【紫華】小さな恋の花咲く季節 -急-
弓月 蒼
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シナリオID:1999
オープニング
王立学園の中庭。あ――――と、驚いたような声が上がる。
文字通り、手元が狂ったと言う様に。茶杯が中身諸共上品な卓上掛けを汚した。
「お御手は御無事ですか、クリスタリアお姉様」
「紫水姉様、何処かお疲れなのではないですか?」
大丈夫ですから、と微笑む、『紫の君』の表情は。けれど何処か精彩に欠ける。
粛々と進んでしまった幼馴染の恋は佳境を迎えている。その事実に困惑を禁じ得ない。
2人の関係の不自然さは理解していた。それがこうもとんとん拍子に話が進むとは。
それは確かに恋なのかもしれないけれど、きっと正しくはない。凡そ先は見えている。
今からでも、何処かで制止出来れば……と、思う自分がいる一方で。
こうなった以上、もう行きつくところまで止められないと、思う自分もまた、居るのだから。
度し難いことだ。恋は落ちるもの。愛は育むものなどと言うけれど。
言葉遊びとしか思えなかったそんなお為ごかしにすら、縋りたくなる心細さを何に例えよう。
縋りついて訴えれば良かったのだろうか。赤裸々に胸の内を曝け出せば。
千々乱れる不甲斐無い自分の心をそのままに、素直に晒せば何か変わっただろうか。
でも出来ない。クリスタリアには、そんなことは出来ない。
貴族と言う家に生まれ、令嬢として育ち、その役割と自らの存在の重みを、解すればこそ。
彼女に出来ることはあくまで、自らが糸を手繰った義務を果たす事だけ。
例えそれが、或いはどんな結末に辿り着こうとも。
●よどみに浮ぶうたかたは
「皆様、お集まり頂きありがとうございます」
同学園内――――第五学年、空き教室。
放課後を迎えた教室が赤い陽射しに染まる中、紫の瞳が朱を帯びる。
彼女から聴講生への依頼もこれで三度目。そして恐らく、此処で決着となる筈だ。
事の発端は隣領の御用商会の御曹司コーライトと、彼女の属す貴族の家、『紫水晶』家令長の孫娘。
幼馴染として長くを過ごした少女リオネスの恋についての調査に端を発したこの一件。
しかしコーライトとリオネス、そしてその母親であるラフェットにそれぞれ聴講生が助言を投げた結果。
とりあえずは城下町にてささやかに、秘密の逢瀬を執り行うと言う流れで話は纏まった。
とは言え、隣領『バルヴィック侯爵領』の長、『迅雷候』オーガスタスは過激派貴族の筆頭であり。
つい先日王子の眼球を付け狙った国家反逆者。レギンレイヴ家を輩出した派閥の主導権力者と言って良い。
そんな家に出入りしている商会の次期後継者と、同じ貴族派でも穏健派重鎮である『紫水晶』重臣の孫。
両名に個人的な結び付きがあると言う事実は、貴族社会で決して小さくはない禍根となる。
ましてや――――その背後に。万が一彼女も知らない謀が隠されていた場合、全く洒落で済むことではない。
「此度行われる“秘密の逢瀬”について。少なくとも当家の家令長には秘匿しなければなりません」
説得が叶えば良かったが、それが現実的でない以上。少なくとも今回は断じて隠しきる必要がある。
幸い、『紫水晶』の長でありクリスタリアの実父、オルジェントは家令長の管理能力を信頼している。
そして同家令長はその信頼を裏切れない。例え、孫娘の初恋を黙認する程度には孫に甘かろうとも。
"『紫水晶』に明らかに損失を齎す可能性のある行為"を見て見ないふりは出来まい。
「火の無い所に煙は立たず。逆に言えば、煙さえ立てば火を捏造することは難しい話ではありません」
済し崩し的に、例えば『紫水候』と『迅雷候』は蜜月の関係である。等と吹聴された場合。
"貴族派"と言う大枠の派閥における各家の立場を考慮すれば、正面切っての真っ向否定も角が立つ。
となれば『紫水晶』は優秀な家令長の一家を"切り離さざる"を得なくなることすら、有り得るが。
後継者教育すら十分でない家令長が突然に失われたなら、『紫水晶』は羽根をもがれるに等しい。
「少なくとも今、余所の足を引っ張りたい貴族は両手の指では足りません。
後ろ暗い事情を抱えている家ほど、別所で火種が上がれば良いと欲して止まないでしょう」
大物貴族の乱に国是を背負い”弱冠15歳の末っ子王女が”騎士団を率いてこれを鎮圧した。
冒険者達も当事者として参戦した先の戦いは、世間では概ねそう受け止められている。
となれば今、生贄の羊は多ければ多いほど良い。その分"領地"と"家格"が空くのだから。
「こうなった以上は全て、何事も無く、恙なく幕を下ろす。
それが、恐らく一番良いのでしょうね……リオも、流石にそこまで子供でも無いでしょうから」
付け足された一言は、けれども彼女自身にすら確信が持てない様で。
ともあれ、聴講生である冒険者達に求められた事はただ一つ。彼女の初逢瀬を隠し通し。
そして、この一連の恋物語に本来引かれるべき結末を引くことだ。
例えそれがどんな物であるにせよ。或いは――――
――――誰かが、涙を流すことになろうとも。
●誰が為にか心悩まし
『薬師』――――その家は銘の通り"魔法全盛"の大陸にあって所謂”貴族ならではの特殊な薬”を追求した錬金術師の一族である。
領内経済は常に火の車であったが、同時に手掛ける秘伝の薬の有用性、希少性から。
派閥の内外に強力な支援者を有し、彼らの秘密を共有する事も多かった。
故に、支援者の没落に際し巻き込まれる形で時を失った事は必然とは言え――――或いは、皮肉とも言うことが出来た。
(……ヴェンルーダは元々沈んだ船。きっと、私がこの家名の最後の継承者になる)
以後、細々と血を絶やさぬ様に時を重ねようとも一度離れた手を取り戻す事は遂に適わず。
先々々代の負債を先々代が膨らまし。先々代の負債を先代が補い。そんな事を繰り返し限界が来た。
どう足掻いても金を喰う家業が領政の足を引っ張るは当然。一つの失政が雪達磨式に家を傾け――――
そんな家に手を差し伸べたのが『貴族派』の重鎮であったことは。"不運"でなくとも"幸運"と言うべきかは難しい。
「ペトラキサの若葉。アルヴァオネットの蕾。コンフェスの木の実……」
リオネスは、ベルゼン商会の御曹司、コーライトから受け取った香水の瓶を並べる。
何れも植物由来の物であり、中には一般にはあまり出回らない希少品も含まれていた。
「……次はきっと、水晶華の銀の蜜。……ですよね、コー様」
最初は、ただ時折顔を合わせる若い商人でしかなかった。彼の方から声を掛けてくれなかったら。
