【夏果】ユニコーン捕獲作戦~マンゴー畑でつかまえて
おおくまねこ
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シナリオID:2334
オープニング
「ああ、儂の可愛いマンゴーが! またマンゴーが食い荒らされておる!」
手塩にかけたマンゴー畑の惨状を見たダムダムは嘆いた。ダムダムは領主からこの辺り一帯の農地の管理を任されている農家のおばあちゃんだ。マンゴーはこの土地の基幹農業であり、その収穫高は領内の税収に直結する。『レッドオーブ』とも呼ばれるこの土地の完熟マンゴーは他国の王室にも献上されるほどの逸品である。
そして、ダムダムの持つ先祖伝来の農業知識と彼女の50年以上に渡る経験はレッドオーブと並んで領地の至宝とも呼ばれており、ダムダムは平民でありながら、領主に意見できるほどの賢者として扱われていた。ちなみに彼女の農業知識には。「泥棒や害獣への対処法」も含まれている。彼女の畑に手を出した狼藉者達は、盗賊だろうがクマだろうが、ことごとく報いを受けさせてきた。……領内の法律で傷つけることが禁止されている、ただ一体の魔獣の例外を除いて。
「おのれ、ユニコーン……! もはや勘弁ならぬ! 一刻も早く奴を駆除しなければ……」
●
その日、ダムダムばあさんは領主への面会を申し出ていた。ユニコーンによるマンゴー畑の被害を領主に訴え、ユニコーン狩りの許可を取るためである。
「領主様。もはや我慢なりません。どうか、ユニコーン狩りの許可を。奴の晒し首を見なければ、儂は死んでも死に切れませぬ」
「いや、しかしだな……。ユニコーンは我が一族の紋章にも使われている神聖な生き物だし……殺してしまうとバチが……」
「領主様! 馬とマンゴー畑とどちらが大切なのですか! あの畑はこの土地の心臓部。畑なくして民は生きてゆけませぬ。許可をいただけぬのであれば、儂はユニコーンを射殺した後、腹を切ってお詫びいたします!」
「ま、まて! 早まるな! わかった! ユニコーンの対処はこちらでなんとかしよう! だから少しだけ猶予をくれ!」
「……ありがとうございます。できるだけ早くお願いします」
老婆は深く頭を下げると、のっしのっしと退出していった。
●
「というわけなのだ。シモン君、君は魔獣に詳しいだろう。なんとかユニコーンを生け捕りにできないかな。このままでは、我が一族のシンボルである聖獣が農家のばあさんに殺されてしまう」
その翌日。領主は付き合い生物学者に件のユニコーンの件について相談していた。
「なるほど、ユニコーンが出るのですか。それは珍しい。ですが、早めに対処した方が良いでしょうね。確かにそのユニコーンは草食のようですし人間が襲われることはないと思いますが、人間側から攻撃を仕掛けたら恐らく反撃してきますよ。そうなった場合、そのおばあさんが殺されてしまう可能性は高いかと」
「むむ。そうか。ユニコーンってそんなに強いのか。てっきり、シカとかと大差ないのかと」
「資料によってばらつきがありますが、殺傷力のある強力な魔法を使用するとされる文献もあります。人間並みの知性を持つとも言われている生き物ですし、無闇に襲い掛かるのはあまりお勧めできません」
シモンが首を横に振ると、領主は唸った。
「ふむ。では生け捕りにするのも難しいか?」
「非授恵者では難しいでしょうね。冒険者ギルドに依頼を出してみるのはどうでしょう。彼らなら、きっとユニコーンの生け捕りも可能かと」
「なるほど、その手があったか。では早速依頼を出してみよう。ありがとう。シモン!」
「どういたしまして。ところで私もユニコーンを見てみたいのですが、しばらくここでお世話になっても?」
「ああ、もちろんだとも! キミにも協力してもらえるとありがたい!」
●
その数日後。シモンは領主の許可をとって恋人のレベッカを招待していた。授恵者なので、一応名目はユニコーン調査の際のシモンの護衛である。
「すみませんね、レベッカ。遠くまで付き合わせてしまって」
「構わない。完熟マンゴー、私も気になる。で、今回はその白い馬を捕まえればいいんだな」
「ええ、あなたにも冒険者に協力を……あ」
その時、シモンは恋人の顔を見てあることに気付いた。
(ユニコーンは「清らか」な乙女にのみ心を許すとされる生き物だったはずですが……あまりにも基本的な知識だったので領主様に説明するのを忘れていましたね……依頼書にその辺は書いてないかも……ま、まあ心を許されなくても捕獲は可能でしょうし、ここはよしとしましょう!)
