春雨に烟る
九蓮宝燈
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シナリオID:848
オープニング
レイン・カミナギは物心がつく頃にはエドゥノーグに根を下ろしていた。
母はシャルガネ人の神官で、諸国を巡り祈祷を行っていたという。
が、レイン自身はエドゥノーグ以外の土地を知らない。
この戦場はシャルガネのようなところだと聞いて、いざ踏み入ったとき、これが自身の血の風景かと、初めて知ることとなった。
打たれている感じはしないのに、いつの間にか髪を重く濡らし、一筋の滴となって額を伝う雨。
陰鬱な気分は雨のせいではなく、隣に立つブレイブ・レオンハートのため。
いつもならうるさいくらいに話しかけ、嫌だと言っても聞き入れずにベタベタと触れてくる彼が、今日に限って静かだからだ。
その理由をブレイブは自分一人の胸に収めて誰にも言わない。
――男たるもの弱音を垂れ流すなかれ。
――敬意は女子供を守る強さと責任の見返りと知れ。
――弱味を見せるな。守るべきものを不安にさせるな。
そのように教育されているブレイブは、背負っているもののことは決して口外しない。
普段は感情を丸出しにして陽気に振る舞っていても、本当に辛い重いことは絶対に見せない。
ブレイブにとっての守るべきもののうちの一人であるレインは、ブレイブが何かを背負っていることも、黙っている理由も知らされない。
レインは、考えてもわからないことは考えてもしかたない、と思っている。
予定ではまだ先だった、二体目の上層ボスへの挑戦を、リーダー権限を主張して前倒ししたのも、何か事情があるのかもしれない。しかし、本当のところはわからない。
ただ一つわかるのは、ブレイブの心にも雨が降っているということだ。
母は祈雨と止雨を司る龍神を祀っていた。
母は言っていた。降らない雨はなく、止まない雨もないと。
今レインにできることは、小さく祝詞を口ずさむだけ。
●魂を燃やし、身を焦がして
門をくぐり、じゃり、と地面を鳴らす。
奥のほうにボスの姿が見えた。
「今日はノーレッジを守ってやれない。ヒルダ、頼んだぞ」
後衛の二人に声をかけるブレイブ。
「は、はいっ!」
「あんたもしっかりやんなさいよね」
応えるヒルダとノーレッジ。
いつもは盾役を務めるブレイブだが、今回は小盾と長剣を装備している。
ここのボス『清姫』には、物理と魔法両方の攻め手が必要だからだ。
開幕は清姫とレインの先手の取り合い。
機先を制したのはレイン。
全身にエーテルを巡らせたレインの、右手に握られた曲刀が纏う光だけは赤い。
清姫の爪がレインの羽織を引き裂く。
「俺が相手だ!」
ブレイブが小盾を構えて突進。清姫が奥の門の前まで吹っ飛ぶ。
起き上がった清姫が距離を詰めて反撃。ブレイブの全身に雷撃が走る。
今日はなんだか雰囲気が変、と察しながらも、状況が手筈通りに進んでいるため、ヒルダは十分落ち着いている。
ノーレッジの前に立ちつつ、効果範囲に前衛二人を入れて深呼吸。
「皆さん、がんばりましょう!」
ここまではきちんと作戦通りに進んでいる。
最後の手番のノーレッジは、ダメ押しのアーケインテンペストで清姫の足を封じる。
「今のうちにガッツリ削ってちょうだいね」
現時点ではノーレッジはフォローと自衛に専念するしかない。
(余計なこと考えちゃダメ! 集中しなきゃ)
今挑んでいる清姫は無理めの強敵。
心配ごとにかまけている暇はない。
それから一分程。
高い集中力を保った濃密な時間が経過したとき。
蛇へと変身した清姫の首をレインの曲刀が刈り取る。
首級が清らかな白い玉砂利に落ちたかどうかの瞬間。清姫は体も首も桜色の燐光となって空に崩れた。
花吹雪のような光が収まり、後には紙に包まれたひと房の黒髪が残された。
清姫のドロップ品だ。
「いよっしゃああぁぁああ!!」
喜びの叫びとともにいつもの表情を取り戻すブレイブ。
