【雲集】優熊の地から
真柄 葉
コメント 29
シナリオID:1454
オープニング
「我々はこれより帝国北部に残った国民達の救済に向かう。そして、その者達は例外なく困窮し、安住を失っているだろう。軍としては帝国民を放っておくことはできない。彼等に新たな救済の手を差し伸べるつもりだ。だから――」
「まさか、移転先で受け入れろと……?」
「流石だ、話が早いな」
十を説明せずとも意図を察するクルススに、リカルダは口元を緩める。
現在フェンガリでは大きな事業が二つ同時進行している。
一つは、極北の玄関口たる施設『ベースキャンプ』の設営。
もう一つは、より良い環境を求めて行っている移転先の実地居住実験だった。
「どうだ、可能か?」
リカルダに問われクルススは黙して考えた。
移転場所に選定した土地は十分な広さがある。しかし、まだ何もない場所だ。そこに人々を受け入れる用意があるとはとても言い難い。何より、魔獣が出る危険な地域なのだが……。
「当面の私が生活の保障しよう。必要な物資も入れさせる。幸い魔獣除けの柵や堀は完成しているのだろう?」
クルススの心の内を読んだように、リカルダが問いかけてきた。
小さく「また同盟に借金ができるがな」とおどけたように呟きながら。
「……将軍には敵いませんね。わかりました、受け入れましょう。ただし、フェンガリからの支援は期待しないでください」
「うむ、貴公ならそう言ってくれると思っていた」
諦めた様に溜息をついたクルススはリカルダに向かって頷いた。
「早速だが、近くの集落の場所を教えてもらえるか?」
「はい。でしたらグリシアに案内をさせましょう。博識な彼女であれば周辺の集落の場所へご案内することができるでしょう。肉体労働には向きませんが、連れて行ってやってください」
「ふむ、それは願ったり叶ったりな提案だが……それなりに長旅になる可能性もあるぞ?」
「もちろん、本人の意思次第ではありますが……あの子も私の妹クシェンに負けず劣らず『外』に興味を持っていますので、断らないとは思います。もっとも、グリシアが行くとなると、妹のグリシスも共に行くと言いそうですが、グリシスもあれで狩猟の才を見せております。足手まといにはならないはずです」
「そうか、二人に来てもらえるのであれば心強いな。ありがたく力を借りよう」
「ええ、そうしてやってください。彼女らにも外を知るいい機会になります」
「はは、外とは言っても北を巡る過酷な旅だがな」
「それでもです。それほどまでにこの村は閉鎖的でしたので」
笑みを浮かべるクルススの表情はどこか暗い。
リカルダはその事に気づいてはいたが口には出さず、礼を述べた。
●
フェンガリから陸路で5日。双子姉妹の案内でとある湖に辿り着いたリカルダ一行は、湖畔の集落『ファーロ』へと辿り着いた。
平和で穏やかな熊のハーフビースト達が暮らすとグリシアが言っていた集落は……。
「聞いていた話と随分と違うな」
どんよりと重い空気に包まれている。
「ごめんな、さい……」
「いや、貴公のせいではない。気にするな」
案内人であるグリシアが申し訳なそうに謝るのを制し、リカルダは改めて集落の様子を見た。
村人達は突然訪れたリカルダ達に警戒し、遠巻きにこちらを見ている。
「まずは名乗らねばならんな」
しかし、そんな状況にもリカルダは動じることなく大きく息を吸い込むと――。
「帝国軍北部方面総指揮官リカルダ・アーレンスである! 集落の代表の者との会談を所望する!」
集落全域に響き渡る程の大音声で名乗りを上げた。
リカルダの肩書を聞き集落の民達はざわついた。警戒の視線は一気に懇願へと変わる。
集落の庇護者であった帝国軍が一年ぶりにこの地を訪れた。この地の窮地を知り、救援に訪れてくれたと村人達は色めき立つ。
一言「帝国軍だ」と言っただけでこの変わりようだ。リカルダはそれだけでこの集落の窮状を察した。
「帝国軍ってすごい人気なんだね」
「人気、とは少し違うな。この辺りは北壁山脈を越えてやってくるクリーパーに悩まされる土地だ。それもあってこの辺りの集落や都市は北部帝国軍が庇護していたのだ。もっとも、それも一年前までの話だがな」
「ああ、そっか。大異変で」
そう呟いたグリシスに、リカルダは小さく頷いた。
一年前の大異変により帝国軍のほとんどが壊滅した。おかげで、この集落は帝国軍の守護を失い、いつ襲い来るかもわからないクリーパーの恐怖に晒されることになったのだ。
「……すでに何度となく被害が出ているようだな」
歓迎される様に集落の中へと通されたリカルダが、家々を見て呟く。
「あの……将軍はこの集落の存在を知らなかったんですか……?」
「ああ、私は北部に居た事がほとんどない、この辺りの管轄はマフダルだったからな」
グリシアの質問に答えつつ、リカルダは長の家へと辿り着いた。
「ようこそファーロへ。どうぞお入りなさい」
迎えたのは、この集落の長であるベフド・ハーマンという熊のハーフビーストの男だった。ベフドは家のドアを開きリカルダを中へと招き入れる。
リカルダは姉妹を外に残し、長の家へと入っていった。
●
ベフドとの会談を持ったリカルダは、村の窮状を聞き避難の話を持ち出した。
「この村を捨てろと言うのか」
「その通りだ、長よ。帝国軍が壊滅した今、この村を庇護できる兵力は帝国にない。このままではいずれクリーパーどもに蹂躙されるだろう」
言葉を飾らないリカルダの物言いに、ベフドは深く悩む。
村に数名いる授恵者のおかげで今までの襲撃は何とか退ける事が出来た。しかし、それでも大きな被害を出している。このままクリーパーに怯えて暮らしていけるかどうか。
「親父、俺は反対だ。これまでみたいに俺達が守ればいい」
声を上げたのはベフドの息子ガロであった。
「将軍さんよ。悪いけど俺達は出ていかねぇぜ。この一年、帝国軍の力を借りずに村を守ってこれたんだ。これからだってやれる」
ガロはどんと机に手をつくと、リカルダに向け凄んで見せる。
「息子殿、勘違いしないでもらいたいな。これは『保護』ではない。危険なく暮らせる場所を提供しようという『提案』だ」
「はは! 軍は保護しない、場所をやるから出て行けってか? まったく人類の盾が聞いて呆れるな!」
「おい、ガロ、いい加減にしろ!!」
息子の失言に、黙って聞いていたベフドが椅子を倒し立ち上がる。
そして、息子に掴みかかると拳を振り上げた。
「いや、息子殿の言う通りだ。長よ、落ち付いてくれ」
そんなベフドに、リカルダは静かに声をかける。
「我々には今『人類の盾』たる資格も力もない。できる事などたがが知れている」
「へっ! 認めるのかよ」
父から解放されたガロが吐き捨てた。
「それでも国民を見捨てはしない。だからこその『提案』であり、それがレイウェスト殿下のご意向でもある」
睨み付けてくるガロ、そして不信感が拭い切れぬベフド親子を、リカルダはじっと見つめながら話す。
