【西局】威力偵察という名の囮
革酎
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シナリオID:2217
オープニング
リーンエス王国西方に位置する、シラー砂漠。
日中は灼熱の陽光が降り注ぎ、夜はまるで別世界の様にぐっと気温が下がる極端な世界だ。そのうすら寒い闇の中で幾つかの騎影が、長年に亘って踏み固められた砂街道沿いに駆けてゆく。
先頭を走るのは、アクファリテ西方辺境伯麾下の護兵団にて長を務めるダルヴィン・ケルソー。その彼の馬に続く形で、部下の護兵団員達が同じく馬蹄を響かせている。最後尾には、大太刀を背負った狼の半獣人娘の姿があった。
一行は、遥か遠くに巨大な星形のピラミッドを望む位置で馬の脚を止めた。
「あれがラネンターカム陵か」
最後尾につけていた半獣人娘ロレッタ・レーゼンが鞍から跳び下りて、ダルヴィンの馬の傍らへと歩を寄せてきた。
「そう……西方辺境伯閣下が定める、太信党攻略に於ける最終目標」
ダルヴィンも地上に降り立ち、オアシスや膨大な数の遺構に囲まれる漆黒の巨影をじっと見据えた。ラネンターカム陵周辺には無数の篝火が立ち並び、夜の闇の中で不気味な光の列を形作っている。
近年シラー砂漠にて急激に台頭してきたバルバロイ組織『太信党』の本拠地であり、難攻不落の要塞ともいわれるラネンターカム陵は、太信党を叩き潰す上で、絶対に避けては通れない攻略対象である。
ルーヴェン・アクファリテ西方辺境伯は、このラネンターカム陵攻略に先立って、王国軍の進撃ルートを選定しようとしている。しかし太信党のラネンターカム陵周辺に於ける防衛線構築状況が今ひとつ掴めていない為、まずは少数精鋭による周辺索敵と兵力配置調査が必要となった。
今回、ダルヴィンは複数名の部下とロレッタを連れてラネンターカム陵を一望できる砂の丘にまで迫ったが、ここで援軍を待つ為に一旦足を止めた。
冒険者ギルドで募った授恵者達の力を借りなければ、正確な情報収集は出来ないと踏んだのである。
「なるべく正確な状況を掴む為に、調査班は限りなく敵に近い位置に近づけさせる」
ダルヴィンは部下達に振り向いた。彼らはいずれも、授恵者ではない。如何に正規兵として訓練されているとはいっても、その実力にはどうしても限界がある。
そこで冒険者やロレッタで威力偵察を敢行し、その傍らでダルヴィン率いる護兵団精鋭小隊で防衛線構造や兵力配置をつぶさに観察する、という手筈になった。
「明け方に、外縁部東側の防衛線に奇襲を仕掛ける」
「心得た。くれぐれも無茶はしない様に」
ダルヴィンに頷き返してから、ロレッタは南方向から接近しつつある幾つかの騎影に視線を転じた。冒険者ギルドで雇い入れた授恵者達が、追いついてきたのである。
●黄金色に輝く死の大地
リーンエス王国内地とシラー砂漠の領境全てに於いて、明瞭な地形変化がある訳ではない。
アクファリテ西方辺境伯やその寄り子貴族が設置した数々の砦や防御壁が人工の領境として南北に連なる形で点在しているが、その様な分かり易い領境というものは寧ろ、少数派かも知れない。
緑豊かな平原や丘といった景色を眺めながら西へと歩みを進めてゆくうちに、次第に無味乾燥な砂の色へと変じ、やがて広大な死の世界が広がってくれば、そこがシラー砂漠への入り口といって良いだろう。
このシラー砂漠に今、決して少なくない数の冒険者が集結しようとしている。
