【学乱】毒は水底に沈む

弓月 蒼

コメント 33

シナリオID:896

オープニング

●ある新米教師の受難

 王都内に広大な敷地を有する王国最大の教育機関、パンクリアース学園。
 クリスティン・D・ウェザーランスは、学園へ配属になって未だ2年目の新米教師だ。

 担当は昨年から続けて1年生、専攻は歴史学。今年から副担任の業務も追加され日々忙しなく。
 有り体に言って「寝る間も惜しむ日々」を過ごしている。そんな矢先のこと。

「……は、え? それは、どういう……」

 自身が補佐する学級の担任教師であり、先任でもある老教師。シメオン・ロッドウェルの言は。
 新米であるクリスティンからしても明らかに意味の通らない物だった。

「同じ事を繰り返し聞くな、とお父上からは教わらなかったのかね。ウェザーランス君」

 彼女の担当学級は、今年に限って少々普段と毛色の異なる緊張感に包まれていた。
 王国が誇る二大公爵家。その一方に縁故の深い生徒が新入生として入学して来たからだ。

 なにか失礼が有れば首が飛ぶ。洒落でも冗談でもなくそう囁かれる程の、最高位の貴族。
 とはいえ年齢も比較的近いクリスティンからすれば、生徒はあくまで生徒である。

「いえ、ですがそんな、そんな指示はおかしいです! シメオン先生!」

 ある程度の便宜は図ろうとも、場合によっては厳しく諭し導かなければならない。
 そう思っていた矢先、その生徒の祖母と推定される人物が学園の最高責任者に就任した。

 問題はここからだ。就任演説で件の『新学園長』が語った内容はあまりに苛烈に過ぎた。
 学園内の風紀は一変し、生徒間ですら"貴族派"と"王党派"の対立が深まりつつ有る。

 そこに来て、正に貴族派貴族であるシメオン教師と王党派貴族を父に持つクリスティン。
 両名の利害は確かに一致しない。けれど、それはあくまで家柄の。血筋の問題でしか無い。

「今後"授業中に何が起きても見なかったことにしろ"だなんて――――」

 そんな教師間の利害対立が生徒に降り掛かっては、本末転倒ではないか。

「――――私は判断を求めている訳ではない。口を慎み給えウェザーランス"子爵令嬢"。
 これはロッドウェル伯爵家の決定であり、引いてはジルワード校長の指示でもある」

 現校長、ジルワード・ファルゲン侯爵の血筋。夜鷹(ファルゲン)は貴族派貴族重鎮の血統だ。
 派閥の盟主『黒鋼竜(ライゼンナクト)』に連なる家系でもあり、その指示には十分な強制力がある。

 対立すれば貴族派派閥に居場所は無い。或いは、シメオン教師も苦渋の決断なのかもしれない。
 けれどそれでも。クリスティンは納得出来なかった。そんなもの、大人の世界の問題だ。

 生徒が生徒である限り、子供は子供で居て良い。そうでなければおかしいと。
 何とか反論を続けようとした――――その時だった。

「……そもそも。君は生徒の事より、自分の心配をした方が良いのではないかね」

 割り込むように告げられたその言葉に、冷や水を掛けられた様に血の気が引いた。
 まさか、幾ら何でもそこまで。あくまで近況を訪ねる目的で、慌てて故郷へ手紙を出した。

 けれど、その手紙が故郷へ届くより前に返事が。いや、それは返事とは到底呼べないだろう。
 彼女の元へ届けられた手紙は、つまり。所謂――――脅迫状、だったのだから。

●行方不明貴族追跡

 冒険者ギルドから出された仕事は、行方不明になった貴族の足取りを辿るという物だった。
 該当の貴族は王国南部の自領から隣領の境界まで広がる山へ、狩りの為の遠駆けに出たらしい。

 狩りは貴族の嗜みであり、特に今代のウェザーランス子爵は授恵者でもあった。
 射手(シューター)として優れた力量を持つ彼が数名の護衛だけ連れて山へ入った。

 ここまでは間違いない。けれど、予定を1日越え、2日越え、5日越えても子爵は戻らず。
 いよいよおかしいと領民が山へ分け入るに辺り、子爵が連れた護衛の無惨な遺体が発見された。

 しかし幾ら探そうとも子爵の姿は見つからず、いよいよ以て隣領に踏み入ってしまう。
 と、いう所になって子爵が乗っていた騎馬だけが樹に括り付けられていたらしい。

 この期に及んで野生動物の仕業と考える者など居ない。野犬が馬を括り付けなどするものか。
 亜人の可能性すら相当に低い。じっとりと滲む――――其処には人間の悪意の気配があった。

