【北乱】商会と共に海戦するスタッフ募集
椿油
コメント 12
シナリオID:2955
オープニング
――同盟都市フロルゾン。元よりリブラネスタ寄りの派閥であったフロルゾンの商会の一つローズベルト商会は、エスト・ポーラの話を聞いてまさかの行動に出た。
「婆や!! 我々ローズベルト商会もエスト・ポーラの船団と戦うわよ!!」
当主ジェラルダ・ローズベルトがそう言ったのを見て、お仕えの婆やは驚いて一瞬目が点になっていた。
「し、しかしジェラルダ様……ローズベルト号一隻で戦われるおつもりですか!?」
「勿論、普通に攻めただけでは勝てないわ。そこで魔獣――ホウダンザメを使うのよ! あれならフロルゾンの近海に結構いるし、軽く挨拶代わりの砲弾にはなるでしょう」
曰く、ホウダンザメは全身が滅茶苦茶硬く、超スピードでぶつけよう物なら木の船ならば一部を破壊出来るほど。
「しかし投網装置で捕獲、投擲までやったとしても命中しますでしょうか……」
婆やは訝しんだ。
「流石にホウダンザメでずっと攻撃し続けるつもりはないわ。ホウダンザメに驚いた相手の船団に魔法なり何なり手段を使って船に損害を与えるって寸法よ! 近づけばホウダンザメの投擲の命中力も増すでしょうしね! 相手をするのは偵察船たった1~2隻、勝てない――いや、追い払えない事はないわ!」
どうやら既に目星は付けているらしいジェラルダ。
「して、そのホウダンザメを捕獲して戦いを仕掛けるのは?」
婆やは尋ねた。恐らく答えは決まっているだろうと思いながらも。
「勿論冒険者よ! すぐにスタッフ募集のチラシを冒険者ギルドに出しましょう!」
予想通りと、すぐに書類を纏めにかかる事になった婆やであった。
解説
マスターより
リプレイ
「ホウダンザメ、ですか……」
ヴィルヘルミナはその聞きなれないが強そうな名前の魔獣の為にいくつか準備を整えて来たようだ。
「ローズベルト商会、確かスパスパの木で商品開発をした商会だっただろうか?」
ライナ・フレイヴァルツが思い出したのは、オーガにねぐらにされていたスパスパの木を入手しようとした時の話。スパスパの木とは切れ味のとても良い――まぁこの話は置いておこう。今確保すべきなのは、『ホウダンザメ』なのだから。
「魔獣を砲弾代わりに……!?」
フロマーシュ・ダイヤドロップは驚愕していた。ジェラルダはニッコリ笑って「ええそうよ」と言いたげである。
「ええそうよ!!」
――言った。
(偵察船、を、妨害、できたら、いい、し。……商船、で、戦う、なら、作戦、は、必要、とは、思い、ます、けど……)
エルは訝しんだ。
(……まあ、確かに、相手。ホウダンザメ、飛んで、きたら、驚く、かも……)
その時には絶命しているかもしれないが、『魔獣』が飛んできた偵察船は確かに驚くだろう。
「あ、ジェラルダさん、はじめまして。どうぞ、よろしく。ミナトさん、も」
「よろしくっす」
ミナトがひょこりと現れ、軽く手を挙げて挨拶した。
「それでは皆様、行ってらっしゃいませ。婆やは港で帰りをお待ちしております」
白いハンカチをヒラヒラと振って、婆やに見送られるローズベルト号。
「生きて帰れるといいっすね」
出航直後のミナトがぼそりと言うと、ジェラルダは急いでミナトの口を塞いだ。
「シッ! 士気が下がるような事言うんじゃないわ!」
まぁミナトの考えは幾人か想像したかもしれないが――ともかく、まずローズベルト号はホウダンザメの生息地へと航海していく。
「確か、あの辺り、でしたね」
