【剣誓】洞窟探索、奈落からの呼び声は半べそ少女
ウケッキ
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シナリオID:2363
オープニング
他の町との中継地点に位置するここは、都市を行き来する行商人や旅人が体を休める宿場町として栄えてきた。
人の往来が多いミレシアーナの街路にて、冒険者の少年【レアス】は不思議な噂を耳にする。
その噂とは……なんでも、近くの洞窟を探索しているとどこからともなく、女性のすすり泣く声や助けを求める声が聞こえるんだとか。その洞窟は新たに見つかったものでまだまだ未探索の領域がある。
しかしどう探しても声の人物は見当たらず、その噂を知る者たちの中では半ば幽霊の仕業ではないか、と思われているようだった。
「……洞窟ですすり泣く幽霊か。何か泣いてる理由でもあるのかな?」
疑問符を頭に浮かべながら、レアスはいつものようにこの町の冒険者ギルド支部を訪れる。
賑わう人々の間を歩きながら受付に向かおうとすると、筋骨隆々の男性冒険者とローブ姿の女性冒険者の話が聞こえてくる。
「例の洞窟、行ってみたんだけどよ……ありゃ幽霊の類じゃねえな。声が随分と生気があるように感じたぜ」
「へえ……あたしはアレだって聞いたけど。なんかぼろぼろで血塗れの女性が現れるってさ。やっぱ幽霊って感じじゃない?」
そんな話を聞きながら、レアスは受付にやってくる。ギルド職員へ手ごろな依頼は無いか聞いてみると丁度、任せたい仕事があると言われた。
職員が言うには、とあるハーフビーストの少女が自信満々に新たに見つかった洞窟の探索依頼を受けて向かったのだが、いまだ帰還していないらしい。件の洞窟に探索に向かい、危険な魔獣がいた場合の排除およびその少女の安否確認をお願いしたい、とのことだった。洞窟の規模は広く、元々複数名の冒険者が探索に向かっているようだがいまだ発見の報告はないらしい。
「探索に向かった冒険者さん方が言うには、なんでも『~のじゃ』という声が聞こえるんだとか。行方不明の冒険者さんの口調がまさにそれで……気になってまして」
レアスは少し考える。冒険者は危険と隣り合わせ、戦闘を含む依頼から帰って来ないのなら死んだ可能性を考えるのが普通だろう。
だが今回の場合、特徴的な声が聞こえるという話がある。何らかの事情で、どこかで救援を待っているのではないかと彼はそう考えた。
「わかりました。その洞窟の探索依頼を受けます。探索しながらその冒険者の少女がいないか、くまなく探してみることにしますよ」
「はい、よろしくお願い致しますね」
書類に必要事項を記載すると、レアスは何名かの冒険者に声をかけ、共に洞窟の探索に出発するのだった。
洞窟の前まで来たレアスと冒険者たちは、応急手当を行っている傷だらけの冒険者たちと遭遇する。
「あの、大丈夫ですか!? 中で何かあったんですか?」
「ああ、お前さんたちも探索に来たクチか。実は……奥に、やたらでかい魔獣がいてな。厄介な状態異常を起こす魔獣と連携しやがった。対処が間に合わず、深手を負っちまったんだよ。こっちはもうぼろぼろ、奴の討伐は無理だ」
見れば、彼と共にいる冒険者は満身創痍であり、その装備は“やけにぼろぼろ”であった。
「中を探索に行くなら気を付けろよ? あのでかい奴は、口から酸のような物を吐く。真面に食らえば装備が無事じゃ済まねえ。しかも周りにいる黒いスライムみたいな野郎は状態異常持ちだ。きいつけろよ?」
そういうとレアスたちに後を任せ、ぼろぼろの冒険者の一団はその場を去っていった。
洞窟の入口に立ち、レアスは中を見てみる。暗い闇がどこまでも続いている。先程の冒険者の姿が頭によぎり、戻ってこれないのではという不安が掻き立てられてしまう。だが彼の肩を仲間の冒険者たちがぽんっと叩き、大丈夫だ、行こうと笑顔を見せる。仲間の笑顔に支えられたレアスは不安を吹き飛ばし、前を向いた。
「状態異常を持つ魔獣に、酸を吐く巨大な魔獣。同時に相手取ることは避けられるといいけど……よし、皆、気を引き締めていこう!」
今回の探索の目的は【危険性の高い魔獣がいれば排除】【行方不明の冒険者の安否確認】というもの。
状態異常を持つ魔獣や巨大な酸を吐く魔獣のせいで探索は遅々として進んでおらず、しかも魔獣の敵数は不明であり、慎重な行動が求められるだろう。
急な奇襲に十分気を付けながら、レアスと冒険者たちは洞窟の探索へと向かう。
――――洞窟内部のどこか。
へろへろになりながら、ハーフビーストの少女が洞窟を歩いている。
その衣服は戦闘のせいか、ぼろぼろであり形のいい大きな乳房が零れ出そうになっていた。
水色の長い髪はぼさぼさで、彼女が懸命に逃げてきたことが伺える。
「ここはどこなのじゃぁ……もう、体力も、はあはあ……出口は、ひっく、えぐっ、どこじゃあ……っ」
半べそをかきながら、ハーフビーストの少女【ツバキ】は洞窟内を彷徨っていた。洞窟の中では日数の経過が分かり辛く、もう何日彷徨っているのか彼女はわかっていない。
魔獣がいないか、注意深く辺りを見回すとツバキは岩陰に身を隠し、最後のひとかけらとなった携帯食料をかじる。
「うう、食料も尽きた。このまま、わしはここで死ぬんじゃろうか……ひっく」
涙をぽろぽろ流すツバキは、冒険者としては新人ではない。ある程度の依頼をこなし、経験も少なくはないほど積んでいた。
今回の洞窟探索もいつものように魔獣を蹴散らし、颯爽と達成する……はずだった。
だが彼女には、とある体質と言うか欠点がある。それは“非常に運が悪い”こと。今回の探索でもそれは例外なく発揮され、現在に至る。
運悪く、魔獣の群れに攻撃を放つ際に足を滑らせ洞窟の奥へ転落。更に運悪く、落下した場所は大きな魔獣のエサ場であり、落下のダメージを回復する間もなく連続戦闘。命からがら逃亡に成功するが、運悪く水場に転落。装備のほとんどを紛失してしまった。
