【CP】難民行進曲
馬車猪
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シナリオID:830
オープニング
「右、左、右、左!」
数十もの足音がひとつに重なる。
これが実現するために汗と涙の物語があったが今は関係ない。
「2列横隊にぃっ、移れぇっ!!」
後進が駆け足に変わる。
革鎧姿の男達が左右を見ながら速度と距離を測り、不格好ではあるが2列横隊を組む。
「全体ぃ、とまれぇっ!!」
右、左と進んで立ち止まる。
さらに歪になりはしたが2列横隊は維持されている。
「槍構えっ」
訓練は続く。
けれど既に結果は出た。
「良くやってくれた」
帝国軍の士官が握手を求め、この場の代表者ということになっているリットが戸惑いながら握手に応える。
「これなら簡易な訓練で部隊に組み込める」
士官はリットの戸惑いに気付かない。
レイウェスト皇子暗殺未遂や敵対勢力の活発化など無数の困難がある中での数少ない朗報だ。
多少は安堵したくなる。
「あ、うん、そうなの?」
ぼろを出そうとしたリットの後ろで咳払い。
「リットに代わって説明します」
粘ついた内心を微笑みで隠した難民が、よく回る舌で説明を行った。
「ヴァイセントラフ砦で受けた訓練を独自に発展させたと?」
「はい、私達なりに出来ることをしたら偶然に……」
リットの頭では10分の1も理解出来ないが交渉はうまくいっているようだ。
難民数十名が作り上げた槍衾は、かつて見た帝国兵の槍衾よりは雑だがリットでも苦戦しそうだ。
「北、本当に攻めるんだな」
無意識に口から出た言葉に士官が反応した。
「攻めるのではない。取り返すのだ」
声は柔らかだが目にある感情は凄まじい。
賊を何十人も捕まえ時には殺して来たリットが怯えるほど、暗くて強い光が宿っている。
「そっか」
帝国地方都市のスラムとここしか知らないリットに帝国への思い入れはない。
ただ、砦の帝国軍への恩は感じている。
「なあおっちゃん、これで足りるのか? 帝国って広いんだろ?」
リットの副官も士官の副官も口を挟まない。
「ああ、広いとも」
寒さの厳しい故郷を思い出し、士官の顔に刻まれた皺が深くなる。
「1つ部隊が増えれば1つの土地を取り返せる。5増えれば大きな都市が1つ多く取り戻せるかもしれん」
「勝負所ってことか」
リットは軍事や政治はさっぱりだが喧嘩なら分かる。
苦しくても殴り続けないと食い物を奪われ死ぬのが理屈ではなく感覚で理解出来た。
「最低限必要な奴を残してそっちへ送るよ」
「そうか」
「んで、そのまま兵士が出来そうな奴が俺の所へ来たらそっちへ送る」
「助かる」
「後は……」
難民キャンプを振り返る。
暗殺未遂騒ぎで騒然としていて怪しい人間も入り込んでいる。
が、軍隊生活に耐えうる肉体を持つ者も集団行動をとれる者も多くはない。
リット自身、授恵者という個人としては戦えても指揮官や兵士としての能力は皆無だ。
「うん、わかんねーから冒険者のねーちゃんやにーちゃんに任せるぜ。時間もねーんだから迷ってる暇ねーしな!」
士官の口角が吊り上がる。
「いいぞ少年。利用出来るものは利用するのが大人の仕事というものだ」
褒められたと感じたリットが、得意気に胸を張っていた。
●
帝国難民キャンプまで数百メートルの荒野。
地面が固すぎて開拓が諦められた場所に、制服をきっちり着込んだ冒険者ギルド職員がいた。
「皆さんお疲れ様です」
たまたま近くにいた冒険者やこの依頼のため集まった冒険者に対して一礼する。
「丸投げ依頼です」
職員は結論から述べた。
「帝国軍が募兵を行っています」
奪還作戦は大規模であり、兵力はいくらあっても足りない。
また、募兵した後は訓練しないと役に立たない。
「場所と食料は用意されています」
近くの森に住むエルフは鳥肉や猪肉を運び込んでくれる。
難民キャンプ有志は寝床や練習用装備を用意してくれる。
「なんとかして志願兵を集め、規律を与え、最低限必要な体力を身につけさせて下さい」
多少の準備はされてはいるが、冒険者に実質全てを任せる丸投げ依頼であった。
解説
マスターより
リプレイ
帝国軍の諜報部門にいたセロンガード・シュタインドルフは、皇子なら難民を戦場に送るのを渋ることを知っていた。
しかし彼は意識不明の状態だ。
軍からの要求を拒否しようとする者は少なく、拒否しようとする者も兵力の不足は痛感しているので止め辛い。