 しかし隣領は貴族派の大貴族。ファルゲン侯爵の領地だ。
 無断で踏み入ることは元より、確たる証拠もなく"捜索の許可"すらまず取り合って貰えまい。

 領民たちは知恵を絞り。恩義有る自領の領主を救う為に寄付を募った。
 美談と讃えられて可笑しくはないが、山の安全を確保したいという私情も幾許かあったろう。

「結果、その御鉢が冒険者ギルド(わたしたち)へと回ってきた――――と、こういう訳ですね」

 今回の仕事はあくまで"ウェザーランス子爵がファルゲン侯爵領に連れ去られた"証拠の捜索だ。
 と、『王都』冒険者ギルドの受付員はどこまでも事務的に語る。

 その奪還や。或いは首謀者の特定までは含まれていない。
 それに時間をかければ掛ける程に、ウェザーランス子爵の生存が絶望的になろうとも。

「皆さんには、報酬分だけの仕事をして頂ければ結構です」

 証拠があるならある。無いならない。そこがはっきりすれば依頼は成功だと。
 そしてその難度に見合うだけの報酬しか、用意はされていないのだと繰り返す。

「冒険者と言う人種は、とにかく最上最良を追求しがちですから」

 嘆息するギルド受付員は、過去それでさぞ多くのクレーム対応を余儀なくされたのだろう。
 高価な眼鏡の奥より疲れたような眼差しを、集められた冒険者達に向けた。

 此処は王国。貴族の専横する貴族の社会である。そのルールは絶対であり。
 ――――不用意に侵犯したとなれば、今後の行動に影響が出ることも、決して否めはしない。

 故に全ては此処から、冒険者たちの決断へと委ねられる――――

解説

 大抵の場合、騒乱の種は日常の中に芽吹く ●成功条件  ウェザーランス子爵に至る手掛かりを掴む ●失敗条件  子爵に至る手掛かりを掴む事が出来ない ●選択肢  当依頼には2つの進路が存在する。いずれを選択するかによって依頼の展開。  事件解決の方向性。今後の流れなどが大きく変動する。進路は多数決で決定する。  進路選択が同数で分かれた場合。ないし選択しなかった場合【1】が優先される。 【1】現場に向かい調査を行う  ウェザーランス子爵領へ向かい、依頼を出した近隣の村から調査を開始する。  件の山は街道も通っておらず視界も悪い”野山”そのものであり、  調査が可能な期間は下準備と能力、装備に依存する。期間と精度と着眼点で結果が左右される。  馬が括り付けられていた樹まで往復2日。更に奥まで更に進むとファルゲン侯爵領に入る。 【2】パンクリアース学園へ向かい調査を行う  過去、聴講生として学園に赴いていたり学園と縁故のある人間であれば。  ウェザーランスと言う家名の教師が学園に属していた事に気付くことは難しくない。  同女教師は事件について固く口を閉ざしており、正攻法で聞き出すことは困難。  彼女。ないしその近辺の人間が何がしかの真相に至る手掛かりを有している可能性は高い。 ●クリスティン・D・ウェザーランス  学園に属して2年目の新米女教師。年齢は25歳。専攻は歴史学。王党派。  ウェザーランス子爵家の令嬢だが社交界でもあまり知られていない程度の地味な人物。  押しには弱いが人情には厚い、パンクリアース学園1-3の副担任教師。 ●シメオン・ロッドウェル  学園に属して30年を越える老教師。専攻はエーテル応用学。貴族派。  堅実を地で行く学者肌の人間であり、旧学園長には同じ学者という事で目を掛けられていた。  温厚であることが善良であるとは限らない、パンクリアース学園1-3の担任教師。 ●オルファレナ・アルヴァ・クラティアス  学園の新入生。『白銀』の通称を持つクラティアス侯爵家の令嬢。王党派。  本件とはほぼ関係ないがパンクリアース学園1-3組の生徒である為  担任教師各人に干渉する場合、意識的に遠ざけなければ自ら首を突っ込んでくる。 ●注意事項 ・条件が満たされていれば成功であり、手段は問いません。 ・犯罪行為は公になる事で今後の活動に悪影響を及ぼす可能性があります。 ・白銀のお嬢様を完全に蚊帳の外にしても特に悪影響はありません。

マスターより

 25度目まして。シリアスでダークで胡散臭い学園生活へようこそ。弓月蒼です。  今回の失踪事件は、現時点ではささやかな発端でしかなく難易度も相応です。  が、貴族の罪を問う。という行為は王国では非常に難しい道程になります。ご注意下さい。  尚、当シナリオは連動内4連作の予定ですがどこからでもどなた様にもご参加頂けます。  ただしその間得た評価。積み重ねた物。人物の立場や心情。国家の未来や展望などは、  取り返しがつく物ではありませんので、どうぞ予めくれぐれもご了承下さい。

リプレイ

●白銀の薔薇は友達を護りたい
 
「エーテル応用学って随分と幅広い学問なんですね」

 学園大図書館。シメオン・ロッドウェル教師の研究論文が修められているとすれば此処だろう。
 と、紹介された一角を眺めているのは『天啓の徒』フリーダ=ブロムヴィストである。

 立ち並ぶラベルには“紋具に見るエーテルの可能性”“肉体改造におけるエーテル応用理論”など。
“様々な概念に対しエーテルを関与させる事で効率化を測る”という学問である事が見て取れる。

「……マリステラ・コナーに、セオドア・グスタフ。
 前者は全く知りませんが、後者は確か……この学園の以前までの学園長でしたか」

 他にも幾人か。参考資料として被っている人間が居る物の、存命と見られる人間が少ない。
 どうもある一時期に劇的に発展した学問ながら、最近は停滞気味であることは分かったが……

「お祖母様の前の学園長先生。会いたいなら、時間を空けて貰う(アポイントメントを取る)必要があると思います」

 本棚の裏側に居た銀色髪の貴族令嬢(オルファレナ)が自然な口調で補足する。
 紆余曲折あってフリーダに協力している彼女は、広大な学園内の案内という部分で大きな戦力だった。
 
「旧学園長……貴族派なんですよね? これは流石に……」

 何かのヒントにはなるかもしれなくとも。ここで独断で突入を試みるには大物過ぎる。
 と、事件関係者の捜索が暗礁に乗り上げつつある最中。

「おい、お嬢様。アンタだアンタ」
 
 気配を隠して付いてきていた『銀の双刃鬼』ナハティガル・ラーが思わず、と言った体で声を掛ける。

「その声、ナハト? ……それ変装!? 凄い凄い、声と見た目が上手く結びつかない!」

 オルファレナの声のトーンが1つ上がった。その装いは何か浪漫に引っかかったらしい。
 流石に茶髪でタキシード。眼帯も無しとなると、素人目には元が誰なのだか一瞬見紛うほど。

「触れるな。それよりどういうことだ、監視が多過ぎる。誰が貴族派で誰が王党派だとか逐一確認してられん」

 とはいえ、お嬢様の琴線が何処にあるかなどどうでも良いナハティガルからすれば問題は別だ。
 彼が図書館内を見回した限り、オルファレナには案の定監視が付いていた。その数、実に八名。

「……それは多分、お祖父様(白薔薇)と、お祖母様(白銀)、貴族派の穏健派(校長)と過激派(旧学園長)の監視ね。
 ……私とっても人気者みたい。おかしいでしょう」

 なるほど、と合点が行く一方で、"いや、此処まで面倒くさい血筋もそうはあるまい……"と思わず困惑する。
 貴族と言うと綺羅びやかで恵まれた者達の社交界、と言うイメージが先行するが。

(案外、その実態は暗黒街のマフィアとさして変わらんのだな)

 弱い者から追い詰められ、逃げ場を失う所などそっくりで。つまり監視が牽制し合っている間は逆に安全か。
 経験上、動けば誰かが見ていると言う環境ではそうそう暴挙には出られない。

「聞きたいことが有る。少し同席しても構わないか」

「勿論。カズマとは仲間同士なんでしょ?」

 オルファレナが席に戻ると、対面に座っているのは『花散らす者』カズマ クレセントブラッドだ。
 どうやら少しは元気を取り戻したらしい少女の姿を見て、隠す様に息を吐く。

 そもそも何でこんな事になったのか。今回カズマの役割は事情聴取だった筈なのだが……
 ――――話は、一時間ほど前に遡る。

 ――
 ――――
 ――――――

「先輩であるのに頼って申し訳ありませんが……どうか、お力を貸しては頂けないでしょうか」

 学園内食堂、個室内。オルファレナは考え込んでいた。
 正直な心中は、複雑だ。力を貸して欲しいとただ言われたなら、きっと喜んで立ち上がっただろう。

 けれど、学園の。そして場合によっては人生の先輩かもしれない。
『白百合の君』レティシア・レインフィールの申し出は、彼女自身の力に頼るそれではなかった。

「ごめんなさいね。こういうお願いをしたくはないのだけど」

 視線を向ければ『氷塊の聲』ロゼットが見るから言い難そうにそう続ける。
 言わなくとも、『白銀(クラティアス)』の名の重みは伝わっている。それを、望んでいないことも。
 
