【呪輪】エルフと故郷の森の隣人
空色みなも
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シナリオID:1394
オープニング
「あたしの故郷のことで、あんたたちに手伝って欲しいことがあるんだ」
依頼書が張り出された掲示板を背に、シリス・アローゼアが訴える。
シリスはエラトゥーン都市同盟にあるエルタ・リコという町で冒険者の宿、女神の賽子亭を切り盛りする女将。
どうやら、今も冒険者たちに依頼を持ちかけているところのようだ。
それも、シリスの生まれ故郷に関わることで。
シリスをよく観察すれば、桃色の髪から特徴的な耳が覗いているのが分かる。
サイコロの耳飾りが揺れるその耳は、長く尖っていた。
そう、シリスはエルフであり、故郷というのはエルフの多く暮らすフィルエス大森林に他ならなかった。
「フィルエス大森林で木々が枯れる事件に伴って、植物型の怪しい魔獣がはびこっているんだけど……」
シリスの言うように、フィルエス大森林では南東部を中心に、木々が枯死するという現象が広がっている。
先んじて行われた冒険者たちによる調査によって、そうした森には植物型の魔獣が数多く発見されたのだ。
「見つかった魔獣については退治されてるんだけど、なにせ相手は魔獣とはいえ植物だ。また生えてこないとも限らない」
シリスによると、冒険者からの提案もあり、魔獣を見かけた近辺に残されているであろう種などを処理しようという話になったらしい。
「火で一帯の地面を焼くことができたら手っ取り早くはあるんだけど……」
そこまで口にしたところで、シリスは少々、言い淀む。
種の処理が必要な対象は枯れた森とはいえ、周囲は元気な森やエルフの里に囲まれている。
飛び火しないように気を付けることはできるだろうが、万が一ということも考えられる。
となれば、どうしても森の中で火を扱うのには慎重にならざるを得なかった。
「そこで、なんだけど。火を放つ代わりに、魔法で地面を吹き飛ばして地中の種を破壊したらどうか、っていう話になったんだよ」
シリスは説明する。
魔法であれば、たとえ炎による破壊を引き起こしたとしても、すぐに消えてしまうので燃え広がる心配がない。
広範囲を吹き飛ばす魔法をあちこちに放ち、地道に種を処理しようという話のようだ。
「ん? 誰がその役をやるのかって? それが、あたしなのさ」
そういえば、シリスは魔法が使える授恵者でもあった――と冒険者たちは思い出したのであった。
●
シリスと冒険者たちの前に、緑を失った森が広がっていた。
故郷であるスピネルの里付近で種の処理に従事するシリスに、冒険者たちは護衛として雇われたのだ。
なお、女神の賽子亭を留守にする間、シリスは宿の管理にも冒険者ギルドに応援を頼んでいる。
「話には聞いていたけど、実際に目にしてみると心に来るものがあるね……」
シリスはしばらく寂しげな目で死に絶えた木々を見つめていたが、やがて頭を振って気分を切り替えた。
遠くの地面に向かって突き付けた杖から、炎弾を飛ばすシリス。
炎は地面に積もった土を爆風でめくれあがらせ、宙を舞う間に灰へと変える。
「ふぅ、今日はこのくらいかね。一通りの作業が終わるまで、しばらくは里に滞在することになるけど」
使いこなせるだけの魔法をほぼ使い切ったシリスが額の汗を拭っていると。
「だ、誰か!」
銀髪を持つエルフの男が一人、大声をあげながら駆け寄ってくるのが見えた。
「そんなに慌てて、いったいどうしたんだい」
「私はアダマースの里の者なんですが……里が、妙な樹の魔獣に襲われて」
シリスが尋ねかけると、肩で息をするエルフが自らの遭遇した出来事を答えた。