既に、大きな流れが出来てしまっていた。
「難民を戦場に送るのは反対でしたが、止めても無駄ならば話は別です」
セロンガードは軍にいたときと同じように、良い結果を求めてあがく。
「真夜中だぜ」
元軍人の名簿を運んで来た難民が欠伸をかみ殺しながら着いて来る。
難民キャンプに協力してくれる冒険者達に難物達を会わせたくないのかもしれない。
「お前はっ」
出迎えたのは、記憶にあるより随分と荒んでしまった顔だった。
微かな震えと羞恥に未だ消えぬ熱を感じ取ったセロンガードは、責めも慰めもせる懺悔じみた報告を聞き、呼びかける。
「辛かったでしょう。苦しかったでしょう。あんなに必死こいて訓練してきたのに、何の役にも立たなかったのでしょう」
拳を握りしめて己の感情に耐える。
「でもまだ負けてないし、終わりではありません。先に逝った仲間たちの為に、今一度立ちませんか?」
元々多くはないが、その多くが彼の計画へ従うことに決めた。
翌朝。
いつもなら商取引や物々交換が行われる通りに、大勢の難民が集まっていた。
その中心にはイヴェール・イリュジオン達がいる。
「衣食住は帝国が保証します。能力を示せば種族年齢性別立場関係なく上の立場に」
イヴェールは生まれも育ちも王国だが、帝国の流儀も理解している。
良くも悪くも実力主義だ。
「詳しい内容は告知を読むか居住地の代表者に質問して下さい」
条件を正確に記した立て看板を示し、戦闘、工事、炊事に至るまで様々な役割に割り振られることを伝える。
「現在の帝国領内の状況から考えてどれだけ後方に配置されたとしても、戦わなければならない状況は必ず来ます」
金銭的報酬は高くはない。
「もし志願するのであればその身命、祖国や家族、隣に立つであろう戦友の為に本当に捧げられるのか、よく考えて選択して下さい。そして選択したのなら、覚悟を決めて下さい」
立て看板の文書より、イヴェールの真摯な態度が内容に説得力を持たせていた。
「募兵の説明が始まってるよ」
ティトはキャンプを走り回る。
仕事中なのでクールな態度だ。
説明会場と訓練場に向かう人の流れが、徐々に太くなっていった。
「このままじゃ恐らく半分も生き残れません。『何が本当に怖いのか』知らないからです。あなた達が、教えてあげるべきではないでしょうか?」
セロンガードによる勧誘は今も続いている。
教官をこなせる人材も、なんとか足りそうだった。
志願しようとする者の中には、純粋に食料目当ての者も大勢いる。
そういう人々を責めようとする動きが出る前に、演習場で出迎えるアンネエルカが手を打つ。
「自分の為、それで結構。私だってそうだもの。大切なものを守りたいっていう一見高尚な理由も、お金が欲しさの現実的な理由も。全部全部私が好きなもののためにそうしたいだけだわ」
命を賭けることになるのだ。
愛国心など本当の窮地ではまず役に立たない。
「自分のためなら頑張れる、1対1より大人数で当たった方が強い、シンプルでいいでしょう?」
日常でも、生活でも、国家レベルの問題でもだ。
「戦う力は自分のためになるもの。何も出来ずに震えるよりもきっと心強いわ」
アンネエルカの演説は、志願者達に健全な精神を維持させる効果があった。
冒険者は不必要な危険を強制するつもりはないが、有為の人材を取り逃すつもりもない。
「誰かの施しや助けに頼って待つ明日は不安じゃない? それなら強くなって、自分達の力で明日を切り拓こー!!」
赤毛の狐耳とふさふさの尻尾が目立つ元気少女の呼びかけは、参加を迷っている女性の決断を後押しする効果がある。
「帝国軍が皆の力を必要としてるよー!」
クレア・エクレールによるキャンプ内を巡りながらの宣伝は、自らを過大評価する者も呼び寄せてしまうがそれについては全く問題ない。
「殿下の役に立ちたい。金が欲しい。大切な奴を守りたい。人生をやり直したい。どれか1つでも叶えたい願いがあったら入隊してみねえか?」
真摯に語りかけるアーシェル・G・クラインは若く、しかし彼を軽く見る者はいない。
実戦と鍛錬で磨き抜かれた体は軍服の上からでもはっきりと分かり、それでいて金と赤のオッドアイは長い睫毛で彩られている。黒い短髪も美形を陰らすどころか強調している。
「前線で戦う、仲間を治療して命を繋ぐ、炊事や洗濯で仲間の世話をする、拠点を強化したり罠を作る。仕事も役割もたくさんある」
