花とオークは相容れぬ
ゆうきつかさ
コメント 8
シナリオID:545
オープニング
●リーンエス王国
「ねぇ、ちょっと聞いてよ! まったく、もう信じられない!」
花屋の娘ジェイミーが苛立ちを隠せない様子で、酒場に集まっていた冒険者達に愚痴をこぼした。
事の始まりは、数日前。
深夜、庭園の方が何やら物音がするため、恐る恐る様子を見に行った時の事。
あろう事か、そこにいたのはオーク達であった。
しかも、オーク達はジェイミーが植えた球根を掘り起こし、ムシャムシャと食べていたのである。
「ねぇ、信じられる? せっかく、春に向けて、準備を進めていたのに、オーク達のせいですべて台無し」
ジェイミーが落ち込んだ様子で、ションボリと肩を落とした。
「だからと言って、あたしがオーク達に石を投げたところで、返り討ちに遭うだけ。最悪、大怪我どころか、ポックリでしょ? そんな事になったら、死んでも、死にきれないし……。化けて出られる訳でもないから、泣く泣く友達の家に逃げ込んだって訳。でも、いつまでも居候って訳にもいかないし、オーク達が居座っている限り、庭園を元通りにする事も出来ないって訳よ。だから、お願い。オーク達を追い払って!」
ジェイミーが瞳を潤ませ、祈るような表情を浮かべた。
「おそらく、オーク達は庭園に棲みつき、まるで自分の家みたいにくつろいでいるはずよ。私が見た限りだと、球根の方は全滅。場合によっては、倉庫の方も、酷い事になっているかも……。ま、まあ、仕事の方は友達が酒場の給仕を紹介してくれたんだけど……」
ジェイミーが困った様子で、乾いた笑いを響かせた。
この様子では失敗続きなのだろう。
色々な意味でゴメンナサイと言った感じであった。
「とにかく、オーク達さえ倒せば、あたしの人生バラ色って訳じゃないけど、今よりマシになるはずだから、お願いね」
そう言ってジェイミーが冒険者達を見つめ、両手をパシッと合わせるのであった。
「ねぇ、ちょっと聞いてよ! まったく、もう信じられない!」
花屋の娘ジェイミーが苛立ちを隠せない様子で、酒場に集まっていた冒険者達に愚痴をこぼした。
事の始まりは、数日前。
深夜、庭園の方が何やら物音がするため、恐る恐る様子を見に行った時の事。
あろう事か、そこにいたのはオーク達であった。
しかも、オーク達はジェイミーが植えた球根を掘り起こし、ムシャムシャと食べていたのである。
「ねぇ、信じられる? せっかく、春に向けて、準備を進めていたのに、オーク達のせいですべて台無し」
ジェイミーが落ち込んだ様子で、ションボリと肩を落とした。
「だからと言って、あたしがオーク達に石を投げたところで、返り討ちに遭うだけ。最悪、大怪我どころか、ポックリでしょ? そんな事になったら、死んでも、死にきれないし……。化けて出られる訳でもないから、泣く泣く友達の家に逃げ込んだって訳。でも、いつまでも居候って訳にもいかないし、オーク達が居座っている限り、庭園を元通りにする事も出来ないって訳よ。だから、お願い。オーク達を追い払って!」
ジェイミーが瞳を潤ませ、祈るような表情を浮かべた。
「おそらく、オーク達は庭園に棲みつき、まるで自分の家みたいにくつろいでいるはずよ。私が見た限りだと、球根の方は全滅。場合によっては、倉庫の方も、酷い事になっているかも……。ま、まあ、仕事の方は友達が酒場の給仕を紹介してくれたんだけど……」
ジェイミーが困った様子で、乾いた笑いを響かせた。
この様子では失敗続きなのだろう。
色々な意味でゴメンナサイと言った感じであった。
「とにかく、オーク達さえ倒せば、あたしの人生バラ色って訳じゃないけど、今よりマシになるはずだから、お願いね」
