【CP】憂いには備えを

Char

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シナリオID:939

オープニング

●
 難民キャンプの一角を占めるその集団は100人程の数で構成されていた。いずれも帝国南部の街や村から避難し、住む場所の問題であるとか、親類縁者が居たからという理由でこの場所でグループを作るようになり、共同で家を建て、食料を確保したりしながら今日まで過ごしてきた。つまりごく普通の帝国難民という事になる。
 そして今また他の難民たちと同じように、コボルトの脅威に晒されている。

「避難の打診は全て駄目だった。これだけの人数を抱えきれる所など近場にはもう無いのだろう」
 まずくたびれた格好の初老の男が口火を切った。彼はかつてヴィント近郊の村で村長を務めていた。この小屋の中に居る数名は皆元々長であったり学識があったりする、この集団の指導者層で、喫緊に迫る課題について話し合うために集まっている。部屋の中は昼間にしてはとても暗い。ここにある建物はいずれも難民たちが避難してきてから建てられた物であり、洒落た窓を付ける余裕など無かった。そして集まった人間の気分もその雰囲気を助長している。

「だから、また前回のように冒険者を雇う事になるが……」
 難民キャンプにコボルトが襲来するのは今回が初めてではない。この集団では暫く前にあった一回目の襲来の際、冒険者を雇い入れて対策し、そして襲撃されなかった経緯があった。難民キャンプの敷地は広大であり、被害を受けた所もそうでなかった所もあった。
 もちろん今回もそうして凌ぐ事は出来るのかも知れない。ただし問題があった。本当にそうできるのかわからないのだ。

「……ギルドからはあくまで募集してみるまでわからない、との事でした」
 安物の剣を抱きかかえた少女(クラリッサ)が後を継ぐように言った。彼女は以前、個人的な依頼を冒険者達に持ち込んだことがあり、慣れているだろうからという理由で今回もその折衝を任されている。
「最近、あちこちで冒険者達が必要とされているらしいです。大湿地帯、大樹海、王国……帝国(ヴィント)」

 クラリッサがそう述べた後、その場が静まり返った。皆同じ思いを、特に最後の一言に対して思い浮かべている。
 帝国を――自分達の故郷を奪還するために冒険者は必要だった。そして、授恵者と言えど同時に別の場所には居られない。どこもかしこも人手が足りないのは同じで、そんな中で難民キャンプの防衛という地味な依頼を受けてくれる冒険者がどれだけ居るものか。土壇場になってみなければそれはわからなかった。
 何でこんな時に、とは思っていても誰も言わない。彼らは既に苦境に慣れている。それに、帝国が突如崩壊した事に比べれば、という諦めもある。

 鷲のような鋭い顔をした男が沈黙を破った。狩猟の神(ウル=アルティス)の神官だ。
「やはり、せめて今の内に訓練するしか無いでしょうな。例え誰かに頼らずとも、身を守れるように」
 皆頷いたり、表情を固くする事でそれに応える。元々今回の集まりは進捗確認のような物で、何をしなければならないかは既に皆分かっていた。わざわざそうして集まったのは覚悟を固めるためでもある。戦いの経験など無い自分達で、自分達の身を守るための。

 神官がクラリッサに向けて、最大限親しげな顔をして尋ねる。
「そちらの方の依頼は、出来たのかな?」
「はい、既にお願いしてあります。ひとまず訓練依頼を」
「ではそちらの反応を待ちつつ、出来ることをしよう」
 元村長が言った。通夜のようになっている場の雰囲気をどうにか解散する前に改善しようとしているのだった。