俺が上、お前等が下と、アーシェルにその気がなくても志願者の本能が納得してしまう。
「お前達に合う役割がきっと見つかる筈だ」
訓練場に集まった志願者達は、アーシェル達が予想していたより従順だった。
●
「そこの2人。コートに皺が寄ってる。一度脱いでもう一度」
ティトはちんまりして可愛らしくはあるのだが教官としてはかなり鬼だ。
「後退するときに服装を直す暇はありません。破れたコートを着て冷たい雨を浴びれば肺を病んで死にますよ」
セロンガードのフォローも穏やかではあるが容赦はなく、志願者2人が青い顔になっていた。
「痛くても立ちなさい。戦場では止まれば取り残されて悲惨な死が待っています」
行進訓練から脱落しかかった若者に、イヴェールは過酷ではないが甘さなしで接している。
風はまだ冷たいが日差しは強い。
イヴェールのヒールにより擦り傷が消えていることに、志願者本人も気付いていなかった。
「キミ達はこっち」
クレアは体力が足りない者を見つけては別の場所へ連れて行く。
「ううんそうじゃないないよ、一日歩けるようになる前に半日歩けるようになろうってこと!」
倫理を抜きに考えても、戦後の復興にも役立つものを無駄遣いなどあり得ない。
水、軽食を適量与えつつ、元軍人達と協力して訓練と平行し体力作りを行う。
細心の注意が払われていたが、体力の無い人間にとっては苛酷な時間だった。
体力が増せば増すほど体力作りは過酷になる。
「もう1回最初からだ」
訓練期間は1週間ないのでアーシェルも厳しくせざるを得ない。
「体力はつけといて損はねぇ! まだやれんだろ、弱音吐いてんじゃねぇぞ!」
負荷を上げる。
「終わったら美味い飯が待ってんぞ、気合い入れろ!」
怠惰を見逃しはしない。
ときに見本を見せながら隅々まで見て回ることで、志願者に限界ぎりぎりの努力を求めていた。
「すごい! 昨日よりずっとよくなってる」
鞭を担当するアーシェルとは逆に、アンネエルカは飴担当だ。
オシャレが大好きな彼女は、羊角の飾りからブーツの爪先に至るまで手抜きをしない。
全身鎧を軽々着こなし愛想よく振る舞うアンネエルカやクレア達に接し、多くの者は好感を抱くが不埒な考えを抱いてしまう者も少数ではあるが存在した。
「余所見はダメよ?」
アンネエルカが優しく撫でる。
軽く触れただけだが熟練のウォーリアの腕力は非授恵者を威圧するには十分だ。
彼女を小娘と侮る者は既にいない。
(皆の前で恥をかいたままじゃあ兵士さんがいなくなっても天下は取れないでしょう? お買い得だわ)
限りある資源を有効活用するため、アンネエルカは頑張っていた。
鉄は熱いうちに打てともいう。
アンネエルカから引き継いだアーシェルは迫力たっぷりに笑う。
「おい、随分余裕じゃねぇか。腕立て100回追加してやるよ」
上官の命令に従う気になる程度には鼻っ柱を折る必要がある。
アーシェルは物理的には傷つけずに精神的に威圧し、ノルマを増やすのだった。
●
強烈な炎が分厚い鍋に熱を与える。
志願した中年女性は、鍋の熱に炙られながら巨大なしゃもじで濃厚なシチューをかき混ぜる。
ごろりとした芋や肉が浮かぶそれは大変なご馳走ではあるのだが、重労働中の今は胃が受け付けそうにない。
「戦争の8割は兵站なのだ」
「事前準備が重要なのは認めますがね」
両者ともマスクと白帽子とエプロンを装備したストレガ・L・リベルガストラと帝国軍下士官が、絞められた鶏や猪を検品しつつ言葉を交わしている。
「自分達の身を護る最低限の訓練は必須として、寡兵である彼等が肉壁に使い潰されるよりは有用な道だと思うのだ」
「そりゃ理想ですよ。クリーパーも魔獣も、専業兵士と新兵を区別しませんぜ」
ゴブリンに対して好意も敬意もないが、ストレガの学識や武力に対する敬意はある。
(力がなくても何かしたいという意志は立派なのだ。だから役立てる場所を与えるのだ)
先祖代々苦労し、ようやく成果が出て来た世代だからこそストレガの思いは強い。
「こりゃぁあ駄目ですな」
「私達の昼ご飯にするのだ」
難民が担当した肉が残念だった。
「鍋は私が運びます。皆さんはセロリの準備を」
シチューの指揮を行っているイヴェールも忙しそうだ。
「ストレガさん、ぼくもお手伝い、するよ」
扱きで精神的に疲労したティトが、弱々しい態度と口調でやって来る。
「助かるのだ」
ストレガは遠慮などしない。
焼き上がった直後のフラットブレッドに葉物野菜を載せ、焼いている途中の肉の表面を切り取り巻き付ける。
