クレープはロックだ
革酎
コメント 10
シナリオID:2046
オープニング
リーンエス王国カペル侯爵領。
王都グランスパーダに程近く、王国内に於いては文化と芸術を発する拠点のひとつとして知られている。
またの名を花の領地。季節毎に領内の各地で様々な花が咲き誇り、類稀なる絢爛さは他家の追随を許さないともいわれていた。
その領都にはランドマーク的な存在ともいえる巨大な劇場が鎮座しており、この劇場周辺では各地から集められてきた芸能の達人や楽器職人達が数多く暮らしている。この劇場で演じられる舞台はただ単に芸術としてのパフォーマンスだけに留まらず、正確な情報であることがひとつの特色となっていた。
カペル侯爵家のお抱え芸人達は各地に出向いて情報を掻き集め、歌や劇といった形で王国民に分かり易く伝える情報伝達者としての役割を担っていたのである。
これはカペル侯爵家が始まりの百家に連なる家系であり、歴史的にも王党派に属していることと大いに関係がある。カペル侯爵家は芸術という形を取りながら、同時に王家の為の諜報活動や広報任務を請け負っており、存在そのものが王家にとっての情報戦略兵器とさえいえた。
そのカペル侯爵家に於ける当代事実上の最高権力者はイザベラ・カペル。
年齢不詳だが、成人済みの孫娘が冒険者として活躍しているというところから見ても、結構な年の筈だ。ところがその外観はとても老齢の婦人とは思えぬ程に若い。三十代半ばと言い切っても十二分に通用する程の柔らかな肉感と滑らかな肌、そして流れる様な黄金の髪質に彩られ、まさにその存在自体が奇跡とも呼べる人物であった。
カペル侯爵領都のほぼ中央に、純白の豪邸が緑豊かな庭園を抱える格好で鎮座している。
現カペル家当主が住まう侯爵邸であった。
ひとびとはこの館を花の領地の侯爵邸と呼ぶ。或いは単純に、カペル侯爵邸とも称されていた。
このカペル侯爵邸では毎年、厳しい冬が明けて暖かな春の陽射しを満喫することが出来る時期になると、春のガーデンパーティーが開催される。
このガーデンパーティーにはその年の豊作を願って、領内の有名菓子職人が大勢押しかけ、腕を競う様にして自慢のクレープを焼き上げる。
これらのクレープは特徴的な丸い形と黄金色を基調としたデザインが基本となっており、その姿は太陽を連想させ、長い冬の後の春の到来と豊穣を意味しているともいわれている。
トッピングには菫や薔薇の砂糖漬けが人気だが、最近ではローズティーも評判だ。
様々な色合いの薔薇が咲き乱れる広大な庭で、ひとびとはその年の豊作を願いつつ、出来立てのクレープを頬張り、笑顔を交わし合う。
領主たる侯爵邸でのパーティーである為、正装着用が義務付けられているものの、挨拶時以外の作法はほぼ無用である為、誰もが気楽に参加することが出来る。
近隣の商人や豪農といった常連客の他、通りがかった市井の民でさえも気負わずに足を踏み入れることが出来る。まさに出入り自由、散策も自由の空間だ。勿論、正装の貸し出しも可能である。
そして今年は、冒険者――即ち授恵者の訪問客も決して少なくなかった。
「あら、シュランドル子爵殿ではございませんか」
クレープ片手に色とりどりの薔薇で目を楽しませていたリーヴァー・シュランドルに、イザベラが嬉しそうに声をかけた。
この日のリーヴァーは珍しく、白いドレス姿である。いつもの紅いロモズ歩兵団制服姿とは、まるで別人であった。
互いに略式の挨拶を交わしてから、リーヴァーは苦笑を浮かべて頭を掻く。たまたま通りがかった際、リーヴァーはクレープの香りに釣られて足を踏み入れたのだが、リーヴァーの体型に合う男物の正装が無かった為、仕方無くドレスを貸して貰ったのだという。
「あっちはちゃんと体型に合う燕尾服があったのですが……」
いいながらリーヴァーが指差したのは、ロモズ歩兵団重兵20番隊長ジェイソン・ジュピターであった。