解説
マスターより
リプレイ
「よくきてくれたの。さあ、レッドオーブを使った特製完熟マンゴーパイじゃ。たんと召し上がれ」
ダムダムばあさんは柔和な笑顔を浮かべ、冒険者達にマンゴーパイを振舞ってくれた。
「いただきます。わあ、とても美味しいです!」
甘党のスィーリーンはマンゴーパイを一口齧り、幸せになった。
「ところであんたら、『清らか』かね。見た所、男も混ざっとるけども」
ダムダム婆さんがいきなり剛速球を投げたので、シモンは喉を詰まらせた。
「「清らか?」」
よくわかっていなさそうな様子で首をかしげたのはホムンクルスの少年エヌ(10才)と迷宮鼠のレベッカ(14才)だ。
「ああ、分からんなら多分お主らは大丈夫じゃろ、心配せんでええ」
ダムダム婆さんはニンマリ笑った。レベッカの恋人のシモンは気まずそうに咳払いしている。
「私は清らかな乙女で問題ないかと。勿論お姉様もそうですわよね!」
ミレイユ・ヴェルジーは少し顔を赤らめつつも、自信を持って答えた。しかし、ローザリカ・L・ディオールはすぐに返答できず、答えに詰まっていた。
「ローザリカお姉様?」
ミレイユはじっとローザリカの方を見つめている。
(清らかであることは間違いない。心身ともにそう主張して問題はない、はずなのに。ミレイユの無垢な信頼に少しばかり後ろめたさを感じて動揺してしまう。彼女の兄と恋仲ではあるが? やましいことは何も、これっぽっち……も……)
「じー」
(そ、そりゃあ彼に触れたくなったり? キスくらいはしたこともあるが? ああああミレイユの前で何を思い出しているんだ僕は!! 依頼に集中だ集中!)
「ああ、僕ももちろんミレイユと同じだとも!」
ローザリカは顔を赤く染め、怒鳴るように潔白を宣言した。
●
「ユニコーンというのは、結局のところ魔獣なのでしょう? それを聖獣などと……駆逐してしまった方が手っ取り早いのではないでしょうか」
みんながマンゴー畑の下調べをしていると、リディリディ・トゥラ・イェレミースが物騒なことを言い出した。
「うむ、やはりそれしかあるまい。プロの魔獣狩りがそう言うなら領主様もきっとお許し下さるじゃろう」
ダムダムばあさんは力強く頷く。すると、
「お待ち下さい、レディ。それでは領主様が我々に依頼した意味がありません。それは最後の手段です」
方向感覚がある故、ダムダム婆さんと共に先頭を歩いていたウスターシュ・ド・バティーニュは殺意にギラつく婆さんを制した。
(私も心は清らかなつもりなので、ユニコーンとの接触は問題ないでしょうが……このお婆さんは要注意ですね……)
ウスターシュは依頼が成功した暁にはここの領主とも親睦を深めたいと考えている。婆さんを暴走させるわけにはいかない。
「そういえば、お前さんは……やあ、久しぶり」
ぶらぶらと歩きながら、クラルスはリディリディに笑いかけた。
「……?」
(この馴れ馴れしいヒューマンの人は誰……?)
