【CP】コボルトの卑劣な罠
馬車猪
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シナリオID:567
オープニング
甘い実をつける木も、解熱剤となる薬草も、全て炎の中でゴミに変わる。
「ヒューマンッ!!」
エルフが激昂する。
抜き打ちで放たれた矢がリットの眼球へ真っ直ぐに飛び、剣で弾かれた。
「テメー何しやがるっ」
「森を焼くとしたらお前くらいだろうがこの蛮族未満っ!!」
エルフの丹精な顔が憤怒で歪み、撒き散らされる殺意は鳥肌が立つほどに濃厚だ。
「焼くとしても奇襲はしねーよ!」
第2の矢が飛んでくる。
リットは鞘に収めたままの剣で叩き落とそうとして失敗し、腕に突き立った矢を無造作に引き抜いた。
「森は燃えている」
和平交渉は破綻。後は殺し合うのみと目付きだけで断言するエルフ。
「証拠もねーのに俺達のせいにするなっ、このっ」
今度は矢を防げた。しかしこのまま一方的に射られたら遠くないうちに殺される。
「落ち着っ」
リットの視界が揺れる。
側頭部の痛みが後から来る。
リットの血にまみれた石が、冷え切った地面に転がった。
「えっ」
「誰が投げた?」
エルフ村幹部の護衛達が混乱している。
機会があれば殺してやりたいほどリットのことは嫌いだが、このタイミングでリットを攻撃するほど馬鹿ではない。
しかし幹部は燃え盛る林を見て逆上し、部下の言葉を聞こうともしない。
「おいそこのエルフ! このおっさんエルフを止めろ。止められないなら火を消すとかなんとかしろぉっ!!」
リットもまたこのタイミングで殺してはいけないことを理解している。
もうすぐ麦の種まきの季節なのだ。
戦いが始まれば勝っても負けても食糧事情が最悪な水準まで悪化してしまう。
混乱する人類を、複数の亜人がまだ燃えていない林から観察していた。
●コボルトの罠
林が燃え上がる少し前。
数体のコボルトが大地に伏せて耳を澄ませていた。
「この林邪魔じゃねーか?」
「攻め手の邪魔になるように森を維持しているのだ。……お前、軍学を知ってるのか? 見かけによらないな」
ヒューマンとエルフが遠くに見える。
自種族以外への強烈な殺意が標準のコボルトには全く理解出来ない。
理解出来なくても、この2人が敵だという事実は変わらない。
「師匠に教わったんだぜ!」
「いや、否定はしないがこれまでの言動を考えると……不肖の弟子か」
「うるせー!!」
難民キャンプへ護送される人質と護送するエルフという関係だが、そこそこ仲は良い。
戦いになれば罪悪感なく殺してしまえるが、そうでないなら挨拶はする程度の仲だ。
コボルトが貴重な石を取り出し枯れ草へ近づいた。
エルフの言葉は理解出来なくても、エルフが木々を心底大事に思っているのは分かる。
リットの言葉は理解出来なくても、愛着など全く持っていないことは目付きを見るだけで分かる。
罠にかける好機だ。
石を打ち合わせる。
枯れ草についた火を掌で隠し、徐々に大きくなる火を静かに見守っていた。
●冒険者到着
火の勢いは強くなり、黒々とした煙が猛烈な勢いで立ち上る。
捕虜引き渡しの立会人依頼をうけた冒険者が到着したとき、剣を捨てたリットと弓を捨てたエルフ幹部が殴り合っていた。
「貴方達はっ」
火事の被害を減らすため、心を鬼にしてまだ燃えていない木を切り倒していたエルフが振り返る。
そのとき、殺気を感じた。
投石紐で放たれた石が若いエルフを打ち、他のエルフが不審と敵意が半々の目を冒険者に向ける。
コボルトの攻撃は続く。
煙に巻かれた猪を投石で追い立てエルフ達へけしかける。
冒険者は彼等を説得してもよい。
林の中に潜む敵を探してもよい。
火事を消し止めることを最優先にしても構わない。
何をするにしても、炎が林全てを焼き尽くすまであまり時間はない。
解説
マスターより
リプレイ
「ヒューマンッ!」
「クソエルフゥッ!!」
黒々とした煙と炎を背景に喧嘩が続く。
殺意と恨み辛みが目に見えると錯覚するほど濃く、拳が人体を打つ音が禍々しく響く。
「ひでぇ喧嘩だな」
ゴルバルティアは話しかけようとしてすぐに思い直す。
(けど今の状況で私が口挟んでもこじれるだけだろうし……来やがったな!)