いつもより低い防御力で敵の攻撃を受け続けたため、いつも以上にボロボロだったが、他の三人にとってはこの上なくいつものブレイブだった。
「あの……ドロップなんですけど……」
ヒルダがおずおずと言いかけたのをノーレッジが止めた。
「いつも通り均等割よ」
ヒルダがなぜそう言ったのか、ノーレッジは十分理解していた。
だが気づかないふりをすることが、彼女なりのブレイブへの思いやりなのだ。
レインは何もわかっていない。
察しの悪いレインには他人のキモチがわからない。
だが、体は自然に動いた。
ブレイブの背中を拳でとん、と叩き。
「お疲れ」
「おう!」
レインの胸に拳を当てて応えたブレイブは、レインが微笑みを浮かべていたので嬉しくなった。
解説
マスターより
リプレイ
新緑の匂い。雨の匂い。
地下道である主幹路から、一歩入っただけで風景は一変した。
今日は別枠組解禁後、二度目の鉄級探索者認定試験。
見届け人を務める鉄級探索者と、試験を受ける八人の冒険者が、細い雨が降る異国の寺院の石階を登る。
「上層ボスに連続で挑む機会をもらえたんだ。すっごいわくわくするよ」
バクル・バスリーはすでに鉄級の認定を受けているが、自分の力を試すために別の上層ボスに挑む。
目標を叶えるためには、様々なボスを倒せなくては話にならない。
ランタンに明かりを灯し、腰に下げておく。薄暗い天候でも、それがバクルの居場所を仲間に知らせてくれるだろう。
「ふ……勇者からの、推薦ともなれば、箔も付くという、ものだろう」
サマエラ=フォリウムが表情の乏しい顔で勇者パーティーのリーダー、ブレイブ・レオンハートに話しかけた。
「いやいや……ぶっちゃけ俺の『勇者』って悪口だよ?」
ブレイブが否定する。サマエラは普段はこんな冗談は言わないのだが、多少なりとも心の揺らぐものがあるらしい。
それが緊張なのか、武者震いの類なのかはわからないが。
「勇者パーティと呼ばれるのは伊達じゃないのでしょう」
サマエラと入れ替わりに、リディリディ・トゥラ・イェレミースもぽつりとつぶやいていく。
この上層ボス討伐の推奨人数は四~八人。勇者パーティーは最低人数で挑戦し、勝ったことを言っている。
「私たちは倍の人数が揃っていますが、油断のできない相手です」
「俺達は複数回の戦闘不能を出しての辛勝だったんだぜ……今回はたまたま応募が多かっただけで、あんたらでも四人で勝てるはずだ」
ブレイブはバクルを指す。
「有能な盾役がいるんだ。大丈夫だって」
呼ばれたバクルは振り返ってリディリディに手を振る。
「いつも頼りにしてるからね」
「バスリーさん……、よ、よろしくお願いします」
リディリディはまだ緊張が解けない。
なぜなら彼女には鉄級記章が必要だからだ。中層にはまだ見ぬ宝が眠っているはずだから。
白碧の彩を持つ麗人シルヴィア・A・カペルは、あまりにもペースの早い勇者パーティーの上層ボス攻略とブレイブの様子に違和感を抱いていた。
言わないのならこちらから聞いてやろうと、ブレイブに耳打ちする。
「何かあったのかな? ボス戦に付き合ってくれるパーティメンバーには話しておくのが筋だろう」
「えっ何が? 別に何もないぜ?」
ブレイブは動揺を隠しきれず、白々しくとぼける。
「……今後、仲間の命を危険に晒さないようにね」
シルヴィアはブレイブをジトっと一瞥。それ以上の追及はせず、踵を返して門をくぐる。簡単に口を割るとは最初から思っていなかった。
「突っ込んできたのはアンタが初めてだ……心配ありがとな」
シルヴィアが行ったあと、ブレイブはこっそりと内心を吐露する。
勇者パーティーのノーレッジとヒルダが見知った顔に挨拶をする。
「おねえさん、二回目ですね」
「こ、今回もよろしくお願いいたします」
前回の試験で優秀な成績を修めたエミリア・シバ。
「ブレイブちゃん、勝ったら推薦頼むわね」
ボーッとしていたブレイブはうろたえながらも返事をした。
「おぅ! 頑張ってきてくれよな」