ここまで続くと呪いか何かでも受けているのかと思いがちだが、そういった類の事実はない。彼女の日常では当たり前のことなのだ。
「でかいのはうろうろしておるし……疲れてもう動けん。ひっく、きっとわしはここで死ぬんじゃ……きっとそうじゃ」
指で床をぐるぐると撫でまわし、いじけていたツバキの耳に地鳴りが聞こえてくる。狐の耳がピンと立ち、ツバキの青い尻尾がぶわっと大きくなった。
「奴が来る……うう、わしに気付くな、気づかずに通り過ぎていけい……っ!」
彼女の近くまで巨大な魔獣が迫る。大きな亀のような魔獣はのっしのっしと我が物顔で洞窟内を歩いていた。
そして、やはり運悪く……ツバキの鼻先に虫が飛来する。むずむずとした感触に我慢できず、ツバキは大きなくしゃみをしてしまった。
「ふえっ……ふえっくしょーーいっ! あ、やばいのじゃ」
ぎゅんっと顔を向けた魔獣が咆哮すると同時に、ツバキは一目散に逃げだす。躓こうが転ぼうがお構いなしに彼女は逃げた。衣服の端が鍾乳石に引っ掛かり、破けて更に危うい格好になるがそんなことなど気にしている余裕はない。
しばらく息を切らして逃げ、何度か洞窟内を転がり落ちながら、何とかツバキは逃げ出すことに成功する。
「こ、ここまでくれば……もう大丈夫なはずじゃ……うう、で、出口は、どこなんじゃぁ……」
また泣きだしそうになるツバキだったが、涙を根性で堪え、ふらふらしながら再び壁伝いに歩き始めるのだった。
解説
マスターより
リプレイ
エラトゥーン都市同盟に位置する町【ミレシアーナ】。
そのミレシアーナから北西に向かった所にある未踏破の洞窟、そこが今回の依頼の目的地だ。
冒険者たちは洞窟から少し離れた位置でキャンプを張り、洞窟攻略前の話し合いを行っていた。
「それでは各自の班分けは先程決めた通りに。それでアイスウーズへの対策ですが、私に案があります」
グレイブ・ヤードは焚火で仮面を照らされながら、そこらに落ちていた木の棒で図を書き記す。
「えっと、それは一体?」
彼に尋ねるハーヴィへ、グレイブは顔を向けて答えた。
「アイスウーズの身体は極低温だと聞きます。ならば予め水を撒いておくことでその水に触れれば“凍る”はず」
「なるほど……そういうことなら凍る音さえ聞き逃さなければ、奇襲の対策になるかも」
頷くハーヴィの向かい側に座るキオルティスが反応する。
「それじゃ俺は天井を歩いて警戒しておくとするよ。真・壁歩きがあるからね。天井の奴らは任せてくれていいよ」
ラウンドシールドの調子を見ていたフリーダ=ブロムヴィストが顔をあげる。
「わかりました、それなら私はデバスタラが現れた場合、前線で押さえるとしましょう」
「……やり過ごすことができるならば、それに越したことはないが戦闘の場合は頼るとしよう。前線を抑えてくれるなら、奴の急所を狙いやすくなるからな」
弓の手入れをしながらセリオス・オーガストは顔をあげずに答えた。
「よっしゃ、デバスタラもウーズも纏めてぶちのめしてやるぜ! 勿論、ツバキを助けるのが優先だけどな」
少し離れた位置で素振りをしていたナキルが自信満々の言葉を述べる。
キオルティスの隣で頭を撫でられていたアステルがくいっと水を一口飲んでから話す。
「これだけ皆が集まったんだもの、きっと依頼達成できるよね!」
「そうだねー、あとは見つかるかだけど、まあ、何とかなると思うよーうん」
多少炙られた肉をもくもくと静かに食べているのはアルシエラ・ライゼルだ。尻尾をふりふりしながら食べる姿は小動物のようにも見える。
なおこの肉はキャンプを張る前に遭遇した小型兎魔獣の肉である。さっくり皆に討伐されて食糧となったのだ。
「洞窟の奥は寒そうだし、魔獣だっている。きっと心細いだろうし、一刻も早く助けてあげたいよね」
ララベル・サン・ディーベルは気合十分に答える。彼の瞳には静かに闘志が燃えていた。
そんなララベルに冒険者の少年【レアス】が呼応する。
「うん、俺たちで助けないと。どんなに魔獣がいようが必ず助けよう!」
気合十分過ぎる二人をなだめるようにクルタルが声を掛けた。
「おいおい、気合が入ってるのは悪くないが突っ走んなよ、お二人さん? 救出対象がいるって時は冷静になることも大事だからな」
「アイツの言う通りだぜ、ベル。迷子の回収前に自分が迷子にはならないでくれよ?」
「ならないよっ、流石に迷ったりとかしないからぁっ。もう、アーシアは酷いなぁ」
迷子にならないと答えるベルをアーテミシアは笑いながら見つつ、振舞われた肉をかじっている。
「それにしても、アンタはいつでも冷静だな?」
アーテミシアに声を掛けられたサイラスは特に気にした様子もなく、持っていく袋や魔獣の解体に使うのだろうか、様々な道具を確認している。
「おれは素材が手に入ればいいし。ふむ、ウーズは核のあるタイプだろうか。いやなければ全身の回収を……ぶつぶつぶつ」
「ほんと……素材大好きだな、アンタ」
それから、少しして。グレイブ、クルタルが立ち上がって全員に合図を飛ばす。
「ではそろそろ行きましょうか。目的は行方不明者ツバキさんの救出、危険な魔獣がいたら撃破の二点です。回復は我々ヒーラーにお任せください」
「状態異常の解呪は任せとけ。ただ、範囲外には行かないでくれよ。そしたら解呪が難しいからな」
グレイブ、クルタルの言葉に頷いた冒険者たちとレアスは洞窟へと二班に分かれて足を踏み入れるのであった。
●ツバキ逃避行
洞窟内部のどこか。
周囲を徘徊する魔獣から隠れ潜むようにしてふらふらと彷徨うのはツバキだ。
彼女はここで彷徨い始めてから数日、既に食料はなく装備は失い、衣服はぼろぼろ。頼れるものは何もない。
「うぐぅ、人の声がするからと見に行ってみれば、魔獣に追い回され、ぐすっ」