煙で鼻はきかず視界も良くない。
そんな状況で林から飛び出してきた猪を、ゴルバルティアは綺麗に向き直って正面から盾で受ける。
「私は私の出来ることするしかねーよな! まずは猪、っと他にもいるかっ」
兜の側面に石が当たって大きな音をたてる。
その方向には混乱中のエルフしかいないはず。しかしゴルバルティアは誰が加害者か勘違いなどしない。
「私等は人質を引き取りに来た冒険者だ。あんた等エルフの敵じゃぁないよ」
そう言いながらゴルバルティアは意識を猪に集中させる。
煤臭く、そしてあちこちに投石による打撲傷がある。
「ちぃとばかり我慢してくれよなっ……すぐ助けてやるから」
ゴルバルティアは穏やかで、しかし徹底して強い。
野生の本能で力関係を悟った猪が、ゴルバルティアが攻撃してこないことにようやく気付いたのだった。
「何か、隠れている敵がいる、ます。思い通りにさせないためにも、まずは火を止める、です!」
蒋・璃龍の話し言葉は独特だ。
しかし綺麗に伸びた背筋からは理性を、細身でも戦士として完成しつつある体からは高度な知識と経験を感じさせる。
「隠れている?」
「どういう」
若いエルフ達は混乱したままだ。
「火災を止めるのに、使う、です。短剣よりは、使いやすいと思う、ます」
璃龍はエルフが邪魔をしなければ良いと割りきり、予備の武器を押しつけ自らは火事の端へ向かう。
このまま行けば延焼は確実。
消火や予防に使える水はなし。
故に非常の手段を使う。
「なっ」
若いエルフが驚愕する。
璃龍が高く掲げた槍が巨大な光塊で覆われていて、その強い光に目を奪われる。
「石」
姿を隠した巧妙な投石が璃龍の体を打つ。
璃龍は姿勢を崩すことも躱すことすらせず、甲冑の厚い部分で受けて防ぎ攻撃に集中する。
「他、任せる、ます」
エルフにも猪にも木にも触れずに槍を縦に一閃。
光が地面に触れた瞬間、エーテルが反応して巨大な爆発と衝撃に変わる。
地面が抉れ、太い木々が根元から砕け、火の粉で発火しかけていた葉や枝までことごとく消滅した。
「林野火災で呆けるなど恥を知りなさい!!」
響きは若いが分厚い経験を感じさせる声が若いエルフに叩き付けられる。
「石を投げたのは私達冒険者でもないしそこで遊んでいるヒューマンでもない。真っ当なエルフのつもりなら木を守るため最善を尽くしなさい」
イネス・エレディアが刃物を押しつける。
本来の使い手が使うときより弱くなるが、脆い木を無理矢理破壊する程度なら可能だ。
「分かった」
「……指示をくれ」
上司が役に立たないと判断して、彼等はエルフであるイネスの指揮下に入る。
「下手人と、さっきから石を投げてくる連中のことはこちらに任せなさい。道具ならここにあるから、これであなたたちは森を守りなさい、すぐよ!」
大きな破壊は璃龍に任せ、他の可燃物破壊を担当するよう伝える。
「あっちでじゃれあってるあなた達の上司もそっちに向かわせるわ。行きなさい」
若者達が勢いよく頷き、必死の表情で璃龍の背を追った。
拳が肉を打つ音が止まらない。
「やれやれ……喧嘩か? 悠長に何をやっているのやら」
制止と仲裁に向かった同行者を見送りながら、スヴァン=ウォルフ=ユーウェンが豊かな黒髪をかきあげる。
林のあちこちから木が熱せられてひび割れる音が聞こえ、耳が痛いほどだ。
「火のないところに煙は立たぬ……第三者がいることは確定的に明らかだろうに」
