『征竜の巫女』の探し物
真柄 葉
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シナリオID:2201
オープニング
「あんまり根を詰め過ぎるんじゃないよ。なんでも詰め込めばいいってもんじゃない」
館の主人にして、リブラネスタ市長を務めるヴィルジニア・テレーザ・セルッティが開いていたドアをノックしながら入って来た。
「うん、ありがとう。でも、大丈夫。無理してるつもりはないから」
机に落としていた視線を上げ、答えたのはヒルルクだった。
ヒルルクは椅子の背もたれに体を預けると、ぐっと伸びをして立ち上がる。
「そうかい、それならいいんだけどね。それで、勉強の調子はどうだい」
「うーんと、今、算術の基礎が終わったとこ。次は語学も触れてみたいかな」
「へぇ、随分と順調なようだね」
随分と見違えたヒルルクの返しに満足げに微笑んだヴィルジニアは、部屋に居たもう一人の人物に視線をやる。
「ええ、まるで真綿が水を吸収するかの如くですよ。そう遠くない内に、私が教えられることはなくなりそうです」
ヴィルジニアの視線に青年シーガル=ロニスクは肩をすくめた。
先日、とある一件でヴィルジニアの知己となったシーガルは、ヒルルクの教師役という肩書を与えられ、この館へと逗留していた。
「それじゃ、いつでも出て行ける準備をしないとねぇ」
「うっ……」
「はは、冗談さね。まだまだこの子には色々と教えてやってもらいたいし、アンタ自身も色々と学ぶべきことがあるだろう」
「はい、仰る通りです」
ヴィルジニアの試すような視線を真っ直ぐに見返し、シーガルが頷く。
「ねぇ、ニア。ちょっとお願いがあるんだけど」
「うん?」
と、シーガルと話していたヴィルジニアに、ヒルルクが声をかけた。
「わたし、文具が欲しいの」
「文具? うちで用意したものじゃ不服かい」
「ううん、とても使いやすいわ。ありがとう。でも、せっかく勉強してるんだから、自分のが欲しいというか。自分で選んでみたいの」
ヒルルクは先ほどまで座っていた机の上に置かれた質の良い文具に目をやる。
「ふむ、征竜の巫女が物欲に目覚めたか」
「そ、そういう訳じゃないんだけど……」
「別に変な事じゃないさね。極北の民がどうかは知らないけど、それは人が持つ当然の欲求だ」
「そ、そうかな」
「そうですね。人は欲深い生き物ですから」
と、視線で問いかけてきたヒルルクにシーガルは苦笑を返した。
「それじゃ、リブラネスタの街を見て回ってくるといいさね。この街で揃わないものは無いよ」
「揃わないものは無い……? あ、そうだ! ニア、わたし、探し物があるの!」
ヴィルジニアに言われ、むむむと唸っていたヒルルクがハッと顔を上げた。
「うん? なんだい、文具以外のものかい?」
「そう、えっとね。薬草なんだけど――」
そう言ってヒルルクは机に向かい、紙に何やら絵を書き始めた。
「ふむ……変わった形の葉だね」
ヒルルクは描いた絵を二人に見せる。
それは不思議な葉の形をした植物だった。
「うん、葉っぱは薄い赤色で、蔓は黒っぽいの。リブラネスタで扱ってるお店はないかしら」
「ん? 蔓植物なのか……、シーガル知っているかい?」
「いえ、残念ながらこの様な植物は見た事がありません。これだけ特徴的な物であれば、一度見たら忘れないとは思うのですが」
「だねぇ。ちなみにヒルルク、産地はわかるかい? わかればそこから調べようもある」
「産地? えっと、極北だけど」
ヒルルクの口から出た答えに二人は驚いた。
「極北の植物だって?」
「それはまた……」
「う、うん。え? わたし何かおかしなこと言った?」
困惑する二人の反応にヒルルクの方が動揺してしまう。
「ヒルルク、さすがにリブラネスタとはいえ、極北の植物を扱う店はないだろうね」
「あ、やっぱりそうなの……?」
「何でも揃うと言っておきながら、申し訳ないけどね」
そうかーと項垂れるヒルルクを、ヴィルジニアが慰めていると――。
「もしかしたら……」
シーガルがぽつりと呟いた。
「あの商会なら、何か知っているかもしれません」
そう言ってシーガルは、ヴィルジニアをじっと見つめる。
「……なるほどね。可能性はあるだろう」
「なになに? あるの?」
「いえ、可能性があるというだけです。……セルッティさん、どうしましょう」
シーガルはその商会に心当たりのあるだろうヴィルジニアに意見を求めた。
「そうさね……」
ヴィルジニアはしばらく考え込んだ後、シーガルと視線を合わせる。
「シーガル、アンタに任せようか」
「え?」
「この件は、依頼としてギルドに出すよ」
「……ちょ、ちょっと待ってください!? まさか、あの商会に乗り込めというんですか!?」
「はは、違うよ。ヒルルクを案内して、リブラネスタの街で買い物と探し物をしておくれ。この子に似合う文具を探してくれればいい」
