We will be alcohol!!
革酎
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シナリオID:1472
オープニング
リーンエス王国カペル侯爵領内の小さな町シャラエスタは、街路樹や近郊の山々に数多くのカエデが見られることで知られている。
秋が深まるこの時期には、色づいたカエデをひと目見ようと訪れる旅行客も少なくない。
このカエデの豊かな色合いにあやかろうと、シャラエスタでは毎年恒例のカエデ祭りを今年も開催するということで、実行委員会が立ち上げられた。
例年ならばカエデ祭りは収穫祭として執り行われる。美味い料理を提供する数多くの屋台が街路や公園、広場などにずらりと並び、コンサートや芝居の舞台も数カ所に亘って設置されるのだ。
だが今年は、少しばかり毛色が異なる様だ。
カペル侯爵領の事実上の最高権力者イザベラ・カペルが、シャラエスタのカエデ祭りに新たな趣向を取り入れようと提唱したのである。
その内容は、白米酒vsワイン。
夏の終わりに近い日に開催されたクランペラーの向日葵祭で、イザベラは白米酒の魅力を多くの祭客に対して存分にアピールした。事実、シャルガネを原産とする白米酒の美味さは一気に領内へと広がりを見せている。
だがカペル侯爵領の名産品は飽くまでもワインだ。魅力的な白米酒が領内各地で好評を博すのは結構な話ではあったが、ワイン醸造を駆逐してしまう訳にはいかない。
そこでイザベラは新興の白米酒と老舗のワインを両方とも盛り上げる為に、敢えて対決スタイルでカエデ祭りに諸々の趣向を取り入れることにしたのだ。
カエデ祭り実行委員会立ち上げの初日、イザベラはカペル侯爵家に仕えるふたりの実力者を伴ってシャラエスタを訪れた。
ひとりはジェレムス・ローギリアン。イケメン中年のカペル侯爵領騎士団長だ。戦闘能力と集団統率力はピカ一だが、やや子供っぽいところがある。そのギャップからか、老若問わず女性ファンが多い。
そしてもうひとりは艶やかな黒髪と、濡れた様に輝く黒曜の瞳が特徴的な美貌のエルフ、アーカネラ・ユルヴェウス。彼女はカペル侯爵家お抱えの広報兼諜報機関『青薔薇』を束ね、マイスターの称号を持つ最高クラスの芸術家であった。
今回イザベラがジェレムスとアーカネラを連れて来たのには理由がある。ジェレムスは白米酒派、そしてアーカネラはワイン派。つまりカエデ祭りで白米酒vsワインの構図を盛り上げるのに、これ以上の適材は居ないということでふたりをわざわざ領都から引っ張り出してきた訳であった。
「つまり、アレですか。ここでまた騎士団と青薔薇で寸劇をやろうって訳ですな」
穏やかな陽射しの中、シャラエスタの色づく街路樹を左右に眺めながらジェレムスが苦笑を浮かべた。
一方のアーカネラは受けて立つわよといわんばかりに、不敵な笑みを返す。
「騎士団が白米酒の応援団で、青薔薇がワイン派の切り込み隊長って訳ね。面白そうじゃない」
基本的にカペル侯爵領の民はお祭り好きだ。
ワイン醸造所と白米酒商人が互いの商品宣伝合戦を囃し立てたり、コンサートや料理コンクールで煽り合う形で切磋琢磨する姿を祭客に披露しようというのが趣旨であるらしい。
勿論、ワイン醸造所と白米酒商人を本当に対立させることが目的ではなく、お互いに酒類としての商品価値を認めさせ、理解を深めさせることが一番の命題だ。騎士団と青薔薇はその一役を担うべく、笑いを取り入れた演目で勝負スタイルの盛り上げ担当という立ち位置を全うすることになる。
リーンエス王国カペル侯爵領。
王都グランスパーダに程近く、王国内に於いては文化と芸術を発する拠点のひとつとして知られている。
またの名を花の領地。季節毎に領内の各地で様々な花が咲き誇り、類稀なる絢爛さは他家の追随を許さないともいわれていた。
