【奇貨】『果断』対『信望』
真柄 葉
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シナリオID:2225
オープニング
冒険者ギルド本部のあるこの街の一角に、貴族のそれかと見紛うばかりの大屋敷があった。
リブラネスタ市長ヴィルジニア・テレーザ・セルッティが経営するセルッティ商会の本館である。
「ヴィルジニア様、よろしいでしょうか」
執務室のドアがノックされ、外から側近の声がする。
ヴィルジニアが入室を許可すると、側近は恭しく頭を下げ部屋に入ってきた。
「お忙しいところ申し訳ありません」
「いいさね。何か用件なんだろう?」
「はい。それが――」
顔を上げた側近はヴィルジニアの座る机へと近づき、一通の手紙を差し出した。
訝しげにそれを受け取ったヴィルジニアは、手紙をひっくり返す。
「タオ商会からの手紙だって」
そこにあった押印にヴィルジニアは眉をひそめた。
「はい。先ほど使いの者が来まして、その手紙を置いて行きました。できる限り早く返事が欲しいと」
「ふむ……何を急いでいるのか」
ヴィルジニアは机の引き出しからナイフを取り出し手紙の封を切る。
封筒の中から上質な紙にしたためられた手紙を取り出し、目を通した。
「……ふっ、そう来たかい」
「なんと言ってきたのですか」
側近が聞くと、ヴィルジニアは不敵に微笑みながら手紙を机の上に滑らせる。
「『果断の天秤』で鑑定して欲しいものがある、だそうだ」
「なんと、鑑定依頼ですか」
「ああ、中々面白い真似をしてくれるじゃないか」
「面白がっている場合ではないと思うのですが……それでお受けするのですか?」
側近がヴィルジニアに問いかける。
「ああ、一体何を考えているのか、直接会って聞いてみたいんでね」
「危険ではありませんか?」
「危険? 天秤を使うつもりなら、こちらの懐に入る事になる。危険なのはあちらだろう?」
「……それはそうですが」
小さく呟いたヴィルジニアは、再び手紙に視線を戻す。
その文言の一字一句を丁寧に読み返すと顔を上げた。
「シーガルを呼んでくれるかい」
「あの新米をですか」
「ああ、招待すると決まったんだ。お客様に色よい返事を届けなくてはね」
動揺を見せる部下にヴィルジニアは薄く微笑む――。
●
エラトゥーン都市同盟『華江』。
東方風の街並みが広がる一角にあるタオ商会の本店に、シーガルは訪れていた。
「これはこれは、どなたかと思えば先日の行商人殿ではありませんか。私に何か御用でしょうか」
応接室に現れたユベールに、シーガルは席から立ち上がり目礼する。
「セルッティ商会からの書簡をお持ちしました」
「セルッティ商会からの? なぜ貴方が…………まぁ、いいでしょう。いただきましょう」
一瞬、鋭い視線を向けてきたユベールに、シーガルは怯みそうになるが、勇気を振り絞りぐっとこらえた。
ユベールは部下に書簡を渡すと封を切らせ、中身を見る。
「……ふふふ、そうですか。受けていただけますか」
「お急ぎとの事でしたので、1週間後の正午、セルッティ商会の本館にて鑑定を行いたいと仰っていました」
「わかりました。それで結構です。では、了承した旨、一筆したためましょう」
「いえ、それには及びません」
「おや、何故でしょう」
「セルッティさんからは、私が直接伝言を預かる様に、と申し付かっております」
「ふむ、伝言を……」
(なるほど、貴方の身を守る為ですか。随分と警戒されていますね)
「何か仰いましたか?」
「いえ、何も。それでは伝言をお願い出来ますか。ご指示通りの日時でお伺いしますと」
「はい、確かにお伝えいたします」
シーガルは手を胸に添え目礼すると踵を返す。
応接室からシーガルが退室すると、静かに扉が閉められた。
「……さて、一先ずうまくいきましたね」
「あの商会の件が効きましたか」
ユベールの呟きに、部屋の影から返事が聞こえる。
「ええ、そうですね。ですが、まだです。まだ、対面機会を得たにすぎません。ここからが本番です。ふふふ……」
「あまり油断されませんように。相手は一筋縄でいく相手ではありません。それに、冒険者連中も味方につけているようです」
「ええ、もちろんですとも。相手はあの『女狐』です。油断などできようはずもありませんよ。一歩でも間違えば退場させられるのはこちらですからね。……しかし、こちらにも手駒はある。そうそう負ける事などありませんよ。違いますか?」
「……尽力いたします。ですが、どうかご用心を」
それだけを言い残し、影の気配が消えた。
「当然ですとも。こちらから虎穴に入るのですからね。しかし……こうも早く『果断の天秤』と対面できることになるとは本当に楽しみです……本当に」