返ってきた答えに、息を呑むシリス。
同じだ――これまでスピネルの里に近づいていた植物の魔獣と。
「あんたたち、悪いけどこの場で追加の依頼をしていいかい?」
シリスの言わんとしていることを、冒険者たちはすぐに理解する。
アダマースの里を、助けようというのだ。
●
「スピネルの里があっちにあるから、一旦そっちに避難するんだよ!」
アダマースの里に辿り着いてみると、里は混乱に包まれていた。
逃げ惑う人々を、シリスがうまく避難できるように誘導していく。
「先ほどから確認しているのですが、カルボン夫妻とその子をまだ見ません……!」
最初に助けを求めた銀髪のエルフは避難完了した里の者を確認していたようだ。
その言葉が意味するのは、まだ里の中に逃げ遅れたエルフの家族が存在する、ということ。
「ここは……あんたたち、頼んだよ!」
シリスに住人救出を頼まれた冒険者たちは、里の中央に向かって駆ける。
冒険者たちの向かう先には、立派な樹木のような形をした植物型の魔獣と。
その花に群がるように、虫型魔獣の群れがいた――。
解説
マスターより
リプレイ
「狙いすましたように村を襲うような気配があるね。誰か手引きでもしてるのかね」
樹木型の魔獣が枯れた森を出て里まで襲うようになった動きに、エリザ・A・ミシャールは警戒を見せていた。
「俺はまず逃げ遅れた住人の保護を行おう」
「アタシも捜索にあたるよ。カルボン夫妻の家はどういったあたりにあるんだい?」
セリオス・オーガストが住人退避の役割に立候補すると、エリザも同じく名乗り出て、銀髪エルフに逃げ遅れた夫妻の住居を確認する。
「あたしは全体の避難誘導をしてるから……そっちのことは頼んだよ!」
魔法をほぼ使い切った状態では戦力にはなるまいと、シリス・アローゼアは戦場からやや離れたところで誘導にあたるようだった。
護衛にはマタリキー・T・ヒーローもついている。
シリスのことは任せてもよかろうと、魔獣が暴れるアダマースの里へと冒険者たちは駆けだした。
●
「あの時に見た大樹モドキ……ここまで成長するものだとはな。どこまで行くかは興味深いが、それでエルフの営みが滅ぶのは本末転倒」
ナタリア・フィッツジェラルドが樹木の魔獣がつけたつぼみを見上げながら、半ば感心したような息を吐く。
魔獣の成長に学術的な興味もなくはないが、しかし冒険者としての本分を忘れたわけではない。
樹木の魔獣がいよいよ近くなると、ナタリアは杖を構えて臨戦態勢に入る。
「アルベルト殿、前衛をお願いします」
「ああ、任せておけ!」
ドローミが短い発声とともにエーテルを解き放ち、自らを含めた三人の身体能力を引き上げた。
アルベルト=V=シュタールシュヴェーアトは身体の奥底から力が湧き上がってくるのを感じながら、ケアイデに向かって突き進む。
「矢を炸裂させるなら、接敵するまでの今のうちですね」
ドローミは誤射しないよう住居の存在に注意を払いつつ、樹木型魔獣へ向けて矢を放つ。
矢は樹木型魔獣に着弾するや否や、爆発的に光の破片を飛び散らせ、その樹皮に無数の傷を刻んだ。
「花部分はけっこう頑丈な印象がありますね。面倒なことをされる前に落とせればいいのですが」
樹木型魔獣の全身を巻き込んで攻撃した印象から、自身の分析を語るドローミ。
「しかし、虫もここまで集まれば、まるで黒雲に空が覆われているようだね」
おびただしい量の――数えるのもうんざりするので、数より量で表したくなる――虫に対し、ナタリアは俯瞰するような視点を得て分布を見極める。
「これで一網打尽といこうか」
ナタリアが漸進しながら杖を掲げると、無数の小さな光球が虫の群れに襲い掛かる。