「……え?」
ぽかんと口を開けるシーガルに不敵な笑みを向けてから、ヴィルジニアはヒルルクに向かった。
「ヒルルク、冒険者達に道案内を頼むから、一緒に買い物に行っておいで。ついでに『探し物』も一緒に探してもらうといい」
「え、冒険者の皆に?」
「ああ、あの子達はこの街の事情にも詳しいからね。きっといいものを見つけてくれるさ」
頬をヒクヒクさせているシーガルを横目に、ヴィルジニアはヒルルクに微笑んだのだった。
解説
マスターより
リプレイ
「見つけたー!!」
「うえっ!?」
どーんと背中にタックルを受け、ヒルルクは変な声を上げた。
涙目で振り返ってみると、トゥーリがキラキラとこちらを見上げている。
「トゥーリ……角痛いんだけど」
「うあっ、ごめん!」
言われて飛び退いたトゥーリは、えへへと舌を出した。
「でも、良かったよ。元気そうで」
「元気そう?」
「うん、なんか依頼を受ける時に、薬草がどうとか聞いたから、どこか悪いのかと思って」
「ああ、その事。薬草が必要なのはわたしじゃないの」
「え?」
ヒルルクの答えに、トゥーリは首を傾げた。
「えっと、ビ=ネクに頼まれたの」
「ビ=ネクって、あの魔獣使いの子?」
「そそ。なんかどうしても必要みたいで探してるんだけど、誰も知らなくて困ってるのよ」
二人はぶらぶらとリブラネスタの街を散策する。
「そんなにレア植物なの?」
「わたしからすればそんな事ないんだけど、極北の植物だから」
「極北の……植物?」
「うん。こんなのなんだけど、トゥーリ知らない?」
そう言ってヒルルクは、薬草の絵を見せる。
「……わかんないなぁ。彼なら知ってるかもしれないけど」
「あー、確かに。今度会ったら聞いてみようかな」
「うん、それがいいかも」
ほどほどに歩いた二人は、いい感じのカフェを見つけ席に着いた。
「薬草の事は力になれそうにないけど、他に何か悩み事があったりしない? 一緒に過ごしてる人達に言いにくいことがあれば、なんでも相談に乗るよ?」
「悩み? うーん……無いわけじゃないけど、今は自分の無知が原因だってわかったから、まずはそこを改善かな。トゥーリこそ『目的』の方はどうなの。うまくいってる?」
と、予期せぬ答えが返ってきてトゥーリは驚く。
トゥーリ自身、先日ヒルルクに『自分が冒険者をする目的』を語っていた。
「うーん、そっちはまだ道半ばかな。色々とやろうとは思ってるんだけど、一人じゃやっぱり限界があったりしてさ」
「そうなの? トゥーリには冒険者の仲間がいるじゃない。その人たちに協力して貰ったら?」
「うーん、そうなんだけど、なんていうんだろう……ほら、ヒルルクさんが征竜さまのお勤めやってるのって、誰かに言われたからじゃないでしょ?」
「うん、わたしがやりたいと思ってるからやってるわ」
「そう、それなんだよね。ヒルルクさんとか冒険者仲間と知り合えたことはとても良かったと思ってるんだけど、この『目的』はワタシの……うーん、うまく言えない!」
うがーっと両手で頭を掻くトゥーリ。
「とにかく、回り道に思えるかもしれないけど、精一杯やったらどんな結果であれ、後悔はない! ……と思ってる」
「そっか。うん、いいんじゃない? なんかトゥーリらしいし」
「そっかな……? って、どういう意味だよ!」
「別に変な意味じゃないってば!?」
ぷぅと頬を膨らせ手を上げたトゥーリに、ヒルルクは慌てて手を振り否定する。
しばらくそうしていたら、どちらからともなく「ぷっ」と吹き出した。
「何かあったら、気兼ねなく相談してね」
「ありがとう。でも、それはお互い様よ?」
「うん、わかった。約束」
「うん、約束」
そう言って、二人は右手の小指を結んだ。
●
リブラネスタの繁華街から少し離れた場所に、ひっそりとたたずむ商店があった。
「どうかな、素敵なお店でしょ?」
扉を押して、店内へと入ったエルゼリオ・レイノーラがヒルルクをエスコートする。そこはインクと紙の香りが漂う古文具屋。エルゼリオが贔屓にしている店だった。
「ヒルルクさんはどんな文具が欲しいの?」
「えっと、ペンとインクは欲しいかな」
「ふむふむ、ペンにも色々種類があるんだけど――」
と、エルゼリオはペンが並ぶ一角へヒルルクを案内する。
無造作に置かれた安価な羽ペンから、ケースに入れられた高級品まで、色々と取り揃えられていた。
「エルゼリオが普段使っているのはどんなペンなの?」
エルゼリオがどれがいいかと吟味していると、ヒルルクが問いかけてくる。
「ボクのは、これかな。冒険に持っていくことが多いから、セットになっているやつなんだ」
そう言って背嚢から、『レターセット』を取り出した。
「へぇ、これ一つで全部そろってるんだ」