窓から華江の街を見下ろしながら、ユベールはほくそ笑む。
「準備を始めてください。リブラネスタへ向かいますよ」
振り返ったユベールは、部屋に残っていた部下へ準備の指示を出した。
●
「戻りました」
「ああ、よく帰ったね」
ヴィルジニアの元へと戻ったシーガルは、華江での出来事を報告する。
「そうかい、それじゃこちらも歓迎の準備をしないとね」
「あ、あの!」
「うん? どうしたんだい」
「私にも……私にも何かお手伝いできることはないでしょうか!」
「手伝いなら、大切な手紙を届けてもらったじゃないか」
「そ、それはそうなのですが……それよりも、その……」
ヴィルジニアに言われシーガルは言い淀む。
新米行商人でしかない自分が、神具を巡るこの大事件に対し、何ができるというのか。
百戦錬磨のヴィルジニアであれば、ユベールがいくら策謀を巡らせようとも、簡単に打ち砕くに違いない。
そうだ、この大勝負に自分の出る幕など、ありはしない……。
「……ふふっ、それじゃシーガル、アンタに頼みがある」
「え……?」
そんなシーガルの内心を読み取ったのか、ヴィルジニアはふっと微笑むと声をかける。
「ドウセツに聞いたよ。なんでもアンタの立ち上げる商会は『情報』を扱うらしいじゃないか」
「は、はい。まだ立ち上げ半ばではありますが、そのつもりでいます」
「いいね。それじゃ、アタシが第一号の客になろうじゃないか」
「きゃ、客にですか……?!」
「ああ、アンタの商会から買うよ。タオ商会に関する情報をね」
そう言ってヴィルジニアは不敵に微笑んだのだった。
●数日後
「こちらです、タオさん」
「ええ、ありがとうございます」
セルッティ商会の2階へと案内されたユベールは、従えてきた二人のメイドと若い執事をその場に待たせ、執務室のドアをノックする。
中からヴィルジニアの声がして、ユベールはドアをくぐった。
「よく来たね、ユベール」
「ご無沙汰しております、セルッティさん」
執務室へと入ったユベールがヴィルジニアに深々と頭を下げる。
「相変わらず商人のくせに頭を下げるのかい」
「ええ、これが我々の文化ですので」
呆れるヴィルジニアに、顔を上げたユベールがにこりと微笑んだ。
「まぁいいよ。それで、『果断の天秤』を使いたいんだってね」
「はい、どうしても本物と証明したいものがありまして」
「どうしても、か……。天秤を使うって事はよっぽどのものなんだろうね」
「ええ、それはもう。鑑定をお願いしたいのは、この――――」
ユベールは懐に手を入れ、『それ』を取り出す。
「『信望の時計』です」
銀色に光る懐中時計を手に、ユベールは口元の弧を深くした――。
解説
マスターより
リプレイ
「『信望の時計』とはまた大きく出たもんだね」
出された時計に、ヴィルジニアが小さく微笑む。
「本物という触れ込みである筋から入手したのですが……どう思われますか?」
返すユベール・タオは細目を弧にし、冗談っぽく問いかけた。
「さぁどうだかね。それより、もう使ってみたのかい?」
「いえ。どんな『報復』があるかわかりませんからね」
「ふっ、確かにね。代償が不確かな内は使わない方がいい。それが本物であればだけどね」
一見和やかに話す二人の後ろでは、鑑定への同席を求めた冒険者達が静かに佇んでいる。
「鑑定を前に自己紹介をよろしいでしょうか」
そんな中から、リサ・ベイカーが前に出た。
「エスト・ポーラに居を置きますベイカー商会のリサ・ベイカーです。セルッティ様のご意向により、鑑定の立会人を務めさせていただきます」
「ほう。かの高名なベイカー商会のご息女が立会人とは。なにとぞお願いしますよ」
そんなリサに、ユベールは深く頭を下げた。
リサに次いで他の者も挨拶すると、いよいよ鑑定が始まる。
「それではお願いします」
差し出された『時計』を受け取ったリサが、貴重なものだからと絹布で包み、『果断の天秤』の左側に乗せた。
「ユベール、『宣誓』を行いな」
ヴィルジニアに言われ、ユベールはこくりと頷く――。
(あれが本物だったとして、タオさんは何故この場へ持ち込んだのでしょうか)
もう一人の立会人ミィアがユベールを隙無く見つめながら思案する。
もし、あれが本物だと鑑定を受ければ、ユベールは『記憶を消す事の出来る神具の所有者』という肩書を得ることになる。そんなもの、この世を生きるのに不便でしかないのではないか。記憶を消されるとわかって、警戒しない者はいないだろう……。
(デメリットしか思い浮かびませんが…………まさか)
いや、そのデメリットを逆手に取ることはできないか。