「ヴィントの奪還作戦は既に始まっているそうだ。ここさえ凌げばマシになる事もあるだろう。……皆、頑張ろう」

解説

●目的  このキャンプの難民を可能な限り訓練する。(主目的)  今回の依頼内容です。  訓練すべき彼らは農民、パン屋、鍛冶屋、狩人、商人などの雑多な経歴の持ち主で、老若男女居ます。兵士は居ません。  出来はあまり良くありませんが、短めの槍が数十本用意してあるため、基本的にはそれを使って訓練する事になります。狩猟用の弓を持っている人も何人か居ます。  訓練期間は数日です。敢えて明確に決めていませんが、一週間を超える事は無いでしょう。  実際に手ずから指導したり、計画を立ててあげる事が出来ます。難民たちは可能な限り指示に従います。  難民達を励ます(副目的)  現在のこのキャンプはとても暗い雰囲気に包まれています。彼らはコボルト特異個体の事を知っており、それに対して不安を抱いています。  このままではもし実際に戦闘になった場合にも差し障りがあるでしょう。この目的の成否で依頼が失敗する事はありません。  訓練以外に出来ることを提案する。(副目的)  その他、思いついた事があれば提案する事ができます。難民達は戦いの素人であり、当然のように思える事でも知らなかったりします。出来るのに見落としている事も多々あるでしょう。  言ってみるだけならタダです。この目的の成否で依頼が失敗する事はありません。 ●地形情報  簡素な掘っ建て小屋が建ち並ぶ集落。周囲には腰の高さ程度の木製の柵が巡らされている。  周辺は総じて平地だが、キャンプのすぐ西にまっすぐ小川が流れており、また北に暫く行くと広大な森が存在する。 ●NPCについて  元村長:この集団での暫定的なまとめ役。提案があれば彼に通すと大体上手くいく。  神官:狩猟の神の神官。本人も優秀な猟師。  クラリッサ:ギルドに今回の依頼を持ち込んだ。個人所有の剣での訓練を希望している。  また、依頼内容について疑問点があればクラリッサに質問することで補足してもらえます。ただしあくまで補足に限ります。

マスターより

初めまして、もしくはこんにちは。Charと申します。 皆様のポジティブなプレイングをお待ちしております。 なお、このシナリオには【CP】不運との遭遇、捜索と一部設定の共通する部分がありますが、考慮して頂かなくても大丈夫です。

リプレイ

(代筆:馬車猪)

●
「冒険者さん!」
 怯えていた難民の子供が冒険者の顔に気付いて安堵し、久々に笑顔を浮かべて手を振った。
(まずいですね)
 白仮面に白フードという特徴的過ぎる装束なのに友好的な態度で手を振り返しながら、グレイブ・ヤードは予想以上の深刻さに気付いた。
 ここの人々は追い詰められている。
「みなさんお久しぶりですっ」
 シャロン・ラ・モリエールが被った猫は全力で稼働中だ。
 社会的信用度が低くない聖職者(シスター)の装束をきちんと着こなした上で朗らかな態度で接すると、苛酷な現実にうちひしがれている人々にも微かにではあるが笑顔が浮かぶ。
(なるほどね)
 猫の下で、抜け目ないオッドアイがぎらりと輝く。
「みなさん」
 小柄で細身であるのにそこだけはそこそこ豊かな場所の前で手をあわせる。
「力をあわせて生き延びましょう」
 コボルト(特異個体の群れ)打倒は目的ではない。
 目的は生存。
 言葉は替えながら何度も繰り返して難民集団に浸透させる。
「肉弾戦は最後の手段です。何よりも大切な貴方がたの命を守るには戦わないにこしたことはありません」
 逃げを勧めている訳ではない。
 限られた資源や気力体力を有効に使うための工夫をしようと言っている。
「恐れることは大事です、出来ることを探すためにも」
 グレイブは、普段はやらないだけで教会の説法担当と同じこともこなせる。
 シャロン(可憐なシスター)とグレイブ(よく分からないがすごそう)の組み合わせはかなり有効で、敵に遭遇する前に崩れそうだった集団が見事に安定した。
(懸念が的中しましたか。武器の基本的な扱いも大事だとは思いますが……まず心構えを持ってもらわねば)
 なすべき事の多さを感じ、グレイブが気を引き締めた。
「みなさん、列を作って並んでくださいね」
 鞭の(心を制圧した)後は飴(物資)である。
 シャロンは持ち込んだ食べ物を手際よく配布する。
「おつかれ、クラリッサ。こういう時こそ甘いお菓子で元気を出すんですよ」
 最後にとっておきのお菓子(チョコビスケ)をこっそり渡し、孤児院の子達にしてあげたように髪を梳いてリボンをつけてあげる。
 久々に感じる日常に、クラリッサの目に涙がにじんだ。