そう言ってジェイミーが冒険者達を見つめ、両手をパシッと合わせるのであった。
解説
物語の流れとしては、準備、移動、戦闘です。
庭園は村はずれにあり、森の傍にあります。
▼基本的な情報
ジェイミー(ヒューマン:女性)
16歳。
勝気な性格。
花が好き。
オーク×10
庭園に居座っている。
球根うまうま。
棍棒ブンブン。
マスターより
どうも、ゆうきつかさです。
この依頼は初心者歓迎です。
そのため、判定的に緩めになっています。
基本的にはオーク達を追い払えば成功です。
リプレイ
●リーンエス王国
「オーク共め。性懲りもなく……」
アルベルト=V=シュタールシュヴェーアトは仲間達と共に、オーク達の根城と化した庭園に向かっていた。
その庭園があるのは、村外れ。
そこは村人達から花屋敷と呼ばれる場所だった。
「せっかく大事に育てた庭を、オーク達のせいで台無しにされたんだから、腹が立つのも当然よね」
リノアが依頼主であるジェイミーの気持ちを察し、オーク達に対して怒りを覚えた。
それだけ森に食糧が不足しているのかも知れないが、だからと言って何をしても許される訳では無い。
「だから、私達で仇を取ってあげないとね。絶対に……庭園をオーク達から取り返してやるんだから!」
ニーラ・メッコが覚悟を決めた様子で、自分自身に気合を入れた。
オークとの戦いに備え、酒場で一心不乱にシチューを食べ、身も心も満たされているため、何の迷いもない。
後はオーク達を倒して、庭園を取り戻すだけである。
「……まったく、餓えた獣は何を仕出かすか わかったものじゃないな」
そんな中、スヴァン=ウォルフ=ユーウェンが、呆れた様子で溜息を漏らした。
そう言った意味で、オーク達は危険であり、最悪の場合は餌と間違えて、襲い掛かってくる可能性も高かった。
「……と言うか、おいしいのかな、球根って……。でも、タマネギとかユリ根みたいなモンなら食べれない事も無いか。今度、腹が減ったら食べてみよっと!」
ギャメルが興味津々な様子で、球根の味を想像した。
どんな味なのか分からないものの、オーク達が食べていたのだから、毒ではない……はず。
ただし、オーク達は、飢餓状態。
その状況だからこそ、食べる事が出来ただけで、実際には美味しくない可能性も高そうだ。
「確かに、球根って美味しいのかな? ……まぁ、玉ねぎみたいなモノだったら、美味しいのかも……。でも、それだったら、市場で売られていても、おかしくないよね? ……という事は、やっぱり……」
ニーラが頭の中で答えを導き出し、気まずい様子で汗を流した。
その事を踏まえて考えると、おそらくマズイ。
美味しくないと考えるのが、無難であった。
「まあ、食べるにしても、回収するにしても、その前にアイツらを何とかしておく必要があるけどな。それにしても、汚ねぇ花だ。……こんな花は見たくもねぇ」
カルフ・オルヴォが嫌悪感をあらわにしながら、庭園でくつろぐオーク達を睨みつけた。
オーク達は庭園に埋められていた球根を掘り返し、それを齧っては渋い顔をしていた。
「ならば殲滅……という訳ですね。俺は坊ちゃんを守る事に専念させていただきますが……。万が一、恩人の息子に何かあると一大事ですか」
そんな中、オゴスがギャメルに駆け寄り、その背中を守るようにして陣取った。
それに合わせて、ギャメルが輝刃2でオゴスの黒の魔導書を淡い透明な光で包み、攻撃性能を強化させた。
「まあ、オーク達が居座っているって事は、まだ喰うもんがあるって事だ」
カルフが物陰に隠れて様子を窺いながら、少しずつ距離を縮めていった。