●ロックと麗女とおっさん
「相変わらずね、ジェイソン」
青薔薇マイスターのアーカネラ・ユルヴェウスが、口髭にクレープの甘いカスタードクリームをつけているジェイソンに苦笑を向けた。
ジェイソンはおっと失礼と口髭についたクリームを拭き取り、ここのクレープはいつ来ても美味いと眉根を開いた。
「お前さん、今日は歌わないのかい?」
アーカネラの傍らで、カペル侯爵領騎士団長のジェレムス・ローギリアンが両手で楽器を演奏する仕種を見せて問いかけた。音楽の芸術性はあまり理解出来ないジェレムスも、ジェイソンのロック全開なハード路線は好みらしい。
流石にそりゃ無理だ、とジェイソンは笑った。ここは青薔薇のお膝元である。組織を抜けたジェイソンが彼特有の路線でシャウトするのは、拙かろうということらしい。
「あら、私は別に良いんだけど」
アーカネラが艶やかな黒髪を揺らして、くすくすと笑った。ジェレムスがジェイソン率いるバンド『マッチョ・プリンセス』のファンだということを以前から知っていたらしい。
しかし燕尾服姿のジェイソンは、やっぱり駄目だとかぶりを振った。
「今日はクレープを喰いに来たんだ。余計な仕事はさせんでくれ」
「うーん、まぁそれもそうか」
一瞬残念そうに項垂れかかったジェレムスだが、ならばクレープの食べ比べをしようなどと妙なことをいい出した。おっさんふたりが連れ立ってクレープ巡りというのは、余り聞いたことが無い。
「何ふたりだけで盛り上がろうとしてるのよ。私もご一緒させて貰うわよ」
アーカネラはジェレムスとジェイソンの逞しい豪腕に、白磁の如きしなやかな腕を絡ませた。
解説
マスターより
リプレイ
花の領地の侯爵邸で開催されているガーデンパーティーは、そこかしこで甘い香りが漂っている。
穏やかな陽射しが降り注ぐ中、柔らかな色調に萌黄色が映えるアフタヌーンドレスで着飾ったローザリカ・L・ディオールを、黒のモーニングコート姿のジュスト・ヴェルジーがゆっくりとエスコートしていた。
ふたりが向かった先は、侯爵邸の薔薇庭園内に点在する幾つかのガーデンポーチのうちのひとつ。そこに、カペル侯爵家の事実上の権力者イザベラ・カペルの姿があった。
ふたりが貴族の礼を以って挨拶の口上を述べる間、イザベラは穏やかな笑みを湛えて若いカップルを眩しそうに眺めていた。
「お招き頂いたこと、こうしてイザベラ様にお会い出来ましたこと。嬉しく思いますわ」
ローザリカの挨拶は、中々堂に入ったものだった。逆にジュストは挨拶そのものは幾分控え目だったものの、話術に関してはイザベラを十分に楽しませる技量があった。
「おふたりはいつ、ご結婚なさるのかしら?」
ジュストがイザベラの孫娘シルヴィア・A・カペルとの、パンクリアース学園での学生生活について軽く触れた後、イザベラは不意を衝く様に問いかけた。
ジュストもローザリカも、最初の挨拶の席ということで婚姻の話までは口にしていなかったのだが、イザベラにはふたりの関係性が即座に見抜かれた様子であった。
「恐れ入ります、イザベラ様。ジュスト……様、申し上げても宜しいかしら」
ローザリカは将来の伴侶にちらりと視線を流した。ジュストの名を口にした際に一瞬詰まってしまったのは、慣れない呼び方に唇の動きが追い付かなかっただけである。
そこはご愛敬だと、ジュストは笑みを浮かべつつローザリカの言葉を引き継いだ。
「正式な婚約発表は私が18、彼女が19になってからでございますので、今年の秋頃を予定しております」
「その時は是非、私やシルヴィアも呼んで頂戴ね」
恐らくイザベラはディオール家の立ち位置等も全て理解した上で、ふたりの未来を祝福しているのだろう。
シルヴィアからの招待とはいえ、良い知己を得た――ジュストもローザリカも、イザベラとこうして挨拶を交わすことが出来ただけでも非常に大きな収穫があったと、素直に喜んだ。