「うん、便利だよ。ヒルルクさんも冒険する時に携帯するなら、こういうのはどう? 携帯ポーチとかもいいと思うよ」
「うーん、別に冒険するつもりはないんだけど」
「あ、そっか。ヒルルクさん冒険者じゃないもんね。それじゃやっぱり――」
そう言うとエルゼリオはヒルルクの手を取りまじまじと見つめる。
ヒルルクが「ひぁっ!」と驚くのも気にせず、真剣な表情で手とペンを見比べた。
「うーん……この辺りかな。持ってみて」
エルゼリオは比較的安価な羽ペンをヒルルクに渡す。
「どうかな。値段的にもお手ごろだと思うんだけど」
「うん、持ちやすい。これにするわ」
「えっ、そんなにすぐ決めちゃっていいの?」
「ええ、だって持ちやすいし、あなたが勧めてくれた物だから悪いものじゃないんでしょ?」
「うん、それはそうなんだけど……いいの?」
「逆にダメなの?」
「いや、いいよ。うん、これにしよう」
首をかしげるヒルルクに苦笑しつつ、エルゼリオはもう一本ペンを取った。
「あれ、一本でいいわよ?」
「うん、こっちはボクの。一緒に見てたらなんだか欲しくなっちゃって」
「そうなんだ。それじゃお揃いね」
「うん、お揃いだね」
そう言って微笑んだエルゼリオは「次はインク」と、店を案内する。
「ねぇ、シーガルさん」
ヒルルクがインクの棚を見ている間に、エルゼリオは同行していたシーガルに話しかける。
「ヒルルクさんが探している薬草の事なんだけど、極北と取引のある商会があるなら、取り扱っているんじゃない?」
「えっ、極北と取引ですか……?」
そう問いかけたエルゼリオに、シーガルは驚いた。
「えっと、そんなに驚く事……?」
「そ、それはそうですよ。極北は前人未到の地。そんな場所との交易をおこなえる商会などありません。あのセルッティ商会ですら、貿易路はないと仰っていましたし」
「あ。そうなんだ……むむ」
エルゼリオ自身、極北の竜の里へと到達した事があるが、確かにとても過酷な道だった。最近まで人が住んでいる事すら知られていなかったのだから、シーガルの驚きも当然か。
「となると、こっちで手に入れる方法はないのかなぁ……これは最悪、極北に取りに行くしかない……?」
あの険しかった道を思い出し、エルゼリオは顔をしかめた。
●
「……なるほど、それが渋い顔の理由か」
ヒルルクが文具を物色している間に、ルチル・プルメリア・グレイハーツはシーガルと言葉を交わす。
内容は、とある商会の話。『タオ商会』というらしいその商会は、同盟領内で薬商として幅広く商売を行っており、薬や薬草、果ては霊薬の類まで様々な物を取り扱っているという。
そういった経緯から、シーガルやヴィルジニアはタオ商会にヒルルクの探す薬草がある可能性があると言っているのだ。
しかし、その商会とは別件で因縁があり、シーガルは渋い顔で答えているという訳だった。
「これは私の偏見とかではなく、実際あまりいい噂は聞きません」
「ふむ……『死の商人』と呼ばれる所以という訳か」
人の命に直接かかわる『薬』というジャンルを扱う以上、その二つ名はきっても切り離せないものなのかもしれないが……。
「まぁいい。その商会はヒルルクの探している薬草を手に入れる事は出来るんだね」
「いえ、それはわかりません。実際に商会に行って確かめる必要があるでしょう」
「そこも確かじゃないのか。ふむ……」
ルチルは再び考え込む。
その商会に向かう事は容易い。店に行き、在るか無いか聞けばいいだけだ。しかし、もし『黒い噂』が事実なら……。
(そんな危険な商会にヒルルクを仕向けるなんて、どういうつもりだ。ただの買い物をわざわざ冒険者に依頼するからおかしいとは思っていたが……)
ルチルは依頼主である『女狐』の顔を思い浮かべる。
「どうしたの?」
と、二人が話しているとヒルルクが戻ってきた。
「なんでもない、こちらの話だ。それより、いいものは見つかったかい?」
「うん、これなんかどうかな。さっき試し書きさせてもらってよかったんだけど」
「ふむ……鷲の羽か。いいんじゃないか。猛禽類の羽は丈夫だ。『相棒』にするにはいいだろう」
「へぇ、そうなんだ」
選んだ羽ペンを照明に透かしているヒルルクを見つめながら、ルチルは続ける。
「予算は大丈夫か? 足りないなら値引き交渉くらいはしてやるよ」
「だ、大丈夫よ。それくらい持ってるから」
と、財布をチラチラと見ながら答えたヒルルクにルチルは小さく微笑んだ。
「そうかい。それならいい。決めたのなら買っておいで、折角だし色々と話がしたい」
「うん、わかった。買ってくるわ!」
ルチルに言われヒルルクは会計に向かう。
「さて、これで依頼の目的は達成だね。後は、世間話と行こうじゃないか」
嬉しそうに代金を払っているヒルルクを見つめ、ルチルは小さく呟いた。
●
「ようこそ、カークランド商会へ!」
大きな扉をあけ放ち、ハーヴィはヒルルクを迎えいれる。
