【鬼哭】『征竜の巫女』の選択
真柄 葉
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シナリオID:2685
オープニング
この日、復興が進む街に、征竜の巫女ヒルルクが訪れていた。
「すまないな、また呼びたててしまって」
「ううん、気にしないで。それより、今度はどうしたの? また穴空いた?」
「いや、そうではない。実は先日、この街で復興を手伝ってくれていたゴブリン達に異変が起こってな――――」
リカルダ=C=アーレンスは以前のことを思い出し苦笑しつつも、ヒルルクに先日ゴブリン達の身に起こった先祖返りの事を説明する。
「巫女殿ほどの力の持ち主であれば、皇妃……いや、イダの呪縛を跳ねのける事が出来ると思ったのだ」
「いだのじゅばく? なにそれ」
首をかしげるヒルルクに、リカルダは更に世界会議で判明した事実を話した。
今のゴブリン達の知性は、ドン・ゴーフルの影響下にあってこそのものであり、イダの影響下に置かれた者達は、亜人であった頃のゴブリンに先祖返りを起こすというのだ。
「うーん、何だか難しい話ね。でも、そういうのはわたしの力じゃ無理かも」
「そうか、貴殿ほどの力の持ち主でも、イダの影響を上書きする事はできないのか」
「えっと、詳しくは話せないんだけど、そもそもわたしの力は征竜さまからお借りしているものなのね。だから、わたし自身の力っていうか格っていうのは、たぶんドンとかそのイダって人には及ばないわ。この問題が純粋な力で解決できるようなら、リカルダ、あなたがもう解決しているわよね?」
「……ああ。その通りだ」
「まあ、それでもいいならやってみる?」
そう問いかけるヒルルクに、リカルダは驚きを隠せなかった。
人の域を超える程に強いヒルルクの力は本人のものかと思っていた。しかし、どうやらそれは違うらしい。ヒルルクの本来の力がどの程度のものかはわからないが、征竜の力を借りているのであれば、あれほど強靭な彼女の力の理由も納得だ。
「いや、巫女殿がそういうのなら無理なのだろう……では、巫女殿に彼等を助ける手段はないという訳だな?」
「そうね、わたしじゃダメだけど、征竜さまならたぶん余裕じゃないかな」
「そうだな。格としてはこの上なく上位である征竜殿だ。イダやドンの呪縛など一息で吹き飛ばしてくれるだろう。だが、征竜殿が力など貸してはくれまい?」
「うん、そうね。簡単には貸してくれないかも。でも、征竜さまがこのことに興味を持ってくださるのなら話はべつ――――」
「興味か……世界の守護者である征竜殿が、ゴブリンの先祖返りに興味を持つかと思うと、難しい所かもしれないか――――うん? 巫女殿、どうかしたか」
思惑が外れ、どうしたものかと思案するリカルダがふとヒルルクを見ると、ぼうっと空を見上げている。
「巫女殿?」
「……あ、ごめんリカルダ、わたし用事が出来ちゃった。ちょっとリブラネスタに行ってくるわ」
「なに? 先ほどリブラネスタから来たばかりなのに、一体どういう事だ。用事があるのなら仕方がないが、折角来てもらったのだ、せめて一度ゴブリン達を診てやってくれないだろうか」
「ごめん、とても大切なご用事なの。すぐに戻らなきゃ」
突然の申し出に、リカルダは困惑した。
理由を聞こうとしても、「急いでいるから」と淡々と答えるだけ。
ヒルルクはリカルダやエスタルの事などもう視界にも入っていないのか、すぐにリブラネスタへ向かうキャラバンの馬車へ向かっていった。
「巫女殿の様子、ちょっと変じゃないですか?」
取り付く島もなく去っていったヒルルクと入れ替わる様に現れた副官のロルフがリカルダに問いかける。
「やはりお前もそう感じたか」
「ええ、なんというか。心ここにあらずでしたね。リブラネスタに一体何があるんですか?」
「それは私にもわからん。そもそも巫女殿は一体何を――――」
と、そこまで考えて、リカルダは先ほどヒルルクが一瞬だけ見せた様子を思い出す。
ぼうっと空を見上げたあの時から、ヒルルクの様子が一変したようだった。
「……ロルフ」
「はい?」
「早馬は出せるか」
「え? ええ、可能ですが……どこへ?」
「ヴィントへ、至急だ」
怪訝な表情を向ける副官に、リカルダは命を下す――――。
●
その日、帝国南部鎮守都市ヴィントへと早馬が駆け込んだ。
「……」
「殿下、リカルダ将軍はなんと」
執務室へ呼ばれたバルディオンが、主君へ問いかける。
レイウェストの手には、先ほど早馬で届けられたリカルダの親書があった。
「征竜の巫女ヒルルクがリブラネスタへ向かったと報告してきた」
「ヒルルク殿が? ふむ……リカルダ将軍は、なぜわざわざそのような事を早馬で知らせてきたのでしょう。いえ、彼女の事です、意味もなくそのような報告をしてくるとは思いませんが……」
「気付かないか」
「申し訳ありません」
親書を机に置き、レイウェストは改めてバルディオンを見つめる。
「リブラネスタは、ドン・ゴーフルの移送先だ」
その一言にバルディオンはハッと顔を上げた。
「まさか……ヒルルク殿がドン・ゴーフルを害そうとしていると、殿下はお考えなのですか」
「そうだ。ドン・ゴーフルは世界会議の場で語った。自分は『ゴブリンの神』だと。そして、征竜は私の目を通して会議を見ていたはずだ」
レイウェストはそう言って、右手の甲に刻まれた征竜の紋章を掲げて見せる。
彼自身、征竜から紋章を授かった『征竜の巫女』の一人だ。征竜はレイウェストの耳目を介し、世界を知ることが出来る。
「私は以前、竜の里で征竜に言われた。『神座に至らんとし 世に害を成すものを 殺せ』とな。その時はエフレムの事だと思っていたが、同時に『亜人どもの首魁に 崩堕の兆しがある 心せよ』と忠告されていた」
「……今、その亜人の首魁ドン・ゴーフルが神へ成らんとしている」
「うむ。世界の守護者たる征竜が、新たな火種となり得る神の出現を望むはずがない。そしてこれこそが、征竜の巫女ヒルルクがリブラネスタへ向かった理由だと私は考える」