一方、そのふたりを招待したシルヴィア本人は別のガーデンポーチでリーヴァー・シュランドルとジェイソン・ジュピターの両名とばったり出会ったのだが、普段の服装とは余りにも雰囲気が違い過ぎる為、最初はこの両名だとは気付かなかった。
「リーヴァーは雰囲気ががらりと変わるね……とても綺麗だ」
「昔は私も色々とやんちゃな時期があったからな。こういう服も別に苦手ではない」
クレープ片手に苦笑するリーヴァー。
驚いているのは、準礼装姿のエル=バ=ノイアンだった。まさかリーヴァーの口から、十代の頃は男遊びが盛んだったなどという話が飛び出してくるとは、思いもよらなかったらしい。その衝撃からか、折角練習した貴族然とした振る舞いが危うく崩れるところであった。
「ところで、ジェレムスがジェイソンのファンだったとは知らなかったな」
シルヴィアは、手近のベンチで熱々のクレープを美味そうに頬張っているジェレムス・ローギリアンにからかう様な笑みを送った。ジェレムスは甘い香りを漂わせながら、頭を掻いて笑っている。
ところがジェイソンは他人事なんかじゃないぞとシルヴィアとノイアンに釘を刺した。
「フィドラーシルヴィア、カスタネッターノイアン。新生マッチョ・プリンセスのステージはいつでも君達を待っているぞ」
ジェイソンは、ノイアンのステージ衣装はシルヴィアが誂えてやれと意味ありげに笑った。どうやらふたりの仲は、ジェイソンの知るところでもあったらしい。
シルヴィアは嬉しそうに微笑んだ。
「ステージ衣装か……なら礼装も、誂えたいな」
「いや、俺は農作業服でも……」
段々違う方向に話がズレ始めてきたが、ジェイソンの、
「ノイアン、つまり君はステージでの生着替えを披露したいんだな」
という意味不明なひと言で、更に話題が明後日の方向にすっ飛んで行ってしまった。
●着飾って、美味しく食べて
薔薇庭園内の仮設キッチン前には、出来立てのクレープを求めるパーティー客達の長蛇の列。
艶やかな黒が美しいフロックコート姿の海神・江流は、ピンクの薔薇をモチーフにしたドレス姿のエフィルミアと連れ立って、列の中程でクレープの順番を待っていた。
「エルさん、かっこいいですよ! すっかり別人に変身ですね!」
「いや、正直……仮装大会に出てる気分だね」
郷に入っては郷に従えの精神で全身きっちりと正装に固めた江流だったが、エフィルミアに褒められたところで、矢張り何ともいえぬ心理的なこそばゆさを感じていた。
トレードマークの鉢巻も外したことで、本当に別人の様な凛々しさだ。今回を機に王国作法を学ぶつもりでもあったが、先程イザベラと挨拶を交わした時には流石に緊張感でガチガチに固まってしまった。
友人として招いてくれたシルヴィアに恥をかかせられないという気負いが、変な方向に作用したのかも知れない。
一方のエフィルミアは、堂々としたものだった。イザベラやジェレムス、更にはアーカネラ・ユルヴェウスといったお歴々との挨拶の際も、作法や口上には何の淀みも無く、そつなくこなしてみせた。
姉と慕うシルヴィアに恥をかかせられないという意味では江流と同じく気合が入っていたエフィルミアだが、アーカネラと挨拶を交わした際にはそれまでと違った感情がふと心の奥底に芽生えていた。
ヒューマン至上主義たるリーンエス王国で、王国公認の諜報組織『青薔薇』のトップに立っているのが黒髪黒瞳の美貌のエルフだということに、エフィルミアはちょっとした感動を覚えていたのである。
矢張りカペル侯爵家は色々な意味で、凄い。そんな家系に生まれたシルヴィアと本当の姉妹の様に仲良く出来る今の自分が、エフィルミアは誇らしいと同時に、心から嬉しく思った。
(イザベラ様に挨拶もして、学園でも冒険でも姉様は凄いってアピール出来たんだし……今度は姉様の女侯爵への決意と、ノイアンさんの騎士になりたいって思いも全力で応援していかないと!)