オーク達のまわりには幾つも球根が転がっていたものの、どれも齧った跡が残っていた。
「それじゃ……、殲滅するぜ!」
すぐさま、アルベルトが紫電一閃と戦士の一断を繰り出し、一番近くにいたオークを斬り捨てた。
だが、脂肪の皮が分厚かったせいで、一撃で仕留める事が出来なかった。
「ブヒィィィィィィィィィィィィ!」
その途端、オークが唸り声を響かせ、一斉に立ち上がって、イラついた様子で鼻息を荒くさせた。
「そこは貴方たち如きが居ていい場所ではないわ。さっさと立ち去りなさい」
即座に、リノアがオーク達の前に陣取り、亜人語を真似て語り掛けた。
どうやら、言葉が伝わった訳では無いものの、口調、身振りなどから、リノアが意図している事を何となく理解したようである。
そのため、オーク達も『ここはオレ達の土地。ここにあるものは、すべて落ちていたモノ。だから拾っただけ』と言わんばかりの勢いで、鼻息を荒くさせながら、リノアに対して敵意を向けた。
「どうやら、時間の無駄のようね。まあ、花の美しさを微塵も理解できない貴方達に、何を言っても無駄なのかも知れないけれど……」
リノアが亜人語を真似した言葉で、オーク達に皮肉を言った。
これも言葉自体は伝わらなかったようだが、リノアの雰囲気からすべてを察した様子で、オーク達が怒り狂っていた。
「うーしっ、1体ずつエスコートさせて頂くか」
カルフがエーテルブレードで、エーテル光を鋼の大剣を纏わせ、衝撃刃で不可視の衝撃を飛ばした。
「ブヒッ!」
その一撃を顔面に喰らったオークが、くしゃっとした顔のまま、殺気立った様子で棍棒を地面に叩きつけた。
「棍棒なんか振り回して、よっぽど力自慢なんだね。よーし、わかった。その自慢のパワーを封じてあげる!」
それでも怯む事なく、ニーラが魔蝕でエーテルを放ち、近くにいたオークの筋力を衰えさせた。
「……来いや、場所変えようぜ」
続いて、カルフがオーク達を煽りながら、少しずつ庭園から離れていった。
「ほら、球根よりも旨い物がありますよ。オーク共にはもったいないご馳走です」
オゴスも干し肉と蒸留酒をチラつかせ、オーク達の興味を引いた。
「ブヒィィィィィィィィィィィィィィィィィィ!」
その事に気づいたオーク達が鼻息を荒くさせ、イノシシの如く突っ込んできた。
「大地よ、汝の枷を……」
それに合わせて、リノアがニーラと一緒にスタティックフィールドで光り輝く球状の存在を発生させ、オーク達に纏わりつかせた。
「こう見えて俺は花が好きなんですよ。……ですから、庭園から立ち退いてもらいます」
次の瞬間、オゴスが黒の魔導書を開き、メテオライト2で大量の小さな光弾を出現させ、雨の如くオーク達に降り注がせた。
続いて、ギャメルが物陰に隠れながら、祈雷で祈りを捧げ、雷を荒れ狂わせる霧を出現させた。
「ブ、ブヒィ!」
その事に危機感を覚えたオークが半ばパニックに陥りながら、脱兎の如く逃げ出した。
「遠慮はいらんな、叩きのめす。それだけだ」
その行く手を阻むようにして、スヴァンが衝撃刃を繰り出し、不可視の衝撃をオークにブチ当てた。
それと同時に、オークの腹がばるるんと揺れ、独特なケモノ臭が漂った。
「思ったよりも丈夫だな? だったら、遠慮はいらないだろ? まだまだリハビリが必要らしいから、練習台の栄誉をやるぜ」
その間に、カルフが破鎧砕で肉体を蝕むエーテルを鋼の大剣に纏わせ、近くにいたオークを斬りつけた。
「さっきは分厚い脂肪に阻まれてしまったが、これはどうだ? ……と言うか、飢えていた割に、随分と肥えているな? それだけ球根に栄養が詰まっていたという事……か?」