リディリディは怪訝そうな顔をすると、足早にその場を離れ、通りすがりのスィーリーン(高身長リザードマン女性)をさりげなく盾にした。どうやらリディリディの方にはクラルスに見覚えがないらしい。露骨に避けられたクラルスは、
「あれ、俺のこと覚えてない? 残念だなぁ」
と苦笑いした。クラルスの方は「すげえ肉を食うスタイルのいいエルフの娘」と、リディリディの特徴を記憶していたのだが。ただし、彼女の名前までは覚えていない。
「ダムダム殿。ユニコーンを捕らえる為、マンゴー畑に柵や罠を張りたいが問題ないかな?」
「うむ。木が死ぬような猛毒を散布するとかでなけりゃ、構わんぞ」
ローザリカが念のために確認すると、ダムダム婆さんは頷いた。
「レディ、貴方も手伝ってもらえるかな?」
「もちろんじゃ、お若いの。ところでお主、なかなか色男じゃな。死んじまった爺さんには負けるがの」
クラルスが紳士的にダムダムばあさんに尋ねると、機嫌良さそうな返事が返ってきた。
「では全員で準備をいたしましょう。罠はあまり詳しくないので、私は防衛柵を作りますね」
木工に長けたスィーリーンは防衛柵の製作係に志願した。
「あ、じゃあおじさんは材料の木を切ってくるよ。ダムダム女史、切り倒していい木はあるかい?」
「近所に雑木林がある。儂が案内しよう」
「アラン! オレも一緒にいく!」
「よし、じゃあエヌにも手伝ってもらおうかな」
アラン・スミシーは斧を手にし、ダムダムばあさんと共に雑木林へと向かっていく。その後ろを、エヌがついていった。
「じゃ、俺は檻を作ろうか。金属とか余ってたりする?」
「金属か……。確か倉庫の方に使っとらん鎧とか壊れた農具とか色々転がっとるから、それでよければ使ってええぞ」
「ふむ。まあ溶かせばなんとかなるやろ。じゃあそれをくれ」
鍛冶屋であるサイラスはユニコーンを捕らえる為の檻の製作担当となった。
●
「では、作戦をおさらいしましょう。ミレイユ嬢と勘次郎さんがマンゴーの木の下でキャッチボールをして戯れ、ユニコーンをおびき寄せる。ユニコーンが近づいてきたらそのまま罠で捕獲に移ります。そして……」
「儂が奴に真・バスターアローを叩き込む。冒険者達もそれに続いて集中攻撃じゃな」
ダムダム婆さんの目には、抑えきれない殺意が滲んでいた。
「違います。私とサイラス卿が殺界でユニコーンを足止めし、その間にスィーリーン嬢とディオール嬢がユニコーンの説得を試みますので、レディ・ダムダムはどうぞ待機を」
ウスターシュは即座に突っ込みを入れた。
「まあ、ユニコーンが暴れるようならそのまま戦闘やな。角をへし折ろう」
サイラスの目がキラリと光る。
「ええ。一角獣が暴れた時は取り押さえるしかありませんね。あまり、手荒なことはしたくありませんが」
スィーリーンが頷いた。
……。
「では、各自持ち場について下さい、作戦開始です」
●
(さァて、今回の演目は一角馬の大捕物。清らかなるものしか触れられねェ性獣もとい聖獣を冒険者達は果たして捕らえることが出来るのか! ご照覧あれ! ッてな)
町娘になりきっている中村・右衛門佐・勘次郎は適当な大きさのマンゴーを手に取ると、しずしずとミレイユに向かって放り投げた。ミレイユはマンゴーをしっかりキャッチすると、同じ軌道で勘次郎へと投げ返す。二人がマンゴーを投げ合うたび、辺りには完熟マンゴーの豊潤な香りが広がっていく。
「ユニコーンは知能が高いと聞くが……あれで捕まるか?」
クラルスは怪訝そうな顔で二人を見守っていた。ユニコーンが好むとされる「清らかな乙女」「マンゴー」と、要所は抑えてはいるが、傍目には怪しさ大爆発である。
「うふふ、ミレイユさん、お上手ですわ。何回続くかしら」
「もし失敗しても、このバックパックの中に予備がたくさんありますわ!」
だが、二人の会話からは隠せない乙女のオーラが溢れ出ている。二人がしばらくマンゴー畑で戯れていると、木の上から周囲を見張っていたエヌが口笛で合図をした。
「いたぞ! ユニコーンだ」
小声で2人に呼びかけ、エヌはハンドサインでユニコーンが出現した方向を指し示す。