「神座へ至る前に、ドン・ゴーフルを誅するために……」
「バルディオン、世界は思わぬ場所で動き出しているのかもしれないぞ」
息を飲むバルディオンに小さく頷いたレイウェストは、窓に切り取られた北の空を見上げた。
「……それをわかった上で、殿下はどう動かれるのですか。征竜の巫女として、その意思に従うのでしょうか」
「正直な所、決めかねている。だが、今ドン・ゴーフルを死なせるわけにはいかない。母上に抗うためにもな」
レイウェストは椅子から立ち上がり、改めてバルディオンに命じる。
冒険者へ協力を仰ぎ、征竜の巫女ヒルルクを止めろ、と――――。
解説
マスターより
リプレイ
「そこ行く馬車、お待ちください!!」
突然、草原に響いた大声に馬が嘶き、御者が慌て馬車を止める。
見れば街道の中央には、緑肌の偉丈夫が立っていた。
「ご無礼はご容赦を! そちらは征竜の巫女殿を乗せたキャラバンとお見受けいたします!!」
「ハリス?」
その大声は幌の中まで聞こえたのか、荷台からヒルルクがひょっこり顔を出す。
ヒルルクは馬車から飛び降りると、戸惑うキャラバンの面々に声をかけ、ハリス・アル・ターミルに近づいていく。
「突然のご無礼をお許しください、征竜の巫女殿」
「な、なによ、改まって。一体どうしたの?」
片膝をつき最敬礼する友人に、ヒルルクは困惑しつつ問いかけた。
「貴殿に申し上げたい義がございます。しばしお時間をいただけますか」
「え……あの、わたし急いでるんだけど……」
●
ハリスがヒルルクと邂逅するよりも数刻前。冒険者達は一足先にこの街道へ足を運んでいた。
「場所はこの辺りがいいんじゃないかな」
エルゼリオ・レイノーラが土木の知識を持って、街道から少し外れた空地を指さす。
「そうだな。この程度の距離であれば不審に思われることはないだろう」
長身のフェイサル・セイフも辺りを見渡し、問題ないだろうと頷いた。
「それじゃ急いで掘っちゃうね。あ、それから深さなんだけど、怪我させるのが目的じゃないし、最大まで掘る必要はないと思うんだよね。ついこの間もヒルルクさんが生き埋めになった事があったんだけど、あの時みたいに自力で脱出できないように、掘った穴に細工するとさらに効果的かも」
大型紋具を空地へ運びながら、トゥーリは返し板やクッション用の藁を置いて工夫するべきだと進言した。
空き地で紋具がうなりをあげる中、ハーヴィとフェイサルが石に渡した板の上で何やらやっていた。
「フェイサルさん、ちょっと乗ってもらえる?」
「うむ、こうか?」
「……ふむむ、ちょっとたわむなぁ。もう少し太いものが必要だね」
「そうだな、ある程度強度がないとバレてしまうだろう。どうせ強い衝撃を与えて落とすのだ、いっそ丸太を使ってもいいともうぞ」
「まるほど、わかったよ」
「お待たせしましたっ!」
準備を進める仲間達の元へ息を切らせたトーラがやってきた。
「ヴィルジニアさんへドンさんの事お願いしてきました。何とかしてみるそうです」
トーラの報告に、空地に居た者達が互いに顔を合わせ頷く。
「ありがとう、トーラさん。これで心配事が一つ減ったよ」
エルゼリオが礼を言うと、トーラは一時しのぎかもしれませんがと呟き作業に加わる。
黙々と作業を進める冒険者達。
その顔に、笑顔はない――――。
●
「ここでは通行の邪魔になります。少し場所を変えてもよろしいでしょうか」
「え……? いや、だからわたしは急いで」
「こちらです」
ハリスは有無を言わせず、街道脇へ彼女を案内する。ヒルルクは眉をしかめつつも、ハリスのあまりに真剣な眼差しに断り切れず、後をついて行った。
ハリスはどんどん街道を離れていく。
「ねぇ、どこまで行くのよ。わたしは急いで――――」
「お待たせしました」
いい加減しびれを切らせてヒルルクが声をかけた時、ハリスが立ち止まり振り返った。
そこは草原にぽっかりと開いた空地。そして――――。
「え、皆、こんなとこで何しているの……?」
何人もの見知った顔がいた事にヒルルクは驚いた。しかも、皆やけに真剣な表情で自分を見ている。
「ヒルルク様、いかなる用向きでリブラネスタへ向かっておいでですの?」
状況がわからずきょろきょろと辺りを見回すヒルルクに、歩み出たバンビが問いかけた。
「なんのって、征竜さまのお使いだけど?」
「そのお使いの内容を聞いているんですっ!」
首をかしげるヒルルクに、バンビの後ろからトーラが叫ぶ。
「……なに? それ、皆に関係あるの?」
「関係なら大ありだ。征竜の指示でリブラネスタに向かってるんだろ? ドンに用があって」
「だったら、なに。まさか邪魔するんじゃないでしょうね」
そんなヒルルクを試す様に問いかけたハヤト=ガラン=ヴォルファングに、突き刺すような視線が刺さった。
「そりゃ、あんたの返答次第だな。……なぁヒルルク、ドンに会って何するつもりだ? 茶を飲みに行くって訳じゃねーんだろ」
「あなたに話す必要はないわ」
「ないわきゃねーだろ。俺はゴブリンだからな」
そういうと、ハヤトは自分の角をコンコンと突く。
次々と投げかけられる言葉に、ヒルルクの眼が座った。双方、しばらくの間、無言のにらみ合いが続く。
「……ねぇ、これだけはちゃんと教えて。じゃないと取り返しのつかない事になりそうだから……征竜様はヒルルクさんに、なんて言ったの? ドンの所にお使いに行けって言われただけ?」
一触即発にまで膨らんだ沈黙を破って、トゥーリがヒルルクに話しかけた。
「ごめん、いくら友達のあなたでも征竜さまのお言葉をおいそれと伝えるわけにはいかないわ」
「……そんな言い方をされるとさ、わかっちゃうよ? ドンの所へ何しに行くかを」
「どうとってくれても結構よ。わたしはわたしのしなければいけないことをするだけだもの」
苦しそうに胸の前で拳を握るトゥーリに、ヒルルクは二度首を振った。
「では勝手に解釈させていただきますわ」
その言葉を逆手に取り、バンビが改めてヒルルクに物申す。