ユベールは本物と鑑定された後、自作自演により盗難、強奪、すり替えなどの方法で『紛失』させればいい。所有者のいなくなった神具が何をしでかそうと、誰の責任でもないのだから。
(考えすぎ……であればいいのですが)
『宣言』を口にするユベールを見つめながら、ミィアは考える――。
「――――これこそエラトゥーン都市同盟に伝わりし神具『信望の時計』であり、唯一無二の品である! さぁ、天秤よ、その力を持ってそれを証明せよ!」
ユベールは『宣誓』と共に、右側に『真実の分銅』を置いた。
●鑑定前日
「なるほど……支店を宿に。確かに機密を守るには一番ですね」
朱色に塗られたシャルガネ風の建物を遠目に見つめ、リサが呟いた。
「ああ、わざわざ相手の懐に入ってくるんだ。当然の選択だろうな」
その横には珍しく服を着たナハシュが控える。
物陰に隠れ二人が見つめるのは、タオ商会のリブラネスタ支店。
ユベールとそのお付きがこの街へ入った時から動向を窺っていた二人は、彼等が支店へと入っていくのを捉えた。
「とりあえず、出入りする人間の動向を観察しましょう。タオ商会の関係者がどこかへ出て行く可能性もありますし」
「それはいいけどよ。どれが支店の人間かなんてわからねぇだろ?」
「心配いりません。今日勤務している支店の人間は、すべて覚えました。出てくればすぐにわかります」
そう断言したリサに、ナハシュは「ひゅぅ」と口笛を吹く。
「それはいいとして、タオ商会の目的がわかりませんね」
「タイミングがタイミングだからな。何か考えてるとは思うが……さて」
二人はタオ商会を見つめながら考えを巡らせる。
一見、突飛とも思えるユベールの行動の裏には何があるのか。
鑑定に持ち込もうとしているものは何なのか。
わからない事は沢山あるが、『果断の天秤』を使うのだから、世間に『価値』を認めさせたいという事だけは確かだろう。
「しかし、ヴィルジニアもよく受けたな。罠の可能性もあるだろうに」
「そういうものを食い破ってこそのし上がれる。それが商売の世界ですよ」
「うへぇ、怖い怖い」
くすりと微笑むリサに、ナハシュが顔を舌を出していると、商会の建物から人目を避けるように人影が出てきた。
「……あれは、ユベールと一緒に街に入ったメイドの一人ですね」
「俺が追う」
そう言ってナハシュは、影に溶けるようにその気配を消した。
リブラネスタの人混みを掻き分け、平服を纏うメイドが向かうのは冒険者ギルドのある方角だった。
完全にモブになりきったナハシュは人混みに紛れ、メイドを追う。
住民でもないのにまるで迷うそぶりも見せず、ギルドへと入ったメイド。
(ギルドに何の用だ……まさか、依頼でもするのか?)
メイドは依頼掲示板、受付と通り過ぎ、報告書の閲覧エリアで足を止める。
(報告書だと……? 一体何を調べ――ちっ!)
危うく眼が合う所だった。
突然こちらを振り向いたメイドからすぐに背を向けると、ナハシュは人混みに紛れ距離をとる。
(……あいつ授恵者か)
物影へと隠れたナハシュは、気配を殺しメイドの動向を探る――。
●
同盟領『華江』を歩く二人。
「あのタオ商会が鑑定依頼なんて、胡散臭すぎませんか」
「私もそう思います」
そう問いかけるトーラに、シーガルは深く頷く。
「ともかく、タオ商会に関しての調査を進めましょう……ここですね」
と、二人は華江の路地裏にある一軒の家へと入った。
薄暗い室内には人の気配がある。トーラはドウセツから持たされた紹介状を差し出した。
「ミクニ老からか……それで何が知りたい」
「タオ商会の最近の動向を。何か特殊なものを買い集めたり、専門的な人間を沢山雇い入れているとかはないですか」
トーラはドウセツから『情報屋』だと紹介された目の前の人物に問いかけた。
情報屋はトーラとシーガルを値踏みする様に見つめながらも、ゆっくりと口を開く。
しかし、その口から語られた情報に、変わったものは無いように思う。
トーラはシーガルに耳打ちし相談すると、更なる質問を投げかけた。
「――では質問を変えます。ずばり『信望の時計』をタオ商会が持っていたりしませんか」
その質問には流石の情報屋も驚いたのか、明らかに雰囲気が変わる。
「あれは百年以上行方が知れない。そもそも実在するかすら怪しい神具だ。それをタオ商会が手に入れた? そんな特ダネがあるなら、俺が教えて欲しい」
情報屋が嘘を言っている様には聞こえない。本当に時計の事は知らないのだろう。
「では、信望の時計を使う際のデメリットを教えてください。それくらいならわかりますよね」
トーラは挑発する様に話題を変えた。すると、情報屋の視線がいっそ鋭くなる。
「……まさか本当にあるのか?」
