【蒼炎】魔女に会う為に
おおくまねこ
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シナリオID:2141
オープニング
「どうしても、魔女に会いたいと言うのですか。エドワウ様」
「ああ。おとぎ話だとばかり思っていたが、『蒼炎の魔女』は実在した。僕は領主として、彼女の正体を知る必要がある」
領主の言葉に、老執事は深く溜息を吐いた。蒼炎の魔女――それはこの土地に百年ほど前から伝わる存在だ。迷信だと思われていたが、先日の行方不明者騒ぎで『魔女の森』に入った冒険者達が、彼女らしき人物と森で遭遇したという報告を受けたのだ。
伝説によれば魔女はエドワウの三代前の領主と恋に落ち、彼に裏切られた。裏切りの代償は怒りと憎しみ――。魔女は蒼い炎の魔人を召喚し、スノウクレスト村を滅ぼした後、森の奥へと去ったという。
「けれど、この伝承はどうもおかしい気がする。村が滅ぼされたのがご先祖様の痴情のもつれのせいだったのなら、わざわざ語り継ぐだろうか?」
現在のスノウクレスト村は、たまたま村を出ていたが故に生き残った者と他の土地からの移民によって再建されたものだ。魔女の伝説は生き残った領主が後世に伝えるべく、村人達に語ったものとされている。エドワウは先日まで善政を敷けという意図の伝承だと思っていたが、魔女が実在するとなればまた話が変わってくる。
「伝承通りなら魔女は我が一族の怨敵だ。だが、一度も討伐隊が派遣されたという記録は無かった。百年前に村が焼けたのは事実みたいだけど、どうもこの伝説には何か裏事情がある――そんな気がするんだ」
「ふむう。なるほど……」
(もしかしたら、父さんは何か知っていたのかもしれないな……)
エドワウは執事長と話をしながら、亡き父のことを思い出していた。そもそもエドワウが十代の若さでこの領地を相続したのは、父が急死したためだ。もしかすると、歴代当主だけに伝わる魔女の秘密とかあったのかもしれない。一応母や兄達にも確認してみたのだが、皆何も知らなかった。
「では、エドワウ様は魔女は無実だとお思いで?」
「そこまでは分からない。それをはっきりさせるために実際に彼女に話を聞いてみたいんだ。だから冒険者を呼ぼう。頼む、アールグレイ。どうか一生に一度の我儘だと思って、僕を許してくれ」
エドワウの決意は固いようだ。単に美人に会いたいという理由なら断固として止めるつもりだったが、領主としての使命感ゆえの行動ならば、執事風情がこれ以上口を挟むのも差し出がましいだろう。それに正直なところ、この老執事も幼い頃より聞かされてきた魔女の正体に興味があったのだ。
「――かしこまりました。そこまでおっしゃるならばもはや止めはしません。ですが、本物ならば相手は無差別大量殺人犯です。くれぐれもご自愛下さいませ」
「ああ、分かっている」
●魔女の夢
「やあ、ラピス。今日も君は美しいね」
私が村人達と野良仕事をしていると、後ろから聞きなれた声が聞こえてきた。私は後ろから伸びてきた両手を躱し、肘打ちを背後の不埒者に叩き込んだ。
「エリアス。またお前か」
「相変わらずつれないな。だがそれがいい。結婚してくれ」
唐突な求愛。この男はいつもそうだ。私が仲間と共にこの村に滞在を始めてすでに一週間。
この男は幾度となく私を口説いてきた。そろそろセクハラの門で村を出禁にでもして貰いたいのだが、あいにくなことにこの男は領主の息子なのだ。ついでに依頼人の息子でもあるのが頭の痛い限りだ。顔立ちは人間にしては整っているのがせめてもの救いか。
「人間風情が私を口説くなど、百年早いと言っているだろう。次に私に抱き着こうとしたら、今度こそ燃やすぞ」
私は冷淡に言い放つ。すると――。
「その冗談は笑えないな。だって、君はもうみんな焼いてしまったじゃないか」
いつの間にか、エリアスは焼け焦げた髑髏になっていた。
「なに――?」
突然、世界が蒼く染まった。村人達は次々と自分の姿を思い出し、黒髑髏となって倒れていく。私は恐怖に駆られ、炎に巻かれた村から逃げ出そうとした。だが、燃え盛る蒼い火炎は檻のように私の行く手を阻み、それを許さない。
「生キ残ッタノハ、オ前ダケダ。仲間モ、村人モ、全テ我ガ手ノ中デ死ニ絶エタ」
