【竜盤】ドワーフ王国解放戦線

シグルラン

見て見て、邪竜用に開発された武器の数々! チョーアガるぅ♪

キサキ・アカネ

これほどの武器ができあがるなんて、冒険者の皆さんのおかげですね。

シグルラン

シャルガネで手伝ってもらって再興したアタシの刀もヤバいけど。こっちも『邪竜絶対殺すマン』な感じがしてめっちゃテンションあがるー!

キサキ・アカネ

早速、これらを使って都市を奪還しなければ。そして邪竜を倒しましょう。これ以上、人々をバイアーディスの餌にさせるわけにはいきません。

シグルラン

だよねー。やっぱできあがると使ってみたくなるのわかるー! アタシたちの都市をめちゃくちゃにした野郎の鼻を明かしてやんよ。

キサキ・アカネ

……シグルラン様はいつでも明るく、前向きなんですね。

シグルラン

アタシたちのやり方で絶対取り返すかんね。……キサキ、この刀よみがえらせた時みたいに……また手伝って。

キサキ・アカネ

今でも十分手伝っていたと思いますけれど……。ふふ、でも、はい。最後まで一緒に頑張りましょう。

ドワーフ王国マミダ地域で、都市奪還戦が本格化しているようです――
(10月26日より 【竜盤】連動シナリオリリース開始!)

「大丈夫ですか!?」
 血まみれになってキサキとシグルランの元に現れたのは、彼女も良く知っている同じシャルガネの人間であり、キサキの酒場によく出入りしている常連でもあった。
 どこにでもネットワークを持ち、隠密術と数多の顔を持ってどこにでも向かうことから、草本のひとつであるムカデシバから取って、ムカデと呼ばれていた。
「お、お館――、キサキ……様」
 いつも静かにひっそりと立つ彼が、今は笑うことすらできないのは、止血のために幾重にも巻かれたぼろ布から血が滴るだけではない。
「ダメだ。あんなの、ありえねぇ。メルトウォールがなんで、あんなのに従っているのか、なんであんなのがケンカ売ってきたのか」
 冷静な男だった。キサキの店でだって表情を崩すところなど見たことがなかった彼の顔は、偵察に向かった都市マミダから帰ってきたあと、すっかり歪みきり、引きつっていた。怪我のせいかもしれないが縮こまった彼は、急に老いたようにすらみえる。
「落ち着いて。マミダの街で何があったのですか」
「ひょろい方の邪竜アイオーンが広場に人を呼び集めたんだ。色んな奴らがいたよ。……メルトウォールの奴らもいた。それらをまとめた後で、もう一頭の邪竜バイアーディスが出てきて」
 シグルランとキサキに伝えるために痛みと共に堪えてきた記憶を、ムカデはひゅーひゅーという空気まじりの言葉と共につむぎだし始めた。
「誰も逆らおうとする意思もなかったし、何かで見せしめにするとかそんな話もなかった。単に演説に集まってくれと言われたくらいの感覚だったよ。なのに、さ」
 バイアーディスはいつも通りの高笑いをあげて、人を食い殺した。
 その理由はムカデも、そして一緒にいた者も。結局理解はできないままに。
 抵抗するドワーフだけではなく、従順な者も、配下であるはずのメルトウォールの者たちも、従えていた魔獣ですら、虐殺されていく。
「マジ? 理由もなくいきなり虐殺とかマジヤバ。バイアーディスってアタシより出来がいいって話だったじゃん」
 底抜けに明るいシグルランもさすがに眉をひそめると、ムカデは首を振った。
「あいつがやっていたのは家畜の飼育だったんだ。命欲しさに這いつくばった人間の悲鳴を吐かせながら、何を今更といった顔でバイアーディスはそんなことを言っていた」
「人間を家畜代わりに……ということでしょうか」
 何のためにそんなことをするのか。
「メルトウォールという組織まで率いて、これだけ多くの都市を一度に陥落させて……その目的が、ただの暴食だというのでしょうか。いくつもの都市を同時に支配したところで、全てを食べ尽くす前にドワーフ王国が奪還に動くことは予想できるはず……」
「キサキ様。あれは……常識では測れない……。腹の底で何を考えているか……推し量れねぇ」
 考えを巡らせるキサキに対して、ムカデがその袖を引いて止めた。
「いえ、しかし……」
 ムカデの手をそっと触れた瞬間、キサキはぞくりとした。
 彼の手は、キサキが送り出した数日前とは全然違う。干からびていた。落ち着き払った数日前の彼とは違う彼の怯え方は子供返りしたかのよう。
 まるで別人かと思うような弱り方。それは傷だけではない。精神、そして魂そのものが傷を受け、衰弱しているような。それに――
「……私たちは家畜、ですか」
 マミダ地域の都市すべての命が、彼にとっての食事なのだとしたら。
 人が想像するものとは違う食事なのだとしたら。
「アイオーン……もう一頭の邪竜は? 一緒に人間を食らっていたのですか」
「いえ……アイオーンは見守る、だけでした。都市マミダ全体に異様な……重苦しい空気が渦巻いていて……それが一体何なのか正体もわからない。それから……アイオーンは草原都市テンゼンで本番、を行うって……」
 苦しげに。それでもなんとか息を継ぎながら、ムカデが言う。
「『本番』ってなに? テンゼンって、草原のど真ん中の都市っしょ? あーいうの城郭都市っていうんだっけ。商人たちが集まるバザールを守る城壁はあるけど」
「『本番』という言葉……気になりますね。テンゼンでは、城壁の四隅にある監視塔にアイオーンが飛来して何かを運んでいるとも、メルトウォールの者たちも巡回を強化させているとも聞きます」
「え、キサキっちまじ有能すぎ。それはそれとして……」
 シグルランが見つめる、壊れたように嗚咽を漏らして泣くムカデの姿は見るに堪えなかった。ただ悲しいのではなく精神が、魂がひび割れている。先ほどまで会話もできていたのに。今はもう、力なく横たわるのみだ。
「支配された都市をちょっぱやで解放しなきゃね」
 バイアーディスらはメルトウォールを使い、マミダ地域一帯を制した。ならば、そこにある都市どれもが都市マミダと同じような惨劇に見舞われる可能性がある。
 邪竜達の思惑は計り知れないだけに、ドワーフ王国も、メルトウォールも、そしてシグルランやキサキも、すべて盤上のコマのように扱われているのではないかという気さえしてくる。
「よく、伝えてくれましたね。ムカデ」
 できるなら、この命を分け与えてでも。キサキはそんな思いで、ムカデの腕を両の手で握りしめた。彼の身体を蝕む毒が、急速にその温もりを奪っていく。
「あなたと仲間が拓いてくれましたテンゼンへの小径を使って、必ず、解放してみせます」
 冒険者と共に、占拠された都市の奪還を急がなくてはならない。バイアーディスら邪竜が何かを始める前に、一つでも多くの都市を取り戻さなければ。そして、敵の首魁であるバイアーディスが都市マミダに留まっている以上、その手前に位置するテンゼンの奪還には大きな意味がある。アイオーンがそこで何かを行おうとしているなら、なおさらに。
 あなたの痛みを、死を、そのままで終わらさないために。
 キサキの元に戻るまで耐え忍んでいたその想いを形にして、誰かの命につなげるために。

