父的ビフォーアフター

革酎

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シナリオID:2627

オープニング

●父、思い立つ
 フィルエス大森林は基本的に気候が穏やかで、年中暖かい為に寒さに凍えることはない。常春の森というにふさわしい環境であるとされている。
 が、場所によってはそうでもないところもある。東の山々を越えて、シルトラース帝国からの寒気が流れ込んでくるところは、多少はその影響を受けることもある様だ。
 森の賢者フェアロス・アーラ・アスプロスが木造の自宅を構える大森林内の辺境は、帝国からの寒気に余り強い影響を受けてはいないものの、矢張り秋から冬にかけては少々気温が下がる日々もあるらしい。
 それにここ最近、屋内が手狭に感じる様にもなってきた。
 というのも、孤児を連れて帰ってきては自身の手で育てるという生活を長年続けている為、結構な数の『子供達』が彼の自宅で生活している。
 もう良い加減、改築乃至改修を考え始めても良い頃だろう。
「……矢張り、全体的に狭いですね。隙間から寒気が流れ込んでくることもありますし……」
 とある秋の日の夕刻、自宅の玄関前で腕を組んで佇むフェアロス。中からは元気な子供達の笑い声が、そこかしこから響いてくる。が、時折家具に足をぶつけたりして、ギャン泣きしている子も居たりする。
 矢張りどう考えても、狭い。
 家具の置き場も考え直さなければならないし、そもそもそれらの家具の傷みも結構激しい。買い替えるか、補修するか、或いは作り直すか。
 今までは子育てやエーテル研究の忙しさにかまけて、つい見て見ぬふりをしてきた住居問題。だが、もうそろそろ本気で真正面から向き合う頃に差し掛かっているのかも知れない。
「逃げてはなりませんね。これはもう、やるしかないでしょう」
 自らに語り掛ける様な調子で、うむと頷くフェアロス。
 明日から資材の調達や設計図の引き直しなど、色々と忙しくなる。年長の子供達にも、何かと手伝って貰うことになるだろう。
 これからも、自分達が住む家なのだ。
 どうせなら皆で、納得いくまで徹底的に改修しようではないか。

●娘、匠を連れて帰省
 フィルエス大森林内の辺境地へと帰省途中、コルネリウス・アーラは思わぬ人物とばったり出会った。
 元帝国魔導院エスタル支部長クライス・アクバーだった。
「奇遇だな、歩兵団長。これから帰省か?」
「クライスさん、こんにちは。はい、父から手紙を貰って、ちょっとお手伝いにと思いまして……クライスさんは、今日はどちらに?」
 昼前の穏やかな陽射しが降り注ぐ深い森の中の馬車道で、ふと足を止めて立ち話に興じるふたり。
 コルネリウスは自宅改修に臨むという内容の手紙をフェアロスから受け取り、それならば自分も何か手伝おうと考えて、これから里帰りしようとしていたところだった。
 友人達にも声をかけており、いずれ集まってくるだろうとの由。
 それに対しクライスは、それは丁度良いと珍しく相好を崩した。
「先日、君や他の冒険者と一緒にクリーパー共を退治した際、俺は別件で少々急ぎ気味にヴィントに戻ったものだから、アーラ師にはちゃんと御礼や挨拶が出来ていなかった。それで改めてご機嫌伺いにと思ってね」
 コルネリウスがちらりとクライスの手元を見やると、大きな手提げ袋を携えている。曰く、シャルガネ名物の餡子菓子や団子等の甘味を手土産に、フェアロスの宅を訪れようとしていたらしい。
「エスタル復興の際には色々と土木建築にも手を出したからな。その時の経験が活かせるかも知れない」
 そんな訳で、コルネリウスとクライスは連れ立ってフェアロス宅を目指すこととなった。
 クライス曰く、エスタルではリフォームの匠と呼ばれたこともあったらしい。本当か嘘かは分からないが。
 一方のコルネリウスは、自分にも何か手伝えることがあれば何でもやろうという考えだ。
 元帝国魔導院エスタル支部長とロモズ歩兵団の現団長。普通に考えれば大勢の部下を従えて陣頭指揮を執る様な立場のふたりだが、個人宅のリフォームに自ら手を貸そうというのだから、それはそれで面白い絵面になるかも知れない。
 そうこうするうちに、左右から迫る樹々の壁が少しずつ開けてきた。
 ふたりの視界に、エルフ集落の静かな佇まいが飛び込んできた。