 だから筆記具を前にしながら、オルファレナはぎゅっと拳を握った。
 それでも。もしも此処でこの申し出を断って、この人達の足取りが途絶えたら。

 "きっと一生の終わりまで後悔し続けるだろう"と――――想像が出来てしまうから。

「……分かった。先輩とロゼットが言うなら、きっと。それが今、必要なことなのね」

 名を認める。ただそれだけの行為に瞳が揺れそうになって、下唇を噛む。
 極北の、七色の薄紗に誓ったのだ。ずっと護られる自分でなくて、いつかきっと護れるように。

 その努力が、まだまだ足りていなかっただけ。誰も悪くなど無いのだから。

「オーロラ、必ず何とかしてみせるわ」

 差し出された紙面を受け取り、何かを耐えていると分かる友人へ、強い覚悟でロゼットが告げる。

「もしも貴女がお困りになった時は、必ず私がお力になりましょう」

 続くレティシアの応じに淡く笑い、オルファレナは小さく頷いた。
 頷いて、一人手早く部屋を出た。良かった。どうにか見ている前で泣かないで済んだと。

 それだけを頼りに教室へと帰ろうとすると、2つ隣の教室の生徒と危うくぶつかる所だった。

「あ、ごめ……」

「いや、え。何で泣いてるんだ、護衛はどうしたよ!?」

 まさか話しかけられると思っていなかったからか。慌てて目元を擦るオルファレナに。
 前を見ていないとは思わず、ぶつかりかけたカズマの方がむしろ困惑する。

「な、泣いてない、泣いてません。って、護衛? あ……そっか。貴方も冒険者なのね」

 羨望に近い眼差しで見つめられて、戸惑うカズマが仕方ないと息を吐く。
 流石に話し難いからこのまま放置。では仕事にもならないし、何より後味が最悪だ。

「私、教室でじっとしてるから……」

「待った。こっちはこっちで話が有るんだよ。……あー、図書館でも行くか」

 思わず静止してしまってから、話をしやすい場所と言っても心当たりがない事に気付き。
 丁度折良く通りかかったフリーダを見て、そんな方向へ舵を切る。

 状況が良く分からない、とオルファレナがぱちぱちと瞬く様に。
 カズマは近い年頃の異性間で“他愛もない会話”を成立させる難しさを、しみじみ理解するのだった。

 ――――――
 ――――
 ――― 

「ウェザーランス先生ね。教え方が丁寧で熱心だから、生徒人気は結構あるみたい」

「最近何か不審な動きはないか?」

「風邪で3日くらい休んでたけれど、なにか関係あるかしら」

 問うたナハティガルが沈黙を返す。これは、かなり高確率で関係がありそうだ。
 幸い、オルファレナの近辺は一種の緩衝地帯と化していて今すぐの危険性は低そうに見える。

 この上態々事件に介入させる理由も無いと。冒険者達の見解は一致しているのだから。

「いや、参考になった。ありがとな」

 そう言ってカズマが席を立つ。間もなく情報交換の時間だ。踵を返そうとした、その時。

「待って!」

 ナハティガルとカズマ。両名が袖を引っ張られて止められる。その表情は合わせ鏡の様に嫌そうな物で。

「連れて行ってなんて言わないから。先生が困っているなら、何とかしてあげて。お願いよ」

 内心大きく嘆息しながら、仕方無しに首肯することで。両名は何とかその場を脱する事に成功する。

●老教師のエーテル応用学入門

「この本について見解をお聞かせ願いたいのですが」

 確かな困惑の色を浮かべて。エーテル応用学専攻教師。シメオン・ロッドウェルが顎髭を撫でる。
 対するは赤い本を差し出した『夢を追う守護者』イヴェール・イリュジオン。

 その情熱を非凡な物と見て、シメオンもまた瞠目すると暫しの時間を置く。
 なお、困っているのはシメオンだけではない。『柊と幸福な黒猫の灯』ゲルダ・クラインもである。

 何せイヴェールが図書館で借りてきた『生命のエーテル変換とその利用』は正真正銘の専門書。
 4年生であるゲルダでも読み解くに困難な代物だ。

「エーテル応用学については、ロッドウェル先生にお尋ねするのが一番だと」

 そう口添えこそした物の。在校生として、このレベルまでの知識は誰も求めていない。
 このままではむしろ勝手にエーテル応用学の熱烈な信奉者と思われかねない。

 そんな偏見が発生するのは、出来れば避けたい所なのだが……。

「……私はある人物が使用した魔法と、この本の内容に関連性があると思っています」

「!? それはつまり、この書物の理論を実践した人間が居るという事かね?」

 馬鹿な。と呟いたきり居心地の悪い沈黙が落ちる。重く。深く。けれど。

「……もしそれが事実だとするなら。その人間は所謂"天才"だよ。
 その書物は約二世紀前、王国である災害を起こした狂人が紡いだ、常人には再現不可能な空論の束だ」

 淡々と語るシメオンの視線には憂慮の色が深く。イヴェールのみならずゲルダを見遣り。
 冒険者とは、それほど危うい仕事なのか……と、小さな呟きを零し息を吐いた。

「生命のエーテル変換と、それを術者が利用……簒奪することは可能ですか」

「神話が正しければ、この世界は真なるエーテルの澱で出来ている」

「……? それはつまり――――」

 途端に不可解さを増したその言に、地道に積み上げた知識を手繰るゲルダが瞳を瞬かせる。

「万物は澱(エーテル)と相互変換可能。と、エーテル応用学では考えられている。魔力は元より、寿命すら」

 何か、聞いてはいけない話を聞いている。拳を握るゲルダを余所にイヴェールが身を乗り出す。

「その場合、対策などは」

 沈黙。そして、開いた老教師の瞳には強い理知の色が見えた。学問に生涯を捧げてきた人間特有の。

「干渉力より強いエーテルの結び付きで耐えるか、対象のエーテル干渉力を初動で限界まで削る。
 そんな所だ。論理上、その魔法の干渉力は時間経過で強化――――待つほど危険な物になる」

 答えたシメオン教師に、ゲルダがおずおずと声を上げる。
 彼の言動は明瞭で誠実だ。この人物が悪――でなくとも。対立する者に非道を強いるとは思いたくないが。

「あの、先生にこんな質問をするのは失礼かもしれませんが……」

 不意に空気感の異なる声をかけられ、学問の徒としての思索に陥っていた老教師がはたと。
 自分の現在の状況を思い出した様に視線を向けた。その隙を突いて、ゲルダが続ける。

「……新しい学園長について、どう思われますか?」

 虚を突かれたと言う様に、一瞬表情が変わったことを彼女の洞察力は見逃さない。
 そこには悪意こそ見て取れないが……けれど何処と無く、バツの悪さの様な物が滲んでいた。

「なるほど、ウェザーランス君の差し金か。おかしな事を聞かれていると思ってはいたが……
 私の様な老人からすれば、彼女はやり過ぎたと思うよ。学園は荒れるだろう、残念だが」

 話はそれだけかね? と続けられれば。これ以上追い縋るのもおかしな話であり。
 けれど、分かれる寸前に彼は一言こう告げて、赤い本を差し出したのであった。

 ――――学生があまり、首を突っ込みすぎないようにしたまえ、と。

●子爵誘拐発覚

「ふん、派閥争いって本当に胸糞悪いのね。この後飲む紅茶が美味しくなくなるわ」

 方々から集められた情報を聞いたアルト=ミルドレッド=バ・ロッサが視線を落とし呟く。
 何らかの利害関係はあるにせよ、どうも関係者の大半が失踪事件を認識していないか"推測"に留めている。

