GO☆RI☆O☆SHI☆筋肉祭
STANZA
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シナリオID:2213
オープニング
とてもとても疲れていた。
だから必然だったのだ、その間違いが起きることは。
机の上に書類が溜まっている。
解決済みの報告書に、冒険者がなかなか集まらずに再募集をかける予定の依頼書。
そして新規に募集をかけるもの。
緊急性が高い場合は、ギルドのカウンターで依頼者に事情を聞いた際のメモ書きがそのまま掲示されることが多い。
だがさほどの急ぎでもない場合は、メモの内容を元に職員が情報を整理して、書き直してから掲示される場合があった。
「えーと、あとはこれを清書して貼り出せば終わりか……」
職員は「未整理」の箱に残った最後のメモ書きを取り出し、新しい紙にペンを走らせる。
普通なら、それは間違える要素など皆無の簡単な仕事だった。
だがその時、職員は襲い来る睡魔と戦うことにエネルギーの殆ど全てを費やしていた。
更に間の悪いことに、直前に処理した案件が「魔法攻撃を吸収する、物理特効クリーパーの退治」だったのだ。
かくして、目の前の書類と頭に残る記憶が魔合体を起こした。
――募集――
求む、腕自慢の物理アタッカー!
○○地区△△付近の岩山に2体のクリーパー出現。
形状は双方とも二足歩行の人型。ただし腕は4本あり、単眼の顔が前後に付いている。
たとえて言うなら、ひとつ目の巨人が2体、腰の上で背中合わせに合体したような形状。
身長は4mあまり、全身が鎧のような筋肉で覆われている。
通称は両面巨人。
目撃者によれば、攻撃方法及び行動パターンは以下の通り。
・4本の腕それぞれに丸太や岩を掴んで投げる
・素手による殴打
・魔法の使用は確認されていない
・受けた魔法を吸収して体力を回復する
・高度な連携はないが、相手を盾や囮に使う程度の知恵は働く模様
現在のところ人里に近付く気配はないが、気紛れに行動を起こす前に速やかに退治されたし。
今後のため殲滅推奨。
特記:回復機能は、物理攻撃に付随する魔法効果等でも働く模様
「……魔法に強い筋肉ダルマ、ですか」
その掲示を見たゲルダ・クラインは、思わず首を傾げた。
普通、筋肉アーマーの発達した敵は物理に強く魔法に弱いものだ。
なのにこの敵はその逆、物理攻撃に弱いという。
「いえ、既存のイメージだけで判断してはいけませんね」
世の中は、自分には想像も及ばないような驚異に満ちている。
ならばこれも特別に奇異ということもないのだろう。
「目撃者もいるようですし」
ならば情報に間違いはないと判断した。
その依頼は内容の割に報酬が良いこともあって、掲示から間を置かずに募集定員に達した。
いかにも力自慢といった雰囲気を纏う冒険者達の背を見送り、職員は依頼書を「解決中」の箱に重ねる。
が、そこでふと妙な違和感を覚えた。
箱に重ねたばかりの紙を見る。
「……腕自慢の、物理アタッカー……」
物理、と口の中で繰り返す。
「……物理? 物理特効?」
きゅっと胃が縮んだ。
慌てて箱から依頼書を取り出し、元のメモと見比べる。
「逆やないかーーーい!!!」
正しくは魔法特効だ。
魔法で回復するのはその前に処理した別の依頼のクリーパーだ。
この両面巨人は物理に滅法強く、魔法に滅法弱い。
「やっちまった……!」
職員は通りに出る。
冒険者達の姿はとうに見えなくなっていた。
追いかけてもきっと間に合わない。
ギルドに戻った職員は、こっそりと依頼を書き直した。
楽勝レベルだった難易度を「難しい」に。
報酬を「多い」に。
「どうかこれで許されますように……!」
当然、増えた分の報酬は職員の自腹だった。
解説
マスターより
リプレイ
だって脳筋だから。
ヤーーー!!