「わかりません。ですが、もし存在したら、真っ先にあなたにお知らせするとお約束しますから、知っている事を教えてください」
「……いいだろう。『信望の時計』。それは記憶を代償とした神具だと言われている」
返ってきた答えにトーラは息を飲む。
神具と名のつくものには大きな代償が必要になることもあるとは知っていたが、それは想像を超える代償だった。
「すみません、遅くなりました」
と、トーラが驚いていると、レイヤ・ダライ=カホールがやってきた。
トーラは一度深呼吸すると、今までの経緯をレイヤに話して聞かせる。
「……これまた物騒ですね。記憶を消すには記憶を差し出せって事ですか……なるほど」
トーラの話に頷いたレイヤは、ごそごそと背嚢を漁ると中からケーキと酒を取り出した。
「こちらの質問にも答えてもらえますか? わたし、ずっと気になっていたんですよ。『信望の時計』って、なんでそう呼ばれているのかって。『果断の天秤』がそのまま天秤だったので、きっと『信望の時計』も時計の形をしているとは思うんですけど、なんで『信望』なんですか?」
「おすそ分けです」とレイヤは酒とケーキをつーっと情報屋の方に滑らせながら、話を続ける。
「記憶を消すなんて、信用や人望から一番遠い所にある所業じゃないですか。そんな力を持ってたら逆に信用無くしますよね。なのに、時計には『信望』なんて二つ名がついてる。情報屋さん、何か知りませんか?」
「……神具につけられた二つ名は、商売の三原則だと言われている」
「商売の三原則……ですか。それじゃ、神具の効果と名前は関係ないって事ですか?」
「さぁな。俺は商売人じゃないんでね」
レイヤがさらに問いかけるも、情報屋はそれ以上わからないと首を振る。
「うーん……それじゃもう一つだけ。街の人達に色々と話を聞いて来たんですが、『命を金で売る商人』とか言われているほど、黒々とした話は聞けませんでした。タオ商会って、本当に何かやってたりしないんですか?」
ここを訪れる前に、レイヤは華江の街で船乗りたちに話を聞いていた。
タオ商会の評判や、成り立ち、商品の出入りまで色々と聞いたが、特に変わった話は聞けなかった。表向き真っ当な商会であるタオ商会。でも、裏はどうなのかとレイヤは情報屋に問いかける。
「奴らがそう呼ばれるのは、公平だからだ」
「公平?」
「ああ、あいつ等は客を選ばない。本当に誰にでも、なんでも売るんだよ」
そう言った情報屋の言葉には、とても重い何かが籠められていた。
●鑑定当日
天秤が揺れる。
左右の皿はゆっくりと近づき、一度水平で停止すると――――右側へと傾いた。
「……消えてしまいましたか」
「残念だったね。アンタが持ち込んだ『信望の時計』は偽物だよ」
綺麗さっぱり皿の上から消えた時計に、ユベールはがくりと肩を落とす。
「やはり偽物だったのですか……」
「なんだい、わかってた風な口ぶりだね」
「ええ、期待半分疑い半分と言う所でした。やはり、伝説の神具はそう易々と手元に転がり込んできたりはしませんね」
「はは、道具に頼っている様じゃまだまださね。実力でのし上がって来な」
「耳の痛い話です」
不敵に微笑むヴィルジニアに、ユベールは苦笑を返し首を振った。
「それではこれにて鑑定を終了させていただきます。代金を頂戴しますね」
(ベイカーさん、すぐにセルッティさんを控室へ。鼓動が早くなっています)
ミィアがユベールから代金を受け取り、仲間の元へ戻る途中、小さな声で呟く。
一見、ヴィルジニアの様子に変化は見られないが、超聴覚を持つミィアの耳はそのわずかな変化を捉えていた。
「ヴィルジニア様、お疲れ様でございました。『果断の天秤』を下げさせていただきますね」
「ああ、頼むよ」
リサはすぐに天秤を手に取ると、ヴィルジニアと共に控室へと下がらせた。
「貴重な体験をさせていただきました。やはり『神具』は素晴らしい」
残ったミィアにユベールは満足そうに話しかける。
「折角のお品が消えてしまいましたのに、残念ではないのですか?」
「それは残念ですとも。ですが、それ以上に素晴らしいものを見れました」
「そうですか。ご満足いただけた様で何よりです。では、本日の鑑定はこれで終了とさせていただきます」
細目で微笑むユベールに微笑み返し、ミィアは退室を促した。
●
(どうですか)
(ええ、概ね把握しました)
(そうですか、それは重畳。では、可能なんですね)
(可能です。ただ、総力戦になるでしょうね)
(総力戦……それほど警備は強固という事ですか)
(今この瞬間も視られていますからね。下手を打てば返り討ちです)
(ふふふ……それでも勝ってくれるのでしょう?)
