【CP】生きて冬を越えるために
霧柄頼道
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シナリオID:311
オープニング
こんもりと緑の生い茂る山中を、荷車を引いた十名ほどのヒューマンが進んでいた。
彼らはシルトラース領の難民キャンプから近郊の山へと踏み入った、難民の集団である。
とはいえ、今回は獣の狩猟や、山菜や果実の採取が目的ではない。
その前段階――深い山をできるだけ安全に探索するための、拠点を作るためにやって来たのだ。
この荷車にも、建材に用いる木材や作業用の大工道具などが積み込まれている。
「よし、ここだ」
曲がりくねった山道をえっちらおっちら登った先で、一行は足を止めた。
そこは平坦で木々の途切れた、見通しの良い開けた場所だ。
ここは元々、鬱蒼とした木立や背の高い草むらに覆われていた。けれどこれまでに幾度も往復しながら伐採する事で、拠点建築のための足掛かりを済ませていたのである。
他にも、近くに水場の有無や野生の獣の生息圏など、豊富な資源がある事を事前に調査しておいたり、迷わないための道を整備したりと、下準備は入念に行ってあった。
首尾よく拠点を作れれば、以降は資源獲得のための中継点として使える。
山の探索や出入りをする途中で休んだり、食事を取るのはもちろん――遠方から難民キャンプを目指す、他の難民達への目印にもなるはずだ。
「さあ、とりかかるぞ。まずはテントを仮設して、それから土台作りだ」
一行は頷き合う。拠点といっても掘っ立て小屋を数軒建てる程度だが、最初はそれでいい。何もないよりはずっとマシだし、さらなる開拓へのとっかかりにもなるだろう。
しかし、彼らが本格的な工事に着手しようとした矢先だった。
耳障りな雄叫びを上げ、のしのしと土を踏みしだきながら、いくつもの巨大な影が茂みの奥より現れる。
豚を思わせる容貌。ヒューマンよりも頭二つ、三つ分はある背丈に、でっぷりと太った身体。鼻息も荒く太い棍棒を握るその姿は、オークと呼ばれる亜人種であった。
「馬鹿な! 前に調べた時には、ここには危険な敵はいなかったはず……!」
「まさか、冬場を越すための拠点を探しているのか!?」
人類が過ごすための条件に適した立地は、生活様式の近い亜人にとってもまた都合が良い。
オーク達はこの場所を寄越せ、と言わんばかりに吠え立て、棍棒をこれみよがしに振り回して威嚇してくる。
「ちくしょう、苦労して見つけた場所なのに……!」
戦う手段を持たない難民一行は、悔しさに胸を焦がしながら、その場を立ち去るしかなかった――。
●
「みんなの協力のおかげで、シルトラースの難民キャンプは、ひとまずこの冬を生き抜いていけそうだ」
冒険者ギルドに集まる冒険者達へ、受付の男が依頼の一つを案内していた。
「とはいうものの、いまだ厳しい状況へ立たされている事に変わりはない。食べ物に余裕があるわけではないし、クリーパーや野獣の脅威だって消えてはいないからな。そこで引き続き、冒険者のみんなに手助けを頼みたいんだ」
今回難民キャンプから送られて来た依頼は、山中に設営しようとしている中継点に居座る、乱暴なオーク四体の討伐である。
「難民達が物資を得るためには、時として何日もの遠征を行わなければいけない。今回はそのつなぎとなる中継点を作ろうとしているんだが、オークの群れに横取りされてしまったらしい」
これでは作業が進まない上、付近一帯への亜人の無法な跳梁を許そうものなら、他の中継点を作る事すら難しくなるだろう。