「皆はヒルルク様がドン・ゴーフルを弑逆に来たとでも思っているようですが、それは違いますわ。もし、神(仮)を殺したいのなら巫女なんて鈍足を使わさずとも、征竜さまのスーパーなお力で天罰を下せば済む話。さしずめ、ヒルルク様に課せられた使命というのも、ドン・ゴーフルが悪なりやと見極めろくらいの話でしょう」
「え、えっと……?」
「言わなくてもわかっておりますわ。今回もいいように使われているのでしょう? まったく……その境遇には同情を禁じ得ませんが、あんたも好きでやっている事でしょうから、多くは申しません」
「バンビ、一体何を言って――――」
「そんな不憫な巫女様に少しくらい手を貸してもバチは当たりませんわよね? ズバリ教えて差し上げますわ。ヒルルク様はリブラネスタへ赴く必要はありません」
「は?」
「ドン・ゴーフルの様子など見るに値しないという事ですわ。ヒルルク様、今この世界で知性を得たゴブリンが続々と怪物化している事はご存知ですわね?」
「え、ええ」
「世を混乱に陥れているのは、まさにその現象ですわ。ドン・ゴーフルがどうかなんて些末事。征竜様が世界の守護者を語るのなら、その解決にこそ力を割くべきでしょう。スーパーな征竜パワーで、この異常事態をスカッと解決してくださいませんか?」
バンビは圧倒されるヒルルクに向け、そして彼女の向こうにいるだろう征竜に向け語り掛ける。
「あのねバンビ、そういう事じゃないの。ゴブリンは怪物化してるんじゃなくて先祖返り――――本来の姿を取り戻そうとしているよ。それの何がいけないの」
「いけない事しかありませんわ。オレは1,2の3でアホになるゴブリンには戻りたくありませんの」
話は平行線をたどる。互いに主張を譲らず、にらみ合う。
「そもそも、巫女であるあんたが亜人であるマーメイドを囲っている事からしておかしくありません? ヒトにあだなす存在を保護するなんて蛮行を、征竜様が黙認されている理由がわかりませんわ」
「……バンビ、あなた何を勘違いしているの?」
「勘違いなどしていません。『世界の守護者』たる征竜様が――――」
「亜人が悪だなんて誰が決めたの? ヒトが善だなんて誰が決めたの?」
言葉を遮る様に呟かれたヒルルクの声に、バンビは口をつぐんだ。
「もういいわ。わたし、急ぐから」
大きくため息をついたヒルルクは踵を返す。しかし、元来た道を戻ろうとして、動きを止めた。
「……フェイサル、邪魔しないで」
そこには道を塞ぐ様にフェイサルが立っている。
「まだ話は終わっていない。皆、巫女殿と話をしたくてわざわざこの様な場を作ったのだ。話が受け入れられなくとも、その言葉に耳を傾けるのが友人というものだろう」
ヒルルクはフェイサルを睨み付ける。しかし、彼はそれ以上語らず瞳を閉じた。
自分は医者でもなければ、信仰の何たるかを語る資格もない。だが、これだけはわかる。この先に居るゴブリン達の王は、世を乱す病の薬となる存在だ。だからこそ、守らなければならない、大病に蝕まれつつある世界を救うために、そして、ヒトとなった友人たちを救うために。
フェイサルは無言で立ち続ける。ここを退くつもりはないと、意思表示する様に。
「……これ以上、何を話せばあなた達は納得してくれるの?」
そんなフェイサルの無言の圧力に屈したのか、ヒルルクは再び振り返り目の前に並ぶ友人達に問いかける。
「教えて、ヒルルクさんの目的を」
トゥーリはチクチクと痛む胸元をぎゅっと握りながら問いかけた。
聞きたくない。今すぐにでも耳を塞いでしまいたい。それでも、彼女から彼女の言葉でそれを話してもらわなくては、たぶん何も進まないし、解決しない。
そんなトゥーリの心情を知ってか知らずか、ヒルルクが口にした答えは――――。
「わたしの目的はドン・ゴーフルを殺しに行くこと」
その言葉に周囲の温度が一気に下がるように感じた。
それだけは彼女の口から聞きたくなかったと、何人かが唇を噛む。
重く沈む雰囲気の中、ヒルルクは虚空から巨槌を取り出した。それは無言の意思表示。言葉で解決できないのなら力でという脅しにも似た決意の表れだった。
「わかったら邪魔しないで。わたしはあなた達と戦いたくはないの」
巨槌を地面に突き立て、ヒルルクは友人達を睨み付ける。
「……やっぱり、か。今のヒルルクさんは”征竜の巫女”なんだね」
膨らむ怒気に皆が気圧される中、エルゼリオは呟いた。
いつか見たあの悪夢の事を思い出す。
あの時に見たヒルルクと、今の彼女がどうしようもなく重なって見える。征竜の為だと、使命に従い無感情に自分の命を刈り取った『征竜の巫女』と。
現実でもあの悪夢と同じ結末のなるのだろうか。
征竜への信仰の前では、自分の存在なんて路傍の石と変わらないのだろうか。
友人だと思っていたのに。絆を結べたと思っていたのに――――。
「それは、全部……ボクの独りよがりだったの?」
「な、なに、いきなり」
顔を上げたエルゼリオの瞳に深い悲しみを見て取り、ヒルルクは一瞬たじろいだ。
「ドンを殺さないでほしい。彼はこの大陸の未来に必要な人なんだ」
「……大陸の未来に必要? なんで、あなたにそんな事がわかるの」
しかし、ドンの話に戻した途端、再びヒルルクの眼がきつく座る。
「わたしもドンを殺す事が世界の平和になるとは思いません!」
「トーラ……あなたも」
ヒルルクは睨み付けていたエルゼリオから、トーラへ視線を移した。
「考えても見てください! 今、世界を混乱に落そうとしているのはイダ妃です! ドンさんはイダ妃に対抗するのに必要な人なんです! 冒険者のゴブリンが先祖返りをすれば、イダ妃の打倒に必要な戦力が減るんですよ! 世界が混乱する事を征竜様がよしとするとは思いません!」
トーラは必死に叫ぶ。
「わたしにできる事なら何でもします! だから、ヒルルクが手に入れたものを奪わないで!!」
北の空へ視線を向けて。それはヒルルクの耳目を通してこの場を見ているであろう征竜へ向けての言葉だった。
「……やめて。何を言ってるの、トーラ。誰に話しかけているの……!」