エミリアの後ろをついてきていた小柄なエルフの少女ララノアに、勇者パーティーのシーフ、レイン・カミナギが声をかけた。
「ララノアも来てたんだ」
危険な敵に大事な人が挑もうとしている。レインは動揺を隠せていなかった。
「綺麗な場所ですね……雨も……」
対してララノアは落ち着いているように見える。緊張はしているのだろう。だが、覚悟のほうが上回っているので、態度には出ていない。
「うん。観光で来たいくらい、綺麗な場所だ」
やがてレインも覚悟を決める。
「頑張って。俺、見てるから」
「シャルガネ風の建物に砂利の敷かれた道、そして降り注ぐ雨……雰囲気バッチリなところだね」
やや小柄で整った顔立ちの少年、ララベル・サン・ディーベルは、華奢で愛らしい外見とは裏腹に、別枠組の中でもトップクラスの手練れ。
この戦いも彼にとっては冒険の一つ。緊張した様子は見られない。
「ふふん、ようやく巡ってきた鉄級ゲットのチャンス! これはモノにしないとっ!」
サフィラ・アズラク・ナハルハルアリーブも余裕のある表情だ。
友人同士の二人はお互い鉄級初挑戦である。
八人の冒険者がそれぞれ自身のスタイルに沿ったポジションで戦場に配置。
見届け人は戦場外である南大門の外側で待機。
「レインさん。そこ、濡れますよ?」
「いい」
ヒルダの注意も聞かず、レインは雨に打たれている。
●悲恋の雨
中門の前に上層ボス<清姫>が出現する。
その白い人影はララベルの目には幽鬼のように見えた。
戦闘はララベルと清姫の一手目争いで開始。
先んじたのは清姫。儚げな白い少女が身をかがめたと思った次の瞬間、前衛に接近。正面を受け持っていたバクルを左右の爪で引っかく。
しかし物理に強いバクル。清姫の攻撃はバクルの生命を一割と少し削っただけにとどまる。
もとより、後衛に抜けられないために敵を囲うつもりだった冒険者達。
接近を許したのは痛いが、懐に飛び込んできたことはしめたもの。
「僕もお前のステップにおつきあいさせてもらうよ」
ララベルの細剣が翻り、その煌めきを清姫が視界にとらえた。
「流星舞踏三連撃!!」
清姫はひらひらと蝶のように動き、ララベルの三閃のうち二つをかわす。
横に跳んだララベルを清姫が追う。袖を翻し、弧を描いた両手の爪のうち片方がララベルのか細い首を引っかく。鮮血が白い玉砂利に散る。
シルヴィアの碧眼が清姫の行動を観察する。理性のない狂乙女は一体だれを狙うのか?
「敵の回避はかなり高いようだね」
淡い光を周囲に拡散させながら青い刀身をもつ軍刀を抜く。
わざと目立つ上段に構え、清姫の頭部を狙う。よく見える攻撃だけにたやすくかわされるが、真の意図は当てることではない。
「素早さならあたしだって清姫に負けないんだからっ!」
シルヴィアの目的はフェイント。清姫の死角にサフィラが潜んでいた。予備動作を極限まで排した弾くようなワンインチパンチが清姫にヒットする。
態勢を崩した清姫に、さらにエミリアが畳みかける。
足元は濡れた玉砂利。雨を吸った髪は重く、いつものように空気を孕んで広がりはしない。が、エミリアの動きは遜色がない。
「この形態だけなら対処は楽だったのだけど」
愚痴をこぼすが、後半への備えも万全。
攻撃後、南大門方向へ離脱。清姫の後衛への進路を塞ぐ。
サマエラが守護の光を放つ。
範囲攻撃を持たない敵を囲っている状況。密集陣形のため、前衛を中心に多くの味方の強化に成功する。
先ほどのララベルの負傷からして清姫の攻撃力はかなり高そうに見えた。この一手で状況はかなり有利に働くだろう。
大太刀を構えたバクルが勇敢に清姫を挑発する。
「さぁ、ボスとしての力でぼくを倒してみなよ!」
正眼に構えた切っ先を清姫は完全にとらえていた。避けられるが、バクルは泰然と武装を盾に持ち替える。
「如何に攻撃してから移動する能力があってもぼくにしか振るえないなら意味はないね!」
本命の執着付与のほうは成功していたからだ。
ララベルの傷をララノアが癒す。
完全に回復するには二手が必要だった。