 執筆:DoLLer

assignment【竜盤】ドワーフ王国解放戦線 特設ページ

【竜盤】ドワーフ王国解放戦線では、ドワーフ王国を襲撃する邪竜との戦いが描かれます。従来の気まぐれな散発的な襲撃とは違い、組織だった行動にドワーフ王国は浮足立つ中、冒険者ギルドが協力に応じます。

assignmentここまでの流れ

帝国が壊滅して間もなく、ドワーフ王国ではバイアーディスという巨大な力をもつ邪竜が活動を開始しました。バイアーディスはアイオーンと呼ばれるもう一匹の邪竜と共に、ドワーフたちから奪った土地で、バルバロイや魔獣などを従え組織を作り上げました。
そして今、力を蓄えた彼らは蹂躙する為に動き始めます。

(2021/9/26追記)
バイアーディスとメルトウォールの急襲を受けた「マミダ地域」全15都市のうち、12都市が陥落しました。しかし、ドワーフ王国および冒険者の尽力によりケントス、ブリークナ、アトレーの3都市が死守されています。陥落した都市においても、冒険者の活躍により多くの民衆が命を助けられ、避難しました。避難民からの情報提供を受けてマミダ地域における戦況が判明し、また奪還に向けての士気も高く維持されています。また対抗手段についても模索が始められ対邪竜武器の開発が始まりました。