「やめません! ヒルルクは極北から出てから多くの人と交流して、沢山のものを得ました! わたしたち冒険者との絆やローレラウラの人達との親交、そして……ローラとだって!」
トーラは北の空に向けて叫び続ける。
「もし、ヒルルクがドンさんを傷付けてしまったら、それらの多くが失われます! そうなれば、彼女本人だって沢山傷付くんです!」
「やめなさい、トーラ。それ以上言うなら――――」
「言うならならなんですか! わたしを倒していきますか! あなたの中の征竜さまの存在に勝てるとは言いませんけど、わたしも……負けませんよ!」
北の空からか視線を戻したトーラが、キッとヒルルクを睨み付けた。
「……なぁ、ヒルルク。もしあんたの肉親とか大事な人を征竜が殺せって命令して来たら、流石に理由くらいは聞くだろう? 征竜さまラブなあんたのことだ、結局その命令には従うんだろけど、本当はやりたくねーだろ?」
拳を震わせてヒルルクを睨むトーラの肩に手を置いて、ハヤトが歩み出る。
「……あなたに、何がわかるのよ」
「何もわかんねーから聞いてるんだろ? なぁ、ヒルルク……いや、征竜さまよ。ドンを殺したい理由を教えてくれねーか。それで納得できるなら俺も賛成する。けどな、俺だって1,2の3でアホにはなりたくないんだ」
ハヤトがちらりと後ろに視線を向ければ、バンビもうんうんと頷いていた。
「何を言っても無駄よ。資格のないあなた達に征竜さまのお声は聞こえないわ」
「なら通訳してくれよ」
「嫌よ」
「んだよ、ケチくせーな」
そう言って口元を歪ませると、ハヤトは腰に差した獲物に手を添えた。
同じくして、ヒルルクも大地に突き立てていた巨槌を持ち上げる。
「待ってよっ!」
一触即発の両者の間に割って入ったのは、ずっと沈黙していたハーヴィだった。
無駄だと思うぜと呟くハヤトに代わり、ハーヴィがヒルルクに向かう。
「征竜の巫女ヒルルク。あなたは征竜の巫女の意見を聞いたの?」
「は?」
「あなたは僕たちの依頼主を知っている?」
そう問いかけられて眉をしかめるヒルルクに薄く微笑んでから、ハーヴィは続ける。
「征竜の巫女だよ、もう一人のね。僕はもう一人の征竜の巫女レイウェスト様からあなたを止める様に言われた。ねぇ、どうして同じ征竜の巫女である二人が意見を異にするの? それって、おかしいよね。征竜の巫女は、征竜様の僕であるはずなのに」
「……」
「ヒルルクさん、同じ巫女である二人で話し合いはできないの? 一緒に考えれば別の手段が思い浮かぶかもしれないでしょ?」
ハーヴィは余所行きの口調からいつものものへ変え、ヒルルクに訴えかける。
「……無理よ。彼は彼、わたしはわたしだもの」
「それは……巫女にも差があるって事?」
「……」
問いかけるハーヴィにヒルルクは答えない。
「もしさ……もし仮にヒルルクさんがドンを害すれば、君は追われる身となって、もうここにはいられなくなる。トーラさんも言ってたけど、今まで結んできたたくさんの縁を全部捨てることになる。それが君にとって……幸せな事だとは、僕には思えない」
「……それは、あなたが勝手に思ってる事でしょ」
「そうだよ、僕が勝手に思ってる事だよ。ヒルルクさんのことだって、ローラのことだって、僕が勝手にお節介してるだけ。でも、それの何がいけないんだ。僕は君が幸せになって欲しいと願ってる。君のことが大切――――」
「うるさい……」
「うるさいうるさいうるさいっ! わかったような事ばっかり言って! あなた達にわたしの何がわかるの! 征竜さまの何がわかるのっ! 世界の何がわかるっていうのっ!! わたしがこっちに来て3年経ったわ! あなた達が言うように、沢山の人と会って、沢山の縁や親切を貰った! だけど、それと同じくらい悪意も貰ったわ!! わたしは馬鹿だから気付けなかった事も多いけど、征竜さまはずっと見てらしたのよ! そして、判断されたのよ! 世界の守護者として、この世界に何が必要で、何が不必要なのかを!! わたしにあなた達の行動を止める権利はないわ! でも、あなた達に私の行動を止める権利もないはずよ!!」
溜まりに溜まった汚泥を吐き出す様に叫んだヒルルクは巨槌を振り上げる――――。
「ハーヴィ殿、お下がりを」
それでも食い下がろうとするハーヴィを制し、ハリスが前に出た。
「最早、これまで。我々にできる最善は尽くしました」
「で、でも……!」
下がろうとしないハーヴィを膂力で無理やり下がらせ、ハリスは背後の気配に声をかける。
「トゥーリ殿」
「わかってるよ」
「すみません……」
「謝らないでよ」
「……すみません」
背中に当たった温もりから聞こえた『ばか』の一声は、少し嬉しそうだった。
「はぁ……結局こうなるのか」
「ハヤト殿」
「やんぜ。流石に、退けねーからな」
「……貴殿の勇気に感謝を」
「そんな大層なもんじゃねーよ」
ハリスにハヤトが並び立つ。
「僕もやるよ」
「エルゼリオ殿……よろしいのですか」
「うん。なんとなくこうなる気がしてたから、覚悟はできてる」
エルゼリオはポケットの中に忍ばせた羽ペンをぎゅっと握ると武器を手に取った。
「ハリス!」
「フェイサル殿」
ヒルルクを挟んだ向こう側、フェイサルが声を張り上げる。
「私はここに立ち続ける。君の雄姿を……見届けるためにな」
「友よ……感謝を」
硬く強張った親友の表情に真の友情を見て、ハリスは頭を下げた。
「我儘な妹を持つと苦労しますね」
「トーラ殿」
「道を踏み外しそうになる妹を矯正してやるのも、姉の務めですから」
何処か吹っ切れた様子を見せるトーラが並び。
「……」
「ハーヴィ殿、無理をせずに。貴殿には他に役目があります」
「大丈夫です。『戦力』は一人でも多い方がいいでしょ」
ハーヴィがハリスの横に立った。
「お待たせしました、ヒルルク殿」
「……」
「我等、全力で貴殿をお止め致します!!!」
ハリスの宣誓と共に、戦いの火蓋が切って落とされた――――。
●
――キンッ!!
