亜人の包囲を打ち砕け!
馬車猪
コメント 9
シナリオID:2434
オープニング
魔獣の討伐も不十分な土地の村では特にそれが顕著で、授恵者であろうとなかろうと生への意欲が凄まじい。
「弾ぁ切らすな!」
「死ねやクソ亜人どもがっ!」
畑を荒らされ憤怒の化身と化したおばさま達が素晴らしいフォームで石を投げている。
冒険者と比べると威力も命中率も1桁劣るが敵はただのコボルトだ。
毛はあっても魔獣のような敏捷性を持たず、鱗はあってもリザードマンのような力も頑丈さもない。
吠えても悲鳴をあげても変わらぬ殺意と怒りと投石に圧倒され、打撲傷だらけの体で慌てて逃げようとする。
「行きな野郎ども!!」
「はい……」
最近授恵者として目覚めた村長を先頭に、木製の槍を両手で構え革製の分厚い作業着姿の男達が柵を乗り越え前進する。
帝国らしく元兵士は多いが兵士として出世できなかったものばかり。
しかし再建が軌道に乗り始めた村を守り抜く決意はある。
外敵の血が染みこんだ槍で、逃げるコボルトを背中から容赦なく刺し殺した。
「怪我はないかい?」
おばさま達はパワフルだ。
戦闘の緊張が解けない男衆に落ち着くよう態度で示しつつ負傷の有無を確認し、手が空いた者は死骸をひきずり村と畑から引き離す。
落ち着きを取り戻した若者が作業を引き継ぐまで1分近くかかっていた。
「大丈夫だ。大丈夫なんだが……」
村長は死骸が放り込まれた穴を見る。
穴はとても大きく、底には腐りかけのオークの死骸も転がっている。
「最近襲撃が多くないか?」
穴を埋める暇も無い。
「多いよ。外から援軍を呼ぶかどうか決めるのは長の権利で責任だよ」
おばさま達は投石に使った石を拾い集めて柵の内側に運んで、休みもせずに畑の手入れへ向かう。
「代替わり、させて欲しいんだがな……」
村長はため息を我慢して、最寄りの帝国軍の砦だけでなく冒険者ギルド宛ての手紙を書き始める。
地平線近くで、大きな鳥が何かに驚いていた。
●
「至急現地へ向かって下さい」
可愛らしい受付嬢ではなく愛想のないギルド職員が説明を始める。
「コボルトが1箇所に集まろうとしています」
かつて存在した特異個体は関係ない。
余所の村で撃退され、巡回中の帝国軍部隊と遭遇して逃げ散りなどを繰り返して、たまたま僻地の村に近づいてしまっただけだ。
「問題は数です」
複数の群れが同じような成り行きで別方向から同じ村に近づいている。
つまり数が非常に多い。
「これが依頼初参加の方は装備に気を付けてください」
以前より冒険者の練度も装備も向上している。初依頼でも、今の装備があればかなり戦えるはずだ。
ある程度の経験があれば1人で1つの群れと互角以上に戦えるだろう。
「みなさんなら複数の群れをまとめて殲滅することも可能かもしれません。ですが」
敵が合流するとしたら村の近くになる。
できるだけ村と離れた場所で迎撃して欲しいというのが、現地の村と帝国軍からの要請だ。
「また、これは未確認なのですが」
群れの1つが豚人かもしれない。
目撃した御者は戦士でも冒険者によくいる多才な人材でもないので曖昧なのだ。
「オークはコボルトより強い亜人です」
武装は木を棍棒として使う程度だが体格が良い。
でっぷりとした脂肪の下の筋肉は厚く、倍の数のコボルトも簡単に蹴散らせる。
「みなさんならコボルトとオークの強さは誤差程度かもしれませんが注意はしてください」
職員は、冒険者の勝利を疑っていなかった。
●
「冒険者の皆さん!」
村人全員が、忙しく働いていたおばさま達まで集まり冒険者を出迎える。
「依頼をうけてから来るのがすごく早……え、依頼ではない?」
単に通りがかっただけである。
「すみません帰らないで! 今ほんとに危ないんです!」
蓄えをはたいて依頼を出したので今村にある金は貨幣が数枚だ。
依頼だって難易度と危険度の割にかなり安い報酬しか出せていない。
冒険者はうけるともうけないとも言わない。
村の周囲に多数の亜人が今現れてしかも数が増えつつあるのだ。
「そんなっ」
亜人の出現に村長達は驚いているが、冒険者は「こういうこともある」と受け取り動揺はしない。
「村をここまで復興させたのに」
家から飛び出て周囲を見渡し村長が膝から崩れ落ちる。
