白銀零下・雪山砦救助作戦
真柄 葉
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シナリオID:474
オープニング
例年であれば数cmしか積もらない雪が、今年はすでに30cmを越えた。
「うぅ……寒ぅ……」
支給された防寒着では寒さをしのげず、自前の服を何枚も重ね着して見張りに立つ兵士。
「おーい、誰か薪貰ってきてくれー!」
共に見張りに立つ同僚からの声に、身体を動かしていた方がましだと立ち上がった。
「行ってくる。後なんか温まるもの貰ってくる」
「ああ、頼んだ。このまま凍り付きそうだ」
遮るものの何もない見張り台は、空から雪、横から風とあまりに過酷だ。
何重にも着込んでさえ底からくる冷えで体が震えてしまう。
「はぁ……交代まだかな」
物資調達に駆け下りていく同僚の背を見送りながら、見張りは雪が降る空を見上げた。
●
「隊長。薪ください」
砦唯一の建物へと駆けこんできた兵士が、奥に座る隊長に向け開口一番そう言った。
「隣の部屋から持って行っていいぞ。ただ、あんまり無駄遣いするなよ」
「へーい」
兵士は隊長の横を通り過ぎ、物置部屋の戸を開けた。
「あれ……こんなに少なかったっけ」
物置部屋に入った兵士は首をひねる。
冬に入る前に山ほど積み上げた薪は既に3分の1ほどしか残っていない。
「隊長―。薪がだいぶん減ってるんですけど」
部屋から顔だけを出して、隊長に声をかけた。
「年明けからこの気温だ。この部屋を暖めるのにだいぶ使ってるからな……」
答えた隊長の表情は晴れない。
年末から続く寒波をしのぐため、この砦唯一の建物であるこの本営の暖房の為に薪の消費が増えている。
この建物が凍えてしまえば、兵士達が寝る場所を失い全員凍死する。
それだけは避けないければいけないと、平年以上に建物内の暖を増やしていた。
「あと1週間もすれば物資が届くはずだ。だが、あまり無駄遣いしないように努めてくれ」
「了解しましたー!」
隊長の指示に、顔を出した状態で敬礼した兵士は、一抱えある薪の束を抱えると、再び外へと出た。
●翌日
「た、隊長!」
「なんだ、どうした!」
朝早く私室に飛び込んできた兵士に、隊長は跳ね起きた。
「し、死んでる! トールとゲオルグが、死んでます!!」
「なにっ!?」
ベッドにかけてあった上着を乱暴に羽織ると、隊長は兵士を連れて外に出た。
「な、なんだこれは……」
そこで見た景色に隊長は愕然とする。
昨日まででも積もってはいたが、まだそれほどでもなかった。しかし今はどうだ。自分の胸ほどの雪の壁ができている。
「一体どういうことだ、これは……」
「昨晩、大雪になったようで、朝起きてみればこの状態でした。何とか雪を掻き分けて見張り台に行ったのですが……二人は既に」
呆然と外を見つめる隊長に、兵士は悔しそうに呟いた。
「そうか……申し訳ない事をしたな」
隊長は見張り台の方に向かって、目礼を捧げた。
「しかし、どうしましょう。この天気はしばらく続きそうですが」
「一先ず全員に外出禁止の指令を出せ。見張りは出なくていい」
「いいんですか……?」
「人命優先だ。責任は俺がとる」
「はっ!」
兵士は隊長に敬礼すると、指示を伝える為、建物の中へと駆けて行った。
「もうすぐ補給物資が届く。その時に一度下山の申請をせねばな……」
最後にもう一度白い世界を見た隊長は、そっと扉を閉めた。
●
「なに? 入山できないだと」
「はい、この雪です。今入山すれば我々も遭難すると、村のものが」
それから数日。麓の村では到着した輸送隊が足止めを食らっていた。
「それではこの物資をどうやって届けるのだ。砦ではこれを待っている者がいるのだぞ!」
「そう言われましても……」
怒気を強める補給隊長に、兵士は困り顔で口を閉ざす。
「くっ……すまん。お前のせいではないのにな」
部下に当たり散らしたことを反省したのか、補給隊長は謝罪を口にした。
「しかし、このままでは砦がいつまで孤立するのかわからん……」
「あの、冒険者に救助を要請するというのはどうでしょう」
「冒険者……なるほど、物資を運ぶのではなく人を下すのか」
「その方がまだ現実的かと」
