【雲集】『征竜の巫女』と征竜の剣

真柄 葉

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シナリオID:1979

オープニング

 居住地『イリオス』にて――。

「これが征竜の宝剣か」

 リカルダは目の前のハーフビーストに視線で許可を得ると、豪華な鞘から剣を抜き放った。
 すらりと長い刀身には無数の歯が浮かび、それがただの剣でないことを伝える。

『首刈宝剣【肆ノ剣:首削】(くびかりほうけん【しのけん:くびそぎ】)』

 かの三代皇帝クジンリーネ帝が功績者に下賜した七本の宝剣の内の一本である。
 抜き放たれた細身の刀身は、無骨な骨材をそのまま刀身として使用している。
「リカルダ将軍、この剣を振るい戦場へお立ち下さい」
 剣を眺めるリカルダに、オルグが話しかけた。
 オルグはこの剣を下賜されたベンゼル家の家臣団の生き残りであり、リカルダに主家復興の為に宝剣奪取を持ちかけた人物であった。
「約束だからな、貴公の望むようにしよう。ただ、すぐにという訳にはいかぬ」
「ふむ……それはどういう事でしょうか」
 剣を鞘へと戻したリカルダは、オルグにそれを返す。
「これはただの剣ではない。ベンゼル家が下賜されたと言っても、帝室の至宝である事は変わらぬ。なれば、部外者である私が所持する為には帝室の許可を得るのが筋であろう」
「……なるほど、リカルダ将軍への一時貸与に関して、帝室――レイウェスト殿下の許可を得よと、そう言われるのですね」
「話が早くて助かる」
 リカルダは立ち上がりオルグに背を向け、窓から外の景色を眺めた。
「本来なら私がお伺いを立てに参じねばならぬところだろうが、私はここを離れられない。それに、宝剣の無心に参上するのもどこか違うように感じるのでな」
「将軍のお心遣い痛み入ります。この件は我等ベンゼル家にまつわる者が責任を持って処理いたします。どうか、吉報をお待ちください」
 恭しく腰を折ったオルグに、リカルダはゆっくりと頷いた。

●
 帝国南部。大崩壊に巻き込まれた『モリオン』という街がある。
 住民は全て避難し、瓦礫と荒れ果てた土地しか残っていなかったのだが……。

「ふぅ……これで出来たの?」

 額に浮いた汗を拭いヒルルクが顔を上げた。
「……素晴らしい! 地にエーテルが満ち満ちています!」
 ヒルルクの問いに答えたのは、黄色い祭服をまとう青年だった。
 名をヘンドリクスと言い、ヒルルクに土地の浄化を頼んだ人物である。
「流石は征竜の巫女様! このような荒れ地をわずかな時間で肥沃な土地に変えてしまうとは! 征竜様の息吹が吹き抜けたこの地には必ずや新たな命が芽吹き、信徒達の飢えを満たせましょう! ああ……これもすべて征竜様、そして、巫女様のお慈悲のおかげ……!」
 ヒルルクの手を取り、ヘンドリクスは感涙を浮かべた。
「どうか、しばらくこの地に留まりいただき、信徒達にありがたい教えを授けてやってくださいませ」
「そ、そういうのは苦手というか……征竜さまは別に形式にこだわらないと思うから、好きに敬えばいいと思うわ」
「おぉ、なんとお心の広い……流石は我らが崇め奉る征竜様であらせられる!!」
 ヘンドリクスはヒルルクの手を離すと膝を折り、頭を下げる。
「ちょ、ちょっと大げさだってば」
「何が大袈裟なものでしょう! 巫女様の大いなるお力を通し、征竜様のその極北の空よりも広いお心に触れたのです! これを――」
 と、ヘンドリクスがなおもヒルルクに絡んでいると、後ろから信徒らしき男が声をかけて来た。
 ヘンドリクスはヒルルクに頭を下げると男の耳打ちに何度も頷く。
「申し訳ありません、少し席を外します。巫女様はどうかあちらの建物でごゆるりとおくつろぎくださいませ」
 そう言ってヘンドリクスは、信徒と共にその場を去っていった。

●
 崩れた建物の奥、薄暗い地下室にて――。
「なに、帝国軍?」
「へい、とはいえ20名ほどの小集団ですが」
「ふむ……こちらの事に気付いている風ではないんだな?」
「ええ、それは無いと思うんですが……」
「なんだ、気になる事があるのか?」
「へい、その集団、でかでかと旗を掲げて行進してやがんでさぁ」
「旗……? どこぞの貴族か」
「さぁ、貴族の旗なんてよくわかんねぇですが……立派な旗でした。どうしやす、いつも通りやり過ごしやすか?」
「そうだな、俺達は敬虔な征竜信徒だ。帝国軍がやってきても、信徒として振舞えばいい」

――バタンっ!

「お頭――じゃなかった、教祖様!」
「なんだ、騒がしい」
「聞きましたか、帝国軍が近づいるって!」
「ああ、今その話をしてたとこだ。何か動きでもあったか?」
「いえ、そういう訳じゃねぇんですが。その帝国軍の先頭がなんかでっかくて豪華な剣を掲げてるんですよ」
「豪華な剣だと……? ――貴族の旗を掲げた集団が立派な剣を、か……くくっ、金の匂いがするな。おい! ちょっと、その剣とやらを調べてこい。もし見つかっても征竜信徒だっていやぁ邪険にはされねぇだろう」
「「へいっ!」」

●
「征竜の宝剣を掲げ、ベンゼルの旗を翻せ! 我等、ベンゼルの臣が健在であると知らしめよ!」
 オルグの声が荒野に響いた。
 兵士たちは声に応えるまでもなく、規律正しく列をなし、高らかと剣と旗を掲げ歩く。
 ベンゼルはここにある。滅んではいない。そう知らしめるように。

 そんなベンゼル軍の威勢を、遠くから覗く者達が居た。
(征竜の宝剣だって……お前知ってるか?)
(いや、知らねぇけど、なんかすごそうな代物だな。報告に戻るぞ)
 物陰に潜む二つの人影は小さく声を交わすと、人知れず気配を消した――。

●
「――――征竜の宝剣だと? 帝国の至宝じゃないか、なんでそんなものが……」
 報告を受けたヘンドリクスが口元を押さえ考え込んだ。
「……いや、征竜にまつわる代物が、このタイミングでか。くくくっ、これも征竜様の思し召しか?」
 一転、手の内でヘンドリクスは口をゆがめる。
「少し出てくる。お前等、仕事の準備を始めろ」
 ヘンドリクスは部下にそれだけを言い残し、外へと出て行った。

「巫女様、どうか我々にお力をお貸しください!」
 休憩所へ駈け込んで来たヘンドリクスは、ヒルルクの前でいきなり土下座し額を地面にこすり付けた。
「な、なに!? 一体どうしたのよ……!」
「実は、この街の傍をある一団が通りがかっておりまして、その者達があろう事か征竜様の聖遺物である剣を掲げておるのです!」
「征竜さまの聖遺物……?」
「はい! 悪しき帝国により打倒された征竜様の遺骸を使い――」
 ヘンドリクスはヒルルクに、征竜の宝剣の事をある事ない事吹き込んでいく――。

「――我々は征竜様を信奉する敬虔な信徒でございます。亡き征竜様のご遺骨が、人を傷付ける武具とされている事をどうして許す事が出来ましょうか!」
 ヘンドリクスは苦渋に満ちた表情でヒルルクに訴えかけた。
「……わかったわ。わたしがお慕いする征竜さまとは違う方だけど、もしわたしの征竜さまがそんなことされてたら許せないもの。協力するわ」
「おぉ……おぉ! それでこそ、征竜の巫女様! では、我々はすぐに奪還の準備を整えてまいります!」
 ヘンドリクスは体を起こすとすぐに部屋から出て行った。

「……やるのね」
 部屋に残ったヒルルクに声をかける少女(ビ=ネク)がいる。
「当り前じゃない。征竜さまのご遺体を武器にするなんて、許せるわけないわ!」
「……せいりゅうさま、ね。ま、私はその分楽できそうだからいいけど」
 教団に雇われた傭兵(ビ=ネク)は、興味なさそうにヒルルクから視線を逸らせた――。