最大級の規模を誇るバルバロイ組織『太信党』との戦いを見据え、アクファリテ西方辺境伯や当地の冒険者ギルド等が、冒険者達を呼び集めたのである。
彼らの視線は斜陽が沈む稜線の向こう――太信党の本拠地たるラネンターカム陵とその一帯を、じっと見据えていた。
解説
マスターより
リプレイ
遥か東の稜線から、黄金色の陽光が射し込み始めた時。
シラー砂漠最大級のバルバロイ組織『太信党』が勢力圏として支配下に収めている区域の、外縁部東側防衛線の一角で盛大な破壊音が鳴り響いた。
砂漠の強烈な陽射し対策で全身をマントやバンダナ等ですっぽりと覆い隠したシルヴィア・A・カペルが、敵の注意を一手に引き受ける派手な範囲攻撃魔法を戦闘開始の合図としたのである。
太信党の兵力が詰めているのは基本的に、太古の遺跡や神殿、或いは古くから残存している遺構などであり、どちらかといえば大勢の人間が一同に詰めて生活するのに向いている構造物が多い。
つまり、どの防衛線にも部隊単位で兵力が配置されていると見て良い。
それらの人数を一気に引きずり出すには、矢張りタイダルストリームの様な轟音を響かせる一撃が、最も適性に優れているだろう。
だが、敵を一掃出来てしまう様な攻撃は、初手の誘い出しのみに限られる。今回はダルヴィン・ケルソー率いる護兵団の精鋭調査班から目を逸らす為に長期戦を仕掛ける必要があった。
「おっしゃあ! 派手に暴れて敵さんの戦力ってやつを推し測ってやんぜ! ブレイブファング傭兵団のお出ましじゃい!」
わらわらと群がり出る様にして迎撃に飛び出してきた太信党戦士団に、得物を二刀流に構えたハヤト=ガラン=ヴォルファングのしなやかな体躯が躍りかかる。
その圧倒的な速度、機動力は太信党戦士に驚きを与えたが、しかし戦意を喪失させるところまでは至っていない。寧ろ強敵相手に闘志を燃やしているといったところか。
そのすぐ後に、長刀を構えたロレッタ・レーゼンと、大剣を下段に構えたアデッサ・ハーレイが続く。
「砂顎とやらはまだ、出てこないのか。まぁ出てきた奴を片っ端から平らげれば、そのうち出てくるんだろうけどな」
盾役として敵戦士団の正面へと廻り込むアデッサ。砂地の為に足場は極端に悪いが、アデッサにとってはここは地元にも近しい場所であり、勝手知ったる何とやらではないが、寧ろ戦い慣れた地形ともいえる。
逆にロレッタは王国内地を主な活動場所としている為か、砂漠の様な極端にバランスの取り難い地形は少々苦手としている様にも見えた。
幸いにして前衛メンバーは全員、シルヴィアが仕掛けた加護の力で全身が蒼い輝きに守られ、足場の悪さによる行動制限は半ば帳消しという形になっていた。
「副会長殿、いよいよ岩蠍とやらが出てきたみたいだぞ」
シルヴィアの傍らで、同じく陽射し除け装備に全身を包み込んだローザリカ・L・ディオールが、不敵に笑った。パンクリアース学園に居る時の感覚がつい何となく蘇ってきてしまったが、ここは戦場だ。すぐに頭を切り替え、目の前の敵に集中する。
硬い外殻に覆われた巨大な蠍が三体、遺構の奥から這い出してきた。その巨躯からは想像も出来ない程の脚の速さだった。
他に、どこかから地鳴りが伝わってくる。砂顎も戦列に加わろうとしているのだろう。ローザリカは敵の布陣をざっと観察してから、仲間達に改めて指示を飛ばした。
魔獣使いは敢えて残し、岩蠍及び砂顎との直接対決に踏み込め、と。
「吸血鬼やゾンビは居ませんけど、相手にとって不足無しですね」