貸してやった斧を振るエルフをちらりと見る。
璃龍による破壊と比べればあまりにも控えめだが、エルフ達の代表者やリットとは違って役には立っている。
「まったく」
鋼鉄製の大剣を盾として扱う。
リットの無防備な後頭部に向かっていた石が、地面に叩き落とされ地面にめり込んだ。
「敵は職業戦士か」
スヴァンは、まず交渉の場を守ることを優先することにした。
●
真新しい傷跡が、光輝くエーテルの波動に触れて癒やされていく。
「二人とも落ち着きなさい!」
ドローミの言葉は叱責というより哀れみだ。
「周りを見なさい。あなたの同胞は今何をしていますか。リットさんの知り合いは今何をしていますか」
若いエルフ達は涙を堪えて火事被害局限のため木を切り倒し、リットの知り合いの冒険者は隠れ潜む敵への警戒も行っている。
「自身も含め動ける人員を2人も無駄にして、森を焼きたいのですか!!」
幹部エルフが目を見開いて動きを止める。
頬に拳をめり込まされたリットが、振り上げた拳を下ろす先がなくなり肩を落とした。
「リット君、喧嘩をしている場合じゃないぞ」
アルベルト=V=シュタールシュヴェーアトは、難民キャンプで預かってきた剣をリットへ直接手渡す。
使い手の元に戻った剣は本来の力を発揮し、リットの腕力に相応しい威圧感を振りまく。
「一緒に延焼を食い止めるために必要最低限の木を伐採するぞ」
「わかったぜししょっ」
ごつんと石が当たり、リットの頭が不自然に揺れた。
埃で汚れても瑞々しい肌を鮮血が赤く染める。
「投石をしている敵は仲間が対応している。木の伐採に集中するんだ」
剣の届く距離にいるなら亜人の特異個体にも通用するアルベルトでも、隠密能力と射撃能力を兼ね備えた敵は短時間で倒せる相手ではない。
「そこのエルフも協力してくれ。今はヒューマンとエルフが争っている場合じゃない」
「……分かった」
エルフも殺気を抑えて部下の元へ向かう。
「おいーっす、避難してた時振りだけど元気してたー?」
リットにクリエーナ・バーリフェルトが声をかける。
痛みを堪えて振り返ったリットは、クリエーナの顔を見た瞬間年齢相応の笑みを浮かべた。
「ねーちゃんじゃねーか!」
難民キャンプが立ち上がる前、飢え死にの1歩手前の状況で出会い様々な知識を与えたのがクリエーナだ。
非常に強く感謝していて好感度も高い。
「なんか頭から血ぃでてっけど、頑張れ男の子! 世界はわりと理不尽だぞ!!」
「へっ、こんな所で終わらねーよ! ねーちゃんに恩も返してねーしな!!」
目に入りかかった血を袖で拭い、リットは勢いをつけて伐採作業を開始した。
(自然発火……? 限りなく可能性は低いよなぁ。つーことは……誰か居んな??)
石を投げる者以外にもいると確信をして、クリエーナはリット達伐採班の後ろで警戒を行いつつ探知用エーテル波動を準備する。
変化が乏しく、危険な時間が始まった。
煙と緑を活用して一方的に投石してくる敵と、急速に近付く熱と煙の両方に耐えながら伐採が続く。
クリエーナが後方にいてくれているので死角から襲われることはなくなったが、慣れない伐採作業と見えない敵と火事の組合せは体力以上に気力を削る。
特に、林を燃やされ木を切らざるを得ない地元エルフの疲弊は深刻だ。
ドローミが立ち止まって何かを叫ぶ。
(姿を見せなさい、駄犬。その程度では気配を隠せない!)
