あなたへ癒しのひとときを
コースケ
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シナリオID:3022
オープニング
パンクリアース学園内の憩いの森の一角で、ガーデニング愛好会(通称:庭愛会)の会長であるリエル・サンウッドと、その弟であるエリクが果樹の前に立っていた。
その果樹には赤い果実が実り、二人はその収穫を行っているようである。
「しっかり色付いているものを選んでね。完熟していれば、実はすぐに離れるから。こんな風に」
リエルは濃い赤に色付いた果実に手を伸ばすと、熟した実は花拓と呼ばれる台の部分からぽろりと離れて掌の上へ転がり落ちる。
「はい。あーん」
「姉様それは恥ずかし……」
リエルは嫌がる弟の口に果実を押し込む。思わずそれを噛んだエリクは、口に広がる風味に思わず声を上げる。
「美味しい……!」
「でしょう? きちんと手入れをすれば、木苺は凄く美味しくなるのよ」
そう言ってリエルも一つ口に放り込む。しっかりした甘さと程よい酸味、種の潰れるプチプチとした食感も心地よい。
「さあ、手早く摘んでしまいましょう」
リエルはエリクを促し、木苺の実を摘み出した。
さほど木も多くないため、すぐに両掌一杯ほどの木苺が集まる。リエルはそれをバスケットに納めると、エリクへ差し出した。
「じゃあこれ、お願い」
「……うん。でも、僕を物置代わりに使わないで欲しいなあ」
エリクはそれをマジカルポケットへ収納するが、複雑な表情でぼやいていた。
「何言ってるのよ。鮮度が落ちずに果実の保存が出来るなんて凄いことなのよ? 日持ちしない完熟果を集めて保存できるなんて夢のようじゃない! 沢山集まったら何か作ってあげるから。そういう訳で明日もお願いね?」
「……はぁい」
こうして姉と一緒に居れるのは嬉しいが、便利な道具扱いされていることは釈然としないエリクてあった。
●妙案
「……まあ! そういう方法がありましたのね!?」
木苺を収穫していたサンウッド姉弟を見かけたネーヴェ・グラヌローザは、エリクがマジカルポケットにバスケットを収納するのを目にして小走りに駆け寄る。
「あの、少しお話をよろしいでしょうか?」
「あら、ネーヴェさん。何のお話ですか?」
リエルは立ち話もなんだからと憩いの森のベンチに場所を移し、そこに座って話を聞くことにする。
「実は、私の公約の『癒しの学食プリン無料デー』について、少し問題が起こっているんですの」
生徒会庶務であるネーヴェの話によると、大量のプリンを冷やすために冷却紋具付きの大型の倉庫を使う許可を得たのだが、倉庫のある場所は食堂から離れており、運ぶ間に折角のプリンが温まってしまうというのだ。
冷蔵用の紋具を手配するとなると予算がかかり、そうなると予算的に無料デーを毎月行う事が出来なくなってしまうというのだ。
「なるほど。だからエリクのマジカルポケットで冷たいまま運ぶことを思い付いたんですね」
収穫したばかりの木苺をつまみつつ、話を聞いたリエルは弟へ目をやる。
「はい。もちろん他の方にも協力をお願いするつもりですけれど、エリク様にもお手伝いをお願いできましたらと……それにしても美味しいですわね。この木苺」
甘さと酸っぱさのバランスが良く、果物好きなネーヴェはついつい手が伸びてしまう。その様子を見ていたリエルは、ハッとして何か思い付いた様子でネーヴェの手を握った。
「勿論手伝わせて貰いますよ! ちょっと閃いたんですけれど、折角ですからプリンをもっと豪華にしませんか?」
「ありがとうございます。……ええと、豪華にですか? 申し訳ないのですけれど、予算は毎月癒しの学食プリン無料デーを行う事でギリギリなもので」
「予算はそんなにかからないか、もしかしたら浮くかもしれません」
そう言ってにっこり笑うリエルの言葉に、ネーヴェは目を瞬かせた。
「それはどういった方法ですの?」