大量の出血への恐怖を、奥歯を噛みしめて耐える。
わざとゆっくりエーテルを練っていたリディリディが清姫の後ろに澱嵐を召喚。
春の雨に雷が加わり、花を散らす嵐となる。設置場所は、前後で言えば戦場の中ほど。
この後バクルが後衛から距離を取らせるように引っ張る手筈になっている。バクルに執着している清姫は自ら嵐に突っ込んでいくことになるだろう。
それから数巡。シルヴィアは分析を終えていた。
「初手と執着を付与されているときを例外として、清姫は直前に攻撃してきた敵をそれぞれ一回攻撃している」
つまり二回目の行動はシーフを狙ってくる可能性が高い。こちらは前衛クラスゆえにさほど問題はない。
しかし一回目の行動で狙われがちなのは前巡で最後に攻撃した者。殺界の効果で強制的に手番が最後になるバクルか、手番の遅い後衛組。
執着切れの次巡のわずかな隙、後衛がターゲットになりうる。
澱嵐に加え、エミリアとララベルが意識して後衛への進路を塞いでいたので、後衛が爪の攻撃にさらされることはなかった。
が、たとえ殺界に捕らえられているときでも、前衛をヒールの範囲に入れているララノアには雷撃は届いてしまう。白い閃光が濡れた玉砂利を伝い、耳障りな音を立ててララノアに着弾する。
思いのほか強力な一撃はララノアの生命を一気に殺ぎ落とし、ララノアは玉砂利に倒れる。
サマエラがすぐにヒールにて治療を行う。
サマエラの視界の端に、掌に爪が食い込むほど拳を強く握ったレインが見えた。
「……大丈夫、か?」
起き上がったララノアの異状の有無を確認する。
「大丈夫でしっ……!」
痺れは残っているが、ララノアは自分で回復できる。
ヒーラーが三人もいて、それぞれ役割を分担して万全に整えているのだ。
ダメージを負っても、戦況に影響はない。
「想定していた使い方じゃないけれど、おねえさんが一肌脱がなきゃだめみたいね」
エミリアの全身にエーテルが奔る。
先手必勝。
清姫の一回目の手番の前に自分の手番を割り込ませ、ターゲットを後衛から自分へ移す。
「後ろの子達を今倒されるわけにはいかないの」
獣の唸りをあげて振るわれる清姫の爪を、エミリアはほほえみを浮かべて剣ではじく。
●情念の炎
間の悪いことに、執着切れの間を殺界で繋いでいるタイミングで清姫は形態変化。
移動以外の行動の自由を許しているうちに、清姫の体温が急激に上昇。真っ白な湯気が戦場を覆う。
エミリアはタッチの差で清姫へのマークの付与に成功していた。
「落ち着いて。敵の位置を教えあいましょう」
エミリアの胸元には自身の位置を知らせる夜煌石の首飾り。
エミリア、ララベル、サフィラが煙幕から離脱。バクル、サマエラ、シルヴィアがまだ煙幕の中にいるが、バクルの位置は腰に下げたランタンが示していた。
次巡、清姫が煙幕に紛れて姿を消す。
位置を教えあう作戦はうまくいっていた。しかしこの手番、リディリディはまだ清姫を見つけられていない。
「弱い者には弱い者なりの……戦い方というものがありましで!」
煙幕の外で弓を引くララノア。清姫の姿をしっかと捉えた目は涙には濡れていない。
(私は弱い……でも守られるだけでは……大切な人を失います)
隣に並べるように。自分がどこまでやれるか確かめに来た。
つがえられた矢には夜煌石の首飾りが結わえられていた。
首飾りの重さを考慮して山なりに放たれた矢は清姫の背に刺さる。
バクルのランタン、エミリアの首飾り。三者三様の光が、煙幕の中でそれぞれの居場所を示す。
「おかげさまで見えました」
リディリディの青い瞳はもう泳いではいない。
「ハイアルヴよ……、ご照覧あれ」
リディリディの周囲にはすでに天地のエーテルがかき集められていた。
愛用の杖の先端にエーテルが細く収束。
光の矢を放つ、あまりにも静かで単純な攻撃。
か細い光線が走る一瞬の無音の後。清姫の背から深紅の飛沫が上がる。
大太刀が鞘から放たれ、硬い鱗とぶつかって火花を散らす。
「今ボスは自由だから皆警戒して!」