「そうなる前にオーク達を倒し、中継点を取り戻してやって欲しい……!」
オークという種は一見贅肉たぷたぷながら、内部の筋肉は鍛えられており、柔軟な動きをする。鈍重そうな見かけに惑わされないようにしよう。
難民達の調査によれば、このオーク達は遠方から縄張りを求めて旅をして来たらしく、四体以外に仲間はいないようだ。
「互いに仲間意識はあるが大きな無理はしない性格らしく、味方が減って来ると逃走を試みようとするかもしれない」
もしも見逃したり見失ってしまえばその場こそ安全になるものの、またいずれ新たな仲間を引き連れて戻って来かねない。
ここで全員倒し切りたいところだが、敵も逃げ道や手段を塞がれたと知れば覚悟を決め、死にもの狂いで抵抗するはずだ。最後まで気を抜かないようにしたい。
「また、中継点にはオーク達自身の手によって粗末な家屋が建てられているが、出来は乱雑であまり良くない。難民達が目的としている長期の利用には到底耐えられないな」
工事のためには、一度取り壊して作り直す必要がある。オーク達を討伐できたら、難民達の代わりにやってもいいし、そのまま新しい拠点建築を手伝うのもいいだろう。
「じきにもっと激しい寒さがやってくる。それでも難民達はその疲れた足で外へ出て、食料を手に入れなければならない。彼らが無事に年を越せるよう、力を貸してやってくれ……!」
解説
マスターより
リプレイ
昼の間を狙い、冒険者達はオーク達が住居にしている小屋のある広場へやって来ていた。
「地の利を生かした方が良さそうですかね」
アストライト=アクチュアルが呟く。自分達冒険者の決めた作戦としては、小屋を囲むように罠を敷き詰め、敵を誘き寄せて一気に仕留めるというものである。
まずはコハクが警戒しながら接近を試み、小屋周辺にオークの張った外敵用の罠が隠されていないかをチェック。
「とくになにもない、かんじ」
一周してしっかりと安全を見て取り、振り返って後続の仲間達を呼ぶ。
「――怒った! 難民の人達が危険な山を行き来して、苦労してやっと土台作りまで辿り着いたのに」
自前のスコップを握ったエルゼリオ・レイノーラが、憤然としながら土を掘り返す。
「……横取りするなんて許せないよ!」
その憤りを力に変えて、ざっくざっくと穴を掘りまくる。
「戦いが終わったら、連中が作ったこの小屋は解体しよう。使えそうな資材を取り分けて渡せば、難民達も少しは楽になるはずだ」
セリオス・オーガストも頷きつつ、少し離れた場所で穴を掘りつつも、その一方で尖らせた太い木の枝を集めていく。
ルオは掘り返された穴の底に、集まった鋭い木の枝を差し込んで密集させながら並べ、敵がはまった場合の負傷がより大きくなるよう工夫する。
「まぁお互い生きるため、冬を越すために必死って事だな。あいにく俺は難民側だが」
そのためにもオークは一掃しなくてはならない。できあがった穴を眺めて肩をすくめる。
「毒を塗れればなおいいんだがな、なかなか持ち合わせがない」
みんなで完成させた複数の落とし穴には、小屋からひっぺがした布や細かな枝を上へかけ、一見して察知できないように隠蔽。
さらに仲間達だけが判別できるよう罠の位置を伝え合い、目印として山で摘んだ花を置いておく。
「オークを呼ぶ前に、投石に使われそうな石を片付けるか」
ハーゼル・ライアードは屈み込み、地面に散らばる手ごろな石を集めていた。
コハクもオーク達が小屋作成の途中で放り棄てたと思われる、折れた木材を中心に回収する。