ローザリカから少し離れた位置で、ルアンナ・ミュラーが突き出した掌から氷の矢を撃ち放つ。良い機会だから、砂漠に住まう魔獣の耐性を見てやろうという訳だ。
負けじとばかりにローザリカも、大蠍の別の個体に接近戦を仕掛け、愛用の扇を叩きつける。手応えはあったが、流石に硬い。一撃で外殻に亀裂は入ったが、完全に砕け散るところまではいかなかった。
「成程、よく訓練されている」
一方でアデッサは、太信党戦士達の個人戦闘力、集団戦術の巧拙を横目でじっくり観察しながら、手近の岩蠍相手に大剣を振るい続けていた。
ローザリカが接近戦を仕掛けた別の岩蠍個体に対しても、自らの雄叫びで注意を引き付け、ローザリカに巨大な鋏が炸裂しない様にと気を配る。
ルアンナが続けてストーンブラストを放ち、ローザリカは愛用の扇から次なる技を繰り出していたが、決定打になる程の威力を叩き込むには至っていない。
しかし関節部が弱そうだと踏んだアデッサの眼力は、的を射ていた。大剣が大きな鋏と上腕部に当たる箇所の間を打つと、体液が迸りながら黒光りする硬い巨大鋏が砂地にぼとりと落ちた。
●砂塵渦巻く激闘
太信党の戦士団は、猪突猛進の脳筋揃いという訳でもないらしい。
冒険者達の派手な奇襲は、何かから目を逸らす為の偽装ではないかと疑う向きもあった。特に、指揮官クラスの戦士はよく訓練されており、そして冷静でもあった。
(……成程、太信党の指揮系統はどうなっているのやらと多少興味もあったが、少なくとも指揮官自身には優秀な奴は少なくない、という訳か)
最近合流した半獣人系の移民兵を装って、太信党戦士団内に潜入していたベルク・オスマット。仲間達の派手な戦闘を尻目に、伝令担当として太信党側防衛線内を走り回っていた。
敵はまだ、ダルヴィン率いる調査班の存在には気付いていないが、冒険者達の仕掛ける戦闘以外に目が向いてしまえば、発見されるのも時間の問題であろう。
(どれ……ここはひとつ、この首の値打ちを底上げしておこうか)
過日の戦闘で、アディ・メギロ・トルトブールという戦術参謀を失った首領ウザリ・クル・タハーラ。そのウザリからすれば、大事な頭脳役を殺害したベルクは目の敵にしていてもおかしくない筈だ。
事実、ベルクがこうして敵の内情を探っている間にも、アディ師殺害犯は敵の中には居ないのかという会話がちらほらと漏れ聞こえてきた。
これを利用しない手は無い。
(出来れば蛮族らしく、頭を狩れば機能不全に陥る程度の杜撰さであれば嬉しいのだが……今回のところは、そこまで見極める余裕も無いか)
ベルクは腹を括った。
わざと人目に付き易い形で指揮官クラスの背後に忍び寄り、刃を抜き払う。途端に、周囲の太信党戦士達が血相を変えてベルクを取り囲んだ。
「っち、アディ・メギロ・トルトブールとかいうのが間抜けで楽に殺せたからいけると思ったが……流石に厳重だったか。無念無念」
下手に芝居がからぬ様にと自然な立ち居振る舞いを心掛けながら、取り囲む太信党戦士達の刃を難無く躱し、その場を一気に離脱するベルク。
ここでベルクを斃せばウザリからの覚えもめでたいとばかりに、多くの戦士達がベルクを追跡し始めた。
だがこれで、ダルヴィン率いる調査班への意識は完全に、敵の中から消え失せたといって良い。
同じ頃、冒険者達が派手に暴れ回っている戦場では、砂地を貫いて巨大なミミズ型の魔獣が姿を現していた。噂に聞く砂顎である。
(支配が解除されると戦闘区域外へと逃げるってか? なら本来は魔獣使いから優先的に撃破するべきなんだろうが……今回は陽動も兼ねる以上、効率優先という訳にもいかんか)