解説

●目的 襲撃者の撃退 ●場所 帝国南部にある丘陵都市『モリオン』跡地。 大異変により滅んだ街で、今は征竜信徒『暁光教団』を名乗る一団が不法占拠し、拠点としています。 戦場となる場所は、荒野に通る街道。 街道の周りは荒涼とした大地が広がっています。 敵(教団)は丘上にある街から打って出てきます。 ●人物 オルグ 主家であるベンゼル家の生き残りを探す蒼鹿のハーフビースト。 ヘンドリクス 暁光教団の教祖を名乗る人物。 一見すれば人畜無害そうな青年ですが、その実は……? カレン 教団幹部を名乗る女性。 祭服の上からでもわかる程、筋骨隆々な肉体美と2m近い長身が特徴的な女傑。 ヒルルク 教団に土地の浄化を依頼されこの地を訪れていた征竜の巫女。 ビ=ネク 教団に雇われた傭兵で見た目は幼いエルフの少女。 巨大なオルトロスを従えた魔獣使いです。 ●敵の戦力(PL情報) ヘンドリクス(キャスター)とカレン(ウォーリア)は共に授恵者で、かなりの実力者(レベル30以上)です。 ヘンドリクスはデバッファー。行動阻害や認識阻害系の嫌がらせ魔法を多用します。 カレンはポールウェポンの使い手で、馬上戦闘では無類の強さを発揮します。 ビ=ネクはヒーラーで魔獣使い。主武器は弓。常にオルトロスに跨って戦います。 彼女自身、高レベルの授恵者ですが、相棒のオルトロス『エイヲ』は体長6mを越えるかなりの難敵です。なお、このオルトロスは攻撃力に極振りしており、防御は紙です。 ヒルルクはヒーラーで鈍器使い。 本気を出せば頭一つ二つ抜けた強さを見せますので、まともにやり合わない方がいいでしょう。 教団員は全部で100名ほど。授恵者はいませんが、なぜか戦い慣れしています。 兵装は主に槍と弓です。 接敵当初はPL情報になりますが、「戦術眼」などでしばらく観察すれば相手の戦い方が見えてくるでしょう。 なお、ビ=ネクとヒルルクに関しては、その実力を知っている方が居ればPC情報になります。 ●補足 皆様はオルグと共に征竜の剣護衛の任務に就いていただきます。 同行するのはオルグとファニンゲル(ベンゼル家が護っていた街)の精兵が10。オルグ含め皆一般人です。 ベンゼル家の旗と宝剣を掲げ、街道を練り歩きます。 とても目立つ行為ですが、それもベンゼル家の生き残りがいると信じての行動ですので、止めないでやってください。 帝国兵は基本的に剣を護ります。 もし何か指示があればオルグに伝えてください。

マスターより

お世話になっております。真柄 葉と申します。 今回のシナリオは、前回『【雲集】征竜の剣』に引き続いてのお話! 前回のシナリオにご参加いただいていなくても問題なく参加していただけます! 街道での遭遇戦になりますが、兵力的戦力的に見ても敵が有利な状況です。この状況を覆す為には、策を巡らせる必要があるでしょう。 特にヒルルク。彼女をうまく説得(誤解を解く)すれば、戦局を覆すカギとなると思います。 なお、そのヒルルクですが、自身も「征竜信徒」だけあって、同じ征竜の信徒にはかなり寛容で信頼厚く接します。 もし、知り合いのPC様がいらしたとしても、簡単には説得に応じないでしょう。 『暁光教団』が征竜信徒の名を騙る野盗の群れだと証明できれば一番良いですが、ヘンドリクスもあれはあれで頭の切れる人物です。そう易々とは尻尾を掴ませないでしょう。 うまく裏を突く方法を見つけてください。 質問があればギルド職員のホリーがお答えします。相談掲示板に「Q:」から始まる形で質問をお願いします。 どうぞよろしくお願いいたします。

リプレイ

 荒涼とした大地を走る一本の街道を、旗を掲げた一団が往く。

「宝剣を掲げ、旗を翻せ! 我等、ベンゼルの臣が健在であると知らしめよ!」

 澄んだ空に高らかに響くハーフビースト(オルグ)の声。
 帝国旗と貴族旗に挟まれた兵士が、高らかに『征竜の宝剣』を掲げた。

「随分と派手な行進だな。こんな目立ってたら貴族の生き残りより先に賊が群がってくるぞ?」
 帝国貴族ベンゼル家家臣団が行進するすぐ後ろを追従する冒険者達の中でハヤト=ガラン=ヴォルファングが呟く。
「その時の為に我々が護衛しているのですよ。まあそれは良いとして……この様な荒野で声を上げたとて聞いている者がいるかどうか……」
 応えたハリス・アル・ターミルが、ゆっくりと辺りを見渡した。
 元は大草原だったのだろうか。風に揺れる枯草がその名残を残している。大異変の影響は遠く帝都から離れたこの地にまで届いているのかもしれない。
「確かにこの先にある街も、もう避難も終わって無人だという事だよ」
 この辺りの地図を広げたアリオン・リューが前方に見える丘を指さす。
「街ですか。休憩出来そうですかね」
「そうね。人はいなくとも、腰を下ろせる場所くらいあるでしょ」
 その指先を追ったトーラとザザ=ステルヴィナ。確かに彼の言う通り、遠く丘の上に城壁らしき影が見えた。
「街か……休憩するにしても、一応は調べておいた方がいいか」
 と、ルチル・プルメリア・グレイハーツは肩にとまっていた相棒の栗鼠(ラト)の頭を指先で撫でる。
「うーん。一応、危険はないだろうってギルドで確認したけど……」
「そうは言っても、ギルドの情報網も万全ではありませんからね。警戒するに越した事はありません」
 事前にギルドの情報網を頼りルートを選定したアリオン。そして、ヴィルヘルミナもまた脅威となる存在が無いかギルドへ確認を取っていた。
「そういう事だ。ラト、頼むよ」
 ヴィルヘルミナの意見に頷いたルチルは、手を地面に下ろしラトを放つ。
「仮にもここは帝国領内ですわ。これだけ『貴族だ』『宝剣だ』と見得を切って歩いているのです。逆に襲ってくる方がどうかしていると思いますわ」
 三人の話を聞きバンビは小さく肩を竦めた。
 荒廃したとはいえ、ここは帝国領。そして、その帝国領内を歩く帝国軍に牙を向けるという事がどういうことか。そんな事もわからないのは頭の足りない山賊くらいだとバンビは言っているのだ。
「まぁ、それなら簡単でいいんだがな。馬鹿な奴はどこにでもいるもんだ」
「それはあれですか? そろそろ敵の襲撃がありそうとか言う、そういう不吉な予言ですか?」
 意味深に語るケン・Z・ブラッドリーに、ユークリア・フィナンシェが問いかける。
「予言なんて大したもんじゃねぇよ。ただ、何もなさ過ぎてつまんねぇだけだ」
「何もない方がいいに決まってるじゃないですか!?」
「はは、そうだな」

 ユークリアの言葉が現実であればいいと、その時は、皆が思っていた――――。

●

「どうしてあなた達がそっちにいるの?」

 街道を塞ぐ様に現れた黄色い一団。
「それはこっちのセリフですよ。征竜の巫女であるあなたが、なぜこんな場所に居るのですか?」
 一団の先頭に立つ人物にヴィルヘルミナが問いかける。
 そう、黄色い祭服に身を包む信徒らしき一団を引き連れ、一行の前に現れたのは征竜の巫女ヒルルクだった。
「なぜって、征竜さまの信徒の人達のお手伝いをする為よ!」
「征竜様の信徒? その後ろにいる黄色い人達の事でしょうか?」
「そんな事より、それよ、それ!」
 と、怒りに肩を震わせるヒルルクは、後ろで防御陣形を敷く帝国軍を指さした。
「征竜さまのご遺体を弄んでるらしいじゃない!」
「ご遺体を弄んでいる……? 一体何の事でしょう、話が見えません」
 何やらよからぬ流れになっていると、ヴィルヘルミナはすぐに勘付いた。
 そして、彼女はヒルルクに向かいとぼけたふりをしつつ、時間を稼ぎ始める――。

