【魂禍】ブラン老人の忘れ物
紀藤トキ
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シナリオID:1952
オープニング
彼は理想の後継者を育てるのではなく作る事にし、アルルカンの協力の下にホムンクルスの少女『マリア』を得る。ホムンクルスの常として精神が不安定な状態なれど、その剣の才能はブランを満足させたかに思えた。――その後、マリアが記憶を一部取り戻したせいで恐怖を思い出し、剣を取れなくなるまでは。
エフィミアのアドバイスを受け、冒険者の助力を受けた事で彼女は立ち直る。ブランは今のマリアに欠けているのは技ではなく心であり、その育成は自分の手を離した方が良い、と考えた。次に会う時は剣を以て語りいずれかが死す時、と定めて少女の前から姿を消す。老いて頑迷になった老人は、いつしか後継者を認める時は自分を殺せた時、と考えていた。
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というわけで、意味深な置き手紙一通を残して迷宮都市エドゥノーグの定宿を出たブラン老人は、当初の予定では迷宮内に潜伏しつつマリアの様子を観察するつもりだった。昔取った杵柄で、ひとたび迷宮に入ってしまえば長期間補給なしでの活動などお手の物な老人である。だが、立ち寄ったギルド――エフィミアのいる探索者ギルドではなく冒険者ギルド――で見た情報に、彼の思考は停止した。
「アルルカンめ、何が『陛下はあと一年はぐっすりおねんねだぜ』だ。お目覚めではないか!?」
一年あれば、マリアが剣士として使えるかどうか、見極めもつく。それまでにモノになれば良いし、ならなければまた何かのんびり考えよう、などと思っていた目論見は潰えた。皇帝に仕える身として、己の健在を示すためにも一度は挨拶に伺わねばなるまい。だが、今いる場所は大陸東方のエドゥノーグである。
「ぐぬぬ、シグモルは正反対の大陸西方ではないか。どうしたものか……」
「お爺さん、冒険者の依頼絡みでしたら、シグモルへ飛ぶ便がありますよ」
唸っていた老人に、親切なギルド員がそう告げる。なるほど、若いころからダンジョン探索者ではあったが冒険者では無かった彼にとって、ビッグオウムなどと言う空飛ぶ急行便の存在は思考の外であった。
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「なんと。陛下は既に戦中にあるか……」
シグモルに降り立った彼はさっそく冒険者ギルドへ足を運び、皇帝ヨゼフ・バルダスに対抗する依頼が出ているのを発見した。ヨゼフの個人的な力量も知る彼の中では、その辺の授恵者が数十人向かった程度でヨゼフが危険に陥っているとは思わない。今は周辺が慌ただしいだろうから、挨拶は落ち着いてからの方が良いだろうか程度ののんきな思考である。それよりも、いざ皇帝の前にと思えば少々装備が心もとないことが心配になった。なにせ、手にしているのは店で売っている間に合わせの安物だ。
「そういえば、両方使えた場合に渡すはずだった剣がアルルカンめの工房に一本残っておる筈だな。このガラクタよりはマシであろう。……む、既に陥落済みとな? あ奴も情けない」
最新情報を見れば、ブランの知っている一角は既に冒険者達が制圧。隔離されていたホムンクルスらを救出したのちに放棄されていた。放棄されているという事は、つまりメインルートではなく端の方の、さほど重要ではない場所だ。しかし、今の混沌たるシグモル情勢の中ではそのまま空白地帯であってくれるはずもなく、事後報告によればどこからか魔獣が進出してきたらしい。魔獣が地上に出る前に討伐しその辺りを封鎖して欲しいという依頼が出ていた。