半べそかきながら歩く彼女は昔から不運だった。歩けば何もない所で転び、何かをしようとすれば高確率で“運が悪く失敗する”のだ。
キャスターである彼女だが、頼りの魔法も使用回数が尽き果てている。授恵者としての身体能力がなければ、とうの昔に死んでいただろう。
「あうう、お腹も空いたし、魔獣は怖いし……どうすれば、はうっ!? みっ水ッ!? ながっ、され、るのじゃぁああああああーーー」
運悪く、アイスウーズが通って凍った床を踏んだ彼女はつるっと足を滑らせると水場へと落下する。そのまま為す術もなく彼女は水流に流されていくのであった。
洞窟内部へと足を踏み入れた冒険者たちは大きく二手に分かれた道へと差し掛かっていた。
片側には以前来た別の冒険者のものだろう、マーキングが施されある程度の捜索が進んでいる地点のようだ。
もう片方はマーキングの類はなく、もう一つの道よりも薄暗い。広さはここから見た感じだとどちらも大差はない。
「さて、どちらがどっちへ行きましょうかね」
顎に手を当てて考えるのはグレイブだ。彼の後ろからひょっこりとララベルが顔を出す。
「僕らA班はこっちの捜索してなさそうな方へ言った方がイイかな? B班よりも人数も多いからね」
「そうですねぇ、頂いた地図を見る限りだとこちらはある程度マッピングが進んでいるようです。そちらだけ捜索していないのも気になりますが……」
グレイブはギルドから提供された作成途中の地図を見ながら考える。なぜか片方の道は“途中から”一切マッピングされていない。
「そりゃ純粋に考えるなら……そっちに途中でヤバイ何かがいるか、あるかだろうな」
「ふえっ!? ヤバイ何かって何っ!? ま、まさかお化けとか!?」
びくっと肩を震わせるアステルを見て、にやりと笑ったクルタルは手をお化けのように垂れ下げて脅かす。
「かもしれねえなぁ。志半ばで倒れた冒険者の怨念が……」
「俺の妹をあんまり怖がらせないでくれるかな?」
にっこり笑顔のキオルティスを見て、クルタルは悪い悪い、冗談だよと笑った。なおキオルティスの手には武器が握られていたのは言うまでもない。妹を愛する兄の鑑である。
「全く、あんまり怖がらせちゃだめだよ?」
「はっはっは、あんまり怖そうにしてるんでつい、な。でも、あながちないとも言い切れないんだよなぁ……」
ハーヴィに注意されるクルタルは、道の傍らに転がっている人骨や壊れた武器を見てそう呟くのだった。
●暗闇を征く
A班はララベル、アステル、クルタル、アルシエラ、ハーヴィ、サイラス、アーテミシアの7名。
先行して暗視を持つララベルが宗波を飛ばし、地形や敵を把握した上で後方を進む仲間へ情報を共有するという方式で進行していた。これならば洞窟の闇に惑わされることなく進むことができる。
「うーん、今の所……行方不明のツバキらしき姿は見当たらないなぁ」
分かれ道から数十分、彼らは行き止まりを回避し進行している。その間、アイスウーズの襲撃は何度かあったがそれも数は多くなく突破は容易だった。
共に隠れながら先行するアルシエラは辺りを注意深く観察しているようだ。
「そろそろマッピングしてない地域だから、何かあるかも」
サーマルアイで辺りを見回すアルシエラだが、周囲に何か動くものは見当たらない。
「何もいないねー。うん、何でマッピングが途切れてるんだろ?」
「原因はわからないけど、目印を残しながら行こう。閃光塗弾をこうしてっと」
閃光塗弾の内袋を取り出すとレアスはそれを勢いよく壁に叩きつける。暗闇に映える塗料が壁にぶちまけられた。
クルタルが掲げる松明の明かりと自分のランタンの光を頼りに地図にもその場所を記していく。
そんなレアスをクルタルとハーヴィは感慨深そうに眺めていた。その目線は親が子供を見る、もしくは師匠から弟子に対する目線に近いものがある。
「マーキングの重要性を理解して、地図にも記せるようになってるとはなぁ」
「うんうん、成長したね、レアス」
クルタルにわしゃわしゃと頭を撫でられ、レアスは少々恥ずかしそうに笑うのだった。
「ねえ、何か聞こえない? 声、みたいな」
「ん? 声だって? 何も聞こえないな。勘違いじゃないのか?」
道中で倒したアイスウーズの死体をちゃっかり回収していたサイラスは、先行したメンバーが偵察する間に袋の中身を整理しているようだ。勿論、周囲を警戒しながらだが。
サイラスに問いかけたアステルは辺りをきょろきょろと見渡している。
「もし聞こえてるなら、ツバキの声の可能性もあるか? いや、それなら先行メンバーが気付くよな? ふむ……」
どういうことか、とサイラスが考えている間にアステルは傍らにある“行き止まり”の道へと走り出す。その道は先行するメンバーが何もないと判断した道だ。
「えっ、何か聞こえる? もしかしてツバキさんかもっ!?」
「あ? そんなもんは……おいっ、急に離れるなっ! あぁー……めんどくせぇなぁ! サイラス! こっちは任せる!」
「わかった、こっちは任せろ」
サイラスに後を任せ、走り出したアステルをアーテミシアは追いかけた。
普段のアステルならば、こんなことはしない。だが今の彼女はなぜか“誘われるように”そちらへ走り出してしまっている。
「大丈夫、今、行くからねっ!」
彼女にしか聞こえない声のする方へ、アステルは走り出している。光源も薄い中、暗闇を走る彼女の身体が何者かに引き留められた。それは追いかけて来たアーテミシアだ。
「……ったく、面倒かけさせるんじゃねえよ、よく見ろ」
「えっ……」
アーテミシアが示した方向には、朽ちかけた人骨と大きな穴があった。このまま進んでいれば、彼女はこの洞窟から帰れなかったことだろう。
「こいつに“誘われた”のかもな? ま、真実はわからんが」
「……ってことは、あの声は、おばっ、おばばっ……!」