そんな中、スヴァンが何気ない疑問を感じつつ、闘気槌で鋼の大剣に巨大な光塊を纏わせ、オーク達めがけて振り下ろした。
その拍子にオーク達がヨロめき、崩れ落ちるようにして、ガクンと膝をついた。
その息をつくようにして、アルベルトがオークの懐に潜り込み、鋭撃で威力を重視した鋭い一撃を放った。
次の瞬間、傷口から大量の血が噴き出し、アルベルトの身体を真っ赤に染めた。
「もう少しリハビリさせて貰うぜ、お前も相手がしてぇよな?」
それに合わせて、カルフがオークを斬りつけ、鋼の大剣についた血を払った。
続いて、リノアがフリーズボルトで、大樹の長杖の先端から氷の矢を放って、冷気と共にオークの身体に纏わりついた。
「ジェイミーが困ってるから、どっかいけー! ……って、オレの方に来るなっ! く、来るなってばー!!」
一方、ギャメルは涙目になりつつ、魔矢でオーク達を牽制しながら、必死になって逃げていた。
その事に気づいたオゴスが、ギャメルと入れ替わるようにして、オークの注意を引きつつ、フェザーステップで間合いを取った。
「みんな纏めて……やっつける!」
それと同時に、ニーラがメテオライトで大量の小さな光弾を出現させ、オークめがけて降り注がせた。
それに合わせて、アルベルトが闘気槌2で巨大な光塊をダマスカス鋼の大太刀に纏わせ、オーク達めがけて力強く振り下ろした。
「……逃がしはしない、見逃すと思ったか?」
その間に、アルベルトがチャージングで瞬間的に加速し、オークの逃げ道を塞いだ。
しかし、逃げ出したオークの数が多かったため、何匹か森の中に姿を消した。
「お疲れ様でした、坊ちゃん。お怪我はありませんか? 泥で汚れてないですか? ハンカチいります?」
そんな中、オゴスが心配した様子で、ギャメルに駆け寄った。
何匹かオークを逃がしてしまったが、だいぶ痛めつけておいたため、二度と戻ってくる事はないだろう。
「まあ、何とか……」
ギャメルが気まずい様子で、小さくコホンと咳をした。
本音を言えば、もう少し格好いいところを見せたかったが、今日に限って何故か思うように身体が動かなかったようである。
「いくつか球根が残っているようだけど、元通りにするまで、しばらく時間が掛かりそうね。今度は荒らされないと良いんだけど……」
リノアが辺りのモノを片付けながら、いくつか球根を拾い上げた。
その大半がオーク達によって齧られていたが、いくつか無事なモノもあった。
「でも、球根があれば、また育てる事が出来るし、春になったら綺麗なお花がたくさん咲くでしょ……!」
そんな期待を胸に秘め、ニーラがテキパキと片付けを始めた。
「……とは言え、最低限オークが散らかしたゴミとかは、一まとめにして捨てておきてぇかな」
ギャメルがテキパキと片付けをしながら、状態のいい球根を集めていった。
だが、オーク達によって、あちこち食い荒らされているため、片付け終わるまでにはしばらく時間が掛かりそうだ。
だからと言って、このまま放っておけば、ジェイミーの負担になってしまうため、気合を入れて片付けた。
その甲斐あって、ジェイミーがとても喜び、ゴキゲンな様子で感謝の言葉を述べてくれた。
「オーク共め。性懲りもなく……」
アルベルト=V=シュタールシュヴェーアトは仲間達と共に、オーク達の根城と化した庭園に向かっていた。
その庭園があるのは、村外れ。
そこは村人達から花屋敷と呼ばれる場所だった。
「せっかく大事に育てた庭を、オーク達のせいで台無しにされたんだから、腹が立つのも当然よね」
リノアが依頼主であるジェイミーの気持ちを察し、オーク達に対して怒りを覚えた。