「入り口が埋められてしまえば厄介だ。間に合うタイミングでシグモルに来れたのはどうにも運が良いではないか」
老人は、あくまで前向きに依頼票を手に取る。討伐やら退治といった任務であれば、ついでに受けておいても彼にとって支障はない。謁見するなら武器だけではなく、衣服も多少は整えねばなるまいし、そのための資金も必要だった。
解説
マスターより
リプレイ
アルルカンの工房『フラスコ』は広大であるが、既にその中のかなりの部分が冒険者達に攻略されていた。魔獣が現れたという今回の区画は、だわが以前の依頼で訪れたという。彼とランタンを持つトゥーリを先頭に一行は先へ進んでいた。
「暗がりを見通せないのが私だけみたいだから、小さい明りでも良かったかもだけど」
「この辺りはもう敵はいないのだろう。ならば同士討ちを避ける為に点けておくのも良い」
夜煌石の首飾りを念頭に言うトゥーリに、すぐ後ろを歩くブラン老人が答える。
「そういえばこの辺を根城にしてたナントカ陸戦隊とかいうのと、ボクも隊長やってるロモズ歩兵団の皆で戦ったりもしたからねー」
辺獄で戦って、またすぐにフラスコに潜って、という自分の活動を思えば、他にもその辺で兵隊や神徒が戦っていても不思議はないとアルマ・ヴァレンタインも思った。時系列を考えると、とても慌ただしそうな少女である。
「そういえばブランさんって帝国の人だったよね? 『陛下に逆らうつもりかッ!』とか吠えてる暑苦しいオジさんいたけど、ブランさん知り合いだったりするー?」
「それだけでは何ともな。陛下への忠誠篤い兵は多かった」
「てーことはあんたはあの皇帝側の人間ってことか?」
アルマと老人の会話に、ケン・Z・ブラッドリーが首を突っ込んだ。立場も考えもそれぞれ故に、皇帝側であるというだけで糾弾する意図は彼にはない。
「帝国に仕えるという事はすなわち皇帝陛下に仕えるという事であろう」
「んん、帝国に仕えているから皇帝に仕えるの? その人だから仕えるっていう理由は何か無いの?」
当然のように答えた老人へ、トゥーリが不思議そうに尋ねる。
「私はヨゼフ陛下より前の皇帝に救われた。その血筋であられるヨゼフ陛下にも変わらぬ忠を尽くしている」
「へぇ、そうなんだ。エフィミアさんと仲間だったって言うのは、その頃の話?」
「うむ、そうなるな」
会話に織り交ぜて、皇帝との関係やあわよくば皇帝の人となりを知ろうとしたトゥーリだったが、老人の返答が案外淡泊な事を不思議に思った。エフィミアとの昔の話にも熱が無い。それを咀嚼している間に、そういえばどうして老人はここへ、という質問をケンが投げる。
「ああ、預けたまま忘れた物を取りにな」
「へぇ、わざわざ忘れ物をねぇ」
「一体何をお探しなのですか?」
「剣を一振り」
ご高齢なのですからあまり無理をされては、というフェミナ・ノ・リビディーネは老人の背景をさほど気に留めていない。例え詳しく知ろうとも、困っている人だから助けねば、という彼女の意思に揺らぎは生じないだろう。フェミナ同様、ジュスト・ヴェルジーとケンは仕事を同じくした老人という程度の認識であった。アルマとヨル・スレイマン、トゥーリとマリイ・パルティスにだわは、ホムンクルスのマリアの事も合わせて事情を知っている側だ。
「どんな剣なの? 長さは?」
「あの剣と似た形に似た拵えだよ」
ヨルと老人の会話を聞くマリイは、内心釈然としない物を抱えてはいた。マリアの仇、つまり敵である老人を助ける事になる。とはいえ、その剣を事前に見ておきたいという気持ちもあった。ヨルが詳しく剣の事を聞きだす間に、アルマとトゥーリが事情を知らぬ3人へ簡単な事情を説明する。寡黙なだわはその場から離れて様子を伺っていた。