「ぞっとしてる前に戻るぞ。幸い、あんまり離れてねえ。わっ、くっつくな、歩きにくいっ」
みんなの所へ戻るまで、アステルはアーテミシアに引っ付いたまま、離れなかった。よっぽど怖かったのだろう。
アステルとアーテミシアが合流すると、先行するララベル、アルシエラの両名がちょうど何かを見つけたようで静かにするようにとハンドサインを送った。
相手がアイスウーズならば、今までと同じようにフェイクウッドを使用しての奇襲を仕掛けようとアルシエラは武器を握り締める。
「あれは……ツバキだっ! みんな、要救助者を見つけたよ!」
ララベルがツバキに声を掛けようとしたその瞬間、壁を破壊して回転する青い物体が現れる。それは甲羅に身を隠し、回転する亀型魔獣【デバスタラ】だった。
所狭しと辺りを暴れ回るデバスタラは大きな鍾乳石を破壊する。破壊された礫片が辺りに撒き散らされ、その余波でツバキは大きく吹き飛んだ。
「な、なんじゃぁぁああーーーわぷっ!? また水じゃ、なんで、こうも、流され、あぁぁああああーー」
吹き飛ばされたツバキは水場へと落ち、そのまま流れの早い水流に流されていく。
「くっ、追いかけようにもまずはこいつをなんとかしないと!」
回転しながら接近するデバスタラに疾風足で素早く近づいたララベルは回転を見極めると流れるような刺突を三連続で放つ。短時間で急所ともいえる甲羅の隙間へ攻撃を叩き込まれたデバスタラは転がるようにして手足を出してもがき苦しむ。
「グゥウオオアアア!」
立ち上がったデバスタラが威嚇するように咆哮する。
「そんなにおっきな口を開けてたら、狙ってくれって言ってるような物だよっ!」
アステルが放った鋭い衝撃波は、開いたままのデバスタラの口内へ命中する。デバスタラは衝撃でたたらを踏んで、後ずさりする。
「あんまり効いてる感じしないね。やっぱ硬いのかな」
「かもな。だがいくら硬いって言っても、限度はある。回復はこっちに任せて、そっちは全力でやってくれ。片っ端から治してやるからな」
そう言うとクルタルは戦場を見渡す。デバスタラ以外にまだ敵はない。だがそのうち戦闘音を聞きつけて状態異常を得意とするアイスウーズもやってくるだろう。そうなればヒーラーは大忙しとなる。
「さん、にい、いち……今っ」
物陰に隠れ、タイミングを見計らっていたアルシエラはイノセントテイルを振るう。弧を描いてエーテル光波がデバスタラに飛来する。光波は飛びながら圧縮されていき、次第に鋭い槍の形となる。
真っ直ぐに飛んだエーテルの槍はデバスタラの背中、甲羅の継ぎ目へと突き刺さった。赤い鮮血が噴き出し、デバスタラは苦しむ。
悲鳴をあげるようなデバスタラの声に誘われたのか、周囲にはアイスウーズが集まってきている。それを見たハーヴィはすかさずグラビティフィールドを放った。
アイスウーズはグラビティフィールドに阻まれ、もぞもぞと蠢いている。
「さあ、君たちの相手はこっちだよっ! 降りそそげ、光星の嵐……メテオライトッ!」
勢いよくハーヴィが竜石の短杖を掲げると周囲に小さな光弾が無数に現れる。杖を振り下ろすとそれらは身動きが取れないアイスウーズへと飛来した。
光弾の雨に貫かれ、ばちんばちんっとアイスウーズは破裂する。
「でやぁぁぁあああーーーッ!」
チャージングで接近したレアスは鞘から剣を引き抜くと、力の限りデバスタラへ斬撃を放つ。鋭いその一撃はある程度装甲を裂いたが、致命傷には至らない。
「グルウウアアア!」
長く鋭利な爪を広げたデバスタラの強靭な腕の一振りがレアスを引き裂いた。身体を裂かれ、血を噴き上げながらレアスは吹き飛ぶ。
「ぐわぁあああーー!」
「ちっ、世話の焼ける! ほらよっと」
跳躍したアーテミシアはレアスを空中でキャッチし、クルタルの方へ投げた。クルタルはそのままレアスを受け止める。
「そいつは任せたぜ。さあ、でかいの、アイツを痛めつけた倍はぼっこぼこにしてやるからな! 大人しく、オレに殴られろっ!」
空中から全体重を乗せた破鎧砕をアーテミシアはデバスタラの側面目掛けて放った。竜骨の戦槌がデバスタラの横っ腹にめりっと食い込む。
ぐらりとふらついたデバスタラ目掛け、サイラスは母の怒りを使用する。その瞬間、水を伴ったラミアのような女性が顕現。魔獣の骨を被った女性の身体は中々に魅惑的だ。彼の力作である。
「さあ、お前の嫌いな水だ。どうする?」
手を上に振り上げた女性の動作に合わせるように、激しい水の濁流がデバスタラを襲う。
この水は本当の水ではなく、エーテルなのだが水が苦手なデバスタラにとってはどうみても水にしか見えないようで情けなく逃走しようとした。
しかしデバスタラは逃げるのが間に合わず、情けない格好のままエーテルの水に押し流され壁に激突した。デバスタラは少々目を回しているようで、立ち上がる気力はないようだ。
「今がチャンスっ! 一気に行くよっ! 喰らえ、旋風三連突きだぁぁ!」
武器を突きの体勢で構えると、ララベルは疾風足で素早くデバスタラとの距離を詰めた。
目を回すデバスタラの前に立ちはだかると、ララベルは流れるような三連撃を放つ。彼の手で竜牙の細剣が踊る。
起き上がったデバスタラの反撃を警戒して、フェザーステップで離れたララベルと入れ替わる様にアステルが前に出る。
「いっけぇええーーッ!」
アステルが思いっきり振り下ろしたダマスカス鋼の大剣がデバスタラの右腕を切断。腕は回転しながら飛び、床に叩きつけられた。
血を噴き出す腕の切り口を抑えながらデバスタラは咆哮する。その瞳には怒りの色が浮かんでいた。
前衛メンバーがデバスタラと戦闘する中、クルタルはレアスの治療に掛かっていた。
幸いアイスウーズはハーヴィのグラビティフィールドの妨害もあり、仲間たちに近づく前にハーヴィのメテオライトやアルシエラのゲイルボムで吹き飛んでいる。近づく前に距離さえとって倒せれば、そう怖い相手ではない。