そう言って兵士は運んできた物資の山を見る。
馬車が合計で5台。山積みされた物資をこの雪山を手で運ぶのは不可能に近い。
「わかった、ギルドだ。この村のギルドに至急救援を要請しろ!」
「はっ!」
補給隊長の決断は早かった。指示を受けた兵士がすぐさまギルド支所に走っていった。
「間に合ってくれよ……」
雪に覆われた山を眺め、補給隊長は小さく呟いたのだった。
解説
マスターより
リプレイ
特に暖房に必要な薪。急激な低温に晒されている山頂で、なにより不足するであろうと大量に用意していた。
「はっ」
そんな中、フリーダ=ブロムヴィストが作業の手を止め天を仰ぐ。
「どうしたの?」
不思議な行動をとるフリーダに、ファム=ゴートは首を傾げた。
「……タイ=ムアタ=ク」
「え、どういう事?」
「啓示です。どうやら、急げと催促されているようです」
「う、うん? よくわからないけど、急ぐのは賛成かな」
天に感謝の祈りを捧げているフリーダに、ファムは何度も首をひねりつつ同意する。
「では、これを収納してしまいましょう」
言うと、フリーダは薪やら医療品やらがパンパンに詰まったバックを、虚空に開いた【マジカルポケット】へと押し込んだ。
「ギリギリ入りました。これで雪中行軍が随分やりやすくなります。バグ=ナシ=チャ=トです」
「バッグなし?」
「バグ=ナシ=チャ=ト、です」
「どういう意味?」
「さぁ……?」
何処からともなく降ってくる啓示とやらに、二人して首をひねったのだった。
●翌朝
作業が長引く事が予想された為、出来る限り作業時間が取れる様にと出発は翌朝、日の出とともに行うと決まった。
まだ薄明るい空の下、各々が防寒着に身を包み、支援物資を携帯する。
「歓迎の準備をよろしくな」
ギド・フェルミが見送りに来た村人達にウインク。
「それじゃ行ってくる」
海神・江流が村人達に別れを告げる。
一行は二手に分かれ救出作戦へと出発した。
「どこが道だったのか、さっぱりわからない」
登山道の入り口だと教えられた場所に立ったファムが、遥か山頂を見上げた。
「村の人の話だと、何度も折れ曲がって山頂へ向かってるみたいだな」
「できれば道なりに進みたい所だけど……よし」
「何かいいアイデアでも浮かんだのだな?」
「地道に行くしかないと思っただけだよ」
ホルス・タインの問いに答えた江流は、【探波】で雪下に隠れている地面を探る。
「……麓なのに結構深いな。1m位あるぞ」
江流は【探波】で見えた地形を、身振りで仲間に伝えた。
「道はどっちに向かってるの?」
「うん? ああ、西の方だな」
と、ファムの問いに答えた江流が雪下の道を指で示す。
「ふむふむ。ちょっと試したいことがあるんだけどいいかな」
「何かいいアイデアでも浮かんだんだな?」
「うまく行けばいいんだけどね」
「まだ最初だ。色々試してみるのは悪くないんじゃないか」
「うん、ありがとう」
二人の同意を得てファムは道が続いているであろう方角に、杖を向けた。
「それじゃ、いくよ」
ファムの声に合わせる様に杖の先に巨大な水流が生み出される。
現れた水流は、杖に導かれるままに一直線に雪山を奔った。
「あ、うまくいったかな?」
ファムの魔法が降り積もった雪を、距離にして50m以上も抉り取った。
「おぉ、これはすごいんだな。一気に道が拓け――」
「危ない、下がれ!」
ファムの魔法の効果に感心していたホルスに、慌てて江流が声をかけた。
声に気付いたホルスが、ファムの小さな体を脇に抱え急いで斜面を下る。
その時、抉り取られた道に、左右から雪が雪崩れて――せっかくできた道を塞いでしまった。
「思った以上に雪が柔らかいな。これじゃ、削り取っていくのは難しいか……?」
多少は窪んだとはいえ、歩くにはまだ雪深い道を前に3人は立ち尽くす。
「うーん、良い案だと思ったんだけどね」
「魔法が強力すぎて、細やかな加減ができないのが困った所なんだな」
「ああ、やり過ぎると雪崩が起きるかもしれないしな」
残念そうに山道を見上げるファムの肩に、二人は励ます様に手を置いた。
「やっぱり地道に行くしかないね」
ファムはそんな二人に礼を言って、シャベルを担ぐ。
