憩いの森
馬車猪
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シナリオID:2250
オープニング
みぃ。
にゃあ。
わふん。
地元では神童と呼ばれたハーフビースト達が力尽きていた。
パンクリアース学園は大陸最高の学舎である。
なので田舎の神童程度はありふれた存在であり、同水準の学力も礼儀作法も財産も兼ね備えた生徒は珍しくない。
学業だけでも大変なのに、そういう人々と競いながら学園に居続けるのは元神童達でも辛かった。
だから、この森が息抜きの場として利用されている。
「アンタ等、地面に直座りで飯食うなよみっともない」
鳴き声しかあげなくなったハーフビースト達が見上げると、ナキルが活力あふれる顔に呆れの表情を浮かべていた。
学園生活だけでなく冒険者としての活動もしているのに本当に元気だ。
「どくー?」
ベンチの上でだらりと伸びている猫系ハーフビーストが無意識に恭順の仕草をする。
疲れで虚飾が剥げ落ちているので、生き物としての上下を本能的に受け入れていた。
「いいからそのまま寝てろ。他にもベンチはあるし」
ここは学園の敷地に作られた小さな森の1つだ。
小川が流れ、里山風の木々が風と暑さを遮り、素人の手入れしている長めの芝が広がっている。
疲れたハーフビースト達の中には、ベンチより芝を好み寝転がる者が多くいた。
「息を抜けるのはいいことなんだがな。場所を借りるぜ」
誰のものでもないが、こういうのは先に使っていた者に対する礼儀だ。
ナキルとその友人達はそれぞれ場所を確保して食事の準備をする。
木々の間を通ってきた風は適度に冷え、初夏の日差しも頭上の緑に遮られて過ごしやすそうだ。
「これじゃピクニックだな」
気を抜いているハーフビースト達ほどではないが気が抜けそうになる。
が、平凡な1学生とはいえない規模で活動中のナキルにただ楽しむという贅沢は許されない。
(綺麗に管理できないなら口を挟むぞって言われたもんな)
言った側に悪意などない。
自分達が利用する場所を綺麗に保つ意識も能力も持てない子供なら、大人として介入するしかなくなると言われただけだ。
(ごみ箱はもっとでかいのが必要か)
小さな缶が置かれているが既にぎゅうぎゅうだ。
(椅子やテーブルは数と形が……)
小柄なハーフリングにとって使い易いものと大柄なリザードマンにとって使い易いものは全く違う。
「楽しく過ごすってのは大変だな」
だからといって深刻な顔で深刻な行動ばかりをするつもりはない。
学び、遊び、友と切磋琢磨し自らを高めるためにここにいるのだ。
「何か思いついたら後で学園や生徒会に話してもいいかもな」
少しは補助とか出るかもしれねーし、と軽く言いながら食事にとりかかるナキルであった。
●
「依頼のご紹介です」
ナキルが食事を始める数時間前、冒険者ギルドの職員がギルドではなく学園の食堂の1つで説明をしていた。
鶏の揚げ物の香りが食欲を刺激しているのに表情はシリアスだ。
「学園生が作った森林スポットでの見回りと改善案の提出です」
戦闘になる可能性は極小だが、安全確認等の名目で報酬は出る。
「弁当を食べて見回りするだけでも成功になる依頼ですので……」
もちろんそれ以外の活動も可能だ。
足りないものを申請したり、自ら作ってしまったりしても構わない。
「私も一度行ってみましたが、なかなか良い場所ですよ。良ければ依頼をうけて楽しんで下さい」
職員はそう言って説明を終え、届いた直後の鶏肉料理にとりかかるのだった。
にゃあ。
わふん。
地元では神童と呼ばれたハーフビースト達が力尽きていた。
パンクリアース学園は大陸最高の学舎である。
なので田舎の神童程度はありふれた存在であり、同水準の学力も礼儀作法も財産も兼ね備えた生徒は珍しくない。
学業だけでも大変なのに、そういう人々と競いながら学園に居続けるのは元神童達でも辛かった。
だから、この森が息抜きの場として利用されている。
「アンタ等、地面に直座りで飯食うなよみっともない」
鳴き声しかあげなくなったハーフビースト達が見上げると、ナキルが活力あふれる顔に呆れの表情を浮かべていた。
学園生活だけでなく冒険者としての活動もしているのに本当に元気だ。
「どくー?」
ベンチの上でだらりと伸びている猫系ハーフビーストが無意識に恭順の仕草をする。