 突然のヒルルク登場に一瞬動揺を見せた冒険者達だったが、次の瞬間には動き出していた。
(どうする。囲まれ始めてるぞ)
 ケンがちらりと視線を左右に振ると、色を失った草原を走る歪な風(人影)が。
(丘の上にも居るね、黄色い人達。それに……あれはなんだろう、大きな……獣?)
 更にアリオンが小さく丘上に視線を遣ると、こちらを見下ろす黄色い影と共に、巨大な何かが蹲っている。
 二人は空から俯瞰する目を持ってそれらを捉えていた。
(征竜教団の人達が襲撃って……なんで、そんな人たちが)
(……きっとあれのせいだよ)
 不安気に視線を彷徨わせるユークリアに、アリオンは後ろを振り向き『征竜の宝剣』を見る。
(あの剣が原因なんですか……?)
(あれは、かつて帝国の前身だった国を滅ぼした征竜様だから)
(えっ、それって……)
(そう、ヒルルクがご遺体って言っているのは、あの剣の事なんだ)
 両手で口元を押さえたユークリアに、アリオンは沈痛な面持ちでそう告げた。

(ともかくも、この状況を打開する方法を探さなくてはいけません)
(打開なら、とっととあいつらを退治すればいいだろう。なにちまちま時間稼ぎしてんだ)
 神妙に呟くハリスに、ケンが眉を寄せた。
(……彼女がいるからですよ。それに一見すればあの一団は信徒のようではありますが……あの武装、そしてあの立ち居振る舞い……普通の信徒ではありませんね)
(ああ、ありゃ相当数ヤッてるな。構えに迷いがねぇ)
 正面の一団を見てハリスとハヤトが断言する。
(それより問題なのはヒルルクですよ。まったく、何を考えてあんなことしてるのかはわかりませんが、あの子を何とかしないとどうしようもないです)
 そう言ってトーラがヴィルヘルミナと話をしているヒルルクを見た。
(なんだ、そんなにつえぇのかあの巫女様は)
(強い。それはもう、次元が違う程に)
 あんな華奢ななりでと訝しむケンに、ハリスがきっぱりと答える。
(……対話で何とかするしかないだろうな)
(ヒルルクさんはそれでいいだろうけど、後ろの奴等も問題ね。たぶん、多分あれ野盗の類よ)
 そう言って、ザザがヒルルクの後ろに控える黄色い集団を見た。
 皆、祭服に身を包んではいるが、その手には物騒な物を持っている。
(ああ、わかってる。ちょっと考えさせてくれ)
 そう言って黙考し始めるハヤト。
(なんだ、あの巫女様は騙されて祭り上げられてるってわけか?)
 と、そんな二人にケンが呆れたように問いかける。
(どうかしらね。あちらの事情がわからないけど、征竜信徒を名乗るからには、その可能性は大いにあるわね)
(なんか、めんどくせぇことになってんな……)
(ええ、本当に面倒臭い)
 うんざりと肩を落とすケンに、ザザは神妙に頷いた。

(相手にヒルルク殿がいる以上、完全に囲まれる前に突破ないし撤退を決断する必要があります。まともにやり合えば征竜様の宝剣は元より、こちらにどれほどの被害が出るかわかりません。ですがもし、ヒルルク殿の説得が成れば、戦局は一気にひっくり返る)
(それがこの戦の分水嶺か……一先ず、ヒルルクとの対話を続けつつ、後ろの集団の警戒と偵察だな。ヒルルクと話してる間も待ってくれるとは限らねぇ)
(剣の護衛もね。もし授恵者でもいたら帝国の人達だけじゃ持たないでしょうし)
 戦術眼を持つ三人(ハリス、ハヤト、ザザ)が、随時ルチル達からもたらされる情報を元に、作戦を構築していく――。

(まったく……明らかな敵対行為に何を躊躇する必要がありますの。一気に広範囲殲滅で場を掌握すればよろしいでしょう。まぁ、相手にヒルルク様が居るからできないというのはわかりますが……)
 そんな三人の作戦を小耳に挟みつつ、バンビは嘆息していた。
 本来であれば、敵と思しき影が現れた時点で広範囲殲滅魔法(空間爆砕)でも放り込んでいる所だ。もちろん最速で。
 相手に考える暇すら与えずに、機先を制し戦場を支配してこその先制者(ハイスピードキャスター)である。
 だが既に包囲が進み、戦局はあちらに傾き始めている。
 バンビは思い通りに進まない戦局に、指の爪を噛んだ。
(思い出した……!)
 と、そんなバンビの隣でアリオンがハッと顔をあげる。
(どうしましたの?)
(丘の上に居るのはあの時の傭兵だ……!)
 アリオンはバンビの問いかけに答える間もなく、作戦を組み立てる三人の元へ体を寄せた。

●
「ヒルルク、そちらの用件を聞こうか」
「何よルチル、それはさっきから言っているでしょう。あなた達が後ろにある剣を返してって言ってるのよ」
 ヴィルヘルミナと並びヒルルクとの対話に臨んだルチル。
 ヒルルクは少しだけ困ったように顔を歪ませると、帝国軍を指さした。
「返すも何も、お前の物じゃないだろう?」
 しかし、そんなヒルルクの仕草にルチルは呆れたように肩を竦める。
「そうです! 私達はあなたと違って、正式なギルドからの依頼でここにいるんです!」
 ルチル達に続きヒルルクの前に立ったユークリアが、懐から羊皮紙を一枚取り出した。
 それは依頼書の写し。有事の際に何かの役に立てばと懐に忍ばせていた。
「それがなに? ギルドって征竜さまのご遺体を弄んでいるような奴らの味方をするの?」
 しかし、ヒルルクはその書状を見て眉をひそめる。
「そういう話ではありません!」
 一向に戦闘態勢を解かないヒルルクの説得は続く――。

●
(なにビ=ネクだと。あんにゃろ、なんでこんなとこにいやがるんだ)
 アリオンの報告を聞き、ハヤトが丘上に視線を向けた。
 ほんのわずかにだが、獣の頭らしきものが見える。
(どうやらそちらも強敵のようですね。そして、ヒルルク殿の後ろにも――)
 と、ハリスが囁く。
 ルチル達が交渉している間にも、敵はこちらの包囲を進めている。しかし、冒険者側もただ包囲されるのを待っている訳ではない。スキルを駆使し敵戦力を分析していく。
(特にあの長身の女性。佇まいが手練れのそれね。馬を連れ長い得物を持っている所を見ると、騎乗戦闘が得意、と言った所かしら)
 ザザが信徒達の中にいる女を見て、即座に看破する。
(もう一人はヒルルク殿の隣で時折何か耳打ちしている男でしょう。立ち位置が絶妙です)
(指揮官……いや、黒幕か?)
(どちらの可能性もあると思います)
 ハヤトの問いにハリスが神妙に頷いた。
(とにかく、ヒルルクさんの説得ね。それさえうまくいけば――)
 ザザがヒルルクの前に立ち説得を続ける仲間達に視線を送る――。

●
「ヒルルクさん、思いだしてください、あのゴールディでの出来事を!」
 ユークリアの説得は続いていた。
 持ち前の人を惹き付ける声(【演説】)と、心に訴えかける言葉(【話術】)を持って、ヒルルクに誠心誠意を伝える。
「あなたの為にどれだけの友人たちがその身を危険にさらしましたか! それもすべてあなたを想っての事なんですよ!
 私達はあなたの敵ではありません。あなたの『良き友人』です!
 私達はあなたを信じています。明るくて純粋で少しそそっかしいあなたが大好きです! ……だから、どうか矛を収めてください。お願いします!」

 ユークリアが熱い想いをヒルルクにぶつける後ろで、ヴィルヘルミナとルチルは敵の動きを探る。
(……お綺麗な信徒様の使う言葉とは思えませんね)
 ヴィルヘルミナの鋭い聴覚が捉えたのは、信徒達の呟き。
(ああ、どう聞いても野盗のそれだ)
 同じく偵察に出したラトの耳を通して信徒の言葉を聞いたルチル。
 その口々から、とても征竜信徒のものとは思えぬ下卑た言葉が吐かれている。