きっとリオネスから何かする事なんて無かったに違いない。彼女は箱入りで、世間知らずだ。
傍らに何でも出来る幼馴染が居たから、自発的には何も出来ずとも生きてこれた。
自分は彼女の影でしかなくて、いずれ幼馴染が嫁ぐ時に侍女として付き従う為だけに生きている。
そんな所に光が射した気がした。例え、彼に何か他の目的が有るとしても。それでも良かった。
同情であっても、憐憫であっても。影である自分に気付いてくれた。それで、十分に。
――――だから。リオネスは愛用の便箋に一筆認めると。机から『薬師』の印で封蝋を施す。
それは或いは、彼女を愛する人々への裏切りなのかもしれないけれど。
21代目『薬師』ヴェンルーダ。リオネス・ヴェンルーダは胸を衝く想いを掻き抱く。
"可愛らしい雛鳥"でいるのは――――もう、止めると決めたのだから。
解説
マスターより
リプレイ
「どうも、今少し良いかな」
「あら、どうしたんですか揃いも揃って」
「無作法で失礼。鳶目兎耳な方と聞きまして。若くお美しい秘訣は”薬師”こそで?」
翌日、"紫水城"内大広間。掃除を手伝っていたらしいラフェット・ヴェンルーダを訪ねたのは。
『紫百合の剣』海神・江流、『這い寄る者』キーゼ、そして。
「秘密の逢瀬隠蔽のため、いくつか相談させて頂きたく」
『導くカノープス』リサ・ベイカー。それぞれを一瞥すれば瞬時に理解の色が浮かぶ。
リサの見立てでは、彼女は熟練の旅人相応の"切れ者"だ。だからこそ今、この対面は必要不可欠。
「河岸を変えましょうか。私室へどうぞ」
―――――
一方その頃、家令長、ストレイン・ヴェンルーダの書斎には。
『夜に咲く白月』レティシア・レインフィールが唯一人訪れ、対面に至っていた。
「ふむ、"派閥の異なる者に仕える気持ち"――――ですか。これはまた、直截な御質問ですな」
白く染まった髭を撫で付けストレインはその厳格な眼差しをレティシアへと向ける。
風貌からも、雰囲気からも。これはさぞ厳しい言葉が飛び出すのではにかと身構えるも――――
「私は既に一度失敗した人間です。先祖から継いだ役割を果たす事が出来なかった。
である以上、その御学友の参考にはなりますまい。大陸広しと言えど」
"自分ほど、主人に恩義のある家臣はそうは居ない"……と。息を吐く様にそう呟く。
その様にレティシアは彼が老齢である事を漸く思い出す。齢70、最早その生は終端に程近い。
「命を拾われ、家族を救われ、家名を遺すことを許された。これ以上何を望みましょう」
此処が終の場所であると定めている。老紳士の眼差しに浮かぶのは透徹した真意のみだ。
罷り間違おうとこの老人が自らの主を謀る事は無いだろうと。レティシアの洞察眼はそう告げる。
しかし――――で、あるならば。
「そう言えば、お孫さんの御様子は如何ですか?」
「いや、お恥ずかしい。私としても厳格にせねばならんとは思っているのですが。
あの子も不憫な子なのです。せめて1度くらい、恋の真似事くらいは――――と、思っておるのですが」
"1度くらい"、何故、1度くらいなのだろうか、と引っ掛かりを覚えたものの。
彼女がその意味する所を掴むのは少し後のこと。そして――――
「此方では、男性が同性に香水をお贈りするのですか?」
「ああ、誕生日の品ですか。貴族間では珍しくは有りませんな。私の場合使い道も無い訳ですが」
それにしても、"ニゲラの花"とは何とも。と、ストレインは苦々しく笑ってみせ。
"未来"、"不屈"など幾つか有るその花の意に――――"夢の中の恋"という物が有ると知るのは。
更にもう少し、後のこととなる。
――――
「家令長、ストレイン様が"腹芸が出来ない"というのは本当ですか?」
「ええ、父様は家を潰した代の『薬師』――――と言うのはご存知かしら」
説明するとなると余程長くなるのだろう。首肯したリサにラフェットが安心したような色を浮かべる。
家を潰す、と聞けば大概に悪評であろうが。しかし凡その場合原因は其処にはない。
「父様の代では、継承段階で『薬師』は既に終わりが見えていた。
その死に体の領政を『紫水晶』に拾われるまで回したのがあの人。私は断片しか見ていないけれど」
それは、地獄と言うのも生温い激闘であったことだろう。先代の失政による焦げ付き処理の連続。
既に沈没が決まっている難破船を、せめて軟着陸させる為の一寸の光も射さない悪戦苦闘の日々。
「だから父様は腹芸が苦手なの。隠し事なんてしなくとも真正面から処理出来てしまうから。
それはそうよね。本来領の全政を管理する領主が2人居る様な物なんだもの」
其処だけを抽出して聞けば、『紫水晶』は如何にも盤石である。
しかし経験的にも、能力的にも、"代わりが効かない人材"への依存度が思っていた以上に高い。
リサの表情も思わず硬まる。これらが事実なら、『家令長』は当然狙われて然るべき"この家の弱点"だ。
「此方の御当主は、『夜鷹』と懇意の間柄のようですね」
と、突然方向の異なる話を投げたのはキーゼである。意外な場所から挟まった確認に思わず瞬くも。
ラフェットは首肯で以て返答に代え、黒衣の治療師はそれを受けて言葉を続ける。
「その『夜鷹』に貴女を送ったのは何故ですか。まさか"恩を売る"為だけの筈が無いでしょう。
貴女はこの領の"最大戦力"だ。貴族情勢がこれだけ荒れている中、最大戦力を外に出す損失は大きい」
当然、見合う収益がある筈だ、と言う疑問に。はじめてラフェットが黙る。
並の相手であれば通り一辺の。外向きの理由だけで誤魔化せた筈だ。
しかしキーゼの言は"貴族の打つ手"に二重以上の意味が無い筈がない。と言う前提に則っており。
――――今回に、限れば。
「――――『紫水晶』は御当主様と父様。二人の能力に依って立ってる。
けれど、父様は年齢的にそろそろ限界が近くて、次代を担う筈のテオドール様は未だ成熟に程遠い」
一際声を潜めて漏れ出した呟きは、誰宛にでもなく。だからこそ、その意味する所は重い。
彼女はこう言っているのだ。これは独り言でしかない、と。
「引き継ぎが上手く行ってない。誰かがどうにかしなければいずれ軋むのは目に見えてた。
だから、"外"から有能な人間を取り入れて繋ぐ……それが、『紫水候』――――御当主様の考え」
しかし、武官と比して文官は何処も不足しているのが王国の常。為政者など言うに及ばず。
そうした貴族が有能と見た人材を外から取り入れる。その意味する所は1つ。
「――――――――え」
婚姻である。話を聞いていた江流が意味する所を察して動きを止める。
「私は勿論反対。けれどそうすれば矛先は何処へ?