(……信用できない。裏向きの警戒も察せられぬ凡愚でないことは俺にも分かるが、それでもな)
構えて動く事で自分が老人を警戒している事が察知されてしまうリスクはあれど、身構えておかねばいざという時に応じられない。老人の目的は果たして、口にした『剣を探す事』だけなのか、それとも他にあるのか。だわは思考を巡らせつつ、あえて油断なく振舞って見せていた。
「……なるほど、弟子に自分殺しをさせて後継者にしようとしたのか」
情報を掻い摘んだケンは、聞いた範囲での老人の目的自体を否定はしない。が、武を磨く者としてそれが正解であるか疑問でもあった。
「でもよ。それじゃぁそいつは一生師殺しの枷を背負わなきゃいけなくなっちまって、もったいなくねぇか?」
師匠を殺す、という行為は重荷となって弟子にのしかかるだろう、というケンの考えは普通の師弟関係を念頭に置いているなら妥当ではある。だがそれ以前に、マリイにとっては不審な事があった。
(ホムンクルスを弟子にして……、きっと、ホムンクルスは子を産めないでしょうし)
次代が技を振るえるかという点をケンは疑問視し、技を後代に引き継げるのかという点にマリイは疑念を抱いた。――が、ブランの返答はそのいずれをも意に介さぬものだった。
「それがどうかしたかな? 私は自身の技をより優れた者に継ぐ。後の事は後の者が良いようにすればよい」
本気で言っている。マリイは波立つ内心を表に出さず、しかし一言だけ漏らさずにはいられなかった。
「……その一時の為だけに彼女達を犠牲にしたのですか?」
マリイが理解しているのは、マリアが生まれるために双子の少女が死んだこと。その過程に老人がどのように関わったかを詳しく知る訳ではない。だがそれにしても、と思わずにはいられなかった。
「いかにも。その一事に私は全てを賭けている。余人に理解されるかどうかは関係ない」
当然のように返す老人も、それが万人に受け入れられる真理だと思っている訳では無いようだ。そこにあるのはただ、理解を求めぬ断絶の言葉だった。
「まあ、剣を手に入れる事を手伝うのは良いんじゃないかな。ジュスト卿も、その剣を皇帝に献上する訳じゃないのですよね?」
「無論のこと。悪い物ではないが、比ぶれば征竜の骨より削りだした剣には遠く及ばない。献上など思いもよらないな」
あくまで老人が若者と打ち合うための道具であり、負けたなら相手に後の事を託すというのなら、ジュストから見れば問題はないように思えた。拗らせた老人が白黒をつけるだけですっきりするなら、いっそ清々しいとまで思う。あれこれと難癖をつけて構ってくる自分の祖父を思い、ジュストは前髪の一房を指先で弄んだ。
「どうかしましたか?」
「いや。どこもお年寄りは後継に苦労しているようだから。早く未練が無くせると良いですねって話」
それが困ったような顔に見えたのか、様子を伺ってくるフェミナに軽く頭を下げる。
「マリアさんのホムンクルス化ってどうやって手配したの?」
しばし考え込んでいたトゥーリだが、老人が何代前か分からぬ皇帝に縁づいているというなら、ホムンクルスのマリアを得るに至った縁はどこから生まれたのかと疑問を抱く。
「アルルカン、か。奴とも古い馴染み故、融通を利かせてくれたのだよ。まあ、腐れ縁の長さではエフィミアに及ぶものではないがね」
「……そう、なんだ?」
老人の語る縁だの恩だのと言う言葉の、奇妙な熱の無さにトゥーリはまた首を傾げた。
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「……暗い、ですね。敵は奥にいるのでしょうか」