「あなたは純粋すぎるんです! だから、そんな得体の知れない連中に利用されるんです!」
 そう言って、ユークリアはヒルルクの後ろに控える黄色い祭服達を指さした。

「それは聞き捨てなりませんね」

 と、ここで初めてヒルルクの傍に控えていた男が前に出た。
「初めまして、私はこの教団の教祖を務めるヘンドリクスと申します。以後お見知りおきを、征竜様に盾突く無礼者の諸君」
 深々と頭を下げた男(ヘンドリクス)は、顔だけ上げると不敵に微笑む。
「無礼者とはずいぶんだな、邪竜信徒さんよ。征竜信徒を騙るあんた等の方がよっぽど無礼者なんじゃねぇのか?」
 そんなヘンドリクスに、対するのはハヤトだ。
「邪竜信徒ですと? 一体何を根拠にそのような世迷言を」
 どういう事? と疑惑の視線を向けてくるヒルルクに首を振って否定したヘンドリクスは、改めてハヤトに問う。
「根拠だ? そんなもん、あそこにあるじゃねぇか」
 そう言って、ハヤトは丘上を指さす。そこにはわずかに見えるオルトロス(エイヲ)の巨体があった。
「知ってるか? あいつはついこないだまで邪竜教団に雇われてた傭兵だ。それがなんでこんな所で護衛なんかしてんだろうな?」
「……一体何を言うかと思えば」
 しかし、ヘンドリクスはハヤトの言葉に溜息を返すと、落胆するように肩を落とした。
「この荒涼とした大地にはまだまだ危険が多い。我々はその脅威から身を護る術を持たないか弱き信徒です。身を守ってもらうために強き者の力を借りるのは当然ではないのですか?」
「はっ! 征竜の敵対者を護ってた奴に、今度は自分を護ってくれだと? 随分と節操のねぇ理屈だな。あんたら、本当に征竜信徒か?」
 ハヤトはヘンドリクスの矛盾を突き、答えられるものなら答えて見ろと迫る。
「はぁ……見た所、貴方は征竜様の信徒でも何でもないようですね。そのような輩に我々の事をとやかく言われる筋合いはないのですが……いいでしょう。お答えしましょう」
 しかし、ヘンドリクスは落胆と嘲りの混じる顔でハヤトを見返した。
「確かに彼女(ビ=ネク)に協力を仰いでいます。しかし、あの者は『傭兵』です。信徒ではない。傭兵である以上、背景を問うのは無意味なのでは? そんな事をいちいち気にするのなら、冒険者ギルドとて大概ですよね?」
 ヘンドリクスはこう言っている。傭兵の出自にとやかく文句をつけるなら、お前達冒険者自身はどうなんだ、と。
「確かに冒険者にも綺麗とは言えない人達はいます。それでも冒険者ギルドに所属する以上、定められたルールに沿って一生懸命仕事をしているんです!」
 余裕を崩さないヘンドリクスに、ハヤトに代わりトーラが対した。
「用意周到に傭兵まで雇って、まるで略奪行為をする為に準備しているような人達と一緒にしないでください!」
 トーラはヘンドリクスにそう訴えかけると、視線を振り友人(ヒルルク)を見る。
「ヒルルク!」
「な、なによ」
 厳しい視線で睨み付けられ、たじろぐヒルルクにトーラは続けた。
「この剣は、レイウェストさまへお届けする品です! 征竜さまに認められたレイウェストさまに必要なものなんです!」
 トーラは征竜の紋章のもう一人の保持者の名を出し訴えかける。
「へ? なんでここでレイレイの名前が出てくるの?」
「えっ……えっと、その……と、ともかくあの剣はレイ……帝国の人達にとってとても大切で必要なものなんです! だからあなたに渡すわけにはいきません!」
 思わぬ返しを受けトーラは一瞬口籠るが、何とか反論を返した。
「ふむ、貴方がたは随分と帝国に肩入れしておいでのようですが、そもそも我々は帝国の行いを是としてはいません。征竜様を弑逆した亡国の遺志を継ぐ帝国などに与する者を信用などできるものですか」

●
(……まだ動きはねぇな。巫女様の説得結果を待つつもりか?)
(動けないのでしょう)
 交渉が続く中、【天眼】で全周囲の警戒を行うケンの呟きに、バンビが答えた。
(ヒルルク様抜きではこちらに勝てない……いえ、勝てたとしても損害が大きいとか思ってるに違いありませんわ)
(けっ、とんだチキン野郎だな)
(それだけ用心深いとも取れますわね)
 そう言いつつバンビは、ハリス達が首魁の可能性があると告げた男の動向から目を離さない。
 何か仕掛けてくるのであれば、あの男から声がかかるはずだ。
 そのタイミングを見極め、後の先を取る。バンビはそのタイミングを虎視眈々と狙っていた。
(ほんと、いよいよヒルルクさんの説得次第の状況になって来たわね。さて、どうなるかしら)
(気楽に言ってくれるぜ。交渉が決裂したらこっちが血を見る羽目になるってのによ)
 ザザの達観した物言いに、ケンは呆れるように肩を竦める――。

●
「では、同じ征竜信徒であればいいんですね?」

 巧みな弁舌で冒険者側の言い分をひらりひらりとかわすヘンドリクスに、今度はアリオンが問いかけた。
「僕は征竜教団『青の祥』にて征竜様に祈りを捧げる信徒です。そして、僕は征竜信徒としてこの依頼をお受けしています。心無い野盗にこの聖遺物を奪われないように」
 そう言ってアリオンは『青の祥』の聖印を掲げる。
「ヒルルク、征竜の宝剣を取り戻そうとするあなたのその行為は、征竜様の判断を仰ぎ、そのご意思に沿ったものなのですか?」
 普段とは違う畏まった口調で話しかけるアリオンに、ヒルルクは一瞬面食らうが、違うと小さく呟き首を振った。
「そうですか……征竜様のご意思なき行為であるのなら、それはあなたの独断でしかない。征竜様の望んでもいない行為を、征竜の巫女であるあなたがするのですか? 僕達は巫女であるあなたに盗賊紛いの行為をさせたくはない」
「アリオン殿の言う通りです。ヒルルク殿、征竜様は貴殿の行為を常に見ておいでだ」
 アリオンの横に並び、ハリスがヒルルクの右手を指さす。
「私には征竜様が多勢と暴威を以て欲するものを奪う事を、是とするとは思いません。それはかつて世界が混迷にあった頃、征竜様と我々が共に抗ったクリーパーの侵攻に通じる所業です。
 ヒルルク殿、貴方の敵とはなんでしょうか。それは我々の事でしょうか。私は違うと思いたい。同じ征竜様を敬う者として」
 ハリスは胸元に拳を当て深く首を垂れる。
 征竜信徒とは、高潔な信念と敬虔な信仰により支えられるべきだと訴えた。
「そ、それは……」
 征竜信仰に真摯に向き合う二人の言葉にヒルルクの心は揺れ動く。
「なるほど、お二人は敬虔な征竜信徒のようだ。では、尚の事こちら側に与するべきではありま――――」
 そんなヒルルクの態度に焦りでも感じたのか、彼女を庇う様に前に立ったヘンドリクス。

「誰もあなたと話はしていません。出しゃばるのもいい加減にして下さい」

 だが、その言葉はヴィルヘルミナによって遮られた。
「ヒルルクさん、あの黄色い人達は自分達が征竜信徒だと言い張っていますが、なにか信徒らしい行いを少しでも見たんですか?」
 前に立つヘンドリクスを完全に無視し、ヴィルヘルミナはヒルルクに訴えかける。
「そ、それは……」
「見ていないのでしょう? 勝手に征竜信徒と名乗ればそれだけで認めてもらえるのなら、征竜信仰っていうのは随分と安い信仰ですね」
「そ、そんなわけないでしょう! そんな訳……」
 ヒルルクはヴィルヘルミナの言葉に反論の声を上げるが、それ以上が続かない。
「ヒルルク、あの剣は人を傷つける為のものじゃない。あれは以前お前が運んだ虹宝剣と同じものだ。帝国を復興させるために使われる」
 返す言葉を探し視線を彷徨わせるヒルルクに、ルチルが穏やかに声をかけた。
「そうです、あの虹宝剣は人の役に立っているんです。この剣もこれから人の役に立ちますよ」
 ルチルと共にヴィルヘルミナも声音優しく語り掛ける。
「それに、宝剣に文句があるのなら帝国の皇子と直接話すべきでしょう? こんな暴力に訴えかける様な野盗まがいの行為は、征竜様も望んでないのではないですか?」
 そのヴィルヘルミナの言葉が決め手となり、ヒルルクは武器から手を離し沈黙した。

●
「さて、教主様。信仰に迷われる巫女殿に代わって問いかけるよ」
 ヒルルクの沈黙を待って、ルチルは改めてヘンドリクスに対した。
「そもそもお前達は剣を手に入れて何を成すつもりなんだ。皇子の様にこの帝国の地に平穏と豊穣をもたらす為に使うのかい? それとも……売っぱらって金にでもしようってのか?」
「ふん、何を言うかと思えば。なぜ征竜様に仇なす国の復興などしなければいけないのですか! 馬鹿馬鹿しい、もう話はこれで終わりにしましょう」
「ふっ、随分と焦っているようだけど、どうしたんだい? もっと熱く語ろうじゃないか。同じ征竜信徒としてね」
 はやく意気消沈しているヒルルクを焚きつけなければとでも思ったのか、ヘンドリクスはルチルの言葉を無視し、ヒルルクに近づく。

「おっと、それ以上俺等の巫女様に汚い手で触れるのはやめてもらおうか?」

 ヘンドリクスの手がヒルルクへ触れるよりも早く、その腕をハヤトが捻り上げた。
「ぐっ、何をする、この野郎!」
「ははっ! 教祖様、素が出てますぜ」
 思わず出たヘンドリクスの声に、ハヤトがほくそ笑んだ――――その時だった。

――ヒュン!