眼前に、蒼い炎の巨人が立っている。臆病者の私を見て、嗤っている。
「ナゼ、オ前ハマダ、ココニイル?」
……。
「――またあの夢か」
私が目を覚ますと、同居人のケット・シーが心配そうに私の顔を覗き込んでいた。どうやら魘されていたらしい。私は汗でぐっしょり濡れた寝間着をベッドの脇に置いてあったカゴに放り投げ、愛猫へと微笑む。
「大丈夫だよ。朝ごはんにしよう、ケット・シー」
解説
マスターより
リプレイ
「冒険者諸君、よく来てくれた。僕……いや、私が領主のエドワウだ。まずは君達の率直な意見を聞きたい」
依頼人であるエドワウ・マクドガルが冒険者達に尋ねると、
「エドワウ様が魔女の元へ行かれた方がよいと思います」
フクシア・S・シュルツがそう提案した。
「うん、家臣達も怖がっているし……その方がいいかもしれないな」
エドワウは頷く。すると、エルフの二人――、リコリス・アデュラリアとシグルド・オルセンが口を開いた。
「そこに異論はありません。ですが、真実を知りたいという自身の望みだけを優先するのではなく、先ずは領民の子供を保護し無事に帰した礼や使命感からとはいえ魔女の望みを無視し森に立ち入る謝罪をすべきでは?」
「魔女に会いたい、か。気持ちはわからんでもないが、それが相手の意に沿うことではないということは重々承知してるんだろうな? 何代前だっけ……その領主が言ったことを破るという罪悪も抱いて、後で先祖にきちんと謝っとけ」
「なるほど、確かにそうだ。魔女の正体がどうあれ、約束を破ることは事実。それにこないだの件もある。魔女との接触の際は礼を尽くすことにしよう」
エドワウは再び頷いた。実のところ、マクドガル家の認識では森の魔女は『領内の一部を長期に渡って不法占拠している、自称大量殺人犯のエルフ』という極めて不審な人物なのだが。
「先の謝罪と礼をまず魔女さんに述べることが重要だと思います。私達冒険者が先にアポイントを取るというのでいかがでしょうか」
ミア=リゼルは領主にそう提案してみた。魔女が面談を拒否すれば、領主の身は危険に晒されることになる。そのリスクを抑える為の提言だった。
「そうですね。一度、私達冒険者だけで魔女側の希望を聞いてみましょう。三代前の領主の面影で彼女を刺激してしまう可能性もありますし」
リコリスがそう言うと、老執事がエドワウの顔を見ながら言った。
「ふうむ……確かに肖像画の面影はございますな」
「そうか……なら素性も隠さない方がいいのかな。分かった、では君達に先に魔女との接触を頼みたい、面会場所や時間については先方に聞いてみてくれ」
●
その頃、御堂・秀哉、ナキル、サイラスはスノウクレスト村へと向かっていた。前回魔女と遭遇し保護されていた少年、チェリオと接触する為だ。
「魔女ねぇ……百年前の伝承から聞いててもなんだか腑に落ちねぇなぁ。恨みってのはそいつ自身にいくもんなのに。本人もその嫁さんも生きてるのに村人”だけ”焼いた。――半端なんだよ、何もかもが」
「そうだな。俺は前に魔女にあったけど、なんか、伝説とはだいぶイメージが違ったんだよな。明るい感じじゃなかったけど、そこまで残酷な人にも見えなかった」
「ふむ……俺、そこまで頭良くないからな。とりあえず……会えばわかるか」
「まあ得体の知れない人物ではあるから、領主と合わせるのは慎重にやらんとな」
一行が遊歩道を歩いていると、やがて小さな村が見えてきた。
「やあ、チェリオ。久しぶりだな」
「あ、あんたは確か、冒険者の兄ちゃん!」
「おう。ナキルだ。こっちは仲間の秀哉。ちょっと聞きたいことがあるんだけどいいか?」
ナキルは村の外で畑仕事を手伝っていたチェリオに声をかけた。向こうもこちらのことは覚えていたらしい。
「きみがチェリオか? こないだの事を覚えているか? 魔女に会ったそうじゃないか。美人のお姉さん、どんな感じだった?」
「うーん……それがさっぱり思い出せなくて……」
「やっぱりそうか……」
二人が尋ねると、チェリオは申し訳なさそうに言った。前回撤収前にも確認したが、チェリオはいまだに魔女のことを思い出せないようだ。
(ここまではいい。問題は、この少年が魔女から精神干渉を受けているかどうかやな)