「この類の依頼は得意だ、出てきた敵をぶっ飛ばせばいいんだろ?」
貼り出されたその依頼に、レオネベルは真っ先に飛び付いた。
「へェ、今回の演目は魔法が効かず、物理に弱い巨人ねェ……正にあっしらに打ッて付けの御題じャァ御座いませんか」
その背後から覗き込んだ中村・右衛門佐・勘次郎が、楽しげに喉を鳴らす。
ついでに腕も鳴っていた。
「ん。日頃の鍛錬の成果を示す時だな」
ぼそっと呟いただわも、敵が物理に弱いと聞いて殴りに来たクチだ。
と言うか皆、動機は「筋肉まつりヒャッハー!」に違いない。
「とにかくぶん殴り倒せば良いんだろ? 物理なら任せろ!」
ナキルが自信満々に言い放つ。
「物理攻撃ならわたくしも得意とするところですわ」
ふわりと柔らかな笑みを浮かべたのは、無骨な槍を手にしたミレイユ・ヴェルジーだ。
「心強い味方、それから私の鍛えた肉体なら問題は無いだろう」
続々と集まる筋肉自慢を見て、ザスキアは腕組みをしながら満足げに頷いた。
「だな、これだけ面子揃ってりゃ安心だろ」
よろしく頼むぜ、とレオが笑う。
「相性の良い敵に頼もしい味方。これは僕の出番はないかもしれないね……とはいえ、だ」
ローザリカ・L・ディオールが、手にした艶華扇で優雅に顔を扇ぐ。
「仕事は仕事、命をやり取りする現場な以上気を抜きすぎるのはよろしくないからね」
自分はまあ、保険ということで。
「では皆様お揃いのようですし、行きましょうか」
ゲルダ・クラインが声をかける。
ギルドを後にする彼等の足取りは軽かった。
(今回すごい楽勝っぽいし、ラッキーだったなー)
レオの足跡に、フラグが芽を出し花が咲く。
(さくっと済ませて、報酬でチビどもに何か菓子でも買って帰れたらベストだな!)
だがそれに気付く者はいない。
延々続くフラグ道、その終点で一行は見た。
「まぁ、あの見た目で魔法に強くて物理に弱いんですの?」
ミレイユが目を丸くする。
が、疑いはしない。
「人だけでなくクリーパーも見た目によりませんのね。既存のイメージや先入観にとらわれない、大切なことを学びましたわ」
その時、ナキルの声が響いた。
「皆、目ぇ瞑れ!」
直後、閃光塗弾のピンが抜かれ、眩い閃光が迸る。
「ミレイユ、参ります!」
成長の機会をくれた巨人達に感謝しつつ、ミレイユは目が眩んだ片方の巨人にドーンと体当たり!
「おう、こっちも行くぜ!」
もう片方にレオがどーん!
戦いやすい場所まで追い込みつつ、二体を分断する作戦だ。
巨人達の間にゲルダが割って入る。
その隙に勘次郎が大見栄を切った。
「おうおうおう! お前ェさんの相手は、この中村・右衛門佐・勘次郎だ! いざ尋常に勝負しやがれ!」
言葉を理解したとは思えないが、その派手な動きと言い回しに興味を惹かれたのだろう。
巨人は手近な枯れ木を引っこ抜き、のっそりと勘次郎に歩み寄る。
「おッと、役者へのお触りはご遠慮くだせェッてな!」
相手の射程外から大太刀で牽制するが、巨人は枯れ木をぶん投げてきた。
「投げ銭は歓迎だが、そいつァご遠慮願いたいやね」
勘次郎が慌てて避けると、巨人は新たな武器を得ようと足を踏み出し――何かにぶつかるように止まった。
「お客様、観劇の際にはお席を動かれませんように」
ゲルダの殺界に囚われたのだ。
これでもう武器の補充は出来ないと思いきや、巨人は足元の岩を投げつけて来た。
だがその動きは大きく緩慢で、軌道の予測は難しくない。
勘次郎は軽くかわして反撃を叩き込む。
ゲルダはその無防備な背中に槍の一撃を――
「……?」
おかしい。
手応えはあるのに効いている気がしない。
「物理に弱いとは言え、耐久力自体はありそうですね」
「あァ、そういうことかい」
ゲルダの分析に勘次郎も納得の表情を見せる。
「ならありったけ叩き込んで襤褸雑巾にしてやるぜ!」
一方の巨人は残る六人と対峙していた。
「さてと! まずはこいつをタコ殴r……いや、しばk……集中攻撃だ!」
ローザリカが一歩引いた位置で自身にコモンブラッドを付与する。
その上で全員を一箇所に集め、輝刃で攻撃力を強化した。
「皆を頼りにさせて貰う分、僕の力の出しどころは此処かな?」
支援を得て、皆は敵を囲むように散開する。
「回復はまかされた。皆は己の力の限り攻撃に集中してくれて構わない!」
一気に畳み掛ければ消耗も少ない――筈、ですよね?