バクルが殺界の終わりを告げる。
「みんな、あいつの居場所はそこだっ!」
まだ晴れぬ煙幕の中、ララベルが敵の居場所を周知する。
「言っとくけど、霞くらいであたしの目をごまかせると思ったら大間違いなんだからっ!」
サフィラは煙幕を利用して姿を隠していた。
認識の外から撃ち込まれる暗殺拳。
形態変化で大幅上昇した物理防御の半分を無効化し、清姫に痛恨のダメージを与える。
すでに虫の息の清姫が玉砂利の上でのたうつ音を、サマエラの聴覚は捉えていた。
朱殷の霊刀がまばゆく輝き、煙幕の中を光の粒子が拡散する。
「――――静寂を」
袈裟に振られた刀は蛇神の首を切断。
狂気の果てに蛇へと変じた乙女は今際の苦痛から解き放たれ、体の末端から徐々に桜色の燐光と変じる。
霞と花吹雪は天へと上り、後にはひと房のつややかな黒髪が残された。
「やったね」
「バスリーさん。お疲れ様でした」
バクルとリディリディが健闘をたたえ合う。
「ふぇぇ、おっかない子だったね……でも、無事に討伐できてよかったっ!」
「憧れの鉄記章ゲットだ」
サフィラとララベルがハイタッチする。
「エミリア様、おめでとうございましっ!」
「ララノアちゃんもおめでとう」
エミリアへ、ローブを被った頭がぺこりとお辞儀。
●及慈雨
決着がついたと同時にレインが門をくぐり、ララノアを抱きしめた。
ブレイブが彼らをチラリと見て、そっとしておこうと決めた。
門で雨を避けながら、バクルと記章の申請書を作る。
「ねぇねぇ! ブレイブくん、あたし鉄級獲得できそう?」
「ああ。あんたの暗殺拳は最高だったぜ」
サフィラに書類を手渡しながらブレイブが健闘を称えた。
「箔がつくかはわかんねぇが、あんたも鉄級だ。おめでとう」
ブレイブはサマエラにも書類を渡す。
「君が倒れたときは気が気じゃなかった」
大事な少女の体温を確かめ、無事だと納得したレインがようやく腕を緩める。
「私……うまくできましたか……?」
ララノアはずれてしまった眼鏡を直す。
「あぁ……君は、強い子だ」
レインはもう、自分が過度に心配することはララノアを侮ることと同義だと理解した。
「君は痛いのや怖いのが嫌いだと思ってた。だから、そういうのから守ってあげなきゃ……って、思ってた。けど、そうじゃなかったんだ」
誤解だったのかもしれない。だがそう思った根拠はあったはずで。
「何かあったの?」
ララノアは自身の過去について訥々と話す。
「守られる者も……重荷を……共に背負いたいと思うのに……」
彼女と外界の接触を徹底的に排した育ての親のこと。その極端な行為の理由は守ろうとする愛情ゆえであったのだが。
「私は自分のことを知りません……。オババ様は話すことなく……独り背負ったまま……私のせいで亡くなりました」
何も語らないままいなくなった人の、時折見せたすまなそうな顔。自分がもっと強ければ、ああはならなかったのではないか。
「悲しいことも辛いことも……消えませんが……癒しも、許しも……あってほしい」
どうにもならない過去を抱えて、それでも紡ぎたい未来。
「優しい雨は……好きですよ……」
レインは銀色の瞳をまっすぐララノアにむけて聞いていた
「うん。俺も好きだ」
そして相変わらずの、主語のわからない返事をする。
マスターコメント
ショートシナリオ非常に難しい 報酬:多い8 / 4〜8人
2021年05月10日 08時51分30秒 公開
参加者
相談掲示板
にゃ!シーフのサフィラだよっ!よろしくね! ようやく巡ってきた鉄級挑戦のチャンス! 頑張って鉄級ゲットするぞーっ!!
ぇっと…ヒーラーの…ら、ララノアともうしましでっっ が、がんばりましゅっ(がばちょ て、敵は一体でしが…なにやらたくさんの能力がありましで… ちょっと大変でございましね… 変化中に集中砲火…といいますと、何かのセオリー的なあれそれに引っかかってしまうでしょうか… もももしくは無敵時間…
僕は、シーフのララベル・サン・ディーベル。 みんな、よろしくね!