 余程嘘が上手いのでない限り事情を聞いた中に犯人は居なさそうだが、一方で被害者は見えたも同然だ。

「手筈通りに行きましょう。べ、別に気配りとか心配とかしてないから、勘違いしないでよね!」

 そんな様相で向かった先は、件のウェザーランス教師を呼び出した食堂の個室である。
 案の定と言うべきか。彼女にも監視が、ただの一教師には多い4名という数が付いていたが。
 
 カズマとナハティガル。スカウトの心得を持つ2名がこれを妨害している為、今この瞬間はフリーの筈。
 そこに来て在校生であるアルトが接触を担った為、女教師の隔離は比較的スムーズに進んだ――が、しかし。

「……貴方方が、この手紙の差出人ですか。父は本当に無事で――――」

 部屋に入ると、中で待っていたロゼットとレティシアに突き付けられた一枚の綿紙。
 紙面には確かに、"呼び出しまで騒ぎ立てしなければ、子爵の身の安全を保証する"との一文が記されている。
 
 状況を鑑みれば、彼女らが主犯格との誤解を抱かれても仕方がない。状況が、一瞬混乱する。
 けれど、此度に限れば冒険者は犯人の策を僅か上回っていた。ロゼットが応じて一枚の紙面を差し出す。

「学級にいる侯爵家のご令嬢は、私の大切な友人です」

 その瞳に真を見たのか。数度瞬いたクリスティンは誤解を悟って視線を泳がせる。
 その隙をアルトは見逃さない。例え誤解であれ早とちりであれ。これは千載一遇の好機の筈だ。

「私もここの学生ですし、先生のことも知っています。けど今日は生徒としてじゃなく冒険者として来ました」

「脅迫は一度成功すれば相手は同じ事を繰り返します。だからこそ屈してはならないと、私は教わりました」

 アルトとレティシア。貴き血と称される家で生まれ育った2人の言に、クリスティンが視線を落とす。
 家族の命が掛かっている。それをこんな年下のご令嬢に託すなんて。そんな葛藤が見て取れる。

 けれどロゼットがもう一歩踏み込む。それは酷く個人的な。だからこそ強い覚悟を以て。

「私はあの子に、学生らしい生活をさせてあげたい。その為に、貴方と子爵を助けたいと思っています」

 ――――それは、クリスティン自身が教師になるに当たり固めた決意と些かも変わりない気持ちの筈で。
 今の自分がそれを出来ていないことを、この時彼女は潔く認める事が出来た。

 張り詰めていた緊張の糸は、そんなことだけで切れてしまう。
 教師が生徒の前で涙を流すなど決して褒められた話ではないだろうに。

「……校長から、授業で何が起きても見なかったことにしろと……その数日後に、この書簡が届きました。
 関連は分かりませんが……校長か、旧学園長なら、何かを……知っていると、思います……」

 差し出された紙面には黒い鷹の刻印が刻まれて。子爵の失踪と無関係であることは有り得まい。
 失踪事件は"誘拐事件"へと推移し、冒険者ギルドは改めて対応の変更を余儀なくされる。

「盗み聞きされてない?」

「恐らくは、な。だが、接触までは筒抜けだぞ」

 個室を出たアルトの問に、物陰からナハティガルが応じる。状況は決して予断を赦さない――――が。

「指導者が率先して陰謀なんて、全く気に入らない。放っておけないわ」

 その言は、恐らく冒険者達の総意に違いない。子爵失踪より2週間。
 事件解決へ向けて漸く一歩進展はあれど。時間だけはただ無慈悲に、刻一刻と過ぎていく――――

マスターコメント

皆様お疲れさまでした。弓月 蒼と申します。 この度はご参加ありがとうございました。この様な結末に至りましたが如何でしたでしょうか。 状況は一歩進展。”失踪”に事件性が有る証拠にまで辿り着いた為、無事成功となりました。 進路が学園方面に切られた事により、ここから先はより学園の深部へ踏み入っていく事になります。 王国という社会において、貴族と言う人種は所謂、権謀術数の権化です。 今後も様々な罠が張り巡らされておりますので、どうぞ楽しんで頂けると冥利に尽きると言う物です。 MVPは家族を護りたかった新米女教師の、一番弱い部分を突いた方へ。 ではでは、ご縁がありましたらまた次の機会にお会いしましょう。
ショートシナリオ

ショートシナリオ普通 報酬:標準8 / 6〜8人

2021年05月21日 21時36分36秒 公開

成功

相談掲示板

  1. フリーダ=ブロムヴィスト

    ウォーリアのフリーダです。よろしくお願いします。 まずはどのルートで進むかを決める必要がありますね。 現場に向かう場合は森の調査に適した編成で探す形になるでしょうが、 往復2日間という時間がかかるのが少し気になります。 この過程で子爵令嬢が脅迫状に対するリアクションを起こす事も考えられるでしょうし。 学園内の調査の場合は子爵令嬢及びその周辺の聞き取り調査が主体になるかと思います。 その場合は子爵令嬢を上手く説得して脅迫状の件を聞き取れれば一気に進展するでしょうが、 他の教師や生徒に子爵令嬢の事情が漏れる可能性は十分考えられます。 その場合事件の追求に対して何らかの妨害が出てくるでしょう。 どちらにしても不正行為はまずいというのは共通してますね。 今後に問題を残さない様に慎重に進めたい所です。

  2. ロゼット

    ヒーラーの神官戦士ロゼットよ。よろしくね。 【1】の方はプレイング(調査方法)は、書きやすいのだけど、 手がかりが何になるのか、分からないまま調べないといけない。 【2】は手がかりは示されてるけど、子爵令嬢から信用を得るか、 隠し事に気づくための方法が、まだちょっと自信がないわ。 どちらが正解・不正解ではないと思うから、集まった参加者で、 こっちの方が得意、やりたいことがある、を基準にすべきかな。 私は悩んでるわ。どっちでも、何かはできそうなのだけど…。 下にまとめてみたけど、こんな風に考えているわ。 >ロゼットから見た選択肢まとめ 【1】現場に向かい調査を行う ・現場に何か手がかりが残されていないか探す。 →誘拐された子爵や殺害された護衛が何か残していないか? →事件から数日経過。足跡などの発見は困難かも。 ・子爵の関係者、もしくは領民からの聞き取り。 (賊に待ち伏せされたものとして) →子爵の狩りの日程やルートは誰でも知っているものなのか? 探したい証拠:賊による誘拐であり侯爵領へ連れ去られたという証 【2】パンクリアース学園へ向かい調査を行う ・子爵令嬢への聞き取り。 →誘拐について心当たりはないか。(正攻法で聞き出すことは困難) ・その周辺(生徒・教師)への聞き取り。 →クリスティン(子爵令嬢)に何か変わった様子はなかったか。 →子爵誘拐の件は口外すると、学内の緊張を高めてしまう? ・老教師シメオンへの聞き取りはどうするか? →領民の依頼での調査の聞き込みなら、無視はされない? 探したい証拠:クリスティンへの脅迫状と、状が届くまでの経緯