「行くぜサンドバッグ! オレらを満足させるまで、くたばンじゃねェぞ!」
ナキルが蒼剣アルサリアにエーテルを纏わせて斬る!
(普段は守る側だが、これだけ人数がいれば問題なさそうか)
存分に殴り合うため、だわは自身にペインキルを付与、反撃を恐れず強打を仕掛ける。
「さて、油断はしないよ」
ザスキアは攻撃集中、相手の巨躯に用心してエーテルブレードで射程を伸ばしておく。
(なるべく早く終わるにこしたことはないし、まずは堅実に削らせてもらおうじゃないか)
機動力を削ぐべく、命中重視で足を狙った一撃を叩き込んだ。
「まだ未熟者ですが、精いっぱい力を尽くしましょう!」
ミレイユは鋼の槍を大上段から振り下ろす強打の一撃!
「さっさと倒れて土産代になりやがれ!」
レオは竜爪の籠手で敵の筋肉鎧に斬りつける!
だが――
「硬ェな!?」
ナキルが驚きの声を上げる。
(通りが悪いな)
だわも何か腑に落ちない様子だ。
「……何?」
ザスキアは心底動揺した様子で眼を見張った。
「あらあら? 意外と硬いんですのね」
ミレイユは驚きよりも感心が勝っている様子だ。
「ん?」
レオは首を傾げた。
「結構思いっきり当てたと思ったんだが、手応えが薄いな?」
おっかしいなー、こいつ物理に弱い筈なんだけどなー?
巨人の目が前後共にすっと細められる。
「こいつ、笑ッてやがんのかィ」
勘次郎もまた不敵に笑い返した――が、その背に悪寒が走る。
直後、四本の腕が同時に岩を投げ付けて来た。
「ッと、こりャァ流石に本気で避けねェと」
勘次郎は回避に専念、その隙にゲルダが背後から攻撃を叩き込む。
だが巨人はそれを完全に無視することに決めたようだ。
大きなひとつ目が「そんなもん痛くも痒くもねぇぞ」と言っているようにゲルダを見下ろす。
「……長期戦になるかもしれませんね。頑張りましょう!」
この敵は物理に弱い、その思い込みは洞察のスキルさえ跳ね返す強固なバリアとなって、彼女をGO☆RI☆O☆SHI一直線に突っ走らせた。
「逃げてばッかじャ、ちィとも削れやしねェな……おッとォ、そッちにャァ行かせねェぜ」
当たらない的に飽き始めた敵の意識を再びのシーザーロアで引き戻し、勘次郎は反撃に転じる。
「斬ッた張ッたで派手に行こうじャねェか!」
「なんか聞いた話と違う気が……」
予想を裏切る感触に、ナキルは嫌な予感を覚えた。
(撤退が賢いんだろうけど)
磨き上げた戦術眼がそう告げている。
だが頭ではわかっていても、ソレは何かカッコ悪い気がするお年頃。
「なんにせよ……」
天眼を拓き、鳥の目を得る。
「いいぜ、やってやろうじゃねーか!!」
気合入れてぶっ倒す!
(……鍛錬不足か)
だわは原因を己に求めた。
(日課の基礎訓練のセット数を増やすかな)
しかしその成果が現れるのは先のこと。筋肉は裏切らないが、叩いてすぐに響くノリの良さは持ち合わせていない。
今、この強敵をどうするか。
筋肉で劣るなら、それ以外の部位を狙えばいい。
それを卑怯とは誰も言うまい、これは仕事なのだから。
狙いは柔らかく無防備なあの単眼。
攻撃が他に向いた隙を狙い、敵の視界の隅から狙いすました一撃を放つ。
(……手応えは悪くない。なら、これは)
ならばこの一点を極めるのみと、強打を叩き込んだ。
「わ、私の筋肉力が足りていなかった、ということなのか……?」
ザスキアの動揺は収まらない。
だがそれを無理やり鎮め、次の一手に出た。
「な、ならば!」
これでどうだと鋭旋牙を叩き込む。
だが敵は、刃の当たった箇所をぽりぽり掻いている。
ついでに鼻でもほじりそうな、馬鹿にした態度で。
ザスキアの斧を握る手が震える。
「……全く効いていない、とか。そういう事は無いと思うんだ」
ほんの少しはダメージを受けている筈だ、痒いのがその証拠……!
「だから、諦めずに全力で叩かせてもらおう!」
高らかに宣言し、斧を構える。
さあ、ジャイアントキリングの始まりだ!