別の任務で訪れたフラスコの一角の悲惨な光景がマリイの脳裏を過ぎる。長居はしたくないな、と表情を歪める彼女の横では、だわが左右の壁の様子を見ていた。
「最後にこの辺りを崩せば良いか。剣を回収したら切り崩して貰えるか?」
「ふむ。良かろう。必要なこと故な」
そう依頼され、老人はあっさりと首肯した。
「私もお手伝いします。魔獣と戦ったあとで範囲攻撃が残っていれば良いのですけれど」
「俺も魔弾を少し残すようにしようかな」
今回の任務の締めは洞窟の封鎖である。それをきちんと覚えていたマリイとジュストも、破壊すべき場所を覚えるべく目を凝らした。周囲は土を掘り固めただけの通路ゆえ、この場の授恵者達の誰でも範囲攻撃なり魔法なりを幾度か駆使すれば崩落させることは容易だろう。
(……個人的には、老人の振るう技を見て学びたい)
そんなだわの思惑に気づいてかどうか。これから戦いの場に赴くにしては老人の装いは軽い。剣が無いならば武器を貸そうというケンの申し出で、老人は竜鉄の大太刀を手にしていた。
「気の通わぬ武器は棒切れと同じではあるがな。臭い汁を吐くような敵は、できれば手で触りたくはないものだ」
手持ちの武器が壊れた後は手刀を振るうつもりだったという老人は、ケンの気遣いを喜んでいた。もちろん授恵者の武器としては役に立たないのだが気分の問題である。
「この先が魔獣が住み着いた場所でしょうか。大きめが3つと、小さい敵がその周りに沢山いるようですね」
エーテルで敵を探知したマリイの警告で冒険者達は準備を整える。トゥーリが支援を掛けるのを待って、アルマを先頭に広間へと歩を進めた。
「……灯りで釣るだけじゃなかったのか」
「ほう、面白い事を考える」
「うん。色々あった方が良いかと思って。良ければ手伝ってね。それじゃあ、作戦開始ー!」
協力してくれそうなだわとブランにアルマが手渡したのは甘露アリの恵みと迷宮産お肉セット。自身は閃光塗弾を放り込む。果たして、甘い匂いと肉の香り、眩しい閃光のうちどれが効果があったのかはわからないが。
「動きました!」
マリイが言う。蛙の周囲から飛び立った虫の数は10を超え、それ以外にも室内のそこここから飛び上がってくるのだから数の上では壮観だ。マリイの放った光弾が、下手な本職を上回る威力で突き刺さったが、さすがに辺獄で生き延びてきた魔獣。小型とはいえ一撃で落ちる事も無い。
「照らせ、踊れ、戯れよ……!」
その行く手を、ジュストの術が阻む。湧き出した光の蝶は蟲へ絡みつき、冒険者達に殺到する前にその速度を殺した。しかしまだまだ蜥蜴蟲の数は多い。
「あ、あんまり近付いて戦いたくない相手だなあ!」
二つの顔をこちらに向けた蝦蟇トリオの1匹が、ヨルの発した光の柱に閉じ込められる。残る片方へケンが駆け寄ろうとしたが、足を止められた蟲の群れに行き合った。
「チッ、数が多い……! それに、連携の真似事か」
避ける間もなく弾き出され、バランスを崩したところを狙いすました舌が打つ。洞窟の入り口付近で陣取った仲間の所でとどまった。壁にぶつかった衝撃で転倒に至らないのは、ケンの身ごなしによるものと、敵が軽すぎた事とが半々か。
「回復は任せてください……。ですから皆様は憂いなく敵の討伐をお願いいたします」
浅手とはいえ負っていた傷は、フェミナが即座に癒していく。手段は豊富に用意してきたのだから、遠慮する手は無い。老人はといえば、壁際を飛んできた敵を切り落としていた。
「次は……、ボクも1匹お休みさせちゃおうかな」
「終わったあと封印しちゃうなら、隈なく敵を倒す必要はないよね?」