そこにいたのは、白い毛並みを持つ美しき一角獣。ミレイユと勘次郎はアイコンタクトをすると、作戦の第二段階に移行した。
「お勘様、お腹が空きましたわね」
「ええ、ミレイユさん、そろそろお昼ご飯にいたしましょう」
ミレイユは地面にピクニックシートを敷くと、おもむろにダムダムばあさん特製のマンゴーパイをバックパックから取り出した。勘次郎はさりげない仕草で団扇を取り出し、ばっさばっさとパイを仰ぐ。たちまち辺りに広がる、完熟マンゴーの香り。
パカラ……パカラ……。
香りに惹かれたのか、二人の清らかな雰囲気に惹かれたのか、あるいは「何やってんだこいつら?」と思ったのか、ユニコーンはゆっくりと二人に近づいてきた。
「まあ、ユニコーン! 実際に見るのは初めてです!」
ミレイユは立ち上がり、目を輝かせた。
「あたくしは、お勘。通りすがりの町娘で御座いますわ……」
勘次郎も立ち上がり、ユニコーンへとゆっくり近づいていく。二人共、罠の場所はちゃんと記憶している。その場所まで誘導できれば、上からサイラスが作った金属製の檻が降ってくる仕掛けだ。
「ユニコーンさん、背中に乗せていただいてもよろしいでしょうか!」
少し興奮した様子で、早歩きでユニコーンへと近づくミレイユ。
「ブルル……?」
ユニコーンはピタリと足を止め、接近してくる二人の様子を観察している。特に勘次郎の方が気になる様子だ。
(コイツ、あっしをエロい目で見てやがらァ! 今だッ!)
勘次郎が合図を送ると、サイラスが罠を固定していたロープを切断した。その瞬間、木の上に巧妙に隠されていた檻がユニコーンを捕らんと頭上から降り注ぐ!
なお、ユニコーンの名誉の為に断っておくが、彼女は牝馬である。勘次郎の方に注意が向いていたのは、性別チェックに手間取っていたからである。
「ヒヒーン!?」
罠に嵌められたことに気付いたユニコーンは咄嗟に脱出を図ろうと大地を蹴る。だが、完全に油断していたユニコーンの脱出は間に合わず、ユニコーンは檻に閉じ込められてしまった。ユニコーンは電撃を放ち、角で檻に頭突きをかまし、キックを連打して暴れ回ったが、分厚い金属で作り上げられた檻はびくともしなかった。
「よし、ここまでは順調ですね。説得班のお二方、後はお願いします」
殺界を発動しつつ、ウスターシュが汗を拭う。ローザリカとスィーリーン、そしてリディリディは檻越しにユニコーンと対話を試みるべく、ゆっくりと近づいて行く。電撃なら檻の隙間から撃てそうではあったが、ユニコーンが三人を攻撃する気配はない。
「私達はあなたに危害を加えるつもりはありません。落ち着いて下さい」
リディリディはふんふんと鼻息を荒くしているユニコーンの顔を見上げ、声をかけた。
「……」
言葉が通じているのか、冒険者達の雰囲気で悟ったのか、ユニコーンは少し大人しくなり、リディリディ達の方を見た。
「初めまして、ユニコーン様。マンゴーがお好きな様ですけれど、それを育てている方が困っているのです。別の場所への移動をお願い出来ないでしょうか」
スィーリーンは身振りを交え、丁寧にユニコーンにお願いしてみた。
「……」
「もう敵意はなさそうだね。よし……」
ローザリカは意を決してユニコーンに歩み寄ると、直に触れ、抱きついた。
「どうどう。綺麗な毛並みだね」
そのままおもむろに動物お世話セットを取り出し、ブラッシングを開始する。すると、ユニコーンは気持ちよさそうに目を閉じた。
「ヒヒン……」
やがてユニコーンは首をぶるんと振り、ローザリカを振り払うと、ドカッと地面に座り込んだ。
「どうやら観念したようですね」
リディリディはほっと溜息を吐いた。
●
「やれやれ……あの一角馬、あっしを見て鼻息荒くしてやがッたぜ……」
清らかなる冒険者達に誘導され、とりあえず領内の牧場に護送されたユニコーンが芝生でくつろいでいる姿を見て、勘次郎は額の汗を拭う。
「それなのですが……どうやらあのユニコーンは牝馬……メスだったようですよ。一体どういう基準で心を許す相手を選んでいるのやら……実に興味深い生き物です」