●
「デスデス、とっくんデェース、トレーニングデェース、あいも一緒に頑張るデスから、みんなも頑張るデェースデェース♪」
 ハーフビーストのあいは圧倒的に速い。
 かけっこだと思った子供達が一番に反応して追おうとするが全く追いつけない。
 それが楽しくて、明るいあいから熱と光を移されたように笑い声が大きくなっていく。
「みんなー?」 
 あいの呼びかけで訓練(体力作り)であることを思い出した大人達も慌てて参加した。
「指導されることは多かったけど指導するのはきちんとできるかなぁ」
 あいの主君というより長年の友であるローリー・R・テイワズは、優れた体格と整った顔立ちに微かな戸惑いを浮かべている。
 教える自信はあるのだ。
 ちょっとだけ自信がないのは、あいの言葉を通訳(・・)出来るかどうかだ。
「大丈夫かな、彼女は感覚的に話すことがおおい気がするけど」
 ローリー自身はあいの言うことが分かるので、どこまで難民に説明すれば良いか判断し辛い。
 なお、ローリーが見守ることであいの行動の説得力が増し、難民の体力練成は順調に進んでいる。
「デス! あいかけっこ大好きデェース!」
 訓練ということを忘れているような気もするが、帝国崩壊後常に闇の中にいた難民達の励みになる明るさだ。
 数十メートル先行してからいきなり180度反転して駆け戻り、ぴょこぴょこ跳ねて手を抜いている者や疲れすぎている者を見つけては面倒を見る。
 もっとも、頭を使う必要があることは全部ローリーにお任せだ。
「貴方はそちらで休みなさい。貴方はこちらだ」
 対処を引き受けたローリーが、休みが必要な者には休みを与え、厳しい訓練が必要な者には既に始まっている実践的訓練へ送り込む。
 飴(あい)と鞭(ローリー)がここでも有効に機能していた。
 訓練はまだ始まったばかりだ。
 子供はいざというとき逃げる体力と気力があれば良いが、大人は戦わない場合でも力仕事をするしかないときがある。
 重りを使った訓練や2人1組になっての筋肉トレーニングは、食料不足で運動も制限されていた難民にとっては非常に厳しい。
「デス! あいも、あいも頑張るデェース!」
 重りを持ったままぐらりと後ろに転げかけた直後、空中でくるりと回って綺麗に着地する。
 あいの身体能力は圧倒的過ぎて、非授恵者である難民用の訓練とは基本的に噛み合わない。
 難民が苦労して持ち上げる大きな重りをお手玉のように扱うあいを見て、大人は呆然として、子供達はきゃっきゃと喜んでいた。
「いいですか、兵士というものは基本的に体力勝負です」
 身体能力はあいに匹敵するローリーが、華やかに舞うあいとは逆に徹底して地味な現実を語る。
「たいていの場合は終わるまで休むことなく動き続け必要に応じて物を運んだり、戦ったりします」
 あいが難民にやらせていることが具体的に何の役に立つのかを語ることで、難民の士気を高める。
「その際防具を付けている場合があるので普段より動きにくいでしょう。私が教えるのはそうした長く走るコツと簡単にできる鍛錬法です。防具などを付けても動けるように、ですね」
 これから何をやらされるか悟った聡い者達が表情を引き攣らせる。
 あいは最初から防具を身につけたままあの動きだが、既に疲れている難民達は服しか装備していない。
 村長他数名が、使い古された革の服を運んで来る。
「ありがとう」
 ローリーが鷹揚にうなずく様はまさに貴族。
 ただの平民で難民でしかない彼等は、反抗することを思い浮かべることも出来ない。
「普段働いている皆さんには十分な筋力はあるかもしれませんが、確認は大事ですし足りなければ身につけなければなりません」
 使う筋肉が違うのだ。
「長く走り、木箱を持ち上げたり、鎧を実際に着けて動いたりするだけでも十分に必要な体力は測れるし身につくでしょう」
 訓練の成果が出れば、実際に敵に襲われたときに致命傷を負わされるまでの時間が延びる。
 延びた時間で子供が逃げ切ることが出来るかもしれないし、冒険者や帝国兵による助けが間に合うかもしれない。
(後はあいに任せている木登りやロープ登りで全身の筋肉もつきますからね)
 少し離れた場所にある森で、エルフ管理の大木から1本ロープが垂らされている。
 ロープは1箇所赤く染められていて、そこまで登っては下りるのを繰り返すのが訓練だ。
「デス、ローリー準備出来たデェース♪」
 片手を振って愛嬌を振りまきながら、器用かつ高速に登り下りするあい。
 訓練というより遊びにしか見えず、甘く見て挑戦した難民達は地獄を見ることになった。