アデッサは鈴の音を響かせる魔獣使いの位置を早い段階から視認していたが、しかし敢えて見て見ぬ振りをした。戦闘を長引かせてダルヴィン率いる調査班の情報収集時間を少しでも確保する為には、効率性は捨てるしかないのである。
「岩蠍の方はそろそろ、仕留めちまうか!」
個体毎の戦闘力を見極める為に敢えて防戦に廻っていたハヤトだが、砂顎の参戦に合わせて戦術を変えた。砂地であろうともお構いなしに健脚を発揮し、岩蠍の背後に廻ってから背面へと飛び乗る。胴部にも勿論、外殻の隙間はあった。そこに必殺の一撃を叩き込む。
途端に、岩蠍一体が巨大な動かぬ骸と化した。
「成程……矢張り生き物。胴部が弱点なのは人間と変わらないって訳か」
ローザリカはハヤトの接近戦を参考に、盾代わりの傘を構えたまま再び目の前の岩蠍に近づいた。幸い、標的たる個体は今尚、アデッサに意識が向いている。
扇が炸裂し、胴部に亀裂が入る。そこにルアンナが放った氷の矢が突き刺さると、この岩蠍も息絶えた。
残る一体の岩蠍も、ロレッタとハヤトの連携で一気に仕留めた。
と同時に、砂に覆われた大地が僅かに震える。冒険者達は真下からの攻撃を感知し、素早く位置を変えた。その直後に、不気味な巨大ミミズが砂中から屹立し、凄まじい勢いで宙空へと跳び上がる。そのまま軌道を変えて再び別の地点から砂の中へと潜り込んでいった。
●得るべきものを得て
硬さと突進力の岩蠍と、速さと奇襲の砂顎。
成程、実にバランスが良い――シルヴィアは治癒術で仲間達を支援しながらも、敵がただのテロリストなどではなく、しっかり整備された軍隊に近しい兵力を持っていることを改めて実感した。
一方で、太信党戦士団の動きが鈍い。正確にいえば、兵力配置に妙な偏りが生じている。アデッサとハヤトは早い段階から主な敵を魔獣に切り替え始めていた。
(ベルクが上手く、やってくれているんだね)
太信党戦士団内に潜入している筈のベルクだが、一部で騒ぎが起きていることから見て、恐らく正体を現した上で敵の注意を引き付けているのだろう。
ロレッタひとりで相手が出来る程に、太信党戦士の数が少しずつ減ってきている。冒険者達にすれば、対魔獣戦にほぼ全力を傾ければ良いという状況であった。
砂顎に対して積極的に仕掛けたのは、ローザリカとハヤトだ。
まずハヤトが鋭敏な感覚を駆使し、砂顎の予想出現ポイントを全員に伝える。そうして砂顎が砂地を破って巨大な姿を現した時には、ローザリカの抉る様なローキックが炸裂した。
強烈な一撃を浴びたその砂顎個体は、冒険者達を攻撃することも忘れて、すぐに別地点の砂中へと消えた。速さと攻撃力はピカ一だが、どうやら防御力や耐久力は然程に高くはないらしい。
更に別の砂顎には、シルヴィアの放つ魔力の本流が猛威を振るった。ハヤトの合図に合わせて、二体の砂顎を巻き込む様に上手くタイミングを合わせられたことも奏功した。
ルアンナも近くに出現した砂顎に対して先を見据えたかの如く、絶妙なタイミングで岩弾を炸裂させた。こちらも相当に手酷い打撃を被ったのか、攻撃を忘れた様な体で慌てて砂の中へ逃げてゆく。
この調子でいけば、ダルヴィン達の調査が完了するまで上手く持ち堪えられそうだ――誰もがそう思い始めた時、異変が生じた。
今までとは比べ物にならぬ程の巨大な震動が、戦域全体を覆い始めたのである。
「お……何だ、やたらでけェのが来るぞ!」
ハヤトが警鐘を放った直後、通常の砂顎とは比較にならぬ程の巨大な影が、まるで砂嵐かと思う程の砂塵を撒き散らして地上へと姿を現した。