試食にしては多い。
素焼きのコップに注ぐのは水ではなく塩気多めのスープである。
「ありが、と?」
「個人ごと、種族ごとに味覚が違うかもだから重要なことなのだ」
感想を書くためのメモとペンをティトに渡す。
体も頭も酷使しているためか、普段よりずっと早くお腹におさまった。
「配膳や皿洗い、屑処理、清掃洗濯も軍も一部で大事な仕事なのだ」
ストレガの目力が強くなる。
気力は十分でも疲労が動きに出た女性を見つけ、反論を許さない態度で交代と休憩を命じる。
「休まなければ効率は落ちるもの。無理する必要がないときに無理をするのは害悪なのだ」
間接的に下士官に指揮のコツを教えながら、ストレガは危機感を覚える。
(本の情報より帝国軍が弱いのだ)
大陸の覇権に最も近いといわれた彼等も、今では敗残兵でしかない。
(何、我々ゴブリンも、力有る者も無き者もそれぞれの戦いをした。だからゴールディがある。帝国もそうであれ)
哀れみも蔑視もなく、ストレガは己の全力で協力を続けていた。
「遠慮はするな!」
初めての本格的訓練で食欲がないのを分かった上で、アーシェルは新人達の皿の上にどんどん肉を盛る。
「肉食っとけ肉! 力の源だからな!」
アーシェルは盛る以上に食べているので、志願者達は反論したくても何も言えず頑張って食べていた。
●
食欲を誘う香りは新たな志願者を惹きつける。
「あなた方に戦い方をお教えしますわ。プロの戦い方をですわね」
バンビは美しくはあっても兵士基準では小柄で、しかも独特な言葉遣いをするので甘く見た者は大勢いた。
その大勢は、下士官や元軍人がバンビに畏怖の視線を向けているのに気付けない。
「あなた一人を戦わせるわけではありませんわ。あなた一人では怖くても寝食を共にできる人たちとなら戦えるのではなくって? もしくは家族と呼べる人たちとなら」
バンビは、訓練が始まるまではただのゴブリン美少女のふりをする。
この戦争が終わっても彼等は生きていかなければならない。
生き続けるには衣食住はもちろん心を支える柱が必要だ。
どんな小さなことでも良い。夢を思い出せるのなら人は立ち上がれるのだと、募兵が完了するまではバンビは本気で言っていた。
「そう、貴方たちの天下が来ますわね。そのためにもまずはこの戦争に生き残らなければ。それにプロの戦い方を知れば戦後に兵士たちを出し抜くことだって可能になりますわよ」
そんなことを言われて同意書にサインしたごろつき達は、数分後には地獄の中にいた。
怠けるなんてとんでもない。
行動に移す前に手加減した一撃が飛来する。
「愛国心だけが支えの方達より鍛え甲斐がありますわね」
既に体力がついているのが実に良い。
仕込めば前線近くに投入出来るだろう。
バンビはスピードが信条ではあるが必要ならとことん時間をかけられる。
つまり圧倒的速度の鬼教官が常時監視するということだ。
バンビが多めに採用した志願者達から、予想通りに脱落者が現れ始めていた。
「連帯責任」
仕事用のクールな仮面を被ったティトはバンビよりさらに苛酷だ。
ティト達冒険者の手による計算された理不尽が、脱落しかけた者の人格もその周囲の者の人格も兵士に向いた形に歪めていく。
「我々もっ?」
教官ではないもと軍人が動揺しているがティトは気にしない。
(自分たちの失態が原因で普段お世話をしてくれてる人たちが不様な目に遭う悔しさを噛み締めるといい……よ)
大切なのは生きて帰ること。だからティトは恨まれても断行するし、それを笑う者にはその場で笑えないようする。
「ぼくが鬼。捕まった人は半日人権無し、ね」
みてくれが可憐な美少女でも中身は実戦経験豊富な冒険者だ。
捕まった者は多数。
追い回された結果新たな性癖に目覚めた者もいたらしい。
「はーいみんなちゅうもーく!」
その場にいなかったはずのクレアが、元軍人でないにも関わらず高評価を受けていた志願者を捕縛する。
「手癖が悪いのはメッ、だよ!」
「ハァ!? 証拠はっ」
一瞬本性が出た男をティトがじっと見つめている。
(残留思念感応は、たいへん)
他者が隠していたものを読むのは、時間的にも精神的にも大変だった。
もちろん効果は絶大で、クレア達による捕縛作業は非常に効率的に行われる。
「特別コースにごあんなーい! アーシェルくん、アンネ、よろしくね♪」
自分達がどういう目にあうか理解した犯罪者達が、暴れようとして一瞬で鎮圧される。