「なァにィ?」
シモンの言葉に、勘次郎は目を丸くした。てっきり乙女を見ると興奮してハァハァするエロいオッサンのような生き物だとばかり思っていたが、まさか雌だったとは。
「おいシモン! 馬ばっか見てないで、バーベキュー(祝勝会)の準備を手伝え!」
「おっと、すみませんレベッカ。すぐにそちらへ」
「あっちの嬢ちゃんは一角獣より食い気かァ……」
勘次郎はユニコーンに興味なさそうな様子のレベッカを見て、くっくと笑う。
「お、檻にちょっと角の欠片がついとる。やったー」
サイラスは檻に残されていた爪の先ほどの大きさの一角獣の角の欠片を採取でき、ご満悦であった。ユニコーンが閉じ込められて暴れた時に削れたらしい。
「こちらの領のマンゴー畑が少々羨ましいですね。実家は名産らしい名産がワインくらいしかないもので。ぜひとも栽培条件、費用についてお話を伺いたい。ついでに2~3株分けてもらえませんか?」
「これは重畳。名産というだけあり、芳醇な味わいだ。ふむ。マンゴーの栽培には温暖な気候が必須となりますが、鉢植えでも栽培は可能です。ご希望でしたら幾つかお譲り致しましょう」
ウスターシュは庭の片隅でヴェルギリス領の領主と一杯やりながら、貴族トークに勤しんでいた。
「ヒヒン……」
「よし、ブラッシングだな!」
動物交感を持つローザリカはユニコーンから極上の気持ち良さを感じ取り、ゴシゴシとユニコ―ンの毛をこすり始めた。
(あの魔獣、ヒューマンより自分の方が偉いと思ってるんじゃ?)
同じく動物交感を持つリディリディは「あのヒューマンのひとは召使いか何かだと思われているのでは?」と訝しんだが、領主の牧場で現在準備中のバーベキューの方がユニコーンより遥かに興味深かったので、すぐにその場を離れた。
「ローザリカお姉様! 見て見て! これで私もユニコーンライダーですわー! お伽話のお姫様みたい!」
「凄いぞミレイユ! ふふ、魔獣でなければ愛馬にしたいくらい麗しいな、君は」
「はい、お義姉様も、ぜひ一緒に!」
ミレイユはローザリカと二人でユニコーンの背にタンデムし、はしゃいでいた。
「そうか、みんな清らかなんだなあ……というか俺も乗れるのか……」
ユニコーンの背に跨りながら、心は清らかだと強く信じているクラルスは遠い目をした。気になるナイスバディ・リディリディはユニコーンには興味を示さず、また肉を貪り食っていたが、捕獲時のやり取りを見る限り、たぶん彼女も清らかなんだろう。クラルスはユニコーンから下り、バーベキューの手伝いに向かった。
「おーい! アラン! オレも乗れた! 男でも乗せてもらえるんだな!」
ユニコーンへの騎乗が叶ったエヌはご満悦であった。
「ハハハ、やったじゃないか、エヌ。まだ子供だからかな?」
「アランも一緒に乗ろう!」
「えっ」
意外なお誘いにアランはぎょっとした。アラン・スミシー202才は実は清らかである。性別が問題にならないと言うのならば、彼にもユニコーンに騎乗する資格があるのかもしれない。
「いや、おじさんは……」
つんつん。返答に戸惑っていると優しげな瞳のユニコーンと目が合った。駄目だ、友好的だ!
……。
「アラン、なんで泣いてんの?」
「アハハ、おじさん、まさかユニコーンに乗れる日が来るだなんて思わなかったなあ……」
(男には泣いていい時が三つくらいある。親しい者が死んだ時、子が育った時、そしてユニコーンに乗れてしまった時だ)
アランの頬を、熱い雫が伝う。
マスターコメント
ショートシナリオ普通 報酬:多い10 / 4〜10人
2022年08月08日 10時11分21秒 公開
参加者
- クラルス
- サイラス
スィーリーン
- イェレミース トゥラ リディリディ
中村・右衛門佐・勘次郎
ローザリカ・D・ケレス
ミレイユ・ヴェルジー
ウスターシュ・ド・バティーニュ
アラン・スミシー
- エヌ
相談掲示板
わぁ!人が来てくれたー! 美味しいマンゴー守るために頑張ろうねえ! ところでユニコーンってすごく強いって聞いた気がするんだけど どうしようねこれマジで。 ともかく、よろしくー!