この家には人を外から取り入れるのに使える、妙齢の、没落貴族の娘がもう一人居る」
政略結婚の"駒"。家は没落していようとも血筋確かな貴種。おまけに現侯爵家が後見人に立つとなれば。
"撒き餌"には必要十分だ。長男はともかく次男以降であれば、貴族の婿入りなど珍しくもない。
「私を遠ざけておくという点で都合が良かった――――なんて、悪意的に見過ぎかしらね」
「……だったら、リオネスが――――」
「もしも自由恋愛で駆け落ちでもしたら? 勿論、役割は本来の鞘に戻るでしょう。
『薬師』は確かに『紫水晶』に返しきれない恩がある……でもね、私はあの子の母親なの」
思わずと溢れた江流の問に、覚悟は決めたとばかりにラフェットが応じる。
そういう事であるのなら。"母親"が"娘"の恋を応援する経緯も、理解出来る。
「待って下さい、だとすれば」
「ええ、父様は『紫水晶』の為に『薬師』を捧げる事を是とするでしょう」
リサの問の意味する所を正確に悟り。淡く頷くさまはいっそ痛々しく。
「あの人は、それがあの子の為でもあると本気で思っているの。
お嬢様の影で居続けたリオに、光を。役割をあげたいと――――」
そんなの、嬉しいわけが無いのにね。と、ラフェットは肩を竦めて寂しげに笑った。
●白でなく、けれど黒でなく
「カペル様やネーベルベルク様が香水に興味があるなんて知りませんでした」
リオネスの私室。『秘密の共有者』アウレーリア・フォン・ネーベルベルクが招かれたのは。
如何にも年頃らしい淡い空色の部屋。その棚に並べられた瓶の数に、先ず我が目を疑う。
(こんなに香水……え、何本あるの???)
香水と一口に言えど。好きな人間は本当に、季節と場面と気分によって無数に使い分ける。
贈り物として受け取る前から好きだったのだろう。実に100本近い小瓶。
勿論、ぱっと見ではどれが贈り物なのかはまるで分からず……
「こほん、それで、これはどれが彼からの贈り物なのかな?」
戸惑うアウレ―リアに、その後ろから顔を出したのは『蒼玉の騎士』シルヴィア・A・カペル。
これは直接踏み込むしかないと意を決して問うも。リオネスの側は慣れた仕草で数本を抜き出し。
「祖父の誕生日が此方、最初の贈り物がこれで、2回目、3回目がこれとこれですね」
どうも全て覚えているらしい。それらを一瞥し、どれも殆ど減っていない事にシルヴィアが気付く。
それが気に入らなかったからではないことは。楽しげに瓶を並べる彼女の表情を見れば瞭然だ。
「リオネス。少し良いだろうか」
だからこそ。それを告げるのはとても勇気がいることであり。
同時に、それをすべきだと考えた者も、シルヴィアを置いて他にはいなかった。
「君も私にとって友人だ。その恋は応援したいけれど、それは紫水領の人々に多大な影響を及ぼす」
ぱちぱちと、瞬くその瞳に疑いの色はない。彼女は本当に純粋なのだろう。
けれどそれは――――
「君は、彼に本当に愛されていると確信出来る? もし意図があって君に近付いたとしたら――――」
「意図があったらいけないんですか」
静かに。その声は絞り出すように、色無く響く。
「それが愛かなんて。これが恋かなんて分からない。私にだって分からない。
でも、コー様は私に声をかけてくれたんです。私を見て、手を差し出してくれた」
「でも、それは――――」
「それが、どんなに、嬉しかったか。カペル様には分かりません。
涙が出るほど、嬉しくて、声にならないほど、苦しくて。その気持ちは絶対に! 嘘じゃなかった!!」
――――圧倒される。正しくはないかもしれない。正解でもないかもしれない。
けれどそれを――――恋ではないと。断定出来る人間が何処に居るだろう。
(――――この子は)
"諦めきっていた自分より、余程勇気がある"と――――それはアウレーリアの中に振って湧いた。
貴族の世界は雁字搦めだ。珍しくはない。何処にでもある。戯曲にもならない見慣れた悲劇。
けれどその当事者が、そこで藻掻くことがどんなに苦しいかアウレーリアは知っている。
武門に生まれ武才は愚か健康にすら恵まれず、"何も出来ない籠の鳥"で居る苦痛を、知っている。
だから部屋を飛び出す彼女を追うことが出来なかった。その資格があるのか、分からなかった。
彼女が大切にしていた贈り物の香水の小瓶。その銘柄を記しながら。答えは出ないまま――――
――――秘密の逢瀬当日。ベルゼン商会『ラムリィズ』支部内、応接室。
事前のリサの調べでは、”これと言って後ろ暗い動きは見つからない”ベルゼン商会だが。
その本拠が隣領に移っているのは事実の様で、商品は必要最低限しか並んでいない。
とは言えそれでも並の商店程に陳列棚が埋まっている辺り、商会の大きさを感じさせる。
「同盟のアーダベルト商会次期会頭ヴィンス・アーダベルトと申します
兄の友人である江流さんの伝手で王国の商会を勉強させていただいております」
「これはご丁寧に。ベルゼン商会のコーライト・ベルゼンです。どうぞお見知りおきを」
"感じの良い人だ"――――『強火ブラコン』ルーンス・ラグネルこと、ヴィンスは。
まず一見しての印象から警戒心を一段回引き上げた。商人の外面はそもそも"整っていて当たり前"だ。
しかし第一印象を"優~良"で維持すると言うのは案外容易ではない。それはやり手の証である。
「同盟でも嗜好品の需要が高まっていまして、少しお話が伺えればと」
「それは商人としての興味ですか? それとも、個人としてでしょうか」
「勿論"個人として"です。――――特に、香水などは奥が深い」
付き添い兼紹介役として連れてこられた江流は、突然始まったやり取りに困惑を禁じえない。
両名のやり取りは『王国』と『同盟』という違いことあれ"商人トーク"の類である。
相手から如何に欲しい情報を引き出すか、引き出される側は如何に"空手形"を掴ませるか。
穏やかなやり取りの中で剣先を交わしているに等しい。傍から見る方はたまった物ではない。
「なるほど、何方か贈りたい方でもいらっしゃるのでしょうか?」
「そうですね、香水を贈る恋人が欲しいものです。失礼ですが――――」
"ベルゼン殿は如何です?"と、杯を向けたヴィンスは微笑みを絶やさぬ物の。
切り込まれた側のコーライトは慣れた様に、卓上に紅茶を注ぐことで間を稼ぐ。