疲れで虚飾が剥げ落ちているので、生き物としての上下を本能的に受け入れていた。
「いいからそのまま寝てろ。他にもベンチはあるし」
ここは学園の敷地に作られた小さな森の1つだ。
小川が流れ、里山風の木々が風と暑さを遮り、素人の手入れしている長めの芝が広がっている。
疲れたハーフビースト達の中には、ベンチより芝を好み寝転がる者が多くいた。
「息を抜けるのはいいことなんだがな。場所を借りるぜ」
誰のものでもないが、こういうのは先に使っていた者に対する礼儀だ。
ナキルとその友人達はそれぞれ場所を確保して食事の準備をする。
木々の間を通ってきた風は適度に冷え、初夏の日差しも頭上の緑に遮られて過ごしやすそうだ。
「これじゃピクニックだな」
気を抜いているハーフビースト達ほどではないが気が抜けそうになる。
が、平凡な1学生とはいえない規模で活動中のナキルにただ楽しむという贅沢は許されない。
(綺麗に管理できないなら口を挟むぞって言われたもんな)
言った側に悪意などない。
自分達が利用する場所を綺麗に保つ意識も能力も持てない子供なら、大人として介入するしかなくなると言われただけだ。
(ごみ箱はもっとでかいのが必要か)
小さな缶が置かれているが既にぎゅうぎゅうだ。
(椅子やテーブルは数と形が……)
小柄なハーフリングにとって使い易いものと大柄なリザードマンにとって使い易いものは全く違う。
「楽しく過ごすってのは大変だな」
だからといって深刻な顔で深刻な行動ばかりをするつもりはない。
学び、遊び、友と切磋琢磨し自らを高めるためにここにいるのだ。
「何か思いついたら後で学園や生徒会に話してもいいかもな」
少しは補助とか出るかもしれねーし、と軽く言いながら食事にとりかかるナキルであった。
●
「依頼のご紹介です」
ナキルが食事を始める数時間前、冒険者ギルドの職員がギルドではなく学園の食堂の1つで説明をしていた。
鶏の揚げ物の香りが食欲を刺激しているのに表情はシリアスだ。
「学園生が作った森林スポットでの見回りと改善案の提出です」
戦闘になる可能性は極小だが、安全確認等の名目で報酬は出る。
「弁当を食べて見回りするだけでも成功になる依頼ですので……」
もちろんそれ以外の活動も可能だ。
足りないものを申請したり、自ら作ってしまったりしても構わない。
「私も一度行ってみましたが、なかなか良い場所ですよ。良ければ依頼をうけて楽しんで下さい」
職員はそう言って説明を終え、届いた直後の鶏肉料理にとりかかるのだった。
解説
●目的
森で楽しくすごすこと
●場所
学園の生徒が、息抜きに訪れることがある人工の森です。ヒューマンはほとんど来ません
既にいる生徒達は、だらだら過ごして学園生活ですり減った精神を癒やしています
●他
・弁当
作るのが面倒なときは、徒歩でいける範囲にある食堂から鶏肉料理を買っていけます(経費で落ちます)
鍋に入った料理を鍋ごとでもOK。焼鳥と野菜をパンで挟んだ料理も人気です
・調理
野外で調理をするための道具や燃料は食堂で借りることができます(経費で落ちます)
マスターより
リクエストありがとうございます
リプレイ
●
ふひひ。
可憐な唇から漏れた卑屈な音に、秘密の森で寝ていたハーフビースト生徒がぎょっとする。
ぎょっとされたことに気付いてルブラ・ソンジュは萎縮し、お供の大柄猪の陰に無意識に隠れる。
(い、いつまでもこのままじゃ、どっかでダメになりそうだと思うんだよね……私。コミュ障脱却チャレンジ、ちょっとだけでも頑張ってみなきゃ)
客観的には少し薄暗い森を眩しく感じる。
だって体格が良く頭も良さそうなハーフビーストがいっぱいいる!
(でも、やっぱ一人で行くのは怖いし……ついてきてね、ぼっさん)
ぼそぼそ、とすら聞こえない微かな音ではなくルブラの態度から言いたいことを察し、お供の大柄猪は己の分の弁当を背負ったまま主の盾として活動していた。
●
「ミア、いまくらい生徒会長って顔しなくてもいいぜ?」
ナキルは意図して気楽な口調で言って、柔らかそうな芝の上に見事な受け身をとって寝転ぶ。
不埒な角度からは決して見ず、エフィルミアが服を汚さず座れるよう綺麗なハンカチを広げる。
「そうだね! とりあえずご飯食べよう!」
リシルドを源流としたフィルエス大森林の氏族アグラディア家長女にしてパンクリアース学園生徒会長にして優れた授恵者という、子供向け物語でももう少し控えめに設定すると言いたくなるようなエルフ美少女が視察を中断してナキルの隣に座る。