同じ光景を見たおばさま達も顔が真っ青だ。
冒険者が立ち上がる。
数枚の貨幣と村中の価値あるものを並べて改めて依頼しようとする村長を放置し、完全に偶然とはいえ蟻一匹逃さない包囲を作り上げた亜人へ向かう。
かつてなら死を覚悟する必要があったかもしれないが、今の冒険者ならこの程度の相手に負けることなどあり得なかった。
解説
マスターより
リプレイ
筋肉のある巨体10も集まれば、大きな村が消えかねない大戦力だ。
「固まってるなら固まってるうちに、っと」
エーテルが不自然なほど合理的な形をとり始める。
冒険者サイラスの新しい作品であり、砲弾の形で装填された力は馬鹿なオークでも気付くほどだ。
(まだ幻の部分が多いよなぁ)
目指す場所は遠く、既に十分強いサイラスでも指先の一部がかかった程度である。
術者の思いとは関係なく術は設計通りの効果を術者の魔力で以て発揮。
砲弾の形をしたソレが炸裂して強靱な皮膚とそれなりに分厚い筋肉を切り裂き4~5体のオークに重傷を負わせた。
「後は引き撃ちスタイルでよかろ」
非特異個体の悲鳴と嗚咽を認識した上で価値を見いださず、自らだけが有利な距離を冷静に保つ。
(特異個体はいないか)
ただのオークは怯え、あるいは無意味に急いで体力を消耗する。
防御がしっかりしているのにそれ以上に回避が得意なサイラスにはオークの攻撃は届かない。
「これはどうだ」
鳥獣戯で揶揄ってみるが精神的な意味では効かなかった。物理的な面では効果は完璧で、即死はしなくても確実に当たり破壊し戦闘能力を奪い取る。
(めんどくさ。時間優先にしよ)
南東と南西に似たような別の亜人の群れがいることに気付き、サイラスは素早く敵を死体に変え適当に荷車に放り込んで次の目標へ向かった。
●
弓では接近戦が不利などという常識は授恵者には通用しない。
蹴る殴るや棍棒を振り下ろすなどの攻撃を全て躱し、通常より冴えた技で至近距離の特異個体の肩を射貫いてみせる。
(コボルトにしては優れた個体ですね)
痛みで目を血走らせたコボルトが狙いを鋭くしてセロンガード・シュタインドルフを狙う。
それは十分強力な一撃だがセロンガードを捉えるには足らず、セロンガードは邪魔されることなく次の矢をつがえて戦場に解放する。
リーダーを援護するため近づいてしまったコボルトの群れ1つが射程内だ。
光矢から変わった無数の破片が、ただのコボルトでは反応も難しい速度で群れを蹂躙する。
オークより小柄で体も骨も筋肉も薄いコボルトにとっては致命的な一撃だ。
大量に刻み込まれた深い傷から、枯れかけた地面に熱い血が零れていった。
(群れはあと3……2?)
村の方向からはまだ戦いの気配を感じる。
南東の方向の気配も怪しい。
「一度合流しますか」
目を向けることすらせず、ただの矢をつがえて十数メートル先の地面に向け放つ。
地面に刺さったように見えたのは外見だけで、手応えも刺さった音も肉と命を貫いたそれだ。
双波は敵の位置と地形を見破る、有用なスキルであった。
●
「村のみんな! 俺がいるからには安心だ!」
漆黒の鎧と大型盾と両手剣サイズの長剣を装備しているのに身のこなしは軽やかで、細マッチョなアルベルト・V・シュタールシュヴェーアトの身体能力が容易に想像できる。
アルベルトは戦馬並みの加速と速度を維持して東へ向かう。
「貴様がオークの特異個体か!」
飢えたコボルトとオークの群れ未満が左右に広がりアルベルトの進路を塞いでいる。
個々の武は弱くても数は戦力でありそれ以外でも力だ。他の亜人に紛れて特異個体を見失ってしまう。
カズマ クレセントブラッドの刃が強い光をまとって戦場を蹂躙する。
スキルの名から想像し辛いほど蹂躙の範囲は広く、しかし村を守り切るにはこれでも足りない。特異個体1体で村は滅ぶ。
カズマも集団の中からの一撃をくらう。ペインキルがなければ少し顔に出してしまっていたかもしれない。
「先に行け!」
捜波・改を使用していたカズマは亜人の中に紛れた特異個体をマーク済みだ。
この戦場では貴重な範囲攻撃手段を連打してアルベルトが活きる状況を作り上げる。
「感謝する!」
アルベルトが教えられた方向に加速して目当ての敵を捕捉する。