「この木苺の他にも、ここにはいくつかの果樹があって、もうすぐ食べ頃を迎えるんです。それらをプリンのトッピングに使ってみませんか?」
「それは妙案ですわね! 今から楽しみですわ」
様々な果実で飾られたプリンに思いを馳せるネーヴェに、リエルは補足と更なる提案をする。
「ただ、ここだけだと全校生徒の分は足りないんですよ。ですから、他の園芸や農業系の部活に協力を求めたらと思うんですけどどうでしょう? いっそ、他の部活にも協力を求めれば材料や調理の人手を確保出来るかもしれません」
「なるほど。それが上手く行って予算を抑えることが出来れば、マジカルポケット持ちの方へお礼を渡すことも出来そうてすわ」
(姉様生き生きしてますね。でも、僕の意見は最初から無しですか……)
姉の横暴に内心ため息を付きつつ、エリクは木苺を口に放り込んだ。
解説
マスターより
リプレイ
生徒会室にネーヴェ・グラヌローザと協力者が集まっていた。
「皆様方にご協力頂いておりますからには、確実に癒しの学食プリン無料デー制定を成功へ導きたいですわ」
「うん。失敗しないように、イベントでたくさんの学生が幸せになれるように頑張ろう」
意気込むネーヴェに、友人であるアルフィー・リッパーが賛同する。二人だけではなく、ここに集まった全員が同じ気持ちだった。
早速、プリンの試作担当として参加したカイン・ステラから質問が上がる。
「使用する材料、それとその費用の想定を知りたい」
「それは僕の方から説明しよう」
それに生徒会会計であるローザリカ・L・ディオールが資料を配る。
「これが学園から提示された予算で、次が使用する材料とその値段、人件費などの試算だね。実際にどう使うかを纏めて、学園に提出したものが認可されれば決定となる」
「……やはり砂糖が高くつくな。カラメルは砂糖必須だが、プリン液は蜂蜜やメープルシロップといった砂糖以外の甘さで置き換えができねぇかな」
資料を捲りながら提案するカインに、相場に詳しいリサ・ベイカーが助言する。
「メープルシロップは王都の近くに産地はなく、輸送コストもかかるので砂糖と値段の差はあまりないですし、蜂蜜が良いと思います」
「そうか。情報助かる」
「わたしも材料を安価で仕入れれないか考えていたので。プリンといえば卵と牛乳が重要ですし、伝手を当たってみようと思います」
商家の生まれとして交渉ごとに長けているだけでなく、前年度の生徒会庶務として料理コンテスト開催の実積を持つリサの手腕は、大いに期待出来るだろう。
次にローザリカからも提案が上がる。
「誰よりも早く、例え一般生徒がどんなに欲しがろうと金では買えないものを口にする権利。つまるところ、提供前の試作段階のプリンを試食できる権利を報酬にするのはどうだろう?」
こちらは特にコストが増えることもなく、生徒としてもいち早くプリンの味を確認できる上に、作る側は味の感想も貰えるのだから無駄がないと続けるローザリカ。
「試食された方が話題にして評判が広まれば、協力者の獲得にも繋がるかもしれませんね」
「素敵な案だと思いますわ」
リサとネーヴェも賛同し、報酬にそれが加わることとなった。
「プリンさん……! いろんな方に喜んでいただけるようなものができるといいですねっ」
美味しいプリンは正義! ……と参加したゲルダ・クラインは、学園の新聞部員として小食堂に協力を依頼するつもりである。
また、生徒の多くは貴族や商人など裕福な家の出のため、無料以外のセールスポイントが必要では無いかと提案する。
「その時期しか味わえない『限定』プリンのような売り文句にしたほうがターゲット層には響くかもです」
「なるほど。となると今月は木苺、来月以降はブルーベリーや南瓜の季節限定プリンということになりますわね。良いアイデアをありがとうございます」
カインとアルフィーもレシピを検討する。限定プリンとして複数を作るとなれば、調理担当にとっても腕の見せ所だろう。