その領都にはランドマーク的な存在ともいえる巨大な劇場が鎮座しており、この劇場周辺では各地から集められてきた芸能の達人や楽器職人達が数多く暮らしている。この劇場で演じられる舞台はただ単に芸術としてのパフォーマンスだけに留まらず、正確な情報であることがひとつの特色となっていた。
カペル侯爵家のお抱え芸人達は各地に出向いて情報を掻き集め、歌や劇といった形で王国民に分かり易く伝える情報伝達者としての役割を担っていたのである。
これはカペル侯爵家が始まりの百家に連なる家系であり、歴史的にも王党派に属していることと大いに関係がある。カペル侯爵家は芸術という形を取りながら、同時に王家の為の諜報活動や広報任務を請け負っており、存在そのものが王家にとっての情報戦略兵器とさえいえた。
そのカペル侯爵家に於ける当代事実上の最高権力者はイザベラ・カペル。
年齢不詳だが、成人済みの孫娘が冒険者として活躍しているというところから見ても、結構な年の筈だ。ところがその外観はとても老齢の婦人とは思えぬ程に若い。三十代半ばといい切っても十二分に通用する程の柔らかな肉感と滑らかな肌、そして流れる様な黄金の髪質に彩られ、まさにその存在自体が奇跡とも呼べる人物であった。
解説
マスターより
リプレイ
どこまでも広がる、透き通る様な青い空。
穏やかに降り注ぐ秋の陽射しの中、リーンエス王国カペル侯爵領内の小さな町シャラエスタの中央広場に設置された特設舞台上で、年若い町長が高らかにカエデ祭り開会を宣言した。
色づくカエデをそこかしこに眺めながら、数多くの屋台と出店が街路や公園等、ほぼ全ての街角に並ぶ。
町中の各所に設けられたステージではカペル侯爵領騎士団と、お抱えの広報兼諜報機関『青薔薇』がそれぞれ白米酒とワインを応援するお祭り対決のムードを盛り上げていた。
「話には聞いていたけど、本当にお祭り好きのひと達なのね……」
いつもの冒険者スタイルとは異なり、落ち着いた色合いの秋物の私服で足を運んでいたルベア・ベルニ。カペル侯爵領を訪れるのは今回が初めてだったが、この町の雰囲気は嫌いではない。
目の前では、早くも出来上がりつつあるエフィルミアが上機嫌で白米酒とワインの瓶を両手に携えて、やや千鳥足になりながら歩を進めている。
「エフィルミア様、空きっ腹で飲むと酔いが早く廻ってしまいます。さぁ、こちらのお魚料理を……」
横合いから、ガルシアが手近の屋台で購入した白身魚の串焼き料理を差し出した。エフィルミアは一方の酒瓶を小脇に抱えて、串焼き料理を受け取った。
「わぁ、美味しそうな匂い。早速頂きま~す……それにしても、お酒が無料だなんて、最高のイベントじゃないですか! これはもう、どんどん飲むしかありませんよっ」
心の底から嬉しそうに笑いながら、エフィルミアは串焼き料理の代わりだとばかりに、ワインの入った酒瓶を交換物としてガルシアに手渡した。
「ほらほらガルシアさんとルベアさんも飲んで飲んでー!」
この後、エフィルミアは騎士団と青薔薇主催のダンス漫才対決に飛び入りで参加するつもりなのだという。酔っぱらっても踊りは得意だと豪語するエフィルミアに、ガルシアとルベアは顔を見合わせるばかり。
「それにしても、ここがシルヴィア様の……来るのは確かに初めてですが、とても綺麗な町、素敵な町ですね……私もこういう町で、お父様と過ごしてみたかったな……」
少しだけ、湿っぽい感情が湧き起こったガルシア。だがそれもほんの一瞬のことで、すぐに明るい笑顔をルベアとエフィルミアへと向ける。
「ダンス漫才対決ね……どんなのをやるのかしら?」
少し興味が惹かれたルベア。エフィルミア曰く、『おとんの好きな酒の名前が分からない』というネタで踊りながらボケ合戦をするというものらしい。
少し心配になったルベアはエフィルミアの前で指を二本立ててみせた。