「ちっ! なんだそりゃ!!」
傷付けない様にと峰打ちで繰り出された神速の一太刀は、ヒルルクの身体へ届く前に弾かれた。
ハヤトは大きく飛び退き、距離を取る。
「これならどうですか!」
ハヤトに代わりトーラは短杖を掲げると、全力のエーテルの矢をヒルルクに向ける。【魔弾】は着弾と共に爆発を起こし、土煙を巻き上げた。
トーラが効果を確認しようと、土煙を凝視した瞬間、煙幕が弾けヒルルクが飛び出してくる。
「早っ……!」
快足を誇るトーラですら目で追うのがやっとの速度。咄嗟に杖を掲げ防御態勢をとるが、ヒルルクは容赦のない一撃を振り下ろす――――。
――――ガンッ!!
しかし、その一撃はトーラに届くことはなかった。
「はやく……逃げてっ……!」
盾でヒルルクの一撃を受け止めたエルゼリオが、トーラを救ったのだ。
だが、攻撃を受け止められたヒルルクはすぐに巨槌を握り直し、水平に薙ぎ払う。エルゼリオも盾を構え直そうと動くが、先ほどの巨槌の衝撃からまだ立ち直れておらず、その一撃をもろに喰らい、吹き飛ばされた。
「ヒルルク殿! 貴殿の相手は私だと言っているでしょう!!」
草原迄吹き飛ばされたエルゼリオから意識を逸らそうと、ハリスが大声で叫びヒルルクへ突進していく。同時に背後ではトゥーリとフェイサルがエルゼリオの救護に動いた。
背後に仲間達の気配を感じつつ、ハリスはヒルルクに盾ごと体をぶつける。
「なんと、重い……!」
「お、重くないわよっ!」
渾身の体当たりにも微動だにしないヒルルクへ漏らしたハリスなりの称賛だったが、何故か彼女の逆鱗に触れた。ヒルルクはハリスの巨体を両手で突き飛ばし、返す手で巨槌を握り直すと大上段から振り下ろす。
ハリスは咄嗟に盾で受け止めるも、その強烈な衝撃に吹き飛ばされた。
「背中ががら空きだっ!」
しかし、そのタイミングを待って、ハヤトが背後から襲い掛かる。まだ攻撃後の硬直が解けないヒルルクの背中に、蹴りの三連撃が叩き込まれた。完璧なタイミングの連撃にヒルルクはたたらを踏む。
「こんのっ!」
しかし、すぐに体勢を立て直し、着地したばかりのハヤトに向け巨槌を振りかぶるが――――。
「ハリス! ポイントだ!」
にやりと微笑んだハヤトに異変を感じ、ヒルルクが攻撃を止めて振り向くと、そこには盾を投げ捨て鍬を振りかぶるハリスがいた。
「征竜の巫女殿、お覚悟をっ!」
ヒルルクが咄嗟に槌を掲げ、攻撃を防ごうとするが、彼の攻撃は空を切り、地面へと突き刺さった。
「どこ狙って――――え?」
ハリス痛恨のミスを逃さず、ヒルルクが反撃を加えようとするが……そこにハリスの姿はなく、代わりに地面へ開いた大穴があった。
「わわっ!? お、落ちるっ!!」
「往生際が悪いですわ」
だが、懸命に残ろうとするヒルルクに向け、今までずっと気配を殺していたバンビが一撃をくれた。水平に呼び出した【アイアンウォール】が、ヒルルクの背中をトンと押したのだ。
「きゃぁぁっ!!」
これにはヒルルクも耐えられず、ぽっかりと開いた大穴へと落ちていった――――。
●
「うぅ、口に砂入った! なによこれっ!? どういう事よっ!」
落ちた途端、追撃とばかりに降り注いだ土砂に腰まで埋まり、更に出口まで蓋で塞がれた。
「ヒルルクさん、相談するって言ったよね、約束した、よね……」
「トゥーリ……?」
真暗闇の中、二つの気配を感じる。
「ワタシ、まだ相談されてないよ……? お役目だなんて言い訳で、逃げないでよ」
「……トゥーリ、これは相談するような事じゃないの。征竜さまのご意思なんだもの」
絞り出すように吐露した言葉に返されたのは、ヒルルクからの拒絶だった。
「トゥーリ殿、我々は言葉を尽くしました。そして、想いは叶わなかった。
ヒルルク殿……では月並みではありますが――――私たちも引けません。もし進むのであれば、我々を倒していってください」
ハリスの言葉に、闇からヒルルクの頷く気配がする。二人は固く手を結び、そして覚悟した。
巨槌が持ち上がる音がする。だが、衝撃はいつまでたって訪れなかった。
「ヒルルクさん……?」
不思議に思いトゥーリが闇の中で気配を探ると、ヒルルクが何かを呟いている。
「どうして、ですか……。なんで、今になってそんな、こと……いうんですか」
「ヒルルク殿、まさか征竜様とお話に……」
――ドスン。
暗闇の中、巨槌の落ちる音が聞こえた。
「わたし……いう事を、聞いて……友達とも……なのに……なんで……」
声は弱々しく、そして、小さくすすり泣く声が暗闇の中から聞こえた――――。
マスターコメント
ミドルシナリオ非常に難しい 報酬:多い8 / 6〜8人
2022年12月27日 14時13分44秒 公開
相談掲示板
シーフのトーラです。 ヒルルクが本当にドンさんを殺害するつもりなら、絶対に止めないとです! とはいえ、ヒルルクは征竜さまの加護を持っているのでどう止めるかは考えないとです。
ハリスと申します、どうぞ宜しく。 見知った顔が多く、大変心強く思います。 ヒルルク殿には征竜様の加護があり、そして彼女は誰よりも篤い信仰を持っています。 戦いにしろ説得にしろ、生半な覚悟では止めることは敵わないでしょう。 それでも、今動ける我々で何としても止めねばなりません。私も死力を尽くします。 この局面でゴーフル殿を失えば、もはやゴブリンの方々と他種族の断絶は決定的となる。 それは同時に、種族を越えて力を合わせるという我らのあり方すら揺るがしかねません。 そうなれば、世界を混沌に陥れようとする勢力――メドゥやイダ妃の思う壺でしょう。 ……征竜様であれば、おそらくその事はご存知の筈。 それでもなお、ヒルルク殿をゴーフル殿の元へ向かわせる理由は…私には考えが及びません。 しかし、もし…この一件で我々が征竜様から『試されている』とすれば。 ヒルルク殿への対応は単なる要人暗殺の阻止以上の意味を持つ可能性もあります。 >役割 説得ないし戦闘を行うにあたって、私はこの中で唯一の耐久型ですので、矢面に経ちます。 ヒルルク殿の攻撃を受けきれるとは思いませんが、他の方よりは可能性があるかと。 説得重点で対応する流れであれば、初手でキャラバンの方々へ早期に我々の存在を周知するため サウンドボマーを用い「そちらにいる征竜の巫女殿に要件がある」と伝えるつもりでおります。 ヒルルク殿は誠実に向かい合おうとする相手から逃げるような方ではありません。 こちらが正面から話し合いを望むのであれば、応じてくださる可能性は高いと思われます。