それだけ森に食糧が不足しているのかも知れないが、だからと言って何をしても許される訳では無い。
「だから、私達で仇を取ってあげないとね。絶対に……庭園をオーク達から取り返してやるんだから!」
ニーラ・メッコが覚悟を決めた様子で、自分自身に気合を入れた。
オークとの戦いに備え、酒場で一心不乱にシチューを食べ、身も心も満たされているため、何の迷いもない。
後はオーク達を倒して、庭園を取り戻すだけである。
「……まったく、餓えた獣は何を仕出かすか わかったものじゃないな」
そんな中、スヴァン=ウォルフ=ユーウェンが、呆れた様子で溜息を漏らした。
そう言った意味で、オーク達は危険であり、最悪の場合は餌と間違えて、襲い掛かってくる可能性も高かった。
「……と言うか、おいしいのかな、球根って……。でも、タマネギとかユリ根みたいなモンなら食べれない事も無いか。今度、腹が減ったら食べてみよっと!」
ギャメルが興味津々な様子で、球根の味を想像した。
どんな味なのか分からないものの、オーク達が食べていたのだから、毒ではない……はず。
ただし、オーク達は、飢餓状態。
その状況だからこそ、食べる事が出来ただけで、実際には美味しくない可能性も高そうだ。
「確かに、球根って美味しいのかな? ……まぁ、玉ねぎみたいなモノだったら、美味しいのかも……。でも、それだったら、市場で売られていても、おかしくないよね? ……という事は、やっぱり……」
ニーラが頭の中で答えを導き出し、気まずい様子で汗を流した。
その事を踏まえて考えると、おそらくマズイ。
美味しくないと考えるのが、無難であった。
「まあ、食べるにしても、回収するにしても、その前にアイツらを何とかしておく必要があるけどな。それにしても、汚ねぇ花だ。……こんな花は見たくもねぇ」
カルフ・オルヴォが嫌悪感をあらわにしながら、庭園でくつろぐオーク達を睨みつけた。
オーク達は庭園に埋められていた球根を掘り返し、それを齧っては渋い顔をしていた。
「ならば殲滅……という訳ですね。俺は坊ちゃんを守る事に専念させていただきますが……。万が一、恩人の息子に何かあると一大事ですか」
そんな中、オゴスがギャメルに駆け寄り、その背中を守るようにして陣取った。
それに合わせて、ギャメルが輝刃2でオゴスの黒の魔導書を淡い透明な光で包み、攻撃性能を強化させた。
「まあ、オーク達が居座っているって事は、まだ喰うもんがあるって事だ」
カルフが物陰に隠れて様子を窺いながら、少しずつ距離を縮めていった。
オーク達のまわりには幾つも球根が転がっていたものの、どれも齧った跡が残っていた。
「それじゃ……、殲滅するぜ!」
すぐさま、アルベルトが紫電一閃と戦士の一断を繰り出し、一番近くにいたオークを斬り捨てた。
だが、脂肪の皮が分厚かったせいで、一撃で仕留める事が出来なかった。
「ブヒィィィィィィィィィィィィ!」
その途端、オークが唸り声を響かせ、一斉に立ち上がって、イラついた様子で鼻息を荒くさせた。
「そこは貴方たち如きが居ていい場所ではないわ。さっさと立ち去りなさい」
即座に、リノアがオーク達の前に陣取り、亜人語を真似て語り掛けた。
どうやら、言葉が伝わった訳では無いものの、口調、身振りなどから、リノアが意図している事を何となく理解したようである。
そのため、オーク達も『ここはオレ達の土地。ここにあるものは、すべて落ちていたモノ。だから拾っただけ』と言わんばかりの勢いで、鼻息を荒くさせながら、リノアに対して敵意を向けた。
「どうやら、時間の無駄のようね。まあ、花の美しさを微塵も理解できない貴方達に、何を言っても無駄なのかも知れないけれど……」