「もしなげやりっぽくつかわれたら、いやだし」
のち、ハーゼルは小屋の後ろの茂みへ回り、小さな穴を掘り返して石を埋める。
現状、周囲に敵の気配はないが、どこかから見られていた場合は取り返されてしまいかねない。
ために、アストライトが間に立って視覚的な壁になってくれるのはありがたかった。
「難民との付き合いもそれなりになってきたからな、何とか穏やかな聖祭を迎えさせてやりたいものだが……」
ハーゼルが穴に土をかけながらしみしみとひとりごちる。輸送ルート確保のためにも、この戦いには負けられない。
その頃テテリカは猪のツチグリを伴い、煙を出すための材料を採取していた。
「心配性な方だからな……罠の準備中に襲われたくはない」
ツチグリには警戒を頼み、自身は焚き付け用の松の枝や杉の樹皮、松ぼっくりなどを収集していく。
「草が踏み分けられて木の枝も折られている……ここを主な移動経路にしているようだな」
拠点に続く獣道の一つに、明らかにオーク達が利用していると思われる道を見つける。
付近を張っていれば敵の接近にいち早く気付けるだろうし、戦闘時においても逃走を阻める可能性は高いだろう。
その後広場の仲間達から、罠の作成を完了させたとの声を受け、テテリカは付近の枯葉を除去し、水袋を使って周囲の地面を湿らせる。
集めたものを重ねて焚火とし、火打箱の道具を駆使して着火した。
火花が散り、じわじわと煙が立ち上っていく。テテリカとツチグリは脇の茂みに身を隠し、葉や土をこすりつけて臭いを消す。
他の仲間達も物陰に潜伏したり、囮として小屋の側へとどまるのを確認したゴルバルティアが進み出て、すうぅっと深呼吸する。
だがその時、後ろで待っていたセリオスは、緊張のためか左右に揺れるゴルバルティアの尻尾を無言で目で追っていたかと思うと――ぎゅっ! と無意識に掴んでしまう。
「おいオークども! お前達の住処はいただい……ひゃあああぁぁんっ!?」
サウンドボマーをプラスしたゴルバルティアの威勢の良い啖呵は、途中でひっくり返った叫び声に変質し、山に響き渡った。
「お、おいっ! セリオスっ!」
直後、顔を真っ赤にしたゴルバルティアがセリオスめがけ、腕を真横へスイング。
スナップの利いた気持ちの良いビンタの快音までも、一緒にやまびことなったのであった。
●
ゴルバルティアの大音声、及びテテリカの上げた煙を見咎め、オーク達が大急ぎでやってくる。
せめて時と場合をだな、と紅潮してぷんすかするゴルバルティア&片頬に鮮やかな紅葉の跡をつけて無表情に謝るセリオスをはじめとし――小屋の前に集まる冒険者達を目撃したオークらは、自分達の住処を奪われたものと怒りのままに突撃してきた。
すると矢先、先頭のオークが落とし穴に引っかかり、下方へ一段、沈み込んでいく。
連なる無数の棘に足を突き刺され、苦悶の声を上げる。すっぽりと腰元までがはまり込み、そうそう抜け出せそうにないだろう。
その手前にいた二体目のオークも、続いて別の落とし穴に落下する。とっさに後退していたためか一体目よりは浅い位置におり、ダメージもそれほどではないようだ。
「こうげき、かいし……」
一体目のオークを標的に定め、物陰で待機していたコハクが怒涛の勢いで駆け出す。
長い金の髪をなびかせ、穴の淵を蹴ってひらりと身を躍らせた。
ずらりと設置された多数の棘を跳び越え、中心部でもがくオークの肩口へ軽やかな音を立てて着地するや。
赤熱するかのように眩く輝く剣を、首っ玉へ斜めに叩き込んだ!