おねえさんはシーフのエミリアって言うわ! うっかり前回の試験で鉄級申請し忘れたのでリベンジの再挑戦よ、惜しいことをしたわ……。 さてさて、前半は物理攻撃が有効で、後半は魔法攻撃が有効、ついでに煙幕を張って隠れるボスね。 とりあえずおねえさんは前半物理攻撃で削って、後半は相手が隠密状態になったら捜波を利用して看破を頑張りたいわね。 看破できれば暗殺のついてる攻撃は使えないはずだから、後半主力の攻撃と思われる「情念の牙(メインアクション)【暗殺】」を封じれると思うのよね。 もちろん隠れてなければ一応攻撃もするけれど。
No.5
その・・・、キャスターのリディリディです。 よ、よろしく・・・、お願いします・・・。 私は主に清姫<蛇身>に対するアタッカーとしていた方が良さそうですね・・・。 隠蔽状態となるらしいですが、恐らく単体で現れるんですよね? それならば単体用の魔法を用意していきます。 あ、その・・・、それと私も鉄級の記章を希望しています。
ウォーリアのバクルだよ。よろしくね 一応鉄級を所持してるから、ブレイブさんじゃなくてぼくからの推薦の方がいい人は言ってね。 2つのスタイルを持つ敵だね。アタッカーは前後半で動きを変える必要がありそうだね。 単体だから範囲攻撃とか対多の用意しなくていい点がマシかなぁ。 前半の注意は裸足の追跡かなぁ。後衛に攻撃行かれたり陣形崩されると困るし。 後半は春霞からの隠密だね。エミリアさんの言う通り、看破するのが大事かなぁ。 とりあえずぼくは前後半両方とも、シーザーロアでの執着付与で攻撃をひきつけるよ。 少なくとも矛先を集中させられれば、裸足の追跡も関係ないからね
異国情緒漂う敵か。カカオも大量発生させるし、迷宮を作った神は面白いね。 シルヴィアだ。鉄級記章も目指したいと思ってる。よろしくね。 乙女は再移動と二回攻撃、行動阻害持ち……長引かせたら不味いかな。早めに削って蛇身に変えた方が良さそうだ。初手から皆に命中と抵抗が上昇するレゾナンス・オブ・ヴァローを掛けたいと思ってるよ。その後は物理攻撃で。 蛇身には逆に此方からBSで嫌がらせをしたくなるね。防御型には固定ダメージも有効ってことで、毒撃を持っていこうかな。何となく抵抗が高そうな気がするし付与できるかは分からないけど……。あ、基本的には魔法攻撃で戦うよ。 もう一つの特性スキルはリヴァーオブヴァイタルの予定。スキルは考え中だから変更するかもしれない。 変身中に攻撃するのは面白い案だけど、王道的なものに引っかかりそうだ← 変身時間が一瞬の可能性もあるしね。 エミリアが捜波を、バクルがシーザーロアを使ってくれるなら有難い。よろしく頼むよ。
ゴブリン、ヒーラー。サマエラだ。よろしく頼む。 本当、単体出現なのがありがたい敵だな……。 これで配下でもいたら、行動の優先順位付けに苦労しそうだった。 私自身の行動は、まだ作戦等に合わせて調整するつもりだが、 回復・支援寄りに動くのが、良いだろうか。 乙女形態は早めに片付けたいと、同意なので。攻撃手への、火力強化は持ち込みたいところ。 その場合自身でも、余裕あれば攻撃は行うが……あまり数は持って行けなくなりそうなので、 物魔撃で、どちらの形態でもある程度通るように、組むことになるかと思う。
んー、前衛がメインで動くなら やっぱり乙女モードの時だよねぇ トリプルファングの手数押しで動くか タナトスバイトの一撃必殺で行くか悩むねっ 蛇身モードになったら【看破】【スカウトの心得】で探知しながら後衛の子に攻撃が行かないように引き付けてみるよっ!