死にはしないし障害も残ったりはしない。
人格が激変するほどの訓練を受けることになるだけだ。
「規律守れる兵士は上官の覚えも良くて昇格や昇級の道も見えてきやすいんだよなー」
クレアが敢えて分かり易く言うと、クレアの意図を察した軍人が重々しく頷く。
帝国では立身出世は一般的な価値観なので多くの者が奮い立つ。
直前より気合いが入った志願者を眺めて、クレアは満足そうな表情になる。
全力を出した結果体力の限界に達した者へ次々近づき優しげに囁く。
「ここで頑張れば食いっぱぐれることもないし、家族を養っていけるし、踏ん張りどころだよー!」
全て事実。
故に帝国人は、クレアの狙い通りに兵士へ変化していった。
●
最終日。
訓練を終えた新兵が冒険者の前に整列していた。
「命ある限り諦めず、最善を尽くして下さい。再会を楽しみにしています」
イヴェールが敬礼すると、不揃いながら気合いのこもった答礼が行われた。
マスターコメント
ショートシナリオ普通 報酬:標準8 / 6〜8人
2021年05月06日 10時06分39秒 公開
相談掲示板
ストレガなのだ。よろしくなのだ。 料理人がいないということで立候補するのだ。 非力でもどうしても力になりたいという者の為に後方志願がないかもやってみたいのだ。
イヴェール・イリュジオンです。 どうぞよろしくお願いいたします(ぺこり) 最低限決めておく必要があるのは募兵手段とその期限。 募兵後の訓練方法とかになるでしょうか? 訓練対象が複数ですから、相手に応じて対応は変える必要があるかも知れません。 行進と2列横隊が最低限の目標のようですし、何をするにしても職員の方が言われていた通り、規律を叩き込む事、体力をつけさせる事は必須そうですね。 そこから先はそれぞれの長所を生かせたらいいのですが… 実戦経験のあるらしい元軍人の方達とか、そのまま新兵小隊の纏め役になれそうですし。
>募兵について 最初の時点では誰もいない訳ですが、募兵手段で何をするかで集まる人の種類も変わるのでしょうか? 例えば愛国心の強い人たちを集めるなら、それに訴えかける演説をすれば集められるかも知れません。 そういう意味ではより人を集めるのであれば最も数の多い一般的難民の方達が惹かれる方法は考えておきたいでしょうか…? 戦うことは怖く、家族か資産、または両方を失った方達という事ですからその辺りを踏まえてになりそうですか… 工兵など直接戦う事とは違うところで出来ることもありますから、その辺りも説明しておきたいですね。
シューターのセロンガードです。今回はよろしくお願いいたします。 一週間で行進と横隊を概ね習得させたうえで基本的な服務と身体練成を行うのは、 真面目にやるなら下を切り捨てでもしなければまず不可能なラインですね。 募集は2段階で分けて集めるといいと思います。 1段階目は元軍人を取り込んで一週間の計画を説明しつつ、その準備。 2段階目は志願兵を募り、残りの時間を使って元軍人と協力して訓練する形です。 >募兵について 衣食住に困っている人たちあつまれー!と言えば最低限は集まりそうなものですが…ふむ。 難民には安定を、ごろつきには地位を、愛国者には名誉を、元軍人には再起の機会を それぞれ欲しがっているものをちらつかせるのが良いと思われます。 そうですね…彼らにとってそもそも兵隊って何するの?的な所から話が始めると思うので、 各兵種についてや、志願兵になった際の訓練スケジュールを説明すると理解してもらえるかもしれません。 戦うだけが戦争ではないことを説明できれば、きっと怖がっている人たちも前向きに検討してくれると思います。
挨拶が遅くなって悪りぃな。 ウォーリアのアーシェルだ。よろしく頼む。 食料は肉類が豊富なんだな。 肉を食えば体力がつくし元気も出る。 ストレガの肉料理を楽しみにさせてもらうぜ。 >募兵期限 セロンガードが挙げてくれてる案にプラスして、募集の呼びかけで集まった奴等を訓練しつつ連日募集を続ける……のは厳しそうか? 訓練を公開したらそれを見て入隊したい奴等も出てくると思うんだが、募集に時間を割く事で訓練に支障が出たら本末転倒だな。 >募兵の仕方 入隊したら金がもらえる。 二人が言ってるように、工作や治療や食事作りとか、前線で命を張らなくても働ける。 ……わかりやすさを心掛けたがシンプル過ぎるか?(