「ほあー、大きなお店ね」
「カークランド商会。リブラネスタでも指折りの豪商ですね」
珍しそうに中を見渡すヒルルクに、シーガルが答えた。
ハーヴィがヒルルク達を案内したのは、カークランド商会のお店。何を隠そう、そこはハーヴィの実家だった。
「ふふ、ありがと。征竜の巫女殿にそう言ってもらえて、僕も鼻が高いよ。ささ、入ってよ。実は依頼を受けた時からいろいろ見繕っていたんだ」
ハーヴィはヒルルクの手を引き、商談室へと案内する。
「さて、それじゃ当商会が自信を持ってお勧めする文具の数々を御覧に入れるね!」
そう言って、ハーヴィが呼び鈴を鳴らすと、トレイを抱えた使用人が何人も現れた。
使用人達はトレイに乗せられた『文具』をヒルルクの前に並べていく。
「まずは、これ。とても珍しいガラスでできたペンなんだ」
「うわぁ綺麗!」
「うん、とても綺麗だよね。でも、脆過ぎて使えないんだよね」
「だめじゃないっ!?」
思わずツッコんだヒルルクに、ハーヴィはあははと困ったように笑う。
「まぁまぁ、これはほんの小手調べ。次は――」
と、ハーヴィは次々に文具の数々を紹介していく。
「あまり高価な物は揃えてないから、ヒルルクさんの予算でも十分買ってもらえるよ。何か気に入ったものはあった?」
一通り紹介が終わり、ハーヴィは改めて聞いた。
「うーん、これが面白いかも」
「おっ、蝋板だね。これは何度か消したり書いたりできるから字の練習にはもってこいだし、高価な紙やインクを使わなくても済むから経済的! とてもいい買い物だと思うよ。これにする?」
「うん、予算内で買えそう?」
「そうだね、十分……あ、そうだ」
ハーヴィは何か思いだしたのかポンと手を打った。
「買うものは蝋板だけでいいのかな? それなら少し予算が余るから、これをお勧めしたい」
そう言ってハーヴィが机に乗せたのは、小さな箱だった。
「これはなに?」
「これは整備道具だよ。文具はそのほとんどが消耗品なんだけど、少しでも長く使えるようにするために、メンテナンスはとても大切なんだ。だから、これも一緒に購入したらどうかなって思ってね」
「ふーん、そういうものなんだ。わかったわ、あなたがそういうのなら」
「ふふ、ありがとう。それじゃ、二点お買い上げだね」
と、ハーヴィは立ち上がり、ヒルルクに右手を差し出す。
「うん、ありがと!」
ヒルルクはハーヴィの手を取り嬉しそうに微笑んだ。
「お待たせ。やっぱり知らないって」
文具の商談を終えると、話題はヒルルクの探している薬草になる。
ハーヴィは商会主である父親や詳しそうな者に話を聞いてみたが、色よい返事は得られなかった。
「やはりわかりませんか。カークランドほどの商会であれば何かわかると思ったのですが」
「ごめんね。でも、タオ商会って言う所ならあるかもって言ってたよ。コンタクトとってみる?」
そう言うハーヴィにシーガルはあからさまに顔をしかめた。
「あ、あれ……?」
「あ、いえ、すみません。私も『最終的』にその商会へ訪ねようと思っていました」
妙に嫌そうな言い回しをするシーガルには何かあるのだなと空気を読んだハーヴィは、話題を変えヒルルクを見る。
「それより、なんでそんな珍しい薬草が欲しいの?」
「えっとね、ビ=ネクに頼まれたの」
「……ええっ!?」
ヒルルクの口から出たその名前に、ハーヴィは思わず声を上げた。
「ビ=ネクって、この間の魔獣使いの子だよね……?」
「そうよ。ずっと探してるんだって」
「そう、なんだ……ちなみに何に使うかは聞いてる?」
「ううん、そこまでは聞いてないわ」
その後も三人は商会の識者を交え話をするも、それ以上の情報を得ることはできなかった。
●
「文具に関しては特にこだわりもなく、使えればいいと考える私では力になれそうにありません。それに必要な事だけ覚えていれば不足はありませんし」
そう思うからこそ、セツリはヒルルクの文具探しを仲間達に任せ、自身はセルッティ商会を訪れていた。
「薬草を取り扱う商会に心当たりがあると耳にしました。良ければ教えていただけますか」
面会に応じてくれたヴィルジニアを前に、セツリは単刀直入に聞く。
「ああ、いいよ。出向くのかい?」
「それはお話を聞いてから決めます」
「なるほど、慎重だね」
そう言って微笑んだヴィルジニアは、壁にかかっている地図を示した。
そこに書かれていた文字に、セツリが目を細める。
「『タオ商会』で間違いないですか?」
「ああ、そこだよ。薬を専門に扱う商会でね、そこはリブラネスタ支店だけど、品ぞろえは豊富だ」
「それでは、ここに行けばヒルルク君が探している薬草を手に入れられると」
「それはどうかね。アタシも知らない薬草だったからね。置いてある保証はないよ」
セツリはその返事に眉を顰めた。
「……ちなみに、件の薬草の効能などはわかりますか?」