ふたりが幸せになる為なら、自分に出来ることは何だってやってみせると勢い込むエフィルミア。
ところが順番が巡ってきて、江流がクレープの注文口に立とうとしたところで諸々の決意が綺麗さっぱりと意識の奥へと追いやられてしまった。
江流は卵とハムをトッピングした惣菜系をオーダーしたが、エフィルミアは薔薇の砂糖漬けと苺をトッピングした生クリームロールを注文。その上品な甘さに舌鼓を打つ姿が、何とも様になっている。
そんなエフィルミアの食いっぷりを見て、江流の内心では何故か安堵感が湧き起こっていた。
クレープ片手に、ひとりぶらぶらと薔薇庭園内を散策していたリゼット・ブランだが、白いベンチに腰を下ろして何となく落ち着かない様子のルベア・ベルニを見つけると、手を振りながら足早に近付いていった。
リゼットが借りたガーデンドレスはシルクサテンがスカート部分にあしらわれた軽やかなデザイン。淡い菫をメインとして、白いレースが重ねられている落ち着いたシルエットが美しい。
一方のルベアはレイアードレースの七分袖ワンピース。色合いはグレイッシュピンクで、オフホワイトのボレロがアクセントになっている。
「何だか、あちこちで普段見ない衣装が歩き回ってるって感じね。まぁ、私もなんだけど」
「でも、すっごい綺麗です!」
リゼットに褒められ、ルベアは照れるというよりも動揺に近い表情を浮かべた。己の現状を色々と認識することが多かった昨今、種族云々ではなく、色々と分かっていなかったことが多いことに気付いた。
そんな自分を、リゼットは手放しで褒めてくれている。何というか、自分でない自分がここに居る様な感覚だった。
「それにしてもカペル侯爵領って、本当に凄いところですね」
ただ単に華やかで祭が多い、というだけではない。領民の気質、華々しさ。守り、慈しむ心。全ての薔薇が異なる表情を見せる様に、ひとびとも、土地も、文化も、全てが千人千色。
こんな奇跡の様な町が、土地が、世界があるのかと、リゼットは改めて感嘆する想いだった。
「さぁルベアさん。折角色んなクレープがあるんです。もっと沢山、食べないと」
「そうね……薔薇の砂糖漬けも美味しかったけど、苺とかのフルーツがトッピングされたものも捨て難いかな……」
なら一緒に行きましょう、とリゼットが手を取ると、ルベアも苦笑しながら腰を上げた。
厚めのクリームをたっぷり盛り込んだ、パリっと歯応えの良いクレープ生地がふたりを待っている。
●宴
シルヴィアは、自身が招待した冒険者達に声をかけ、皆で集まってクレープパーティーに洒落込もうと呼びかけた。
薔薇庭園中央の最も大きいガーデンポーチに、まずリゼットとルベアが、次いでローザリカとジュストが顔を揃える。
最初からその場に居たノイアンは、寄り集まってくる友人達に自ら淹れた茶を振る舞っていたが、
「ノイアン、今日の君はゲストだ。お茶は給仕に任せよう」
とシルヴィアの苦笑を誘ってしまっていた。
最後に江流とエフィルミアが、熱々のクレープを頬張りながら参上。
「ノイアン、どれが美味かった?」
ポーチの階段を登りながら江流が訊いた。ノイアンはカスタードクリームの控え目な甘さとなめらかさを絶賛したが、エフィルミアが手にしているバナナと林檎とカスタードクリームミックスの圧倒的存在感に、意識が速攻で引っ張っていかれてしまった。
そのエフィルミアはもうお腹一杯だ、胃袋が三つぐらい欲しいといいながらも美味そうにクレープを胃の中へ押し込んでゆく。
「カロリー? そんなの冒険すれば消費するから良いんです!」
誰にも聞かれていないのに自ら宣言する辺り、エフィルミアは多少の罪悪感を覚えていたのかも知れない。
一方、リゼットはクレープを口に運ぶ手が止まっている。薔薇庭園の美しさを堪能した次は、友人達の美麗な正装姿にうっとりとした視線を送っていた。
中でもローザリカのアップに纏めた髪と、鳥の羽飾りがついたファシネーターは本当に華やかだ。しかし当の本人は苺の果実にラズベリーソースをあしらったクレープに舌鼓を打ちつつも、頭の中には商人的思考が渦巻いている様子だった。
(流石は花の領地。芸術は勿論、商売のネタにも事欠かないとは……)