アイスウーズの接近は防がれ、デバスタラの酸攻撃は発動前に前線を支えるメンバーによって潰される。その甲斐あって、クルタルは仲間の回復に専念出来ているのだ。
「待ってろ、レアス! すぐにこんな傷治してやるからな!」
レアスの傷口へ、クルタルが光の粒子を集める。それらは輝き、爪によって裂かれたレアスの胸の傷を塞いでいった。暖かな光が溢れる。
剣を杖代わりにレアスは起き上がると戦線へ復帰しようとするが、がくりと膝をつく。倒れそうになったレアスをクルタルが支えた。
「くっ、行かないと……っ」
「だめだ。血を流し過ぎてる、回復魔法は傷は塞ぐが体力は戻らねえ。ちょっと大人しくしてろ」
クルタルに制止されたレアスは申し訳なさそうに小さく頷いた。
いい子だ、と呟いてクルタルはレアスの頭を撫でる。
「逃がさない。もう一度……」
デバスタラの隙を狙って、アルシエラは鞭を振るう。エーテル光波が圧縮され槍状に変化し、デバスタラの側面へ飛来した。
鋭い槍の一撃はデバスタラの右腹部から向こう側へと突き抜けた。痛みに苦しみながら、デバスタラは猛々しい咆哮を上げる。
咆哮を上げながら、デバスタラはアルシエラの方へ突進。攻撃を受けようが、その動きは止まらない。
「行かせるわけには、いかないよっ!」
ハーヴィがクレネルウォールを使用し光の壁を出現させるが、デバスタラはそれを横っ飛びに避け、飛び込むようにして走る。
すかさず光弾を顕現させると、ハーヴィはそれらを上空ではなくデバスタラの真正面から弾幕のように飛ばした。デバスタラはそれらを受け、身体に傷が刻まれていくがなおも突進は止まらない。
「うらぁぁあーーっ!」
アーテミシアが突進を続けるデバスタラ目掛けて戦槌を振るうがその一撃も甲殻を数枚剥がしただけでデバスタラを止めることはできない。
「くっ、かてぇっ! こいつでも止まらねえか!」
「グガァァァアアアア!」
「おっとそこまでだ。通行止め、なんでな」
アーテミシアとデバスタラの間にエーテルの翼を広げたサイラスが割って入る。光の翼を重ね、サイラスは盾で突進を真正面から受け止めた。盾に擦れ火花が散る。
「さて、締めと行こうか」
盾でデバスタラと拮抗するサイラスの背後にゆらりとワイバーンの姿が浮かび上がる。それは彼の鳥獣戯で再現されたワイバーンだ。
ワイバーンが口を開くとその口から無数の光弾が放たれる。至近距離で撃ち込まれたそれは、衝撃でデバスタラを吹き飛ばすには十分だった。
口から血を流しながら、よろよろと立ち上がったデバスタラは甲羅に引きこもると回転しながら、出現した当初に開けた穴へと逃げ去っていった。形勢不利と判断したのだろう。
「よし、大きいのは退いたよ! みんな、ツバキさんを追いかけよう」
先導するララベル、アルシエラに続いて冒険者たちはツバキが流された水場を辿って進んでいくのであった。
●猛然特攻デバスタラ
水場に落ち、流されたツバキは当初の位置まで戻ってきていた。そう、足を滑らせて水に転落したあの場所である。
なんとか水から這い上がり、彼女はそのまま地面へと倒れる。ぼろぼろの衣服はもう大事な部分しか隠せておらず、衣服としての機能はほぼ失っている。
「うぐっ、またこの場所にぃ……なぜじゃあ、なぜこうも出られんのじゃ……わしは、呪われてでも、おるというのか……っ」
がくりとツバキは突っ伏し、そのまま気を失った。
その頃、B班キオルティス、フリーダ、セリオス、ナキル、グレイブの5名はアイスウーズを討伐しながら奥へと進行を続けていた。
「悪いけど天井からの奇襲はご遠慮願おうかな。危ないからね」
真・壁歩きで天井と自身の足をエーテルで接地させたキオルティスがまるで地上のように天井を駆け抜ける。
アイスウーズの間を駆け、自分との距離を確認してから天井を崩落させないように横薙ぎで闘気槌を振るう。
絶命したアイスウーズが弾けるよりも早く、キオルティスはフェザーステップを使用して放たれる針の範囲から逃れている。
水袋からまかれた水が凍り、アイスウーズの接近に気付いたフリーダは飛び掛かってくるアイスウーズを盾で弾き返す。アイスウーズに触れた盾の一部分が凍り付いていた。
「これは、かなり低温のようですね。触れなくて正解かも知れません」
なおも飛び掛かる別のアイスウーズを斬撃で斬り飛ばす。破裂する際に極細の針が放たれ、流血する痛みにフリーダは口を歪ませた。
針は痛みと共に流血を与え、回復効果を阻害するが彼女は仲間の盾、痛みを気にしている場合ではない時もあるのだ。とはいえ仲間のヒーラーを信頼しているからこそ、取れる行動でもあるが。
「進行方向右は行き止まりだ。左に行けばいい」
孤高者の宗波で地形把握に努めていたセリオスは身を屈めながら、炸光矢を前方に群れるアイスウーズへと放った。群れの頭上で炸裂した光の矢は輝く破片を撒き散らしてアイスウーズたちを斬り裂く。
「おうっ、左だな! あ、誰か倒れてるぜ! 今そっちに……くっ、邪魔だっ、どけぇっ!」
倒れている人影を発見したナキルは走り出すが、その行く手を阻むようにアイスウーズたちが飛び掛かる。蒼剣アルサリアを抜き放ち、蒼い軌跡を描きながらナキルはアイスウーズたちを斬り飛ばした。
放たれる極細の針の痛みを受けながら、ナキルは走って人影へ近づくとその人物を助け起こす。青い髪に青い狐耳。どうやらツバキで間違いないようだ。
暗視の効果もあり、ほぼ裸に近いツバキの姿がよく見える。彼も青少年、当然、目のやり場に困るがそこは根性とあんまり見ては“彼にとって一番星とも言える、ある人に怒られる”と思い、冷静を保った。
「おいっ、大丈夫か! ツバキってのはアンタだな? もう大丈夫だ、オレたちが来たからな!」
「救助者の確保はまず成功ですね。では少し、残った者の掃除をしてしまいましょうか」