「それじゃあ、俺は運搬の協力と各部活への協力要請を担当しよう。皆で手分けして広く声をかければ人も集まりやすいだろう」
「俺は冒険者ギルドへ依頼というか、お手伝い募集に行くよ。ちょうどいい機会だしね」
生徒会副会長であるジュスト・ヴェルジーと、同じく書記である海神 江流が役割を宣言する。
「僕も部活を回ろう。勿論運搬への協力も要請してみるつもりだ」
「私も部活動の方々へお話をしてみますね。皆様よろしくお願いいたします」
ローザリカとネーヴェもそれに続く。こうして、一同は行動を開始するのだった。
●協力者募集
江流は冒険者ギルドを訪れていた。
「依頼というか、お手伝い募集をしたいんだけど構わないかな?」
「はい。どの様な要件でしょう?」
経緯を説明すると、受付は首を傾げる。
「マジカルポケット所持を条件に依頼を掲示するとして、普段関わりの無い外部の冒険者が学園に関わろうとするでしょうか?」
冒険者は聴講生として出入りを許可されているが、王国貴族の性質故に学園へ近寄りたがらない冒険者も多いだろう。だが、江流の目的はそこにあった。
「それなんだけど、俺は既存の体制の上にいた貴族の令嬢に、『平民の中に王国民以外の人間、例えば冒険者が居る事を伝えて人脈獲得に役立てては?』と投げたことがある」
「?」
「でも、この話は貴族側がそう思ったとしても、冒険者側に請ける姿勢がなければ成り立たないもの。冒険者としてクライアントを学園内に作る一歩として、何より人助けとして、どうだろうか?」
「つまり、今後のために接点を作りたい。……と?」
江流は頷く。学園に冒険者ギルド窓口を設立しようとする江流にとって、これはその一歩でもあるのだ。
「こんにちは! 少しお話をよろしいでしょうかっ?」
「あら、何の用だい?」
訓練場近くの小食堂にはゲルダが訪れていた。プリン作成の手伝いとその提供、安価な食材の仕入れについて協力をお願いする為である。
「なるほど。見返りに新聞でウチを宣伝してくれるって事だね」
「はい。ぜひご協力して頂けたら!」
「しかしねぇ……」
「……難しいでしょうか?」
この食堂を切り盛りしている年配の女性は、腕組みして考えている様子である。それにゲルダが不安げに問うと、女性は笑いながら手を振った。
「協力は構わないけど、ウチは訓練場を使う食べ盛り相手で手一杯だからね。宣伝して貰って人を呼ぶ必要は無いかなって」
「そういうことなんですね! ですが、ご協力いただけるなら何かお礼をさせて頂けたら。例えば、ここでしか味わえない『限定のプリン』を考えさせていただくのはどうでしょう?」
「なるほど。それはウチの常連達も喜びそうだ」
ニヤリと笑う女性に頭を下げると、ゲルダは次の小食堂へ向かうのだった。
ローザリカとジュストは、生徒達に協力を要請するため学生棟で声をかけていた。
プリンのお代わり無料チケットか寸志、プリン試食権、ジュスト案のトッピング無料権といった報酬に対し、やはり反応が良いのは多文化クラスの授恵者生徒だった。逆に貴族や商人といった裕福な家の者の反応は鈍い。
甘味は庶民にとって贅沢品であるが、彼らにとっては珍しいものでは無いのだろう。
「予想通りではあるが、あまり数が集まらないものだね。勿体ない」
「興味があったとしても、貴族が寸志やプリンの為に働くというのも憚られるだろうしね」
不満げなローザリカを、苦笑いしながらジュストがなだめる。
ジュストは生徒会の仲間であるネーヴェへの公約実現への協力と、この機会を利用して生徒に自身の能力を活かせる場を作りたいと考えていた。
授恵者でも荒事が得意でない者や、ヒューマン至上主義の王国で目立たないようにしている異種族の者も多い。そんな者に良い縁や契機を作る事は学園、延いては王国の益にもなるだろう。
「俺から貴族生徒に声をかけてみるよ。ロゼは部活かい?」
「ああ。同系の部活で張り合ってくれる様につついてみるつもりさ」