「ねぇ、大丈夫? これ何本に見えてる?」
「まだまだいけますよー! お酒はね、人間の煩悩をくすぐる心のお薬みたいなもんですから!」
話が噛み合っていない。ルベアもガルシアも、エフィルミアのこんな姿を見てしまった以上、おいそれと酔い潰れることは出来ないなと変なところで自らを戒めてしまった。
その時、ふたつの人影が通りの向こうから近づいて来る。エル=バ=ノイアンと海神・江流の両名だ。
「やぁ……もうすっかり出来上がってるね」
エフィルミアの赤ら顔に苦笑を向ける江流。あはははと乾いた笑いを返したガルシアだが、ルベアはノイアンが提げているお手製ランチバスケットに目ざとく気づいた。
「これか……今日はカエデ祭りに合わせて、秋限定の栗赤飯握りを作ってきた」
勿論、それだけではない。江流に持ってきて貰った白あんと山芋で、練り切りに挑戦してみたのだという。カエデの形に切り抜いたというから、相当手が込んでいる。
甘味は気温と湿度で調整の必要がある為、味見しながら作る必要があるという江流の説明に従いながら、じっくり仕上げたとの由。
「シャルガネでは甘味には抹茶が合うとか」
「まぁ今日は、甘酒だけどね」
白米酒を無料配布している屋台では、白く濁った甘酒も供されていた。ノイアンも江流も、皆で集まって乾杯するまでは甘酒で過ごす腹積もりらしい。
「ところで俺達を招待してくれたカペル侯爵家御令嬢は、今どこかな?」
「うらないのぉ、おみへのじゅんびにいっへるみたいれすよぉ」
江流に答えたエフィルミアの呂律が、少し怪しくなり始めていた。
●目一杯楽しもう
占いの館ミーティア出張鑑定屋台、と記された看板が広場近くの小屋の軒先に掲げられている。
カエデ祭りにスタッフとして参加していたシルヴィア・A・カペルは、占い師として同じくスタッフ参加するユズと肩を並べて、出来上がったばかりの出張鑑定屋台を満足げに眺めていた。
「よし、それじゃあ後は呼び込みだね。ひとりで大丈夫?」
「うん……大丈夫。ひとりで、頑張る……緊張、するけど……お酒の力、少し、借りようかな」
ユズの応えを受けて、シルヴィアはベルトに吊り下げていた白米酒の酒瓶を手に取り、その瓶口をユズに向けた。ユズは懐からマイカップを取り出し、芳醇な香り漂う透明な液体を一献注いで貰った。
すっきりした喉越しに続いて、僅かな高揚感。ふんわりほろ酔い気分だ。
実はユズ、白米酒が結構好きだった。
「じゃあ、私は皆の案内に戻るよ。後で乾杯の席を設けるから……と、その前に私も占って貰いに、覗きに来るつもりだけどね」
それだけいい残して、シルヴィアは出張鑑定小屋の前から辞していった。
ひとり残されたユズは、白米酒の力で少しばかり気分が解放的になり、呼び込みの口上も幾分滑らかに出て来る様になっていた。
「さぁ、いらっしゃいませ……当たるも八卦、当たらぬも八卦と申しますが、転ばぬ先の杖……ここでお目にかかりましたのもひとつのご縁……お試しに如何ですか? 皆様の楽しい思い出に、ささやかながら彩りを添えてみせましょう」
一方シルヴィアは、出張鑑定小屋近くのデザート出店前で呑気にワインとコンポートを楽しんでいたリゼット・ブランと合流した。
この日のリゼットはラベンダーの刺繍ブローチをアクセントに、いつもとは違うお出かけスタイルでカエデ祭りに臨んでいた。
「待たせたね。さぁ行こうか」
「今回もお誘い頂いて、ありがとうございます! ワインもお料理も、とっても美味しいです!」
満面の笑みを浮かべるリゼットに、シルヴィアも嬉しそうな笑顔で頷き返した。リゼットはシルヴィアを待っている間に飛び入り参加可能なコーラス舞台への出場エントリーを済ませていたらしい。
青薔薇主催ということで、そのコーラス舞台では青薔薇マイスターのアーカネラ・ユルヴェウスがリードヴォーカルを務めることになっていた。