ハンカチ越しに芝の長さと固さを確かめてしまうのは、直前までの視察の気分が抜けきっていないからだろう。
「まぁ、そう言う一生懸命な所も好きだけどな」
気を張っているエフィルミアの心を朗らかな笑みでほぐす。
「今回はこういう方向で攻めてみたぜ」
勢いをつけずに腹筋の力だけで身を起こし、清潔な布で包んでいたバスケットから自作の料理を取り出す。
香草を利かせて焼いた肉と酢漬けの野菜をカットしたパンに挟んだものがメイン。後はサラダと飲み物。
勉学と冒険に励む学園生兼冒険者が作ったとは思えない見事なできだ。
普通の少女なら完璧すぎる彼を前に萎縮してしまいそうだがエフィルミアは違う。
「今日は特に頑張ったんだから」
彼女のバスケットが開かれた瞬間、ナキルは表情を変えないまま覚悟を決めた。
薬草臭というより薬そのものなにおい。
煮詰めた薬草を砂糖で甘くしたものを、パンで挟んだだけ。
見た目は綺麗なのが禍々しさを強調している。
そして飲み物は薬草煮汁。
どんな味と臭いかは、離れているのに全力で逃げ出したハーフビースト生徒達を見るだけで分かる。
2人は本心から和気藹々と弁当を交換する。
「んじゃ、オレも頂きますっと」
普段通りに食して丁寧に咀嚼する。
男子から向けられる視線は英雄に対するものに近い。
「美味しい? 今回も気合入れて作ったの!」
味見もしっかりしたエフィルミアは得意顔だ。
「ナキルくんが作ってくれたお弁当も美味しい! お肉と酢漬けのお野菜が合う!」
小さな口で食べてはじっくり味わい元気よくコメントする。
彼女に、悪意はないのだ。
「ま、また変な方に腕を上げてねェか?」
だいたいミアのせいで鍛えられた体質でなんとか受け切る。
「飲み物も……って、こっちも本当に薬草煮汁じゃねーかっ! なんでそんな誇らしげなんだよ!? つか、なんでこんな薬草尽くしなんだよ……」
ナキルはとうとう口にしてしまい、しかしその勢いが急速に衰える。
エフィルミアが笑顔なのに目が笑っていないのに気付いたのだ。
「薬草づくしの理由、身に覚えがあるんじゃないの? この間の依頼で大怪我したって聞いたけどなぁー。なんで私に内緒にしてたのかなぁー?」
とても心配した。今でも気を抜くと泣いてしまいそうだ。
だから頑張った。薬効優先で頑張っても常人が服用すると気絶しかねないのは仕方がないことなのだ。
「薬草は体にいいんだよ! ちゃんと食べて飲んで傷を治しなさい!」
ぷんすこする彼女は可憐だ。
ただ、彼女の隣に立つには相応の力量が求められてしまうだけだ。
「反省シマス」
ナキルは経験から体に良いことは分かっているので、反論したい気持ちを飲み込み素直に頭を下げた。
●
「静かで落ち着く……いいところね。エルフとかだと故郷を思い出したりするのかしら」
眼鏡をかけていてもルベア・ベルニの目は優れている。
森の中に大勢の学園生を見つけて、現在の利用状況と森に対する評価を把握する。
(私もどうしても変な視線を感じたりすることあるし、気にしないようにはしてるけど、こういう場所があるのは助かるわ)
服や装備をきっちり着込んで露出が低く、普段は狐耳を隠すようにフードまで被っている彼女だから森の重要さは分かる。
「だからこそ、もうちょっと、ね」
放置すれば近いうちに消えかねないと判断できた。
唐揚げの香りが風にのってやってくる。
胃腸の働きが自然に活発になる。我慢はできるが今は我慢する必要もない時間と場所だ。
「あ、あの、お弁当……作ってきました」
ティトリー=R=アルバートが控えめに提案する。
バスケットから漂う香りは唐揚げではなく、唐揚げより明らかに凝った料理のそれだ。
「私、その、食堂とか人が多いところ、苦手だから……自分で作る癖がついて。これが結構楽しくて……」
えへへと笑う様が可愛らしくも美しいのは反則じみているが現実だ。
料理の腕もアマチュアとしては十分以上に高く、卵とハムと葉物野菜をパンに挟むという基本的な料理だからこその技術の高さが分かる。
「ありがとう。交換を……ひょっとして自作? いえ悪い意味ではなくて、楽しく弁当を作る貴族の姿っていうのが、意外で……」
こほんと咳払いをして直接でではなく清潔な紙で半ば包まれているそれを手に取り頂く。
(負けてはいないけど相手は貴族男性よ?)