コボルト語、ではない。
彼等はおそらく明確な言語を持っていないし、亜人に関して深い知識を持つドローミですら正確な意思疎通は困難だ。
だが完全に不可能――ではないはずだ。
半分、いやほんの僅か一単語でも通じればいい程度の心積もりで耳にしたことのある音を真似すると、一度クリエーナが調べて反応がなかったはずの場所から気配と極小の物音がした。
「リット殿より頭が良いですか」
ドローミは短弓で炸光矢を打ち込み爆発させる。当たりはしなかったが、退避のため速度を上げたコボルトは、足音が大きくなり姿も隠せなくなった。
●
風が熱を運んで来る。
今日の朝は瑞々しかった葉からは水分が抜け、今にも燃え上がりそうだ。
「葉がっ」
エルフ達が切ろうとしているがあまり進んでいない。
長い年月をかけて育った木は見た目以上に頑丈だった。
「退けっ」
アルベルトの言葉ではなく気合いが、エルフ達をその場から退かせる。
ダマスカス鋼の大太刀は木屑に塗れても威圧感たっぷりで、若いエルフが殺気すら向けられていないのに体を震わせた。
鍛え抜かれた刃が鮮やかに輝く。
アルベルトの五体が斬撃のためだけに動作し、刃を頑丈な木に向かわせる。
並みの装甲より固い表面も、衝撃を吸収するはずの中心部分も、刃に全く抵抗出来ずに反対側まで切り裂かれる。アルベルトの技術がこれを実現していた。
「倒れるぞ。下がれっ」
多くの小さな木を巻きこみ古木が横倒しになる。
猪が狂奔する。
エルフもヒューマンも背骨ごと砕きかねない威力があった。
しかし数頭まとまっても璃龍を突破出来ない。
彼女の展開する殺界はそれほど強力だった。
「煙に巻かれたら……ぞっとするな」
スヴァンが大剣で草木を薙ぎ払う。
太い幹は斬れなくても草や細めの幹は一撃だ。
育てば高級品になっただろう木を容赦なく切り倒す。
「おっちゃん煤ついてるぜ」
「お前は血だらけだな」
リットと視線があい、お互い苦笑を浮かべた。
「煙を吸い込むなよ。それと」
素早く前に出てリットを庇う。
明らかに加工済みの球形石が、スヴァンの鎧を小さくではあるが凹ませている。
リットにぶつかっていれば障害が残ったかもしれない。
「敵かっ」
「地形を考えろ。こういうときは」
スヴァンは剣にエーテル光を纏わせ投石の方向へ振り下ろす。
地面に仕込まれていた罠もろとも木々が粉砕され、敵が隠密行動可能な面積を減らす。
「撃退優先だ」
剣を振るって不可視の衝撃波を繰り出す。
手応えはあったが浅く致命傷には遠い。が、敵はこのままではいずれ負けると判断して後退を始めた。
「後少しだ。だから気を引き締めろ!」
強靱な両足と重厚な尻尾に支えられた重装甲が、尖った木々も飛んでくる投石も防いでゴルバルティアに届かせない。
ゴルバルティアは殺界展開中のため移動不能な璃龍を守り、猪を自らの武威で威圧し抵抗する気力を挫く。
「逃げ……た?」
兜の下でゴルバルティアが眉根を寄せる。
いつの間にか投石の頻度は減り、人でもエルフでもない人型の影が林の反対側に向かっている。
ゴルバルティアが加速する。
小さな罠を文字通りに粉砕しながら突撃する。
だが、距離と障害物により、追い付くことは出来なかった。
鈍い音が響く。
気配を殺し走っていたコボルトが、己の腹から突き出た矢を呆然と眺め、無意識に引き抜こうとするが自覚した痛みに悶絶する。
「一体たりとも逃さない……!」
100メートル近くも離れると傷の具合が把握出来ないので、イネスは第2の矢を背後から打ち込んで確実に止めを刺す。
「任せたわよ」
コボルトを捕らえる為の策は、既に動き出している。
●
「なに逃げようとしてんだよ。もっと遊ぼうぜぇ?」
コボルトの目には、軽装のナハシュがいきなり現れたように見えた。
実際は隠密活動向きの軽装を徹底した結果だ。
スヴァンにより手傷を負わされたコボルトへ、全身ぶつかるようにして鋭い暗器を突き刺す。
片足に複数の深手を負った個体が、走るのはもちろん立つことも出来なくなり地面に倒れる。
「お仲間を置いて行くのかぁ? 楽しくお話することになるぜ」
ナハシュの態度は全て計算してつくったものだ。
この場にいるコボルトは3体。
逃げ場のない戦いなら確実に勝てる相手だが、逃げに徹された場合は全て取り逃がす可能性すらあった相手だ。
だからナハシュはまず弱った個体の移動能力を奪った。
今は心を攻めてコボルトの戦闘したい気持ちを強めている。
激怒した1体が、止めようとした2体を振り切りナハシュへ投石を行った。
(2匹目、いけるか?)