次期商会長にも関わらずお茶汲みの一人も呼ばないのは、これが"そういう"場であるからだろう。
「香水は、取り扱いが難しい商材ですね。需要は花が多く、けれど木の実や葉を好む方も居る」
「季節、時間帯、シーン、装い、メッセージ性、或いは――――」
「――――人の記憶は、見た物の次に香りを覚えるそうです」
振られた言葉にヴィンスが瞬く。記憶、連想、それもまた、メッセージ性か。
で、あるならば。相手のことを理解していると示す為に香水を用いる。そんな用途も――――
「そちらの海神さんも応援して下さっている通り。これからまさに"そういう"案件がありまして」
そう言って笑うコーライトに。ヴィンスが一際鋭い眼差しを向ける。
少なくとも、"香水の用途"にこれだけ精通している人間が何の意図も無くそれを贈る筈はない。
であれば、"その意図が何か"という事だが。それをこの場で探り出す事は到底容易ではなく。
「応援したい気持ちに嘘はなかったが……それが『商人』と『薬師』であれば話は別かな、と」
江流の挟んだ言葉に。コーライトがちらりとそれを一瞥するも。無言で肩を竦めるのみ。
「今日は見守らせてもらうので。間違いのない選択をされますよう」
「プルサティラの恋は誰も幸せにならない。相手の幸せを想える恋がしたいものです」
江流とヴィンス。両名の刺した釘が果たして響いたのか、響いていないのか。
白と黒の境界線を綱渡りするように、灰色のコートを羽織った若き商人は街へと歩み出す。
●季節の終わりに
「――――滅茶苦茶言うわねあの黒尽くめ……」
ラフェットの愚痴が漏れるのは当然といえば当然である。
キーゼからの彼女への要求は明らかにラフェットが出来る協力の限界を超えていた。
目撃者の口封じ。いや何処の暗殺組織だと言わんばかりである。ゴブリン自治領へ行け。
しかし彼女とて『紫水領』には居を構えて長い。勝手知ったる何とやら。
そもそも冒険者達が事前調査に全力を振った為若い2人の同行隠蔽はほぼラフェット丸投げである。
勘弁して欲しいが彼女は出来る範囲で努力した。これも我が娘のささやかな幸せの為と思えばこそ――――
「……恐」「……これは凄いな」
『この手を離さない』エルゼリオ・レイノーラが思わず呟いた。隣に並ぶシルヴィアも同感だった。
乗合馬車の停留所に人が居なくなって30分が過ぎた。この間誰も停留所を訪れず。
リオネスとコーライトは無事合流し、連れ立って去っていった。それを見送って約5分。
どやどややって来た馬車待ちの団体様はどんな冗談だろう。何が起きているか良く分からない。恐い。
「……」
「…………」
それを更に追いかけるレティシアと、ルーンスは共に言葉が無い。
前者は手にした手紙に思い悩むように。そして後者は冒険者たちの振る舞いを注視しているが為に。
言っては何だが、ルーンスの見る限り護衛についた冒険者達は共に隠密行動の素人だ。
割と目立っているが、それが逆に良い迷彩になっている……かもしれない。と良いなあ。
『服飾店』で流行りの盛装を着付けて貰い、『香草喫茶』で歓談。
日が徐々に傾いてきた頃に星屑の泉へと、秘密の逢瀬は粛々と予定通りに進む。
これと言うのもコーライトの手回しと、ラフェットの不断の努力の賜物だろうが。
少なくとも此処まで何事もなく、隣り合い雑談に花を咲かせる2人は、傍目にも仲の良い恋人同士に見えた。
――――
「リオに君が心配している事を伝えて欲しい」
「……貴女も、そう仰られるんですね」
クリスタリアの私室。駆け去ったリオネスの部屋を辞して後直接向かったシルヴィア。
ストレインとの会談を終え同様の進路を取ったレティシアが部屋へ訪れた時。
その場には既に江流が居た。果たして、2人で何を話し合っていたのかと言えば。
開口一番上げたシルヴィアの言と、ほぼ同様の物であったのだから何とも言い難い話ではある。
「……俺達も頑張ってみるけど、恋を失ったあの娘に必要なのは。
彼女を、個人として認められる誰かだと思うんだ。……ラズベリルの令嬢ではない、個人としての君が」
「江流様の優しさは、良く分かります。……私も、そう出来たらどれほど良かったでしょう」
視線を落とすクリスタリアは目に見えて気落ちしていた。彼の。彼女の言は、間違いではない。
きっとそれが出来れば一番良い。立場も何もかも捨てて、友情を選べるなら、それが――――けれど。
「――――もしも、それが出来ないのであれば。文を認めては如何でしょう」
助け舟を出したレティシアに。クリスタリアが瞬いた。シルヴィアも、難しい表情のまま頷く。
貴族が貴族の立場を投げる事は、並大抵の覚悟では出来ない。それは仮面であり、鎧なのだ。
容易に取ったり外したり出来る物ではない。それを解けば――――貴族でなど居られない。
血統の重み。義務の重み。それを背負い続けるという覚悟の重みは、時と共に降り積もる。
だから――――
――――
「何を願ったんだい?」
「……秘密です」
夕暮れ時。屑宝石を投げ込むと願い事が叶うという『星屑の泉』。
リオネスとコーライトが向き合っている。逢瀬の終点。再会は、また一週間後。
この段階まで冒険者達は、彼にも彼女にも。誰も別れの了承を取れていない。
彼女が踏み込むしか無かった。それが、羽ばたこうとしている雛の翼を奪う事であっても。
「――――『平穏』、『真実』、『懺悔』、『秘密』。
調べるのは本当に苦労しました。餅は餅屋、ですね」
"香草喫茶”の店員と首っ引きで香水のリストと見比べて、贈り物とされた花の意味に辿り着いた。
それは植物系の薬剤を扱っている者であれば自然と気付ける事。
それ以外の者には何も伝わらない。考えた物だとは思う。けれど――――
「ネーベルベルク様、どうして……」
「リオネス、貴女何を隠しているの。それはきっと『薬師』の没落と直接。
いいえ、それどころかそこの商人とも関係が有る。違う?」
突きつけられた物。その意味する所を繋げれば、脅迫と受け取られても仕方がない。
リオネスの瞳が揺れる。彼女は当然知っていた。知っていて、誰にも話さなかった。
翌々考えれば、彼女が紫水侯の家で"何かの仕事に従事していた姿"を見た覚えが全く無い。
彼女には彼女の役割が有る筈にも関わらず。顔を合わせるのはお茶会の場ばかり。
それ以外の時――――リオネスは何をしていた?