アルマが2匹目の蝦蟇を光の柱で隔離し、足止めされた蜥蜴蟲の群れを、今度はトゥーリの光弾が叩いた。先にマリイが削っていた相手はさすがに耐えきれずに落ち、正面の道が開ける。マリイはその脇の別の一角へ更なる光弾を撃ち込んだ。蝦蟇の周りにとどまっていた蜥蜴蟲が飛び出して空白を埋めようとするも。
「敵は一体になったが」
「やる事は変わらねぇし、……同じ手は食わねぇ!」
味方の攻撃に合わせ、だわがスキルを用いて突撃する。今度はケンも敵の前へと一足飛びに突っ込んだ。立ち上る毒気にだわは何とか耐えたが、ケンの身体に悪寒が走る。
「時間は掛けない方が良いな」
相手が立ち直る前に、だわの挑発が意識を固定した。その横面に、ケンの斬撃が食い込んで片方の頭を落とす。
「盤面の動きが早いね……!」
広間の入り口辺りに控えて攻撃に専念したジュストが一塊の敵を撃墜した。まだ残る蜥蜴蟲は住処である蝦蟇を守ろうと半数がだわとケンへ突進し再度吹き飛ばす。が、動ける蝦蟇が1体しかいない状況では2人がまた駆けよれば良いだけの話だ。
「案外、動きは鋭いね。でも、あまり頭は良くないのかな」
後衛へ向かった蜥蜴蟲の多くは少し前へ出ていた身軽なトゥーリに向かってあっさり身を躱された。彼女ほど身の軽くないヨルとアルマに向いた1匹づつは体当たりに成功したが、大勢にもはや影響はない。隔離されていた2匹の蝦蟇が光の柱から解放されるころには、それ以外の敵は掃討されていた。
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戦い終わり、剣を探す老人を冒険者達は他意なく助けていた。
「壊されれば崩落しかねないからな」
だわが危惧した崩落ならまだ良し。もし老人が辺り構わず破壊していけば、新たな辺獄への道が出来てしまったかもしれない。
「無事見つかるといいですね」
「視覚的に見えない場所に隠してる可能性は高いよね」
「確かにな。とするとあのあたりが怪しいかね」
その老人はフェミナに宥められつつ、ヨルの意見を耳に今はまともな手段で失せモノを探していた。手分けして探すことしばし、ジュストが見つけた裂け目の奥に押し込まれていたのを、アルマが透視で確認する。
「……うむ。手入れもせず放っておいた割に悪くはない。しばらく使うに問題は無さそうだ」
老人は鞘から抜いて刀身を改めている。ケンが見た所、確かに良い品ではある。大きな都市で『店で一番良い品を』と言った時に出てくる程度の品格はあった。
「どれ、では崩すか。若いの、よく見ておくとよい」
老人はゆるりと下段に構える。彼の言葉が自分に向けられたものとだわが理解する刹那、周囲の土壁がずるりとずれた。この場で、老人が振るう剣を見た事があったのはヨルとアルマ、マリイとトゥーリの4名。動きは、その時と似ている気もした。
(あれは殺界の様なもの、と思っていたのだけど)
殺界は自ら動かぬ受け身の構えと、周囲の一閃が対になった技だ。後者だけを分けて繰り出せるのか。もしくは同じ構えから全く別の技を繰り出せるという事か。剣闘士としてのヨルは、そのどちらが真であっても厄介なものと理解した。以前に見た事は無くとも、ウォーリアであるケンとだわは技の冴えだけで身震いする程だった。
「……剣も見つかったことだし、俺と手合わせしてくれよ」
武器は見た。後は老人の腕のほどを対手として見たいとケンは願う。しかし、老人は彼の言葉に不思議そうな顔をして首を振った。
「そういえば先日も似たような事を言う若者がいた。確かに武芸とは言うが、昨今の剣士は随分と変わったものよな」
「どういう事だ?」
相手が上手と見て、油断なくケンが足を摺る。一歩。半歩。しかし、老人は納めた剣をそのままに背を向けた。