相手が硬いのではない、自分の腕が未熟なのだ。
(そう思えば、自然と気合が入りますわ!)
ミレイユは向上心の塊だった。
先程の攻撃はきっと素直すぎたのだ。
「ではこちらで如何でしょう!?」
先の攻撃に捻りを加え、威力を上げた一突きを繰り出す。
しかし。
「むむ、やはりあまり手ごたえが……」
ちょっとだけ、心が折れかかる。
(いいえ、駄目よミレイユ)
首を振って、弱気を吹き飛ばした。
(自分の未熟さを相手の強さに置き換えるものではないわ。お姉様や先輩冒険者の方々だって油断せず諦めず、ただひたすらに攻撃を加えているのだもの)
それをただの脳筋とは考えない。
(迷いは刃を鈍らす。ならば……)
諦めず、愚直にただひたすらに、己の全てを槍の穂先に込めて!
「わたくしも迷いません!」
「おっかしいな……」
レオは再び首を傾げる。
バステも効いた気がしないし、まるで紙束で殴り付けているように手応えがない。
頭の上に浮かぶ「?」だけが、加速度的に増えて行く。
「なぁ、気のせいじゃなきゃこいつらピンピンしすぎてねぇ!? どうなってんだよ!!」
困惑を深める一同を見て、ローザリカが前に出た。
「おや? 意外としぶといのかな?」
艶華扇を軽々と振りかざし、手痛く打ち据える。
が、やはり手応えは思った程でもない。
首を傾げ、暫しの黙考……から、導き出された結論はゴリラだった。
「ここまできたら貫き通す他ないだろう」
この筋肉を見込まれて受けた仕事なら、筋肉で応える他に何があると言うのか。
「倒せないなら倒し切るまで殴って殴って殴るのみ」
矜持を曲げることなど不可能なのだから。
が、それはそれとして。
「少々戦力を偏らせすぎたか」
星零鳥に回復を頼みつつ、ローザリカはもう一方の状況を見る。
足止めは上手く行っているようだが――
「あとちょっとな気がします……!」
ゲルダの声が聞こえるが、その認識は明らかに気のせいだ。
「しッかし、倒れる気配が微塵も無ェ……」
勘次郎は息が上がっていた。
「もしや、ギルドの職員が言ッてたのと逆じャァねェかコイツ……」
禁断の疑念が脳裏をよぎる。
「いやいや、そんな初歩的な間違いは犯さねェよな? ……犯さねェよな?」
大事なことなので、二度。
「だがこっちも余裕ねぇぞ!?」
ナキルが叫ぶ。
その時、ザスキアが広場の一点を見つめて呟いた。
「あそこの岩、危なくないか?」
釣られてナキルが視線を向けると、確かに広場の隅にバランスの悪そうな大岩がある。
しかもその向こうは崖になっていた。
「なるほど?」
ニヤリと頷いたローザリカが、レオとミレイユに声をかける。
「スキルは残っているか?」
何の、と言う必要もない。
「了解!」
「承知しましたわ!」
意図を察した二人は盾を構え、巨人の身体を崖に向けて突き飛ばす。
まずレオが、続けてミレイユがトドメの一撃!
大岩と共に崖を転がり落ちる巨人!
「……死んだか?」
ザスキアが下を覗き込む。
半分ほど岩に埋もれた巨人は、四本の腕を振り回して脱出を試みていた。
「そう甘くはないか」
「だが上がって来るまでの時間は稼げる」
ローザリカがもう一体の巨人に目を向けた。
八人が一体の巨人を取り囲む。
それは多勢に無勢でも弱い者いじめでもない。
寧ろ多勢が無勢にいじめられている気分だった。
「くそ!! わけがわからねぇが殴ってりゃいつかは潰れるだろ!!」
レオが吠える。
「やってやろうじゃねぇかよ!!」
「ああ、やるしかねぇな!」
ナキルが蒼剣を叩き込む。とっておきを残してスキルは使い切ったため、ただの素殴りだが、スキルを盛った時と手応えが変わらないのは気のせいだと思いたい。
その時、執拗に敵の目を狙い続けるだわの攻撃で、背中側の目が潰れた。
「よし、これで奴はもう前しか見えない……いや、それが普通だな?」
思わずセルフでツッコんだローザリカは、殊更に大きな声で言い放つ。
「筋肉を纏ったことを後悔するくらいボコボコにされて涙を流す姿が見たいものだよ」
苦しい時こそ笑って憎まれ口を叩く、それが真の強者というものさ。
いや、別に苦しくもないけれどね? ※嘘です
叩いて叩いて叩きまくって、途中で復活しかけたもう一体を「まだ出番じゃねぇ!」「ふりだしにお戻りくださいませ」と突き落とす。
そして遂に、一体を撃破!