アウレーリアは漸く気付いたのだ。"彼女"のことを、自分は驚くほど何も知らなかった事を。
「……時間切れ、ですか」
「そんな、コー様! そうしたらコー様はどうなるんですか!?」
まるで諦めるように、さっぱりと笑ったコーライトにリオネスが縋り付く。
けれど、若い商人は頭を振る。それが、この場に於ける結論の全てだ。
「脅迫犯として此処で私刑に処されるのは御免だよ、鳥籠のお姫様。
貴女は僕に同情していただけだ。幸せな平穏へお帰りなさい」
解れるように、解けるように夢は醒め。そうして――――一つの恋が終わりを告げる。
レティシアが泣きじゃくるリオネスを支える様に寄り添った。
――――
……そんな光景を看取ったエルゼリオは、自分が抱えた事実を持て余して息を吐く。
裏が取れていない以上、それを明かすことは余りにもリスクが重過ぎる。
――――事実は、未だ真実足り得ないものの。
●舞台の裏のその一端
時は丸1日程遡る。城下町『ラムリィズ』の一角。
「やあ、まさか音楽家以外であたしを訪ねてくる人が居るなんて驚いたよ。砂糖は1つで良い?」
髪を短く纏めた、一瞬性別を疑う女性。立ち居振る舞いは凛とし小綺麗に纏まっている。
エルゼリオは、そんな女性の眼前でソファに腰を下ろしていた。
テオドール・ラズベリルの先生。新鋭音楽家、シセラ・ユーディン。
同人物から紹介を受け、すぐ予定が空いていた事をこれ幸いと逢いに行ったエルゼリオに。
シセラは朗らかに歓迎の意を示した。引き籠りの弟子が友人を連れてくるなんて珍しい――――と。
そうして、テオドールが演奏の練習をする傍ら、応接室に通されたわけであるが。
「楽譜じゃなくてオルゴールを使っての練習って斬新だよね。今迄の課題もずっとオルゴールで?」
「あたしはね、音楽は結局如何に"魅せるか"だと思ってる。其処を突き詰めると。
音楽を学ぶのに必要なのは唯1つ。"魅せる音楽"だけだよ。他の情報は夾雑物でしかない」
「だから、オルゴール?」
この人は余程音楽が好きなのだろう。と、饒舌に語るシセラを見て頷く。
音楽を伸ばすのに必要なのは優れた音楽だけ、という思想はエルゼリオも分からないでもなく――――
「オルゴール職人との調整に時間が掛かるのが玉に瑕なんだけどね……音楽は一日にして成らず。
と、ついつい話し過ぎちゃったけど珈琲どうぞ? そちらは余り自信無いけれど」
薦められた珈琲杯に唇を付けながら表情を伺うと。シセラが淡く笑ったのが分かった。
隣からはテオドールの奏でる長横笛の音。穏やか過ぎて眠くなってしまいそうだと。
そんな事を考えつつも、やや濃過ぎる珈琲を味わっていた。次の瞬間。
「……あ、でもこの時期にテオを経由してくる。ってことはエルゼリオ君は多分アレでしょ?
――――クリスの幼馴染ちゃん周りの真相が知りたい、冒険者君」
手が止まる。それを見ていたシセラが訳知り顔で大きく頷くと瞳を細める。
その若草色の瞳に過る理解の色。疑惑が確信へ切り替わる。まさか――――もしかして。
「良いよ、あの子からも誰かが"此処まで来たら"教えて構わないと言われてるし。
一介の音楽家に冒険者君相手に大立ち回り出来る力はないからね」
事実は、未だ真実足り得ない――――けれど。
「これはあの子の――――クリスにとっての賭けだった。
徹頭徹尾、君達はあの子の賭けに巻き込まれただけだったのよ。最初から、ね?」
勿論、あたしも協力者の側だと。
新進気鋭の音楽家はそう告げて、鮮やかに笑みを結んでみせたのだから。
マスターコメント
ミドルシナリオ難しい 報酬:標準8 / 8〜8人
2022年03月18日 01時13分10秒 公開
相談掲示板
海神江流だよ。今回も宜しくね。 今回、今まで失敗条件だった、クリスタリアの依頼で動いてることがリオネスにバレる。 ってのが存在しないんだね。 それで、リオネスとコーライトの交際に何らかの決着をつける必要があるのだとすると、俺達の側で持っていくべき決着の形は共有できていた方がいいのかなと思うところ。 コーライトが目的としている物は、リオネスが持ち出せそうとしている『薬師』ヴェンルーダとしての知識だとか薬剤なのかなとかOP読んでて思ったのだけれど、それが何かの事件に使われたりしたら紫水晶にとっては家名を失墜させるスキャンダルになりかねない。 そうなる前にこの関係を終わらせる必要があるのかなとか。
シルヴィアだ。今回もよろしくね。 外への対応がデートのアシストや護衛、スキャンダルの防止。内への対応がラズベリルの人々の目を誤魔化すことかな。リオネスへの説得は現実的ではないということだから、コーライトを説得して別れ話を切り出して貰うしかないのかもしれない。 「何らかの決着」は意味深だね。単なる別れ話ならまだ分かるけど、まるでどちらかががいなくなるみたいだ。リオネスがやろうとしていることが具体的にどんな事かは分からないけど止めたいと思っているよ(もう何処かに手紙を送った後かもしれないけど……コーライト宛かな)。 クリスタリアとリオネスには腹を割って話をしてもらいたいのだけれど難しそうだね……。
今回初参加のルーンス・ラグネルだよ、よろしくね。 >失敗条件 僕もヴェンルーダ嬢が知るのと、『何らかの決着』が恐らく紐づいているのかなって思った。 >目的 僕も江流と同じ点は危惧してる。 そもそも、どうしても欲しい希少品があったとして。 自身の販路で手に入れることができないもので。 けれど、正式な手段で入手できる人物がいれば。 その人物の意思で譲渡してくれるように立ち回るんじゃないかなって思う。 ヴェンルーダ嬢は意識の有無は別として、承認欲求がかなり強い気がするんだ。恋心の前提としても承認欲求があるように見える。 報告書でも、相手が求めるものを提示すると彼自身が言っており、ヴェンルーダ嬢が個を求めていると気づいたなら、そのように振舞うと思う。 >説得 僕もコーライト側かなと思う。 ヴェンルーダ嬢は理詰めすればする程雛鳥扱いされてると感じて次の一手を打ちそうに見える。 ヴェンルーダ嬢はラズベリル様が思うよりは雛鳥ではなく、けれど、ヴェンルーダ嬢が思っている以上に鳥籠の外の過酷さを知らない(出違った外に出たら秒殺される雛鳥) ……などと正面切って言うと、そうじゃないことを証明すると悪化しそうなんで、ヴェンルーダ嬢にしかもう見せられない弱音とか頼りにしているとかをラズベリル様に伝えてみるとかかな。 ご本人は難色を示されると思うけど、江流の危惧した内容=家の危機&ヴェンルーダ嬢及び一族の断罪だ、貴族令嬢としても幼馴染としても打てる手として(了承するかは別として)言うのはありだと思うよ。
出違ったってなに…。 ごめんね。 そこは心に二重線をつけて読んでね。
ごきげんよう。 ヒーラーのレティシア・レインフォールと申します。 皆様、よろしくお願い致します。 >決着方針 失敗条件の一つが「リオネス様とコーライト様の交際が継続する」となっておりますから 心苦しいですけれど、基本的にはお二方にはお別れをして頂く、という事になりますでしょうか。 要するに、密かに恋人として連絡を取り合えるような状態になられる事や 既に挙げられておりますようにお二方の関係によるスキャンダル化や荒事への巻き込まれ あとは、駆け落ちなどをされるのを防ぐ形となるのではないかと存じます。 >説得 仮にコーライト様から別れ話を切り出して頂くとして 彼が到着されるのは逢瀬の当日である事から 彼に交渉をされるのであれば待ち合わせ前に彼のお店を訪ねる形となりますでしょうか。 一応、お店に立ち寄らなかった場合も想定される必要はございますけれど……。 そして、コーライト様への事前接触や交渉が失敗した場合にも備えたく存じます。 例えば逢瀬の終わりに、私達の方で改めてお二方のご説得をさせて頂くなどでございますね。 >ストレイン様、オルジェント様 侯爵様に関しては余程目立つ動きやこちらから接触をされない限り 今回の事態が露見する可能性は恐らく低いのではないかと存じます。 ストレイン様に関しては少々悩むところではございますけれど リオネス様のアリバイ作り程度はされた方がよろしいかもしれません。 例えば、クリスタリア様に城下街へのお使いを頼まれたとか。 外対応班を護衛としてつけて、ついでに一緒にお買い物をされているとお伝えすれば 恐らくご安心して頂けるのではないかと存じます。