 僅かな隙間に糸を通すような精密な射撃が、二人を分かつ。
「ちっ! 幼女ちゃんがお怒りか」
 それは丘上から射られた矢だった。
「くそっ! 巫女様! 何をしておいでです! 征竜様の仇敵が目の前にいるのですぞ! 早くそのお力を以て、こ奴等に神罰を!!」
 ハヤトに捕まれていた腕を押さえながら、ヘンドリクスは叫ぶ。

「もう諦めたらどうですか」

 しかし、その声が届くより早く、アリオンが二人の間に立ち塞がった。
「征竜様の仇敵? そんなものがどこにいるのですか。貴方がたが本当の征竜信徒であるのなら、何が仇敵であるかも知っているはずです」
 アリオンは滔々と語る。
「征竜様の仇敵。それは異界より湧きし異形の物たち(クリーパー)の事です。人ではない。そのような事も知らずに、よくぞ征竜様の信徒を名乗れる。いや、騙れる」
 アリオンはゆっくりと剣を抜き放つと、その切っ先をヘンドリクスへと突き付けた。

「ユークリア、ヴィルヘルミナ、ヒルルクを安全な場所に連れて行ってやってくれ。……今はそっとしておいた方がいい」
 ルチルに言われ二人が消沈するヒルルクを連れ後方に下がっていく。

「さて、ハリス。準備はできているね」
「ええ、もちろんですとも」
「それじゃ、やろうか。二度と征竜の信徒を騙る気が起きないように、徹底的にだ」
「心得ました! 征竜様の偉大さと怒りを存分に刻み込んで差し上げますよ!」

 戦端は、開かれた――――。

●

「暇すぎて『あっと驚く欠伸嚙み殺し記録』を更新してしまいましたわ」

 バンビが最後の欠伸をすると同時に、枯野にいくつもの悲鳴が響き渡った。
 まったくの無動作(ノーモーション)からの爆発(【空間爆砕】)に、偽信徒達は成す術無くその命を散らしていく。
「その程度で包囲とは、オレ達も舐められたものです」
「相手はヒルルクさん頼みだったみたいだし、仕方のない事でしょ」
 バンビと背を合わせ、ザザが狙うのは反対側。
 長い立草で隠れているつもりだろうが、ザザの目(【天眼】)にはその場所がはっきりと映っていた。
 ザザは敵が潜む枯野を目がけ超重力(【グラビティフィールド】)を展開する。
「偽の征竜信徒さん達に遠慮して差し上げる理由は全くないのよねぇ……!」
 生み出された重力球に押しつぶされる偽信徒達に向け、無数の光弾(【メテオライト】)が降り注ぐ――――。

●
「オルグさん達は剣の守りを固めてください!」
 オルグの元へ下がったトーラが彼等に声をかけた。
「敵に手強いのが何人か混じってます。どんな攻撃をしてくるかわかりませんので、十分に警戒してください」
 オルグ達の元にはユークリア達に連れられて来たヒルルクもいる。
「ヒルルクの事お任せします」
 トーラはヒルルクに向けて言いたい言葉をグッと飲み込み、二人に後を託すと戦場へと戻っていった。

●
 戦場を俯瞰するケンは、自らの戦力投入のタイミングをじっと計っていた。
 冒険者達の力があれば、いくら偽信徒に数がいようと戦局はゆるぎない――はずだった。
「丘上の奴らが鬱陶しいな」
 ケンは丘上を目視する。
 20名ほどの敵に混じる大物の存在。おかげで、戦局が拮抗している。
「私が何とかしましょうか?」
「あんたが? いや、その実力を疑ってるわけじゃねぇが……できんのか?」
「ふふ、何も広範囲殲滅だけがキャスターの戦い方じゃないのよ」
 ケンの不安を笑い飛ばす様に、ザザは不敵に微笑んだ。
「ここの周りは彼女に任せておけば問題なさそうだし」
 と、ザザは先ほどまで背を預けていたバンビを見た。
 彼女はなおも魔法を放ち続け、偽教団員を蹴散らしている。
「それじゃ、任せ――」
 と、二人が丘上に狙いを定めた、その時だった。

 巨大な馬蹄の音が響く。

「……どうやら、丘上のお嬢ちゃんより前にあのイイ女の相手が必要だな」
「わかったわ、私はお邪魔でしょうから、身を引いておくわ」
「ははっ、あんたもいい女だ! 女ならな!」
 肩を竦めるザザに答えたケンが、瞬時に姿を消した(【チャージング】)。

●
「くっ……これでは登攀が!」
 ハリスとアリオンは街へと続く坂道を前に、足止めを食らっていた。
 丘上からはビ=ネクの指示の元、効果的な射撃が続けられている。おかげで二人は思う様に先に進めないでいた。
「この攻撃を何とかしなければ、平地で戦う仲間達も全力を出す事が出来ない……!」
「ハリス! 来るよ!」
「くっ!」
 そう思ってはいても、坂道を登ろうとする度に集中砲火が二人を襲い――。
「…………え、こない?」
 しかし、どういう訳か、矢が降ってこない。二人は改めて丘を見上げた。
 すると、指揮官ビ=ネクが跨るオルトロスが、苦痛の悲鳴を上げている。
「ハリス、ザザだよ! 下から援護してくれてる!」
 アリオンに言われて、ハリスが崖下を見た。
 そこには、ビ=ネクに向けザザが細く絞った魔力(【魔弾】)を打ち込んでいた。
 ザザは二人に視線に気づくと、目配せする。『援護してあげるから、さっさと制圧してね』と。
「ありがたい! これで一気に距離を詰められる……アリオン殿!」
「うん、行こう!」
 ザザの牽制と援護を受け、ウォーリアの二人は一気に崖を登る――。

●
「ちぃ、面倒くせぇ戦い方しやがって!」
 ヘンドリクスと対するハヤトは相手の執拗な嫌がらせに、攻めあぐねていた。
 一気に切り込もう(【縮地】で距離を詰めよう)にも、ヘンドリクスは配下の偽教団員の影に隠れながら、鬱陶しい攻撃(行動阻害魔法)を連発してくる。
「ハヤトさん!」
 決め手に欠くハヤトの元へ、トーラとルチルが駆け付けた。
「ハヤト、アタイ達を使え」
「……はは、ありがてぇ! あんたらの力、借りるぜ」
 ルチル達の加勢に、ハヤトはすぐさま戦術を書き換える。
 単発で無理なのであれば複数で当たればいい。なにも一人で面倒臭い仕事を引き受ける必要はないのだから――。

●
 突然現れたケンの姿に、女――カレンの馬が急停止した。
「はは、結局力に訴えるのかよ。敬虔な信徒が聞いて呆れるぜ。……うん? 野盗としては敬虔であるのか? まぁ信仰ではなく、金に対してだがな」
 挑発してくるケンに、カレンは暴れる馬を無理やり押さえつけると、刃を向ける。
「ああ、そうだ、そう来なくちゃな! 大金(宝剣)が欲しけりゃ命をかけろよ……それが宝(宝剣)への礼ってもんだろ。なぁ敬虔な征竜信徒さんよ!」
 ケンの物言いに怒りを滲ませるカレンが得物(ポールウェポン)を構え、馬に鞭を入れた。
 彼我の距離が一気に縮まる。