「さて、次はおれの案なんだな」
「お、奇遇だな。俺もいい案が浮かんだんだ」
と、そんなファムに二人は同時に声をかけた。
「うん?」
「はは、どうやら同じ考えだったか?」
「そうみたいなんだな」
首をかしげるファムを他所に、二人は互いの武器を掲げた。
「魔法がダメなら物理で、ってな」
江流が鋼の棍を構え。
「細やかな加減で掻き分けていくんだな」
ホルスが斧をブンっと振り回した。
●
「天気が良くて助かりましたね。雪だったらとてもじゃないですが、進めませんでした」
フリーダが空を見上げる。幸い今日は朝から晴天。寒々とはしているが、雲一つない青空が広がっていた。
「お二人とも、そこ滑りますので気を付けてください」
谷間から回るルートを選択した3人は、サバイバル知識に長けたアクティオンを先頭に不安定な足場の多い川を遡上していた。
岩の出っ張りや倒木など、支えになりそうな場所へロープを結び付け、二人の道を確保していく。
「荷物の重さはどうってことないが、流石にこの足場じゃ動きにくいな」
中でも大荷物のギドはアクティオンの設置したロープに大いに助けられていた。
「あせらず慎重に行きましょう。冬の山では救助者がたやすく要救助者になってしまうものです」
元々、バランス感覚に優れる三人。そこにアクティオンの先導があるおかげで、悪路である事を感じさせないスピードで踏破していく。
「あちらはうまくやっているでしょうか」
と、アクティオンがふと足を止め、頭上を見上げた。
川は谷になっているので、直接は山を伺えない。
「この川を降りてもらうのは大変ですからね。うまくいっている事を願います」
アクティオンと同じ方角を見つめ、フリーダが答えた。
「お得意の天啓、だっけか? それでわからないのか?」
そんなフリーダに、ギドが話しかける。
「わかりませんね。いつ降りてくるかもわかりませんし、そもそも言っている意味もよくわかりません」
「……前の依頼でも思ったけど、相変わらずなんていうか、それって意味あ――いや、不思議な力だな」
「はい、とても不思議です」
二人して首をかしげるギドとフリーダ。
「ここで少し待っていてください。この先の大岩の向こう側を調べてきます」
そんな二人に先を指さし、アクティオンが声をかけた。
「うん? ああ、それなら俺が――」
フリーダとの会話を切り上げたギドは、アクティオンに並ぶと大岩に【探波】を放った。
「――水が渦を巻いてる? なんか深そうだ」
「なるほど、ありがとうございます。では、仕方ありません。流れが少し早いですが、大岩は迂回し川を行きましょう」
アクティオンはギドに礼を言いつつ、川を指さした。
「再度荷物のご確認を。濡れてしまっては折角運んだ意味もなくなってしまう」
そして、二人に荷の確認を促すと、自ら先頭に立って凍える川の中へ足を入れた。
●
「はっ! とうっ!」
江流の棍が粉雪を弾き飛ばし。
「どうらさっ!」
ホルスの斧のが少なくなった雪を押し固めていく。
二人はそれぞれの武器とスキルをもって除雪を進め、山道を確保していった。
「いやぁ、豪快だね」
一方、ファムはというと、二人のコンビネーションを少し後ろで眺めつつ、シャベルで雪を整える。
二人が作った道は一般的な除雪方法と随分と異なる為、荒も多い。それをファムが後ろで整えつつ山を登っていくのだ。
「ははは、雪なんてのは固めてしまえば、簡単に歩けるようになるんだな」
「固めると滑りやすいから気を――」
「おあっ!!」
「――つけろよって言おうとしたんだけどな」
足を滑らせ雪に大きな窪みを作ったホルスに、江流が手を貸す。
「この辺でもう一度確認しておくか。ちょっと休んでてくれ」
ホルスを助け起こしてから、江流は再び【探波】で地表を探った。
「――大丈夫だ、逸れてない。このまま行けるな」
「おうっ! 任せておくんだな! ――うん?」
江流の言葉にホルスは斧を担ぎ持ち上げるが、くいっとズボンを引っ張られ視線を下げる。
「タイン、これどうぞ。さっき休憩って言われたよ」
「お、そう言えばそうだったんだな。ありがたく貰うな」
ファムから携帯食を受け取ったホルスは、きょろきょろと辺りを伺い、先ほど自分がはまった穴に目を止める。