●
 授恵者でも、兵士ですらない村人が自衛のため戦う力を持つことがある。
 しかし今ここにいる難民達は戦う牙を持っていない。
「うーむ……。弱兵もいいところだな……」
 多少体力がついたとしてもこのままでは駄目だ。
 シハーブはいずれ来るだろう災いで少しでも被害者を減らせるよう、心を鬼にして厳しく当たる。
「今は棒でも実戦では槍だ。隣の戦友にぶつけたら一生恨まれるぞ気を付けろ」
 個人技など教えない。
 10人程度をひと組にして、単独の魔獣や害獣に対抗出来るよう最低限の動きと隊列を教え込む。
 特異個体コボルトやクリーパーや吸血鬼のことは考えない。
 現状では、強敵相手に戦えば無駄に死ぬだけなのだ。
 石が地面に書いた大きな円の中に落ちた。
「いいぞその調子だ」
 わざと大きな足音を立てる。
 体格の良いシハーブに怯えて狙いが甘くなる者が多数。予想通りだ。
「恐れるなとは言わん。動き続けることだけを考えろ」
 予備のスリングを使って分かりやすく見本を見せる。
 円の中心に土煙が発生して固い地面に石がめり込んだ。
「槍衾で敵が近寄らないように牽制する。時間を稼いでる間に後ろの仲間が弓や投石で攻撃する。冒険者も軍隊もどこでも使う基本となる前衛後衛の形だな」
 この訓練が出来るようになれば戦う力を得られるのだと、リップサービス多めで励ましていた。
「やりますね」
 投石を遊びと勘違いした子供達を、グレイブは微笑ましそうに見守っている。
 こら、とシハーブが注意して片手で持ち上げたのも子供達は遊びと思っているようだ。
「どうしてここに集められたか分かりますね?」
 仮面の上からでも、グレイブが笑っていないのは分かる。
「みなさん体格が良い。敵に襲われたら一番に戦って死ぬしかない立場です」
 家族も同胞も全て捨てて逃げても無駄だ。
 敵は害獣などではなく、知性ある亜人や吸血鬼、あるいは圧倒的な力を持つクリーパーだ。
 逃げても順番が変わるだけで、死ぬまでの時間はほんのわずかしか延びない。
「今日は棒術や棍術、要するに槍(棒きれ)の扱い方を覚えて貰います」
 穂先はついていないが重さも固さも他とは一線を画している。
 凶器の感触と、凶器を持っても絶対に敵わない冒険者からの圧力に、比較的体格の良い男達が緊張して生唾を飲み込んだ。
「大事なことは近づかれないこと。敵の手の届かない場所を維持すること。そして周囲と協力すること。何より、決めたら躊躇わないこと(・・・・・・・・)」
 殺気未満の圧力を浴びせながら、グレイブは最低限は戦えるようするため仕込んでいく。
「何をしてるの味方を殺す気っ」
 難民の槍扱いの未熟さを見て、シャロンの猫はどこかに行った。
「柄を長く持って、先端を回転させるの。攻撃を捌かないと力負けして押し潰されるわ。長い武器を振るのは結構疲れるから時間制限ありと思いなさい」
 人を従え導くことに慣れた態度で、シャロンは手は出さず罵声を浴びせて戦うための心構えを教え込む。
「村長、いいか」
「厳しいですがなんとかしましょう」
 元村長はサマエラ=フォリウムに頷き、訓練に集中するため足りなくなる物資や食糧を集めるため外へ頭を下げに行く。
「長々と説明を続けるつもりはない」
 角を除けばエルフに近い、間違いなくロード種であるサマエラが穏やかですらある口調で言う。
「最重要は刃をきちんと突き立てられるか、だ」
 朱殷の刃を鞘から抜く。
 サマエラが振り上げ、振り下ろすと、武の心得のない難民にも肌を裂き致命的な部分を壊される犠牲者が幻視出来た。
「刃さえ通れば消耗させられる、毒を塗り侵すこともできる」
 敵が疲れて去るという甘い夢は見るなと、淡々と事実だけを指摘する。
「使って見ろ」
 サマエラが短槍を手渡す。
 小型とはいえ凶器だ。投げ渡すなど絶対にしない。
「お前は心得があるな。忘れていたとしても今思い出せ」
 数人、向いていそうな者を選んで同じ武器を持たせる。
「短槍は、槍のみ振るのでなく……自分の体重を、乗せるイメージで。特に肩と腰の動きを、意識すると良い」
 実際にやってみせ、言って聞かせて、槍を振るわせる。
「慣れぬうちは上部より下部への攻撃が、やり易いな。ああ、今のは良い感じだ」
 大げさに称賛までして難民の意欲を高める。
「弓の場合、集中を高め狙いを付けるのも、もちろん良い」
 選び抜いたメンバーには弓を持たせている。
「ただ牽制や消耗を強いるならば、早撃ちに舵を取るのも、ありだ」
 矢も不足している。
 だから訓練の効率を可能な限り高める必要がある。
「多少狙いがぶれたとて、急所でなくとも当たればどこでも良いと見れば、存外的(マト)も大きいものだ」
 吸血鬼の形をした的を用意し狙わせる。
 射手も的も動かないのに、なかなか当たらなかった。