「それは絶対に見てみたいな。皆も誘って合唱といこう」
「はい、是非!」
今回シルヴィアは白米酒応援、つまり騎士団側スタッフとして祭りに参加している。師匠アーカネラと期せずして対決する形になり、内心では幾らか動揺している部分もあるのだが、それ以上に祭りを楽しもうという気分の方が強かった。
この後、シルヴィアとリゼットはエフィルミア、ルベア、ガルシア、江流、ノイアンらと合流し、中央広場近くの宴会用テラス席へと足を運んだ。
そこにカペル侯爵家の事実上のトップであるイザベラ・カペル、カペル侯爵領騎士団長ジェレムス・ローギリアン、青薔薇マイスターのアーカネラの姿があった。
今回シルヴィアが招待した授恵者の中にはイザベラやジェレムスとは既に面識のある者も居たが、アーカネラとは全員が初対面である。艶のある流れる様な黒髪と黒水晶の如き瞳が白い肌によく映える美貌のエルフに、シルヴィアを除く授恵者達は感嘆の息を呑む思いだった。
そんなアーカネラと最初に打ち解けたのは、ノイアンとリゼットだった。
リゼットはワイン好きだから、アーカネラとも話が合うというのは誰でも理解出来る。が、ノイアンがアーカネラの美貌を前にしても精神的に落ち着いたまま、冷静に会話を進めることが出来たのは、シルヴィアにとっても非常に意外だった。
しかし傍らでシルヴィアやルベアが聞き耳を立てていると、特段に色気のある話が交わされた訳ではなく、諜報機関としての青薔薇に興味を抱いたノイアンが、騎士団との違いをあれやこれやと問いかけているだけであった。
これにはシルヴィアもルベアも苦笑を禁じ得なかった。
●宴会、悲喜こもごも
イザベラとジェレムスのテーブルでは江流とルベアが白米酒とシャルガネ風料理で相手を務め、アーカネラが座すテーブルではリゼットとガルシア、エフィルミアがワインと肉料理で会話を楽しんでいる。
そんな彼らを微笑ましく眺めていたシルヴィアだが、目の前のノイアンと視線がばったりぶつかった。この時不意に、向日葵祭りでのことが脳裏をよぎった。
「ところで向日葵祭りでは……お婆様が急にご免ね。私も驚いたんだ。お婆様は破天荒なひとで。 私も自由にさせて貰っていて……」
「いや、驚いたのは確かだが、あんたが謝ることじゃない……が、その、ああいわれて、あんたは嫌じゃなかったか?」
ノイアンに訊き返されたシルヴィアだが、嫌ではなかった、と素直に答えた。ノイアンも悪い気はしなかったとの由。
「君はどうだった? 君は見目も性格も悪くない。恋人のひとりやふたりは、居るんだろう?」
「褒めてくれるのは嬉しいが、恋人が居た様なことは無いな。それどころでは無かったから」
何故かシルヴィアは、安堵した。勿論顔には出したくなかったから、ワインを一気に飲み干して表情を誤魔化したのだが。
「それより、あんたの評判が心配だ。無作法者の傭兵あがりと必要以上に仲良くしていると、疵がつく」
すると今度は、シルヴィアが否定する番だった。
「疵なんかつかないよ」
仮に疵がついたところで気にもならない――それが、シルヴィアの偽らざる本音だった。
そんなふたりのやり取りを、江流が隣のテーブルで内心ややじれったく感じながら聞いていた。
(……こいつら、ここまでいい合ってるのに肝心なことはひと言もいわねぇんだな……)
江流もワインをぐいっとひと飲み。こちらは単に、心底呆れているだけだったが。
その江流に対しては、エフィルミアがワインと白米酒を交互に勧めてくる。ぐいぐいと、物凄い勢いで。
「さぁ、飲んで飲んでー。ルベアさんもコップが空いてますよー」
エフィルミアは気分がすっかり解放的になり、江流の膝の上に座り込んでしまっている。慌てたのは、何故か江流本人ではなく、ガルシアだった。