解説

状況:  PCの皆様はフェアロス・アーラ・アスプロスさんの自宅に、既に到着した時点からスタートして頂きます。  基本的な状況はOP本文にある通りです。  アーラ宅で何をするかは各自の自由です。  家の内部や家具の補修、子供達の相手、料理等手掛けるなどして、のんびりとした一日をお過ごし下さい。 NPC:  NPCとしてクライス・アクバーが、EXCとしてフェアロス・アーラ・アスプロスが登場します。

マスターより

 皆様、こんにちは。  子沢山な森の賢者フェアロス・アーラ・アスプロス師の自宅改修に関連するショートシナリオRをリリース致します。  自宅や家具を改修中のアーラ師、それを手伝うクライス先生、そして大勢の子供達。  そんな中でどの様に彼ら・彼女らと関わるのかは皆様の自由です。  穏やかな(場合によっては超忙しい)一日をご堪能下さい。

リプレイ

●張り切る者と訝しむ者
 鬱蒼と茂るフィルエス大森林の深い樹々の合間に、木槌を打ち付ける軽快な音がリズム良く鳴り響く。
 森の賢者フェアロス・アーラ・アスプロスやその子供達が住まう木造家屋の屋根の上で、ねじり鉢巻きを締めた青いツナギ姿のエルフ娘が、シャルガネの技法で製造された屋根瓦をテンポ良く屋根板に打ち付けていた。
「あの……追加の木材と、屋根瓦、こちらに、置いておきますね……」
 軒下から、資材を調達してきたリディリディ・トゥラ・イェレミースが屋根上で作業しているエルフ娘に呼び掛けた。青いツナギの作業者――サフィラ・アズラク・ナハルハルアリーブは、おー、ありがとー、と汗を拭いながら笑顔を返した。
 リディリディの傍らには、ミゼリア・L・ステュクスが静かに佇んでいる。リディリディと一緒に、近隣の木材製造場から補修用の資材をここまで運んできたのである。
 ミゼリアは表情を変えず、淡々と木材を指定の置き場へと積み上げてゆく。が、その内心はテンションマックスのアゲアゲ爆上がり状態だった。
(こ……こ、ここ……これが……でんせつの、ゆうしゃ様の、ご実家……!)
 ミゼリアにとっては、目の前の家屋を里帰りの実家とする壁エルフのお姉さんことコルネリウス・アーラは、憧れの存在だった。誰よりもコルネリウスを敬ってやまない自分が、まさかそのコルネリウスの実家訪問を果たすことになろうとは、これ以上の僥倖は無いとまで思っていた。
 しかし感情を表に見せることが無いミゼリアは、物凄く淡々と作業に集中している様に見える。サフィラもリディリディも勤勉なホムンクルスだと感心するばかりであったが、ミゼリア自身はもう有頂天の極みだった。
 すると屋内から、白い紙質の図面を手にしたハヤト=ガラン=ヴォルファングがひょいと顔を出し、屋根上のサフィラに何かを問いかけた。どうやらフェアロスから借りた書斎で、リサ・ベイカーが漆喰の発注書を書き上げつつあるらしい。
 しかしサフィラも、補修箇所の全体像を把握している訳ではない。
「クライスさんに訊いてみてよ」
 今回、フェアロス宅のリフォームに協力している元帝国魔導院エスタル支部長クライス・アクバーなら大体のことは分かっている筈だ。諸々の細かい数字はほぼクライスひとりで計算している。
 そうかとハヤトは頷き返し、再び屋内へと引っ込んだ。
「っていうかさぁ、ハヤトも早く手伝ってよね」
 などと文句をいいながらも、補修を進める手は止まらない。サフィラは改めて、この大きな木造住宅を俯瞰する形で眺めてみた。
「それにしても、ホント年季入ってる。コルネや子供達を見守ってきた証だねっ」
 これからもまだまだ、この家には活躍して貰わねばならない――サフィラは、気合を入れ直した。屋根が終わったら次は外壁だ。手を付けなければならない箇所は多い。
 リディリディとミゼリアは、次は漆喰に必要な資材の買い出しへと向かう。その際、ミゼリアは屋内から響く子供達の笑い声に、ふと視線を向けた。
「きょうだいの方々は……エルフでは、ない……のですね」
 純粋な疑問に小首を傾げるミゼリア。
 リディリディはそうですね、と曖昧に頷く。余り詳しく聞いた訳ではないのだが、フェアロスは多くの孤児を人種問わずに連れ帰ってくるらしい。実際コルネリウスの姉だという女性は半獣人だったし、今リフォーム中の屋内で駆け回っている子供達も、エルフ以外の人種が少なくない。
 つい以前の人見知りが顔を出してしまい、コルネリウスの背後に隠れる様にしてフェアロスと挨拶を交わしたリディリディだったが、その際も彼女は、雑多な人種の子供達が何の疑いも抱かずに、フェアロスをお父さんと呼ぶ姿を目にしていた。
 子供達は皆一様に幸せそうで、父との容姿の違いなど全く気にしていない素振りを見せていた。
 ミゼリアもフェアロスとは挨拶を交わしたが、全く別のことを考えていた為、周辺ではしゃぎまわる子供達の様子は余り気にしていなかった。
 その別のこととは――。
「コルネリウスさんのお父さんのは、とても大きい、とのことでしたが……」
 何が大きいのか、ミゼリアにはよく分からなった。確かにフェアロスはそこそこ背丈のある方だったが、何か別のことを指している様な気がしてならない。
 その点についてはリディリディも、よく分からなかった。
「身長以外に、何か大きいといわれる要素は……ありましたでしょうか?」
 色気よりも食い気、大きいものは肉料理のメインディッシュだけで十分だというリディリディにとって、フェアロスの何が大きかろうが、どうでも良かったのかも知れない。