その様はまるで光の雨が黒雲を突き破って地上に降り注いでいるようで。
大量の虫が光に飲み込まれた後には、群れにぽっかりと大きな穴が開いていた。
「残った虫がこっちに来るようだね」
「半分ほどがセリオス殿やエリザ殿の側へ向かおうとしているようですが……信じてお任せするしかないですね」
樹木型魔獣に群がっていた虫の群れは、ナタリアたちを敵と認識したようで、けたたましい羽音とともに移動を開始した。
その一方で、逃げ遅れた住人の捜索にあたっている二人も気づかれたようで、ドローミの見上げる先で、黒い塊が二人のもとへと漂っていく。
「これくらい、突っ切ってやる!」
アルベルトは全体重を乗せて突進することで、襲い来る虫の群れをすれ違うようにして突破した。
「気を付けてください、つぼみが開くようです」
ドローミの注意喚起があって間も置かず、樹木型魔獣の頂点に鎮座したつぼみが花開く。
痺れるような香り――というより、吸い込んだ者を本当に痺れさせる匂いが戦場に満ちた。
芳香の強さは非常に強烈で、痺れを抑え込むことができたのは抵抗力に優れたナタリアくらいのものであった。
「……来るようだよ!」
樹木型魔獣が持つ地下茎のうねりを、ナタリアが感じ取って警告を発する。
「舐めるな!」
しかしアルベルトの城塞のように堅牢な守りは、地下茎がのたうち回った程度で崩せるものではなかった。
「くっ、流石に一筋縄ではいかないか」
とはいえ、これは巨大な魔獣による一撃であり、同時に巻き込まれたナタリアにとっては痛手になる。
「やれやれ、癒し手にとって忙しい戦場になりそうだ」
花の香りによる痺れ、暴れる樹木型魔獣の地下茎、押し寄せる虫の群れ――対処すべき事柄の多さに、ナタリアは思わず嘆息せずにはいられなかった。
●
「ふむ。住居の表面温度もかすかな差があるような、ないような……なかなか難しいな」
激しい戦闘が繰り広げられる戦場のもう一方で、セリオスは温度を可視化することで、人の隠れた住居を探り当てようとしていた。
「一度、アタシが耳を澄ませてみようか」
同様に捜索を行うエリザが、神経を研ぎ澄ませて聴覚に意識を集中する。
すると、遠くで響く激しい戦闘音に紛れて、子供の泣き声のような音を耳が拾った。
「……あっちだ!」
エリザは音のした方向へ、素早く、しかし慎重に足を運ぶ。
樹木型魔獣に地面の振動で感知される可能性を考慮していたからだ。
「このあたりのはずなんだけど」
エリザは仕上げに、住居の壁を透かし見て内部を確認しつつ、探知用のエーテルを付近に走らせる。
すると、ついに住居の中で身を寄せ合うエルフの家族を発見することができた。
「カルボン夫妻だな?」
「もう心配ないよ、アタシたちが助けに来たからね」
セリオスとエリザが外からそっと声をかけると、中で夫妻はホッと息を吐いているようだった。
「まだ外には出ないほうがいい。虫の駆除が終わるまではな」
「扉を閉めて、動かなければ大丈夫。羽虫は全部アタシたちが落としてやるさ」
虫の大群が迫りつつあるのをセリオスは察知しており、夫妻に中で隠れているように言い含める。
そしてエリザは虫の迎撃にあたるため、住居の屋根上に立った。
「しかしやっかいな匂いだね……腕も脚も痺れてくる」
「多少、腕が痺れたからといって弓の狙いを甘くするつもりもないがな」
樹木型魔獣が花開いたことにより放った芳香は、エリザとセリオスのもとへも届いていた。
しかし、セリオスは腕の痺れをものともせず弓を引く。
セリオスの弓から放たれた矢は、迫りくる虫の群れの中で弾け、群れの前半分をそっくり消し飛ばしてしまった。