トゥーリだよ、よろしくね! そもそも論だけど、ヒルルクさんがドンさんを殺そうとしているかどうかって……レイウェスト皇子の推測だよね? まずはそこをしっかりと確かめてからじゃないと、いきなり決めつけて掛かると話がこじれるかもって思ったな。 「神座に至らんとし世に害を成すもの」って、ドンさんになり替わろうとしているイダさんとも考えられる訳だし。 ドンさんの影響力はこれまでもさほど変わっていなかった、むしろイダさんが出てきて弱まってきたぐらいな状況で、「俺は神だ」って今さら言ったから「じゃあ誅します」ってなるかな……っていう。 なので、手順としては「いきなり罠」「いきなり戦闘」っていうのは避けたいかな。罠とか仕掛けとくにしても、ある程度手前で一旦対話できるようにして、必要に応じて誘導って形を取りたいと個人的には思うよ。
キャスターのハーヴィだよ、宜しくね! んん、レイウェスト様の憶測だとして、だけど彼もまた征竜の巫女なのだから、その推測はかなりの確率で正しいと思うな。 死と共に偉人が神格化されるって言うのはあり得る話だし、だからこそ暗殺という形でその死を穢して神格化を阻もうとしてるのかも。 とはいえ、最初に対話を求める方向は僕も賛成。 いきなり弓引くことはしたくないし、ハリスさんも言う通り、ヒルルクさんは誠実に向かい合おうとする相手から逃げるような人では無いと思う。あと個人的にも伝えたいことがあるし。 ただ、ヒルルクさんは征竜様の言葉に盲目的までに従う人でもあるから、説得失敗した時のこともしっかり話し合いたいな。 ……言い難いけど、説得が失敗する可能性は正直なところ、かなり高いと思ってる。それくらいヒルルクさんにとって征竜様の存在は重いものだから。 人の根っこにある信念を揺らがせるのは本当に難しいことだよ。 ヒルルクさんは正面切って戦って勝てる相手じゃ無いから、何かしら策は考えたいところだよね。 不意打ち出来れば良いのかなぁとは思うけど、今のところ具体策は浮かばないな……。 個人としてはBSを付与しまくるのも手かな?とは思ってる。他の人の動きに合わせて色々考えてみるね。
フェイサル・セイフ、剣とヒーラーとしての術を少々使う。宜しくお願いする。 さて、まるで悪夢が現実になったかの如き状況ではあるが。 『こちらの話が全く通じない』という事態も想定しつつ、巫女殿と話をするというのは肝要に思える。 トゥーリの言うように我々が彼女の目的を勘違いしている可能性は十分考えられるし、 状況説明を聞く限り、同じく巫女であるレイウェスト殿下ではなくヒルルク殿にだけ此度は直接的な命が出た、ような風なのも気になるな。 そのうえで、いざ戦闘が避けられぬとあらば…… 文字通り容赦無く、死力を尽くして戦わなければ我々自身の命すら危ういのだろうな。 巫女殿は高位のヒーラーでもあるし、罠なりスキル等全て活用してでも短時間で討ち取る方法を考えるべきだろうか。
ヒーラーのエルゼリオ・レイノーラです。どうぞヨロシクね! 征竜様が以前、神座に至らんとするドンを『崩堕の兆し』と表現したって事は―― イダ皇妃を含めて『新たな神となり得る存在は全て敵』って認識してる可能性は高いかな、と。 征竜様が新たな神を敵視する理由は分からないけれど……。 >ヒルルクさん対策 まともに正面からやりあったら、多分、勝算はゼロだよねぇ~。 かと言って説得を成功させるのも至難なカンジ。 まずは説得を試みて、駄目だった時は罠(落し穴とか)に嵌めて無力化を試みる……くらいしか、今の所は思い付かないかも。
>策について やはり直接戦闘は厳しい、という意見が大多数のようで。私も同感です。 以前一触即発の状態になりましたが、まるで歯が立つようなものではありませんでした。 現在到達できる最高の地点にいる方々が総力を結集すれば万が一、といったところでしょうか。 参加者の皆様の構成を見るに、お世辞にも配分も戦闘向けではないようです。 しかし、ヒーラーの方が多いですから…もし死にかけても助かる可能性はありますね!( 冗談はさておき、策と言えるほどのものかは微妙なところですが…腹案が一つ。 さる情報筋から聞くところによると、以前ヒルルク殿は「落盤に巻き込まれ行動不能になった」 という経験があるようです。あれ程の力の持ち主であっても、10mも垂直に跳躍するような ことはなかなか難しいようですね。なので、それを活用できるかもしれないと思った次第。 つまりは、最近出回りだした「穴を掘る紋具」で10m以上の深さの穴を作り、巧妙に偽装。 位置としては街道の狭い場所の真中を封鎖するような場所が良いでしょう。 その上に私が立ち、もし交渉が決裂するようならば「せめて私を倒してから行って欲しい」と 訴えかけます。前述したように彼女は向き合おうとする相手から逃げるような性格ではなく、 何より私一人倒すくらいならば造作もないでしょうから、それで良いならと殴りかかる筈です。 あの大鎚で。 そして受けて踏ん張った私ごと落とし穴が起動し、落下。 あとは皆様でマジカルポケット内に詰めておいた土砂や石を一気に流し込めば少なくとも行動を 封じることはでき、水を注げば溺死も狙えます。……無論、最後の手段ではありますが。
>説得について こっちに関しては、実はちょっと考えていることがあって。 ヒルルクさんって、レイウェスト様も征竜の巫女だってことは知ってるのかな? 知ってても知らずとも、二人の征竜の巫女の考えに相違があるという点は、ヒルルクさんを踏み止まらせる材料のひとつになるんじゃないかって、そう思ってて。 加えて今、彼女が庇護している人魚の件もあって……もしヒルルクさんが離反したら恐らく、この人魚は殺されてしまうと思うんだ……。 この話は、今まで人魚と縁のある人が伝えた方がより響き易いと思うから、出来たら僕も説得メインに回らせて欲しい。 正直どんな言葉が響くか分からないから、説得の言葉そのものは各々持ってて良いと思ってるよ。 >策について ハリスさんの案、面白いなって思ったよ。 確かにヒルルクさんは土砂に生き埋めになったことがあるね。足止め案としてはアリだと思う。 その依頼は僕も参加してて、その時に穴掘り紋具を入手して持ってるから、穴を掘ることは出来るよ。あれ一依頼中1回しか使えないから、掘り起こすことまで考えるならグレイウォッシャーはもう一つあった方が安心だけど。 ただ、これ、ハリスさんも巻き添えになっちゃうよね……? その辺は大丈夫かなって懸念はあるよ。 あとヒルルクさんが死ぬことは避けたくて、戦闘不能レベルに持って行ければ十分過ぎると思うから、溺死を狙うのは流石にちょっと……かな。
わたしもヒルルクの行動を確認した上で、説得(場合によっては腕ずくでも)するつもりです。 人魚のローラのことはわたしも考えましたけど、リブラネスタでヒルルクが凶行に及べばせっかく手に入れた場所も失ってしまうでしょうし、そうならない為にも止めないと…! レイウェストさまが征竜さまの巫女と言うか、何らかの繋がりがある事はヒルルクも知っている筈です。 竜の里への案内はヒルルクでしたし。