「……うん、ぴったりなんだな」
「そりゃそうだろう、あんたの尻が作った穴なんだからな」
スポンと音がしそうなほどぴったりと収まったホルスを二人は、くすくすと可笑しそうに見つめる。
「ようやく半分位か?」
「ううん、まだまだ。三合目くらいだよ」
山頂を見上げた江流の呟きに、ファムが答える。
「もうすぐ昼なのに、あんまり進んでないんだな」
ホルスが眩しそうに太陽を見上げた。
日は高く昼も近いのだろう。しかし、道の確保はようやく三合目付近と言ったところ。
「このままじゃ、日没までには間に合わないかも?」
「日が暮れたら一旦下山しないとな。流石に雪山で野宿は勘弁願いたい」
「同感なんだな」
携帯食で腹を満たしつつ、三人はまだ遠い山頂を見上げたのだった。
●
「ありました、階段です」
先行するアクティオンが崖下に作られた簡易的な階段を発見する。
水汲み用のものなのだろうか。木で作られた階段には雪がたっぷりと積もっていた。
「除雪しつつ登るしかありませんね」
フリーダが崖上を見上げる。
「まずは誰か先行し、ロープなりを下ろして命綱とするべきでしょう」
「それなら、俺の出番だな」
大量の荷物を安全な場所に置き、ギドがくるりと肩を回す。
「随分と高さがある。身軽な奴が行く方がいいだろう」
「よろしくお願いします。荷物は我々が責任をもって」
「ああ、そっちは任せたぜ」
ギドはアクティオンからロープを受け取ると、階段を上り始めた。
●
「ぷはぁ……ついた!」
最後の石段を登り切り、ギドはそのまま雪の上に大の字に倒れこんだ。
千段以上もある階段を除雪しながら登ってきたのだ、冒険者と言えど体力の限界といっていい。
「はぁはぁ……どこだ」
ギドは頭だけを動かし、雪に埋もれてしまった砦を見る。
どこもかしこも真っ白な世界で、一つだけ煙突から煙りを吐く建物を見つけた。
「あった……」
目的の場所を見つけたギドだったが、起き上がる力がわかない。何とか体を起こして燃料を届けに行きたいが、身体が言う事を聞かない。
「ぐっ……急いでいかないと――」
「お疲れ様でした。後は任せてください」
それでも何とか体を起こそうとするギドを、助け起こしたのはアクティオンだった。
「除雪とガイドロープの設置ありがとうございました。おかげで余裕をもって上がってこられました」
ギドを雪に濡れない場所まで移し、アクティオンは改めて礼を言う。
「はは……美味しいとこは任せたぜ」
「遠慮なく」
グッとサムズアップするギドに、アクティオンも慣れない手つきでサムズアップを返した。
アクティオンはフリーダと共に、煙を吐き出す建物へ向かう。
目線が屋根の高さになる程に積もった雪をかき分けながら、二人は建物のドアまで辿り着くと。
「皆さんご無事ですか! 救助に来ました!」
壁を叩きながら中へ声をかけた。しばらくすると、中から歓声が聞こえる。
「大丈夫そうですね。早く雪を退かしましょう」
フリーダはアクティオンに声をかけ、建物の周りの除雪を始めた。
丁度、陽が西の空から姿を消した――。
●
「よし、今日こそは山頂まで行くぞ!」
江流の掛け声に、二人は「おー!」と合わせる。
山道の除雪は結局1日では終わらず、日没と共に一旦引き上げる事となった。
麓の村で疲れを癒した3人は、翌朝再び残りの除雪を開始する。
先日道を作る為に両脇に固めた雪は、夜の冷え込みですっかり固まり、崩れる心配はなさそうだった。
「ここから傾斜がきつくなってくるね。雪を除けた後は、崩れないようにしっかり固めていこう」
再び昨日と同じ方法で作業を開始する三人。
ファムは後方で雪の動きに注意しながら、二人が除けた雪をシャベルで固めていった。
休憩を挟みながらも作業を続け、陽が傾く頃には砦の目前まで進むことができた。
「砦の門が雪で埋まっているな。どこから入るか」
目の前に見える砦はすっかり雪に埋もれていた。
江流は除雪を進めつつ考える。
「門前の雪を取ってしまうと、砦の中の雪が門を壊して出てきそうなんだな」
「やっぱり城壁に登るしかないかな? 随分埋まってるし、固めていけば何とか――と思ったけど、心配ないみたい」
「おっ、ありがたいのだ」