「ああ、熱冷ましらしい」
「熱冷まし、ですか。なぜそのような物を必要としているのでしょう」
「さぁね。あの子は友人に頼まれたと言っていたけど、本当の所はどうなのか」
「友人、ですか……」
熱冷ましであれば代替できる薬は沢山あるし、わざわざ極北の薬草を使う必要もないだろう。それでも入手難易度の高い薬草を得ようとする理由は一体何なのか――。
「タオ商会をヒルルク君に教えなかった理由は何かあるのですか?」
そう問われ、ヴィルジニアは驚いたように顎を引いた。
「ふふ、そうさね。今ちょっとごたごたとしていてね」
「ごたごたですか。それはセルッティ商会が、という事ですね?」
「ああ、そうさ。だから、アタシが直接手は出しにくいのさ」
「ふむ……」
ヴィルジニアの言から、何やら曰く付きの商会である事が知れる。
だが、心当たりがそこにしかないのであれば、選択肢は一つしかない
「一度店を覗いてみる事にします」
「そうかい。見つかるといいね」
セツリはヴィルジニアに頭を下げると踵を返す。
そして、執務室のドアノブを回そうとして手を止めた。
「……もし仮に薬草をその商会が取り扱っているとすると、『何か』が起こりうる可能性はありますか?」
振り向かずそう問いかける。
「何か、が何を指すのかわからないけど、そこまで心配する必要はないさね」
「……そうですか。ありがとうございます」
セツリは今度こそドアノブを回し退室した。
●
「これは『筆』という。東方から伝わった筆記用具だ」
「へぇ……なんかわさわさしてるわね」
ベルク・オスマットがヒルルクを連れて訪れたのは、シャルガネに本拠を置く商会の店だった。
店内にシャルガネの品が並ぶ中、ベルクは文具コーナーへヒルルクを案内する。
そこには彼の地特有の『筆』や『硯』が置かれていた。
「この独特の形状故に手入れは少し大変ではあるが、字を書くことはもとよりこれ一本あれば様々な用途に使用できる」
「え、字を書く以外に? 例えば何に使うの」
「そうだな。例えば――」
そう言うと、ベルクは新しい筆を取りヒルルクの頬に当てた。
「化粧道具にもなるぞ」
「おー、なんかふかふかね!」
「東方では、これで紅を引いたり頬を染めたりするらしい」
頬に当てていた筆をそのままヒルルクの唇へと滑らせながら、ベルクはくすりと笑う。
「むむ、でも面白そうね、一本買ってみようかしら」
「うむ。であれば、この馬の尻尾を使った物をお勧めしておく。しなやかで触り心地も最高だ」
「わかったわ、ありがとう!」
ヒルルクはベルクに礼を言うと、早速購入に走っていく。
そんなヒルルクの背を見つめながら、ベルクは別の事を考えていた。
「……極北産の薬草か」
ヒルルクと話すうちに出たもう一つの『探し物』。
どこを探しても見つからないというその薬草の取り扱い先に、ベルクは一つだけ心当たりがあった。
扱っているとすればきっとあの商会だろう。しかし、迂闊にヒルルクをあの商会の者と引き合わせるのは得策ではない。現に、タオ商会にはドウセツ爺の記憶に絡む疑惑があるのだ。もしも、その矛先を征竜の巫女に向けでもしたら――。
「最悪、リブラネスタが征竜の炎で焼かれるぞ」
そんな最悪な未来予想が口をついて出てくる。
「……しかし、どうしたものか」
かと言って他に手掛かりはない。ベルクは筆を購入しうきうきで戻ってくるヒルルクをじっと見つめる――。
●
「勘違いしないでください、私はあなたの探している『薬草』というのが気になっただけですから」
「うん? 何か言った」
「……何も言っていません。そんな事より行きますよ。別についてこないでもいいですけど」
「なんでよっ!?」
リディリディ・トゥラ・イェレミースの後を追っかけ、ヒルルクはとある店へ入る。
「えっと……文具屋さん?」
「いえ、材木商です」
「だよね……って、なんでっ!?」
そこはヒノキの香り立ち込める材木の店だった。
リディリディはいちいち突っかかってくるヒルルクの事など気にもせず、トコトコと店内を歩き目的のコーナーへ。
「……これがいいですね」
手に取ったのは手頃な木の板。しっかりと表面が均された艶やかな板で、素材は栗の木だ。
リディリディはそれを興味深そうにのぞき込んできたヒルルクに押し付ける。
「え?」
「文具です」
「いや、板でしょ!?」
「文具ですが……?」
わからないの、と眼で訴えるリディリディに、ヒルルクは眉をひそめた。
「いいですか。文具と言えば、ペンやインクばかりが注目されますが……一体何に書くのですか? もし紙があったとしても、どこで書くのですか……? 空中ですか? そんなことできませんよね、征竜の巫女でも」
「で、出来るわけないでしょ」
「……ですよね。それを聞いて安心しました。できるとか言われたらどうしようかと思いました」