ルベアは表情には出さず慌てた。
ティトリーは野菜多めなルベアの料理を見て健康的だなと好評価している。
「貴族としては、確かに珍しいかもしれない。家では家臣の仕事を取らないために控えているし……」
ルベアの内心など、政治と交渉における魑魅魍魎うごめく貴族社会で生きてきたティトリーにはお見通しだ。
「弁解とか説明とかは必要ないわ。人が多いところが苦手なのは私も似たようなものだし。それに、アナタを見てると何だかちょっとホッとするの。親近感……っていうのかしら。……曲がりなりにも貴族に抱くのは、おかしいかもしれない、けど」
まだ男女関係的な感情は薄いので、率直な思いを口にできる。
「それは、嬉しいな。こんな立場ですから、新入生にとっては近寄り難いかなと思っていたから……」
控えめに微笑む様は絵になりすぎて怖いかもしれない。
「あなたが安心できるなら、よかった」
ティトリーの肌は白く、銀灰の髪は柔らかそうで、線の細さは女性的ですらあるのに骨格と生命力からは強く男を感じる。
(口説かれてるの? いえこれは天然……)
少し顔が熱くなっている気がして、ルベアは顔に出さないよう頑張っていた。
●
情報が芳醇すぎて処理能力の限界だった。
「く、クラブで一緒の先輩も、依頼で会った事ある先輩もいるし……大丈夫、だいじょうぶ……」
まるで森が戦場であるかのように、ルブラはこそこそと移動し、おどおどしながら森の隅っこに三角座りする。
「穏やかな、場所ですね……。嫌味な人達が見当たらないのが良いです、とても」
木漏れ日を見上げる姿は神秘的ですらある。
「ドゥジンシのネタも、降りてきそう……」
直前に見た光景を元に高速で複数の物語が脳裏に展開する。
ふひ、ふひひ、と漏れる音は徐々に高くなり、一般人の体格の良い学園生が怯えて逃げ出していく。
はっ、と気付いたときには人の気配が少なくなっていた。
「女連れのナキルの邪魔をする訳にはね」
体の特徴はゴブリンらしいゴブリンで、服装と所作は最低でも大商人の子弟に見えるゲルトが何かと話しながらやってくる。
見知った顔のもとに主を連れて行こうとしていた白狼は、素直にゲルトの意に従い案内の方向を変更する。
「ど、どうも……」
ふへへと愛想笑いするルブラに途惑うノーラ。
「これは丁寧に」
ゲルトはできる限り恭しく礼をして、ルブラを萎縮させてしまいノーラのように途惑った。
「失礼」
ゲルトは道中買い込んだ狼用弁当を地面に広げる。
丁度良い加減の鶏肉だ。
ノーラは生より半生の気分らしいので、ゲルトは手際よく熱を通してはノーラに渡していく。
「……揚げ物、美味しそう」
ルブラは思わずふひひと鳴いてしまった。
「これはね」
ゲルトの弁当である鶏の唐揚げだ。
満足顔でノーラが食べている肉と同じ店で買ったもので、使っている油は新鮮で肉も値段の割に良い。
「ひとつどう? ……近くまで屋台が来ているようだよ?」
ルブラの引っ込み思案を察して直接ではなく間接的に勧めることにしたのは実に紳士だ。
「そ、れは……。ベ、ベンチは。い、いえ。そもそも地面に敷物を敷いて座ってしまえば済む話ですよね。すみません……」
「提案はしておいた方がいいな。オレもごみ箱について……」
平和な会話を聞いて、徐々に一般生徒が戻ってきていた。
●
森を巡回し終えたジュスト・ヴェルジーが少し悩む。
今のままでもハーフビースト達には快適な森ではあるし、よりよくすることを目指すならいくらでも改善すべき点がある。
「君、仕事熱心なのは結構だが適度な休憩も仕事のうちだぞ」
ローザリカ・L・ディオールは傲岸不遜なのに当たりが柔らかいという、余人が真似しようとしても真似できない態度でジュストに接している。
持ち込んだ弁当は噂の鶏肉料理。
ジュストは筋肉が付きそうな大振り肉と少量の野菜と共に大きなパンで包んだ1品で、ローザリカは形は同じでも大きさは女性向けで味付けもにおい控えめだ。
「凄い量だな」
ジュストが控えめに苦笑する。
弁当だけならこんな反応はしない。
「今日は他にも食して貰わなければいけないものがあるからね」
ローザリカの声にも言葉にも素直な感情が滲んでいる。
ディオールが誇るリベラ商会の伝手を使いに使って取り寄せた流行の食品群。
各地の有名菓子もたっぷりで、大型の籐籠にみっしりだ。
簡素なテーブルに広げられたそれらは、客観的に見て華やかではあるが少々場違いだった。
「さ、さすがに僕一人では食べきれないからね。君をこき使ってやろうと思って」
やってしまった……と内心頭を抱えていても表情にも言葉にも反映させず、しかし視線は華やかなテーブルの上から逸れていた。
「嬉しいよ」