ナハシュの回避技術は超軽装と相性が良い。
重く硬い石を危なげなく躱した上でコボルトの足を狙った。
コボルトの尖兵が冷静さを取り戻す。
健在な味方だけは確実に逃がそうと、そして自らも可能なら撤退しようとナハシュの足止めを粘り強く行おうとした。
「コボルトだ。2匹北へ逃げたぞ!」
クリエーナが大声を出しながら駆けてくる。
コボルト達がいくら隠密に長けていても、1度見つかってしまえば捜波を駆使するクリエーナに簡単に見つかるのだ。
クリエーナは全てを狙って全てを逃がす愚を犯さず、コボルト1体をナハシュと挟み撃ちに。
コボルトの背後から槍を1刺しして肩に深手を負わせた。
「追うか?」
「コボルトの巣まで追いかけるのは嫌だぜ」
「そりゃそうだ」
彼我の速度が同じで、彼我の士気が最期まで尽きないのであれば追撃戦は長期かつ長距離になる。
追いかけているうちに大勢のコボルトに囲まれていたという展開になりかねないのだ。
冒険者全員で向かえば勝ち目もあるかもしれないが、リットやエルフや消火が一応済んだとはいえ火種が燻る林を放置する訳にはいかない。
2人は殺さない程度にコボルトを痛めつけ、自害の手段を封じるのであった。
●
ナハシュがコボルトの荷物を漁る手際は際だっていた。
「喧嘩すんのは結構だがよ、それでコボルトに漁夫の利持ってかれたら意味なくねえ? 話を聞くにちょいちょい探り入れられてんだろ。敵の敵は味方ってなぁ良く聞くじゃねえか」
回収と整理が終わる。
困窮具合が難民キャンプより酷く、しかし装備と経験を感じる。
(コボルトだけじゃないのか?)
冒険者ギルドへの報告書は厚くなりそうだった。
ドローミとイネスが連れ立ってやって来る。
血の気配が濃い。
「駄目ですね。人類への憎悪が強い分を除外しても気合いが入り過ぎています」
ドローミが徹底的にやっても駄目だった。
尋問を受けた側の知識不足も原因だが、敵の集団としての力は予想以上だ。
「ヒューマンが余計なことをしなければっ」
苛立つ幹部エルフにイネスが無言で近づき、無造作に頬を張った。
「今あなたがやるべきは森を守る事よ。完全に鎮火するまで、手間と時間がかかるでしょ? ……安心なさい、こんなことをしでかした奴、私も生かしたままにするつもりはないわ」
イネスの怒りの強さを感じ、幹部エルフは振り上げた拳を下ろした。
「じっくり話すのは久しぶりだな。逞しくなりやがって」
クリエーナがリットの肩をばんばんと叩く。
結構痛いはずなのにリットは嬉しげだ。そのくらいクリエーナを慕っている。
「なんとかなったか」
煙臭い現場を見渡しアルベルトが息を吐く。
ただの送り迎えが随分と派手になってしまったが、ともかく仕事はこれで完了だ。
「お帰りリット君」
「うん、ただいま!!」
リットは、心からの笑顔を浮かべていた。
マスターコメント
ショートシナリオ普通 報酬:標準8 / 6〜8人
2021年02月18日 10時41分17秒 公開
相談掲示板
ウォーリアのアルベルト=V=シュタールシュヴェーアトだ。 よろしくな。 今回は、リット君を止めた後で延焼を止めるために木を伐りに向かおうかな。できれば、もう一人リット君とエルフを止める方に回ってほしいな。
皆さまごきげんよう。 僕の名前はドローミ、今回も宜しくお願いしますね。 序盤にリット殿とエルフに(イノシシも?)ヒーリングオーラ使用したいです。 その後、コボルドを討つか最低1体捕まえて、事の発端を明らかにしたいと思います。 まあ、死体でも構いませんが_。
ウォーリアのスヴァンだ。よろしく頼む。 そうだな……俺もリットとエルフを止める側に回ろう。