豊富な魔法知識を持つサイラスは自分は質問をせず、ナキルと秀哉がチェリオ少年に色々聞いている様子を注意深く観察した。
「どうだ? サイラスさん」
「……詳細は分からん。けど人為的な記憶操作の可能性はかなり高いと思う」
●
数時間後、全員集合した冒険者達は魔女と接触すべく魔女の森を進んでいた。前回製作・回収された森の地図を領主から借りられたので、そのルートに沿って進んでいる。
「クリーパーの気配はなさそうだ。だが油断はするな」
先頭を行くのはセリオス・オーガストだ。優れた位置感覚を有するセリオスはコースから離れないように慎重に、聞き耳を立てながら進んでいく。
「あのお姉さん、ホントに村を焼いたのかなぁ。それにしては純真そうなんだよね」
「そうだな。お前もそう思うよな? シグルド」
アシュリー・レドルナンとナキルがニヤニヤしながらシグルドを見ると、シグルドはそっと目を逸らした。
「ま、ボクみたいな可愛い子だったら、姿かたちに騙されるだろうけどね。あのお姉さんも綺麗だとは思うけど、ボクほどじゃないよねっ!」
自信満々のアシュリー。ちなみにアシュリーは男性だが、領主(と恐らく家臣達も)は女性と勘違いしている模様。
「猪の糞……あっちになってる果物は……林檎ですね。広い森だし……自給自足は成り立ちそうです」
ゼラルム・エルホワイトは道すがら森の環境について調査していた。もしこの森が生存に適さない環境ならば、魔女が歴代の領主から生活保護を受けている可能性も考えられるからだ。だが、森自体はエルフならば生活することは難しくなさそうなので、今のところはまだなんとも言えない。
(『魔人』は何らかのクリーパーではないか?)
ゼラルムが特に気になっていたのは、魔女の伝承に登場する『蒼炎の魔人』のことだ。魔女が従えていた存在とされているが、伝承ではあまり詳しくは言及されていない……。
(魔女により森内部に封印に類する物をされている可能性もある。かの『泥血啜る月吸蟲』を思い浮かべれば分かりやすいか。森内部に魔女以外が滞在する事により何らかの形で封印が緩む。だから魔女は封印を保つと共に魔人の監視をしていると考えれば、住民の侵入を許さない割に、実際に迷い込んだ少年には親切だったことと辻褄は合う)
●
冒険者達は魔女のものと思しき足跡を辿り、クリーパーや危険な獣と出くわすことはなく魔女を発見した。
「――いたぞ。……散歩中か?」
セリオスは石を転がし、冒険者達の注意を引いた後、前方を指差した。その先には例の魔女がいた。
「なんかデカい猫を連れてる?」
目を丸くするアシュリー。魔女の近くには、ヤマネコと思しき大きな猫がいた。敵対している雰囲気はないので、魔女のペットだろう。
「あの猫、ちゃんと躾けられてるのか……? ちょっと挨拶してみる」
ナキルはヤマネコに向けて思念を送ってみた。だが全く反応はなかった。
「あの猫はテレパス使いではなさそうですね。見た所、魔獣やクリーパーではなさそうですが」
「そうみたいだな」
ナキルは小声で話しかけてきたゼラルムに相槌を打った。
「私にお任せを。こんなこともあろうかと、動物のおやつとお世話セットを持参しています」
ミアは自信満々にリュックから魚肉ソーセージを取り出した。
●
「お前達は……またこの森に入って来たのか。命がいらんと見える」
「フーッ! フーッ!」
冒険者達が近づくと、魔女とヤマネコは剣呑な態度で威嚇してきた。
「怖がらないで。私とお友達になりましょう」
ミアは座り込み、ソーセージを差し出した。すると友好の意志が伝わったのか、ヤマネコはダッシュでミアへと突っ込み、ソーセージを奪い取った。
「まだまだありますよー」
「にゃー」
冒険者達はヤマネコがミア(のおやつ)に魅了されている間に、魔女と交渉を開始する。
「領主エドワウ様があなたに会いたがっています。私達はその交渉に参りました」
フクシアがそう切り出すと、魔女は目を丸くした。
「なんだと? 領主が?」
「エリオス様の三代後の領主です。先代が急死してしまったそうで、急遽領地を相続したと聞いています」
「……」
沈黙する魔女の様子を控えている冒険者達は注意深く観察している。
(うーん、偽者ではないかな?)