「私は剣を以て仕える身故、無用の芸として抜くつもりはない。そして、君はまだ死ぬには先があろう?」
聞いていただわが固唾を飲む。先刻は見られているのが承知のうえで、技を披露していたというのに。発した言葉からすれば怒りを孕んでいそうなものだが、しかし周囲を満たした殺気はただ静かな物だった。
「ははは、帝国のジジイどもは本当に化け物揃いだな」
ケンが構えを解いた事で空気が弛緩する。じとりと背を湿らせる汗が、不快だった。
マスターコメント
ショートシナリオ普通 報酬:標準8 / 6〜8人
2022年02月27日 00時17分59秒 公開
相談掲示板
ウォーリア。だわと呼んでもらえれば。よろしく頼む。 依頼の目的は「魔獣の討伐」と「区域の封鎖」。 ブラン老人の目的は「剣の回収」と。 ……こちらから見た彼の立場(皇帝側?)を考えると、本当に剣を回収させて良いのだろうかと思わないでもないが。 ひとまず探すなら、どう探すか。 看破は持っていくつもりだ。あとは手元で音を立ててみて、超聴覚で金属反響を探すとかできるだろうか……。 幸運の星あたり使用できる者がいれば、積むと有用そうな気がする。 敵に関しては、カエルに丸呑みをされると厄介だろうから食われそうになっても何とかしたいな。舌が伸びている隙に、舌を狙って攻撃するとか。 カブトムシは多数ということだから範囲攻撃はあった方が良いか。とても臭い汁……普通にイヤだな……。
キャスターのジュストだ、よろしく頼む。 ああ、翁の姓と名前が被っているので混乱するようなら俺の方は姓で呼んで貰っても構わない。その場合はヴェルジーで。 >剣をどう探すか 暗いようだから光源は必要そうだね。 エンライトは持って行けるよ。 ……ただ虫が寄ってきそうなのが難点だけど。 一応「魔獣は大きな広間に溜まっており、実質戦闘は一回である」とあるからそこでエンカウントするまでは大丈夫だと信じたい。 「気を利かせた誰かがすぐ見つからないように片付けてくれたようです」 となると、あえて瓦礫の下の隙間とか壁の穴とかに突っ込んだりしている可能性を考えて探すべきなのかな。 >魔獣 蟲は……光に寄る習性があるならエンライトで誘き寄せ、接敵前に範囲魔法で片付けたいね。 少なくとも飛散した体液をかぶるような距離では倒したくない。 蛙は大分機動性が制限されているけど2回攻撃と毒がネックかな? でも防御や抵抗が高めだったり、BS解除が出来る人にとってはそこまで脅威じゃないかも。
ウォーリアーのケンだ よろしくな とりあえず、洞窟内ということもあるし暗視スキルが有ると楽かな 戦闘に関しては1回で終わるということは、蛙と虫を同時に対応する形になるんだろうな だったら、それぞれ対応する人間を分けてさっさとかたしちまうのが効率いいか? あと地味に厄介なのがこの蛙の周囲に踏み込むと毒の影響を受けるってことだな あと、ご老人は自分のことを隠さず話してくれるってんなら皇帝側の人間ってのはすぐわかりそうだな そこで協力断るとあとあと面倒なことにならないか不安だ あと、個人的にもその探してる剣というのも気になるしな
(ご親戚じゃなかった…) ヒーラーのアルマだよ、どーぞよろしくねー 暗いみたいだし暗視か光源になるものを持ってくようにするね 虫さんは単純に光に集まるだけの習性なら 閃光塗弾の内袋でも広間に投げ入れれば(効果B)そっちで釣れたりしないかなあと あとは一戦だけで済むみたいだし防御や回避抵抗上げにブルーフレアを使うようにするね 今回もヒーラーさん多数なので分担できればカエルさん閉じ込めで光縛封にするかも あとは毒を治すのに解呪とかも準備していくね 剣の回収はー…探すだけは探してあげないとおじいちゃんハッスルするかもだしねー… だいたいの形状を聞いて、埋もれてるかもなので透視も使って探してみようかなーと おじいちゃんは皇帝側の人間ってことは逆にいえば 今の皇帝がほーぎょしたら次の皇帝(皇子?)にも忠誠を誓ってくれるのかなあ…? 今度こそド直球で聞いたら首が飛びそう(物理)だけど