余りに巨大過ぎる故に、宙空へと舞い上がることは叶わない。その代わり、一本の蠢く大樹の様にその場に屹立し、頂きに開く顎から酸性の消化液を撒き散らし始めた。
「これじゃあ、近づいて蹴りを入れるって訳にもいかないか」
流石にローザリカも前衛に立っての接近戦を諦め、仲間達への治癒支援へと廻らざるを得ない。
代わってシルヴィアとルアンナの攻撃魔法が主力となった。
「他の砂顎は俺達に任せろ」
「ちょこまかと飛び回る連中の方が、相手に廻すにゃあ性に合ってるぜ!」
アデッサとハヤトの申し出を受けて、この超大型砂顎の始末にはシルヴィアとルアンナが専任で当たり、ローザリカが全体の支援に廻る。
太信党戦士団の始末は、ロレッタが引き受けた。
通常サイズの砂顎はハヤトが出現ポイントを読み、アデッサの咆哮で注意を引き付け、そして攻撃が一本調子となったところへハヤトの素早い迎撃で仕留める。
たったふたりでも、盾役と攻撃役の連携は完璧に成立していた。
一方で、超大型の砂顎に向けてはシルヴィアとルアンナが容赦無く自慢の魔力を撃ち込み続ける。如何に体が大きいとはいえ、熟練の技と高い攻撃力を誇るふたりの魔法攻撃の前では、ものの数分と持たなかった。
と、その時、数百メートル程離れた地点の上空で、何かが光った。
ダルヴィンが放った、閃光塗弾である。調査終了の合図だった。
「終わった様だな」
二体目の砂顎を葬ったところで、アデッサが仲間達に呼びかける。これ以上の陽動は不要だ、と。
恐らくベルクも、別ルートでダルヴィン率いる調査班と合流する筈だ。そこで追撃の手を断ち切り、無事に帰還しなければならない。
ここからは、最も難しいといわれる撤退戦へと入る段だ。
●調査完了
撤退戦に入る直前、アデッサとハヤト、ローザリカの三人で魔獣使いを一気に殲滅した。
それまで砂顎や岩蠍相手にばかり注力していると読んでいたのか、魔獣使い共はいざ自分達に矛先が向けられると完全に慌てふためき、ほとんどまともな対応も出来ぬままに次々と討ち取られていった。
敵の追撃に対しては、シルヴィアがエーテルの靄を放って敵の視界を妨げた。砂漠では砂嵐が舞うことはあっても、靄が浮き出ることはほとんどない。見慣れぬ視界妨害に、太信党の戦士達は戸惑いを見せた。
冒険者達はそのまま一気に、戦線を離脱した。
追跡らしい追跡が見られなかったのは、シルヴィアの放った靄が余程に敵の警戒心を誘ったのであろう。
それからしばらくして、大きな砂の丘を東に越えた辺りの地点で、ダルヴィン率いる調査班と無事に合流を果たすことが出来た。
シルヴィアやローザリカが治癒術を施すまでもなく、ダルヴィン達は傷ひとつなくピンピンしていた。
更に少ししてから、ベルクが合流してきた。寧ろ彼女の方が全身細かな生傷ばかりである。相当に追撃がキツかったのだろう。シルヴィアが苦笑しながら治癒術を施す傍らで、ベルクも何ともいえない表情で頭を掻いていた。
「皆さんのお陰で想定していた以上の情報を掻き集めることが出来た。今後はこの情報を基準にしてラネンターカム陵攻略の戦術設計を立てることになるかと思う」
「西方辺境伯に、お手伝いを約束しましたからね」
ダルヴィンの称賛に対し、シルヴィアがベルクへの治癒を施術しながら肩を竦める。
その傍らでは、ローザリカが他の面々から聞き取った細かな所感をメモに書き留めていた。
「これは後で、ダルヴィン殿にお渡しするよ」