(ボスがそう命じるなら)
(では命じましょう。必ずや、あの『果断の天秤』を手に入れなさい)
ユベール一行は、セルッティ商会を後にした――。
●
鑑定の結果を受け、サイラスはセルッティ商会の書庫に向かった。
「『天秤』の次は『時計』にご対面できるかと思ったのに、偽物かー」
ちょっとした図書館だと言われても違和感のない蔵書の中から、サイラスは『信望の時計』に関する資料を漁る。偽物だと判明したが、それだけで所持していないとは断言できない。サイラスは、ユベールが持ち込んだ『時計』に関する細かな形状や細工を仲間から聞き、調べた資料と類似しているのかを照合する。
「もし類似していたら、『本物』を知ってる事になる……お、これか」
ようやく見つけたそれは、三種の神具について書かれた本だった。サイラスは頁を一枚一枚捲り神具の情報を求めるが――。
「うーん、抽象的だな。これじゃ、実物を見て模写したのかわからん」
効果について書かれたものや簡単なイラストはあったが、どれも抽象的でユベールが『信望の時計』を所持しているという、確たる情報とは言い難い。
サイラスは資料の曖昧さに溜息をつきつつも、頁をさらにめくった。
「……最後の一つ『機微の眼鏡』」
それは行方不明とされた三種の神具の最後の一つに関する頁だった。
サイラスは同時期に二つの神具が現れたのなら、もう一つもどこかに出ている可能性もあるのではないかと疑っていた。
そして、その情報を今のうちに得ておくのは、今後の動きに大いに影響があると睨んだ。
「天秤が物質の消失。時計が記憶の消失ときてるから、眼鏡はっと――」
だからこそ、サイラスは眼鏡の項目を調べる。
「存在の消失? は? なんだそれ」
そこに書かれていた一文にサイラスは思わず眉をひそめた。
「……存在って、ヒトを消すって事か? いや、物も消せるのか?」
解釈によってはどうとでも取れる文面。
「もうちょい詳しく書いとけよ……ん?」
説明文の曖昧さに苛立ちを覚えたサイラスだったが、読み進めていくと、他の神具の項目にはなかった一文がある事に気付いた。
「眼鏡はローレラウラ湖に沈んだ沈没船の中にある?」
それは、『機微の眼鏡』の在り処だった。
よくよく読むと、眼鏡は二百年ほど前、事故で沈んだ船の中にあると確かに記されている。
「んなもん、どうやって引き上げるんだ」
しかし、そこは水深すらわからぬ湖の底。水練達者な冒険者であっても潜ることなど不可能だ。
結局、それ以上有用な情報は得られず、サイラスは書斎を後にする。
●
「確認したいことがあります」
ようやく部屋から出てきたヴィルジニアに、エルファリアが声をかけた。
「……ここじゃなんだね。入っておくれ」
エルファリアの発する雰囲気を感じ取り、ヴィルジニアは私室に彼女を通す。
「セルッティ商会にとってリブラネスタで重要な傘下の商会を教えてください」
豪華な応接セットへと通されたエルファリアが、開口一番問いかけた。
「そんなものを聞いてどうするんだい」
「タオ商会の狙いは現時点で不明です。ですので、可能性を一つずつ潰すしかない。時計が偽物とわかった以上、別の手を打ってくる可能性があると思ったのです」
「ふむ……ユベールがこちらの傘下を切り崩してくると考えているのかい?」
興味深そうに問うヴィルジニアを見返し、エルファリアは答える。
「今回の時計は偽物でしたが、『信望の時計』があなたの知人に使われた事はほぼ間違いのない事実。神具の発動条件が『誰かに対する信用』であるのなら、それを利用してあなたの周りを切り崩す可能性があると考えています」
「ふむ」
「セルッティ商会では入手が難しく、タオ商会なら手に入れられそうな品はありませんか?」
「独占品という事かい? そんなものどうす……ああ、なるほど。そういう事かい」
「はい。タオ商会があなたの周りを切り崩そうと画策しているなら、標的とされた商会やお店が、すでに独占品を取り扱っているかもしれません。そうです、タオ商会と信用を結んでいるかもしれないのです」
そうなれば『信望の時計』の標的とされている可能性があるとエルファリアは言っている。
「面白い推察だが、その筋から追うのは難しいんじゃないかい? まず調べることが膨大過ぎる。独占品というが、相手は薬商だ。うちで取り扱い出来ない物も多数取り扱っている。どれがその『品』に当たるのか特定が難しい。ついでに言えば、傘下の商会の取引を全て調べる事はアタシにも無理だ。タオ商会の扱う商品を全て把握する事もね」
ヴィルジニアの話にエルファリアは黙って耳を傾ける。
「だけど、着眼点は面白いね。うちやうちの傘下とタオ商会の商取引が既にある以上、接触を避けるのは難しいだろうけど、逆に変わった取引を持ちかけられたらすぐに気付ける」
「それが可能でしたら、すぐにお触れを出すべきです。もう手が回っている可能性もあるかもしれませんが、ヴィルジニアさんから改めてお触れが出れば、何らかの動きがあるかもしれません」
「炙り出すわけか……いいね、すぐに用意しよう。使いを頼んでもいいかい?」