「偉そうなことは言えない。ただ今は、不甲斐ない『人類の盾』に代わり、自分達の身を守る行動をとってもらえないだろうか」
そして、リカルダは二人に向け、大きく頭を下げたのだった。
解説
マスターより
リプレイ
「あと1時間も歩けば、本日の野営地だよ! 皆、もう一踏ん張り頑張ってついてきて!!」
隊列の先頭を行くララベル・サン・ディーベルが後ろを振り返ると高々と剣を掲げた。
茜を帯びた陽光が、刀身に反射しきらりと光る。
新天地を目指すファーロの住民達は、ララベルのカリスマ性に士気を上げた。
健常者たちがララベルに率いられ先を往く中、一団の中ほどには馬車の列があった。
「具合が悪くなりましたらすぐに申し出てください。我等で出来る限りのケアをいたしますので」
ハリス・アル・ターミルが馬車に乗る老ハーフビースト達に声をかける。
馬車には足腰が弱く長距離移動に耐えられない者を優先的に乗せていた。
「悪路で腰打って怪我したとかなら治せるから、すぐに言ってくれよな! 後、喉が渇いてもすぐに言うんだぞ? 気温が低くなってくると、喉が渇いてるのに気づかない事もあるからな!」
同じく中団を担当するギャメルは、馬車に乗る老人・怪我人、皆に聞こえるよう、大声で話しかけた。
「報告事項がある場合は、班長に一度知らせてから連絡をお願いします! 班長は話を聞き漏らす事の無い様、しっかりと目を行き届かせてください!」
更に中団にはドゥーンフォルトもいた。彼は住民達に班制度を提案。10名程の小集団を作ってもらい、そこに代表者である班長を置いて管理する方法だ。約300名もの住民を、顔も知らぬリカルダ達が管理するには限界がある。
「貴方がたの身は自分達が守ります! しかし、その為には慣れ親しんだ『家族』の眼が必要不可欠なのです!」
ドゥーンフォルトは班分けの説明をする時、住民達に滾々と意図を説いた。巨漢で筋肉質の見た目とは裏腹に、物腰柔らかい口調で話しかけるドゥーンフォルトに、最初は戸惑っていた住民達も、彼の真摯で丁寧な対応に今ではすっかり心を開いていた。
住民達はドゥーンフォルトの案を受け入れ、家族単位、友人単位で班を作り、相互に安全を確認しながら避難を続ける。
「うまく機能しているようですね」
隊列に目を光らせるドゥーンフォルトに、セツリが話しかけた。
班分けのおかげか、出立から既に二日。特に大きなトラブルもなく進んでいる。
「後方の方々にも大きなトラブルは出ていません。このまま何事もなく行くといいのですが」
「そうですね、本当に何事もなくうまくいければいいんですが」
隊列を行ったり来たりと、ヒーラーとしてケアしているセツリの報告に、ドゥーンフォルトは天を仰ぐ。
もうすぐ陽が落ち、野営が始まる。夜が明ければ避難行も三日目に入る。そろそろ、憤まんが噴き出してもおかしくはないタイミングだった――。
●
設営を終え、いたる所で火起こしが始まった。
ここはトーラとク・サーヤ・クッセーワが先だって候補地として選定していた場所。
彼女らはファーロへ向かうまでの間に住民達の避難を考えて、道中にある水源、野営候補地、そして危険の有無など、つぶさに調べ上げ記録してあった。
「あまり森には近づくでないぞ! 出来るだけ中央に寄せて建てるのじゃ!」
サーヤが声を張り上げ事前に調べていた場所にテント設置の指示を出す。
「馬車を引いてくれた馬達にも、たっぷり水と飼い葉を与えて休ませてください!」
馬車から離された馬は、一か所に集められ手綱を木に括り付けられている。トーラは自身が連れて来たミニビヒモーと同じように、馬達のケアをするよう指示を出した。
「馬車はテントを囲むように配置をしてください! もし何らかの襲撃があった場合盾に致します!」
馬を切り離した馬車は、ハリスの指示でテントを囲むように配されていく。
「食料が取れました」
夕食の準備とテントやゲルの設営が進む野営地に、ナハト・シュライバーが森から現れた。
彼は心許ない食料の足しになればと、野営ごとに森に入り食材の現地調達していた。
そして、この日は――。
「形のいい鴨です」
その手には肥えた鴨が3羽握られている。
「ここはなかなかいい森だね!」
そして、ナハトに続く様にグリシス、そしてファーロの住民達が姿を現した。
グリシスの手には野兎が2羽。ファーロの住民達の手にも獲物がしっかりと握られている。
「昨日程ではありませんけど、今日もまずまずの成果でした」
ナハト達は調理担当をするハリスの元へと獲物を持ち寄った。
「これは素晴らしい! 今日の食事も豪勢なものになりますね」
受け取ったハリスが満面の笑みを浮かべる。
その様子を見ていた避難民たちからは狩猟の成果に歓声が沸き起こっていた。
「食事の満足度を上げる事は、こんなにも不満の解消に効果があるのですね」
一日中移動しっぱなしで疲れ果てた住民達が、ハリスの捌く森の恵み達を見て元気を取り戻している。食とはそれほどまでに重要なものだったのかと、セツリは改めて感じていた。
「ヒトってやつは、腹いっぱいになれば大概の事は笑って許せる生き物だからな」
そんな住民達の様子を眺めるセツリの横では、ギャメルがどこか申し訳なさそうに笑う。
ギャメルには心に秘めた思惑があった。彼が避難行で献身的に住民達のケアを行っているのは、ここで得られる知識や経験を、近い将来起こるであろうある事の為に使おうと思っているからだ。
そして、経験はもちろんの事、こうして帝国民のために行う慈善事業は、必ずやそのある事の役に立つ。
そう確信して、ギャメルはこの依頼を受諾し、献身的に働いているのだが――。
「その言い方、何か他人事のように感じますね」
セツリはずれた眼鏡をくいっと持ち上げギャメルに視線を合わせる。
「そ、そんな事はないぞ。ほら、オレ達も飯の準備をしようぜ!」
「ふむ……」
慌てたように火元へと走っていくギャメルに、セツリは首を傾げつつも付き従った。
●
夕食になり皆が料理に舌鼓を打っている。
「食材を使いきって空いたスペースには、旅で疲れた人を乗せればいいと思うんだ」
そんな様子を眺めながら、ララベルは焚火を囲む仲間達へ提案する。
300名もの大人数の食事だ。それだけでかなり量になる。食材はある程度ファーロから持ってきたとはいえ、それも確実に量を減らしていた。
「そうですね。例え健常者であっても疲労を訴える者が出てくる頃合いです。常に、という訳にはいきませんが、空いた馬車に交互に乗ってもらうのは上策だと考えます」
答えたハリスに他の者も異論はないと頷いく。
「子供達の不満……というか、好奇心もそろそろ限界ですね」
次に手を上げたのはトーラだった。
彼女は行軍中、子供達の相手をしつつはぐれたりしないか注意していたのだが――。
「最初は物珍しそうに辺りを見たり、馬車の周りを駆けたりしていたんですが、それもそろそろ飽きて来たみたいで……」
ファーロの村の子供達は赤ん坊を除いて全部で30名程。どの子も種族柄なのか非常に力が強くやんちゃだ。