「やるね。セリオスも来てくれていてよかったよ」
それを見て感嘆の声を漏らしたエリザは、腕の痺れを気合いで振り払い、魔弓を手にする。
魔弓から飛翔した魔力の矢が、虫の群れに吸い込まれる。
矢がやはり虫の群れを巻き込んで爆散すると、エリザたちに向かう虫は残りわずかとなっていた。
●
「弓を射るには腕の痺れが邪魔ですね」
ドローミが自らの腕に手をあてると、柔らかい光が腕を包み込む。
光はドローミの持つ抵抗力を高め、花の匂いによる痺れを腕から取り除いてしまった。
「シュタールシュヴェーアトは大丈夫か?」
「腕の痺れは収まったが……脚がどうにも言うことを聞かないな」
ナタリアの問いかけに、アルベルトが苦笑まじりに答えを返す。
「念のため、その痺れも取り除いておこう」
ナタリアが念ずることで、アルベルトの体内エーテルが活性化され、脚の痺れは取り除かれた。
「よし、これで万全だ! 樹のバケモノめ! 貴様を倒してアダマースの里を護る!」
樹木型魔獣の根元に飛び込み、得物の大太刀を大きく振りかぶるアルベルト。
そこから振り抜かれた大太刀の鋭さは、例えるならば稲妻。
大太刀の刀身が閃いたかと思った刹那、樹木型魔獣の幹に深々と傷が刻まれる。
「ぐ……たかが羽虫と侮れないな、これは」
一方で、ナタリアは虫の群れによる殺到を受けていた。
もとが虫とはいえ、相手は魔獣。
それが群れ成せば、大きな脅威となっていた。
「こちらは鬱陶しい程度で済んでいますが……ナタリア殿は先程、羽虫を攻撃したので敵意を向けられたのかもしれませんね」
ドローミにも虫の群れは向かっていたが、こちらは群れの規模が小さいため、被害は比較的軽微で済んでいる。
「そろそろ受けた傷も馬鹿にならないかっ……」
「くそっ、足下でバタバタと邪魔くさいぜ」
そして再び樹木型魔獣の地下茎が荒れ狂い、ナタリアとアルベルトに襲い掛かる。
冒険者たちは樹木型魔獣を追い詰めつつも、同時に手痛い反撃を食らっていた。
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「よし、これで虫はあらかた掃除できたぞ」
わずかに残された虫の群れを、セリオスが矢で散らした。
「今のうちにシリスのところまで夫妻を連れて行こうか。そうすれば、アタシたちもあっちに加勢できる」
近辺の空が綺麗になったのを見たエリザは、住居内で閉じこもっていたエルフの家族を外に連れ出す。
「待ってておくれよ、きっと駆けつけるからね」
エリザはエルフ家族を引き連れ、シリスのもとへ馳せたのだった。
●
「この傷は塞がないとまずいね……」
思いの他、深い傷を受ける形となってしまったナタリアは、魔法で自らを治療する。
しかし治療をする間にも虫がたかって傷をつけてくるため、どうにも鼬ごっこの様相を呈してきた。
「これで少しでも攻撃の苛烈さが鈍ればいいのですが」
そう言ってドローミが射た矢には、射抜いた相手を侵蝕するエーテルが仕込まれていた。
矢は狙い通り樹木型魔獣の根本に突き刺さると、エーテルにより樹木型魔獣の攻撃精度を鈍らせた。
「すまない、おかげで助かった」
身体能力が引き上げられていたこともあり、ナタリアは地下茎による攻撃を回避。
「こっちにも虫が寄ってきやがったか……!」
そして地下茎の突きを固い守りで耐えたアルベルトのもとへ、花の匂いに引き寄せられた新たな虫の群れが到着していた。
「それなら、まとめて吹き飛ばしてやるぜ!」
アルベルトの振り上げた大太刀の刃先に、巨大な光の塊が宿る。
光塊を叩きつけられた樹木型魔獣を中心に激しい閃光が迸り、それに巻き込まれた虫の群れは一瞬で消滅したのだった。