●賢者の子供達
 発注書と概算計算書を手にしたリサは、裏庭で家具の手直しに取り掛かっているコルネリウス、クライス、フェアロスの三人の元へと歩を寄せて行った。
「あ、それってベビーベッドですか?」
「はい。これは、私が赤ちゃんの時に使っていたものですね」
 フェアロスと一緒に傷んでいる箇所を補修していたコルネリウスは、父が若木を削って作ったという話を姉から聞いた、と付け加えた。
 周辺には他にも、補修が必要な木製玩具が散らばっている。昔を懐かしみながら、かつての思い出を消さない程度に新しく補修を加えてゆくのが、何となく楽しい。
「コルネさんにも、そんな時期があったんですねぇ」
 冒険者としてはトップクラスの戦士で、とても頼れる盾役だ。巨大な魔獣相手にも怯まぬ姿は本当に凄いとリサが続けると、フェアロスが穏やかな笑みを返した。娘以外のひとから、その活躍ぶりを聞けるのが楽しくて仕方が無いらしい。
 そんなコルネリウスも、幼少の頃は色々やんちゃだった。家の中を落ち葉だらけにしたり、父の研究室でかくれんぼをして叱られたりなど、楽しい思い出は語り始めればキリが無い。
 今でこそパンクリアース学園でリサと共に生徒会役員を務めたり、見事なダンスを披露したりもしているが、子供の頃は元気一杯に家の中ではしゃぎ回っていたのだろう。
 その時、裏庭に面する居間から、子供達の歌声が響いてきた。
 リフォーム作業中、子供達の面倒を見てくれているララノア・グラヌローザが、子供達と自分が知っている歌を教え合っているらしい。ララノアと一緒になって子守役を買って出ていたクローリカも、子供達と手を繋いで楽しげに踊っていた。
 当初は変に気合を入れていたララノアだったが、子供達と接するうちに自然と緊張感がほぐれ、クローリカ共々笑顔を見せて遊び回る様になっていた。
 やがて、何人かの子供がお腹が減ったと騒ぎ出した。そういえば、おやつの時間だ。
「クライスさんがお持ちして下さったシャルガネのお菓子で、ひと息入れましょうか」
「うん、そうだね。頼んだよ、コルネ」
 フェアロスが頷き返すと、クライスも鉋でベビーベッドの脚の角を黙々と削りながらサムズアップを返す。
「では皆さん、おやつの時間にしましょう」
 コルネリウスの合図を受けたクローリカが両手を広げて呼びかけると、子供達は歓声を上げた。
 それからしばらくして、居間は子供や授恵者達で一杯になった。
「ふふ……相変わらず賑やかですね……ほら、ちゃんと座って食べましょう」
 餡子で口の周りを汚している弟や妹達を笑顔で諫めるコルネリウス。ごく自然な、どこにでもある家族の風景だ。この当たり前の普通が、意外と難しい。それ程に今のロスガリアは各地で波乱が起きている。
 ここでクローリカが、色んな人種の子供達がお互いに意識することなく、自然な形で一緒に居られるこの光景が素晴らしいと目を細めた。
「私は、以前は己の人種を隠していましたから」
 クローリカはフェアロスやクライス相手に、自身がこれまでに受けた依頼やコルネリウスのこと、或いはかつての自身の過去について口にし始めた。
 今も愛用の帽子を被って旅をしているが、以前はヒューマンであると偽装することが目的だった。現在は最早何も隠す必要は無いが、自分を殺さなければならないというのは、想像以上に辛い経験だった。
「この子達には、そんな経験はして欲しくありませんね」
「大丈夫……もしその様なことを強いる輩が現れたら、私が杖で懲らしめます」
 冗談めかして笑うフェアロスだが、近接戦闘では愛用の杖を武具として扱うという話を聞き、クローリカは妙なデジャヴに襲われた。
 フェアロスは滅多に前には出ないとのことだが、必要に迫られれば前衛もこなす、ということらしい。
 ますます、誰かに似ている。クローリカは思わず小首を捻った。誰に似ているのだったろうか。