「妹の面倒を見て来たので、小さい子のお世話には自信があったんですけど……ちょっと心折れそうです」
「街道からあまり外れないように、ある程度の自由行動を認めるべきじゃないですか?」
しゅんと首を垂れるトーラに、ナハトが声をかけた。
「僕は鷹の眼を習得しているので、ある程度なら列から離れても見つけられますよ」
ナハトは自分の眼を指さしながらトーラ、そして皆に意見を求める。
「やる事が無くて暇というのであれば、何かお手伝いを任せてみるというのはどうでしょう。ナハトくんが見張りをしていただけるのなら、ある程度隊列から離れても大丈夫でしょう。ですから山菜取りや水汲みなど簡単な仕事を任せるのです」
と、ナハトの問いに答えるようにセツリが手を上げた。
「もちろん、ただ手伝えといっても子供ですからやらなかったり途中で遊んだりするかもしれません。ですから……これです」
そう言ってセツリが取り出したのは、チョコレートだった。
「なるほど、飴と鞭作戦だね」
それを見たララベルが、ナイスアイデアだと頷く。
「後、子供なら遊びたい盛りだと思うから、お手伝いしてくれたら、僕達が遊んであげるよって提案してみるとか? ほら冒険者と遊べる機会なんてそうそうないと思うし」
ララベルはどうかなと、皆を見渡した。
「よい案だと思います。班を作りはしましたが、班員に全てを押し付けるのは限界があると感じていたところです。子供班……のようなグループを作って、離れないように遊ばせる、又は手伝いをさせる案に、自分は賛成です」
すっと手を上げたドゥーンフォルトが三人の案に賛成を示す。
「それでは反対意見もないようですので、食料を消費しスペースの空いた馬車を健常者用の休憩馬車とする案。そして、子供達のストレス軽減の子供班の案を採用するという事で、皆さんよろしいですね?」
最後にハリスが纏め、皆に問いかける。
「リカルダ将軍もご意見があればお願いします」
そして、静かに会議の成り行きを見つめていたリカルダにも声をかけた。
「いや、見事なものだ。私からは何の反対意見もない。貴公等が思うようにやってくれ。我々帝国軍も助力は惜しまない」
「ありがとうございます、リカルダ将軍。それでは、反対意見も出ないようですので、明日からこの二案を行軍に組み込みましょう」
ハリスが皆をもう一度見渡すと、返事を返す様にそれぞれ小さく頷いた。
そんな会議の外では、ベルク・オスマットがファーロの長ベフドに会っていた。
「北壁の地を守る防人が一壁、オスマットのベルクと申す。お初にお目に掛かる、優なる熊の族長殿」
ベルクはベフドへ頭を下げると、真剣な眼差しを向けた。
「ふむ、北壁の守り人か。ファーロのベフドだ。こちらこそよろしく頼む」
ベフドは囲んでいた焚火の席をベルクに勧める。
「ありがとうございます」
ベルクは礼儀正しく頭を下げると、勧められた席に着いた。
「ベフド殿、北壁を守る者の一人として、この度の失態申し訳なく思います」
「失態? 何の事だ」
「はい。本来であれば、北壁守護の部族諸氏が帝国軍に先立ちこの一帯の守護を担うのが常。しかし、この災禍の中、我々は十分な働きをできずにいる。その為にファーロの民達に不自由を敷いている事を謝罪したい」
ベルクは自らの出自と役目に誇りを持っている。
北壁の守りの要は防人諸族の役割であり、現帝国軍よりも先んだってその守護を担ってきたという自負がある。そして、ベルクもまたそう言った部族の一つをルーツとしていた。
「……若いの。それは自惚れではないか?」
だが、自らの役割と誇りを持って頭を下げたベルクに、ベフドは諭すように声をかける。
「北壁の防人という役目は初めて聞いたし、オスマットという部族も初耳だ。それら部族衆が我々ファーロの守護についた事もないはずだ。それなのに何故、あんたが我々を守れなくて頭を下げる必要がある?」
ベフドは自責にかられ頭を下げるベルクに、静かに問いかけた。
「北壁近郊に暮らす者は皆、我らが同胞。同胞を守る事こそ北壁の防人諸族の掟にして矜持。我々の一族だけでなく、防人の諸族は皆それを胸にこの地を守護しております。ですから、その同胞達に被害が出るのは守護を司る我々の責。それを思っての謝罪です」
「ははは、立派な心掛けだとは思うが、それが自惚れだとわしは思うけどな」
「……」
大口を開けて笑うベフドを、ベルクはキッと睨み付ける。
「そう気負う必要はないさ。あんたのその役目は立派なものなのだろうが、わしらファーロの民とは無関係だ。あんたらの部族に誇りがある様に、わしらにも誇りはある。まぁ、故郷を捨てる決断をしておいて何をと言われれば言い返せないが、あの場所に留まって民達の命が失われるよりよほどいい」
「……ファーロの地へは必ずや我々……いえ、レイウェスト殿下が帰還をお約束してくれるでしょう。殿下は慈悲深きお方。帝国の民の窮状を知りながら、手をこまねいてみているだけの木偶ではありません」
ベルクは喉まで出かかった感情を押しとどめ、自ら思う主の考えをベフドへ伝えた。
「レイウェスト殿下か。その殿下とやらもどんな奴なのか知らないが、あんたがそこまで言うのなら信じてみる事にするよ」
鋭い視線を向けてくるベルクに、ベフドは大らかな笑みを返す。
「あんたの責任感は本物だと思うからな。ただ、もう少し肩の力を抜いてもいいんじゃないかとも思うぞ」
「……ご忠告、心に留めておきます」
真剣に頷いたベルクに、ベフドは大きな口を二ッと歪めた。
そして、もう一人、この野営の間に行動を起こした者がいる。
「こっちこっち」
「へへ……」
グリシスに誘われ森の中へと入っていくのは、族長の息子ガロだった。
何を期待しているのか、ガロはフリフリと揺れるグリシスの尻尾を追いかけ、森の奥へ。
「着いたよ」
しばらく行くと小さな広場に出た。
「おいおい、こんな所でか?」
立ち止ったグリシスに、ガロが下卑た笑みを浮かべる。
「ええ、こんな所でです」
「だ、誰だ!」
突然聞こえた男の声に、ガロは慌てて辺りを探った。
「名乗るのは初めてでしたか。僕はルーファス・W・ワーズワース。以後お見知りおきを」
声の主は森の中から悠然と歩み出てくる。
「……俺に何の用だ」
ガロはすぐに戦闘態勢を取り、騎士然と佇むルーファスを睨み付けた。
「あなたに一騎打ちを申し込みます」
「は? いきなり何言ってやがる」
「グリシス嬢、危ないので下がっていてください。あと、立会人をお願いしますね」
眉を顰めるガロから視線を移し、ルーファスはグリシスに話しかける。
「はーい」
ルーファスに言われグリシスは木の傍まで下がった。
「彼女は公平を期すための立会人です。勝負の後で勝った負けたの水掛け論は不毛ですからね」
「……お前、自分が何やってるのかわかってるんだろうな」
「ルールは簡単です。相手の意識を刈り取るか、参ったを言わせれば――」
ルーファスはガロの言葉を無視して、一騎打ちの内容の説明に入る。
「上等だ、こらぁっ!」
――ガキンッ!!!