>溺死はちょっと ええそれは勿論!!あくまで最後の!!手段としてあるというだけです!!( 私とて彼女を殺したくなどありません。本来ならばこんな卑劣な罠にかけることもしたくない。 恐らく征竜様からもこの非道卑劣への罰が下るでしょうが、彼女を止めるならば覚悟の上です。 >落ちるのでは? 無論、共に落下しますがそれは彼女を欺いたことへのケジメとして受け入れるべきでしょう。 それに穴に落ちたという状況を理解すれば私にトドメを刺すより脱出を優先させるはずです。 「詰み」に嵌ったと理解して頂ければ、穴の底で話し合いもできるかもしれませんし。 >人魚ローラ そうですね。彼女の生命を救ったのもヒルルク殿でした。 であるならば、救った生命に責任ある行動をすべきと訴えることはきっと響くと考えます。
確かにヒルルクさん、レイウェスト様が征竜様と関わりあること自体は知ってそうだね。 レイウェスト様も巫女だって知らなければ、驚いて一旦止まるかもだからベストなんだけどなぁ。 >落とし穴 ハリスさんが諸共落ちるのを承知の上なら、ヒルルクさんもまさか自分が落とし穴の上に立ってるだなんて気づい難いだろうし、良さそう。 落ちた後は土砂を更に上から落とす以外にも、単純に上から蓋するだけでも効果ありそうな気がする。 良ければグレイウォッシャーで穴を掘るのは僕がやるよ。恐らく上物部分の偽装に時間が掛かると思うから、掘る時間は短いに越したことないかなって。 蜘蛛糸ロープを命綱にはするけど、良かったら掘った後に一旦外へ引っ張り上げて貰えると嬉しいな。 問題はどういう風に上物を偽装するかだね。あと大きい衝撃を与えないと落ちないようにするなら、念の為ヒルルクさんの一撃と同時にハリスさん自身も地面に一撃加えれば、より確実に落下出来るかな? 落とし穴以外に、他の案もあれば色々併用出来ると尚良いんだろけど、今のところは浮かばないな……。 >人魚のローラ 場所を失うだけで済めばいいけど、現状、人魚の場所ってヴィルジニアさんに知られちゃってるからね。 今のローラはヒルルクさんだけが頼りだから、そのヒルルクさんが敵対すれば必然的にローラも……。 有効そうだと再確認出来て良かった。勿論、これだけじゃ説得材料としては弱いけど。
助けた命には責任を、か。 ……確かに、それは本当に大事だな。 >落とし穴戦術 ……ハリス、お前はもう少し自分を大切にするべきだ。 もう、お前一人の体でも命でも無いのだからな。 ……と言ってはみるものの、他に具体的な案も浮かばん以上はその線で進めざるをえまい。 そこで思ったのだが、ただハリスを単身で巫女殿と相対させるというのは…… あちらから見ても状況的に少々不自然に過ぎる、あからさまな罠だと気づかれそうだと思う。 つまり、必死になって彼女を止めに来たはずの我々が全員でかかってこないのは何故だ、とね。 だから、私のように控えているように振舞う者の側でもその辺りは一芝居打って見せる必要もありそうだ。 具体的には……『止められて何とか抑えてはいるが、今にも飛び掛かってきそうな距離と気配を保っている』等の。 ついでに、そういう姿勢を見せておけば巫女殿が【光縛封】等で身を守ろうとしても対処に動き易くなるだろう。 後は……そうだな、事前の準備は時間も押しているしできる限り大人数でやった方が良いのだろうが。 その後の戦闘開始に備えて姿を隠しておきたい、という者はいるのだろうか。
>落とし穴作戦 ひとつ確認。どこに穴を掘るの? 街道の真ん中? 個人的には周りに木があれば落ち葉でカモフラとかもやり易いんじゃ、とは思うけど。 >一芝居 芝居ってゆか、説得失敗したら力尽くで止めるつもりだから、戦闘体勢は取るよ。 最初はハリスさんの近くにいるけど、戦闘ってことになるなら穴から離れるつもり。 僕はキャスターだし、間合いを取る為に後退するのは不自然じゃないと思うんだ。 >戦闘開始に備えて姿を隠す これ、僕も気になった。誰かいるのかな? 僕自身は説得に大半のリソース割くから、戦闘面では正直役に立たないかもで、もし隠れる人がいるなら頼りにしたいな。 >個人行動 先ずはグレイウォッシャーで穴を掘ってカモフラージュ ヒルルクさんのリブラネスタ行きの意図を確認して、ドンを害する気なら説得 失敗したらハリスさんの落とし穴発動を待って、マジカルポケットから砂利出して落としたり、アーケインで穴の周辺を囲んだりするつもりだよ。
ちょっと考えたんですけど、ヒルルクを通して征竜さまを説得出来ないでしょうか? ヒルルクの見聞きするものは征竜さまに繋がっている筈ですし、直接考えを伝えることは出来ると思います。 ここでヒルルクを止めても根本的な解決にはならないならドンさんの安全は確保できない気もするんですよ。 レイウェストさまを操ったり。竜の里から信者を送り込むとかヒルルクを拘束できても他に方法はありそうですから。
>落とし穴の場所 ●場所 リブラネスタの郊外。街へと続く街道の一つです。 周囲に目立った遮蔽物はなく、草原が続いています。 …とありますので、木は無さそうです。 キャラバンに同行しているので、話があると連れ出して街道脇に誘い込む想定だったんですけど、そこに前もって穴を掘るということでどうでしょうか? >姿を隠す わたしはヒルルクの意図を確認するつもりなので最初から姿を表していますね。
>征竜様の説得 そうしたいのはやまやまなんだけど、正直、ヒルルクさんすら説得出来るか難しい現状、征竜様を説得するなんて夢のまた夢かな……って思うよ。 挑戦すること自体はいいんだけど、ヒルルクさんを説得出来ないんなら、征竜様はもっと無理だと思う。だから、そのつもりで話すことになってもいい、って言うなら止めないよ。 今回は失敗しても、ちりも積もれば山になる、ってこともあるかもしれないしね。 >落とし穴の場所 あーそっか! 見落としてた! トーラさんありがと! 街道脇で大丈夫、かな? 土の道ならカモフラし易いけど、草原だとカモフラしても目立つかもだね。その辺どんな感じなんだろ。 穴掘るとこの地表を削って、芝生っぽいものを作って後から被せて、更に周囲と馴染ませて……って作業が要るかも。 落とし穴を隠す為の、隠蔽スキルを持ってこうかなって思ってるよ。
ホリーさん、いつもお疲れ様です! ギリギリになっちゃってごめんなさい! 質問したいです! もし気づいたら答えて貰えると嬉しいです。 Q:リブラネスタ郊外の街道はどんな感じになってますか? 土の道なのか、それとも石畳の道なのか知りたいです。 あと、道の周囲はずっと草原、って認識であってますか?