リディリディはほっと胸をなでおろすと話を続ける。
「なので、この板を机代わりにするんです……旅の最中に都合よく書く場所が確保できるとは限りません。この板でしたら丈夫で割れにくいです。あと水にも強いので屋外使いもできますよ」
「そうなんだ」
「それほど高いものではないので、一つ携帯しておくと便利ですよ……」
「うん、わかったわ。ありがとう、リディ」
「……いえ、仕事ですから」
すぐに視線を逸らしたリディリディに苦笑しつつ、ヒルルクは木板を買いに店主の元へ向かった。
「……こそーり」
そんな二人の買い物風景を、こっそり見ていた人物がいた。
背伸びをして店の中を覗くのはトーラ。
トーラは二人の関係性を理解した上で、トラブルにならないかこっそりと見張っていた。
「よかった。まだ少しぎくしゃくしてますけど、大丈夫そうですね」
トーラは覗くのを止め、壁を背にしてホッと一息つく。
「それじゃ、改めて――」
「トーラ?」
「うわっ!?」
改めて偶然を装いヒルルクと会おうとしたところで、先に見つかった。
「ヒ、ヒルルク、グウゼンデスネ?」
「何してるの?」
「い、いえ、気にしないでください。それより買い物は順調ですか?」
「うん、沢山買えたわ」
「そうですか。自分で使う文具ですしね、気に入ったものが手に入ってよかったですね」
そう言ってトーラは、胸に挿していた『黒のペン』に視線を落とす。
「それがトーラのお気に入り?」
「えっと……そんな所です」
少し照れたように答えたトーラは、そんな事よりとヒルルクの腕をとった。
「もうすぐランチの時間です! ハーヴィさんが素敵な場所を用意してくれてるみたいなので行きましょう!」
「そうなんだ、楽しみ!」
二人は皆との待ち合わせ場所へ向かう為に、通りを歩く。
「あ、そうだ。さっきハーヴィさんに聞いたんですけど、ヒルルクが薬草を探しているのって、ビ=ネクの為だって本当ですか?」
「うん、本当よ」
「えっと……いいんですか?」
「いいって何が?」
「いやいや、彼女はあなたに敵対した人物でしょう? 虹剣輸送の時も立ち塞がりましたし、あの偽教団の時も……本当に信用していいんですか?」
「別にいいんじゃない? なんで信用しちゃダメなの?」
「なんでって……騙されてるんじゃないかって心配しているんですよ」
首をかしげるヒルルクに、トーラはがくりと肩を落としながら答えた。
「うーん、それは大丈夫じゃないかな。良くはわからないけど、裏切りとか陰謀とか、そういうのするような子じゃないし」
「随分、信頼してるんですね」
「信頼……なのかな。でも、心配はしてないわ」
「……まぁ、ヒルルクがそう言うならわたしはいいんですけど」
どうにも釈然としないが、ヒルルクの様子を見る限り騙されている風には見えない。
もちろん、ビ=ネク本人にもう一度会って確かめる必要があるが……。
「そんな事より、早く早く! もうお腹ペコペコ!」
「はいはい。ヒルルクは相変わらず食いしん坊ですね」
「食いしん坊じゃないわよ!?」
二人は賑やかに話ながら、皆との合流地点へと急いだ――。
●
「素敵な場所でしょ。海が一望できるんだよ!」
ハーヴィがとっておきだと言った場所は、リブラネスタと海を一望できる高台にあった。
冒険者達は少し遅い昼食をとりながら、文具巡りの話に花を咲かせる。
「えっと、これがベルクの筆で、こっちがハーヴィの蝋板。それから――」
ヒルルクは手に入れた文具たちを嬉しそうにテーブルに並べていった。
「すごいね、これだけ色々とあると、見ているだけでも楽しいね!」
「うんっ! こんな事なら、ワタシも行けばよかったかな」
楽しそうに文具の話をするヒルルクを、エルゼリオとトゥーリが微笑ましく見つめる。
文具の話も落ち着くと、話題はいよいよ薬草の話となる。
「薬草を必要としているのはビ=ネクという魔獣使いです。一時は敵対する事もあった彼女ですが、今はヒルルクの為に動いてくれています。だから、探すだけ探してあげませんか?」
デザートを頬張っているヒルルクを見つつ、トーラは皆に問いかけた。
「そうだね。油断できない相手とはいえ、ビ=ネクはヒルルクに弱みを見せた。それは相当な賭けだったはずだ。交換条件としてマーメイドの面倒を見ている以上、裏切りの線は薄いんじゃないか」
そんなトーラの意見を後押しする様に、ルチルも皆を見渡す。
「話は了解したが、征竜の巫女はどうする。タオ商会へ連れて行くのなら、それなりの警戒は必要だぞ」
返事はベルクからだった。彼女はタオ商会の『噂』を知るがゆえに、ヒルルクの同行に難色を示した。
「いや、ヒルルクは置いていく。絵があり、効能もわかっているんだ、わざわざヒルルクを危険にさらす必要はないだろう」
と、ルチルが答える。
結局、その意見に反対は出ず、タオ商会へは冒険者達だけで向かう事となった。