それはオークの中でも特に力強く、振り回す丸太の速度も大型武器らしくなく速い。
「その程度の攻撃で俺が倒せると思うなよ?!」
エーテルの一部を大型盾に収束させて丸太を受け流す。
接触時の音と光は派手だがアルベルトへのダメージは見た目よりはるかに小規模。
大きな丸太は止まらず、引っかかった亜人は五体のいずれかまたは複数を変形させて地面に倒れる。
アルベルトは攻撃特化の構えに切り替える。
数だけは多い亜人が左右だけでなく背後からも近づき、半数は避けても残りの打撃は躱しきれずに少量ではあるがアルベルトがダメージを受ける。
「貴様を討ち取りこの村を救う!」
直前の攻撃にて仕込みは成功した。
アルベルトに釣られて攻撃集中したオークに、漆黒の刃が直前の一撃と比べて数割増した威力と精度で胸部へ当たり皮膚と筋肉を切り裂き血管を切断し内臓まで複数破壊する。
痛みで絶叫しながらの丸太の一撃。
巻きこまれた亜人は壊れた人形のように地面へ転がるが、アルベルトは防御が薄くなった状態でも盾と鎧で防いで頑丈な体で耐える。
(後はっ)
鋭撃2で首を切り飛ばしトドメを刺す。
憎悪の視線を気にする余裕もなく、まだ数は多い亜人を相手に戦いを継続するのだった。
●
お断りするのだ、と言いたいが余裕のない村人にショックを与えたくないので今は我慢する。
(既にギルドからの依頼をうけているが故、二重にうける訳にはいかないのだ)
ややこしい状況に陥るのは御免である。
ストレガ・L・リベルガストラは村長以下への説明は戦闘後にまわし、まずは戦場へ集中する。
(知恵ある敵は力がなくとも脅威なのだ)
光の壁を2枚並べて村人の盾にする。
幅2m高さ2m厚さ30cmという集団戦では小さなサイズだが、最も弱い人々を守るだけなら十分だ。
当たり所によっては十分人を殺せる投石が、光壁にかすり傷すらつけることができず壁に沿って落ちていく。
おぉ、と獰猛な喜びに満ちた声が響く。
「獲物が一杯で狩りがいがありそうだな」
ケン・Z・ブラッドリーは竜鉄の大太刀を一閃させる。
生じた衝撃波は幅が5メートルで奥行きは10メートルに達し、かなりの密度で迫っていたオークや亜人の多くに骨まで届く深手を負わせる。
目と目があった。
不自然に性能が良さそうな剣を構えたコボルトが、近くの同族を怒鳴りつけて肉盾にしようとしながら決してケンから目を離さない。
「ここは任せるのだ」
獰猛な雷の輝きが2つ生じて大量の亜人を足止めする。
巻きこまれたコボルトが体を強張らせ、ダメージがないのに気付いて安堵するがまともに動けなくなったことに気付いて慌て出す。
ケンは感謝の言葉を行動で示す。
「てめぇ。他と違うもん持ってやがるな。遊んでやるからかかってこいや」
防具を甲冑ではなく胸甲を選んでいるため非常に足が速い。
その上で加速までしているので普通の特異個体でしかないコボルトは逃げられない。
だから特異個体は、最高のタイミングで技を繰り出そうと待ちを選択してしまった。
ケンの瞳に失望が浮かぶ。
10メートルの距離で立ち止まると同時に、膨大かつ濃厚な殺意で以て結界を作り上げる。
コボルトは動けない。
知性の薄い同族を率い破れた彼とは違い、殺界を乗り越えるだけの精神を備えていない。
特異個体が時間を無駄にしている間に、渋滞した亜人はストレガの術で討ち取られていく。
「おいおい、そんなもんじゃねぇだろ。もっと本気出してこいよ」
ケンは容赦などしない。
進むも退くもできず2メートルもない剣しか持たぬ特異個体とそれ以外の殺界内のゴブリンに、強化なしでも強力な打撃を叩きつける。
「いいぞ」
同族の血にまみれた特異個体が根性を絞り出して数歩前に出て、コボルトとは思えぬ速度の斬撃を上段から振り下ろしてくる。
「威力はまぁまぁだが」
回避も得意なケンは、威力しか強化されないスキルなど余裕を以て躱せる。
丸太の速度が落ちたタイミングで仕掛けて大太刀で巻き上げる。
「技の練りがあめぇ」
コボルトの腕は伸びきり剣の大太刀は攻撃開始位置に戻り、加速する。
反撃の斬撃は殺界改使用時と比べて命中4割増し。
毛が密集した首に達し、毛も皮膚も骨も一気に断ち切り反対側に抜ける。
「生まれ変わってやり直せや」