「……まだ説明の途中なのですが、いいでしょう、始めましょう」
盾でガロの一撃を受け止めたルーファスは、大きく後方に飛び盾を構え直した。
そんなルーファスに向け、ガロは一気呵成に攻め立てる。その巨体から繰り出される拳は重く早い。ファーロをクリーパーから守ってきたというのも事実だと感じさせる攻撃だった。
一方、ルーファスは防戦に専念する。相手の攻撃を防ぎ、受け流し、見極めた。それでもガロの一撃ごとに盾は揺れ、腕は痺れを覚える。
「なるほど、お強い!」
「はっ! すぐにぶっ飛ばしてやるよっ!」
ルーファスの声に、ガロの圧が一層増した。
単純な攻撃力だけなら、そこらの冒険者などよりもよほど高い。
「だが、まだ荒い」
ルーファスはガロの一撃に合わせ盾を突き出すと、拳を弾き飛ばす。
同時に盾を手放し、自由になった両手で剣を握り攻勢に出た。
一方、拳を弾かれ体制を崩したガロは、ルーファスの動きを目で追えはするものの、対応が間に合わない。
――ドンッ。
「――勝負ありですね」
尻餅をついたガロの喉元に、ルーファスが宝剣の切っ先を当てる。
「随分と力自慢だったようですが、所詮はこの程度です。力を誇示する者はより強い力に捻じ伏せられる。あの村に残っていれば、いずれのこの様な結果になっていたかもしれませんね。その時、あなたは一体どう……いえ、これ以上は言わないでおきましょう」
口惜しそうに睨み上げてくるガロから剣を引くと、鞘に納めた。
「グリシス嬢、戻りましょう」
ルーファスは飛ばした盾を拾いグリシスに声をかける。そして、ガロをその場に残し野営地へと戻っていった。
●
その日も朝から避難行が始まった。
「――そして、征竜の巫女の手から突然光が発したかと思うと……」
トーラは子供達を集めた馬車と並んで歩きながら、話を聞かせる。
それは北に見える高い山脈を越えた先の世界の物語。征竜の巫女ヒルルクのお話。
トーラは多少脚色を施しながらも、冒険話を面白おかしく子供達に聞かせていた。
子供達はトーラの話に夢中で耳を傾け、期待の眼差しで話の続きを待つ。
「見渡す限り一面の氷湖。そして、巨大なクリーパー――」
トーラは子供達の興味を逸らさないよう、たっぷりと間を取りつつ、物語を語っていた。
隊の最後尾は、サーヤとベルクが受け持っていた。
二人は遅れの出るものは居ないか、はぐれる者は居ないかと、目を光らせている。
「……反対派の動きはないな」
「うむ、今のところ素直に従っておる様じゃな」
避難民たちは今のところ冒険者達の指示に素直に従っていた。
「しかし、お主は平気なのか?」
「何の事だ」
と、突然のサーヤの問いかけにベルクは身構える。昨日のベフドとの会話を聞かれたのかと。
「わらわの匂いじゃ」
「……マスクをしているから平気だ」
「ほう、それはいい方法を聞いた」
「……だが、出来れば寄るな」
「……結局そちもか!」
じりじりと離れていくベルクに、サーヤは拳を振り上げた。
「まったく、どいつもこいつもわらわの匂いを忌避しおって……」
更に後方に下がったベルクを見つつ上げた拳を下したサーヤは、大きくため息をつく。
「まぁ、この匂いも逃亡者避けの役に立っておると考えれば悪いものでもないかもしれんが……」
自分の身を見下ろしたサーヤは、もう一度溜息をついた。
こうして、3日の行軍は特にトラブルもなく、次の野営地へと辿り着く事が出来た。
●
「さぁ、召し上がってください! 今日も極圏仕込みの自慢の食事たちです!」
仲間達が採ってきてくれた食材をうまく活用しながら、限りある食材を調理するハリス。
食の不足は即座に不満につながる。それはハリスもよくわかっていた。その為に砕身するのは当然だと、ハリスは料理の腕を振るう。
「糧は全ての基礎。いかに窮状とて疎かにできません。配膳漏れがないように気を付けてください」
配膳を手伝うグリシアにそう言って、ハリスは次々と椀に料理を注いでいく。
「後4日。何とか持たせなくては」
ハリスは料理を注ぎながらも、馬車に視線を送る。食料を満載してきた馬車も今は随分と寂しくなった。
「食に関わる者として、人々を飢えさせるわけにはいきませんからね」
ハリスは決意を新たに、残りの食材で可能なメニューを考え続ける。
「今日はあんたがお客さんか」
巨体の腰を折り頭を下げるドゥーンフォルトに、ベフドは席を勧めた。
「何かご不便はありませんか? 出来る限りの事はさせていただきたい」
「ああ、ありがとう。だが、間に合っているさ」
ベフドはにこやかに答えながらも首を振る。
「そうですか。ご不便が無いのでしたらよかった」
ドゥーンフォルトはベフドの隣に腰かけ、焚火に薪を追加した。
「ベフド殿、ファーロの地の事を自分にも教えていただけませんか」
「ファーロを?」
「はい、皆さんがあの地でどのような生活をしていたのか。そして、どれほど長い間暮らして来たのか。自分は歴史に興味があります。しかし、歴史は起こった出来事しか記さない。自分は、歴史の裏にある人々の本当の想いを胸に刻んでおきたいのです」
「はは、変な奴だな。我々の村の歴史なんて聞いても、面白味なんてないぞ?」
「面白いかどうかは自分で判断します。よろしければ、お聞かせください」
「……まぁ、そこまで言うなら話すが、面白くなくても文句言うなよ」
真剣な眼差しを向けるドゥーンフォルトに、ベフドは焚火の炎を見つめながら村の歴史を語った。
「誰も好き好んで生まれ故郷を離れたい者などおらぬであろう。それはそちらの顔を見ればよくわかる」
サーヤは焚火を囲む、移転反対派達の元にやってきていた。
「されど、あのままあの場所に留まっていては命が危うかったことも理解しているのであろう?」
サーヤは怪訝な表情を向けてくる反対派達と一人一人視線を交えていく。
「よいよい、返事はせずともわかる。じゃが、よく考えるのじゃ。今、危険な地へ身を置くよりも、反撃の狼煙が上がり次第奪還に動き出す方が良いとは思わんか」
反論を口にしようとした女を指で制し、サーヤは続けた。
「帝国軍は近々再編されよう。そうなればかの地の奪還も叶う。命は一つしかないのじゃ、『伏して時を待つ』という時期じゃとわらわは思うがな」
サーヤの言葉に明確な反論をできるものは居ない。しかし、それだけで納得できたかというとそれもまた違う。
「今は力を磨けばよい。奪還されるのを待つではなく、奪還の旗手となれるようにの」
そんな反対派に向け、サーヤは不敵に微笑みそう呟いた。
「おーし、離れずついてこいよー!」
夜輝石の灯を目印に、ギャメルが森の中に入っていく。
それに幾人かの避難民たちも続いた。
「そんなに数はないから順番守ってくれよ! あッ、じょ、女子はそっちの奥だ。布で区切られてるから大丈夫だと思う!」
何が大丈夫なのか自分でもよくわかってないギャメルは、頬を染めながら女子の代表者に灯を渡す。
ギャメルは住民の生理現象を解消させるため、トイレを森の一角に作っていた。
「終わったら土をかけといてくれ! 次の奴も使うからな!」
ギャメルはこうして、何往復もして300人分の所用を手伝っている。
「済んだ奴は勝手に帰らず、待ってろよ! 迷子になったら大変だからな!