「はい、私でよければ」
ヴィルジニアがペンをとったのと同じくして、エルファリアは深く頷いた。
●
「次の方どうぞ」
本館の一室で、ミィアは従業員の検診を行っていた。
その日、ヴィルジニアから従業員に向け、ある指示が出た。
それは『タオ商会から納入された薬草を間違って調理で使った。これは湿疹を起こす可能性があるため、従業員はすぐに検診を受けるように』というものだった。
従業員はその指示に従いミィアの元を訪れていた。
「――はい、大丈夫ですね。安心してください」
ほっと胸をなでおろす女性を見送り、ミィアは次の従業員を呼ぶ。
「お疲れ様です。私が最後みたいですよ」
入ってきたのはリサだった。
リサはお土産だと甘いジュースを差し出しながら、ミィアの前に座る。
「どうでしたか」
若干声量を押さえた問いかけに、ミィアは首を振った。
「それでは、内通者や神具の被害者の線はなさそうですか」
「ええ、今の所それらしき人物はいませんね。タオ商会の名前を出してもらったので、もし内通者なりであれば、多少の感情の揺れが確認できると思ったのですが……」
ミィアは診察と称し、従業員達に【エンパシー】をもって感情の揺れを探っていた。
「ただ、今日調べた従業員以外にもこの商会に出入りしている人は多いようです。残念ながら全員調べるには時間が足りません」
「そうですね。今いる人達は『白』だったとヴィルジニア様にご報告しましょう」
二人は席を立ち、ヴィルジニアの元へと急いだ。
●
華江の一角にある寂れた酒場。
「……偽物だと? なんだユベール本人が囮だとでもいうのか」
華江へ駆け付けたナハシュの報告に、ベルク・オスマットは顔をしかめた。
「その可能性も考えたけどな。正直わからん」
「ふっ。何にせよ、相手の行動が大胆であるのなら、こちらもそれに合わせるだけだ」
ベルクはそういうと不敵に微笑んだ。
●
「ほわぁ! こんなに沢山の薬草が!」
タオ商会に訪れたテンション高めの少女は、対応に出た店員にバスラだと名乗る。
このバスラと名乗った少女の正体は、顔を縦に裂いた傷を化粧で隠し、長い前髪を上げてシノビ風の衣装を纏ったベルクだった。
完璧な変装でタオ商会へと堂々と乗り込んだバスラは、店員に「気付け薬」や「夜のおくすり」の在庫を訪ねる。
店員は小柄な少女が求めたモノに驚きながらも、いくつかの薬を提示した。
「こんなにあるんですね! さすが、天下のタオ商会さん!」
出された薬草を見つめながら目を輝かせるバスラ。
「それじゃ、こんなお話はきっと嘘ですよね!」
と、バスラは店員に顔を寄せ、小声で話す。
「実は噂で聞いたんですけど、こちらの商会主さんが記憶を奪う事が出来る不思議な時計を持っていて、競合の商談を破談させるような陰湿な事をしている商会だって」
耳打ちされた店員は一瞬驚いたように目を見開くが、すぐに笑顔へと戻りゆっくりと首を振った。
「何処でそのような噂を聞かれたのかわかりませんが、眉唾もいい所ですね」
可笑しそうに笑う店員。
そんな店員をバスラはじっと【洞察】する。
「……はは、そうですよね! こんな素敵な商会がそんな事ある訳ないですよね! あ、この薬草下さい!」
バスラは先ほど出された薬草の一つを購入し、足早に店を後にした。
店を出たバスラは、初めてきた華江を観光するかのごとくあっちへふらりこっちへふらりと街を歩く。
(さぁ、くるか)
ついには道に迷った風を装い、裏路地へ。
きょろきょろと不安げに辺りを見渡し、路地を歩くが――。
(……ふん、来ないか)
予想した襲撃はついになかった。
●
「どうでしたか」
「白だな。末端には時計の話は伝わっていない」
トーラの問いかけに、変装を解いたベルクが答える。
「ということは、ユベールさんにはもう一つの顔があると考える方がいいのでしょうか」
「だろうな。ただ、簡単には見せてはくれなさそうだが」
首をひねるトーラに、ベルクは肩をすくめた。
「それにしても、どうしてドウセツさんはこうまで目をつけられたんでしょう」
「目をつけられる……それに関して私の予測なのですが――」
と、ふと呟いたレイヤの疑問に、シーガルが口を開く。
「誰でもよかったんじゃないでしょうか」
「誰でも? どういう事です?」
「タオさんはセルッティさんに繋がる『糸』を探っていた。そして、それがたまたまミクニさんだった」
「方々にカマをかけまくって、ヒットしたのがドウセツさんだというんですか?」
「すみません、只の予測なのですが……そんな気がしています」
このシーガルの予測に、誰も反論する事はなかった。
「そんじゃ、これは持ってても意味なかったか?」
「あれ、まだ持ってたんですか」
ナハシュが出したそれにトーラは驚いた。それはヴィルジニアとドウセツが交わした冒険者商会設立の契約だった。
「んー、なんか返すタイミング失っちまってな。シーガル、お前が持っておくか?」
「いえ、私よりナハシュさんがお持ちの方が安全だと思います。倉庫の方は既にミクニさんとタオさんの間で契約が交わされているので、それにどこまでの価値があるかわかりませんが、良ければ持っておいてください」