シーフのクレア・エクレールだよ、よろしくよろしくー。 >募兵 そうだね、イヴェールさんやセロンガードさんの言うようにそれぞれ欲しいものをちらつかせたり訴えかけると集めやすそう。 識字率的にビラが効果ある層は少なそうだし、口頭の呼びかけが基本になるかな……。 セロンガードさんが挙げてくれた段階踏むのは賛成。 元軍人さんを初日にどれだけ集められるかによって以降の訓練の効率の良さがかなり変わってくると思う。 >募兵期間 規律を叩き込むのは多分時間よりアプローチの方が肝要な気がするけど、体力ない人に体力つけるのはどうしても時間かかるからね……。 募集と訓練並行するにしても個人的には三日が限度かなぁって。 初日は元軍人さんと数の多い一般難民を集中して集めたい気がする。 >訓練 一般的難民やごろつきの士気を高めるのに美味しい食事って結構効果的な気がするし、ストレガさんが料理担当してくれるなら助かるー。 元軍人さんに協力して貰って訓練進める場合、一般的難民や愛国者の人たちは元軍人さん達の指示にも従ってくれそうだけどごろつきがちょっと心配だね。 ごろつきに関しては僕達冒険者が介入する部分増やした方がいいかなって思ったよ。
ウォーリアのアンネエルカよ、アンネって呼んでくれても大丈夫。 どーぞよろしくね! >募兵 経験のある元軍人さんを最初に取り込んで協力して貰う作戦、なるほどだわ。 手が大いに越したことがない状況だものね。すごくいいと思うわ! 主な手段が口頭での呼びかけなのも同じ意見だわ。 >訓練 お肉がいっぱいあって、お料理もストレガさんがしてくれるのなら… 最初の数回だけでも訓練後の美味しいごはん目当てでもいいから参加して貰って、 いっぱい褒めるとか、実訓練の間に語りかける内容で説得を試みたりだとかで 「案外やれるんじゃないか」とか「やってみよう」って思って貰えたらいいなって思ったわ。 私は……私自身がどうして戦うかとかそういうのを素直に伝えるくらいかしら。 どちらかというと実際に体を動かす方が得意だから、あんまりなごろつきさんと 一回手合わせしてみるとかも必要ならやりたいわ。
ハイスピードキャスターのバンビですわ。 セロンガード様のおっしゃるように各階層の方々の求めるものを提供できるのなら、 募兵は可能なように思われますわね。 同じように訓練も適材適所がひつようですわね。 愛国者様と難民様には体力づくりを、ごろつき様には集団訓練による統制を、元軍人の方には臨時教官としてのサポート役をお願いできるとよいのではないかしら。
ウォーリアのリットだ。 話がむずかしすぎて全然わかんねー……。とにかくよろしく!
ティトです、よろしく、ね。 ぼくも、置いてかれそうになって、た…焦る。 >募集期間 元軍人さんは人数も少なそうだし個人個人で誘うとして…人数の多い人たちはどうするのがいい、かな? 夜、暗い時間帯にご飯中のところ失礼するのとかどう、かな? >訓練 訓練中はご飯と風呂と寝る事しか娯楽がないって聞いた事がある、よ。 だから、ストレガさんがお料理をいっぱい作ってみんなの士気を高めるのはとってもいいこと、だよ! ごろつきは…どう、だろう。反抗的なひとにはわかってもらいたい、けど。それに従えないなら、嫌なら帰れ、とも言いたいところ、かな…この1週間は良くてもその後が大変そう、だから… どうして戦うのかはとっても大事… 志願兵になる理由は人それぞれだけど、 戦う理由はみんな一緒、だから。
>募兵について 彼らの求めているものがシュタインドルフさんの挙げられてるものが最も最適でしょうか。 元軍人の方達だけは求めているものが再起の機会なのか分かりませんが… 段階を踏むのも私も賛成ですが、元軍人の取り込みに失敗した場合も考えておいた方が良いと思います。 難民キャンプは広いようですし、口頭による呼びかけで集めるならどこか場所を決めて、一度そこに集まって貰うように呼びかけを行うのがいいのではないでしょうか? 詳しい説明をするにも一ヵ所に集まって貰った方が何度も説明する手間が省けますし。 元軍人の方達は極少数なので手分けをして直接声掛けを行って説得する形が良さそうでしょうか… >募兵期限 私は2日か3日が限度でしょうか。 必要人数に満たなければ3日で足りているなら2日でもいいのではと… 1日分の遅れを取り戻そうと思ったら、先に訓練を開始した方達より相応に厳しくなりますしね。 >訓練 料理に関してはお一人で最低40人以上分の用意をするのは大変でしょうから私も手伝いますね。 ごろつきの方達は私も一度ぼこぼこにするのが良いのかなと考えてました(