アシュリーは魔女の姿に違和感がないか、伝承と照らし合わせていた。今目の前にいる女性は恐らくエルフだ。伝説では種族については触れられていなかったが、百年単位で生きる美女なので特に矛盾はない。
「これは警告を無視する事になった事へのお詫びの品です。領主エドワウは伝承に疑問を持ち、あなたと話がしたいと言っています。もしあなたが歴代領主と何か取り決めをしていたのなら、先代領主が急死した為に今代への継承が出来ていないのでは?」
リコリスは持参したお菓子を手渡しながら、魔女へと問いかけた。
(それはありそう。領主の館に隠し部屋の類は見つからなかった。代々当主だけに伝わる口伝か何かがあったのかもしれん)
サイラスはリコリスの言葉に頷く。
「俺からも手土産だ。この非常食のセーフニールを……」
シグルドがペットの猪を担ぎ上げようとすると、猪は涙目になって木陰に隠れ、悲痛な鳴き声を上げた。
「……」
微妙な空気が流れてしまっていることに気付いたシグルドは咳払いし、包装されたチョコレートを取り出した。魔女は二人のチョコを受け取る。
「俺からもこれをどうぞ。前はチェリオを助けてくれてありがとうな」
ナキルが差し出したのは赤ワインと初摘み百合茶、そしてマクドガル領の特産品、山羊チーズだ。
「ふむ……いいだろう、そいつに会ってやる。明日の夜十二時に、森の入口に来るがいい。……勘違いするなよ。私は我が使い魔・ケット・シーのように食べ物に釣られたわけではないぞ」
魔女はミアの膝の上でブラッシングされていたヤマネコを呼び戻し、踵を返した。
「なあ」
「?」
シグルドは立ち去ろうとする魔女の背中へと声をかける。
「前に100年早いとか言ってたが、俺はエルフだから百年くらい待てるぞ。まだ百二十歳だしな」
魔女はぴたりと足を止めた。数秒の沈黙の後、魔女は振り向かずに呟く。
「……諦めの悪い男だな。私は冒険者の男は好みじゃないんだ。すぐに死ぬからな」
魔女はヤマネコと共に足早にその場を去っていく。すると、アシュリーがいそいそと魔女の後ろについていった。
「ついてくるな!」
「なんだよもうー! ケチだなぁ」
魔女に睨まれたアシュリーは唇を尖らせた。
●
翌日。約束の時間に魔女は姿を現した。あの大きな猫は連れてきていない。冒険者達は領主のすぐ後ろに控え、注意深く魔女の様子を見守る。
「領主がナンパしたら頼むで」(ひそひそ)
「ええ。最悪、領主の方に非があると判断すれば私が引き剥がし、黙らせます」(ひそひそ)
サイラスの言葉にリコリスは頷いた。そんな二人をよそに、エドワウは魔女の姿を認めると恭しく礼をした。
「初めまして。美しき魔女よ。私がマクドガル家の今代当主エドワウだ。僕の先祖との盟約を破ってしまって済まない。だが、どうしても貴女に会って話がしたかった」
「……私に何を聞きたいのだ」
「単刀直入に言おう。あなたは百年前、本当にスノウクレスト村を焼いたのか。あなたが伝説の『蒼炎の魔女』なのか。……貴方は何者なんだ?」
エドワウはまっすぐに魔女を見た。
「……私の共犯者の子孫でさえも真相を忘れてしまったとはな」
魔女は深く溜息を吐く。
(共犯者……やはりあの伝説には裏があったか)
ゼラルムは目を細める。
「共犯者……? 一体どういうことだ?」
ナキルはつい口を挟んだ。
「……そう大きな声を出すな。寝静まっている森の動物たちが起きてしまう。ちゃんと話してやるさ。百年前、本当は何があったのかを」
そして、長い物語が始まった。
「――百年前、私は仲間と共にスノウクレスト村に立ち寄った冒険者の一人だった。当時の領主の息子だったエリアスの依頼を受け、とある犯罪者グループの討伐に来たんだ。連中は、森の奥にあった古代の遺跡を根城にしていた。