リノアが亜人語を真似した言葉で、オーク達に皮肉を言った。
これも言葉自体は伝わらなかったようだが、リノアの雰囲気からすべてを察した様子で、オーク達が怒り狂っていた。
「うーしっ、1体ずつエスコートさせて頂くか」
カルフがエーテルブレードで、エーテル光を鋼の大剣を纏わせ、衝撃刃で不可視の衝撃を飛ばした。
「ブヒッ!」
その一撃を顔面に喰らったオークが、くしゃっとした顔のまま、殺気立った様子で棍棒を地面に叩きつけた。
「棍棒なんか振り回して、よっぽど力自慢なんだね。よーし、わかった。その自慢のパワーを封じてあげる!」
それでも怯む事なく、ニーラが魔蝕でエーテルを放ち、近くにいたオークの筋力を衰えさせた。
「……来いや、場所変えようぜ」
続いて、カルフがオーク達を煽りながら、少しずつ庭園から離れていった。
「ほら、球根よりも旨い物がありますよ。オーク共にはもったいないご馳走です」
オゴスも干し肉と蒸留酒をチラつかせ、オーク達の興味を引いた。
「ブヒィィィィィィィィィィィィィィィィィィ!」
その事に気づいたオーク達が鼻息を荒くさせ、イノシシの如く突っ込んできた。
「大地よ、汝の枷を……」
それに合わせて、リノアがニーラと一緒にスタティックフィールドで光り輝く球状の存在を発生させ、オーク達に纏わりつかせた。
「こう見えて俺は花が好きなんですよ。……ですから、庭園から立ち退いてもらいます」
次の瞬間、オゴスが黒の魔導書を開き、メテオライト2で大量の小さな光弾を出現させ、雨の如くオーク達に降り注がせた。
続いて、ギャメルが物陰に隠れながら、祈雷で祈りを捧げ、雷を荒れ狂わせる霧を出現させた。
「ブ、ブヒィ!」
その事に危機感を覚えたオークが半ばパニックに陥りながら、脱兎の如く逃げ出した。
「遠慮はいらんな、叩きのめす。それだけだ」
その行く手を阻むようにして、スヴァンが衝撃刃を繰り出し、不可視の衝撃をオークにブチ当てた。
それと同時に、オークの腹がばるるんと揺れ、独特なケモノ臭が漂った。
「思ったよりも丈夫だな? だったら、遠慮はいらないだろ? まだまだリハビリが必要らしいから、練習台の栄誉をやるぜ」
その間に、カルフが破鎧砕で肉体を蝕むエーテルを鋼の大剣に纏わせ、近くにいたオークを斬りつけた。
「さっきは分厚い脂肪に阻まれてしまったが、これはどうだ? ……と言うか、飢えていた割に、随分と肥えているな? それだけ球根に栄養が詰まっていたという事……か?」
そんな中、スヴァンが何気ない疑問を感じつつ、闘気槌で鋼の大剣に巨大な光塊を纏わせ、オーク達めがけて振り下ろした。
その拍子にオーク達がヨロめき、崩れ落ちるようにして、ガクンと膝をついた。
その息をつくようにして、アルベルトがオークの懐に潜り込み、鋭撃で威力を重視した鋭い一撃を放った。
次の瞬間、傷口から大量の血が噴き出し、アルベルトの身体を真っ赤に染めた。
「もう少しリハビリさせて貰うぜ、お前も相手がしてぇよな?」
それに合わせて、カルフがオークを斬りつけ、鋼の大剣についた血を払った。
続いて、リノアがフリーズボルトで、大樹の長杖の先端から氷の矢を放って、冷気と共にオークの身体に纏わりついた。
「ジェイミーが困ってるから、どっかいけー! ……って、オレの方に来るなっ! く、来るなってばー!!」
一方、ギャメルは涙目になりつつ、魔矢でオーク達を牽制しながら、必死になって逃げていた。
その事に気づいたオゴスが、ギャメルと入れ替わるようにして、オークの注意を引きつつ、フェザーステップで間合いを取った。
「みんな纏めて……やっつける!」