ヒーラーのヨル・スレイマン。宜しくね。 光源は了解。探すときに有用かもしれないし、ランタンくらいは持っていくよ。 閃光塗弾での釣り出しはとても良い案だと思うな。 >戦闘 数が多いカブトムシの攻撃に常時吹き飛ばしが付くの厄介そう⋯⋯。 回復の射程取りとかめちゃくちゃにされたら嫌だな。数も多いから集中狙いされるのも厳しいね。 虫とカエルは移動力差を利用して引き離せると良さそうだ。もう出ている案通り、光で誘き寄せられるなら、合わせてカエルを足止めしたりして、その間に範囲攻撃でまとめられると良さそうだね。 俺も光縛封は持っていこう。 あとは恐らく、回復とBS解除をメインに持っていくかな。 >探し物 話に聞く通りならどこかに隠されてる可能性が高そうだね。 汎用スキルはある程度バラけるように何か持っていく。⋯⋯隠し場所が、戦闘中に煽りを喰らって壊れるようなところでなければ良いんだけどね。
>戦闘 蟲と蛙が引き離せるなら引き離してしまった方がやり易いよね。 対応を分けるなら俺は蟲の方を担当しようかな。 数が多いようだし範囲攻撃で纏めて攻撃するよ。 >探し物 確かにあまり派手に周囲を壊したりすると埋もれてしまう可能性があるか……ちょっと気を付けないとね。 暗視と超視覚なら持っていけるよ。 透視もあるけどアルマ嬢が持って行ってくれるなら外しておこう。 看破や幸運などは持ってないので持っている人にお任せしたい。
遅くなってしまい申し訳ありません。 ヒーラーのフェミナ・ノ・リビディーネと申します。 この度はよろしくお願いいたしますね 私は、戦うことは苦手ですがその分回復に重点を置いておりますので、多少のダメージなど気にせず戦っていただければと思います。 場所が場所だけに光源や暗視はたしかに必要ですね 私も何かしら用意しておこうと思います
すみません遅くなりました! シューターのマリイと申します。宜しくお願い致します。 そうですね。探し物に関しては中々複雑な気持ちではありますが……協力しないのもまた大変そうですし探しますか。 探波と捜波を持っていこうと思いますので、索敵や地形把握はできそうです。隠された空間があれば透視持ちの方にお伝えしますね。 他のスキルはちょっと悩み中ですね。とりあえず暗視は持っていこうと思います。 戦闘の流れも了解です!私も虫を優先に蹴散らしつつ、蛙が追い付いたらそちらの対応に回ろうかなと思います。
早いもので、明日の朝出発か。 俺は蛙の足止めをメインに動こうと思う。 毒は恐らくスリップだと思うから、付与強度が上がってきたら解除を頼む。こちらも抵抗は上げて挑む。 光縛封も足止めには有効だと思うが、蛙の体格がデカいから3体全て1hexに収まるかどうかは分からないな……。なるべく纏まるように誘導したいが。 灯りはランタンを持っていくつもりだ。
色々考えたが、蛙の方に行くなら閃光塗弾より強い灯りを出すべきではないかもしれないな。 ランタンはやめて暗視にしておく。
もうすぐ出発になったねー いちおう書いた通り汎用は暗視と透視で準備していくね (探す範囲が広そうだし多少被ってもだいじょうぶな気もするー…? 光縛封はカエルさん一匹だけでも閉じ込めて分断できたらいいなーと あとは閃光塗弾の他にも甘い物とかお肉とかどれかで釣れますよーにで いろいろ投げ込んでみる感じでぷれいんぐ作ってるよ