  3. ゲルダ・クライン

    パンクリアース学園4年生になりました、ゲルダ・クラインと申します。 よろしくお願いします。 ええと、選択肢【1】と【2】、どちらを選ぶかで進路が変わる、 進路は多数決で決定……ということは、 【1】と【2】を二手に分かれて、と言う方針は、今回は難しそう、ですよね。 ……うーん、きっと報酬の問題、なのかな。 【1】でプレイング書いた結果、多数決で【2】になりました、みたいなことにならないように この場所であらかじめどっちの方針で行くかを決めておいた方がいいかな、と。 どちらが正解かではないと思いますので、……希望をとって多数決、がいいのかな? わたしは、学園生徒ですので、【2】のほうがお役に立てるかなと。 学園関係者以外の方は……ううん、今回はあんまり表沙汰にしない方がよさそうのもあって 「依頼をうけた冒険者」として学園に入るのは難しいですよね。 「聴講生」、は……えーーと、聴講生が参加できる授業、あったかなぁ…… 流石に学園に侵入するにはリスクが高いので、他の関係者のお付きの人として立ち入るか……ですかね。 ……わたしは、貴族ではないので学園への立ち入りお手伝いは難しいかもしれません。 あ、でも、話を聞くだけでしたら、門前市にある学生向けの店で学園生徒を捕まえる、というのも悪くないと思います。 なんて、いろいろ考えてみましたけど 【1】でもできることはあると思いますので、多数決の結果には従います。

  4. レティシア・R・クラティアス

    ごきげんよう。レティシア・レインフィールと申します。 ヒーラーとして、お役に立てる事が出来ましたら幸いでございます。 皆様、よろしくお願い致します。 >選択肢 ロゼット様、纏めをありがとう存じます。 私も悩んでおりましたので、とても参考になります。 ロゼット様に倣い、私も思い付いた事を追記させて頂きますね。 【1】現場に向かい調査を行う ・ファルゲン侯爵領への調査を行うか否か。 →子爵の持ち物などを発見出来る可能性有り。 →捜索の許可を得るのは困難。 →無断で踏み入った事が明るみになれば今後に支障有り。 ・捜索や情報収集時の注意点。 →侯爵と繋がった者からの監視及び裏切り(脅迫によるものも含め)を考慮すべきか。 【2】パンクリアース学園へ向かい調査を行う ・子爵令嬢への接触時の注意点 →周囲から見て不自然とならない形で、令嬢が事実を話しやすい状態を作る必要有り。 →監視が付いている可能性がある為、その対処が必要となる。 ・オーロラ(オルファレナ)を関わらせるか否か。 →良くも悪くも目立つ存在である事と立場上、相応の配慮が必要となる。 →各教師に接触する際、自ら関わろうとする為、事前に対処を考える必要有り。

  5. カズマ クレセントブラッド

    シーフのカズマだぜ、よろしくな まとめありがとな、参考にさせてもらうぜ とはいったものの、どうだろうな… 俺はいまいち活躍できるかどうか、俺個人でいえば現場の方が発見出来やすそうな気もするが…やっぱ全体を見ると2だよなって話 まぁ一応俺も学生身分…ではあるはずだから 怪しまれずに動けなくはないし…かといって勝手なことすりゃ今後に響くし…さて、どうしたもんかな

  6. イヴェール・アーチボルト

    ウォーリアのイヴェール・イリュジオンです。 どうぞよろしくお願いいたします(ぺこり) それぞれやり易い方へ、とはいかないのが辛いところですね… 私はどちらかと言えば【1】の方がやり易くはありますが、【2】の方が何が起きてるのかを把握し易そうに感じます。 今の状況は子爵が恐らく何者かに誘拐された、という未確定な状況からのスタートですから、 【2】で子爵令嬢から脅迫状について話を聞く事が出来れば、子爵の手掛かりを掴むという最低条件は満たせると思います。 気になった、思いついた事を書いていくのは良いですね。 後で纏めやすくもありますし。 【1】現場に向かい調査を行う ・馬が括り付けられていた樹までの道中の調査 →各現場とは違う手掛かりが残されている可能性 →通常以上に時間がかかる →視界が悪いので手掛かり発見に工夫必須 【2】パンクリアース学園へ向かい調査を行う ・オーロラ(オルファレナ)を関わらせるか否か →現時点でPL情報ですがOPの「授業中に何が起きても見なかったことにしろ」から今後、彼女に問題が降りかかる可能性あり なので事前に心構えさせておく意味で関わらせるのも選択肢 →話から遠ざけるより目の届くところで関わらせた方がまだ安全そう

  7. ナハティガル=ラー

    シーフのナハティガル=ラーだ。 初見の者も、そうではない者も宜しく頼む。 ――煌びやかな表面とは裏腹に、貴族もその実態は暗黒街のマフィアとさして変わらんのだな。 >方針 個人的に動き易いのは【1】だが、既に失踪から数日経過してしまっている事から、 匂いや足跡等の痕跡を辿るのは難しそうではあるな。 但し、周辺住民から何らかの情報を引き出せる可能性と何らかの物的証拠を発見出来る可能性はあるかと。 【2】の方は子爵令嬢から脅迫状について話を聞く事ができれば、手掛かりを掴む事は可能とは思うが―― 現状だと話しを引き出す手段が思い浮かばない。余程の事情があって子爵令嬢も口を閉ざしているのだろうしな。 【1】現場に向かい調査を行う ・野山の調査 →依頼を出した近隣の村で情報収集(山の地形等も含む)した後、数日分の水や携帯食を確保して山に入る →【超嗅覚】【超視力】等、汎用スキル活用して調査。(匂いや足跡等の痕跡はあるか?) 【2】パンクリアース学園へ向かい調査を行う ・子爵令嬢から情報を得る →監視が就いている可能性大。 →脅迫状について隠す理由は?(子爵を人質にされ、何らかの取引きを強制されているから?) →上記の『理由』が改善(人質奪還等)されない限り、情報を得る事は難しい? ・オーロラ(オルファレナ)について →ほぼ確実に監視下にある。 →子爵令嬢が脅迫状について口を閉ざす『理由』と関係している可能性有り。(彼女の身辺には注意が必要) ――現時点で俺が思い付くのはこんな処だろうか?