しがねェ冒険者の勘次郎ッてモンだ、よろしく頼む。 さて、一角馬の捕獲か。 性質を利用した上で仕込みが完璧なら、無駄な戦闘を省いて捕獲できるッて寸法か…… やはりここはお嬢さん方に前に出てもらって…… 何?『清らかなるもの』は自己申告制だと……?(暫し考え込む)
そう、清らかなるものなら、おじさんみたいな 冒険に出たて新鮮ホヤホヤヨボヨボでもなんとかなりそうだと思うんだ!! 問題は清らか宣言がどこまで貫通してくれるかなんだけど 清らか認定した人に囲まれたりするとユニコーンも動きづらいんじゃ ないかな?言っててこれどうなんだと思うけど聞いている 伝承上作戦としてはまぁ悪くないんじゃないかな!?
ウォーリアのウスターシュです。以後お見知りおきを。 ユニコーンですか……、清らかなるものであればバリアはすり抜け可能だそうですが 自己申告で清らかであればオッケー!とはなかなか雑なユニコーンですね 私も心”は”清らかであるつもりですから清らか申請をすれば触れれるのでしょうか
聞いた感じ自分が清らかだと思っていれば 大丈夫そうかな~、伝え聞いた領主さんの様子からしてあまり 傷つけたくないし、なんとか諌められればいいんだけれど……。
No.6
ヒーラーのクラルスだ、よろしく。 自称清らかがどこまで通じるか分からんが、通らなかった場合は魔攻に注意したいとこかな。 マンゴーや清らかなメンバーで気を引きつつ、身動きを取れなくするのが一番安全かつ平穏かと思うが。 事前用意も出来るみたいだし、罠を作って追い込むとかもありかもな。
うんうん、ちょっと申し訳ないけどマンゴーも利用させてもらおう。 罠も怪我しない程度に確保して……。 捕獲したあとどうするんだろうね?まぁ依頼は「捕獲せよ」だから これに集中するしかないか~。
ユニコーンに乗れるなんて夢のような依頼ですわね! ……失礼、お仕事ですのに子どものようにはしゃいでしまいましたわ。 ウォーリアのミレイユです、皆様どうぞよろしくお願い致します。 あまり激しい戦闘になってマンゴーの木に被害が出ても困りますし、殺害してもいけないとのことですので……任意の場所へ誘導して罠かスキルなどで身動きをとれないようにすれば任務成功でしょうか? 土地勘がないと迷いそうな場所との事ですから、事前に追い込みルートや罠をはる場所についてダムダムおばあ様のご助言を頂きながら選定すると良いのではないかと存じます。 自分から申し出るのは少々恥ずかしくはありますが……ユニコーンに触れる資格については私は問題御座いません。
そうなると思うね! >罠やスキル 残念ながらおじさんは今のところ回復とバフ焚きしかできないので、 スキル面で注意を引ける人が居るとありがたいかな。 そうするとやれることが少ないおじさんが色々とダムダム女史に (プレイングの文字数的に)聞く役割を担うこともできるかも~。 なにかできることがあったら言ってね!年の割にマジの 旅初心者だからね!