残心で別れを告げ、首が地に落ちると同時に残りの亜人に襲いかかる。
「おーい。アルベルト、手助け必要か?」
返事で友の無事を確認し、獰猛な笑みを浮かべ村の西側を安全にしていった。
●
逆手の構えの刃で手首が飛ぶ。
出血量から戦闘力が失われたのは確実で、カズマはもう一方の剣で別個体の抵抗を排除しながら首の前3分の1を切り裂く。
薄れていくオークが最期に認識したのは、血と脂がついても美しい独特な形の刃であった。
「こいつら、なかなかしぶといな……」
亜人達の数倍走り回っているのにカズマの呼吸は安定し、戦闘が始まってからは大して動けていない亜人は緊張と恐怖で呼吸も意識も乱れきっている。
「退く気はねぇか。なら申し訳ねぇが全力でいかせてもらうぜ!」
疾風足は村の北側に急行するため使い切ったが問題はない。
カズマは速い。
攻撃の手数という意味では5秒に3度が余裕であり高確率で一撃必殺。
移動速度も倍ほど違って、亜人が村を目指しても易々追いつき背後から斬りつけ文字通りの意味で一撃必殺だ。
「増援も迫っているからな……」
戦いながら、心配そうな目を1度南へ向けていた。
●
「頼りにしています」
「えっ」
百戦錬磨2回分以上のフリーダ=ブロムヴィストからの言葉は予想外で、王都で普通に育ったダニエル・ヘリントンの素が表に出てしまう。
(僕を勇気づけるために)
年上の冒険者の行動に感銘を受けているが現実は違う。
(啓示には「当初の目的より数は増えましたが、短縮になりそうなので倒しましょう」と出ています)
踊りというには武力が伴い過ぎ、遊びと評すには現実に影響が出すぎている。
フリーダが意図して引き起こしたハイゼンバグに4体のコボルトと1体のオークが巻きこまれて訳が分からぬままにフリーダの斬撃で深手を負い血塗れで倒れる。
だがオークは痛みで震える体で立ち上がる。
飢えた体は自らの血すら欲している。じりじりとフリーダの距離をつめ今度は攻撃に成功する。
成功しても白金のラウンドシールドを使った巧みな防御を打ち抜けない。
フリーダに隙などある訳がないのだ。
とはいえ1人でできることには物理的な限界がある。
フリーダから離れていて、フリーダを避ける程度の知恵はある亜人が進路を変更してダニエルへ向かう。
「うわぁ。敵だ!」
ダニエルはいきなり飛び出さず祭刀をエーテルで強化する。
数体に襲われて痛い目にあうが、攻撃力を増やした方がより早く勝てるという理性での決断だ。
(時間をかけると他の群れが増援として来るでしょうから、少なくとも増援が来るまでには包囲した敵はある程度片付けたい所です)
フリーダはハイゼンバグを再度使って確実な足止めと敵の撃破を優先中だ。村と村人の防衛は、亜人に勝つよりずっと困難な仕事なのだ。
ダニエルが半ば無意識に光球を上に放つ。
竜鱗の盾と竜皮の胸当てに守られた健全かつ頑丈な体が無傷の状態まで回復する。
(今回は、積極的に攻撃するぞ)
自らの心身に言い聞かせる。
鍛錬を積み重ねた体は殺意の圧にさらされても訓練通りに動き、授恵者として目覚めて得たものが力を増幅する。
ダニエルが気合いの声と共にエーテルを込めて振り下ろす。
胸を大きく凹ませた巨体が震え、ずるりと足を引きずり逃げようとして足をもつらせ転倒した。
「貴様ら……」
生きるために戦っているのかもしれない。
それでも、同じ種族の生き物が戦っているのにしゃがみ込んで畑から収穫しそびれたものを食らう様はあまりにもだらしない。
ダニエルから雑念が抜ける。
自身と敵と味方を同時に認識。先輩にサイドヒール改を使って延長戦に備えさせて自らの手傷はそのままに巨大な光塊を生み出し横薙ぎにする。
「だらしねぇな!!」
真正面から向かってきたコボルトはぎりぎりで耐え、畑を漁っていたオークは当たり所悪く土に突っ込んだまま動かなくなる。
体格の優位と装備の圧倒的有利を最大限に活かし、ダニエルは数に勝る亜人を圧倒していくのだった。
「こうなりましたか。広いですからね」
フリーダは豊富な体力と移動速度を活かして村南方の防衛を続けている。
最初にいた亜人は既に全滅しているが、南から来た亜人の群れや蹴散らされた亜人の残りがばらばらに接近してくるので全く気を抜けない。