●あともう少し
 休憩後、大人達が再び作業に戻ると、ララノアとクローリカは子供達の相手で忙しくなり始めた。
 と、そこへリサが助っ人として参戦してきた。事務作業をあらかた終えたリサは、ララノアとクローリカのふたりだけでは手に余るだろうと考えたのである。
「それじゃあ皆さん、またお歌を、歌いましょうねっ……今度は私の母様が歌っていた歌です」
 ララノアが呼びかけると、子供達は一斉に手を挙げて、はぁーい、と元気良く答える。
 矢張り、小さな子供達の相手は緊張しなくて良いから助かる――ララノアは内心でほっと胸を撫で下ろした。ここへ来た当初、ララノアはフェアロスとクライス相手にがっちがちに緊張した面持ちを見せていた。
「ぇとぇと……コルネ様の……お父様でごじゃいますか? よ、よろしゅくお願しまっしゅっ! わ、私一生懸命がんばりましね!」
 微妙に呂律が廻らず、自分でも何をいっているのか分からない瞬間があったララノア。
 正直、アーラ宅へ来たところで自分に何が出来るのかと不安でもあったのだが、大勢の子供達の相手をする役回りがあると知り、相当気が楽になった。
 しかし、ただ楽しいだけの時間を過ごしていた訳でもなかった。ララノアは仲の良い子供達を見ていると、最近判明した姉の存在を思い出す様になっていたのである。
 お互いに存在すら知らず、幼き日に姉妹で遊んだ記憶も無い。
 そして父や母のことも、いつか分かれば良いとぼんやり考えていた。そもそも父親という存在については、不明点が多い。
 自分の父親も、フェアロスの様に素敵な人物であれば良いのだが――。
(おっとと……駄目ですねっ! 後ろばかり向いていても、仕方がありませんっ!)
 これからたくさん、思い出を作れば良いのだ。今、目の前に居る明るい子供達の笑顔を見ていると、前向きな気分になれる。アーラ宅で子供達と触れ合ったのは、決して無駄ではなかった。