(2021/10/25追記)
対邪竜武器の開発が完了し、ドワーフ王国軍と冒険者ギルドの冒険者有志による都市奪還作戦が本格的に開始されました。 一方マミダ地域の中心地である都市マミダでは、バイアーディスが支配した住民だけでなくメルトウォールの構成員までも唐突に虐殺し始めました。あわせて、草原都市テンゼンにてアイオーンが何かしらの準備をしているのではないか、との情報も入っています。シグルランとキサキはこれらの情報から、邪竜たちがメルトウォールの理想とは異なる何らかの目的をもって都市を支配しているのではないかと懸念しています。ドワーフ王国は各都市の奪還を進めながら、秘密の小径を使ってテンゼンにも攻勢をかけます。

person_pin関連NPC

刀の製法を再発見し、その功績を持って若くして匠王の座に就いたドワーフ。性格のチャラさは生まれつきだが、鍛冶への情熱は深い。

《本連動での動き》

匠王として邪竜との戦いに指揮官として身を投じる。なお、指揮の腕はヤバたんという自負がある。

表の顔は、シャルガネ居住区の宿場街の女将頭。裏の顔はシノビの頭領であるという噂もあるが、実情は定かではない。

《本連動での動き》

シグルランの友人であり、そして邪竜とその周囲の不穏な動きをいち早く察知した情報提供者。兵士の指揮や各種運用に忙しいシグルランに代わって冒険者に協力を依頼したり、秘密の小径を整備するなどしてドワーフ王国に協働している。

王国第二の都市群「マミダ地域」を襲う邪竜。性格は好戦的で獰猛と本来の邪竜らしいところはあるが、ドワーフ達の命や財貨を奪うだけでなく逃がさないようにするなどの計画性も窺える。

《本連動での動き》(2021/10/25更新)

侵略者のトップであり、最大戦力。これまで大きな動きを見せていなかったが、本拠地として支配している都市マミダで住民やメルトウォールの者を虐殺し始めたとの報告がある。

王国第二の都市群「マミダ地域」を襲う邪竜。バイアーディスと違い冷静・知能が高いようで、メルトウォールと呼ばれる種族混成軍をまとめ上げている。

《本連動での動き》(2021/10/25更新)

メルトウォールの指揮官として各都市への侵略などを取りまとめてきたが、都市マミダでのバイアーディスによる住民およびメルトウォールの虐殺の準備をしていたとされている。草原都市テンゼンにて、何かの準備をしているかのような不審な行動が目撃された。ドワーフ王国はアイオーンを制するべく、テンゼンに攻勢をかける。

menu_book関連用語・情報

邪竜

クリエスター山脈に生息する黒竜たちです。自らの領域である山脈に住まうドワーフたちを嫌ってか、執拗にドワーフ王国を襲います。
時には邪悪極まる漆黒の翼を有した竜人の姿となって単身でドワーフ王国を強襲していきますが、今回襲来したバイアーディスとアイオーンの2体はその中でも特異とされています。この2体の特異な点として、単独活動をする邪竜が二匹同時活動してること、ただ奪うだけでなく、その地を支配すること、アイオーンは特にバイアーディスを補佐し、またメルトウォールと呼ばれる軍団を指揮しているなどがあげられます。

メルトウォール

邪竜アイオーンによって統率されているメルトウォールは様々な種族、人類と異種族だけでなく、動物や魔獣といった括りまで共に過ごす理想郷を作り出すことを目的として活動する組織です。彼らはそれぞれの強みを生かした軍隊としてだけでなく、お互いの長所と短所を補い合うことで発揮できる力――そしてそれが可能な社会という、彼らにとっての理想の姿を体現して降伏を訴えてきます。

マミダ地域

クリエスター山脈北東部における平野地域。帝国・辺境都市群へとつながる交易地もあり、ドワーフ王国の玄関口とも呼ばれる王国の第二都市群。中心地は、ドワーフ達が大好きな火酒の原料である農作物を育てる農業地帯であり、主要な醸造所が立ち並ぶ都市「マミダ」です。マミダを含め、15の都市が地域内に存在しています。

都市マミダ

マミダ地域において一番大きな都市がマミダで、元は酒造で有名な都市でした。その有名さにあやかる形で、この平野部一帯もマミダ地域と名付けられました。
都市マミダは初期に邪竜バイアーディスとアイオーンが率いるメルトウォールによって支配され、彼らの本拠地と目されています。
バイアーディスはこの都市マミダの住民と、それを支配していたメルトウォールの者たちを虐殺したという情報が入っています。