ん、料理手伝い助かるのだ。 男大半だろうし肉料理中心でいくのだ。 人員が増えるほど練度上げるの難しくなるしどこかで募集切るのは必要なのだ。 あとごろつきが入ったら性根から叩き直す必要あると思うのだ。 まあそこは任せるのだ。
>料理 ストレガさんの肉料理、私も楽しみにしてます。 私が調理場に入ると足手纏いにしかなりません故… >募兵について 心折れた彼や彼女らのことなら恐らく大丈夫、 だとは思います。 毎日悪夢にうなされるのも飽きた頃でしょう。 生き残った理由を考えて欲しい所です。 それに、もしかしたら昔の知り合いとか混ざってるかもしれませんから、それをあてにしてみたいです。 もしもダメだった場合、副案としては募兵の対象を絞り、人数を少なくする事によって統制し易くして、必要最小限度の人数だけを訓練する方法でしょうか。40人かつ厳選して良いならば、我々だけでもなんとかなりそうです。 >募兵期限 ふむ… 私は逆に、1週間を超過してしまってもいいんじゃないかと思います。 最初に訓練を始めた人達は1週間で終わらせます。 それが依頼ですので。しかし、 人手不足という背景がある昨今、依頼を度外視して継続的に募兵・訓練・入隊の流れが出来ても、いいと思いました。 ですから、アーシェルさんのおっしゃったように平行して人を連日募集する事に私は賛成です。 あとはその旨を、帝国の下士官や依頼主に説明して説得するべきかと思います。 どうでしょうか? ごろつきは…話せばわかる方々だと信じてます。
期限が近づいて来た、ね。 募集は段階を踏んで、 元軍人と難民を優先して集めて、 人がたくさん集まってるところに口頭でスカウトしに行って(元軍人は直接声掛け)、料理をお手伝いする。 募集は最初の2日(集まらなければ3日)、 …訓練の内容は、どうする? 午前と午後で分けてする? 午前は規律とか行進と2列横隊系で、 午後にトレーニングする…とか?
明日には出発なので今夜が最後に調整出来るタイミングになりそうですね… >募兵について 元帝国の方でしたか…そう仰るのであればお任せしましょうか。 そうですね、手が回らない、目が行き届かなくなる状況は避けたいですから最悪は必要最低限の人数に絞っていくのが私も良いと思います。 >募兵期限 人手不足なのは訓練を行う側もなのでは? だから私達にその役割が回ってきたようなものですし、私達が抜けた後、訓練を行える人材がいなければ募兵出来ても訓練の不十分な兵士を送り出す事になるかも知れません。 その人材も必要最低限を残して奪還作戦に送り出されているでしょうし、確保が難しいのであれば無理しない方が良いのではと… 継続的な流れを作る案自体は私も良いと思ってますので、1月毎にとか長めに間を開けた募兵をするのはいい気はします。 それくらい期間が開くならじっくり考えて募兵に応じる方達もいるでしょうし、また冒険者に依頼する選択肢も出てきます。それに纏めての方が効率はいいですから。 >訓練の内容 午前、午後で昼休憩を挟んで訓練内容を分けるのがシンプルで分かり易そうですね。 先に規律や行進を叩き込むか、体力をつけさせるか悩みますが…後者の方がやる事は簡単なので午後でもいい気はします。 あと訓練対象によって訓練内容を調整するかですね…ごろつきの方達は元々体力はあるので槍を振れるかどうかは心配してませんが、規律や行進が出来るかと言えばそうではないですから、重点的に鍛えるべきなのかも知れませんし。
ははっ、ごろつき共をわからせたい奴等が多いみたいだな。 (アンネとクレアを見て)俺も不埒な事をしねぇように釘を差しとくか。 悪りぃ、練度の事を失念してた。 訓練しつつ募集となると仕上がりが心配だよな。 募集するのは2、3日にして、後は自発的な入隊希望者がいたら受け入れる感じがいいと思う。 セロンガードは賛成してくれたのに悪りぃな。 俺達が依頼を終えた後の事は、セロンガードやイヴェールが挙げてくれてるように兵士達に相談して継続的な募集が必要なら続けてもらうのが良さそうだな。 2日目と必要なら3日目は募集の為に難民キャンプでも訓練をするとして、基本的には荒野で訓練だよな? 猪や野犬が乱入してきたらサクッと倒しちまおうぜ。 猪は食えそうだしな。 よりこの集団に訓練をつけたいって希望はあるか? ごろつき共と愛国者達がしごき甲斐がありそうだから、一応希望を出させてもらうな。 アンネが褒めて伸ばす飴役をやるなら俺は徹底的にしごく鞭役になるぜ。 鬼軍曹になるのも楽しそうだしな( 訓練内容を午前と午後で分けたり、集団ごとに重点的に鍛える内容を変えるのにも賛成だ。