げぼぁっ! とオークが白目をむき、多量の鮮血を口から首筋から吐き出す。かなりのダメージが入ったはずだが、奴は棍棒を振り回し、コハクを叩き落そうとする。
コハクは木の葉の如く跳躍して宙へ逃げ、棍棒を紙一重で回避。逆さになった体勢から、二撃目の刺突を繰り出す。
弾き出すように打ち込んだ剣先が、オークの胸元を深めにえぐる。その間に穴の淵側まで下がるコハク。
一方穴の外では、ゴルバルティアが罠にかからなかった残り二体へ咆哮を浴びせていた。
「でかいのは図体だけか!? か、かかってこいよ!」
とはいえオークボスと三体目のオークは他の罠を警戒して徐々にしか近づいて来ず、牽制よろしく足元から掴み取った土塊を投げて攻撃してくる。
あらかじめ石を撤去していたおかげで、それらは盾で難なく受け流す。
ゴルバルティアは尻尾を振り回して牽制しつつ、隙を見て三体目のオークに衝撃刃を飛ばし、不意打ち気味にダメージを食らわせた。
同時にルオも背中にかぶった落ち葉を散らし、跳ね起きながら穴へと向かう。
コハクとは逆側から飛び込み、後ろから一体目のオークへ切迫する。
ちょうどその時、オークは移動できないなりに一矢報いようとでもしていたのか、穴の尖った枝を引っこ抜き、アストライトへ投げつける姿勢を取っていた。
そうはさせじ、とルオが思い切り敵の肘を蹴りつけ、枝を取り落とさせて。
「――悪く思うな。人里に近付いた己の不運を呪って逝け」
続けざまにオークの太い首めがけ、剣を二度、ひらめかせる。
容赦ない連撃によって敵の喉首はズタズタに切り開かれ、もはや手で抑えようと出血が止まる事もなく――オークはがくりとくずれおち、息絶えた。
仲間のオークが辿った末路を目の当たりにし、罠にかかっている二体目のオークはわめき声を上げながら、慌てて穴から出ようとする。
「まだ自由にはさせられないな……」
途端、セリオスが弓を引く。射出した豪速の矢は強力無比であり、猛然とオークへ迫るや、その肩口に突き刺さってつんのめらせた。
「俺も戦士の一人として、最近の成長を試す良い機会か……」
ハーゼルはチャージングを駆使し、オークボスへと一息に距離を詰める。
生存競争で敵対する立場とは言え、強者には敬意をもって挑みたい――。
「中々の手練れと見た。一手立ち会ってもらいたい」
対する敵は上等だとばかりに踏み込んで来て、棍棒を振り下ろす。
ハーゼルの掲げた盾がオークボスの棍棒を受け止め、激しい金属音と火花が散った。
三体目のオークは、オークボスか仲間のどちらの援護に行くべきか悩んだあげく、結局罠にかかったままの仲間の救助へ走る。
するとテテリカは茂みから立ち上がり、声もなく静かに弓を構えた。
狙いすまし、奇襲の格好で放ったのは薄煙炸弾だ。エーテル光の軌跡を残し、その一発が敵の太ももの裏へ着弾する。
矢玉が弾けて、敵を中心に周囲へ薄い煙幕が発生した。シルエットだけになったオークは混乱し、咳き込みながら浮足立つ。
「ツチグリ、頼む」
テテリカの呼びかけに応じ、ツチグリが威勢よく突貫する。
二体目のオークが罠から出ようとするや、即座に体当たりをぶちかまし、通せんぼした。
「――飛んで火に入る夏の虫……ってね!」
エルゼリオがツチグリとともに進路上へ立ちはだかると、敵は棍棒を打ち付けてくる。
うなりを上げる猛打を盾で受け止め、威力を軽減させつつ精神を集中させ――詠唱。
「『天光満つる処に我は在り。黄泉の門開く処に汝在り。出でよ――≪祈雷≫』」
発生した霧が二体目のオークとちょっと離れたオークボスの二体を纏めて包み込む。稲妻が強烈に打ち据えた。
ちなみにハーゼルやコハクなど、前衛何名かの武器は輝きを纏っている。
これは敵がやってくる頃合いを見て、エルゼリオが輝刃をかけていったからだ。
さすがに敵影を確認してから全員にかけるのは難しかったものの、一体目のオークを速やかに撃破できたのは、罠だけでなくこの強化があったためでもある――。
そしてアストライトは全体の状況を見ながら、魔法を放つ機会を窺っていた。
ハーゼルがオークボスを相手取りつつ、少しずつ他のオークの仲間と引き離してくれているが、一人で長く戦いすぎるのは危険だろう。
「ここは援護ですね」
アストライトが魔導書を手に詠唱すると、両名の間にアーケインが召喚され、稲光が迸る。
ちょうど追撃しようとしていたオークボスは阻まれ、出足を挫かれる形になった。
おかげでハーゼルは一旦間合いを取り直し、態勢を立て直す事ができている。
冒険者達はここから畳みかけるべく、一層攻勢を増す――!