「エフィルミア様、お酒を飲んでいるからとはいえ、こういった場で異性とそ、その……スキンシップ、という訳ではありませんが、えっと……え、江流様とはその……」
そのまま、もごもごと口ごもってしまうガルシア。エフィルミアが酔い潰れてしまえば、どのみち彼女を介抱するのはガルシアになるのだろうが、この時ばかりは少し複雑な気分だった。
その時、不意にルベアが涙をぽろぽろと流し始めた。何事かと驚いた一同だが、どうも彼女はアルコールが一定量を超えると泣き上戸に変貌してしまうらしい。
「イザベラさんも、アーカネラさんも本当に綺麗で、羨ましい……」
どうやら、余りに美しい存在を前にして、自分自身の容姿に変な劣等感を抱いてしまった様だ。イザベラとアーカネラが口を揃えて、ルベアも十分に魅力的だと褒めてくれたが、アルコールの影響下にある今のルベアにはそれらの言葉はほとんど耳に入ってこない。
ここでひとつ空気を変えようと思い立った江流がエフィルミアを膝の上に乗せたまま、両手をぱんぱんと軽く打ち合わせた。
「ユズさん、占いとか出来るみたいだね。折角だし、皆で占って貰いに行くのはどうかな?」
江流の提案にエフィルミア、シルヴィア、ガルシアが乗ることになった。尤もガルシアは、エフィルミアの介抱要員として一緒についていくだけなのだが。
その間、テラス席にはノイアン、リゼット、ルベアの三人が残り、ワインと白米酒、美味い料理を引き続き楽しみながらイザベラ達と祭りの空気を味わうことになった。
特にリゼットは今度はジェレムスとの相席を望み、白米酒についてあれこれ聞き出す構えを見せていた。
●人生に乾杯
ユズの占いは、思っていた以上に本格的だった。
水晶を覗き込んだ占い客は、そこに映し出される未来をユズにいい当てて貰うという方式らしい。
「……水晶が、貴方の未来を映し出しています……えぇと、これ、いっちゃって良いのかな……うん、ずばり、いいます……」
巷で伝説の占い師と囁かれているミセス・ナロウウッドばりに怖い顔を占い客達に見せるユズ。どうやら江流もエフィルミアもシルヴィアも、占い用語でいうところの停滞に突入しているらしい。
三人共、取り敢えず気合入れて頑張れば何とかなるとの占い結果を得て、死にそうな顔になっていた。聞かなきゃ良かったと後悔しても、後の祭りだ。
しかしユズは逆に晴れやかな表情。ひと仕事終えた充実感が漂っている。
「ふぅ……お仕事、終わった。あ、乾杯……もうすぐ、だね」
満足げに大きく伸びをして上体を反らすユズ。
意外な客数に、若干頭がくらくらしそうにもなっていたが、何とか最後まで頑張り切ることが出来た。後は少しのおつまみを購入し、宴席の隅の方でひっそり過ごすだけだ。
ユズは自らが宴の輪に加わるよりも、傍らでひとびとの笑顔を眺めるのが好きなタイプだった。
対照的に、散々な結果で文字通り死相が浮かんでいる江流、シルヴィア、エフィルミアの三人は引きつった笑顔で、宴席に戻ろうかと乾いた笑いを漏らしていた。
一同がユズを加えてテラス席に再び姿を見せると、リゼットとアーカネラ、ジェレムスの三人はワインと白米酒の品評会の如き状態に突入していた。
テーブル上にはすっきりした味わいの白ワイン、濃厚なコクの赤ワイン、芳醇な香りの白米酒、味は酒に近いが決して酔うことが無い白米酒ノンアルコール版、更には甘酒、煮切り酒と兎に角、色々だ。
「カエデから取れるシロップって、ワインにも合うんですねぇ」
「おっと、白米酒とも相性はきっと悪くないぞ」
リゼットとジェレムスが変なチャレンジャー精神を発揮しているのを、アーカネラが呆れた様子で笑いながら眺めている。
ルベアも泣き上戸から回復し、ノイアンとのんびり肉料理を堪能していたが、全員が揃ったところで、改めて乾杯、となった。
「今日はお誘いに応じてくれて、本当にありがとう」
シルヴィアの挨拶で、全員が一斉にグラスやカップの中身を飲み干す。心の底から美味い、という声が口々に上がった。