No.10
サイラスだ、よろしくなー やる前に捕らえるなら殺界、タゲ取るならシーザーロアかねー。後は鍛治あたりで罠作るとか
ユニコーンに触れるのも、完熟マンゴーのパイにも興味がありまして。 キャスターのスィーリーンと申します。よろしくお願いします。 人間を襲わないならあまり傷付けたくはないですし、 罠かスキルで身動き取れない様にするとの方向で異論ありません。 罠にはあまり詳しくないのですけど、木工スキルは役立つでしょうか……? もし戦闘になったら魔糸などで動きを鈍らせるつもりです。 あ、ええと、ユニコーンに触れる資格は問題ありません。
No.12
キャスターのリディリディです。 その、よろしくお願いします。 魔獣を紋章にするというのは変わっていますね。 何か由来があるのでしょうか。 罠については皆さんにおまかせします。 私は重力場を召喚することによって移動力を落とすなどでしょうか。 あと動物交感を準備しようかと思います。魔獣と意思疎通できるかは甚だ怪しいですが。
シーフのエヌだ。よろしく。 清らかなるもの……?はよくわからないけど、たぶんユニコーンには触れると思う。 オレも罠を作ったりは出来ないから、超感覚で遠くからユニコーンを見つけるぐらいしか出来ない。
天眼である程度状況を俯瞰して見ることはできるから、 エヌの察知からユニコーンの接近をある程度観測はしようかなー? 罠の適切な設置位置はおじさんの話術でどうにかダムダム女史から 聞けるかな、本当に戦闘とか罠はからっきしだからね……。 ダムダム女史に色々聞きたいことがある人と一緒に聞き込みしたいかな! 他の人も言ってるけれども、罠や誘導位置の設置がきちんと していれば多分大丈夫だと思うかな~。
そうだなァ、あっしが思うに罠を使うよりも マンゴーで誘き寄せ →『清らかなるもの』が接触 →殺界で固定 →動物交感で殺す意志が無いことを伝えれば、万事丸く納まりそうな気がしなくも無いなァ(煙管を蒸かしつつ) あァ、そうだ。あっしも『清らかなるもの』として接触するぜ。女装してな。
ふんふん……すごい……皆賢くて勉強になるな……。 動物交感が通用するかは分からないけど、それでも 態度で殺す意思がないこととか、知能が高いみたいだし 畑荒らすのやめてほしいとか なんとか伝えられないかなーと思うな~。
そうですわね、誘導自体は好物であるマンゴーを利用するのが手堅そうですし、ある意味それが罠ということになりますでしょうか。 とはいえ、他のマンゴーの方に注意がいかないようにする事前の仕込みはあっても良いかと。 殺界で固定するのは異存ありませんわ。 更に触れられない方々を危険に晒さないという意味ではシザーロアで執着を付与したり、光封縛も有効でしょうか? 後者に関しては跳躍で抜けられてしまう恐れもありますが。 私は動物交感は持っていないのですけれど、アラン様同様ユニコーンには話かけてみようと考えております。 そうそう、アラン様はお話がお上手ですしダムダムおばあ様からジャングル……もといマンゴー畑の地理などについてお話を伺って頂けますと頼もしいですわ!
ミレイユくん、ありがとう~! じゃあマンゴー畑付近の地理の話は承ったよ! あれだけお怒りだからね、発生しやすい方角を割り出すように 聞いてみるね~!皆が迷子にならないように頑張るよ!
ヒーラーのローザリカ。出遅れてしまったが、よろしく頼もう。 一応宣言しておくと僕もユニコーンに触れるのは問題ないはずだ。 挙がっている作戦に異論はないよ。 ミレイユが言ってくれているように垂直な跳躍で抜けられる可能性こそあるが 時間稼ぎにはなるかもしれないし、光縛封は使えるようにしていこうと思う。 動物交感も持っているから接触時に敵意がないと伝えることも試みてみるよ。 仕込みとしては、戦闘場所(罠設置場所)付近の畑を守るように柵でも立ててみようかな? 跳躍等は容易いとはいえ、戦闘時に障害物がある方にわざわざ向かうことは少なさそうだし。 建築・土木スキルは持っているから設置時に多少は活かせそうかと思ってね。 無論、畑の持ち主の許可が下りればだけれど。 アイテムとしては動物のお世話セットを持ち込んでみようと思う。 沈静化後になるとは思うが、ブラッシングなどもしてみたくてね。
では、ユニコーンに触れて宥める役目は清らかなレディ達に任せて 私は事前準備と万が一の時に備えて罠や足止めに回りましょう。相手の移動力を思うと一度逃げられてしまうと追走が大変厳しいかと思いますのでなるだけそうならないように努力したいですが。
レベッカだ。シモンが世話になる。出発は明日の朝8時だ。プレイングの送り忘れには注意してくれ。