(柵で少し時間を稼げます)
残った閃光塗弾を惜しまず使って閃光で亜人を混乱させる。
すぐに傷がないのに気付くだろうが今は1秒稼ぐだけでも村の危険が遠ざかる。
そして、柵を乗り越える寸前の小柄な体を刺して戦闘力を奪ったところで冒険者にも増援が到着した。
突如生じた氷嵐が、家の近くの柵を乗り越えようとした個体だけでなくその後ろの亜人からも熱と戦闘力を奪う。
ストレガは全力疾走直後で息が乱れても集中は乱れず、小さな光弾を多数放って直径15メートルという広範囲の敵全てを倒す。
こうなってようやく亜人が崩れた。
(後は作業ですね)
作業であることと並の戦闘よりも困難なことは両立する。
セロンガードは視覚だけでなくマークによる感覚も使って生き残りの亜人の位置を把握。
短弓で威力を保ったまま100メートル近く矢を飛ばして淡々と死体を増やしていく。
既に敵の数は激減した。
畑の上で射貫いて畑に血を零すことを避ける程度の余裕はある。
「奥様方、少しだけお待ちください」
意欲的すぎるおばさま達が亜人に向かおうとするのを言葉と微笑みの演技で止めて、セロンガードは淡々と矢を撃ち込んで最後まで亜人を殺し尽くした。
●
「とまれ、資源にできない敵なのだ。残念。焼いて地に還すしかない。残念」
本当に残念だがトドメ確認して遺体を解体して村の外の亀裂に放り込んで最後に焼く。
その過程で得た情報は報告書に載せる必要もあるのでストレガはとにかく忙しい。
「だから金銭は受け取れないのだ。それよりこれから書くから休憩させてもらえるとありがたいのだ」
移動するときも村人の中に怪我人を見つけてはヒールで癒やす。
屋内に入って椅子に座ってからも、筆を動かすので忙しかった。
「焼くの? じゃああこれも」
サイラスは素材として剥ぎ取った残りを処分している。害獣が食べて増えたら困るので後片付けは重要なのだ。なお、荷馬車は大量の荷物で非常に重そうだ。
「あーゆー奴らがまた現れなくなるといいんだが……」
カズマが重い息を吐く。
広大な土地にいる亜人全てを殺しきるのは現実的ではなく、一時的でも食料を渡して誘導するのも危険が大きい。
村人達は無事を喜び、畑と柵の修理にいそしんでいた。
マスターコメント
ショートシナリオR普通 報酬:少ない8 / 4〜8人
2022年09月08日 22時14分48秒 公開
参加者
相談掲示板
ウォーリアーのケンだ よろしくな 俺を呼ぶ声がしたんできたぜ
ウォーリアのアルベルト・V・シュタールシュヴェーアトだ。 よろしくな。 ※以下、プレイヤー発言 今回は、私がリクエストしたシナリオに参加していただきありがとうございます。 このシナリオは、ぶっちゃけ「俺、TUEEEEEE」をしていただくためにリクエストしたものです。 思う存分、はっちゃけて無双しましょう。
僕の名前はダニエル・へリントン。 ヒーラーです! まだまだ未熟者だけど頑張ります。 今回、南のコボルトの群れに向かおうと思います。 よろしくお願いします。
俺は、今回村の中から行動を開始する予定だ。 東側の包囲網に突っ込んでオークの特異個体を討ち取るぜ。
ストレガなのだ。よろしくなのだ。 村から出撃、西側で範囲攻撃撒いてるのだ。 今回の構成は銃眼光壁設置とアーケイン敷設、それから氷嵐など。
ウォーリアのフリーダです。よろしくお願いします。 すでに村の周囲を包囲されている上、 四方から群れが接近中というのは少々手間が掛かりそうな状況ですね。 少なくとも東西南北に1名は配置しておかないと村の被害が心配です。 柵があるとはいえ、無駄な被害を出さないに越したことはありません。 とりあえず村の中から行動開始を予定していますが、 どの方向を担当するかは皆様の様子を見て決めたいと思います。
No.7
サイラスだ、よろしくなー いないのであれば北へ行くか。範囲中心引き撃ちすれば問題なかろ。杖なら殺界も使えるし
セロンガードです。よろしくお願いします。 亜人の群れ近くからスタートして、双波で索敵しながら遊撃しようと思ってました。
遅くなったぜ カズマだ、久々に依頼受けるからよろしくな! 俺も村の中スタートして捜波で敵を探して防衛しに行く動きするぜ!