●
「……薬草の話を教えてください」
高台へ残ったヒルルクに、リディリディが話しかけた。
「え? みんなが話してた通りだけど……」
「その薬草の話はいりません。私が聞きたいのは、別の薬草の事です」
「別?」
「極北にしかない特別な薬草が存在するのなら……傷を癒す薬草……ヒーラーでも治せない傷を消せる薬草はありませんか」
「ヒーラーでも治せない? それってどういう――」
「詮索はいらないです。あるかないかだけ教えてください」
じっと見つめてくるリディリディの瞳は真剣そのものだった。
ヒルルクはどう答えたものかと、しばらく思案して――。
「えっと……あるけど?」
「……え」
ヒルルクの答えに、リディリディの瞳が見開かれる。
「傷を消すというか『傷の見た目を綺麗にできる薬草』だけど、そんなのでいいの?」
「何処にあるんですか!!」
いつものおどおどとした彼女からは想像できない大声に、ヒルルクだけでなく高台に残ったエルゼリオ達も驚き、何事かと集まってきた。
ヒルルクの手を取り必死に訴えかけてくるリディリディに気圧されながらもヒルルクは口を開く。
「え、えっと、竜の里よ」
「竜の里……」
それはヒルルクの故郷であり、征竜が住まう里。リディリディも一度訪れた事のある場所だった。
「でも、リディの思ってるものと同じかはわからないからね。違っても文句言わないでよ」
「……それは……わかっています」
何故訪れた時に気付かなかったのかとリディリディは唇を噛む。
「でも、あるんですね」
そう問いかけるリディリディに、ヒルルクは確かに頷いた。
「しかし、今回の薬草もそうだが、極北にはまだまだ知らない事が多そうだね」
リディリディとの話を終えたヒルルクに、ルチルが声をかける。
「前に竜の里へ行った時に、その薬草を見た覚えがないんだが、本当にあるのか?」
「うん? 普通に家に巻き付いてたりしたでしょ。気付かなかった?」
「……そんなに目立つ所にあったのか」
意外な生息地にルチルは驚いた。
「ルチルも必要なの?」
「いや、気付かなかったなと思ってね。それより、勉強の方はどうだい。順調かい?」
「ええ、おかげで少しずつ分かる事が増えてきたわ! そのうち、ルチルを抜いちゃうかもね?」
「はは、言うじゃないか。まぁ、その様子なら心配ないか。これからも頑張るんだよ」
そう言ってルチルはヒルルクの頭を撫でてやった。
●
リブラネスタでも商会の集まる区画にそれはあった。
東方風の外見が目を引くその建物からは、外にまで薬の匂いが漂ってくる。
「わたしとベルクさんは顔を知られているかもしれないので、こっそりついて行きます」
トーラとベルクはフードを目深にかぶり、セツリに続く。
「いらっしゃいませ、何をお探しでしょうか」
3人が店へはいると、奥から女性店員が出てきた。
「ちょっと珍しいものを探していまして……これなんですが」
と、セツリがヒルルクの書いた絵を見せると、店員は「確認してきます」と店の奥へと引っ込んだ。
(それにしても、流石薬商ですね。品揃えがすごいです)
(うむ、やはり侮れぬ相手だな……)
スキルを使い警戒を続ける二人が密やかに話をしていると、店員が戻ってきた。
「お待たせいたしました。残念ながらお探しの薬草は、もうこの世には存在しません」
その答えを聞き、3人は眉をひそめる。
「それはどういう事でしょうか。絶滅でもしたのですか?」
「仰る通りです。お探しの薬草は数百年も前に絶滅しているようです」
セツリの問いに答えた店員は、古めかしい本を差し出すと頁を開く。
「……『沙茜』ですか。確かに特徴は一致していますね」
その頁に書かれた絵と説明分は、確かにヒルルクの示したものに酷似していた。
「差支えが無ければ、この薬草の情報をどこで手に入れられたのか教えていただけないでしょうか」
まじまじと頁を見つめる3人に、店員が問いかける。
「……実は最近不眠で困っていまして。知り合いのエルフ婆さんに不眠に効く薬草があると教えられて探していたんです」
「不眠ですか? しかしこれは熱冷ましですが」
「え? ……ふむ、あの婆さんに嘘を教えられましたか」
首をかしげる店員を前に、セツリはぶつぶつと文句を言う。
「不眠の薬でしたら、いいものがありますよ。よろしければ――」
「いえ、婆さんに文句を言ってからにします」
「そうですか」と少し残念そうに答えた店員に別れを告げ、3人は店を後にした。
●
「咄嗟の機転、お見事でしたっ」
店を離れると、トーラがセツリを讃えた。
「しかし、絶滅か。どおりでどこを探してもないわけだ」
「ですがヒルルク君は竜の里にあると言っていました。数百年前と言うと幅が広いですが、征竜の信徒が極北へ渡り竜の里へと辿り着いたのも数百年前です。当時の巡礼者が種を持っていき、極北で育てたのでしょうか」