  8. ロゼット

    【1】を選ぶ場合は、何を調査するか例もあがってきてるから、 後は往復2日分のロスを補うため、調査を分担すればいけるかな? 全体で何日使えるか分からないけど、最低1日ぐらいの想定で。 ただ侯爵領に踏み込むのは、犯罪行為だろうから賛成しづらいわ。 >子爵令嬢から「脅迫」の件を聞き出す方法 【2】の問題はこれね。今のところ監視に警戒して、 クリスティンと内密に話せる環境を作る、これでどうなるか。 クリスティンについて、事前に様子の変化を聞き込みする。 他、クリスティンの周辺をしばらく見張って、監視の有無を探す。 監視がいる=見張られるような理由があると気付ける。 で例えば、生徒の立場を持ってるゲルダやカズマ、アルトが 教師への相談として人に聞かれたくない、進路とかイジメとか 恋愛相談でも良いから、時間と部屋を指定して会う約束をする。 ここで誘拐の証拠探しの件を伝えて、心当たりを聞く。 その際、部屋の周囲を警戒する人もつくって、部屋の様子を 探るような輩がいるなら、話しかける他、何かで足止めする。 その間にクリスティンから「脅迫」について聞ければ成功ね。 オルファレナについては、調査の件は話す。 OPの『授業中に何が起きても~』の被害を受ける 可能性が高いので、事前に話すことで心構えをしてもらう。 クリスティンの授業の様子を聞く候補者。 長文でゴメンなさい。【2】は選ぶ場合こんな感じかしら。 【2】に関心がある人もいるし、チャレンジしてみる?

  9. レティシア・R・クラティアス

    >子爵令嬢から「脅迫」の件を聞き出す方法 内密に話せる環境作りに関しては、ロゼット様の案がよろしいかと存じます。 ただ大人数で動きすぎると目立ち過ぎるでしょうから 可能であれば同時進行でシメオン様への接触も行うとよろしいでしょうか? 聞き取り方法に関しては、私が思い付いた物ですと シメオン様に対する物も含め、以下の物となります。 ・子爵令嬢への聞き取り →正攻法として訊ねる際、【エンパシー】や【洞察】を使用し、何かを隠している事を指摘。 →別の質問などで【エンパシー】の有効性を証明する必要があるか。 →人情には厚い事から、今後同じ被害者を出さない為、脅迫には屈してはならないと説得。 ・老教師シメオンへの聞き取り →領民の依頼での調査の聞き込みの後、彼が触れていた物への【残留思念感応】での情報収集。 →今後に備え、子爵令嬢の存在には気付いていない演技により油断を誘う。 →こちらで敢えて目立つ事により、本命である子爵令嬢への接触の印象を薄められるか。 >選択肢 【2】の方が今後の時間的に余裕が生まれそうである事と 更に作戦を詰めれば相応の情報を得られる可能性がございますから 敢えて選択するのであれば、私は【2】を希望させて頂きます。

  10. ゲルダ・クライン

    > 選択肢 はい、わたしも、【2】のほうが得られる情報が多いかな、と。 【2】で進めてしまっても大丈夫でしょうか。 もし、【1】のほうがいい、という方がいらっしゃいましたら ご指摘いただけると助かります。 > クリスティン先生 レティシアさまの【エンパシー】【洞察】を活用する案、とても素敵だと思いました。 最初のとっかかりとして、周囲への接し方などに変化があれば、 ギルドから「クリスティン様の家族が行方不明である」という情報を得ているわたしたちであれば 彼女が何かしらの手がかりを持っている、という憶測に結び付けることは難しくないかなと思います。 呼び出しの方法については、ロゼットさまの案でもよいと思ったんですけれど、 冒険者の見張りがある場所に、クリスティンさまがは立ち入ったと監視の目に入ったら もしかしたら、ご家族の方に危険が及ぶのではないかな、と。 わたしの考えすぎだったら、いいんですけど……。 ええと、ですので呼び出し場所の見張りはなくして…… 筆談など、外部にバレにくい方法でお尋ねするのが良いのかなと思いました。 あと、きっと不安を抱えていらっしゃるでしょうから、少しでも、心を軽くしてさしあげたいです。 わたしたちが信頼できることをお伝えできればいいんですけれど…… 同じような被害を出さないように、というのも大切ですけれど クリスティン先生のお力になりたいということを、真摯にお伝えしたほうがいいのかな、と。

  11. ゲルダ・クライン

    連投失礼します。 > シオメン先生 クリスティン先生に話を聞く間、足止めを……なるほど、確かに、大切な役割ですね……! あ、でも、シオメン先生は「貴族派」でいらっしゃるので、外部の……冒険者の方が足止めのような形で引き留めると、逆に怪しまれてしまう可能性が高そうですよね。 冒険者の動きだということを目立たせてしまうと、今後動きにくくなってしまう可能性があるかな、と思いました。 ええと、ですので、シオメン先生については、学園生徒が質問をするかたちで足止めをするのがよいかな、と。 > オルファレナさま 自分の知らないうちに……って、きっと、とっても悲しいことだと思いますので 依頼についてオルファレナさまにお伝えすることについては賛成です。 ……わたしは、オルファレナさまとは面識がないので、他の方にお任せする形になってしまいますけれど ええと、賛成だということだけ、お伝えしておきますね。

  12. アルト=ミルドレッド=バ・ロッサ

    遅くなったわ アルトよ、よろしく 個人的な試みなんだけど…どこかの童話に誰もいない部屋の暖炉に秘密事話すと暖炉下の部屋で聞いてたって童話聞いたことあるのよ…どんな童話か忘れたけど 私は栗鼠をエーテルリンクして机の下でもなんでもいいから栗鼠を隠して、どうしても話したくても話せない状態でもやもやさせてるタイミングで一人にさせて話す内容を盗聴できないか考えてるわ …ま、ちょっと危険な気もしなくもないけどね

  13. ナハティガル=ラー

    >【2】で行く場合 学園生ではない参加者が学園内で行動する場合 1:聴講生として潜入 2:参加者の中に貴族が居るなら、その人物の従者として潜入 上記の2択となるだろうか? 2の場合、主人役を務めても構わないという貴族の参加者は居るだろうか? >聞き取り 子爵令嬢やシメオン教師への聞き取りは学園生に行って貰う方向で良いかと。 >オーロラ 彼女とは(一応)顔見知りではあるので、学園内で顔を合わせた時の対応は考えておかないと不味いかもしれない。 知らぬふりを通すか、普通に接するか…。どうしたものか。

  14. ロゼット

    私は【2】で賛成するわ。難しいところはあるけど心情的にも クリスティンの状況を読んじゃうと、なんとかしてあげたいし。 【洞察】技能は持ってるからクリスティンに正攻法での、 聞き込み(隠し事の気づき)は私の方で入れておきましょうか? 複数いても、判定?の有利になりそうだし。 >ナハティガル 公認設定での貴族兼生徒が望ましいならアルトかな? レティシアは貴族兼卒業生の設定を持っているけど。 私は聴講生として関わるわ。 >オルファレナへの対応 こだわらないけど、事情の説明はこっちで入れておきましょうか。