私達はパーティ全員が授恵者という、極めて珍しい冒険者だった。私達はなんなく圧勝し、連中を壊滅させるはずだった。だが、誤算があった。奴らの中に危険な召喚士がいたんだ。そいつはどうやったか知らんが、巨大クリーパーをスノウクレスト村に召喚した。それが、『蒼炎の魔人』だ。暴走し、召喚者もろともスノウクレスト村を焼き尽くした魔人は術者の死後もこの世界に留まり続けた」
召喚術と呼ばれる魔法系統がある。それはアストラル界の存在に働きかけ、契約を結んだものをマテリアル界へと召喚し、力を行使する術だ。だがクリーパーをこの世に留め、命令に従えさせることができる時間は極めて短い。呼び出されたクリーパーがこちらの世界に留まり続けたというのは、極めて特異なイレギュラーと考えるべきだろう。
「私達は決死の想いで魔人を遺跡まで押し込み、なんとか封印を施した。あの遺跡にはたまたま封印に必要な要石があったからな。……だが、生き残ったのは私だけだ。私は仲間を見殺しにしたから」
魔女の瞳は、ここではないどこか遠い場所を見つめていた。
「ようやく合点がいった。道理で伝承とまるで性格が違うわけだ。じゃあアンタが魔女を名乗り、この森に留まり続けたのは、村人の為か」
秀哉は切り株に座り直し、魔女へと問いかけた。
「……魔人の封印を維持する為だ。封印は定期的にメンテナンスをしなければ崩れてしまう。それに、魔人の存在が明るみに出れば、その力を利用しようと考える良からぬ連中も寄ってくるだろう。だからその存在そのものを秘匿する必要があった。そこで、私は領主の息子と結託し、『あの森には魔女が棲んでいる』という伝説をでっちあげることにしたのだ。あの遺跡に誰も近づかせないために……。喉が痛くなってきた。水をくれ。こんなに長く喋ったのは随分久しぶりだからな」
魔女はそこで言葉を区切った。たまたまお茶を持ち歩いていたシグルドは容器ごとお茶を魔女に手渡す。
「どうも。……あの男がわざわざ不倫劇という形にしたのは、私にうしろめたさでもあったのかな。エドワウと言ったか? 安心しろ。お前の先祖が犯した罪は『領民にウソを吐いた』、ただそれだけだよ。後はお前達の想像通りだろう。全く、たかだか百年で三代も代替わりするとは、人間の命というのは本当に短いな」
魔女は苦笑いし、深いため息を吐いた。
「こないだのクリーパー達も封印と関係があるのか?」
「ああ。この森には時折エーテル溜まりが発生する。封印の影響でエーテルが淀みやすいのだ」
セリオスが尋ねると、魔女は頷いた。
「……まあ、そういうわけだ。今日聞いたことはお前達の胸の内にしまっておけ。私は伝説のまま、魔女としてここで暮らし続けたい。邪魔をしてくれるな」
魔女――ラピスラズリ・ファーレンハイトはそう告げると、再び森の奥へと帰っていった。
マスターコメント
ショートシナリオ難しい 報酬:標準10 / 4〜10人
2022年05月23日 23時59分14秒 公開
参加者
相談掲示板
「ナキルだ、よろしくなっ 前回の、魔女案件のときのメンツが殆ど居るな… 魔女に声を掛けるのはシグルドに任せるとして(マテ) とりあえず、オレは森の方に領主を連れて行って、蒼炎の魔女に会わせる 方に一票と… 魔女の方が、街に色々思うことありそうだから、森に出向いた方が刺激がすくねーかと 思ってるくらいだな… あと、ホームのほうが落ち着いてそうなイメージある気がしてな、あの魔女。 ケット・シーは「スキル」が気になる……ちょっと見直してくるか。」
・・・ん、シューターのセリオスだ、よろしく頼む とりあえず俺もこちらが出向いてに賛成だな。 引きこもりというか閉じこもってるという感じだし、無理にやったらロクな結果にならんだろうからな ただ連れていく場合、前回の様子を見る限り、またあのクリーパーがいそうだから道中の安全を確保していかないといかんだろうな
No.3