「一体倒せれば、もう一体は同じだけ殴れば倒せますね!」
「ええ、この調子でもう一体も倒せますわね!」
ゲルダとミレイユは何故そんなに元気なのか。
「え? だってもう半分まで来ましたのよ?」
ミレイユは崖から這い上がった巨人に向けて笑顔で槍を構え直す。
「こいつも既に半分くらい削れていると思いたい……つまりあと四分の一か」
ザスキアは殆ど木こりの気分で機械的に斧を振った。
「とにかく、倒れるまで殴ればいいんだろうが!!」
レオが腕を振り上げるが、力が入らない。
だがこの余計な力が抜けた状態こそが、一撃で大岩さえも真っ二つに――出来るわけなかった。
「ぜーはーぜーはー」
無心で叩き続ける一同。
もう自分が何をしているのかも、わからなくなってきた。
だが遂に――
「これで終わりだ、テメェもオレの武勇伝にしてやるぜ!」
ナキルの雷神剣が炸裂!
続けてだわとミレイユが戦士の一断!
巨体が倒れ込み、動かなくなる。
(ん。……やはり、最後に信用できるのは自分の筋肉だけだな)
だわが静かに頷いた。
「ものすんげぇ……つかれた」
ナキルがどさりと尻餅をつき、そのまま大の字にひっくり返った。
「これ絶対聞いてた話が違うよな……受付の野郎、覚えてろよ」
レオもその場にへたり込む。
「もう帰って寝てぇんだけど、何か夢まで筋肉出てきそうだな……」
勘次郎もザスキアも、ローザリカ、だわ、ミレイユさえも疲労困憊で言葉もない。
だがやはり、ゲルダは元気だった。
「流石に手強かったですね……!」
ふうと一息ついて、ニコニコ笑顔を浮かべる。
「無事に倒せてよかったです」
世の中には強いクリーパーが多いと改めて思い、もっと強くなれるように頑張ろうと意気込みを新たにするのだった。
そしてギルドに帰り着いた彼等は、遂に真実を目の当たりにする。
勘次郎の声が、通りの向こうまで響き渡った。
「やッぱり逆じャァねェか!!!」
マスターコメント
ショートシナリオR難しい 報酬:多い8 / 4〜8人
2022年06月11日 07時34分15秒 公開
相談掲示板
「ナキルだ、よろしく頼むぜ!! さて、物理攻撃押して押し切れる相手だって話だもんな!(※ これはメンツ的にもど楽勝って感じになりそうだけど(※ まぁ、最低限は頭使って…… 2体居るって話だし、1hex内で効率よく袋叩きにするなら武器射程0は注意しないとか? 敵のサイズが1hexあってもおかしく無さそうだけど… そのへんだけメンツ分けで気にす――しなくてもいいか。(脳筋) なんならエーテルブレード付けていけば常時射程圏内、問題ないな(※ じゃぁ敵を『筋』と『肉』に仮称してどっちぶん殴るか決めるか。」 ※コメディ路線だって信じてる。 あれ?これオチはリポビ●ン何とかのCMみたいなノリで全員で殴るしかないんでは?
あっしはウォーリアの勘次郎ってモンだ。 よろしく頼むぜ。 どれどれ、『物理攻撃に弱く、魔法攻撃に耐性がある』か...見た目の益荒男ッぷりに反して楽に勝てそうなバケモンなこッた。 ローザリカのお嬢を除けば全員ウォーリアだが、物理に弱ェンなら囲って凹々にしてやりャアすぐにケリは付きそうだな。 ......なンだか楽に事が運び過ぎて、嫌な予感がすンなァ...