●
戦闘開始からしばらく経過。戦況は真っ向勝負へともつれ込んでいたが――。
「……大丈夫! 今、回復するね。――『聖なる癒しのその息吹。我願う、今一度の活力を与えん事を』」
「負傷が大きい人は言って下さい、治癒します」
エルゼリオやアストライトのヒールが冒険者を癒し、戦線は安定している。
一方で早々に仲間を失い、他のメンツも均等にダメージを受けている事から、オークボスは焦ったみたいに吠えて指示を出す。
「……連中、バラバラに逃走しようとしているぞ!」
テテリカが鋭く警告する。今回敵の発した言葉は短く、身振り手振りもわかりやすい。
ゆえに意識を注いでおけば、専門的な知識を動員せずとも含まれた意図は読み取れるというものである。
まずは罠にかかっていたオークが脱出を果たすや否や、身を翻して逃げ去ろうとした。
「後の憂いを断つためにも、逃がしはしない……!」
ルオが疾風となって追いすがり、すくいあげるように敵の脛を斬って、膝をつかせる。
「きゅうしょ、ちょうどいいたかさまでおちてきた」
横合いから追いついたコハクも、目の前まで降りてきたオークの首根っこへ流れるような二連撃を浴びせ、速やかに絶命せしめた。
その頃三体目のオークは、ゴルバルティアへ執拗に棍棒を叩きつけ、盾をぶち抜こうとしている。
破鎧砕や薙ぎ払いで反撃しようが怯む事なく、ぶち殺すという意志の元に送り込まれる猛烈な殴打。
「ま、まままままずい! ……せ、セリオスっ!」
ゴルバルティアは衝撃でよろめきながらつがいの名を呼ぶ。
「……人の嫁に何をする」
刹那――押し殺した声音で怒りの言葉を紡いだセリオスが、弓から一射を叩き出す。
その矢は高々と棍棒を振りかざすオークの、無防備な背中を食い破る。
次いで詰め込まれたエーテルが盛大に炸裂するや、肉も脂肪も筋肉もぶっ飛ばして突き進み、息の根を止めてのけた。
残るオークボスめがけて、エルゼリオが淡く輝く鋼の棍を携え、渾身の一撃を打ち込む。
「どこにも行かせないよ……これでも喰らえーっ!」
真っ向からの刺突がオークボスの腹部を綺麗に突き、正中線を穿つ事で体勢を崩させる。
「これが今の俺の全力……受けてもらおうか」
その機を逃さず、ハーゼルは大上段に掲げた大剣を唐竹割りに振り下ろす。
燃え上がるように輝く一撃が、敵をバッサリと力強く斬り裂いた――が。
奴もまたさすがの強者ゆえか、斬撃そのものはまともに着弾したにも関わらず、ぎりぎり耐えた上で逃亡を試みようとする。
されどもアストライトが妨害魔法を重ねていた事により、足取りは鈍い。
その膝裏へツチグリが頭突きを食らわせ、たたらを踏ませた所でテテリカが再び薄煙炸弾をぶっ放す。
煙幕がオークボスの視界を奪う。もう一押し、という所でアストライトが駆けつけ、退路を断つように位置取りした。
「逃げられるとは思わないことです」
声をかけたのは敵の攻撃を誘発し、引き付けるためだ。煙幕にも構わず走り続けられたら、万一にも包囲網を突破されるかも知れない。
果たして、オークボスの死にもの狂いの猛撃が、アストライトを高々とブチ飛ばす。
けれども直前にエーテルによる防御を固めていたため、地面へ叩きつけられながらもすぐさま立ち上がれた。逆に、敵は攻撃直後で隙をさらしている。
アストライトはすかさず魔矢を発射。光の矢は吸い込まれるようにオークボスの胸を射抜き――その命を絶った。
「尻尾握られた時はどうなる事かと思ったけど……その、か、かっこよかったぜ」
「ん、これくらいはな。無事でよかった」
戦闘後、いちゃつくゴルバルティアとセリオスをはじめ、冒険者らはオーク小屋を取り壊す。
「勇敢で頼もしいな……礼を言う」