ううむ、実質的に最終日になってしまいましたが、まだ顔を見せていない方も多いですね…。 一先ず今できる範囲内でなんとかするしかなさそうですが、やや不安でもありますか…。 >フェイサル殿 ええ、承知の上です。無為に死にはしませんとも。 >作戦 特に反対は出ないようですから、一先ず落とし穴作戦をもとに全体の流れを作ってみました。 宜しければご参照下さい。 1:街道が狭まる場所の中央部に紋具で落とし穴を設置 (複数使用し面積拡張&壁面に油などを塗り容易に登れないよう工夫) 隠蔽スキル等を使用し十分な偽装を施す 【歩いて上がっただけでは落ちないが大衝撃で作動】するよう仕組む 2:全員で街道の中央に陣取り待機 キャラバン隊が来たらサウンドボマーで呼びかけヒルルクを出すよう願い出る 3:街道を封鎖したままヒルルクを迎える ハリスは彼女に見える位置から落とし穴の上まで歩いてそこで待機 何の目的でリブラネスタに向かうのか問い、ドンへの害意が確定的ならば各々が説得に入る 4:交渉が成功するようなら彼女と共にエスタルへ帰還 5:決裂した場合は彼女の前に立ち塞がる ハリスが「覚悟があるならばせめて自分を倒して行って欲しい」と挑発 6:大槌による攻撃を受け止めることで落とし穴を作動させヒルルク及びハリスを落下させる 7:上に残った者はヒルルクの登攀を妨害、ハリスはトドメを刺されない限り説得を続ける 以上のようになります。もし何かあればできるだけお早めに申し伝えて頂ければ…!
ハリスさん、作戦読んだよ。その上でいくつか。 >1.落とし穴設置 >複数使用し面積拡張 ここだけど、前にも言った通り紋具はシナリオ中1度しか使えないんだ。 僕以外にも誰か持ち込む人が居ないと成立しないけど、そこは大丈夫? > 6:大槌による攻撃を受け止めることで落とし穴を作動させヒルルク及びハリスを落下させる ここはヒルルクさんの攻撃だけでちゃんと落ちるか、若干心許ない気がするな。 ヒルルクさん以外の攻撃も入れた方が確実だと思う。 例えば、ハリスさん自身も攻撃する素振りを見せて、ヒルルクさんに攻撃すると見せかけて地面を叩く、とかね。 取り急ぎ、気になったところはこんな感じ。 気づいたことがあればまた知らせるね。
>ハーヴィ殿 反応をありがとうございます。 >落とし穴について >>複数使用 トゥーリ殿が2つほど所持していますから、それをお借りしようと思っておりました。 >>起動条件 はい、私も起動用の攻撃は行うつもりでおります。ご指摘ありがとうございます。
わたしも通じる可能性は低いとは思うんですけど、ヒルルクへの説得をかねて一緒に征竜さまへ問いかけて見るつもりです。 どちらにしても行動の大半がヒルルクへの対応(戦闘含む)で埋まっちゃいましたし。
ご質問ですね、お答えしますっ。 Q:リブラネスタ郊外の街道はどんな感じになってますか? 土の道なのか、それとも石畳の道なのか知りたいです。 あと、道の周囲はずっと草原、って認識であってますか? A:今回、ヒルルクさんを待ち伏せる予定の場所は、他に被害が及ばないようにするために、周りに何もない草原をチョイスしてあります。ほとんど起伏の無いなだらかな丘陵(草原)に、馬車がすれ違える程度の街道が走っているイメージですね。街道は踏み固められた土です。 解説にあります通り、別にこの場所でしかダメという訳ではありません。どこか林の付近でもいいですし、川沿いでも構いません。あまりに特殊な地形(大峡谷とか火山地帯など)でない限りは、ご指定の場所があると思いますよ。 大変なご依頼ですけど、どうか頑張ってくださいっ!
説得派が多いようですわね。 もちろんわたくしも説得いたす所存ですわ。それも最速で。 落し穴についてはお任せしますわ。
ホリーさん、回答ありがとうございました。 そしてハリスさん、お返事ありがとう。 今日のお昼出発で正直詰めてる時間がもう無いから、穴を開ける場所はハリスさんに任せるけど、個人的には木とかが周囲にあった方が落ち葉とかで隠蔽し易いとは思う。 踏み固められた土の街道なら、掘ったらやっぱそこだけ目立っちゃうと思うから……。 こっちのプレはハリスさんの指定位置に合わせて、ってしとくね。隠蔽スキルは僕も持って行くから、上手く行くことを祈りたいな。 どうか無事作戦が成功しますように!
前回の発言から間が空いちゃってゴメンね…! >1.落とし穴設置 >複数使用し面積拡張 ボクも【穴掘り紋具「グレイウォッシャー」】を持って行くよ! 念の為、【建築・土木】スキルも持って行くね。 >その他 基本的にはヒルルクさんと対話して説得を試みるカンジになるよ。