「んだよ、もうちょっと頭使えよ、猪が」

 その時だった。
 突如、二人の間の大地が爆ぜた(バンビの【魔弾】が地面を撃った)。
 爆音と共に砂礫が舞い上がり、カレンの馬は嘶きを上げて直立する。
「そんな事だから、簡単にボロを出すんだ。お勉強して出直してきな!」
 ケンは砂煙を突き抜けると、直立した馬の後脚に向け、一閃。その脚を切り飛ばした。
 馬は悲鳴と共にもんどりうって倒れ、背に乗るカレンを振り落とす。
 カレンはすぐさま武器を拾い迎撃態勢を取ろうとするが――。
「男(ヘンドリクス)を見る目が無かった自分を恨むんだな」
 喉元に突き付けられたケンの刃に、ゆっくりと両手を上げた。

●
 ケンがカレンを制したのと時を同じくして、各所から勝鬨が上がる。
 見れば、ヘンドリクスはハヤトに捕らえられ、丘上ではハリスが拳を掲げていた。
「終わりましたの?」
「ああ、助かったぜ」
「大したことはしていませんわ。それよりも――」
 と、ケンの礼に首を振ったバンビは、偽信徒達を見渡す。
「帝国の先触れがあったにもかかわらずこんな奴らが湧いてくるんですから……復興もまだまだ先。無法に支配された帝国の行く末や、という所ですわね」
 バンビは遥か帝都を見つめ、ため息交じりに呟いた。

 ヘンドリクスとカレン、そして多数の偽信徒達は冒険者の手によって縛につく。残念ながらビ=ネクを捕らえるには至らなかったが、撃退には成功した。
 そして、ヒルルクはというと――。
「気にしないでください。悪いのは全部あいつらなんですからっ」
 優しく声をかけてくるユークリアの言葉にも応えず、沈痛な面持ちで沈黙している。
「ヒルルク……」
 お説教の一つでもしてやろうと思っていたトーラも、ヒルルクの消沈ぶりに声をかけられずにいた。
「ちょっときつく言い過ぎましたか。今はそっとしておきましょう」
 ヴィルヘルミナがトーラの肩に手を置く。

 その様子を、ハリスとルチルが遠巻きに眺めていた。
「信仰とはかくも難しきものですか……」
「信心なんて人それぞれだからね。アタイ達だって本物の信者かどうか怪しいもんだ」
「名乗ればそれで信徒。どれが本物なのかなんて、誰にもわからないものね。いえ、そもそも本物って何かしらね」
「耳の痛い話だね。本当に、本物の信仰って何だろう」
 ザザの呟きにアリオンが懐の聖印をぎゅっと掴んだ。

「ったく、しんみりしてんじゃねぇよ。まだまだ仕事は残ってんだぞ!」
 何とも言えぬ雰囲気を振り払う様に、ハヤトが声を上げる。
 考えるのは後にしろ、今は体でも動かしとけ。
 彼なりの優しさなのだろう、皆はハヤトの言葉に頷き、出立の準備を始めた。

 こうして荒野の遭遇戦は幕を閉じる。
 複雑な想いを胸に、一行は再びヴィントへの旅路についたのだった――。

マスターコメント

おつかれさまでした! 皆さんの説得の甲斐あって、ヒルルクは無力化されました! というか、めっちゃ凹んでますが、まぁ自分が悪いのでちょっと反省するべきですね、あ奴は。 いやぁ、皆さんの言葉の重さたるや……ヒルルクだけでなく背後の真柄にまでズドーンと響きました。 もしかしたら、この出来事が彼女にとってとても変化に繋がるものになるかもしれませんね。 …………いや、変わらない、かな( ヘンドリクス達偽信徒の残党はみんな捕まりました。きっとヴィントに連行されて労役にでもつかされるんじゃないかと思います。 あと、ビ=ネクはまたまた逃げていきました。 あんまりかまってもらえなかったから、きっと寂しかったんですね(うんうん 皆さんのおかげで宝剣も無事レイレイの元へ辿り着けるでしょう。 レイレイがどういう判断を下すのかはまだわかりませんが、リカルダが宝剣を振るう日が来るのか、それとももう一波乱あるのか……。 また機会がありましたら宝剣にまつわるお話をご提供していきたいと思いますので、その時はお付き合いください!
ロングシナリオ

ロングシナリオ難しい 報酬:多い10 / 6〜10人

2022年03月12日 17時39分14秒 公開

成功

相談掲示板

  1. アリオン・リュー

    僕はウォーリアのアリオン。皆、よろしくね。 ポイントはヒルルクの誤解を解くことみたいだけど、どんな感じかな。 征竜様のご遺体を武器に加工して、征竜の盾を称する帝国がその象徴として掲げていてってのは事実だし…あれ、僕あっちの味方をした方が良いのかな…? 冗談は置いといて、要は暁光教団の正体を暴く方法を考えればいいんだよね。 事前にギルドから治安情報を得たりできるかな。 後は、国の成り立ちからしても帝国領では征竜信仰は日陰者だろうし、その辺を訊いてみるとか?

  2. トーラ

    シーフのトーラです。 よろしくお願いします! アリオンさん落ち着いてー!? ……あ。冗談でしたか。 征竜の身体を武器にしてるのは間違いないのでそこを指摘されると弱いんですよね。 ただ、ヒルルクはレプリカですけど以前別の征竜の剣の輸送を手伝ってますし、そこまで拘らないんじゃないかという気します。 とりあえずレイウェストさまの為に必要な事だと説得してみるつもりです。

  3. ヴィルヘルミナ

    ヴィルヘルミナです。今回はよろしくお願いしますね。 ……言い分が何であれ、こういう手段を取ったらただの野盗と変わらないと思うのですけどね。 まあ、理屈で通しても感情を煽って押し通してきそうな感もありますが。 宝剣は帝国の至宝との事ですので、万が一があったら帝国側も黙ってなさそうです。面子を潰されるという事でもありますし。 数は十倍近い差がありますが、ほとんどは一般人のようですね。 私たちはそこまで問題としませんが、剣の護衛の方はそうもいかないでしょう。いくら精兵とはいえ数が違いすぎますので。 ここまで数が違うなら包囲で退路を塞いできそうな気もしますがどうでしょうね。 戦術眼とかあれば多少は見抜きやすくなるみたいですけど。 相手も随分口が達者な方がいるようなので、ヒルルクさんの説得はその辺りが難しい所ですか。 上手く穴を突くか、取り巻きにボロを出させるかとか。教祖は弁が立つようですが、周りはそうでもないかもしれませんし。

  4. ユークリア・フィナンシェ

    ヒーラーのユークリアです、宜しくお願いしますね。 まさか命の恩人になったヒルルクさんが敵側に回ってしまうとはです。 私が盗賊ならヒルルクさんを最初に前に出して、囮にしつつ剣を差し出せと言わせるでしょうね。さらに丘の上から弓とか撃ってきたり、伏兵気味に奇襲とかするのではないでしょうか。 誤解を解く方法は今の所思いつきませんね…すみません。 ヒーラーは今回は私のみみたいなのでレゾナンスオブヴァロー積んでいきますね。

  5. ハヤト=ガラン=ヴォルファング

    おーっす! ブレイブファング傭兵団のハヤト=ヴォルファングだ、よろしくな!! ヒルルクの奴完全に騙されてるパターンだがどうやって真実を伝えるかだよな~。 ビ=ネクは何度か顔合してっから邪竜教団に雇われてた傭兵がこんなとこで何してんだって感じで牽制してみるつもりではいるぜ。 何ならそいつら(ヘンドリクス達)は新たな邪竜教団なのか?!って疑念を投げかけることも出来そーだしよ!

