べて戦う日が来る予感はしていた。だが、思ってたいたのとはだいぶ違ったよ」
姿見に映った己の姿から目を逸らしながら、レイウェストは深く溜息を吐いた。
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時を同じくして、ヴァルザード・レギンレイヴ侯爵領の城下町にある宗教団体『来世の栄光』の分神殿にも結婚式の招待状が届いていた。そう、王家は既にグリゼルダの王国での拠点の情報を掴んでいたのだ。
「ウィリアムが結婚ですって!? なんということでしょう! ああ、青く美しい瞳のウィリアム! 彼は私が愛するアランの生まれ変わり! あの眼球は将来を誓った私だけのものなのに! 今すぐ彼の元に行かなくては! 真の妻である私こそが式を挙げなくては!! 愛しい彼には指輪をあげて、私は眼球を貰いましょう。花嫁も、参列者も、全て全て、皆殺しよ!!!! 彼の花嫁はこのグリゼルダ以外にありえないのですから!!!!!」
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「グリゼルダ……。私はあんたと心中なんてごめんよ。どうせ、今から追いかけても間に合わないだろうし。だったら私はここで冒険者達を迎え撃つわ。この場所も、どうせ掴まれてるようだしね」
ヴァルザード侯爵領の外れにある、キメラゾンビ生産工場にて。ベラドンナは戦闘配備を急いでいた。グリゼルダに置き去りにされてしまったベラドンナは、キメラゾンビ生産工場で籠城戦をすることを選んだのだ。
「ここにはなかなか手に入らない貴重な素材がたくさんあるし、これだけ条件のいい土地もなかなかないわ。冒険者達になんてくれてやるもんですか」
キメラゾンビは製造に関して特殊な薬品や魔法の触媒を使用する為、本来容易く量産できるような代物ではない。短期間で大量生産できたのはひとえに侯爵の出資とこの工場の設備あってのものである。それに、ベラドンナ自身もキメラゾンビの開発に携わっていた為、この工場にはそれなりに愛着も湧いていた。
「さあ、いつでも来なさい、冒険者共! 今度こそ返り討ちにしてあげる。私を見ていて、ミモザお姉様!」
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年末の失恋で傷心のポピーは踊る小熊亭でリーミル相手に愚痴をこぼしていた。
「アタシだって色々頑張ってるのよ~。なのにさぁ、世間の男どもと来たら。色気!? 色気が足りないの!?」
「うーん……リーミルには良くわからないの。あ、そうだ! ねえねえポピーさん! この依頼書見てなの! なんかリーンエス王国の王族の方がご結婚されるそうなの。ギルドにも式参列の依頼がきてるの! 楽しそうだし一緒に行かない? 冒険者さんがいっぱい参加するみたいだから、ポピーさんも二次会で優良物件が見つかるかもなの!」
「王国王族の結婚式ですって!? それなら二次会にもセレブな冒険者がたくさん参加しているに違いないわ! もちろんアタシも行くわよ! これは玉の輿に乗るチャンスだわ!」
固く握手をするリーミルとポピー。そして二人は冒険者枠でビッグオウムに仲良く二人乗りし、空へと旅立っていった。しかしその数分後。ギルドの職員はとんでもない手違いをしてしまったことに気が付いた。
「あ、間違えてリーミルさん達、キメラゾンビ工場行きのビッグオウムの発着所に案内しちゃった」
●
「さて、準備は整いました。ウィリアムお兄様、今こそ冒険者の方々と共にヴァルザード侯爵に鉄槌を下しましょう!」
「ここからは僕達のターンだ。この国を侮辱し、食い物にしてきたツケは、まとめて払ってもらう」
別の場所にいる兄妹は、まるで互いに語り掛けるかのように言葉を発した。まもなく、決戦の火蓋が切られる。
メドゥの指先幹部グリゼルダと結託し、王位簒奪を企てたヴァルザード侯爵との決着の時は近い。
執筆:おおくまねこ