グレイブはナキルがツバキを確保したのを確認すると、味方に声掛けしながらサルベーションオールを放った。柔らかな光が仲間一人の身体を包み込む。身体に刺さっていた針はするすると抜けていき、状態異常は回復した。
それからしばらくして、アイスウーズの群れを片付けた冒険者たちは少し休憩を挟むことにした。
ツバキの体力の消耗は激しく、すぐには動けないと判断した為である。
ツバキはグレイブから受け取ったマントを羽織り、ナキルから受け取った水袋に入ったまだほんのり温かいスープで体を温めている。
「ううっえぐっ、ひっく、助かったのじゃぁあ……がふっごくっごくっ、もう死ぬかと思ったのじゃあぁーー」
「ははは、食べるか泣くかどっちかにしろって」
泣きながらスープを食べているツバキの様子にナキルから笑みが零れる。
「これで救助者は確保しましたから、後は無事に戻るだけですね」
フリーダは先程凍らされた盾に付着したままの氷を剣でがつがつと削っていた。氷がぼろぼろと床に落ちる。
するとセリオスが先行偵察から戻ってきた。その顔は険しい。どうやらあまりいい知らせではないようだ。
「あまり長居しない方がいい。洞窟内のアイスウーズがどこかへ向かって移動している。何かあったのかもしれない」
「俺たちに恐れをなした……ってわけじゃなさそうだね。となると、デバスタラの方かな」
考えた様子を取るキオルティスを見てセリオスは表情を変えずに続けた。
「いずれにせよ、奴らの移動方向は出口方面だ。戦闘は避けられないだろうな」
セリオスの言葉を受けた冒険者たちはツバキを連れて、入口方面へと撤退を開始する。壁には予め決めておいた【救助者発見、脱出へ】の記号を閃光塗弾の印と共に壁に刻んでおいた。
これといってアイスウーズの襲撃もなく、冒険者たちは入り口近くへと到達する。
すると突如として壁を突き破り、砂煙と礫片を撒き散らしながら手負いのデバスタラが現れた。目は血走っており、激昂しているように見える。その周囲にはアイスウーズが群れており、まるでデバスタラを守っているようにも見える。
「簡単には出られないってことかな。それじゃ、ラストダンスと行こうか」
身を屈めて天井を走るキオルティスは群れた状態のアイスウーズ目掛けて闘気槌を振り下ろす。上空からの奇襲にアイスウーズは避けることも出来ず、絶命していく。
フェザーステップで移動し、彼らの放つ針を避けながらキオルティスは仲間たちに呼びかける。
「こっちは任せてくれていいよ。そっちは亀さんを頼むっ」
「任されましたっ! さあ、デバスタラ……私が相手ですっ!」
いつもの囁く声を聞きながら、フリーダはシーザーロアを使用しデバスタラの前に躍り出た。
咆哮を上げながら振り下ろされる爪を盾を構えて受け止める。甲高い金属音が響き、ずしりと重い衝撃が彼女の腕に伝わった。みしりと地面が少々へこんで亀裂が走る。
「なんの……これしき! せやぁぁあーーっ!」
爪を盾で打ち払いながら、フリーダは白金のパラッシュを抜き放つ。白い剣閃がデバスタラの身を引き裂いた。いくつか甲殻が剥がれている彼の装甲では彼女の剣を止めることはできない。
セリオスは身を隠し、姿勢を低くした状態で弓を引き絞って狙いを付けていた。
デバスタラが最も隙を晒すタイミングを彼は待っている。そしてその時はすぐに訪れた。
仲間の攻撃で、たたらを踏んだデバスタラの一瞬の隙を狙い、セリオスは矢を放つ。鋭く放たれた矢は鍾乳石を迂回するようにぎゅんっと曲がるとデバスタラの背中側から甲羅の継ぎ目に目掛けて飛来する。ぐさりと突き刺さった矢は赤い鮮血を迸らせた。
「ガアァァアアアッ!」
「今だっ、テメェもオレの武勇伝にしてやるぜぇぇえーーーッッ!」
蒼剣アルサリアを構えたナキルはチャージング/駆け星を発動し、まるで流れ星のように素早くデバスタラへと接近する。
懐まで潜り込んだナキルは雷鳴を思わせる剣戟を放つ。流れるその一閃は稲妻の如く、轟裂なるその一撃は雷神の如く。必殺の一撃――開闢の轟雷……雷神剣/レグ・フルグス。
派手に体を斬り裂かれたデバスタラは後方にあとずさり、流れ出る血と激しい痛みに震えながら咆哮する。
「あと少しです、このまま押し切ってしまいましょうか」
グレイブがそう言いながら無銘祭祀刀を掲げる。刃部分にエーテルが集中し淡く輝いた。
次の瞬間、グレイブはヒーリングオーラを放つ。彼を中心に輝くエーテルの波動が広がり、仲間たちの傷がみるみるうちに塞がっていく。
「これで最後だよ。来世ではいい出会いができるといいね」
天井から剣を構えたキオルティスがデバスタラを奇襲する。擦れ違い様にその身体を深く斬り裂いた。
「神も言っています。しぶといだけの亀はいらないと」
突きの姿勢で走ったフリーダの剣が深々とデバスタラに突き刺さる。もがくデバスタラだがその剣は引き抜けない。
もがくデバスタラの頭部を狙ってセリオスが矢を放った。真っ直ぐに跳んだエーテルの矢がデバスタラの頭部を貫き、ついにデバスタラは地面へと倒れて動かなくなった。
「……任務完了だ。後は長居せずに脱出しよう」
少しして、A班のメンバーも合流し全員そろって冒険者たちは洞窟を脱出するのだった。
●勝利の宴
洞窟を脱出した冒険者たちは町へ戻る前に体力の回復も兼ねてキャンプを張っていた。
焼いた肉串をかじりながらナキルは言う。
「それにしてもサイラスはまだやってんのか?」
ナキルが見る方向ではサイラスが素材の選定をしている。だいぶ長い時間、彼は素材とにらめっこしているようだった。
「持って帰るのをどれにするか、悩んでるらしいですね。いっぱいあるみたいですし」
スープを飲みながらフリーダは肉串を焚火で焼いているようだ。隣でアーテミシアは豪快に肉串を頬張る。
「一緒の仕事じゃ、毎回ああだからな。もう慣れたぜ」