さて、見慣れた顔が多いですね。 >コーライト説得 視点の違いによるものなのでしょうが。 何らかの目的をもって手段の一つとしてリオネス嬢に近づいているとすれば...さて、そこで果たして此方から口を挟んだとして別れますかね? 別れるとすれば、それは既に目的を達した、あるいはリオネス嬢に利用価値がなくなった、ということと同義ですから。 ”説得して別れるあるいは距離を置いてもらう”というのは、純粋な好意あるいは軽微な打算程度のやり取り、という前提に限られるかと。 リオネス嬢が”金の生る木”あるいは”金の生る木の土壌”としてあるなら、商人としてはそれ以上のメリットを提示しないと手放さないでしょうね。 >アリバイ工作 レティシア氏の案も悪くないですが、”籠の鳥”と揶揄されるような存在に紫の君自身が買い物を頼む…その時点で勘のいいものなら違和感に気づくでしょうね。上位貴族の令嬢です、小間使いは当然いるでしょうし、普段と違う動きをさせるのは都合が悪い。 むしろいっそ、気分転換に冒険者各位と出かける、程度で、堂々と出かけた方が怪しまれないかもしれないですね。どのみち、有事に備えて何名かは張るのでしょう? 下手に嘘をつくよりは、出かけること自体を真としてしまった方が都合がいい。 出かけた結果として何が起こるか、はまた別の話になりますからね。 >成否条件 記載の仕方が引っかかるのですよね。 ”何らかの決着がつく”という割には、交際自体は失敗に含まれる。 別れる、は成功条件の一つではあるのでしょうが、それだけが全てではない、というところでしょうか。
アウレーリアです、宜しく。 >方針 失敗条件に交際の継続と示されてしまった以上、少なくとも形式的には破局しかないのですけど。 どちらかないし双方の命に関わるような展開は、私はなるべく避けたいわ。 うっかり心中でもされようものなら、依頼は成功でも流石に色々と角が立ちますし。 でも、そうよね。どういう理由で別れさせるのか正当な根拠が無いのが苦しいところ。 今までにもあわよくば遠ざけようとしてきてこれなのですから、実質失敗のツケだわ。 最悪、脅しつけるような真似をしてでも引き剥がさないといけない……。 或いは今度こそ、致命的な証拠を掴むよう頑張るのでも良いのですけど。 序盤に情報が出てたけど放置してた香水関連、いい加減ちゃんと探りを入れましょうか。 >アリバイ工作 前回は結局、外出自体が中止になっていましたけれど。 リオネス様と一緒に街へ買い物に出かけるプランは立てていましたから、そのまま使いましょう。 もはやこのまま閉じ込めておけるものでもなし、状況が動くとしたら外出先でしょうね。 ラフェット様にも出先での監視に協力してもらおうと思いますけれど、構いませんか。
リサです。よろしくお願いします。 そうですね、わたしの感覚としても、キーゼさんと近く。 コーライトさんとしての目的が、リオネス様との恋や彼女を想う気持ちでは無く、他の目的があっての、 手段としての接近なのだとしたら、 穏便に身を引いて下さいというのは難しいのでしょうね。 目的を別の形で達成させるか、目的達成はとても難しい・割に合わない、と思わせるか… 問題は、目的を達成させたときにどういう影響があるかが分からないので、簡単にいかないのですが。 内容によっては、コーライトさんの命に関わりそうですし… それすら一つの解決策になりそうなのが、貴族社会の怖いところですが… それはつまるところ、上にバレるということで、依頼的には失敗ですかね。
(まだまだ前回前々回読み込み中) >アリバイ 僕も冒険者と買い物でいいかなと思う。 ラズベリル様の名を出すなら、ヴェンルーダ嬢を心配して護衛も兼ねて、ってところかなーと。 >説得 コーライト・ベルゼンという商人が何を望んでるか判らないことには説得が有効な手段かどうか意見出せないので、もう少し読み込んで判断したいな。 以下は前回・前々回読んでみて思ったことなんだけど。 読み込み足りないかもしれないので、違ってたら&関係なかったらごめんね。 コーライトは家令長の誕生日パーティーに招待され、その時にヴェンルーダ嬢の背中が寂しそうで声を掛けた。 その時ヴェンルーダ嬢は自分という個を見て貰った(彼は彼女の望みがそうだと察した)と感じて恋に落ちた。けれど、恋や愛ではなく、同情や憐憫でもいい、と何か思う所ありそう。 ヴェンルーダ嬢の恋愛感情の前提が承認欲求ではないかと思ったのはこの辺。 コーライトは何故家令長の誕生日パーティーに呼ばれたのか。 家令長が遮っている=家令長はその理由を知っている+招待した事実と理由を公にしたくないとかかな? ベルゼン商会の取引相手を思えば、個人的なパーティーへの招待自体が疑われる要素。 前々回のコーライトの見解と今回(OP)のラズベリル様の見解もズレがあるし、広く知られたら、ヴェンルーダ嬢のコソコソデートより余程政治的意味があるから、そう感じただけなんだけど。 彼、ヴェンルーダ嬢の(没落した)曽祖父の血縁やパトロンの末裔とか私的な縁なのかな。 今回の件に関係ないかもしれないけどね。
連投ごめんね。 >香水 デートの日までの間に贈られた香水がどういうものかは調べてもいいかなって思った。 植物由来とあるし、『薬としても使用可能な植物』が使われていた場合、その植物を使用した薬・毒を調合などは十分あり得るし、探るのは賛成しておくよ。 貴族である以上経口摂取、治療薬等皮膚からの摂取については十分警戒していると思うんだけど、香水のようなものや気化させて吸引して接種させるもの、化粧品などの飲食・治療以外で体内に取り込まれそうなものなんかは効果を弱くして継続して即、ではなく、積み重ねての効果を期待した場合特定が極めて困難になるんじゃないかなーとは思った。 そういえば、なんだけど。 僕は今回初めて関わる=コーライトと面識がない分、(成功するかは別として)一応冒険者以外の立場で会いに行って探ることはできるかもとはちょっと思った。
>外出の口実 今出てるような、外出する事自体は隠さずに目的だけ伏せる、詐称する感じでいいんじゃないかな。 リオネスと接触歴のある人は女性が多かったように思うし、一緒に外出ならその方が都合がよさそうかな。男手が必要なようなら協力は問題なく。 >香水 OPで、「次はきっと…」とリオネスが語っているから、これまでやり取りした香水群にも意味があるのかもしれないね。 ラフェットさんに、それらを素材として作れる薬品があるのか薬師としての見解を尋ねてみたい気もするかな。このへんは、当日前に十分準備できそうに思うので動いておきたい気がする。 もしも、これらがヴェンルーダを傾けたご禁制の品と関係があるんだとしたら、ラフェットさんの立場としても二人の関係は容認できない。って別れさせる動機には出来るかも。