ウォーリアだ。だわと呼んでもらえれば。よろしく頼む。 耐性面で有利な相手(大嘘)ではあるが気を抜くつもりはない。少しでも日頃の鍛錬(筋トレ)の成果が出せれば良いが。 > フィールド さて。 足元がやや悪いから、可能なら戦いやすい場所への誘導は行った方が良いだろうな。 ただ安易に執着を使うのは1体が実質4回攻撃をしてくるから危険。かつ敵には遠距離攻撃手段があるから離れても追ってくるとは限らない。射線切りができるような遮蔽物もない。……誘導に少し困る奴だな。 俺がシーザーロアを持ち込むこともできるが、ウォーリアだらけだからこのあたりは相談で。 崩落の危険もあるようだからその箇所や予兆を調べるために【看破】あたり持ち込もうと思う。 > しばき方 単眼ということだし、目を狙って殴ってみようかと。 それで敵の命中でも下がれば御の字だ。そうでなくとも、耐性のない物理攻撃(大嘘)を目に喰らえば怯んでくれないだろうか。
ウォーリアのザスキアだ、よろしく頼むよ! ふむ、中々に心強いメンバーだね……。勿論油断は禁物だが。 >フィールド そうだね、私も足元には気を付けておきたいかな。下手をすれば相手方よりこちらのほうが厄介になりそうだ。 >しばき方 では私は誘導が成功したなら脚狙いで行こうか。崩落を利用する手もあるが、素直に囲んでしまって確実に仕留めるほうが良さそうだね。
ヒーラーのローザリカ。 いやはや、唯一非力とも言える僕が紛れ込んでしまったようですまないね。 ここはひとつ、力不足な分を攻撃に集中することで補うべきだと考えている。 回復行動を挟むよりも火力特化で倒し切ってしまう方が早いかもしれないと思ってね? >フィールド そうだね、足元が悪いだけならともかく崩落の危険があるのはいただけない。 広けた場所まで誘導出来ればそれにこしたことはなさそうだ。 どうせ碌な遮蔽はないようだし、それなら少しでも動きやすい場所が良い。 >しばき方 2体いるわけだし……等分に班分けして当たるか、それとも片方を抑えている間に もう片方を集中砲火で倒し切るような方針にするかは決めておいた方がいいかな?
No.6
ウォーリアのレオだ。よろしく頼む。 殴ればいいだけの依頼はシンプルでいいな。得意分野な面子が揃ってるから安心して挑めるしな(フラグ >フィールド メイン武器の都合上シーザーロアはオレの方では使えないがドラゴンチャリオッツで広場のような場所にフッ飛ばしていくのはできそうだな。 ドラゴンチャリオッツは持って行くつもりなのでうまくその辺に飛ばしていければと思う。 >しばき方 4本の腕も厄介そうだしそこら辺集中的に狙うか、足回り狙いも良さそうだな。 同時に狙っていってもいいが確実に1体ずつ仕留める方がいいか?とは思うが他の意見も聞きつつ調整しようぜ。
ウォーリアのミレイユと申します、まだ駆け出しの身ではありますがどうぞよしなに。 場所は岩山なのですね。 傾斜は緩めとのことですが…… 遭遇時に高い方の位置をとれたらドラゴンチャリオッツでどつき倒し遊ばせて、お転び戴いたりなどは出来ませんでしょうか? そうしましたら自ずと戦い易い比較的平らで足元がしっかりした広場のような場所までゴロゴロ誘導できるかも……なんて思ったり致しましたの。
> ローザリカ 頼もしいな(?)。 そうだな……ウォーリアが自己回復をするにはメインアクションでヒール等を使う必要があり、攻撃の手が止まってしまう懸念が。 可能なら1枠だけ「サイドヒール(改)」の持ち込みを検討してもらえるとありがたいかもしれない。この後の流れも見ながら検討で構わない。 > 誘導 「ドラゴンチャリオッツ」で吹き飛ばすのは良さそうだな。 1枠で3回使用可能、敵は2体。レオネベルに任せた上でもう1人持ち込む、としておきたいところだな。俺も持って行けるが、案を出してくれたミレイユはどうだろうか。持ち込み可否は。 > しばき方 1体ずつ集中砲火で仕留めにいきたいところだが、なかなかタフな上に地味に知能があるようだから片方の討伐完了まで抑えきれるかやや不安はあるな……。抑えられればよし、難しければ半々に分かれて殴ることになるだろうか。 なるべく攻撃回数を稼ぎたいから、敵を纏められればナキルのエーテルブレード案は有効だと思う。 物理攻撃が良く通る()ようだから強力な攻撃を持ち込んで少しでも早く終わらせよう……と言いたいのはさておき。 「1ダメージしか与えられない」のが事実だとすると最低保証ダメージも無さそうだから、防御値がただ高いというよりは特殊能力に近いのだろうな。 ウォーリアの特性「戦士の一断」(敵物防50%無視)でも通常攻撃でも与ダメージは1固定なら、アクションスキルは命中重視で行こうかと考えている。