彼女の内心を的確に予想した上でこの言動である。
遠くから見ているハーフビースト女子生徒が眩しいものを見る目になっている。
(折角用意してくれたんだ、ありがたく戴こう)
頂くのはものだけではない。
食品の質、食品に付け加えられた物語まで彼女が望む通りに引き出してから実体も味わう。
なお、基本的に貧乏学生向けの鶏肉料理より貴族子女が実家の力も使って全力で用意した品の方が数段旨かった。
「ロゼ……?」
いきなり相手の動きが止まったことに気付く。
「いいから! 男らしく口を開け!」
食べて欲しくて気合を入れて取り寄せすぎたことに気付かれているんだろうなと思ってはいるが素直に言えないし認められない。
口封じを兼ねて、一番反応が良かった焼き菓子を彼の口元へ差し出してみる。
「あ、あーん……?」
ここで真っ直ぐに相手の目を覗き込めるなら付き合いが深くなるのもすぐかもしれないが、ローザリカは視線をあわせられない。
(俺からロゼに食べさせてあげることは度々あるけれど、こうやって差し出されるのは……ああ、2月に無理やり口にチョコを突っ込まれた時以来か)
整えられた爪から綿密に手入れされた指と手の甲だけでも並の男子生徒なら平常心を失いそうなのに、ジュストはしっかりと彼女を見た上で受け止めている。
口角が悪戯っぽく上がる。
これまで彼女に触れないよう角度と顎に入れる力を調節して何度も味わってきたが、焼き菓子が1番近付いたタイミングで彼女の手首に指を添えて誘導する。
「うん、ロゼが目をつけただけあって美味しい」
声と体温が近すぎて、ローザリカの鼓動が早くなる。
「ご馳走様」
最後に指先についた分を一舐めして微笑みながら離れる。
手首は服越しだったのに指先に触れたのは唇。
その感触が、ローザリカの脳裏に刻まれてしまったかのようにいつまでも消えなかった。
●
「いろんな人が学園に通うようになったから……すぐにでは無理でも、少しずつ過ごしやすくできるといい、ですよね」
ティトリー達が立ち話で会議している。
「椅子は、高さを自由に変えられるような機構を持ったものを作った方が、それぞれの種族に対応したものを別々に用意するよりもいいと思う、かな」
「椅子についてはティトリーさんの案に賛成するわ。後は……心の安全も、保たれないといけないと思うのよね。貴族派が何も言ってこないのって単に知らないか興味がないかだろうけど、知らなかった人が知った時に変なちょっかいをかけてこないようにしたい。そういう意味でここをあらゆる権力の不可侵にするとか、どこかの権限でできない?」
ルベアが歯に衣着せずに発言すると、生徒会長は「そこまでするのは無理そう」という顔になる。
「あとは、軽食屋台のレパートリーをもっと増やしたいですよね。種族によっては、個人の嗜好以前に肉を食べ慣れていないということもあるでしょうし。いい機会なので、滞在中の生徒さんからアンケートを……ををぅ……」
ティトリーは非常に強い期待の視線を10人以上から向けられてしまい、へたれた。
「軽食屋台に森の近くでの営業許可を出したらどうだろう。人の目があればある程度の規律が生まれるだろうし、店員は大人であっても教師ではない。憩いの場としての機能は制限されないのでは?」
ローザリカの言葉に、ジュストが遠回し懸念を示す。
「見廻りして気になったのは、今でもゴミで景観が損なわれていることかな」
屋台の分、確実にゴミは増えてしまう。
「ゴミはいっそ持ち帰り制にして、不法投棄を発見したら罰金を徴収するとか? 他には、ハーフビーストの生徒達が息抜きできる場所の設備充実のための資金調達というのは角が立つかもしれない」
「それは、学園側に予算を割り当てて貰う様に交渉かなぁ。どの種族も学園生なんだから、経費でなんとか!」
生徒会が持っているのは提案の権利だが、あるとなしでは大違いなので頑張るつもりだ。
「椅子も、ごみ捨ても大事だけどどよ。寝転がったあと服についた葉っぱとか落とせるハンドサイズの箒みたいなのとかも置いた方がいいな」
エフィルミアの頭の葉っぱをこっそり取り除きながら、ナキルが真面目な顔で発言する。
まとめられた要望は、生徒会長の手で学園に届けられた。
ふひひ。
可憐な唇から漏れた卑屈な音に、秘密の森で寝ていたハーフビースト生徒がぎょっとする。
ぎょっとされたことに気付いてルブラ・ソンジュは萎縮し、お供の大柄猪の陰に無意識に隠れる。
(い、いつまでもこのままじゃ、どっかでダメになりそうだと思うんだよね……私。コミュ障脱却チャレンジ、ちょっとだけでも頑張ってみなきゃ)
客観的には少し薄暗い森を眩しく感じる。
だって体格が良く頭も良さそうなハーフビーストがいっぱいいる!