  15. イヴェール・アーチボルト

    >選択肢 自信はないですが私は【2】で良いと思います。 >子爵令嬢から「脅迫」の件を聞き出す方法 子爵令嬢はロッドウェル伯爵に決定を通達されるにあたって侯爵の名と貴族の爵位を持ち出されています。 立場が上の貴族からの決定には抵抗し難く、ましてや侯爵も絡んでいるうえに子爵誘拐という形で実力行使もされている状況では場所だけを用意しても安心して話して貰えないかも知れません。 貴族の力とは侮れないものですから… あまり薦めたくはないですが関わらせるのであればクラティアス侯爵の力を借りる事も視野に入れてはいかがでしょうか? 直接的な関与は最悪、侯爵家同士の争いになりそうですから後ろ盾になって貰うくらいですが… 少なくとも味方がいる、というのは心強いと思います。 >ロッドウェル伯爵 生徒ではないですが…質問出来る話がありますね。 専攻がエーテル応用学という事なので見解を聞きたい話がありますので。

  16. ナハティガル=ラー

    >選択肢 【2】で異論はない。 >オルファレナ では、俺はオーロラ――オルファレナ周辺(シメオン含む)の調査を行なおう。 【隠蔽】【看破】と【探波】で監視の有無(誰が監視役か?人数は?何処の派閥の者か?等)、校舎の構造把握、不審な動きはないかを探りつつ、 それとなく彼女の身辺警護をしようかと。 この場合、知らぬふりをするのは逆に不自然な為、 聴講生として潜入し、普通に接する方向で考えている。

  17. レティシア・R・クラティアス

    >選択肢 少なくとも【2】は避けたいという方はいらっしゃいませんでしたし 残りの相談時間的にも【2】で確定されてよろしいのではないかと存じます。 >子爵令嬢から「脅迫」の件を聞き出す方法 確かに、クラティアス侯爵様のお力をお借り出来れば心強いでしょう。 そうなりますと、オーロラ様にご同行して頂く形となりますでしょうか……? あるいは一筆書いて頂く、という手もございますけれど。 どなたが接触なさるにせよ、最低でも一人は女性が同席される必要がございますね。 もし密室で接触される場合、殿方と二人だけなのは好ましくはございませんから。 アルト様の案は、もし直接聞き出す事が叶わなかった場合の保険とするのは如何でしょうか? 例えば、彼女に接触される方に同行して頂き 他の方に意識が向いている間に身を隠されたら恐らく気付かれる事も無いでしょう。 >オルファレナへの対応 この中ではロゼット様が一番親しくなさっておられますから ご説明をお願い出来ますと大変助かります。 一応、私も面識はございますが……ええ、何とも表現し難いので。 >調査 ナハティガル様、お願い致します。有事の際は頼りとさせて頂きますね。 ナハティガル様お一人では対応が難しい場合も考慮致しますと 応援要請などの合図も決めておかれるとよろしいでしょうか? >個人 私は、少々悩んでいるのですけれど……洞察やエンパシーは所持しておりますので そちらの方面でお手伝いは可能かと存じます。 勿論、最終的な作戦次第では調整を致しますね。

  18. フリーダ=ブロムヴィスト

    >選択肢 それでは【2】で確定ですね。 >調査 それでは私はシメオン様周辺の聞き込みを中心に調査したいと思います。 学者肌ということですしその関連の伝手が多そうですから、 そちらからアプローチしてみたいと思います。

  19. ゲルダ・クライン

    >選択肢 ありがとうございます。では、【2】でよろしくお願いします。 プレイヤー知識からの変換が必要そうな部分で、わたしが知っていそうなことについては みなさまにお伝えできるように、プレイングに記載させていただきますね。 ・全校集会での新学園長先生の演説と、その後の学園内の空気について ・クリスティン先生の家名と担当クラス、派閥が王党派であること ・1-3の担当であるシオメン先生が貴族派であること ・1-3にオルファレナ様がいること ……ぐらい、でしょうか。 他にも知っておきたいことがありましたら、ご指摘ください。 >クリスティン先生 そう、ですよね。貴族の方々は家柄を重視されますから、簡単には逆らうなんてできませんよね。 ……あとは、脅迫の内容によっては、さらに難しくなるのかな、と。 『漏らしたら家族の命は保証しない』みたいなこと、脅迫文にはありがちですので、 脅迫文の穴をつくよう、……外部に漏らしたことをばれないように注意が必要、ですよね。 オルファレナ様の力添えをいただくことは、問題ないと思います。 ただし、クリスティン先生とオルファレナ様が接触した、という情報が知られると危ないかもしれないので レティシア様の、「一筆書いて頂く」案がよいのでは、と考えました。

  20. ゲルダ・クライン

    >個人 わたし自身はシオメン先生側の対応にまわろうかなと。 エーテル応用学の専門でいらっしゃるので、そのことについての質問をしつつ、 新しい学園長先生について、学園の空気が不穏なことに不安に思っていると相談をしてみようかなと。 王党派と貴族派の派閥争いになんかしらの関与があれば、シオメン先生から情報を得られるかもしれません。 クリスティン先生の対応に回っている皆様と接触をすれば、シオメン先生から怪しまれる可能性がありますので、 学園内では個別行動になるかと思います。

  21. ロゼット

    了解したわ。 ・クリスティンへの正攻法の聞き込み(洞察での観察) ・オルファレナへの事情説明、必要なら一筆書きの協力要請 ・クリスティンの授業の様子に変化はなかったかの聞き込み この辺りは入れておくわ。残りは明日、様子を見ながら整理と。 オルファレナを巻き込むのは本意じゃないけど、彼女の立場を 考えると、無縁でいられるかも難しいのよね…困った話だわ。

  22. イヴェール・アーチボルト

    私はロッドウェル伯爵の方に行こうかと思います。 直接接触することになるのでゲルダさんと同行する事になるでしょうか? 別々の方が都合が良さそうでしたらタイミングをずらして接触しますね。 長く引き留めるならその方がいいのでしょうか? 手間を増やして申し訳ないのですが、クラティアス侯爵令嬢への事情説明に際しては念押しして直接動かれないように言い含めて頂ければ… 一筆書くだけで止まるならいいのですが、聞き及ぶ性格からして納得できる理由がなければ直接関わろうとするのではないかと…

  23. レティシア・R・クラティアス

    >オーロラ(オルファレナ)様について シメオン先生は彼女の担任の方でもありますし いっそ、顔繋ぎ役として質問に同行して頂くのは如何でしょうか? 知人、あるいは友人から質問の分野に詳しい方の相談を受け シメオン先生なら適役だと判断した、と説明なされば不自然ではございませんし。 彼女は賢い方ですから、事前に言い含めておかれれば 暴走なさる事はないのでは、と私は判断しているのですけれど……。 あと、ロゼット様から彼女にお話をして頂く際も 他の方から内容を聞かれないようにする必要がございますね。 単純に昼食を大食堂の個室でご一緒なさるぐらいでも良さそうですけれど。 ただ予約がどなたでも可能なのか少々不安でしょうから よろしければ私が予約をさせて頂きましょうか? その場合、恐らく私も同席させて頂く形になりますので それでもよろしければ、ですけれど。 >クリスティン先生への接触方法 そして人数配分的に、カズマ様がよろしければ、なのですけれど。 彼女の監視の有無の確認と、生徒としての接触をお願いしてもよろしいでしょうか? 私とロゼット様でも恐らく問題はございませんが カズマ様にもお手伝い頂けますと、大変心強く存じます。 どのような接触をなさるかによって接触場所も変わりそうですけれど それについては皆様ともご相談出来ればと存じます。