この後はシルヴィアとアーカネラの舞台の他、リゼットが飛び入り参加するコーラス、エフィルミアのダンス漫才対決など、見所目白押しだ。
祭りはまだまだ、終わらない。
マスターコメント
ショートシナリオR普通 報酬:無し8 / 4〜8人
2021年10月18日 11時19分09秒 公開
相談掲示板
シルヴィアだ。皆、お祭りのお誘いに快諾してくれてありがとう。 魅力的な依頼にして下さった革酎さんにも心からの感謝を。 今回は思い切り楽しもう。 >お誘い 自由に楽しんでもらえればと思うけど、もし良かったら皆で乾杯しないかい? 祭りの最後に「どっちも美味しい!」という結論にする感じで。折角楓も綺麗だし、紅葉を観ながら宴会が出来れば。ワインがあるなら間違いなく葡萄ジュースもあるだろうし、お酒が飲めない人も大丈夫。宴会にはお婆様やジェレムス、アーカネラも呼びたいと思っているよ。 >行動予定 白米酒もワインも好きだよ。沢山飲むつもりだ← 「カエデ祭り実行委員の一員として当日スタッフ参加」で、アーカネラと何か演奏しようかな? 違う派閥にして交互に演奏するのも良いね。商品宣伝合戦に参加して飲み比べするのも良いし……まだまだ考え中だ。
えと、……ユズ。よろしく。 シルヴィアさんはお誘い、……ありがと。 >乾杯 大丈夫。最後は紅葉狩りで宴会、……盛り上がると、思う。 ボクは隅っこで少しずつ、飲むつもり。……大丈夫、ほろよい、長く楽しむ。酔い潰れない。 >行動予定 まだ考え中、だけど……これって、お店出す側も、大丈夫、なのかな。 出張占い屋とか、やってみたい気が、する。
ノイアンだ。誘ってくれてありがとう。またここで過ごせることを嬉しく思う。 …私事になるんだが、背後が今日ワクチン接種で。まだ摂取前だからひとまず挨拶だけでも… 副反応が強く出た場合は反応が鈍くなってしまうと思うんだが、折角だししっかり楽しみたいところだ。 >乾杯 かまわない。せっかくだから弁当を作っていこう。
ユズ、宴会の快諾ありがとう。 長く楽しむ酔い方……流石ユズは大人だね。私も見習って酔いつぶれないようにしないと。 お祭りの最後なら夕暮れや夜の紅葉も眺められるかな。今から楽しみだ。 スタッフとして参加することも出来るから、きっと出張占い店もOKだと思う。 お祭りで占って貰えるなんて素敵な思い出になるよ。占いなら担当(白米酒派かワイン派か)を決めずに中立派で行けそうだ。
>誤字ってワクチン食ってる<
投稿時間が丁度被った……!( ノイアンも宴会に参加してくれて感謝だ。君は料理上手だからお弁当も楽しみだよ。 背後さんのご事情についても了解。どうか無理せずに。
ルベアよ、宜しく。シルヴィアさんはお誘いありがとう。 >乾杯 勿論OKよ。 >行動予定 まだちょっと考え中。 お酒は好きだけど大量に飲めるほど強いわけじゃないから、祭客なら、白米酒もワインも酩酊しない程度に楽しみながら見て回る……かな。
ご挨拶が遅れました! シルヴィアさんお誘いありがとうございました リゼット・ブランです >乾杯 是非に参加せてくださいっ 美味しいワインの元になる葡萄果汁は絶対美味しいですよね は、白米酒のノンアルコールバージョンって何でしょう…? 色々楽しそうで迷ってしまいますが 屋台も見て回りたいなぁっておもってます。
俺もワクチンやってきました(挨拶) 今回はお誘いどーも。 見知った顔と再会できて、しかも、仕事?は祭りへの参加と飲み食いと。まるで接待受けてるみたいだね。役得役得。 乾杯への参加は断る理由もなく。 個人はどうしようかってとこだけど、ノイアンをつついてみたいなぁ。とか思いつつ、この短時間で自前で白米種の醸造まで漕ぎつけた手腕を尋ねてみたいかな。 白米酒のノンアル…甘酒とかになるのかな?