エルフのシューター、イネス・エレディアよ。 見知った顔が多いわね、今回もよろしくお願いするわ。 木が燃えているのに殴り合いをしているあのバカエルフは私が殴り飛ばしたいところだけど、受恵者のウォーリアと殴り合いが成立するレベルだと私じゃ普通に負ける可能性があるのよね……そっちの対応は任せるわ。 >コボルド PL情報だと偵察に来ているみたいだけど、持ち帰られて困るような重要情報もないし戦略的には一体捕まえればいいと思うわ。ただ私の感情的には一体たりとも生かして帰したくないから、できれば全て倒すか捕らえるかしたいわね。 手が足りないのにエルフやリットは木を切るための道具がないみたいだから、副武器に木を切るための道具を持っていって貸すつもりよ。
前衛の比重多いな・・・どーも、赤眼の山猫団の頭領こと、クリエーナ・バーリフェルトだっぞい。 あの時の少年がまぁ大変なことになってるなぁ、とはせ参じた次第。 俺、木をキコル方向でいこうとおもいまーす。
>ドローミさん コボルトの討伐よろしくお願いします。 >ユーウェンさん リット君と幹部エルフを止める件、一緒に頑張りましょう。 >エレディアさん リット君への武器(木を伐るための道具)は俺が持っていきますのでコボルトの方に早く向かって下さると助かります。 >バーリフェルトさん 木の伐採一緒に頑張りましょう
現在殴り合いで忙しいリットだ! 冒険者のねーちゃんににーちゃん達、よろしくな!!
>リット君 リット君、早速で悪いが質問させてもらうぞ Q1 リット君と幹部エルフを少し強引にでも引き離せばすぐに殴り合いは止められるか?話は聞いてもらえるか? Q2 リット君に武器になるものを渡せば鎮火のための木の伐採に協力してもらうことはできるか?
ウォーリアの蒋・璃龍、です。よろしくお願いする、ます コボルト、最低でも1体は捕まえたい、ですし、できれば、全員を倒すか捕まえるかして、情報を持ち帰らせないようにしたい、です >エルフ 喧嘩している幹部エルフ以外にも、5人、エルフがいるけれども、火を消すのにはあまり、対応できてなさそう、です 道具を貸すのもよさそうですし、皆の希望の方より次第で、猪対応とか、コボルト対応とか、そちらのサポートをしてもらうのも、良いかもしれない、です 今回の依頼そのものでは、デメリットはあんまり無さそう、ですけれど、逃がしてしまうと、今後の状況に影響が出ると思う、ます 個人の動きとしては、コボルト対応で動きたいと思う、です
状況見る限り、コボルトが居る事はPL情報。 でもリットは護送されていて監視の目が合った、周囲にほかのヒューマンも居ない、エルフが自分で放火するのはあり得ない。 から、まぁ第三者がいるんだろーな、ていう所まではキャラ情報かな。 >コボルトの処遇 まー目的……は分り切ってるけど、何処の差し金かは知りたい情報よな。 俺は一匹捕まえられればそれでいいかなって所。 >エルフ対応 道具を渡すのはアリ………………だとおもうんだけど、もともと俺ら身元引受にきてるわけじゃん? そこで、なんでキコル道具万全にそろえてんの?って疑問に思われたらメンドクサイなぁ……っていうのは考えすぎかね。 >ドローミとイネスへ 出来れば、でいいんだけど二人にはエルフの対応に当たってほしいかなぁって、ほら……種族的にさ……ヒューマンは論外だし、ゴブリンもハーフビーストもまだちょっとなぁ……って所なんで。 ほら、根深いじゃん??
>バーリフェルトさん 『伐採道具』については 「最近コボルトが大量発生して物騒だから持ってきた」 で、通らないかな・・・苦しいかな・・・?