テテリカもツチグリにおやつをあげて労をねぎらいつつ、穴を掘ってオークの遺体を埋葬していると、難民達が様子を見にやってきた。
喜色を浮かべて礼を述べる彼らへ、アストライトがメモを渡す。
「広場周辺に限りますが、被害状況やオークの戦闘能力などを記述しておきました」
これだけ詳細な報告書があれば、もしもまた同じような事があったとして、難民達も対策を立てやすいはずだ。
冒険者達の活躍により、難民達は強く生き延びていってくれるだろう。
冬は厳しく、全てが雪に覆われる。けれど希望の光までは、絶やされはしないのだから――。
マスターコメント
ショートシナリオ普通 報酬:標準8 / 4〜8人
2020年12月09日 20時35分38秒 公開
相談掲示板
シーフのルオだ。 冒険者としては駆け出しだが、よろしく頼む。
テテリカ。シューターだ。よろしく。 昼に罠へとおびき寄せるのも、夜に奇襲を仕掛けるのも、どちらもやりがいがありそうだ。
シーフコハク、よろしく。 一応暗視をもってるから夜でもOKだよ。 まずはみんなの意見を聞いてからだけど
ウォーリアのゴルバルティアだ、よろしくな …セリオスを守りにきた…(頬赤らめながら
キャスター、アストライトです。よろしくお願いします。 時間帯については私は特に可もなく不可もなく。 受動と能動、どちらがやりやすいか……という感じでしょうか。
ン、シューターのセリオスだ、嫁ともどもよろしく頼む どちらもメリットがあるしなあ
ウォーリアのハーゼル・ライアードだ。よろしく頼むよ。 個人的な意見ではあるが、シューターが二名いるなら、誘き寄せが効率的かな?とも思うな。 もちろん反対意見も歓迎だ。
罠を張って待ち伏せできる可能性がある分、昼間の方がいいように思えるな。 見張りの目をうまいことごまかして奇襲する策があれば夜襲もよさそうだが……。いまのところ俺に策はないな。
ヒーラーのエルゼリオ・レイノーラだよ。 今回はヨロシクね! >時間帯 どっちも一長一短だし、作戦次第だとは思うけれど―― ルオが言ってるみたいに待ち伏せ出来る分、昼間の方が戦い易くなるかも。視界の事もあるし。 ただ、夜間襲撃する時に使える『油断している時を狙って不意討ちする』 …みたいな事は出来なくなるけど。
暗視を持っていなければ松明や光源があったとしてもシューター系の人達にはある程度デバフが掛かるかもしれない。 もしかしたら逃げるかもしれない、という事も加味するに夜へ突撃してになると最悪1匹か2匹は逃がしてしまう可能性もある。 そういう意味合いでは今出ている誘いからの戦闘の方が囲んでいる分殲滅にはいけるかもしれない。 とりあえず今の所の皆の意見を聞いた上ではコハクも昼間戦闘の誘い込みに一票いれる。 もし誘い込みで問題ないのならだけど。 狩猟、もしくはサバイバル知識で罠の作成もやれるとも思うし誘い込みに関してはコハクがサウンドボマー持ってるから大きな音を出しての誘導は可能。 皆が隠れてくれていれば縄張りに小さなハーフビーストが一匹、という流れでオークも一瞬であれば油断するかもしれない。
俺は暗視と弓があるので夜に狙撃を試みるのは可能だ。 だがどちらかといえば、敵の拠点に攻め込むよりもこちらが有利に戦える場におびき出したい。 さすがに複雑な罠はないだろうが、粗雑な家屋を建てるくらいの技術はある相手だ。オークの拠点に簡単な罠が仕掛けられている可能性はある。罠で不意を突かれて取り逃がしが起きるかもしれない。 というわけで、俺は昼に一票を投じる。
俺も最初に宣言したように、昼に一票だ。 事前に待ち伏せ場所にある手頃な石の排除をしておけば投石による攻撃は予め無くすことも可能かもしれない。