少し離れた場所ではアルシエラにツバキが抱き締められ、甘やかされていた。隣に立つララベルは目のやり場に困っているようだ。恐らく暗視でイケナイ所まで見えてしまっているのだろう。
「怖かったね、もう大丈夫、うんうん」
「優しさが染みるのじゃぁ……」
「えっとそろそろ何か着る物があればいいんだけど……何かないかなぁ」
ララベルの言葉にアステルが反応する。
「そうだよね、女の子が流石にマントやブランケットだけじゃ色々とまずいし」
「大丈夫だよ、レディの為に……ほら、噂をすればなんとやらだ」
アステルの頭を撫でているキオルティスが示す方向から、クルタル、レアス、グレイブが現れる。その手には樹皮のような物を持っているようだ。
「近場の木の樹皮を剥がして、身に着けられるよう加工した物です。無いよりかはマシかと」
額から汗を拭ってクルタルが言う。
「結構大変だったが、ツバキの為だからな。一肌脱いだってわけだ」
「うん、あんなに硬いなんて思わなかったよ……」
疲れた様子のレアスの隣からハーヴィが現れる。
「ま、レアスもクルトも荒っぽいから、ほぼグレイブさんが綺麗に整えたんだけどね」
「みんな……うう、ありがとうなのじゃぁ! この恩は絶対に、絶対に、忘れないのじゃあああーっ!」
マスターコメント
ロングシナリオ難しい 報酬:多い12 / 6〜12人
2022年08月07日 23時25分54秒 公開
相談掲示板
さて、何が見つかりますことやら ヒーラー、グレイブ・ヤードです よろしくお願いしますね。
ウォリアーのアーテミシアだ とりあえず射程は大したこと無いというか、ほぼ無さそうだし、射撃と魔法で削るのがベターか。 ウォリアーで亀を抑えながら削って、スライムは警戒しつつ現れたら範囲スキルで別途対応ってトコかね
僕はシーフのララベル・サン・ディーベル。 みんな、宜しくね! 宗波で偵察しながら進んで、潜んでる敵を警戒しておこうかな。
無事に活動できそうで何よりです、され >今思いつくところ 経緯はともかく、行方不明者がいるということはそれなりの広さがありそうです。 照明等の準備はいまさら言うことでもないですが、目印などを考えたほうがよさそうでしょうか? またウーズに対する簡易的な警戒として、「水を撒く」は手段の一つになるかと思うのですがどうでしょう? 天井はともかく、床面を這うには意味があると思いますし。 極低温ということなら、水が氷るという物理現象が起きるかなと思いますし。
キャスターのハーヴィだよ、よろしくね! >目印 洞窟の壁に出口方面の矢印を書くとか、閃光弾の中身の塗料を塗るとか? 後者は発光するから短期間なら良い目印にもなりそう。 >ウーズ対策 水を撒くのは面白いと思うよ。 デバスタラは水が苦手みたいだから、そっちの対策にも良い気がする。 ピュアウォーターは持ってるから、取り敢えず持ち込むね。 水を撒いた道が凍ったら僕達も滑っちゃわないかな? って言うのと、デバスタラがウーズを呼ぶと言う点で、水が氷になったらデバスタラへの効果は薄いのかな? というのが気になるとこ。
ヒーラーのクルタルだ、よろしくな。 なんだか面倒なことになってる上に状態異常祭りか…抵抗は上げていきたいところだな。あと解呪系の持ち込みか。 目印は閃光塗弾の塗料が便利そうだな。ウーズ対策のやり方も面白い。まあどういう方向性にしろ、洞窟の中だっていうから暗視やバランス感覚はあるとよさそうだよな。 行方不明者がどれほどの技量かわからないが、向こうが気づいてくれそうな合図を出すのもいいかもしれないな。音はモンスターに気づかれるようだから、匂いとか…?
・・・ん、シューターのセリオスだ、よろしく頼む 目印を持っていくのは賛成だ。暗がりとかが多そうだし広いだろうから迷いそうだしな。 あとは地形が入り組んでるようだから死角も多いだろうし孤高者の双波でサーチするつもりだ。 デバスタラは水が苦手だとあるから解説にある水場などに近づけば向こうもおってこないようになるか?
No.8
サイラスだ、よろしくなー とりま抵抗上げてこうかなと 遠距離から杖で射撃、ピュアウォーター又は生活魔法で水、閃光塗料で目印かね?
デバスタラ、水を嫌がるのに移動に伴って水滴が生じそうなアイスウーズを呼ぶというのがそもそも解せない話ではあるのですが・・・。 案外、「濡れたらまずい場所」があるのかもしれませんね。 それはさておき アイスウーズ自体は捕獲できたらこの時期助かりそうな魔獣ですよねえ、ほんと >水を撒く まぁ警戒手段までにと思っています。 割と隠密ってる性質なようですから、「物理的な変化」がある方がわかりやすいかと思いまして。 瞬間的にしろ短時間にしろ、凍るときは音が立つと思いますから。 天井は如何ともし難いんですがね。 休憩をとるときは高い位置にも照明を置くか、天井の低い場所で行ったほうがよさそうです。 >水に関して 休息を中心に使用を考えるなら生活魔法、撒くなど他に使用するならピュアウォーターかなと思っています。 生活魔法的に無為に撒くというのは適用されないかなあ?・・・という懸念もありまして >マッピング そういえば一応報告面を考えると行ったほうがいいですよね、マッピング。 町の近くというのを考えても、内部構造分かったほうが利用手段増えそうですし。 とりあえず思いついたことまでに
ウォーリアのフリーダです。よろしくお願いします。 とりあえずこちらも抵抗を上げて前衛をしようかと思います。 ただ、抵抗判定無しでBSが付く場合が厄介かなと。
ハフビシューターのアルシエラ、よろしくね。 あえて物理攻撃特化でいこうと思う 道中のアイスウーズはサーマルアイで見て、隠蔽から暗殺してくつもり
人数もそろいましたし、場合によっては分散するのも手でしょうかねぇ?