>木を切る道具受け渡し あの子供に渡す武器については任せるわ。 渡すのに大した手間がかかるわけでもなし、エルフ×5が木を切るのに苦戦しているみたいだし、幹部エルフも丸腰みたいだからそっちに渡す武器は持っていくつもりだけど。 私も普段は盾を装備している箇所だから、理由は考えておくわ。 >エルフ対応 私が対応するのが第一印象は一番でしょうね。了解よ。 初動はエルフ×5への指示、対応。次に幹部エルフへの対応の順にやっていくつもりよ。 『捜波』によるコボルド捜索とかはそれが終わった後になりそう。
>木の切倒し 斧やのこぎりでなくとも、短時間で切り倒せると説明があるみたい、です どちらかというと、エルフの5人が切り倒せていないのは、武器が弓と短剣しかないからで、予備の武器を渡すという建前で、予備武器を持ち込んでおくのが、無難だと思う、ます あと、私たちなら、スキルを使ってもっと、切倒しを短縮できると思う、です。例えば、殺界とエーテルブレードで一気に攻撃すれば、射程2Hexで10mまでは一斉に通常攻撃できたりする、です
Q1 リット君と幹部エルフを少し強引にでも引き離せばすぐに殴り合いは止められるか?話は聞いてもらえるか? A1 状況(プレイング)次第だと思う。俺も幹部エルフも、頭に血が上ってるし。 Q2 リット君に武器になるものを渡せば鎮火のための木の伐採に協力してもらうことはできるか? A2 状況(プレイング)次第だと思う。後ろから矢が飛んで来そうな状況だったら火消しなんてできねーし。
シーフのナハシュだ。よろしく。 なんつうか、面倒くせえことになってんなあ。 >コボルト おそらくこれより2つ前の【CP】依頼で出てきていた隠密系コボルトと同じグループなんじゃねえかとは思うんだが、前回持ち帰ったのは畑の情報、今回持ち帰られるとしたらエルフと人間同士の不和とかその辺じゃねえの?向こうの勢力がどの程度かは知らねえが、次を考えるなら生け捕りも勿論だがなるべく生かして返したくねえな。 出来れば俺は此方の対応に回りたいね。すでに上がっちゃいるが、ゴブリンがこの手の話に入って行ってもよお。 >伐採道具 少なくとも短剣や弓より適したもんを渡しゃあいんだろ。俺らも冒険者だ。普通に自分用とかリット用の装備とかまあ適当な理由付けりゃ同じく行けるとは思うわ。 もしくは蒋のいうスキルを使用し俺らで先に刈っちまうってんなら、その分エルフたちを猪対応に回しちまう、とかもいいかもしんねえよな。
>アルベルト その理由は……さすがに苦しいかなって……。 武器持つ理由にはなっても伐採道具持つ理由としては薄いし……。 >伐採道具 なるほど、予備の武器……剣くらいならアリかな。 東洋の剣士はカタナを二本差していたとも言うし、アリよりのアリ。 エルフ護衛が伐採手間取ってるのが、非授恵者で、通常攻撃でキコれるのは授恵者基準かとおもってたけど……確かに短剣じゃ無理よな。 俺も鉄の剣一本ついでに持ってくわ。短剣よりはましだろう。 >木の切倒し あー、範囲攻撃……確かにまとめてバッサリいけるならその方が早いな。 私単体系しかないし、伐採よりもコボルトとイノシシ対処に回った方がよさそーだな。
>リット君 回答ありがとう。 状況(プレイング)でどうにかするか・・・ >バーリフェルトさん 『伐採道具』の理由 ・・・やっぱり流石に苦しいか・・・ リット君に予備の武器(剣とか)を渡すことにしようかな >木の切倒し 俺は『闘気槌2』があるからそれでどうにかするか。 大きめの樹なら『鋭撃』もあるし・・・
>クリエーナ殿 序盤の治癒はまとめてしますが、僕はコボルド狩る方を優先したいですねぇ。 【質問】 Q3 >>敵の数はプレイヤー情報です。 となっていますが、総数は別としてコボルドとイノシシがいる事に気が付いていますよね?僕たち 獣臭とか足音とか まあ看破判定は宣言しますけど