おかげで、避難民たちは不安なく所用を済ませる事が出来た。
●
行軍は4日目に入る。辺りの景色は森林地帯から草原地帯へと変化していた。
「これだけ見通しがいいと、迷子になる心配も少しは少なくなるかな」
辺りの景色を眺めながら、ララベルが呟いた。
「ナハトも目を光らせてくれているし……よし、決めた!」
ララベルは荷台から飛び降りると、子供達の乗る馬車へと駆けていく。
「皆! 今日は冒険に出るよ!」
もうすでに草原の景色を見飽きていた子供達に、ララベルは胸を張って話しかけた。
子供達は何、どういう事? と戸惑いながらも、その眼は『冒険』という魅惑のワードにキラキラと輝いている。
「ふふふ、ララベル探検隊に入りたい人はいるかな?」
ララベルはそんな子供達に向け問いかけた。すると、全員が一斉に手を上げる。
「流石、森の勇者たちだ! それじゃ、早速出発するよ! 皆降りておいで!」
子供達は我先にと荷台から飛び降り、ララベルの後についた。
「さぁ、行くよ! ララベル探検隊、出発だ!」
そう言って、ララベルは子供達を従えると、隊列を少しだけ離れ草原の中へと入っていった。
「病人ですか」
避難民たちの統制を取るハリスの元へ、ギャメルが駆けてきた。
「うん。高齢の人でちょっと苦しそう」
ギャメルは老人たちの乗る馬車に病人が出た事を伝える。
「病気ですとヒールも効きませんね。隔離は必要ですか?」
「そこまでじゃないと思う。でも、看病に誰かついた方がいいかもしれないな」
「ふむ……その病人と同じ班の方は?」
「今看病してもらってるけど、病気に効く薬草が無いって言ってるんだ」
「積んできた医療品の中に、効果のある物はないのですか?」
「うん、違うって言ってる」
ギャメルの報告に、ハリスは考えこんだ。
「……正直申し上げて、今すぐに治療は難しいでしょう」
「森まで行けば薬草が生えてるって言ってるんだけど、もうずいぶん離れたしな……」
と、ギャメルが後方を振り返った。既に森は景色の一部でしか見えない。
「それならば、私がその方についていましょう」
と、二人の元にセツリが現れる。
「つきっきりになるけど大丈夫なのか?」
「問題ありません。皆さん、素直に行軍に従ってくれていますので、正直言って、仕事が無くて困っていた所です」
ギャメルの言葉に、セツリは困ったように首をひねる。
「そうか。アンタがついててくれるなら、オレは森まで戻って薬草を取ってくるぜ」
「ええ、それで行きましょう。お二人共、よろしくお願いします」
ハリスの言葉に頷いた二人は、すぐに行動を開始した。
「野盗か」
偵察から戻ってきたトーラの報告に、リカルダが考え込む。
「まだそうと決まったわけではないですけど、素行のよろしくなさそうな集団がいますね」
トーラは地面に地図を書き、ここだと示した。
「この距離だと明日には遭遇する可能性があるか」
リカルダは地面に描かれた地図を見ながら思案する。
「野盗がいたと聞きました」
そんな二人の元へ、ハリスが駆けてきた。
ハリスは二人から報告のあらましを聞くと、リカルダ同様思案にふける。
「……わざわざ襲われるのを待つのは、愚策かと進言いたします」
「同感だ」
「では、討って出るという事ですか?」
トーラの問いかけに二人は同時に頷いた。
「とはいっても、この隊の守りを薄くするわけにはいかない。出せるのはせいぜい冒険者二人程度か」
「そうですね。野盗がトーラ殿の発見してくれた者達だけとは限りませんし、避難民の面倒を見る人間も必要です」
「二人ですか……わたしは見つけた手前、入るとして……」
そう言って、トーラは二人を見た。
ハリス、リカルダ共にこの隊を纏め上げる役割を担う中心人物だ。離れるわけにはいかないだろう。そうなれば他の者だが――。
「冒険者でなければ、増えてかまわないんですよね?」
と、トーラが隊列に視線を向けた、その時だった。ナハトが3人の元へ現れたのは。
そして、ナハトのすぐ後ろには――。
「ガロ殿?」
ハリスが言う様に、族長の息子ガロがついていた。
「トーラさん、僕達も討伐隊に加えてください」
きょとんとしていたトーラに向け、ナハトが頭を下げる。
「もちろんそれは助かりますけど……もしかしてガロさん達もですか?」
そう言ってトーラはナハトの背後に控えるガロを見た。
ナハトと共にここに来たという事はそういう事なのだろう。
「はい。ガロさん達、ファーロの戦士達も同行してくれます」
ナハトは半信半疑のトーラに向け、深く頷いた。
ナハトは野営の際、人知れずガロとの会談を持っていた。
ルーファスとの決闘の後、ひどく思い悩んでいたガロにナハトは話しかける。
『腹が立っているんですね。現状を覆す力がない自分に。でもどうか短絡的な結論を出さず、しっかりと考えてください。本当に大切なものはなんなのか。それを守る為には何をなすべきか……。その答えを見つけられなかった人を僕はたくさん見てきましたから』
何処か寂しそうに語るナハトの話を、ガロは静かに聞いていた――。
「そうか。貴公が討伐隊として赴いてくれるのならば、これほど頼もしい事はない。ファーロの住民を守る為、力を貸してくれるか」
「……ああ、家族を守るのは俺達の役目だ。任せろ」
「うむ、任せよう」
差し出されたリカルダの手をしばし見つめていたガロだったが、心の内で何かを決意したのだろう、すっとその手を取った。