「ナキルだ、よろしく頼むぜ。 分散して応対するのも良いと思うのと 予め水を撒いておくと凍るから居場所が察知できそうってコトか。 それも面白そうだな。 オレとしてはどっちの相手もできると思うし。 ちっとまだ読み込みが浅いし。 希望があるやつ優先って気分で追い付くつもりだ。」
遅くなってごめん! シーフのキオルティス。キオでもルティスでもお気軽に。 初めての方もお馴染みの方も宜しくね! >分散 俺も賛成、かな。効率良い敵淘汰と救出は勿論、グレイブさんが言ってた マッピングの観点からも、折角人数が居るんだし、別れた方が良いかな、と。 一見マッピングは後々のことだけに見えて、要救助者探しにも役立ちそうだし。 探索系スキルは仮に班分けするならその段階でスキルが被りそうになければ 持って行こうかな。それとも方角違いで飛ばして、マッピングの効率を 上げるなら被ってても持ってく方が良さそう? >水 凍る際の音を索敵に使う…って言うグレイブさんの案、良いね。 普段の状態のままだと余程注意してないといけないだろうから 超聴覚は必要かもしれないけど。 セリオスさんの言う水場に誘き出すのも面白そうかも! >天井 気になるなら真・壁歩き持ってくけれど、どうする?
分散はしてもどっちでもいいぞ。 オレはどうすっかね…まあ亀かスライムの相手するぐらいしかないか
>分散 分かれ道などがあった場合、全員でぞろぞろと動くよりは手分けしたほうが楽でしょうから。 まぁ分散というか支援先、状況把握の単純化といいますか。 そういう理由もあります。 仮に分かれるとしても二手がいいところだと思いますけどね? 6名ずつであれば戦力的にも特に不足はないでしょうし 幸い私含めヒーラー(回復役)、シーフ(探索役)、シューター(遠距離役)も二名おりますし、それぞれで別れれば何かしらのトラブルがあっても立て直しはしやすいかと。
No.17
顔出しが遅くなってごめんなさいっ!! ウォーリアのアステルです。よろしくお願いしますね! >分散 私もどちらでも構わないけれど…した方が無難かな?と思う、かな。 OP読むに、結構隠密的に動けば、敵はある程度やり過ごせそうとも思うんだけど…。 戦闘になっても【戦闘班】が対処して、そこを抜けて【救出班】が進む…とか? 勿論、一応の分けで、どっちが如何。ってきっちり決める必要はないから、 【A班】【B班】って2班に分かれるのが良いよね。
わり、追ってはいたんだが背後が忙しくて間が空いちまった… 班わけはそうだな、手分けして捜索するにも必要だろうし…柔軟に対応するならかっちり決めないほうがよさそうだ。 俺はヒーラーだからグレイブと別の班に行くとして… ええっと便宜上、Aってことにしておくかな?
分散は賛成。 シューターの私はとりあえずAにしておくね。
えっと、班分けするんだね。じゃあリスト化しとくよ。 ヒーラー・シーフ・シューターは分散するってことでいいのかな。グレイブさんとセリオスさんはとりまB班に振り分けておくね。もし認識が違ってたら直して貰えると助かるよ。 僕もA班にしとこうかな。キャスターは僕だけみたいだから、場合によっては移動も考慮に入れてるよ。 【A班】 クルタル(癒) アルシエラ(射) ハーヴィ(魔) 【B班】 グレイブ(癒) セリオス(射)
「じゃぁ、人数のバランスを見てとりあえずB班ってコトで。」 【A班】 クルタル(癒) アルシエラ(射) ハーヴィ(魔) 【B班】 グレイブ(癒) セリオス(射) ナキル(戦)
No.22
班分けとりま余った所に行けるようにしとく
班分け了解だよ。 じゃあ、A班で行かせて貰うね。 【A班】 クルタル(癒) アルシエラ(射) ハーヴィ(魔) ララベル(盗) 【B班】 グレイブ(癒) セリオス(射) ナキル(戦)
それじゃ俺はB班、だね。 【A班】 クルタル(癒) アルシエラ(射) ハーヴィ(魔) ララベル(盗) 【B班】 グレイブ(癒) セリオス(射) ナキル(戦) キオルティス(盗)
ンじゃ、オレはAにすっか。やること変わンねえし 【A班】 クルタル(癒) アルシエラ(射) ハーヴィ(魔) ララベル(盗) アーテミシア(戦) 【B班】 グレイブ(癒) セリオス(射) ナキル(戦) キオルティス(盗)
誤字がありましたので修正しました 通路に分岐点等がない場合は前方警戒担当と後方警戒担当として、ある程度時間がたったら担当の交代などで活用してみましょうか。 そもそもあちらのテリトリー内なのですからね。 ウーズが天井を伝って挟み撃ちを仕掛けないとも限りませんし >自身のスキル関係 いつも通り状態異常解除と回復に全振りしておりますので、戦闘に関しては心おきなくどうぞ。 【A班】 クルタル(癒) アルシエラ(射) ハーヴィ(魔) ララベル(盗) アーテミシア(戦) 【B班】 グレイブ(癒) セリオス(射) ナキル(戦) キオルティス(盗)
ん、手分けでで了解だ。班分けも異論無いのでB班はよろしく頼む。 とりあえず孤高者の双波で地形と敵を確認しつつ、看破と超聴覚で探索を行うつもりだ
>班分け それでは私はB班に回ることにします。 【A班】 クルタル(癒) アルシエラ(射) ハーヴィ(魔) ララベル(盗) アーテミシア(戦) 【B班】 グレイブ(癒) セリオス(射) ナキル(戦) キオルティス(盗) フリーダ(戦)
No.30
>班分け じゃあ、私はA班でいくね。 【A班】 クルタル(癒) アルシエラ(射) ハーヴィ(魔) ララベル(盗) アーテミシア(戦) アステル(戦) 【B班】 グレイブ(癒) セリオス(射) ナキル(戦) キオルティス(盗) フリーダ(戦)