【回答】 A3 (気付けます)
はい、回答ありがとうございます。
副武器に、もう一本武器を装備して、貸し出せるようにしておいた、です 伐採対応の人が少なくなったのと、ワタシは、範囲攻撃が使えるので、最初は火事を止めるための伐採対応に移る、です あと、誰が何をするのか、ちょっと分かりづらくなってきたので、簡単にまとめておく、ます。 拾える部分は拾ったと思う、ですが、間違っていたら訂正お願いする、ます 〇各自役割まとめ(敬称略) アルベルト=V=シュタールシュヴェーアト:喧嘩対応→伐採対応 クリエーナ・バーリフェルト:コボルトor猪対応 ナハシュ:コボルト対応 イネス・エレディア:エルフ対応(5人→喧嘩) ドローミ:喧嘩対応→コボルト対応 蒋・璃龍:伐採対応
>アルベルト それが良いかなと。 >ドローミ 戦闘となればヒーラーの存在は超重要なのでそれも致し方なし!! 璃龍はまとめ有難うな!! 表明してる分では伐採担当すくないな……本日の深夜あたりまで表明がない様なら私は伐採に戻ろう。 その時は伐採優先だが≪捜波・改≫でコボルトの位置は探って報告はする予定。 一応、俺は脚は速いので遠い所まで切りに行けるってメリットはあるしな。
すまない。ばたばたしていた………… 纏めわかりやすいな、助かる。 担当の少ない木の伐採に回ろう。 リットとエルフ全員の生存が成功条件であるし、一応カバリングも持っていく。
レベルキャップが外れるまで、保留したかったですが。 幸か不幸かlv20になった為、神霊達の腕という素敵特性を取得。 駄犬を戒めたいと思います。
>伐採 武器が弓だとイメージ的に木を切るのにはあまり役立てそうにないのよね…… 道具さえあれば木を切るのには十分戦力になると思うから、代わりにエルフ6人には伐採を手伝ってもらうつもり。 副武器に鉄の大剣を持って行ってそれを渡すつもりだけど、エルフはあと5人いるから副武器の枠が空いている人がいれば渡してもらえると伐採の効率が上がると思うわ。
すまねぇ!依頼落選してたと思ってた!メール来て気付いたぜ ウォーリアのゴルバルティアだ コボルトっつーか猪の足止めメインで対応するぜ
伐採対応、増えてきたので、人手はエルフ5人も合わせて足りそうな感じ、です ワタシも、副武器で貸しだす武器を持ち込むので、3、4本ぐらいは今、貸し出し用の武器がある状況だと思う、ます 範囲攻撃の準備もしたので、手早く木を切り倒して、火災から森を守る、です あと一応、伐採のおまけ程度に、猪対応もしておくつもり、です。攻撃範囲にいれば、どちらにせよ殺界とか、範囲攻撃スキルとかの射程なので、まとめて攻撃するつもり、です 〇各自役割まとめ(敬称略) アルベルト=V=シュタールシュヴェーアト:喧嘩対応→伐採対応 クリエーナ・バーリフェルト:コボルトor猪対応 ナハシュ:コボルト対応 イネス・エレディア:エルフ対応(5人→喧嘩) ドローミ:喧嘩対応→コボルト対応 蒋・璃龍:伐採対応(猪対応) スヴァン=ウォルフ=ユーウェン:伐採対応 ゴルバルティア:猪対応(コボルト対応)
>ゴルバルディア殿 自身のプレでは、イノシシは回復付与し 逃げる様仕向ける予定にしていました。 処理後コボルド対応」お手伝いいただけませんか?
纏めありがとさんよ。分かり易くて大変助かる。 そんなら俺以外にもそこそこコボルト対応者はいるようだから、序盤は潜みつつ看破での敵位置把握&監視、他対応者との戦闘時に逃走を計った奴の阻止みてえな感じで動こうと思うぜ。 エルフやら伐採やらは丸っと任せる感じになるが、よろしくたのまぁ。
おけおけ、猪は逃がす方向での足止めだな でもってそのあとにコボルト対応で了解だぜ
お、逃がせるのか、んじゃ俺の方も猪には無用に手は出さんよう注意しておこう。