わ、わわ私は…基本的には回復や…支援でいきたいと思いまし… 行動阻害…ヒール、オーラはもっていくとして… 解呪かサルベーションかで…悩んでおりましが…(うーん
僕は乙女モードの時は、トリプルファングで攻撃しつつ、こちらもフェザーステップで移動して後衛の方へ移動されない様に戦おうかなって思うよ。 なるべく早く削って形態変化させられる様に、全力で斬るね。 蛇の時は僕も看破しつつ、魔法攻撃の人が攻撃しやすい様に支援かな? 看破持って行くか、別の何かにするかはもう少し考えてみるね。
No.13
すみません。乙女の場合での行動を言っていませんでした。 付与は得意なほうではありませんが、乙女の間は魔糸などでBSを付与してみようと思います。 >鉄級の推薦 バスリーさんは何度かお話する機会もありましたし、鉄級の推薦はバスリーさんから頂けると・・・、その、嬉しいです。 あ、その・・・、もしもご都合が良ければですが。
>リディリディさん うん、推薦は任せてよ。 >各自の行動 ざっとまとめてみたよ。(敬称略) 全体として乙女形態は速攻で変化を早めに促して、蛇身は隠蔽を解除して確実に削っていく感じだね。 ◆乙女形態(物理に弱く、回避型) エミリア/物理攻撃 リディリディ/魔糸等BS付与 バクル/シーザーロアでの執着付与 シルヴィア/バフの後物理攻撃 サマエラ/回復・支援 サフィラ/攻撃? ララノア/回復・支援 ララベル/攻撃 ◆蛇身形態(魔法に弱く、防御型) エミリア/捜波+攻撃 リディリディ/魔法攻撃 バクル/シーザーロアでの執着付与 シルヴィア/毒撃&魔法攻撃 サマエラ/回復・支援 サフィラ/探知しながらの引き付け ララノア/回復・支援 ララベル/看破等で支援
バクルは行動のまとめ、ありがとう。 ふむ……まだスキル構成は決め兼ねてはいるが、 こう見ると、後半向けに私も魔矢ひとつくらいは、持ちたくなるな……。 回復2、強化2、攻撃2、のスキル配分で、何でも程々行えるように、組んでみようか。 汎用の方も、後半向けに看破と超聴覚あたりで考えているが、 何か調整必要ならば、戦闘行動共々変更は、いくらでも。
にゃ!バクるんはまとめありがとー! 乙女モードの時の行動は攻撃で合ってるよー! サクッと蛇身モードにしたいからバーストストライク持ってくねっ! あ!そういえば鉄級は推薦人いるんだっけ? あたしはブレイブくんにお願いしようかなっ
バクルは纏めありがとう。 今の所アクションスキルは毒撃、魔矢、解呪、見切りの予定だ。 解呪とヒールで迷っていたけど、乙女は皆で速攻を狙いたいなって。 看破も持っていくよ。 鉄級の推薦人は私もブレイブにお願いするつもりだ。
バクル様…丁寧なまとめを…あのあの、本当にありがとうごじゃましでっっ(ぺこちょ 私はヒールと、オーラ…サブヒール…解呪は…もっていきまし… あとは弓と魔矢で使い分けてみようかと… 蛇対策で看破も… 推薦人は…ブレイブ様で…よ、宜しくお願いいたしますっ
>ララノア んー、レインくんが推薦人じゃなくていいのっ?
>サフィラ様 ぇっと、レイン様は…青銅でしので…(わたわた 私は…もらえるか分かりませんが…申請だけ… 気にしていただけて…有難うございまし…っ サフィラ様は良い方でしね(微笑み
……レインが鉄級であったなら、頼んでいたのだな。 (少し微笑まし気に) ……と、では私は、解呪は任せて…… ヒールとサイドヒール、サークルプロテクションと輝刃、エーテルブローと魔矢、 の組み合わせで、ひとまず予定しておこう。 立ち位置はやや前衛寄りくらいで、行こうかと思う。
Σへふっ??///…サマエラ様…っっ (恥ずかしそうにフードひっぱりひっぱり) ぅう…ひ、ひとまず…行動提出いたしましでっっ// 何かありましたら…今日中でしたら直せましっ でででは現地にて、よ、宜しくお願いしましゅ(がばちょ礼
そういう事ならブレイブくんの方がいいかもねっ!いっしょに鉄級ゲット目指してがんばろーねっ!(ぐっ) と、あたしもプレイング提出したよっ! 現地ではよろしくねっ!