どう入るか思案していたホルスとファムが、砦の城壁を指さす。
そこには大きく手を振るギドの姿があった。
●
先行していた3人は真っ先に室内の温度を上げるべく薪を燃やした。心許なかった燃料で何とかしのいでいた兵士達は、次第に温まっていく室内と温かい食事に大いに安堵する。
下山は明日になると伝えると、気を落とす者もいたが、ギドが即興で作った歌が笑いを誘い、暗く沈みそうになる雰囲気を振り払った。
そして、翌日、夕暮れ時に――。
「うん、皆、健康状態は悪くないね」
兵士達が避難していた建物についたファムが、医療の知識を生かし健康状態をチェックする。川を行った3人の到着が早かったこともあって、低温状態や凍傷にかかった者はいなかった。
「他にはいないかな?」
と、問いかけたファムに、兵士達は一様に暗い顔をした。
「実は――」
何事かと首をかしげるファムに、隊長が絞り出すように声を上げる。
猛烈な寒波が襲った日、見張りに出ていた二人が亡くなったのだと。
「……そっか。ごめん、無神経で。その二人も下ろしてあげたいけど、雪の中なんだよね」
「いいんだ。雪が解けた頃にまた回収に戻ってくるよ」
隊長は努めて明るく答える。
「なんだ? 雪かきなら任せるんだな」
「ああ、タインさんの言う通りだ」
と、そんな二人に声をかけたのは、江流とホルスだった。
「幸いソリもある。こんな砦に二人は寂しいだろ?」
「朝からやれば、昼にはきっと終わるんだな」
二人はどんと胸を叩く。
「という訳で、回収させてもらうね。ごめん、余計なことして」
「……ありがとう」
任せておけと胸を張る三人に、隊長は深々と頭を下げた。
「それでは夜を越す準備をしましょうか。まずは食事の用意ですかね」
「ええ。合わせて暖の準備もしておきましょう。夜は冷えますからね」
アクティオンとフリーダが率先して動き、夜を越える準備を進めていく。
「せっかくだし、残った食材全部使って鍋でもどうだい?」
「鍋いいね。好きだよ」
ギドの提案に、ファムがうんうんと頷く。
「おぉ、鍋! おれ、大好物なんだな!」
「……肉入りだけど、いいのか?」
「うん? 肉も好きなんだな!」
江流の問いに満面の笑顔で答えたホルスに、一同苦笑した。
夜を迎え気温が急激に下がってくる。
しかし、極寒の山頂で唯一煙を吐き出す建物からは、夜遅くまで賑やかな笑い声と、何とも言えない微妙な歌声が聞こえていたのだった――。
マスターコメント
ショートシナリオ普通 報酬:標準6 / 4〜6人
2021年01月21日 23時17分03秒 公開
相談掲示板
シーフのギドだよ、よろしく頼むな。 こんな真冬に雪山登山することになるとはな、早いとこ救助してやろうじゃないか。 とりあえず決めるべきはルートと持っていく物資あたりか? 薪の在庫が少なくなってるらしいから防寒、暖房道具は持っていった方がいいかもな。
シューターのアクティオンです、よろしく。 ともかくはルートを決めなければいけませんね。 本来のルートは、除雪は距離を考えると厳しそうですが……さて。 防寒と暖房は……砦までの時間次第、ですかね。 人を下ろす作戦なので、早さを重視して砦に向かうなら防寒はともかく暖房道具はいらないかもしれません。 が、安定重視で時間がかかった場合、到着時点で凍えている可能性があるので動けるようにするためにも暖める必要がある。 個人的には、最低限体を動かせるようにする程度の暖房道具におさえて荷物は厳選(その分こちらも早くなる)したいところではありますが。
シーフの海神江流だよ。今回は宜しくね。 1km除雪しながら進むのは結構骨が折れそうだね 谷ルートだと2kmって事だけど川を上るってのは…どういう事なのかな。ホリーさんに聞いてみよう。 何を持っていくか、については不足が懸念されている薪は多めに運ぶべきだろうから、背負子なんかあると運びやすそうだね。あとは除雪に使いそうなスコップみたいな道具とか? 大きな物を運ぶようならソリなんかもいいのかな。 使えそうなスキルは…【探波】で積雪の下の地形情報を読んで除雪するルートを絞ったり、滑落しないように【壁歩き】用意しておくとかかな? 自分の防寒用にマントは用意しておくとして 【方向感覚】と【生活魔法】は用意しておこうかな。どっちも今回のシュチュエーションなら腐ることはなさそうだし。