(でも、やっぱ一人で行くのは怖いし……ついてきてね、ぼっさん)
ぼそぼそ、とすら聞こえない微かな音ではなくルブラの態度から言いたいことを察し、お供の大柄猪は己の分の弁当を背負ったまま主の盾として活動していた。
●
「ミア、いまくらい生徒会長って顔しなくてもいいぜ?」
ナキルは意図して気楽な口調で言って、柔らかそうな芝の上に見事な受け身をとって寝転ぶ。
不埒な角度からは決して見ず、エフィルミアが服を汚さず座れるよう綺麗なハンカチを広げる。
「そうだね! とりあえずご飯食べよう!」
リシルドを源流としたフィルエス大森林の氏族アグラディア家長女にしてパンクリアース学園生徒会長にして優れた授恵者という、子供向け物語でももう少し控えめに設定すると言いたくなるようなエルフ美少女が視察を中断してナキルの隣に座る。
ハンカチ越しに芝の長さと固さを確かめてしまうのは、直前までの視察の気分が抜けきっていないからだろう。
「まぁ、そう言う一生懸命な所も好きだけどな」
気を張っているエフィルミアの心を朗らかな笑みでほぐす。
「今回はこういう方向で攻めてみたぜ」
勢いをつけずに腹筋の力だけで身を起こし、清潔な布で包んでいたバスケットから自作の料理を取り出す。
香草を利かせて焼いた肉と酢漬けの野菜をカットしたパンに挟んだものがメイン。後はサラダと飲み物。
勉学と冒険に励む学園生兼冒険者が作ったとは思えない見事なできだ。
普通の少女なら完璧すぎる彼を前に萎縮してしまいそうだがエフィルミアは違う。
「今日は特に頑張ったんだから」
彼女のバスケットが開かれた瞬間、ナキルは表情を変えないまま覚悟を決めた。
薬草臭というより薬そのものなにおい。
煮詰めた薬草を砂糖で甘くしたものを、パンで挟んだだけ。
見た目は綺麗なのが禍々しさを強調している。
そして飲み物は薬草煮汁。
どんな味と臭いかは、離れているのに全力で逃げ出したハーフビースト生徒達を見るだけで分かる。
2人は本心から和気藹々と弁当を交換する。
「んじゃ、オレも頂きますっと」
普段通りに食して丁寧に咀嚼する。
男子から向けられる視線は英雄に対するものに近い。
「美味しい? 今回も気合入れて作ったの!」
味見もしっかりしたエフィルミアは得意顔だ。
「ナキルくんが作ってくれたお弁当も美味しい! お肉と酢漬けのお野菜が合う!」
小さな口で食べてはじっくり味わい元気よくコメントする。
彼女に、悪意はないのだ。
「ま、また変な方に腕を上げてねェか?」
だいたいミアのせいで鍛えられた体質でなんとか受け切る。
「飲み物も……って、こっちも本当に薬草煮汁じゃねーかっ! なんでそんな誇らしげなんだよ!? つか、なんでこんな薬草尽くしなんだよ……」
ナキルはとうとう口にしてしまい、しかしその勢いが急速に衰える。
エフィルミアが笑顔なのに目が笑っていないのに気付いたのだ。
「薬草づくしの理由、身に覚えがあるんじゃないの? この間の依頼で大怪我したって聞いたけどなぁー。なんで私に内緒にしてたのかなぁー?」
とても心配した。今でも気を抜くと泣いてしまいそうだ。
だから頑張った。薬効優先で頑張っても常人が服用すると気絶しかねないのは仕方がないことなのだ。
「薬草は体にいいんだよ! ちゃんと食べて飲んで傷を治しなさい!」
ぷんすこする彼女は可憐だ。
ただ、彼女の隣に立つには相応の力量が求められてしまうだけだ。
「反省シマス」
ナキルは経験から体に良いことは分かっているので、反論したい気持ちを飲み込み素直に頭を下げた。
●
「静かで落ち着く……いいところね。エルフとかだと故郷を思い出したりするのかしら」
眼鏡をかけていてもルベア・ベルニの目は優れている。
森の中に大勢の学園生を見つけて、現在の利用状況と森に対する評価を把握する。
(私もどうしても変な視線を感じたりすることあるし、気にしないようにはしてるけど、こういう場所があるのは助かるわ)
服や装備をきっちり着込んで露出が低く、普段は狐耳を隠すようにフードまで被っている彼女だから森の重要さは分かる。
「だからこそ、もうちょっと、ね」
放置すれば近いうちに消えかねないと判断できた。
唐揚げの香りが風にのってやってくる。
胃腸の働きが自然に活発になる。我慢はできるが今は我慢する必要もない時間と場所だ。
「あ、あの、お弁当……作ってきました」
ティトリー=R=アルバートが控えめに提案する。
バスケットから漂う香りは唐揚げではなく、唐揚げより明らかに凝った料理のそれだ。
「私、その、食堂とか人が多いところ、苦手だから……自分で作る癖がついて。これが結構楽しくて……」
えへへと笑う様が可愛らしくも美しいのは反則じみているが現実だ。
料理の腕もアマチュアとしては十分以上に高く、卵とハムと葉物野菜をパンに挟むという基本的な料理だからこその技術の高さが分かる。
「ありがとう。交換を……ひょっとして自作? いえ悪い意味ではなくて、楽しく弁当を作る貴族の姿っていうのが、意外で……」
こほんと咳払いをして直接でではなく清潔な紙で半ば包まれているそれを手に取り頂く。
(負けてはいないけど相手は貴族男性よ?)