●
「堀を深く、塀を高く、だ」
 難民の教育水準を考慮し、シハーブは分かりやすさを最優先にする。
 投石のための石、最悪尖った石を棒の先端にくくりつけただけでもいいから木の槍。
 技量が未熟でも作れる武器はある。
 そして、土塁も堀も最良のものは無理でも少しの時間稼ぎなら拙いものでも可能と考えとにかく工事をさせる。
 戦争に巻きこまれるまでに少しずつでも準備を進めておかないと、努力の不足は戦死者の数で現れるのだ。
「真正面から戦って怖い思いをしたく無かったら、柵を挟んで石を投げつけるのが一番楽だ。壁がでかけりゃ敵も寄ってこないしな」
 完璧が無理なのは分かっている。
 少しでもマシな未来を手に入れるため、手伝うだけだ。
(難民の知識も技術も体力も足りない訳ね)
 シャロンは、集落内地図を作り有事の際の集合場所と避難経路の取り決めや、非常用持ち出し物品リストの製作を村長に話を通してなんとか終わらせる。
「人型をしたものを、人を傷つけるというのは決して良い経験ではありません。しかし痛みによる硬直や躊躇い(・・・)が犠牲を生むこともあります。だから、知って下さい。しかし決して慣れない(・・・・)で下さい」
 穏やかに語ったグレイブが、サマエラを相手に暴漢役を実行する。
 武器は使わず素手なのだが、高位の授恵者の拳は凶器そのものだ。
 サマエラも防御はするが時折わざと防具のない箇所で受ける。
 濃厚な暴力の気配と血の臭いに、老若男女から悲鳴があがり怯えの気配が強まる。
「少々は回復すればいい」
 暴漢役と難民役の戦いは説明の間も止まらない。
「それより……武器を振るい、相手を斬ることを覚悟として、身に着けてくれ」
 戦いが終わって治療が行われても、難民達は騒然としていた。

 週末や平日夕方だけでも練習や合同訓練を行うようにと強く勧め、シハーブ達は集落を後にする。
 敵の脅威は増すばかりで、見違えるように動けるようになった難民達でも、どこまで生き残ることが出来るか全く楽観出来なかった。

マスターコメント

(運営より) 代筆対応にて納品させていただきました。 大変長らくお待たせいたしましたことを深くお詫び申し上げます。
ショートシナリオ

ショートシナリオ普通 報酬:少ない6 / 4〜8人

2021年06月12日 10時36分18秒 公開

成功

相談掲示板

  1. シャロン・ラ・モリエール

    シャロンです。シスターをしております。 クラリッサ様がどうなったのか気になっておりました……。差し入れかなにかできたらいいのですが。(アイテムごそごそ) 訓練は、私、武術得意ですからお教えできます。 柵はですね、斜めに設置するといいのですよ。 横置きすると柵内側からは敵正面しか狙えませんが、斜め置きすると敵側面も狙えるようになるんですよ。 そのへんをプレイングに書こうと思っています。

  2. グレイブ・ヤード

    グレイブ・ヤードです。 何かしら身に着けておくと心の余裕にもなりますからね >訓練に関して できるだけ教えることがばらけるといいでしょうか? 槍や棒のような長いもののほうが多少安全につながるかもしれません。 >ほかの事 怪我をした時の対応とか、救急関係を教えられればいいかなと考えています。 日常生活でも腐らない技術ですしね。 切り傷擦り傷火傷位はよい知識があると治りも早いですし。