>アリバイ工作 確かに、キーゼ様の仰るように普段と違う行動をされるのでしたら 気分転換の名目で護衛班の皆様とお出掛けされるよう振る舞われるのがよろしいかもしれません。 ストレイン様にはリオネス様について訊ねられた際にそのようにお答えするか あるいは出掛ける前にご挨拶をして頂くのもよろしいでしょうか。 隠れてお出掛けされるよりも、その方が本来の目的である秘密の逢瀬が露見しないとご説明すれば 恐らくリオネス様にもご納得頂けるのではないかと存じます。 >香水 『薬師』の一族に対して伝わる意図の存在はございますよね、恐らくは。 そうなりますと、リオネス様にこれまで送られた香水を拝見させて頂くか 彼女が不在の時にクリスタリア様から許可を得た上で調査を行われるかになりますけれど……。 ただ、香水の成分までは医療・薬学のスキルを利用しても特定は難しいかもしれませんし そうなりますと、リオネス様に対して香水関係の相談を持ち掛ける流れでお伺いするか あるいはラフェット様にご協力をして頂くのがよろしいでしょうか。 香水の意図を第三者……というより、ご家族には知られないよう 普段は何処かに隠されている可能性もございますので リオネス様への接触を最初に行い、それが失敗した場合は彼女が不在の時に、と 二段構えの備えをされるのもよろしいかもしれません。
>コーライト様・ストレイン様 ルーンス様が仰るように誕生日パーティーの招待理由と ストレイン様のご反応については私も気掛かりでございました。 小耳に挟んだという事は最初から正式に招待を受けられたのではなく 恐らくは偶々知ってしまった事から招待をされる事になった、という事でございますよね。 ストレイン様のご反応的には、それが彼や他の家臣団の失態によるものなのか あるいは何かしらの意図から彼自身が小耳に挟むような形に誘導されたのか。 彼は侯爵様の信頼を裏切れないとの事ですので 少なくともラズベリル家に不利益を齎す意図は無い筈ですけれど……。
エルゼリオ・レイノーラです。今回もヨロシクね! >説得 コーライトさんに何らかの目的があってリオネスさんに接近したのなら、 その目的が達成されるか、リオネスさんに利用価値がなくならない限りは説得に応じて別れる、って展開にはならないと思う。 リオネスさんの身を案じてコーライトさんから身を退いてもらえるのが、一番穏当で角が立たない訳だけれど……やっぱり難しいよね。 >アリバイ工作 ボクも下手に嘘を吐くより、堂々と出掛ける方向で良いと思うな。 >準備期間 んーっと。リオネスさんの件と関係あるかは分からないけれど、とりあえずボクはテオドール君の『先生』と接触して情報収集してみようかと思ってるよ。
さて、一つだけ、手札の公開をしておきましょうか >OPの香水 幸いアウレーリア氏が動いてくれるそうなので、アウレーリア氏に依頼といいますか共有を。 杞憂だと思うならば省いてくれて構いません。 OP中に出ている香水の種類ですが。貰った順と等しいとするならば。 若葉→蕾→木の実と、植物の生育過程と同じ順となっています。 次いで、次はきっと、とリオネス嬢が確信めいて次の香水を予想している。 つまり、この種類と順番に間違いなく裏があるでしょう。 それと、ほか2つはまだ思い当たりませんが。 コンフェスは "confess"=(罪を)認める、懺悔する、という動詞からの引用とも取れますので。 幸い、女性陣は接触していますし、話題的にも振りやすいですから。そのあたりの探りをお願いしていいでしょうかね? >個人 依頼成否に関しては動きますが、それに合わせて母親、ラフェット氏に少々引っかかる点が1.2あるので。 僕はそこを中心に動くことになると思います。
間が空いてごめんね。香水や誕生日パーティについてが本当に悩ましい……。 キーゼは香水について教えてくれてありがとう。 私も誰かの命に関わるような事態は避けたい。リサが言ってくれたように目的を別の形で達成させるか、目的達成は困難で割に合わないと思わせられたらと良いなと思う。コーライトにも弱みがあれば良いんだけど。 香水関連についても探りを入れたいね。コーライトへの贈り物があるか含めて聞き出して、もし危険なものだと分かったら出来れば先に中身をすり替えたい。 もしリオネスの薬が毒なら長横笛を演奏するテオドールも標的にしやすそうだなと思った。その場合先生も怪しくなってしまうけれど……。 >アリバイ工作 リオネスと一緒に買い物に出かけるように振舞うのは良いね。ストレイン様に挨拶してから出かけるのもラフェットに監視の協力をしてもらうのも賛成。 >ルーンス 君はコーライトとまだ面識がないし、別の立場で接触してみるのも良さそうだね。 >個人行動予定 リオネスとは何度か話しているし、私も香水について探りを入れてみようと思う。 「どんな贈り物を貰ったの?」と恋愛話から初めて、レティシアが言ってくれたように香水に関する相談から原料となる植物についてに話を広げる。香水瓶を見せて欲しいと頼むのも良いかもしれない。その後ラフェットに薬品について尋ねてみるよ。失敗した場合にも備えるね。 デート当日はアリバイ作り後、二人を密かに護衛するつもり。 後は本当に駄目元で……素直に本心を晒せとまでは言わないけど、クリスタリアにリオネスを心配している事を伝えて貰えるよう頼んでみようかとも。此処については考え中。
>香水 うーん、参考になるかわかんないけど、由来とされてる植物の方でそれっぽいかもと思ったものを書いてみるよ。 ペトラはベゴニアの一種に名前があるね。葉を楽しむラン。 花言葉は平穏な日々・美しい淑女・優雅。 アルヴァは白薔薇の品種にあるね。 アルバローズ。こちらは実際に香水もある。 白薔薇だけでも花言葉は大量にあるから割愛。 僕個人は、オネットが正直者って意味があることも考えると、無邪気や約束を守るというのがそれっぽいなと思う。 水晶華の銀の蜜は…銀竜草(水晶蘭)の線は蜜を取れるような花じゃなかったはずだし、ないと思うなぁ。 一応書くと、はにかみ、そっと見守る、だね。 死んだ植物由来の栄養で生き、人の手で生かすことができない花。 とはいえ、ミスリードしちゃったら申し訳ないんで、この辺で。 >レティシア 小耳に挟んだ程度で招待してくれるのかなってちょっと疑問だった。 大恩ある侯爵様を裏切れないけど、招待せざるを得ない、けれど内密にしたい何かを持ってたのかなって。 >シルヴィア ちょっと検討してみるよ。 幸いって言い方もおかしいけど、学園が開かれたことにより、同盟から学園に通う者も出ると想定できることから、王国の商会へ香水やお茶の嗜好品関係の勉強がしたい、派閥関係なく声を掛けてると言いやすい。 冒険者の中にもシルヴィアのように令嬢もいるから、需要はあると言えるしね。 いきなり行って会ってくれるかわかんないのが難点だね……。 異なる立場で行くなら紹介状は自前の方が疑われないと思うけど、ここも少し考えてみる。
〉香水の名前 わたしも気になっていたのですが… 若葉→蕾→木の実 蕾から、花が咲かずに実?という違和感があり、 その後に水晶華の銀の蜜 これが、抜けていた花、なのか、 それとも特に意味は無いのか。 行動についてはちょっと決めきれてません。 漠然とした違和感が全体的にあるのですが、コレと決めきれず。 コーライトさんとも面識ないですから、ラフェットさん方面対応かな、と思ってます。今のところ。 協力お願いするにも、具体的に何をお願いしたいとかありますか?