ルベアは表情には出さず慌てた。
ティトリーは野菜多めなルベアの料理を見て健康的だなと好評価している。
「貴族としては、確かに珍しいかもしれない。家では家臣の仕事を取らないために控えているし……」
ルベアの内心など、政治と交渉における魑魅魍魎うごめく貴族社会で生きてきたティトリーにはお見通しだ。
「弁解とか説明とかは必要ないわ。人が多いところが苦手なのは私も似たようなものだし。それに、アナタを見てると何だかちょっとホッとするの。親近感……っていうのかしら。……曲がりなりにも貴族に抱くのは、おかしいかもしれない、けど」
まだ男女関係的な感情は薄いので、率直な思いを口にできる。
「それは、嬉しいな。こんな立場ですから、新入生にとっては近寄り難いかなと思っていたから……」
控えめに微笑む様は絵になりすぎて怖いかもしれない。
「あなたが安心できるなら、よかった」
ティトリーの肌は白く、銀灰の髪は柔らかそうで、線の細さは女性的ですらあるのに骨格と生命力からは強く男を感じる。
(口説かれてるの? いえこれは天然……)
少し顔が熱くなっている気がして、ルベアは顔に出さないよう頑張っていた。
●
情報が芳醇すぎて処理能力の限界だった。
「く、クラブで一緒の先輩も、依頼で会った事ある先輩もいるし……大丈夫、だいじょうぶ……」
まるで森が戦場であるかのように、ルブラはこそこそと移動し、おどおどしながら森の隅っこに三角座りする。
「穏やかな、場所ですね……。嫌味な人達が見当たらないのが良いです、とても」
木漏れ日を見上げる姿は神秘的ですらある。
「ドゥジンシのネタも、降りてきそう……」
直前に見た光景を元に高速で複数の物語が脳裏に展開する。
ふひ、ふひひ、と漏れる音は徐々に高くなり、一般人の体格の良い学園生が怯えて逃げ出していく。
はっ、と気付いたときには人の気配が少なくなっていた。
「女連れのナキルの邪魔をする訳にはね」
体の特徴はゴブリンらしいゴブリンで、服装と所作は最低でも大商人の子弟に見えるゲルトが何かと話しながらやってくる。
見知った顔のもとに主を連れて行こうとしていた白狼は、素直にゲルトの意に従い案内の方向を変更する。
「ど、どうも……」
ふへへと愛想笑いするルブラに途惑うノーラ。
「これは丁寧に」
ゲルトはできる限り恭しく礼をして、ルブラを萎縮させてしまいノーラのように途惑った。
「失礼」
ゲルトは道中買い込んだ狼用弁当を地面に広げる。
丁度良い加減の鶏肉だ。
ノーラは生より半生の気分らしいので、ゲルトは手際よく熱を通してはノーラに渡していく。
「……揚げ物、美味しそう」
ルブラは思わずふひひと鳴いてしまった。
「これはね」
ゲルトの弁当である鶏の唐揚げだ。
満足顔でノーラが食べている肉と同じ店で買ったもので、使っている油は新鮮で肉も値段の割に良い。
「ひとつどう? ……近くまで屋台が来ているようだよ?」
ルブラの引っ込み思案を察して直接ではなく間接的に勧めることにしたのは実に紳士だ。
「そ、れは……。ベ、ベンチは。い、いえ。そもそも地面に敷物を敷いて座ってしまえば済む話ですよね。すみません……」
「提案はしておいた方がいいな。オレもごみ箱について……」
平和な会話を聞いて、徐々に一般生徒が戻ってきていた。
●
森を巡回し終えたジュスト・ヴェルジーが少し悩む。
今のままでもハーフビースト達には快適な森ではあるし、よりよくすることを目指すならいくらでも改善すべき点がある。
「君、仕事熱心なのは結構だが適度な休憩も仕事のうちだぞ」
ローザリカ・L・ディオールは傲岸不遜なのに当たりが柔らかいという、余人が真似しようとしても真似できない態度でジュストに接している。
持ち込んだ弁当は噂の鶏肉料理。
ジュストは筋肉が付きそうな大振り肉と少量の野菜と共に大きなパンで包んだ1品で、ローザリカは形は同じでも大きさは女性向けで味付けもにおい控えめだ。
「凄い量だな」
ジュストが控えめに苦笑する。
弁当だけならこんな反応はしない。
「今日は他にも食して貰わなければいけないものがあるからね」
ローザリカの声にも言葉にも素直な感情が滲んでいる。
ディオールが誇るリベラ商会の伝手を使いに使って取り寄せた流行の食品群。
各地の有名菓子もたっぷりで、大型の籐籠にみっしりだ。
簡素なテーブルに広げられたそれらは、客観的に見て華やかではあるが少々場違いだった。
「さ、さすがに僕一人では食べきれないからね。君をこき使ってやろうと思って」
やってしまった……と内心頭を抱えていても表情にも言葉にも反映させず、しかし視線は華やかなテーブルの上から逸れていた。
「嬉しいよ」
彼女の内心を的確に予想した上でこの言動である。
遠くから見ているハーフビースト女子生徒が眩しいものを見る目になっている。
(折角用意してくれたんだ、ありがたく戴こう)
頂くのはものだけではない。
食品の質、食品に付け加えられた物語まで彼女が望む通りに引き出してから実体も味わう。
なお、基本的に貧乏学生向けの鶏肉料理より貴族子女が実家の力も使って全力で用意した品の方が数段旨かった。
「ロゼ……?」
いきなり相手の動きが止まったことに気付く。
「いいから! 男らしく口を開け!」
食べて欲しくて気合を入れて取り寄せすぎたことに気付かれているんだろうなと思ってはいるが素直に言えないし認められない。