「有り難い。西方辺境伯にはしっかり、恩を売っておくと良い。必ず応えて下さる方だからね」
どうやらローザリカの思惑は、ダルヴィンには見透かされているらしい。ダルヴィンにさえ読まれているのだから、西方辺境伯ルーヴェン・アクファリテには完全に腹の内まで見抜かれているだろう。
それでも西方辺境伯はきっと、嫌な顔ひとつ見せない。寧ろ、そういう気概は大歓迎だと喜んでくれる筈だとダルヴィンは太鼓判を押した。
冒険者は、功績を上げてなんぼの商売。
最前線で命を懸けて戦う者達は、その辛さを誰よりもよく分かっているのかも知れない。
マスターコメント
ショートシナリオ普通 報酬:標準6 / 4〜6人
2022年06月11日 22時44分40秒 公開
相談掲示板
ヒーラーのローザリカ、よろしく頼もう。 威力偵察……ひいては精鋭小隊が発見されないよう陽動のように立ち回る必要のある依頼だね。 多く情報を取る為にも精々派手に暴れようじゃないか。 どの敵からどう叩いていくか。そういったことを相談できればいいだろうか。 ちなみにではあるが。以前、砂顎およびそれを使役する魔獣使いと戦った際は、 魔獣使いを撃破するなり砂顎は戦闘区域外へと逃げて行く様子が見られた。 (【酔頸】西方辺境伯 https://alpaca-connect.com/world/world0/scenario/2003 ) もしかすると今回も魔獣使いを先に倒しきってしまうと魔獣が逃げ出し、 十分な情報を集めきれない可能性があるのかな? 逆に、戦う数をコントロールしたり、僕たちが撤退する際には有利に事を運べるとも思う。 個人的にはそのあたりも少し気にかけて行きたいかな。
シルヴィアだ。今回はよろしく頼むよ。 ローザリカは敵の情報が書かれた報告書をありがとう。 どの敵も一般人には脅威だから、ダルウィン達の部隊が見つかれば全滅は大いに有り得る……私達は派手に暴れるのが第一だね。どの敵の対応をするか大まかにでも決めておいた方が良いかも。 >砂顎 魔獣使いに強く支配されていて、後衛を積極的に狙ってくるのだったかな。今回も同じ可能性は高そうだ。となると対策もしやすいし、ダルウィン達から目を逸らすために利用も出来そうだね。 ローザリカが言ってくれたように魔獣使いを倒せば砂顎は逃げてしまうようだから、ギリギリまで引きつけておきたい所。 時間帯は明け方、光源については心配いらなさそうだ。 砂漠での戦闘だからバランス感覚は持って行きたいな。砂顎が移動する時の震動も分かりやすくなるかも。敵位置の把握には超視覚や超聴覚も良いし……何を持って行くか考えてみるね。
ウォーリアのアデッサ・ハーレイだ。今回は宜しく頼むぜ。 護兵団精鋭小隊から敵の目を逸らす為にも、俺達はできるだけ派手に暴れる必要がある……って訳だな。 ちなみに。護兵団精鋭小隊の調査終了=俺達の威力偵察終了 の認識で良いか? >砂顎 魔獣使いが倒されて支配が解除されると戦闘区域外へと逃げるなら、 本来は魔獣使いから優先的に撃破するべきなんだろうが――今回は陽動も兼ねる以上、効率優先という訳にもいかんか。 とりあえず、俺は付与値を上げてシーザーロアによる執着付与で釣り上げを狙ってみるぜ。 >岩蠍 岩蠍と相対した事はないんだが、個体戦力としては砂顎よりも確実に厄介そうだ。
シーフのベルクだ、よろしく頼む。 囮として暴れるなら我ほど適任は居ないだろうな、何せ奴らの戦術参謀を殺った本人だし( とりあえず指揮系統を探りたいな、部族単位でのピラミッド式なのか箒式なのかでまた対応が変わってくる。