Q:「2:谷ルート」について 雪の積もっていない川を上っていくルートって事なんだけど、これ、川の流れの中を進むって事なのかな。 もしくは川端に歩けるだけの道みたいなのがあるのな? ちょっとわからづらかったので教えてもらえると助かるよ。
はい! お答えしますね。 Q:「2:谷ルート」について 雪の積もっていない川を上っていくルートって事なんだけど、これ、川の流れの中を進むって事なのかな。 もしくは川端に歩けるだけの道みたいなのがあるのな? A:川の中か河原を行くルートになりますね。河原は雪が積もっていて通行が大変なので、基本的に川の中を行くことになると思います。 冬で水量は少ないので流される心配はないですが、滑りやすいので注意してくださいね。 以上です! お役に立てればいいのですけど。
ウォーリアーの、ホルス・タインだぜ。よろしくな。
キャスターのファム、よろしく。 この時期に川に入るのは少し大変かもね、救助対象者は体力も落ちているだろうし。 1kmの除雪は出来てしまえば救助の時に動きやすくはなるね、方法が思いつかないから、こっちはこっちで大変だけれど。 森のルートは、どうだろう、道がないってことだから迷子になる可能性もあるのかな。 私達が新たな遭難者になってしまうこともあるかも。 持ち物については毛布やタオルの防寒が出来る物がいいかな。 薪についてはアクティオンと似たような意見になると思う、到着した段階で薪が切れていて、心底冷え切って動けないって状況なら温めてから降りることになると思う。 だからいくらか保険で薪を持っていくのはいいと思う、でもそこまで数は無くてもいいんじゃないかとも思う。
>川ルート なるほど、川の中を……確かに要救助者を行かせるのは少しためらわれますか。 こちらが行く分には一番安定しそうでもありますが。 ふむ。 これ、別に行きと帰りを同じルートにする必要もなければ、全員が同じルートを行く必要もない、ですよね? 例えば、砦の人員が凍えないように薪の追加を持っていくメンバーが川ルートで先行しつつ、他のメンバーは通常の道を除雪しながら行く、とか。 そうすれば除雪で時間がかかる分を先行組が届けた薪で凌ぎつつ、除雪組が到着すれば除雪が済んだ道を全員で降りる、といった選択肢もある。 砦の食料は余裕があるようですし、一旦暖を取らせることが出来れば砦側からも兵士の方々と共同で除雪していくこともできるかもしれない。 まあ以上は思い付きで細かいところは詰めていませんが、選択肢を広げる思考の練習ついでということで。
ウォーリアのフリーダです。よろしくお願いします。 >谷ルート この寒さでうっかり転んで川にドボンとなれば大惨事になりそうですね。 ですが、例えばあらかじめボート等を一緒に運んだりしておけば、 帰り道は要救助者達をボートに乗せて進む事で快適に進む事ができる気がします。 >森ルート ある程度の方向感覚と移動ルートを確立しておけば、 こちらでも存外早く辿り着けるかもしれませんね。 人が通り辛いという点については木を切り崩すなりして移動する形になるでしょうか。 >山ルート 除雪手段をどうするかが課題ですね。 範囲攻撃で切り崩しながら行くのも良いかとは思いますが、 やりすぎれば雪崩を誘発して酷い事になる可能性も考えられますし。
ちょっと思ったんだけど、山ルートの雪って、柔らかそうなんだな。 よく考えたら、圧縮してから除去してもいいかもて思うんだな。 森の方は、方向感覚が重要になってくると思うんだな。 野生動物が出る可能性もあるけど。