  6. ハリス・アル・ターミル

    ハリスと申します、どうぞ宜しく。 征竜様の遺体を武具にしたというのは私も思うところがないではありませんね…。 しかし、その帝国を継ぐレイウェスト殿下が極北の征竜様に認められた事実もあります。 あの剣が真に邪悪な意図より造られたなれば、極北の征竜様もそれをご承知である筈。 となれば如何なる形にせよ、帝国に助力するようなことはなかったのではないでしょうか。 ……神域に至らぬ魂である我々には、その御心を推し量る術はありませんが。 故に、征竜様の代弁者の如く振る舞うのであれば、それは逆に不信に繋がるかとは。 >対ヒルルク殿 ヒルルク殿の強さは以前相対した折に身に沁みております。いやあ寿命が縮みましたね!( 私も硬さならば多少の自負はありますが、彼女が本気となれば恐らく数合と持ちますまい。 しかしこの中には彼女と顔見知りの方も多い。ヒルルク殿が我々を問答無用で潰しに来るほど お怒りでなければ、相対した折にそれなりに話すことは可能かと思われます。 ただ、極北にて彼女の故郷の村へ訪問した時のことを思えば…私やアリオン殿以上に敬虔な 征竜の信徒ですから、征竜様を貶めるような言動は即座の攻撃に繋がりかねません。 これに関しては皆様はともかく、帝国の方々が黙っていて下さることを祈るばかりですが…( >対偽装信徒 戦術眼は保持しております。上記の理由である程度早期に警戒心も抱けそうですから、彼らと 戦うことになった場合は私が皆様に戦法などを伝達致しましょう。そのぶん交渉などはお任せ する形になるかもしれませんが、どうぞ宜しくお願い致します。

  7. ルチル・プルメリア・グレイハーツ

    情報屋のルチルだ。よろしく。 ……言っても治らんな、全く。 小言はさておき、やはりヒルルクの引き込みは重要事項さね。あの子一人で戦況がガラッと変わると見ていい。というか勝ち目がないだろう。 >戦闘 単体戦力として注意すべきは名付きの3人だが、強力な戦力がいる状態では一般人とはいえ戦力差は脅威となる。 ヒルルクの説得に注視して、こっちが疎かにならないよう気をつけておきたいね。 勝てはしても逃がすかもしれない。 シンプルにやるなら大物は抑えて、邪魔にならないよう一般兵の数を減らしていくって所か。 NPCの帝国兵には、素直に剣を守ってもらうのが無難かね。 戦略眼で早めに見てもらえるなら分担ができて助かる。 こちらも一先ず、栗鼠や捜波で出方を伺おうと考えているよ。 キャスターの魔法対策なら煙幕の方が妨害できそうで、どちらを取るべきかと考えてはいるが。 >ヒルルクの説得 虹宝剣の護衛に協力したり、その時ビネクと交戦しているのに今の対応という矛盾を突く手もあるし、 遭遇戦とはいえ敵アジトの近くでの交戦だからその隙に物を漁る――密談に使ってた地下室を見つけるとか考えたが…こちらは時間の問題とリスクが強いか。 ただ、大方征竜信徒を名乗る盗賊紛いと思うから内側から叩けば埃が出てきそうだと思ってるよ。 説得の言葉は色々思い付くが、交戦中に出会ってしまったら知り合いとは言えゆっくり話せる時間があるかもわからん。 いっそ、『暁光教団』に筋があるのならそっちにつくとか言って話をできる状況に持ち込もうか? 真っ向からヒルルクの意見に反論して、下手にあの子に開き直られるより目がある気はするが。

  8. ユークリア・フィナンシェ

    Q:ギルドからの正式依頼だと証明できる物はギルドから頂けますか? また頂ける場合、宝剣の所有権と理由、扱いについて記載などはされませんか? ヒルルクさん、字、読めましたっけ…(ソコ

  9. ケン・Z・ブラッドリー

    顔出しが遅れてすまん ウォーリアーのケンだ よろしくな 厄介なヒルルクをどう説得するかだな そう言ったのはやはり顔見知りがする方が取っ掛かりやすいだろう 俺は顔見知りでもないし、朔光教団の抑えに動こうと思う

  10. ホリー・アッテンボロー

    ご質問ですね、お答えします! Q:ギルドからの正式依頼だと証明できる物はギルドから頂けますか? また頂ける場合、宝剣の所有権と理由、扱いについて記載などはされませんか? A:皆様は『宝剣の輸送の護衛依頼』をお受けいただいています。この依頼に対して、別途正式な証明書という形のものは発行されませんが、依頼書の写しであればお渡しする事はできます。また、皆様は『冒険者登録完了証』をお持ちですので、それと合わせて見せればギルドからの正式な依頼だと証明する事は出来るでしょう。 依頼書にはあくまで「宝剣の護衛」の詳細や報酬条件が書かれているだけで、所有権やその理由などは書かれていません。それは依頼者(この場合はオルグ)の都合によるものですので、中立であるギルドが関知する立場にない為です。 以上です! あ、ちなみにヒルルクさんは字を読めますよ!

  11. ユークリア・フィナンシェ

    なるほど! ありがとうございます、ホリーさん! この依頼書と完了書を持っていけば、説得力は増せそうですね!

  12. トーラ

    そういえば、アリオンさんやハリスさんが征竜信者な訳ですし、話したり様子を見ることで相手が偽物だと見破ったり出来ないでしょうか?

  13. アリオン・リュー

    >トーラ う、うーん?どうだろ。僕は洞察とかあんまりだし、一口に征竜信仰と言っても色々あるし。 とりあえず、相手が征竜信仰を盾に略奪の正当性をアピールするなら、こっちにも征竜信徒がいるよって前に出れば、色々混乱するだろうし初手で戦闘に突入することは避けられるかも?

  14. バンビ

    ヒルルク様、政治には疎そうですものね。 面識はあるものの他の方々が説得回られるようなので、俺はその間に 賊どもを牽制しておきますわ。

  15. ザザ=ステルヴィナ

    相談への参加が遅くなってしまって御免なさい。 キャスターのザザ=ステルヴィナよ。今回はよろしくね。 >ヒルルクさん説得 彼女と面識のある方達が説得される方向で良いと思うわ。 私も一応面識はあるけれど、お会いした回数は少ないから『暁光教団』抑えの方を担当させて頂くわね。 >戦闘 ユークリアさんが述べている様に、敵の布陣は以下の三点が予想されるかと。 ・ヒルルクさんを囮として前面に出す ・丘の上から弓で射撃攻撃(ビ=ネク/教団員弓兵) ・伏兵気味に奇襲(ヘンドリクス/カレン/教団員槍兵) この場合、ヒルルクさん説得・丘上対応・伏兵対応の三手に分かれる感じになるかしら? 私も【戦略眼】で敵の動きには注視する予定よ。

  16. ヴィルヘルミナ

    そうですね…私は文句があるならヒルルクさんには皇子に後で直接お話すればいいという感じで仕向けてみようかと。 そもそも宝剣の扱いはこちらの一存で決めていい話ではないので、はいそうですかなんてなる訳ないですし。 説得もそうですが、戦闘はどうしましょうか。無策で対応していい相手ではないと思いますし。 ヘンドリクスは嫌がらせ多数といっても、弓なら狙いやすそうには見えますがその辺り対策してるかどうかですね。

  17. ケン・Z・ブラッドリー

    ざっと見た感じだと・・・・・ ハヤトがビ・ネクの顔がわかってて、昔の悪事暴露からの問い詰めは有効かもしれないけど、征竜様に悔い改めて敬虔な征竜信徒になったとかやって来そうだよな。 まぁそれへのカウンターとしちゃ、過去の罪を悔い改め受け入れるというのなら、こちらの事情を聞かないことはおかしいと会話に持ち込めたりできるか? それに合わせてルチルの指摘も効きそうだ ユークリアのギルドの依頼書の写しは、中立の立場のギルドが依頼を受理している事から彼らの身辺の証明と使えそうだな その上で、虹宝剣のことを引き合いに出して、こちらの意図を伝えるというのはどうだ? 要は「征竜の聖遺物で人を害すること」が許せないんだろう? あと、こちらの説得の間、帝国軍には何を言われても、自信を持って堂々としてもらったほうがいいだろう。 下手な反応は、揚げ足取られちまいかねんからな 説得が長引けば長引くほど、あちらさんはじれていくだろうしな 先に無効から手を出させたほうがこちらとしてはやりやすい ん~~あとは、なにかむこうを崩す手がほしいな 奪還した宝剣をどうするのかとか聞いて、向こうを持ち上げといて、「いろいろとか金になりそうだ」とかいって向こうのボロを出させるとかできねぇか? 敵の襲撃に関しては、いま出てきている形になりそうだよな こちら対応としちゃ、まず第一に宝剣が取られちゃいけねぇから光縛封が使えるヒーラーのユークリアを宝剣のそばに置いたほうがいいと思うな あとは、説得しているメンツ以外は周囲警戒に当たる感じが自然か? 話し合いをする人たちの安全のためにとかいって包囲しちまえればいいんだが

  18. トーラ

    戦闘に関しては、オルグさん達と宝剣の事も考えないといけませんね。 一般人なので弓などで狙われないよう避難して貰いたいところですけど、地の利が相手にありそうなのと、宝剣を守るなら下がって貰えるか不安がありますね。 ……宝剣を誰かがマジカルポケットで収納して下がるとか?