意地の悪い笑みを浮かべる婚約者に『程々にね?』と苦笑しながら別行動をしようとしたジュストを、ローザリカは引き止める。
「婚約者殿もしっかりとな。それと、僕が居ないからって別の花に目をやらない様に」
正式に婚約を交わしたにも関わらず、ジュストにモーションをかけてくる女生徒が居ることを把握しているローザリカは、しっかりと釘を刺すのだった。
●試作会
プリンの試作にはアルフィー、カイン、リサの他に大小食堂の担当と料理部有志が参加し、ネーヴェが同席していた。
「牛乳と卵は安く手に入りましたし、他の材料も各部活から提供を受けたので材料費はかなり抑えることが出来ましたね」
「ええ。リサさんや園芸部を始めとした皆様のお陰ですわ」
卵と牛乳はリサの交渉の他、ゲルダの記事を見た畜産系の同好会からのお裾分けも加わっていた。
「卵が多いのは助かる。切り分ける為に固めに作るには卵を多くする必要があるからな」
「ああ。崩れない固さで材料代も抑えないといけないから、何通りか作って試してみよう」
「では、わたしは生クリームを作りましょうか」
カインは方形の容器に卵多めのプリン液を流し込んでいた。コスト削減の為に大きな型で作り切り分ける為である。
アルフィーは卵の量を調節して固さの違うプリンを作り、切り分けたあとソースをかけて好みの味を選べる様にするつもりである。
リサはカスタードプリンと、なめらかプリンのため生クリームを作ろうと牛乳に蜂蜜をまぜてかき混ぜ、それぞれに有志が手を貸す形で調理を進めていく。
「そろそろだな」
カインがプリンを乗せお湯を張っていた天板をオーブンから取り出し、容器を傾け固まっているか確認する。
「どうでしょうか?」
「……失敗だな」
ネーヴェが横から覗き込み問うと、カインは厳しい顔で一点を指す。そこには泡が弾けた跡のような小さな穴が出来ていた。
「すが入ってる部分がある。型が大きいから均一に熱が入ってない」
「こっちもだ……」
同様に、アルフィーもすが入っているプリンに耳をへにゃん、と垂らしていた。これでは口当たりが悪くなってしまう。
「どういたしましょう……?」
「そうだな……、いっそ張り付いて最適な温度とタイミングを見極めるか?」
考え込むカインに、小食堂の女性が『ちょっといいかな』と声をかけてきた。
「はい。何か妙案がありますでしょうか……?」
「案は無いんだけど、そういうのはあの子達の手に終えないんじゃない?」
見ると、料理部の生徒達の何名かが不安そうにこちらを見ている。
「それは――おっしゃる通りですわね……」
副業で他人に教える程の腕前であるカインをはじめ、アルフィーとリサも料理の腕はかなりのものである。だが、ここに集まった全員でプリンを作る以上、高い技術や経験が必要なものは難しい。
「わたし達だけで全生徒分のプリンを作るには手が足りませんしね……。1個ずつ作る形に統一しますか?」
「けど、一度に作れる数が限られるから何度もオーブンを使う事になる。それだと費用もかかるんじゃねぇか?」
リサとカインが難しい顔で唸る中、アルフィーが声を上げる。
「俺、何通りか作ってるから、その中で一番上手く行ったプリンをヒントにすの入らないプリンを作って、その作り方を出来るだけ詳しく皆に伝えたい。そうすれば慣れない奴でも上手く出来るんじゃ無いか? 折角ネーヴェが考えたイベントだし、失敗しないよう、たくさんの学生が幸せになるようにしたい」
その熱意に、リサとカインは頷く。
「では、細かいレシピを作らなければなりませんね?」
「プリン液の配合にオーブンの温度や時間、天板に張る湯の量とか項目は幾つもある。忙しくなるぞ」
「二人ともありがとな!」
三人は次の試作を行うべく準備を始める。長い戦いになりそうだった。
●試食会
「皆様、材料の提供や交渉、試作に配送の協力など、この度はお力添え頂き本当にありがとうございます。心より感謝を」
発案人であるネーヴェの挨拶の後、プリンが運ばれて来る。