キャスターのルアンナです、今回はとにかくガンガン暴れればいいんですよねっ!( 魔獣使いから倒してしまうと、砂顎が散ってしまうのですよね。 敵をこちらに引き付けるのが主目的なので、わざと非効率に戦って長引かせるのが良いのでしょうか。
護兵団精鋭小隊の調査終了=俺達の威力偵察終了の認識で良いと思う。 陽動だし、ある程度は戦いを長引かせるのに賛成だ。あ、万が一ダルウィン達が見つかったら全力で魔獣使いを仕留めに行くつもりだよ。 >スキル 特性はブルーフレアとハイパーヒーリングオーラにしようかなと思っている。アクションは範囲攻撃のメテオライト、岩蠍対策の破鎧砕、ヒールを持って行くつもりだよ、まだまだ考え中だし変更するかも。
そうだね、僕も護兵団精鋭小隊の調査が無事に終わるまでという認識だった。 それまでにひとつでも多く情報を集めてやろうじゃないか。 アデッサ君の砂顎戦でのシーザーロアでの引き寄せや、 ベルク君の指揮系統を探る動きもすごく助かるよ。頼りにさせて貰いたい。 >岩蠍 巨大蠍型魔獣にして硬くて速い……なんとも面倒そうな相手じゃないか。 この敵についてはわからないことも多いし、対処方など見つけられれば最善か。 魔法攻撃の通りや、BS耐性なども調べたいのは勿論として。 その突破力がどれくらいのものかも気になるな。 >個人の動き 防御を固めて前に出てみようと思う。岩蠍がどれくらいの力を持つかも気になるし。 故に戦い方としては近接物理。 回復手段としてサイドヒールは持っていくとして、他はまだ考え中だ。 何か希望の支援があれば気軽に言ってくれて構わない。
連投、そして出発前日にはなるのだが…ふと気にかかったことがあって。 最初の一撃を仕掛ける相手をある程度こちらで選べそうな状況であれば どの敵から仕掛けるか考えておいた方がいいかと思ったんだ。 僕的には、一番装甲の硬そうな岩蠍から倒せればと思うのだがどうだろう? 別の敵の対処中に、すぐには倒せない敵に乱入されたら面倒そう打というのが理由になる。 出発直前までここを確認するようにするから、他に良い案がないか皆の意見も聞けたら嬉しく思う。 岩蠍からでよければ僕の行動予定にこの旨を含めておこうと思ってもいるよ。
今回は威力偵察という事で私も積極的に前に出るつもりだ。ふふ、全力で暴れさせて貰おう。天眼で仲間の生命管理をしつつ、ダルウィン達の様子も気に掛けておくね。 >どの敵から仕掛けるか 砂顎は最悪、魔獣使い部隊を狙えば早めに退散させられる。太信党の戦士も連携は取ってくるだろうけど冒険者にとってはそこまで脅威ではないらしい。けれど岩蠍がダルヴィン達を襲った場合、装甲の厚さの所為で撃破に時間が掛かってしまって重傷者が出るかもしれない。私も岩蠍から倒したいな。 ローザリカがプレに書いてくれるならとても助かるよ。よろしくお願いするね。
(メテオライトをタイダルストリームに変更するかも。ギリギリまで悩むつもりだ)
おーっす! ギリギリになっちまってすまねぇ、ブレイブファング傭兵団のハヤト=ヴォルファングだ、よろしくな!! 威力偵察で派手に暴れ回りゃいーんだよな? んじゃ、遠慮なく暴れさせて貰うぜ!!
シルヴィア君はありがとう。 岩蠍から狙いたい旨とその理由は無事に盛り込めた。 朝にも確認はするつもりだが、これ以降はあまり大きく変更は出来なさそうだ。 皆も、現地でもよろしく頼もう。