それと同時に、ニーラがメテオライトで大量の小さな光弾を出現させ、オークめがけて降り注がせた。
それに合わせて、アルベルトが闘気槌2で巨大な光塊をダマスカス鋼の大太刀に纏わせ、オーク達めがけて力強く振り下ろした。
「……逃がしはしない、見逃すと思ったか?」
その間に、アルベルトがチャージングで瞬間的に加速し、オークの逃げ道を塞いだ。
しかし、逃げ出したオークの数が多かったため、何匹か森の中に姿を消した。
「お疲れ様でした、坊ちゃん。お怪我はありませんか? 泥で汚れてないですか? ハンカチいります?」
そんな中、オゴスが心配した様子で、ギャメルに駆け寄った。
何匹かオークを逃がしてしまったが、だいぶ痛めつけておいたため、二度と戻ってくる事はないだろう。
「まあ、何とか……」
ギャメルが気まずい様子で、小さくコホンと咳をした。
本音を言えば、もう少し格好いいところを見せたかったが、今日に限って何故か思うように身体が動かなかったようである。
「いくつか球根が残っているようだけど、元通りにするまで、しばらく時間が掛かりそうね。今度は荒らされないと良いんだけど……」
リノアが辺りのモノを片付けながら、いくつか球根を拾い上げた。
その大半がオーク達によって齧られていたが、いくつか無事なモノもあった。
「でも、球根があれば、また育てる事が出来るし、春になったら綺麗なお花がたくさん咲くでしょ……!」
そんな期待を胸に秘め、ニーラがテキパキと片付けを始めた。
「……とは言え、最低限オークが散らかしたゴミとかは、一まとめにして捨てておきてぇかな」
ギャメルがテキパキと片付けをしながら、状態のいい球根を集めていった。
だが、オーク達によって、あちこち食い荒らされているため、片付け終わるまでにはしばらく時間が掛かりそうだ。
だからと言って、このまま放っておけば、ジェイミーの負担になってしまうため、気合を入れて片付けた。
その甲斐あって、ジェイミーがとても喜び、ゴキゲンな様子で感謝の言葉を述べてくれた。
マスターコメント
基本的には、プレイングが分かりやすく、描写がしやすく、行動が的確だったものから、印象に残ったモノ等を基準にしてMVPを選んでいます。
ショートシナリオ普通 報酬:標準7 / 4〜10人
2021年02月15日 19時43分15秒 公開
成功
相談掲示板
キャスターのリノアよ。 よろしくね。 集まればよいのだけれど‥ 一応庭園への被害は避けるように範囲攻撃はしないつもり 一応は
頭数合わせには成るだろう。 ウォーリア、カルフ・オルヴォだ。宜しく。 戦いは庭園の被害を見て考える、だな。 アイツらじゃ既に遠慮する必要がない状態かもしれん。
ホブゴブリンのシーフ、オゴスです。どうぞよろしくお願いいたします。 こう見えて花は好きな性質なんです。 俺はシーフの武器を使う他に、魔導書で範囲魔法を扱うこともあります。本職のキャスターさんほどの威力は出ませんがね。
ウォーリアのアルベルト=V=シュタールシュヴェーアトだ。 よろしくな。 とにかくオークを殲滅すればいいんだろ? 任せておけ!
出発まで24時間を切ったけどオレも参加させてくれー! ヒーラーのギャメルだ。皆、よろしくな。 対象識別があるから、祈雷を庭園に使おうと思ってる。味方や花は安全だぜ。
成立してるな。 この人数なら1体ずつ誘き出してヤっとくよ。
キャスターのニーラ。メッコです。 滑り込みの参加だけど、よろしくね! オークをぎったんぎったんにやっつけます。
ギリギリの飛び入り失礼する。 ウォーリアのスヴァンだ。よろしく頼む。 オークを叩きのめす。