エルは調べておいたフロルゾン近海の情報と照らし合わせて、地形を指差す。
「そうっすね――何かもう、うようよ居る気がするっすよ?」
遠目に見ても、何匹か黒っぽく硬そうなモノの群れが見える。攻撃はあまりしない鮫だとは言うが、慎重に船を近づけていった。これが突撃してくるタイプだったらローズベルト号がオジャンなのだから。
ヴィルヘルミナがビキニを着た上で水中へと飛び込み、【撒き餌】の効果でホウダンザメをおびき寄せていく。ライナは【超視覚】と【天眼】でヴィルヘルミナの死角をチェックし、フロマーシュは【超聴覚】と【戦術眼】を駆使してヴィルヘルミナが不意打ちを受けないように――受けそうならばライナが魔法攻撃を与え、エルは【捜波】で敵影を確認したりと、三人がかりでヴィルヘルミナのサポートを行った。
「今だッ」
ライナが勢いよく黒いエーテルの塊――【晦冥の燐火】を放ち、エルは閃光塗弾を投げて眩んだところに【炸光矢2】を使いホウダンザメを仕留めていく。
「しっ!」
ヴィルヘルミナは逃げながら近づくホウダンザメには【エーテル流体弾】を当てて軽く吹き飛ばし、吹き飛ばされた方向にはフロマーシュによる【衝撃刃3】と投石機の二連攻撃が待ち構えていた。
「凄いわ、これならいずれホウダンザメ漁もお願いできそうね!」
ジェラルダは次々投網で収穫されるホウダンザメを見て喜んでいた。
「えーと、目的変わってないっすか?」
ミナトはツッコミを入れながら、遠くのホウダンザメへ攻撃が届きやすいように少しずつ船を移動させ――ヴィルヘルミナが船に戻って来る頃には、相当な量のホウダンザメが船の上で息絶えていた。
「硬い……これにもし突撃されていたら大変でしたね」
叩くとコンコン、と音を立てるホウダンザメに驚いたヴィルヘルミナ。例え腕に当たった程度でも、かなりの痛みが走っていた事に違いは無いだろう。流石魔獣、といったところか。
ヴィルヘルミナの提案で数匹は打ち出して試射に使われ、本番に向けて精度を増してから目的の現場へと進む事にした。バシャバシャ落ちる音は、この距離なら気付かれないだろう。
「よし、調整出来ました。行きましょう」
●偵察船航行海域に突入!
船は例の海域へ向けて航海を再開する。
「……なーんか見えるっすね」
ミナトは遠くに船のような物を確認していた。
「ミナト、さん。目、良い、ですか?」
エルが尋ねると、ミナトは振り返らずに頷いた。
「伊達に長年航海士やってないっすよ、視力にはかなり自信があるっす。それよりそろそろ弾、っていうかホウダンザメ込めた方が良さそうっすね……」
ミナトの手に汗が流れる。偵察船は二隻、ビビらせて退散させる戦法を使うとはいえローズベルト号までも大破しては大変である。慎重に航路を選んでいるのがうかがえた。
「いよいよね……」
ジェラルダには発案者としての責務があった。
「まずは近づくまで、ひときわ大きなホウダンザメを込めておくか」
ライナが息絶えたホウダンザメを投網装置に詰める。ここだけ見れば、偵察船が目視したら「サメ漁をしている漁船かな?」と一瞬勘違いしてくれるかもしれないが、攻撃すればすぐにバレる。なので一発目が勝負だ。
そして――漁船にしてはあり得ない距離まで偵察船が近づいて偵察船の乗組員が現れ始めたところで。
「――今っす!!」
ミナトが最適な位置取りを取って横付けし……。
「てぇーっ!!」
投網装置に【聖盾】を張ったライナが勢い良くホウダンザメを打ち出した。
――バギャッ!!