肉や酒の肴に飽いた者を取り込む新たなストーリーが出来上がりつつある。
そんなローザリカの思考は、ジュストには筒抜けだった。
「クレープは皿の上で切り分けるものだと思っていたけれど、食べ歩き出来るものだったんだね。これなら屋台で出すのにも丁度良いし、参考にさせて貰おうか」
いいながら、ジュストはオレンジピールと薔薇の砂糖漬けを散らした一品を口元に運ぶ。
生クリーム控え目のカラメルオレンジソースとよく絡む味だ。甘さだけよりも、苦みや酸味を伴う方がジュストの好みらしい。
友人達の楽しそうなクレープテイスティングを、シルヴィアは嬉しそうに眺めていた。が、気が付くとルベアが傍らに腰を下ろしている。
「イザベラ様には、もう話した?」
「うん、まぁ、色々と決意をね。お祖母様は、分かってくれたみたい」
ルベアに応じてから、シルヴィアはリーヴァーやジェイソンと談笑しているイザベラに視線を流した。
シルヴィアは、既に覚悟を決めている。カペルの者として、守り手として生きてゆくことを。
共に決意を伝えたノイアンの想いもまた、イザベラには十分に伝わっていると信じたい。だが今は、ただ純粋に友人達と、この宴の席を楽しみたかった。難しい話は、また今度。
「ふぅん……でも、カペル領って本当に凄いところね。お祭りだったり、出入り自由なパーティーだったり……私がここに居ても何の違和感も無いし、不思議そうに見られることも無い。本当にここ、王国?」
しきりに感心するルベアに、シルヴィアもどう答えて良いか分からない。
視界の端では、ノイアンがリーヴァーに何か土産物を渡していた。ノイアン激推しの、備蓄に適した糧秣これくしょん、らしい。
●ロックに楽しめ
江流はシルバーのカフスボタンを、そっと眺めた。いつの日か、あの娘から貰えたりしたら良いんだけどな、などと思いつつ。
エフィルミアは都合五つ目のクレープを美味そうに頬張った。同時に、傍らで溜息を漏らしている江流の想いにも、ふと気づく。今日の姿を意中のあのひとに見せてあげたら、新しい側面にドキっとしちゃいますよ、などと心の中で微笑んだ。
ルベアはアーカネラ、ジェレムス、ジェイソンといった面々と、新たに交友を得ることが出来た。いずれもルベアから見れば相当に凄いひとびとなのだが、三人はルベアをひとりの友人として接してくれている。今後、カペル領に足を運ぶのが楽しくなりそうだ。
リゼットにとっては、シルヴィアと友人で居られたことは人生の宝のひとつだ。この楽しいひと時を、いつまでも一緒に分かち合いたい。そしてイザベラからも、託された。友人としてシルヴィアを今後も見守ってあげて欲しいと。
ローザリカとジュストの両人は、シルヴィアとノイアンの幸せを願ってやまなかったが、同時に、自分達の将来にも改めて想いを馳せた。
ノイアンはまた自分でお茶を淹れようとして、慌てて頭を振った。どうにも日頃の給仕癖が直らない。少し思考を変えて、クレープ屋台はディオール商会的にはどうなのだろうとローザリカに視線を送ってみた。
ローザリカは、イケそうだと目線で頷き返してきた。
「そういえばシルヴィ、マッチョ・プリンセスってのは何?」
ふと思い出した様に江流が訊いた。ジェイソンやジェレムスが、何かにつけてシルヴィアの名と同時に挙げていた不思議な呼称に、多少の興味が湧いたらしい。
「あぁ、それはまた今度教えてあげるよ。それにしても、このクレープを食べると春が来たなと思うよ。皆のこれからの一年が豊かなものであります様に」
江流からの問いかけに、苦笑を返したシルヴィア。
ところが意外にも、アーカネラが逃がしてくれなかった。
「あら、本気でマッチョ・プリンセスに魂売っちゃう訳? ちょっとそれは聞き捨てならないわね」
思わぬところで美女vsおっさん連中の構図が出来上がっていたことを、シルヴィアはこの日初めて知った。
「何をいってやがる。クレープはロックだ!」
ジェイソンの意味不明なシャウトが、この後のカオスな展開を暗示していた。
マスターコメント
ショートシナリオR易しい 報酬:無し8 / 4〜8人
2022年04月16日 08時01分43秒 公開
相談掲示板