 ララノア、クローリカ、リサが子供達の相手をしてくれている間に、他の面々は夕方までにあらかたの作業を終えてしまおうとペースをより一層速めた。
 屋根の修理を終えたサフィラは、予定通り外壁の補修に着手。
 まずは壁の汚れをブラシでごしごしと洗い落としてから、次は壁を軽く叩きながらぐるりと周回。傷んでいる箇所をこまめにチェックしていった。
「えぇーっと……こことここ、それからここも補修が必要だね。丸つけたとこの前に、漆喰置いてって」
 サフィラの指示を受けて、リディリディとミゼリアは手分けして漆喰の入った桶を配置してゆく。その間、何人かの子供が宅内から飛び出してきて、三人の作業をまじまじと眺めていた。
 笑顔を返すサフィラとは対照的に、リディリディは素っ気ない。別段、子供が嫌いという訳でもないが、どの様に接すれば良いのかが分からないというのが正直なところだった。
 逆にミゼリアは、抱っこしてあげようという意思表示を見せて両腕をばっと左右に広げてみた。が、顔が全くの無表情である為か、子供達は飛び込んでいって良いのかどうか、物凄く迷っている仕草を見せた。
 初対面なので嫌がられるかも知れない、と考えていたミゼリアだが、初対面云々ではなく、単にその表情の無さが原因であることを当人は理解しているのかどうか。
 と、そこへ家具の修繕を終えたクライスが外壁補修の手伝いにと外へ出てきた。
 無表情のままで両腕を広げ、片膝をついたままの姿勢のミゼリア。これに対し、戸惑い気味にお互いの顔を見合わせている子供達。何ともシュールな光景がそこに広がっていた。
「……何をやっているんだ?」
「いえ……何でも」
 諦めたミゼリアは立ち上がり、そういえば、と思い出した様に頭を下げた。
 ここでクライスに会えたのは正直、意外でもあったのだが、嬉しくもあった。
「素敵な……ふたつ名を、つけて下さって……ありがとう、ございました」
 続けて、鉄級探索者の資格を取得出来たことも告げると、クライスは相変わらずクールな表情で、それでいて黒眼鏡の奥で少しばかり表情を和らげて祝意を述べた。
 これといって劇的な再会という訳でも無かったが、ミゼリアにとっては推しの実家訪問に並んで、良い一日だったと思える一コマだった。

●違う意味でのビフォーアフター
 夜――素晴らしく見違える程に完璧なリフォームを終えたアーラ宅で、晩餐の時を迎えようとしていた。
 人数が多いからということで、リサが得意のシチューを作った。お手伝いを買って出てくれた子供も何人か居たので、材料を切ったり洗ったりといった簡単な作業を頼んだところ、子供達は目を輝かせて奮闘した。
 家具の位置や部屋の構造も一部手直しが入っており、容積は変わらないものの、全ての部屋の収容空間はそれまでとは比べ物にならない程に広くなっていた。
 木材の特性を活かして夏季は涼しく、冬季は暖かく過ごすことが出来る様になった新生アーラ宅。
 小さな子供達が屋内ではしゃぎ回っても怪我の心配が無くなる様にと、随所に安全性を考慮した改造が施されている。
 そんな新しく生まれ変わった空間の中で、子供達と授恵者達、そしてフェアロスといった面々は甘く香ばしい匂いで空腹を刺激する温かいシチューで舌鼓を打った。
 ララノア指揮の子供達の合唱と、美味い料理で気分がほぐれると、自然と口も軽くなる。
 リサはほんの軽い気分で、しかし決定的に一部の空気を変えるひと言を放った。
「そういえばコルネさんの武勇伝は、本当にレパートリーに富んでますよね。聞いた話ですが、お尋ね者の変態を軽く撃退したとか? えっと、何だっけ? お父さんの方が……強い? 硬い?」
 止める間も無く、リサの口から禁断の黒歴史が炸裂した。
 フェアロスは相変わらず穏やかな笑みを浮かべているが、こめかみの辺りにうっすらと青筋が浮かんでいるのを、隣席のクライスは見逃さなかった。
 この後、サフィラが、
「えっ! うっそぉ! コルネパパって、あたしと13しか変わらないの?」
 と年齢の方に話を行っていってくれたから良かったものの、コルネリウスは生きた心地がしなかった。