ふむ、投票的に昼対応のほうの流れだろうかな、これは。 まあそれならそれで問題はないし、あとは作戦を詰めるか とりあえずOPにもあるように昼なら出かけてるからその間にわなを仕掛けるなどして迎え撃つ形になるわけだ。 個人的には掘っ立て小屋のそばに落とし穴をいくつか作るなどして相手が引っかかるのを待ちたいところだな。 オークたちは煙を上げるなり大きな音を出せば帰ってくるとあるから、壊す予定の掘立小屋に火をつけて煙を上げれば向こうから罠によってくれるから一石二鳥だとは思う。 オーク自体は石とかを投げつけてくるようだから罠作ってる間に石を片付けておくとかもありだろうな。
作戦は昼ってことでいいかな。 誘い込みは他に適任者がいるようだし、俺は待ち伏せの方にまわろうと思う。 事前の罠の設置も手伝おう。 古典的だが、俺も落とし穴に一票だな。
では今の所の纏めを ・作戦は昼、誘い込み。 ・小屋の周りを罠で囲みつつ、オークにちゃんとわかるよう音と煙でおびき寄せる計画。 ・投擲等の選択肢を潰す為に罠作成時出来うる限り石はよけとく。 ・もしかしたらオーク側も罠を作っているかもしれないので注意。 で、この現状から誰がどうするかだけれども。 とりあえずやれる事を上げていくのであればコハクは今の所全て可能。 誘い込みはサウンドボマー、罠作りはサバイバル知識か狩猟知識。 罠解除に関しては罠解除。
遅くなっちまったぜ… サウンドボマーなら私も持っていくぜ!もともと積んでいく予定だ それに硬いタイプのウォーリアだから囮とかも全然やるぜ
俺は待ち伏せ側に回りたい。 プレイングとサバイバル知識で煙が出やすい木を選んだりできそうだ。 火打箱は用意できるが生活魔法は未収得だ。生活魔法の火で着火すれば、山火事にもならずに済むのだろうか……? あとは罠設置中にオーク達と鉢合わせないよう、相棒の獣と別の箇所で潜伏しつつ周囲の警戒をしておこうと思う。 オークの行動パターン的に必要ないのかもしれないが、無防備なのも不安だからな。
俺は準備の時、サバイバル知識を使いつつ石をどかす作業に回ろう。 集めた石はなるべく見つからない方が良いし、小さな穴でも掘って埋めとくかな。 俺はどちらかと言うと攻撃寄りのウォーリアだが、戦闘の時は敵を引き寄せつつ戦えるスキル構成にしとくつもりだ。 ボスオークと普通のオークはなるべく分断して戦うべきか? ゴルバルティア君と俺とで引付ける対象は分けた方が良いかもな。
>事前準備 それじゃ、ボクも落し穴掘るのと石の撤去を手伝うね! >戦闘 待ち伏せ側に回るよ。 基本的には隊列前方で壁役兼回復係を担当するね。 回復系スキルはヒーリングオーラ&ヒールを持って行く予定。
興味があったから亜人語のスキルをセットしていく。 オークの指示が完全に理解できるわけではないが、単語の断片くらいは聞き取れるかもしれない。情報は皆に共有する。 敵の逃走阻止に薄煙炸弾を使おうと思う。煙幕の外からうっすら敵の姿が見えるタイプの煙幕だ。 回避と命中を下げるもので移動力への効果はないんだが、いきなり視界が効かなくなれば逃走の邪魔ができるかもしれない。 味方を巻き込まないよう注意する。
とりあえずターゲットが罠にかかって戦闘が始まったら、オークボスに【シーザーロア】使ってヘイトをこっちに向けようと思う。で、できたらそのまま他のオークから引き離す感じに出来れば。 と言っても戦場は広くないしそんなに距離は離せないだろうけど。 攻撃用のスキルは【破鎧砕】と【強打】、止めように【戦士の一断】を持ってくつもりだ。
もう時間が無いけれども、一応。 タンクで囮買ってくれるのであればありがたいので最初の誘い込みサウンドボマーはゴルバルティアに任せたい。 それならそれでコハクは狩猟知識と一応罠解除もっていく。