>ルーンスさん じゃあ、俺と行くか? コーライトさんには一応面識があるし、顔通しの助けは出来ると思うよ。 当日、現地ではハイディングして二人の動向を見ておこうかな。 駆け落ちや、もしかして今回で用済みになったリオネスを害するアクションがあったら対処は出来ると思う。 一般人のリオネスを伴ってるならシーフが振り切られる事は早々ないだろうしね。
>江流さん 是非お願いしたいな! 僕は初対面だからね、同盟の商人、若き跡取りの体で行くよ! 嘘は言ってない(にこっ)
>香水 こちらに関してリオネス様やラフェット様への接触やお願いを シルヴィア様やアウレーリア様にお願い出来るのでしたら大変有難く存じます。 幸い、お二方はリオネス様からの信頼を得ておりますし。 >テオドール様 そういえば彼は「定期点検の為に2週に1度城下町『ラムリィズ』へ通っている」との事ですので 念の為に逢瀬の日と日程が被っておられないか、ご確認された方がよろしいかもしれません。 もし被っていた場合は彼の訪問がずれるように動きつつ それが失敗した場合には鉢合わせをされないよう 当日は彼と同行するなりされる必要もございますし。 >クリスタリア様 基本的には彼女の権限で可能な事をお願いさせて頂くぐらいで 逢瀬当日は屋敷内に待機して頂く形となりますでしょうか? 説得にご協力をして頂くという手もございますけれど 今回の状況的に、護衛対象が増えますのはあまりよろしくはございませんし。 >個人 私もいくつか気掛かりな点がございますが あまり行動が増えるのもよろしくないので悩ましいところではございます。 例えば、こう申し上げますとストレイン様の忠義を疑うようで心苦しいのですけれど 彼の忠義についてはクリスタリア様やラフェット様からお伺いしただけで 実際はどうお考えなのか、確認出来ておりませんから さり気なくその辺りについてお伺いしようか、検討しております。 リオネス様やラフェット様にもお伺いしたい事がございますが 前者については皆様とご一緒にではなく、個人的にお話をさせて頂くかもしれません。
>テオドール君 了解!定期点検の日程はそれとなくテオドール君に確認してみるよ。 もし被ってた場合は……うーん、訪問日をずらすように働きかけると逆に怪しまれそうだし、 当日はボクがテオドール君に同行して、リオネスさん達に鉢合わせないように誘導する事にするね。 基本的にはデートコースになってる ・『リリィベル』 ・『香草喫茶ヴェーヌ』 ・『星屑の泉』 この三箇所+停留所の付近には注意する感じで。 念の為、テレパスも持って行った方が良いかな?
>香水 えぇ、その心算です。自分で拾ってきた情報ですから、調べるにも膨らませやすいでしょう。 名前については意味深ですけれど、結局架空なので現実とは照応し過ぎない程度に。 いっそ、謂れの類は現地住民に直接聞いてしまう方が正しい結果を得られそうね。 植物として以外に、香水それ自体や香りに逸話がある可能性もありますし。 薬師の選択である以上、組み合わせに意味がありそうだという視点は持って行きましょう。 気休め程度ですが、私も医療・薬学で何か思い当たらないか試してみます。 資料検索も持っていますから、今回は調べものに力を入れようかと。 リオネス様本人の想いなども探ってみようとは思いますが、そちらの方面はシルヴィアと分担した方が行動が絞れて良いかも知れません。お願いして良いかしら?
ルーンスも花について教えてくれてありがとう。若き商人としても頼りにしてるよ。 >対リオネス アウレーリアは改めてよろしくね。 了解だ、私はリオネス本人の想いについてを中心に探ってみるよ。具体的な所はまだ考え中だけれど、彼女の立ち位置や今後も含めて言及出来たら。 香水に関してはアウレーリアにお願いするね。あ、香水に興味を持っている素振りはするつもりだ。友人二人で見せてとせがんだら押し切れるかもって。リオネスについても聞きたいし、ラフェットへの交渉は同行させて貰うつもりだ。 今回もお茶会を開くのが良いかな。ラズベリルの屋敷でのお茶会ならクリスタリアがいた方が自然ではあるけど、「クリスタリアには内緒のお茶会」というのもリオネスは喜びそうな気がする。色々話も聞き出せそうだし。 >クリスタリア 私もデートの当日は屋敷に待機して貰っていた方が良いと思う。 デートの行先は決まっているから、私達とは別の第三者が待ち伏せしている可能性もあるかもしれない。そうでなくともクリスタリアは目立つと思うし、顔を知っている商人と出くわすとややこしい事になりそうだ。 >エルゼリオ テオドールの笛の定期点検がデートの日と被っていた場合に備えて、私もテレパスを持って行くよ。都度テレパスを使ってエルゼリオに連絡を試みるね。
>シルヴィアさん それじゃ、ボクの方からもシルヴィアさんとテレパスで相互連絡する旨を記載しておくね! 定期点検と逢瀬の日程が被らなかった場合は、デートコースを遠目から見守る事にするよ。
>テオドール様 エルゼリオ様はこれまで交流をなさっておられますし 日程確認や被っていた際の同行お願いをして頂けるのであれば大変有難く存じます。 シルヴィア様とのテレパスでの連絡も頼もしいかと。 彼が標的となる可能性は既に挙げられておりますが ヒーラーが側についていれば解呪での解毒など、護衛面でも有効でございますし。
すみません、プレイングは出しましたが… 行動定まらず、あまりお役に立てない気がしてます… コーライトさんの、というより、ベルゼン商会の昔とか なぜ、隣領に移ったかとか、気になることを調べて見ようかなと。 ラフェット様には、家令長に当日バレないように何か工作してもらうようにお願いしておこうかなとは思ってます。