討伐隊はすぐに戦闘の準備を始める。
ガロや村の若者たちも使い慣れた武器を手に、士気高く準備を進めていた。
「リカルダ様」
そんな中、ナハトがリカルダの元に赴く。
「殿下は僕にリカルダ様を助けよと仰せられました」
「ふむ、殿下がそのような事を」
ナハトの言葉に、リカルダは無意識に北へと視線を向けた。
「僕は……ちゃんとお役に立てているでしょうか。殿下のご期待に、添えているでしょうか……?」
ナハトはどこか不安気にリカルダに問いかける。すると――。
「もちろんだ。この避難行がここまで順調にいっている事が何よりの証左だろう。胸を張れ、貴公は殿下の助けになっている。十分にな」
肩に置かれた手から熱い熱が伝わってくる。
顔を上げたナハトに向けられていたのは、自信に満ちたリカルダの顔だった。
●
トーラとナハト、そしてガロを筆頭としたファーロの戦士達が野盗討伐に向け出発した。
「どうやら、やる気になってくれたようですね」
小さくなった討伐隊の背を見つつ、ルーファスが呟く。
「障害は野盗だけとは限りません。どの様なトラブルが起こるかわからない以上、更に警戒を厳に進みましょう」
ハリスが後方を振り返り、皆を鼓舞した。
「再度、班の点呼をお願いします! 不調を訴える人があればすぐに申し出てください! 疲労で動けない方も遠慮なく言ってください!」
ドゥーンフォルトは避難民の体調を気遣うと共に、再度班体制の確認に走る。
「さっき水源を見つけた! ちょっとだけど体を拭きたい奴は来てくれ!」
「着ているものを取り換えましょう。汗に濡れた衣服は体を冷やします」
ギャメルが衛生面に気を遣い、精油を垂らした水桶を用意すると、献身的に病人の介護にあたるセツリが、衣服の着替えと共に汗で濡れた体を拭いていった。
「後2回寝ただけで、なんと、真っ新な村に着くんだ。そう、皆で作り上げていく新しい村だよ!」
ララベルが子供達の世話を焼きつつ、進行方向を指さし。
「後方も問題はなさそうだ。敵の気配はしない」
「これだけ厳重に見張っておるのじゃからな。それに、どうやら反対派もだいぶ大人しくなった様じゃ」
「獅子身中の虫が鳴き止んだのは僥倖だ」
殿を務めるサーヤとベルクが隙無く、後方の警戒に当たった。
「気を緩めるな! まだフェンガリまでの道のりはまだ遠い! 必ずや一人の脱落者もなく送り届けるぞ!」
隊を纏めるリカルダの大音声に、帝国兵のみならず冒険者達もおうと答える。
こうして、冒険者と帝国軍に守られたファーロの住民達は残りの避難行の日程も順調に消化し――7日目の日が落ちる前に新フェンガリの地へと辿り着いたのだった。
マスターコメント
ショートEX普通 報酬:標準10 / 4〜10人
2021年10月05日 09時27分13秒 公開
相談掲示板
ハリスと申します、どうぞ宜しく。 帝国本土でも北部地域にはまだ相当数の民が取り残されているようですね。 大都市から遠いせいか大樹による被害が薄かったのが不幸中の幸いでしょうか。 とはいえ情勢を鑑みれば楽観はできません。避難は迅速に行わなくては。 移動自体は承諾して頂けたようですし、新フェンガリ周辺の地理状況は把握しております。 私も1台だけですが馬車と、他にゲルも出すこともできます。野営の際に使えるかと。 >避難について 問題としては…やはり帝国への不信感や移転に難色を示す方々の感情が気掛かりですね。 征竜を奉ずる我々リザードマンと、嘗て征竜に国を焼かれた彼らではいかにも相性が悪い。 私が出ていくのは却って逆効果でしょうから、同じハーフビーストの方か、或いは帝国に 縁のある方に説得に当たっていただくのが良策でしょうか。 他、病人については健康な人々と馬車を分け、また不潔にならぬよう気を配るべきかと。 行軍中、薬草などを採集するなどして少しでも回復に当てたいところです。 ただの怪我であればヒール等で適宜治療することで対応が可能かと思われます。 子供らについては…これはもう目を離さぬように注意するしかないでしょうね(
トーラです。よろしくお願いします! やっぱり、移住を反対する人は居ますよね…。 住み慣れたところからほとんど知らない所で知らない人と暮らしたいと思う人はいないでしょうし…。 わたしはご飯に気を配ってみようと思います。 移動中は衣食住のうち、他のふたつは難しいので、せめて食べ物には気を配ろうかなって。 子供に関しては、本当に目を離さないようにするしか無いでしょうね…。 あとは見失ったとき用に捜波を持っていくとか? 見失う前に使えればマークで分かるんですけど、50秒しか持たないんですよねぇ。
シーフのベルクだ、よろしく頼む。 移住反対派は、まぁこれはしょうがない。理と情で説得していくしかないだろうな。 子供に関しては…うん、目を離さない以外の対策がない(
ドゥーンフォルトといいます。どうぞよしなに。 300人とはかなりの大所帯ですね。全員に隈無く目を配るのは難しいと思うので……村の方々に協力してもらって、小分けのグループを作るのはどうでしょうか? 例えばですが、村の人達で10人で一班作り、それぞれの班長が点呼や不調の者がいないかを確認。 で、我々の方で一人当たり数人の班長から報告をもらって、怪我人やお年寄りなど配慮が必要な人達にそれぞれ必要な手配をする……とか考えたのですが、どうでしょうか?