「これは……、プレーンのプリンでしょうか?」
「はい。お好みのソースを選べる様になっておりますの」
学園長であるフォルトゥナ・アルヴァ・クラティアスの問いに、ネーヴェは数種のソースから選んで下さいませと案内する。
「好みで選べるという訳ですね。様々な種類のプリンを作れば多くの嗜好に対応できますが、不足や廃棄の可能性もあります。ソースで味を変えればそれも最小限に抑える事が出来ますね」
フォルトゥナは納得しカラメルソースを選ぶ。固めのプリンを匙で掬って口にすると、濃厚な卵の風味と蜂蜜の甘さが口に広がり、カラメルソースの香ばしさと苦味がそれを引き立てる。
「美味です。提示された予算内でこれだけのものを用意するとは」
「皆様のお力添えあっての事ですわ」
フォルトゥナの称賛に、ネーヴェは笑顔で仲間達へ視線を向けた。
「カスタードプリンとなめらかプリンを加えたかったのに残念……!」
「でも、リサちゃんの作った生クリームも美味しいですよっ! はい、あーん」
コストの点から採用に至らなかったリサを、カラメルと生クリームを乗せたプリンを掬いながらゲルダがなだめていた。口にすれば固めのプリンに生クリームのなめらかさと、それらの甘さに付け合わせのミントの爽やかさがスッと抜ける。
「チョコレートソースも美味しいです!」
お返しにリサから差し出されたプリンを口にし、ゲルダも幸せそうに頬を押さえた。
生クリームと木苺のプリンを前に、ジュストとローザリカは交渉の成功を労っていた。十分な協力を取り付けることができた為、配送に問題はないだろう。
「頑張ったロゼにはご褒美をあげようかな?」
「なっ!?」
ウィンクしてプリンを乗せた匙を差し出すジュストに、ローザリカは顔を赤くして小声で抗議する。
「バカか君は! そういうのは人目のない所でやれ!!」
赤いソースのプリンは甘く、少しすっぱかった。
「上手く出来てるじゃないか。うん、美味い」
江流は食堂のカインに声をかけ、プリンを口にして一息つく。江流の立場的に学園では気を張っていなければいけない事も多いため、見知った仲間が多いここは息をつける貴重な場所だった。
「江流が作ってたら絶対美味しいと思うんだがな」
「カイン君が居たから安心して任せたんだよ。実際、皆も喜んでるだろう?」
江流の言葉通り、ネーヴェ達だけでなく協力者達も笑顔を浮かべている。
「やっぱりプリンは最高だな!」
「ああ。そして奥が深いよな」
それにアルフィーが笑顔を浮かべ、カインも頷いている。試行錯誤を重ねて頑張った分、喜ばれるのは嬉しいものだ。
「それで来月のプリンだけどよ――」
「季節のソースはブルーベリーで決まりだな!」
「頼もしいね。応援してるよ?」
早くも次回のプリンの検討を始める二人に、江流はエールを送るのだった。
試食を終えたところで、フォルトゥナが口を開く。
「この度は素晴らしいプリンを食すことが出来ました。これは皆さんの努力の結果であり、多くの垣根を越えた成果でもあります。この縁をより広げれますよう期待しております」
そう言って、『これからも生徒会にはその助けとなりますように』とフォルトゥナは締めるのだった。
●癒しの学食プリン無料デー
その日の大食堂は平時より多くの生徒が詰めかけていた。
「お前何にする?」
「やっぱり季節のソースのプリンかな? けどチョコレートソースも……」
プリンを受け取った生徒達は匙で掬い、冷たく、ふるえるプリンを口に運ぶ。
「皆様、喜んでいただけている様で何よりですわ」
その様子を眺めるネーヴェと、生徒達の口許には、自然と笑みが浮かんでいた。
マスターコメント
ショートシナリオR普通 報酬:標準8 / 4〜8人
2023年06月30日 08時58分07秒 公開
相談掲示板