サイラスだ、よろしくなー とりあえず出向く方に賛成しよかと 記憶消すって事は覚えられたくないわけだろし。 後なんとなく街中で「綺麗な女性には弱いです。」ってワードが付いてる人と合わせるのはちょっとアレだなって予感がする 猫の方はスキルとかいくつか試す人がいるのかね?鉄板だと動物交感とか辺りだろうけど猫の妖精の名前してるからなー
キャスターのリコリス・アデュラリアと申します。 ……よろしくお願いします。 先ず、こちらから出向く方向で私も異論ありません。 問題となるのは領主であるエドワウの正体を隠すか否か、ですね。 誠意を見せるのであれば初めから正体を明かすのが筋ではありますが 現状、魔女からの彼に対する反応が不確定なのもあり どちらも利点と懸念点があるのは確かです。 間を取るのであれば最初は正体を隠し 領主家についての質問等の反応次第では正体を明かす、という手もあります。 ただ、エドワウは領主家の者ですから 事件当時の領主の面影があれば隠しても正体が知られる可能性はありますね。 対策としては事前にある程度の変装を施す、というのもありますけど。
ウォーリア、シグルド・オルセンだ。よろしく頼む。 魔女に声をかけるのには異存はないが、他意はないぞ? 俺も出向くのは問題ないが、果たして森に領主を入れて良いものか。クリーパーという危険は言わずもがな、魔女自身も森には入ってほしくはないだろうし、入ることで機嫌を損ねないか心配だな。 可能であれば何人かが魔女のとこまで出向いて、森の境界くらいまで連れてきて話をさせるのが、互いの領域を侵さない手段かな、と。それができなきゃ領主を森に入れて直接連れてくるしかないだろうが、元々ある約束事を一方的に破るのはあんまりやらせたくはないなと思う。
ヒーラー、ミア=リゼルです。魔女さんの依頼には初めて関わることになりますが、よろしくお願いしますね。 …というわけで、前回の報告書も読んできました。PL情報も含めて…再度接触を図る場所については、森が良いかもしれませんね。つまり、こちらから出向く、と。 詳しい行き先についてはチェリオくんの容態を【魔法知識】か何かで見て、【解呪】か【サルベーションオール】後に可能なら聞き取り、でしょうか。 次にエドワウさんの正体を隠すか否か…でありますが、伝承を読むに…「魔女を騙さないこと」これが重要である気がします。ですので、エドワウさんを変装させたり、正体を隠したり、といったことはやらないほうがいいのかな…と思います。
エルホワイトと申します。どうぞよろしくお願い致しますね さて。着地点をどこに持っていくつもりであるのかは不明なれど、まずは面会の手筈を整えなければ話にもならないでしょう 私としましても、提示されている二つの内であれば森側に出向く方が良い、という点には同意いたします 授恵者相手にブラフの類は悪手の可能性も高いので、その辺りは要検討、といった所でしょうか あとは、そうですね。面会後に記憶を消される可能性が無きにしも非ずですので、可能であれば接触前より1名潜伏しておき面会時に随時テレパスで連絡を取るというのが望ましいとは思いますが
「>サイラス あぁ、なるほど。「動物交感」か(ぽふ) >方針 オレも領主に関しちゃ、下手に変装とかそう言うのはしないでいて貰った方が良い気がするな。 森に入って魔女の機嫌を損ねるって話は、「街に招く」のも「森に出向く」のも森に踏み込まざるを得ないし。 この辺はなんか幾つか手土産でも持って行くか? 森で暮らしてると調達が難しいモンって有難くはあるだろ? あとは既に話に上がっているが 全員で森へ行かずに魔女のトコに少数で向かって交渉し、森と街の境界付近で領主と面会してもらう。 が、折衷案ってトコか? >リゼ なるほど、チェリオに対してそう言うスキルを試すのは良いかもな。 ある程度情報があれば、確実に魔女に接触できるだろうし。 >シグルド お茶に誘うんだろ? 記憶の話だと、アレだな…仮にチェリオの記憶が消されてるとして オレ達が前回接触した時に記憶を消そうとしなかったって思うと、授恵者には効か無いタイプの魔法やらスキルってコトかな……。」