とても魚類がぶつかったとは思えない音が偵察船二隻とローズベルト号しか居ない静かな海域に響く。直後、戦闘が始ま――。
らなかった。余りに唐突にサメを投げられたので偵察船の乗組員は唖然としていた。そのバギャッという音の間にヴィルヘルミナは相対している反対側から潜水し、密かに偵察船に近づくのだった。
旋回しながら二つ目のホウダンザメを詰めているローズベルト号を見て、襲撃だと気づいた一隻。急いで反撃に出ようとした瞬間、【鋭撃3】が船底から来て軽くパニックになる。勿論、攻撃したのはさっき潜ったヴィルヘルミナだ。ローズベルト号が旋回する間に水中から偵察船一隻に近づいていたのだ。
そしてローズベルト号が旋回し終えたところで再び投網装置と共に現れるホウダンザメの恐怖。
「えいっ! えいっ!」
【衝撃刃3】を船の壁に撃つフロマーシュ。壁が削れる音がした。
「撤退、さえ、すれば……!」
続けてエルが【炸光矢3】をマストに向けて放った。穴が空いていくマストの帆。
もう一隻の偵察船は異変に気付いて大きく旋回し、イニシアチブを取ろうとしてきた。ならばまず、損壊している一隻を撤退させねば。
「ミナトさん!」
フロマーシュが声をかける。
「分かってるっす! 絶対に護り抜くっすよ!!」
偵察船から小さな砲撃が放たれる。ローズベルト号は発進して、【聖盾】にも護られた。
「よし……続けて行くぞ!」
ライナの【晦冥の燐火】が偵察船へ降り注ぐ。動きを止めて応戦する偵察船へ、ヴィルヘルミナは船底で【鋭撃3】をハンマーブレイクさせ、大きなヒビが見えた。そろそろ浸水するだろうか。フロマーシュは投石機による攻撃をぶつけ、エルは相手の砲台に向けて【精密射撃4】を撃ち込んだ。
大きくダメージを受けた一隻が撤退を開始したのを見て、もう一隻はローズベルト号を破壊せんと砲撃を撃ち込んでいく。ミナトの操舵はゾーン状態に入っていた。
「皆さん!! 俺の集中力的にも次の攻撃が最後っす! 決めてやって下さい!」
ミナトがそう叫んだのを見て、全員――水中にいるヴィルヘルミナも感じ取っただろうか、次に接敵した時にライナは【夜剣】を撃つ。
「頼む、撤退してくれ」
フロマーシュはホウダンザメを撃ち込む。やはりバキャリと音がして大きくヒビが入った。その後、相手が連続した砲撃を撃ってくると身を挺して【ロンズデーライトシールド】で投網装置を護っていった。
ヴィルヘルミナは再び【鋭撃3】を水中から叩き込み、【スィフトスイマー】で離脱してローズベルト号へ合流した。
「これで、帰って、くれれば」
エルが【精密射撃4】をヒビの隙間から撃ち込み、物資に大きく穴を空けると、ローズベルト号にまだホウダンザメが残っているのを察して、この一隻も撤退していくのだった。
「……撤退したか!」
「……終わりましたね」
「船底からの攻撃、効いてました?」
「うん、凄く、効きました。悔いは、無い、です」
敵の戦略的撤退を見届けたジェラルダは、一息ついてから、大きく拍手をして褒めたたえたのだった。
「皆凄いわ!! 私達、ホウダンザメで追い払えたのよ!」
「それ以外の攻撃もあったっすけどね。疲れたっす~……帰りはゆっくりでいいっすか?」
へろへろになったミナトがジェラルダに問うと、ジェラルダはニッコリと頷いた。
「ええ、マイペースに帰りましょう! ……と言いたい所だけど、婆やが心配してるだろうから出来るだけ速度は出して頂戴ね」
「それ位なら承知っすよ」
太陽が少しずつ傾き始めた頃、無事ローズベルト号がフロルゾン港に着くと、婆やは嬉しそうに出迎えた。……ところで、この残ったホウダンザメはどうするのだろうか? それは、また別のお話。
マスターコメント
ショートシナリオ普通 報酬:標準4 / 4〜10人
2023年05月17日 16時43分48秒 公開
相談掲示板
ライナ・フレイヴァルツ、キャスターだ。 まずは成立すると良いのだが…、この間に一先ず状況を確認しておこう。 2隻の偵察船を追い払うために、ホウダンザメを獲って投擲する…と。 正気か……?いや正気なのだろうな。 ローズベルト号に備わってる機能としては、 ・ウインチ付き投網装置 ・小型投石機 ・巻き上げ式クレーン のようだ。 小型投石機に関して、前回の依頼での記載を見つけた。 「ダメージは普通の授恵者が小石を投げた程度ですが数発の連射が可能です。」 ただし、ホウダンザメについては表面も中身も硬いようなので 小型投石機を当てたところでどうだろうか…。 硬さ対策に関しては、【BS能力低下:物理防御:2】と【回避低下:25%】の用意がある。 私は魔法で攻撃できるからいいが…近接戦闘が主の者は海に潜るわけにもいかないし、 ましてや結構な数がいると聞く。遠距離攻撃がやはり必要か?