マスターコメント

 皆様、ご参加ありがとうございました。  革酎としてはリフォーム的なビフォーアフターのつもりでタイトルつけましたが、楽しげな空気が一瞬にして恐怖の空間へと切り替わるビフォーアフターまでも包含するとは、流石に想定出来ませんでした。  恐るべし、PL主導によるダブルミーニング。  それでは皆様、御機嫌よう。
ショートシナリオR

ショートシナリオR易しい 報酬:無し8 / 4〜8人

2022年12月04日 02時35分55秒 公開

大成功

相談掲示板

  1. コルネリウス・アーラ

    日頃よりお世話になっております、コルネリウスです。 このたびは実家のリフォームにご協力頂きありがとうございます! クライス先生もご同伴頂けることになりましたし、よろしくお願いしますね。 一応お伝えしておきますと、(リクエスト時にも記載した内容で、リプレイには出ないかもと思いますが)ハーフビーストのお姉ちゃんや、以前私の生まれ故郷で救出した赤子のフェアエ、多くの5〜15歳くらいまでの子供達がいます。皆、種族はバラバラです。 各々やってみたいことを楽しめたらいいな、と思います。 私はまだ何をするかはちょっと考え中です。

  2. サフィラ・アズラク・ヴォルファング

    家を直す?どこから?基礎から? にゃ!サフィラだよっ! リフォームに誘ってくれてありがとー! コルネのお家に行くの初めてだから楽しみー!(わくわく) っと、あたしは屋根とか外壁とか屋外の修理を担当しよっかなっ

  3. リサ・ベイカー

    コルネさん、お誘いありがとうございます。リサです。 わたしは、お食事の用意とかお手伝いさせて頂こうかな?と。 他にも、コルネさんの武勇伝とか、ご兄妹にお話しさせてもらうとか?(笑) ともあれ、よろしくお願いしますね。

  4. No.4

    リディリディです。 よろしくお願いします。 リサさんの隣で料理の味見・・・、は駄目ですね。 私は資材の調達を主に行いますね。 材料は木材で良いんですよね?

  5. ミゼリア・L・ステュクス

    ……ミゼリアです。参加、させていただいて、ありがとう……ございます。 よろしく、おねがいします……ね。 ええと……あまり複雑な作業は、苦手なので…… 物を運んだりとか……子供達とお話とか……させていただけたらなと……。 とりあえず……わたしにとっては、でんせつのゆうしゃの実家訪問……くらいのテンションなので……すごく……かんどう、して……います……。

  6. クローリカ

    クローリカです。コルネリウス様、この度はお誘い頂きありがとうございます。 お父様であるフェアロス様やご兄弟の皆さんとお話をしてみたいですね。

  7. コルネリウス・アーラ

    伝説の、勇者……?たしかに武勇伝といいますか…色々とやらかしてますので、どれをチョイスされるかで私の未来がちょっぴり変わりそうな気がしますね、お手柔らかにお願いしますね…! 私は家具の対応や調整をしようかな、と思います。 小さい子もいるので、新しく作り直すなら角を削って安全にしたり、組み立てのお手伝いなどを。

  8. ララノア・グラヌローザ

    おおお、遅くなりましでっっ(がばちょ礼 こ、これは…おぉぉお友達のお宅訪問っっでございましゅかっっ(ドキドキドキ Σはっ!ぇと…わ、私は子供達と遊べたらなと思っておりましでっ ぇぇと…よ、よろしゅくおねがいします!!

  9. ハヤト=ガラン=ヴォルファング

    おーっす! コルネの里帰りってことで手伝いに来たぜ!! でっかい(意味深)とーちゃんにもまた会えるみてーだし楽しみだぜ♪ んじゃ、俺もサフィラを手伝って屋根やら高いとこの作業を手伝うことにすっかな!

  10. サフィラ・アズラク・ヴォルファング

    にゃ?ハヤト手伝ってくれるの? ありがとー!めっちゃ助かるー! いっしょに作業する旨を書いとくね〜! 終わったらコルネのパパや子どもたちとお話できたらいいねっ

アーカイブ生成日時 2026年08月05日 14時56分25秒 ・ world0