シーフのアシュリーだよ。 今回もよろしくね。 さーて、領主がややこしいこと言い出したねー。 魔女なんて放っておいたら良いのにさぁ。 ボクは領主を森に連れて行くっていう方が良いんじゃないかなって思う。 会いたいって思うのは領主なんだから、呼びつけるっていうのはね。 うーん。 チェリオが覚えていなかったっていうのは、意図的に消したということじゃないと思うんだよね。 催眠状態か何かにさせてチェリオと一緒に暮らしていたから、その間の記憶が消えたとかそういうことだとボクは思ったよ。 そうしないと、チェリオが村に帰りたいって思うだろうからね。
No.10
催眠とか記憶消しこっちにかけてくるとしたら、多分ジャマーで対抗できるだろうなと。ただ、これ周囲一体に発動するからもし魔人?を操る手段が催眠、それで今は眠らせてるとかそんな何かがあれば大変だしアンチ・サイとかの方がいいかもなと。 後動物交感はあくまで例だし、意思疎通出来たら懐くとは限らんかなと
No.11
すみません、来るのが遅くなってしまいまして。 ヒーラーのフクシアと申します、よろしくお願い致します。 >方針 森へ出向く形で異論はございません。 境界で会うのもひとつではございますけれど、領主が会いたいというのであれば、此方から向かうべきかと思いますわ。 魔女には先に話をつけて同意を頂く方が宜しいかとは存じますので、その上で領主をつれて私達が向かうのは如何かと。 >チェリオさん 保護したときは意識がありませんでしたし、覚えていない理由は確認と調査をしてみないと解りませんわね。 それこそアンチ・サイなどで様子の変化を確認出来ますし。 催眠術というのも疑いがある、という状態ですので確定で進めずにいくほうが良いと思いますの。
領主が森に入りたいと言うならば異存はないのだが、魔女に先んじて交渉したとして、森に入ることを許してくれるかは交渉人次第だろう。俺がもし言ったとして、絶対に交渉が成功するという保証はできないな。 前回森に入った時に、『次はない』と言っているし、交渉人が入った時点で怒って攻撃を仕掛けてこないとも限らない。そんな中に領主を入れても焼け石に水だろう。 領主が森に入れるよう交渉するのが最善だろうが、そうならない場合の妥協点は必要だと思うがな。自分達の要求ばかり通そうとする交渉をすると本気で怒らせかねないぞ。
「んー。 とりあえず 1・森に入る、領主を一旦連れて行かずに冒険者のみで行き、魔女と交渉。 2・魔女の了承を得て、魔女の元へ向かうor魔女を村へ連れて行くor森と村の境界で落ち合う。 魔女に対しては、「こちらの要求を一方的に押し付けない」注意が必要。 ケット・シー(ギミック)に対してのアプローチが魔女の元へ行く鍵になるかも知れない。 チェリオが何かしらヒントになる可能性はある?(魔女が見つけた素振りだったがケット・シーがここでも関与してるかも知れない) オレからは、魔女に対しては手土産とか、そう言うの持って、敵意が無いコトを伝える。 あとは領主から「会って話したい」ってのを、一度手紙かなんかに書いてもらって、魔女に見てもらうのも一つかな? (PL情報だが)魔女が伝承を知ってて、それでも森に潜み暮らしてる、理由とか動機とかは あるんだろうし。 あと、基本的にチェリオに対して優しかったからなぁ。 領主と魔女の信頼関係を築く。とりあえずはココを橋渡しする仕事だと思ってるけど。」
No.14