ウォーリアのフロマーシュ・ダイヤドロップと申しますっ! 参加していただける方が増えてくれれば良いのですが… ともあれ、相談出来そうなことは相談してまいりましょうっ。 ふむ、投石機は思ったよりは威力が控えめ、なのでしょうか? 一応、私も衝撃刃である程度は遠距離攻撃はできますが、そちらがメインの方には及びませんので、その投石機を利用はしていこうとおもいますっ。 あとは、投網がどれだけ頑丈か…サメがある程度暴れても大丈夫か、でしょうかっ。 あと、船団に対しても遠距離攻撃中心でいくか、乗り込んでいくかも決めないとですね… 撤退に追い込めば大丈夫なようですが、守りが必要な際はお守りいたしますのでっ!
エル、です。…シューター、です。 どうぞ、よろしく。 …ええと、ホウダンザメ、どうやって、捕まえたら、いい、でしょう、か…。 エサ?、とかで、おびき寄せて、投網、で、とか? >遠距離攻撃か、乗り込むか わたし、は、遠距離攻撃、の方、が、ありがたい、かも、です。
マーシュに、エルさんも。よろしくな。 あと一人、来てくれるだろうか…。 ホウダンザメは海に結構いるようだから、 呼び寄せる方法については特段考えてなかった。 ジェラルダさんにおびき寄せる為の餌をもらってみてもいいかもしれないな。 無力化した後に投網で捕まえるのが良さそうかな。 動き回れる状態で投網で捕まったホウダンザメに攻撃するとどうなるか…。 網が頑丈なら捕まえてそのまま攻撃でも良いかもしれない、そこは臨機応変にかな。 ホウダンザメを沢山投げ込む間に撤退してくれるのが一番だが、 無理に乗り込むこともないだろう。 遠距離攻撃で届く範囲で対応していくのがいいかと思う。
あと一人のようでしたので。 ヴィルヘルミナです。今回はよろしくお願いします。 水中用のスキルで撒き餌がありますので、そちらでおびき寄せる事にしようかと。 指定された場所に誘導しようと思いますので、後の事はお任せすれば大丈夫そうですし。 偵察船に関してはこちらは水中から攻める形になりますね。 地上で戦う装備ではありませんので。
ヴィルヘルミナさんありがとうな。 これで無事成立だ、宜しく頼む。 そうか水中用スキルというものがあったか…! どこで使う物かと思っていたが、この時の為だったのだな。 おびき寄せる手段もこれで問題なさそうだ。 ある程度纏めて攻撃できそうならメテオライト4、メテオライト3を打ち込んでおこう。
エル様とヴィルヘルミナ様も来ていただき、ありがとうございますっ! これで無事成立できましたので、ライナ様もお二人も、よろしくお願いいたしますっ! そして、撒き餌でおびき寄せる事ができるのですね! ありがとうございますっ! そして、相手の船には乗り込まず戦う事も承知いたしましたっ。 ホウダンザメと相手の船、どちらに対しても衝撃刃2と3に、備え付けの投石機も使っていきながら、 相手の船からの攻撃は、カバリングとロンズデーライトシールドを使ってお守りしていこうと思いますっ。
人数、揃って、良かった、です。 ヴィルヘルミナさん、どうぞ、よろしく。 おびき寄せ、も、よろしく、お願い、します。 …ええと、投網装置、で、ホウダンザメ、を、投げる、のは。 自分達、で、する、ん、でしょう、か? それとも、ローズベルト号、の、誰か、に…?
>ホウダンザメ 他に船員がいなければ、備えつきの装置でこちらが行う事になりそうですね。 私は水中から攻める予定ですが、念の為一応飛ばす行動は差し込んでおきます。
>ホウダンザメの投擲 一応、装置を使って遠心力で飛ばすのだろうなとは思っていたが 念のため魔法攻撃で飛ばす手助けをするとプレイングに明記しておいた。
ホウダンザメの投擲ですが、私は皆様より遠距離攻撃が強くない分、率先して担当していこうと考えておりますっ。 もちろん、皆様がそちらを利用したいのでしたら皆様のご希望を優先いたしますのでっ
皆さん、答えてくださって、ありがとう、ございます。 わたし、は、自分、の、遠距離攻撃優先、に、します、ので。 装置、は、よろしく、お願い、します。