ヒーラーのギャメルだ。みんな、よろしくな。 帝国奪還したら大勢のゴブリンが帝国に移り住むことになってる。 フォーロの人たちからすりゃ、ちょいと面白くねぇ約束だろうな。 手厚く協力することで、帝国に移住するゴブリン族への悪感情を減らせないかと思ってる。 ウロチョロする子どもは目立つ色の服を着てもらって、見えないくらいはぐれちまったら超嗅覚でその子の臭いを追跡するのはどうだ? 目立つ服に関しては危険な生物にも見つかりやすくなるから一長一短ってことだな。 遊び感覚で同じロープを持って移動したりとか? 生理現象ってのは、睡眠時間とか衛生面についてか? 一週間ともなるとある程度ちゃんとした方がいいだろうな。 >ドゥーンフォルト 小グループを作る案、いいな! オレたちだけで村人全員に気を配るより効率的だと思う。移転反対派には注意だな。
シューターのナハト・シュライバーです、よろしくお願いします。 移住反対派に関しては、その想いを否定するよりかは帝国奪還がかなって情勢が落ち着けば同様に郷里もクリーパー圏から取り戻すことも可能ではないかといった前向きな話をしてみようかと。 子どもたちを見守る用にホークアイは持っていけますね。 あとは遊びも兼ねた手伝いをして貰えばある程度行動が絞れるのでは。 ハリスさんが挙げてくれていた薬草の採取や、炊事関係とか。 手伝ってくれた子にはちょっとしたご褒美をあげると効果的かもしれません。 ご老人や怪我などで移動が大変な方は優先的に馬車に乗って戴く、熱がある咳があるなどの病の兆候がある方は馬車を分けるなどの対応はした方が良いかと思いました。
ヒーラーのセツリと言います、よろしくお願いします。 一応、全員の避難自体は始まっている、と。 反対・あるいは反対までいかずとも不信を持っている方々について、別に住人を危険に晒したい訳ではないのでいきなり目立ったことをするとも思えませんが…… ただ、避難賛成でも不安がある方は当然いらっしゃるでしょうし、そういった方々と話すうちに「やっぱり自分達で何とかしないと」となる可能性もあるかもしれません。 なので、あえて「避難賛成派」の方々がより安心できる形に持っていくことで「ならば自分達もこの方向で」と考えて頂く、という手もあるかもしれません。 >移動 体が弱い方になるべくいい環境を用意するとして、他に何か……(思案) 道程後半の草原地帯はともかく、森林地帯ではルート選びも重要かもしれませんね。 >子供 目を離さないほか、こちらから積極的に子供たちの興味を引いていくという手段もあるかもしれません。 興味を引くもの、面白いもの、そういうものがあれば自発的にはぐれる可能性や、何か悪戯の類をする可能性も下げられる、かも?
>移転反対派 そうなんですよね。グループを作るには村の人達の協力が必須なので……移住に好意的な人達はともかく、反対派は快く引き受けてくれるかわからないので、交渉スキルは持っていこうと思っています。 >子ども達 グループ分けのお願いに行くとき、お年寄りや病人の情報以外に、子ども達の情報も教えてくれるように頼んでみます。 活発な子や大人しい子などそれぞれの性格を把握できれば、対処するときの一助になるかな、と。
遅れてすみません。ウォーリアのルーファスと言います。 此度はどうぞ宜しくお願い致します。 >グループ分け うーん、グループ分けに関しては普通に、分けようとすると。 自然と反対派は反対派、肯定派は肯定派で集まると思います。 すると互いの意見が補強され極端化する。これは良く無いですよね。 となると、肯定派と反対派は出来るだけ半々で混ぜたい訳で。 恐らく求心力が有ると思しきガイ・ハーマンさんを口説き落とす必要は、 どうしようと出て来るんじゃないかと思います。割と最優先で。 まあ、腕自慢ということで手段は力試しが断然早いでしょうね。 非常に感覚的な物ではありますが、動きの順序が大事になりそうです。
※誤字の修正です。 解説にあります「ガイ・ハーマン」ですが、正しくは「ガロ・ハーマン」です。誤表記失礼しました。
>グループ分け アドバイスありがとうございます。班分け、交渉の際の参考にしますね。 ただ、自分はベフド殿の説得に重きを置きたいと思っています。反対派、特にガロ殿へのケアについてはすみませんが、どなたか力を貸していただけるとありがたいです。
一応僕はガロさんのケアというか話を聞く予定です。 ためこまれるより吐き出して貰った方が、他にあたられたり後々爆発せずに済みそうですから。 あ、リカルダ様に確認したいことがありました。 お忙しい中恐縮ですが、よろしくお願いします。 Q1:馬車の仕様についての質問です。用意されている馬車は全て幌のついたものという認識で大丈夫でしょうか? また一台あたり人(ファーロの住民)は何人程乗れそうな大きさでしょうか。
>グループ分け 避難賛成派と反対派がうまく混じるように、ですか……こちらからあからさまに振っていくと反発を受けそうですが。 ただ、反対派はガロくん筆頭に「自分達で守ればいい」という方たちなら、「自分達が守る」という意識から「グループをまとめる」位置に積極的についていただく、とか? そうすると自然に各グループの面倒を見るために分散してくれるのではないかな、と。 このあたりハーフビーストの方が話は通りそう、というのは確かなので、私も意識はしてみます。
私も質問を。 ・Q2 自前の馬車を使用可能でしょうか。また、黒汗馬でペナルティなく運用できますか?
>グループ分け 了解しました。 では他にいらっしゃらないのであればガロさんの説得については此方で対応しましょう。 役割的にはシュライバーさんが飴役、僕が鞭役という感じですね。 臍を曲げられても困りものですので良いバランスではないかと思います。 セツリさんの「ハーフビーストの方が話が通りそう」という特性は むしろ移転肯定派の人と反対派の人が隣り合わせになった場合の 緩衝材として大きな役割がありそうなのでそちらも意識して頂けたらな、と。 隣り合う相手が真逆の意見の持ち主だとトラブル増えそうですしね。
Q3 ハリスさんの質問に追加の質問なんですけど、黒汗馬にペナルティがある場合、ミニビヒモーではどうでしょうか? Q4 この移送にはリカルダさん達帝国軍人やグリシアさん、グリシスさんも同行するんでしょうか?