魔女を呼び出すにしろ、こちらが領主を連れて行くにしろ。 魔女と直接接触して交渉しなくてはならない点・交渉が決裂すればその時点で失敗となるのは変わりませんわ。 どう交渉を成功させるかを考える事が今回の相談だと思っています。 私なら、話をしたいというのなら相手に足労をかけさせるのは如何かと考えますので、こちらから出向くべきではと言いましたけれど。 魔女がどの条件なら話をしてくれるのか、が重要な点かと思いますわ。 選択肢を最初から絞って提案するのではなく、魔女の希望を聞いた上で、妥協点は交渉の手段として出す方がよろしいかと。 チェリオさんの件を取っ掛かりにし、交渉の理由として持っていくのもありかと思います。
先ず、現時点で推測出来る魔女の望みは森に外部の者が立ち入らない事でしょう。 それを領主の使命感からとはいえ、相手が望まぬ事を今回行うわけですから それ相応の理由や態度は必要でしょう。 私からは真実を知りたいという自身の望みだけを優先するのではなく 領民の子供を保護し、無事に帰した礼を先ずすべきではと助言を行うつもりです。 礼に関しては前回の交渉材料として私も想定していましたが ナキルの言うように何かしら手土産を用意するのが良いでしょう。 あるいは領主権限で出来る範囲内の望みを叶えるか、ですね。
なるほど…そうですね 謙虚に謙虚に…慎重に。 お礼を言うのは重要ですよね。領域を侵犯した謝罪も必要になってくるでしょうし…。 OPを読み直しまして、ちょっと気になることがあるので、御領主さまは森の入り口あたりで待っていて頂きたい、かな。 魔女が森へ余人を立ち入らせない理由があるとして…悪い予感がするので。 交渉は、まず無理筋を提示してから相手の要求を聞き、条件を緩めるとうまく行きやすいと聞きました!(フンス 魔女さん本人からは難しくても、猫ちゃん(ケットシー)から何か聞き出せたり、仲介してもらえたり…しないかな うーん 昼間は散歩に出るそうなので。森の中を散歩、の場合は少し工夫が必要ですが…私はこちらの対応をしてみます
悪い、遅くなった。 御堂っていう、よろしく頼むよ。 俺としては森へ出向く方向に賛成するよ まー後は、今までの意見で出ている 領主はまず外に待ってもらって交渉するか それとも保護するための責任者として一緒に来てもらうか …ってところなら、領主には来てもらっちゃったほうがいいとは思うけれどね 今までの議論で出てきた理由付け、礼や土産ってのは良いもんだと思う 相手もどーも悪い人間には見えないし、土産で甘いもんでも渡して 向こうがそれを気に入ってくれれば何かつながりもできるかもしれないしな ただ、入り口で待機っていうのも選択肢のひとつだしそこは全体の決定に併せて俺もやる事やるつもりだ …にしても解せねえよな 逸話じゃ無差別殺人者みたいな話なのに、子供を保護するってのは ま、会えば少しは分かるのかもしれねぇけどな
そんじゃあ、決めなきゃいけないことは先触れとして手紙を渡して交渉する人と、その間領主を護衛する人に分かれるってことかな。 って言っても、森に入る前だし護衛なんて必要ないンだろうけどさ。 残る人は領主の相手をしたり、チェリオの解呪をしたりしなきゃいけないだろうね。 考えてみたら、交渉も領主の相手をするのもどっちも面倒だなぁ・・・。 ボクとしては領主邸で休んでおきたいんだけど。
No.19
それで別れるならジャマーとか魔法知識持ってるし護衛側回ろか?あんまり解呪していいのか分からんけど 伝え聞いた伝承的に領主が口説くとか馬鹿思いついた場合に子供の記憶思い出してると怖いなと
ボクは明日プレイングの提出が出来るかどうかわからないから決めちゃうね。 とりあえず、魔女が居る森の方へもう一回行ってみることにするよ。 解呪とかは出来ないし。 (それに領主邸や村には金目のものはなさそうだし)
「>ゼラルム 一応、ケット・シー対応の念の為感覚で「テレパス」持って行くぜ >行動 領主には一度森に居て貰うのと、護衛をしてくれるって人もいるから オレは手土産持参しつつ、魔女との交渉に行くぜ」