シルヴィアだ。皆、お祭りのお誘いに快諾してくれてありがとう。素敵な依頼にして下さった革酎さんにも心から感謝を。リーヴァー達と久し振りに会えるのも嬉しいな。 皆の正装姿も、美味しいクレープも今から楽しみだよ。改めてよろしくね。 >お誘い 自由に楽しんでもらえればと思うけど、もし良かったらパーティ後半、一緒にクレープを食べないかい? OPの5人もお誘いするつもりだ。 ▼ 【宴】 パーティ後半NPC5人も誘って歓談 薔薇を眺めながらクレープを楽しむ ▲ やりたいこともあるかもしれないし、タグに参加するかどうかは勿論お任せするよ。 皆にとって素敵な一日になりますように。
さて、お誘いありがとう。ノイアンだ。 ふむ… 今回NPCも多いから…8人+5人だと描写量の確保が難しくなりそうな気はする、な。かなりメタな話にはなるが…せっかく皆時間を割いて集まってくれたんだ。今回は誘いに応じてくれた皆にのみ声がけ、というのはどうかな、シルヴィア。 もちろんNPCと話や杯を交わしたいという者もいるだろう。それは前半でそれぞれ用事を済ませてもらって……というのは。
成程……折角のリクシナだ、確かに描写量の確保は大事だね。やっぱり皆と遊ぶことが第一だし。 タグでの集まりはノイアンが言ってくれたように、誘いにOKしてくれた皆へのお声がけだけにしよう。もしNPCさんと絡む場合は別枠で済ませて貰えればと思うよ。 ▼ 【宴】 パーティ後半タグ参加者と歓談 薔薇を眺めながらクレープを楽しむ ▲ 他にも何かあれば遠慮なく言ってね。 >正装 私は青薔薇モチーフの青いドレスにしようかな。 >クレープ 花の砂糖漬けをトッピングしたクレープを食べたいな。あともう一つ、シナモンを効かせた甘く煮詰めた林檎も……ふふ、苺も良いし迷ってしまうね。 (改行が多すぎたから書き直したよ。申し訳ない……!)
シルヴィア嬢はお招きありがとう。 素晴らしい庭園を拝見させて頂けるのが楽しみだが、クレープも魅力的だね。 前半でイザベラ様へのご挨拶をして、後半は【宴】へ参加しようか考え中……というか、連れの希望次第かな。 折角の楽しい催しだし、もう少し悩ませて頂くよ。
名を知らぬもののいない花の領地の、さらには侯爵邸の庭園を拝見できるとは。 心が弾んで仕方がなくてね。此度の招待、心より感謝する。 折角の縁だし、僕たちも後半はぜひ【宴】へ邪魔したい。 前半はイザベラ様に挨拶に伺えればというのも彼が発言してくれている通りかな。 正直、どれもこれも素敵で迷っているんだ。 クレープだって砂糖漬けも気になれば、果実だって合うだろうし……本当に悩ましいね。
エフィルミアです!よろしくお願いしますっ。 シルヴィ姉様お誘いありがとうございます! クレープどれも美味しそうで迷っちゃいますっ。 カペル領といえば花ですし、花の砂糖漬けは欠かせないですね! 春ならイチゴも絶対美味しいし、クリームたっぷりも味わいたいですし! ぐぐぐ…今だけ胃袋が三つくらい欲しいです…! 前半どうするかはまだ考え中ですが、後半は【宴】に行きますね!
ルベアよ、宜しく。 シルヴィアさんはお誘いありがとう。 私も前半はどうするかはまだ考え中。 後半は【宴】に行くわ。 それにしても、正装……(そんなものは持っていない顔)
海神江流だよ。 お招きありがとう。今回は宜しくね。 王国式の作法を勉強しておくのも悪くなかろうか。 衣装に着られそうな気もするが、浮かない程度に上手くやりたいところ。 【宴】にも参加させてもらうね。
皆、【宴】のお誘いにOKしてくれてありがとう。一緒にパーティを楽しめる事、とても嬉しいよ。 色々なクレープを食べたいし、庭園も見たいし、正装も書きたいし……字数が足りなくて本当に悩ましい。具材も迷ってしまうね。私は花の砂糖漬けは確定で、他は苺か林檎かかな。出来れば両方捻じ込みたいところだ。 あ、正装については貸し出しもあるみたいだから、ルベアが着たいドレスにして貰って大丈夫。気楽に楽しもう。
ご挨拶がとーーーっても遅れました ごめんなさい リゼット・ブランです ひとまず【宴】には参加させて下さいね! クレープもドレスも生地とトッピングの組み合わせが無限で素敵ですよね フワフワふらふら観て楽しもうと思います( ´∀`)