「なるほど。ドラチャリで吹っ飛ばせば確実に移動させられるな……。 足場の悪さはちっとは気にしないとな。 あー……ちょっと着眼点変えて見たんだけどさ。 ・現案 (敵=◆ PC=◇ 表記) ◇ ◇ ドラチャリ等で吹っ飛ばして殴る ◇◆◇ ◇◆◇ or 片方に寄って6:2か7:3で1体撃破優先 ◇ ◇ ・提案 ※◇◇※ ※人数的に囲めればこの位置に1PC ◇◆◆◇ ◆◆敵同士を背中側が敵を向く状態に「シーザーロア」で誘引 ※◇◇※ 袋叩き。 の方がひたすらにぶん殴れて何も考えなくていいんじゃ?」 ※頭を使って頭を使わない。
>ローザリカ (非力とは一体...という顔で見ている) >誘導 なら、あっしはドラチャリが上手くいかなかった時の備えにシーザーロアと殺界を持ッて行こうかねェ。 >しばき方 物理が効くンだ(※効きません)只管ぶっ叩けばよかろうよ(※長期戦です) 万が一、『物理が効かない』時は “ 念の為”に破砕鎧でも持っていくとするか あとは肘激やらBSを付与できるスキルを検討しとこうかねェ。万が一だが。
顔出しが遅れてしまってごめんなさい……! ゲルダです。よろしくお願いしますね。 今回の敵は魔法が効かないとのことですが、――特徴を見るに耐久力自体はありそうだなと。 長期戦になるかもしれませんが、頑張りましょうね! (戦闘が長引いた場合でもそういうものかもしれない――と、ただひたすらに殴るムーブになりそうです) >ドラゴンチャリオッツ よさそうです! 広場になるような場所が上か下かは分からないのですが、『OPや解説で明記されていない部分の解釈はお任せ』とありますので問題はなさそうです。 >敵の狙い方 個人的には、ですが。片方に集中して攻撃して各個撃破のほうがよいかな、と思いました。 敵の耐久力が判断できないのもあって、片方の撃破にどの程度の時間が掛かったのかが判明すれば、気持ち的にも楽になるかなと。 >個人行動 そう、ですね。わたし個人としては、シーザーロアで執着を付与してしまおうかなと考えていました。 回避主体か防御主体かは現状では決めかねていますが、勘次郎様もシーザーロアを持っていってくださるのであれば問題なく分担できそうですね。 他のスキルとしては、足場が悪いのでバランス感覚を。他は『物理に弱い』情報を基に、火力主体のスキル構成になるかなと思います。
ドラゴンチャリオッツなら持参できますので、転がすのはお手伝いできます! シザーロアや殺界はおまかせ致しますね。 そうですね、2体一緒に行動しているわけではない、もしくは引き離すことが可能ならわたくしも各個撃破に持ち込みたく。 単純に囲むなら2体より1体の方が楽かなと思いまして。
No.13
おし、それじゃ基本は安定して戦える場所までオレとミレイユでドラゴンチャリオッツ使って転がす方向で良さそうかな。がんばろーぜ! 対処方法としては基本各個撃破かな。 人数どちらかに偏らせてとは思うが位置取り次第では範囲攻撃で2体同時に狙えそうならその方向もありだと思うが、ある程度距離を離して当たるかどうか次第か? 一応巻き込めたらで範囲攻撃(確実に2体を引き離す時は単体スキルに切り替え)、あとは行動阻害系BSのスキル持ち込んで足止めとかに回れればいいかなと考えてるとこだ。 足場の悪さ対策もあったな。そこら辺は考えて準備しておく。 >ローザリカ だわが上げてくれてたがオレも念のためヒール系積んでてくれるとありがたいなとは思う。 回復できる奴が1人いるだけでも安心感あるしな。
>勘次郎くん ……おや、僕に何か御用かな。レディに不躾な視線を送るくらいなんだ、 さぞかし素敵な口説き文句が飛び出てくるものだと思っても? >自身のスキル それならサイドヒールは持っていこう。 攻撃の手を休めずに回復できるから気に入りなんだ。 あともうひとつ(実際は効果はないかもしれないが美味しそうなので) コモンブラッド+輝刃で開幕皆の攻撃力を底上げしたいと思う。 見た目ばかりとはいえ鎧とまで称される筋肉で武装した相手なんだ、 全力で当たらねば失礼と言うものだろう。
>ローザリカのお嬢 ん?嗚呼、こりャァ失礼 非力と口で言う割にャァ、頼もしい立ち振る舞いに感心しちまッて見入ってただけさね。 現地でも回復や地力の底上げを、頼りにさせて貰いますぜ。 >全体の流れ 取り敢えず纏めるとだ ①レオとミレイユ嬢がドラゴンチャリオッツで安定して戦える所まで転がす ②あっしとゲルダの嬢ちゃんがシーザーロアで片方を固定する ③片方を集中攻撃で凹々にする この認識で間違ェねェか?