●
「カルボンさん!」
「君が助けを呼んでくれたんだな……ありがとう」
里の外では、冒険者たちに助けを求めた銀髪のエルフが、カルボン夫妻と無事を喜びあっていた。
「改めて、冒険者の皆さんも助けに来てくださってありがとうございます」
「まだ魔獣の討伐が仕事として残ってるからね。でも、どういたしまして」
子供を抱いたカルボン夫妻の夫人が送った礼に、エリザが応える。
「まだ戦いは続いてるんだね? せわしなくて悪いんだけど、夫妻はあたしに任せて、行ってあげな!」
「無論、そのつもりだ」
シリスに背中を押され、セリオスは戦場となっている里の中心へと引き返す。
一刻も早く、アダマースの里を魔獣の脅威から解放するために。
●
「このままじゃ埒が明かない、虫の数を減らそうか」
ナタリアは治療が追い付かない状況を脱するため、無数の光球を虫の群れに浴びせていた。
これにより、虫を原因とした負傷を気にする必要はほぼなくなる。
「ここまでくれば、あとは樹をどうにかするのみでしょう」
ドローミはできるだけ火力を稼ぐべく、弓を強く引いて樹木型魔獣へ射かけている。
「飛んで火にいる夏の虫、とはこのことだな!」
花の匂いに引き寄せられて続々と到着する新たな虫の群れは、ことごとくアルベルトのもとへ向かっていた。
アルベルトは光塊をまとわせた大太刀で、樹木型魔獣ごと虫の群れを飲み込んで消し去っていく。
相変わらず地下茎による熾烈な攻撃は続いているものの、頑丈なアルベルトはもちろん、どうにかナタリアも耐えていたのだった。
●
「待たせたな」
「セリオス殿。その様子でしたら夫妻の避難は無事に終わったようですね」
駆けつけるセリオスの姿を認めたことにより、ドローミが安堵の息を吐く。
「ああ、後は里に押し入った無粋な輩を排除するだけだ」
セリオスの構えた弓が強い輝きを帯びていく。
光が溜まり切ったことにより真っ白に煌めく弓から、爆発的な速度で矢が射出され。
矢は樹木型魔獣の花の付け根を突き破って、空へと抜けた。
支えを失った花が、ゴロリと地面に落ちる。
「しかし、こうもぎりぎりまで追い込まれるとはね」
朦朧とした意識をはっきりさせるため、ナタリアは改めて自身の傷を癒していた。
「あともう少しの辛抱のはずですよ」
ドローミは樹木型魔獣へ矢を射かける手を休めない。
「アタシのことも忘れてもらっちゃ困るよ!」
そこへ駆けつけたエリザの放った矢も樹木型魔獣へ襲い掛かる。
それも、矢継ぎ早に二本。
本職の射手がなせる早業だ。
「さあて、こいつはこれで打ち止め。次で決めないとな」
やはり大太刀の光塊で虫の群れを処理したアルベルト。
暴れる地下茎に打たれながらも、アルベルトは虎視眈々と樹木型魔獣を切り倒す機を窺っていた。
●
「もう幹もボロボロのようだな。削っていけば、直に自重に耐えかねて折れるだろう」
セリオスの弓に再度、光が宿った。
先程よりも強烈ではないとはいえ、十分に眩い弓が、目を見張る速さで矢を樹木型魔獣へ送り出す。
今度の矢は樹木型魔獣の幹を削り取り、残り僅かになった幹は目に見えてぐらついた。
「ここまでくれば、傷を治しているより押し切ったほうが早いだろうね」
それを見たナタリアも、魔法で樹木型魔獣の攻撃に参戦し。
「ええ、僕たちの勝利は近いでしょう」
ドローミが強く放った矢も樹木型魔獣の幹を穿つ。
「アンタもエルフの里を襲ったりしたのが間違いだったね」
エリザが魔弓で放った魔力矢が樹木型魔獣の傷を広げれば――。
「これでトドメだ!」
アルベルトが大太刀を鋭く振るい、樹木型魔獣の幹は上下に分かたれた。
樹木型魔獣の上部はそれでグラリ、と傾き。