口封じを兼ねて、一番反応が良かった焼き菓子を彼の口元へ差し出してみる。
「あ、あーん……?」
ここで真っ直ぐに相手の目を覗き込めるなら付き合いが深くなるのもすぐかもしれないが、ローザリカは視線をあわせられない。
(俺からロゼに食べさせてあげることは度々あるけれど、こうやって差し出されるのは……ああ、2月に無理やり口にチョコを突っ込まれた時以来か)
整えられた爪から綿密に手入れされた指と手の甲だけでも並の男子生徒なら平常心を失いそうなのに、ジュストはしっかりと彼女を見た上で受け止めている。
口角が悪戯っぽく上がる。
これまで彼女に触れないよう角度と顎に入れる力を調節して何度も味わってきたが、焼き菓子が1番近付いたタイミングで彼女の手首に指を添えて誘導する。
「うん、ロゼが目をつけただけあって美味しい」
声と体温が近すぎて、ローザリカの鼓動が早くなる。
「ご馳走様」
最後に指先についた分を一舐めして微笑みながら離れる。
手首は服越しだったのに指先に触れたのは唇。
その感触が、ローザリカの脳裏に刻まれてしまったかのようにいつまでも消えなかった。
●
「いろんな人が学園に通うようになったから……すぐにでは無理でも、少しずつ過ごしやすくできるといい、ですよね」
ティトリー達が立ち話で会議している。
「椅子は、高さを自由に変えられるような機構を持ったものを作った方が、それぞれの種族に対応したものを別々に用意するよりもいいと思う、かな」
「椅子についてはティトリーさんの案に賛成するわ。後は……心の安全も、保たれないといけないと思うのよね。貴族派が何も言ってこないのって単に知らないか興味がないかだろうけど、知らなかった人が知った時に変なちょっかいをかけてこないようにしたい。そういう意味でここをあらゆる権力の不可侵にするとか、どこかの権限でできない?」
ルベアが歯に衣着せずに発言すると、生徒会長は「そこまでするのは無理そう」という顔になる。
「あとは、軽食屋台のレパートリーをもっと増やしたいですよね。種族によっては、個人の嗜好以前に肉を食べ慣れていないということもあるでしょうし。いい機会なので、滞在中の生徒さんからアンケートを……ををぅ……」
ティトリーは非常に強い期待の視線を10人以上から向けられてしまい、へたれた。
「軽食屋台に森の近くでの営業許可を出したらどうだろう。人の目があればある程度の規律が生まれるだろうし、店員は大人であっても教師ではない。憩いの場としての機能は制限されないのでは?」
ローザリカの言葉に、ジュストが遠回し懸念を示す。
「見廻りして気になったのは、今でもゴミで景観が損なわれていることかな」
屋台の分、確実にゴミは増えてしまう。
「ゴミはいっそ持ち帰り制にして、不法投棄を発見したら罰金を徴収するとか? 他には、ハーフビーストの生徒達が息抜きできる場所の設備充実のための資金調達というのは角が立つかもしれない」
「それは、学園側に予算を割り当てて貰う様に交渉かなぁ。どの種族も学園生なんだから、経費でなんとか!」
生徒会が持っているのは提案の権利だが、あるとなしでは大違いなので頑張るつもりだ。
「椅子も、ごみ捨ても大事だけどどよ。寝転がったあと服についた葉っぱとか落とせるハンドサイズの箒みたいなのとかも置いた方がいいな」
エフィルミアの頭の葉っぱをこっそり取り除きながら、ナキルが真面目な顔で発言する。
まとめられた要望は、生徒会長の手で学園に届けられた。
マスターコメント
お疲れ様でした。
ショートシナリオR易しい 報酬:標準8 / 4〜8人
2022年06月26日 17時59分34秒 公開
成功
相談掲示板
「ナキルだ、よろしくなっ! よーし、昼飯タイムだな! こう言う場所で飯をのんびり食えるのもいいよな。 さて、ゴミ箱とかベンチやら椅子やらは要望でも添えとこう。」
ティトリーです、お…お誘い、ありがとうございます。 見回りに、休憩を挟んで昼食を…ということですね。改善点などメモしておければ上々、と。 …お弁当。なるほど。
ゲルトだ、皆でランチ会楽しみだな! 見回りしながら改善して欲しい所をあげてく感じか。
ジュストだ、よろしく。 弁当……というか、冒険者を始めるまで野外で食事をすることってガーデンパーティとか狩猟の時位だったから、今でも割と新鮮な気分だ。 改善案はどうしてもヒューマンというか貴族寄りのものになってしまいそうだけど、何点か挙げさせて貰えたらと思っているよ。
ローザリカ、よろしく頼もう。 ……弁当、はともかく。森林をふらりと歩くだけでも楽しめそうだ。 改善案については僕も何か見繕いたいと思う。 実現の可否はともかく、何か意見を出すこと自体も大切だと思うしね。
エフィルミアです!よろしくお願いします! ピクニックなら気合を入れてお弁当を用意しないといけませんねっ。(ふんすっ) 皆が快適に過ごせるような改善案も考えてみますっ。 芝生が長すぎると体に刺さって痒くなっちゃったりするので、綺麗に整える手配をしたいです!
……(ピクニック……風ではあるし……まぁ、楽しそうだから良いか)
ごめん、遅くなったわ。 ルベアよ、宜しく。 …何というか、私向きの場所ね……。 改善案…ちょっと色々考えてみる。