  3. シャロン・ラ・モリエール

    成立していて嬉しいです! よろしくお願いいたしますね。 >訓練 バラしますか? んー、では私は基礎訓練ですかねぇ。 ご安全に、は、作業前の体操からです! あくまで私の考え方なんですけど……。 肉弾戦はしないにこしたことはないと思うのですが、主目的なんですよねぇ……。 そのことを思うと、戦うことよりも逃げることや運び出すことも大事なんじゃないかな、って思ったり……。 依頼内容と自分の考え方のすり合わせがまだちょっとできてないです。 他の方の意見も聞いてみたいところです。

  4. グレイブ・ヤード

    他の方はどう思います? ばらける関係に関しては「難民側で求めている種類」があるかと思いましてそう考えましたが。 これは私の考えすぎかもしれませんが 「訓練」を求めているというよりも「不安の解消」を求めているように思えるのですよね。 代わりに戦ってくれるような方がいない状態で、もし特異個体のようなものが来たら不安だから訓練を、という流れですから。 とはいえ一週間程度で何とかなるような便利な訓練法というのはあるのが可笑しい訳で・・・。 何かを仮に教えるとしても防衛の仕方とか、安全な避難所を事前に作成してそちらに逃げ込めるようにするとかですかねえ・・・。

  5. シハーブ

    途中参加になるがよろしくな。ヒーラーのシハーブだ。 鍛冶屋のって言えたらそっちのほうが良いんだがな。 女子供老人って相手ならある程度年齢性別でわけたほうがいいかも知れないな。 基礎訓練するにしても基礎能力が違うなら休憩の取らせ方も変わるだろう。 >不安の解消 戦えないからいつ死ぬかもという不安。 何をすればいいのかすらわからない不安。 種類は色々あるだろうが、訓練を正しく行う知識があれば自然と解消していく気はするな。 諦めがつくというほうかもしれねえが。

  6. あい

    デス! あいはあいデス! あいはローリーと一緒に、訓練するデェース! きほんてきなたいりょくづくり?するデス

  7. シャロン・ラ・モリエール

    あら……訓練内容はバラけさせるということですが……。 あい様とローリー様の方針と被ってしまったようですね。 基礎訓練は私はやめておきます。 んー……地形とか見て、いざ戦いになったらどういう動きをすると良さそうみたいなところに焦点当てましょうか。

  8. シャロン・ラ・モリエール

    連投申し訳ないです。 意見出していきますね。 >依頼者の要望 守りたい。何を? と言えば、自身の身なんですよね。 この集落を死守して討ち死にする気は彼らにないことは念頭におきつつ……。 短槍があってそれを使おうということですが、それでコボルト特異体をやっつける必要性は全然ないように思います。撃破、撃退できれば御の字、避難の時間稼ぎができればまあまあ……という感じでしょうか。 グレイブ様のおっしゃるように不安の解消が目的で何していいかわからない感じはありますね。 とはいえそのあたりは副目標の雰囲気なので、誰かが直接的戦闘訓練をしなければ依頼は失敗しそうな予感です。 訓練科目は、短槍、狩猟弓、クラリッサ様の私物の剣ですね。 この3つは分担して抑えとくとなにかいいことありそう? メインとなる槍はシハーブ様のご指摘のように基礎体力ごとの配慮が必要そう。 狩猟弓は普段から使っているもので、剣は一人だけですからこの2つは分けなくていい気がします。 このように分担するならですが……私は棍使いなので、槍と言い張れば槍でしょうか……微妙ですね……

  9. サマエラ=フォリウム

    遅参、失礼する。 ゴブリン、ヒーラー。サマエラだ。 よろしく頼む。 主目標としては、可能な限り訓練……だからな。 戦闘訓練はやはり主として、取り組む必要はあると思うが、 とはいえ心情の根っこで求められているのは、私も不安の解消なのかな、と。 個人部分は、武具扱いは、多少教えられる。 普段は剣を良く使うが、狩猟で槍と弓も持つゆえ、どれでも担当は可能だ。 そちらが足りる場合は、連携の取り方……あたりだろうか。 あとは……訓練なのか訓練外なのか、少し判断に迷うが、 何か外敵に向けた罠でも、用意できればと思う。