分かれて別ルートで向かう案はいいと思う! 行きの道でそれぞれのルートの状況を伝えれば帰り道の選択肢も増えるだろうしな。 少人数になりすぎるのも大変そうだし、分かれるなら2組くらいがいいかな。 >山ルート 雪や地形の状況を見ながら地道に除雪していくくらいしか思いつかないな…。 除雪できれば帰り道は1番楽そうだと思う。 【看破】【サバイバル知識】で探りつつ除雪して道を作っていく感じだろうか。 >谷ルート こちらは行きの道はだいぶ早く行けそうだな。 物資運びや遭難者の安否を確認するために数人で先行してもいいと思う。 大人の男10人を乗せるボートは結構な大きさになりそうだが、【マジカルポケット】あたりがあれば不可能ではないかな…? >森ルート 距離が未知数なのが少し心配かな。早く着く可能性もあればすごい遠いかもしれない。 ホルスクンが言うように野生動物が出る可能性もあって少し危険な気がする。 鬱蒼としてるらしいから明かりも必要そうだ。
>分かれて別ルート 分かれるとしたら2組までというのに異論はなく。特に、除雪が必要になる恐らく通常のルートである山ルートはどうしても力作業になる分人数がある程度いりますしね。 谷ルート、森ルートは(方向感覚・サバイバル知識等の)使えるスキル持ちがいれば少数でもなんとかなりそうですが……個人的には森ルートは道が確立していない(距離などが分からない)点で優先度は落ちるかな、と。 >スキル等 自分はどの状況でも使えるだろうサバイバル知識と、谷ルートで使えそうなバランス感覚、森ルートで使えそうな位置間隔とあるので、対応可能な範囲は広い方かと。 個人的には谷ルートを行ってみたくはありますが……船などを持ち運ぶようなのは無理ですね。難所で先行してロープぐらいは張れるでしょうが。
間が空いちまったね。申し訳ない。 ルートを分けていくのも悪くはなさそうだし反対はしないよ。 時間があまり残ってないんで、ルートの選定と人員の振り分けに入ったほうが良さそうなところかな。 俺個人としては行きは谷ルートだと体力的に川に浸かるのに抵抗あるんで、山か森を選びたいかな。 ただ、山は範囲攻撃スキルで雪崩すくらいしか案がないかも。 森に行くなら【位置感覚】と【天眼】持っていけば迷子になることはないかなと思ってる。 【探波】で地形情報拾ってルート選定して、【捜波】で周囲警戒しとけば野生動物との遭遇にも対策は打てるんじゃないかなと。 と、いう感じで故人としての希望を出しておくので、皆の希望と摺り合せてルート確定させてしまいたいね。 薪は多いほうがいいって事だから、背負子でも借りて束を背負って行けるといいかなと個人的には考え中。 マジカルポケットは枠的に厳しいかも。ボートとか大物を持ち込むなら誰かにお願いしたいかな。 そんな感じで。 今日は一日、確認できるようにはしておくので何かあれば。
ルート別に救助に向かうんだね、いいと思うよ。 誰か辿り着けば待っている人たちもいくらか安心するだろうし。 山の方が人が必要なら私はそっちに回るよ。 除雪の方法が範囲攻撃スキルで削る、くらいしか思いつかない、安全性とか、雪崩とか、溶かした場合は鉄砲水なんかもありえるから、スコップや何やらで地道に削っていく方がいいのかもしれない。
ではルート別に向かうということで。 自分は谷ルートで向かうようにします。薪を運ぶつもりなので、濡らさないように気をつけないと…… >除雪 流石に1kmほどとなると、範囲攻撃スキルだけでは手が間に合わなさそうですね…… ホルス君のいうように、固めてしまうのはありかもしれません。柔らかい、さらさらなままだと除けるにもかさばるし、除けた先から崩れられても面倒ですし。 固める方法が難ですが……重量物で押す、くらいしかないですか。元々は物資を届ける予定だったわけですし、荷運び用のソリみたいなものがあれば多少は効率が良いかも?
>行き先 それでは私も谷ルートで向かう事にします。 持っていくものは薪と火打ち石で、それら全てをマジカルポケットで格納、 とにかく道中ほぼ手ぶらで突っ走って最短で薪を届ける事に注力したいと思います。
それじゃ、山と谷の2ルート選択ってことになるかな。 そしたら俺は山の方に回るかね。 荷運び用のソリか。んじゃ、貸与申請して引っ張っていく感じで俺のプレに入れておくよ。
それじゃあ俺は谷ルートに行くね。 道中【探波】で川の中を探って障害物があったら伝えるようにしていくよ。 帰りは山ルートを行くならボートは必要ないかな? 防寒用のマントを持っていこうと思う、余裕があれば薪も運びたいところ。
オレは山の方へ行くな。