「そうか、お前が言うのなら」
そう言ってナハシュは、契約書を再び懐にしまった。
結局、タオ商会主ユベールの来訪では、何も起こらなかった。
だが逆に、それが不気味にも思えてしまうのは、只の気のせいなのだろうか。
冒険者達の心に言い知れぬ不安を残したまま、月日だけが過ぎていく――。
マスターコメント
ミドルシナリオ普通 報酬:多い8 / 6〜8人
2022年06月04日 08時11分55秒 公開
相談掲示板
トーラです。 よろしくお願いします! タオ商会の狙い…、いったい何なんでしょうね…? 信望の時計が本当に記憶を消せるかや、使用にどんな手順が必要になるか分かりませんけど、ヴィルジニアさんの記憶を消される様なことがあれば大変ですし、時計について出来る限り調べたいと考えています。
No.2
サイラスだ、よろしくなー とりま信望の時計については調べんとなー 果断の天秤の特性とか鑑みると発動条件が信用に関わる事や気がするんで、本物なら天秤で測った時点で条件クリア(例:時計とか持ち主とか何かを信用させる)しかねない上、天秤が測った偽物ならなんでも消せてそうなんでクリアした時点で記憶を消すだけなら自由にできそうだよねと。 まあ悪い予想だし制限とかはあると思うが。 後は ・商会の目的? 結局は商会だから規模の拡大が目的だよねと。そうなると今拡大狙ってる事業とか? ・カフェ?関係 とりまカフェを潰したいのか図書館で、あるいは書籍なんかの取り引きで何する気がとか?改めて とりま俺も神具関係に行こうかなーと。 時計最優先ではあるけど、余裕があれば最後の神具も調べられればとは思うが。 まあ他の人の動き次第で柔軟に変える予定。
レイヤ・ダライ=カホールです。よろしくお願いしますね。 タオ商会、今回もまた性急ですね。 どういう心算でしょうか。気になります。 個人的には、信望の時計を「見せる」ことが目的で、それが発動条件じゃないかと思ったり。 …華江で色々調べてみようかと思います。ああ、でもその前にドウセツさんにもお話を聞いておきたいですね。 信望の時計は永らく行方知れずって話でした。タオ商会がこれを持っているって情報はなかったはずです。 でも前回使ったようなのに見た情報が全くないの、気にかかります。 なので、タオ商会と取引のあった場所とか聞き込みしてみようかとおもいます!
エルファリアと言います、よろしく。 >信望の時計 「信望」「時計」「記憶を消す」ってキーワードからだと、『信用に関する記憶を巻き戻す』みたいなものとか? 「誰かに対してこういう記憶があるから信用している」「何かに対してこういう記憶があるから信用できない」みたいなのをそれがないところまで戻すとか…… 天秤がちゃんと「天秤の形であることに使用・効果に意味がある」ので、時計の方もその形の意味はありそうなんですよね。 ま、それも対象物が本物か、効果に関する情報が本当かっていう前提から問題になるんですが…… Q:オープニングでは、鑑定対象が「信望の時計」であることはユベールさんがセルッティ商会にきてから判明しているようですが、それより前に情報を探りに動いている冒険者は知っていていいことでしょうか? 持ち込み→鑑定にも少し日数があるようなら鑑定立ち合い・リブラネスタで調査するなら情報が入りそうですが、華江へ向かう組は知る機会がないような気がしたので確認させてください。
質問だね。 Q:オープニングでは、鑑定対象が「信望の時計」であることはユベールさんがセルッティ商会にきてから判明しているようですが、それより前に情報を探りに動いている冒険者は知っていていいことでしょうか? 持ち込み→鑑定にも少し日数があるようなら鑑定立ち合い・リブラネスタで調査するなら情報が入りそうですが、華江へ向かう組は知る機会がないような気がしたので確認させてください。 A:アンタが言うように、ユベールはうちに持ち込むまで『信望の時計』だという事は秘匿してあった。だから、もし先に華江へ先行している者がいるのなら、その事実を知るすべはないね。 もちろん、アンタ達冒険者なら、華江からリブラネスタへ向かうユベールを探って情報を得ることは不可能じゃぁないだろう。だけど、相手もその辺りは織り込み済みだと思うね。そう簡単に追跡や調査は許さないじゃないかい。 とはいえ、華江に居る仲間に伝える方法がないわけじゃない。 ほら、冒険者にはビッグオウムって、便利なものがあるじゃないか。 アレを使えば数時間以内には華江の仲間に伝える事は可能だろう。もちろん、ユベールが『信望の時計』を持ち込んだと知れた後での行動になるけどね。 他にもわからない事があったら聞いておくれ。
ナハシュだ。今回はよろしく。 時計は同じく信用や記憶に関わるものなんだろうと思うが、発動条件が見せるだけとなると下手すりゃあのOPの時点でアウトになっちまう。対面以外にも商談時など条件がありゃあいいが、現場に同行が可能なら何かしら対策は建てられたらいいとは思うな。 個人としては今んとこユベールの周辺を探る奴がいない感じかね。そっちに回ろうかと思うぜ。 奴の言う手駒の存在も気になるしな。