「……口説き文句……は、まぁおいといて。 んじゃ、基本はその流れで行くとするか。 シーザーロア担当は「どっちに居ても」良いだろうし、オレも持っていくとするか。 あとはエーテルブレードあたりでも持っていくかなぁ……。 (雷神剣持って行ってダメージ通らねえんだけど!?って文句言うのも楽しそうだなぁってちょっと揺れるPLの図) あ、いや。殺界必要だったらそっちのほうが良いか。 >ミレイユ 今回もドラチャリ、頼りにしてるぜ。 >ローザリカ、レオネベル 回復も助かるぜ!」
No.17
>全体の流れ 勘次郎の流れが基本で問題ないと思っている。 確認のつもりだったが言い方が紛らわしかったかな、で ③片方を集中撃破 の時に位置取りをうまくできるなら範囲攻撃できるように押し出してもいいかとは思っている。 なので①の押し出しの時にできるだけ巨人同士を離して個別撃破の方向性がいいか、できるだけコンパクトに纏めてやるのかの方向性は意識擦り合わせしておきてぇなって。 聞いたつもりで反応待ちでいたもんだからギリギリになってすまねぇ。今日は夜までちょくちょく確認はするんで何かあったら言ってくれよな。調整する。 >行動指針 初手は安定した場所まで巨人一体をドラチャリ。 場所移動後は抑えの方に回るつもりだ。行動阻害、命中低下のBS付与狙っていく。 全体の位置取り決まったら範囲攻撃入れつつかなって思ってる。位置取りどうするかで範囲攻撃は他に切り替えるかは検討予定だ。
全体の流れは僕も異論はないよ。 位置取りについては今のところ、各個撃破を望む声が多いかな? 此方を盾や囮に使うような動きもするようだし、 どちらにせよ範囲攻撃……具体的には皆もよく知る闘気槌は持っていこう。 味方を識別できる攻撃であれば盾にされた者を救出できるかもしれないからね。
>全体の流れ 勘次郎さまは纏めありがとう存じます。 わたくしも同様の認識でした。 >片方を集中撃破 クリーパーが二体固まっているなら出来るだけ巨人同士を離して個別撃破の流れで考えておりましたわ。
間が空いてしまってごめんなさい……! 全体の流れは大丈夫だと思います。 >敵の位置取り そうですね……。おそらく大丈夫だとは思うのですが、2体からの集中攻撃をもらってしまうと少し危ないかな、と。 ですので、二体は少し離しておいたほうが良いかな、と思いました。 >②あっしとゲルダの嬢ちゃんがシーザーロアで片方を固定する 二体それぞれをシーザーロアと思っていたのですが、言われてみれば片方だけで大丈夫そうですね。 勘次郎様がシーザーロアを使ってくださっている間、【執着】切れのタイミングでわたしが殺界で足止めしますね。 逆に、わたしのシーザーロアを使用した際には、勘次郎様が殺界を使っていただけると助かります。 イメージ的にはこんな感じでしょうか ■パターン1 他の皆 勘←○ゲ 様○で タコ殴 ■パターン2 他の皆 ゲ←○勘 様○で タコ殴 おそらく長期戦になるような気がしますので、 最初はパターン1、勘次郎様のシーザーロア回数切れのタイミングでパターン2に交代、といった形になるかなと。
No.21
遅くになったがとりあえずドラチャリでの2体の距離はできるだけ離す方向では入れ込んでる。 足止め組の方もうまく連携取ってできるといいな。 それじゃ、現地ではよろしく頼む。
>ゲルダの嬢ちゃん ああ、大体そんなイメージだ。 シーザーロアと殺界のタイミングについては承知した。上手く【執着】が途切れないようやッてやるぜ。 さてさて、もうすぐ幕開けの時間かねェ 現地ではよろしく頼むぜ。