「薬草だからな、生活に必要と考えたのだろうか」
セツリの言葉にベルクは頷く。
「うーん、この事を知っていれば、訪れた時に探したのに……まぁ、あの時はビ=ネクが薬草探しているなんて知らなかったですけど」
「うむ。しかし探しに行くにしても、またあの旅路か……正直骨が折れるぞ」
トーラとベルクは、過日を思い出す。
「ともかく、一度ヒルルク君に報告した方がいいんじゃないですか。『沙茜』という名前の植物であっているかも確認しないといけませんし」
セツリの提案に二人は頷き、ヒルルク達の待つ高台へと足を向けた。
こうしてヒルルクの文具選びは無事に終わった。
嬉しそうな彼女の表情に、依頼を受けてよかったと思う一方、もう一つの『探し物』を見つけてあげられなかった事に、少し心が痛む。
この話を知ってビ=ネクはどうするのか。そして、ヒルルクは。
彼女達を知る者達は、どうしてもそれを考えずにはいられなかった――。
マスターコメント
ロングシナリオ普通 報酬:多い8 / 6〜8人
2022年05月30日 10時10分27秒 公開
参加者
トゥーリ
エルゼリオ・レイノーラ
ベルク・オスマット
ルチル・プルメリア・グレイハーツ
- イェレミース トゥラ リディリディ
トーラ
セツリ
ハーヴィ
相談掲示板
ヒーラーのセツリと言います、よろしくお願いします。 極北の植物の方は絶対の目標ではないようですが……手がかりがあるなら挑戦してみたくはあります。
No.2
えっと、リディリディです。 よろしくお願いします・・・。 一応文具は探してみますが、薬草の情報を聞いてみたいと思っています。
みんな、来てくれてありがとう! よろしくね! ニアのせいで何だか大事になっちゃっけど……みんなはどんな文具つかってるの? ニアの所で貸してもらってたペンはとっても使いやすかったけど、何だかすっごくお高そうだし、ペンを買ったらインクもいるわよね。むむむ……(お財布にらめっこ あ、あと、薬草! みんなは見た事ない? こんな感じの奴なんだけど――(絵を差し出す
トーラです。 よろしくおねがいします! わたしもその薬草は探すつもりです。 >ヒルルク 見たことはないですねえ。 極北の植物なら寒いところで生えるものでしょうし、もしかしたら征竜さまの力とかエーテルの及ぶところにしか生えないのかも? 文具はわたしも高いのはつかってないですし、この機会に揃えてみようかな?
エルゼリオ・レイノーラです。どうぞヨロシクね! ボクは文具探しをする予定でいるけど、文具って結構高価だし……どんなのが良いのか難しい所。 >ヒルルクさん (絵をしげしげと眺め) ……うーん、ボクは見た事ないなぁ~。この辺では生えてないのかも? 極北と取引きしてる商会があるなら、もしかしたら取り扱ってるかも知れないね。
ハーヴィだよ、宜しくね! 文具探しをメインにするつもりだけど、薬草の話は僕も聞いてみようかなって思ってるよ。 筆記具もだけど、紙も結構高価だよねぇ。ちょっとした書き物くらいなら、もっと安価な文具の方が使い勝手いいかな? ただ、良いものはそれだけ長持ちするから、お金をかけるところはかけた方がいいんじゃないかなって思ったり。 >ヒルルクさん むむ、僕も見たこと無いな。綺麗な赤だし、見たら忘れなさそうだけど。 確か、極北への足掛かりとなる村があったよね。あの辺へ普段出入りしてる業者があるならそこが詳しいかも? んー、実家のツテも辿れたら良いんだけど。
(絵を眺めて)……記憶にはありませんね。 ふむ、難題になりそうです。 (文具談義見て)(もったいないので記録は記憶力頼りと言いだしにくい空気を察した)
情報屋のルチルだ。よろしく。 メインは文具の買い物だが薬草の方もヒルルクにとって重要な“おつかい”のようだしね。(見る) 協力はするさ。 >ヒルルク (絵を見るが)……いいや、極北絡みの話は疎くてね。 というかヒルルクの方がよく知ってるんじゃないか?地元だろう? まあ極北原産の薬草なら取り扱い先は絞れそうだな。心当たりがある者もいるから、ヒントは幾つかある。 文具は普通に羽ペンとインクだな。 羽ペンは手に馴染む物を、インクは手に入りやすい物を重視しているが……一番は劣化しない事さね。 おっと、普段遣いしてる物の話は特別サービスだよ(
うん、もちろん私はその薬草を知ってるんだけどね。 でも、こっちでは見た事なかったから、色んな所に行ったことがあるみんななら何か知ってるかもって思ったのよ。 みんな知らないとなると……むむむ。
シーフのベルクだ。よろしく頼む。 まぁ普通に買い物の手伝いになるな。 薬草に関しては、極北に近い北壁の出だが見覚えはないなぁ。。。 単に北壁を出たのが幼かった時だから知らないだけなのか、それとも北壁にもなかったのかは判断つかぬが。