  19. ユークリア・フィナンシェ

    光縛封で剣をキープするのは私も考えてましたね、セットしておきます。状況によってはカレンに使うかもしれません。 それとは別に、良く考えたら以前の依頼でも同じような事があったので、それでルチルさんにお説教されてた事を切り口にもしてみます。 ギルド依頼書の写しも使いますね。 あと何と言おうと、そこの自称信者さんたちはやろうとしている事はどのみち盗賊と変わらないと正論を放っておきます。 ヴァローはみんな受けて下さい!

  20. ルチル・プルメリア・グレイハーツ

    ユークリアが依頼書の写しを用意してくれるなら助かる。 こちら側の筋を補強する、相手側の大義を崩す。この両方からヒルルクが向こう側につく理由を潰して行こう。 >方針 序盤の方針としては一時停戦を持ちかける、こちらからの攻撃はあくまでも自衛の範囲に留めるようにしておくという事で構わないだろうか? また、NPC達には下手に揚げ足を取られないように毅然とした態度を取る、に留めておく事で構わない。 敵の戦法予想もベースにすれば動き方は考えやすいが、あくまで予想だからね。柔軟に行こう。 まあ敵さんが素直に休戦要求に従ってくれる保証なんてないし、ヒルルクの説得中はどさくさに紛れて教団に勝手をされないよう警戒してもらう具合でいいと思うな。 プレイングの比重はヒルルクの説得に傾きそうだから、マジカルポケットなり光縛封なり守る手段は任せる。 マジカルポケットを使うならやられにくい者が持つ方がいいだろうね。 >征竜信徒の判別 征竜信仰で重要なのは作法ではなく信念だからね。 「あれをしている」「これをしていない」で見分けるのは困難だと思う。だからこそ、ヒルルクが騙されやすいのもあるが口先だけで教徒を名乗れてしまう訳なんだが…。

  21. ハリス・アル・ターミル

    >征竜信仰について 相手も相手で頭の切れる人物のようですから、信仰関連で論破するのは困難かと。 先も述べましたが、私も信仰はしておりますが、といって全て理解しているわけではない。 ……或いはそこに粗が出る可能性もありますか。注意はしておきます。 >作戦 ………ふと思ったのですが。 ヒルルク殿の助力さえ得られれば賊が何をしようと勝ちは揺らがぬものと思われます。 いっそ「どう考えても取り繕えないような状況」を作ってしまうというのもアリでしょうか。 例えばヒルルク殿と面識があり、かつ征竜信徒でもある私が戦闘開始前に「ふはは元々あちら側に属しておりこの機に乗じて剣を奪還するため冒険者として潜伏していたのだー。あ、ヒルルク殿すみませんが『手筈通り』護衛を願います!」と(極めて棒読みで)宣言し剣を持ったまま町の方角に全力で逃げるなど…( ヒルルク殿はまあそのまま信じてついてきて頂けそうですし、向こうも私を攻撃したり発言を否定すれば自ら化けの皮を剥がすようなものです。そして残存する方々はヒルルク殿との連携を失った賊に全力で当たることができる。十二分に離れてから「あなたが最も信頼できるので預けます。私は『彼らの援護』に向かわなくては。あとで村で落ち合いましょう」とヒルルク殿に剣を渡し守ってもらい、賊を始末して悪事の証拠を集めてから事の顛末をゆっくりと説明する。 ……流石に帝国の方々にもヒルルク殿にも後で怒られそうな上に確実性があるかというと微妙な 所ではありますが、とりあえず挙げておきます。無理そうならば今までの流れで…(

  22. ルチル・プルメリア・グレイハーツ

    >ハリス 流石にヒルルクの事を馬鹿にし過ぎてないか?( そもそも互いに顔見知り同士が別陣営についている事を知らない状態から開始なんだぜ。 「そんな作戦知らない」って返されたらお終いだし、こんな状況だと大方そう返されると思うね。 ただまあ、ヒルルクは知り合いが敵に回った時話を聞く姿勢は取る性格…だと思う。 彼女が戦いたくない、と思うなら落とし所に目を向けさせる事もできるはずだ。そこを利用する手はある。

  23. ハリス・アル・ターミル

    >ルチル殿 ですね!!( 先の話は無かったことに……(

  24. ユークリア・フィナンシェ

    ちなみに私の説得は、話し合いをまずしましょうっていう所に落ち着けさせて、盗賊が痺れをきらして襲ってくるのを待つ構えですね。割と煽り気味なので最終調整どうしようか迷ってる所です。 ハリスさんの案は結構頭を捻って考えないと出てこなさそうなやつですね! 凄いと思いました。 ただ、ベンゼルさんから剣を取っちゃうのはなかなか心象的な落としどころが気になるので、無理をしなくても大丈夫なのです。 (ヘンゼルとベンゼルを間違えただけでコメ消す人)

  25. ヴィルヘルミナ

    そも相手が話し合いするつもりがない可能性も想定しておくと良さそうですね。 征竜を冒涜する者たちに鉄槌をー……みたいなノリで押し切ってくる可能性も無きにしもあらずなので。 その場合は戦闘中に説得する感じになりそうですけど。 ビ=ネクという方は傭兵みたいですし、お金で手を引いてくれるなら手持ちから出すのですけどね。 流石に傭兵としての信用に関わりそうなので断られる可能性が高そうですが。

  26. ケン・Z・ブラッドリー

    そうだないきなり襲ってくる可能性もあるよな だがそれこそそれを利用して、ヒルルクを話し合いに持ち込むきっかけにできたらいいな 「いきなり襲うなんて野盗がごとき所業を征竜様の名を使って行うなんて」とかいってな まぁ、そこらへんは、説得に行う人らに頼むとしよう 俺は基本戦闘方向をメインで動くんで・・・・まぁあの宝剣が気にならないと言ったら嘘になるけどな

  27. ユークリア・フィナンシェ

    とりあえずこういうのは、プレイングが見えた方が分かりやすそうなので貼っておきますね。 でも直リンクできないっぽさ…。仮プレ置き場という所にあります。こういうのがダメという事があれば教えてください。 https://alpaca-connect.com/world/world0/community/66h5AMxQfv5j44iGaIUm

  28. ルチル・プルメリア・グレイハーツ

    そうだな、ヒルルクが話に付き合ってくれても教団のヤツらが黙っていない可能性は考慮している。 そうなったらなったで説得の材料に使ってやるつもりだが、その間もヒルルクと話しができるように、隙を作ってくれるのは任せたよ。 >戦闘 ヘンドリクスの妨害解除、光縛封によるカレンへの足止めとヒーラーの仕事が刺さりそうだね。 ヒルルクの鞍替えができるまではヒーラーは一人だから、ユークリアが重要になりそうだ。 ビ=ネクは、今までの報告書からだとビジネスライクな性格ではある。 こっちから報酬を出して寝返りはしなくとも、不利を悟れば教団に最後まで付き合わず勝手に逃げていきそうではあるね。 >個人 案の定説得の比重が多くなった。 攻撃方針はヘンドリクスや逃げる相手を優先するつもりだ。 索敵に超視覚、説得に交渉を持っていくつもりなんで汎用スキルの分担をするなら参考にしてくれ。

  29. ユークリア・フィナンシェ

    重要箇所、有難うございますルチルさん。 ・修正箇所 レゾナンス・オヴ・ヴァローはかかっていると説得には向かないと思い、外しました。ヒルルクさんにブルーフレア頼む事で補えれば。 カレンを忘れていたので光縛封の選択肢に追加しておきました! あと解呪も攻撃の代わりに積みました。 今回は防御INI型で行きます。

  30. トーラ

    わたしは索敵に看破、相手の嘘を見抜く為の洞察を持っていきますね。 問答無用で攻めてきてもヒルルクの説得を続けて、誰かの言葉で敵対を止めたら撃退に行きます。

  31. ザザ=ステルヴィナ

    >個人 ヒルルクさん説得中や、説得成功後も教団員との戦闘は避けられない可能性が高そうだから、 私は周辺警戒しつつ教団員が攻撃して来たら迎撃するわね。 特性&アクションスキルは、グラビティフィールド・空間爆砕・メテオライト3・エーテルバリア改とかを持って行く予定よん。

アーカイブ生成日時 2026年08月05日 14時56分25秒 ・ world0