リサ・ベイカーです、よろしくお願いします。 >信望の時計 成程、エルファリアさんの意見は有り得そうですね。 そうだとして、このタイミングでこのカードを出してきた理由がよくわかりませんね… 考えられるのは、信望の時計を持っているという事の誇示か、時計を使って、記憶を消しに来たか… 記憶を消すとして、鑑定に来ることは大勢が知っている事ですし、鑑定後にヴィルジニア様の言動がおかしくなれば、怪しまれるのはタオ商会ですし、 記憶消すとしても制限ありそうですからね。やるなら秘密裏にやらないとなのかな、と。 また、持っている事をわざわざ知らせる意味が無さそうというか、ドウセツさんの記憶齟齬の件から、タオ商会が疑われるのを強くするだけのように思えるし、それを分からない相手とは思えず。 となると、敢えて偽物を持ち込み、鑑定で消すことで 『信望の時計なんて持ってませんでした』という事にしたい? なんて裏読みしちゃいますね… ともあれ、事前の調査をどこまでするかは置いておいて、当日は、鑑定に立ち会おうかなと思っています。 信望の時計対策としては、鑑定時に布で覆う事をさり気なく進言とかそれくらいかな… 準備時間があれば、偽の天秤用意して、とかの悪巧みも考えたのですが、 まあ、信用面からも許可されなそうですし(笑)
ヴィルジニアさん、回答ありがとうございました。 認識は特に間違っていなかったことの確認と、やりようはあるということで理解しました。 >信望の時計 時計の形状が意味があるなら、針を巻き戻す(巻き戻させる)とかがキーになりそうな感じはありますけどね。 とはいえ、名前からの想像だけで先走り過ぎてそれを前提にしてしまうのは危ないので、予想は程々にしておきましょう。 繰り返しますが、これが本物かどうか、本物の神具としても本当に記憶に関わるものかはまだ不明ですし。 >相手の思惑 言われてるように、最終目標は自分達の勢力拡大か、あるいはそれと≒のヴィルジニアさんの勢力縮小、というのはありそうです。 じゃあ今回の対面がそれにどう寄与するのか……神具でヴィルジニアさんの記憶をどうこうするって、ちょっと直接的というか短絡的な感じなんですよねー、うーん。神具を持っての対面を機会にヴィルジニアさんの様子が変わればバレバレですし。 それでもヴィルジニアさんに対面する必要があった、というのは(神具が本物としたら)その使用条件を満たすためにヴィルジニアさんとの対面が必要なわけで……何か条件を満たせば、使うだけなら別のタイミングでもいいとか? あるいは、神具の標的はヴィルジニアさんではなく、ヴィルジニアさんの勢力内の誰かで、その具体的な標的確定や神具の使用条件の為に接触したか。 或いは神具が本物ではない、本物であっても神具は餌でしかない場合、「天秤を使っての対面」を鍵としてヴィルジニアさんを陥れるか取り入る、別の手段がある、か……(むむむ
ミィアです。よろしくお願いします。 鑑定への同席を中心にしたいと思います。 『信望の時計』の力を直接、セルッティさんに使うというのはちょっと考えにくい、 記憶を消せたとしても異変をごまかすのが難しいとわたしも思います。 また偽物を鑑定させたところでもってくるのがタオさんではあまり意味ないとも思います。 本物を鑑定させて、その証明がなされた後で、盗難や強奪などでその時計が行方不明扱いになる、 このあたりが発生したら面倒なトラブルになるんじゃないかなって思います。 たとえばセルッティ商会の従業員さんの誰かが家族を人質取られたとかで手駒にされて、 そのあと記憶を消されて発見されたとかがいやな展開ではないかと。 わたしはそういう警備的なことをやれたらって思います。
んー、私はリブラネスタ内でユベールさんの周りを探ってみますか。 ユベールさん自身が囮で陰でなんかやってる可能性もありますし……
シーフのベルクだ、よろしく頼む。 ん~。我はちょっとひとっ走り華江の方に回ろうかね。 時計を持ってくるとなればどうしたって目はリブラネスタの方に向く、そのすきを狙って何かを企んでいる可能性もあるわけだし。
なるほど。 鑑定を囮にして他の企みを進める可能性にも考えて警戒しないとですね。 私は鑑定まではタオ商会についても調べてみますね。 信望の時計を持っているなら他にも記憶を消された人が居るかもしれませんし、そういった噂などないか調べてみます。 鑑定までに戻れれば周囲の警戒をしようと思います。
なるほど、ミィアさんの仰ること、 PL情報ですが、『こちらにも手駒はある』という発言からも、従業員に何かしら仕込まれてる可能性もありえますね… 色々と可能性があるので、各自色々な可能性を手分けして潰すしかないですかね。 時間軸としては、タオ商会が訪問してくるまでに一度報告共有。 訪問時付近の情報を訪問後に共有でしょうか。 可能であれば、訪問前の情報もとに訪問に対する対策たて。 訪問鑑定後は、今後の動きの相談ですかね。