  10. グレイブ・ヤード

    >担当の分担について えー・・・これについては個人で何でもかんでもやるととてもじゃないですが体がいくつあっても足りないと思ったからですね。 時間にも限りがありますしね。 (メタ的な翻訳:字数制限との戦いが熾烈になるので何をやるか分担したほうが教える内容が濃くなりそうだなあというものです) 出来るのであれば特に反対は致しませんし、監督できる方が多いと複数人に指導しやすいとも思います。 >個人的な教える武器種や訓練について 村に身近にあるものを主として扱えるといいかなと思ってます。 短めの槍はあるようですが、それ以外にも角材とか丸太とか ・・・そういえば投石も立派に武器ですね? 投げ方次第で体格もそこまで関係なくできますし、そちらもいいかもしれません。

  11. シャロン・ラ・モリエール

    グレイブ様はお気遣いいただきありがとうございます! そうですね……基礎訓練は私の判断で、「3人も必要ないんじゃないかな(=必要性」「他人と競合してまでしたいことでもないな(=希望」と思って取り下げただけなので……。 ご懸念の通り、依頼主にとって必要なケアは多岐にわたります。私は他にすることがたくさん思いつくので、基礎訓練にこだわるメリットも理由もないのです。 そこになにか感情があるわけではないです……。

  12. サマエラ=フォリウム

    暫定で私の主行動は先のまま、槍剣弓の中での武器扱いにしておこうか。 どれかでも良いし、3種まとめてでも、行動を絞ればある程度は。 流れ的には、基礎訓練から始めてもらって、 筋肉痛あたり抜けるまでは、知識系の学習。 皆の体が動くようになったら、武器扱い……とかで、良いだろうか? 投石も、良いと思う。武器を持つこと自体も、多少安心に繋がりそうなので…… 簡単なものでスリングや、良い棒があればスタッフ・スリングを、 現地で用意してみるのも、ありやもしれない。

  13. シハーブ

    >訓練科目 うん? 気になってたんだが、武器は短い槍が数十本と 猟師とかが持ち込んだ個人の弓が少しだろう。 それ以外の武器の訓練をするならまず武器を用意するところから始めないといけないな。 >投石 定番だな。品質を問わなければ弾はそのへんの河原に腐るほどある。 余った布でスリングを作れば射程も伸びる。 >他 これが訓練期間がもっと長い場合を仮定しても弱兵には変わりない。 キャンプ地の防衛という意味なら、攻城戦の役立つ知識を教えていくのもありだな。

  14. グレイブ・ヤード

    プレイングは送信済みです まぁ正直なところ、どれだけ訓練をした所で実践というか体感がなければ 自信(自分はできるという信頼)に繋がらないと思いますので 最後の総合演習みたいな形で実戦を行う予定です。 人の形をしたものを傷つけること、傷つくことの経験 前者を躊躇う、後者に怯えるあまり致命的な遅れが出ましたら、犠牲を生むことになりますから。 目の前にいる負傷者に対してどう対応するか パニックを抑えて対応できるか。 本来なら全くもって不要な経験かと思いますが、やったことのあるなしは大きな差になりますから。 医療関係なんて負傷者がいなければ現場なんて知ることもありませんしね。 ヒーラーという「間違えてもカバーできる人員」がいるうちに経験しておくといいかもしれないと思いました

  15. サマエラ=フォリウム

    取り急ぎ、 実際に人に武器を振るう流れは、私も最後に軽くだが入れていたので、 そちらはグレイブの流れにも合わせるよう、書いておいた。 あとは現地でも、よろしく頼む。

  16. シャロン・ラ・モリエール

    そういえば、ヒーラー率高いですね! 字数が足りなくて…… 必殺の呪文『アドリブ歓迎』に逃げました。 行動、あわせてもらえてるといいな! おまけでのすり合わせを期待するなら、交友でも結んでおけばより十全でしたでしょうか……。 槍の訓練入れました。字数少ないですが。 メインは避難訓練……防災訓練のように、避難経路の確認とスムーズな貴重品持ち出しを主軸に。 流れちゃいましたが最初にふれた防柵戦術も入れました。

アーカイブ生成日時 2026年08月05日 14時56分25秒 ・ world0