  24. レティシア・R・クラティアス

    >個人 先程流れて申し上げる形となりましたけれど 一先ず私はクリスティン先生の対応とさせて頂きますね。 エンパシーをご用意するのは確定として洞察はロゼット様がお持ちなので もう一つの汎用スキル選択は少々お時間を頂きたく存じます。 >ゲルダ様 情報共有のお気遣い、ありがとう存じます。 ただ全校集会の内容に関しては聴講生(冒険者)も含めて全員に対して行われましたから そちらについてはお話をして下さらなくても問題はございませんね。 >フリーダ様 シメオン先生周辺の聞き込みをされるとの事でしたが 先生自身の最近の動きなどを訊ねるのではなく 彼と関わりのある方で普段とは違う動きをなさっている方を調査される、という事でしょうか? もし先生自身の事を調査なさるのでしたら相応に注意は必要かと存じますので 方法についてなどお悩みでしたらご相談くださいませ。 場合によってはこちらの動きに気付かれ、警戒を強める可能性がございますから。

  25. ロゼット

    >汎用スキル 『洞察』と、看破はナハティガルが用意してくれるから、 『政治知識』にしてみようかと。SPのいる技能は厳しくて…。 >イヴェール 『直接動かれないように』ね。入れておくわ。 首を突っ込んでくる、と書いてあるのだから心配は当然よ。 私から見ても、間違いなく突っ込んでくるわ。 >レティシア 話す場所については、普通の注意くらいはしておくけど、 不足なようならお願いするわ。同行とかは全然構わないから。 >オルファレナ侯爵令嬢の協力について 私は彼女に友情を感じすぎてるから、客観的になれないけど。 『自分からは動かないように』と意識的に遠ざけるなら、 聞き取りに際して同行を頼むのは、矛盾しないかしら…(悩 一筆書きは、同じ王党派のクリスティンにとって有効なのが 分かるから仕方ないと思うけど、貴族派のシメオン先生への 聞き取りに王党派のオルファレナを連れていくのは不安があるわ。 存在として便利なのは、とても良く分かるのだけど…うぅん。

  26. ナハティガル=ラー

    >応援要請 万が一、非情事態が発生した時に応援要請を出してしまうと、他に仲間が居ると勘付かれてしまうので難しいな…。 予め情報交換や安否確認の為に一定時刻毎に集合するようにしておき(集合場所は時刻毎に変える)、 その時に現れなかった際は『非常事態が発生した』と思って貰う方向でどうだろうか? >オルファレナ侯爵令嬢の協力について オルファレナとの関与を最小限とするのなら、 聞き取りに際しては『一筆書いて貰う』に留めた方が良いかと。 俺達とオルファレナの関与を周囲に勘繰られる以上に、オルファレナの好奇心に火が着くと面倒な事になりそうだ。

  27. アルト=ミルドレッド=バ・ロッサ

    おとと、時間たっちゃったわ 保険程度に、ね それなら私はレティシアさんの言う通りクリスティン子爵に接触する感じにしようかしら

  28. レティシア・R・クラティアス

    >汎用スキル それでは、私は『エンパシー』と『話術』に致しましょう。 >応援要請 確かに、協力していると気付かれるのはよろしくはございませんね。 対策としてナハティガル様の案に、私は賛成致します。 >クリスティン先生 アルト様も参加なさるので、これでバランス的には問題ございませんね。 問題は先生周辺の監視の有無の確認についてですけれど アルト様の希望次第ですが、もしご希望が無かった場合 申し訳ありませんが、ナハティガル様にお願いしてもよろしいでしょうか……? 先生との接触場所については、他にご意見が無ければ 大食堂の個室とさせて頂こうかと。 >オルファレナ侯爵令嬢の協力について シメオン先生への接触については悩みどころではあるのですが 彼が彼女に対して何かをお考えになっているのであれば スキルで確認などが可能なのではないかという点。 そして彼女が個人的に冒険者として親しくなさっている姿をご覧頂く事で 今後彼女に対する悪意への多少の牽制も出来るのではないかという点から 一考する余地はあるかと思いましたが、お二人のご懸念はご尤もですので 彼女には必要最低限のお願いのみとするのに、私は異論ございません。 ただ、こちらは協力というよりも私の懸念となるのですが。 彼女が一人、あるいは少人数で居ると、何かあった際の対処が難しい点が気掛かりですので これの対処として、なるべく人の目が多い場所で待機して頂ければ、と存じます。 >ロゼット様 かしこまりました。 それでは、保険くらいの気持ちでご用意をさせて頂きますね。

  29. ロゼット

    プレイングを提出したわ。出発は朝だから、気をつけて。 レティシアは気配りありがとう。 楽観かもしれないけど、私は現段階ではまだ、オルファレナが 首を突っ込みすぎなければ、直接的な危険はないと思ってるわ。 副担任の口を封じても、彼女に無礼を働けば首が飛ぶのは 誰でも変わらないし、できて遠まわしな嫌がらせぐらいかなと。 それを防げるのは冒険者じゃなく教師だと思う。 だからクリスティンには、解決に向けて動いてる冒険者がいるのを 知ってもらって、父親と学級の板挟みで潰れないで欲しいなって。 オルファレナの方には、誘拐事件の情報を伝えておくことで、 副担任が見て見ぬふりをする理由は、察してもらえるでしょうし。 心配はもちろんしてるけど、今はクリスティンの説得に尽くすわ。

  30. ゲルダ・クライン

    わたしも無事にプレイング提出できました。 ええと、現地ではよろしくお願いしますね。 >イヴェール様 はい、おなじシオメン先生担当ということで、よろしくお願いしますね。 こちら側のプレイングでは、どうしても個人行動のように記載する形になってしまいましたが 同行については、特に問題ないかと思います。 接触のタイミングについては、「クリスティン先生側対応の予定時間より少し前」としました。 あとは、おそらくマスター様側の判定に任せる形になるかな、と。

  31. アルト=ミルドレッド=バ・ロッサ

    えぇと…監視は、まぁお願いするわ

  32. ナハティガル=ラー

    >クリスティン監視の有無 了解した。 クリスティン周辺にも目を光らせておくとしよう。

  33. レティシア・R・クラティアス

    私の方も現時点での行動予定(プレ)は確定しております。 皆様、現地でもよろしくお願い致します。 確かにロゼット様の仰る通り、現時点では杞憂である可能性が高いかもしれませんね。 私もクリスティン先生の為、微力ながらお手伝いさせて頂きます。 ゲルダ様も、お時間についてご配慮下さってありがとう存じます。 私もそちらの接触が始まった頃になるよう、行動を致しますね。 そしてナハティガル様、このようなお時間にご対応をして下さり、誠に感謝を致します。 これでクリスティン先生の説得を安全に行えるかと存じます。

アーカイブ生成日時 2026年08月05日 14時56分25秒 ・ world0