シルヴィアさんお誘いありがとうございます! そこにただで飲めるお酒があるのなら…! 飲めるだけ飲むのが礼儀というものでしょう!いっぱい飲みたい! そんなエフィルミアです!よろしくお願いしますっ。 私はお酒は好きですけど、すぐ酔っぱらうので絡みに行くと思いますが エルさんが何とかしてくれるって信じてますから…!(ぐっ) なので心置きなく飲みまくります!! 今まで同じ依頼に入っても中々絡めなかった、ルベアさんやユズさんやリゼットさんにも 迷惑でなければ酔っ払いが絡みに行きたいところです…! 乾杯についても勿論オッケーですよ! そのころにはべろんべろんだと思いますが頑張りますっ。
良かった。じゃあ、出張占い屋台、……開店する、ね。 絡み、歓迎。……お仕事の時以外は、距離が近いと、隠れちゃうかも、だけど。 占って欲しいって人がもしいたら、お店、是非来て。歓迎、する。 白米酒のノンアルコールは、甘酒と……煮切り酒、というものもある、みたい。
ルベアもリゼットも、江流もエフィルミアも宴会にOKしてくれてありがとう。皆で乾杯出来るのが嬉しいよ。私ももし迷惑でなければ皆に絡みに行かせて貰いたいな。 ふふ、葡萄果汁は故郷贔屓を抜いても間違いなく美味しいと思うよ。どうか期待していて欲しい。白米酒のノンアルは……甘酒と煮切り酒というものがあるんだね。それも是非飲んでみたいものだ。 OPで「ワイン醸造所と白米酒商人」となっているし、白米酒自体はシャルガネから持ってきているのかもしれないね。 演奏・歌唱合戦になった場合、やはり青薔薇が強そうだ。ここは騎士団に加勢すべきか……楽しんで盛り上げていきたいな。 (誤字で一回書き直したよ。ごめんね)
っと、先にタグだけ…! ―――― 【宴】 祭りの最後NPC三人も誘って乾杯 楓を見ながら宴会を楽しむ ―――― 多少言葉を弄るかもしれないけど内容は変えないつもりだ。参加してくれる人はタグを使って貰えると嬉しい。よろしく頼むよ。
遅くなりました ガルシアです …おさけのめるときいて( きょうは、きょうこそは、いっぱいのんでいっぱいおしゃべりしたいです(←いつも話半ばで潰れちゃう
待たせた。背後が復活したので… タグも了解だ。個人行動は…騎士団に稽古をつけてもらえるなら希望したいが、祭りの趣旨とは少し異なるからな。それは別の機会を待つとしよう。つついてみたいとも言われているし( 江流には一度和菓子について聞いてみたかったんだ…(にじりにじり
>白米酒 そうか、商人であって職人ではないから輸入なのかな ちょっとそこは修正しておこうっと。 >ノイアン つつくなら、シルヴィと答え合わせする前かなと勝手に思っている。 和菓子?勉強しといたほうがいい? 事前に話をもらえてる前提なら、お土産に何か繕っておこうか? >ユズさん あ、よかったら俺、占ってもらおうかな。 お店に行けばいいんだね。学業と異性運あたりでひとつふたつ(
和菓子……季節によっても違うんだよね。私も話を聞かせて貰いたいな。 >ノイアン 騎士団と青薔薇が寸劇をするみたいだから、騎士団側で手伝えば武器の扱い方(演武とか)は教えて貰えるんじゃないかな?勿論趣旨とは違うから簡単にはなると思うけど……もしノイアンが騎士団側で寸劇に参加してくれるなら、私は青薔薇側で参加するよ。 >ユズ 字数がきつくて「ユズに占って欲しくて出張占い店へ」としか書けていないんだけど、お店には行かせて貰うね……!
っとと、前半の文章が消えていた( ガルシア、お誘いにOKしてくれてありがとう。 ふふ、君はまだお酒に慣れていないしほどほどにね。料理を食べつつ、楓を眺めつつ……当日は楽しもう。改めてよろしく頼むよ。
タグ、把握した。書いておいた。 あと、海神さんとシルヴィアさんは、出張鑑定、おいでませ。 ……もう、プレイング、提出済み。 口上、長々書いて、結果は、MS一任とした、から……どんな風になるかは、リプレイでの、お楽しみ。
あまり顔を出せなくてごめんなさい タグは承知しましたっ お酒は飲んだ事ないですけど、雰囲気で気持ち良くなったら 歌合戦のコーラスに参加してみたり…? あ、絡み大歓迎ですノシ 当日は宜しくお願いします!
早々に寝落ちていた こちらも細部を調整して… 当日はよろしく頼む。
ユズの占いも、リゼットとの合唱も楽しみだ。演奏合戦では騎士団に助太刀…即ち白米酒派の予定だけど、合唱は騎士団や青薔薇問わず歌えたら良いな。 絡みは勿論大歓迎。当日はよろしくね。