轟音を響かせて大地に横たわったのだった。
●
「あんたたち、予定外の依頼にも関わらず、最高の仕事をしてくれてありがとうね。危険手当の他にも、報酬は弾まないとね」
最後に虫の群れの殲滅を済ませた冒険者たちは、シリスと合流して感謝を受けていた。
「依頼として受けた以上、冒険者としての仕事を果たしたまでだ」
セリオスの態度はいつものようにぶっきらぼうだったが、言葉の裏には冒険者としての実直さが滲んでいた。
「あなたが私たちを見つけて下さったとき、本当に安心しました。ほら、この子もこんなに喜んで」
「ま、アタシにかかれば、これくらいのことはね」
カルボン夫人の腕に抱えられた子供を見て、エリザは目を細めている。
「どうしても、魔獣が暴れた周囲の建物は傷ついてしまいましたね」
「それでも人が無事ならなんとかなるさ。きっとな」
住居の壁を検めたドローミの呟きに、アルベルトがフォローを入れる。
「この調子で、元凶も早く取り除けるといいね」
ナタリアがこぼした言葉のように、こうした事態の頻発を止めることも急務だろう。
果たして、大森林を襲った事態はどのような形で収束を見せるのだろうか――。
マスターコメント
ショートシナリオ難しい 報酬:標準6 / 4〜8人
2021年09月21日 03時07分53秒 公開
相談掲示板
ウォーリアのアルベルト=V=シュタールシュヴェーアトだ。 よろしくな。 俺は今回、ケアイデ討伐を狙っていく予定だぜ。
ヒーラーのナタリア・フィッツジェラルドだ。宜しく。 ケアイデの新たな能力の特徴を見て参じた。 こちらでは花開くの特徴がそれぞれ違う付与判定を行うらしいから、状況に応じた使い分けとして解呪と聖別を持っていきたい。 他の依頼の相談でも挙がっていたように、長距離射撃で蕾のみを狙い撃ち出来ればよいか。 羽虫の群がりは回避重視、あるいは移動力の高さを活かしたタイプだと苦しい所があるくらいで防御型の類なら然程の問題でも無い筈。 こちらはメテオライトなり爆炎で焼き払ってしまおう。
シューターのエリザだ。よろしく頼むよ とりあえず最低人数は揃っているようだね。 出発を前提に話をしていこう。 ケアイデ対応はアルベルトと、ナタリアもかな? 担当してもらえるという事なので、アタシは羽虫の群れへの対応とエルフの家族の捜索に回ろうかね。
ウス。こんにちはす。防御担当の出番がありそうなのでやってきたす。 というわけで、ハムシは任せてほしいと思うす。そんなに怖くはない……はずすから、範囲攻撃で上手いこと殴れるようにしたいすね。
漸く予算が確保できました、ドローミです。 すみません後でどちらに参加するか、見直します_
・・・ん、遅くなったがシューターのセリオスだ、よろしく頼む とりあえず俺も羽虫の処理をしつつ逃げ遅れてる住人の保護の予定だ。 ただケアイデの能力が厄介だな。ほぼ戦場の端から端まで届きそうなBS能力に弓の射程も超える地下茎攻撃があるから距離をとってもこちらが不利になるだけだな なんとかケアイデ対処のほうで注意を引き付けてもらえるとたすかるが
結局昨日は書き込めませんでした、すみません。 >セリオス殿 今回も宜しくお願いします。 ケアイデ対応了解です。 サブアクションの射程は大きいですが、メイン(直径)は射程外ですね。 羽虫の『羽虫の群れはこの効果に耐性がある。』も考慮ですし。 解呪3か、サルベーション。 レゾナンス・オブ・ヴァローは持ちますので、皆さんの初期配置を改めてお知らせください。
リプレイ確認しましたが、ケアルデ 魔法防御と抵抗高いですね 攻撃範囲もキャスターを意識しています ご考慮を