皆様、この度はお集まり頂き誠にありがとうございます。また、素敵なシナリオを提供して下さいましたコースケMSへ心より感謝を。 リク主のネーヴェ・グラヌローザと申します。プリンを皆様に美味しく召し上がって頂けますよう尽力致しますわ。 各活動はそれぞれ分担出来ると良さそうでしょうか。宜しければ最後の試食に関しましては皆様全員でご一緒したいなと思っております。 私から出せるアイデアとしては……主に作る手間を考慮致しまして、カップではなくケーキ用の大きなスクエア型やパウンドケーキ型で一度に焼きまして、1人用に切り分けて提供すると楽かも?と考えております。 サーブの手間は掛かりますが、小さな型に一つずつ入れるよりも効率が良いのでは、と思いまして……いかがでしょうか。 【1】の授恵者募集に関しては、例にもありますお代わり無料チケットがお手軽かと。金銭もお気持ち程度にお渡ししたいところですが、そちらは【2】の成果次第、と言ったところでしょうか。 【2】に関してですが、私自身は部活に所属していないもので特に当てがなく……もし部活動に所属している方がいらっしゃいましたら、ご助言頂けますと幸いです。 今のところはこんな感じでしょうか。皆様どうぞ忌憚のないご意見を聞かせて下さいまし。
ネーヴェさん、お疲れさまです! わたしもお手伝いさせて頂きますね! 取り敢えず、【3】プリンの試作 で考えています。
ネーヴェはお疲れ様。俺は庭部だから、できることがプリンに使う果物の収穫とかになるかな… 基本は3のプリンの試作で動こうと思っているぞ。ネーヴェの大きなプリンを作る案はいいと思うぞ!プリンにかけるソースは何種類か作っておいて、好きなソースをそれぞれ選んでかけて食べるのも楽しいかなってぼんやり考えてる。
ネーヴェ様、諸々の手続きありがとうございました。 改めまして、ゲルダです。よろしくお願いしますね。 そうですね、【2】の各部活動への協力要請――になるかは分かりませんが、 新聞部に所属していますので、広報の部分でお役に立てるかなと思います。 後は、小食堂に出店している方々にもご協力をいただくのもいいかもしれません。 無料プリンを配布していただく場所が大食堂以外にあっても良いと思いましたので 宣伝費のかわりに食材提供や調理などを依頼してみるのもありかなと。
ネーヴェ殿はお疲れ様。 俺も可能な範囲でお手伝いさせて頂こう。 というわけで、ジュストだ。 皆よろしく頼むよ。 俺は【1】の方に回る予定。 生徒会として呼びかけても良いし、他に身近な所だと所属している魔法研究部には授恵者もいるからね。 平民だったり貴族の後ろ盾がない生徒はお金で苦労している者も多いから、出来れば金銭も用意したいところではある。 金銭に関しては元々の生徒会予算に加えて、ネーヴェ殿が言うように【2】の成果によっては色が付けられるかな、と。
カイン・ステラ、よろしく。 ネーヴェは招待ありがとう。 俺は【3】メインかな。 大量に作る必要があるみてぇだし、ちょっと考えてみる。
ローザリカ、よろしく頼もう。 ネーヴェ君はお疲れさま、そして諸々の手続きをありがとう。 【1】の報酬として、次回作の試食をして貰うというのを思いついた。 食堂側には運ぶ時に集まって貰うついでに試食やメニュー考案をして貰えるメリット、 手伝う側にはまだ出回る前の新作、欲しくとも買えないものを味わえる特権が生まれる。 なんてことを提案しながら、もし通ったら【2】の部活へ声掛けとかも出来たらいいな。
皆様、お話を聞かせて下さいましてありがとうございます。 それなりに分かれそうな印象を受けましたので、私は【2】で交渉を主にしつつ、字数に余裕があれば【1】と【3】もそれぞれ触れてみようかなと思っております。 先にも伝えましたが、最後の試食会は皆様是非ご参加下さいましね。 どうぞ当日は宜しくお願い致します。皆様のこと、とても頼りにしております。
ちとリアルの方で力尽きてしまっていて顔出しできず申し訳ない。 【1】の方をメインで動いてみる予定です。 と、今更の報告しつつ急いでまとめてきます。 当日はよろしくお願いします。