>訓練の内容 午前午後にわけるの、わかりやすくて素敵だわ! 午前中に頭を使う規律だとかをやって、午後に体力を使う実戦的なトレーニングにも賛成よ。 集中力が切れた頃に体を動かすのって気持ちがいいし、鬱憤も少し晴れそうだと思ったわ。 訓練対象に応じてある程度比重を変えたりも、やってみたいわね。 >自分の行動 私個人の行動は、どちらかというと募兵よりも訓練に力が入りそうだわ。 とりあえずででも参加してくれた人をやる気にさせてガッチリ確保したいなって思うのよ。 アーシェルさんが鞭役をやってくれるのならとっても頼もしいわ。 体に覚えさせるってやつかしら!ドキドキしちゃうわね! 私は良い所を褒めて伸ばして、後々志願兵さん同士でわからないところを 教え合ったりできるようになってくれたらいいなって思っているわ。
…セロン、あんなに「難民を戦場に送るのは反対です」って言ってたのに1番熱が入ってる、ね… ぼくも、この短時間かつ人手不足でそこまでするのは、イヴェールさんが言うようにリスク管理が出来てないと思う…よ。 後の先も大切だけど、今はとりあえず目の前のことを片付けよ…? 午後をトレーニングにしたのは、ね 訓練してると疲労が溜まる上に慣れない集団生活をして気が張る挙句、トドメにごはん食べたら眠くなって脳が使えなくなるから…だよ。 ぼくはこんな見てくれでよく「舐められ」るから、ちょっとくらいわかってない新兵をいじめてもいいよ、ね…? ほんとにあぶなくなったら副長が止めてくれる、し、ね? あと、それぞれの集団のことだけど、最終的にはごちゃ混ぜにして運用すると思うから、午前の規律とか行進と2列横隊系を教えるときは、あんまり集団ごとに分けない方がいいかもしれ…ない、かも。 午後は能力毎に分けても大丈夫…かな。 どこか足りない科目のある人は、まげいこの時間を活用するのがいいと思う、よ。 何が言いたいかわかり易くいう、と、 仕事なんだから出来ないことは、 訓練外の時間活用して頑張って? と、言いたい、のです…
ボクは訓練中の人たちを観察して、訓練についてけてない人とか反抗的な人とかをチェックしていくつもり。 それで具体的にアドバイスしたり、別途メニュー考えたり、反抗的な人は冒険者達による特別コース♡にご案内する方向で考えてるよ!
申し訳ありません。 そうですね…やりたいことを優先して状況をきちんと判断できてませんでした。指導する側の軍人が増えるまではお預けですね。 無理せず、今回だけに絞りましょうか。 >訓練 午前と午後で それぞれ分けるのは了解致しました。 内容についても了解です。 あとティトは、花見の時みたいにハンティングビーストと化して追いかけて来るとかなら私では役不足ですから、別の人に止めてもら…そもそももう少し手加減してあげてください。 それでしたら、私は募集の方に力を入れましょう。その傍ら、訓練のサポートを致します。 目標は元軍人を片っ端から集める、です。
【日程】 1日目 募集 【募集】第一段階 2日目 募集 【募集】第二段階 3日目 訓練開始・説明(足りなければ募集) 4日目 訓練 【訓練】参照 5日目 訓練 【訓練】参照 6日目 訓練 【訓練】参照 7日目 練度の判定 【募集】 第一段階→元軍人 方法→直接スカウト 第二段階→難民・ごろつき・愛国者 方法→人が集まっている場所に赴き募集 優先順位 元軍人>難民≧愛国者>ごろつき 難民→安定 ごろつき→地位 愛国者→名誉 元軍人→再起の機会(?) それぞれを理由に誘う。 【訓練】 午前→精神教育及び基本教練(行進訓練) 午後→体力錬成 【日程】【募集】【訓練】それぞれをタグ化 締め切りまで半日を切ったあたりで遅くて申し訳ありません。 一応内容をタグ化してみたので、これからという方はもしよければご利用ください。 訓練の内容は意図的に削りました。 それぞれ個人でやりたいことが違うと思いますので…各々補填してくださいませ。 まとめも兼ねていますので内容に誤りがあった際は一報ください。