質問だな。答えよう。 Q1:馬車の仕様についての質問です。用意されている馬車は全て幌のついたものという認識で大丈夫でしょうか? また一台あたり人(ファーロの住民)は何人程乗れそうな大きさでしょうか。 A1:馬車は幌付き半分、幌なし半分だな。どれも人だけが乗るのであれば10人+御者2人は乗れるだろう。 Q2:自前の馬車を使用可能でしょうか。また、黒汗馬でペナルティなく運用できますか? A2:もちろん用意してもらって構わない。圧倒的に馬車の数が足りないからな。あれば助かる。 黒汗馬の運用に関しても、特に制約はないぞ。 Q3:ハリスさんの質問に追加の質問なんですけど、黒汗馬にペナルティがある場合、ミニビヒモーではどうでしょうか? A3:黒汗馬と同様、制約はない。しいて言えば馬よりは歩く速度が少し遅いくらいか? Q4:この移送にはリカルダさん達帝国軍人やグリシアさん、グリシスさんも同行するんでしょうか? A4:ああ、もちろん同行する。私達帝国軍の人間はもちろん。姉妹も付いてきてくれる。 こんな所か。 もしだな何かわからない所があったら遠慮なく聞いてくれ。
回答ありがとうございます! ハリスさんに馬車を出して貰えるなら、馬車11台で行けるということですね。 わたしもミニビヒモーのムームーを連れていって荷物を運びますね。 馬車に荷物とお年寄りや子供、病気の人を載せて、残りは徒歩ということですね。 ハリスさんの馬車も含めて、1人が一台に付くことになるでしょうか? 一台余るのはリカルダさんにお願いする感じで。
>馬車には1台当たり1人つく? 全員が馬車に乗り切るわけではないのなら、フリーで動く人も必要ではないでしょうか。 帝国軍の方もいらっしゃいますし、任せっぱなしにしないまでもある程度は手を借りられるかと思いますし。 既に話題になっている子供達とか、大人しく馬車近くにいてくれればいいですが、離れてしまうと探しにいったりも必要でしょうから。
回答感謝します。リカルダ将軍が同行して下さるならば心強いですね。 >行動 馬車の運用は問題ないようで、安心いたしました。 トーラ殿のビヒモーもいるようですから、荷運びには大きなプラスとなるでしょうね。 ただ、私が駆る馬車には貨物や物資のみを積むほうが良いかと思われます。 前述の思想的な部分もありますが、馬車の操縦に専念する都合上もし荷台のほうで何か 起きたとしても対応ができない可能性があります。貨物のみならその点は安心ですので。 私は昼は馬車の操縦、夜間は物資を節約しつつ栄養面を考えた調理を主にしようかと。 極圏への旅路でも部隊の料理番として動いた身、多人数の食事を作るのは慣れております。 恐らく周辺での狩りや薬草・山菜とり等は皆様にお任せする形になってしまいますが…。 他はゲル設営、物資移動など力仕事や夜間の見回りなどでしょうか。 ショートスリーパーがありますから、深夜帯でも少々の休息で十全に働くことができます。 説得の方面では力になれないぶん、行動で住民の方々へ助力の意思を示させて頂きたく。 >病人用馬車 ……というのも少々語感が悪いので、「救護馬車」とでも分類しましょうか。 病気や怪我の程度に合わせ、2~3台を分けて用意しておくのが良さそうです。 A:感染の可能性のある病気の方(感染予防) B:高齢者や行動が困難な重病人(集中治療) C:症状が軽い、あるいは単純な怪我(応急処置) このような内訳で如何でしょうか。
>馬車の分配 少なくとも荷物ばかり詰める荷馬車と人間を乗せる馬車は分けないと事故の元ですね。 それこそ流血沙汰になれば人心は荒むものですから、その辺りは注意しなくては。 割合は村から持ち出す物の量次第となりそうですが、この辺も調整しないといけませんね。 少なくとも個人の拘りで持ち込める物品の量は規制しないと不公平感が出ますし、 遠慮した人が損をして好き勝手した人が得をする構造は避けたいものです。 と、なるとどう足掻いても物資処理担当をする人は冒険者か協力者から出したい所ですねえ。 村民に任せると柵だなんだと後々引っ掛かりそうですし。 >1人1台? 護衛は住民が乗っている馬車だけに絞って物資への警護は必要最低限にした方が安心感は得られると思います。
もう明日には出発ですね。いつもの感覚でいたから焦りました…。 言われてみれば子供を見たりするなら馬車は一人一台付いたり出来ないですね。 わたしも子供を見ようと思うので帝国の人に任せた方が良さそうです。
あー……、持ち出す財産の多い少ないはもめ事のタネになりそうだよなぁ。 ルーファスの着眼点はさすがだぜ。 ハリスとトーラは馬車やミニビヒモーの用意をありがとよっ! 救護馬車のアイディアや分け方もすごくいいと思う。 ハリスの馬車は物資を運んでくれるみたいだし、差し支えなけりゃオレは救護馬車で村人の対応がしたい。 AとBの対応者は別々の方がいいか? お年寄りに病気が移っちまうとマズイし。 衛生面についてだ。 一週間だし衣服は洗濯なしで乗り切るしかねぇか。洗っても干すとこねぇしな……。 せめて、水に余裕がありゃ体拭いたりしたいな。 休憩時に使えるように、休む場所から少し離れたところに男女別のトイレを複数作っておこうと思う。 穴を掘って目隠しを設置しただけの質素なものになりそうだが。 メテオライトでドカンと穴掘りいけるかな? 無理だったら肉体労働頑張る……。
出発も差し迫って参りましたね。 まだあまり発言がない方もいらっしゃいますが…気づいた事があったのでひとつ。 >襲撃の可能性 クリーパーや魔獣は確認されていないそうですが、安全とは限りません。 護衛や誘導に関しても配慮しておく必要がありそうです。 クリーパーでも魔獣でもない脅威としてあり得るのは「盗賊」でしょうか。 こちらは守るべきものが非常に多い。敵の先手を許せば甚大な被害が予測されます。 シーフやシューターの方々は、どうか周辺の警戒を切らさずにいて頂きたく。 特に人影が見えたり不審な鼠や狼がいるようなら盗賊の斥候の可能性があります。 対抗策としては、こちらは馬車を並べることで即席の防壁の形成が可能です。 難民を抱えては逃げることはできませんから、事前に襲撃を察知して即座に迎撃の陣形を 組めるかどうかが鍵となるかと思われます。有事の際に即応できるよう、将軍や帝国兵は 勿論ですが村人の中でも指導力のある方々に協力を依頼しておくべきかとは。 一応これらは救護馬車と合わせて私のプレイングに盛り込みますが字数が非常に厳しく( もし多少補足して頂けるようならばありがたく思います。どうぞ宜しくお願いいたします。
>ハリス 馬車の陣形について、こっちのプレイングで補足しようか? 馬車の防御壁は、荷物を載せた馬車を壁にして、人を乗せた馬車を壁の内側にって感じでいいか? ハリスが発案者だってわかるような記載もしとくなー! 細かい齟齬がどうしても出ちゃった時に、誰の考えがメインなのか明確な方が混乱とかも避けられそうだし。
相談に全く参加できんですまぬ。 シーフのサーヤである。移動中の警戒および、遅れ人員、後戻り人員の取りこぼしを監視する予定である。 後方からくっさいのがおってくれば好き好んでそっちに行きたがる者もおるまいて。
出発日なっての追加発言申し訳ない。 救護用はとりあえず2台確保出来れば大丈夫かと。 BとCは兼用出来ますしね。 馬車に1人ずつつくのは軍の方におまかせして、僕は索敵・警戒の方をメインにします。 僕の行動に入れてあるのは ・道中の索敵、獣などを狩って安全確保と食料補充 ・賊などの襲撃が起きそうな場合の速やかな情報共有と、混乱が生じない為にもガロさん達に協力を依頼、軍との連携がとれるように役割分担 ・ガロさんやのは話を傾聴してガス抜き ・救護用馬車の運用 になります。
>ギャメル殿 有難いですが馬車陣形はこちらで記載できましたので大丈夫です! 他の薄そうな場所やご自分の行動に割いて頂ければ。寸前で申し訳なく!
OK! たぶん間に合った なんとかなーれ!