対邪竜武器

1.バリスタ・レーヴァテイン
本体は縦に置いた大きな弩が三連結しているバリスタです。
主に非授恵者が先制攻撃や弾幕支援に使用する想定で製作されました。
たくさん詰められた小さな矢をカートリッジに収納し射出する散弾方式で、一つ一つの弩が、クロスした弦を用い射程と威力を増強しています。弦を引くのは重いものの横型装填が可能ですので、スムーズに矢をつがえることができるでしょう。
タコ足のようなキャスターで移動します。

2.バリスタ・リジル
バリスタ・レーヴァテインの機構をベースに、竜の鱗をも溶かす強烈な酸を格納した陶器製のカートリッジを射出するためにマイナーチェンジしたバリスタです。
カートリッジ内は二部屋に仕分けされており、スライムから採取した二種の酸(赤と緑が混ざった酸、青の酸)が別々に格納されています。
着弾の衝撃で仕分けが壊れ、二種類の酸が混合されて特製酸が合成される仕組みで、特製酸は物理防御を下げる効果・魔法防御を下げる効果があります。

矢頭は同じく柔らかい金属を用いて、着弾と同時にこの金属がへしゃげて対象に食いつく事で衝撃をあまさず伝え、特製酸を装甲に食いつかせる二種の役割を果たします。
またカートリッジの底には酸の飛散防止の傘展開機構がついており、酸のはじき返しを減らすなどの工夫が加えられ、酸を敵単体に確実に与えます。
二種類の酸を仕分けているのは、混ぜた状態では容器をも溶かしてしまうため。二つの容器は発射直前に束ねる必要があります。

3.投石器「轟かす者(フリスト)」
岩塊などを弾丸として使用するカタパルトで、主に非授恵者が遠距離攻撃をすることを目的として製作されました。
振り子式と絡繰り式を合わせて威力と射程を伸ばしていることが特徴で、さらに組み立て式にすることで多くの戦場まで運び運用できる攻城兵器としても使用できます。
組み立てには半日ほどかかります。

4.投石器「楯を壊すもの(ランドグリーズ)」
投石器「轟かす者(フリスト)」を小型化し、板バネや差動機構を組み込んだ絡繰りによる走破補助装置が組み込まれ、馬で牽いて移動できるようにしたものです。
その分威力や飛距離はかなり犠牲になっていますが、その匂いから酩酊状態を引き起こす「竜殺酒ヤシオノシコミ」を使用することで、特定の個体を狙うより、面に対して用いて敵隊を弱らせることを目的とし、問題をカバーしています。
「竜殺酒ヤシオノシコミ」は精製を長く続けたため助燃性があり、火を以て敵勢の侵攻を食い止めることができます。
匂いの拡散、また燃焼の危険があるため、手投げ弾などとしての使用はできません。

5.パイルバンカー「勝利を促す者(シグルドリーヴァ)」
投石器「楯を壊すもの(ランドグリーズ)」の牽引機能と土台をベースにバリスタ・レーヴァテインの機構を流用したものと、巨大な槍が設置されています。
槍は弦の反発を利用して突き出されますが飛んでいかないようにされており、大型生物に対する近接攻撃として用います。
槍は巻き上げによって再度利用可能で、機構を使わなくとも威力は落ちますが突撃槍としての利用も可能です。
また、接近して使用するため、馬を含めて防護がされています。

6.試作型チェーンソーブレード
ぐるぐる回るゴーレムの腕の機構を剣の刃部分に取り付けた武器。細かい刃で攻撃し、硬い鱗や、とても分厚い肉体に対して効果的に斬撃を与える。ただし、回る部品が壊れやすいため、一発勝負の短時間使用を想定しています。
主に授恵者のような強い攻撃ができない一般兵士の使用を主な目的としており、多少なりともダメージを与えることができると考えられています。授恵者でも使用可能です。

※これらの武器はどれも潤沢な数が生産されているわけではありませんが、従来のバリスタやカタパルトに加えて戦列に加わります。
主に邪竜バイアーディスとアイオーンに対しての使用を意図していますが、実戦投入による運用も必要であるため、別のところで姿を見ることがあるかもしれません。

【竜盤】ドワーフ王国解放戦線1/2/ミニゲームについて/勢力図
アーカイブ生成日時 2026年08月05日 14時56分25秒 ・ world0